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ルナレスキュー

【るなれすきゅー】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード
発売・開発元 タイトー
稼働開始日 1979年
プレイ人数 1~2人(交互プレイ)
判定 なし
ポイント 救命艇が崖下の遭難者を救出
下降と上昇の繰り返し作業


概要

  • 1979年にタイトーからリリースされたアーケードゲーム。ジャンルとしては横視線の固定画面シューティングに該当する。
  • 自機である救命艇を操作し、月面内の崖下にいる遭難者を救出して母船に送り届けるのが目的となる。
  • 1~2人交互プレイ可能。1種類のステージによるエンドレスゲーム。
  • スペースインベーダー』と同じ基板で製作されている為、流用色が強いのも本作の大きな特徴。
    • 救命艇のショット音はインベーダーのそれと、逆噴射の音はインベーダーのUFO飛来音と近い音となっている。

主なルール

  • ステージ内の主な流れは「画面上の母船から救命艇を下降させ、崖下に着地させて遭難者を乗せる(下降パート) ⇒ 遭難者を乗せた救命艇を上昇させて、待機する母船に触れる(上昇パート)」事を6回繰り返せばステージクリアとなる。
  • 操作コントローラーはレバーと1ボタンを使用。操作方法は下記にて。
+ システム詳細

下降パート

  • 画面上にいる母船から救命艇をボタンで発射、母船は左右に動いており、救命艇を発射させるタイミングによって発射位置が変わる。なおボタンを押さないでいると強制的に救命艇が発射される。発射された救命艇は自動的に下降するが、左右移動で群れを成している隕石や、その場に留まっている星が点在しているため、それらを回避する必要がある。
  • 下降中はレバー左右で救命艇の左右操作、ボタン押しっぱなしで下降スピードを緩やかにする「逆噴射」が行える。逆噴射を行うと燃料(画面左上の「FUEL」)が消費され、これが0になると逆噴射が行えなくなる。そのため、できるだけ逆噴射の使用量を抑えないと、いざという時に窮地に陥る場合がある。なお燃料はステージクリアすると最大値まで補給される。
  • 画面下には「左側、中央、右側」の着地地点があり、ここに救命艇が着地すると遭難者1人を乗せ上昇パートに移行となる。なお着地地点以外の地面に触れると1ミスになる。
  • 着地地点は各ステージ毎に6つ(遭難者6人分)存在、各地点には50・100・150の数字が表示されており、着地するとその分のスコアボーナスが入る。一度救命艇に触れた着地地点は消滅し、再度下降パートに挑む際は残りの着地地点を利用する流れとなる。

上昇パート

  • このパートに移行すると救命艇が自動的に上昇する。上昇中は隕石や星が消え、代わりに「UFO」と「メテオ」が出現。これらに接触すると、救命艇のミスと遭難者の救出失敗のダブルペナルティが発生してしまう。また、母船の存在しない箇所に救命艇を上昇させてしまった場合も同様のペナルティがある。
    • UFOは隕石同様の左右移動を行うが、その際に下方向に直進型の弾を放ってくる。
      • 倒したUFOについては次の上昇パートでは出現しなくなるが、画面内のUFOが4機以下になると次の上昇パート開始時にステージ開始時の数まで再補充される。
    • メテオは特定の上昇パートにて「救命艇の高度が一定以下+画面内のUFOが一定数以下」になると出現し、急スピードで落下し救命艇に体当たり攻撃を仕掛けてくる。
      UFOとは異なり、救命艇のショットで破壊できない。メテオが降ってくる回数は1度の上昇パートにつき最大3回まで。
      • 条件を満たし次第出現し始めるので、ある程度上昇した状態でUFOを倒して画面内のUFO数が一定以下になると、いきなりメテオが出現することもある。
  • 上昇中はレバー左右で救命艇の操作、ボタンで上方向に直進型ショットを放つ。ショットで破壊できるのはUFOのみで、メテオは破壊不可能。また、ボタンを押しっぱなしにすると救命艇の移動スピードが増すが、下降中の逆噴射とは違い、移動スピードを上げても燃料は消費しない。
  • 上昇パート中も母船は左右に動いているが、救命艇が近づくと停止しハッチを開け待機する他、メテオが出現すると救命艇の位置に関係なく停止する。ハッチ内にドッキング(接触)すれば遭難者を救出した事になり上昇パートは終了するが、救命艇が母船の外側に接触するとドッキング失敗となり、ミスにはならないものの遭難者が落下して救出失敗(遭難者1人死亡)となってしまう。

