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*BLAZBLUE CALAMITY TRIGGER 【ぶれいぶるー からみてぃ とりがー】 |ジャンル|対戦格闘アクション|CENTER:&amazon(B001UQ5R3I)&amazon(B001UQ5R3S)|&amazon(B002VUB30S)| |対応機種|アーケード(TAITO Type X2)&br;プレイステーション3&br;Xbox 360&br;プレイステーション・ポータブル&br;Windows(Steam)|~|~| |開発元|アークシステムワークス|~|~| |販売元|エイエムアイ|~|~| |稼働開始日|2008年11月20日|~|~| |移植版|【PS3/360】2009年6月25日/7,140円&br;【PSP】2010年2月25日/5,040円&br;【Win】2010年8月26日/5,040円|~|~| |判定|なし|~|~| |ポイント|HD画質の美しいドットグラフィック&br;ギルティギアとは似て非なるシステム&br;シューティングと揶揄されたバランス|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 2008年稼働の1作目。『[[GUILTY GEARシリーズ]]』、特に『[[GUILTY GEAR XX]]』(以下、GGXX)により格闘ゲーム界隈にその名を轟かせたアークシステムワークスによる2D対戦型格闘ゲーム。~ マイナーバージョンアップを繰り返しなかなか新作の出なかった『GGXX』に代わる新作として製作され、「コンボゲー」と呼ばれるそのゲーム内容をGGXXから概ね継承している。~ キャラは10人+タイムリリース2人(ボスキャラ)。この作品のアーケード版のみエイエムアイが販売を行っている。 ---- **特徴 -弱(A)・中(B)・強(C)とドライブ(D)の4ボタン制。ボタン順押しによる連続技・ジャンプキャンセル、ほぼ全キャラ共通の空中ダッシュ・二段ジャンプといったコンボゲーらしいシステムは一通り揃っている。 -本作のゲージは「体力ゲージ」の他に、いわゆるパワーゲージに相当する「ヒートゲージ」、バリアガードを使用するための「バリアゲージ」の3本が存在。作品によって異なる第4のゲージも存在する。 #region(本作のシステム解説(長いので収納)) -バリアガード --AボタンとBボタンの同時押しで通常のガードの強化版である「バリアガード」を展開できる。 --GGXXの「フォルトレスディフェンス」に相当し、通常空中でガードできない地上技も空中でガードできたり、ガード時に相手との距離が離れやすくなる性質は共通。 --使用には専用の「バリアゲージ」を消費する。これが無くなるとバリアガードが使用できなくなる上、被ダメージが増加する「DANGER状態」となる。 -投げ --BボタンとCボタンの同時押しで近くにいる相手を掴んで投げることが可能。空中でも可能。投げられてもすぐにB+Cと押すと投げを抜けることができる。 --本作の投げはやや特殊で、通常の格ゲーでは投げられ判定の無い「ガード硬直中」や「攻撃ヒット時ののけぞり中」などにも投げられ判定が存在する。投げのダメージにはコンボ補正がかからない(最低保障100%)ため、大ダメージを受けてしまう。 ---ただし、この状態で投げが成立した場合、投げ抜け猶予が通常の投げよりも長くなるため、意識していれば抜けるのは容易。曰く「集中を途切れさせないためのシステム」とのこと。 //このようなシステムになった理由については「相手がダメージ中だからって投げられないのは実際考えてみるとおかしいなと思った。ので、投げられるようにしてみた」とのこと。 -地上ダウン関連のシステム --地上でダウンした時、通常の格ゲーでは一定のタイミングで起き上がるが、本作は任意のタイミングで起き上がることが可能。ダウンしてもボタンを押さなければかなり長い時間寝っぱなし。((ずっとボタンを押さなかった場合、自動で「その場起き上がり」に移行する)) --ただし、「ダウン中に攻撃が当たらない」「ダウン中に当たった攻撃はダウン追い討ちになってダメージが低下する」といったシステムは無いため、ダメージを避けるために素早く起き上がることが望ましい。 --また、移動しながら起き上がって相手と距離を取り、起き攻めを回避することもできる。ただし、前後に隙があるため、移動起き上がりを読まれると逆にコンボを受けてしまうなどの駆け引きも存在する。 //これも「ダウンしてるからって攻撃が当たらないわけは無い。むしろ無防備に寝っ転がってるほうが悪いんじゃないか」という、先述の投げと似たような理由から来ている。 -ヒートゲージ --攻撃を当てる・攻撃を受けることで増加するパワーゲージ。最大100%ストック可能で、ラウンドごとの引き継ぎはない。 --本作でのゲージはGGXXのテンションゲージと違って攻撃を当てる・受ける以外の行動では溜まらず、また当てた攻撃によって増加量が決まっている。また、逆転要素として体力が少なくなると自動でゲージが増加するようになる。 -カウンターアサルト --ヒートゲージを50%消費して放つ、所謂ガードキャンセル。 --キャラによっては打撃ではなく専用の避け動作や無敵付の投げが出るバージョンも存在した。 -ラピッドキャンセル --攻撃アクションのヒット・ガード中にヒートゲージを50%消費することでアクションを強制的に中断する。GGXXで言うロマンキャンセルに相当。 --通常では繋がらない連続技を繋げたり、隙の大きい技の硬直を消すなど使い道は豊富。 -ディストーションドライブ --超必殺技。ヒートゲージを50%、または100%消費。 -アストラルヒート --アーク恒例の一撃必殺技。ヒートゲージを100%消費。ヒットするとシリーズごとのテーマ曲が流れる演出付き。 --シリーズによって異なるが、その他に「相手の体力が何%以下」「自分のマッチラウンドである」などの条件もある。 --コンボに組み込めるキャラもいるが、相手の体力が一定値以下で100%消費となると普通にコンボしても倒せることが多い。『[[AC北斗の拳>北斗の拳 (AC)]]』ほど実用的ではないが『[[GUILTY GEAR XX]]』ほど死に技でもない、言うなれば「特殊演出になるフィニッシュブロー」的な扱いである。 -ガードクラッシュ(ガードライブラ) --一定の条件を満たすとガードクラッシュが発生し無防備な状態になるが、作品によってシステム・条件が異なる。また、バリアによりガードクラッシュの発生を防げる点も共通している。 --ガードライブラは両者がゲージを共有し、ガードさせるごとにバランスが相手側に寄っていき、相手側に振り切るとガードクラッシュが発生。一般的なガードクラッシュシステムに近い。 -バリアバースト --1ラウンドで必ず1回は使用できるが、使用するとバリアゲージが0になり回復しなくなる。その為、上記のバリアゲージの仕様の関係上、バースト後は防御力が低下してしまう。 //-体力ゲージ・ダメージに関して //--コンボを受けている間、受けた累計ダメージが体力下に具体的に数値として表示される。また、根性値((いわゆる防御力補正。体力が減少した状態で受けた技の攻撃力を、従来の技威力より低くなるよう調整する仕様のこと。))といったシステムが無く、同じコンボで与えるダメージは基本的に同じ。 -スタイリッシュモード --通常操作を「テクニカルモード」と呼ぶのに対し、ボタン連打で連続技・ボタン一つで必殺技を出すなどの「スタイリッシュモード」を選択できる。 --あくまで初心者向けのモードのため、テクニカルモードに比べて出来ることは少ない。対戦に勝つには不向きだが、手っ取り早くキャラを動かしたい人向けのモードである。 //さらに操作に関する配慮として、コンボ中のシビアな入力を少しでも緩和するべく、先行入力が非常に利きやすくなっている。硬直が切れる直前にボタンを押しっぱなしにしておけば最速で次の技を出すことができる。 #endregion -本作の特徴と言えるのが4ボタン目に割り当てられた''ドライブ''。これはキャラクターごとの特徴的なアクションをボタン一つに担わせるようにしたもので、それぞれのキャラクターが独自にシステムを持っていると言える。また、「キャラの特徴はDを押せば発揮できる」という具合に感覚的にわかりやすくなっている。 #region(本作の使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|ドライブ名|ドライブ説明| |ラグナ=ザ=ブラッドエッジ|ソウルイーター|Dボタンによる攻撃を当てると相手の体力を吸収することができる。主に連続技に使用。| |ジン=キサラギ|零刀(フロストバイト)|Dボタンによる攻撃を当てると相手を凍結させ、連続技に繋げやすくなる。また、ヒートゲージを25%消費して凍結効果を持った強化版の必殺技が出せる。| |ノエル=ヴァーミリオン|チェーンリボルバー|Dボタンで始動技を出し、その後ボタンとレバーを組み合わせて入力していくことで流れるような連携技が出せる。| |レイチェル=アルカード|シルフィード|レバー+Dボタンでその方向に風を吹かせる。飛び道具の軌道を変えたり、キャラを押したり浮かせたりするなど、風を吹かせる用途は多岐に渡る。| |タオカカ|ダンシングエッジ|レバー+Dボタンで任意の方向に突進攻撃を行う。突進攻撃を出した後も行動できるため、空中制御の自由度が非常に高い。| |テイガー|ボルテックバトラー|Dボタンによる攻撃を当てると相手に磁力が付き、D攻撃やコマンド投げ等、特定の技で吸い寄せることが出来るようになる。| |ライチ=フェイ=リン|萬天棒|Dボタンを押すと棒を手放して設置。さらにDボタンを押すと棒が飛び道具として発射され、再度棒を持つ。棒の設置中は技性能が変わったり必殺技が別物になるのが特徴。| |アラクネ|クリムゾン|Dボタンによる飛び道具を相手に当てるとゲージが溜まり、ゲージが最大になると画面の至る所から飛び道具の蟲を呼ぶことができる。| |シシガミ=バング|バーニングハート|Dボタンで、出かかりにガード判定の付いた打撃技を出す。また、Dボタンによる攻撃を1ラウンドに4回当てると「風林火山」というパワーアップ技が使えるようになる。| |カルル=クローバー|オートマトン|画面上に人形があり、この人形はDボタンを押しながらレバーを倒したりボタンを離したりすることで移動や攻撃ができ、本体との同時操作ができる。| |ハクメン|斬神|相手の攻撃にあわせてタイミングよくDボタンを押すと、その攻撃を受け止めて投げ飛ばすことができる。いわゆる当身技。| |ニュー(ν-13)|ソードサマナー|Dボタンで剣型の飛び道具を発射する。発生が早くも弾速が速く、飛距離も長いため、遠距離戦が得意。| #endregion ***移植版について -プレイステーション3やXbox360で発売された家庭用版ではオンライン対戦に対応。~ 光回線の浸透により環境は良好で、『[[ストリートファイターIV]]』と並んで格闘ゲームのオンライン対戦の一般化の旗手を担った。 -後にWin単体版、Windows Storeアプリ版、Steam版が発売された。~ 単体版はほぼXbox360版と同様で、GfWLにより360版とのクロスプレイも可能だった。現在はGfWLのサービス停止によってオンライン対戦自体が使用不能。~ WSアプリ版は単体版の一部を切り出した形で、アーケード、オフライン対戦、トレモが可能。その代わりアプリ自体が600円とお安く購入可能。~ Steam版は単体版から使用不能になったオンライン対戦を廃した物となっている。 -アーケード版では一人用モードをクリアしても何かを匂わせるだけの微妙なエンディングを迎えるだけだが、家庭用ではサウンドノベルと見紛うようなフルボイスで大ボリュームのストーリーモードが用意されており、一旦はきちんとした結末を迎える。キャラ専門層も満足。 --本筋となるストーリーの他にも、キャラを使ったネタ展開に特化したギャグルートへの分岐も存在する。 -ギャラリーモードも充実しておりストーリーモードで見たムービーやイラストのほか、美樹本晴彦氏や極楽院櫻子氏といった著名イラストレーターや漫画家が寄稿したイラストなども鑑賞できる。 ---- **評価点 ***格闘ゲーム初心者に対する手厚い配慮 -出来ることが多い一方で操作が忙しく難しかった『GGXX』の反省か、本作ではゲームスピードの低下、コンボ難度の全体的な易化、地上受け身の追加によるセットプレイを回避できる選択肢の増加、主人公格キャラの簡単に強さを引き出せるような調整など、『GGXX』の方向性を損なわない範囲で比較的ビギナー向けの調整が施されている。 --『GGXX』において必須操作ながら自在に使えるようになるまでのハードルが高かった「フォースロマンキャンセル」にあたるシステムは撤廃。 -この他、ボタン連打をするだけで連続技を出したり1ボタンで必殺技の出せる簡易操作モードを実装したり、家庭用では格闘ゲームの基本から手取り足取り講義するフルボイスのチュートリアルも付いているなど、ハードルの高いジャンルといわれる対戦格闘ゲームを少しでも多くのプレイヤーに広めるための歩み寄りが行われている。 -こうした配慮や後述のハイクォリティな演出・宣伝効果もあってか、『GGXX』など他の格闘ゲームからのプレイヤーだけでなく、多くの新規プレイヤーの囲い込みに成功したと言われ、現在のプレイヤー人口はかなりのものである。 ***自由度の高いアクション -ビギナー向けの調整がされた本作だが、『GGXX』の特徴であった抜群の爽快感や自由度の高さは失われていない。 --さらに個々のドライブ能力が自由度の高さに拍車をかけており、キャラによっては画面全体を縦横無尽に駆け回るような立ち回りも可能。 --キャラごとの動きが全くといってよいほど違うゲームであるため、相手キャラによって立ち回りを大きく変えていくことになるだろう。 -人を選ぶ「コンボゲー」要素であるが、初心者でも簡単にできるパーツが用意してある一方で、繋ぎや状況判断が非常にシビアなものもあり、ハードルは低く底が深い。 //↓賛否両論から評価点へ。人を選ぶという要素は残しつつポジティブな記述に。 ***練り込まれたストーリーと魅力的なキャラクター -本作の魅力の一つとしてストーリーは欠かせない。