魍魎戦記MADARA2

【もうりょうせんきまだら つー】

ジャンル ロールプレイングゲーム
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対応機種 スーパーファミコン
メディア 12MbitROMカートリッジ
発売・開発元 コナミ
発売日 1993年7月16日
定価 9,800円
判定 なし


概要

「2」のナンバリングが付いているが『魍魎戦記MADARA』とのストーリーの繋がりは一切ないオリジナルストーリー。
ただし、原作漫画でも登場する単語は随所にちりばめられている。

ストーリー

現代…東京近郊のとある町に住む主人公・神代斑は、幼なじみで遠縁の従姉妹でもある妹背すばるに、地元の幽霊屋敷探索に付き合わされる。その探索の中で、自身とすばるがマダラとキリンの子孫であること、マダラたちが滅ぼしたミロク帝がいずれ復活すること、そして自身の、世界に散らばる勇者たちを集めミロク帝と戦うという宿命を知る。その日のうちには、自分には関係のない話だと聞き流した斑だが、しかしその翌日、ミロク帝の手先である魍鬼たちにすばるが生贄として攫われてしまう。すばるをさらった魍鬼を倒した斑は、地元の神社にてマダラ、ミロクと同じ運命の輪の中にあるというサクヤ姫と出会う。サクヤ姫より改めて自分の宿命、すばるが異世界にいることを聞いた斑は、すばるを助けるために異世界を旅して勇者たちを集め、ミロク帝と戦うことを決心し、異世界へと旅立つ。

特徴

  • 前作同様、ゲームオーバーの概念がない。
    • 戦闘で全滅しても一切のデメリットなし
      • 全滅すると直近の宿屋に戻り、HPは全快時の半分まで回復、ステータス異常は死亡も含めすべて完治する。
      • 重傷者が出たり、ステータス異常に冒された場合、アイテムを使用するより全滅してしまったほうが得する場面も多い。
  • 魔法は、主に街の魔法学院でお金を払って修得する(魔法ごとにレベルでの修得制限あり)。
    • なお、メンバーをパーティから外して再度仲間にするとそのLvで覚えられる魔法をすべて習得して参戦する
      • 外したメンバーを再度パーティに加えるには、マップをしばらく歩いて季節をひとつ変える必要がある。
  • 戦闘自体は基本的にオートで流れていくが、プレイヤーは任意のタイミングで戦闘を一時的に止め、アイテムや魔法使用の指示、敵ターゲットの指定が出来る。
    • オートの間はキャラクターは物理攻撃のみ行う。強固な物理攻撃耐性を持つ敵などはいないが、物理攻撃より魔法攻撃の方がダメージ効率がいい場合もあり、また強敵を相手にするときには魔法の連打が手軽な対抗手段のひとつとなる。
    • HPが減少してくるとアラートを鳴らせる。HPの割合によって設定が可能で、オートの戦闘を一時停止し、プレイヤーに警告を出してくれる。これは戦闘終了後のフィールドマップでも鳴る。戦闘のテンポが速すぎるためにダメージを見逃すことはない。
  • ストーリーは一本道(分かれ道はあるが、全て訪れるのでどこから攻略するかの違いしかない)で、謎解きの類は一切ない。
    • 中盤の石版探しの旅はロウラン・ランクァ・ファースィー・ヤワトのどの国から進めてもいいが、船でしか行けない国や、石版獲得のためにボス戦が何度かあるところもある。

評価点

  • 戦闘シーンは前作と似たような作りだが、よりテンポが高速化され、敵が弱いとあっという間に戦闘が終わる。
    • 同社作品でやたら問題になっているエンカウント率もごく普通の確率に抑えられている。
  • BGMはコナミ矩形波倶楽部による作曲。
    • いずれも評価が高く、サントラは現在もプレミアが付いている。
      • タイトルも「離れゆく秋~星の下で眠る2人」「刺客逍遥~蜘蛛女のキス」などそれを目にするだけでは曲の雰囲気が分かりにくいものも多いが、それもまた「味」になっている。
  • グラフィックの質はかなり高い
    • (当時に現在の原型がほぼ完成していた)田島昭宇のイラストを再現できていたのは大きい。
  • 主人公の神代斑は、終始奪われたすばるを助けるために旅をしており、キャラクターに一切ブレがない。
    • また、行く先々の街や村で魍鬼に苦しめられている人を見るとつい退治を請け負ってしまうなど、好感を持ちやすい造形になっている。その甲斐あってか、助けた後は街ぐるみで感謝されることもあり、プレイしていく中で「勇者」となっていく斑の姿が見られる。一方、排他的な村や最終的に滅びてしまう街などもあるが…。
      • ちなみに終始パーティに参加している関係上、上記の理由からステータスは基本的に誰より高くなる。

