ファイナルファンタジーXI

【ふぁいなるふぁんたじーいれぶん】

ジャンル MMORPG
Win版初期バージョン



対応機種 プレイステーション2
Windows XP/Vista/7
Xbox360
発売・運営・開発元 スクウェア(02/5/16~03/3/31)
スクウェア・エニックス(03/4/1~)
サービス開始日 【PS2】2002年5月16日
【Win】2002年11月7日
【360】2006年4月20日
プレイ料金 月額1,344円(税込)+パッケージソフト代金
備考 2016年3月でPS2/Xbox360版はサービス終了
判定 なし
ポイント 高難易度かつ空蝉ゲー
運営陣の失策が目立つ
世界観は好評
何だかんだでロングランヒット
ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク

概要

『ファイナルファンタジー』シリーズ11作目にしてFF史上初のMMORPG。
オンライン専用でPS2版発売当初は「PSBBユニット」なる専用機器の購入が必要になる等ハードルはかなり高かったが、初期FFを彷彿とさせる世界観や、FFシリーズそのものの持つブランド力を強みとし、本格的な国産MMORPGとしてかなりの期待が寄せられて大ヒット。最盛期には年間売上が数十億、FF11単独の売上≒オフラインゲーム部門全体での売上となる程の利益を叩き出す、名実ともにスクエニの大黒柱となっていた。

なお、本記事では最後の大規模バージョンアップが行われた、2015年末現在以降のバージョンについて主に記述している。
本作は長い歴史を誇るMMORPGであるがゆえに、バージョンアップによる追加修正が幾度となく施されている。
その結果解決された問題点も多々存在しており、「10年以上続いているサービスのいつの時点を切り取るか」で評価が異なってくることを留意してほしい。


プロローグ~紡がれし伝承~

伝説は、こうしてはじまる
すべての起こりは「石」だったのだと。

遠い遠い昔、大きな美しき生ける石は
七色の輝きにて闇を追い払い
世界を生命で満たし
偉大なる神々を生んだ
光につつまれた幸福な時代が続き
やがて神々は、眠りについた
世界の名は、ヴァナ・ディール……
そしていつか祝福されしヴァナ・ディールの地に
おおいなる災いが満ちようとしていた
何万年の長きにわたり暗黒を退けてきた
古の封印がやぶれ、終わりなき悪夢が目覚める。
罪なき者の血が大地に流れ
世界は、恐怖と哀しみ、絶望におおわれるだろう。
だが希望がないわけではない。
どんな嵐の夜もつらぬき 輝くひとつの星がある
どんな獣の叫びにも消されず
流れるひとつの唄がある
そうだ 知恵と勇気と信念をたずさえた誇り高き者たち……
さあ 深き眠りより覚め
今こそ立て、伝説の勇者たち
クリスタルの戦士たちよ……