後述する家庭用ストーリーモードの質の高さもあり、ストーリーに魅せられてブレイブルーを始めたプレイヤーも少なくない。また、コミカライズ、ノベライズ、アニメといったメディア展開も豊富で本作の人気を高めるのに一役買っている。 --ただし本作のキャラなり設定なりストーリーなり台詞回しなりは所謂''「中二病」''と呼ばれるもので、万人受けするような内容ではないことには注意。主人公『ラグナ=ザ=ブラッドエッジ』((「死神」の通り名を持つSS級犯罪者で史上最高額の賞金首。右腕に最強の魔道書「蒼の魔道書(ブレイブルー)」を宿す。そしてオッドアイ。))を見れば作品全体の雰囲気が理解できるであろう。開発者もインタビューで「中二病」という言葉を使用しており、この雰囲気は狙って作られたもの。 --凝っている上に謎が多いため、アーケードモードでクリアした程度だとさわり程度しか分からない。ストーリー部分はほぼ家庭用に任せているといっても過言ではないだろう。公式の資料やインタビュー・その他諸々の別メディアでも情報を発信しており、散りばめられた謎を家庭用の発売前にあれこれ推察してみるのも一興である。 ---ほぼ全てのアーク作品に言えるが((同社製作ストーリーが別会社のはずのP4Uにも言える))、このような「アーケードで投げっぱなし→家庭用(や資料)で完結」と言う形態を嫌っている人もいる。 -ストーリーの人気に比例するかのように個性的なキャラクター達の人気も高い。 --ブレイブルーにはアクの強いキャラクターが多く、多数のキャラ目当てのファンも生んだ。画像や動画の投稿サイトではキャラクターに焦点を当てたイラストや動画が、最近発売された格闘ゲームとは思えないほど多数の投稿がされていることからもその人気が窺える。 ---公式もこれらの声に答えてか、クッションやねんどろいど等の数々のグッズを発売し、いずれも好評のようだ。 --キャラデザを兼任したプロデューサーが「自分の好みを凝縮させた」「学生時代から考えていた」というキャラも登場しており、それがヒロイン格の『ノエル=ヴァーミリオン』と渋さで作品を引き締めている『ハクメン』。 ---このうち、ノエルは人気が高いとされる((AOU2008では使用率が1番高かったことや2009年時点で人気投票2位を取っている。))一方で、「ジンの監視役で世界を左右するほどの力を持っているが、戦闘以外の技能は壊滅的」と中二病的なテンプレ型ドジっ子で賛否が多い。また、戦闘スタイル((ガンカタをモチーフとしているが、2D格ゲーで表すのには無理があったようで動きがダサい。))((格ゲーの性能的な意味でも、ヒロインということで初心者に優しいドライブにした結果、レバー+Dボタンで無敵付きの強力な技が出る。このためガード中にDボタン連打という戦法がそこそこ強いため「擦りキャラ」として対戦を避ける人が多い。))に関しても評判が悪く、嫌っているユーザーはとことん嫌っていたりもする。 ---ハクメンに関してはブレイブルーでも屈指の人気キャラである。ストーリーもさることながら戦闘モーションの格好良さが光る。特にアストラルヒートである『虚空陣奥義 悪滅』の演出は必見。 --日本ファンの間では不評点として挙げられることもあるキャラ毎のデフォルトカラーだが、開発者曰く「海外向けにあえてこういったカラーリングにした」らしく、実際海外での人気獲得には(一部を除き)成功している。 ***豊富なキャラの掛け合い -本作の大きな特徴として、戦闘中のボイスパターンが非常に豊富な点が挙げられる。対戦中のあらゆるシチュエーションで専用のボイスが用意されている。今現在の格闘ゲームの中でもそこまで実装されている作品は少なく、世界観へのこだわりが感じられる。 --因縁のある対決など特定の組み合わせ同士でも「相手の名前を叫びながら攻撃する」といったように台詞が変化する。変化する組み合わせも多い。 ***良質なグラフィック・音響面 -グラフィック面では『GGXX』からの正統進化が行われた。HD画質への進化により、キャラクターはよりきめ細かく、表情豊かに描かれている。背景CGも奥行きがあり、見渡せば細部まで作りこまれているのが分かる。また(純粋な2Dグラフィックの)2D対戦格闘ゲームでは初の16:9ワイド画面を採用し、横に広いフィールドにて「動かす」自在さが溢れるプレイを楽しめる。 -BGM作曲は『ギルティギア』の企画者である石渡太輔氏が担当。氏の得意とするギターロックを基調としながら、多彩な楽器を用いてより広い音楽性でキャラや世界観を表現しており、その評価は『ギルティギア』に劣らず高い。2作目のCS以降は家庭用ストーリーモード追加曲等で石渡氏以外がサブで参加している。 --余談だが、BBシリーズにおいて作曲は石渡氏だが、曲タイトルは本作ディレクターである森氏が付けているとのこと。 -キャラを演じる声優陣は男性声優の杉田智和氏や柿原徹也氏に中村悠一氏、女性声優も斉藤千和氏や植田佳奈氏等を筆頭に一線で活躍する声優を多数起用。その魅力を高めている。 ---- **賛否両論点 ***ギルティギアとの多数の類似点 -『GGXX』の後継作として出されたのが本作で、随所に『GGXX』との共通点がある。 --まず、ゲームシステムは概要だけ語ればほぼ『GGXX』と同じ。簡単になった一方で自由度は抑えたと言ったところ。『GGXX』のシステム自体が良好だったこともあり1作目から高い完成度を誇る。だが、「バリアガード」「バースト」「ラピッドキャンセル」といったシステムの根幹を為す部分が''あまりにも類似している''ことから『GGXX』の焼き直しに過ぎないと捉えた人もいた。 ---この頃は「GGシリーズの版権がアークに無かった((サミーが版権を握っていたが、セガサミーへの合併の関係で版権が混乱したというのが有力。また同様の体制だった「ザ・ランブルフィッシュ2」の家庭用移植版が出なかったのも同じ理由が挙げられている。))」という噂が立つ((海外メディアのインタビューでは「噂レベル」ではなく「ほぼ肯定レベル」の解答を得ている。))ほどにGGに新作が出なかったため、GGが作れないのでBBを作った…と考えてもいい状況に陥っていたという推測は出来る。 ---ただし、シリーズが進んだ現在では「オーバードライブ」や「ガードクラッシュ」などのGGには無い独自のシステムも増え、一概に焼き直しとは言えなくなっている --世界観も、「魔法体系の確立された未来世界」「過去の人ならざるものとの大戦で世界が一度混乱に陥った」という基礎設定は同じ。『ギルティギア』は「GEARとの聖戦と呼ばれる戦いが繰り広げられ…」、ブレイブルーでは「黒き獣との暗黒大戦と呼ばれる戦いが繰り広げられ…」といった具合。 ---もちろん何から何まで同じというわけではなく、ブレイブルーでは魔法以外にも「蒼」という謎の力を中心に置いているし、作品ごとに「ループ」「パラレルワールド」といったテーマを用意してストーリーを展開するなど、差別化が図られている。 ---また、(CT当時の段階で)全く進行していないギルティギアと違って、こちらは完結の見通しが付いているとされた。実際にセントラルフィクション(CF)でラグナの物語はしっかり完結した。 --主人公・ラグナとジンの構図は、設定・ビジュアル面、プレイスタイルにおいてギルティギアの主人公・ソルとライバル・カイを連想させる要素が多い。そもそもラグナの演技指示で「''ソルっぽくお願いします''」と頼んでいたりする。 ---プレイスタイルについてはやはり「GGのプレイヤーがBBに違和感なく移行しやすいように」という意図から敢えて似せたとインタビューで答えている。 -このような点は『GGXX』の難しさを敬遠していたプレイヤーを一定数取り込むことには成功したものの、『GGXX』からのプレイヤーからは「後継作が出て嬉しい」「ただの焼き直し」とその評価を賛否に大きく二分した。 ***さらに激しくなった「コンボゲー」 -連続技の繋がりやすさから「コンボゲー」と呼ばれたギルティギアシリーズだが、本作ではさらに技から技に繋がりやすいように調整されている。 --このため、少なめの練習量で実戦的なコンボが出来るようになるように作られている。これが本作が初心者向けと呼ばれる所以である。 --コンボ補正は緻密に作り込まれており、簡単な大ダメージコンボや永久コンボは一切存在しない。コンボダメージはリスクとリターン、またはプレイヤーの練習量に見合っており、その点でのバランスは良い。 --「トレーニングモードが面白い」という意見もあるようにコンボを成功させることの気持ち良さがあり、非常に細かく設定された技の効果や補正を理解して最大ダメージコンボを考案するパズル的な面白さも強まった。 --その一方、打撃技一発一発のダメージは低めに設定されており、技を当てたらコンボを繋げてダメージを稼ぐのが前提の調整となっている。 -しかし、コンボの繋がりやすさと、先述したゲームスピードの低下のため、本作は対戦中のコンボの占める時間が長い傾向にあり、字面通りのコンボゲーとしての意味合いが濃くなっているが、それによる作業感・退屈さを訴えるプレイヤーも多く見られた。 --通常投げや地上中段など、他のゲームでは単発で終わるような技からも空中コンボなどに行く事が可能。また、しゃがみ食らい・空中食らい・画面端などの多少要因が絡めば基本的にコンボは大幅に伸びる仕組みになっている。 -起き攻めを回避できるダウン関連のシステムとの兼ね合いか、多くのキャラにジャンプ攻撃や空中必殺技などで「相手を地面に叩き付けてダウンを奪える」という技を持っているため、連続技の〆にダウンを奪いやすく、起き上がりの攻防に移りやすい。 --このため、ギルティギアシリーズで批判された様な「一方的な展開」は形を変えた上で本作でも頻発する。いわゆる「コンボゲー」である以上、「やられる前にやる」のが重要なゲームである事は変わりがない。 -また、本シリーズはタイトル変更・大幅なバージョンアップごとにコンボルートを大きく変更する調整(既存のパーツを削除し、新たなパーツを追加する)をほぼ毎回行っており、同じキャラを使い続ける分でもコンボの覚え直しを要していた。 --覚え直す事により一定の新鮮さを提供していたとも考えられるが、一方で「面倒臭いだけ」とリタイアするプレイヤーも見られていた。 ***個性的すぎるキャラクターの性能 -ラグナやジンといったスタンダードキャラは動かしやすいものの、「ドライブ」次第では『GGXX』以上に奇抜でトリッキーな動きをするキャラが多い。例を挙げると… --空中制御がふわふわしておりダッシュがワープで必殺技もトリッキーなアラクネ --ドライブの風を使用することで空中で上下左右を自在に高速移動できるレイチェル --自身とニルヴァーナの2キャラを同時操作する必要のあるカルル -キャラごとに動きが大きく異なり面白いという声もあれば使用感があまり良くないという声も。 --他にもアラクネの「完封するかされるか」というあまりにも極端すぎる性能に対しては、それが気持ちよくて使うプレイヤーもいれば不快に思うプレイヤーもいる。 -「遠距離をコンセプトに作られたのに意外と近距離もいけた」などの調整ミスもあり、個性を活かしたまま上手くバランスを取るのは難しいようだ。 ***「相性ゲー」の傾向 -上記のようにキャラの個性が強い分、相性が大きいゲームである。そのため個人戦よりも団体戦が大きく盛り上がり、キャラ選択やオーダーの駆け引きなどが非常に熱い。 -シリーズによってはかなり厳しい組み合わせもある。友人とローカル対戦する際には複数のキャラを使えるようにしておいた方が良いかもしれない。 ***ボタン数の減少 -『BB』では「ボタン数を増やすと初心者には分かりにくい」という事で、『GGXX』の5ボタン制から4ボタン制に変更。 --が、その代わりに細かいレバー入力での攻撃の使い分けをしなければならなくなっており((例えばGG時代だとレバー入力は地上では→+攻撃と↓+攻撃、ニュートラル入力(キャラによっては斜め下+攻撃)の使い分けぐらいだったのが、BBでは斜め下+攻撃を全キャラに実装。キャラによっては←+攻撃もある上に空中でも同様のレバー入力の使い分けを要求されることがあるとかなり増加。))、今度はレバー入力が忙しく暴発しやすいため、人によっては5ボタンの方が操作しやすいかもしれない。 --ただし、ラグナやジンといった比較的初心者向けのキャラはレバー入力の必要な通常技が少ないという配慮はされている。 -GGXX時代の5ボタンというのも初心者には操作しづらい配置だったため、それを改善しようとした事については評価されている。また、相手との距離によって異なる性能の通常技が無くなったことも上記のことを考えれば評価点か。 ***その他 -笑いの種としてネットスラングを多用する傾向が強い。例としては「○○だろ常識的に考えて」「エターナルフォースブリザード((2ちゃんねるで考案され話題になった所謂「痛い名前の必殺技」ネタ。))」「ブロントさん((オンラインゲーム『FF11』に実在したプレイヤー。その間違いまくった日本語と、上から目線過ぎる態度の為に弄られまくり、ネタとして一ジャンルを築くまでになったが、現実的には『厨プレイヤー』及び『痛い人』であり嫌う人も多い。また、「恥知らずなカイ」などの煽りネタも生まれている為、不快に思うGGプレイヤーも存在する。))」ネタなど。 --ストーリー上シリアスな場面で使われる事はない。日常パートやギャグパート、PS3版のトロフィーなどで使用される和み要素である。 --このようなネタはウケる人にはとことんウケるが、発祥の都合上オープンな企業が使用する事を嫌忌される場合もある。 -ギルティギアで言うところの『EXキャラ』+『GOLDカラー』にあたる『アンリミテッドキャラ』がある。 --パロディ技が多く取り入れられているなどお遊び要素が強く、他の格ゲーに詳しい人が見れば思わずニヤリとするものも。 --全てノーマルキャラからモーションを使い回しており、ノーマルキャラには無いモーションも多く見られたギルティギアの『EXキャラ』と比べると見栄えに欠けるとの声も。 ---もっともギルティギアX~XXの頃に比べキャラクターグラフィック制作にかかる労力が段違いである事や、ガチ対戦を重視する客層にとっては無用の長物な要素であることを考慮すると、主に家庭用のみの要素((AC版においても特定条件を満たすと『アンリミテッドキャラ』が隠しボスとして出現するギミックはあるが、当然ながらAC版においてプレイヤーキャラとしての使用は不可能である。))