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このページではPS2/GCソフト『ドラゴンボールZ』と、その続編『Z2』『Z3』の紹介をしています。~ 判定は『Z』『Z2』が「''なし''」、『Z3』が「''良作''」です。 |>|>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールシリーズ]]''| //どなたか全体的な加筆とインフィニットワールドについてお願いします //あとPSPの『真武道会』シリーズはここに入れておくべきでしょうか? //(↑返信)真武とIWは別のページにすべきだと思います ---- #contents(frame) ---- *ドラゴンボールZ 【どらごんぼーる ぜっと】 |ジャンル|対戦格闘|&amazon(B00007F7R5)&amazon(B0000TC3XI)| |対応機種|プレイステーション2&br()ニンテンドーゲームキューブ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ディンプス|~| |発売日|【PS2】2003年2月13日&br()【GC】2003年11月28日|~| |定価|7,140円|~| |廉価版|PlayStation 2 the Best&br()2004年9月16日/2,940円|~| |判定|なし|~| |ポイント|原作再現は良好&br()ストーリーはセル編''まで''収録&br()見所は多いifストーリー&br()セルリン|~| **概要 据え置き機では『[[ドラゴンボール FINAL BOUT]]』から6年ぶりとなるドラゴンボールのゲーム((携帯機を含めるとGBCの『伝説の超戦士たち』から半年ぶり。))。~ 原作『Z』のサイヤ人編からセル編までを収録している。~ OPムービーはドラゴンボールZの初代OPをフルポリゴンで再現したものとなっており、ストーリーモードも極力原作を再現している。~ ちなみに、日本では本作のみゲームキューブ版も発売されている。2に先駆けて『ドラゴンシェーディング』が採用されPS2版から画質が向上している。~ #region(オープニングとプレイ動画) &video(http://youtu.be/Qi0OPuRvm3U) &video(http://youtu.be/HbqEs3z_uGM) #endregion **基本的なシステム -本作のシステムの基礎は続編である『Z2』以降も受け継がれている。 -□ボタンでパンチ、△でキック、○で気功波、×でガード。 -□+△、もしくはコンボの締めに相手を吹っ飛ばすチャージ攻撃が出せる。タメ中は一発分のアーマーが付き、最大までタメるとガード不能になる。 --チャージは×(ガード)でキャンセルできる。相手を吹っ飛ばさずにコンボを続ける、フェイントをかける、チャージ中の被弾を防ぐなどに使える。 ---説明書には載っておらず、裏技的な存在だが、本作のシステムを踏襲した作品は全てこのチャージキャンセルが可能なため仕様である。 -自分と相手のチャージ攻撃がぶつかり合うとバーストモードに移行。レバガチャして勝った方がダメージを与えられる。 -格闘攻撃は方向キーを加えることで性能が変化する。 -□+×で投げ。 -□+△+×で変身。 -ボタン同時押し技が多いが、LボタンとRボタンがショートカットキーになっている。 -地上ダウン寸前に×で受け身。 -×+↑で画面奥、×+↓で手前に軸移動。 -×+←←で気溜め。 -一部のステージ端で相手を吹っ飛ばすと演出に移行し追加ダメージを与えられる。 --天下一武闘会ステージではリングアウトとなり失格してしまう。 -各キャラクターの技などは手に入れたスキルを装備する事によって使えるようになる。 --一切スキルによるカスタマイズが入らない、基本的な技が搭載されているだけのキャラも使える。 --技だけでなく、仙豆のような回復アイテムや、気力の減少を抑える効果のスキル、変身できなくなる代わりに常時気力MAXになるスキル、特定スキルを入れないで対戦すると両者ともに体力が減少するスキルなど、スキルの幅もかなり広く、ここだけでも戦略性がある。 --また、同じ技のスキルを二つ以上入れるとその技の攻撃力が強化されるなどの仕様もある。 -クリア後には隠しモードが開放される。 --Z1ではミスター・サタンを使用してのスコアアタックである『レジェンドオブミスターサタン』が隠しモードとなる。 ---- **評価点 -原作の名場面を再現しているなど、原作再現が良好。 --また『もしもベジータが仲間思いだったら』『もしもセルがクリリンを吸収してしまったら』といったギャグ路線シナリオもある。 --パッケージには悟空が初めて超サイヤ人に覚醒してフリーザを睨みつけている名シーンが採用されているが、これは「何も説明しなくても、''この瞬間の悟空がパッケージになっていれば、ファンはこのゲームが何なのかを理解してくれるはず''」という原作リスペクトによるものである。 -ストーリーモードのCGムービーの再現度が非常に高く、今でも語り草になっている。 --オープニングムービーはテレビアニメのものを再現している。サイヤ人編~フリーザ編のものだけではなく、人造人間編のものも再現。 ---ゲーム本編のCGモデルそのままでTVアニメOPムービー再現という点では『[[北斗の拳 世紀末救世主伝説]]』を思い出すが、あちらはゲームに合わせてアレンジが施されていたのに対し本作はTVアニメのものをほぼ完璧に再現している。~ ちなみに、本作プロデューサーはその『北斗の拳 世紀末救世主伝説』と同一である(後述)。 -プレイヤーキャラは隠しキャラを含めて23人と多い。またドドリアやラディッツ、17号、ヤムチャなどが格闘ゲームで使用可能になったのは本作が初でファンを喜ばせた。 --上記の通りミスターサタンも使用可能。しかもZ戦士と渡り合えるなどゲーム補正もあるとはいえ原作より露骨に強い。 --意外なキャラクターが使えるようになるという部分は後の『スパーキング』シリーズに通ずる点がある。 -一部のキャラは2Pカラーで衣装が変わるのだが、そのチョイスがかなり凝っている。悟空はセルゲーム編で着ていた私服姿、ヤムチャはフリーザが地球に襲来してきた時に着ていた私服姿など等。 **問題点 -格闘ゲームとしてはやや大雑把なシステム。 --上段・下段の区別がなく、ジャンプも存在しない。これは後のシリーズでも踏襲される。 ---ガードクラッシュは存在するため、崩しはチャージキャンセルなどを利用してとにかく攻めまくって強引に割るか、投げということになる。 --各キャラのコマンド表も基本的に似たり寄ったりであり、コマンド自体も単純なものが多い。 ---キャラゲーだし、格闘ゲームが苦手な人にはこのくらいがちょうどいいかもしれないが…。 --またチャージキャンセルの存在が厄介で、様々なコンボを構築できるが、ひたすら長いコンボも作られ長い時間相手を拘束することになる。本作にはコンボ抜けの手段がないため、延々殴られ続けることに。 ---チャージキャンセルを覚えるとゲームの遊び方はがらりと変化するだろう。 -スキルを装備しなければ技や変身が使えない。 --これ自体は別に悪いわけではないが、キャラごとに技が多いため使いたい技を使えないこともしばしば。 --挙句、投げ技すらスキル扱い。 --上位の変身スキルを装備するには、下位の変身スキルを装備しなければならない為に余計にスペースを食う。特に肝心の主人公である悟空が顕著((変身スキルだけで何と4つもある))。 -必殺技のコマンドが「□→□→□→□→○」などであるため、パンチやキックを挟まなければ必殺技を出せない。 --技のコマンドは基本的にボタンの単調な組み合わせで出来ている。格ゲー経験者には退屈に感じるかもしれない。 --○で出せる通常気功波も一発ずつしか撃てないので、遠距離戦は殆ど出来ない。 -変身するには気力ゲージを貯める必要があるが、これを貯めるのに少し骨が折れる。 --例えば、本作で悟空が超サイヤ人になるには気力ゲージが5本も必要。狙って変身するよりは普通に戦ったほうが早いかもしれない。 --しかも超サイヤ人に変身した後は気力が物凄い勢いで減っていく。 -(↑と関係して)パワーアップ形態時に必要気力ゲージを下回った状態でダウンすると形態が解除されてしまう。 --超サイヤ人に変身するのに厳しい割には、解除はあっという間である。 -ストーリーがセル編までしか収録されていない。 --ブウ編の要素は隠しキャラでグレートサイヤマンが使えるぐらいである。そのため、超サイヤ人2になれるのは少年悟飯のみ。 -グラフィックの質(ポリゴンモデルやエフェクトなど)が低い。 --本作のキャラのモデルはまるでクレイアニメ。発売当時の2003年の作品としてもやや見劣りするグラフィックであった。キャラ造形の再現度自体は非常に高いのだが…。 --後発のGC版ではトゥーンシェーディングによって幾分かグラフィックは良くなっている。 -通常攻撃や必殺技のモーションの使いまわしが多く(というか固有のモーションを持つキャラはいない)、一部ではキャラのイメージと食い違っている。 --相手に超速かつ連続で打撃を浴びせる連打技(例:超龍撃拳)、空中で連続攻撃を決めて地面に叩き落す落下技(例:斬空拳)、連続で気弾を放つ遠距離技の3つに分けられる(例:連続かめはめ波)。因みに始動はどれも特定のコンボから行う。 -敵の戦法が汚い。というか今作のCPUは難易度を低くしてもかなり手強い。 --常にガード状態(どちらかと言えばガードボタン連打状態)または、ダッシュ攻撃を連続して使ってくる。投げ技は高確率ではじかれる。 --ダッシュ攻撃で対抗するという方法もあるが、少しでも攻撃の手を緩めるとボコボコにされる。どうしろと… //---- //**総評 ---- *ドラゴンボールZ2 【どらごんぼーる ぜっとつー】 |ジャンル|対戦格闘|&amazon(B00015BG34)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ディンプス|~| |発売日|2004年2月7日|~| |定価|7,140円|~| |廉価版|PlayStation 2 the Best&br()2004年9月16日/2,940円|~| |判定|なし|~| |ポイント|グラフィックは大幅に進化&br()システムは前作とほぼ同じ&br()ゴタン、ヤム飯、クリーザ|~| 人気を博し、製作された続編。前作には出なかったブウ編のキャラクターも登場している。 **概要(2) -OPが本作オリジナルのものとなった。テーマソングも『Z』時代のドラゴンボールソングの代名詞・影山ヒロノブ氏((第1期OP「CHA-LA HEAD-CHA-LA」を始めとし、第1期ED「でてこい とびきりZENKAIパワー!」や一部挿入歌を除く『Z』時代の(劇場版含む)殆どの主題歌を歌唱。『GT』以降のアニメシリーズには関わっていないものの、ゲーム作品では2010年の『ドラゴンボール レイジングブラスト2』まで担当し続けた。))