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真・三國無双3」(2023/04/27 (木) 16:18:10) の最新版変更点

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//あんまり具体例をつらつら挙げていっても仕方ないので、あまり踏み込んだものは削除して大まかな感じにしてみました。 ---- #contents ---- *真・三國無双3 【しん・さんごくむそうすりー】 |ジャンル|タクティカルアクション|CENTER:&amazon(B000G15RSI)&amazon(B0000AKGOM)| |対応機種|プレイステーション2&br()Xbox|~| |発売元|コーエー|~| |開発元|コーエー(オメガフォース)|~| |発売日|【PS2】2003年2月27日&br()【Xb】2003年9月4日|~| |定価(税別)|6,800円|~| |プレイ人数|1~2人|~| |セーブデータ|【PS2】150KB以上の空きが必要&br()【Xb】不明|~| |周辺機器|【PS2】PlayStation BB Unit対応&br() ※HDDインストールのみ|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)((廉価版で付与されたレーティングを記載。『猛将伝』も同様。))|~| |限定版(税別)|【PS2】TREASURE BOX&br;通常版と同時発売/12,800円(税別)|~| |廉価版(税別)|PlayStation2 the Best&br;2005年7月7日/3,980円&br()コーエー定番シリーズ&br;2006年7月27日/1,980円|~| |配信|PS2アーカイブス&br()2013年4月17日/1,429円(税別)|~| |判定|なし|~| |ポイント|爽快感がサッパリ&br()露骨すぎるマップ使いまわし&br()理不尽な一騎討ち&br()新要素が死に要素&br()『猛将伝』が本体|~| |>|>|CENTER:''[[無双シリーズ]]''| ---- **概要 三国志の武将となって一人で大軍をぶっ飛ばす爽快感が好評を博した『真・三國無双』シリーズの第3作。~ 新たに曹仁・周泰・月英がプレイアブルキャラクターとして参戦。 前作『2』が一年かけてミリオンを達成し無双ブランドを世に定着させた時期だったためユーザーの期待は非常に高く、発売後わずか一週間でミリオンを突破しその勢いを印象付けたのだったが…。 ---- **評価点 ''グラフィック'' -『2』からグラフィックが格段に向上。武将の衣服から風景・オブジェクトにいたるまでその空気感は並々ならないものになった。 --また今作の武将デザインも評判が比較的良い。 -キャラクターモデルが増えた。『2猛将伝』では色違いしかなかったが、今作では通常モデルの色違いの他、少し変化があるグラフィックと『2』のモデル(とそれら2つの色違い)の全6種が選択可能。 --フリーモード等で敵陣営に自キャラと同じ武将がいる場合、敵陣営の武将のモデルが置き換わるようになった((例として五丈原の戦い(蜀)で自キャラが『3』の司馬懿なら、敵の司馬懿が『2』のモデルに置き換えられる))。そのおかげで戦場でも見分けがつくようになっている。 ''アクション面'' -敵を気絶させるが攻撃範囲が狭く隙も大きかった「チャージ3」攻撃が「チャージラッシュ」へと変更。 --気絶効果の一撃の前に連続攻撃が加わり、雑魚の一掃・タイマンなど様々な場面で役立つ技となった(キャラにも依るが)。諸葛亮と司馬懿は例外的に変更されず。 --最初から使用できるため、武器レベルが育っていない状態でもいきなり強力な連撃を行うことが出来るのが強み。 -「チャージ1」は「ガード弾き」から武将固有のアクションに変更。呂布等の猛将系の武将はガード不能の投げ技を、呂蒙などの知将は属性を持つ弾を発射するといった武将の個性が色濃く出るようになった。 -R3ボタンで敵のガードをはじく「名乗り」アクションが追加された。 -馬超、そして新無双武将である周泰に限り、騎乗時の攻撃モーションが従来の左右攻撃ではなく、右方向を連続して攻撃するというものとなり、攻撃時の隙が激減し、非常に使いやすくなった。~ 特に馬超の騎乗チャージは全方向の衝撃波となる為、さらに強い。後述の絶影を組み合わせるともはや馬から降りる必要がなくなるほど。 --後に、戦国無双でも騎乗では一方向に斬りつけるアクションが主流となった為、一つの転機と言える。 -ジャンプ中にチャージボタンで急降下しながら地面を叩き付け、周囲全方向に攻撃判定のある衝撃波を出すジャンプチャージが追加。~ 実用性はともかく、空中での攻撃手段が追加されたのはうれしいところ。 --本作ではズドン式(ただしダウン中の敵は攻撃できない)のみだが、一部キャラは性能面で若干の差別化を施されている((大喬とエディット専用の細剣は竜巻を起こす、諸葛亮と司馬懿は爆発するビームを放つ。許チョは3連続攻撃が可能))。 -攻撃の当たり判定や無双乱舞後の硬直などが調整されている。 --諸葛亮などの飛び道具を使う武将の飛び道具の判定が大きくなり、当てやすくなった。 --『2』では、孫策などの無双乱舞で〆を敵武将にガードされるとほぼ確実に反撃されるというふざけた事態も解消された。 -移動手段である馬の改良。速度UP・スムーズな乗り降り・乗ったままでアイテムを拾える等。 --階級を上位まで上げないと性能の良い馬へ乗れなくなる仕様も撤廃された。 --『2』までは馬から降りるために一時停止しなければならず、アイテムも乗ったままでは(基本的に)拾う事が出来なかった。~ 今作以降は移動しながらの下馬や、馬上でのアイテム獲得が出来る仕様が基本となった。 -性能格差は依然大きいが、少なくとも『2』の諸葛亮や祝融のように絶望的に弱すぎてやってられないキャラクターはいない。 --どのキャラクターも高難易度で戦えるだけの性能はある…が、やはり苦しいキャラも居る。~ 指摘されやすいのは通常攻撃モーション中に小ジャンプが入る曹仁と小喬辺り。~ 攻撃していたらジャンプに合わせて雑魚に軽く突かれる→そこが空中判定なので浮く→そのまま死ぬまでお手玉…なんてのもよくある話。~ 流石に問題視されたのか、後のシリーズではジャンプしているように見えるが、地上判定扱いになる事が多くなった。 ''装備関連'' -「鐙アイテム」が通常のアイテムとは別枠になったため、ステージ最初からの騎乗が気軽にできるようになった。 --また、鐙アイテムで乗った馬はマップに目印が付くようになり、探しやすくなった。 --中でも落馬しない「&ruby(ぜつえいあぶみ){''絶影鐙''}」はかなり重宝されている((厳密に言うと、これを装備して戦闘開始した時に騎乗している「絶影」という馬ではなく、「絶影鐙」というアイテムそのものの方に落馬を防ぐ効果がある。なので敵武将から赤兎馬や象を奪うと、赤兎馬・象に乗りっぱなしが可能となる。))。これが半ば必須なほどに敵兵が突き落とそうとしてくるため、このアイテムが無かったらクソゲーもあり得ていた。 -取得後一定時間歩行速度向上のドロップアイテム「韋駄天靴」が追加。馬がいなくても移動がそれなりに楽に。 --ただし欲しいときに出ず、他がほしい時にこっちが出る…というのもこの手の約束。 -長坂の戦い(蜀)限定で「玉璽」の強化版とも言えるドロップアイテム「阿斗((後の劉禅、『6』からは無双武将になっているのでドロップアイテムから無双武将へと昇格した稀有な例))」が出現。''実に1分間の間''、無双ゲージがマックスになる上、敵兵の数も多いのでひたすら無双乱舞で暴れまくる事が出来、段違いの爽快感がえられる。 -キャラと武器が一対一対応になった。つまり別武将が同じ武器を使うことがなくなり、武器の成長が共有されなくなった。 -『2』で武器・技ごとに設定されていた属性攻撃が「玉アイテム」により任意で選択可能になったとともに、属性の追加・バランス調整が行われた。 --前作から炎、雷、斬が続投し、新たに氷、毒、烈が登場。炎以外は全部効果が変更されているが、いずれも個性豊かな面々が揃う。 ---属性にレベルの概念が登場し、レベルが高いほど効果が大きくなる。アイテムは最大レベルが4で固定されているが、一部の武将は得意属性が設定されており、得意属性と玉アイテムを合わせると属性レベルがさらに+1(最大レベル5、猛将伝は最大6)になる。 |属性名|CENTER:効果| |CENTER:炎|前作と同じく、敵を燃焼させる。燃焼は被弾状態が解除されるまで続き、燃焼している敵は徐々に体力が減る。&br()レベルが上がると体力減少速度が増加する。| |CENTER:氷|敵を氷漬けにし、一定時間動きを止める。氷漬けにされている敵は被ダメージが増加し、解除されるまで吹き飛ばしやダウン状態にならない。&br()レベルが上がると被ダメージ量が増加する。| |CENTER:雷|上空から雷を落とし、敵を感電させる。この感電はよろけダウンとなり、周りの敵をも誘電させる。また、微量の追加ダメージもある。&br()レベルが上がると感電範囲が広がるらしい(詳細不明)。追加ダメージは変化なし。&br()またバグが多く、この属性の追加ダメージて敵を撃破しても撃破したことにはならず(消滅扱い)、ガード不能状態((本作の場合は攻撃力と防御力に差があり過ぎる(もしくは被ダメージが多すぎる)場合に発生する。この場合攻撃がガード不能になる。))が無効になる弊害もある。| |CENTER:斬|敵兵を一定確率(通常時は1/6、瀕死時は1/3)で即死させる。武将相手には追加で固定ダメージを与える。&br()レベルが上がるほど固定ダメージが増加するが、即死確率は変化しない。| |CENTER:烈|ヒットした敵に微量の追加ダメージを与え、ガードしている敵に削りダメージを与える。&br()ただし、ガードしている敵のリアクションは変化しないのでただ当てるだけでは反撃を食らってしまう。&br()レベルが上がるごとに追加ダメージ量が増加する。| |CENTER:毒|敵を毒状態(南蛮の毒泉エフェクトがかかった状態)にする。毒状態の敵は被ダメージが増加する。&br()レベルが上がると帯毒時間が増加する。| -『2』では「''雑魚兵を確実に一撃死させ、敵武将には防御無視の割合ダメージを与える''」効果のある斬属性が猛威をふるい、特に曹操は斬属性と簡単な取得条件を持つ「倚天の奸剣」(第4武器)でチャージ6を連発していればいいとさえ言われるほどだった。~ 今作では、発動確率が(対応するチャージ攻撃が限られるが)出せば100%だった『2』から弱体化して、発動確率が比較的抑えられている((無論、爽快感だけを追求するなら悪化と言えるであろうが。))。 --バランス調整により、ほとんどのチャージ攻撃で属性が付与されるようになった。 ---属性自体も武器レベルを問わず使えるようになっているが、レベル10武器以外では、無双ゲージが満タンでないと属性が発動しない。このゲージによる制限は後に撤廃され、「戦国無双」の要素に移動することになる。 -玉アイテムの最大レベルは4、その他のアイテムの最大レベルが全て20に統一されわかりやすくなった。 --前作では限界突破なしで最大60のアイテムや最大16のアイテムなどがありわかりづらかった。 -シリーズで初めて、オリジナル武将のエディット機能が追加された。後のシリーズに比べると制約は多いものの、今作のエディット武将は全ての勢力の無双モードに出撃できるため非常に便利。 --アイテム装備数はモーションに関係なく一定なので、アイテム装備数が既存の武将より増減する場合がある。 ''ステージ'' -無双モードは今作は「魏伝」などの勢力毎になった。またプレイ武将を勢力内で面ごとに変更することが可能になった。 --その関連でステージ開始前の準備画面から武将変更ができるようになった。前作までは武将を変更するときにソフトリセットが必要だった。 ---『7』でストーリーモードのステージの都度に武将選択が入る仕組みになるまで、『3』『3 猛将伝』以外にこのような機能はなかった。 //←他ナンバリングは大半が無双モードが個人仕様なので。 //フリーモード忘れてもらっちゃ困る -雲梯・虎戦車などの追加で兵器類が拡充された。以降、兵器類はシリーズの常連となる。 --また兵器や櫓の類を攻撃で破壊することも可能になった。敵兵器破壊や味方兵器援護の指示が下ることもある。 --「関羽千里行」に登場する馬車も前作では単なるグラフィックだったが本作では実際に攻撃して破壊する事が可能。逆に蜀軍シナリオの場合は敵の攻撃から守らなければならないのでよりリアルになった。馬車は他にも「下ヒの戦い」にも登場し、呂布軍で守ることになるが必要ではない。 -『2』にもあった特定イベントで操作武将が史実の武将に代わってイベントに出るという遊び要素がさらに強化された。おおむね好評。 --なんと今回も武将全員分が用意されている。特に司馬懿挑発イベントはネタ的にも有名。 --前作では多くの武将で同じようなセリフを喋る事が少なくなかったが、今作ではより武将の性格が反映されて台詞のバリエーションが多くなっている。 ---演義の通り華雄を討ち名を挙げる関羽を再現する以外にも、孫堅に兵糧を届け華雄を討たせることもでき(これも全員にセリフあり)((高難易度だと孫堅は兵糧が届いても敗走することがあり、その場合や孫堅後退後だった場合は華雄討ち取り名乗りイベントも見られる。))、また曹操が司馬懿を挑発する、劉備が単騎駆けをするなどのトンデモIF、挙句の果てには馬超が馬超を説得するなどツッコミどころ満載なことも可能。 ---イベントムービーの他に、台詞だけのイベントも全員分用意されたものが多く、違いを楽しめる。例としては五丈原で諸葛亮の設置した連弩に射られた際や南蛮軍から象を奪って乗った際の一言。 --次作以降は個別イベントの増強や武将増加もあってか完全に廃止されたため、今でもそれを惜しむ声がある。 -時系列云々はともかく、各勢力の本拠地に乗り込み滅ぼせるステージが追加されたため、天下統一の気分は前作よりも上。 -ステージ数が増えた。特に猛将伝と合わせるとシリーズでも屈指のステージ数になる。…ただし、これがある問題を生んでいる。 -無双モードにおけるステージの分岐、攻略順によるステージ内の変化が多数導入された。 --例:魏・呉・蜀・袁紹伝で&ruby(しすいかん){汜水関}の戦いを選ばずに虎牢関の戦いをプレイすると、「避けてきたつもりだろうが~」と言われて汜水関から敵援軍登場。 //「先に」ではありません。虎牢関をクリアすると二章は終わりその周では汜水関には進まなくなります。 --例:呉・蜀伝で南蛮夷平定戦をクリアしておくと南郡の戦いや樊城の戦いがやや楽になり、また夷陵の戦いに孟獲が自軍側の援軍として登場。 ---また一定の条件を満たすと、「外伝」と題して隠しシナリオが出現する事も。 -戦闘の情報画面で、軍団長に加え、所属武将の位置も確認できるようになった。 --前作までは軍団長しか位置の確認ができず、所属武将の方はどこにいるのかがわかりづらい部分があったが、これを解決している。 -弓兵が大きく弱体化した。前作までの過剰な威力はなくなり、櫓を直接壊せるようになって手を出しやすくなったのもある。 ---- **賛否両論点 ''賛否両論のBGM。'' -前作、『2』までがハードロック調を基調とした軽快かつアクションを盛り上げるのに一役も二役も買っていた音楽だったのだが、今作では中華楽器を多用した重い雰囲気の曲が目立つようになってしまい、『2』までの路線を期待していたファンからは否定的な意見が多く見られた。反面、『真・三國無双』シリーズがそもそも昔の中国を題材としているので、「中華ロック」とも呼ばれるこちらの方が雰囲気に合っていると言う擁護意見もある。~ もっとも、アクションゲームである事を考えるといくら雰囲気が合っているとは言え、[[こんな曲>http://www.youtube.com/watch?v=-oGXCn3FqAU]]をバックに戦えと言われても困ると言えば困る面もある。前作の同じ戦い(黄巾の乱)の曲は最初のステージらしく入りやすさを意識した曲調だったので…。 --[[この曲>http://www.youtube.com/watch?v=Nmr4ZkhiyWg]]のように、一応アップテンポな曲もちゃんとある事はある(言ってしまえば「こんな曲」の例が極端すぎるだけだが、それだけに印象に強く残ってしまっているのもある)。 -『4』以降でも中華楽器を多用していく路線になっていった事で、本作のBGMも再評価の向きがあるが、『4』のサントラのライナーノーツで『3』のBGMに対する批判意見が相当あった事を匂わせており、以降は中華楽器を使いつつ、大元は『2』までの路線に近いものになっている。 --サントラの作曲者のコメントを見る限りでは、ステージ中のBGMにおけるイメージはズレていたようだ。軽快さを求められない辞典あたりのBGMは評判がいい。 --ここからも分かる通り曲自体の質が低いということではない。無双シリーズの曲という色眼鏡抜きに見れば十分に上質な曲と言う事が出来るのだが、前作に比べてあまりにも急な路線変更であったために反発を受けたというべきものとなっている。 ---他にも虎牢関・呂布のテーマ・夷陵・合肥・逃亡劇等のBGMが比較的に高い評価を受けている。特に今回の呂布のテーマは『2』『2猛将伝』のアレンジに劣らぬ人気があり、歴代で一番と評価するユーザーも少なくない。 -武将のセリフの傾向が変化した。 --以前に比べキャラクター性を強調する(しすぎる)ようなセリフが多くなった。この傾向は後のシリーズにも引き継がれている。 ---例えばことあるごとに「正義」と連呼し、バカっぽくなった馬超など。特にこの馬超の「正義」連呼は今でもなお根強い賛否がある((この傾向を「正義バグ」と呼び忌み嫌う者もいれば、「正義」がないと寂しいなどと言う者もいたりなど、否よりの賛否両論となっている。余談になるが、北米版など海外向けでもこのキャラ付けなようで、一例として『真・三國無双5』では敵将を撃破したり拠点を制圧した時に何かに付け「Justice」の単語が出て来る。))。 ---特定の単語を連呼させたりなどでキャラを立てるやり方は『真・三國無双』シリーズは言うに及ばず、戦国無双などの無双シリーズ全体に共通する特徴になってきてしまっており、不満を募らせる者が増えている状態となっている((程度の差こそあるが、最近の作品ではほとんどの武将がこの傾向が見られる。そのため「何度も同じ事を言わせないとキャラ付けが出来ないのか」などの意見が上がっている。))。 --一方でシリーズにおける武将描写の方向性が固まってきたのもこの作品であり、それに伴って『2』までの描写から後作で特徴を確立するほどに変わった武将も多い。 ---特に夏侯淵は『2』では血気盛んで粗暴な面が際立っていたが、『3』以降では優しく、気さくで陽気なひょうきん者としての面が強く打ち出されつつも、戦いの場では凛々しく頼りになる面を見せるようになった。 ---また、『2』では2人とも女子高生のような性格で大差が無かった大喬・小喬は、大人しくお淑やかな大喬と天真爛漫な小喬と、性格の違いが強く打ち出されるようになった。 ---- **問題点 ''無双モード'' -無双モード(ストーリーモード)が『2』では登場する1武将ごとに用意されていたが、今作は「魏伝」などの勢力毎になった。 --この構成からか、最終ステージ以外で武将が戦死する演出は一部イベントを除いてほとんど無くなってしまった。 --さらに友軍としてでも史実上では既に死んでいる、生まれていないはずの武将も出てくる事があるので、夷陵の戦いに関羽((そもそも夷陵の戦いの発端が、魏呉連合に関羽を討たれたことに依るものなので、関羽が生存している時点で前提が崩れてしまう。ただし『2』以前でも同じような状況があったことを記しておく。))が出てきたり、黄巾の乱に姜維((黄巾の乱が起こったのは184年、姜維が生まれたのが202年である。))がいたりなど、時系列も限度を超えて滅茶苦茶になったケースが多い。 ---本作で初めて呂布の最期となった「下邳の戦い」が登場し、水攻めや裏切りによって呂布がどんどんと絶望的な状況に追い込まれるのだが、呂布を倒した時点で''普通に撤退してしまう''ので片手落ちになっている。~ さらにはクリア前に貂蝉を倒すと、「またどこかでお会いしましょう」と撤退した挙句に「''貂蝉戦死により呂布激昂!''」となり、呂布がパワーアップしてしまう。''