である『アンリミテッドキャラ』制作にそこまで注力することはできないであろう。 ---余談だが、ギルティギアではこれまでEXキャラ用に制作された新モーションが次期バージョンに流用(AC版で初お披露目)された例はほぼ皆無((XX #RELOAD版のロボカイにはEXカイ用の新モーションが幾つか流用されているし、ギルティギアISUKAではAC版でもEXキャラが使用可能ではあった。))で、それら新モーションがAC版で本格的に日の目を見たのはEXキャラ導入開始から約11年後の2D版ギルティギア最終作『GUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS R』であった。 ---- **問題点 -対戦バランスとしては、ニュー、アラクネ、レイチェルの名が「シューティング3強」として良く挙げられる。16:9の画面比率を生かした飛び道具によるゲームの制圧力は「''これは格闘ゲームじゃなくてシューティングゲーム''」と言わしめた。次点に半数以上のキャラに対して脱出不能なハメを持っていたカルルが挙げられる。同時操作するニルヴァーナとの連携はその見た目から「''バレーブルー''」と呼ばれた。 --ガードクラッシュが悪い方向に機能してしまった典型。飛び道具でもガードライブラを押せてしまう為、遠距離からガードを強要できる「シューティング3強」をさらに強力にするだけの結果に。 -一方、3強の弾幕に対して対処法の乏しい鈍重キャラが弱キャラとされる。特に、いわゆる大柄な投げキャラである『テイガー』がかなり辛く、テイガー:ニュー、テイガー:アラクネの組み合わせは「詰み」と評された。 -対戦中、キャラの発したボイスが別のボイスに遮られて途切れる場面が多い。 -通常技の打撃の効果音やヒットエフェクトに爽快感が無いという不評も多い。斬撃音や斬撃のエフェクトはおおむね問題ないと言われているのだが、それでも多少の批判はある。 --とにかく軽かったりもっさりしていたりで、打撃技主体のキャラなどは特にそれが顕著。 --攻撃ヒット時の動作を変更してみたり、超必殺技のボイスにエコーを掛けてみたりと工夫は見られるものの、効果はどれも芳しくない。爽快感に乏しいという評価は相変わらず。 ---効果音、ヒットエフェクト周りについては後のCP、CFにて改善の傾向を見せており、特にCFでのSE音響面はCT、CSの頃のものと比べると雲泥の差である。ただしそれでもなお爽快感が無いという声は挙がっている。 -アーケードモードのストーリーが完結しない --そもそも''家庭用で30時間を超えると言われるストーリー''を戦闘前デモ数回に圧縮できるはずもなく、根本的にアーケードでのストーリー展開に向いていない作品と言える。 ---そのため新キャラクターとの絡みやストーリー背景を描いてメインのストーリーを追わないことも。 --このような作風はゲームセンターで軽くストーリーを追いたいプレイヤーには不評であり、アーケードで一応の完結を見せてほしいという意見もある。 ---- **総評 対戦格闘ゲームとしては、GGXXとはまさに「似て非なる」という言葉がぴったり当てはまる作品。~ GGXXのシステムが複雑化し、コアユーザーの人気とは裏腹に新規ユーザーの獲得が難しい状況になっていた中、~ ゲームスピードとコンボの難易度を下げた本作は、コンボゲーとしての敷居を下げることに成功し、多数のファンを獲得した。~ また、壮大な世界観・ストーリーもファン獲得の要因の一つであろう。~ ~ しかし、GGXXより長くなり重要となってしまったコンボ性と、~ ドライブ能力による個性の強すぎるキャラクター達を魅力と取るかどうかは人を選ぶところである。~ さらに、上記にあるとおりアップデートの頻度も高く、キャラによってはコンボパーツを1から組み直さないといけなくなる為、ついていけなくなったプレイヤーもいるのは事実。~ また、ストーリーも中二と揶揄されることもあるなど万人に評価されるシナリオではない。~ 全体として癖の強い作品ではあるが、「合えば面白い格ゲー」と言えるだろう。 ---- **余談 -本作では「''ブレイブルーは多角的エンタメであり、格闘ゲームは一コンテンツ''」と公言されており、ゲーム以外にもコミカライズ、ライトノベル、ドラマCDなどのメディア展開に力を入れている。 --ゲーム本編の根幹に関わるストーリー展開を肝心のゲームそっちのけで繰り広げているため、「裏設定が見れて楽しい」「ライトノベルからゲームに入った」という意見も、「いつの間にか知らない設定やキャラが増えてて意味が分からない」「付いていけない」「どうせならゲームにも取り入れて欲しい」といった意見もある。 --この一環で本作の販促番組としてニコニコ動画上で「ぶるらじ」という出演声優陣によるインターネットラジオ番組が配信されている。 ---動画というメディアを生かして、ラジオ中でパーソナリティが発したネタを拾ってそれに応じたアニメーションやネタ画像を表示させるなど、非常に凝った内容になっていることで有名で、ファンからはとても好評。 --『[[クイーンズゲイト スパイラルカオス]]』や『ロードオブヴァーミリオン』などのカードゲームに出演、音楽ゲーム『[[GROOVE COASTER]]』に楽曲やアバターキャラクターを提供するなどコラボにも積極的。また、フィギュアや抱き枕カバーなどオタク向けグッズも発売している。 --本作の、こういった「格闘ゲームはあくまでメディア展開の1ジャンル」と言う多角展開はアトラスのペルソナチームに高く評価され、ブレイブルーチームの開発で『[[ペルソナ4 ジ・アルティメット・イン・マヨナカアリーナ]](通称P4U)』が稼働する事となった。 -移植版の店舗別予約特典 --イラストが殆どセクシャルなイラストかつノエル・レイチェル・プラチナばかりで磯村知美氏((続編のコンティニュアム・シフトの家庭版で追加されたマコト・ナナヤ役の声優。))には「いやらしい」と突っ込まれたことがある。男性陣で描かれたのは、せいぜいラグナとジンしかいない上に比較的まともなイラストもこの二人の時だけ((EXTENDでは一応、ハザマとレリウスも特典イラストに使われているがポスターの使い回し。))。 ---- **その後のシリーズ作品 ***コンティニュアム・シフト 2009年11月20日稼働。~ 2010年7月1日に、家庭用がPS3、360用に発売。定価は7,140円。~ 2人の新キャラを追加(家庭用版ではさらに3人追加)し、ガードクラッシュ等のシステムの一部変更・追加を行ったバージョン。イラストやステージ演出の変更、ボイスの一新なども行われている。~ それら以上に本作における最も大きな変更点はコンボ関係の調整。「ブレイブルーと言えばコンボ」というイメージを決定づけたのは本作と言える。 -主な変更点 --ガードライブラに代わってガードプライマーが登場。専用のストックを初期状態で数個持っており、特定の技をガードさせるとストックが減少。手持ちストックが無くなるとガードクラッシュが発生。 --フェイタルカウンター。CSから導入された新システム。特定の技をカウンターヒットさせると、この技を始動とする連続技で当てた技の受け身不能時間が一律2F増加するというもの。僅かな変化だが及ぼす影響は大きく、大ダメージコンボが狙える。 --バリアブーストはブレイクバーストに変更。1回の試合で2回までしか使えず、また使用するとラウンド中ガードプライマーのストックの上限が半減する。 -前作では「コンボは繋がりやすいがコンボパーツに使える技はそこまで多くなかった、多そうなキャラは補正のかかり方が強くあまり伸ばせなかった」という傾向だったが、本作ではコンボパーツに使えるように特殊なヒット効果を付けた技が大幅に増えたり、補正のかかり方がアッパー気味に調整されている。 -この調整に特に恩恵を受けたのがライチとバング。バングは調整の結果全体的に性能が高いハイスタンダードなキャラとなり、ライチは前作から軽くなった補正による異常なコンボ能力でダメージとゲージを稼ぎ、一旦コンボを締めたら「ゲージを使った拘束力の高い飛び道具を撃ち再度セットプレイに持ち込み、崩したらさらにコンボ」という磐石の勝ちパターンを手にした。 -また、家庭用版のDLCでの追加キャラ2人は調整不足のためかこの2キャラと同等かそれ以上の強さを誇っていたと言われている。 -ストーリーモードではバッドエンドに入ると見る事が出来る、「たすけて! ココノエ博士」という救済コーナー(『[[月姫>月姫 -A piece of blue glass moon-]]』のオマージュ)が登場、ここで繰り広げられる寸劇では殊更に多用されている。 #region(CSで追加された使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明| |ラムダ(Λ-11)|CS((CPで一旦退場し、CPVer2.0でν-13、Λ-11の両方が登場))|ソードサマナー改|~| |ツバキ=ヤヨイ|CS|インストール|Dボタンを押しっぱなしにすることで専用のゲージをチャージ。チャージしたゲージ量による回数分だけ、強化版の必殺技を使用できる。| |ハザマ|CS|ウロボロス|Dボタンで鎖を伸ばし、再度ボタンを押すことで鎖の先端に向かって移動する。鎖の先端には攻撃判定もあるため、遠距離キャラとしての側面もある。| |ミュー(μ-12)|CS(家庭用)|シュタインズガンナー|Dボタンでビットを設置し、レーザーを発射する。ビットは必殺技で爆発させたり特殊レーザーを放つことも可能。| |マコト=ナナヤ|CS(家庭用)|インパクト|Dボタンを押しっぱなしにしてタイミングよく離すと攻撃力の高い打撃が出せる。主に連続技に用いる。| |ヴァルケンハイン=R=ヘルシング|CS(家庭用)|ヴェーア・ヴォルフ|Dボタンを押すと狼に変身。もう一度押すと人に戻る。狼になっている間は通常時よりも遥かに高い機動力を持つ。| #endregion -CSシリーズでのコンボの長さは問題視された。 --「CT」では投げがメインで男らしい性能だったテイガーまでもが長いコンボをするようになり、キャラコンセプトの崩壊が囁かれた。 -ストーリーが未完結なのは「CT」もそうだったが、「CS」から物語の途中で話が終わると言っても過言ではない展開が続くようになった。 --漫画で例えるならCSは最終戦直前で最終回を迎え家庭用という単行本で完結といった具合。 -『CONTINUUM SHIFT』シリーズが既にバージョンアップ版だけで数タイトル連続して発表ないし発売されており、「CP」が出るまでマンネリ化が続いてしまった。 --内容も細かなバランス調整、変わったのか変わってないのか分からないような演出調整、キャラの追加も小出しでインパクトが薄いため、不満は多い。 --ただ、これは『CS』最初期verの基板クラッキング騒動への対策を急がねばならなかったためのゴタゴタの影響であり、仕方が無いという見方は強い。 ***コンティニュアム・シフトII 2010年12月9日稼働。~ 2011年3月31日にPSP、3DS用に発売。定価は5,224円。~ 「NESiCAxLive」のロンチタイトル。CS家庭用版での追加キャラに加え、新キャラを1人追加したCSの再調整版。演出面はほぼCSと同じ。~ イケイケすぎたCSのコンボ関係の調整から、試合開始直後ではコンボは伸びにくく、ゲージを使う・画面端に追い込むなどでCS同様にコンボが伸びやすくなるといった抑揚を付けるよう調整が行われている。~ 「全キャラ攻めが非常に強いため、どのキャラでも勝機は十分あるためキャラバランスが良い」と評されるようになったのも本作から。~ 家庭用は「CS2」というタイトルで発売されたのは携帯機版のみだが、PS3・360版「CS」でも「CS2」準拠のキャラクター性能に無料でバージョンアップ可能。ただし、DLCキャラは有料となる。 #region(CS2で追加された使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明| |プラチナ=ザ=トリニティ|CS2|マジカルシンフォニー|Dボタンを押すとランダムで選出されたアイテムを装備。もう一度Dボタンを押すとそのアイテムで攻撃する。| |レリウス=クローバー|CS2(Ver1.10)|デトネーター|Dボタンを押してレリウスに追尾する人形を召喚。人形を召喚している間は専用の通常技や必殺技を出すことができる。| #endregion ***コンティニュアム・シフト エクステンド 2011年に配信された「CS2」のバージョンアップ版(Ver1.10)。家庭用では「~エクステンド」というタイトルで単品で発売されている。 2011年12月17日にPS3、PS Vita、XBOX360用に発売。定価は5,980円。2012年5月31日にPSP版、2014年12月11日にWindows版(Steam等でのDL配信)が発売された。~ 新キャラをさらに1人追加。内容はCS2をさらにマイルドに調整したものとなっている。~ VITA版はローンチタイトルでもあり、携帯機でありながらAC版・据え置き版と遜色ないクオリティを実現している。 -「EX」は新キャラクターの「レリウス=クローバー」を追加した「CS2 ver1.1」を準拠に「CS」のDLCを全て収録し、新モードに「アンリミテッドマーズモード」と「アビスモード」を追加、更にストーリーモードでは「CS2」の新キャラのシナリオ4つに、「CT」のストーリーを再構成した総集編が追加されている。 --『スーパーストリートファイターIV アーケードエディション』のような追加DL版や『GGXXAC+』のようなアペンドディスク版の販売がないため、前作からのプレイヤーはフルプライスで買わされる羽目になってしまった。 ---''要するに後出し完全版である。''「CS」で追加キャラやDLCを購入したプレイヤーへの救済措置はほぼ皆無。((ないことはないが「CS」のセーブデータがあればストーリーの進行度を引き継ぐことが出来るのみ。)) ***クロノファンタズマ 2012年11月21日稼働。 家庭用は2013年10月24日にPS3版、やや遅れて2014年4月24日にPS Vita版が発売されている。