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ニューレインボーアイランド

【にゅーれいんぼーあいらんど】

ジャンル アクション
対応機種 ニンテンドーDS
発売元 タイトー
開発元 ドリームス
発売日 2005年12月29日
定価 5,040円(税5%込)
プレイ人数 1~4人(DSワイヤレスプレイ時:2~4人)
レーティング CERO:全年齢(全年齢対象)
判定 なし
ポイント レインボーアイランドのリメイク移植
もはやリメイクというより別物化
ゲームシステムのアイディアは悪くないが…
バブルボブル・パズルボブルシリーズ


概要

1987年にてアーケードにリリースされたタイトー原作のアクションゲーム『レインボーアイランド』をリメイク移植したニンテンドーDSソフト。
開発は同年発売の前作リメイク『バブルボブルDS』も手掛けたドリームス。
「ストーリーモード」「インフィニティモード」は一人プレイ専用。「VSモード」に関しては最大四人までの通信対戦プレイに対応。


主なモード、及びルール

ストーリーモード

  • 画面表示や操作などの基本ルールは全モード共通となっている。
  • 本作のメインと呼べるモードであり、原作の一部分を再現しつつも大幅なリメイクが加えられている。
    • 本作ではDSの上下画面が繋がった状態でゲームが表示される。よって、縦長寄りの画面表示となる。
      • 原作では上下にしかスクロールしなかったが、本作では上下左右のいずれかの方向にスクロールする様になっている。
    • ゲーム開始前に難易度とプレイヤーキャラを選ぶ事になる。
      • 難易度は「イージー」と「ノーマル」からの選択できる。選んだ難易度によって敵の配置などに変化がある。
      • 難易度選択の後にプレイヤーキャラを選択できる。ゲーム開始時では「バビー」と「ボビー」しか選べないが、特定条件を満たせば隠しキャラ選択が解禁される。
  • ステージ構成は4ラウンドに分けられたワールドが全部で10あり、総計で10ワールド × 4ラウンド = 40ラウンドが用意されている。
    • 1~3 + 4の倍数ラウンドは「特定の場所まで移動すればゴール(ラウンドクリア)」という、原作同様のクリア方式となっている。
      • 但し、本作は原作の上方向だけではなく、右方向に進む事でクリアになるラウンドも存在する。
      • 4の倍数ラウンドのゴールには耐久度と攻撃性能が高いボスが待ち構えており、こいつを倒せばそのワールドはクリアとなる。
    • ワールドセレクト制を採用しており、ゲームオーバーになるとそのワールド以前のすべてから再開したいラウンドを選べる。
      • また、ゲームオーバーしたラウンドからのコンティニューが無制限に可能である。
  • 操作方法に関して。
    • 本作は主にタッチペンと十字ボタン操作がメインとなる。
      • 十字ボタン、もしくはプレイヤーキャラをタッチしながらスライドさせると、プレイヤーキャラの八方向移動。
      • 画面内のどこかをスライドさせると虹攻撃。
      • LかRボタンを押しながら画面内のどこかをスライドさせると特殊虹攻撃。
      • ABXYのいずれかのボタンを押すとスクロールの位置をある程度調整できる。
    • ゲーム中にSTARTボタンでポーズをかけると、右利き操作か左利き操作のいずれかを選択できる。
      • 上記の操作は右利きでの操作となる。左利きの場合は十字ボタンとABXYボタンの操作が反転する。
  • 本作における新操作。
    • 移動操作。
      • 本作のプレイヤーキャラは泡の中に閉じ込められ常に宙に浮いている状態となっている。
      • よって、原作におけるジャンプ動作は本作にはなく、地形に挟まれない限りは画面内を自由に空中移動できてしまう
      • 移動中に操作を止めてもすぐにはブレーキがかからなくなっている。それを踏まえないと思わぬ危険を伴いやすい。
      • 上記の操作方法でも述べたが、移動には十字ボタン操作とスライド操作の両面に対応している。スライド操作は虹攻撃にも対応しているので、多くの場面では十字ボタン操作で行うのが好ましい。
    • 虹攻撃操作。
      • 原作における「攻撃ボタンを押せば虹攻撃が出せる」という操作はなくなり、本作は画面内のどこかをスライドすればプレイヤーキャラの位置に関係なく虹攻撃が出せるというものに変更されている。
      • もちろん、DSの仕様上スライドできるのは下画面のみとなるが、それ以外の制限は一切なく下画面内ならばどこにでも虹攻撃が可能となる。
      • 原作の虹攻撃は扇形だったが、本作はスライドした形がそのまま虹となる為、手書き感の強い形状となりやすい。
      • 虹攻撃には主に4種類の攻撃方法がある。それに関しては下記にて。
  • 虹攻撃の種類。
    • 画面下には「虹チカラ」と「OVERゲージ」の2種類のゲージが表示されている。
      • 虹攻撃を行う度にこれらが消費されていき、最悪ゲージが切れると虹攻撃が出せなくなるという事態に陥る危険性もある。
      • ゲージの回復方法はとしては、虹チカラはしばらく虹攻撃をやめると自動回復し、OVERゲージはフルーツアイテムを取得する事で一定数回復させる事ができる。