死んでねえよ''((これは外伝シナリオで呂布を再登場させるための伏線ともとらえられるが…、外伝が出現しない場合でも同じなのでやっぱり手抜き。)) ---最終戦とイベント以外での戦死がなくなったために''関羽の危機を救う為に駆けつけた張飛が関羽を見捨てて逃げる''((「やってらんねぇぜ あばよ」と捨て台詞を吐く。))なんてことも…''桃園の誓いは?'' ---武将が死ななくなった弊害として、武将の世代交代も行われず、孫呉は終始、孫堅が君主として扱われており、本来の君主である孫権は''皇帝の格好をした普通の武将''という扱いで非常に影が薄い。~ 孫堅自体は史実のイメージ通りなのだが((孫堅は曹操、劉備と同年代であり、生存時は曹操らと同列に扱われる事も多い。))本来、生きているはずがない時代にもしゃしゃり出てしまう((孫堅は191年に戦没しているが、死後30年経った夷陵の戦い等にも普通に出てくる。))ので違和感を禁じ得ない。~ また、「五丈原の戦い」も本作では曹操と劉備が総大将になるので、諸葛亮と司馬懿が割を食う羽目になってしまった((「五丈原の戦い」は234年に行われており、曹操と劉備の死後10年以上経っている。))。 ---もっとも、上記の問題は初代から起こりうること((『2』でも孫堅の無双モードをクリアすると、終始、孫堅が孫呉の君主として扱われる、また、『1』でも夷陵の戦いに関羽が登場していたが、戦いの中で危機に陥るような配慮があった。))であり、もし時代ごとに武将の制限をされたら不満が出るし、そういう意味でも無双シリーズに史実どうこう言うのは野暮ではあるのだが、~ 概要が変更されていたり合戦中で危機に陥るイベントがあったりとある程度史実に配慮した展開になっていた。~ 本作の場合は、それらの配慮が希薄であるため、メインシナリオがシリーズの中でも最も史実からかけ離れた異色の存在になっている。~ 『4』『5』の大半のキャラ、また再び勢力毎に戻った『6』以降も可能な限り史実や演義に倣う形になったため、やはりその辺を指摘する意見は少なからずあったのだろう。~ また、こちらが優勢になるとすぐに敵総大将が撤退してクリアになる事が増えた。取り逃がしてしまうとムービーすら流れないのでクリアした時の達成感が薄くなるが、これを条件に出現する外伝も存在する。 --勢力毎のプレイでも育成が出来るのは結局操作している武将。ウリであった武将チェンジは攻略上あまり意味を成さない。~ 途中でキャラを入れ替えてもどのキャラも満遍なく育成しているでもなければ結局は弱体化になってしまうので当然の事だが。 -用意されているシナリオは魏・呉・蜀の他に董卓・呂布・袁紹・南蛮・黄巾まで8つも存在。黄巾伝は張角の他に''何故か張飛、張遼、張郃が顔を並べている。''~ 黄巾党の主な武将である張梁・張宝・周倉・波才などは皆一般武将なので、そのままでは張角一人でプレイしなければならないと言う理由から張姓の武将を集めたのだろうが、当然黄巾党でもない彼らがシナリオに関わってくる訳でもない(むしろ、黄巾党に心酔する彼らを見たいと思うファンも少ないだろうが…)ので単純に浮いてしまっている。 ---また張飛が黄巾シナリオで使える影響により、三国志演義では黄巾の乱の討伐軍側で活躍したはずの張飛が一切敵として登場しないため違和感が出ている(代役として趙雲が出ている)。 ---董卓・呂布・袁紹・黄巾の四つのシナリオは魏・呉・蜀と対立し全てに「(君主名)討伐戦」で決着をつけていくことになるが、その独自シナリオの使い回しが目立つ。滅ぼす敵が同じ場合展開が同じなのである。また南蛮シナリオに至っては4ステージ中3ステージが魏・呉・蜀のシナリオ最終ステージの使い回しで占められている。 ''爽快感の欠如''~ 前作に比べてCOLOR(red){''爽快感がほとんど得られなくなってしまった。''}理由は以下の通り。 -多数の敵を吹き飛ばす面白さが受け入れられたシリーズだが、敵が集まった時の処理落ちは課題として上がっていたのだが、~ 本作ではこれに対し「処理落ちするなら敵が寄ってこないようにすればいいじゃん」という本末転倒な解決法がとられている。 --『2』ほどではないが敵は雑魚・武将問わず防御力・ガード頻度共に固く、プレイヤーが攻撃しても頭数がほとんど減らない。しかもガードを破れる技は総じて攻撃範囲が狭く隙が大きいうえ、敵兵の妨害はまだまだ激しい((一応言っておくが、『2』よりはかなり柔らかくなっている。それでも固いと感じるのは敵兵の妨害が激しいのでほとんど攻撃できないからである。))。 --無双乱舞(無双ゲージが最大の時に使える完全無敵の強力な乱舞攻撃)もガード可能であり、『2』と同様''雑魚にも全てガードされきってしまうことがある。'' --全体的にエフェクトが地味になり、画面栄えしなくなった。この傾向は『4』にも持ち越されることとなる。 ---例えば真・無双乱舞では『2』では炎のエフェクトを派手にまといながら乱舞していたが、今作ではエフェクトがなく、当たった敵が燃えるという地味な演出になってしまっている。 ---ただしこれは多数のキャラを表示することに注力するという判断で、仕方のない面もある。『2』の雷などは確かに爽快だが負荷が高すぎたのだ。~ キャラクターのポリゴンなどについても、シリーズが進むごとにより見栄えを損なわぬ程度に上手く抑えられている。 --''敵兵の数が少なく''、大きなステージでも撃破数があまり稼げない。 ---グラフィックが綺麗になっており、ステルス(見えない敵兵)はかなり抑えられているが、敵が集まると今度は物凄いスローモーションでのプレイを迫られる。ステルスが強烈な『2』か、物凄いスローモーションの『3』かという辛い2択。 ---一応敵兵が『2』並に集まる場所もある。が、そこだと『2』ほどでは無いがステルスも酷い。 ---敵軍が優勢なほど敵兵は増えるのだが、敵軍有利の状態だと味方がどんどんやられてゲームオーバーになったりするのでやっぱり爽快感とは無縁。 -問題点と言えるか微妙なラインであるが、本作で追加された爆弾には、''技発動者を含めた味方にも固定ダメージを与えられる''というとんでもない特性がある。 --この爆弾を攻撃に使用してくる投爆兵がいると、常にフレンドリーファイアに怯えなければならない。この攻撃自体では致死になることは少なく、出る頻度が少ないのが救いだが…。 --ちなみに、黄蓋のC1でもこれを使える。固定ダメージを利用してダメージを与える、馬に乗った自軍を落馬させて馬を奪う、邪魔な味方を弱らせると用途は多い。 ---意図的にフレンドリーファイアを行える仕様は後にも先にも本作と次回作、戦国無双1だけである。 -新アクション・新システムが空気となり劣化したアクションも --新技の「名乗り」は判定が非常に強くガードを崩せるのだが、隙が大きく''雑魚に潰される''。武将の名乗りだというのに。 ---ゲーム的な問題と比べたらどうでもいいことだが、名乗っていない。ポーズで格好をつけつつオーラを出すというアクション。『4』では一部武将のチャージ1に引き継がれている((本作のような隙だらけなアクションではなく、いずれも実用レベルのアクションに改善されている。))。 ---ただでさえ隙が大きく潰されやすい名乗りだが、仮にこれでガードを崩しても、''こちらが攻撃を仕掛けられるようになるよりも敵が再び行動出来るようになるまでの方が早い''ので、結局再びガードされるか酷いと反撃される始末で、''やるだけ無駄''である。 ---呂布と張飛の名乗りは「兵卒を倒せるほどのダメージ」「その場にダウンさせる効果」があり他の武将よりも性能は高いのだが、やはり普通に攻撃した方が早い。2人の名乗りにだけガード崩しの効果も無い。 ---しかも名乗りは敵味方とも雑魚はもちろん一般武将、''無双武将ですら一切使用しない''。なんのための新システムなのか…。騎馬状態の敵を叩き落とす手段としては使えないこともないが…、高打点の攻撃を出し辛い武将なら使えるかも。 --敵のAIが妙に賢く、新技のジャンプチャージも普通以上の難易度ならほぼ確実に潰される上、浮かされてそのまま空中コンボを受け続けるハメに。 ---新アクションのジャンプチャージを武将は勿論、雑魚が多用してくるため、攻撃を叩き込んでいる背後からジャンプチャージでふっ飛ばされてしまう。~ そしてそこから集団リンチ(通称ワッショイ)に持って行かれる事さえある始末。~ 一対多が基本のこのシリーズにおいてこの特徴がプレイヤーにいたずらにストレスを溜めさせる事は語るまでもない訳で、プレイヤーが使うと確実に潰される事と相まって批判が集まった。 --敵武将が受け身をする確定ポイントが増えた。浮かせた後にチャージ攻撃で浮かせると確実に受け身を取るため、チャージ5の1段目だけを当て続け空中で浮かせ続けるという選択肢が出来なくなった。 ---これにより、浮かせることで有用性を見いだせる炎属性は大きく使い所を限られるようになってしまった。~ 以降のシリーズも三国3準拠の「気絶or浮かせ状態で更に浮かせ技を入れると確定で受け身を取る((作品によっては浮かせてから最低空で拾うともう1ループ入る場合もある、戦国2猛将伝のガラシャC2-3×3等。))」となっているので、2が自由すぎたという感じにはなっている。 --敵武将が無双乱舞を''被弾中に強引に出して反撃してくる''。前作でもあったが一応の法則はあった((具体的には地上で7ヒット連続で攻撃を当てる。))。しかし、本作では特に法則性もなく何回も割り込みで乱舞してくる場合がある。理不尽極まりない。 ---能動的に出してくる場合も、制限なく何回も連続で出してくる場合があり、単純に鬱陶しい。 ---ほとんどの場合は発動音を聞いた瞬間にこちらも無双乱舞を出せば鍔競り合いに持ち込める。ただ緊急回避にも有用な無双ゲージを強制的に消費させられてしまうことにはなる。 --前作から弱体化された弓兵、弩兵だが、相変わらず射撃の間隔が短く、射程が高精度なのはそのまま。また、近づくとばらけて撃破が難しくなり、一気に撃破しようにも固くて撃破するのが難しい点はそのまま。 ---また、弓攻撃にはアーマーがかからず、前作であった無双鎧は本作にないため、強引に攻撃するといったこともできない。 --「チャージラッシュ」は最初に攻撃を当てた敵を追い続ける「ロックオン」システムとの相性が最悪で、特にタイマンでは一度出したら敵を放って''あさっての方向を切り続けることもしばしば。'' ---ロックオンシステムとの相性抜きにチャージラッシュそのものの使い勝手の善し悪しも相当差が開いており、強キャラとされるキャラと弱キャラとされるキャラとでは目を覆いたくなるほどの差がある。 --チャージ1でガードを崩せなくなり((本作での確定ガード崩しは名乗りと諸葛亮のC3のみ、他はガード不能のみ。))、敵武将のガードに対する対処が困難になった。~ 代わりに、武将固有の攻撃に変更され、バリエーションが増えたのだが…。 ---ガード崩し廃止という代償を得てもなお、使い勝手が良く強力な攻撃になった武将もいるものの、使い勝手が悪くなった武将が大半。特に高レベル属性が無いと出が遅く、火力や範囲が出ない軍師ビームと((高レベルの玉を持ち、なおかつ得意属性と合わせれば使い所は出てくる、例えば烈玉諸葛亮とか。))、超反応で避けられて存在意義の無い投げ技は敵専用という感じの性能。 --上記と内容が被るが、ガードをまともに崩せる手段が無い。 ---名乗りはガードを崩しても追撃できない、前作でガード崩しだったC1が廃止、C1掴み技はまともに当たらないといった感じで、ガードを潰せる手段は全てに実用不能レベルの欠陥を抱えている。 ---よって、雑魚や武将戦ともに常に相手のガードに悩まされ続け、それ故にプレイヤーから先手を打つことが非常に難しくなっている。例外として諸葛亮のC3だけはガード崩しが実用的で、追撃も可能。 ---敵のガードが硬いにもかかわらず崩せる手段が少なく、攻撃を全てガードされた場合のリスクが大きいため、特に高難易度ではプレイヤーと敵武将がお互いに相手の後ろに回り込もうとグルグル回り続けて相手の空振りの隙を突いて背後から殴るというシュールな立ち回りになりやすい。一騎当千の爽快アクションとは… ---もしくは下にもあるが、烈玉を装備してガードの上から削り殺すという手段もあるが、これはこれでまた爽快感が無い。 --ガード硬直が長すぎる。また、ガード硬直中にガードを解除することができない。 ---高難易度で敵に囲まれると敵が延々と攻撃を仕掛けてくるため、ガードを解除することができないまま、敵兵に延々と攻撃され続け、動けない状態から後ろから攻撃されることも多い。~ ---本作ではパワーガードが廃止されているため、この状態になると無双乱舞からでしか切り返す手段はないといっていい。 --無双ゲージが極端に溜まり辛くなった。前作と比較するとその差は一目瞭然。~ さらに衝撃波系の攻撃で無双ゲージが溜まらなくなった。確かに『2』は非常に溜まりやすかったとはいえ、バランス調整を考慮してもやり過ぎて改悪の域に達していると言わざるを得ない。 ---劉備と関羽、馬超と袁紹のチャージ6はなぜか溜まる((これは攻撃判定が武器に設定されており、衝撃波が実質ただのエフェクトになっているため。つまり、見た目は衝撃波による攻撃に見えるが、武器で斬りつけているものと内部処理されるので、無双ゲージが溜まるようになっている。))。 -瀕死時の切り札である真・無双乱舞が弱体化 --真乱舞になると攻撃範囲増加と炎属性が追加、〆技の追加という強化がある。しかし、敵を浮かせるようになる(=与ダメージが減少する)のと、攻撃力自体は普通の乱舞より抑えられていること、キャラによるが〆の追加技が邪魔というデメリットの方が大きい。~ 無双ゲージを育てていると、○の押し加減で乱舞の長さを調節して威力重視か回転重視かを選ぶが、真乱舞になると〆技のせいで、短く押したとしてもゲージを全部持って行かれるキャラが大半。~ こうなるとゲージを長くしたことによる回転率の低下が痛手となるため、これを見越して「無双ゲージ最大値アップアイテムは罠」とまで言い切る人も。~ しかも炎属性はLv1固定なので、炎属性で与えるダメージは雀の涙程度。結果的に、与えるダメージは普通の乱舞より落ちる場合が多く、瀕死時の切り札で却って弱体化してしまうという調整ミスになってしまった。 ---しかも、本作では''衝撃波の無双乱舞には炎属性が乗らない''という、前作にはなかったバグなのか仕様なのかよく分からない現象まで起きる。仮に炎属性があったとしても焼け石に水だろうが。 ---前作でも上記デメリットは同じだったが、炎属性が強力だったため、よほど攻撃力に依存する甘寧を除けば結果的に与ダメージが上昇する場合がほとんどだった。~ 炎属性でダメージを稼ぐ技なのに、炎属性だけ弱体化した結果、このようなことになってしまったのである。 --防御力を最大まで育て、なおかつレベル20の玄武甲を装備すれば、高難易度の敵兵にも仰け反り辛くなり、ある程度快適なプレイができるようになるのだが…。 ---このとき問題なのが、アーマー時でもプレイヤーが被弾したときに発生するヒットストップは軽減されないという点。 ---リンチされているときに強引に攻撃を振ると分かるが、プレイヤーが攻撃を振る速度が明らかに遅くなっており、ストレスが溜まる。そしてそのままリンチされて満足に攻撃する前にアーマーが破れてワッショイされるといったことが起こる。 --そんな役立たず、改悪だらけの本作のアクションの数々の中で、唯一役に立つのが「弾き返し」である。~ 相手の攻撃に合わせてL1+△で発動するのだが、かなり強力。慣れはいるものの、立ち回りや殲滅力を一変させるほどの性能は持ち合わせている。 ---発動に成功すれば、乱舞以外の攻撃に対して完全無敵((趙雲のC1に同様の性質を備える。))で、チャージ4(一部キャラはチャージ2か通常6)のモーションで相手を吹き飛ばす。しかも武器を振って戻すときにも攻撃判定が出る((通常の攻撃は基本的に武器を戻すときには攻撃判定が出ない。))。属性は発動しないものの、チャージ攻撃扱いなので仙丹の効果が発動されるため、攻撃力も及第点は超えている。 ---ただし強力な分デメリットもある。猶予は厳しくない物のボタン連打では出ず、相手の攻撃を見て弾き返す必要がある。失敗した場合は多大な隙を晒してしまうため、反撃を受けやすい。~ また、衝撃波や弓の攻撃に対しては弾き返すことができない((ただし、弾き返しの予備動作自体に短い無敵時間があるらしく、上手くタイミングが合えばそれらをすり抜けることが可能。))。 ---ただ、予備動作の分かりやすい敵武将の投げや、かなり攻撃的な兵士がいるので出すタイミングさえ覚えれば発動も難しくない。相手の行動を読めるようになると、敵の攻撃を待って弾き返しを繰り返したほうが大半のキャラで速く片づく。~ 最悪、アーマーを利用して強引に弾き返しを発動するなんて芸当までできる。 ---デメリットも大きいが、デメリットを考慮しても弾き返しを狙わないとやってられないのと、弾き返し自体が強力なため狙う意義が大きいのもあって、結果として本作は弾き返しゲーと化してしまった。弾き返し自体に爽快感はあるが、それをひたすら狙わないとやってられないほどに本作のプレイヤーの攻撃は見劣りしすぎているのだ。 ''ステージ'' -イベントで自軍全軍団の士気が下がる、自軍本陣が敵伏兵部隊の急襲を受ける等というプレイヤーに不利な展開が異常に増え、イベントに振り回される事がかなり多い。 --ほとんどのステージにはプレイヤーに有利に働くイベントもあるのだが、そのイベントを起こすのがそもそも困難、いくつものイベントを成功させても敵の士気のほうが高いという場面も少なくない。特に後半ステージに顕著。 ---また前作、次作に比べ味方からの指示が多く、更に指示を無視すると当然自軍の士気が低下(あるいは敵軍の士気が上昇)し不利になるため自由度が低め。 --友軍の敗走のし易さが振り回される感を一層強めている上に、シナリオ自体も異常な高難易度であったり、爽快感皆無の苦行とも言えるようなシナリオが散見される。 -以下に高難易度あるいは苦行という意味で代表的な2つのシナリオを挙げる。 +「玉璽争奪戦」 --''30分以内に自分でステージ中に散らばる箱を100箱破壊しなければならない''~ 木箱の場所はマッピングされていないので自分で探さなければならないが、見落とすと最悪時間制限で敗北するという恐怖のステージ。~ 救済措置もあるが、片方の方法では''27分も待たなければならず''、楽なもう片方の方法でも''70箱ほどは自分で壊さなければならない''。~ 騎乗時に箱を壊せない武将ではさらに苦行となる。しかも味方((といっても孫堅しかいないのだが。))も文句を言うだけで箱破壊は一切手伝ってくれない。~ 動かない味方より、こちらが70箱破壊した時点で玉璽を見つけてくれる敵武将のほうがよほど役に立つというよくわからない展開になる。 孫堅のLv10武器はこのステージで取得可能なため、いくら嫌でも最低1~2回はやらざるを得ないだろう。~ +「南蛮夷平定戦(呉・蜀)」 --終盤ステージなのでシナリオ難易度自体が高く設定されている。~ そんなステージに定期的に''敵士気上昇・敵侵入拠点復活・味方士気低下''が一度に起こるという今作を象徴するような高難易度ステージだが、一応味方有利になるイベントも複数あるが…。~ そのイベントを起こすのがそもそもかなり面倒な上、物量差・士気の差が激しすぎてそのイベントを起こしたところであっという間にひっくり返されてしまう、焼け石に水状態になってしまっている。~ 更に、一部は象に乗っているため、叩き落としづらく、マップ上に点在する毒沼でじわじわと体力を削られてしまうおまけ付。~ 南蛮伝(孟獲と祝融)を出現させるのと月英のLv10武器を入手するためにはこのステージで自軍に有利なイベントを全てこなすのが条件の一つであり、避けて通ることが出来ない。 -他にも黄巾賊撃退戦((おそらく最初にプレイするステージなのに総大将の皇甫嵩(こうほすう)を狙って現れる敵伏兵がなんと皇甫嵩がいるすぐ近く、城内に出現する。一応、すぐさま救援に向かえば十分間に合うくらいには皇甫嵩も粘ってくれるようになっている…はずなのだが、状況次第では救援に駆けつける間もなく容易く敗走してしまう。))や劉表奇襲戦((開幕早々、味方総大将が敵武将の罠にかかって孤立してしまう。罠を仕掛ける武将を罠が発動する前に撃破すれば阻止できるが、その敵武将が馬に乗っている関係で非常に困難。))、建業の戦い((敵総大将が倒すたびに4人まで入れ替わってゆく。当然全員倒さなければならない。))などの敵の計略が見られるステージもある。 -マップの使い回しが露骨。 --「''17ゾーン50ステージにもおよぶ変化に富んだ戦場''」をウリにしているが、半数以上のステージでマップの使い回しを行っている。一応背景の色違い位はやっているが、大元が同じなので効果が薄い。 --つまり固有マップが17、その中でやりくりして計50ステージにしているということ。容量を考えたら自明の理だが… --マップ丸ごと使い回ししていないとしても、マップが小さい戦場は実際はマップが広い戦場の一部分を切り取ってそのまま流用していると言うことである。 ---これ自体は後のシリーズでもしばしば行われる手法であり一概には言えないのだが、本作は&ruby(がっぴじょう){合肥城}だった建物が別のマップでは&ruby(かんじょう){皖城}として使われているなど、流石に統一感のない流用が多い。 -一部のステージに登場する敵兵器の虎戦車や連弩が強すぎる。 --特に虎戦車は移動スピードは遅いがこちらが攻撃しても動きを止めず、なおかつ耐久力が高いためすぐには壊せない。しかもガード可能とはいえ攻撃力の高い吹き飛ばしの炎を吐いてくる上、旋回速度も速い。多くの人が使ったであろう絶影鐙を装備していると、火吹き攻撃で''即死寸前に追い込まれる危険''まである((絶影鐙を装備していると、騎乗中に如何なる攻撃を受けても馬から落ちなくなる。虎戦車の炎は騎乗中に受けた場合、本来なら1発で落馬してダウンするため、そこまでのダメージにはならないのだが、絶影鐙を装備している場合は攻撃を受けても落馬せず、しかも炎は多段ヒットするため、一瞬にして体力が文字通り「溶かされて」しまう。))。 --逆に味方として出た場合は心強い…かと思いきや、虎戦車は移動が遅く連弩は固定式。前線で戦うプレイヤーにはほとんど無縁なのであった。 --軍団長に戦術という個性が付いたが空気。画面外戦闘の結果に反映されるようだが部隊の士気の方が重要。 ---戦術は万能・突撃・一般など5種類だが一般(能力なし)の武将が非常に多いうえ、戦術自体に実感が薄い。 ---無双武将は「一般」以外の戦術が付いていることが多いが、孫権や劉備、呂蒙など無双武将でも「一般」の武将が多い。なお、一般武将は李儒、顔良、文醜、陳宮以外は全員が「一般」となっている。 ---徐庶や法正、賈詡、魯粛といった軍師として有名な一般武将でも戦術が設定されていることがなく、ほとんど生かされていない。 --義勇武将(自軍不利時に登場しプレイヤーを守ってくれる強力な味方武将)と好敵手武将(逆に自軍有利時に登場し襲ってくるハイパー化敵武将)が追加された。~ これ自体は特に悪い要素でもないのだが、出現条件のための友好度の仕様が面倒。義勇武将を狙うならその武将は撃破できない(友好度が下がるため)。~ また友好度を上げるには苦戦しているその武将を救援しなければいけない((他にも2Pプレイで仲良くさせたい武将同士でプレイするなどの方法はあるがこの方法くらいしか友好度上昇の実感がない。))。 --ステージやステージの登場武将によってさらに条件に制限がある上、全ての条件を満たしても出現するかしないかはランダムである。 ''一騎討ち'' -新システム「''一騎討ち''」があまりにも理不尽すぎる。 --一騎討ちを仕掛ける事が出来るのは敵だけな上に、回避(規定時間内に○ボタンを押さなかった or スタートボタンで一騎討ち要請イベントをスキップ)してしまうと''プレイヤーの所属軍、全軍団の士気が下がって''しまう。 --一騎討ちには制限時間(45カウント)があり、この時間内に決着が付かなければ引き分けとなるが、この場合はプレイヤーの武勲が低ければ味方の士気が上がり、武勲が高ければ味方の士気が下がる。ハイパー化している敵武将に45カウントで勝つのはかなり難しい。 ---敵軍の士気には変動がないので一騎討ちを回避した場合は不利になり、決着が付かなかった場合も大抵プレイヤーサイドだけが不利になる(武勲が低い期間はキャラ育成の初期だけ)。 --相手には無双ゲージが無く、''無双乱舞が使い放題''な上に、ちょっとでも吹っ飛ばされようものならすぐさま''体力回復してしまう''、もしくは攻撃力か防御力2倍。一部の敵限定だが攻撃中にも無双乱舞で割り込んでくるキャラまでいる。 ---プレイヤーには無双ゲージが当然あり(もちろん最初はゲージが0)、体力回復なんて事も出来ないので不公平極まりなく、これで決着が付かなければ引き分けとして大抵はプレイヤーサイドの全軍団の士気低下というイジメのような仕打ちが。 --一騎討ちに入ると中断セーブが不可能な上、敗北するとそのまま''ゲームオーバー''である。 --魏・呉・蜀・袁紹ルート共通の2章(選択により通算2~5マップとなるかなりの序盤)「虎牢関の戦い」で、無双シリーズ共通での最強武将である「''呂布''」が必ず一騎討ちを挑んでくる。~ シナリオ上、呂布を倒そうが倒すまいがクリアはできる((魏・呉・蜀・袁紹の虎牢関の戦いでは大将の董卓を倒すのが目的なので、極端な話、呂布を放っておいてさっさと董卓を倒せばクリアは出来る。))し総大将の袁招にも「呂布は相手にするでない!」と言われる。とは言え、配置上、遭遇するのは免れない位置((高度なジャンプかバグによる壁越えを利用すればよけられるかもしれないが、それをこなせるのはアイテムを最大まで強化た場合に限られ、通常のプレイではない。))にいるため((扉を開けたら呂布が待ち構えている。ムービーも開門時に流れる。))一騎討ちを挑まれるのは逃れられないにもかかわらず、断ると前述のように士気が強制的に下がり、ならばと受けて立とうにも、ステータスを最大まで育てた武将ですら安定して勝てるかどうか、と言う強さなので実質問答無用で士気を下げられるようなものである。 ---初プレイで無謀にも呂布の一騎討ちを受けて屠られたプレイヤーは数知れず。「''(『2』の呂布が微妙な強さだったとは言え)誰がここまで人外魔境にしろと言った''」などと言う意見もちらほら。~ 余談だが一騎討ちだとTAS使おうが大半の武将が撃破不能というあんまりな仕様。 --一騎討ち後に通常マップに戻ると''装備アイテムによる強化効果が消えてしまうと言うバグ''も実装。~ 厳密には一騎討ち開始時にはすでに消えている。つまりアイテム無しで戦う羽目になる。ちなみに残るのもある。中断した後ロードすると元に戻る。 --通常マップと一騎討ち中では能力のバランスが異なるようで、通常マップでは育ちきった状態だと余程の事がなければ戦死しないのに、一騎打ちになると''一撃で瀕死に陥る''。その為、わざわざリスクをおかしてまで受ける意味が薄い。 --また、敵将のAIはかなり馬鹿で「投げ技」をする武将は待つだけで「投げ技」ばかりを狙ってくるので隙だらけになっている。上述な理不尽な仕様でカバーしていると言わざるをえない。 --もっとも、ゲーム中のライフと一騎討ちのライフは別管理ゆえ瀕死の状態でも勝てば状況を打開できる(かもしれない)、大幅な時間短縮が狙える、などといった僅かなメリットはある。タイマンが得意なキャラなら(腕とバグの相談で)乱戦で戦うよりも有利かもしれない。 --そもそも多対多または一対多前提でシステムが構築されていて、一対一がそこまで練られているとは言えない無双シリーズに、一騎討ちシステムは悪相性だと言わざるを得ないのだ。 ''育成・装備・収集関連''~ 作業量が多く、育成が面倒なのはシリーズお約束なのだが、それを加味しても本作の育成のバランス調整はあまりよくない -防御力が上げ辛い --敵武将が質の良い盾を落とす割合が大きく減り、拠点兵長から出るアイテムが盾+1から肉まんに変更されたため、盾を取得する機会が大きく減った。そのため他の能力は伸びても防御力だけは伸びないということが多い。この傾向は『4』でも引き継がれている。 ---この仕様相応のステージ調整がなされていないため、まともに防御力の育成出来るステージが無い。 --一定ヒット数以上を達成して撃破するとアイテムの質が上がる仕様が廃止され、より作業感が増した。 --ついでに敵兵の数が少ないのもあってか、武勲が非常に溜まりづらい。武勲が溜まらないとアイテム個数の上限が伸びない為非常に面倒。 --逆に攻撃力は楽に伸びるのだが、攻撃力を上げると敵の防御力と体力が伸びるという罠が。もっともこの仕様は『2』でもあったが。 ---''初期攻撃力+百虎牙のほうが攻撃力最大+百虎牙よりも与ダメージが大きくなるため''、上げない方が有利になってしまっている。 ---一応オーラ付きの武将に対しては百虎牙に対して補正がかかる。 -こちらも今作に限ったことではないとはいえ、玉アイテムと仙丹、活丹など一部の装備アイテムの出現率が非常に低い。 --特にレベルマックスのアイテムを入手しようと思ったら、気が遠くなるほどアイテムを集めなければならない。作業を通り越して苦行である。 -武器システムが収集型からレベル制に変更されたが、これによって育成前に(2Pプレイなどで)いい武器を拾得し、攻撃回数を増やして快適に育てる小技ができなくなった。 --武器レベル7まで育たないと6回攻撃にならない。また、レベル7にするためには21000以上の経験値が必要になり、かなり終盤になる。 --また経験値の獲得法にも問題があり、チャージ攻撃を当てる、ヒット数を上げるといった方法で僅かに入手できるものの、結局は武将を撃破するくらいでしか大量の経験値を得られない。~ また、敵武将が体力を0にした後でいくらコンボしても経験値は得られない。受け身ばかり取りやがるのにこれは…((基本的に浮かせ技は1回が限度、と思っておけばいい。ほとんどのキャラの最長コンボルートはC3(気絶)→C6→最終段が出る前に乱舞でキャンセル。))。 ---武器にアイテム効果が付かなくなったのも、武器の個性がないと批判する声もある。逆にアイテム効果が付かないので、いい武器を求める作業プレイをする必要もなくなり、純粋に高レベル武器=最強武器になるのを評価する声もある((『2』や『4』では高レベル武器≠最強武器だった。))。~ ただ、不評だったのか後作ではランダムの強化要素を搭載しているパターンが多くなった。 -『2 猛将伝』でできた武将の能力初期化ができない(猛将伝で武器初期化とともに追加)。 -武将のアイテム所持可能数に差が付けられたが、性能の高くない重量級武将に限ってアイテム所持可能数が少ない。 --前作では全武将5個までであったが、今作では4~6個(と鐙と玉)になった。4個装備可能の武将は鐙を除けば単純に前作より装備可能数が減っていることになる。 --6個装備可能の武将は3人(とエディット1種)だけで、4個装備可能の武将は18人(とエディット2種)もいるなどバランスもあまりよくない。 ---装備アイテムも実用的には攻撃範囲を上げる真空書、攻撃力を上げる白虎牙、防御力を上げる玄武甲の三種あたりはあるとないでは能力が大違いなのでほぼ固定になってしまうだろう。他はほぼ役立たずなので自由度も低い。 -エディット武将は4人までしか作れない。エディット武将が使用可能な武器系統は5種類なので、Lv10武器をコンプリートする際は誰か1人を消さなければならない。 --エディット武将はモーションの大半が他の武将をモデルとする上に、使用できないモーションもある((扇や爪を武器とする武将はエディットモデルにはない。))。また戟系統はアイテム装備可能数の点ではオリジナルの武将より劣る。 -属性の強さに差がありすぎるため、結局プレイスタイルの多様化には繋がらなかった。 --発動確率が雑魚に対し1/6(瀕死状態で1/3)になり弱体化した「斬」だが、''敵武将に対する追加ダメージは100%の確率で発動する''のもあり、それでもかなり強い。 ---また、本作ではプレイヤーの火力上昇手段に乏しいこと、高難易度では敵が大きく固くなるのもあって、固定ダメージや即死頼みで攻撃した方が意外と効率が良かったりするのも、斬属性の強さを後押ししている。 --下記のバグがある「雷」だが、チャージ攻撃で止めを刺さないことにさえ気を付ければかなり強力。撃破判定を気にしなければ、普通にチャージ攻撃を出しても大丈夫。 --逆に「烈」は使いどころがかなり限られる性能、諸葛亮など一部の軍師系などしか有効に使えない。一応無印の段階では難易度を上げてもガード頻度こそ上がるが弾き返しをあまり狙ってこないため、全攻撃の中で唯一ガードさせて有利なチャージ5の1段目を延々と押し付ける((C5は2段目を出すと打ち上げた相手を追撃するジャンプ攻撃が入るが、これを前提としているのか1弾目で止めるとスキが非常に少なく、相手のガード硬直が終わる前にこちらが行動可能になる。ただしC5が投げの孟獲はこの戦法を取れない。))。というプレイも割りと有効だったりする。特にチャージ5-1が2段攻撃で、その両方に属性が乗る甄姫はガードの上からゴリゴリとHPを削っていく勇姿が見れる。「炎」に関しては『2』よりかなり炎上ダメージが少なくなっており、受身を取るポイントが増えて空中コンボがやりにくい今作において、かなり使えない。 --結果属性玉は「斬」「雷」>他>「炎」で(一部キャラ除いて)ほぼ決着がつく。 ---下記の猛将伝では調整されて無印よりは属性の強さの差が少なくなっている。 ''キャラクター関連'' -追加武将は3人だけ。三国志由来ではない前作のおまけ武将2人はエディットのモーションにその痕跡を残すのみとなった。 --42人とアクション系ゲームとしてはすでに大所帯なものの、三国志にはまだ多くの名将・名軍師・君主などがいるためガッカリ要素になったようだ。 ---特に蜀で追加されたのは諸葛亮の妻の月英と本来は武将ではない。しかし、今まで蜀勢力のみ無双武将が全員男だったのでようやく女性が入ったともいえる。 -魏延の扱いが悪い --元々仮面を付けた片言の狂戦士というキャラ付けからして賛否が分かれたキャラクターなのだが、本作ではシリーズ1扱いの悪いといっても過言ではない。 --問題となるシナリオは成都の戦い・魏軍。魏軍を迎え撃とうと魏延が突撃するも諸葛亮が制止する…、まではいいのだが、どういうわけか諸葛亮の妻である月英が魏延を呼び捨てにして罵倒する。~ それに不満を持った魏延に目を付けた司馬懿に乗せられ、''本当に蜀軍を裏切ってしまう''。しかもその理由が''戦いたい、暴れたい''というもの。~ 狂戦士らしいといえばらしいが、演義や史実と照らし合わせてもあんまりな理由。しかもそのまま蜀軍本陣へ突撃して劉備を攻撃してしまう。 --誤解されがちであるが、魏延は諸葛亮をはじめとした蜀軍諸将と折り合いは悪かったものの、魏へ寝返ろうとした描写はない。 ---そしてこの描写、猛将伝の列伝シナリオで酷さがさらに加速してしまった。 --後のシリーズでは、諸葛亮や諸将とは反りが合わない描写をされつつも、あくまで劉備や蜀に尽くす設定で一貫され、魏軍への裏切りはなくなった。 ---例外として『5』で再び裏切るが、きちんと帰順したり、不仲を利用した策があったりときちんとフォローは入れられている。 --なお性能面では、優秀なチャージラッシュを与えられたり、モーションが強かったりと、アイテム数4つを除けば扱いはよい。 -エンディングの入手の面倒さ --無双モードでは各勢力に通常、大量撃破、早解き、スペシャルの4つのエンディングがある(後ほど上位とされ優先される)が、上位エンディングを満たしても下位エンディングは解禁されない為面倒。 --早解きの条件も平均20分以内とかなり緩いため、通常と大量撃破のエンディングを見たい場合は、早解きの条件を満たさないように長時間放置が必要になる。特にどうしてもステージ数が多くなる魏・呉・蜀伝では累計5時間以上放置する必要がある。1ステージでの制限時間が尽きたらゲームオーバーなのでちゃんと時間を計って放置する必要がある。 --またこれらの条件はゲーム中では一切明かされない。大抵は早解きになる。 ''バグ'' -正確な発生条件がいまだによくわからない即死バグがある(防御力のオーバーフローによるものと見られている。猛将伝で修正)。 -雷属性の追加ダメージで倒した敵がカウントされない。武将も自分で撃破したことにならない((ダメージ量の問題で雷属性追加ダメージがとどめになることはあまりないが、武器経験値を入手したりレベル10武器などを入手したい時に敬遠されやすい。))(『猛将伝』でも修正されず。)。 -装備アイテムに活丹(無双ゲージが溜まりやすくなる)に「無双乱舞中のゲージ消費量が増える」というバグがある(猛将伝で修正)。 --そもそも無双ゲージが溜まりにくい今作においては焼け石に水レベルのアイテムになってしまっている。 -Lv10武器の効果に「無双ゲージが満タンでなくても属性が乗る」という効果があるのだが、一部チャージは(主に衝撃波系)Lv10武器でも無双ゲージが満タンでないと属性が乗らないバグがある(『猛将伝』で修正)。 //--特定のステージでは開始と同時に馬でシフト移動し続けるとマップの壁を登れてしまう。そのままマップ外を走り続ければイベントを無視して敵総大将の所まで行けてしまう。 //これは前作でもあるし、そもそも意図してやらないと発生しないからそれほど問題でもない ---- **総評 前作から改善した点も多数存在し、後に引き継がれる要素も大量に登場したが、~ 調整不足からか、肝心の爽快感と、タクティカルアクションとしての魅力をことごとく潰してしまった。 このように無双の魅力を削ぎ落とした『3』は、ファンサイトなどで総叩きに遭い、「中古屋で『3』売って『2』買ってきた」とまで言われたのだが…。 ---- *真・三國無双3 猛将伝 【しん・さんごくむそうすりー もうしょうでん】 |対応機種|プレイステーション2|CENTER:&amazon(B000K72LZ0)&amazon(B0009NUOYK)| |メディア|DVD-ROM 1枚|~| |発売日|2003年9月25日|~| |定価|通常版:4,280円&br()プレミアムパック(無印とのセット):9,800円&br()スーパーバリューセット((『三國志VIII』『決戦II』とのセット。)):10,800円&br()※全て税別|~| |プレイ人数|1~2人|~| |セーブデータ|150KB以上の空きが必要|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |廉価版|PlayStation2 the Best:2005年7月7日/2,480円&br()※コーエーメガパック((プレミアムパックの価格改定版。))も同時発売/5,800円&br()コーエー定番シリーズ:2007年1月11日/1,480円&br()※全て税別|~| |判定|なし|~| |ポイント|''帰ってきた一騎当千の爽快感''&br()ハメありきの高難易度時のルーチン強化は不評&br()(表向きの)一騎討ちの仕様の改善|~| **概要(猛将伝) SLG『三國志』シリーズで言うところのパワーアップキット。 武将それぞれに固有のシナリオが用意された列伝モード・ローグライクゲームの無双版である修羅モードという2つのモードと最強武器・新アイテムを追加…しただけに見えるが、~ 実は内部仕様が大きく変更されており、『3』の復権に一役買った。 **改善点(猛将伝) ''&color(red){爽快感の大幅な向上。}'' -具体的には描画エンジン・敵兵出現プログラムの改善。『2』に勝るとも劣らないワラワラ感を実現した。 -AIの改善。敵はガードが甘くなり、倒しやすくなった。また乗馬妨害や攻撃潰しも減ったため快適さも段違いに。その一方高難度の敵や味方のAIは積極的にコンボを狙ってきたりガードに対して名乗りをかけたりとより戦略的に動くようになった((AIに関しては『2』に戻しただけという声もあるが…。))。 --また、こちらがガードをして隙を窺うと%%プレイヤーが使う分には空気の%%「名乗り」でガードを崩してコンボに持ち込んでくる。 -仙丹の大幅強化や、背水護符、仙玉秘書といったアイテムの登場により全体的に火力が上昇した。 -属性の強化。「弱い」とされた属性の威力が上がった他、一部属性のつかなかった攻撃にも属性が付くようになった。 --真・無双乱舞(瀕死時に無双乱舞を使用(または真乱舞書装備)で可能)に、一部の武将は装備した玉の属性が付くようになった。 ---ついたキャラは全員『3』無印で炎属性すらつかなかった衝撃波系のキャラ。これにより『3』本編で見向きもされなかった武将が最強候補に上がったりとキャラ格差に大きな影響を及ぼした。これでもなお救えないようなキャラもいるが…。 ''列伝モード'' -列伝モードには全武将に1ステージずつ用意されているが、なかなかバリエーションがある。 --中には今まで用意されなかった十常侍の乱、濡須口の戦いといった新規ステージも用意されており、キャラの個性付けに一役買っている。 -クリアすると「評点」とその点数によってランク評価(S>A>B>C)がつく。ただし低難易度だと実は獲得できる評点上限がかなり低く、好評価のためには高難易度が必要。最高のランク評価が保存され、ステージ選択時に確認可能。 --『3』の頃はシリーズで珍しかった潜入型アクション(黄蓋伝など)や、敵武将だけを狙い、敵兵を倒すべきでないステージ(劉備伝)((敵武将だけを倒さないと評点が下がる。敵兵を倒し過ぎるとゲームオーバー。))などなど。 ---また、猛将伝で新たに追加されたレベル11武器、また無印とは違った条件で同じレベル10武器が入手できるので、それまで「入手ステージすら手探り」だった最上級の武器を入手しやすくなっている。 //3ではユニーク武器という単語で呼ばれないため、一応変更。 ---一度クリアすると「列伝」が語られ、それと共に「無双武将プレイ」という項目が出現して他の武将でもプレイ可能になる。 ---ただし対応キャラの性能を前提としたステージになっているため、当然他の武将では合わないステージもあったりする(敵兵を倒すべきでない劉備伝を攻撃範囲の広い呂布でプレイなど)。 ---「大喬伝」や「馬超伝」などではシナリオ内でのテロップがプレイ武将のものに置き換わるものもあるので没入感が得られる。 ''チャレンジモード'' -『2』と違い、MIXJOYしなくてもすべて選択可能になった。 -''プレイヤーの能力、武器の育成状態が反映されるようになった''。何気にナンバリングシリーズ唯一の要素だったりする。 --裏を返すと初期状態だとまともにプレイできない。敵もそれ相応に能力強化されるため、敷居が高くなったともいえる。 -新たに、「連闘」が追加。一騎討ちで何人倒せるかを競うサバイバル的な条件で記録を競う。 ''その他'' -バグ修正 --無印の項目にある、雷属性でトドメを刺したことにならないバグ以外はすべて修正された。 -育成、装備関連 --能力値(特に防御力)を簡単にあげられるステージや、敵兵の増加もあって武勲が多く取得可能なステージが増え、育成が格段に楽になった。 --無印とMIXJOYをしなくても、レアアイテムとレア武器に関しては猛将伝単体で全部取得が可能になった。 ---また、最低難易度(本作では入門)ではレアアイテムが取得できない仕様も撤廃された。 --能力値や武器の育成を初期化する機能が復活した。 -エディット武将の名前入力に、『2』で登場した女媧の「媧」の字が追加された。 --無印版では10武器の名前である女媧の細剣も「禍」の字で代用していた。 **問題点(猛将伝) ''敵のAI向上'' -高難易度の敵武将の強化は些か行きすぎの嫌いがある --集団リンチで怯んだ所にチャージ5(当てた敵を空中に大きく浮かせる攻撃で、''喰らった側は空中受身が取れない'')の連発による永久コンボを積極的に狙うようになった。~ コンピューターなのでミスする事も期待出来ず、寸分の狂いもない見事な永久コンボをプレイヤーが戦死するまで叩き込んでくるため、打ち上げられたらそこまでと言う状態で、やり甲斐のある難しさとは言えないという意見もある。 --ガード中の敵武将に攻撃を続けると弾き返しを行うようになった((一応無印の段階から、列玉C5削りを延々やっていると弾き返して来ていたが…。))。また、弾き返し狙いで棒立ちになることもあり、結構鬱陶しい。 --その他、飛び道具をジャンプで避ける((当たってもダメージを最小限にし、無駄に長引かせる。))といったプレイヤーの攻略法を阻害する強化が多い。 ''一騎討ち'' -一騎討ちの仕様が変更され、不公平感は多少緩和された。 ---相手にも無双ゲージが付いた(戦闘開始時は双方がゲージ最大)事で、敵だけが無双乱舞使い放題と言う事がなくなり、ふっ飛ばされた時の体力回復も行わなくなった。 --制限時間も、一騎討ちの制限時間を廃止する生死念書というアイテムが追加され、時間経過による撃破難易度は緩和された。 ---これにより、一騎討ちの戦闘時の''表向きの''不公平感は大きく改善された。 -しかし、これらの変更点がほどんど改悪に向かってしまっている。具体的には --敵武将の弾き返し頻度が増したり、軍師ビームに対してジャンプして逃げて烈玉の削りダメージから逃れるといった超反応がさらに酷くなっている。 --無双ゲージが自分と同量になり、開幕時に最大まで溜まっているため、開幕乱舞で無理矢理被弾させてくるのを甘んじて受けるか、連打が厳しい鍔迫り合いに強引に持ち込むしかない。 ---さらに敵武将はゲージを全て使うために、無印より乱舞の拘束時間が長くなっている。おまけに赤ゲージになると自動でゲージが回復するために発動頻度はさらに増え、拘束時間が増えた真乱舞を連発する。 結果、むしろ無印より乱舞発動の頻度が上がって理不尽さが増しているのである。 --つまり、不公平感が改善されてより不公平になったという意味不明なことが起きている。 --一騎討ちを仕掛けられるのが敵だけである点と回避、引き分けた時にプレイヤーサイドだけが一方的に士気が下がるのはそのままではある。 ''列伝モード'' -一部の列伝は難易度が異常に高かったりするうえ、どの列伝でも規模の大きい戦いはなく、味方武将がいないステージも多いため盛り上がりに欠けることも。 --列伝によっては「アイテム装備不能」「護衛兵出撃不能」「敗北条件が厳しい」など自由度を制限する仕様も多い。 -高評価を狙う場合、運が絡むステージが目立つ。 --阿斗の隠された箱の配置が9個のうちのランダムな趙雲伝、関羽を射撃するためのポイントがランダムで1回でも間違えると高評価取得不能な黄忠伝、甘寧の行動次第で回避難易度が大きく変わる黄蓋伝、関羽の脱出速度が異様な速さで追いつけなくなる場合がある呂蒙伝~ といったプレイヤーの腕前では克服不可能な運の介入要素が多く、高ランク狙いの妨げになっている。 -新規マップは一切ない、全て『3』の流用。 -続、魏延の扱いが悪い --魏延伝のシナリオは、素早く魏軍武将を倒さないと諸葛亮は魏延が魏軍に裏切ったと勘違いして、''蜀軍総力を挙げて魏延を抹殺しに向かうというとんでもないシナリオ''。~ 一応、時間経過で司馬懿が攻撃の手を緩めるよう指示して魏延が裏切り者と思わせる計略ではあるのだが、何故か諸葛亮はあっさり引っかかってしまう。~ さらに、このまま蜀軍を壊滅させて勝利すると魏軍勝利のテロップが。魏延という意味もあるだろうがあんまりすぎる((ちなみに蜀軍が裏切ると魏軍は味方になるが、魏軍はすべて撤退するため実質プレイヤー1人。))。 --すばやく魏軍武将を撃破できれば諸葛亮が進軍するものの、仕方ありませんねという発言から、本当は魏延を抹殺したかったが出来なくて悔しい発言のようにすら聞こえる。 ''装備関連'' -lv11武器には武器自体にアイテムが付与される((上限はあるが装備アイテムと重複する。))が、強制的に付与されるため無双ゲージを伸ばされるとかえって使い辛くなってしまうキャラもいる。 ---そのため場合によっては武器レベルを10に留めておいたほうが良いキャラもいる。武器レベルを落とすことは可能だが、その場合はレベル1から育成し直しである。 --良くも悪くも10武器は無個性な分、平等に一定の強化が施されたのとは対照的ではある。 -無印で有用だった五丈原魏軍で、木牛を使用したアイテム回収が不可能になり、アイテムの育成がより面倒になった。 ---- **総評(猛将伝) 評判の良くない『3』だが、爽快感に関わる部分が大きく改善したことである程度の汚名返上は果たしたといえる。~ 『3』の悪評は猛将伝を考慮していない部分も多いため、今から『3』をプレイをするのなら、バグも解消され爽快感がある猛将伝とセットでプレイするのを勧める。キャラの育成も猛将伝がやりやすい。 ---- *真・三國無双3 Empires 『真・三國無双3』のシステムをベースに一騎当千の無双アクションとシミュレーション要素を融合させた外伝作品。詳細は[[こちら>真・三國無双3 Empires]]を参照。 ---- *真・三國無双3 ハイパー 【しんさんごくむそうすりー はいぱー】 |ジャンル|タクティカルアクション|&amazon(B0007Z62QY)| |対応機種|Windows 2000/XP|~| |メディア|DVD-ROM 1枚|~| |発売元|コーエー|~| |開発元|コーエー(オメガフォース)|~| |発売日|2005年4月1日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |周辺機器|DirectX 9.0cに対応した12ボタンのゲームパッド推奨|~| |ディスクレス起動|可能|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |備考|COLOR(red){''オンライン認証終了につき、現在プレイ不可''}|~| |判定|なし|~| |ポイント|''オフラインゲームなのにネット接続しなければプレイ不可''&br()オンラインアクティベーションにより中古でもプレイ不可&br()発売時期が遅すぎな上に『猛将伝』の内容はフォロー無し&br()挙句Win版ならではの要素がほとんど無いという誰得移植|~| ---- **概要(ハイパー) PS2版をWindowsPC向けに移植した作品。~ タイトルに「ハイパー」がついているが、PS2版からゲーム内容そのものには若干の差異がある程度でこれといった追加要素が有る訳ではない、ほぼベタ移植となっている。~ 本作の追加要素として、細かいグラフィックの設定が可能となっており、マシンのスペックがあればPS2版よりも美しいグラフィックで、敵が群がるようにも出来たりする点をアピールされていた。~ スペック向上もめざましいPCで『真・三國無双3』が楽しめる事には魅力もあったのだが、それ以外のシステム面の問題がそれをものの見事に潰す形になってしまった。 ---- **評価点(ハイパー) ''マシンスペック次第でPS2版よりは爽快感を得られるようになる'' -元々の『3』というゲームのデザインの問題もあるが、ハイスペックPCを用いて画質設定を高くすることでより遠方まで表示され、敵も群がるようにはなる。 ''英語ボイスも収録されている'' -作中のボイスを英語にすることが出来、普段のものとは違った感覚でプレイすることが出来る。 --あくまでボイスが英語になるだけで、プレイ中や実機ムービーで表示される字幕は日本語なので、英語ボイスにしてしまったせいで何が何だか解らなくなると言うことは避けられる。 ---- **問題点(ハイパー) ''発売時期が遅すぎる上に無印のベタ移植'' -''このソフトが出た時点で既にPS2では続編の『[[真・三國無双4]]』が発売されている''事を考えると、あまりにも発売時期が遅すぎると言わざるを得ない。 --もちろん、当時のPCスペックの問題もあるのでそれ自体は仕方ないと擁護も出来るのだが、本作は猛将伝の要素は全く収録されていない、無印のほぼベタ移植になっている。遅いなりにせめて『真・三國無双3 with 猛将伝』等のような形で猛将伝の要素も収録されていれば、まだ印象も違っただろうが…。 ---加えて、PS2版の段階で発覚していたバグやミスもほぼそのままという有様でやっつけ仕事感が強い。 ''インターネット認証システム'' //コーエーテクモ側のオンライン認証が終わってプレイ不能となっているので、文章を基本的に過去形に変更しました。 -これ自体は違法ダウンロード等の問題もあることを考えると致し方ない所があったのは事実だが、『真・三國無双3』はあくまでオフラインで完結するゲームであり、オンライン要素は存在していない((チャレンジモードはオンラインで成績を競えるが、あくまでゲーム中に表示されたパスワードなどを用いて別途PCなどから登録する形であり、ゲームプレイ中にゲームソフト自体が直接オンラインに接続するものではない。))。 --にもかかわらず、認証は起動する度に要求され((2012年4月にWindowsPC向けに発売された『三國志12』も毎日午後8時を過ぎる度に再認証を要求される点が不満要素として挙がるが、本作の場合は同日中であろうとも起動し直す度に認証を要求されるため、よりタチが悪いとも言える。))、更にプレイ中も戦闘勝利後にリザルト画面へ移行する前にも認証が挟まれたため、インターネットに常時接続しておく必要があった。 -従って、パソコンがオフライン状態であったときは言うに及ばず、サーバー側がダウンしていたり、メンテナンス中ではこちらがオンライン状態であってもプレイが出来なくなると言う問題を孕んでいた。 --救いだったのは、実際にはサーバーダウンがあまり起こっていなかったことと、サーバーメンテナンスでプレイ不可という事態が多くなかった所だろうか。 ---なお、COLOR(red){''現在は2018年3月30日をもってコーエーテクモ側でオンライン認証が終了となっているため、本作はプレイできない''}ので注意。 -インターネット認証を行うためには、コーエー(現・コーエーテクモゲームス)のHPである「GAMECITY」に住民登録としてユーザー登録を行うことが必須((つまり、「GAMECITY市民」としてのアカウントに本作などの認証ゲームを紐付ける形になっている。))であり、これにより''ユーザーとディスクがひも付けされてしまう''ため、飽きたとしても''中古で売ることが出来なかった。'' --オンラインゲームの場合は当然のことではあるのだが、本作はオフラインゲーム故にただ単純にユーザーが不便を強いられているだけと言わざるを得ず、本作の評価を著しく下げてしまった要因のひとつとなっていた。 ''本作ならではの追加要素がほぼ皆無'' -画質周りの設定というのにしても、無印そのもののゲームデザインとしてあまり敵が群がらないようになってしまっており、根幹が大きく変わる訳ではないため、そこに敵が群がるように設定をしても違いこそあれ、やはり期待外れ感は否めない。 --2005年発売と言うことで当時出ていたCPUやグラフィックボードを基準に作られているのか、それ以降に発売されたハイスペックなものを用いて設定を高くしたからといって敵が更に群がったり画質がより綺麗になったりと言うこともあまり無い。 ---逆にマシンスペックが低ければ、むしろPS2版よりも画質が汚いなんて事も起こりうる。 -ゲーム部分はそれこそ英語ボイスでプレイが出来るようになっただけ。 --せめてオンライン協力プレイが出来たり、あるいは『3 Empires』の競闘モードのような対戦プレイが出来るモードでオンライン対戦プレイが出来るといった要素の追加、あるいは本作発売時点でPS2に『4』が出ているのだから、その新規参戦武将の一部を『3』仕様に合わせた形で追加配信する等といった要素があれば、まだオンライン認証必須の仕様も納得出来るやも知れないが…。 ''処理落ちやステルス''((ここでは描写処理が追いつかないせいで「そこにいるのに表示されていない」ものを指して表記している。))''を潰せない。'' -PS2版より快適なプレイが出来るのはこの当時から見て割りとハイスペックPCが必要だったが、それでも所々で処理落ちやステルスは散見される。 --一部のシナリオでは特に処理落ちが酷くなりがちで、特に樊城の戦いは特定条件を満たそうとすると、物凄いスローモーションになってしまうこともある。 ---- **総評(ハイパー) 発売時期の問題はPS2に『4』が出たばかりの時期であり、それをPC向けに回せというのも些か無茶な注文である所は否めない。~ だが、PS2版無印が出て2年以上経ち、猛将伝が出てからも1年半が経っているという時期に今更のように無印のベタ移植というのでは流石に擁護の余地は無い。~ 加えて、メーカー側の利を追求しすぎのオンライン認証システムのせいでユーザーサイドは''PCがオフライン状態である時やサーバーのダウン等が起きてしまっていればプレイすら出来ず、おまけに中古として売ることも出来ない''という仕様に反発が上がるのは当然のことである。~ もちろん、本作がオンラインゲームだと言うのであればそれも当然だと言うことは出来るだろうが、そもそも先述した通り''『3』にはソフト単体でオンラインに関連した要素は無い。''~ ''完全にメーカー側の一方的な都合で追加されたシステム''のせいで制約を課されている形であることも大きい。 結果、評価が散々であった無印のほぼベタ移植で猛将伝の要素は無いこと、そして元々のソフトには存在していなかったオンライン認証によって飽きても売ることが出来ないこと。~ そして何よりPS2で当時の最新作である『4』が出ており、こちらがボリュームもあり、ゲームシステムも『3』での不満点が改善され、更に処理落ちやステルスなどがほとんど見られなくなっていることもあって、わざわざ本作を選ぶ理由が無い。~ 従って、PS2を持っていないなどの要因でどうしてもPCで無双シリーズをプレイしたいという一部のプレイヤー以外からは見向きもされずに終わってしまうこととなってしまった。 ---- **余談 ''以降のWin版の無双シリーズについて'' 『ハイパー』版に搭載されたオンライン認証に対する批判意見が相当上がっていたためか、『[[真・三國無双4 Special>真・三國無双4 猛将伝#id_5ed69eeb]]』から『[[真・三國無双6 with 猛将伝]]』までのWindowsPC向けの無双シリーズタイトルは起動時にディスクをチェックする形となり、オンライン接続が必要なくなった。~ もちろん、起動時にディスクが必要(=ディスクレス起動不可)と言う点に不満意見が出てくるだろうが、それでも本作のようにネットワークの状況如何でプレイすらも出来ないというのよりはまだマシであるとは言えるし、PC向けのゲームはいわゆる「''割れ''」の問題も常に付きまとっていることを考えれば双方がまだ納得出来る形に落ち着いたとも言えるだろう。 オンライン認証が必要な代わりに、起動時にディスクのチェックを行わないディスクレス起動が可能な作品は、~ 本作とオンラインゲームである『真・三國無双 Online』及び下で触れる『[[真・三國無双7 with 猛将伝>真・三國無双7 猛将伝]]』以降となっている。 『真・三國無双7 with 猛将伝』以降はValveが展開するPCゲームデジタル配信サービス「Steam(スチーム)」でリリースされたゲームが用いるDRMシステム「Steamworks」が組み込まれ、~ また『[[真・三國無双7 Empires]]』ではパッケージを介さずにSteamのオンラインストアから非パッケージのソフトを直接購入することが出来るようになった。~ このためディスクレスでの起動・アップデート配信の受け取りの他、インターネットを通した再インストールが可能となっている。~ 一方で『7with猛将伝』以降のパッケージ版も発売は継続しているが、Steamアカウントとディスクキーが紐付けされる仕組みから、再びパッケージの売却は出来なくなっている。~ もっとも、『3ハイパー』発売された当時と比べてダウンロード販売という形態が普及していること、またデメリットしかなかった本作に比べれば動作の安定性など格段のメリットが有ることもあり、この点を槍玉に挙げられることはあまりなくなっている。 なおSteamを使用していない『真・三國無双6 with 猛将伝』以前でも、発売後に配信されるアップデータは、GAMECITYのオンラインサービスを通して受け取ることになる。~ 本作以降の『真・三國無双 Online』以外の作品ではゲームディスクのオンラインでのひも付けがされなくなったことで売却することも出来るようになり、あわせて中古で買うことも出来るようになった。~ しかし、その場合でも最初に購入したユーザーがユーザー登録を済ませていた場合、そのソフトを中古で購入したユーザーは起動こそできるものの、''アップデータの配信などのサポートを受けることが出来ない。'' 余談だが、『真・三國無双7 Empires』のWindows版が発売されるまで、プレイヤーのオリジナル武将を作成出来るエディット要素が搭載されたWindowsPC向けの無双シリーズ作品は『3ハイパー』と『Online』のPS2ベース作品のみだった。 ''その他'' 本作は『猛将伝』を含めて、版権コラボ無双を除く無双シリーズとしては唯一レーティングがCOLOR(black){''CERO:A''}(全年齢対象)区分である((以前は『戦国無双2』(無印版のみ)に関しても全年齢対象区分だったが、発売後に行われたレーティング制度改定に伴いCERO:B(12歳以上対象)区分に引き上げられている。))。~ ある意味小学生以下のプレイヤーの無双シリーズ入門向けにはおすすめの作品と言えるだろう。