~ 新キャラ4人(家庭用版ではさらに3人)の追加に加え、「オーバードライブ」といった新システムの追加や、UIやステージの一新、既存BGMはアレンジを行って収録するなど大幅な変更が行われたバージョン。~ これまで抑え気味だったゲームスピードが速くなったのも大きな変更点。~ キャラバランスに関してはオーバードライブを利用したコンボでバーストを防ぎつつほぼどこからでも7,000を超えるダメージを出すハクメンやジャンプCにディレイをかけることにより運びつつダメージを取れ、全体的な性能もハイスタンダードなハザマを筆頭に「6強」と呼ばれるキャラが存在していたが比較的安定していた。しかし家庭用で追加されたココノエはアーケード版の強キャラ以上に図抜けて強いと悪い意味で話題になった((ざっくり言うと「開始時にランダムでグー・チョキ・パーのうちいずれかがランダムで封印されるジャンケン」と揶揄された))。~ 2014年3月にはアーケード向けに新キャラとバランス調整を施したVer1.10が稼働。5月に家庭用向けのパッチが適用された。 -主な変更点 --ゲーム内容についてまず第一に「''コンボを短くした''」と発表。コンボの繋がりやすさはそのまま、ゲームスピードを早くしたこと、また「一回のコンボで一定時間が経つとすぐに受身が取れるようになる」というシステムを用いて改善を図っている。 --本作から導入されたオーバードライブ。オーバードライブゲージが満タンの時に発動でき、一定時間Dボタンに関連した能力や技性能を強化することができる。強化時間は残り体力に反比例して増加する。 --ブレイクバーストの仕様変更。オーバードライブと操作とリソースを共通化しており、ガード、やられ中はバースト、それ以外ではオーバードライブが発動するようになり、通常時のバーストそのものが消滅した。 --ガードクラッシュ耐久値の概念が今作で完全に消滅。クラッシュトリガーというシステム技が全員に追加され、ヒートゲージを25%消費して、ガードクラッシュを誘発する攻撃を繰り出せる。 #region(CPで追加された使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明| |バレット|CP|ロックオン|Dボタンを押しっぱなしにすると自分を中心にサークルを展開。そのサークル内に相手がいる時、ボタンを離すとその相手に向かって突進攻撃をする。| |アズラエル|CP|ザ・テラー|Dボタンで出した攻撃がヒットすると「弱点」が付き、「弱点」が付いている時に再びDボタンで繰り出す攻撃を当てるとそのヒット効果が強化される。| |アマネ=ニシキ|CP|珠波衣羅盧(スパイラル)|Dボタンを押すとドリルで攻撃。削り能力が高い。このドリルは当て続けることでレベルが上がり、削り能力も上がるが、使いすぎるとオーバーヒートして逆に使えなくなってしまう。| |イザヨイ|CP|スカーレットジャスティス|Dボタンを押すと「ゲインアートモード」にチェンジ可能。もう一度押すと「通常モード」に戻る。ゲインアートモードではホバーダッシュを使った怒涛の攻めや強力な必殺技を使用できるが、この必殺技を使うには通常モードで必殺技を当ててストックされた零織ゲージを消費する必要がある。| |ユウキ=テルミ|CP(家庭用)|フォースイーター|Dボタンによる攻撃を当てるとヒットもしくはガードさせることで相手のヒートゲージを吸収する。| |カグラ=ムツキ|CP(家庭用)|ブラックゲイル|Dボタンを押すと構え、再度ボタンを押すことで派生技を繰り出す。| |ココノエ|CP(家庭用)|グラヴィトン|設置型飛び道具を放つ。設置したグラヴィトンは対戦相手やココノエの炎攻撃を引き寄せる効果がある。| #endregion -ストーリーが未完結なのは「CT」からずっとだが、「CP」では物語の途中で話が終わるCPの一部キャラに至っては物語途中で打ち切りみたいな展開も登場した。((特にバレットはラスボスも因縁の相手でもなく、EDも唐突に野営のシーンで師匠の仇を探してることがわかりそこで話が終わるというもの)) ***クロノファンタズマ Ver2.00(クロノファンタズマエクステンド) 2014年稼働。 家庭用は2015年4月23日にPS3, PS4, Xbox One, PSVita版が発売(Vita版のみダウンロード専売)。2016年3月2日にはWindows(Steam)版も発売された。~ 新キャラ2人(うち一人は復活キャラ)を加えてさらなる調整を施した「クロノファンタズマ」の最終バージョン。アーケード版は通称「BBCP2」と呼ばれる。「オーバードライブ」をガードキャンセルでも使えるようになったのが大きな変更点。((ロケテスト時はガードキャンセルオーバードライブが硬直のないキャンセルオーバードライブ扱いで発動していたため殆どの地上技をガードしてGCOD>ジェネシックエメラルドテイガーバスターが確定する疑惑のあったテイガーなどに対して不安がる声があったが、本稼働時には発動に硬直が存在する通常のオーバードライブ扱いとして発動したため大きくバランスを崩すまでには至らなかった。)) -変更点 --オーバードライブは本作からガードをキャンセルして発動できるようになった。効果時間は大幅に減少するが、上手く使えば相手の攻めに対して反撃に転じることができる。 --家庭用のストーリーモードに追加ストーリーが実装。 ---「リミックスハート出張版」ではスピンオフ漫画『ブレイブルー リミックスハート』の登場人物たちがゲームに初出演しており、中には後発作品でプレイアブル化するマイ=ナツメが含まれている。 #region(CP2.0で追加された使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明| |セリカ=A=マーキュリー|CP(Ver2.0)|ミネルヴァ|レバーを入れながらDボタンを押していくと連続技になる。| #endregion ***セントラルフィクション 2015年11月19日稼働。 家庭版は2016年10月6日に発売。対応機種はPS4とPS3。2017年4月26日にはWindows版(Steam)も発売された。~ 最終的に新キャラ8人(うち3人はボスキャラ)が追加され、既存キャラの調整も行われた。~ 既存キャラの一部の必殺技が削除され、似た用途で使用できる新しい必殺技が追加された点や、積極的な行動を取るとオーバードライブゲージの増加やダメージの増加などの恩恵があるアクティブフロウ、オーバードライブ中にオーバードライブを終了することによって発動できるエクシードアクセルなどが追加される。~ 家庭用の追加DLCキャラとして更にスピンオフ作品からEsとマイ=ナツメが参戦。~ 2017年にアーケード版、家庭用版ともにVer.2.0へとアップデートされ、六英雄最後の一人獣兵衛が満を持してプレイアブル化。NESiCAxLive2稼働版では全国店舗間ネット対戦が可能に。Ver.2.0版のオープニングムービーはまさにシリーズ総決算と呼べる圧巻の映像となっている。~ 2019年2月7日にはVer.2.0準拠、かつ全DLCを最初から収録している『Special Edition』がSwitchで発売された。~ 今作の家庭用ストーリーモードにて、ついにCTから続いたラグナの物語が完結した。 -主な変更点 --アクティブフロウは本作から追加された新システム。対戦中の行動に応じてポイント(不可視)が蓄積されていき、一定に達すると1ラウンドに1度だけ自動で発動し、一定時間アクティブフロウ状態になる。アクティブフロウ中は攻撃力が増加し、またオーバードライブゲージが通常よりも早く回復していく。 --オーバードライブ中に一度だけ(使うとオーバードライブ時間が終了する)使える「エクシードアクセル」という超必殺技が追加。通常時に当てればアクティブフロウ状態に、アクティブフロウ中に当てれば技の威力が大幅に増加する。 --クラッシュトリガーの仕様を若干変更。通常版とボタン押しっぱなしで発動するタメ版の2種類になり、通常版は発生が早い代わりにガードクラッシュ時間も初段補正もバリアゲージ削り量も劣る。タメ版はCPでの仕様をそのまま踏襲した性能になっている。 --新キャラクターの半数がドライブ周り以外にも固有特性、仕様を備えており、ここへきてより複雑化を進めていた感がある。 #region(本作の使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明| |黒鉄ナオト|CF|ブラッドエッジ|血で作成した武器で攻撃する。ボタンの押しっぱなしにより溜め撃ちが可能で、リーチが長くなる上ガードブレイク効果が付与されるなどと言った恩恵を得られる。| |ヒビキ=コハク|CF|ダブルチェイス|自分の立ち位置から分身を放つ、及び分身をその場に残して相手に攻撃を行う攪乱攻撃。| |ナイン=ザ=ファントム|CF|無し|代わりに、アクティブスロットに錬成された「魔法」を操る事ができる。| |イザナミ|CF|沙麟<エクソダスアーク>|Dボタンを押すとモード変更を行い、モード中はノーモーションで飛び道具を出すことができるが、ガードができなくなる。| |Es(エス)|CF(家庭用)|クレストアーツ|Dボタンを押すと斬撃を行い、剣の軌跡に攻撃判定が発生する二段攻撃となる。| |マイ=ナツメ|CF(家庭用)|朱弾((「ガリアスフィラ」とルビが振ってある))=アウトシール|Dボタンを押すと槍を構え、ボタンを離すと投げる飛び道具。| |スサノオ|CF(家庭用)|武神|必殺技が強力だが、ラウンド開始時は必殺技を一つしか使えず、Dボタンを押した技を当てると他の必殺技がアンロックされていく。&br;全キャラ中唯一オーバードライブ中のみ使用可能なDD「哭キ穿ツ崩落ノ怨嗟」を持ち、これを使用すると全必殺技がアンロックされる。&br;ラウンド毎に初期技以外が再びロックされるのが難点。| |獣兵衛|CF(Ver.2.0)|不知火|Dボタンを押すと突進攻撃を行う。DD「不動 紗蓮陣」を使用すると、ラウンド中性能が大幅に強化される。| #endregion #region(ドライブ扱いではない固有特性、仕様を持つキャラクター) |キャラの名前|名称|説明| |黒鉄ナオト|エンハンサー|ダッシュ中に必殺技やDDを出すと性能が強化される。エンハンサー自体以外にも、地上D攻撃の溜め動作からダッシュを行うことができ、エンハンサーを活かすための仕様と言える。| |イザナミ|浮遊|二段ジャンプのかわりに搭載されている制限時間付き動作。浮遊中は左右移動可能で、出す攻撃が全て地上攻撃になる。このため、イザナミは唯一エクシードアクセルを空中でも使用可能。&br;浮遊中に攻撃を食らうと普段通り空中やられとなる。浮遊を行った高度が高いほど浮遊解除までの時間も短くなる。また、レバー上要素入力や一部の技を出すことで自発解除できる。| |~|夢重の盾|全キャラ中唯一のバリアゲージを使用する必殺技。打撃攻撃を無効化するバリアを貼る。夢重の盾展開中は普段通りに行動でき、相手はバリアゲージ切れを待つか投げ技でしか崩せない。これでドライブ展開中のガー不状態を補うのが基本。&br;時間経過か攻撃を防ぐごとにバリアゲージを消費し、ゲージがほぼ0になると夢重の盾は解除さる。この場合バリアガードと違いDANGER状態にはならない。| |~|時を止める|DD「虚無の刻」か「仁拾の刻」をヒットさせると発動。後者は出が遅くヒートゲージを100%消費する大技。| |マイ=ナツメ|ヴァリアブルアーツ|マイはボタン順押しのリボルバーアクションが不可能なかわりに、それぞれ決まった順番のボタン入力で様々な連続攻撃を行うことができる。中には連撃の締めにあえて構え動作(ガードポイント付き)を行う後の先狙いなルートも。| |獣兵衛|低空ジャンプ|ダッシュ中にジャンプを行うと、低く鋭いジャンプになる。| |~|回り込み|ダッシュしながら相手に接触すると背後に回り込む。ダッシュ中、1P側なら3、2P側なら1に入れ続けていると派生しない。| |~|急ブレーキ|通常ダッシュ動作の終わりには隙が生じるが、ダッシュ中にレバー後方入力で隙なく止まることができる。| |~|派生ダッシュ|バックステップ終わり際にレバー前入力で、距離は短いが素早いダッシュを行う。派生ダッシュ中にジャンプや攻撃などを行うと、通常より前進しながらのものとなる。| |~|獣兵衛ののけぞり時間|立ち状態のけぞり時間が他キャラより長いため、コンボを食らいやすい。| #endregion **関連作品 -『XBLAZE CODE:EMBRYO』 --ブレイブルーシリーズの150年前の世界が舞台となるアドベンチャーノベル。舞台は日本で共通点は一部の用語とキャラクターの役回りのみ。 --メインヒロインのEsがセントラルフィクション家庭版よりプレイアブルキャラとして参戦。 -『XBLAZE LOST:MEMORIES』 --『CODE:EMBRYO』の続編で、Esルートからの続きとなる物語。舞台は魔導都市イシャナ。 --主人公および「いもうと」は外見・声ともにブレイブルーシリーズのとあるキャラと一致しており、より関連作らしくなった。 -『BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE』 --今作及び『P4U』『[[UNDER NIGHT IN-BIRTH]]』、そして海外発の3Dアニメ作品『RWBY』のキャラが登場する初のアークシステムワークスクロスオーバー格ゲー。タイトル通り2vs2のタッグバトルとなった。『RWBY』以外は全てアークシステムワークスに関連している作品である((その縁なのか後に初のゲーム作品『RWBY アロウフェル』でパブリッシングにアークシステムワークスが担当するようになった。))。 --システムや明るいお祭り風の作風等は『P4U』に近い。同作品はもちろんのこと、他作品との掛け合いも豊富。 --バージョンアップで新たに『アルカナハート3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!!』『閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS -少女達の選択-』『アカツキ電光戦記』のキャラが追加されているが同じ作品の『GUILTY GEAR』との共演は実現しなかった。