素点は50点からスタートし、300点まで上がる。パーフェクトボーナスは500点、3000点でエクステンドする。

  • 下降パートと上昇パートを繰り返し、遭難者の救助が全て終わるとボーナス得点の計算が行われ、救出した人数×素点(ステージ開始前に表示される)と残り燃料がボーナス得点としてスコアに加算される。また6人全員を救出した状態でクリアするとこれに500点が加算される。
  • 救命艇は残機制ですべてなくなるとゲームオーバー(コンティニューなし)。ミス後の復活は下降パートからのやり直しとなるが、燃料はリセットされない。救命艇がミスする要因は以下の通り。
    • 下降パート中に隕石や星に触れてしまう。
    • 下降パート中の着地地点ではない地面に触れてしまう。
    • 上昇パート中にUFO及びそれが発する弾、メテオに触れてしまう。
    • 上昇パート中の画面上にて母船とは無関係な場所に上昇させてしまう。
    • 下降、上昇パート中に画面下位置にある崖に触れる。

ドッキングに失敗すると遭難者は落下する。遭難者と救命艇が衝突しても遭難者は死なない。

評価点

  • 斬新なゲームシステム。行きと帰りで全く異なる内容のゲームとなっている。
    • ジャンル上ではシューティングではあるが、本作のテーマは「救出」であり他のシューティングに比べると「撃つ行動よりも避ける行動」を重視している。
    • 実際、救命艇がショットを放てるのは上昇パートのみであり、そのショットも「敵を倒すというよりは回避通路を確保する為の手段」といった趣旨が強く、ショットを撃って敵を倒す事を主体としたシューティングとは一線を画している存在であろう。
    • 下降パートにて救命艇を崖下の遭難者を乗せ、上昇パートにて母船に遭難者を送り届けるという設定はなかなか斬新であり、レトロな画面の中でレスキューシーンが行われる様が味わい深い。
  • 操作がシンプルでわかりやすい。
    • ルールがやや特殊ではあるが、操作系統はわかりやすいものとなっている。難易度的にはそこまで高い訳ではなく、あまり人を選ばない作風といえる。
    • 操作方法は単純ながらも、降下と上昇中にボタンを操作してスピードを調節する必要がある等、意外と戦略性のある内容となっている。
  • 当時としては珍しい、無関係なキャラを出演させるお遊び演出。
    • ノンクレジットデモ画面や3ステージをクリアする度に発生するデモにインベーダーがゲスト出演する演出がある。なかなかかわいらしい。

インターバルに挿入されるクリアデモ

問題点

  • 上昇パートでは自機が常に上昇していく関係上、UFOとの距離が近くなる事が多く、UFOからの敵弾の回避がやや難しい。
    • ゲームが進行して敵弾が高速化すると、ある程度距離が離れていても反応しきれずに被弾というケースも起こりやすい。
  • 上昇パートにて、稀にUFOを倒した場所に1ドットの当たり判定のあるゴミが残る場合があり、それに当たるとミスになってしまう。

総評

わかりやすさ、ほどほどの難易度、あまり人を選ばない作風で当時における本作の出回りは良く、かなりの割合にてゲーセンで稼動していた。
しかし、その割には家庭用移植には恵まれておらず、知名度もさほど高い作品ではない模様。

家庭用移植

ややマイナー寄りの作品故か、MZ-80版以外はいずれもオムニバスソフトでの収録となっている。

  • MZ-80版
    • マイコン雑誌「I/O」にて『月面救助大作戦』とのゲームタイトルで掲載されていた。一般的なゲーム発売ではない。
  • オムニバスソフト
    • タイトーメモリーズ 上巻(プレイステーション2、2005年7月28日発売)
    • タイトーメモリーズ ポケット(プレイステーション・ポータブル、2006年1月5日発売)
    • スペースインベーダー インヴィンシブルコレクション 特装版(Nintendo Switch、2020年3月26日発売)

余談

  • 上昇パートの「救命艇を上昇させて上にいる目的地(母船)に到達させる」というゲーム性は、本作の1年前にユニバーサルからリリースされた『ギャラクシーウォーズ』が原案であるとの事。
    • また、母船のハッチにドッキングさせるシステムは、本作の同年に日本物産からリリースされた『ムーンクレスタ』のそれに近いものとなっている。

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最終更新:2022年09月23日 21:45