が歌っているため雰囲気にかなり合っている。 --ちなみに『Z2』のOPは『Z3』で見ることも可能。 -レンダリングが原作の雰囲気を再現した『ドラゴンシェーディング(いわゆるマンガシェーディング)』となった。 -前作のストーリーモードに代わってボードゲーム感覚でゲームを進めるドラゴンワールドモードが登場。 --基本は悟空が主人公で、お供キャラとして1~2体呼べる。お供は全員がZ戦士で、敵キャラは一切使えない((ベジータを除く))。 --キャラクターには残機が存在し、バトルに敗北すると残機が1つ減る。そして、バトルに敗北すると次の自分のターンまで昏倒状態になり、この状態で再度バトルに敗北すると残機が2つ減る。つまり、残機が3つあっても、&bold(){次の自分のターンまでに2連続でバトルに敗北するとそのキャラクターは消滅してしまう。} --悟空の残機がなくなるとゲームオーバーになり、セーブした場面まで戻される。そのため、&bold(){何かやり残したことや忘れたことがあった場合は、最初からやり直すか一度クリアするしか方法がない。} -隠しモードとして特殊な条件下で戦う『バビディの宇宙船』が追加。ブウ編のキャラクターは全てこの『バビディの宇宙船』で入手する。 -さらに隠し要素としてドラゴンボールのセルフパロディ作品である『ネコマジン』のキャラクター・クリーザが使えるようになる(フリーザの別カラー扱いだが)。またドラゴンワールドモードの隠しステージの背景に他のネコマジンキャラが多数出演している。 ---- **評価点(2) -OPがオリジナルアニメ。 --一部の作画が怪しいと言われることもあるが((青年悟飯とヤムチャが同一人物に見えるレベルで同じ))、全体的なレベルは高く、演出もド派手。特に超3悟空と純粋ブウの戦闘シーンは一見の価値あり。そのため、後述の『Z3』より好きという人も多い。 -ドラゴンシェーディングの導入によりグラフィックの質が向上した。 -究極技の演出がかなり派手になった。 -魔人ブウや界王神、ビーデル、ベジットなどブウ編キャラが参戦した。 --ブウに至っては善・悪・純粋と3キャラ用意されている。 --それに伴い、戦闘中にフュージョンやポタラでの合体ができるようになった。 ---フュージョンは時間制限があるものの気力無限((仮に時間が0になっても、ダウンさえしなければ合体は解除されない))、ポタラは時間制限無しだが気力は普通と差別化されている。 -一部必殺技が「方向キー+○」でも出せるようになり、前作よりは遠距離で戦えるようになった。 **賛否両論点(2) -原作で悟空の想像として登場したサタンと悟空がポタラ合体したゴタン、完全オリジナルのヤムチャと天津飯のフュージョン戦士であるヤム飯、フリーザやセルやベジータやヤムチャ&天津飯を吸収した悪ブウ(排球拳や操気弾など吸収した相手の技もきちんと使える)など悪乗りの産物の隠しキャラクターが多数登場する。 --キャラゲーなのだからキャラが多い分には問題ないという人もいれば、こんなキャラを出すくらいならリストラした19号やザーボンなど原作キャラを出してほしいという声もある。 --ヤムチャ&天津飯を吸収すると'''何故か弱くなる'''。さすがに失礼な気がしないでもない。((ちなみにヤムチャ&天津飯を吸収した際の攻撃力は85%である。なんと合体に失敗したゴテンクス(90%)よりも低い。)) --爆笑したプレイヤーも多いが、結局のところ不評だったのか『Z3』では登場していない。 --折角の新要素「合体」をゴテンクスとベジットだけのものにしたくなかった、なんて事情もあったかもしれない。 --なお、ヤム飯は後の『ドラゴンボールフュージョンズ』にて再登場を果たしている。 **問題点(2) -前作から一部のキャラがリストラされた。 --孫悟飯(幼年期)、ザーボン、ドドリア、19号がリストラされている((因みに後のシリーズで復帰したのは孫悟飯(幼年期)のみ))。 ---ただし、19号はほぼ同性能のドクター・ゲロ(20号)に交代したと言えなくもない。 --フリーザとセルは最終形態(完全体)しか使えない。但し常時変身状態である事を意識した調整がされており、初期攻撃力が他のキャラよりも高いが、気力が常に減少し続ける仕様となっている。((ちなみに魔人ブウ(純粋)は無条件で初期攻撃力が他のキャラより高い。いくらストーリーの最終ボスとはいえセルとフリーザは気力が減るデメリットありきなのにこの仕様は流石に…))納期までにモデルの製作が間に合わなかったのだろうか? -基本的にシステムは前作とほぼ同じ。やはり荒削り。 --必殺技の簡略コマンドはあるが、通常攻撃からキャンセルで簡易入力必殺技はできない。 --相変わらずモーションや必殺技の使い回しも多い。 -メインモードであるドラゴンワールドモードが大変不評。 --基本的に原作再現だった前作とは違い、今作では終始悟空が主人公であり、原作とはかけ離れたストーリーが展開される。(例として人造人間編、何の脈絡もなく突然ドクターゲロ(人造人間20号)が現れ、19号ではなく栽培マンを5匹連れて追いかかってくるというもの。さらに、未来からトランクスが来ない) --味方の体力ゲージは常に3本で固定。その癖相手は体力ゲージが4~5本あることがザラ((魔人ブウはゲージ5本で固定))。一応自キャラの体力ゲージが増える場面もあるが極一部に限られる。仮にバトルに敗北しても削った分の体力ゲージは引き継がれるが、&bold(){ゲージの本数を減らさないと意味がないため}、ゲージを減らしきる前に倒されると何の意味もなくなってしまう。 --パッケージ裏では「物語は自分で作り上げろ!」という謳い文句が書かれているが、実際はそこまでの自由度はハッキリ言って無い。 --各ターン1マスしか動けないため非常にテンポが悪い。一応、とあるアイテムを拾うことで動ける回数を1回増やせるが、そのアイテムがどこにあるのかは一切ヒントなし。おまけにステージを跨げば元に戻る。 --ステージは9個((隠しステージを入れれば10個))存在し、ステージ1がサイヤ人編、ステージ2~3がナメック星編、ステージ4が人造人間編、ステージ5~9が魔人ブウ編となっており、明らかに魔人ブウ編に力が入りすぎている。特に悲惨なのはステージ4で、ステージクリア条件が「ドクター・ゲロを倒せ」→「人造人間を倒せ((16号、17号、18号の3体が出てくるが16号と17号か18号のどちらかを倒すだけで良い))」→「セルを倒せ」と次々と入れ替わり、非常にだれる展開が続く。 --キャラを増やす方法は大概が特定の組み合わせでバトルをし、相手を倒しきる(残機を0にする)ことなのだが、ヒントは一切ない。基本は原作再現のバトルでキャラが解放されるが、好きなキャラや得意なキャラを使ってのバトルができなくなる。「物語は自分で作り上げろ!」とは何だったのか… ---さらに、魔人ベジータのスキルを出す方法は、ステージ5でバビディに洗脳されたベジータを倒しきることなのだが、&bold(){洗脳された戦士(ベジータ、フリーザ、セル)は2回までしか戦うことができず、3回戦うとゲームオーバーとなってしまう。}そして、ベジータの残機は3つあるため、一人がベジータを昏倒状態にさせてもう一人が昏倒状態のベジータを倒すしか方法がない((この時点であと1回戦うとゲームオーバー))。当然、セルやフリーザもプレイヤーに積極的に戦いを仕掛けていくため、彼らとエンカウントしないように逃げつつ、ベジータを倒さなければならない。おまけに先述のようにゲームオーバーになるとセーブ直前に戻されるため、&bold(){取り返しのつかない状況にしてしまうと、その回でスキルの取得を諦めなければならない。}ただでさえだれる展開があるステージ4をクリアしてのこの仕打ちは少々あんまりではないか。 -前作で2倍→5倍→10倍となっていた悟空の界王拳が20倍で固定となっている。原作で20倍を使用したのはフリーザ戦のほんの一瞬だけのはずなのだが… -何故か青年トランクスが超サイヤ人2になれる。これまた何故か『Z3』でも引き続き変身可能((後にAC『ドラゴンボールヒーローズ』にて超サイヤ人3にまでなってしまったが。))。逆に超トランクスは削除されてしまった。 --後のアニメ『超』では超サイヤ人2になれるようになったため逆輸入と言えなくもない。 -スキルを買うためにはゼニーが必要となり、ゼニーを稼ぐために天下一武道会モードに入り浸ることになり易い。 --と、正規の方法では単純作業且つ根気の必要な収集作業なのだが、下記のある裏技を使用することで崩壊してしまう。 -バグが多い。ある操作をするとスキルを勝手に獲得できるバグや、人造人間17号・18号・セルの必殺技「エネルギーフィールド」を挑発でキャンセルすることで暗転中の時間停止のまま自分だけ動けるバグ(通称「ザ・ワールド」((由来は漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の悪役・DIOが使う時を止めるスタンド能力から)))など、ゲームの進行に影響を及ぼすものも多い。 --ちなみに天下一武道会でこのバグを使うと''フリーズしてしまう''。ご利用は計画的に。 -必殺技が簡易コマンドで出せるようになったはいいが、CPUがこれでもかと言わんばかりに必殺技を使ってくるようになった(いわゆる「ぶっぱ」)。むしろ隙ができると思う人もいるかもしれないが、必殺技名を叫んでいるときは暗転状態で操作不可のためガード以外防御手段はない(一応、後退or軸移動で回避することも可能だが、咄嗟の判断で命取りになることが多いためガードした方がぶっちゃけ安全)。 -必殺技の一部にアナログスティックを回転させてアクションゲージをためる、画面に表示されたキーを左に表示されたものから順番にミスせず押すなどの行為(いわゆるQTE)が必要になったものもある((スティック回転入力に関しては、左右両方のスティックを回すことでゲージを早く溜めることができる))。 --この判定に失敗すると技の威力が落ちたり技で相手の体力を0にしようとしても必ずギリギリ残ったりスーパーゴーストカミカゼアタックや操気弾のように自爆してしまうものもある。 --破壊王子ベジータのファイナルエクスプロージョンは少々特殊で、他の絶対入力の究極技よりも必要なゲージ量が多くなっており、尚且つ最大まで入力できないと自分が負けてしまう。本気でやっても最大までいけるかいけないかギリギリである。 --特に面倒なのは相対入力(プレイヤーが互いに入力して優劣を決めて成功・失敗の判定を下すこと)。表示されるボタンのうちどれかを入力し違うボタンなら成功になるものと、アナログスティックの回転でゲージの長さを競い長い方が勝利になるものがある。せっかくコマンドを決めて技を当てても、最終的な威力や技の成功がジャンケンやさらなる互いのプレイヤーの入力で決まってしまうのは、プレイヤーへの負担が大きすぎる。 //---- //**総評(2) ---- **余談(2) Vジャンプの企画で『ドラゴンボールZ2V』という特別なソフトが抽選で2000名に配布された。