「最悪なる災厄人間に捧ぐ」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

最悪なる災厄人間に捧ぐ」(2023/01/22 (日) 21:17:49) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*最悪なる災厄人間に捧ぐ 【さいあくなるさいやくにんげんにささぐ】 |ジャンル|限りなく透明で残酷な“災厄世界系”ノベルアドベンチャー|CENTER:&amazon(B07D85F5YB)| |対応機種|プレイステーション4&br()Nintendo Switch((ダウンロード版のみ))&br()iOS(9.0)&br()Android(5.0)|~| |開発元|ウォーターフェニックス|~| |発売元|ケムコ|~| |発売日|【PS4】2018年8月23日&br()【Switch】2018年9月20日&br()【iOS・Android】2019年1月24日|~| |定価|【PS4パッケージ版】3,600円(税8%込)((特典として描き下ろしポストカード2枚が封入))&br()【各機種ダウンロード版】3,000円(税8%込)|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|心折ボーイミーツガールストーリー&br;トニカククロガカワイイ|~| |>|>|CENTER:&bold(){ケムコノベルアドベンチャーシリーズ}&br;鈍色のバタフライ / トガビトノセンリツ / [[D.M.L.C. -デスマッチラブコメ-]] / 黒の令達 &br; [[レイジングループ]] / ''最悪なる災厄人間に捧ぐ'' / 千里の棋譜 ~現代将棋ミステリー~ | ---- #contents(fromhere) ---- **概要 透明人間しか見えなくなった少年・豹馬と透明人間となってしまった少女・クロ。~ 二人の少年少女を主軸としたボーイミーツガールストーリー。~ なお、各スマートフォンアプリへの配信は後発となった。~ 公式での略称は『''さささぐ''』。 シナリオ・キャラクターデザインをウォーターフェニックス所属のR氏が、~ 監修を『トガビトノセンリツ』『[[D.M.L.C. -デスマッチラブコメ-]]』『[[レイジングループ]]』などを手掛けたamphibian氏が行う。 **ストーリー とある出来事により、人間の存在が見えなくなった豹馬はある日、クロという名前の透明人間の少女と出会う。 意気投合した二人は互いに助け合いながら日々を過ごしていくが、その矢先に平行世界が繋がり、5人ものクロたちが豹馬を訪れる。 各平行世界の豹馬とクロたちは互いに触れ合いながら成長し個性を身に着け、やがて突然襲い掛かる「災厄」へと立ち向かう。 **キャラクター -豹馬 --主人公。登場時8歳。自分以外の人間や動物の存在を認識できない上に、その人間が持つ物や声すらも知覚する事が出来ない。~ 喋り方を始め、年齢の割に大人びた所が多い。過去に友人との間で起こした事件がトラウマになり、責任を取らなければいけないと強迫観念を受けている。~ そんな彼でも、「クロ」の姿だけは見ることができる。 --ちなみにクロとは違い、どの平行世界の豹馬も性格はだいたい同じ。 -クロ --ヒロイン。登場時6歳。他の人間から認識されず物体をすり抜けてしまう透明人間の少女。~ そんな彼女でも、「豹馬」だけは自分の姿を見ることができる。 豹馬と出会った際におごってもらった変わり種のソフトクリームが好物。そしてどんな味のソフトクリームを食べたかで平行世界が分岐し、数年後のクロの性格が大きく変る #region(個性豊かな5人のクロたち) --ふー ---豆腐ソフトクリームを貰った世界のクロ。性格は幼少期の頃と一番変化が無い。好きな色は赤。 ---ゲーム当初は豆腐世界から始まっており、基本の世界とされる。 --キナ ---きなこソフトクリームを貰った世界のクロ。生真面目で大人びた喋りをする性格。