シナモンボール くるくるスイーツパラダイス

【しなもんぼーる くるくるすいーつぱらだいす】

ジャンル くるくるアクション
対応機種 ニンテンドーDS
発売元 ロケットカンパニー
開発元 デルタアーツ
発売日 2007年7月19日
価格 5,040円(税込)
判定 なし
ポイント シナモロールのピンボール
スイーツ集めのやり込み要素
仕掛けに飽きやすい
サンリオキャラクターゲームリンク


概要

  • サンリオキャラクター「シナモロール」のキャラ達が総出演するゲームの一角。公式のジャンル名は「くるくるアクション」と表記されているが、実質のジャンルはピンボールゲームメインである
    • シナモロールを含むサンリオ関連のゲーム化は過去にも幾つか存在するが、ピンボールゲームメインなのはサンリオ関連ゲームとしてはおそらく本作だけであろう。
    • 今現在ニンテンドーDSでリリースされたピンボールゲームは『メトロイドプライム ピンボール』(任天堂)と本作のみとなっている。
  • どのモードも一人プレイ専用。本作は通信機能を使った複数人数プレイには一切対応していない。

主なモード

  • ストーリーモード
    • ストーリーを交えながら全10ステージのピンボールをプレイしていくモード。
      • このモード限定でセーブデータは3つあり、各データにて進行中のステージデータを保存できる。
      • 一度でもプレイしたステージはステージセレクトで何度でもプレイできる他、下記の「フリープレイ」でもプレイ可能となる。
      • 偶数ステージをクリアするとフレンズゲーム(ボーナスステージ)がプレイでき、一度でもプレイしたフレンズゲームは下記の「フレンズゲーム」でもプレイ可能となる。
      • このモードのステージ中には様々なスイーツが入手できる。それは下記の「スイーツアルバム」に登録される。このモードでは総計50個のスイーツが入手できる。
    • 舞台となるステージは以下の通り(「フリープレイ」も全く同じステージ内容、フレンズゲームに関しては「ストーリーモード」のみ)。
      • ステージ1 「ぼくじょう」
      • ステージ2 「カプチーノのいえ」
      • ステージ3 「もり」
      • ステージ4 「としょかん」
      • ステージ5 「がっきや」
      • ステージ6 「スキーじょう」
      • ステージ7 「マジックショップ」
      • ステージ8 「こうえん」
      • ステージ9 「おもちゃや」
      • ステージ10 「かいがん」
  • ステージ2をクリアするとフレンズゲーム「カプチーノゲーム」がプレイできる
  • ステージ4をクリアするとフレンズゲーム「エスプレッソゲーム」がプレイできる
  • ステージ6をクリアするとフレンズゲーム「シフォンゲーム」がプレイできる
  • ステージ8をクリアするとフレンズゲーム「みるくゲーム」がプレイできる
  • ステージ10をクリアするとフレンズゲーム「モカゲーム」がプレイできる
  • フリープレイ
    • 「ストーリーモード」で一度でもプレイしたステージを選んでプレイできるモード。
      • このモードではステージクリアの概念はなく、所持ボールがなくなるかゲームを中断するまで延々とステージをプレイする事になる。
      • このモードのステージ中でも様々なスイーツが入手でき、下記の「スイーツアルバム」に登録される。
        このモードで入手できるスイーツは総計50個だが、どれも「ストーリーモード」で入手できるスイーツとは全く違うものとなっている。
    • 選べるステージは上記のステージリスト参照の事。
  • フレンズゲーム
    • 「ストーリーモード」で一度でもプレイしたフレンズゲームを選んでプレイできるモード。
      • また、このモード限定のフレンズゲームも存在する。とあるモードで何かしらの特定条件を満たせば解禁される。
    • 選べるフレンズゲームは以下の通り。
      • 「カプチーノゲーム」
      • 「エスプレッソゲーム」
      • 「シフォンゲーム」
      • 「みるくゲーム」
      • 「モカゲーム」
      • 他、このモード限定のフレンズゲーム3種類。
  • たのしいぬりえ
    • 下画面にシナモロール達のイラストが表示されるので好きなものを選び、それをタッチペンにて様々なパレットで塗り絵していくモード。
      • 塗り絵といっても絵の枠をタッチするとそれが全部着色される仕様であり、ドット単位で塗り絵ができる訳ではない。
    • 「ストーリーモード」のステージをクリアする度に新たなるイラストが追加される。
    • 塗り絵はそのままの状態で保存され、再度このモードを選ぶと塗られた状態での再開が可能となる。
  • スイーツアルバム
    • 「ストーリーモード」「フリープレイ」にて入手したスイーツを鑑賞できるモード。
    • スイーツは「ストーリーモード」「フリープレイ」の各モードで50個づつ、全部で100個存在する。
  • ハイスコアブック
    • 「ストーリーモード」「フリープレイ」のステージで稼いだスコアを、各ステージ毎にトップ10表示される。
    • また、「ストーリーモード」で発生したストーリーイベントを確認できる機能もある。

