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*RELICS -The recur of "ORIGIN"- 【れりくす ざ りかー おぶ おりじん】 |ジャンル|アクションRPG|&amazon(B00008I4M4)| |対応機種|Windows95/98|~| |発売・開発元|ボーステック|~| |発売日|1999年4月10日|~| |定価|8,800円(税別)|~| |廉価版|遊遊1980シリーズ&br;2004年6月18日/1,980円(税別)|~| |判定|なし|~| |>|>|CENTER:''[[RELICSシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 かつてPCを中心に展開されていた異色作『[[RELICS]]』のリメイク作品。~ 視点がサイドビューから[[Diablo]]ライクなクォータービューに変更され、ゲームシステムにもアレンジが加えられた。~ また、ストーリーも[[PC版>RELICS]]・[[FC版>レリクス 暗黒要塞]]から大きく再構成されており、旧作を知らなくても問題なく楽しめる。 ---- **ゲームシステム 基本的なシステムは原作を踏襲しているが、変更・追加された点は以下の通り。 -パラメータが完全にマスクデータとなっていた原作とは異なり、本作はパラメータがある程度可視化されているため能力の把握が容易になった。 --対象によってパラメータや属性耐性・所持アイテム数が定義されており、多種多様な対象へのスピリットライドも相まっていろいろな種族でプレイできる楽しみもある。 -スピリットライドできる対象のバリエーションが大幅に向上。また乗り移った対象によっては固有の特殊能力を発揮できるようになる。 --一部のキャラクターには条件を満たせば突然変異的に成長するケースも存在する。 --ただし戦闘などによってレイテンシを上昇させて体をなじませないと固有能力を十分に発揮できない。 ---さらに一部のボディではライドした後に強制的に体がなじんでしまいスピリットライドができなくなるケースもある。 --なお、ボディごとのレイテンシの情報はライドしたボディを変更しても記録されているため、過去にスピリットライドしたことのあるボディを使った場合は過去のレイテンシの状態を引き継いて戦える。 -途中経過のセーブが可能。通常はセーブポイントでしか行えないが、セーブ用のアイテムを用いることでどこでもセーブが可能。 -全編にわたりBGMが追加された。 -前作同様本作でもマルチエンディングは採用されているが、本作ではエンディングのバリエーションは20種類以上にも及ぶ。 --一度見たエンディングはエンディングリストからいつでも再生可能。 ---- **評価点 -原作ではゲーム中の会話がすべて英文なうえに一部の種族の会話が別文字で置き換えられていたためにストーリーがやや把握しにくかった。~ 本作は会話が可能な状態であればすべて日本語表記されるため、ストーリーの把握は前作よりも容易になった。 --スロースターターな展開ではあるものの、各陣営の思惑が複雑に絡み合うストーリーの完成度は非常に高い。 --要所要所でイベントスチルやムービーも表示されるため、演出面はかなり強化されている。 ---前述のスロースターターな展開でもこの演出面の強化によって序盤でのプレイヤーの興味をそそるような構成になっており、過去作よりもより感情移入しやすい。 --マルチエンディングのバリエーションの豊富さは圧巻。 --乗り移っている対象やシナリオ中での行動・殺戮数によって変化するため、プレイバリューは非常に高い。 -BGMの評価も上々。 --全体的に静寂の雰囲気をベースとした暗く重厚な、それでいて芯のあるサウンドは非常に印象的。 --OP・ED曲も本格的なロック・アーティストによる作曲を起用した点では原作同様で、曲の内容もゲームの雰囲気に非常にマッチしており高評価。 ---- **賛否両論点 -ストーリーの盛り上がりがやはりスロースターターなのはどうしても避けられず、序盤は手探りで自らの目的を探していくというスタイルゆえに人によってはかなり好き嫌いが分かれやすい。 --この辺りはRELICSシリーズではどうしても付きまとう問題ゆえに仕方がない側面もあるが。 ---- **問題点 -パッチを適用する前は移動速度の遅いキャラクターが全般的に多く、大半のケースで移動だけでストレスがたまりやすい((制作陣の意図としては移動の早いキャラと遅いキャラの差別化を図るためという形ではあったが、不評の声が多かったため対処のための隠しコマンドを公開している。))。 --最新パッチ適用後には全体的に移動速度が向上したため多少はマシになる((なお、後に出た廉価版では最初から最新パッチが適用済み。))。 -箱やオブジェクトの破壊に利用する強制攻撃の手順がキーボード併用なのが少々面倒。 -ムービーの画質は今一つ((これも廉価版では画質は多少向上している。))