*BLAZBLUE CALAMITY TRIGGER 【ぶれいぶるー からみてぃ とりがー】 |ジャンル|対戦格闘アクション|CENTER:&amazon(B001UQ5R3I)&amazon(B001UQ5R3S)|&amazon(B002VUB30S)| |対応機種|アーケード(TAITO Type X2)&br;プレイステーション3&br;Xbox 360&br;プレイステーション・ポータブル&br;Windows(Steam)|~|~| |開発元|アークシステムワークス|~|~| |販売元|エイエムアイ|~|~| |稼働開始日|2008年11月20日|~|~| |移植版|【PS3/360】2009年6月25日/7,140円&br;【PSP】2010年2月25日/5,040円&br;【Win】2010年8月26日/5,040円|~|~| |判定|なし|~|~| |ポイント|HD画質の美しいドットグラフィック&br;ギルティギアとは似て非なるシステム&br;シューティングと揶揄されたバランス|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 2008年稼働の1作目。『[[GUILTY GEARシリーズ]]』、特に『[[GUILTY GEAR XX]]』(以下、GGXX)により格闘ゲーム界隈にその名を轟かせたアークシステムワークスによる2D対戦型格闘ゲーム。~ マイナーバージョンアップを繰り返しなかなか新作の出なかった『GGXX』に代わる新作として製作され、「コンボゲー」と呼ばれるそのゲーム内容をGGXXから概ね継承している。~ キャラは10人+タイムリリース2人(ボスキャラ)。この作品のアーケード版のみエイエムアイが販売を行っている。 ---- **特徴 -弱(A)・中(B)・強(C)とドライブ(D)の4ボタン制。ボタン順押しによる連続技・ジャンプキャンセル、ほぼ全キャラ共通の空中ダッシュ・二段ジャンプといったコンボゲーらしいシステムは一通り揃っている。 -本作のゲージは「体力ゲージ」の他に、いわゆるパワーゲージに相当する「ヒートゲージ」、バリアガードを使用するための「バリアゲージ」の3本が存在。作品によって異なる第4のゲージも存在する。 #region(本作のシステム解説(長いので収納)) -バリアガード --AボタンとBボタンの同時押しで通常のガードの強化版である「バリアガード」を展開できる。 --GGXXの「フォルトレスディフェンス」に相当し、通常空中でガードできない地上技も空中でガードできたり、ガード時に相手との距離が離れやすくなる性質は共通。 --使用には専用の「バリアゲージ」を消費する。これが無くなるとバリアガードが使用できなくなる上、被ダメージが増加する「DANGER状態」となる。 -投げ --BボタンとCボタンの同時押しで近くにいる相手を掴んで投げることが可能。空中でも可能。投げられてもすぐにB+Cと押すと投げを抜けることができる。 --本作の投げはやや特殊で、通常の格ゲーでは投げられ判定の無い「ガード硬直中」や「攻撃ヒット時ののけぞり中」などにも投げられ判定が存在する。投げのダメージにはコンボ補正がかからない(最低保障100%)ため、大ダメージを受けてしまう。 ---ただし、この状態で投げが成立した場合、投げ抜け猶予が通常の投げよりも長くなるため、意識していれば抜けるのは容易。曰く「集中を途切れさせないためのシステム」とのこと。 //このようなシステムになった理由については「相手がダメージ中だからって投げられないのは実際考えてみるとおかしいなと思った。ので、投げられるようにしてみた」とのこと。 -地上ダウン関連のシステム --地上でダウンした時、通常の格ゲーでは一定のタイミングで起き上がるが、本作は任意のタイミングで起き上がることが可能。ダウンしてもボタンを押さなければかなり長い時間寝っぱなし。((ずっとボタンを押さなかった場合、自動で「その場起き上がり」に移行する)) --ただし、「ダウン中に攻撃が当たらない」「ダウン中に当たった攻撃はダウン追い討ちになってダメージが低下する」といったシステムは無いため、ダメージを避けるために素早く起き上がることが望ましい。 --また、移動しながら起き上がって相手と距離を取り、起き攻めを回避することもできる。ただし、前後に隙があるため、移動起き上がりを読まれると逆にコンボを受けてしまうなどの駆け引きも存在する。 //これも「ダウンしてるからって攻撃が当たらないわけは無い。むしろ無防備に寝っ転がってるほうが悪いんじゃないか」という、先述の投げと似たような理由から来ている。 -ヒートゲージ --攻撃を当てる・攻撃を受けることで増加するパワーゲージ。最大100%ストック可能で、ラウンドごとの引き継ぎはない。 --本作でのゲージはGGXXのテンションゲージと違って攻撃を当てる・受ける以外の行動では溜まらず、また当てた攻撃によって増加量が決まっている。また、逆転要素として体力が少なくなると自動でゲージが増加するようになる。 -カウンターアサルト --ヒートゲージを50%消費して放つ、所謂ガードキャンセル。 --キャラによっては打撃ではなく専用の避け動作や無敵付の投げが出るバージョンも存在した。 -ラピッドキャンセル --攻撃アクションのヒット・ガード中にヒートゲージを50%消費することでアクションを強制的に中断する。GGXXで言うロマンキャンセルに相当。 --通常では繋がらない連続技を繋げたり、隙の大きい技の硬直を消すなど使い道は豊富。 -ディストーションドライブ --超必殺技。ヒートゲージを50%、または100%消費。 -アストラルヒート --アーク恒例の一撃必殺技。ヒートゲージを100%消費。ヒットするとシリーズごとのテーマ曲が流れる演出付き。 --シリーズによって異なるが、その他に「相手の体力が何%以下」「自分のマッチラウンドである」などの条件もある。 --コンボに組み込めるキャラもいるが、相手の体力が一定値以下で100%消費となると普通にコンボしても倒せることが多い。『[[AC北斗の拳>北斗の拳 (AC)]]』ほど実用的ではないが『[[GUILTY GEAR XX]]』ほど死に技でもない、言うなれば「特殊演出になるフィニッシュブロー」的な扱いである。 -ガードクラッシュ(ガードライブラ) --一定の条件を満たすとガードクラッシュが発生し無防備な状態になるが、作品によってシステム・条件が異なる。また、バリアによりガードクラッシュの発生を防げる点も共通している。 --ガードライブラは両者がゲージを共有し、ガードさせるごとにバランスが相手側に寄っていき、相手側に振り切るとガードクラッシュが発生。一般的なガードクラッシュシステムに近い。 -バリアバースト --1ラウンドで必ず1回は使用できるが、使用するとバリアゲージが0になり回復しなくなる。その為、上記のバリアゲージの仕様の関係上、バースト後は防御力が低下してしまう。 //-体力ゲージ・ダメージに関して //--コンボを受けている間、受けた累計ダメージが体力下に具体的に数値として表示される。また、根性値((いわゆる防御力補正。体力が減少した状態で受けた技の攻撃力を、従来の技威力より低くなるよう調整する仕様のこと。))といったシステムが無く、同じコンボで与えるダメージは基本的に同じ。 -スタイリッシュモード --通常操作を「テクニカルモード」と呼ぶのに対し、ボタン連打で連続技・ボタン一つで必殺技を出すなどの「スタイリッシュモード」を選択できる。 --あくまで初心者向けのモードのため、テクニカルモードに比べて出来ることは少ない。対戦に勝つには不向きだが、手っ取り早くキャラを動かしたい人向けのモードである。 //さらに操作に関する配慮として、コンボ中のシビアな入力を少しでも緩和するべく、先行入力が非常に利きやすくなっている。硬直が切れる直前にボタンを押しっぱなしにしておけば最速で次の技を出すことができる。 #endregion -本作の特徴と言えるのが4ボタン目に割り当てられた''ドライブ''。これはキャラクターごとの特徴的なアクションをボタン一つに担わせるようにしたもので、それぞれのキャラクターが独自にシステムを持っていると言える。また、「キャラの特徴はDを押せば発揮できる」という具合に感覚的にわかりやすくなっている。 #region(本作の使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|ドライブ名|ドライブ説明| |ラグナ=ザ=ブラッドエッジ|ソウルイーター|Dボタンによる攻撃を当てると相手の体力を吸収することができる。主に連続技に使用。| |ジン=キサラギ|零刀(フロストバイト)|Dボタンによる攻撃を当てると相手を凍結させ、連続技に繋げやすくなる。また、ヒートゲージを25%消費して凍結効果を持った強化版の必殺技が出せる。| |ノエル=ヴァーミリオン|チェーンリボルバー|Dボタンで始動技を出し、その後ボタンとレバーを組み合わせて入力していくことで流れるような連携技が出せる。| |レイチェル=アルカード|シルフィード|レバー+Dボタンでその方向に風を吹かせる。飛び道具の軌道を変えたり、キャラを押したり浮かせたりするなど、風を吹かせる用途は多岐に渡る。| |タオカカ|ダンシングエッジ|レバー+Dボタンで任意の方向に突進攻撃を行う。突進攻撃を出した後も行動できるため、空中制御の自由度が非常に高い。| |テイガー|ボルテックバトラー|Dボタンによる攻撃を当てると相手に磁力が付き、D攻撃やコマンド投げ等、特定の技で吸い寄せることが出来るようになる。| |ライチ=フェイ=リン|萬天棒|Dボタンを押すと棒を手放して設置。さらにDボタンを押すと棒が飛び道具として発射され、再度棒を持つ。棒の設置中は技性能が変わったり必殺技が別物になるのが特徴。| |アラクネ|クリムゾン|Dボタンによる飛び道具を相手に当てるとゲージが溜まり、ゲージが最大になると画面の至る所から飛び道具の蟲を呼ぶことができる。| |シシガミ=バング|バーニングハート|Dボタンで、出かかりにガード判定の付いた打撃技を出す。また、Dボタンによる攻撃を1ラウンドに4回当てると「風林火山」というパワーアップ技が使えるようになる。| |カルル=クローバー|オートマトン|画面上に人形があり、この人形はDボタンを押しながらレバーを倒したりボタンを離したりすることで移動や攻撃ができ、本体との同時操作ができる。| |ハクメン|斬神|相手の攻撃にあわせてタイミングよくDボタンを押すと、その攻撃を受け止めて投げ飛ばすことができる。いわゆる当身技。| |ニュー(ν-13)|ソードサマナー|Dボタンで剣型の飛び道具を発射する。発生が早くも弾速が速く、飛距離も長いため、遠距離戦が得意。| #endregion ***移植版について -プレイステーション3やXbox360で発売された家庭用版ではオンライン対戦に対応。~ 光回線の浸透により環境は良好で、『[[ストリートファイターIV]]』と並んで格闘ゲームのオンライン対戦の一般化の旗手を担った。 -後にWin単体版、Windows Storeアプリ版、Steam版が発売された。~ 単体版はほぼXbox360版と同様で、GfWLにより360版とのクロスプレイも可能だった。現在はGfWLのサービス停止によってオンライン対戦自体が使用不能。~ WSアプリ版は単体版の一部を切り出した形で、アーケード、オフライン対戦、トレモが可能。その代わりアプリ自体が600円とお安く購入可能。~ Steam版は単体版から使用不能になったオンライン対戦を廃した物となっている。 -アーケード版では一人用モードをクリアしても何かを匂わせるだけの微妙なエンディングを迎えるだけだが、家庭用ではサウンドノベルと見紛うようなフルボイスで大ボリュームのストーリーモードが用意されており、一旦はきちんとした結末を迎える。キャラ専門層も満足。 --本筋となるストーリーの他にも、キャラを使ったネタ展開に特化したギャグルートへの分岐も存在する。 -ギャラリーモードも充実しておりストーリーモードで見たムービーやイラストのほか、美樹本晴彦氏や極楽院櫻子氏といった著名イラストレーターや漫画家が寄稿したイラストなども鑑賞できる。 ---- **評価点 ***格闘ゲーム初心者に対する手厚い配慮 -出来ることが多い一方で操作が忙しく難しかった『GGXX』の反省か、本作ではゲームスピードの低下、コンボ難度の全体的な易化、地上受け身の追加によるセットプレイを回避できる選択肢の増加、主人公格キャラの簡単に強さを引き出せるような調整など、『GGXX』の方向性を損なわない範囲で比較的ビギナー向けの調整が施されている。 --『GGXX』において必須操作ながら自在に使えるようになるまでのハードルが高かった「フォースロマンキャンセル」にあたるシステムは撤廃。 -この他、ボタン連打をするだけで連続技を出したり1ボタンで必殺技の出せる簡易操作モードを実装したり、家庭用では格闘ゲームの基本から手取り足取り講義するフルボイスのチュートリアルも付いているなど、ハードルの高いジャンルといわれる対戦格闘ゲームを少しでも多くのプレイヤーに広めるための歩み寄りが行われている。 -こうした配慮や後述のハイクォリティな演出・宣伝効果もあってか、『GGXX』など他の格闘ゲームからのプレイヤーだけでなく、多くの新規プレイヤーの囲い込みに成功したと言われ、現在のプレイヤー人口はかなりのものである。 ***自由度の高いアクション -ビギナー向けの調整がされた本作だが、『GGXX』の特徴であった抜群の爽快感や自由度の高さは失われていない。 --さらに個々のドライブ能力が自由度の高さに拍車をかけており、キャラによっては画面全体を縦横無尽に駆け回るような立ち回りも可能。 --キャラごとの動きが全くといってよいほど違うゲームであるため、相手キャラによって立ち回りを大きく変えていくことになるだろう。 -人を選ぶ「コンボゲー」要素であるが、初心者でも簡単にできるパーツが用意してある一方で、繋ぎや状況判断が非常にシビアなものもあり、ハードルは低く底が深い。 //↓賛否両論から評価点へ。人を選ぶという要素は残しつつポジティブな記述に。 ***練り込まれたストーリーと魅力的なキャラクター -本作の魅力の一つとしてストーリーは欠かせない。後述する家庭用ストーリーモードの質の高さもあり、ストーリーに魅せられてブレイブルーを始めたプレイヤーも少なくない。