      • 虹攻撃の攻撃種類に関しては以下の通り。
        + 詳細
      • 「虹攻撃(通常)」
        • 虹チカラを少量消費して行う通常攻撃。OVERゲージには一切の影響はない。
        • ある程度の連射が可能だが、スライドできる距離が大幅に限られる。DS本体の画面サイズにもよるが、一攻撃あたりの虹のサイズは2~3cm位となる。
        • 発生させた虹をタッチするとそれを下に落として、敵を巻き添えで倒す事が可能。原作でいうところの「虹落とし」に該当する攻撃手段となる。
      • 「虹リング」
        • 虹チカラを少量消費して行う特殊攻撃。OVERゲージが満タンではない状態でないとこの攻撃は出せない。
        • LかRボタンを押しながら、敵を閉じ込める感じで円方にスライドするとそいつを閉じ込められる。
        • 閉じ込めた雑魚敵をスライドにて他の敵にぶつけると、そいつを巻き込んで倒す事ができる。
        • 巻き込んで倒した敵は必ず「ダイヤ」アイテムに変化する。
      • 「ホイホイ虹」
        • 虹チカラを少量消費して行う特殊攻撃。OVERゲージが満タンではない状態でないとこの攻撃は出せない。
        • LかRボタンを押しながら、三角型にスライドすると周囲の敵がそこへ群がってくる。その状態でスライドした虹をタッチすればまとめて倒す事ができる。
      • 「OVER虹」
        • OVERゲージが満タンの状態限定で出せる必殺攻撃。
        • OVERゲージが満タンの状態でLかRボタンを押しながらスライドすると、OVERゲージが時間経過で消費されるがその間は長い虹を描く事が可能となる。
        • この状態で星型にスライドすると画面内の敵を全滅させる効果がある。倒した敵はすべてダイヤに変わる。
  • その他の原作との相違点。
    • リメイクだけあってグラフィックやBGM周りが原作よりも華やかになった。
      • グラフィックなどは華やかになっているが、前作にあたる『バブルボブルDS』のNEW AGEバージョンに比べると、キャラや背景の大きさが原作寄りのサイズとなっている。
    • 残機付きのライフ制を採用しており、ダメージを1回もらっただけではミスにはならなくなった。
      • 初期プレイ時におけるライフ数は使用しているキャラによって相違があり、残機数は「3」となっている。
      • ライフ制とはいえダメージ後の無敵時間は短いのでダメージ覚悟の突撃クリアは危険である。
    • 「泡」と「トゲ」の追加。
      • ラウンド中には「泡」が定期的に上下左右へと浮いている。このゲームには風圧の概念があり、泡の浮き方向によってプレイヤーキャラの移動に慣性が働いて操作にクセが生じる場面がある。
      • 「トゲ」は純粋なるダメージ対象であり、これに触れるとライフが1消費されてしまう。結構多く配置されているので、あまり突進していると敵以上の猛威となる恐れがある。
    • ダイヤの出現方法の変更。
      • 上記の虹攻撃の項でも述べたが、原則として虹リングによる敵巻き添えとOVER虹による全滅以外でダイヤを敵にする攻撃手段は存在しない。
      • 原作では「虹攻撃に乗り落とした巻き添え(虹落とし)で敵を倒す」方法でダイヤが出現したが、本作ではその方法で倒してもダイヤは落とさなくなっている。
      • また、原作の「星アイテムを取り、散らばる星に敵を当てて倒す」方法でもダイヤは落としてくれない(星アイテム自体は本作でも健在)。
      • 虹リングとOVER虹以外でダイヤを出現させるには、「画面内の敵をすべてダイヤに変えてしまう」「取るだけでダイヤが全部取得できてしまう」系等の特殊アイテムを取得する方法がある。
        但し、両者共に出現率が低いので運が悪いと出現する事もなくワールドをクリアしてしまう恐れがある。
    • 制限時間ペナルティの変更。
      • 原作ではしばらく時間が経過してもラウンドをクリアできないでいると「敵の動きが早くなり、画面下から浸水してそれに触れるとミス」というペナルティがあったが、
        本作では敵の動きが早くなるところまでは一緒で、「浸水はない代わりに無敵の敵(すかるもんすた)が襲い掛かってくる」というものに変更されている。
    • 上記のステージ構成の項でも述べたが、本作は上下だけではなく左右にもスクロールするラウンドがあり、ゴール地点が右に設置されている場面がある。
    • 原作では「ミス後の復活は特定の場所からの再開」だったが、本作では「そのラウンドの最初からの再開(ボス戦も例外ではない)」となっている。
  • シークレット情報。
    • 全10ワールド構成の本モードだが、ただクリアするだけではその内の7ワールドまでしか進めず、ステージ8~10(ラウンド29~40)はプレイできない。
      • ワールド8以降に足を踏み入れるには、それまでのワールドにてある条件を達成しなければならない。ヒントはずばり「ダイヤ」である。
      • この辺は原作とほぼ同様の隠し条件となっているので詳細は割愛する。

