ダンジョンクリエイター
【だんじょんくりえいたー】
ジャンル
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ダンジョンRPG+制作ツール
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対応機種
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プレイステーション
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発売・開発元
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エレクトロニック・アーツ・ビクター
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発売日
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1996年5月31日
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価格
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7,140円
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判定
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なし
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ポイント
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自由度があまりない
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概要
『ウィザードリィ』などでおなじみの3DダンジョンRPGを製作できるコンストラクションソフト。
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PSである点を活かしてダンジョン、モンスターなどをポリゴンで再現。システムは不思議のダンジョンシリーズなどのようなターン制を採用している。
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3Dダンジョンものには付き物のトラップなども製作可能。
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サンプルゲームとして「キャンペーンモード」が用意されておりプレイ可能。クリア特典もある(後述)。
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初回限定盤では雑誌編集者が作ったダンジョンをプレイすることができるデータディスクが付属している。
評価点
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モンスターやダンジョンのテクスチャが豊富。
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モンスターは60体だが、ほぼ自由にテクスチャを変更できるためバリエーション豊富にできる。
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モンスターは攻撃時やダメージ時、死んだ時などの鳴き声を設定可能。
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中には「いてっ」「な、なんじゃこらー!」などの面白ボイスも用意されている。
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特撮でお馴染みの怪獣の鳴き声なんてボイスも用意されている。例を挙げるとアンギラスやモスラに近い鳴き声など。
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アイテムの購入額と売却額を個別に設定できる。
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ステータス画面で装備を変更するとキャラクターのグラフィックも変化する。
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BGMは良曲が多い。
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上級者向けのターン制限ダンジョンも制作可能。
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制約は多いがキャンペーンモードのクリアデータがあると、主人公をドラゴンにすることができる。
問題点
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エディタが全般的に使いにくい。
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アイテムやモンスターなどの一覧が表示されない。一覧を見るには項目選択後、「修正する」を選択しなくてはならず、修正を終えて戻ると一覧も閉じられる。
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このため、複数に渡って修正が必要な場合、余計な操作を強いられ面倒極まりない。
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なぜか宝箱は斜めになっており向きを変更することもできない。配置によっては変な向きで開けることになる。
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各エディタごとに数値入力の方式が違う。各桁ごとに設定できるものもあればポイントを増やしていく形式のものもある。なぜ統一しなかったのか。
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アイテムやトラップは同じ名称のものは製作できない。
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RPGツクールでは同じ名称でも敵と味方で別性能にするといったテクニックがあるが、本作では不可能。
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1フロアに置けるモンスターはたった4種類。せめて10種類は…
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サンプルダンジョンはキャンペーンモードをクリアしないとロードできない。
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せっかく凝ったストーリーを作ってもエンディングはまったく同じ文章が表示される。ここが本作が自由度が低いと言われる所以である。
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人を助ける形式でも、クリア条件がラスボス撃破しか選択できずさらに助けた人によって台詞やシチュエーションが固定であり、それを確認する手段が実際にエンディングを達成するしかない。
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キャンペーンモードはイベントの合間にテキストアドベンチャーのように進む演出もあるが、これを作るツールはエディットモードには存在しない。
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せめて台詞やメッセージを変更できれば多彩なバリエーションのシナリオが作れたはずだが…。
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トラップとトラップ解除アイテムの仕様の問題。
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このゲームは動く床や見えない壁といった様々なトラップを設置でき、それらを解除する(無効化する)ことが可能なトラップ解除アイテムも設定できる。のだが、トラップ解除アイテムの効果は「トラップの種類に関わらずどんなトラップも解除できてしまう」というとんでもない仕様である。
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ここで問題になってくるのは「扉もトラップ扱いになっている」事。扉の鍵を作るには扉の鍵という形でトラップ解除アイテムを作る必要がある。
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消費型アイテムでトラップ解除アイテムを作った場合、鍵のかかった扉といった本来使うはずだった場所で使わずに別のトラップ解除で使ってしまい、想定外のルートを通り抜けられたり、最悪クリア不能に陥る可能性もある。
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ちなみにキャンペーンモードではスタート地点の近くにあるゴールに行けば脱出可能なのでよほどのことがない限り詰まることはない。
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他にも「動く床の先に敵がいた場合は動く床が作動しない」というトラップ自体に問題があるものもある。
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キャンペーンモードの問題点。
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キャンペーンモードを進めていくとダンジョンで獲得したレベルやアイテム等をポイント(ドラゴンのエサ)に変えてドラゴンを育成するイベントになるのだが、育てるのが作業過ぎる。
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この時に選ばれるダンジョンはあらかじめ用意された数種類あるダンジョンから毎回ランダムで選ばれる。しかし一度出てしまうとポイントに変換しないと次のダンジョンに入れない上にレベルも装備も初期化されてしまう。
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初期状態でしかダンジョンをスタートできない仕様なので、苦肉の策なのかもしれない。
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ドラゴン育成モードの時のダンジョンの目的設定は「ゴールを目指せ」となっている上に、ゴールはスタート地点のすぐ後ろにある。初期装備ですぐにダンジョンに出ても数ポイントは入る。
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さらにドラゴンが成長した時の余剰ポイントは次に繰り越されない。そのためダンジョンを深く攻略せず浅い階層を何度か潜った方が効率がいい場合もあり深層攻略のメリットが少ない。
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ドラゴンを最大まで成長させるとラストダンジョンに行けるが、限界まで作っている関係でとてつもなく深い。
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そして前述の通り、キャンペーンモードをクリアすればこのモードで使用されているダンジョンがサンプルダンジョンとしてロードできるようになるが、合間合間に登場するテキストアドベンチャー部分はキャンベーンモード独自のものでありエディタで覗くことも作ることもできない。
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つまり、このキャンペーンモードのような「複数の3Dダンジョンを設定し、合間合間をテキストアドベンチャーのイベントで繋ぐゲーム」を自分で作ることはできない。参考にしようとすると泣きを見る。
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移動速度、振り向き速度などが非常に遅い。テストプレイでも時間がかかる。
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平行移動がない。
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エディットデータのセーブ/ロード、階層移動時のロードも遅い。この時に自動で進行状態がセーブされるが、このセーブも含めると30秒以上は待たされる。
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ロードの長さはオブジェクトの多さに比例する模様。
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キャンペーンモードのダンジョンの中には複数階層を使った立体的な仕掛けもあり階層移動のロードの長さは非常に気になる。
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おまけディスクのダンジョンの中には設定ミスでクリアが非常に困難な作品も存在する。
総評
コンシューマでは数少ない3DダンジョンRPGコンストラクションソフトだったが、長すぎるロードや快適性を欠くエディタの仕様など残念な部分が目立ってしまった。
クソゲーと酷評するほどではないものの、細やかな不満点が多い。
最終更新:2021年05月04日 05:49