この性格の為、奔放な『なつ』とは喧嘩が多い。好きな色は白。 --みー ---みそソフトクリームを貰った世界のクロ。豹馬のように強くなる事を目標としているため運動好きで活発な性格。喋り方も豹馬を意識している。好きな色は青。 --なつ ---納豆ソフトクリームを貰った世界のクロ。非常に子供っぽい性格の持ち主で歯に衣着せぬ発言をする事も。好きな色は黄。 --にゅー ---豆乳ソフトクリームを貰った世界のクロ。のんびりとした性格で昼寝が大好き。好きな色は緑。 #endregion **システム -基本UIは『[[レイジングループ]]』と同様になっている。Switch版はタッチ操作にも対応。 -チャート画面ではストーリーの進行に合わせて、アイコンの明暗で各平行世界の豹馬が表示される。 --メッセージウインドウでも両端の色がクロの好きな色に合わせて表示される。 --クロたちは各豹馬と同じ出身世界でのみ名前欄に「クロ」と表示されボイスも再生されるが、そうでない場合はあだ名で表示されボイスが無くなる。 -ストーリーは進行に合わせて年月が経過していき、豹馬とクロが成長していく様子が描かれていく。 -選択肢は存在するが、大半がストーリーの一部展開が変わる程度で、一本道である。複数ルートを選択するタイプの作品ではない。 -「デスゲーム」を題材とした他のシリーズと異なり、本作はデスゲームそのものを題材としてはいない。~ 一方で理不尽な運命に立ち向かう展開やルール自体は本作でも共通している。 -データ消失などの不測の事態に対応するため、あらすじ解放機能=全チャートのアンロック解除が存在している。 **評価点 -低予算を逆手に取りつつ設定に沿った表現豊かな演出。 --「主人公の豹馬はクロ以外の生物を認識できない」という根幹設定により、''作中で立ち絵が存在する登場人物は基本的にクロだけ''となっている。~ それ以外のキャラクターには立ち絵と声が一切存在せず、''背景CGも建物が立ち並ぶ町並みや、学校の教室の机や椅子などは詳細に描かれているが、そこにいるはずの人間や動物は一切描かれていない''。~ クロ以外の作中登場人物の台詞は、「クロが”誰か”の言葉を豹馬に伝えたもの」としてしか描写されない。つまりクロが伝えようとしない台詞は当然わからない。このためクロ以外の登場人物は徹底的に存在感が希薄となっている。 --いわゆるところの紙芝居型ギャルゲーでは「背景画像には人間の姿は誰ひとり描かれていないのに、作中ではモブキャラがいっぱいいることになっていて、台詞もテキストで表示される」という表現手法が多用される。この手のゲームに興味がないゲーマーからは「透明人間でもいるのかよ」と馬鹿にされるところの一つなのだが、本作はそこに物語上の重要な意味を持たせた。''本当にクロ以外は透明人間のように扱われる空虚な世界観''を作り出したのである。 --各クロ役も小鳥遊ゆめ氏が一人で全て担当している。つまりヒロインが複数いるけど声優は1人というこれまた低予算がつきつめられている。しかしそれぞれで個性の違う点もしっかり演じ分けられている。 ---なお、クロたちは声が豹馬に聞こえる=ボイスが再生されるのはそれぞれの出身世界のみであり、世界が違うと声は発せられない。 --複数のポーズが違う立ち絵を連続で表示させ疑似的にアニメーションさせたり、半透明にして重ね合わせて表示したりと表現も豊か。 -オプションで方向ボタンを各操作ボタンに切り替える事が出来るため、左手による片手操作が容易。 --但し、PS4版では非対応なので注意。 -各ゲーム機先行で発売されたためか、UI全般の動作が軽い。スキップ速度もかなり早い。 -クロが可愛い。 --豹馬に対して献身的な姿が多く描かれており、個性の違ういくつかの平行世界のクロたちもまた豹馬のために行動していく。~ その姿にはストーリーが進んでいく度に心を打たれたプレイヤーが多数出ている。 **賛否両論点 -先が気になる程に引き込みつつ全力でプレイヤーの心を折りに行くストーリー。 --豹馬とクロ共に重い背景を背負っており、彼等が互いに試練を乗り越えていくも、その矢先に更なるトラブルが舞い込んでくる…という「上げて落とす」展開が多く描かれており、非常に豊かな緩急が付けられている。 --一方でタイトル画面や公式サイトなどからも不穏な空気が漂っているように、物語は終始陰鬱な空気が漂う。残酷描写も健在。~ 日常描写自体はあるが、清涼剤となるギャグシーンはほとんど描写されず、またいじめや児童虐待なども生々しく描写されており、~ ''登場人物のみならず登場人物たちに感情移入したプレイヤーの心にも影を落としていく。'' ---そこから豹馬たちがどのように這い上がるかが丁寧に描かれるのも魅力の一つではあるのだが、この手のハードな展開が苦手な人にはかなりキツいものがあり人を選ぶ。 **問題点 -やや唐突に出来事が起こるなどご都合主義な場面が見られている。 --展開上必須な出来事ではあり、説明自体もあるものの、伏線も無く本当に何かが起こるため、面食らう事も多い。 --分岐も結末が同じ展開が多く、水増し感が否めない。 -BGMがループ仕様ではなく、曲の終わりまで来たら一旦フェードアウトして最初から再生され直すという仕様になっている。~ 細かい所だが気になる人は気になるところ。 -5つの平行世界に存在する「豹馬」の視点を行き来するのだが、プレイ中にどの平行世界を舞台にしているかが極めてわかりにくい。 --視点の切り替えはストーリーに応じて勝手に行われ、プレイヤーでザッピングできるわけではない。そして視点切り替えの時に特別なエフェクトもあるわけでないので、別の豹馬の視点に切り替わったのに気付かず、物語の内容 の理解に混乱が生じるケースも。 --一応、ウィンドウの枠の横の色が世界によって異なるのだが、正直目立たないところなので色が変わっても気づきにくい。 **総評 ケムコADVシリーズ特有のインパクトある設定と怒涛の展開が今作も光っており、良質なボーイミーツガールストーリーに仕上がっている。~ アクの強さと話の陰鬱さは歴代作でも随一と言えるため、万人向けと言えるかは微妙な所ではあるが、ハードな展開の物語が好みというプレイヤーであれば満足できるだろう。
*最悪なる災厄人間に捧ぐ 【さいあくなるさいやくにんげんにささぐ】 |ジャンル|限りなく透明で残酷な“災厄世界系”ノベルアドベンチャー|CENTER:&amazon(B07D85F5YB)| |対応機種|プレイステーション4&br()Nintendo Switch((ダウンロード版のみ))&br()iOS(9.0)&br()Android(5.0)|~| |開発元|ウォーターフェニックス|~| |発売元|ケムコ|~| |発売日|【PS4】2018年8月23日&br()【Switch】2018年9月20日&br()【iOS・Android】2019年1月24日|~| |定価|【PS4パッケージ版】3,600円(税8%込)((特典として描き下ろしポストカード2枚が封入))&br()【各機種ダウンロード版】3,000円(税8%込)|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|心折ボーイミーツガールストーリー&br;トニカククロガカワイイ|~| |>|>|CENTER:&bold(){ケムコノベルアドベンチャーシリーズ}&br;鈍色のバタフライ / トガビトノセンリツ / [[D.M.L.C. -デスマッチラブコメ-]] / 黒の令達 &br; [[レイジングループ]] / ''最悪なる災厄人間に捧ぐ'' / 千里の棋譜 ~現代将棋ミステリー~ | ---- #contents(fromhere) ---- **概要 透明人間しか見えなくなった少年・豹馬と透明人間となってしまった少女・クロ。~ 二人の少年少女を主軸としたボーイミーツガールストーリー。~ なお、各スマートフォンアプリへの配信は後発となった。~ 公式での略称は『''さささぐ''』。 