また、コミカライズ、ノベライズ、アニメといったメディア展開も豊富で本作の人気を高めるのに一役買っている。 --ただし本作のキャラなり設定なりストーリーなり台詞回しなりは所謂''「中二病」''と呼ばれるもので、万人受けするような内容ではないことには注意。主人公『ラグナ=ザ=ブラッドエッジ』((「死神」の通り名を持つSS級犯罪者で史上最高額の賞金首。右腕に最強の魔道書「蒼の魔道書(ブレイブルー)」を宿す。そしてオッドアイ。))を見れば作品全体の雰囲気が理解できるであろう。開発者もインタビューで「中二病」という言葉を使用しており、この雰囲気は狙って作られたもの。 --凝っている上に謎が多いため、アーケードモードでクリアした程度だとさわり程度しか分からない。ストーリー部分はほぼ家庭用に任せているといっても過言ではないだろう。公式の資料やインタビュー・その他諸々の別メディアでも情報を発信しており、散りばめられた謎を家庭用の発売前にあれこれ推察してみるのも一興である。 ---ほぼ全てのアーク作品に言えるが((同社製作ストーリーが別会社のはずのP4Uにも言える))、このような「アーケードで投げっぱなし→家庭用(や資料)で完結」と言う形態を嫌っている人もいる。 -ストーリーの人気に比例するかのように個性的なキャラクター達の人気も高い。 --ブレイブルーにはアクの強いキャラクターが多く、多数のキャラ目当てのファンも生んだ。画像や動画の投稿サイトではキャラクターに焦点を当てたイラストや動画が、最近発売された格闘ゲームとは思えないほど多数の投稿がされていることからもその人気が窺える。 ---公式もこれらの声に答えてか、クッションやねんどろいど等の数々のグッズを発売し、いずれも好評のようだ。 --キャラデザを兼任したプロデューサーが「自分の好みを凝縮させた」「学生時代から考えていた」というキャラも登場しており、それがヒロイン格の『ノエル=ヴァーミリオン』と渋さで作品を引き締めている『ハクメン』。 ---このうち、ノエルは人気が高いとされる((AOU2008では使用率が1番高かったことや2009年時点で人気投票2位を取っている。))一方で、「ジンの監視役で世界を左右するほどの力を持っているが、戦闘以外の技能は壊滅的」と中二病的なテンプレ型ドジっ子で賛否が多い。また、戦闘スタイル((ガンカタをモチーフとしているが、2D格ゲーで表すのには無理があったようで動きがダサい。))((格ゲーの性能的な意味でも、ヒロインということで初心者に優しいドライブにした結果、レバー+Dボタンで無敵付きの強力な技が出る。このためガード中にDボタン連打という戦法がそこそこ強いため「擦りキャラ」として対戦を避ける人が多い。))に関しても評判が悪く、嫌っているユーザーはとことん嫌っていたりもする。 ---ハクメンに関してはブレイブルーでも屈指の人気キャラである。ストーリーもさることながら戦闘モーションの格好良さが光る。特にアストラルヒートである『虚空陣奥義 悪滅』の演出は必見。 --日本ファンの間では不評点として挙げられることもあるキャラ毎のデフォルトカラーだが、開発者曰く「海外向けにあえてこういったカラーリングにした」らしく、実際海外での人気獲得には(一部を除き)成功している。 ***豊富なキャラの掛け合い -本作の大きな特徴として、戦闘中のボイスパターンが非常に豊富な点が挙げられる。対戦中のあらゆるシチュエーションで専用のボイスが用意されている。今現在の格闘ゲームの中でもそこまで実装されている作品は少なく、世界観へのこだわりが感じられる。 --因縁のある対決など特定の組み合わせ同士でも「相手の名前を叫びながら攻撃する」といったように台詞が変化する。変化する組み合わせも多い。 ***良質なグラフィック・音響面 -グラフィック面では『GGXX』からの正統進化が行われた。HD画質への進化により、キャラクターはよりきめ細かく、表情豊かに描かれている。背景CGも奥行きがあり、見渡せば細部まで作りこまれているのが分かる。また(純粋な2Dグラフィックの)2D対戦格闘ゲームでは初の16:9ワイド画面を採用し、横に広いフィールドにて「動かす」自在さが溢れるプレイを楽しめる。 -BGM作曲は『ギルティギア』の企画者である石渡太輔氏が担当。氏の得意とするギターロックを基調としながら、多彩な楽器を用いてより広い音楽性でキャラや世界観を表現しており、その評価は『ギルティギア』に劣らず高い。2作目のCS以降は家庭用ストーリーモード追加曲等で石渡氏以外がサブで参加している。 --余談だが、BBシリーズにおいて作曲は石渡氏だが、曲タイトルは本作ディレクターである森氏が付けているとのこと。 -キャラを演じる声優陣は男性声優の杉田智和氏や柿原徹也氏に中村悠一氏、女性声優も斉藤千和氏や植田佳奈氏等を筆頭に一線で活躍する声優を多数起用。その魅力を高めている。 ---- **賛否両論点 ***ギルティギアとの多数の類似点 -『GGXX』の後継作として出されたのが本作で、随所に『GGXX』との共通点がある。 --まず、ゲームシステムは概要だけ語ればほぼ『GGXX』と同じ。簡単になった一方で自由度は抑えたと言ったところ。『GGXX』のシステム自体が良好だったこともあり1作目から高い完成度を誇る。だが、「バリアガード」「バースト」「ラピッドキャンセル」といったシステムの根幹を為す部分が''あまりにも類似している''ことから『GGXX』の焼き直しに過ぎないと捉えた人もいた。 ---この頃は「GGシリーズの版権がアークに無かった((サミーが版権を握っていたが、セガサミーへの合併の関係で版権が混乱したというのが有力。また同様の体制だった「ザ・ランブルフィッシュ2」の家庭用移植版が出なかったのも同じ理由が挙げられている。))」という噂が立つ((海外メディアのインタビューでは「噂レベル」ではなく「ほぼ肯定レベル」の解答を得ている。))ほどにGGに新作が出なかったため、GGが作れないのでBBを作った…と考えてもいい状況に陥っていたという推測は出来る。 ---ただし、シリーズが進んだ現在では「オーバードライブ」や「ガードクラッシュ」などのGGには無い独自のシステムも増え、一概に焼き直しとは言えなくなっている --世界観も、「魔法体系の確立された未来世界」「過去の人ならざるものとの大戦で世界が一度混乱に陥った」という基礎設定は同じ。『ギルティギア』は「GEARとの聖戦と呼ばれる戦いが繰り広げられ…」、ブレイブルーでは「黒き獣との暗黒大戦と呼ばれる戦いが繰り広げられ…」といった具合。 ---もちろん何から何まで同じというわけではなく、ブレイブルーでは魔法以外にも「蒼」という謎の力を中心に置いているし、作品ごとに「ループ」「パラレルワールド」といったテーマを用意してストーリーを展開するなど、差別化が図られている。 ---また、(CT当時の段階で)全く進行していないギルティギアと違って、こちらは完結の見通しが付いているとされた。実際にセントラルフィクション(CF)でラグナの物語はしっかり完結した。 --主人公・ラグナとジンの構図は、設定・ビジュアル面、プレイスタイルにおいてギルティギアの主人公・ソルとライバル・カイを連想させる要素が多い。そもそもラグナの演技指示で「''ソルっぽくお願いします''」と頼んでいたりする。 ---プレイスタイルについてはやはり「GGのプレイヤーがBBに違和感なく移行しやすいように」という意図から敢えて似せたとインタビューで答えている。 -このような点は『GGXX』の難しさを敬遠していたプレイヤーを一定数取り込むことには成功したものの、『GGXX』からのプレイヤーからは「後継作が出て嬉しい」「ただの焼き直し」とその評価を賛否に大きく二分した。 ***さらに激しくなった「コンボゲー」 -連続技の繋がりやすさから「コンボゲー」と呼ばれたギルティギアシリーズだが、本作ではさらに技から技に繋がりやすいように調整されている。 --このため、少なめの練習量で実戦的なコンボが出来るようになるように作られている。これが本作が初心者向けと呼ばれる所以である。 --コンボ補正は緻密に作り込まれており、簡単な大ダメージコンボや永久コンボは一切存在しない。コンボダメージはリスクとリターン、またはプレイヤーの練習量に見合っており、その点でのバランスは良い。 --「トレーニングモードが面白い」という意見もあるようにコンボを成功させることの気持ち良さがあり、非常に細かく設定された技の効果や補正を理解して最大ダメージコンボを考案するパズル的な面白さも強まった。 --その一方、打撃技一発一発のダメージは低めに設定されており、技を当てたらコンボを繋げてダメージを稼ぐのが前提の調整となっている。 -しかし、コンボの繋がりやすさと、先述したゲームスピードの低下のため、本作は対戦中のコンボの占める時間が長い傾向にあり、字面通りのコンボゲーとしての意味合いが濃くなっているが、それによる作業感・退屈さを訴えるプレイヤーも多く見られた。 --通常投げや地上中段など、他のゲームでは単発で終わるような技からも空中コンボなどに行く事が可能。また、しゃがみ食らい・空中食らい・画面端などの多少要因が絡めば基本的にコンボは大幅に伸びる仕組みになっている。 -起き攻めを回避できるダウン関連のシステムとの兼ね合いか、多くのキャラにジャンプ攻撃や空中必殺技などで「相手を地面に叩き付けてダウンを奪える」という技を持っているため、連続技の〆にダウンを奪いやすく、起き上がりの攻防に移りやすい。 --このため、ギルティギアシリーズで批判された様な「一方的な展開」は形を変えた上で本作でも頻発する。いわゆる「コンボゲー」である以上、「やられる前にやる」のが重要なゲームである事は変わりがない。 -また、本シリーズはタイトル変更・大幅なバージョンアップごとにコンボルートを大きく変更する調整(既存のパーツを削除し、新たなパーツを追加する)をほぼ毎回行っており、同じキャラを使い続ける分でもコンボの覚え直しを要していた。 --覚え直す事により一定の新鮮さを提供していたとも考えられるが、一方で「面倒臭いだけ」とリタイアするプレイヤーも見られていた。 ***個性的すぎるキャラクターの性能 -ラグナやジンといったスタンダードキャラは動かしやすいものの、「ドライブ」次第では『GGXX』以上に奇抜でトリッキーな動きをするキャラが多い。例を挙げると… --空中制御がふわふわしておりダッシュがワープで必殺技もトリッキーなアラクネ --ドライブの風を使用することで空中で上下左右を自在に高速移動できるレイチェル --自身とニルヴァーナの2キャラを同時操作する必要のあるカルル -キャラごとに動きが大きく異なり面白いという声もあれば使用感があまり良くないという声も。 --他にもアラクネの「完封するかされるか」というあまりにも極端すぎる性能に対しては、それが気持ちよくて使うプレイヤーもいれば不快に思うプレイヤーもいる。 -「遠距離をコンセプトに作られたのに意外と近距離もいけた」などの調整ミスもあり、個性を活かしたまま上手くバランスを取るのは難しいようだ。 ***「相性ゲー」の傾向 -上記のようにキャラの個性が強い分、相性が大きいゲームである。そのため個人戦よりも団体戦が大きく盛り上がり、キャラ選択やオーダーの駆け引きなどが非常に熱い。 -シリーズによってはかなり厳しい組み合わせもある。友人とローカル対戦する際には複数のキャラを使えるようにしておいた方が良いかもしれない。 ***ボタン数の減少 -『BB』では「ボタン数を増やすと初心者には分かりにくい」という事で、『GGXX』の5ボタン制から4ボタン制に変更。 --が、その代わりに細かいレバー入力での攻撃の使い分けをしなければならなくなっており((例えばGG時代だとレバー入力は地上では→+攻撃と↓+攻撃、ニュートラル入力(キャラによっては斜め下+攻撃)の使い分けぐらいだったのが、BBでは斜め下+攻撃を全キャラに実装。キャラによっては←+攻撃もある上に空中でも同様のレバー入力の使い分けを要求されることがあるとかなり増加。))、今度はレバー入力が忙しく暴発しやすいため、人によっては5ボタンの方が操作しやすいかもしれない。 --ただし、ラグナやジンといった比較的初心者向けのキャラはレバー入力の必要な通常技が少ないという配慮はされている。 -GGXX時代の5ボタンというのも初心者には操作しづらい配置だったため、それを改善しようとした事については評価されている。また、相手との距離によって異なる性能の通常技が無くなったことも上記のことを考えれば評価点か。 ***その他 -笑いの種としてネットスラングを多用する傾向が強い。例としては「○○だろ常識的に考えて」「エターナルフォースブリザード((2ちゃんねるで考案され話題になった所謂「痛い名前の必殺技」ネタ。))」「ブロントさん((オンラインゲーム『FF11』に実在したプレイヤー。その間違いまくった日本語と、上から目線過ぎる態度の為に弄られまくり、ネタとして一ジャンルを築くまでになったが、現実的には『厨プレイヤー』及び『痛い人』であり嫌う人も多い。また、「恥知らずなカイ」などの煽りネタも生まれている為、不快に思うGGプレイヤーも存在する。))」ネタなど。 --ストーリー上シリアスな場面で使われる事はない。日常パートやギャグパート、PS3版のトロフィーなどで使用される和み要素である。 --このようなネタはウケる人にはとことんウケるが、発祥の都合上オープンな企業が使用する事を嫌忌される場合もある。 -ギルティギアで言うところの『EXキャラ』+『GOLDカラー』にあたる『アンリミテッドキャラ』がある。 --パロディ技が多く取り入れられているなどお遊び要素が強く、他の格ゲーに詳しい人が見れば思わずニヤリとするものも。 --全てノーマルキャラからモーションを使い回しており、ノーマルキャラには無いモーションも多く見られたギルティギアの『EXキャラ』と比べると見栄えに欠けるとの声も。 ---もっともギルティギアX~XXの頃に比べキャラクターグラフィック制作にかかる労力が段違いである事や、ガチ対戦を重視する客層にとっては無用の長物な要素であることを考慮すると、主に家庭用のみの要素((AC版においても特定条件を満たすと『アンリミテッドキャラ』が隠しボスとして出現するギミックはあるが、当然ながらAC版においてプレイヤーキャラとしての使用は不可能である。))