特徴・システム

プロデューサーの坂口博信氏がハマったMMORPG『エバークエスト』にゲームデザインが酷似している。そのため、従来のFFとはゲームバランスが全く異なっている。

  • キャラ作成
    • 最初に「種族、性別、容姿(顔グラフィック)」と「所属国」を設定する。所属国は後から変更可能だが、種族、性別、容姿は一度決定したら変更不可。グラフィック面だけでなくステータス面での差異があるので、自分の好みに合わせて慎重に選ばなくてはならない。
      • 「現実の人間によく似た種族『ヒューム』」「長身かつ美麗で、武勇に優れた種族『エルヴァーン』」「子供のようなかわいらしい姿で、高い魔力を秘めた種族『タルタル』」「猫を擬人化した様な外見の種族『ミスラ』」「最も大柄で人間離れした体形の、頑健な種族『ガルカ』」以上5種族が選べる。
      • なお、ミスラは女性専用、ガルカは男性専用グラフィックとなっている。また、戦闘における男女間での有利・不利は生じないよう配慮されている。
      • 細かい点ではミスラは戦闘中にしっぽが立つ、とかエルヴァーンの男性のみ魔法を使うと服がはためくといったこだわった要素も。  
  • ジョブシステム
    • ゲーム開始直後は全22ジョブ中、「スタンダードジョブ」と呼ばれる6つのジョブ(戦士、モンク、シーフ、白魔道士、黒魔道士、赤魔道士)に就くことができる。残りのジョブはある程度冒険を進めた後、関連クエストをクリアすることで就けるようになる。
    • 後述する「サポートジョブ」含め、ジョブチェンジは街の施設「モグハウス」及びNPC「ノマドモーグリ」のもとで行うことができる。デメリットは無し。
    • サポートジョブシステム
      • とあるクエストをクリアすると「サポートジョブシステム(通称「サポジョブ」)」が解禁され、1人のキャラにメインとサブ、合計2つのジョブを設定することができるようになる。サポート側に付けたジョブは能力が大きく制限されるものの、メインジョブの長所を伸ばしたり短所を補ったりできるので、冒険には必須となる。
  • 合成(クラフト)関連
    • 「鍛冶」「彫金」「裁縫」「木工」「革細工」「骨細工」「錬金術」「調理」の基本8系統に、さらに「錬成」「釣り」を加えた計10種類。
      敵はお金をほとんど落とさず、代わりに上記合成の素材を落とすようになっているのだが、店売りでは大した儲けにならないので合成で製品に加工し、他のプレイヤーに売るのがメイン金策となる。
  • ストーリー面
    • プレイヤーは冒険者となって「ヴァナ・ディール」と呼ばれる世界を冒険する。最初は新米なのだが、冒険を繰り返すうちに世界を救う英雄へと成長していく。
    • 「クエスト」と、所属国及び拡張ディスクで追加されていくストーリー群「ミッション」の2つの流れが存在している。
      前者は街の人々の悩みを聞いたりするこまごまとしたものだが、アイテムやジョブ解禁といった報酬が設定されており、またクリアしていくうちに人々の評判も上がっていく。後者は国の重要問題や世界レベルの災厄を打破する大がかりなもの。
    • 「小クエスト並立制」を採っているため、各クエスト・ミッションはどのような順番でクリアしていってもよい。ただし、ミッションを進めないと行けないエリアも多数存在しており、そこでしかできないことも多いため(経験値稼ぎに適した敵がいる、ラーニング可能な青魔法を使う敵がそこにしかいない等)、ある程度レベルを上げたらミッションも進めた方が有利にゲームを進行できる。
  • 戦闘関連
    • シームレスバトル方式を採用している。フィールド上を敵がうろついており、こちらから攻撃を仕掛けるかあるいはアクティブな敵から襲い掛かられることで戦闘が発生、別の画面に切り替わることなく進行する。
      • 逃げる際は抜刀状態を解いた後、全力でその場を離れる必要がある。もちろん敵も追跡してくるので逃走は簡単にはいかない。
      • 「いかなる手段をもってこちらの存在を探知するか」はモンスターによって異なっている。その仕組みを知れば余計な戦闘を回避することも可能。例えば視覚探知の敵相手なら相手の視界に入らないようにする、聴覚探知なら足音などで探知するので近くに寄らない…といった感じである。
      • 敵を調べることで自身との戦力差を表すメッセージが表示され、それによって戦闘の危険性が判別できる。戦力差はメッセージの内容で表され、「練習相手にもならない」から「とてもとても強そうな敵だ」まで区分されている。
      • 「ノートリアスモンスター」という強力な敵が存在しており、周辺の同族の敵を倒し続ける、出現させるためのアイテムを特定地点に置く…などすると出現する。周辺の敵よりも圧倒的にレベルが高いため、攻略適正レベルでは歯が立たないことが多く、調べても「○○の強さは計り知れない」と表示されて判別が困難である。しかし、倒せれば貴重なアイテムを落とす。
    • ヘイトシステムを採用している。ヘイトとは「敵対心」の意味で、各種行動に付与されたマスクデータであるこのヘイトが最も多く蓄積されたメンバーを敵は攻撃目標に設定する。
      • 何も考えずに魔法やアビリティを使っていると意図せず敵の標的となって損害を被りやすい反面、ヘイトを管理することで「防御特化させた打たれ強いキャラに敵の注意を引きつけさせて被害を最小限に食い止める」「ヘイトを溜めた仲間が相手をしている隙に、敵の背後から強力な技を食らわせる」といった高度な戦術を行える。
      • 最小単位は1人だが、最大6人でパーティーを組むことができる。さらに3パーティーを連結した「アライアンス」に発展し、敵によっては複数アライアンスで総力を上げないと倒せない超強敵もいる。
        また、一部のコンテンツでは「アライアンスの域を超え、数百人規模のプレイヤーで大群の敵の侵攻を食い止める」というものも存在する。
  • エンドコンテンツ
    • 「デュナミス」「サルベージ」「ヴォイドウォッチ」といった高難易度のエンドコンテンツが拡張ディスクとともに追加されている。攻略は一筋縄ではいかないが、その分もらえる報酬も大きく、そこでしか手に入らない強力なレア装備は未所持のプレイヤーからの羨望を集めた。
  • 季節イベント・期間限定イベント
    • 毎年バレンタイン、夏祭り、ひな祭り、端午の節句、クリスマスのシーズンには、それを彷彿とさせるイベントがある。
      • そのままの名称でなく、ゲーム内になじむようにもじってあったりする。
    • 毎年同じというわけではなく、少しづつ内容が変わったりする。イベントで手に入るアイテムは外見にこだわったものや調度品*1が多い。調度品によっては収納スペースも増えるので結構役に立つ。
    • ドラクエのスライムも何度かやってきた。イベントのアイテムを使うとスライムになることもできる。