賛否両論点

  • 全体的に大味なゲームバランス
    • 敵が手強くなってきたと感じたら、その地域でしばらく戦闘をこなしレベルを高めさえすれば、少し前までの苦戦が嘘のようにあっさり攻略できる。
      • どうやらレベルによって与ダメージ、被ダメージに補正がかかるようで、レベルアップ時の上昇ステータスが小さくとも、レベルが上がることそのもので戦いの流れが変わることが多い。
        この補正はかなり大きい模様で、一撃でこちらのHPを削りきるボス相手に、しばらくレベルを上げてから再度挑むと被ダメを一桁にまで押さえ込めるなど。
    • 最終的には、魔法を使うよりも通常攻撃で戦ったほうが圧倒的に強い状況が多くなる。
      • 極端な例だが、最大レベルかつ補助魔法をかけた状態のパーティなら、ラスボスさえも10~20秒以内で沈められるほどの袋叩きゲーと化す。
  • 最強装備の仕様
    • ストーリー途中で立ち寄るお店に並べられているごく平凡な装備が、特定のキャラだけ最強の攻撃力or防御力になっている。
      • 本作の仕様の意外性には驚かされる反面、初見では解りにくい不親切な点でもある。

問題点

  • パーティ外成長が固定値
    • 仲間を育てるときに、パーティーに入れていないとレベルアップ時に一定の成長値(HP・MPは+30、全パラメータは+1)にしかならない。
      • パーティに入っている状態でレベルアップした場合は上がらないパラメータ(成長値0)が出る場合もあるので気にしすぎる必要はないが、HPとMPは累積すると大きな差が出てくる。
    • 故に後半に加わるカオスや、終盤に改めて仲間に加わるすばるをメインメンバーとして使いたい場合「できるだけ経験値を獲得せず進めていく」ことが求められるため、それだけでやりこみプレイを強要される。
  • 前作に比べてお金が稼ぎにくい。
    • 武器・防具が高額であり、100~500ゼニー前後の取得値のエリアで購入したい装備品の額が10000ゼニー前後、など。
    • その代わり上述のとおり、「パーティーに入れているキャラを一度外し、再度酒場で加えるとそのレベルまでで習得できる魔法を全て覚えている」「全滅してもお金は減らず、近くの宿屋でHP半減で全員復活した状態から再開」などの、資金不足への救済措置もある。
      • そのためメインメンバーとなる3人はできるだけ早めに決めておくと最強装備を買う資金を捻出しやすく、戦闘を少なくできるので経験値も抑え易い。
  • RPGとしてのインパクトに欠ける
    • システムが小綺麗にまとまっていることや、オリジナルストーリーになったことで、原作のファンをはじめとする一部のユーザーからはそう評されている。
  • 設定について
    • MADARAシリーズを通して使われている設定が無視されていたり、転生した同じ人物が同時にいたりする。
    • 尤も、公式設定自体、「壱」後、転生の秘法を手にして「ゲド・ユダヤ」と名を変えたはずなのに「聖神邪」という名前が出てきていたり、転生時期が明らかにおかしかったりと、かなり破綻したりしてはいるのだが。
  • 弓の価値がない
    • 大抵は剣や槍が最強武器であることに加えて、移動距離の向上により弓の価値がなくなった。
      • 加えて、状態異常「盲目(敵味方の区別なく攻撃する)」「魅了(味方を攻撃する)」においてだと、逆に弓は厄介な存在にもなる。
      • 一応、敵と距離を置くことで反撃の機会を減らし、身を守ることはできる利点はある。

総評

BGMやグラフィックの質はかなり高い部類に入り、難易度も前述の通り大味気味ながらも飛び抜けた問題点も見当たらない安心感のある作品なので、見方によっては良作と呼べるポテンシャルを秘めている作品かもしれない。


余談

  • 主人公「神代 斑(かみしろ はん)」の台詞回しが随分若者らしくないことは時折ネタにされている。
    • 前述の星版「四神篇」でも、異世界で律儀に学生服を着ているというツッコミどころもあるのだが。
    • まるで時代劇の登場人物のよう、というのは言い過ぎか。それに近い感じはするが。
    • 彼に限らず、テキスト自体が割とツッコミどころの多いものだったりする。
  • TVCMはタイで木造の家を燃やして撮影したというエピソードがある。
    • また、CMで掛かっていたイメージソング「Lights~遙かなる旅立ち」も國府田マリ子の「影の名曲」として人気が高い。
  • SFCではもう一作『幼稚園戦記まだら』がデータムポリスターよりリリースされている。そちらは見た目の可愛さもあって、そこそこの評価。
    • 元は角川御家騒動でメディアワークスが独立した頃、『電撃スーパーファミコン(当時)』で描かれていたスピンオフ漫画。摩陀羅たちが幼稚園児に転生したと言う設定のギャグ漫画で、最初はページの穴埋め漫画だったがいつの間にかストーリー物に昇格していた。義見依久作画。余談だが義見は電撃スーパーファミコンで「斑とすばるのSFC攻略日記」という今作のリプレイ漫画も連載していた。
  • SFC版発売を意識した作品として後に「四神篇」がコミカライズされるが、こちらは未完のままである。
    • 『電撃摩陀羅海賊本』では相川有作画の「四神篇」の存在が示唆されていたがそちらは諸事情により未完。十年近く後に星樹作画の「四神篇」が台湾で出版された物の逆輸入として角川書店から出版され、そちらは一巻完結。

添付ファイル