//あんまり具体例をつらつら挙げていっても仕方ないので、あまり踏み込んだものは削除して大まかな感じにしてみました。 ---- #contents ---- *真・三國無双3 【しん・さんごくむそうすりー】 |ジャンル|タクティカルアクション|CENTER:&amazon(B000G15RSI)&amazon(B0000AKGOM)| |対応機種|プレイステーション2&br()Xbox|~| |発売元|コーエー|~| |開発元|コーエー(オメガフォース)|~| |発売日|【PS2】2003年2月27日&br()【Xb】2003年9月4日|~| |定価(税別)|6,800円|~| |プレイ人数|1~2人|~| |セーブデータ|【PS2】150KB以上の空きが必要&br()【Xb】不明|~| |周辺機器|【PS2】PlayStation BB Unit対応&br() ※HDDインストールのみ|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)((廉価版で付与されたレーティングを記載。『猛将伝』も同様。))|~| |限定版(税別)|【PS2】TREASURE BOX&br;通常版と同時発売/12,800円(税別)|~| |廉価版(税別)|PlayStation2 the Best&br;2005年7月7日/3,980円&br()コーエー定番シリーズ&br;2006年7月27日/1,980円|~| |配信|PS2アーカイブス&br()2013年4月17日/1,429円(税別)|~| |判定|なし|~| |ポイント|爽快感がサッパリ&br()露骨すぎるマップ使いまわし&br()理不尽な一騎討ち&br()新要素が死に要素&br()『猛将伝』が本体|~| |>|>|CENTER:''[[無双シリーズ]]''| ---- **概要 三国志の武将となって一人で大軍をぶっ飛ばす爽快感が好評を博した『真・三國無双』シリーズの第3作。~ 新たに曹仁・周泰・月英がプレイアブルキャラクターとして参戦。 前作『2』が一年かけてミリオンを達成し無双ブランドを世に定着させた時期だったためユーザーの期待は非常に高く、発売後わずか一週間でミリオンを突破しその勢いを印象付けたのだったが…。 ---- **評価点 ''グラフィック'' -『2』からグラフィックが格段に向上。武将の衣服から風景・オブジェクトにいたるまでその空気感は並々ならないものになった。 --また今作の武将デザインも評判が比較的良い。 -キャラクターモデルが増えた。『2猛将伝』では色違いしかなかったが、今作では通常モデルの色違いの他、少し変化があるグラフィックと『2』のモデル(とそれら2つの色違い)の全6種が選択可能。 --フリーモード等で敵陣営に自キャラと同じ武将がいる場合、敵陣営の武将のモデルが置き換わるようになった((例として五丈原の戦い(蜀)で自キャラが『3』の司馬懿なら、敵の司馬懿が『2』のモデルに置き換えられる))。そのおかげで戦場でも見分けがつくようになっている。 ''アクション面'' -敵を気絶させるが攻撃範囲が狭く隙も大きかった「チャージ3」攻撃が「チャージラッシュ」へと変更。 --気絶効果の一撃の前に連続攻撃が加わり、雑魚の一掃・タイマンなど様々な場面で役立つ技となった(キャラにも依るが)。諸葛亮と司馬懿は例外的に変更されず。 --最初から使用できるため、武器レベルが育っていない状態でもいきなり強力な連撃を行うことが出来るのが強み。 -「チャージ1」は「ガード弾き」から武将固有のアクションに変更。呂布等の猛将系の武将はガード不能の投げ技を、呂蒙などの知将は属性を持つ弾を発射するといった武将の個性が色濃く出るようになった。 -R3ボタンで敵のガードをはじく「名乗り」アクションが追加された。 -馬超、そして新無双武将である周泰に限り、騎乗時の攻撃モーションが従来の左右攻撃ではなく、右方向を連続して攻撃するというものとなり、攻撃時の隙が激減し、非常に使いやすくなった。~ 特に馬超の騎乗チャージは全方向の衝撃波となる為、さらに強い。後述の絶影を組み合わせるともはや馬から降りる必要がなくなるほど。 --後に、戦国無双でも騎乗では一方向に斬りつけるアクションが主流となった為、一つの転機と言える。 -ジャンプ中にチャージボタンで急降下しながら地面を叩き付け、周囲全方向に攻撃判定のある衝撃波を出すジャンプチャージが追加。~ 実用性はともかく、空中での攻撃手段が追加されたのはうれしいところ。 --本作ではズドン式(ただしダウン中の敵は攻撃できない)のみだが、一部キャラは性能面で若干の差別化を施されている((大喬とエディット専用の細剣は竜巻を起こす、諸葛亮と司馬懿は爆発するビームを放つ。許チョは3連続攻撃が可能))。 -攻撃の当たり判定や無双乱舞後の硬直などが調整されている。 --諸葛亮などの飛び道具を使う武将の飛び道具の判定が大きくなり、当てやすくなった。 --『2』では、孫策などの無双乱舞で〆を敵武将にガードされるとほぼ確実に反撃されるというふざけた事態も解消された。 -移動手段である馬の改良。速度UP・スムーズな乗り降り・乗ったままでアイテムを拾える等。 --階級を上位まで上げないと性能の良い馬へ乗れなくなる仕様も撤廃された。 --『2』までは馬から降りるために一時停止しなければならず、アイテムも乗ったままでは(基本的に)拾う事が出来なかった。~ 今作以降は移動しながらの下馬や、馬上でのアイテム獲得が出来る仕様が基本となった。 -性能格差は依然大きいが、少なくとも『2』の諸葛亮や祝融のように絶望的に弱すぎてやってられないキャラクターはいない。 --どのキャラクターも高難易度で戦えるだけの性能はある…が、やはり苦しいキャラも居る。~ 指摘されやすいのは通常攻撃モーション中に小ジャンプが入る曹仁と小喬辺り。~ 攻撃していたらジャンプに合わせて雑魚に軽く突かれる→そこが空中判定なので浮く→そのまま死ぬまでお手玉…なんてのもよくある話。~ 流石に問題視されたのか、後のシリーズではジャンプしているように見えるが、地上判定扱いになる事が多くなった。 ''装備関連'' -「鐙アイテム」が通常のアイテムとは別枠になったため、ステージ最初からの騎乗が気軽にできるようになった。 --また、鐙アイテムで乗った馬はマップに目印が付くようになり、探しやすくなった。 --中でも落馬しない「&ruby(ぜつえいあぶみ){''絶影鐙''}」はかなり重宝されている((厳密に言うと、これを装備して戦闘開始した時に騎乗している「絶影」という馬ではなく、「絶影鐙」というアイテムそのものの方に落馬を防ぐ効果がある。なので敵武将から赤兎馬や象を奪うと、赤兎馬・象に乗りっぱなしが可能となる。))。これが半ば必須なほどに敵兵が突き落とそうとしてくるため、このアイテムが無かったらクソゲーもあり得ていた。 -取得後一定時間歩行速度向上のドロップアイテム「韋駄天靴」が追加。馬がいなくても移動がそれなりに楽に。 --ただし欲しいときに出ず、他がほしい時にこっちが出る…というのもこの手の約束。 -長坂の戦い(蜀)限定で「玉璽」の強化版とも言えるドロップアイテム「阿斗((後の劉禅、『6』からは無双武将になっているのでドロップアイテムから無双武将へと昇格した稀有な例))」が出現。''実に1分間の間''、無双ゲージがマックスになる上、敵兵の数も多いのでひたすら無双乱舞で暴れまくる事が出来、段違いの爽快感がえられる。 -キャラと武器が一対一対応になった。つまり別武将が同じ武器を使うことがなくなり、武器の成長が共有されなくなった。 -『2』で武器・技ごとに設定されていた属性攻撃が「玉アイテム」により任意で選択可能になったとともに、属性の追加・バランス調整が行われた。 --前作から炎、雷、斬が続投し、新たに氷、毒、烈が登場。炎以外は全部効果が変更されているが、いずれも個性豊かな面々が揃う。 ---属性にレベルの概念が登場し、レベルが高いほど効果が大きくなる。アイテムは最大レベルが4で固定されているが、一部の武将は得意属性が設定されており、得意属性と玉アイテムを合わせると属性レベルがさらに+1(最大レベル5、猛将伝は最大6)になる。 |属性名|CENTER:効果| |CENTER:炎|前作と同じく、敵を燃焼させる。燃焼は被弾状態が解除されるまで続き、燃焼している敵は徐々に体力が減る。&br()レベルが上がると体力減少速度が増加する。| |CENTER:氷|敵を氷漬けにし、一定時間動きを止める。氷漬けにされている敵は被ダメージが増加し、解除されるまで吹き飛ばしやダウン状態にならない。&br()レベルが上がると被ダメージ量が増加する。| |CENTER:雷|上空から雷を落とし、敵を感電させる。この感電はよろけダウンとなり、周りの敵をも誘電させる。また、微量の追加ダメージもある。&br()レベルが上がると感電範囲が広がるらしい(詳細不明)。追加ダメージは変化なし。&br()またバグが多く、この属性の追加ダメージて敵を撃破しても撃破したことにはならず(消滅扱い)、ガード不能状態((本作の場合は攻撃力と防御力に差があり過ぎる(もしくは被ダメージが多すぎる)場合に発生する。この場合攻撃がガード不能になる。))が無効になる弊害もある。| |CENTER:斬|敵兵を一定確率(通常時は1/6、瀕死時は1/3)で即死させる。武将相手には追加で固定ダメージを与える。&br()レベルが上がるほど固定ダメージが増加するが、即死確率は変化しない。| |CENTER:烈|ヒットした敵に微量の追加ダメージを与え、ガードしている敵に削りダメージを与える。&br()ただし、ガードしている敵のリアクションは変化しないのでただ当てるだけでは反撃を食らってしまう。&br()レベルが上がるごとに追加ダメージ量が増加する。| |CENTER:毒|敵を毒状態(南蛮の毒泉エフェクトがかかった状態)にする。毒状態の敵は被ダメージが増加する。&br()レベルが上がると帯毒時間が増加する。| -『2』では「''雑魚兵を確実に一撃死させ、敵武将には防御無視の割合ダメージを与える''」効果のある斬属性が猛威をふるい、特に曹操は斬属性と簡単な取得条件を持つ「倚天の奸剣」(第4武器)でチャージ6を連発していればいいとさえ言われるほどだった。~ 今作では、発動確率が(対応するチャージ攻撃が限られるが)出せば100%だった『2』から弱体化して、発動確率が比較的抑えられている((無論、爽快感だけを追求するなら悪化と言えるであろうが。))。 --バランス調整により、ほとんどのチャージ攻撃で属性が付与されるようになった。 ---属性自体も武器レベルを問わず使えるようになっているが、レベル10武器以外では、無双ゲージが満タンでないと属性が発動しない。このゲージによる制限は後に撤廃され、「戦国無双」の要素に移動することになる。 -玉アイテムの最大レベルは4、その他のアイテムの最大レベルが全て20に統一されわかりやすくなった。 --前作では限界突破なしで最大60のアイテムや最大16のアイテムなどがありわかりづらかった。 -シリーズで初めて、オリジナル武将のエディット機能が追加された。後のシリーズに比べると制約は多いものの、今作のエディット武将は全ての勢力の無双モードに出撃できるため非常に便利。 --アイテム装備数はモーションに関係なく一定なので、アイテム装備数が既存の武将より増減する場合がある。 ''ステージ'' -無双モードは今作は「魏伝」などの勢力毎になった。またプレイ武将を勢力内で面ごとに変更することが可能になった。 --その関連でステージ開始前の準備画面から武将変更ができるようになった。前作までは武将を変更するときにソフトリセットが必要だった。 ---『7』でストーリーモードのステージの都度に武将選択が入る仕組みになるまで、『3』『3 猛将伝』以外にこのような機能はなかった。 //←他ナンバリングは大半が無双モードが個人仕様なので。 //フリーモード忘れてもらっちゃ困る -雲梯・虎戦車などの追加で兵器類が拡充された。以降、兵器類はシリーズの常連となる。 --また兵器や櫓の類を攻撃で破壊することも可能になった。敵兵器破壊や味方兵器援護の指示が下ることもある。 --「関羽千里行」に登場する馬車も前作では単なるグラフィックだったが本作では実際に攻撃して破壊する事が可能。逆に蜀軍シナリオの場合は敵の攻撃から守らなければならないのでよりリアルになった。馬車は他にも「下ヒの戦い」にも登場し、呂布軍で守ることになるが必要ではない。 -『2』にもあった特定イベントで操作武将が史実の武将に代わってイベントに出るという遊び要素がさらに強化された。おおむね好評。 --なんと今回も武将全員分が用意されている。特に司馬懿挑発イベントはネタ的にも有名。 --前作では多くの武将で同じようなセリフを喋る事が少なくなかったが、今作ではより武将の性格が反映されて台詞のバリエーションが多くなっている。 ---演義の通り華雄を討ち名を挙げる関羽を再現する以外にも、孫堅に兵糧を届け華雄を討たせることもでき(これも全員にセリフあり)((高難易度だと孫堅は兵糧が届いても敗走することがあり、その場合や孫堅後退後だった場合は華雄討ち取り名乗りイベントも見られる。))、また曹操が司馬懿を挑発する、劉備が単騎駆けをするなどのトンデモIF、挙句の果てには馬超が馬超を説得するなどツッコミどころ満載なことも可能。 ---イベントムービーの他に、台詞だけのイベントも全員分用意されたものが多く、違いを楽しめる。例としては五丈原で諸葛亮の設置した連弩に射られた際や南蛮軍から象を奪って乗った際の一言。 --次作以降は個別イベントの増強や武将増加もあってか完全に廃止されたため、今でもそれを惜しむ声がある。 -時系列云々はともかく、各勢力の本拠地に乗り込み滅ぼせるステージが追加されたため、天下統一の気分は前作よりも上。 -ステージ数が増えた。特に猛将伝と合わせるとシリーズでも屈指のステージ数になる。…ただし、これがある問題を生んでいる。 -無双モードにおけるステージの分岐、攻略順によるステージ内の変化が多数導入された。 --例:魏・呉・蜀・袁紹伝で&ruby(しすいかん){汜水関}の戦いを選ばずに虎牢関の戦いをプレイすると、「避けてきたつもりだろうが~」と言われて汜水関から敵援軍登場。 //「先に」ではありません。虎牢関をクリアすると二章は終わりその周では汜水関には進まなくなります。 --例:呉・蜀伝で南蛮夷平定戦をクリアしておくと南郡の戦いや樊城の戦いがやや楽になり、また夷陵の戦いに孟獲が自軍側の援軍として登場。 ---また一定の条件を満たすと、「外伝」と題して隠しシナリオが出現する事も。 -戦闘の情報画面で、軍団長に加え、所属武将の位置も確認できるようになった。 --前作までは軍団長しか位置の確認ができず、所属武将の方はどこにいるのかがわかりづらい部分があったが、これを解決している。 -弓兵が大きく弱体化した。前作までの過剰な威力はなくなり、櫓を直接壊せるようになって手を出しやすくなったのもある。 ---- **賛否両論点 ''賛否両論のBGM。'' -前作、『2』までがハードロック調を基調とした軽快かつアクションを盛り上げるのに一役も二役も買っていた音楽だったのだが、今作では中華楽器を多用した重い雰囲気の曲が目立つようになってしまい、『2』までの路線を期待していたファンからは否定的な意見が多く見られた。反面、『真・三國無双』シリーズがそもそも昔の中国を題材としているので、「中華ロック」とも呼ばれるこちらの方が雰囲気に合っていると言う擁護意見もある。~ もっとも、アクションゲームである事を考えるといくら雰囲気が合っているとは言え、[[こんな曲>http://www.youtube.com/watch?v=-oGXCn3FqAU]]をバックに戦えと言われても困ると言えば困る面もある。前作の同じ戦い(黄巾の乱)の曲は最初のステージらしく入りやすさを意識した曲調だったので…。 --[[この曲>http://www.youtube.com/watch?v=Nmr4ZkhiyWg]]のように、一応アップテンポな曲もちゃんとある事はある(言ってしまえば「こんな曲」の例が極端すぎるだけだが、それだけに印象に強く残ってしまっているのもある)。 -『4』以降でも中華楽器を多用していく路線になっていった事で、本作のBGMも再評価の向きがあるが、『4』のサントラのライナーノーツで『3』のBGMに対する批判意見が相当あった事を匂わせており、以降は中華楽器を使いつつ、大元は『2』までの路線に近いものになっている。 --サントラの作曲者のコメントを見る限りでは、ステージ中のBGMにおけるイメージはズレていたようだ。軽快さを求められない辞典あたりのBGMは評判がいい。 --ここからも分かる通り曲自体の質が低いということではない。無双シリーズの曲という色眼鏡抜きに見れば十分に上質な曲と言う事が出来るのだが、前作に比べてあまりにも急な路線変更であったために反発を受けたというべきものとなっている。 ---他にも虎牢関・呂布のテーマ・夷陵・合肥・逃亡劇等のBGMが比較的に高い評価を受けている。特に今回の呂布のテーマは『2』『2猛将伝』のアレンジに劣らぬ人気があり、歴代で一番と評価するユーザーも少なくない。 -武将のセリフの傾向が変化した。 --以前に比べキャラクター性を強調する(しすぎる)ようなセリフが多くなった。この傾向は後のシリーズにも引き継がれている。 ---例えばことあるごとに「正義」と連呼し、バカっぽくなった馬超など。特にこの馬超の「正義」連呼は今でもなお根強い賛否がある((この傾向を「正義バグ」と呼び忌み嫌う者もいれば、「正義」がないと寂しいなどと言う者もいたりなど、否よりの賛否両論となっている。余談になるが、北米版など海外向けでもこのキャラ付けなようで、一例として『真・三國無双5』では敵将を撃破したり拠点を制圧した時に何かに付け「Justice」の単語が出て来る。))。 ---特定の単語を連呼させたりなどでキャラを立てるやり方は『真・三國無双』シリーズは言うに及ばず、戦国無双などの無双シリーズ全体に共通する特徴になってきてしまっており、不満を募らせる者が増えている状態となっている((程度の差こそあるが、最近の作品ではほとんどの武将がこの傾向が見られる。そのため「何度も同じ事を言わせないとキャラ付けが出来ないのか」などの意見が上がっている。))。 --一方でシリーズにおける武将描写の方向性が固まってきたのもこの作品であり、それに伴って『2』までの描写から後作で特徴を確立するほどに変わった武将も多い。 ---特に夏侯淵は『2』では血気盛んで粗暴な面が際立っていたが、『3』以降では優しく、気さくで陽気なひょうきん者としての面が強く打ち出されつつも、戦いの場では凛々しく頼りになる面を見せるようになった。 ---また、『2』では2人とも女子高生のような性格で大差が無かった大喬・小喬は、大人しくお淑やかな大喬と天真爛漫な小喬と、性格の違いが強く打ち出されるようになった。 ---- **問題点 ''無双モード'' -無双モード(ストーリーモード)が『2』では登場する1武将ごとに用意されていたが、今作は「魏伝」などの勢力毎になった。 --この構成からか、最終ステージ以外で武将が戦死する演出は一部イベントを除いてほとんど無くなってしまった。 --さらに友軍としてでも史実上では既に死んでいる、生まれていないはずの武将も出てくる事があるので、夷陵の戦いに関羽((そもそも夷陵の戦いの発端が、魏呉連合に関羽を討たれたことに依るものなので、関羽が生存している時点で前提が崩れてしまう。ただし『2』以前でも同じような状況があったことを記しておく。))が出てきたり、黄巾の乱に姜維((黄巾の乱が起こったのは184年、姜維が生まれたのが202年である。))がいたりなど、時系列も限度を超えて滅茶苦茶になったケースが多い。 ---本作で初めて呂布の最期となった「下邳の戦い」が登場し、水攻めや裏切りによって呂布がどんどんと絶望的な状況に追い込まれるのだが、呂布を倒した時点で''普通に撤退してしまう''ので片手落ちになっている。~ さらにはクリア前に貂蝉を倒すと、「またどこかでお会いしましょう」と撤退した挙句に「''貂蝉戦死により呂布激昂!''」となり、呂布がパワーアップしてしまう。''死んでねえよ''((これは外伝シナリオで呂布を再登場させるための伏線ともとらえられるが…、外伝が出現しない場合でも同じなのでやっぱり手抜き。)) ---最終戦とイベント以外での戦死がなくなったために''関羽の危機を救う為に駆けつけた張飛が関羽を見捨てて逃げる''((「やってらんねぇぜ あばよ」と捨て台詞を吐く。))