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注意:本稿では『ゼノサーガ エピソードI 力への意志』とそのリメイク版である『ゼノサーガ エピソードI リローデッド 力への意志』の両方を取り扱います。
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*ゼノサーガ エピソードI[力への意志]
【ぜのさーが えぴそーどわん ちからへのいし】
*ゼノサーガ エピソードI リローディッド[力への意志]
【ぜのさーが えぴそーどわん りろーでぃっど ちからへのいし】
|ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B00005V1ZP)&amazon(B0000D0Y68)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|ナムコ|~|
|開発元|モノリスソフト|~|
|発売日|2002年2月28日&br()リローディッド:2003年11月20日|~|
|定価|通常版:8,190円&br()限定版:13,440円&br()リローディッド:5,040円(全て税込)|~|
|廉価版|PlayStation2 the Best&br()2003年4月3日/3,129円(税込)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|ゼノギアス譲りの濃厚なストーリーとBGM&br()ムービーが非常に多い|~|
|>|>|CENTER:''[[ゼノシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
『[[ゼノギアス]]』の製作者・高橋哲哉氏らを筆頭としたスクウェアスタッフがナムコからの出資を受けて立ち上げた会社「モノリスソフト」の処女作かつゼノサーガ三部作の一作目。
ゼノギアスシリーズで語られていなかった最古のエピソードである「エピソードI((ゼノギアスは設定上6つのエピソードに分かれており、ゼノギアスはエピソード5にあたる。))」の部分の設定を再構成し新しい物語としたものが本作である。~
そのため、用語など似ている部分もあるがゼノギアスとは世界設定が異なるパラレルな関係となっており、直接的なつながりは無い。
翌2003年には北米版の逆輸入版である『ゼノサーガ エピソードI リローディッド[力への意志]』が発売された。~
音声は英語+日本語字幕のみだが、コスチュームの追加、イベントシーンの鑑賞機能などの追加要素に加え、エピソードIIの特典映像が収録されたDVDも封入されている。
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**ストーリー
20XX年。ケニアのトゥルカナ湖で遺跡調査を行っていたMr.マスダと言う人物により、金色のプレート型をした物体「ゾハル」が発見される。~
それから時は流れ、人類はある理由により地球圏を放棄せざるを得なくなり、~
「枢機院」と呼ばれる管理機構の統治の下、星系間を空間歪曲航法によって結ぶ「U.M.N.(ウーヌス・ムンドゥス・ネットワーク)」や、~
発達した惑星開発技術を基盤として、約50万の惑星国家からなる「星団連邦」を形成し、宇宙を第二の故郷として繁栄していた。~
一方、人類の故郷である地球は「Lost Jerusalem(ロストエルサレム)」と呼ばれる禁断の地として、既に場所はおろか、存在さえ忘れ去られようとしていた。~
ゾハル発見から4000年の後、星団連邦は「巡礼船団<グノーシス>」と呼ばれる生物とも兵器ともつかぬ謎の敵対勢力と激しい戦いを繰り広げていた。~
そんな中、ある事件で宇宙を漂っているゾハルを回収する為、連邦軍の巡洋艦「ヴォークリンデ」が当該宙域に赴く。~
星団連邦に強い影響力を持つ巨大星間コングロマリット「ヴェクター・インダストリー」に所属する技術者シオン・ウヅキは、~
対グノーシス用戦闘アンドロイド「KOS-MOS(コスモス)」の起動実験の為、ヴォークリンデに搭乗していた。~
ゾハル回収が完了したその10日後、ヴォークリンデは突如現れたグノーシスの群れに襲撃され、不十分な装備の為に瞬く間に蹂躙されてしまう。~
乗り込んできたグノーシスに掴まり、死を覚悟するシオンだったが、その命を救ったのは自律モードで自ら起動したKOS-MOSだった。~
このEpisodeIはシオンが自立し、自らの意志で行動を開始するまでの物語である。
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**特徴
-宇宙を舞台としたSFRPG。所謂「スペースオペラ」の括りに入る作風であり、冒険の舞台も宇宙船や人工惑星、スペースコロニーなどとなっている。今作では最後まで惑星に降り立つ事は無く((惑星のダンジョンは存在するが、いずれも仮想空間であって現実ではない。))、エンディングで初めて惑星の大気圏内に入るという徹底ぶりである。
--公式には、本シリーズは「宇宙創世から終焉までを描く一大叙事詩」であり、本作はその一部を取り上げたエピソードとしている。
-イベントシーンはフルボイスのムービーで展開する。その合計量は時間にして7時間以上。テレビアニメ1クール分を超える長大なムービーによってストーリーが描かれる。
--その為、RPGとしてのボリュームは控えめとなっている。
-戦闘は『ゼノギアス』のランダムエンカウント制からシンボルエンカウント制に変更された。
--戦闘システムはコマンドによる必殺技とエーテル(魔法)を駆使するという、『ゼノギアス』をベースとしたものだが後述のように改変も加えられている。
--逃走コマンドは無く、アイテム「エスケープボール」かエーテル「グッバイ」を使う事でのみ戦闘から離脱できる。手間が掛かるし有限であるが、雑魚戦なら必ず離脱する。また序盤を過ぎればアイテムもエーテルも豊富に使えるようになる。
-『ゼノギアス』のようなジャンプは不可能なのでダンジョン探索にアクション性はほぼ無いが、主人公の持つ端末の「破砕プラグイン」という機能を使うとマップ上のオブジェクトを破壊する事ができる。
--オブジェクトを壊すと中からアイテムが出現する事がある他、特定のオブジェクトを壊すと周囲に炎や電撃、毒を撒き散らすものもあり、敵シンボルの動きを止めたり戦闘を有利に運ぶ効果がある。
--ダンジョン内の障害物は勿論、貨物船のコンテナ、一般施設の''植木''や''自販機''など明らかに壊してはいけないようなものも壊し放題。マップを切り替えれば復活するので怒られる事も(基本的に)無い((一部キャラのみ反応を示すが、基本的には無視される))。
-メニュー画面からU.M.Nにアクセスする事でメールチェックや用語集の参照ができる。
--また、特殊なセーブポイントからはオンラインショップ、ミニゲーム、クリア済みダンジョンの再訪((バーチャルとして再現している。))も実行可能。
---セーブポイントは『ゼノギアス』で''敵側の情報収集装置''でもあったメモリーキューブに似ているが本作ではそのような設定はない%%ので安心して使おう%%。
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**評価点
-グラフィック
--PS2初期のゲームだが、通常時のグラフィックやムービーはかなり綺麗で今見ても見劣りしない出来。
---キャラクター戦闘が2Dだったゼノギアスと違い、本作はその戦闘も完全3Dになった。
-戦闘システム
--ゼノギアスと同じく、キャラクター戦闘とロボット戦闘の二種類に分かれており、キャラクター戦闘はボタンの組み合わせで発動する必殺技で戦うシステム。
--ゼノギアスではキャラクター戦闘で「必殺技を発動する過程で必要な通常攻撃にあまり意味が無い」という批判があった。~
今作は□ボタンを「物理属性攻撃」、△ボタンを「エーテル(魔法)属性攻撃」に分けており、敵は基本どちらかに強い耐性を持っていたり、空中の敵には物理攻撃が出来ない等があるため、敵によって技を使い分けるようになっている。
--必殺技の出し方も変わっている。キャラクターにはAP(アビリティポイント)が最大6ポイント、戦闘開始時は4ポイント設定されており、通常攻撃で2ポイント消費する。~
必殺技を使うためには特定の攻撃2回+○ボタンの計6ポイント必要なため、戦闘開始時に必殺技をいきなり使う事は出来ないようになった。また必殺技を使うためには、1ターンAPをためておく必要がある。
---必殺技の強化により、攻撃1回+○ボタンの計4ポイント(1ターンで放てる)にカスタマイズする事も可能。
--これによって『ゼノギアス』でのとっつきやすさも残しつつ洗練された。必殺技の演出も派手でとても爽快。
--また、戦闘で獲得したポイントを用いて、必殺技やエーテルを強化したりアクセサリーから特殊効果を引き出すと言った事が可能であり、戦闘のカスタマイズ性も高い。
---キャラ固有のものを除き、取得したエーテルを他のキャラにも覚えさせる事(譲渡)も可能。これにより、エーテル値が高いのに最初は補助ばかり覚えるKOS-MOSに早いうちから攻撃エーテルを覚えさせたり回復役にさせるなどと言った応用が可能。
-シナリオ
--『ゼノギアス』に続いて高橋哲哉・香(PN「嵯峨空哉」)夫妻が手掛けている。深い台詞回しやミステリアスで重厚なストーリーは非常に良く出来ている。