。 -エンディングの回収条件がわかりにくく、セーブ用スロットも3と少ないためエンディングのコンプリートはやりにくい側面も。 --殺戮数関連でバッドエンドに突入するのは前作同様のため、あまり戦闘を積極的に行えないのもややストレスがたまる((ただし殺戮数のカウント外になるエクストラダンジョンが2か所存在するため、成長やアイテム探索はそちらで行うことができる。))。 -レアアイテムの回収が非常に厳しく、殺戮数関連も相まってアイテム収集がやりづらい側面がある。 --レア種族でしか出てこないエンディングはほぼないのが救いか。 ---- **総評 リメイクということもあってかなり手が入っており、エンディングの多彩さも相まってプレイバリューはかなり高い。~ しかしながらやや癖のある操作性は人を選ぶ側面もあり、パッチを導入しないと遊びにくいといった弱点もあるのがネック。~ またRELICSシリーズ特有の世界観やゲーム展開は人によっては好き嫌いが大きく分かれるところでもあるのでその面でも人を選ぶ側面はある。~ とはいえそれまでの過去作に比べるとかなり遊びやすくなっているため、新規に本シリーズを遊ぶにはここから入るのがお勧めだろう。 ---- **余談 -本作でのヒロインの名前は公募で決定した経緯がある。そのため、スタッフロール内にヒロインの名前を考えた応募者名がクレジットされている。 **その後の展開 -その後、続編として『RELICS -The 2nd Birth-』(2001年6月15日発売)が発売された。 --『The 2nd Birth』については本作よりもさらに物語性を重視した構成となっており、それに伴いマルチエンディング制が廃されている。 --またパーティ編成やショップの概念も導入、ネットワーク対戦の要素も追加されており、やりこみ製の高いシステムとなっている。 -本作から連なる3作品目の続編としてXboxにてフルポリゴン化したレリクスの開発も2004年の完成を目標に進められていたが、残念ながら開発中止となってしまった。 -2005年6月30日に日本ファルコムとソフトバンクBB から『RINNE』というクォータービュー型ARPGが発売されているが、商品タイトルにトレードマークのRELICSが無いものの、事実上、これは『ORIGIN』から連なるシリーズの続編である((世界観やシステム・キャラクターデザインが酷似しており、またプログラムのファイル名にも「Relics4」の記述がある。))。
*RELICS -The recur of "ORIGIN"- 【れりくす ざ りかー おぶ おりじん】 |ジャンル|アクションRPG|&amazon(B00008I4M4)| |対応機種|Windows95/98|~| |発売・開発元|ボーステック|~| |発売日|1999年4月10日|~| |定価|8,800円(税別)|~| |廉価版|遊遊1980シリーズ&br;2004年6月18日/1,980円(税別)|~| |判定|なし|~| |>|>|CENTER:''[[RELICSシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 かつてPCを中心に展開されていた異色作『[[RELICS]]』のリメイク作品。~ 視点がサイドビューから[[Diablo]]ライクなクォータービューに変更され、ゲームシステムにもアレンジが加えられた。~ また、ストーリーも[[PC版>RELICS]]・[[FC版>レリクス 暗黒要塞]]から大きく再構成されており、旧作を知らなくても問題なく楽しめる。 ---- **ゲームシステム 基本的なシステムは原作を踏襲しているが、変更・追加された点は以下の通り。 -パラメータが完全にマスクデータとなっていた原作とは異なり、本作はパラメータがある程度可視化されているため能力の把握が容易になった。 --対象によってパラメータや属性耐性・所持アイテム数が定義されており、多種多様な対象へのスピリットライドも相まっていろいろな種族でプレイできる楽しみもある。 -スピリットライドできる対象のバリエーションが大幅に向上。また乗り移った対象によっては固有の特殊能力を発揮できるようになる。 --一部のキャラクターには条件を満たせば突然変異的に成長するケースも存在する。 --ただし戦闘などによってレイテンシを上昇させて体をなじませないと固有能力を十分に発揮できない。 ---さらに一部のボディではライドした後に強制的に体がなじんでしまいスピリットライドができなくなるケースもある。 --なお、ボディごとのレイテンシの情報はライドしたボディを変更しても記録されているため、過去にスピリットライドしたことのあるボディを使った場合は過去のレイテンシの状態を引き継いて戦える。 -途中経過のセーブが可能。通常はセーブポイントでしか行えないが、セーブ用のアイテムを用いることでどこでもセーブが可能。 -全編にわたりBGMが追加された。 -前作同様本作でもマルチエンディングは採用されているが、本作ではエンディングのバリエーションは20種類以上にも及ぶ。 --一度見たエンディングはエンディングリストからいつでも再生可能。 ---- **評価点 -原作ではゲーム中の会話がすべて英文なうえに一部の種族の会話が別文字で置き換えられていたためにストーリーがやや把握しにくかった。~ 本作は会話が可能な状態であればすべて日本語表記されるため、ストーリーの把握は前作よりも容易になった。 --スロースターターな展開ではあるものの、各陣営の思惑が複雑に絡み合うストーリーの完成度は非常に高い。 --要所要所でイベントスチルやムービーも表示されるため、演出面はかなり強化されている。 ---前述のスロースターターな展開でもこの演出面の強化によって序盤でのプレイヤーの興味をそそるような構成になっており、過去作よりもより感情移入しやすい。 --マルチエンディングのバリエーションの豊富さは圧巻。 --乗り移っている対象やシナリオ中での行動・殺戮数によって変化するため、プレイバリューは非常に高い。 -BGMの評価も上々。 --全体的に静寂の雰囲気をベースとした暗く重厚な、それでいて芯のあるサウンドは非常に印象的。 --OP・ED曲も本格的なロック・アーティストによる作曲を起用した点では原作同様で、曲の内容もゲームの雰囲気に非常にマッチしており高評価。 ---- **賛否両論点 -ストーリーの盛り上がりがやはりスロースターターなのはどうしても避けられず、序盤は手探りで自らの目的を探していくというスタイルゆえに人によってはかなり好き嫌いが分かれやすい。 --この辺りはRELICSシリーズではどうしても付きまとう問題ゆえに仕方がない側面もあるが。 ---- **問題点 -パッチを適用する前は移動速度の遅いキャラクターが全般的に多く、大半のケースで移動だけでストレスがたまりやすい((制作陣の意図としては移動の早いキャラと遅いキャラの差別化を図るためという形ではあったが、不評の声が多かったため対処のための隠しコマンドを公開している。))。 --最新パッチ適用後には全体的に移動速度が向上したため多少はマシになる((なお、後に出た廉価版では最初から最新パッチが適用済み。))。 -箱やオブジェクトの破壊に利用する強制攻撃の手順がキーボード併用なのが少々面倒。 -ムービーの画質は今一つ((これも廉価版では画質は多少向上している。))。 -エンディングの回収条件がわかりにくく、セーブ用スロットも3と少ないためエンディングのコンプリートはやりにくい側面も。 --殺戮数関連でバッドエンドに突入するのは前作同様のため、あまり戦闘を積極的に行えないのもややストレスがたまる((ただし殺戮数のカウント外になるエクストラダンジョンが2か所存在するため、成長やアイテム探索はそちらで行うことができる。))。 -レアアイテムの回収が非常に厳しく、殺戮数関連も相まってアイテム収集がやりづらい側面がある。 --レア種族でしか出てこないエンディングはほぼないのが救いか。 ---- **総評 リメイクということもあってかなり手が入っており、エンディングの多彩さも相まってプレイバリューはかなり高い。~ しかしながらやや癖のある操作性は人を選ぶ側面もあり、パッチを導入しないと遊びにくいといった弱点もあるのがネック。~ またRELICSシリーズ特有の世界観やゲーム展開は人によっては好き嫌いが大きく分かれるところでもあるのでその面でも人を選ぶ側面はある。~ とはいえそれまでの過去作に比べるとかなり遊びやすくなっているため、新規に本シリーズを遊ぶにはここから入るのがお勧めだろう。 ---- **余談 -本作でのヒロインの名前は公募で決定した経緯がある。そのため、スタッフロール内にヒロインの名前を考えた応募者名がクレジットされている。 **その後の展開 -その後、続編として『RELICS -The 2nd Birth-』(2001年6月15日発売)が発売された。 --『The 2nd Birth』については本作よりもさらに物語性を重視した構成となっており、それに伴いマルチエンディング制が廃されている。 --またパーティ編成やショップの概念も導入、ネットワーク対戦の要素も追加されており、やりこみ製の高いシステムとなっている。 -本作から連なる3作品目の続編としてXboxにてフルポリゴン化したレリクスの開発も2004年の完成を目標に進められていたが、残念ながら開発中止となってしまった。 -2005年6月30日に日本ファルコムとソフトバンクBB から『RINNE』というクォータービュー型ARPGが発売されているが、商品タイトルにトレードマークのRELICSが無いものの、事実上、これは『ORIGIN』から連なるシリーズの続編である((世界観やシステム・キャラクターデザインが酷似しており、またプログラムのファイル名にも「Relics4」の記述がある。))。

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