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「実在したピンボールを忠実に再現したゲーム」という前提が誤っているという指摘が挙がりましたので、正しい情報の確認と修正をお願いいたします。
アメリカン・アーケード
【あめりかん・あーけーど】
ジャンル
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ピンボール
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対応機種
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プレイステーション2
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メディア
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CD-ROM 1枚
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発売元
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アストロール
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発売日
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2000年9月7日
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定価
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5,800円(税抜)
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プレイ人数
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4人 |
セーブデータ
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150KB以上の空きが必要
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判定
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なし
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ポイント
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60~70年代の実機ピンボールを忠実再現 ピンボールとしては普通に遊べる出来
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概要
PS2本体が発売された2000年にてアストロールがリリースしたピンボールソフト。なお、同社の最初で最後のPS2ソフトである。
本場アメリカで稼動していた60~70年代の数多き実機ピンボールの中から、厳選した11台を忠実再現した内容となっている。
また、同時期にタカラから発売されたPS2ソフト『EXビリヤード』との連動機能も搭載されている。
その他、それの体験版が本作に収録されているサプライズもある。
主な収録台
WESTERN SHERIFE
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ウエスタンをイメージした台。チャレンジ、フリーの各モードにて始めからプレイ可能。
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SURFEKING
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サーフィンをイメージした台。チャレンジ、フリーの各モードにて始めからプレイ可能。
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SPECIAL LANE
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ボウリングをイメージ台。 チャレンジモードにて上記2台のどちらかをクリアすると、まず始めにこの台が入れ替わりで追加/選択可能となり、 それをクリアするフリーモードでも遊べる(下記8台も同様)。
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MARS PATROL
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スペースファイトをイメージした台。チャレンジモードで追加される2番目の入れ替わり台。
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FUN CIRCUS
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サーカスをイメージした台。チャレンジモードで追加される3番目の入れ替わり台。
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Arabian Magic
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アラビアンファンタジーをイメージした台。チャレンジモードで追加される4番目の入れ替わり台。
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MIRACLE HOMERUN
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ベースボールをイメージした台。チャレンジモードで追加される5番目の入れ替わり台。
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DANCING PARTY
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ディスコをイメージした台。チャレンジモードで追加される6番目の入れ替わり台。
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STREET DRIVE
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ドライビングをイメージした台。チャレンジモードで追加される7番目の入れ替わり台。
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31 OCTOBERY
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ハロウィンをイメージした台。チャレンジモードで追加される8番目の入れ替わり台。
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TEXAS DERBY
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ダービーをイメージした台。チャレンジモードで追加される最後の入れ替わり台。
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主なモード
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チャレンジモード
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収録台を順々にプレイしてすべての制覇を目指す、クリア方式のモード。
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各台にはノルマスコアが設定されており、ボール(初期3つ)をすべてロスするまでにノルマ達成すればクリアとなる。
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逆にボール全ロスまでにノルマスコアを達成できていないとミスとなり、最初からのやり直しとなってしまう。
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あらかじめ用意された2台のどれかを選択してプレイする流れとなる。
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ゲーム開始時は「WESTERN SHERIFE」と「SURFEKING」しか選べないが、台をクリアするとその台と入れ替わりで別の台が選択可能となり、すべての台を制覇すればモードクリア(スタッフロール)となる。
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入れ替わる台は固定されている。はじめに「SPECIAL LANE」が追加され、台をクリアする度に上記収録台の下の順で入れ替わる。最終的には「TEXAS DERBY」が追加される。
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選ばなかった台を後回しにするとノルマスコアが微小に上乗せされ、クリアがし辛くなるという仕様がある。よって、苦手な台はできるだけ先にプレイする計画性が求められる。
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すべての台をクリアした状態でセーブし、それをロードしたデータで再度チャレンジモードを選ぶと、一からのやり直しでスコアノルマが初回よりも上がった状態での周回プレイとなる。
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クレジット制であり、ミス回数が上限を超えてしまうと台のプレイができなくなってゲームオーバーとなる。
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初期クレジットは50あり、台を一回プレイする度にクレジットが1消費される。消費されたクレジットは次の台に移行してもそのままの状態で引き継がれる。
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1人プレイの他にも2~4人の交互プレイも可能だが、ちゃんとプレイ人数分のクレジットが消費されてしまう。ちなみに、交互プレイの場合は誰かがノルマスコアを達成すればその台はクリアとなる。
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台プレイ中に特定条件を満たせばクレジットを増やす事も可能。
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フリーモード
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チャレンジモードにようなクレジット制限などは存在せず、好きな台を好きなだけプレイできるモード。
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このモードでもゲーム開始時は「WESTERN SHERIFE」と「SURFEKING」しか選べないが、チャレンジモードで台をクリアする度に、このモードにてその台が追加されていく。
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このモードでも1人プレイの他に2~4人の交互プレイが可能である。
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エキスパンドモード
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他社製品のディスク入れ替えによる拡張や体験版がプレイできるモード。
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このモードを選択後に、PS2本体から本作のディスクを外し、タカラから発売中のPS2ソフト『EXビリヤード』のディスクを入れ替えると、本作限定のモードが搭載された拡張版でプレイできる。
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また、EXビリヤードを所持していない場合は、製品版の一部の要素が制限された「EXビリヤード 体験版」がプレイできる。
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EXビリヤードは後にベスト版がリリースされているが、そちらも本作のディスク入れ替えに対応している。
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説明書によると、EXビリヤード以外にも対応ソフトが発売予定と告知されているが、それに該当するソフトは確認されていない。おそらくは存在しないと思われる。
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なお、このモードは一切ピンボールとは無関係で、他社製品へのアピールの趣旨が強い為、本ページでの詳細などは割愛する。
主なルール
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ゲームデータの情報
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タイトル画面でニューゲームかロードゲームのどちらかの選択ができる。前者で始めるとネームエントリー画面に移行し、それが個人のゲームデータとして登録される。
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ネームエントリーを済ませた後に、チャレンジ、フリー、エキスパンドの各モードプレイ中にて個人データのセーブが可能となる。タイトル画面のロードゲームにて個人データをロードすれば、チャレンジモードの途中経過やハイスコアのネームエントリーなどが引き継がれた状態での再開が可能となる。
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操作系統の情報
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基本操作は左右のフリッパーでボールを跳ね返すという、ピンボールとしてはスタンダードなものである。
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台揺らしは「左揺らし」「右揺らし」「前揺らし」の3種類が可能。従来のピンボール同様、揺らしすぎると「ティルト」(ボール強制ロス)となってしまうペナルティがある。
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台プレイ中にピンボールの角度調整や拡大縮小による視線変更が可能。また、原作のピンボールの再現であるインストラクションカードの表示も可能。
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オプションの情報
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台プレイ中にSTARTボタンを押せばオプション画面に移行し、様々な項目の設定が可能となる。
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スコア表示の有無、BGMを流すか否か、ジュークボックスの選択などが行える。ここではジュークボックスに関する表記のみを行う。
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ジュークボックスとは複数用意されたBGMから自分の好きな曲を選択し、それを台プレイ中で演奏させる項目である。単体の曲を選ぶ以外にも、ランダムで曲を再生する「シャッフル」や、収録曲を順々に再生する「リピート」機能も搭載されている。
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その他情報
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チャレンジ、フリーの各モードの台で高スコアを満たした状態でゲームを終えれば、ネームエントリーが可能となりスコアランキングに登録される。
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2~4人の交互プレイの場合は一つのコントローラーを回してのプレイとなる。
評価点
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ピンボールとしてはなかなかのクオリティ。
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ボールの動きがリアルで、現実のピンボールのそれを的確に再現できている。
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グラフィックも初期のPS2のソフトとしては頑張っている部類で、なかなかの美麗さを誇っている。
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収録台が多い。
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総計11台収録というのは今の感覚で見ても多い部類。この辺は普通に評価できる。
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ただ、再現元が60~70年代のピンボールという事情もあり、総合的に見ても流石に地味で古臭い感は否めないところか。といっても、あくまで原作再現なので古臭くて当然ではあるが…。
問題点
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原作再現度は実はそんなに高くないらしい。
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説明書に「このゲームは諸般の事情で原作から多少のアレンジを加えている」といった趣旨の表記がされている。主に操作系統や一部ルールなどに原作との相違があるとの事。
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チャレンジモードに関して。
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クレジット制ではあるが、実のところクレジットの意味合いがほとんど成していないという問題がある。
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というのも、各台のノルマスコアがそんなに高くなく、クレジットが初期状態で50もあり、そこからプレイ次第では増加させる事も可能なので、普通にプレイすれば初回プレイならばゲームオーバーになる事もなく普通に全台をクリアできてしまう。
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しかも、たとえクレジットが激減してもその直前にセーブしておけば、そこからのロードでいくらでもやり直しがきいてしまうので、尚更クレジットの存在意義が薄らいでしまっている。
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ちなみに周回プレイ時ではノルマスコアが上がり難易度が高くなるが、すでに周回前にてフリーモードの台がすべて解禁されている。よって、よほどやり込みたい事情がない限りは、特別にチャレンジモードをプレイする理由はない。
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全台をクリアすればスタッフロールに移行するが、それが終えると画面が切り替わらずに本体をリセットしなければならず、少々手間がかかる。
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ちなみに、スタッフロール前にセーブを行えばフリーモードにてすべての台が解禁されている。逆にいえばその時点でセーブしないと台が解禁できないという厄介な事になってしまう…。
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ロードが長い。
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一つの台を選ぶたびに十数秒位のロードが入り、結構待たさせる。ロードは他の台を選んだり、画面が切り替わる度に必ず入る。
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その台のゲームを終え、即座に同じ台を再トライすればロードは入らないのは救いではある。
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視線変更が大して役に立たない。
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多彩な視線変更はできるも、その大半は「台の角度が斜めになる」「一部分だけが拡大されすべてを表示しきれなくなる」といった視線がほとんどであり、純粋にクリアやハイスコア狙いをするには単に邪魔な存在でしかない。
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結局は「台がまんべんなく一画面に収まる視線」でのプレイ(初期状態の視線など)がもっとも見やすい為、無理に視線をいじくらない方が無難という状況になりやすい。
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とはいえ、お遊び的な目的で視線変更するプレイの仕方もありかもしれない。あまりにも視線変更を繰り返すと結構壮絶に視線が変わる為、わけがわからなくなる恐れも高い。
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その他色々。
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他社製のソフト(EXビリヤード)とのディスク入れ替えによる連動機能を持っている極めて稀な存在である。
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ちなみにEXビリヤードは「リアルさを追及しつつも多彩なモードや台を収録したバリエーションに富んだビリヤード」という評価を得ている。本作を所持しているならば、体験版をプレイしてEXビリヤード購入の目安にするのもありかもしれない。
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説明書がPS2とは思えないチープなデザインとなっており、なんか凄まじく安っぽい。もしかするとレトロらしさを再現する為にあえてそういうデザインにしているのかもしれない。
総評
幾らかの細かい問題点もあるが、リアル路線のピンボールとしては普通に遊べる出来。
60~70年代のピンボールの再現ソフトとして、当時の雰囲気を楽しむには申し分ない出来と思われる。
中古ショップにおいてもかなりの安価で売られている事が多く、入手難易度は低い部類。
決して派手さや新鮮味はないが、ピンボール好きならば所持しても損はないだろう。
最終更新:2022年11月25日 19:06