評価点

設定・ストーリー面

  • 初期FFを彷彿とさせる世界設定
    • 「水晶大戦」と呼ばれる出来事を中心とした世界設定においてはおおむね評価は高い。ゲーム内のミッションやクエストの各シーンでは戦後の背景を描いたストーリーが織り交ぜられることがあり、シリアスかつ壮大。追加コンテンツが出されている現状でもストーリーの繋がりが繊細に練りこまれており、あまり矛盾を感じさせない。
      • 例えばジョブ「学者」はゲーム発売から5年後に実装されたため、後付け設定のかたまりなのだが、学者実装前からすでに伏線が張られていたり、ストーリーが緻密に練られているため後付け感を全く感じさせない。
      • 最大の例として挙げられるのが「闇の神」にまつわる伏線。これは本作初期からなる「闇の王」にまつわるシナリオの背景としてその存在を示唆され、続く「プロマシアの呪縛」シナリオにおいてまったく別の形で断片像のみ語られる。そしてその後に展開された「アトルガンの秘宝」シナリオでとある存在が登場、それと関連したサブシナリオで「闇の神」ととある存在との関連性などが匂わされ(この段階でユーザー間でまことしやかにとある存在=「闇の神」という推測が共有される)、ついにまた後の「アルタナの神兵」で推測が事実であったと明言された――と、実にサービス開始当初から拡張ディスク枚数で数枚/時系列で数年がかりで、なかには後付けもあろうが伏線が回収されたのだった。
      • これは過去に発売された設定資料集の年表を軸にしている為だといわれている。運営が稼動した当初は戦争から20年後の世界を現していたが、コンテンツが追加されるたびに古代文明との繋がりや異国との邂逅、果ては戦争時代へとタイムトラベルする展開やパラレルワールドの存在など、奥行きが深い。
  • クリスタルの回帰
    • シリーズ5作目以降薄れつつあったFFの象徴ともいえる『クリスタル』は今作で大々的にピックアップされた。
      • 9作目でクリスタルの概念が復活したものの、その場面が一部分でしか扱われず影の薄い存在だった。しかし、本作ではクリスタルが「合成で用いるので『経済指標』『産業の基礎』として下々にまで広まっている」「万物の源であるクリスタルを巡っての戦争がかつて起こっていた」「従来のシリーズの様に神格化されている」とストーリー面において再び重要な存在となり、従来のファンから好評を得ている。
        そして最新作の15に至るまでクリスタルの設定・概念は続いている。
  • キャラクターデザイン、NPCの個性
    • プレイヤーキャラクターは日本人向けにデザインされており、萌えを追求しつつも媚びすぎない優れたデザインである。
    • 先述した世界設定の評価の高さからイベントシーンにも評価の声がある。戦争を軸とした出来事からシリアスなシーンが多いが、そればかりでは無くネタを織り交ぜたシーンも少なくない。「アトルガンの秘宝」あたりから顕著で、イベントシーンに登場するキャラクターが『ガンダム』や『ドラゴンボール』を意識したようなネタ的セリフがあれば、2chで使われる様な用語のセリフがあったりする。コミカルなキャラクター同士のやりとりや、高貴で危険な淑女「シャントット」のキャラ立ちなど、多彩である。
    • 意外にも、開発チームに在籍しているほとんどの人が過去に名作(迷作?)であるクロノシリーズや『ゼノギアス』などを手がけ、担当していた。設定やキャラクター性、ストーリー性がまとまっているのはこの為だろう。
  • 広大なエリア
    • 当時のプレイステーション2のゲームにしては広大な街、フィールド、ダンジョンが印象的。リアルで数分~数十分かかる様は実際に冒険している感を醸し出す。
    • フィールド、ダンジョンの広さは移動時間などを考慮すると同時に批判点にもつながっているが、天候が変わる場所もあり、虹やオーロラ、竜巻や吹雪といった大自然や神秘的な場面を拝めるのも本作の特徴。
      • 一部のダンジョンは天候・時間による変化やプレイヤーの頭数などの協力によって道が開け冒険心をくすぐる。同時にこれはソロでの足かせとなっており、批判にも繋がった。後にこの問題はバージョンアップで解決されている。
      • 初期のエリアは寄り道もできる程に広大で、一例として『星降る丘』、『臥竜の滝 』、『蒼剣の丘』、『神々の間』などプレイヤー側にも人気のあるスポットも点在する。が、後発になるにつれて追加されたエリアは高低差の一方通行や網状の通路と複雑怪奇になっているものも多く、「ただの迷路」と辛辣な評価を下されたエリアもある。
      • あまりに狭いと、隣のパーティと巻き込みなどの問題が発生するので仕方ないとも言える。
      • オンラインゲーム独特の事情として、エリア数が増えるほど人がばらけるということを考えれば、初期のフィールド程広い事にも納得がいくのでは。

グラフィック関連

  • 発売当時からグラフィック面はハイクオリティで、稼働開始から14年経過した現在でも十分に通用するほど。
    また、2002年当時で比較すると、『ラグナロクオンライン』と並んで日本人向けのグラフィックである点も人気を集められた要因であろう。MMORPG黎明期に発売されたせいもあるのだが、当時のMMORPGは『エバークエスト』『ウルティマオンライン』くらいしか存在せず、それらはグラフィックの癖が強いため日本人向けとはいえなかった(特に前者)。

BGM

  • BGMは植松伸夫氏・水田直志氏・谷岡久美氏の三人が作曲している。植松氏作曲のメインテーマ曲「Memoro de la Shtono」のほか、アークエンジェル戦で流れる「Fighters of the Crystal」(水田氏作曲)、闇の王戦で流れる「Awakening」(谷岡氏作曲)などは、演出との相乗効果も相まって非常に人気が高い。

賛否両論点

  • オンラインゲームとして開発・販売したこと
    • 前述したとおり月額制オンラインゲームであり、プレイするためのハードルはこれまでの作品の比ではなかった。そして、賛否両論となることが事前にわかっていたにもかかわらず、外伝作ではなく正式なナンバリングタイトルとして発売されたことも大半のプレイヤーからは問題視された。
  • ゲームシステムが従来のFFとは全く違う
    • 他プレイヤーとの共闘が大きなウリとなっており、仲間を集めて強敵を倒したり、ミッションを攻略する。難易度、ハードルは高いが、達成感もひとしお。
    • ただし、本作では基本的にシステム全体がパーティプレイを前提とした設計となっているため、全てにおいてレベルや装備の充実や、多人数のメンバーを必要とするのでハードルが高い。
    • また、従来のFFのようなATBやターン制の戦闘ではなく、日本人にとってなじみの薄いシームレスバトル&ヘイトシステムであることも本作からMMORPGに入ったプレイヤーには難しかった。
  • パロディ関連
    • ゲームのボリュームが膨大であるため、神話・伝承だけでなく昨今の映画・ゲーム・アニメ等のサブカルチャー関連からもネタを拾ってきている。
      自社のセルフパロディや「ヒネってある」ネタ、後述の「ネ実ネタ」などはプレイヤーからの評価も上々であるが、一方でただ単に当時流行りのアニメのネタを何のヒネりもなく入れたきたようなものは不評であった。
  • 2ちゃんねるとの関係性
    • サービス開始からしばらくの間は公式掲示板が存在していなかったため、プレイヤーは2ちゃんねるの「ネトゲ実況板(以下「ネ実」)」に集まり、そこで情報交換や交流を行っていた。
      そこで数々のネタや迷言が生まれたのだが、当然ながらわからない人は全くわからない上に、知っている人でも不快に感じる人も多い。
    • また、公にはしていないが開発側もチェックしており、ネ実発祥のネタである「 」「ブロント語 」「我々のコリブリ 」などが公式に持ち込まれたりしている。

問題点

前述した通り、本作ではバージョンアップによる追加修正が幾度となく施されている。
そこで、本項目では「2016年末現在以降も続いている問題点」と「過去に存在していた問題点(ほぼ改善済)」の2つに分けて記述することにする。

現在でも続いている問題点

  • 戦闘問題
    • ジョブ格差・サポートジョブ縛り
      • 全部で22種類のジョブがあり、更にサポートジョブを付けることでジョブの能力を追加できる。しかし、バトルコンテンツにおいては高難易度であるがゆえに安定して勝てる構成・戦術を求められ、その結果、誘われやすいジョブと誘われにくいジョブでは容易には埋められない格差が存在する。
        例えば「自分は敵をバッタバッタと倒すのが好きだから戦士をやる!」という人が「この戦いでは戦士は役に立たないから白魔道士になって回復役やれ。それがいやなら参加できないよ?」と言われたら、どのように思うだろうか?
      • 「サポートジョブがあることで非常に自由度の高いプレイスタイルができるようになる」とあるが、実際は低リスクと効率を求めるユーザーの風潮が強く(戦闘バランスがキツキツなため、そういう風潮に仕向けてしまった開発にも責任はあるのだが)、サポートジョブが半ば強制されることも少なくない。
    • 行き過ぎたダメージインフレ
      • 2016年末現在では「攻撃魔法のマジックバースト」がメインダメージソースとなっており、数万のダメージが飛び交うことも珍しくないという、サービス開始初期からは信じられないようなダメージインフレが発生している。
        具体的には「前衛の物理攻撃数百ダメ→前衛のウェポンスキルで数千ダメ→もう一人の前衛のウェポンスキルで数千ダメ→「技連携:○○」で数千~数万ダメ→マジックバースト攻撃魔法で数万~カンスト(99999)ダメ」とサービス初期から2ケタ程ダメージのケタが上がっている。
        結果として、それに絡むことができるジョブの価値が上昇&絡めないジョブはお呼びでない、といういびつなバランスに。さらにこれを前提としてエンドコンテンツの敵はHPが設定されているため、敵によっては数百万~一千万近いHPを保有する者も。
  • 外国人プレイヤーとの軋轢
    • MO・MMORPGでは国別もしくは地域別に別のサーバーを構築し、希望者のみサーバーを選択して国境差を超えて交流するというのが一般的だが、FF11では(反対の声が多かったにもかかわらず)日本人と外国人が同一のサーバーでプレイすることを強制させられた。「壮大な実験」という触れ込みだったのだが、双方の文化・プレイスタイルの違いからトラブルが多発し関係が悪化。日本人プレイヤーは解約して本作をやめたり、サーチコメントに「JP PT ONLY(外人お断り)」と書く人も現れるようになり、結果としてプレイヤー人口の減少を招く失策となってしまった。
    • 2016年現在では溝が広がり切ってしまったこととFF11自体のプレイ人口が少ない影響もあり、日本人と外国人との間でトラブルが発生することはほとんどないが…。
    • 同一サーバーとなったのは、当時の社長であった和田洋一氏とスクエニ上層部が「日本と欧米では時差の関係でピークタイムがずれるから人口過多にはならない」と判断したためと思われる。要は「国別サーバーを作る金をケチった」のである。
  • 各種システムの複雑化
    • 10年以上に渡り拡張を重ねた結果、各種システムが異様に複雑化している。初心者救済要素も存在しているが、基本的には廃人向けに調整されているMMOであり、今からFF11を始めようとするのはたとえ他のMMORPG経験者であってもきついものがある。いわんや初心者をや。
  • 運営陣の態度、疑問符がつく調整
    • 定期的に入るバージョンアップにて新要素の追加やバランス調整、不具合の修正が入るのだが、プレイヤーに有利な不具合は発覚次第速攻で修正するのに、不利な不具合は長年放置する。*2有利な不具合をすぐ修正するのはゲームバランスを崩壊させないための処置として納得できるのだが、それなら不利な不具合も放置せず修正してくれないと不平等ではないだろうか?
  • 開発陣の迷言、失言が非常に多い。
    + その一例
    • 「ジラートで新しい狩場を増やしたからソロ不可能な問題は回避した」
      • 2003年当時のプロデューサーであった田中弘道氏の発言。「敵が強過ぎるのでソロできない」という質問に対する回答なのだが、新しい狩場にソロでも経験値を稼げる敵がいたわけではない。つまり、答えになってない。
    • 「何でも簡単に手に入るとユーザーのモチベーションが下がってしまう」
    • 「簡単にクリアされたら悔しいじゃないですか(笑)」
      • 「プロマシアの呪縛」のディレクターを担当した河本信昭氏の発言。「プロマシアの呪縛」は実装当時は非常に難易度が高く、あまりの難易度の高さについていけないプレイヤーが多数解約するという事態を引き起こした。上の発言に関しては同調できる部分もあるが、口に出して言うべき言葉ではない。
    • 「歯を食いしばって買ってください」
      • 「風水士が使う「風水魔法」のスクロールの流通量があまりにも少ない。ショップでも買えるが超高額。これはバランスとしてどうなのか」という問題に対し、バトルプランナーの谷口勝氏が回答した際の迷言。詳細は省略するが、多くの風水士を目指すプレイヤー達がこの発言に憤りを感じた。
    • 「捨てないで取っておいてください」
      • こちらも谷口勝氏の発言。アドゥリンの魔境以前に存在する最終武器が最強でなくなることを示唆した発言で、「取得に年単位の時間を費やしたのに、捨てたくなる程のゴミ武器に成り下がるのか」と取得したプレイヤー達から猛反発。後にこの発言は撤回され、段階強化を行えば最高峰の性能を保てるようになった。
  • 前述のジョブ格差でも述べたのだが、優遇ジョブと不遇ジョブとの差が本当に激しい。