シナリオ・キャラクターデザインをウォーターフェニックス所属のR氏が、~ 監修を『トガビトノセンリツ』『[[D.M.L.C. -デスマッチラブコメ-]]』『[[レイジングループ]]』などを手掛けたamphibian氏が行う。 **ストーリー とある出来事により、人間の存在が見えなくなった豹馬はある日、クロという名前の透明人間の少女と出会う。 意気投合した二人は互いに助け合いながら日々を過ごしていくが、その矢先に平行世界が繋がり、5人ものクロたちが豹馬を訪れる。 各平行世界の豹馬とクロたちは互いに触れ合いながら成長し個性を身に着け、やがて突然襲い掛かる「災厄」へと立ち向かう。 **キャラクター -豹馬 --主人公。登場時8歳。自分以外の人間や動物の存在を認識できない上に、その人間が持つ物や声すらも知覚する事が出来ない。~ 喋り方を始め、年齢の割に大人びた所が多い。過去に友人との間で起こした事件がトラウマになり、責任を取らなければいけないと強迫観念を受けている。~ そんな彼でも、「クロ」の姿だけは見ることができる。 --ちなみにクロとは違い、どの平行世界の豹馬も性格はだいたい同じ。 -クロ --ヒロイン。登場時6歳。他の人間から認識されず物体をすり抜けてしまう透明人間の少女。~ そんな彼女でも、「豹馬」だけは自分の姿を見ることができる。 豹馬と出会った際におごってもらった変わり種のソフトクリームが好物。そしてどんな味のソフトクリームを食べたかで平行世界が分岐し、数年後のクロの性格が大きく変る #region(個性豊かな5人のクロたち) --ふー ---豆腐ソフトクリームを貰った世界のクロ。性格は幼少期の頃と一番変化が無い。好きな色は赤。 ---ゲーム当初は豆腐世界から始まっており、基本の世界とされる。 --キナ ---きなこソフトクリームを貰った世界のクロ。生真面目で大人びた喋りをする性格。この性格の為、奔放な『なつ』とは喧嘩が多い。好きな色は白。 --みー ---みそソフトクリームを貰った世界のクロ。豹馬のように強くなる事を目標としているため運動好きで活発な性格。喋り方も豹馬を意識している。好きな色は青。 --なつ ---納豆ソフトクリームを貰った世界のクロ。非常に子供っぽい性格の持ち主で歯に衣着せぬ発言をする事も。好きな色は黄。 --にゅー ---豆乳ソフトクリームを貰った世界のクロ。のんびりとした性格で昼寝が大好き。好きな色は緑。 #endregion **システム -基本UIは『[[レイジングループ]]』と同様になっている。Switch版はタッチ操作にも対応。 -チャート画面ではストーリーの進行に合わせて、アイコンの明暗で各平行世界の豹馬が表示される。 --メッセージウインドウでも両端の色がクロの好きな色に合わせて表示される。 --クロたちは各豹馬と同じ出身世界でのみ名前欄に「クロ」と表示されボイスも再生されるが、そうでない場合はあだ名で表示されボイスが無くなる。 -ストーリーは進行に合わせて年月が経過していき、豹馬とクロが成長していく様子が描かれていく。 -選択肢は存在するが、大半がストーリーの一部展開が変わる程度で、一本道である。複数ルートを選択するタイプの作品ではない。 -「デスゲーム」を題材とした他のシリーズと異なり、本作はデスゲームそのものを題材としてはいない。~ 一方で理不尽な運命に立ち向かう展開やルール自体は本作でも共通している。 -データ消失などの不測の事態に対応するため、あらすじ解放機能=全チャートのアンロック解除が存在している。 **評価点 -低予算を逆手に取りつつ設定に沿った表現豊かな演出。 --「主人公の豹馬はクロ以外の生物を認識できない」という根幹設定により、''作中で立ち絵が存在する登場人物は基本的にクロだけ''となっている。~ それ以外のキャラクターには立ち絵と声が一切存在せず、''背景CGも建物が立ち並ぶ町並みや、学校の教室の机や椅子などは詳細に描かれているが、そこにいるはずの人間や動物は一切描かれていない''。~ クロ以外の作中登場人物の台詞は、「クロが”誰か”の言葉を豹馬に伝えたもの」としてしか描写されない。つまりクロが伝えようとしない台詞は当然わからない。