--本シリーズは主人公である女性技術者「シオン・ウヅキ」と彼女が開発した戦闘アンドロイド「KOS-MOS」を中心に、謎の敵勢力「グノーシス」に人類が脅かされる中、様々な思惑や陰謀が交錯する混沌とした宇宙を描いている。~
幾重にも張り巡らされた伏線、大量の謎がプレイヤーを惹きつけて離さない。
--元々連作を予定していたため、今作はキャラクターの印象付けや伏線を張ることに重点が置かれている。エンディングも次回作に続く終わり方になっており、次への期待を高める内容になっているため評価も高い。
---ちなみに「シオン・ウヅキ」がゼノシリーズ初の女性主人公である。
---シナリオは次回に続くとは言え、本作最後に起こる事件にはしっかり決着を付け、クライマックスらしく大いに盛り上がるものになっている。主題歌と演出の良さも相俟って、観終わった後の満足度は高い。
--シリアスなシーンばかりではなく、和やかな日常シーンや笑いを誘う演出もちりばめられている為、重くなり過ぎない作りにもなっている。
--難解な上、専門用語が非常に多いストーリーだが、用語集も用意されているのである程度のフォローはされている。
---その用語集にもネタ的なものが含まれていたりするので、読むだけでも楽しめる。
-キャラクター
--パーティーメンバーを始めとした多くの人物は非常に個性的で、それぞれキャラが立っている。
--中でも本シリーズの象徴的存在であるKOS-MOSが特に印象的。心を持たない「ただの兵器」を自称する通り、序盤は人命を軽視したショッキングな事をやらかしたり、~
任務の為に民間船を力尽くで従わせるなどと言った無感情な行動が目立つ。その一方、ヒロイックなアクションやただの兵器では有り得ない奇跡を起こすと言った活躍シーンも多い。
---他にもウェイトレスのように茶を配ったり''力加減に気を付けて皿洗いに勤しむ''などの可愛らしい姿や、稀に見せるしおらしい仕草など不思議な魅力も兼ね備えており、その神秘的な容姿も相俟って後に様々な作品に客演するほどの人気キャラとなる。
--逆に主人公のシオンはKOS-MOSなどに比べると人気は今一つだが、次回作以降のようなヒステリックで自己中心的な面は殆ど見られず、社交的な技術者として描かれている。
---『ゼノギアス』に登場したシタン・ウヅキの一文字違い、眼鏡という点から、『ゼノギアス』をプレイした人ならまず反応するであろうキャラである(キャラ設定に共通点はほぼ無いが)。必殺技にもシタンを想起させるものが一部存在する。
---そして彼女の兄のジン・ウヅキはシタンを彷彿させる要素がより顕著になったキャラとなっている(但し、本作での登場は僅か)。
--勿論、他のパーティーキャラも濃い。謎が服を着て歩いているような不思議少年のケイオス、ある種の自殺願望者だがいざと言う時は頼れるサイボーグのジギー、%%ロリ担当で%%健気で人間に憧れる「レアリエン(合成人間)」のM.O.M.O.(モモ)、~
後半からストーリーを引っ張っていく「ちび様」ことJr.(ジュニア)と、誰一人として印象の薄いキャラはおらず、あらゆる面で個性を際立たせている。
--パーティーキャラ以外もヘタレ担当のアレン、借金まみれのマシューズ船長、哀し過ぎる人生を送ってきたアンドリュー中佐など、個性的で印象の強いキャラばかり。
---特に今回の主な敵役である''アルべド・ピアソラ''は個性的というよりも振り切れ過ぎて色々ギリギリである。演じる山寺宏一氏の狂気すら感じる熱演も相俟って語り草になる程。
-ムービーの完成度
--ほとんどのストーリー進行はムービーで行われるが、このムービーでは画面の奥のほうにいるキャラクターも何かしら動いていたりと棒立ちしているものが一人もおらず、完成度は高い。カメラワークなどの演出も優れており、これに惹かれたファンもいる。
--大規模な宇宙艦隊戦、宇宙船の高速航行など大迫力のアクションシーンも多い。血飛沫の飛び散る過激な残虐シーンも存在するが、そう言った場面も克明に描く事でより世界観に没入させられるものとなっている。
--動きの少ない会話シーンでもBGMやSEによる雰囲気、カメラワークの演出により見ていて飽きない。深い台詞回しも相まってプレイヤーを引き込んでくれる。
-音楽
--『ゼノギアス』から引き続き光田康典氏が作曲を担当。「ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団」を起用したクラシック音楽群は美しく、壮大なシナリオの雰囲気に見事にマッチしている。
--また『ゼノギアス』に続き主題歌を歌唱したJoanne Hoggによるエンディングテーマ「kokoro」((作曲は光田氏で作詞は高橋氏。))はオリコン洋楽チャート((ヴォーカリストが外国人というだけで、純国産の曲であるにもかかわらず、オリコンでのカテゴライズでは洋楽扱いであり、光田氏の所属するスタジオであるプロキオン・スタジオのサイトでのディスク紹介でも「何故か“洋楽チャート”」と記載されている。))で1位を獲得するなど、非常に高い評価を得ている。
---同歌手による挿入歌「Pain」も良曲であり、エンディングの最中に流れてはムービーをドラマチックに彩っている。
-おまけ要素
--自由度は高くは無くストーリー自体も短めだが、各種ミニゲームやサブイベント、セグメント(対応する鍵を持っていると中の宝を取れる扉)と言ったおまけ要素も多数存在する。
--ミニゲームはA.G.W.Sを使った対戦ゲーム「バトリング」((ゼノギアスにも同名の対戦ゲームが登場したが、あちらが格闘ゲーム風なのに対して、こちらは本格的なロボット対戦ゲーム風))。UFOキャッチャーの要領でドリルを操作し物を破壊していく「ドリルゲーム」。スロットとポーカーが遊べる「カジノ」。オリジナル性が高く凝った作りの「トレーディングカード」など、バリエーション豊かに用意されている。
--一方通行のストーリーだが、クリアしたダンジョンにはシミュレーターと言う形で再度入る事が出来る。取り逃した要素があっても安心。
--ストーリー進行に応じてメールを受信する事があるのだが、中には特定の時期に特定のポイントを通過しないと受信できない隠しメールもある上に、正解の返信を行わないと続かないメールコンボも存在する。
--NPCはストーリー進行、二度話しかける、特定キャラで話しかけるなどで台詞が変わる事があり、地味に作り込まれている部分もある。
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**問題点
-戦闘テンポ
--敵味方共にモーションが遅く、必殺技の演出をキャンセルする事も出来ないためテンポが悪くスピード感に欠ける。モーションが完全に終了してニュートラルに戻ってから次に移る仕様なのも、余計にテンポを悪くしている。
--加えて、前述したようにカスタマイズ無しでは必殺技発動に2ターン掛かる事などもザコ戦のテンポを削いでいる。この点はカスタマイズで何とかなるのが救いだが。
--また、全体的にザコ敵のHPが高く、戦闘が長引く事が多いのがこの問題に拍車を掛けている。
---この点は次回作で改善されるどころか更に悪化する事になる。
-ロボット関連
--今回は『ゼノギアス』の「ギア」に相当する搭乗ロボットとして「A.G.W.S(エイグス)」が登場するが、その扱いは良いとは言えない。
---『ゼノギアス』では生身とギアは戦闘力もスケールも桁が違う為、殆どのダンジョンやバトルはキャラ用、ギア用と区別され、それぞれを楽しむ事が出来た。
---対して本作はA.G.W.S専用ダンジョンや敵と言ったものは無い。ダンジョンもバトルも生身で挑む事になり、A.G.W.Sは戦闘の補助的役割でしかない。
--『ゼノギアス』のギアバトルにあったような緊張感が無くなった為、劣化と見做すファンもいた。
---ギアには燃料の概念があり、回復手段なども限られているため、常に緊張感のある戦闘が行えたが、A.G.W.Sには燃料の概念がなく、回復も専用アイテムで普通に可能である。
--戦闘中はいつでも乗り換え可能だが、上述したように最序盤を過ぎれば生身で十分戦えるし、乗るだけで1ターン無駄に消費する為、あまり乗る意味が無い。
---最初のうちはキャラのレベルが低い所為もあって乗った方が楽という印象が強いが、ちゃんとパーツを新調しないとすぐに生身に追い抜かれ、役立たずのポンコツと化してしまう。乗る必要があるのは最初のダンジョンのボスくらいである。~
資金は普通にプレイすると序盤から中盤は人間キャラ用の装備品やアイテム購入で手一杯。終盤にはかなり余るがA.G.W.S用の装備を揃えていくとなるとまったく足りない。チューンナップに大金を掛けるくらいなら、それをキャラの装備用の資金のみに当てて地道にレベルアップした方が効率的である。
---新たな機体を購入する事も可能だが非常に高価であり、最早趣味の領域。終盤にはクリア目的でこれの為に金稼ぎに精を出すぐらいなら地道にレベr(ry
---ゼノギアスのギアは搭乗者の特徴を反映し、人間キャラ同様のコンボや必殺技で戦えたが、A.G.W.Sは汎用な剣や銃を単発で使うだけで面白味が無く、本当にただの兵器でしかない。
---KOS-MOSとジギーのメカ勢2人はA.G.W.Sに乗れないという点も扱いの悪さに拍車を掛ける。
---パーティーメンバーのうち、シオン、ケイオス、Jr.は最初からA.G.W.Sを所持しているが、M.O.M.O.は所持していないしストーリーで入手する事も無いので、購入するか乗り換えない限りA.G.W.Sに乗る事が出来ない。
--また、ギアや次回作以降の「E.S.」と違って、A.G.W.Sは設定上、ストーリーには全くと言っていいほど関わらない。「この世界に存在する戦闘兵器であって、一応主人公達も使える」程度の扱いである。
---ムービーにはそれなりに登場するが、ゲーム中では主人公パーティが必ず乗る場面はほぼ皆無である。
--ミニゲームのバトリングには本編でのA.G.W.Sの装備が反映され、カスタマイズが可能。バトリングの難易度は高めなのでクリアには大金を掛けて揃える必要があり、その点ではチューンナップに意義がある。
---が、''肝心のバトリングをクリアしても何も無い''。他のミニゲームはクリアすると本編で使えるレア装備が手に入る((ドリルゲーはレア装備、トレーディングカードはレア装備とレアカード、カジノはレア装備と設定資料集が入手出来る。))ので、レア装備や何らかのオマケ要素が貰えると信じ大金と時間を掛けてクリアした者もいるだろうが、まるで罠である。
--このように、ロボット方面の期待は肩透かしを食らう可能性が大である。
---この為か、『[[ゼノサーガI・II]]』では乗れるロボットはEPIIのE.S.だけになり、A.G.W.Sは使用不可になった。
---一方で本編とは関係無いエルデカイザーに関しては妙な力の入れようである。
-ムービーの長さと自由度の低さ
--前述した通り、ムービーの合計時間は7時間以上に及ぶ。所謂ムービーゲーである。
---ムービーは初回プレイからスキップできるが、ストーリー重視のゲームデザインである以上、スキップすると話に付いていけなくなる。
---上記のようにほとんどシナリオ進行はムービーで行われるため、こう言ったゲームが苦手な人は厳しい。
--上記とあわせ自由度も低い
---基本的に自分で世界を冒険していくような自由度のあるゲームではなく、ムービーを追いかけていく形のゲームであるため、シナリオをあまり見ない層には薦められない。
--とはいえムービーのクオリティーが高いこともあり、ファンからはこのムービーゲー的な特徴は許容されてもいた。
-RPGパート
--次にどこへ行けばいいか指示はあるものの、その場所へはどこをどう行けばいいのかといった具体的な案内や説明が無いことが多いため、来たばかりのマップで詰まりやすい。マップはわりと広いため自身で探索して覚えさせるためかもしれないが、広いわりに地図も無く((地図があるのは最初に探索出来る船のみ。案内板を調べることで表示される。しかし情報量も少なく英語表記で解りづらい。))、何かしらヒントに繋がるものが欲しかったところ。
---最初のダンジョンクリア後に探索する「ヴォークリンデ」からして構造が複雑で、しかし主人公にとっては既に何日も滞在している艦なのでわざわざ道案内はしてくれず、初見ではまず迷う。
---主人公達の拠点となる小型船「エルザ」も小型とは言っても貨物宇宙船だけあって結構広く、貨物スペースは入り組んでいるため、初探索時はカレーライスの盆を持ったまま((食事に来なかった船内の人物にカレーを届けるシーンのため。しかしその人物の居場所は完全ノーヒントで、船内奥の貨物スペースの最奥にいる。))しばらく彷徨う事になるだろう。%%届ける頃にはたぶん冷めている。%%
--上記にあるようにKOS-MOSとジギーはA.G.W.Sに乗れないのだが、その代わりに使える特殊兵装の「バックパック」が使い物にならない。
---ボタン一発で発動可能な必殺技といったものなのだが、使用にはAPをフルに使うため2ターンが必要で、発動条件が普通の必殺技と何ら変わらない。それどころか普通の必殺技は通常技のコンボから発動するためその分威力が上乗せされ、強化することでさらに威力が増したり1ターン発動も可能になるのだが、バックパックは強化不能のため2ターン固定で、威力も別に強くはないし上げることも出来ない。そして1戦闘に使える回数に制限があったり、EPが消費される等、何から何まで通常必殺技の劣化でしかなく、使う意味すら無い。
--隊列システムも微妙。キャラには前衛と後衛があり、後衛に配置すると一部敵が使う全体攻撃を除いて攻撃されないが、こちらも通常攻撃と必殺技が使用不能になり、ほぼサポート専用キャラになるというもの。
---最序盤のM.O.M.O.が弱すぎるため使うくらいで、その後は特に使うような難易度では無くなる。一応、真後ろにキャラがいればノックバックを防ぐ効果があるが、それが有用なのも同じくM.O.M.O.加入直後のボス程度((M.O.M.O.加入時にいかにもと言った感じでその説明をされる。))。
---前衛の真後ろに後衛を配置することで発動する技等もあるが、1人をサポート専用にするより3人で攻撃した方が効率が良い。
---また戦闘中にも変更が可能なので、ピンチになったら後ろに下げるといった戦法もアリかもしれないが、隊列変更には1ターンを消費する。わざわざ隊列を変えるより、その行動で回復した方がいいだろう。
-BGM関連
--光田氏のBGMは評価が高いのだが、実はマップ移動中は殆どBGMが流れない。
---移動中でBGMが流れるシーンは敵襲時と終盤のダンジョンぐらい。数々の良曲はその殆どがムービー専用と言う訳である。
---正確には全くの無音なのではなく環境音はしっかり聞こえ、宇宙船やコロニーの雰囲気は十分演出できている。しかしBGMが欲しい人には辛いのも事実。
--バトルBGMが通常戦闘、ボス戦問わず同じ曲しか流れない。ムービーで盛り上げた上でボス戦に入ってもザコと同じ曲と言うのも盛り上がりに欠ける。
---光田氏曰く、圧倒的な力を持つグノーシスとのノーマルバトルを、中ボス戦の扱いにして作曲したので、中ボス戦用の曲を書く必要はないと思ったという。また中ボス曲というRPGのお約束を崩したいという思いもあったらしい。~
中ボス曲が無いことへの批判も想定内で、その分ノーマルバトルに力を入れたとのこと。その発言通り、戦闘曲の完成度は高く、臨場感も迫力も抜群である。
---しかしゲームを通して戦闘で同じ曲しか流れない事を寂しいと思うのも事実であり、納得できるかは人による。~
実際、ゼノシリーズにてこのような方式を採用しているのは本作だけであり、以降は他のRPGと同じく複数の戦闘曲が用意されるようになった。
---尚、ラスボスだけは専用曲が用意されている。しかもどことなく『ゼノギアス』のラストバトル曲を想起させる曲調で、ファンならニヤりとさせられる。
--ミニゲームも上記バトルBGMやネットワーク時のBGMの流用。ドリルゲームに至っては何故か''無音''で、モブの足音とドリルの音と破壊音だけが虚しく響く。
-クリアデータの仕様
--エンディングが終わると最後にクリアデータを作成できるようになるが、このクリアデータは次回作で読み込む為のものであり、''本作ではロードができない''。しかもそれに関するアナウンスも無い。~
もし知らずに上書きセーブなどした日には、もう各種おまけ要素を楽しんだり、エンディングを再び観ると言った事が一切できず、今までの苦労が水泡に帰すと言っても過言ではない。
--このクリアデータが次回作にしっかり活かされるならまだ救いがあったかもしれないが、実際は次回作で特典のアイテムがいくつか貰えるだけである。割に合うとは言い難い。
--この仕様が不評だった為か、次回作以降はクリアデータのロードが可能になり、ラストダンジョン突入前から再開するようになった。また、クリアデータのみ挑戦可能な隠しボスやダンジョンも登場するようになった。
-その他
--ストーリーの展開上、後半以降はほぼJr.が主人公と化しており、M.O.M.O.がヒロインのような立場になる事もあって、本来の主人公であるシオンやキーパーソンのはずのKOS-MOSの影が薄くなっていく。
---無論、全くの脇役になる訳ではないしここぞと言う時はしっかり目立つのだが、後半の展開自体がJr.とアルベドの因縁やM.O.M.O.に隠された秘密に集約していくため、どうにも蚊帳の外に置かれがち。エンディングでは完全にKOS-MOSが主役になっているのが救いだが。
---このJr.を主人公とした流れは''次回作のラストまで''続く事になる。
--ストーリー展開上仕方ないとは言え、人間のボスに対して主人公達が負けるような流れが多い。
---バトルではしっかり勝利を収めているのに、ムービーが始まるや否や主人公側だけが疲弊していたり負けたボスの方が勝ち誇ったりするシーンが多く、カタルシスに欠ける。これ自体は他のRPGでも時折見受けられるが、本作の場合は続き物という事で決着が付けられない都合もあってか人間ボス戦は毎回このパターンと言っていい。
--例えば序盤のグノーシスから逃走するシーンではバトルに参加していないアレンが銃撃戦を行なっていたり、逆にM.W.S.((シオンの専用武器となる特殊兵器。様々な兵装が盛り込まれており、近接攻撃や射撃など多彩な攻撃が可能。))や体術でバリバリ戦っているシオンは丸腰で逃げていると思ったら急に銃を手にしたりと、バトルの描写とムービーの不一致も見受けられる。これは先にムービーだけ製作していた都合かもしれない(余談で後述)。
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**総評
ムービーの長さや難解なシナリオなど万人向けとは言い難いものの、『ゼノギアス』で培ったSF考証とストーリー構成はしっかりと活かされ、重厚なスペースオペラへと昇華された。~
その世界観、ストーリー、演出は『ゼノギアス』を知らないユーザーをも魅了し、多くのファンを獲得した。~
シナリオは今後のシリーズの発展を思わせるには十分な出来で、売上も40万本と新規タイトルとしては良好であり、海外でも良好な評価を獲得している。
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**その後の展開
-2年後に[[続編>ゼノサーガ エピソードII 善悪の彼岸]]が発売されたがスタッフが一新されており、その影響が悪い方向に出て一気にファン離れが起きてしまう事になった。
-その後、[[完結編>ゼノサーガ エピソードIII ツァラトゥストラはかく語りき]]発売前に本作とEPIIをまとめたニンテンドーDS用リメイク作『[[ゼノサーガI・II]]』が発売された。
--評判の悪いEPII部分は大きく改変(改善)されているのに対し、本作部分はあまり手は加えられていない。一方、PS2版から削除された展開やダンジョンが多く、ハード性能の制約上、演出面も簡略化されているが、ゲームそのものはDS用に新規に作っており、ゲーム性そのものも大きく変わっているため、本作とは違った面白さもある。ただ本来の物語をフルに楽しむなら本作をプレイする事をお勧めする。
**余談
-隠し要素として、ムービー付きで魔法少女への変身や、[[勇者シリーズ]]を彷彿とさせる巨大ロボットの合体シークエンスを映す技などが存在し、大いにネタになった。
--『ゼノギアス』の時点でも勇者ロボチックなGエレメンツという巨大ロボットが存在しており、その流れを汲むものと思われる。各パーツの名称もGエレメンツの搭乗者だったエレメンツのメンバーに肖ったものであり~
(エレメンツ自体の名前の元ネタは天使の位階)、必殺技名も『ゼノギアス』をプレイした人ならすぐにピンと来るものになっている。
---各パーツを単独で召喚してもそれなりに強いが、合体させるとゲームバランス崩壊級の強さになり、ゲーム中の殆どの敵を一撃で倒せるようになる。それだけに召喚に必要なEPは多く、入手も情報無しでは難しめだが。
---このロボットは次回作以降で亜種が隠しボスになったり、完結編では地味にストーリーに関わっていたりと、以降も存在感を発揮していく。
--魔法少女への変身は2種類存在し、ムービーもそれぞれ全く別のものが用意されている。
---こちらも特定のダンジョンの特定のポイントをM.O.M.O.操作時に調べるという入手方法で、操作キャラがM.O.M.O.でなければ調べるポイントすら表示されないので気付かない人は全く気付かない。
--残念ながらどちらも『ゼノサーガI・II』には収録されなかった。
-後年のインタビューで明かされたところによると、本作は製作期間の2年のうち、1年半はムービーだけ作り込み、ゲーム部分は''最後の半年で一気に作った''という。
--というのも、当時はモノリスソフトが設立されたばかりで組織作りと並行しての開発であり、新人だらけの会社だった為に難航していたとの事。スクウェアのムービー室出身のスタッフが何人かいたのでムービーだけはいくらでも作れたが、グラフィックエンジンの完成は''マスターアップの半年前''であり、ゲーム部分はそこから作るしか無かった。RPGパートの不出来さはそこに原因があるようだ。
-何故かムービーシーンでのパンチラがかなり多い。ミニスカのキャラならば、ほぼ見えるシーンが存在するレベル。そして''M.O.M.O.のパンチラは特に多い''。
--この頃のSONYはエロに厳しく、ポリゴンのアクションや格闘ゲーム等は許容されていたが、視点固定のムービー等ではまず見せないことが基本だった。何故ここまで露骨に見えるようにしているのか謎である。
--%%ちなみにステータス画面のキャラCGを自由に視点変更出来る裏技があり、これを使えばパーティメンバーなら見放題である。%%
---お叱りを受けたのかは不明だが、次作EPIIではパンチラは皆無になった。だが続くEPIIIはパンチラどころか''パンモロや裸が出る''。
-本編中に人工ビーチでの海水浴シーンがあり、そこでシオン達の水着姿が描かれるのだが、装備品として入手できる水着を装備すると戦闘中に''その時の水着姿になる''。
--単なるネタではなく水着自体にT.PT獲得量増加の効果があるため、キャラ強化の上でも水着で戦うのは有効だったりする。
--しかしメカであるKOS-MOSとジギーは水着が装備できず、当然水着姿も用意されていない。
---要望があったのかは謎だが、次回作ではこの2人も装備可能になった。
--また、完結編ではクリア後にイベントパートでの姿を水着姿にするモードが解禁されるなど、水着関連には妙な力の入れ具合である。無論、後年の『ゼノブレイド』も然り。
--パーティメンバーではないが、同シーンで見られるアレンの''囚人服のような水着''もよくネタになる。
-今作には妙に個性的な隠しボスが二体存在し、どちらもいかにも次回作で再登場しそうなセリフを残していたが、残念ながら次回作以降はスタッフ入れ替えの所為か再登場は叶わなかった。『ゼノサーガI・II』にも登場していない。
--特定のキャラに対して因縁めいた雰囲気を残していたが、結局謎のままになってしまった。
-KOS-MOSの勝利台詞に「ルックス5%低下。シオン、洗浄して下さい」というものがある。
--この「ルックス5%低下」とは視界が若干不良気味なので調整して欲しいという意味なのだが、その説明が無いため、文字通り「見た目が悪くなった」と受け取って「''KOS-MOSはナルシスト''」と解釈したプレイヤーも少なからずいた。
--実際、四コマアンソロジーでもそう捉えたネタが幾つか描かれている。
-シオン専用エーテルに敵からアイテムを盗む「クイーンキッス」というものが存在する。色仕掛けでアイテムを奪う技なのだろうが、何故か10%の確率で''即死効果''を持っている。これが意味する事とは一体…。
--尚、このクイーンキッスを含む一部エーテルはそのキャラ専用であり、譲渡はできない。無論、上記のロボット召喚や魔法少女への変身も然り((案の定と言うか、アンソロジーではジギーが変身すると言ったネタが描かれていた。))。
-EPII発売前に今作のファンディスク『ゼノサーガ フリークス』が発売された。
--メインとなるテキストADV「ぜのコミ」は本編のパーティーメンバー+αを主人公としたドタバタコメディであり、登場人物の意外な顔が覗けたりする。本作のキャラ達を気に入った人なら楽しめるだろう。
--ミニゲームとして『[[ことばのパズル もじぴったん]]』をゼノサーガ風にアレンジした「''ことばのパズル ぜのぴったん''」が収録されている。しかも同作のテーマ曲「ふたりのもじぴったん」の替え歌「ふたりのぜのぴったん」など、~
ボーカル曲がBGMに用意されている懲りよう((ボーカルはシオン、KOS-MOS、M.O.M.O.と言ったパーティーの女性陣を務めた声優達))。
--他にはEPIのデータベース、EPIIの体験版が収録されている。
-今作を原作としたアニメ版が全12話で放送されている。
--12話という原作ゲームのムービーよりも短い尺ゆえ、今作で好評だったエピソードの削除や変更点などは賛否両論だが、全体的に短い話数で上手くまとめている。
--ちなみにこのアニメ版の脚本・シリーズ構成は、高橋氏の友人であり、後に『ゼノサーガI・II』や『[[ゼノブレイド]]』で脚本を勤める竹田裕一郎氏である。
-漫画版も全3巻で連載された。
--しかしこちらはゲーム本編を簡略化して掲載したような内容で漫画ならではの面白みが薄く、ラストの一番の盛り上がり所もカットしてしまうなど、あまり良い出来とは言い難い。
-上述したようにKOS-MOSは本シリーズ以外にも多くの作品に登場している。
--『[[NAMCOxCAPCOM]]』『[[無限のフロンティア>無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]]』『[[PROJECT X ZONE]]』と言ったモノリスソフト製お祭りゲーの常連であり、他にも『[[ヴィーナス&ブレイブス>ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~]]』にもゲスト出演している。また、『[[ソウルキャリバーIII>ソウルキャリバーIII (PS2)]]』ではキャラクタークリエーションでKOS-MOSが作れるパーツが用意されている。
--更に『[[ゼノブレイド2]]』ではレアブレイド「KOS-MOS Re:」としてシリーズの垣根を越えた出演を果たした。
-次作EPIIからキャラデザや服装が大きく変わるが、主人公のシオンはトレードマークの眼鏡とお下げ髪すら無くなり''もはや別人に。''しかし上記アニメやDS版リメイク、『NAMCOxCAPCOM』等の客演では本作の姿が使われており、こちらの方が人気も高いため、シオンといえば本作のものがまずイメージされる。
-近年では本作のHDリマスター計画が持ち上がったが、市場分析の結果収益性が見込めず、最終的にキャンセルされたと発表された。
--当然、ファンからは落胆の声が上がったが、その事を誤魔化さず正直に打ち明けた事には賞賛の声もあった。
注意:本稿では『ゼノサーガ エピソードI 力への意志』とそのリメイク版である『ゼノサーガ エピソードI リローデッド 力への意志』の両方を取り扱います。
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*ゼノサーガ エピソードI[力への意志]
【ぜのさーが えぴそーどわん ちからへのいし】
*ゼノサーガ エピソードI リローディッド[力への意志]
【ぜのさーが えぴそーどわん りろーでぃっど ちからへのいし】
|ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B00005V1ZP)&amazon(B0000D0Y68)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|ナムコ|~|
|開発元|モノリスソフト|~|
|発売日|2002年2月28日&br()リローディッド:2003年11月20日|~|
|定価|通常版:8,190円&br()限定版:13,440円&br()リローディッド:5,040円(全て税込)|~|
|廉価版|PlayStation2 the Best&br()2003年4月3日/3,129円(税込)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|ゼノギアス譲りの濃厚なストーリーとBGM&br()ムービーが非常に多い|~|
|>|>|CENTER:''[[ゼノシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
『[[ゼノギアス]]』の製作者・高橋哲哉氏らを筆頭としたスクウェアスタッフがナムコからの出資を受けて立ち上げた会社「モノリスソフト」の処女作かつゼノサーガ三部作の一作目。
ゼノギアスシリーズで語られていなかった最古のエピソードである「エピソードI((ゼノギアスは設定上6つのエピソードに分かれており、ゼノギアスはエピソード5にあたる。))」の部分の設定を再構成し新しい物語としたものが本作である。~
そのため、用語など似ている部分もあるがゼノギアスとは世界設定が異なるパラレルな関係となっており、直接的なつながりは無い。~
高橋作品であることを示す「ゼノ」を冠した、「ギアス」と異なる新たな「サーガ((一般的に叙事詩的長編物語を指す。))」となる。
三部作のサブタイトル「力への意志」「善悪の彼岸」「ツァラトゥストラはかく語りき」はいずれも哲学者フリードリヒ・ニーチェの著書から取られており((正確には、本作に用いられている「力への意志」はニーチェの生前は完成に至らず、死後に妹のエリーザベトが遺稿を編纂して出版したものである。))、~
作中にもニーチェの哲学的概念や関連する用語、名前が用いられている。
翌2003年には北米版の逆輸入版である『ゼノサーガ エピソードI リローディッド[力への意志]』が発売された。~
音声は英語+日本語字幕のみだが、コスチュームの追加、イベントシーンの鑑賞機能などの追加要素に加え、エピソードIIの特典映像が収録されたDVDも封入されている。
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**ストーリー
20XX年。ケニアのトゥルカナ湖で遺跡調査を行っていたMr.マスダと言う人物により、金色のプレート型をした物体「ゾハル」が発見される。~
それから時は流れ、人類はある理由により地球圏を放棄せざるを得なくなり、~
「枢機院」と呼ばれる管理機構の統治の下、星系間を空間歪曲航法によって結ぶ「U.M.N.(ウーヌス・ムンドゥス・ネットワーク)」や、~
発達した惑星開発技術を基盤として、約50万の惑星国家からなる「星団連邦」を形成し、宇宙を第二の故郷として繁栄していた。~
一方、人類の故郷である地球は「Lost Jerusalem(ロストエルサレム)」と呼ばれる禁断の地として、既に場所はおろか、存在さえ忘れ去られようとしていた。~
ゾハル発見から4000年の後、星団連邦は「巡礼船団<グノーシス>」と呼ばれる生物とも兵器ともつかぬ謎の敵対勢力と激しい戦いを繰り広げていた。~
そんな中、ある事件で宇宙を漂っているゾハルを回収する為、連邦軍の巡洋艦「ヴォークリンデ」が当該宙域に赴く。~
星団連邦に強い影響力を持つ巨大星間コングロマリット「ヴェクター・インダストリー」に所属する技術者シオン・ウヅキは、~
対グノーシス用戦闘アンドロイド「KOS-MOS(コスモス)」の起動実験の為、ヴォークリンデに搭乗していた。~
ゾハル回収が完了したその10日後、ヴォークリンデは突如現れたグノーシスの群れに襲撃され、不十分な装備の為に瞬く間に蹂躙されてしまう。~
乗り込んできたグノーシスに掴まり、死を覚悟するシオンだったが、その命を救ったのは自律モードで自ら起動したKOS-MOSだった。~
このEpisodeIはシオンが自立し、自らの意志で行動を開始するまでの物語である。
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**特徴
-宇宙を舞台としたSFRPG。所謂「スペースオペラ」の括りに入る作風であり、冒険の舞台も宇宙船や人工惑星、スペースコロニーなどとなっている。今作では最後まで惑星に降り立つ事は無く((惑星のダンジョンは存在するが、いずれも仮想空間であって現実ではない。))、エンディングで初めて惑星の大気圏内に入るという徹底ぶりである。
--公式には、本シリーズは「宇宙創世から終焉までを描く一大叙事詩」であり、本作はその一部を取り上げたエピソードとしている。
-イベントシーンはフルボイスのムービーで展開する。その合計量は時間にして7時間以上。テレビアニメ1クール分を超える長大なムービーによってストーリーが描かれる。
--その為、RPGとしてのボリュームは控えめとなっている。
-戦闘は『ゼノギアス』のランダムエンカウント制からシンボルエンカウント制に変更された。
--戦闘システムはコマンドによる必殺技とエーテル(魔法)を駆使するという、『ゼノギアス』をベースとしたものだが後述のように改変も加えられている。
--逃走コマンドは無く、アイテム「エスケープボール」かエーテル「グッバイ」を使う事でのみ戦闘から離脱できる。手間が掛かるし有限であるが、雑魚戦なら必ず離脱する。また序盤を過ぎればアイテムもエーテルも豊富に使えるようになる。
-『ゼノギアス』のようなジャンプは不可能なのでダンジョン探索にアクション性はほぼ無いが、主人公の持つ端末の「破砕プラグイン」という機能を使うとマップ上のオブジェクトを破壊する事ができる。
--オブジェクトを壊すと中からアイテムが出現する事がある他、特定のオブジェクトを壊すと周囲に炎や電撃、毒を撒き散らすものもあり、敵シンボルの動きを止めたり戦闘を有利に運ぶ効果がある。
--ダンジョン内の障害物は勿論、貨物船のコンテナ、一般施設の''植木''や''自販機''など明らかに壊してはいけないようなものも壊し放題。マップを切り替えれば復活するので怒られる事も(基本的に)無い((一部キャラのみ反応を示すが、基本的には無視される))。
-メニュー画面からU.M.Nにアクセスする事でメールチェックや用語集の参照ができる。
--また、特殊なセーブポイントからはオンラインショップ、ミニゲーム、クリア済みダンジョンの再訪((バーチャルとして再現している。))も実行可能。
---セーブポイントは『ゼノギアス』で''敵側の情報収集装置''でもあったメモリーキューブに似ているが本作ではそのような設定はない%%ので安心して使おう%%。
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**評価点
-グラフィック
--PS2初期のゲームだが、通常時のグラフィックやムービーはかなり綺麗で今見ても見劣りしない出来。
---キャラクター戦闘が2Dだったゼノギアスと違い、本作はその戦闘も完全3Dになった。
-戦闘システム
--ゼノギアスと同じく、キャラクター戦闘とロボット戦闘の二種類に分かれており、キャラクター戦闘はボタンの組み合わせで発動する必殺技で戦うシステム。
--ゼノギアスではキャラクター戦闘で「必殺技を発動する過程で必要な通常攻撃にあまり意味が無い」という批判があった。~
今作は□ボタンを「物理属性攻撃」、△ボタンを「エーテル(魔法)属性攻撃」に分けており、敵は基本どちらかに強い耐性を持っていたり、空中の敵には物理攻撃が出来ない等があるため、敵によって技を使い分けるようになっている。
--必殺技の出し方も変わっている。キャラクターにはAP(アビリティポイント)が最大6ポイント、戦闘開始時は4ポイント設定されており、通常攻撃で2ポイント消費する。~
必殺技を使うためには特定の攻撃2回+○ボタンの計6ポイント必要なため、戦闘開始時に必殺技をいきなり使う事は出来ないようになった。また必殺技を使うためには、1ターンAPをためておく必要がある。
---必殺技の強化により、攻撃1回+○ボタンの計4ポイント(1ターンで放てる)にカスタマイズする事も可能。
--これによって『ゼノギアス』でのとっつきやすさも残しつつ洗練された。必殺技の演出も派手でとても爽快。
--また、戦闘で獲得したポイントを用いて、必殺技やエーテルを強化したりアクセサリーから特殊効果を引き出すと言った事が可能であり、戦闘のカスタマイズ性も高い。
---キャラ固有のものを除き、取得したエーテルを他のキャラにも覚えさせる事(譲渡)も可能。これにより、エーテル値が高いのに最初は補助ばかり覚えるKOS-MOSに早いうちから攻撃エーテルを覚えさせたり回復役にさせるなどと言った応用が可能。
-シナリオ
--『ゼノギアス』に続いて高橋哲哉・香(PN「嵯峨空哉」)夫妻が手掛けている。深い台詞回しやミステリアスで重厚なストーリーは非常に良く出来ている。
--本シリーズは主人公である女性技術者「シオン・ウヅキ」と彼女が開発した戦闘アンドロイド「KOS-MOS」を中心に、謎の敵勢力「グノーシス」に人類が脅かされる中、様々な思惑や陰謀が交錯する混沌とした宇宙を描いている。~