過去に存在していた問題点

  • 何をするにも時間がかかる
    • 本作は月額課金制であり、1アカウントにつき毎月約1,300円程のサービス料金を顧客から徴収し、そのお金でサーバー維持費や人件費といった費用を捻出する。身も蓋もない言い方をすれば、「プレイヤーは金づる」な訳である。
      MMOでは「顧客の満足度を高め、より長くプレイしてもらうこと」が収益アップに繋がるのだが、本作では「より長くプレイさせる」ことを目的とした調整がそこかしこに見受けられた。以下、一例。
    • レベルを上げないと何もできないのだが、かつてはソロプレイでのレベル上げは稼ぎ効率が非常に悪く、レベル上げパーティを組まないととてもじゃないがやってられなかった。しかもバランスの良い編成でないと敵を倒すのもままならず、時間帯やジョブによってはレベル上げパーティーに潜り込むのにさえ数時間待ち、という状況もザラ。
      • 現在では一緒に戦ってくれるNPCを呼び出す「フェイス」の追加でソロでもレベル上げが可能となり、経験値テーブルの見直し、獲得経験値を増加させる手段の追加などにより、かつてのマゾさ加減は無くなっている。
    • レベルとは別に武器、魔法にFF2のような熟練度形式のスキル制が採用されており、レベルを上げてもスキルポイントが不十分では満足な能力は発揮できない。そしてそのスキルを上げるのにも苦行レベルの単純作業を長時間に渡って強いられる。
      • 現在は使用するとスキル値が上昇するアイテムや、スキル上昇率を上げるアイテムの追加といった改善策が行われており、かつてほどの苦行ではなくなっている。
    • 青魔法のコンプリートが大変。総数はFFシリーズ中最多の192種ととても多く、技を使ったからといって一発で覚える訳ではない。しかも、75キャップ時代には「それの有無が戦闘力を大きく変えるにも関わらず、ソロでの習得が困難な物が多い」青魔法も多かった。
      • 現在ではソロでのコンプリートこそ不可能だが、*3主要な青魔法はソロでラーニング可能になっており、ソロではラーニング不可能な青魔法の中には「必須」の青魔法はなくなっている。
    • 移動が不便。隣町まで歩いて行くのにリアル30分から1時間は要する。歩行速度を上げる手段やワープ手段はサービス初期では非常に少なかった。
      • 現在はホームポイントやサバイバルガイド間でのワープが可能となり、1度訪れた場所なら瞬時にたどり着けるようになった。歩行速度アップアイテムも追加され、さらにフィールドなら「マウント(乗り物)」に乗って快適に移動できる。
      • ミッションで訪れるようなダンジョンは複雑怪奇。攻略に数時間かかるものはザラ。
    • 非常に高難易度なミッションやクエスト。しかし高性能な報酬が用意されており、中には半ば必須となる装備品も…。
    • 旧世代のMMOらしく、リアルや人間関係に負担のかかるバトルコンテンツが数多い。
    • 「レリックウェポン」「ミシックウェポン」といった、取得にリアル数年を要する装備品が存在する。
      • 現在では取得難易度が大きく低下しており、1日1時間以下のリーマンプレイでも毎日コツコツ積み重ねれば十分取得が見えてくる。
      • エクスカリバーやイージスの盾といったFF常連のアイテムが多く、性能も最強クラス。ただし普通の攻略には必須ではない。
    • モーグリから課せられる試練をクリアして武器や防具を育てる「メイジャンの試練」というコンテンツが存在するのだが、課せられる試練の内容がかなり厳しい。
      • 指定されたレアモンスターを数回倒してこい、特定の曜日や天候に特定の種族の敵を数十~数百匹倒せ、さらにペット(獣使いで操った獣など)でトドメを刺せ、特定の技で特定種族の敵に2000回トドメを刺せ、戦うまでに準備と時間と人数を要する強力なレアモンスターが稀に1つくらい落とすアイテムを20個持ってこい、など難題のオンパレード。しかもそれが段階的に続く。
      • 現在ではメイジャンの試練では前述のレリック/ミシックウェポンなどの最強武器でしか要求されない。
  • システム面の不備
    • PC版は発売当初からしばらくの間、全画面モードでしか動かすことができず、ウィンドウモードは外部ツールを使用するしかなく(※厳密には不正行為扱い)不便であった。
    • プレイヤーのアイテム所持可能数の少なさ
      • 2016年末では無課金で720枠、更に課金で「モグワードローブ3&4」を開放すれば880枠まで解放できるのだが、以前はアイテム所持可能枠はもっと少なかった。複数ジョブを上げたり、合成に精を出したりするとすぐに所持枠がいっぱいになってしまうため、大半のプレイヤーは1キャラにつき月100円を費やして「倉庫キャラ」を作り、アイテム所持枠を拡張していた。
    • ゲーム内ポイント及びアイテム管理の煩雑さ
      • 追加コンテンツが追加される度にそれ専用のポイントや通貨が設けられ、それぞれ利用条件や利用目的が異なっているので個々に把握しなくてはならない。