このためクロ以外の登場人物は徹底的に存在感が希薄となっている。 --いわゆるところの紙芝居型ギャルゲーでは「背景画像には人間の姿は誰ひとり描かれていないのに、作中ではモブキャラがいっぱいいることになっていて、台詞もテキストで表示される」という表現手法が多用される。この手のゲームに興味がないゲーマーからは「透明人間でもいるのかよ」と馬鹿にされるところの一つなのだが、本作はそこに物語上の重要な意味を持たせた。''本当にクロ以外は透明人間のように扱われる空虚な世界観''を作り出したのである。 --各クロ役も小鳥遊ゆめ氏が一人で全て担当している。つまりヒロインが複数いるけど声優は1人というこれまた低予算がつきつめられている。しかしそれぞれで個性の違う点もしっかり演じ分けられている。 ---なお、クロたちは声が豹馬に聞こえる=ボイスが再生されるのはそれぞれの出身世界のみであり、世界が違うと声は発せられない。 --複数のポーズが違う立ち絵を連続で表示させ疑似的にアニメーションさせたり、半透明にして重ね合わせて表示したりと表現も豊か。 -オプションで方向ボタンを各操作ボタンに切り替える事が出来るため、左手による片手操作が容易。 --但し、PS4版では非対応なので注意。 -各ゲーム機先行で発売されたためか、UI全般の動作が軽い。スキップ速度もかなり早い。 -クロが可愛い。 --豹馬に対して献身的な姿が多く描かれており、個性の違ういくつかの平行世界のクロたちもまた豹馬のために行動していく。~ その姿にはストーリーが進んでいく度に心を打たれたプレイヤーが多数出ている。 **賛否両論点 -先が気になる程に引き込みつつ全力でプレイヤーの心を折りに行くストーリー。 --豹馬とクロ共に重い背景を背負っており、彼等が互いに試練を乗り越えていくも、その矢先に更なるトラブルが舞い込んでくる…という「上げて落とす」展開が多く描かれており、非常に豊かな緩急が付けられている。 --一方でタイトル画面や公式サイトなどからも不穏な空気が漂っているように、物語は終始陰鬱な空気が漂う。残酷描写も健在。~ 日常描写自体はあるが、清涼剤となるギャグシーンはほとんど描写されず、またいじめや児童虐待なども生々しく描写されており、~ ''登場人物のみならず登場人物たちに感情移入したプレイヤーの心にも影を落としていく。'' ---そこから豹馬たちがどのように這い上がるかが丁寧に描かれるのも魅力の一つではあるのだが、この手のハードな展開が苦手な人にはかなりキツいものがあり人を選ぶ。 **問題点 -やや唐突に出来事が起こるなどご都合主義な場面が見られている。 --展開上必須な出来事ではあり、説明自体もあるものの、伏線も無く本当に何かが起こるため、面食らう事も多い。 --分岐も結末が同じ展開が多く、水増し感が否めない。 -BGMがループ仕様ではなく、曲の終わりまで来たら一旦フェードアウトして最初から再生され直すという仕様になっている。~ 細かい所だが気になる人は気になるところ。 -5つの平行世界に存在する「豹馬」の視点を行き来するのだが、プレイ中にどの平行世界を舞台にしているかが極めてわかりにくい。 --視点の切り替えはストーリーに応じて勝手に行われ、プレイヤーでザッピングできるわけではない。そして視点切り替えの時に特別なエフェクトもあるわけでないので、別の豹馬の視点に切り替わったのに気付かず、物語の内容 の理解に混乱が生じるケースも。 --一応、ウィンドウの枠の横の色が世界によって異なるのだが、正直目立たないところなので色が変わっても気づきにくい。 **総評 ケムコADVシリーズ特有のインパクトある設定と怒涛の展開が今作も光っており、良質なボーイミーツガールストーリーに仕上がっている。~ アクの強さと話の陰鬱さは歴代作でも随一と言えるため、万人向けと言えるかは微妙な所ではあるが、ハードな展開の物語が好みというプレイヤーであれば満足できるだろう。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: