勇現会社ブレイブカンパニー

【ゆうげんがいしゃ ぶれいぶかんぱにー】

ジャンル RPG風勇者派遣シミュレーション(経営SLG)

対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 キャトルコール
発売日 2011年10月27日
定価 4,800円(税別)
判定 なし


概要

同名のiOS用アプリゲームの強化移植版。戦闘シーンなどが追加された。

ストーリー

かつてプレイヤーを含む4人の勇者がいた。彼らは大魔王を倒し世界に平和をもたらした。
平和な世の中で盛んになるのが商売である。勇者たちの威厳も栄光も消え、仲間は生きるために商売を始めた。しかし、民が富むにしたがって王城の財政は芳しくなくなり、モンスターへの防衛費を削る経費削減政策と王の威厳を示すためのハコモノ政策を行う。当然、各地では大魔王存在時のようにモンスターが増殖し市民生活を脅かし始めた。

そんな時、過去の勇者で現在無職のプレイヤーに声をかける女性が現れた。「各地に勇者を派遣・育成して、世界を救う企業を始めましょう」と。

特徴

  • RPG用語が飛び交うゲームだが本質は会社経営。社員を雇い、村や町から依頼された仕事をこなして事業を拡大するのが目的。
  • 各町に信頼度があり、交通の要所となる町の信頼度を上げる事で次の土地に進出出来るようになる。
  • 社長がやることは至って単純、依頼を選択し、勇者(社員)でパーティーを組ませて、依頼が終わるまで寝て待つだけ。なんて気楽な社長稼業。

評価点

  • アイディアは面白く、勇者(社員)の派遣を繰り返して資金をため、装備を調達したり施設を拡張したりと本格的過ぎない経営ゲームとして楽しめる。
  • 豪華(?)な声優陣とコラボレーション秘書。
    • 最初の秘書・セシリアの声優は皆口裕子。他の秘書の声は茅野愛衣・小倉唯・前野智昭。
    • コラボ秘書は『ワルキューレの冒険』のワルキューレと『NAMCOxCAPCOM』の小牟(シャオムゥ)。もちろん声あり。
      • ただし、秘書業を代わってくれ、特殊イベントがあるだけで、話と絡んでくれるわけではない。

賛否両論点

  • 勇者用の汎用グラフィックが適当過ぎる。そこそこの顔もいれば、ドワーフ顔の男&女キャラや白髪の爺さんまで……
    • 固有キャラはマトモなのに、どうしてこうなった。
  • 社内恋愛をして、時間がたつと結婚・出産して二代目に能力が引き継がれるが、特に取り立てて役に立つシステムではない。
    • 恋愛関係になって片方が辞職しても関係が続く事になぜかリアリティを感じる。
  • 装備品の作成がやたらと凝っている。素材の調達、材料の作成、装備の作成と段階を踏まねばならない。
  • 一生懸命使っていたキャラが、「当初の目的(新しい装備が欲しい・恋人が欲しいといった内容)を果たしてくれない」「働きすぎて疲れた」「やる事を与えられない」と突然辞表を提出する。変にリアル……
  • ストーリーで最初の秘書であるセシリアは秘書のプロでない事が明らかになり、徐々に能力が上がって派遣数や雇用人数が増える。もちろん社長はツッコミを入れる。
  • パッケージを見ると小林智美氏の描くキャラが『ロマンシング サ・ガ』的に活躍するRPGかと思ってしまいそうだが、内容は上述の通り、あくまで経営SLGであり、ゲーム中のグラフィックは氏のイラストに基づいて描かれているわけではない。
    • ゲーム中のキャラグラフィックも、アニメ絵とリアル絵の中間的なデフォルメで描かれているため、中途半端な感があり、「勇限会社~」というコミカルなイメージの強いタイトルとゲーム内容ともミスマッチ感がある。

問題点

  • 戦闘面は上位スキルが強力で、それがあればどうとでもなってしまう。
    • 戦闘前に敵との戦力比較があるが、かなり弱腰の戦力分析。その時に簡易戦闘という省略モードも選択できるが、結果は分析を基本にしてしまい、マニュアル操作なら楽勝なのに全滅または半壊する。
  • インターフェイス面も悪い。
    • メニューでLR切り替えができない、2画面を全く生かしていない。
    • 材料調達やお手伝い依頼の成功率を上げるスキルがあるが、何に有効かよく分からないなど。
  • 社員採用でもスキル所持がランダムで理想の人材が来るような事はまずない。
  • 経営シミュレーションでありながら、会社が赤字を抱える、借金をするというシステムは無い。
    • 資金が0になると全社員が辞表届けを提出する。引き止めるには一人1,000~100,000の資金が必要で……ってそんな金あるわけ無いだろ!!

総評

アイデアとしてはありそうでなかった内容だが、システムの詰めが甘すぎる。アイテム課金の基本無料ゲー+α止まり。
ただ、単純作業の繰り返しが好きな人は、はまるとあっという間に時間が過ぎているようなタイプのゲームである。

余談

  • アプリ版とほぼ同時開発。
  • QRコードを写すことで特殊な勇者を雇える。公式サイトで公表している。
    • 見れば分かるが、特殊な勇者さんの一部は特殊過ぎて雇うのをためらう。
  • 「キャラデザ詐欺」が目立つが、発表当時は名称ゆえに勇者の関係のゲームかと勘違いされた。
  • このゲームのイメージキャラクターとして、お笑いトリオの東京03が抜擢。本作をモチーフにしたコントを演じた。
  • 社長(プレイヤー)の名刺をすれちがい通信で交換できるが、意味があるか謎。そもそもすれちがえる程プレイヤーがいない。
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最終更新:2021年11月15日 12:36