      • イベントアイテムや装備品の預かりサービスが存在しているが、2系統に分かれていて現在でも統一されていない。
  • バージョンアップによる幾多の混乱
    + 大まかな内容
    • 2002年7月:「レベル差補正導入」
      • このパッチにより、「自分より強い敵をパーティーで倒してレベルを上げるゲームのはずが、強い敵に全く歯が立たなくなってしまったために、ソロで弱い敵をちまちまと倒したほうがマシ」という事態に。プレイヤー側に対するあまりの弱体ぶりに抗議が殺到し、一週間後には緩和され、多少は改善された。しかし黒魔道士は大きく弱体化したままであり、「サポ白でケアルだけしていろ」と意に添わぬ仕事を強制させられる時期がしばらくの間続いた。
    • 2003年:「北米版サービス開始」
      • 言語混合サーバーにより、日本人プレイヤーと外国人プレイヤー間の軋轢が問題となった時期。詳細は上記「外国人プレイヤーとの軋轢」参照。
    • 2004年9月:「プロマシアの呪縛」
      • 拡張ディスク「プロマシアの呪縛」が発売されたのだが、これがあまりにも難易度が高すぎたせいで引退者及びLS(リンクシェル。プレイヤー間ギルドのようなもの)崩壊が続出。2010年に大幅な難易度緩和が行われるまで、プレイヤー全体の7割強がプロマシアミッションは未進行というありさまであった。
    • 2010年6月:「レベルキャップ80解放・アビセアショック」
      • 長らく75であったレベルキャップが上がり、その後も段階的に上がっている。現在のレベルキャップは99。それによる新たな能力獲得など全体的に見れば好評なのだが、メインコンテンツであるアビセアの導入も含め、75キャップ時代とはまるで異なるプレイスタイル火力のインフレなど様々な問題点も発生した。
    • 2011年11月:「レベルキャップ99解放」
      • レベルキャップを上げる際にとあるクエストをクリアする必要があったのだが、このクエストがあまりにも高難易度であったせいか強烈なジョブ縛りが発生したり、後続プレイヤーがクリアできなくなる懸念があるなど非難が殺到。後にクリアの難易度を緩和する要素が追加され、現在ではソロでもクリア可能な難易度に落ち着いている。
    • 2013年4月:「アドゥリンショック」
      • 約6年ぶりに発売された拡張ディスク「アドゥリンの魔境」だが、これが調整不足な点があまりにも目立ち、多数の引退者を生み出す大失敗となってしまった。特に問題となったのは「アイテムレベル制」の強硬導入とバトルプランナーの谷口勝氏の失言。同時に設定したコンテンツレベルの調整不足による装備格差も起き批判の対象に。公式フォーラムも炎上し、ディレクターの松井氏自ら謝罪する事態にまで発展してしまった。
      • 未調整な部分は後発のバージョンアップで徐々に改善していったが、去っていったプレイヤーが戻ることは見込めず、「失敗作である」という評価はこれからも覆ることはないと思われる。
  • ハード間の性能格差と、それに伴う不具合
    • 当初はPS2、Windows、Xbox360とマルチ展開していたが、後年になるとPS2版とXbox360版に画面のフリーズといった重大な不具合が起こるようになる。
      運営側もパッチで対応してきたが劇的な改善は見られず、「下位ハードを切るべきだ」という声も度々挙がっていた。しかし、それらのハードでプレイしていた者も少なくなく、後の運営にも響くことも考えられるため簡単に切り捨てられない、という事情もあった。
    • しかし、それでも開発人員の縮小やPS2本体とBBユニットの生産及びサポート終了を受けて限界を迎え、ついに2016年3月にPS2版とXbox360版のサービスが終了することになった。PS2は14年、Xbox360は10年と長期にわたるサービス継続であった。事前に徹底した周知を行っていたこともあり、特に問題も起きず円満に終了した。
      • PS2版のサービス継続にはスクエニだけでなくSONY側も尽力していたらしく、プロデューサーの松井氏がPS2版サービス終了の旨を伝えるべくSONY本社を訪れた際には、担当者から「よくぞここまで保たせてくれました。本当にお疲れ様でした」とねぎらいの言葉すら受けたという。
  • 複アカ問題
    • かつてはエンドコンテンツはおろかメインストーリーと言えるミッションをクリアする事さえソロではほぼ不可能であったため、複数(二つあるいは二つ以上の)アカウントを購入し、1人で同時に複数のキャラを操作する「複アカプレイ」をする者がいた。
      しかし、複数のアカウントでプレイすることは操作面や課金倍増という金銭面での負担が増えるという側面がある。プレイ面でもこれをよく思わない者もいる。
    • こちらも「フェイス」が実装されたことで複雑な操作や課金を倍増させてまで複アカで攻略といった負担が減り、次第に数は減らしつつある。