幾重にも張り巡らされた伏線、大量の謎がプレイヤーを惹きつけて離さない。
--元々連作を予定していたため、今作はキャラクターの印象付けや伏線を張ることに重点が置かれている。エンディングも次回作に続く終わり方になっており、次への期待を高める内容になっているため評価も高い。
---ちなみに「シオン・ウヅキ」がゼノシリーズ初の女性主人公である。
---シナリオは次回に続くとは言え、本作最後に起こる事件にはしっかり決着を付け、クライマックスらしく大いに盛り上がるものになっている。主題歌と演出の良さも相俟って、観終わった後の満足度は高い。
--シリアスなシーンばかりではなく、和やかな日常シーンや笑いを誘う演出もちりばめられている為、重くなり過ぎない作りにもなっている。
--難解な上、専門用語が非常に多いストーリーだが、用語集も用意されているのである程度のフォローはされている。
---その用語集にもネタ的なものが含まれていたりするので、読むだけでも楽しめる。
-キャラクター
--パーティーメンバーを始めとした多くの人物は非常に個性的で、それぞれキャラが立っている。
--中でも本シリーズの象徴的存在であるKOS-MOSが特に印象的。心を持たない「ただの兵器」を自称する通り、序盤は人命を軽視したショッキングな事をやらかしたり、~
任務の為に民間船を力尽くで従わせるなどと言った無感情な行動が目立つ。その一方、ヒロイックなアクションやただの兵器では有り得ない奇跡を起こすと言った活躍シーンも多い。
---他にもウェイトレスのように飲み物を配ったり''力加減に気を付けて皿洗いに勤しむ''などの可愛らしい姿や、稀に見せるしおらしい仕草など不思議な魅力も兼ね備えており、その神秘的な容姿も相俟って後に様々な作品に客演するほどの人気キャラとなる。
--逆に主人公のシオンはKOS-MOSなどに比べると人気は今一つだが、次回作以降のようなヒステリックで自己中心的な面は殆ど見られず、社交的な技術者として描かれている。
---『ゼノギアス』に登場したシタン・ウヅキの一文字違い、眼鏡という点から、『ゼノギアス』をプレイした人ならまず反応するであろうキャラである(キャラ設定に共通点はほぼ無いが)。必殺技にもシタンを想起させるものが一部存在する。
---そして彼女の兄のジン・ウヅキはシタンを彷彿させる要素がより顕著になったキャラとなっている(但し、本作での登場は僅か)。
--勿論、他のパーティーキャラも濃い。謎が服を着て歩いているような不思議少年のケイオス、ある種の自殺願望者だがいざと言う時は頼れるサイボーグのジギー、%%ロリ担当で%%健気で人間に憧れる「レアリエン(合成人間)」のM.O.M.O.(モモ)、~
後半からストーリーを引っ張っていく「ちび様」ことJr.(ジュニア)と、誰一人として印象の薄いキャラはおらず、あらゆる面で個性を際立たせている。
--パーティーキャラ以外もヘタレ担当のアレン、借金まみれのマシューズ船長、哀し過ぎる人生を送ってきたアンドリュー中佐など、個性的で印象の強いキャラばかり。
---特に今回の主な敵役である''アルべド・ピアソラ''は個性的というよりも振り切れ過ぎて色々ギリギリである。演じる山寺宏一氏の狂気すら感じる熱演も相俟って語り草になる程。
-ムービーの完成度
--ほとんどのストーリー進行はムービーで行われるが、このムービーでは画面の奥のほうにいるキャラクターも何かしら動いていたりと棒立ちしているものが一人もおらず、完成度は高い。カメラワークなどの演出も優れており、これに惹かれたファンもいる。
--大規模な宇宙艦隊戦、宇宙船の高速航行など大迫力のアクションシーンも多い。血飛沫の飛び散る過激な残虐シーンも存在するが、そう言った場面も克明に描く事でより世界観に没入させられるものとなっている。
--動きの少ない会話シーンでもBGMやSEによる雰囲気、カメラワークの演出により見ていて飽きない。深い台詞回しも相まってプレイヤーを引き込んでくれる。
-音楽
--『ゼノギアス』から引き続き光田康典氏が作曲を担当。「ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団」を起用したクラシック音楽群は美しく、壮大なシナリオの雰囲気に見事にマッチしている。
--また『ゼノギアス』に続き主題歌を歌唱したJoanne Hoggによるエンディングテーマ「kokoro」((作曲は光田氏で作詞は高橋氏。))はオリコン洋楽チャート((ヴォーカリストが外国人というだけで、純国産の曲であるにもかかわらず、オリコンでのカテゴライズでは洋楽扱いであり、光田氏の所属するスタジオであるプロキオン・スタジオのサイトでのディスク紹介でも「何故か“洋楽チャート”」と記載されている。))で1位を獲得するなど、非常に高い評価を得ている。
---同歌手による挿入歌「Pain」も良曲であり、エンディングの最中に流れてはムービーをドラマチックに彩っている。
-おまけ要素
--自由度は高くは無くストーリー自体も短めだが、各種ミニゲームやサブイベント、セグメント(対応する鍵を持っていると中の宝を取れる扉)と言ったおまけ要素も多数存在する。
--ミニゲームはA.G.W.Sを使った対戦ゲーム「バトリング」((ゼノギアスにも同名の対戦ゲームが登場したが、あちらが格闘ゲーム風なのに対して、こちらは本格的なロボット対戦ゲーム風))。UFOキャッチャーの要領でドリルを操作し物を破壊していく「ドリルゲーム」。スロットとポーカーが遊べる「カジノ」。オリジナル性が高く凝った作りの「トレーディングカード」など、バリエーション豊かに用意されている。
--一方通行のストーリーだが、クリアしたダンジョンにはシミュレーターと言う形で再度入る事が出来る。取り逃した要素があっても安心。
--ストーリー進行に応じてメールを受信する事があるのだが、中には特定の時期に特定のポイントを通過しないと受信できない隠しメールもある上に、正解の返信を行わないと続かないメールコンボも存在する。
--NPCはストーリー進行、二度話しかける、特定キャラで話しかけるなどで台詞が変わる事があり、地味に作り込まれている部分もある。
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**問題点
-戦闘テンポ
--敵味方共にモーションが遅く、必殺技の演出をキャンセルする事も出来ないためテンポが悪くスピード感に欠ける。モーションが完全に終了してニュートラルに戻ってから次に移る仕様なのも、余計にテンポを悪くしている。
--加えて、前述したようにカスタマイズ無しでは必殺技発動に2ターン掛かる事などもザコ戦のテンポを削いでいる。この点はカスタマイズで何とかなるのが救いだが。
--また、全体的にザコ敵のHPが高く、戦闘が長引く事が多いのがこの問題に拍車を掛けている。
---この点は次回作で改善されるどころか更に悪化する事になる。
-ロボット関連
--今回は『ゼノギアス』の「ギア」に相当する搭乗ロボットとして「A.G.W.S(エイグス)」が登場するが、その扱いは良いとは言えない。
---『ゼノギアス』では生身とギアは戦闘力もスケールも桁が違う為、殆どのダンジョンやバトルはキャラ用、ギア用と区別され、それぞれを楽しむ事が出来た。
---対して本作はA.G.W.S専用ダンジョンや敵と言ったものは無い。ダンジョンもバトルも生身で挑む事になり、A.G.W.Sは戦闘の補助的役割でしかない。
--『ゼノギアス』のギアバトルにあったような緊張感が無くなった為、劣化と見做すファンもいた。
---ギアには燃料の概念があり、回復手段なども限られているため、常に緊張感のある戦闘が行えたが、A.G.W.Sには燃料の概念がなく、回復も専用アイテムで普通に可能である。
--戦闘中はいつでも乗り換え可能だが、上述したように最序盤を過ぎれば生身で十分戦えるし、乗るだけで1ターン無駄に消費する為、あまり乗る意味が無い。
---最初のうちはキャラのレベルが低い所為もあって乗った方が楽という印象が強いが、ちゃんとパーツを新調しないとすぐに生身に追い抜かれ、役立たずのポンコツと化してしまう。乗る必要があるのは最初のダンジョンのボスくらいである。~
資金は普通にプレイすると序盤から中盤は人間キャラ用の装備品やアイテム購入で手一杯。終盤にはかなり余るがA.G.W.S用の装備を揃えていくとなるとまったく足りない。チューンナップに大金を掛けるくらいなら、それをキャラの装備用の資金のみに当てて地道にレベルアップした方が効率的である。
---新たな機体を購入する事も可能だが非常に高価であり、最早趣味の領域。クリア目的でこれの為に金稼ぎに精を出すぐらいなら地道にレベr(ry
---ゼノギアスのギアは搭乗者の特徴を反映し、人間キャラ同様のコンボや必殺技で戦えたが、A.G.W.Sは汎用な剣や銃を単発で使うだけで面白味が無く、本当にただの兵器でしかない。
---KOS-MOSとジギーのメカ勢2人はA.G.W.Sに乗れないという点も扱いの悪さに拍車を掛ける。
---パーティーメンバーのうち、シオン、ケイオス、Jr.は最初からA.G.W.Sを所持しているが、M.O.M.O.は所持していないしストーリーで入手する事も無いので、購入するか乗り換えない限りA.G.W.Sに乗る事が出来ない。
--また、ギアや次回作以降の「E.S.」と違って、A.G.W.Sは設定上、ストーリーには全くと言っていいほど関わらない。「この世界に存在する戦闘兵器であって、一応主人公達も使える」程度の扱いである。