である『アンリミテッドキャラ』制作にそこまで注力することはできないであろう。 ---余談だが、ギルティギアではこれまでEXキャラ用に制作された新モーションが次期バージョンに流用(AC版で初お披露目)された例はほぼ皆無((XX #RELOAD版のロボカイにはEXカイ用の新モーションが幾つか流用されているし、ギルティギアISUKAではAC版でもEXキャラが使用可能ではあった。))で、それら新モーションがAC版で本格的に日の目を見たのはEXキャラ導入開始から約11年後の2D版ギルティギア最終作『GUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS R』であった。 ---- **問題点 -対戦バランスとしては、ニュー、アラクネ、レイチェルの名が「シューティング3強」として良く挙げられる。16:9の画面比率を生かした飛び道具によるゲームの制圧力は「''これは格闘ゲームじゃなくてシューティングゲーム''」と言わしめた。次点に半数以上のキャラに対して脱出不能なハメを持っていたカルルが挙げられる。同時操作するニルヴァーナとの連携はその見た目から「''バレーブルー''」と呼ばれた。 --ガードクラッシュが悪い方向に機能してしまった典型。飛び道具でもガードライブラを押せてしまう為、遠距離からガードを強要できる「シューティング3強」をさらに強力にするだけの結果に。 -一方、3強の弾幕に対して対処法の乏しい鈍重キャラが弱キャラとされる。特に、いわゆる大柄な投げキャラである『テイガー』がかなり辛く、テイガー:ニュー、テイガー:アラクネの組み合わせは「詰み」と評された。 -対戦中、キャラの発したボイスが別のボイスに遮られて途切れる場面が多い。 -通常技の打撃の効果音やヒットエフェクトに爽快感が無いという不評も多い。斬撃音や斬撃のエフェクトはおおむね問題ないと言われているのだが、それでも多少の批判はある。 --とにかく軽かったりもっさりしていたりで、打撃技主体のキャラなどは特にそれが顕著。 --攻撃ヒット時の動作を変更してみたり、超必殺技のボイスにエコーを掛けてみたりと工夫は見られるものの、効果はどれも芳しくない。爽快感に乏しいという評価は相変わらず。 ---効果音、ヒットエフェクト周りについては後のCP、CFにて改善の傾向を見せており、特にCFでのSE音響面はCT、CSの頃のものと比べると雲泥の差である。ただしそれでもなお爽快感が無いという声は挙がっている。 -アーケードモードのストーリーが完結しない --そもそも''家庭用で30時間を超えると言われるストーリー''を戦闘前デモ数回に圧縮できるはずもなく、根本的にアーケードでのストーリー展開に向いていない作品と言える。 ---そのため新キャラクターとの絡みやストーリー背景を描いてメインのストーリーを追わないことも。 --このような作風はゲームセンターで軽くストーリーを追いたいプレイヤーには不評であり、アーケードで一応の完結を見せてほしいという意見もある。 ---- **総評 対戦格闘ゲームとしては、GGXXとはまさに「似て非なる」という言葉がぴったり当てはまる作品。~ GGXXのシステムが複雑化し、コアユーザーの人気とは裏腹に新規ユーザーの獲得が難しい状況になっていた中、~ ゲームスピードとコンボの難易度を下げた本作は、コンボゲーとしての敷居を下げることに成功し、多数のファンを獲得した。~ また、壮大な世界観・ストーリーもファン獲得の要因の一つであろう。~ ~ しかし、GGXXより長くなり重要となってしまったコンボ性と、~ ドライブ能力による個性の強すぎるキャラクター達を魅力と取るかどうかは人を選ぶところである。~ さらに、上記にあるとおりアップデートの頻度も高く、キャラによってはコンボパーツを1から組み直さないといけなくなる為、ついていけなくなったプレイヤーもいるのは事実。~ また、ストーリーも中二と揶揄されることもあるなど万人に評価されるシナリオではない。~ 全体として癖の強い作品ではあるが、「合えば面白い格ゲー」と言えるだろう。 ---- **余談 -本作では「''ブレイブルーは多角的エンタメであり、格闘ゲームは一コンテンツ''」と公言されており、ゲーム以外にもコミカライズ、ライトノベル、ドラマCDなどのメディア展開に力を入れている。 --ゲーム本編の根幹に関わるストーリー展開を肝心のゲームそっちのけで繰り広げているため、「裏設定が見れて楽しい」「ライトノベルからゲームに入った」という意見も、「いつの間にか知らない設定やキャラが増えてて意味が分からない」「付いていけない」「どうせならゲームにも取り入れて欲しい」といった意見もある。 --この一環で本作の販促番組としてニコニコ動画上で「ぶるらじ」という出演声優陣によるインターネットラジオ番組が配信されている。 ---動画というメディアを生かして、ラジオ中でパーソナリティが発したネタを拾ってそれに応じたアニメーションやネタ画像を表示させるなど、非常に凝った内容になっていることで有名で、ファンからはとても好評。 --『[[クイーンズゲイト スパイラルカオス]]』や『ロードオブヴァーミリオン』などのカードゲームに出演、音楽ゲーム『[[GROOVE COASTER]]』に楽曲やアバターキャラクターを提供するなどコラボにも積極的。また、フィギュアや抱き枕カバーなどオタク向けグッズも発売している。 --本作の、こういった「格闘ゲームはあくまでメディア展開の1ジャンル」と言う多角展開はアトラスのペルソナチームに高く評価され、ブレイブルーチームの開発で『[[ペルソナ4 ジ・アルティメット・イン・マヨナカアリーナ]](通称P4U)』が稼働する事となった。 -移植版の店舗別予約特典 --イラストが殆どセクシャルなイラストかつノエル・レイチェル・プラチナばかりで磯村知美氏((続編のコンティニュアム・シフトの家庭版で追加されたマコト・ナナヤ役の声優。))には「いやらしい」と突っ込まれたことがある。男性陣で描かれたのは、せいぜいラグナとジンしかいない上に比較的まともなイラストもこの二人の時だけ((EXTENDでは一応、ハザマとレリウスも特典イラストに使われているがポスターの使い回し。))。 ---- **その後のシリーズ作品 ***コンティニュアム・シフト 2009年11月20日稼働。~ 2010年7月1日に、家庭用がPS3、360用に発売。定価は7,140円。~ 2人の新キャラを追加(家庭用版ではさらに3人追加)し、ガードクラッシュ等のシステムの一部変更・追加を行ったバージョン。イラストやステージ演出の変更、ボイスの一新なども行われている。~ それら以上に本作における最も大きな変更点はコンボ関係の調整。「ブレイブルーと言えばコンボ」というイメージを決定づけたのは本作と言える。 -主な変更点 --ガードライブラに代わってガードプライマーが登場。専用のストックを初期状態で数個持っており、特定の技をガードさせるとストックが減少。手持ちストックが無くなるとガードクラッシュが発生。 --フェイタルカウンター。CSから導入された新システム。特定の技をカウンターヒットさせると、この技を始動とする連続技で当てた技の受け身不能時間が一律2F増加するというもの。僅かな変化だが及ぼす影響は大きく、大ダメージコンボが狙える。 --バリアブーストはブレイクバーストに変更。1回の試合で2回までしか使えず、また使用するとラウンド中ガードプライマーのストックの上限が半減する。 -前作では「コンボは繋がりやすいがコンボパーツに使える技はそこまで多くなかった、多そうなキャラは補正のかかり方が強くあまり伸ばせなかった」という傾向だったが、本作ではコンボパーツに使えるように特殊なヒット効果を付けた技が大幅に増えたり、補正のかかり方がアッパー気味に調整されている。 -この調整に特に恩恵を受けたのがライチとバング。バングは調整の結果全体的に性能が高いハイスタンダードなキャラとなり、ライチは前作から軽くなった補正による異常なコンボ能力でダメージとゲージを稼ぎ、一旦コンボを締めたら「ゲージを使った拘束力の高い飛び道具を撃ち再度セットプレイに持ち込み、崩したらさらにコンボ」という磐石の勝ちパターンを手にした。 -また、家庭用版のDLCでの追加キャラ2人は調整不足のためかこの2キャラと同等かそれ以上の強さを誇っていたと言われている。 -ストーリーモードではバッドエンドに入ると見る事が出来る、「たすけて! ココノエ博士」という救済コーナー(『[[月姫>月姫 -A piece of blue glass moon-]]』のオマージュ)が登場、ここで繰り広げられる寸劇では殊更に多用されている。 #region(CSで追加された使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明| |ラムダ(Λ-11)|CS((CPで一旦退場し、CPVer2.0でν-13、Λ-11の両方が登場))|ソードサマナー改|~| |ツバキ=ヤヨイ|CS|インストール|Dボタンを押しっぱなしにすることで専用のゲージをチャージ。チャージしたゲージ量による回数分だけ、強化版の必殺技を使用できる。| |ハザマ|CS|ウロボロス|Dボタンで鎖を伸ばし、再度ボタンを押すことで鎖の先端に向かって移動する。鎖の先端には攻撃判定もあるため、遠距離キャラとしての側面もある。| |ミュー(μ-12)|CS(家庭用)|シュタインズガンナー|Dボタンでビットを設置し、レーザーを発射する。ビットは必殺技で爆発させたり特殊レーザーを放つことも可能。| |マコト=ナナヤ|CS(家庭用)|インパクト|Dボタンを押しっぱなしにしてタイミングよく離すと攻撃力の高い打撃が出せる。主に連続技に用いる。| |ヴァルケンハイン=R=ヘルシング|CS(家庭用)|ヴェーア・ヴォルフ|Dボタンを押すと狼に変身。もう一度押すと人に戻る。狼になっている間は通常時よりも遥かに高い機動力を持つ。| #endregion -CSシリーズでのコンボの長さは問題視された。 --「CT」では投げがメインで男らしい性能だったテイガーまでもが長いコンボをするようになり、キャラコンセプトの崩壊が囁かれた。 -ストーリーが未完結なのは「CT」もそうだったが、「CS」から物語の途中で話が終わると言っても過言ではない展開が続くようになった。 --漫画で例えるならCSは最終戦直前で最終回を迎え家庭用という単行本で完結といった具合。 -『CONTINUUM SHIFT』シリーズが既にバージョンアップ版だけで数タイトル連続して発表ないし発売されており、「CP」が出るまでマンネリ化が続いてしまった。 --内容も細かなバランス調整、変わったのか変わってないのか分からないような演出調整、キャラの追加も小出しでインパクトが薄いため、不満は多い。 --ただ、これは『CS』最初期verの基板クラッキング騒動への対策を急がねばならなかったためのゴタゴタの影響であり、仕方が無いという見方は強い。 ***コンティニュアム・シフトII 2010年12月9日稼働。~ 2011年3月31日にPSP、3DS用に発売。定価は5,224円。~ 「NESiCAxLive」のロンチタイトル。CS家庭用版での追加キャラに加え、新キャラを1人追加したCSの再調整版。演出面はほぼCSと同じ。~ イケイケすぎたCSのコンボ関係の調整から、試合開始直後ではコンボは伸びにくく、ゲージを使う・画面端に追い込むなどでCS同様にコンボが伸びやすくなるといった抑揚を付けるよう調整が行われている。~ 「全キャラ攻めが非常に強いため、どのキャラでも勝機は十分あるためキャラバランスが良い」と評されるようになったのも本作から。~ 家庭用は「CS2」というタイトルで発売されたのは携帯機版のみだが、PS3・360版「CS」でも「CS2」準拠のキャラクター性能に無料でバージョンアップ可能。ただし、DLCキャラは有料となる。 #region(CS2で追加された使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明| |プラチナ=ザ=トリニティ|CS2|マジカルシンフォニー|Dボタンを押すとランダムで選出されたアイテムを装備。もう一度Dボタンを押すとそのアイテムで攻撃する。| |レリウス=クローバー|CS2(Ver1.10)|デトネーター|Dボタンを押してレリウスに追尾する人形を召喚。人形を召喚している間は専用の通常技や必殺技を出すことができる。| #endregion ***コンティニュアム・シフト エクステンド 2011年に配信された「CS2」のバージョンアップ版(Ver1.10)。家庭用では「~エクステンド」というタイトルで単品で発売されている。 2011年12月17日にPS3、PS Vita、XBOX360用に発売。定価は5,980円。2012年5月31日にPSP版、2014年12月11日にWindows版(Steam等でのDL配信)が発売された。~ 新キャラをさらに1人追加。内容はCS2をさらにマイルドに調整したものとなっている。~ VITA版はローンチタイトルでもあり、携帯機でありながらAC版・据え置き版と遜色ないクオリティを実現している。 -「EX」は新キャラクターの「レリウス=クローバー」を追加した「CS2 ver1.1」を準拠に「CS」のDLCを全て収録し、新モードに「アンリミテッドマーズモード」と「アビスモード」を追加、更にストーリーモードでは「CS2」の新キャラのシナリオ4つに、「CT」のストーリーを再構成した総集編が追加されている。 --『スーパーストリートファイターIV アーケードエディション』のような追加DL版や『GGXXAC+』のようなアペンドディスク版の販売がないため、前作からのプレイヤーはフルプライスで買わされる羽目になってしまった。 ---''要するに後出し完全版である。''「CS」で追加キャラやDLCを購入したプレイヤーへの救済措置はほぼ皆無。((ないことはないが「CS」のセーブデータがあればストーリーの進行度を引き継ぐことが出来るのみ。)) ***クロノファンタズマ 2012年11月21日稼働。 家庭用は2013年10月24日にPS3版、やや遅れて2014年4月24日にPS Vita版が発売されている。~ 新キャラ4人(家庭用版ではさらに3人)の追加に加え、「オーバードライブ」といった新システムの追加や、UIやステージの一新、既存BGMはアレンジを行って収録するなど大幅な変更が行われたバージョン。