なんてことも…''桃園の誓いは?'' ---武将が死ななくなった弊害として、武将の世代交代も行われず、孫呉は終始、孫堅が君主として扱われており、本来の君主である孫権は''皇帝の格好をした普通の武将''という扱いで非常に影が薄い。~ 孫堅自体は史実のイメージ通りなのだが((孫堅は曹操、劉備と同年代であり、生存時は曹操らと同列に扱われる事も多い。))本来、生きているはずがない時代にもしゃしゃり出てしまう((孫堅は191年に戦没しているが、死後30年経った夷陵の戦い等にも普通に出てくる。))ので違和感を禁じ得ない。~ また、「五丈原の戦い」も本作では曹操と劉備が総大将になるので、諸葛亮と司馬懿が割を食う羽目になってしまった((「五丈原の戦い」は234年に行われており、曹操と劉備の死後10年以上経っている。))。 ---もっとも、上記の問題は初代から起こりうること((『2』でも孫堅の無双モードをクリアすると、終始、孫堅が孫呉の君主として扱われる、また、『1』でも夷陵の戦いに関羽が登場していたが、戦いの中で危機に陥るような配慮があった。))であり、もし時代ごとに武将の制限をされたら不満が出るし、そういう意味でも無双シリーズに史実どうこう言うのは野暮ではあるのだが、~ 概要が変更されていたり合戦中で危機に陥るイベントがあったりとある程度史実に配慮した展開になっていた。~ 本作の場合は、それらの配慮が希薄であるため、メインシナリオがシリーズの中でも最も史実からかけ離れた異色の存在になっている。~ 『4』『5』の大半のキャラ、また再び勢力毎に戻った『6』以降も可能な限り史実や演義に倣う形になったため、やはりその辺を指摘する意見は少なからずあったのだろう。~ また、こちらが優勢になるとすぐに敵総大将が撤退してクリアになる事が増えた。取り逃がしてしまうとムービーすら流れないのでクリアした時の達成感が薄くなるが、これを条件に出現する外伝も存在する。 --勢力毎のプレイでも育成が出来るのは結局操作している武将。ウリであった武将チェンジは攻略上あまり意味を成さない。~ 途中でキャラを入れ替えてもどのキャラも満遍なく育成しているでもなければ結局は弱体化になってしまうので当然の事だが。 -用意されているシナリオは魏・呉・蜀の他に董卓・呂布・袁紹・南蛮・黄巾まで8つも存在。黄巾伝は張角の他に''何故か張飛、張遼、張郃が顔を並べている。''~ 黄巾党の主な武将である張梁・張宝・周倉・波才などは皆一般武将なので、そのままでは張角一人でプレイしなければならないと言う理由から張姓の武将を集めたのだろうが、当然黄巾党でもない彼らがシナリオに関わってくる訳でもない(むしろ、黄巾党に心酔する彼らを見たいと思うファンも少ないだろうが…)ので単純に浮いてしまっている。 ---また張飛が黄巾シナリオで使える影響により、三国志演義では黄巾の乱の討伐軍側で活躍したはずの張飛が一切敵として登場しないため違和感が出ている(代役として趙雲が出ている)。 ---董卓・呂布・袁紹・黄巾の四つのシナリオは魏・呉・蜀と対立し全てに「(君主名)討伐戦」で決着をつけていくことになるが、その独自シナリオの使い回しが目立つ。滅ぼす敵が同じ場合展開が同じなのである。また南蛮シナリオに至っては4ステージ中3ステージが魏・呉・蜀のシナリオ最終ステージの使い回しで占められている。 ''爽快感の欠如''~ 前作に比べてCOLOR(red){''爽快感がほとんど得られなくなってしまった。''}理由は以下の通り。 -多数の敵を吹き飛ばす面白さが受け入れられたシリーズだが、敵が集まった時の処理落ちは課題として上がっていたのだが、~ 本作ではこれに対し「処理落ちするなら敵が寄ってこないようにすればいいじゃん」という本末転倒な解決法がとられている。 --『2』ほどではないが敵は雑魚・武将問わず防御力・ガード頻度共に固く、プレイヤーが攻撃しても頭数がほとんど減らない。しかもガードを破れる技は総じて攻撃範囲が狭く隙が大きいうえ、敵兵の妨害はまだまだ激しい((一応言っておくが、『2』よりはかなり柔らかくなっている。それでも固いと感じるのは敵兵の妨害が激しいのでほとんど攻撃できないからである。))。 --無双乱舞(無双ゲージが最大の時に使える完全無敵の強力な乱舞攻撃)もガード可能であり、『2』と同様''雑魚にも全てガードされきってしまうことがある。'' --全体的にエフェクトが地味になり、画面栄えしなくなった。この傾向は『4』にも持ち越されることとなる。 ---例えば真・無双乱舞では『2』では炎のエフェクトを派手にまといながら乱舞していたが、今作ではエフェクトがなく、当たった敵が燃えるという地味な演出になってしまっている。 ---ただしこれは多数のキャラを表示することに注力するという判断で、仕方のない面もある。『2』の雷などは確かに爽快だが負荷が高すぎたのだ。~ キャラクターのポリゴンなどについても、シリーズが進むごとにより見栄えを損なわぬ程度に上手く抑えられている。 --''敵兵の数が少なく''、大きなステージでも撃破数があまり稼げない。 ---グラフィックが綺麗になっており、ステルス(見えない敵兵)はかなり抑えられているが、敵が集まると今度は物凄いスローモーションでのプレイを迫られる。ステルスが強烈な『2』か、物凄いスローモーションの『3』かという辛い2択。 ---一応敵兵が『2』並に集まる場所もある。が、そこだと『2』ほどでは無いがステルスも酷い。 ---敵軍が優勢なほど敵兵は増えるのだが、敵軍有利の状態だと味方がどんどんやられてゲームオーバーになったりするのでやっぱり爽快感とは無縁。 -問題点と言えるか微妙なラインであるが、本作で追加された爆弾には、''技発動者を含めた味方にも固定ダメージを与えられる''というとんでもない特性がある。 --この爆弾を攻撃に使用してくる投爆兵がいると、常にフレンドリーファイアに怯えなければならない。この攻撃自体では致死になることは少なく、出る頻度が少ないのが救いだが…。 --ちなみに、黄蓋のC1でもこれを使える。固定ダメージを利用してダメージを与える、馬に乗った自軍を落馬させて馬を奪う、邪魔な味方を弱らせると用途は多い。 ---意図的にフレンドリーファイアを行える仕様は後にも先にも本作と次回作、戦国無双1だけである。 -新アクション・新システムが空気となり劣化したアクションも --新技の「名乗り」は判定が非常に強くガードを崩せるのだが、隙が大きく''雑魚に潰される''。武将の名乗りだというのに。 ---ゲーム的な問題と比べたらどうでもいいことだが、名乗っていない。ポーズで格好をつけつつオーラを出すというアクション。『4』では一部武将のチャージ1に引き継がれている((本作のような隙だらけなアクションではなく、いずれも実用レベルのアクションに改善されている。))。 ---ただでさえ隙が大きく潰されやすい名乗りだが、仮にこれでガードを崩しても、''こちらが攻撃を仕掛けられるようになるよりも敵が再び行動出来るようになるまでの方が早い''ので、結局再びガードされるか酷いと反撃される始末で、''やるだけ無駄''である。 ---呂布と張飛の名乗りは「兵卒を倒せるほどのダメージ」「その場にダウンさせる効果」があり他の武将よりも性能は高いのだが、やはり普通に攻撃した方が早い。2人の名乗りにだけガード崩しの効果も無い。 ---しかも名乗りは敵味方とも雑魚はもちろん一般武将、''無双武将ですら一切使用しない''。なんのための新システムなのか…。騎馬状態の敵を叩き落とす手段としては使えないこともないが…、高打点の攻撃を出し辛い武将なら使えるかも。 --敵のAIが妙に賢く、新技のジャンプチャージも普通以上の難易度ならほぼ確実に潰される上、浮かされてそのまま空中コンボを受け続けるハメに。 ---新アクションのジャンプチャージを武将は勿論、雑魚が多用してくるため、攻撃を叩き込んでいる背後からジャンプチャージでふっ飛ばされてしまう。~ そしてそこから集団リンチ(通称ワッショイ)に持って行かれる事さえある始末。~ 一対多が基本のこのシリーズにおいてこの特徴がプレイヤーにいたずらにストレスを溜めさせる事は語るまでもない訳で、プレイヤーが使うと確実に潰される事と相まって批判が集まった。 --敵武将が受け身をする確定ポイントが増えた。浮かせた後にチャージ攻撃で浮かせると確実に受け身を取るため、チャージ5の1段目だけを当て続け空中で浮かせ続けるという選択肢が出来なくなった。 ---これにより、浮かせることで有用性を見いだせる炎属性は大きく使い所を限られるようになってしまった。~ 以降のシリーズも三国3準拠の「気絶or浮かせ状態で更に浮かせ技を入れると確定で受け身を取る((作品によっては浮かせてから最低空で拾うともう1ループ入る場合もある、戦国2猛将伝のガラシャC2-3×3等。))」となっているので、2が自由すぎたという感じにはなっている。 --敵武将が無双乱舞を''被弾中に強引に出して反撃してくる''。前作でもあったが一応の法則はあった((具体的には地上で7ヒット連続で攻撃を当てる。))。しかし、本作では特に法則性もなく何回も割り込みで乱舞してくる場合がある。理不尽極まりない。 ---能動的に出してくる場合も、制限なく何回も連続で出してくる場合があり、単純に鬱陶しい。 ---ほとんどの場合は発動音を聞いた瞬間にこちらも無双乱舞を出せば鍔競り合いに持ち込める。ただ緊急回避にも有用な無双ゲージを強制的に消費させられてしまうことにはなる。 --前作から弱体化された弓兵、弩兵だが、相変わらず射撃の間隔が短く、射程が高精度なのはそのまま。また、近づくとばらけて撃破が難しくなり、一気に撃破しようにも固くて撃破するのが難しい点はそのまま。 ---また、弓攻撃にはアーマーがかからず、前作であった無双鎧は本作にないため、強引に攻撃するといったこともできない。 --「チャージラッシュ」は最初に攻撃を当てた敵を追い続ける「ロックオン」システムとの相性が最悪で、特にタイマンでは一度出したら敵を放って''あさっての方向を切り続けることもしばしば。'' ---ロックオンシステムとの相性抜きにチャージラッシュそのものの使い勝手の善し悪しも相当差が開いており、強キャラとされるキャラと弱キャラとされるキャラとでは目を覆いたくなるほどの差がある。 --チャージ1でガードを崩せなくなり((本作での確定ガード崩しは名乗りと諸葛亮のC3のみ、他はガード不能のみ。))、敵武将のガードに対する対処が困難になった。~ 代わりに、武将固有の攻撃に変更され、バリエーションが増えたのだが…。 ---ガード崩し廃止という代償を得てもなお、使い勝手が良く強力な攻撃になった武将もいるものの、使い勝手が悪くなった武将が大半。特に高レベル属性が無いと出が遅く、火力や範囲が出ない軍師ビームと((高レベルの玉を持ち、なおかつ得意属性と合わせれば使い所は出てくる、例えば烈玉諸葛亮とか。))、超反応で避けられて存在意義の無い投げ技は敵専用という感じの性能。 --上記と内容が被るが、ガードをまともに崩せる手段が無い。 ---名乗りはガードを崩しても追撃できない、前作でガード崩しだったC1が廃止、C1掴み技はまともに当たらないといった感じで、ガードを潰せる手段は全てに実用不能レベルの欠陥を抱えている。 ---よって、雑魚や武将戦ともに常に相手のガードに悩まされ続け、それ故にプレイヤーから先手を打つことが非常に難しくなっている。例外として諸葛亮のC3だけはガード崩しが実用的で、追撃も可能。 ---敵のガードが硬いにもかかわらず崩せる手段が少なく、攻撃を全てガードされた場合のリスクが大きいため、特に高難易度ではプレイヤーと敵武将がお互いに相手の後ろに回り込もうとグルグル回り続けて相手の空振りの隙を突いて背後から殴るというシュールな立ち回りになりやすい。一騎当千の爽快アクションとは… ---もしくは下にもあるが、烈玉を装備してガードの上から削り殺すという手段もあるが、これはこれでまた爽快感が無い。 --ガード硬直が長すぎる。また、ガード硬直中にガードを解除することができない。 ---高難易度で敵に囲まれると敵が延々と攻撃を仕掛けてくるため、ガードを解除することができないまま、敵兵に延々と攻撃され続け、動けない状態から後ろから攻撃されることも多い。~ ---本作ではパワーガードが廃止されているため、この状態になると無双乱舞からでしか切り返す手段はないといっていい。 --無双ゲージが極端に溜まり辛くなった。前作と比較するとその差は一目瞭然。~ さらに衝撃波系の攻撃で無双ゲージが溜まらなくなった。確かに『2』は非常に溜まりやすかったとはいえ、バランス調整を考慮してもやり過ぎて改悪の域に達していると言わざるを得ない。 ---劉備と関羽、馬超と袁紹のチャージ6はなぜか溜まる((これは攻撃判定が武器に設定されており、衝撃波が実質ただのエフェクトになっているため。つまり、見た目は衝撃波による攻撃に見えるが、武器で斬りつけているものと内部処理されるので、無双ゲージが溜まるようになっている。))。 -瀕死時の切り札である真・無双乱舞が弱体化 --真乱舞になると攻撃範囲増加と炎属性が追加、〆技の追加という強化がある。しかし、敵を浮かせるようになる(=与ダメージが減少する)のと、攻撃力自体は普通の乱舞より抑えられていること、キャラによるが〆の追加技が邪魔というデメリットの方が大きい。~ 無双ゲージを育てていると、○の押し加減で乱舞の長さを調節して威力重視か回転重視かを選ぶが、真乱舞になると〆技のせいで、短く押したとしてもゲージを全部持って行かれるキャラが大半。~ こうなるとゲージを長くしたことによる回転率の低下が痛手となるため、これを見越して「無双ゲージ最大値アップアイテムは罠」とまで言い切る人も。~ しかも炎属性はLv1固定なので、炎属性で与えるダメージは雀の涙程度。結果的に、与えるダメージは普通の乱舞より落ちる場合が多く、瀕死時の切り札で却って弱体化してしまうという調整ミスになってしまった。 ---しかも、本作では''衝撃波の無双乱舞には炎属性が乗らない''という、前作にはなかったバグなのか仕様なのかよく分からない現象まで起きる。仮に炎属性があったとしても焼け石に水だろうが。 ---前作でも上記デメリットは同じだったが、炎属性が強力だったため、よほど攻撃力に依存する甘寧を除けば結果的に与ダメージが上昇する場合がほとんどだった。~ 炎属性でダメージを稼ぐ技なのに、炎属性だけ弱体化した結果、このようなことになってしまったのである。 --防御力を最大まで育て、なおかつレベル20の玄武甲を装備すれば、高難易度の敵兵にも仰け反り辛くなり、ある程度快適なプレイができるようになるのだが…。 ---このとき問題なのが、アーマー時でもプレイヤーが被弾したときに発生するヒットストップは軽減されないという点。 ---リンチされているときに強引に攻撃を振ると分かるが、プレイヤーが攻撃を振る速度が明らかに遅くなっており、ストレスが溜まる。そしてそのままリンチされて満足に攻撃する前にアーマーが破れてワッショイされるといったことが起こる。 --そんな役立たず、改悪だらけの本作のアクションの数々の中で、唯一役に立つのが「弾き返し」である。~ 相手の攻撃に合わせてL1+△で発動するのだが、かなり強力。慣れはいるものの、立ち回りや殲滅力を一変させるほどの性能は持ち合わせている。 ---発動に成功すれば、乱舞以外の攻撃に対して完全無敵((趙雲のC1に同様の性質を備える。))で、チャージ4(一部キャラはチャージ2か通常6)のモーションで相手を吹き飛ばす。しかも武器を振って戻すときにも攻撃判定が出る((通常の攻撃は基本的に武器を戻すときには攻撃判定が出ない。))。属性は発動しないものの、チャージ攻撃扱いなので仙丹の効果が発動されるため、攻撃力も及第点は超えている。 ---ただし強力な分デメリットもある。猶予は厳しくない物のボタン連打では出ず、相手の攻撃を見て弾き返す必要がある。失敗した場合は多大な隙を晒してしまうため、反撃を受けやすい。~ また、衝撃波や弓の攻撃に対しては弾き返すことができない((ただし、弾き返しの予備動作自体に短い無敵時間があるらしく、上手くタイミングが合えばそれらをすり抜けることが可能。))。 ---ただ、予備動作の分かりやすい敵武将の投げや、かなり攻撃的な兵士がいるので出すタイミングさえ覚えれば発動も難しくない。相手の行動を読めるようになると、敵の攻撃を待って弾き返しを繰り返したほうが大半のキャラで速く片づく。~ 最悪、アーマーを利用して強引に弾き返しを発動するなんて芸当までできる。 ---デメリットも大きいが、デメリットを考慮しても弾き返しを狙わないとやってられないのと、弾き返し自体が強力なため狙う意義が大きいのもあって、結果として本作は弾き返しゲーと化してしまった。弾き返し自体に爽快感はあるが、それをひたすら狙わないとやってられないほどに本作のプレイヤーの攻撃は見劣りしすぎているのだ。 ''ステージ'' -イベントで自軍全軍団の士気が下がる、自軍本陣が敵伏兵部隊の急襲を受ける等というプレイヤーに不利な展開が異常に増え、イベントに振り回される事がかなり多い。 --ほとんどのステージにはプレイヤーに有利に働くイベントもあるのだが、そのイベントを起こすのがそもそも困難、いくつものイベントを成功させても敵の士気のほうが高いという場面も少なくない。特に後半ステージに顕著。 ---また前作、次作に比べ味方からの指示が多く、更に指示を無視すると当然自軍の士気が低下(あるいは敵軍の士気が上昇)し不利になるため自由度が低め。 --友軍の敗走のし易さが振り回される感を一層強めている上に、シナリオ自体も異常な高難易度であったり、爽快感皆無の苦行とも言えるようなシナリオが散見される。 -以下に高難易度あるいは苦行という意味で代表的な2つのシナリオを挙げる。 +「玉璽争奪戦」 --''30分以内に自分でステージ中に散らばる箱を100箱破壊しなければならない''~ 木箱の場所はマッピングされていないので自分で探さなければならないが、見落とすと最悪時間制限で敗北するという恐怖のステージ。~ 救済措置もあるが、片方の方法では''27分も待たなければならず''、楽なもう片方の方法でも''70箱ほどは自分で壊さなければならない''。~ 騎乗時に箱を壊せない武将ではさらに苦行となる。しかも味方((といっても孫堅しかいないのだが。))も文句を言うだけで箱破壊は一切手伝ってくれない。~ 動かない味方より、こちらが70箱破壊した時点で玉璽を見つけてくれる敵武将のほうがよほど役に立つというよくわからない展開になる。 孫堅のLv10武器はこのステージで取得可能なため、いくら嫌でも最低1~2回はやらざるを得ないだろう。~ +「南蛮夷平定戦(呉・蜀)」 --終盤ステージなのでシナリオ難易度自体が高く設定されている。~ そんなステージに定期的に''敵士気上昇・敵侵入拠点復活・味方士気低下''が一度に起こるという今作を象徴するような高難易度ステージだが、一応味方有利になるイベントも複数あるが…。~ そのイベントを起こすのがそもそもかなり面倒な上、物量差・士気の差が激しすぎてそのイベントを起こしたところであっという間にひっくり返されてしまう、焼け石に水状態になってしまっている。~ 更に、一部は象に乗っているため、叩き落としづらく、マップ上に点在する毒沼でじわじわと体力を削られてしまうおまけ付。~ 南蛮伝(孟獲と祝融)を出現させるのと月英のLv10武器を入手するためにはこのステージで自軍に有利なイベントを全てこなすのが条件の一つであり、避けて通ることが出来ない。 -他にも黄巾賊撃退戦((おそらく最初にプレイするステージなのに総大将の皇甫嵩(こうほすう)を狙って現れる敵伏兵がなんと皇甫嵩がいるすぐ近く、城内に出現する。一応、すぐさま救援に向かえば十分間に合うくらいには皇甫嵩も粘ってくれるようになっている…はずなのだが、状況次第では救援に駆けつける間もなく容易く敗走してしまう。))や劉表奇襲戦((開幕早々、味方総大将が敵武将の罠にかかって孤立してしまう。罠を仕掛ける武将を罠が発動する前に撃破すれば阻止できるが、その敵武将が馬に乗っている関係で非常に困難。))、建業の戦い((敵総大将が倒すたびに4人まで入れ替わってゆく。当然全員倒さなければならない。))などの敵の計略が見られるステージもある。 -マップの使い回しが露骨。 --「''17ゾーン50ステージにもおよぶ変化に富んだ戦場''」をウリにしているが、半数以上のステージでマップの使い回しを行っている。一応背景の色違い位はやっているが、大元が同じなので効果が薄い。 --つまり固有マップが17、その中でやりくりして計50ステージにしているということ。容量を考えたら自明の理だが… --マップ丸ごと使い回ししていないとしても、マップが小さい戦場は実際はマップが広い戦場の一部分を切り取ってそのまま流用していると言うことである。 ---これ自体は後のシリーズでもしばしば行われる手法であり一概には言えないのだが、本作は&ruby(がっぴじょう){合肥城}だった建物が別のマップでは&ruby(かんじょう){皖城}として使われているなど、流石に統一感のない流用が多い。 -一部のステージに登場する敵兵器の虎戦車や連弩が強すぎる。 --特に虎戦車は移動スピードは遅いがこちらが攻撃しても動きを止めず、なおかつ耐久力が高いためすぐには壊せない。しかもガード可能とはいえ攻撃力の高い吹き飛ばしの炎を吐いてくる上、旋回速度も速い。多くの人が使ったであろう絶影鐙を装備していると、火吹き攻撃で''即死寸前に追い込まれる危険''まである((絶影鐙を装備していると、騎乗中に如何なる攻撃を受けても馬から落ちなくなる。虎戦車の炎は騎乗中に受けた場合、本来なら1発で落馬してダウンするため、そこまでのダメージにはならないのだが、絶影鐙を装備している場合は攻撃を受けても落馬せず、しかも炎は多段ヒットするため、一瞬にして体力が文字通り「溶かされて」しまう。))。 --逆に味方として出た場合は心強い…かと思いきや、虎戦車は移動が遅く連弩は固定式。前線で戦うプレイヤーにはほとんど無縁なのであった。 --軍団長に戦術という個性が付いたが空気。画面外戦闘の結果に反映されるようだが部隊の士気の方が重要。 ---戦術は万能・突撃・一般など5種類だが一般(能力なし)の武将が非常に多いうえ、戦術自体に実感が薄い。 ---無双武将は「一般」以外の戦術が付いていることが多いが、孫権や劉備、呂蒙など無双武将でも「一般」の武将が多い。なお、一般武将は李儒、顔良、文醜、陳宮以外は全員が「一般」となっている。 ---徐庶や法正、賈詡、魯粛といった軍師として有名な一般武将でも戦術が設定されていることがなく、ほとんど生かされていない。 --義勇武将(自軍不利時に登場しプレイヤーを守ってくれる強力な味方武将)と好敵手武将(逆に自軍有利時に登場し襲ってくるハイパー化敵武将)が追加された。~ これ自体は特に悪い要素でもないのだが、出現条件のための友好度の仕様が面倒。義勇武将を狙うならその武将は撃破できない(友好度が下がるため)。~ また友好度を上げるには苦戦しているその武将を救援しなければいけない((他にも2Pプレイで仲良くさせたい武将同士でプレイするなどの方法はあるがこの方法くらいしか友好度上昇の実感がない。))。 --ステージやステージの登場武将によってさらに条件に制限がある上、全ての条件を満たしても出現するかしないかはランダムである。 ''一騎討ち'' -新システム「''一騎討ち''」があまりにも理不尽すぎる。 --一騎討ちを仕掛ける事が出来るのは敵だけな上に、回避(規定時間内に○ボタンを押さなかった or スタートボタンで一騎討ち要請イベントをスキップ)してしまうと''プレイヤーの所属軍、全軍団の士気が下がって''しまう。 --一騎討ちには制限時間(45カウント)があり、この時間内に決着が付かなければ引き分けとなるが、この場合はプレイヤーの武勲が低ければ味方の士気が上がり、武勲が高ければ味方の士気が下がる。ハイパー化している敵武将に45カウントで勝つのはかなり難しい。 ---敵軍の士気には変動がないので一騎討ちを回避した場合は不利になり、決着が付かなかった場合も大抵プレイヤーサイドだけが不利になる(武勲が低い期間はキャラ育成の初期だけ)。 --相手には無双ゲージが無く、''無双乱舞が使い放題''な上に、ちょっとでも吹っ飛ばされようものならすぐさま''体力回復してしまう''、もしくは攻撃力か防御力2倍。一部の敵限定だが攻撃中にも無双乱舞で割り込んでくるキャラまでいる。 ---プレイヤーには無双ゲージが当然あり(もちろん最初はゲージが0)、体力回復なんて事も出来ないので不公平極まりなく、これで決着が付かなければ引き分けとして大抵はプレイヤーサイドの全軍団の士気低下というイジメのような仕打ちが。 --一騎討ちに入ると中断セーブが不可能な上、敗北するとそのまま''ゲームオーバー''である。 --魏・呉・蜀・袁紹ルート共通の2章(選択により通算2~5マップとなるかなりの序盤)「虎牢関の戦い」で、無双シリーズ共通での最強武将である「''呂布''」が必ず一騎討ちを挑んでくる。~ シナリオ上、呂布を倒そうが倒すまいがクリアはできる((魏・呉・蜀・袁紹の虎牢関の戦いでは大将の董卓を倒すのが目的なので、極端な話、呂布を放っておいてさっさと董卓を倒せばクリアは出来る。))し総大将の袁招にも「呂布は相手にするでない!」と言われる。とは言え、配置上、遭遇するのは免れない位置((高度なジャンプかバグによる壁越えを利用すればよけられるかもしれないが、それをこなせるのはアイテムを最大まで強化た場合に限られ、通常のプレイではない。))にいるため((扉を開けたら呂布が待ち構えている。ムービーも開門時に流れる。))一騎討ちを挑まれるのは逃れられないにもかかわらず、断ると前述のように士気が強制的に下がり、ならばと受けて立とうにも、ステータスを最大まで育てた武将ですら安定して勝てるかどうか、と言う強さなので実質問答無用で士気を下げられるようなものである。 ---初プレイで無謀にも呂布の一騎討ちを受けて屠られたプレイヤーは数知れず。「''(『2』の呂布が微妙な強さだったとは言え)誰がここまで人外魔境にしろと言った''」などと言う意見もちらほら。~ 余談だが一騎討ちだとTAS使おうが大半の武将が撃破不能というあんまりな仕様。 --一騎討ち後に通常マップに戻ると''装備アイテムによる強化効果が消えてしまうと言うバグ''も実装。~ 厳密には一騎討ち開始時にはすでに消えている。つまりアイテム無しで戦う羽目になる。ちなみに残るのもある。中断した後ロードすると元に戻る。 --通常マップと一騎討ち中では能力のバランスが異なるようで、通常マップでは育ちきった状態だと余程の事がなければ戦死しないのに、一騎打ちになると''一撃で瀕死に陥る''。その為、わざわざリスクをおかしてまで受ける意味が薄い。 --また、敵将のAIはかなり馬鹿で「投げ技」をする武将は待つだけで「投げ技」ばかりを狙ってくるので隙だらけになっている。上述な理不尽な仕様でカバーしていると言わざるをえない。 --もっとも、ゲーム中のライフと一騎討ちのライフは別管理ゆえ瀕死の状態でも勝てば状況を打開できる(かもしれない)、大幅な時間短縮が狙える、などといった僅かなメリットはある。タイマンが得意なキャラなら(腕とバグの相談で)乱戦で戦うよりも有利かもしれない。 --そもそも多対多または一対多前提でシステムが構築されていて、一対一がそこまで練られているとは言えない無双シリーズに、一騎討ちシステムは悪相性だと言わざるを得ないのだ。 ''育成・装備・収集関連''~ 作業量が多く、育成が面倒なのはシリーズお約束なのだが、それを加味しても本作の育成のバランス調整はあまりよくない -防御力が上げ辛い --敵武将が質の良い盾を落とす割合が大きく減り、拠点兵長から出るアイテムが盾+1から肉まんに変更されたため、盾を取得する機会が大きく減った。そのため他の能力は伸びても防御力だけは伸びないということが多い。この傾向は『4』でも引き継がれている。 ---この仕様相応のステージ調整がなされていないため、まともに防御力の育成出来るステージが無い。 --一定ヒット数以上を達成して撃破するとアイテムの質が上がる仕様が廃止され、より作業感が増した。 --ついでに敵兵の数が少ないのもあってか、武勲が非常に溜まりづらい。武勲が溜まらないとアイテム個数の上限が伸びない為非常に面倒。 --逆に攻撃力は楽に伸びるのだが、攻撃力を上げると敵の防御力と体力が伸びるという罠が。もっともこの仕様は『2』でもあったが。 ---''初期攻撃力+百虎牙のほうが攻撃力最大+百虎牙よりも与ダメージが大きくなるため''、上げない方が有利になってしまっている。 ---一応オーラ付きの武将に対しては百虎牙に対して補正がかかる。 -こちらも今作に限ったことではないとはいえ、玉アイテムと仙丹、活丹など一部の装備アイテムの出現率が非常に低い。 --特にレベルマックスのアイテムを入手しようと思ったら、気が遠くなるほどアイテムを集めなければならない。作業を通り越して苦行である。 -武器システムが収集型からレベル制に変更されたが、これによって育成前に(2Pプレイなどで)いい武器を拾得し、攻撃回数を増やして快適に育てる小技ができなくなった。 --武器レベル7まで育たないと6回攻撃にならない。また、レベル7にするためには21000以上の経験値が必要になり、かなり終盤になる。 --また経験値の獲得法にも問題があり、チャージ攻撃を当てる、ヒット数を上げるといった方法で僅かに入手できるものの、結局は武将を撃破するくらいでしか大量の経験値を得られない。~ また、敵武将が体力を0にした後でいくらコンボしても経験値は得られない。受け身ばかり取りやがるのにこれは…((基本的に浮かせ技は1回が限度、と思っておけばいい。ほとんどのキャラの最長コンボルートはC3(気絶)→C6→最終段が出る前に乱舞でキャンセル。))。 ---武器にアイテム効果が付かなくなったのも、武器の個性がないと批判する声もある。逆にアイテム効果が付かないので、いい武器を求める作業プレイをする必要もなくなり、純粋に高レベル武器=最強武器になるのを評価する声もある((『2』や『4』では高レベル武器≠最強武器だった。))。~ ただ、不評だったのか後作ではランダムの強化要素を搭載しているパターンが多くなった。 -『2 猛将伝』でできた武将の能力初期化ができない(猛将伝で武器初期化とともに追加)。 -武将のアイテム所持可能数に差が付けられたが、性能の高くない重量級武将に限ってアイテム所持可能数が少ない。 --前作では全武将5個までであったが、今作では4~6個(と鐙と玉)になった。4個装備可能の武将は鐙を除けば単純に前作より装備可能数が減っていることになる。 --6個装備可能の武将は3人(とエディット1種)だけで、4個装備可能の武将は18人(とエディット2種)もいるなどバランスもあまりよくない。 ---装備アイテムも実用的には攻撃範囲を上げる真空書、攻撃力を上げる白虎牙、防御力を上げる玄武甲の三種あたりはあるとないでは能力が大違いなのでほぼ固定になってしまうだろう。他はほぼ役立たずなので自由度も低い。 -エディット武将は4人までしか作れない。エディット武将が使用可能な武器系統は5種類なので、Lv10武器をコンプリートする際は誰か1人を消さなければならない。 --エディット武将はモーションの大半が他の武将をモデルとする上に、使用できないモーションもある((扇や爪を武器とする武将はエディットモデルにはない。))。また戟系統はアイテム装備可能数の点ではオリジナルの武将より劣る。 -属性の強さに差がありすぎるため、結局プレイスタイルの多様化には繋がらなかった。 --発動確率が雑魚に対し1/6(瀕死状態で1/3)になり弱体化した「斬」だが、''敵武将に対する追加ダメージは100%の確率で発動する''のもあり、それでもかなり強い。 ---また、本作ではプレイヤーの火力上昇手段に乏しいこと、高難易度では敵が大きく固くなるのもあって、固定ダメージや即死頼みで攻撃した方が意外と効率が良かったりするのも、斬属性の強さを後押ししている。 --下記のバグがある「雷」だが、チャージ攻撃で止めを刺さないことにさえ気を付ければかなり強力。撃破判定を気にしなければ、普通にチャージ攻撃を出しても大丈夫。 --逆に「烈」は使いどころがかなり限られる性能、諸葛亮など一部の軍師系などしか有効に使えない。一応無印の段階では難易度を上げてもガード頻度こそ上がるが弾き返しをあまり狙ってこないため、全攻撃の中で唯一ガードさせて有利なチャージ5の1段目を延々と押し付ける((C5は2段目を出すと打ち上げた相手を追撃するジャンプ攻撃が入るが、これを前提としているのか1弾目で止めるとスキが非常に少なく、相手のガード硬直が終わる前にこちらが行動可能になる。ただしC5が投げの孟獲はこの戦法を取れない。))。というプレイも割りと有効だったりする。特にチャージ5-1が2段攻撃で、その両方に属性が乗る甄姫はガードの上からゴリゴリとHPを削っていく勇姿が見れる。「炎」に関しては『2』よりかなり炎上ダメージが少なくなっており、受身を取るポイントが増えて空中コンボがやりにくい今作において、かなり使えない。 --結果属性玉は「斬」「雷」>他>「炎」で(一部キャラ除いて)ほぼ決着がつく。 ---下記の猛将伝では調整されて無印よりは属性の強さの差が少なくなっている。 ''キャラクター関連'' -追加武将は3人だけ。三国志由来ではない前作のおまけ武将2人はエディットのモーションにその痕跡を残すのみとなった。 --42人とアクション系ゲームとしてはすでに大所帯なものの、三国志にはまだ多くの名将・名軍師・君主などがいるためガッカリ要素になったようだ。 ---特に蜀で追加されたのは諸葛亮の妻の月英と本来は武将ではない。しかし、今まで蜀勢力のみ無双武将が全員男だったのでようやく女性が入ったともいえる。 -魏延の扱いが悪い --元々仮面を付けた片言の狂戦士というキャラ付けからして賛否が分かれたキャラクターなのだが、本作ではシリーズ1扱いの悪いといっても過言ではない。 --問題となるシナリオは成都の戦い・魏軍。魏軍を迎え撃とうと魏延が突撃するも諸葛亮が制止する…、まではいいのだが、どういうわけか諸葛亮の妻である月英が魏延を呼び捨てにして罵倒する。~ それに不満を持った魏延に目を付けた司馬懿に乗せられ、''本当に蜀軍を裏切ってしまう''。しかもその理由が''戦いたい、暴れたい''というもの。~ 狂戦士らしいといえばらしいが、演義や史実と照らし合わせてもあんまりな理由。しかもそのまま蜀軍本陣へ突撃して劉備を攻撃してしまう。 --誤解されがちであるが、魏延は諸葛亮をはじめとした蜀軍諸将と折り合いは悪かったものの、魏へ寝返ろうとした描写はない。 ---そしてこの描写、猛将伝の列伝シナリオで酷さがさらに加速してしまった。 --後のシリーズでは、諸葛亮や諸将とは反りが合わない描写をされつつも、あくまで劉備や蜀に尽くす設定で一貫され、魏軍への裏切りはなくなった。 ---例外として『5』で再び裏切るが、きちんと帰順したり、不仲を利用した策があったりときちんとフォローは入れられている。 --なお性能面では、優秀なチャージラッシュを与えられたり、モーションが強かったりと、アイテム数4つを除けば扱いはよい。 -エンディングの入手の面倒さ --無双モードでは各勢力に通常、大量撃破、早解き、スペシャルの4つのエンディングがある(後ほど上位とされ優先される)が、上位エンディングを満たしても下位エンディングは解禁されない為面倒。 --早解きの条件も平均20分以内とかなり緩いため、通常と大量撃破のエンディングを見たい場合は、早解きの条件を満たさないように長時間放置が必要になる。特にどうしてもステージ数が多くなる魏・呉・蜀伝では累計5時間以上放置する必要がある。1ステージでの制限時間が尽きたらゲームオーバーなのでちゃんと時間を計って放置する必要がある。 --またこれらの条件はゲーム中では一切明かされない。大抵は早解きになる。 ''バグ'' -正確な発生条件がいまだによくわからない即死バグがある(防御力のオーバーフローによるものと見られている。猛将伝で修正)。 -雷属性の追加ダメージで倒した敵がカウントされない。武将も自分で撃破したことにならない((ダメージ量の問題で雷属性追加ダメージがとどめになることはあまりないが、武器経験値を入手したりレベル10武器などを入手したい時に敬遠されやすい。))(『猛将伝』でも修正されず。)。 -装備アイテムに活丹(無双ゲージが溜まりやすくなる)に「無双乱舞中のゲージ消費量が増える」というバグがある(猛将伝で修正)。 --そもそも無双ゲージが溜まりにくい今作においては焼け石に水レベルのアイテムになってしまっている。 -Lv10武器の効果に「無双ゲージが満タンでなくても属性が乗る」という効果があるのだが、一部チャージは(主に衝撃波系)Lv10武器でも無双ゲージが満タンでないと属性が乗らないバグがある(『猛将伝』で修正)。 //--特定のステージでは開始と同時に馬でシフト移動し続けるとマップの壁を登れてしまう。そのままマップ外を走り続ければイベントを無視して敵総大将の所まで行けてしまう。 //これは前作でもあるし、そもそも意図してやらないと発生しないからそれほど問題でもない ---- **総評 前作から改善した点も多数存在し、後に引き継がれる要素も大量に登場したが、~ 調整不足からか、肝心の爽快感と、タクティカルアクションとしての魅力をことごとく潰してしまった。 このように無双の魅力を削ぎ落とした『3』は、ファンサイトなどで総叩きに遭い、「中古屋で『3』売って『2』買ってきた」とまで言われたのだが…。 ---- *真・三國無双3 猛将伝 【しん・さんごくむそうすりー もうしょうでん】 |対応機種|プレイステーション2|CENTER:&amazon(B000K72LZ0)&amazon(B0009NUOYK)| |メディア|DVD-ROM 1枚|~| |発売日|2003年9月25日|~| |定価|通常版:4,280円&br()プレミアムパック(無印とのセット):9,800円&br()スーパーバリューセット((『三國志VIII』『決戦II』とのセット。)):10,800円&br()※全て税別|~| |プレイ人数|1~2人|~| |セーブデータ|150KB以上の空きが必要|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |廉価版|PlayStation2 the Best:2005年7月7日/2,480円&br()※コーエーメガパック((プレミアムパックの価格改定版。))も同時発売/5,800円&br()コーエー定番シリーズ:2007年1月11日/1,480円&br()※全て税別|~| |判定|なし|~| |ポイント|''帰ってきた一騎当千の爽快感''&br()ハメありきの高難易度時のルーチン強化は不評&br()(表向きの)一騎討ちの仕様の改善|~| **概要(猛将伝) SLG『三國志』シリーズで言うところのパワーアップキット。 武将それぞれに固有のシナリオが用意された列伝モード・ローグライクゲームの無双版である修羅モードという2つのモードと最強武器・新アイテムを追加…しただけに見えるが、~ 実は内部仕様が大きく変更されており、『3』の復権に一役買った。 **改善点(猛将伝) ''&color(red){爽快感の大幅な向上。}'' -具体的には描画エンジン・敵兵出現プログラムの改善。『2』に勝るとも劣らないワラワラ感を実現した。 -AIの改善。敵はガードが甘くなり、倒しやすくなった。また乗馬妨害や攻撃潰しも減ったため快適さも段違いに。その一方高難度の敵や味方のAIは積極的にコンボを狙ってきたりガードに対して名乗りをかけたりとより戦略的に動くようになった((AIに関しては『2』に戻しただけという声もあるが…。))。 --また、こちらがガードをして隙を窺うと%%プレイヤーが使う分には空気の%%「名乗り」でガードを崩してコンボに持ち込んでくる。 -仙丹の大幅強化や、背水護符、仙玉秘書といったアイテムの登場により全体的に火力が上昇した。 -属性の強化。「弱い」とされた属性の威力が上がった他、一部属性のつかなかった攻撃にも属性が付くようになった。 --真・無双乱舞(瀕死時に無双乱舞を使用(または真乱舞書装備)で可能)に、一部の武将は装備した玉の属性が付くようになった。 ---ついたキャラは全員『3』無印で炎属性すらつかなかった衝撃波系のキャラ。これにより『3』本編で見向きもされなかった武将が最強候補に上がったりとキャラ格差に大きな影響を及ぼした。これでもなお救えないようなキャラもいるが…。 ''列伝モード'' -列伝モードには全武将に1ステージずつ用意されているが、なかなかバリエーションがある。 --中には今まで用意されなかった十常侍の乱、濡須口の戦いといった新規ステージも用意されており、キャラの個性付けに一役買っている。 -クリアすると「評点」とその点数によってランク評価(S>A>B>C)がつく。ただし低難易度だと実は獲得できる評点上限がかなり低く、好評価のためには高難易度が必要。