主なルール

  • 操作方法に関して。
    • Lボタン、もしくは十字キーのいずれかで左フリッパーの操作。
    • Rボタン、もしくはDS本体の右側にあるボタン4つのいずれかで左フリッパーの操作。
    • 下画面をタッチペンで突くと台揺らし。
    • アウトレーンにボールが落ちた状態で下画面に息を吹きかけると"ふ~ふ~"。
  • 基本的なプレイルールは従来のピンボールゲームとほぼ同じである。
    • このゲームの各ステージ台はDSの上画面と下画面の両方がピンボール台のフィールド表示になっており、スクロールは一切しない。
    • シナモロールがボール役となっており、フリッパーにてそれを跳ね返していくのがメイン操作となる。なお、便宜上シナモロールは以下「ボール」と表記する。
    • 各ステージ台には、下画面中央下部に落とし穴、下画面左下部にアウトレーンがあり、そこに落下してしまうと所持ボールを1つロスしてしまう。所持ボールがすべてなくなるとゲームオーバー。
      • 落とし穴とアウトレーンにはストッパーが存在し、ボールが落ちてもある程度ならば落下を防いでくれる。しかし、ストッパーには耐久度があり、あまりにも落ちすぎると消滅してしまう
        アウトレーンにボールが落ちると「ふ~ふ~してね」のボイスが入るので、下画面に息を吹きかければふ~ふ~機が発動してボールが上に浮かびミスを免れる。
        すなわち、アウトレーンは息を吹きかけさえすればミス対象にはならない事を意味し、ミス要因がぐっと減少する仕掛けとなっている。
        なお、落とし穴に関してはストッパーがなくなると落下時の保険がなくなってしまう危険性を伴う。

ストーリーモードの台

  • 他のモードでの隠し要素を解禁させる為にも、真っ先にこのモードをプレイしておきたい。
    • ゲームを開始する前に「かんたん・ふつう・むずかしい」の難易度が選択できるので、プレイしたいものを選ぶ。選んだ難易度を途中で変更する事はできない。
    • 各ステージに指定された5つのスイーツアイテムとゴールアイテムを入手するのが目的となる。
      • フィールド内に星型に輝く対象物が表示されるので、それをボールに当てるとスイーツがフィールドのどこかに出現する。
        スイーツにボールが触れると「スイーツGET」となる。それを5回(スイーツ5個分)繰り返す。
        対象物はスイーツGETする度に場所が変化するのでボールを当てる角度などをその都度考えて操作しなければならない。
      • スイーツを5つ集めるとゴールアイテムが出現するので、それに触れるとステージクリアとなる。
        但し、ステージによってはボス敵が出現する場合があり、ボールを何回か当ててそいつを倒さないといけない場面もある。
      • 時折、1UPアイテムが定期的に出現し、それをボールが触れると所持ボールが1増えるボーナスが得られる。
    • 偶数ステージをクリアするとボーナスとしてフレンズゲームが発生する。
      • フレンズゲームに関しては下記参照の事。なお、ゲームクリアの有無は関係なく次ステージへ進める。
    • スイーツはこのモード全般で「10ステージ × 5個」、総計で50個存在する。
      • スイーツを全部集めるのはステージクリア条件なので、すべてのステージをクリアすれば必然的に「スイーツアルバム」のうちの50個のスイーツが埋められる。