---ムービーにはそれなりに登場するが、ゲーム中では主人公パーティが必ず乗る場面はほぼ皆無である。
--ミニゲームのバトリングには本編でのA.G.W.Sの装備が反映され、カスタマイズが可能。バトリングの難易度は高めなのでクリアには大金を掛けて揃える必要があり、その点ではチューンナップに意義がある。
---が、''肝心のバトリングをクリアしても何も無い''。他のミニゲームはクリアすると本編で使えるレア装備が手に入る((ドリルゲーはレア装備、トレーディングカードはレア装備とレアカード、カジノはレア装備と設定資料集が入手出来る。))ので、レア装備や何らかのオマケ要素が貰えると信じ大金と時間を掛けてクリアした者もいるだろうが、まるで罠である。
--このように、ロボット方面の期待は肩透かしを食らう可能性が大である。
---この為か、『[[ゼノサーガI・II]]』では乗れるロボットはEPIIのE.S.だけになり、A.G.W.Sは使用不可になった。
---一方で本編とは関係無いエルデカイザーに関しては妙な力の入れようである。
-ムービーの長さと自由度の低さ
--前述した通り、ムービーの合計時間は7時間以上に及ぶ。所謂ムービーゲーである。
---ムービーは初回プレイからスキップできるが、ストーリー重視のゲームデザインである以上、スキップすると話に付いていけなくなる。
---上記のようにほとんどシナリオ進行はムービーで行われるため、こう言ったゲームが苦手な人は厳しい。
--上記とあわせ自由度も低い
---基本的に自分で世界を冒険していくような自由度のあるゲームではなく、ムービーを追いかけていく形のゲームであるため、シナリオをあまり見ない層には薦められない。
---ストーリー的にも、目的地に向かう途中に様々な事件に巻き込まれるタイプの話なので、そうそう思い通りには動き回れない。上述の通り、行動可能範囲内ではそれなりの自由は許されるが。
--とはいえムービーのクオリティーが高いことやストーリーの良さもあり、ファンからはこのムービーゲー的な特徴は許容されてもいた。
--しかし残念ながら無印版はその売りのムービーを見返す機能が無い。お気に入りのシーンがあれば直前でセーブデータを取っておくぐらいしかない。セーブデータは99個まで作れるが…。
---リローディッドにはムービー鑑賞機能が追加されているが、英語音声なので本来のムービーを見たい場合はやはり都合が悪い。
-RPGパート
--次にどこへ行けばいいか指示はあるものの、その場所へはどこをどう行けばいいのかといった具体的な案内や説明が無いことが多いため、来たばかりのマップで詰まりやすい。マップはわりと広いため自身で探索して覚えさせるためかもしれないが、広いわりに地図も無く((地図があるのは最初に探索出来る船のみ。案内板を調べることで表示される。しかし情報量も少なく英語表記で解りづらい。))、何かしらヒントに繋がるものが欲しかったところ。
---最初のダンジョンクリア後に探索する「ヴォークリンデ」からして構造が複雑で、しかし主人公にとっては既に何日も滞在している艦なのでわざわざ道案内はしてくれず、初見ではまず迷う。
---主人公達の拠点となる小型船「エルザ」も小型とは言っても貨物宇宙船だけあって結構広く、貨物スペースは入り組んでいるため、初探索時はカレーライスの盆を持ったまま((食事に来なかった船内の人物にカレーを届けるシーンのため。しかしその人物の居場所は完全ノーヒントで、船内奥の貨物スペースの最奥にいる。))しばらく彷徨う事になるだろう。%%届ける頃にはたぶん冷めている。%%
--上記にあるようにKOS-MOSとジギーはA.G.W.Sに乗れないのだが、その代わりに使える特殊兵装の「バックパック」が使い物にならない。
---ボタン一発で発動可能な必殺技といったものなのだが、使用にはAPをフルに使うため2ターンが必要で、発動条件が普通の必殺技と何ら変わらない。それどころか普通の必殺技は通常技のコンボから発動するためその分威力が上乗せされ、強化することでさらに威力が増したり1ターン発動も可能になるのだが、バックパックは強化不能のため2ターン固定で、威力も別に強くはないし上げることも出来ない。そして1戦闘に使える回数に制限があったり、EPが消費される等、何から何まで通常必殺技の劣化でしかなく、使う意味すら無い。
--隊列システムも微妙。キャラには前衛と後衛があり、後衛に配置すると一部敵が使う全体攻撃を除いて攻撃されないが、こちらも通常攻撃と必殺技が使用不能になり、ほぼサポート専用キャラになるというもの。
---最序盤のM.O.M.O.が弱すぎるため使うくらいで、その後は特に使うような難易度では無くなる。一応、真後ろにキャラがいればノックバックを防ぐ効果があるが、それが有用なのも同じくM.O.M.O.加入直後のボス程度((M.O.M.O.加入時にいかにもと言った感じでその説明をされる。))。
---前衛の真後ろに後衛を配置することで発動する技等もあるが、1人をサポート専用にするより3人で攻撃した方が効率が良い。
---また戦闘中にも変更が可能なので、ピンチになったら後ろに下げるといった戦法もアリかもしれないが、隊列変更には1ターンを消費する。わざわざ隊列を変えるより、その行動で回復した方がいいだろう。
-BGM関連
--光田氏のBGMは評価が高いのだが、実はマップ移動中は殆どBGMが流れない。
---移動中でBGMが流れるシーンは敵襲時と終盤のダンジョンぐらい。数々の良曲はその殆どがムービー専用と言う訳である。
---正確には全くの無音なのではなく環境音はしっかり聞こえ、宇宙船やコロニーの雰囲気は十分演出できている。しかしBGMが欲しい人には辛いのも事実。
--バトルBGMが通常戦闘、ボス戦問わず同じ曲しか流れない。ムービーで盛り上げた上でボス戦に入ってもザコと同じ曲と言うのも盛り上がりに欠ける。
---光田氏曰く、圧倒的な力を持つグノーシスとのノーマルバトルを、中ボス戦の扱いにして作曲したので、中ボス戦用の曲を書く必要はないと思ったという。また中ボス曲というRPGのお約束を崩したいという思いもあったらしい。~
中ボス曲が無いことへの批判も想定内で、その分ノーマルバトルに力を入れたとのこと。その発言通り、戦闘曲の完成度は高く、臨場感も迫力も抜群である。
---しかしゲームを通して戦闘で同じ曲しか流れない事を寂しいと思うのも事実であり、納得できるかは人による。~
実際、ゼノシリーズにてこのような方式を採用しているのは本作だけであり、以降は他のRPGと同じく複数の戦闘曲が用意されるようになった。
---尚、ラスボスだけは専用曲が用意されている。しかもどことなく『ゼノギアス』のラストバトル曲を想起させる曲調で、ファンならニヤりとさせられる。
--ミニゲームも上記バトルBGMやネットワーク時のBGMの流用。ドリルゲームに至っては何故か''無音''で、モブの足音とドリルの音と破壊音だけが虚しく響く。
-クリアデータの仕様
--エンディングが終わると最後にクリアデータを作成できるようになるが、このクリアデータは次回作で読み込む為のものであり、''本作ではロードができない''。しかもそれに関するアナウンスも無い。~
もし知らずに上書きセーブなどした日には、もう各種おまけ要素を楽しんだり、エンディングを再び観ると言った事が一切できず、今までの苦労が水泡に帰すと言っても過言ではない。
--このクリアデータが次回作にしっかり活かされるならまだ救いがあったかもしれないが、実際は次回作で特典のアイテムがいくつか貰えるだけである。割に合うとは言い難い。
--この仕様が不評だった為か、次回作以降はクリアデータのロードが可能になり、ラストダンジョン突入前から再開するようになった。また、クリアデータのみ挑戦可能な隠しボスやダンジョンも登場するようになった。
-その他
--ストーリーの展開上、後半以降はほぼJr.が主人公と化しており、M.O.M.O.がヒロインのような立場になる事もあって、本来の主人公であるシオンやキーパーソンのはずのKOS-MOSの影が薄くなっていく。
---無論、全くの脇役になる訳ではないしここぞと言う時はしっかり目立つのだが、後半の展開自体がJr.とアルベドの因縁やM.O.M.O.に隠された秘密に集約していくため、どうにも蚊帳の外に置かれがち。エンディングでは完全にKOS-MOSが主役になっているのが救いだが。
---このJr.を主人公とした流れは''次回作のラストまで''続く事になる。
--ストーリー展開上仕方ないとは言え、人間のボスに対して主人公達が負けるような流れが多い。
---バトルではしっかり勝利を収めているのに、ムービーが始まるや否や主人公側だけが疲弊していたり負けたボスの方が勝ち誇ったりするシーンが多く、カタルシスに欠ける。これ自体は他のRPGでも時折見受けられるが、本作の場合は続き物という事で決着が付けられない都合もあってか人間ボス戦は毎回このパターンと言っていい。
--例えば序盤のグノーシスから逃走するシーンではバトルに参加していないアレンが銃撃戦を行なっていたり、逆にM.W.S.((シオンの専用武器となる特殊兵器。様々な兵装が盛り込まれており、近接攻撃や射撃など多彩な攻撃が可能。))や体術でバリバリ戦っているシオンは丸腰で逃げていると思ったら急に銃を手にしたりと、バトルの描写とムービーの不一致も見受けられる。これは先にムービーだけ製作していた都合かもしれない(余談で後述)。