最高のランク評価が保存され、ステージ選択時に確認可能。 --『3』の頃はシリーズで珍しかった潜入型アクション(黄蓋伝など)や、敵武将だけを狙い、敵兵を倒すべきでないステージ(劉備伝)((敵武将だけを倒さないと評点が下がる。敵兵を倒し過ぎるとゲームオーバー。))などなど。 ---また、猛将伝で新たに追加されたレベル11武器、また無印とは違った条件で同じレベル10武器が入手できるので、それまで「入手ステージすら手探り」だった最上級の武器を入手しやすくなっている。 //3ではユニーク武器という単語で呼ばれないため、一応変更。 ---一度クリアすると「列伝」が語られ、それと共に「無双武将プレイ」という項目が出現して他の武将でもプレイ可能になる。 ---ただし対応キャラの性能を前提としたステージになっているため、当然他の武将では合わないステージもあったりする(敵兵を倒すべきでない劉備伝を攻撃範囲の広い呂布でプレイなど)。 ---「大喬伝」や「馬超伝」などではシナリオ内でのテロップがプレイ武将のものに置き換わるものもあるので没入感が得られる。 ''チャレンジモード'' -『2』と違い、MIXJOYしなくてもすべて選択可能になった。 -''プレイヤーの能力、武器の育成状態が反映されるようになった''。何気にナンバリングシリーズ唯一の要素だったりする。 --裏を返すと初期状態だとまともにプレイできない。敵もそれ相応に能力強化されるため、敷居が高くなったともいえる。 -新たに、「連闘」が追加。一騎討ちで何人倒せるかを競うサバイバル的な条件で記録を競う。 ''その他'' -バグ修正 --無印の項目にある、雷属性でトドメを刺したことにならないバグ以外はすべて修正された。 -育成、装備関連 --能力値(特に防御力)を簡単にあげられるステージや、敵兵の増加もあって武勲が多く取得可能なステージが増え、育成が格段に楽になった。 --無印とMIXJOYをしなくても、レアアイテムとレア武器に関しては猛将伝単体で全部取得が可能になった。 ---また、最低難易度(本作では入門)ではレアアイテムが取得できない仕様も撤廃された。 --能力値や武器の育成を初期化する機能が復活した。 -エディット武将の名前入力に、『2』で登場した女媧の「媧」の字が追加された。 --無印版では10武器の名前である女媧の細剣も「禍」の字で代用していた。 **問題点(猛将伝) ''敵のAI向上'' -高難易度の敵武将の強化は些か行きすぎの嫌いがある --集団リンチで怯んだ所にチャージ5(当てた敵を空中に大きく浮かせる攻撃で、''喰らった側は空中受身が取れない'')の連発による永久コンボを積極的に狙うようになった。~ コンピューターなのでミスする事も期待出来ず、寸分の狂いもない見事な永久コンボをプレイヤーが戦死するまで叩き込んでくるため、打ち上げられたらそこまでと言う状態で、やり甲斐のある難しさとは言えないという意見もある。 --ガード中の敵武将に攻撃を続けると弾き返しを行うようになった((一応無印の段階から、列玉C5削りを延々やっていると弾き返して来ていたが…。))。また、弾き返し狙いで棒立ちになることもあり、結構鬱陶しい。 --その他、飛び道具をジャンプで避ける((当たってもダメージを最小限にし、無駄に長引かせる。))といったプレイヤーの攻略法を阻害する強化が多い。 ''一騎討ち'' -一騎討ちの仕様が変更され、不公平感は多少緩和された。 ---相手にも無双ゲージが付いた(戦闘開始時は双方がゲージ最大)事で、敵だけが無双乱舞使い放題と言う事がなくなり、ふっ飛ばされた時の体力回復も行わなくなった。 --制限時間も、一騎討ちの制限時間を廃止する生死念書というアイテムが追加され、時間経過による撃破難易度は緩和された。 ---これにより、一騎討ちの戦闘時の''表向きの''不公平感は大きく改善された。 -しかし、これらの変更点がほどんど改悪に向かってしまっている。具体的には --敵武将の弾き返し頻度が増したり、軍師ビームに対してジャンプして逃げて烈玉の削りダメージから逃れるといった超反応がさらに酷くなっている。 --無双ゲージが自分と同量になり、開幕時に最大まで溜まっているため、開幕乱舞で無理矢理被弾させてくるのを甘んじて受けるか、連打が厳しい鍔迫り合いに強引に持ち込むしかない。 ---さらに敵武将はゲージを全て使うために、無印より乱舞の拘束時間が長くなっている。おまけに赤ゲージになると自動でゲージが回復するために発動頻度はさらに増え、拘束時間が増えた真乱舞を連発する。 結果、むしろ無印より乱舞発動の頻度が上がって理不尽さが増しているのである。 --つまり、不公平感が改善されてより不公平になったという意味不明なことが起きている。 --一騎討ちを仕掛けられるのが敵だけである点と回避、引き分けた時にプレイヤーサイドだけが一方的に士気が下がるのはそのままではある。 ''列伝モード'' -一部の列伝は難易度が異常に高かったりするうえ、どの列伝でも規模の大きい戦いはなく、味方武将がいないステージも多いため盛り上がりに欠けることも。 --列伝によっては「アイテム装備不能」「護衛兵出撃不能」「敗北条件が厳しい」など自由度を制限する仕様も多い。 -高評価を狙う場合、運が絡むステージが目立つ。 --阿斗の隠された箱の配置が9個のうちのランダムな趙雲伝、関羽を射撃するためのポイントがランダムで1回でも間違えると高評価取得不能な黄忠伝、甘寧の行動次第で回避難易度が大きく変わる黄蓋伝、関羽の脱出速度が異様な速さで追いつけなくなる場合がある呂蒙伝~ といったプレイヤーの腕前では克服不可能な運の介入要素が多く、高ランク狙いの妨げになっている。 -新規マップは一切ない、全て『3』の流用。 -続、魏延の扱いが悪い --魏延伝のシナリオは、素早く魏軍武将を倒さないと諸葛亮は魏延が魏軍に裏切ったと勘違いして、''蜀軍総力を挙げて魏延を抹殺しに向かうというとんでもないシナリオ''。~ 一応、時間経過で司馬懿が攻撃の手を緩めるよう指示して魏延が裏切り者と思わせる計略ではあるのだが、何故か諸葛亮はあっさり引っかかってしまう。~ さらに、このまま蜀軍を壊滅させて勝利すると魏軍勝利のテロップが。魏延という意味もあるだろうがあんまりすぎる((ちなみに蜀軍が裏切ると魏軍は味方になるが、魏軍はすべて撤退するため実質プレイヤー1人。))。 --すばやく魏軍武将を撃破できれば諸葛亮が進軍するものの、仕方ありませんねという発言から、本当は魏延を抹殺したかったが出来なくて悔しい発言のようにすら聞こえる。 ''装備関連'' -lv11武器には武器自体にアイテムが付与される((上限はあるが装備アイテムと重複する。))が、強制的に付与されるため無双ゲージを伸ばされるとかえって使い辛くなってしまうキャラもいる。 ---そのため場合によっては武器レベルを10に留めておいたほうが良いキャラもいる。武器レベルを落とすことは可能だが、その場合はレベル1から育成し直しである。 --良くも悪くも10武器は無個性な分、平等に一定の強化が施されたのとは対照的ではある。 -無印で有用だった五丈原魏軍で、木牛を使用したアイテム回収が不可能になり、アイテムの育成がより面倒になった。 ---- **総評(猛将伝) 評判の良くない『3』だが、爽快感に関わる部分が大きく改善したことである程度の汚名返上は果たしたといえる。~ 『3』の悪評は猛将伝を考慮していない部分も多いため、今から『3』をプレイをするのなら、バグも解消され爽快感がある猛将伝とセットでプレイするのを勧める。キャラの育成も猛将伝がやりやすい。 ---- *真・三國無双3 Empires 『真・三國無双3』のシステムをベースに一騎当千の無双アクションとシミュレーション要素を融合させた外伝作品。詳細は[[こちら>真・三國無双3 Empires]]を参照。 ---- *真・三國無双3 ハイパー 【しんさんごくむそうすりー はいぱー】 |ジャンル|タクティカルアクション|&amazon(B0007Z62QY)| |対応機種|Windows 2000/XP|~| |メディア|DVD-ROM 1枚|~| |発売元|コーエー|~| |開発元|コーエー(オメガフォース)|~| |発売日|2005年4月1日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |周辺機器|DirectX 9.0cに対応した12ボタンのゲームパッド推奨|~| |ディスクレス起動|可能|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |備考|COLOR(red){''オンライン認証終了につき、現在プレイ不可''}|~| |判定|なし|~| |ポイント|''オフラインゲームなのにネット接続しなければプレイ不可''&br()オンラインアクティベーションにより中古でもプレイ不可&br()発売時期が遅すぎな上に『猛将伝』の内容はフォロー無し&br()挙句Win版ならではの要素がほとんど無いという誰得移植|~| ---- **概要(ハイパー) PS2版をWindowsPC向けに移植した作品。~ タイトルに「ハイパー」がついているが、PS2版からゲーム内容そのものには若干の差異がある程度でこれといった追加要素が有る訳ではない、ほぼベタ移植となっている。~ 本作の追加要素として、細かいグラフィックの設定が可能となっており、マシンのスペックがあればPS2版よりも美しいグラフィックで、敵が群がるようにも出来たりする点をアピールされていた。~ スペック向上もめざましいPCで『真・三國無双3』が楽しめる事には魅力もあったのだが、それ以外のシステム面の問題がそれをものの見事に潰す形になってしまった。 ---- **評価点(ハイパー) ''マシンスペック次第でPS2版よりは爽快感を得られるようになる'' -元々の『3』というゲームのデザインの問題もあるが、ハイスペックPCを用いて画質設定を高くすることでより遠方まで表示され、敵も群がるようにはなる。 ''英語ボイスも収録されている'' -作中のボイスを英語にすることが出来、普段のものとは違った感覚でプレイすることが出来る。 --あくまでボイスが英語になるだけで、プレイ中や実機ムービーで表示される字幕は日本語なので、英語ボイスにしてしまったせいで何が何だか解らなくなると言うことは避けられる。 ---- **問題点(ハイパー) ''発売時期が遅すぎる上に無印のベタ移植'' -''このソフトが出た時点で既にPS2では続編の『[[真・三國無双4]]』が発売されている''事を考えると、あまりにも発売時期が遅すぎると言わざるを得ない。 --もちろん、当時のPCスペックの問題もあるのでそれ自体は仕方ないと擁護も出来るのだが、本作は猛将伝の要素は全く収録されていない、無印のほぼベタ移植になっている。遅いなりにせめて『真・三國無双3 with 猛将伝』等のような形で猛将伝の要素も収録されていれば、まだ印象も違っただろうが…。 ---加えて、PS2版の段階で発覚していたバグやミスもほぼそのままという有様でやっつけ仕事感が強い。 ''インターネット認証システム'' //コーエーテクモ側のオンライン認証が終わってプレイ不能となっているので、文章を基本的に過去形に変更しました。 -これ自体は違法ダウンロード等の問題もあることを考えると致し方ない所があったのは事実だが、『真・三國無双3』はあくまでオフラインで完結するゲームであり、オンライン要素は存在していない((チャレンジモードはオンラインで成績を競えるが、あくまでゲーム中に表示されたパスワードなどを用いて別途PCなどから登録する形であり、ゲームプレイ中にゲームソフト自体が直接オンラインに接続するものではない。))。 --にもかかわらず、認証は起動する度に要求され((2012年4月にWindowsPC向けに発売された『三國志12』も毎日午後8時を過ぎる度に再認証を要求される点が不満要素として挙がるが、本作の場合は同日中であろうとも起動し直す度に認証を要求されるため、よりタチが悪いとも言える。))、更にプレイ中も戦闘勝利後にリザルト画面へ移行する前にも認証が挟まれたため、インターネットに常時接続しておく必要があった。 -従って、パソコンがオフライン状態であったときは言うに及ばず、サーバー側がダウンしていたり、メンテナンス中ではこちらがオンライン状態であってもプレイが出来なくなると言う問題を孕んでいた。 --救いだったのは、実際にはサーバーダウンがあまり起こっていなかったことと、サーバーメンテナンスでプレイ不可という事態が多くなかった所だろうか。 ---なお、COLOR(red){''現在は2018年3月30日をもってコーエーテクモ側でオンライン認証が終了となっているため、本作はプレイできない''}ので注意。 -インターネット認証を行うためには、コーエー(現・コーエーテクモゲームス)のHPである「GAMECITY」に住民登録としてユーザー登録を行うことが必須((つまり、「GAMECITY市民」としてのアカウントに本作などの認証ゲームを紐付ける形になっている。))であり、これにより''ユーザーとディスクがひも付けされてしまう''ため、飽きたとしても''中古で売ることが出来なかった。'' --オンラインゲームの場合は当然のことではあるのだが、本作はオフラインゲーム故にただ単純にユーザーが不便を強いられているだけと言わざるを得ず、本作の評価を著しく下げてしまった要因のひとつとなっていた。 ''本作ならではの追加要素がほぼ皆無'' -画質周りの設定というのにしても、無印そのもののゲームデザインとしてあまり敵が群がらないようになってしまっており、根幹が大きく変わる訳ではないため、そこに敵が群がるように設定をしても違いこそあれ、やはり期待外れ感は否めない。 --2005年発売と言うことで当時出ていたCPUやグラフィックボードを基準に作られているのか、それ以降に発売されたハイスペックなものを用いて設定を高くしたからといって敵が更に群がったり画質がより綺麗になったりと言うこともあまり無い。 ---逆にマシンスペックが低ければ、むしろPS2版よりも画質が汚いなんて事も起こりうる。 -ゲーム部分はそれこそ英語ボイスでプレイが出来るようになっただけ。 --せめてオンライン協力プレイが出来たり、あるいは『3 Empires』の競闘モードのような対戦プレイが出来るモードでオンライン対戦プレイが出来るといった要素の追加、あるいは本作発売時点でPS2に『4』が出ているのだから、その新規参戦武将の一部を『3』仕様に合わせた形で追加配信する等といった要素があれば、まだオンライン認証必須の仕様も納得出来るやも知れないが…。 ''処理落ちやステルス''((ここでは描写処理が追いつかないせいで「そこにいるのに表示されていない」ものを指して表記している。))''を潰せない。'' -PS2版より快適なプレイが出来るのはこの当時から見て割りとハイスペックPCが必要だったが、それでも所々で処理落ちやステルスは散見される。 --一部のシナリオでは特に処理落ちが酷くなりがちで、特に樊城の戦いは特定条件を満たそうとすると、物凄いスローモーションになってしまうこともある。 ---- **総評(ハイパー) 発売時期の問題はPS2に『4』が出たばかりの時期であり、それをPC向けに回せというのも些か無茶な注文である所は否めない。~ だが、PS2版無印が出て2年以上経ち、猛将伝が出てからも1年半が経っているという時期に今更のように無印のベタ移植というのでは流石に擁護の余地は無い。~ 加えて、メーカー側の利を追求しすぎのオンライン認証システムのせいでユーザーサイドは''PCがオフライン状態である時やサーバーのダウン等が起きてしまっていればプレイすら出来ず、おまけに中古として売ることも出来ない''という仕様に反発が上がるのは当然のことである。~ もちろん、本作がオンラインゲームだと言うのであればそれも当然だと言うことは出来るだろうが、そもそも先述した通り''『3』にはソフト単体でオンラインに関連した要素は無い。''~ ''完全にメーカー側の一方的な都合で追加されたシステム''のせいで制約を課されている形であることも大きい。 結果、評価が散々であった無印のほぼベタ移植で猛将伝の要素は無いこと、そして元々のソフトには存在していなかったオンライン認証によって飽きても売ることが出来ないこと。~ そして何よりPS2で当時の最新作である『4』が出ており、こちらがボリュームもあり、ゲームシステムも『3』での不満点が改善され、更に処理落ちやステルスなどがほとんど見られなくなっていることもあって、わざわざ本作を選ぶ理由が無い。~ 従って、PS2を持っていないなどの要因でどうしてもPCで無双シリーズをプレイしたいという一部のプレイヤー以外からは見向きもされずに終わってしまうこととなってしまった。 ---- **余談 ''以降のWin版の無双シリーズについて'' 『ハイパー』版に搭載されたオンライン認証に対する批判意見が相当上がっていたためか、『[[真・三國無双4 Special>真・三國無双4 猛将伝#id_5ed69eeb]]』から『[[真・三國無双6 with 猛将伝]]』までのWindowsPC向けの無双シリーズタイトルは起動時にディスクをチェックする形となり、オンライン接続が必要なくなった。~ もちろん、起動時にディスクが必要(=ディスクレス起動不可)と言う点に不満意見が出てくるだろうが、それでも本作のようにネットワークの状況如何でプレイすらも出来ないというのよりはまだマシであるとは言えるし、PC向けのゲームはいわゆる「''割れ''」の問題も常に付きまとっていることを考えれば双方がまだ納得出来る形に落ち着いたとも言えるだろう。 オンライン認証が必要な代わりに、起動時にディスクのチェックを行わないディスクレス起動が可能な作品は、~ 本作とオンラインゲームである『真・三國無双 Online』及び下で触れる『[[真・三國無双7 with 猛将伝>真・三國無双7 猛将伝]]』以降となっている。 『真・三國無双7 with 猛将伝』以降はValveが展開するPCゲームデジタル配信サービス「Steam(スチーム)」でリリースされたゲームが用いるDRMシステム「Steamworks」が組み込まれ、~ また『[[真・三國無双7 Empires]]』ではパッケージを介さずにSteamのオンラインストアから非パッケージのソフトを直接購入することが出来るようになった。~ このためディスクレスでの起動・アップデート配信の受け取りの他、インターネットを通した再インストールが可能となっている。~ 一方で『7with猛将伝』以降のパッケージ版も発売は継続しているが、Steamアカウントとディスクキーが紐付けされる仕組みから、再びパッケージの売却は出来なくなっている。~ もっとも、『3ハイパー』発売された当時と比べてダウンロード販売という形態が普及していること、またデメリットしかなかった本作に比べれば動作の安定性など格段のメリットが有ることもあり、この点を槍玉に挙げられることはあまりなくなっている。 なおSteamを使用していない『真・三國無双6 with 猛将伝』以前でも、発売後に配信されるアップデータは、GAMECITYのオンラインサービスを通して受け取ることになる。~ 本作以降の『真・三國無双 Online』以外の作品ではゲームディスクのオンラインでのひも付けがされなくなったことで売却することも出来るようになり、あわせて中古で買うことも出来るようになった。~ しかし、その場合でも最初に購入したユーザーがユーザー登録を済ませていた場合、そのソフトを中古で購入したユーザーは起動こそできるものの、''アップデータの配信などのサポートを受けることが出来ない。'' 余談だが、『真・三國無双7 Empires』のWindows版が発売されるまで、プレイヤーのオリジナル武将を作成出来るエディット要素が搭載されたWindowsPC向けの無双シリーズ作品は『3ハイパー』と『Online』のPS2ベース作品のみだった。 ''その他'' 本作は『猛将伝』を含めて、版権コラボ無双を除く無双シリーズとしては唯一レーティングがCOLOR(black){''CERO:A''}(全年齢対象)区分である((以前は『戦国無双2』(無印版のみ)に関しても全年齢対象区分だったが、発売後に行われたレーティング制度改定に伴いCERO:B(12歳以上対象)区分に引き上げられている。))。~ ある意味小学生以下のプレイヤーの無双シリーズ入門向けにはおすすめの作品と言えるだろう。

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