~ これまで抑え気味だったゲームスピードが速くなったのも大きな変更点。~ キャラバランスに関してはオーバードライブを利用したコンボでバーストを防ぎつつほぼどこからでも7,000を超えるダメージを出すハクメンやジャンプCにディレイをかけることにより運びつつダメージを取れ、全体的な性能もハイスタンダードなハザマを筆頭に「6強」と呼ばれるキャラが存在していたが比較的安定していた。しかし家庭用で追加されたココノエはアーケード版の強キャラ以上に図抜けて強いと悪い意味で話題になった((ざっくり言うと「開始時にランダムでグー・チョキ・パーのうちいずれかがランダムで封印されるジャンケン」と揶揄された))。~ 2014年3月にはアーケード向けに新キャラとバランス調整を施したVer1.10が稼働。5月に家庭用向けのパッチが適用された。 -主な変更点 --ゲーム内容についてまず第一に「''コンボを短くした''」と発表。コンボの繋がりやすさはそのまま、ゲームスピードを早くしたこと、また「一回のコンボで一定時間が経つとすぐに受身が取れるようになる」というシステムを用いて改善を図っている。 --本作から導入されたオーバードライブ。オーバードライブゲージが満タンの時に発動でき、一定時間Dボタンに関連した能力や技性能を強化することができる。強化時間は残り体力に反比例して増加する。 --ブレイクバーストの仕様変更。オーバードライブと操作とリソースを共通化しており、ガード、やられ中はバースト、それ以外ではオーバードライブが発動するようになり、通常時のバーストそのものが消滅した。 --ガードクラッシュ耐久値の概念が今作で完全に消滅。クラッシュトリガーというシステム技が全員に追加され、ヒートゲージを25%消費して、ガードクラッシュを誘発する攻撃を繰り出せる。 #region(CPで追加された使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明| |バレット|CP|ロックオン|Dボタンを押しっぱなしにすると自分を中心にサークルを展開。そのサークル内に相手がいる時、ボタンを離すとその相手に向かって突進攻撃をする。| |アズラエル|CP|ザ・テラー|Dボタンで出した攻撃がヒットすると「弱点」が付き、「弱点」が付いている時に再びDボタンで繰り出す攻撃を当てるとそのヒット効果が強化される。| |アマネ=ニシキ|CP|珠波衣羅盧(スパイラル)|Dボタンを押すとドリルで攻撃。削り能力が高い。このドリルは当て続けることでレベルが上がり、削り能力も上がるが、使いすぎるとオーバーヒートして逆に使えなくなってしまう。| |イザヨイ|CP|スカーレットジャスティス|Dボタンを押すと「ゲインアートモード」にチェンジ可能。もう一度押すと「通常モード」に戻る。ゲインアートモードではホバーダッシュを使った怒涛の攻めや強力な必殺技を使用できるが、この必殺技を使うには通常モードで必殺技を当ててストックされた零織ゲージを消費する必要がある。| |ユウキ=テルミ|CP(家庭用)|フォースイーター|Dボタンによる攻撃を当てるとヒットもしくはガードさせることで相手のヒートゲージを吸収する。| |カグラ=ムツキ|CP(家庭用)|ブラックゲイル|Dボタンを押すと構え、再度ボタンを押すことで派生技を繰り出す。| |ココノエ|CP(家庭用)|グラヴィトン|設置型飛び道具を放つ。設置したグラヴィトンは対戦相手やココノエの炎攻撃を引き寄せる効果がある。| #endregion -ストーリーが未完結なのは「CT」からずっとだが、「CP」では物語の途中で話が終わるCPの一部キャラに至っては物語途中で打ち切りみたいな展開も登場した。((特にバレットはラスボスも因縁の相手でもなく、EDも唐突に野営のシーンで師匠の仇を探してることがわかりそこで話が終わるというもの)) ***クロノファンタズマ Ver2.00(クロノファンタズマエクステンド) 2014年稼働。 家庭用は2015年4月23日にPS3, PS4, Xbox One, PSVita版が発売(Vita版のみダウンロード専売)。2016年3月2日にはWindows(Steam)版も発売された。~ 新キャラ2人(うち一人は復活キャラ)を加えてさらなる調整を施した「クロノファンタズマ」の最終バージョン。アーケード版は通称「BBCP2」と呼ばれる。「オーバードライブ」をガードキャンセルでも使えるようになったのが大きな変更点。((ロケテスト時はガードキャンセルオーバードライブが硬直のないキャンセルオーバードライブ扱いで発動していたため殆どの地上技をガードしてGCOD>ジェネシックエメラルドテイガーバスターが確定する疑惑のあったテイガーなどに対して不安がる声があったが、本稼働時には発動に硬直が存在する通常のオーバードライブ扱いとして発動したため大きくバランスを崩すまでには至らなかった。)) -変更点 --オーバードライブは本作からガードをキャンセルして発動できるようになった。効果時間は大幅に減少するが、上手く使えば相手の攻めに対して反撃に転じることができる。 --家庭用のストーリーモードに追加ストーリーが実装。 ---「リミックスハート出張版」ではスピンオフ漫画『ブレイブルー リミックスハート』の登場人物たちがゲームに初出演しており、中には後発作品でプレイアブル化するマイ=ナツメが含まれている。 #region(CP2.0で追加された使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明| |セリカ=A=マーキュリー|CP(Ver2.0)|ミネルヴァ|レバーを入れながらDボタンを押していくと連続技になる。| #endregion ***セントラルフィクション 2015年11月19日稼働。 家庭版は2016年10月6日に発売。対応機種はPS4とPS3。2017年4月26日にはWindows版(Steam)も発売された。~ 最終的に新キャラ8人(うち3人はボスキャラ)が追加され、既存キャラの調整も行われた。~ 既存キャラの一部の必殺技が削除され、似た用途で使用できる新しい必殺技が追加された点や、積極的な行動を取るとオーバードライブゲージの増加やダメージの増加などの恩恵があるアクティブフロウ、オーバードライブ中にオーバードライブを終了することによって発動できるエクシードアクセルなどが追加される。~ 家庭用の追加DLCキャラとして更にスピンオフ作品からEsとマイ=ナツメが参戦。~ 2017年にアーケード版、家庭用版ともにVer.2.0へとアップデートされ、六英雄最後の一人獣兵衛が満を持してプレイアブル化。NESiCAxLive2稼働版では全国店舗間ネット対戦が可能に。Ver.2.0版のオープニングムービーはまさにシリーズ総決算と呼べる圧巻の映像となっている。~ 2019年2月7日にはVer.2.0準拠、かつ全DLCを最初から収録している『Special Edition』がSwitchで発売された。~ 今作の家庭用ストーリーモードにて、ついにCTから続いたラグナの物語が完結した。 -主な変更点 --アクティブフロウは本作から追加された新システム。対戦中の行動に応じてポイント(不可視)が蓄積されていき、一定に達すると1ラウンドに1度だけ自動で発動し、一定時間アクティブフロウ状態になる。アクティブフロウ中は攻撃力が増加し、またオーバードライブゲージが通常よりも早く回復していく。 --オーバードライブ中に一度だけ(使うとオーバードライブ時間が終了する)使える「エクシードアクセル」という超必殺技が追加。通常時に当てればアクティブフロウ状態に、アクティブフロウ中に当てれば技の威力が大幅に増加する。 --クラッシュトリガーの仕様を若干変更。通常版とボタン押しっぱなしで発動するタメ版の2種類になり、通常版は発生が早い代わりにガードクラッシュ時間も初段補正もバリアゲージ削り量も劣る。タメ版はCPでの仕様をそのまま踏襲した性能になっている。 --新キャラクターの半数がドライブ周り以外にも固有特性、仕様を備えており、ここへきてより複雑化を進めていた感がある。 #region(本作の使用可能キャラクターとドライブ一覧) |キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明| |黒鉄ナオト|CF|ブラッドエッジ|血で作成した武器で攻撃する。ボタンの押しっぱなしにより溜め撃ちが可能で、リーチが長くなる上ガードブレイク効果が付与されるなどと言った恩恵を得られる。| |ヒビキ=コハク|CF|ダブルチェイス|自分の立ち位置から分身を放つ、及び分身をその場に残して相手に攻撃を行う攪乱攻撃。| |ナイン=ザ=ファントム|CF|無し|代わりに、アクティブスロットに錬成された「魔法」を操る事ができる。| |イザナミ|CF|沙麟<エクソダスアーク>|Dボタンを押すとモード変更を行い、モード中はノーモーションで飛び道具を出すことができるが、ガードができなくなる。| |Es(エス)|CF(家庭用)|クレストアーツ|Dボタンを押すと斬撃を行い、剣の軌跡に攻撃判定が発生する二段攻撃となる。| |マイ=ナツメ|CF(家庭用)|朱弾((「ガリアスフィラ」とルビが振ってある))=アウトシール|Dボタンを押すと槍を構え、ボタンを離すと投げる飛び道具。| |スサノオ|CF(家庭用)|武神|必殺技が強力だが、ラウンド開始時は必殺技を一つしか使えず、Dボタンを押した技を当てると他の必殺技がアンロックされていく。&br;全キャラ中唯一オーバードライブ中のみ使用可能なDD「哭キ穿ツ崩落ノ怨嗟」を持ち、これを使用すると全必殺技がアンロックされる。&br;ラウンド毎に初期技以外が再びロックされるのが難点。| |獣兵衛|CF(Ver.2.0)|不知火|Dボタンを押すと突進攻撃を行う。DD「不動 紗蓮陣」を使用すると、ラウンド中性能が大幅に強化される。| #endregion #region(ドライブ扱いではない固有特性、仕様を持つキャラクター) |キャラの名前|名称|説明| |黒鉄ナオト|エンハンサー|ダッシュ中に必殺技やDDを出すと性能が強化される。エンハンサー自体以外にも、地上D攻撃の溜め動作からダッシュを行うことができ、エンハンサーを活かすための仕様と言える。| |イザナミ|浮遊|二段ジャンプのかわりに搭載されている制限時間付き動作。浮遊中は左右移動可能で、出す攻撃が全て地上攻撃になる。このため、イザナミは唯一エクシードアクセルを空中でも使用可能。&br;浮遊中に攻撃を食らうと普段通り空中やられとなる。浮遊を行った高度が高いほど浮遊解除までの時間も短くなる。また、レバー上要素入力や一部の技を出すことで自発解除できる。| |~|夢重の盾|全キャラ中唯一のバリアゲージを使用する必殺技。打撃攻撃を無効化するバリアを貼る。夢重の盾展開中は普段通りに行動でき、相手はバリアゲージ切れを待つか投げ技でしか崩せない。これでドライブ展開中のガー不状態を補うのが基本。&br;時間経過か攻撃を防ぐごとにバリアゲージを消費し、ゲージがほぼ0になると夢重の盾は解除さる。この場合バリアガードと違いDANGER状態にはならない。| |~|時を止める|DD「虚無の刻」か「仁拾の刻」をヒットさせると発動。後者は出が遅くヒートゲージを100%消費する大技。| |マイ=ナツメ|ヴァリアブルアーツ|マイはボタン順押しのリボルバーアクションが不可能なかわりに、それぞれ決まった順番のボタン入力で様々な連続攻撃を行うことができる。中には連撃の締めにあえて構え動作(ガードポイント付き)を行う後の先狙いなルートも。| |獣兵衛|低空ジャンプ|ダッシュ中にジャンプを行うと、低く鋭いジャンプになる。| |~|回り込み|ダッシュしながら相手に接触すると背後に回り込む。ダッシュ中、1P側なら3、2P側なら1に入れ続けていると派生しない。| |~|急ブレーキ|通常ダッシュ動作の終わりには隙が生じるが、ダッシュ中にレバー後方入力で隙なく止まることができる。| |~|派生ダッシュ|バックステップ終わり際にレバー前入力で、距離は短いが素早いダッシュを行う。派生ダッシュ中にジャンプや攻撃などを行うと、通常より前進しながらのものとなる。| |~|獣兵衛ののけぞり時間|立ち状態のけぞり時間が他キャラより長いため、コンボを食らいやすい。| #endregion **関連作品 -『XBLAZE CODE:EMBRYO』 --ブレイブルーシリーズの150年前の世界が舞台となるアドベンチャーノベル。舞台は日本で共通点は一部の用語とキャラクターの役回りのみ。 --メインヒロインのEsがセントラルフィクション家庭版よりプレイアブルキャラとして参戦。 -『XBLAZE LOST:MEMORIES』 --『CODE:EMBRYO』の続編で、Esルートからの続きとなる物語。舞台は魔導都市イシャナ。 --主人公および「いもうと」は外見・声ともにブレイブルーシリーズのとあるキャラと一致しており、より関連作らしくなった。 -『BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE』 --今作及び『P4U』『[[UNDER NIGHT IN-BIRTH]]』、そして海外発の3Dアニメ作品『RWBY』のキャラが登場する初のアークシステムワークスクロスオーバー格ゲー。タイトル通り2vs2のタッグバトルとなった。『RWBY』以外は全てアークシステムワークスに関連している作品である((その縁なのか後に初のゲーム作品『RWBY アロウフェル』でパブリッシングにアークシステムワークスが担当するようになった。))。 --システムや明るいお祭り風の作風等は『P4U』に近い。同作品はもちろんのこと、他作品との掛け合いも豊富。 --バージョンアップで新たに『アルカナハート3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!!』『閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS -少女達の選択-』『アカツキ電光戦記』のキャラが追加されているが同じ作品の『GUILTY GEAR』との共演は実現しなかった。

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