総評

長い歴史を持つFFシリーズの中でも最も賛否両論分かれている作品。
経験者からは「バランス調整の甘さや失言などは擁護できないが、世界観や雰囲気は『古き良きFF』を最も踏襲している」「後にも先にもMMOにハマったのはこれだけ」とやや擁護的な評価をされる一方で、未経験者からは「FF11なんてなかった」と腫れ物扱いされることも珍しくない。そのためナンバリングタイトルでありながら番外編のような扱いを受けやすい。
しかし、スクエニ・FFシリーズの歴史のみならず、日本のRPGの歴史を語る際において外すことのできないタイトルであることもまた事実である。


余談

  • 2016現在のプロデューサーである松井聡彦氏は、「メインバージョンアップが終了して現在は細々と続けていくような感ではあるが、『FF11のサービス終了=ナンバリングに歯欠けが生じる』ということでもあるので、そうならないように全力で取り組む」と前向きな所信表明をしている。
  • 次世代MMORPGである『FF14』が発表されたことにより、「FF11がサービス終了になるのでは?」と不安視されていたのだが、いざFF14が発売したらでがお察しであったため、サービス終了とはならなかった。
    • しかしこれはFF11の反省がまったく活かされていなかったことを明白にしており、企業問題がより浮き彫りになったのは言うまでも無い。
  • ゲーム内で仲良くなったプレイヤーが結婚(ゲーム内のイベントとは別に現実で)するケースも結構見受けられた。「ヴァナ婚」と言われていた。
  • ゲーム内では多数の強敵が出現するのだが、中でも「Absolute Virtue」というモンスターは数々の伝説を残す敵となった。一時期は「ネトゲも含めていいなら、『RPG史上最強最悪の敵』と言っても過言ではない」という、どこか間違った強さであった。
    しかし、2016年末現在ではゲームバランスの大幅な変更もあり、ソロ討伐される程度の強さにまで下がっている。
    + 伝説の概要
    • 外国のプレイヤーが多数集結し、とっかえひっかえしながらリアル24時間以上戦い続けたが敗退。
    • あまりにも強いので、「これ本当に倒せるのか?」というクレームが多数寄せられ、開発者から撃退のためのヒントと実際の様子(のダイジェスト。なにせスタッフが18時間かけてやっと倒せたのだから)の動画が公開された。
    • その後強さが再調整され、出現から2時間が経過すると消滅するように変更された。
      • 2時間が経過し消滅した場合は「討伐した」という扱いにならないので、ドロップアイテムも称号も入手不可能。「Absolute Virtue」を出現させるのには多大な時間と手間が必要になるのだが、消滅すればそれも水の泡、である。
    • 一方、プレイヤーもバグや仕様の隙を突くやや反則気味の工夫をしたのだが…
      • こちらから一方的に攻撃できる場所に誘導してハメ倒したが、規約違反であったため*4GMから警告を受けた。
      • 上記の二時間制限を導入した際、ある戦法に対する対策を入れ忘れていたため、30秒程で瞬殺されるという事態が多発。しかし発覚後速攻で対策されて不可能に。
      • あるアビリティを用いることでスリップダメージを極大化し、一撃で倒せることが発覚した。こちらも即修正された。