インフィニティモード

  • 残機1つで敵をどれだけ倒せるかを競うモード。
    • このモードにはクリアの概念はなく、ミスをするか制限時間が0になるまでの間にて無限に沸いてくる敵を数多く倒していかなければならない。
      • 7つのワールドから好きな場所を選んでゲームスタート。後は生きるか死ぬかのサバイバルに立ち向かうのみである。

VSモード

  • 対戦プレイに特化したモード。
    • 環境が整っていれば二人~四人までの対戦プレイが可能。プレイするには人数分のDS本体と本ソフトが必要となる。
      • 各プレイヤーが「プレイヤーキャラ選択」「ワールド選択」を行えばゲームスタート。
      • それぞれが個別のワールドでストーリーモードと同じ様にプレイし、クリアまでの速さを競っていく。
      • 自分の画面内で倒した敵を相手の画面内に送り、相手のクリアを妨害する事も可能となる。

データ削除

  • ゲーム内のセーブデータを削除する。取り扱い注意。

問題点

  • 原作からかけ離れたゲーム性。
    • 操作系統が「八方向の空中移動」「タッチペンで虹攻撃」と、もはや原作に似せようという気すらも感じられない程に変更されている
      • 実際、この時点で「駄目だこりゃ」と嘆く原作ファンは数多い。純粋な移植ではなくリメイクなので新たな要素を導入すること自体は決して悪いことではないものの、原作尊重のリメイクとして期待すると奈落のどん底に引き落とされる可能性が高いであろう。
  • 操作性に難がある。
    • ゲーム性の刷新だけならばまだ擁護できる部分ではあるのだが、肝心の操作性に「十字ボタンとタッチペンを併用した操作が地味にやり辛い」という欠点を抱えている。
      • DSを寝かしてのプレイでは十字ボタンが操作しにくいし、かといって持ちプレイだと両手のバランスが悪くて手が疲れてしまう。
      • 一応は「移動と虹攻撃の両操作をタッチペンで併用する」といった操作も可能だが、敵がわんさか出現するこのゲームにおいてそんなプレイは自殺行為になってしまうため現実的ではない。