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**総評
ムービーの長さや難解なシナリオなど万人向けとは言い難いものの、『ゼノギアス』で培ったSF考証とストーリー構成はしっかりと活かされ、重厚なスペースオペラへと昇華された。~
その世界観、ストーリー、演出は『ゼノギアス』を知らないユーザーをも魅了し、多くのファンを獲得した。~
シナリオは今後のシリーズの発展を思わせるには十分な出来で、売上も40万本と新規タイトルとしては良好であり、海外でも良好な評価を獲得している。
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**その後の展開
-2年後に[[続編>ゼノサーガ エピソードII 善悪の彼岸]]が発売されたがスタッフが一新されており、その影響が悪い方向に出て一気にファン離れが起きてしまう事になった。
-その後、[[完結編>ゼノサーガ エピソードIII ツァラトゥストラはかく語りき]]発売前に本作とEPIIをまとめたニンテンドーDS用リメイク作『[[ゼノサーガI・II]]』が発売された。
--評判の悪いEPII部分は大きく改変(改善)されているのに対し、本作部分はあまり手は加えられていない。一方、PS2版から削除された展開やダンジョンが多く、ハード性能の制約上、演出面も簡略化されているが、ゲームそのものはDS用に新規に作っており、ゲーム性そのものも大きく変わっているため、本作とは違った面白さもある。ただ本来の物語をフルに楽しむなら本作をプレイする事をお勧めする。
**余談
-隠し要素として、ムービー付きで魔法少女への変身や、[[勇者シリーズ]]を彷彿とさせる巨大ロボットの合体シークエンスを映す技などが存在し、大いにネタになった。
--『ゼノギアス』の時点でも勇者ロボチックなGエレメンツという巨大ロボットが存在しており、その流れを汲むものと思われる。各パーツの名称もGエレメンツの搭乗者だったエレメンツのメンバーに肖ったものであり~
(エレメンツ自体の名前の元ネタは天使の位階)、必殺技名も『ゼノギアス』をプレイした人ならすぐにピンと来るものになっている。
---各パーツを単独で召喚してもそれなりに強いが、合体させるとゲームバランス崩壊級の強さになり、ゲーム中の殆どの敵を一撃で倒せるようになる。それだけに召喚に必要なEPは多く、入手も情報無しでは難しめだが。
---このロボットは次回作以降で亜種が隠しボスになったり、完結編では地味にストーリーに関わっていたりと、以降も存在感を発揮していく。
--魔法少女への変身は2種類存在し、ムービーもそれぞれ全く別のものが用意されている。
---こちらも特定のダンジョンの特定のポイントをM.O.M.O.操作時に調べるという入手方法で、操作キャラがM.O.M.O.でなければ調べるポイントすら表示されないので気付かない人は全く気付かない。
---しかしそのインパクト故に認知度は高く、四コマアンソロジーでも関連ネタは豊富だった。
--残念ながらどちらも『ゼノサーガI・II』には収録されなかった。
-後年のインタビューで明かされたところによると、本作は製作期間の2年のうち、1年半はムービーだけ作り込み、ゲーム部分は''最後の半年で一気に作った''という。
--というのも、当時はモノリスソフトが設立されたばかりで組織作りと並行しての開発であり、新人だらけの会社だった為に難航していたとの事。スクウェアのムービー室出身のスタッフが何人かいたのでムービーだけはいくらでも作れたが、グラフィックエンジンの完成は''マスターアップの半年前''であり、ゲーム部分はそこから作るしか無かった。RPGパートの不出来さはそこに原因があるようだ。
-何故かムービーシーンでのパンチラがかなり多い。ミニスカのキャラならば、ほぼ見えるシーンが存在するレベル。そして''M.O.M.O.のパンチラは特に多い''。
--この頃のSONYはエロに厳しく、ポリゴンのアクションや格闘ゲーム等は許容されていたが、視点固定のムービー等ではまず見せないことが基本だった。何故ここまで露骨に見えるようにしているのか謎である。
--%%ちなみにステータス画面のキャラCGを自由に視点変更出来る裏技があり、これを使えばパーティメンバーなら見放題である。%%
---お叱りを受けたのかは不明だが、次作EPIIではパンチラは皆無になった。だが続くEPIIIはパンチラどころか''パンモロや裸が出る''。
-本編中に人工ビーチでの海水浴シーンがあり、そこでシオン達の水着姿が描かれるのだが、装備品として入手できる水着を装備すると戦闘中に''その時の水着姿になる''。
--単なるネタではなく水着自体にT.PT獲得量増加の効果があるため、キャラ強化の上でも水着で戦うのは有効だったりする。
--しかしメカであるKOS-MOSとジギーは水着が装備できず、当然水着姿も用意されていない。
---要望があったのかは謎だが、次回作ではこの2人も装備可能になった。
--また、完結編ではクリア後にイベントパートでの姿を水着姿にするモードが解禁されるなど、水着関連には妙な力の入れ具合である。無論、後年の『ゼノブレイド』も然り。
--パーティメンバーではないが、同シーンで見られるアレンの''囚人服のような水着''もよくネタになる。
-今作には妙に個性的な隠しボスが二体存在し、どちらもいかにも次回作で再登場しそうなセリフを残していたが、残念ながら次回作以降はスタッフ入れ替えの所為か再登場は叶わなかった。『ゼノサーガI・II』にも登場していない。
--特定のキャラに対して因縁めいた雰囲気を残していたが、結局謎のままになってしまった。
-KOS-MOSの勝利台詞に「ルックス5%低下。シオン、洗浄して下さい」というものがある。
--この「ルックス5%低下」とは視界が若干不良気味なので調整して欲しいという意味なのだが、その説明が無いため、文字通り「見た目が悪くなった」と受け取って「''KOS-MOSはナルシスト''」と解釈したプレイヤーも少なからずいた。
--実際、四コマアンソロジーでもそう捉えたネタが幾つか描かれている。
-シオン専用エーテルに敵からアイテムを盗む「クイーンキッス」というものが存在する。色仕掛けでアイテムを奪う技なのだろうが、何故か10%の確率で''即死効果''を持っている。これが意味する事とは一体…。
--尚、このクイーンキッスを含む一部エーテルはそのキャラ専用であり、譲渡はできない。無論、上記のロボット召喚や魔法少女への変身も然り((案の定と言うか、アンソロジーではジギーが変身すると言ったネタが描かれていた。))。
-EPII発売前に今作のファンディスク『ゼノサーガ フリークス』が発売された。
--メインとなるテキストADV「ぜのコミ」は本編のパーティーメンバー+αを主人公としたドタバタコメディであり、登場人物の意外な顔が覗けたりする。本作のキャラ達を気に入った人なら楽しめるだろう。
--ミニゲームとして『[[ことばのパズル もじぴったん]]』をゼノサーガ風にアレンジした「''ことばのパズル ぜのぴったん''」が収録されている。しかも同作のテーマ曲「ふたりのもじぴったん」の替え歌「ふたりのぜのぴったん」など、~
ボーカル曲がBGMに用意されている懲りよう((ボーカルはシオン、KOS-MOS、M.O.M.O.と言ったパーティーの女性陣を務めた声優達))。
--他にはEPIのデータベース、EPIIの体験版が収録されている。
-今作を原作としたアニメ版が全12話で放送されている。
--12話という原作ゲームのムービーよりも短い尺ゆえ、今作で好評だったエピソードの削除や変更点などは賛否両論だが、全体的に短い話数で上手くまとめている。
--ちなみにこのアニメ版の脚本・シリーズ構成は、高橋氏の友人であり、後に『ゼノサーガI・II』や『[[ゼノブレイド]]』で脚本を勤める竹田裕一郎氏である。
-漫画版も全3巻で連載された。
--しかしこちらはゲーム本編を簡略化して掲載したような内容で漫画ならではの面白みが薄く、ラストの一番の盛り上がり所もカットしてしまうなど、あまり良い出来とは言い難い。
-上述したようにKOS-MOSは本シリーズ以外にも多くの作品に登場している。
--『[[NAMCOxCAPCOM]]』『[[無限のフロンティア>無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]]』『[[PROJECT X ZONE]]』と言ったモノリスソフト製お祭りゲーの常連であり、他にも『[[ヴィーナス&ブレイブス>ヴィーナス&ブレイブス ~魔女と女神と滅びの予言~]]』にもゲスト出演している。また、『[[ソウルキャリバーIII>ソウルキャリバーIII (PS2)]]』ではキャラクタークリエーションでKOS-MOSが作れるパーツが用意されている。
--更に『[[ゼノブレイド2]]』ではレアブレイド「KOS-MOS Re:」としてシリーズの垣根を越えた出演を果たした。
-次作EPIIからキャラデザや服装が大きく変わるが、主人公のシオンはトレードマークの眼鏡とお下げ髪すら無くなり''もはや別人に。''しかし上記アニメやDS版リメイク、『NAMCOxCAPCOM』等の客演では本作の姿が使われており、こちらの方が人気も高いため、シオンといえば本作のものがまずイメージされる。
-近年では本作のHDリマスター計画が持ち上がったが、市場分析の結果収益性が見込めず、最終的にキャンセルされたと発表された。
--当然、ファンからは落胆の声が上がったが、その事を誤魔化さず正直に打ち明けた事には賞賛の声もあった。