フリープレイの台

  • クリア条件はない為、ゲームを終えるまではエンドレスプレイとなる台。
    • ゲームを開始する前に「かんたん・ふつう・むずかしい」の難易度が選択できるので、プレイしたいものを選ぶ。選んだ難易度は台プレイ毎に選び直す事ができる。
    • このモードでの各ステージの台にはコンボという概念がある。
      • 「コンボ」と表示されたアイコンが定期的に表示されるので、それをボールに当てるとスイーツがフィールドのどこかに出現する。コンボ表示は常に変動するので狙って当てるのは難しい。
        「ストーリーモード」のステージ台とは違い、スイーツは何度でも同じものが入手可能で、入手したスイーツの数がストックされていく。
        それ以外に関しては「ストーリーモード」と全く同じプレイルールとなる。
    • スイーツはこのモード全般で「10ステージ × 5個」、総計で50個存在する。
      • 入手できるスイーツは「ストーリーモード」のそれと一切被っておらず、あちらで入手できない残りスイーツ50個はこのモードで入手しなければ「スイーツアルバム」を完全には埋められない。
        「ストーリーモード」とは違い、長時間プレイしても特定のコンボを当て損ねるとスイーツの入手漏れが十分考えられるので要注意。

フレンズゲームの台

  • クリア条件のみに特化し、スコアやスイーツなどは一切絡まない台。
    • このモードの台には台によって相違がある「○○○してね」という何かしらのクリア条件があり、それを達成するとクリア、達成できないとミスで共にゲーム終了となる。
      • このモードの台は制限時間が設けられており、それが0になってもクリア条件を満たせないとミスとなる。
      • また、このモードの台はステージ台とは違ってアウトレーンは存在せず、落下によるミス要因は落とし穴のみとなる。
        このモードの台は落とし穴に一度落ちただけでミスとなってしまい、1UPアイテムは出現しない。

評価点

  • お子様向けにチューニングされたゲーム内容。
    • 複雑な要素を極量取っ払い、ひたすらにわかりやすさ重視で仕上げたピンボールゲームとなっており、ピンボールを知らないお子様でもすぐに入り込める馴染みやすさを持っている。
      • 画面比率が大きく表示されている故に、ボールがどこにあるのかが把握しやすく、プレイのしやすさという意味ではこのジャンルの中でも屈指のレベルに入る。
      • 「落とし穴とアウトレーンにストッパーが付く」「アウトレーンに落ちてもふ~ふ~すればミスは免れる」「1UPアイテムが頻繁に出現する」などの親切設定満載でゲームオーバーになりにくい。
      • 従来のピンボールゲームでは画面狭しとギミックが配置されまず何をすればいいのか分かり辛いものが多いが、本作では何をするのかの目安が表示されるのでプレイが迷いにくくなっている。
  • シナモロール達の可愛い特典満載。
    • ピンボールゲームよりもシナモロール目的で本作を購入する人が大半だと思われるが、ちゃんとその辺の魅力も抑えてあるゲームとなっている。
      • ボール役のシナモロールの動きはなかなか豊富。壁にぶつかるとぽよぽよ色んな角度で跳ね回ったり、バンパーをホールドして動きを止めるとすやすやと眠るなど様々。
      • 各ステージ台やフレンズゲーム台はすべて専用のグラフィックとなっており、同じ絵で使い回すという水増しはほとんどない。
      • 「ストーリーモード」にて発生するイベントに関しても、癒しのイラストにのせて絵本を読む感覚で楽しめる。
      • 「スイーツアルバム」で様々なスイーツを集めたり、「たのしいぬりえ」でシナモロール達の着色ができるのもお子様には嬉しい要素ではないだろうか。
      • ちなみに、説明書の後ろのページはリアル塗り絵となっているおまけ付き。解説で「ページをコピーしてから遊ぼう」と親切な忠告もなされている。

問題点

  • 中立的な解釈をすればピンボールゲームとして飽きやすい。
    • 明確なクリア条件のある「ストーリーモード」は良しとしても、エンドレスである「フリープレイ」ではいくら時間をかけようが所持ボール数が減らないという状況に陥るのは必至だと思われる。
      1UPアイテムの出現頻度の高いこのゲームにおいて「フリープレイ」はプレイすればする程に所持ボール数が増え、ゲームオーバーから段々と遠ざかってしまうのが当たり前となる。
      難易度が3つから選べるものの、ハードでプレイしても相当ぬるく、その結果プレイするのも嫌になる作業を強要されるハメになってしまう。
    • 画面比率の大きさと見やすさの代償として、各台の仕掛けが少なく、一通りボールを当てると新たな仕掛けが見つからなくなるという問題も持っている。
      • はっきいいってどの台もミニゲームレベルの内容であり、スイーツ集め以外であまりやり込めるような楽しみは持ち合わせてはいない。悪くいえば多かろう薄かろうの詰め合わせ台というべきか。
      • 仕掛けの少なさのせいで、どの台でプレイしてもやる事があまり変わらないという単調な内容であり、ピンボールゲームとしては奥の浅い作品である感は否めないところ。
  • 一部不親切な部分が目立つ。
    • 「フリープレイ」にて、どの台でどのスイーツを入手したのかの表示がされない故に、スイーツの取り残しがあると何の台で取り返せばいいのかわからなくなる。
      • スイーツの出現場所は台固定なので、別の台で目的のスイーツを入手する事ができない。これにより、スイーツがあるかないかがわからない作業感たっぷりな台をプレイし直すハメになる。
      • さらに最悪な事にスイーツを出現させる為のコンボの位置がかなりの速度で切り替わる為、
        「目的のコンボにボールを発射したのにコンボ表示が消えてしまいスイーツ出現のチャンスを逃してしまう」状況が日常茶飯事で、一向に目的のスイーツが入手できない事態になりやすい。
    • 「フレンズゲーム」のオリジナルフレンズゲーム3種の出現条件がノーヒント。
      • お子様向けゲームなんだから普通はその位のヒントは出すべきだと思うのだが…。
  • 演出や色使いが地味。
    • 元々お子様向けで「癒し」を強調したキャラクターを採用している為なのか、ゲーム内で発生する演出関係が抑え目で「黙々とプレイする」類のゲームとなっている。
      • まぁ、あんまりド派手な演出をばんばん入れてしまうと「演出過剰」「もはやシナモロールのゲームじゃない」という批判も出てきそうなので複雑なところだが…。
    • 決して画面が見えない程ではないのだが、グラフィックの色使いが淡すぎる面がある。これは某レビューサイトでも指摘されている。
      • これに関しても原作キャラからしてそうなので、一概に批判要素ではないのだが、もうちょっと色を濃くしても良かった気もする。

総評

あまり万人向けではないと思われるピンボールゲームをお子様ゲームとして発売した意欲性は評価したいが、難易度が甘すぎて飽きやすさも増強してしまった点は残念である。
とはいえ、少なくともゲームとしてはこれといった不具合もなく遊べるし、何よりシナモロール達の可愛さの表現は本物なので、シナモファンならば触れてみてもいいかもしれない。

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最終更新:2021年02月16日 22:08