ゲームバランスも褒められたものではない

  • 連鎖ダメージの恐怖。
    • プレイヤーキャラのやられ判定が尋常じゃない程にでかい上にダメージ後の無敵時間が極めて短いので、ダメージの連鎖スパイラルが頻発しやすい
      • 「敵に触れた ⇒ 今度はトゲに触れた ⇒ さらに敵に触れた」という悪循環に陥りやすく、操作性の難も相まってストレスが溜まりやすい。
  • ボスが全般的に弱すぎる。
    • ほとんどのボスは「ただひたすらにスライドで虹攻撃を当てれば瞬殺可能」であり、後は「無駄に硬いが行動パターンが単調」というやつらばかりである。
      • 原作でもボスの行動パターンが単調気味ではあったが、本作は「下画面のどこでもスライドで虹攻撃が可能」という仕様変更により、ただの硬い雑魚に成り下がってしまっている。
  • 虹攻撃にも問題あり。
    • 通常の虹攻撃はまだしも、それ以外の虹攻撃(虹リング・ホイホイ虹・OVER虹)がやたらとやり辛い。
      • コツを掴んで繊細にスライドしないと、これでもかという位に反応してくれない。慣れない内はあまりの無反応さに苛立つのは必至だと思われる。
      • OVER虹に至ってはOVERゲージの回復手段(フルーツアイテム)に限りがあるので、スライドが効かずにゲージを消費してしまうとOVER虹を出すチャンスが段々と失われてしまう。
  • オリジナル版が未収録。
    • 『バブルボブルDS』ではAC版を忠実に再現したCLASSICバージョンが収録されていたが、本作にはそれがない。
  • 誰得通信プレイ。
    • 出来栄えから言って人数分ソフトをそろえてまでプレイするほどでもないのに、プレイ環境のハードルがやたら高いという謎仕様。
      • 『バブルボブルDS』や『ニュージーランドストーリーDS』といった他のドリームス開発のタイトーゲームリメイク作も、「ゲームは薄いのに通信プレイは人数分のソフトが必要」という仕様のものばかりである。
  • その他の問題点など。
    • ジャケットのイラストがかなり安っぽく、「まるで同人ゲームの絵柄」とまでいわれる。『バブルボブルDS』のジャケットイラストはこれよりかはまともだった。
    • 『バブルボブルDS』の充実のオプションは消滅し、セーブデータ消去だけになってしまった。確かに以前のオプションの存在意義がなかったのは確かだが…。

評価点

  • リメイクならではの面白さがある。
    • 原作よりも移動や攻撃範囲の制限がゆるいので、原作では絶対にできない行動が可能となる
      • プレイヤーキャラを移動させながら下画面内にいる敵どもをスライドで倒していく様はなかなか新鮮である。
      • 原作のリメイクとしてはあまりにも違いすぎるが、これはこれで「ガンシューティングをプレイしている」というべき楽しさを持っている。
  • グラフィック・サウンドデザインに関しては原作尊重である。
    • 原作を上手く描き直したグラフィックはなかなか上出来であり、この辺はちゃんと原作世界観の雰囲気を残している。
    • 原作ではほぼ使い回しだったメインBGMに関しては「同じ土台のBGMを各ステージ毎にアレンジ化」となっている。
      またタイトー作品のパロディワールドに関しても、専属のアレンジBGMが用意されている(アルカノイドワールドは例外)。
    • メインBGMは版権曲*1であったためか、メインフレーズが改編されたような作りに変更されている。これは後に発売されたPS2『タイトーメモリーズII 上/下巻』収録のオリジナル/エクストラ版でも同様。

総評

原作プレイヤーからは満場一致で改悪リメイクと捉えられている作品である。新作として見てもあまりにも作りに粗が多く、良作とはとても呼べない。
「画面内にタッチペンで虹を描いて敵を倒す操作」には光るアイディアを感じるだけに、いっその事原作再現を完全にクラッシュさせて新世代のレインボーアイランドとして作り込むべきだったのかもしれない。


余談

  • 本作発売の2年後の2007年に本作同様「NEWレインボーアイランド」のタイトルを関したリメイク版がマーベラスからPSPで発売されている。
    • こちらは『ハーディガーディ大冒険!!』というサブタイトルがついており、キャラクターデザインが一新されて(絵柄そのものは本作とほぼ同じ)おり、システムも本作とは異なるものになっている。
      • 奥行きのある3Dグラフィックになっており、タイトル通りボビーたちが弦楽器のハーディガーディを持ってつばの広いソンブレロハットまで被った妙にラテン系なデザインになっている(参照)。
      • 単体の作品としての純粋な出来やリメイク作としての評価はやはり芳しくない模様。
  • それからさらに2年後の2009年には、Wiiと360で『レインボーアイランド: タワーリングアドベンチャー!』が発売。
    • デザインは従来に近いものに戻っており、上記と同様の3Dグラフィックになっている。
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最終更新:2024年01月29日 06:37

*1 映画「オズの魔法使い」主題歌「虹の彼方に」のアレンジ