~ 最初から全スキル開放状態、通常版にはいないクウラ(フリーザのコンパチ)、バビディに洗脳されたフリーザとセルが使用可能だが、セーブ・ロードができない。~ 海外では今作もゲームキューブ版が発売された。 ---- *ドラゴンボールZ3 【どらごんぼーる ぜっとすりー】 |ジャンル|対戦格闘|&amazon(B00074ZEKK)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ディンプス|~| |発売日|2005年2月10日|~| |定価|7,140円|~| |廉価版|PlayStation 2 the Best&br()2006年3月2日/2,940円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|グラフィックもシステム面も進化&br()アニメオリジナルキャラの追加&br()さりげに[[スパーキング>ドラゴンボールZ Sparking!]]と連動|~| Zシリーズ第3作。全体的な完成度が高まり、劇場版やGTなどのアニメオリジナルキャラも登場する。 **概要(3) -ドラゴンシェーディングに更に磨きがかかり、テカりが加わるなど完成度が高まった。 -各キャラクターのストーリーを楽しめるドラゴンユニバースモード。 --シナリオそのものは紙芝居で一部オリジナル展開を加えているが、基本的に原作をなぞっており、さらにキャラごとにシナリオが用意されている上戦闘の結果などでシナリオに分岐が発生するため、かなりの種類の物語が遊べる。ボイスも多数収録されている。 --また、シナリオ進行は舞空術で世界中を飛び回って目的地に到達することで行われるようになった。道中に寄り道ポイントも用意されている。 -大幅に改良されたバトルシステム。 --キャラクターごとに基準気力値が設定された。前作までは変身するごとに気力消費が激しくなっていったが、本作は真逆で&bold(){変身するごとに基準気力値が増えていく仕組みとなった。} ---これにより、各キャラクターは対戦中、気力が決められた基準値まで徐々に回復するようになった。 ---キャラや変身形態によって基準値が変わるので、見極めや追い討ちなどの気力を著しく消費する攻撃は基準値が多いキャラが必然的に有利になる。 --変身が必要気力を下回っていればダウンしなくても解けるように変更された。前作まではダウンさえしなければフュージョンも延々引き延ばせたが、キッチリ時間通り変身解除されるようになった。~ なお、今作で変身が追加されたフリーザ・セルや新キャラのクウラなど変身が解けないキャラもいる。 --気功波が連続して出せるようになった。基本は4発だが、幼年悟飯やヤムチャなどは3発、フリーザやセル、ブウなどは5発出せる。 --究極技の成否に関係する疲労ゲージの追加。攻撃を受け続けるごとに疲労ゲージが青→黄→赤に変化し、赤になると究極技を放つor食らうときに不利になる。 --互いに飛び道具技を発動したときに「気弾バースト」が発生するようになった。双方で左・右スティックを回転させて入力を行い、相手の気弾を押し切ったほうが勝利して大ダメージを与えられる。 --「本気中の本気」を再現したハイパーモードの追加。 ---ハイパーアーマーが付き、究極技が撃てるようになる。その代わり発動中は気力が徐々に減少し、疲労も激しい。 --相手の攻撃に合わせてガードボタンを押した際に「避け」が発動できる。気力ゲージを消費するが、ガードより隙が少ない。 --同時に方向キーを相手方向に向けて押すことにより「見極め」が使える。気力を消耗して相手の背後に回り、コマンドによってはそこから「見極め攻撃」が出る。 ---見極め攻撃自体は全員が使うことができるが、ビーデル、ミスター・サタン、ウーブの3人は気弾系の攻撃と追い討ち攻撃の見極めができないためやや不利である。 --相手をふっ飛ばした際にできる追い討ち攻撃の追加。 --ハイパーモード中に追い打ち攻撃のコマンドで「ドラゴンラッシュ」に移行。 ---QTEが入り、成功すれば相手に追い打ち。最大3回までで、スキルによっては最後まで成功させた場合に技演出が出る。 --体術スキルの削除・アイテムスキルの追加。((ただし投げ技は前作までと同様にP+Gを押すと使用できる。)) -隠しモードではキャラクター育成モードであるドラゴンアリーナモードが追加。 --育てたキャラクターはパスワードにより、プレイヤー同士で戦わせることもできる。 --後に発売された『[[ドラゴンボールZ Sparking!]]』にて本作で育てたキャラを持ってくることも可能。 **評価点(3) -今作もOPがオリジナルアニメで、主題歌も引き続き影山ヒロノブ氏が歌っている。 --サビの部分では後年の劇場版『ドラゴンボール超 ブロリー』に先駆けて(当然、どちらも『Z』仕様だが)ゴジータVSブロリーの戦いがアニメーションで描かれている。 -前作からキャラ数が増加。変身・合体を数に入れなくても実に38体が使える。当時のドラゴンボールゲーム作品では歴代最多。 --フリーザやセルはちゃんと第1形態なども使える。特にフリーザは第1作ではムービーのみの登場だった第2・第3形態が初めて使用可能となった。 --劇場版やGTのキャラの参戦。『Z2V』にて先行参戦したクウラや劇場版屈指の人気キャラであるブロリーも勿論登場。更に初代アニメの少年期の悟空もサプライズ的な形で参戦した。 --そしてTVSPで登場しマニア人気は高いものの知名度は薄れていた悟空の父・バーダック((TVSPの映像ソフトは2003年発売のDVDBOXに収録されるまで海外版のみ。他のゲームへの出演も無く、本放送以外の露出は原作のたった2コマだけという状態が長く続いていた))が参戦したのはファンを驚かせた。 --また、前作までCPU専用キャラだった栽培マンとセルジュニアもプレイキャラに昇格した。 ---この2人はライフゲージ一本につきワンキャラとなり、一本減るごとに次のキャラが登場するという特殊な仕様となっている。 -メインであるドラゴンユニバースモードは前作と比べ自由度が向上している。 --過去のドラゴンボールのゲームでこれだけ世界を広く自由に移動できるように描写したことはなく、まさに世界中を飛び回れる快感を楽しめる。 --この「マップを飛んで移動し、目的地にたどり着くことでシナリオを進める」方式は、後の『Sparking!』シリーズでも採用されている。 --全体マップは鳥山氏監修の設定資料集をベースに作成されているなど手を抜いていない。 -グラフィックのさらなる向上。陰影とテカりがよりくっきりしている。 -究極技の演出がもっと派手に。既存の物も手直しされた。 --特に「地球規模の爆発→演出後は地形が崩壊したステージで戦闘」という流れはCMで使われたこともあり話題を呼んだ。 --また劇場版の要素も入ったため、悟空はヒルデガーンに放った技「龍拳」が初めてゲームで採用された。 --『Z2』『Z3』の演出は大分好評だったのか、アーケードのデータカードダスで脈々と使いまわされることになる。 -ドラゴンラッシュの演出も原作再現度が高く迫力もあり評価が高い。 -戦闘システムが改良され、より遊びやすくなった。 --瞬時に相手の背後に移動する「見極め」、吹っ飛ばした相手への追い打ち攻撃、かめはめ波のような光線系必殺技がぶつかった時になる「気弾バースト」など、よりドラゴンボールっぽい要素が増えた。 --特に「見極め」は食らい中にも出せる仕様のため、これが追加されたことで永久パターンからの脱出も可能になった。 ---しかし、見極めはノーリスクで出せるわけではなく、消費ゲージ量3本とコストがかなり高い。また見極め不可能な攻撃の存在や見極めからの攻撃をさらに見極めで返すことも可能なことから、ただ乱発していれば勝てるという代物でもない。これによって駆け引きも必要となった。 --技の仕様が大きく変更されたことでQTEがほぼ排除されている。絶対入力はゴテンクス、ゴジータへのフュージョンのみ。相対入力はドラゴンラッシュとベジットへの合体、多くの究極技での「自分と敵がアクションゲージをタイミングよく3回止めて、最終的なゲージ量の優越で技の成功・失敗を決定」というものだけである((このアクションゲージは疲労状態によって速さが変わり、赤だと非常に速くなる))。 -スキルの付け替えのみだったカスタマイズ要素に、直接ステータスを弄れる育成モードを加えたことでより長く遊べるようになった。 -ドラゴンアリーナでパスワード入力するとピッコロ大魔王、長髪のトランクス、天使の輪が付いた悟空が出現する((ピッコロ大魔王はピッコロの色違いで声はそのままだが、技のエフェクトが変色している))。 --パスキャラはプレイヤーが育てられる限界値よりもかなり強く設定されている。 **問題点(3) -リストラされた一部のキャラが復活せず。 --復活したキャラもいるものの、ザーボンとドドリアが結局復活しなかったのは不可解である。ドラゴンユニバースにて存在が触れられているだけに尚更そう感じる。容量の問題で無理だったのだろうか… -Z仕様の悟空やベジータが、GTの超サイヤ人4に変身する。 --今作ではGTの悟空とベジータは登場しないため、Z時代の悟空とベジータが超サイヤ人4に変身する。 --原作ではありえない設定であり、変身した途端に衣装がZからGTのものに変化するのも違和感がある。 --後に発売されたスパーキングシリーズやゼノバースシリーズでは、ZとGTは別キャラ扱いになっている。 -改良したと言っても、やはりシステムの基本部分は変わらない。 --とはいえ、見極めなどの存在から純粋な対戦ツールとしての完成度は雲泥の差である。 -ドラゴンラッシュは運任せになりがち。 --CPU戦では完全に運だが、対人戦でも最終的には「画面に表示された2つのボタンのうちどちらか一つを入力」なので、勝率2分の1であいこが存在しないじゃんけんをすることになる。また、見てるだけの時間がそこそこ長い上に一回の対戦のなかで複数回発生しがちなので、テンポを損ねている。 -前作よりは減ったが、まだまだ使い回しが多い。 --特にドラゴンラッシュのモーションは途中が完全固定なうえにフィニッシュでも4パターンしかない。「各キャラに4パターン」でなく「モーション自体が4パターン」である。一応、悟空・ベジータ・ピッコロ・サタンはカスタムスキルでフィニッシュが専用技になり、ゴテンクスも専用技を持つ((悟空は「瞬間移動かめはめ波」、ベジータは「ファイナルフラッシュ」、ピッコロは「魔貫光殺砲」がこちらに回されてしまったため、原作でも印象的な出番のあったこれらの技をゲーム内で見る機会が少なくなりがち。))。 --何故かフリーザ第3形態のみ原作再現で独自のフィニッシュが用意されている。 --パンチやキックといった通常攻撃のモーションも使い回しだらけ。後に発売されたスパーキングシリーズやゼノバースシリーズのような原作の動きを再現したモーションもほとんど無い。 -演出が派手になったことにより、ムービーの時間が長くなってテンポが悪くなった。~ とりわけドラゴンラッシュは上記の通りワンパターンな映像の合間にじゃんけんが挟まってくる。いくら迫力の映像でも流石に飽きる。 -前作同様、スキルを買うために天下一武道会に入り浸ることも多い。 -スキル種類の変更により、すべての技が使える能力スキル『限界突破』が一部のキャラを除き、無用の長物と化してしまった。 --ただし、今作の場合は必殺技のダメージが「スキル重複<限界突破装着」なので、一概に弱いとは言えないが、攻撃スキルが2つや3つしかないキャラはあまり意味を成してない。((具体的に言えばスキル重複のダメージが1.25倍、限界突破のダメージが1.5倍。)) -キャラバランスはもともとあってないようなものだが、やはり崩壊していると言っていいほど悪い。 --前作までと比べて究極技を使えるキャラが大幅に増えたものの、悟天や幼年トランクス、ラディッツなど一部のキャラは終始究極技が無いまま。少年悟空やバーダックでさえ究極技があるのに。悟天は一応、フュージョンがあるが…。 ---これらのキャラは原作にそれらしい描写がなかったため仕方ないと言えなくもないが、後に発売されたスパーキングシリーズ、レイジングブラストシリーズは全キャラに究極技が搭載されている。例外的にバーダックのみはオリジナルの究極技「スピリットオブサイヤン」が用意されている。 ---ただ、ガチ対戦になると相対入力のせいで安定しない究極技よりも通常の必殺技をコンボの締めに使うことが多いため、究極技がないキャラでも戦うことは十分可能である((もちろん、究極技にメリットが全くないわけではなく、ガード不可能であることや一部の技は失敗しても威力が高いなど、利点もある。))。 --原作で強いキャラはステータス面でも露骨に強キャラ。例えばGTのラスボスである超一星龍は気力基準値がMAXの7つで、常に気力がMAX状態まで回復するというインチキ染みたものとなっている。他に気力基準値がMAXなのは超ベジットのみ。 ---一時期、公式サイトにてカスタムキャラによるネットランキングが開催されたが、上位は超一星龍でほとんど溢れかえっていた事からも窺える。 ---ちなみに公式ルール(カスタムキャラ、COM戦)で最強とされるキャラは&bold(){栽培マン、セルジュニア、フリーザ、クウラ}とされている。理由はCOM戦ではアイテムを滅多に使わないため「ウイルス性の心臓病((つけているとお互い体力が0.5ゲージになるまで体力が減り続けるスキル))」が圧倒的に強く、直接攻撃よりもスキルによる継続ダメージの割合が大きくなる。その中で前者2人は&bold(){最大体力1ゲージの交代制}のため体力の減る量が大幅に抑えられ、後者2人は&bold(){復活スキル持ち}であるため実質体力2倍と、これら4体は超一星龍(+他のキャラ)に対し大幅な有利条件を突きつけられる。なお実際の大会優勝者はセルジュニアであった。 --ヤムチャが栽培マンの自爆を喰らうと''即死''するなど、ネタ的な原作再現とはいえ厄介なものもある。((ちなみにダメージは9999。)) -なぜかベジータの究極技がファイナルフラッシュではなく「ビッグ・バン・アタック」である。(ビッグ・バン・アタックよりもファイナルフラッシュの方が強い、他のゲームでもビッグバンアタック<ファイナルフラッシュになっている。) --原作を読んだ人はかなり違和感を覚える。 --なお、このシリーズでは一作目からビッグ・バン・アタックの方がファイナルフラッシュよりも上位の必殺技として扱われている((例えば前作では、ファイナルフラッシュは気力ゲージ3本消費、ビッグ・バン・アタックは気力ゲージ4本消費+スーパーサイヤ人以降でないと使用できない、という具合だった。))。 --ただし、Z3では発動条件の仕様上ファイナルフラッシュの方が総合ダメージとしては強い。((ビッグ・バン・アタックは単発の究極技、ファイナルフラッシュは運が非常に絡んでくるドラゴンラッシュの決め技で発動するため。)) -売りにしているはずの劇場版&GTキャラがちょっと少ない。 --劇場版のキャラは2人、GTのキャラはなんと1人。(一応追加キャラの変身や悟空とベジータのスーパーサイヤ人4も含めればもっといるが…) ---劇場版やGTにあまり関係ない追加キャラもいる。その後に発売された『ドラゴンボールZ インフィニットワールド』では劇場版&GTキャラが増えたが、こちらの評価は賛否両論である。 ---- *総評(全体) 原作の雰囲気をムービーによって大きく再現したシリーズである。~ 肝心のゲーム部分は『Z3』に至るまで大雑把なものではあるものの、原作が好きな人ならば買って損はない作品であると言える。~ 操作が簡単で分かりやすいので、ゲーム初心者にもオススメできるし、特に『Z3』ならマニアックな仕様を理解すれば上級者の対戦ツールとしても楽しめるだろう。~ リバイバルブームから現在に繋がるDB人気を盛り上げた立役者の一つと言える。~ ---- *余談(全体) -海外では『Dragon Ball Z Budokai』のタイトルで発売されている。ナンバリングも『Budokai 2』のようになっている。 --2012年には『1』と『3』をHDリマスターしたものがPS3とXBOX360で発売された。国内では未発売。 --『2』のみ未収録なのは「[[システム面が格闘ゲームとの組み合わせが悪かったからでは?>https://www.inside-games.jp/article/2012/09/13/59673.html]]」と言われている。 -原作では名前がついた技は少なく、ゲーム作品では多くの技に汎用名、あるいはオリジナルの技名が付いている。その名称は作品によってまちまちで、本作でも新たな名称が設定された技が多い((2010年代後半辺りからは統一されつつあり、開発元が異なる『ドッカンバトル』や『フュージョンズ』においても、ディンプス開発の作品と同様の名称が設定されている。))。 --「ジャイアントストーム」((衝撃波を発生て周囲を吹き飛ばすナッパの技。作品によっては擬音からとった「クンッ」の表記になることも。))、「ライオットジャベリン」((バーダックの技で、TVSP『たったひとりの最終決戦』の終盤でフリーザに対してエネルギー弾を放つシーンが元ネタ。直訳すると「暴動の槍」。))といった感じに、概ねそのキャラのイメージに合わせた技名が多い。実は「デスビーム」も本作が初出((フリーザが使用する、指先から赤色の光線を放つ技。過去のゲーム作品では「フリーザビーム」「ラピットビーム」という技名や、「エネルギー弾」という汎用名が採用されていた。))。 --ちょっと変わっているのがラディッツで、名前の由来であるラディッシュの和名「二十日大根」からか、「ダブルサンデー」「サタデークラッシュ」「エキサイティングイヤー」など、日付に関する単語が含まれている。 ---原作ではゴテンクスが「マグナムサンデー」という技名を叫んでいるが、あちらはお菓子(sunda''e'')から取られており、他にも「ウルトラミサイルパフェ」「ハイパープラズマショートケーキ」という技名も叫んでいる。 -本シリーズで作曲を担当したのはSFCのドラゴンボールのゲームにも関わっていた山本健司で、TVアニメ版とは雰囲気が異なる曲調のものが多く用いられているが、TVアニメ『ドラゴンボール改』で彼の楽曲に盗作疑惑が持ち上がった際に本シリーズについても検証され、いくつか洋楽などからの盗作疑惑が上がっている。 --例として2作目の主題歌「くすぶるHeartに火をつけろ」はB'zの「ギリギリchop」にイントロ・曲調等が酷似している。 --あくまで疑惑にとどまっていたのだが、あまりにもメロディがそのまますぎる上に『改』について東映アニメーション公式が楽曲の盗作を認め差し替えたこともあって、ファンの間ではほぼ間違いないという見解が固まっている。 --前述した海外のHDリマスター版ではBGMが差し替えられた。 -2002年頃からの原作完全版の刊行など((加えてPS2『Z1』発売の翌月にはアニメ版のDVDBOX発売も控えていた。))といったリバイバルブームの流れもあってか、国内の売上はシリーズ累計150万本以上。海外を含めると''700万本''を超える売り上げを記録している。 --とはいえ本作は元々そのブームを見越しての開発ではなく、開発そのものは2000年ごろからのスタートであり、本来第1作も2002年夏の発売を予定していたものだった。 --これはプロデューサーの内山大輔氏が入社当初からドラゴンボールのゲームに携わってきたことや過去に上述した『北斗の拳 世紀末救世主伝説』をヒットさせた実績もあり、『北斗』と同様に懐かしさで売れることを期待していた、という経緯からきている。~ だが内山氏をはじめとする開発陣は「いいものを作れば評価される」と&b(){ジャンプ編集部に無許可で本作を製作}していたことで、その結果ジャンプ編集部から呼び出しを受け、かつての鳥山作品の担当編集として知られるマリシトこと鳥嶋和彦氏によって直々に「ちゃぶ台返し」ならぬ「ボツ」を喰らう羽目になり、その後懸命に説得して作り直すことで発売にこぎつけたという(→[[参考>https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1912/06/news020.html]])。 ---鳥嶋氏は当初の本作の開発を「ニセモノ」「海賊版」とバッサリ切り捨てた上で本作の不許可の大きな原因を「作品の研究不足」「キャラが似てない」ことにあると主張、それを受けた開発陣はアニメのモーションなどを原作を参考に研究して作り直し、再度見せた際に改善されたと評されたという。 ---この際に開発陣は分厚いプレゼン資料を用意していたものの、プレゼンを始めて''10分程度''であっさりとOKが出たとの事である。これらに対して内山氏は 「作品の思いを本気で受け止めて表現してほしい」というメッセージだったとしている(→[[参考>https://dragon-ball-official.com/news/01_1665.html]])。 --また、内山氏は最初から本シリーズを三部作と決めており、『Z3』で完結したのは計画通りであったと言う。 ---第1作で力強く立ち上がり、2作目でドラゴンシェーディングも含めた進化を成し遂げ、3部作の最後にやりたいことを全て実現する。という計画であったらしい。仮に『Z4』が出ていたら、継続シリーズ化を止められなくなり、やがて担当者も変わり、開発当初の情熱も薄らいでいったかもしれないと語っており、本気で向きあっていたからこそそうした道は辿りたくないと思っていたという。 ---一方、開発の情熱自体は別チームに受け継がれ、現在までも続くDBゲームシリーズに繋がっているともしている。 -『Z3』のオープニングアニメのサビのクライマックスにて「悟空とベジータがフュージョンしてゴジータになりブロリーと交戦。最後はかめはめ波で吹き飛ばす」というシーンがある。 --一見オールスターらしいマッチアップのひとつ・・・に思われたが&bold(){後に公開された「ドラゴンボール超 ブロリー」のクライマックスの構図がほぼ同じ}であったため話題になった。
このページではPS2/GCソフト『ドラゴンボールZ』と、その続編『Z2』『Z3』の紹介をしています。~ 判定は『Z』『Z2』が「''なし''」、『Z3』が「''良作''」です。 |>|>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールシリーズ]]''| //どなたか全体的な加筆とインフィニットワールドについてお願いします //あとPSPの『真武道会』シリーズはここに入れておくべきでしょうか? //(↑返信)真武とIWは別のページにすべきだと思います ---- #contents(frame) ---- *ドラゴンボールZ 【どらごんぼーる ぜっと】 |ジャンル|対戦格闘|&amazon(B00007F7R5)&amazon(B0000TC3XI)| |対応機種|プレイステーション2&br()ニンテンドーゲームキューブ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ディンプス|~| |発売日|【PS2】2003年2月13日&br()【GC】2003年11月28日|~| |定価|7,140円|~| |廉価版|PlayStation 2 the Best&br()2004年9月16日/2,940円|~| |判定|なし|~| |ポイント|原作再現は良好&br()ストーリーはセル編''まで''収録&br()見所は多いifストーリー&br()セルリン|~| **概要 据え置き機では『[[ドラゴンボール FINAL BOUT]]』から6年ぶりとなるドラゴンボールのゲーム((携帯機を含めるとGBCの『伝説の超戦士たち』から半年ぶり。))。~ 原作『Z』のサイヤ人編からセル編までを収録している。~ OPムービーはドラゴンボールZの初代OPをフルポリゴンで再現したものとなっており、ストーリーモードも極力原作を再現している。~ ちなみに、日本では本作のみゲームキューブ版も発売されている。2に先駆けて『ドラゴンシェーディング』が採用されPS2版から画質が向上している。~ #region(オープニングとプレイ動画) &video(http://youtu.be/Qi0OPuRvm3U) &video(http://youtu.be/HbqEs3z_uGM) #endregion **基本的なシステム -本作のシステムの基礎は続編である『Z2』以降も受け継がれている。 -□ボタンでパンチ、△でキック、○で気功波、×でガード。 -□+△、もしくはコンボの締めに相手を吹っ飛ばすチャージ攻撃が出せる。タメ中は一発分のアーマーが付き、最大までタメるとガード不能になる。 --チャージは×(ガード)でキャンセルできる。相手を吹っ飛ばさずにコンボを続ける、フェイントをかける、チャージ中の被弾を防ぐなどに使える。 ---説明書には載っておらず、裏技的な存在だが、本作のシステムを踏襲した作品は全てこのチャージキャンセルが可能なため仕様である。『Z3』の公式サイトでも言及されていた。 -自分と相手のチャージ攻撃がぶつかり合うとバーストモードに移行。レバガチャして勝った方がダメージを与えられる。 -格闘攻撃は方向キーを加えることで性能が変化する。 -□+×で投げ。 -□+△+×で変身。 -ボタン同時押し技が多いが、LボタンとRボタンがショートカットキーになっている。 -地上ダウン寸前に×で受け身。 -×+↑で画面奥、×+↓で手前に軸移動。 -×+←←で気溜め。 -一部のステージ端で相手を吹っ飛ばすと演出に移行し追加ダメージを与えられる。 --天下一武闘会ステージではリングアウトとなり失格してしまう。 -各キャラクターの技などは手に入れたスキルを装備する事によって使えるようになる。 --一切スキルによるカスタマイズが入らない、基本的な技が搭載されているだけのキャラも使える。 --技だけでなく、仙豆のような回復アイテムや、気力の減少を抑える効果のスキル、変身できなくなる代わりに常時気力MAXになるスキル、特定スキルを入れないで対戦すると両者ともに体力が減少するスキルなど、スキルの幅もかなり広く、ここだけでも戦略性がある。 --また、同じ技のスキルを二つ以上入れるとその技の攻撃力が強化されるなどの仕様もある。 -クリア後には隠しモードが開放される。 --Z1ではミスター・サタンを使用してのスコアアタックである『レジェンドオブミスターサタン』が隠しモードとなる。 ---- **評価点 -原作の名場面を再現しているなど、原作再現が良好。 --また『もしもベジータが仲間思いだったら』『もしもセルがクリリンを吸収してしまったら』といったギャグ路線シナリオもある。 --パッケージには悟空が初めて超サイヤ人に覚醒してフリーザを睨みつけている名シーンが採用されているが、これは「何も説明しなくても、''この瞬間の悟空がパッケージになっていれば、ファンはこのゲームが何なのかを理解してくれるはず''」という原作リスペクトによるものである。 -ストーリーモードのCGムービーの再現度が非常に高く、今でも語り草になっている。 --オープニングムービーはテレビアニメのものを再現している。サイヤ人編~フリーザ編のものだけではなく、人造人間編のものも再現。 ---ゲーム本編のCGモデルそのままでTVアニメOPムービー再現という点では『[[北斗の拳 世紀末救世主伝説]]』を思い出すが、あちらはゲームに合わせてアレンジが施されていたのに対し本作はTVアニメのものをほぼ完璧に再現している。~ ちなみに、本作プロデューサーはその『北斗の拳 世紀末救世主伝説』と同一である(後述)。 -プレイヤーキャラは隠しキャラを含めて23人と多い。またドドリアやラディッツ、17号、ヤムチャなどが格闘ゲームで使用可能になったのは本作が初でファンを喜ばせた。 --上記の通りミスターサタンも使用可能。しかもZ戦士と渡り合えるなどゲーム補正もあるとはいえ原作より露骨に強い。 --意外なキャラクターが使えるようになるという部分は後の『スパーキング』シリーズに通ずる点がある。 -一部のキャラは2Pカラーで衣装が変わるのだが、そのチョイスがかなり凝っている。悟空はセルゲーム編で着ていた私服姿、ヤムチャはフリーザが地球に襲来してきた時に着ていた私服姿など等。 **問題点 -格闘ゲームとしてはやや大雑把なシステム。 --上段・下段の区別がなく、ジャンプも存在しない。これは後のシリーズでも踏襲される。 ---ガードクラッシュは存在するため、崩しはチャージキャンセルなどを利用してとにかく攻めまくって強引に割るか、投げということになる。 --各キャラのコマンド表も基本的に似たり寄ったりであり、コマンド自体も単純なものが多い。 ---キャラゲーだし、格闘ゲームが苦手な人にはこのくらいがちょうどいいかもしれないが…。 --またチャージキャンセルの存在が厄介で、様々なコンボを構築できるが、ひたすら長いコンボも作られ長い時間相手を拘束することになる。本作にはコンボ抜けの手段がないため、延々殴られ続けることに。 ---チャージキャンセルを覚えるとゲームの遊び方はがらりと変化するだろう。 -スキルを装備しなければ技や変身が使えない。 --これ自体は別に悪いわけではないが、キャラごとに技が多いため使いたい技を使えないこともしばしば。 --挙句、投げ技すらスキル扱い。 --上位の変身スキルを装備するには、下位の変身スキルを装備しなければならない為に余計にスペースを食う。特に肝心の主人公である悟空が顕著((変身スキルだけで何と4つもある))。 -必殺技のコマンドが「□→□→□→□→○」などであるため、パンチやキックを挟まなければ必殺技を出せない。 --技のコマンドは基本的にボタンの単調な組み合わせで出来ている。格ゲー経験者には退屈に感じるかもしれない。 --○で出せる通常気功波も一発ずつしか撃てないので、遠距離戦は殆ど出来ない。 -変身するには気力ゲージを貯める必要があるが、これを貯めるのに少し骨が折れる。 --例えば、本作で悟空が超サイヤ人になるには気力ゲージが5本も必要。狙って変身するよりは普通に戦ったほうが早いかもしれない。 --しかも超サイヤ人に変身した後は気力が物凄い勢いで減っていく。 -(↑と関係して)パワーアップ形態時に必要気力ゲージを下回った状態でダウンすると形態が解除されてしまう。 --超サイヤ人に変身するのに厳しい割には、解除はあっという間である。 -ストーリーがセル編までしか収録されていない。 --ブウ編の要素は隠しキャラでグレートサイヤマンが使えるぐらいである。そのため、超サイヤ人2になれるのは少年悟飯のみ。 -グラフィックの質(ポリゴンモデルやエフェクトなど)が低い。 --本作のキャラのモデルはまるでクレイアニメ。発売当時の2003年の作品としてもやや見劣りするグラフィックであった。キャラ造形の再現度自体は非常に高いのだが…。 --後発のGC版ではトゥーンシェーディングによって幾分かグラフィックは良くなっている。 -通常攻撃や必殺技のモーションの使いまわしが多く(というか固有のモーションを持つキャラはいない)、一部ではキャラのイメージと食い違っている。 --相手に超速かつ連続で打撃を浴びせる連打技(例:超龍撃拳)、空中で連続攻撃を決めて地面に叩き落す落下技(例:斬空拳)、連続で気弾を放つ遠距離技の3つに分けられる(例:連続かめはめ波)。因みに始動はどれも特定のコンボから行う。 -敵の戦法が汚い。というか今作のCPUは難易度を低くしてもかなり手強い。 --常にガード状態(どちらかと言えばガードボタン連打状態)または、ダッシュ攻撃を連続して使ってくる。投げ技は高確率ではじかれる。 --ダッシュ攻撃で対抗するという方法もあるが、少しでも攻撃の手を緩めるとボコボコにされる。どうしろと… //---- //**総評 ---- *ドラゴンボールZ2 【どらごんぼーる ぜっとつー】 |ジャンル|対戦格闘|&amazon(B00015BG34)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ディンプス|~| |発売日|2004年2月7日|~| |定価|7,140円|~| |廉価版|PlayStation 2 the Best&br()2004年9月16日/2,940円|~| |判定|なし|~| |ポイント|グラフィックは大幅に進化&br()システムは前作とほぼ同じ&br()ゴタン、ヤム飯、クリーザ|~| 人気を博し、製作された続編。前作には出なかったブウ編のキャラクターも登場している。 **概要(2) -OPが本作オリジナルのものとなった。テーマソングも『Z』時代のドラゴンボールソングの代名詞・影山ヒロノブ氏((第1期OP「CHA-LA HEAD-CHA-LA」を始めとし、第1期ED「でてこい とびきりZENKAIパワー!」や一部挿入歌を除く『Z』時代の(劇場版含む)殆どの主題歌を歌唱。『GT』以降のアニメシリーズには関わっていないものの、ゲーム作品では2010年の『ドラゴンボール レイジングブラスト2』まで担当し続けた。))が歌っているため雰囲気にかなり合っている。 --ちなみに『Z2』のOPは『Z3』で見ることも可能。 -レンダリングが原作の雰囲気を再現した『ドラゴンシェーディング(いわゆるマンガシェーディング)』となった。 -前作のストーリーモードに代わってボードゲーム感覚でゲームを進めるドラゴンワールドモードが登場。 --基本は悟空が主人公で、お供キャラとして1~2体呼べる。お供は全員がZ戦士で、敵キャラは一切使えない((ベジータを除く))。 --キャラクターには残機が存在し、バトルに敗北すると残機が1つ減る。そして、バトルに敗北すると次の自分のターンまで昏倒状態になり、この状態で再度バトルに敗北すると残機が2つ減る。つまり、残機が3つあっても、&bold(){次の自分のターンまでに2連続でバトルに敗北するとそのキャラクターは消滅してしまう。} --悟空の残機がなくなるとゲームオーバーになり、セーブした場面まで戻される。そのため、&bold(){何かやり残したことや忘れたことがあった場合は、最初からやり直すか一度クリアするしか方法がない。} -隠しモードとして特殊な条件下で戦う『バビディの宇宙船』が追加。ブウ編のキャラクターは全てこの『バビディの宇宙船』で入手する。 -さらに隠し要素としてドラゴンボールのセルフパロディ作品である『ネコマジン』のキャラクター・クリーザが使えるようになる(フリーザの別カラー扱いだが)。またドラゴンワールドモードの隠しステージの背景に他のネコマジンキャラが多数出演している。 ---- **評価点(2) -OPがオリジナルアニメ。 --一部の作画が怪しいと言われることもあるが((青年悟飯とヤムチャが同一人物に見えるレベルで同じ))、全体的なレベルは高く、演出もド派手。特に超3悟空と純粋ブウの戦闘シーンは一見の価値あり。そのため、後述の『Z3』より好きという人も多い。 -ドラゴンシェーディングの導入によりグラフィックの質が向上した。 -究極技の演出がかなり派手になった。 -魔人ブウや界王神、ビーデル、ベジットなどブウ編キャラが参戦した。 --ブウに至っては善・悪・純粋と3キャラ用意されている。 --それに伴い、戦闘中にフュージョンやポタラでの合体ができるようになった。 ---フュージョンは時間制限があるものの気力無限((仮に時間が0になっても、ダウンさえしなければ合体は解除されない))、ポタラは時間制限無しだが気力は普通と差別化されている。 -一部必殺技が「方向キー+○」でも出せるようになり、前作よりは遠距離で戦えるようになった。 **賛否両論点(2) -原作で悟空の想像として登場したサタンと悟空がポタラ合体したゴタン、完全オリジナルのヤムチャと天津飯のフュージョン戦士であるヤム飯、フリーザやセルやベジータやヤムチャ&天津飯を吸収した悪ブウ(排球拳や操気弾など吸収した相手の技もきちんと使える)など悪乗りの産物の隠しキャラクターが多数登場する。 --キャラゲーなのだからキャラが多い分には問題ないという人もいれば、こんなキャラを出すくらいならリストラした19号やザーボンなど原作キャラを出してほしいという声もある。 --ヤムチャ&天津飯を吸収すると'''何故か弱くなる'''。さすがに失礼な気がしないでもない。((ちなみにヤムチャ&天津飯を吸収した際の攻撃力は85%である。なんと合体に失敗したゴテンクス(90%)よりも低い。)) --爆笑したプレイヤーも多いが、結局のところ不評だったのか『Z3』では登場していない。 --折角の新要素「合体」をゴテンクスとベジットだけのものにしたくなかった、なんて事情もあったかもしれない。 --なお、ヤム飯は後の『ドラゴンボールフュージョンズ』にて再登場を果たしている。 **問題点(2) -前作から一部のキャラがリストラされた。 --孫悟飯(幼年期)、ザーボン、ドドリア、19号がリストラされている((因みに後のシリーズで復帰したのは孫悟飯(幼年期)のみ))。 ---ただし、19号はほぼ同性能のドクター・ゲロ(20号)に交代したと言えなくもない。 --フリーザとセルは最終形態(完全体)しか使えない。但し常時変身状態である事を意識した調整がされており、初期攻撃力が他のキャラよりも高いが、気力が常に減少し続ける仕様となっている。((ちなみに魔人ブウ(純粋)は無条件で初期攻撃力が他のキャラより高い。いくらストーリーの最終ボスとはいえセルとフリーザは気力が減るデメリットありきなのにこの仕様は流石に…))納期までにモデルの製作が間に合わなかったのだろうか? -基本的にシステムは前作とほぼ同じ。やはり荒削り。 --必殺技の簡略コマンドはあるが、通常攻撃からキャンセルで簡易入力必殺技はできない。 --相変わらずモーションや必殺技の使い回しも多い。 -メインモードであるドラゴンワールドモードが大変不評。 --基本的に原作再現だった前作とは違い、今作では終始悟空が主人公であり、原作とはかけ離れたストーリーが展開される。(例として人造人間編、何の脈絡もなく突然ドクターゲロ(人造人間20号)が現れ、19号ではなく栽培マンを5匹連れて追いかかってくるというもの。さらに、未来からトランクスが来ない) --味方の体力ゲージは常に3本で固定。その癖相手は体力ゲージが4~5本あることがザラ((魔人ブウはゲージ5本で固定))。一応自キャラの体力ゲージが増える場面もあるが極一部に限られる。仮にバトルに敗北しても削った分の体力ゲージは引き継がれるが、&bold(){ゲージの本数を減らさないと意味がないため}、ゲージを減らしきる前に倒されると何の意味もなくなってしまう。 --パッケージ裏では「物語は自分で作り上げろ!」という謳い文句が書かれているが、実際はそこまでの自由度はハッキリ言って無い。 --各ターン1マスしか動けないため非常にテンポが悪い。一応、とあるアイテムを拾うことで動ける回数を1回増やせるが、そのアイテムがどこにあるのかは一切ヒントなし。おまけにステージを跨げば元に戻る。 --ステージは9個((隠しステージを入れれば10個))存在し、ステージ1がサイヤ人編、ステージ2~3がナメック星編、ステージ4が人造人間編、ステージ5~9が魔人ブウ編となっており、明らかに魔人ブウ編に力が入りすぎている。特に悲惨なのはステージ4で、ステージクリア条件が「ドクター・ゲロを倒せ」→「人造人間を倒せ((16号、17号、18号の3体が出てくるが16号と17号か18号のどちらかを倒すだけで良い))」→「セルを倒せ」と次々と入れ替わり、非常にだれる展開が続く。 --キャラを増やす方法は大概が特定の組み合わせでバトルをし、相手を倒しきる(残機を0にする)ことなのだが、ヒントは一切ない。基本は原作再現のバトルでキャラが解放されるが、好きなキャラや得意なキャラを使ってのバトルができなくなる。「物語は自分で作り上げろ!」とは何だったのか… ---さらに、魔人ベジータのスキルを出す方法は、ステージ5でバビディに洗脳されたベジータを倒しきることなのだが、&bold(){洗脳された戦士(ベジータ、フリーザ、セル)は2回までしか戦うことができず、3回戦うとゲームオーバーとなってしまう。}そして、ベジータの残機は3つあるため、一人がベジータを昏倒状態にさせてもう一人が昏倒状態のベジータを倒すしか方法がない((この時点であと1回戦うとゲームオーバー))。当然、セルやフリーザもプレイヤーに積極的に戦いを仕掛けていくため、彼らとエンカウントしないように逃げつつ、ベジータを倒さなければならない。おまけに先述のようにゲームオーバーになるとセーブ直前に戻されるため、&bold(){取り返しのつかない状況にしてしまうと、その回でスキルの取得を諦めなければならない。}ただでさえだれる展開があるステージ4をクリアしてのこの仕打ちは少々あんまりではないか。 -前作で2倍→5倍→10倍となっていた悟空の界王拳が20倍で固定となっている。原作で20倍を使用したのはフリーザ戦のほんの一瞬だけのはずなのだが… -何故か青年トランクスが超サイヤ人2になれる。これまた何故か『Z3』でも引き続き変身可能((後にAC『ドラゴンボールヒーローズ』にて超サイヤ人3にまでなってしまったが。))。逆に超トランクスは削除されてしまった。 --後のアニメ『超』では超サイヤ人2になれるようになったため逆輸入と言えなくもない。 -スキルを買うためにはゼニーが必要となり、ゼニーを稼ぐために天下一武道会モードに入り浸ることになり易い。 --と、正規の方法では単純作業且つ根気の必要な収集作業なのだが、下記のある裏技を使用することで崩壊してしまう。 -バグが多い。ある操作をするとスキルを勝手に獲得できるバグや、人造人間17号・18号・セルの必殺技「エネルギーフィールド」を挑発でキャンセルすることで暗転中の時間停止のまま自分だけ動けるバグ(通称「ザ・ワールド」((由来は漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の悪役・DIOが使う時を止めるスタンド能力から)))など、ゲームの進行に影響を及ぼすものも多い。 --ちなみに天下一武道会でこのバグを使うと''フリーズしてしまう''。ご利用は計画的に。 -必殺技が簡易コマンドで出せるようになったはいいが、CPUがこれでもかと言わんばかりに必殺技を使ってくるようになった(いわゆる「ぶっぱ」)。むしろ隙ができると思う人もいるかもしれないが、必殺技名を叫んでいるときは暗転状態で操作不可のためガード以外防御手段はない(一応、後退or軸移動で回避することも可能だが、咄嗟の判断で命取りになることが多いためガードした方がぶっちゃけ安全)。 -必殺技の一部にアナログスティックを回転させてアクションゲージをためる、画面に表示されたキーを左に表示されたものから順番にミスせず押すなどの行為(いわゆるQTE)が必要になったものもある((スティック回転入力に関しては、左右両方のスティックを回すことでゲージを早く溜めることができる))。 --この判定に失敗すると技の威力が落ちたり技で相手の体力を0にしようとしても必ずギリギリ残ったりスーパーゴーストカミカゼアタックや操気弾のように自爆してしまうものもある。 --破壊王子ベジータのファイナルエクスプロージョンは少々特殊で、他の絶対入力の究極技よりも必要なゲージ量が多くなっており、尚且つ最大まで入力できないと自分が負けてしまう。本気でやっても最大までいけるかいけないかギリギリである。 --特に面倒なのは相対入力(プレイヤーが互いに入力して優劣を決めて成功・失敗の判定を下すこと)。表示されるボタンのうちどれかを入力し違うボタンなら成功になるものと、アナログスティックの回転でゲージの長さを競い長い方が勝利になるものがある。せっかくコマンドを決めて技を当てても、最終的な威力や技の成功がジャンケンやさらなる互いのプレイヤーの入力で決まってしまうのは、プレイヤーへの負担が大きすぎる。 //---- //**総評(2) ---- **余談(2) Vジャンプの企画で『ドラゴンボールZ2V』という特別なソフトが抽選で2000名に配布された。~ 最初から全スキル開放状態、通常版にはいないクウラ(フリーザのコンパチ)、バビディに洗脳されたフリーザとセルが使用可能だが、セーブ・ロードができない。~ 海外では今作もゲームキューブ版が発売された。 ---- *ドラゴンボールZ3 【どらごんぼーる ぜっとすりー】 |ジャンル|対戦格闘|&amazon(B00074ZEKK)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|ディンプス|~| |発売日|2005年2月10日|~| |定価|7,140円|~| |廉価版|PlayStation 2 the Best&br()2006年3月2日/2,940円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|グラフィックもシステム面も進化&br()アニメオリジナルキャラの追加&br()さりげに[[スパーキング>ドラゴンボールZ Sparking!]]と連動|~| Zシリーズ第3作。全体的な完成度が高まり、劇場版やGTなどのアニメオリジナルキャラも登場する。 **概要(3) -ドラゴンシェーディングに更に磨きがかかり、テカりが加わるなど完成度が高まった。 -各キャラクターのストーリーを楽しめるドラゴンユニバースモード。 --シナリオそのものは紙芝居で一部オリジナル展開を加えているが、基本的に原作をなぞっており、さらにキャラごとにシナリオが用意されている上戦闘の結果などでシナリオに分岐が発生するため、かなりの種類の物語が遊べる。ボイスも多数収録されている。 --また、シナリオ進行は舞空術で世界中を飛び回って目的地に到達することで行われるようになった。道中に寄り道ポイントも用意されている。 -大幅に改良されたバトルシステム。 --キャラクターごとに基準気力値が設定された。前作までは変身するごとに気力消費が激しくなっていったが、本作は真逆で&bold(){変身するごとに基準気力値が増えていく仕組みとなった。} ---これにより、各キャラクターは対戦中、気力が決められた基準値まで徐々に回復するようになった。 ---キャラや変身形態によって基準値が変わるので、見極めや追い討ちなどの気力を著しく消費する攻撃は基準値が多いキャラが必然的に有利になる。 --変身が気絶状態で解けるよう変更された。また、フュージョンは前作まではダウンさえしなければ延々引き延ばせたが、制限時間超過後の行動終了時に変身解除されるようになった。~ なお、今作で変身が追加されたフリーザ・セルや新キャラのクウラなど変身が解けないキャラもいる。 --気功波が連続して出せるようになった。基本は4発だが、幼年悟飯やヤムチャなどは3発、フリーザやセル、ブウなどは5発出せる。 --究極技の成否に関係する疲労レベルゲージの追加。攻撃を受け続けるごとに色が青→黄→赤に変化し、赤になると究極技を放つor食らうときに不利になる。~ また、疲労レベル最大時に気力が1本未満になると気絶してしまいしばらく行動不能になる。 --互いに気弾系必殺技を発動したときに「気弾バースト」が発生するようになった。双方で左・右スティックを回転させて入力を行い、相手の気弾を押し切ったほうが勝利して大ダメージを与えられる。 --「本当の本気状態」((公式サイトより))を再現したハイパーモードの追加。 ---ハイパーアーマーが付き吹っ飛ばし以外の攻撃でのけぞらなくなり、ドラゴンラッシュと究極技が撃てるようになる。その代わり発動中は気力が徐々に減少し、疲労も激しい。 --相手の攻撃に合わせてガードボタンを押した際に「避け」が発動できる。気力ゲージを消費するが、ガードより隙が少ない。 --同時に方向キーを相手方向に向けて押すことにより「見極め」が使える。気力を消耗して相手の背後に回り、コマンドによってはそこから「見極め攻撃」が出る。 ---見極め攻撃自体は全員が使うことができるが、ビーデル、ミスター・サタン、ウーブの3人は気弾系の攻撃と追い討ち攻撃の見極めができないためやや不利である。 --相手をふっ飛ばした際にできる追い討ち攻撃の追加。 --ハイパーモード中に追い打ち攻撃のコマンドで「ドラゴンラッシュ」に移行。 ---QTEが入り、成功すれば相手に追い打ち。最大3回までで、スキルによっては最後まで成功させた場合に技演出が出る。 --体術スキルの削除・アイテムスキルの追加。((ただし投げ技は前作までと同様にP+Gを押すと使用できる。)) -隠しモードではキャラクター育成モードであるドラゴンアリーナモードが追加。 --育てたキャラクターはパスワードにより、プレイヤー同士で戦わせることもできる。 --後に発売された『[[ドラゴンボールZ Sparking!]]』にて本作で育てたキャラを持ってくることも可能。 **評価点(3) -今作もOPがオリジナルアニメで、主題歌も引き続き影山ヒロノブ氏が歌っている。 --サビの部分では後年の劇場版『ドラゴンボール超 ブロリー』に先駆けて(当然、どちらも『Z』仕様だが)ゴジータVSブロリーの戦いがアニメーションで描かれている。 -前作からキャラ数が増加。変身・合体を数に入れなくても実に38体が使える。当時のドラゴンボールゲーム作品では歴代最多。 --フリーザやセルはちゃんと第1形態なども使える。特にフリーザは第1作ではムービーのみの登場だった第2・第3形態が初めて使用可能となった。 --劇場版やGTのキャラの参戦。『Z2V』にて先行参戦したクウラや劇場版屈指の人気キャラであるブロリーも勿論登場。更に初代アニメの少年期の悟空もサプライズ的な形で参戦した。 --そしてTVSPで登場しマニア人気は高いものの知名度は薄れていた悟空の父・バーダック((TVSPの映像ソフトは2003年発売のDVDBOXに収録されるまで海外版のみ。他のゲームへの出演も無く、本放送以外の露出は原作のたった2コマだけという状態が長く続いていた))が参戦したのはファンを驚かせた。 --また、前作までCPU専用キャラだった栽培マンとセルジュニアもプレイキャラに昇格した。 ---この2人はライフゲージ一本につきワンキャラとなり、一本減るごとに次のキャラが登場するという特殊な仕様となっている。 -メインであるドラゴンユニバースモードは前作と比べ自由度が向上している。 --過去のドラゴンボールのゲームでこれだけ世界を広く自由に移動できるように描写したことはなく、まさに世界中を飛び回れる快感を楽しめる。 --この「マップを飛んで移動し、目的地にたどり着くことでシナリオを進める」方式は、後の『Sparking!』シリーズでも採用されている。 --全体マップは鳥山氏監修の設定資料集をベースに作成されているなど手を抜いていない。 -グラフィックのさらなる向上。陰影とテカりがよりくっきりしている。 -究極技の演出がもっと派手に。既存の物も手直しされた。 --特に「地球規模の爆発→演出後は地形が崩壊したステージで戦闘」という流れはCMで使われたこともあり話題を呼んだ。 --また劇場版の要素も入ったため、悟空はヒルデガーンに放った技「龍拳」が初めてゲームで採用された。 --『Z2』『Z3』の演出は大分好評だったのか、アーケードのデータカードダスで脈々と使いまわされることになる。 -ドラゴンラッシュの演出も原作再現度が高く迫力もあり評価が高い。 -戦闘システムが改良され、より遊びやすくなった。 --瞬時に相手の背後に移動する「見極め」、吹っ飛ばした相手への追い打ち攻撃、かめはめ波のような光線系必殺技がぶつかった時になる「気弾バースト」など、よりドラゴンボールっぽい要素が増えた。 --特に「見極め」は食らい中にも出せる仕様のため、これが追加されたことで永久パターンからの脱出も可能になった。 ---しかし、見極めはノーリスクで出せるわけではなく、消費ゲージ量3本とコストがかなり高い。また見極め不可能な攻撃の存在や見極めからの攻撃をさらに見極めで返すことも可能なことから、ただ乱発していれば勝てるという代物でもない。これによって駆け引きも必要となった。 --技の仕様が大きく変更されたことでQTEがほぼ排除されている。絶対入力はゴテンクス、ゴジータへのフュージョンのみ。相対入力はドラゴンラッシュとベジットへの合体、多くの究極技での「自分と敵がアクションゲージをタイミングよく3回止めて、最終的なゲージ量の優越で技の成功・失敗を決定」というものだけである((このアクションゲージは疲労状態によって速さが変わり、赤だと非常に速くなる))。 -スキルの付け替えのみだったカスタマイズ要素に、直接ステータスを弄れる育成モードを加えたことでより長く遊べるようになった。 -ドラゴンアリーナでパスワード入力するとピッコロ大魔王、長髪のトランクス、天使の輪が付いた悟空が出現する((ピッコロ大魔王はピッコロの色違いで声はそのままだが、技のエフェクトが変色している))。 --パスキャラはプレイヤーが育てられる限界値よりもかなり強く設定されている。 **問題点(3) -リストラされた一部のキャラが復活せず。 --復活したキャラもいるものの、ザーボンとドドリアが結局復活しなかったのは不可解である。ドラゴンユニバースにて存在が触れられているだけに尚更そう感じる。容量の問題で無理だったのだろうか… -Z仕様の悟空やベジータが、GTの超サイヤ人4に変身する。 --今作ではGTの悟空とベジータは登場しないため、Z時代の悟空とベジータが超サイヤ人4に変身する。 --原作ではありえない設定であり、変身した途端に衣装がZからGTのものに変化するのも違和感がある。 --後に発売されたスパーキングシリーズやゼノバースシリーズでは、ZとGTは別キャラ扱いになっている。 -改良したと言っても、やはりシステムの基本部分は変わらない。 --とはいえ、見極めなどの存在から純粋な対戦ツールとしての完成度は雲泥の差である。 -ドラゴンラッシュは運任せになりがち。 --CPU戦では完全に運だが、対人戦でも最終的には「画面に表示された2つのボタンのうちどちらか一つを入力」なので、勝率2分の1であいこが存在しないじゃんけんをすることになる。また、見てるだけの時間がそこそこ長い上に一回の対戦のなかで複数回発生しがちなので、テンポを損ねている。 -前作よりは減ったが、まだまだ使い回しが多い。 --特にドラゴンラッシュのモーションは途中が完全固定なうえにフィニッシュでも4パターンしかない。「各キャラに4パターン」でなく「モーション自体が4パターン」である。一応、悟空・ベジータ・ピッコロ・サタンはカスタムスキルでフィニッシュが専用技になり、ゴテンクスも専用技を持つ((悟空は「瞬間移動かめはめ波」、ベジータは「ファイナルフラッシュ」、ピッコロは「魔貫光殺砲」がこちらに回されてしまったため、原作でも印象的な出番のあったこれらの技をゲーム内で見る機会が少なくなりがち。))。 --何故かフリーザ第3形態のみ原作再現で独自のフィニッシュが用意されている。 --パンチやキックといった通常攻撃のモーションも使い回しだらけ。後に発売されたスパーキングシリーズやゼノバースシリーズのような原作の動きを再現したモーションもほとんど無い。 -演出が派手になったことにより、ムービーの時間が長くなってテンポが悪くなった。~ とりわけドラゴンラッシュは上記の通りワンパターンな映像の合間にじゃんけんが挟まってくる。いくら迫力の映像でも流石に飽きる。 -前作同様、スキルを買うために天下一武道会に入り浸ることも多い。 -スキル種類の変更により、すべての技が使える能力スキル『限界突破』が一部のキャラを除き、無用の長物と化してしまった。 --ただし、今作の場合は必殺技のダメージが「スキル重複<限界突破装着」なので、一概に弱いとは言えないが、攻撃スキルが2つや3つしかないキャラはあまり意味を成してない。((具体的に言えばスキル重複のダメージが1.25倍、限界突破のダメージが1.5倍。)) -キャラバランスはもともとあってないようなものだが、やはり崩壊していると言っていいほど悪い。 --前作までと比べて究極技を使えるキャラが大幅に増えたものの、悟天や幼年トランクス、ラディッツなど一部のキャラは終始究極技が無いまま。少年悟空やバーダックでさえ究極技があるのに。悟天は一応、フュージョンがあるが…。 ---これらのキャラは原作にそれらしい描写がなかったため仕方ないと言えなくもないが、後に発売されたスパーキングシリーズ、レイジングブラストシリーズは全キャラに究極技が搭載されている。例外的にバーダックのみはオリジナルの究極技「スピリットオブサイヤン」が用意されている。 ---ただ、ガチ対戦になると相対入力のせいで安定しない究極技よりも通常の必殺技をコンボの締めに使うことが多いため、究極技がないキャラでも戦うことは十分可能である((もちろん、究極技にメリットが全くないわけではなく、ガード不可能であることや一部の技は失敗しても威力が高いなど、利点もある。))。 --原作で強いキャラはステータス面でも露骨に強キャラ。例えばGTのラスボスである超一星龍は気力基準値がMAXの7つで、常に気力がMAX状態まで回復するというインチキ染みたものとなっている。他に気力基準値がMAXなのは超ベジットのみ。 ---一時期、公式サイトにてカスタムキャラによるネットランキングが開催されたが、上位は超一星龍でほとんど溢れかえっていた事からも窺える。 ---ちなみに公式ルール(カスタムキャラ、COM戦)で最強とされるキャラは&bold(){栽培マン、セルジュニア、フリーザ、クウラ}とされている。理由はCOM戦ではアイテムを滅多に使わないため「ウイルス性の心臓病((つけているとお互い体力が0.5ゲージになるまで体力が減り続けるスキル))」が圧倒的に強く、直接攻撃よりもスキルによる継続ダメージの割合が大きくなる。その中で前者2人は&bold(){最大体力1ゲージの交代制}のため体力の減る量が大幅に抑えられ、後者2人は&bold(){復活スキル持ち}であるため実質体力2倍と、これら4体は超一星龍(+他のキャラ)に対し大幅な有利条件を突きつけられる。なお実際の大会優勝者はセルジュニアであった。 --ヤムチャが栽培マンの自爆を喰らうと''即死''するなど、ネタ的な原作再現とはいえ厄介なものもある。((ちなみにダメージは9999。)) -なぜかベジータの究極技がファイナルフラッシュではなく「ビッグ・バン・アタック」である。(ビッグ・バン・アタックよりもファイナルフラッシュの方が強い、他のゲームでもビッグバンアタック<ファイナルフラッシュになっている。) --原作を読んだ人はかなり違和感を覚える。 --なお、このシリーズでは一作目からビッグ・バン・アタックの方がファイナルフラッシュよりも上位の必殺技として扱われている((例えば前作では、ファイナルフラッシュは気力ゲージ3本消費、ビッグ・バン・アタックは気力ゲージ4本消費+スーパーサイヤ人以降でないと使用できない、という具合だった。))。 --ただし、Z3では発動条件の仕様上ファイナルフラッシュの方が総合ダメージとしては強い。((ビッグ・バン・アタックは単発の究極技、ファイナルフラッシュは運が非常に絡んでくるドラゴンラッシュの決め技で発動するため。)) -売りにしているはずの劇場版&GTキャラがちょっと少ない。 --劇場版のキャラは2人、GTのキャラはなんと1人。(一応追加キャラの変身や悟空とベジータのスーパーサイヤ人4も含めればもっといるが…) ---劇場版やGTにあまり関係ない追加キャラもいる。その後に発売された『ドラゴンボールZ インフィニットワールド』では劇場版&GTキャラが増えたが、こちらの評価は賛否両論である。 ---- *総評(全体) 原作の雰囲気をムービーによって大きく再現したシリーズである。~ 肝心のゲーム部分は『Z3』に至るまで大雑把なものではあるものの、原作が好きな人ならば買って損はない作品であると言える。~ 操作が簡単で分かりやすいので、ゲーム初心者にもオススメできるし、特に『Z3』ならマニアックな仕様を理解すれば上級者の対戦ツールとしても楽しめるだろう。~ リバイバルブームから現在に繋がるDB人気を盛り上げた立役者の一つと言える。~ ---- *余談(全体) -海外では『Dragon Ball Z Budokai』のタイトルで発売されている。ナンバリングも『Budokai 2』のようになっている。 --2012年には『1』と『3』をHDリマスターしたものがPS3とXBOX360で発売された。国内では未発売。 --『2』のみ未収録なのは「[[システム面が格闘ゲームとの組み合わせが悪かったからでは?>https://www.inside-games.jp/article/2012/09/13/59673.html]]」と言われている。 -原作では名前がついた技は少なく、ゲーム作品では多くの技に汎用名、あるいはオリジナルの技名が付いている。その名称は作品によってまちまちで、本作でも新たな名称が設定された技が多い((2010年代後半辺りからは統一されつつあり、開発元が異なる『ドッカンバトル』や『フュージョンズ』においても、ディンプス開発の作品と同様の名称が設定されている。))。 --「ジャイアントストーム」((衝撃波を発生て周囲を吹き飛ばすナッパの技。作品によっては擬音からとった「クンッ」の表記になることも。))、「ライオットジャベリン」((バーダックの技で、TVSP『たったひとりの最終決戦』の終盤でフリーザに対してエネルギー弾を放つシーンが元ネタ。直訳すると「暴動の槍」。))といった感じに、概ねそのキャラのイメージに合わせた技名が多い。実は「デスビーム」も本作が初出((フリーザが使用する、指先から赤色の光線を放つ技。過去のゲーム作品では「フリーザビーム」「ラピットビーム」という技名や、「エネルギー弾」という汎用名が採用されていた。))。 --ちょっと変わっているのがラディッツで、名前の由来であるラディッシュの和名「二十日大根」からか、「ダブルサンデー」「サタデークラッシュ」「エキサイティングイヤー」など、日付に関する単語が含まれている。 ---原作ではゴテンクスが「マグナムサンデー」という技名を叫んでいるが、あちらはお菓子(sunda''e'')から取られており、他にも「ウルトラミサイルパフェ」「ハイパープラズマショートケーキ」という技名も叫んでいる。 -本シリーズで作曲を担当したのはSFCのドラゴンボールのゲームにも関わっていた山本健司で、TVアニメ版とは雰囲気が異なる曲調のものが多く用いられているが、TVアニメ『ドラゴンボール改』で彼の楽曲に盗作疑惑が持ち上がった際に本シリーズについても検証され、いくつか洋楽などからの盗作疑惑が上がっている。 --例として2作目の主題歌「くすぶるHeartに火をつけろ」はB'zの「ギリギリchop」にイントロ・曲調等が酷似している。 --あくまで疑惑にとどまっていたのだが、あまりにもメロディがそのまますぎる上に『改』について東映アニメーション公式が楽曲の盗作を認め差し替えたこともあって、ファンの間ではほぼ間違いないという見解が固まっている。 --前述した海外のHDリマスター版ではBGMが差し替えられた。 -2002年頃からの原作完全版の刊行など((加えてPS2『Z1』発売の翌月にはアニメ版のDVDBOX発売も控えていた。))といったリバイバルブームの流れもあってか、国内の売上はシリーズ累計150万本以上。海外を含めると''700万本''を超える売り上げを記録している。 --とはいえ本作は元々そのブームを見越しての開発ではなく、開発そのものは2000年ごろからのスタートであり、本来第1作も2002年夏の発売を予定していたものだった。 --これはプロデューサーの内山大輔氏が入社当初からドラゴンボールのゲームに携わってきたことや過去に上述した『北斗の拳 世紀末救世主伝説』をヒットさせた実績もあり、『北斗』と同様に懐かしさで売れることを期待していた、という経緯からきている。~ だが内山氏をはじめとする開発陣は「いいものを作れば評価される」と&b(){ジャンプ編集部に無許可で本作を製作}していたことで、その結果ジャンプ編集部から呼び出しを受け、かつての鳥山作品の担当編集として知られるマリシトこと鳥嶋和彦氏によって直々に「ちゃぶ台返し」ならぬ「ボツ」を喰らう羽目になり、その後懸命に説得して作り直すことで発売にこぎつけたという(→[[参考>https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1912/06/news020.html]])。 ---鳥嶋氏は当初の本作の開発を「ニセモノ」「海賊版」とバッサリ切り捨てた上で本作の不許可の大きな原因を「作品の研究不足」「キャラが似てない」ことにあると主張、それを受けた開発陣はアニメのモーションなどを原作を参考に研究して作り直し、再度見せた際に改善されたと評されたという。 ---この際に開発陣は分厚いプレゼン資料を用意していたものの、プレゼンを始めて''10分程度''であっさりとOKが出たとの事である。これらに対して内山氏は 「作品の思いを本気で受け止めて表現してほしい」というメッセージだったとしている(→[[参考>https://dragon-ball-official.com/news/01_1665.html]])。 --また、内山氏は最初から本シリーズを三部作と決めており、『Z3』で完結したのは計画通りであったと言う。 ---第1作で力強く立ち上がり、2作目でドラゴンシェーディングも含めた進化を成し遂げ、3部作の最後にやりたいことを全て実現する。という計画であったらしい。仮に『Z4』が出ていたら、継続シリーズ化を止められなくなり、やがて担当者も変わり、開発当初の情熱も薄らいでいったかもしれないと語っており、本気で向きあっていたからこそそうした道は辿りたくないと思っていたという。 ---一方、開発の情熱自体は別チームに受け継がれ、現在までも続くDBゲームシリーズに繋がっているともしている。 -『Z3』のオープニングアニメのサビのクライマックスにて「悟空とベジータがフュージョンしてゴジータになりブロリーと交戦。最後はかめはめ波で吹き飛ばす」というシーンがある。 --一見オールスターらしいマッチアップのひとつ・・・に思われたが&bold(){後に公開された「ドラゴンボール超 ブロリー」のクライマックスの構図がほぼ同じ}であったため話題になった。

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