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*エスパードリーム2 新たなる戦い 【えすぱーどりーむつーあらたなるたたかい】 |ジャンル|アクションRPG|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/174000979.jpg,height=180)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|1992年6月26日|~| |定価|6,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|前作のシステムを改善し、遊びやすくした作品&br()ファミコン成熟期にふさわしいグラフィック演出と重厚なBGM&br()世界観やテキストは低学年ユーザー向け|~| |>|>|CENTER:''エスパードリームシリーズ'' - [[1>エスパードリーム]] / ''2''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『エスパードリーム』から5年後に発売された続編。~ 一部前作との関連もあるが、未プレイでも問題は無い。 //表現を訂正 **ストーリー //主人公はマモル、友達のリサちゃん、その友達、ネジくん、星くん、車掌さん… いつもどおり図書館で本を読んでいたら5つの世界に危機が迫る。仲間たちと一緒に立ち向かおう。 //2022.5.30 ↑内容が明らかに誤りだったため(キャラの相関を誤認している)以下のように書き直した ある街に住む男の子・マモルは学校帰りに図書館へ立ち寄るのが日課でした。~ その古い図書館はもう利用する人もほとんどいないのですが、変わった本があるのでマモルはそこで読書をするのがいつも楽しみだったのです。~ しかしある日、夢中で本を読んでいると図書館の雰囲気がどこがおかしいように感じられました。~ そしてなんと、マモルの目の前に小さな妖精の女の子が現れたのです。~ ''「本の世界の大切な指輪がモンスターに奪われました。このままでは本の世界が滅んでしまいます!」''~ さあ、マモルと妖精の不思議な冒険が始まります。 **登場人物 -リサ --第1の本棚の住人。見た目からマモルより少し年上程度の少女と思われるが、港町の代表者を務めている。 --攻撃手段は投げナイフ。更に歌が得意であり、子守歌で敵を眠らせることができる。 -アラームさん --第2の本棚の住人。この道30年のベテラン車掌。 --帽子を投げつけて敵を攻撃する他、笛で動きを止めることができる。 -ネジくん --第4の本棚の住人。工業製品の1パーツになることを夢見るただのマイナスネジ……だが、本の世界に現れたモンスターから仲間のネジたちを守るために立ち上がる。 --回転体当たりとミサイルが攻撃手段。 -ほしくん --第5の本棚の住人。天界の宮殿に住む王子であったが、モンスターの謀略にかかり王宮から追われてしまう。 --流星による全体魔法と、マモルの周囲を高速回転して自ら防壁になるローリングアタックを行う。 **システム -図書館と本の世界 --ゲームスタート時に「どくしょカード」画面となり、主人公の名前(デフォルトはストーリー項の通り「マモル」)を設定する。 ---名前はひらがな4文字まで。 --図書館内には1~5までが割り振られた本棚があり、その前でボタンを押すと本の世界へとワープする。 ---各本の世界ではモンスターによる何らかの事件が発生しており、その犯人となるボスモンスターを倒して解決するのが目的。 ---ただし第3の本棚のみ、賛否両論点で後述の理由により最初は入ることができない。 --セーブは図書館で行うことができる。セーブデータは最大2つまで。 -装備品とパラメータ --装備品は「武器」と「防具」が1枠ずつというシンプルな仕様。OP終了時点で妖精より「妖精の弓」と「普通のスーツ」を与えられる。 --パラメータも「ヒットポイント」「エスパーポイント(いわゆるMP)」「攻撃力」「防御力」のみ。 --武器には数値だけでなく敵との相性があり、基本的に最新武器を用いないとボス敵にダメージが通らない。 ---そのため、順当に進めるならアイテムコンプが必須となる。 --また主人公の動きが遅いため被弾前提となりやすい。防御力には当然防具が関与するが、レベルに依存する部分も大きいため、しっかりとアイテムを買いそろえつつちゃんとレベル上げも必要なバランスとなっている。 -戦闘(シンボルエンカウント) --ダンジョンマップでは「足跡」のアイコンが歩行モーションを繰り返しつつ徘徊しており、これに触れると戦闘画面になる。 --戦闘画面も1画面固定の2Dマップ形式であり、上下左右に動きながら敵に弓や銃で攻撃を行う、いわばシューティングゲームのようなシステムとなっている。 --画面外に退場すると戦闘を離脱できるほか、超能力「てれぽーと」を使うことでも逃げられる。 ---これによって通常エンカウント用の足跡は消滅するが、門番敵などの固定足跡は消えない。 -仲間キャラの取り扱い --各世界で出会える仲間たちは、パーティに入った後戦闘にも参加する。 ---仲間には指示を出すことはできず、勝手に判断して行動する。また、ダメージは受けず死亡することもない。 --パーティ参加はそれぞれの世界限りであり、図書館や他の世界に連れ出すことはできない。 -相談コマンド --妖精、またはその世界での仲間がヒントを教えてくれる機能。 --なぜか広告漫画などでも「困ったときは相談コマンド!」と前面に打ち出されていた要素だが、実際有用であり、役に立たないヒントはそれほど出してはこない。 **超能力 マモルはレベルアップまたはステージクリアに応じて超能力を習得し、エスパーポイントを消費して発動させることができる。 #region(一覧表) |テレポート|最初から習得済み。バトルでは戦闘から逃げ出す効果、バトル外では図書館に戻る効果| |エスパービーム|攻撃ESP。粒状の貫通ビームを前方に飛ばす&br()レベルアップで威力と範囲、および消費EPが増える| |エスパーライト|ダンジョン内の真っ暗なフィールドを明るく照らして見えるようにする| |エスパーストップ|一定時間敵の動きを止める。固定エンカやボスには効かない| |エスパーバリア|一定時間ダメージを受けなくなる| |てきさんあつまれ|複数の敵を1匹に合体させる。合体した敵はHPと経験値が合算されるが、他の能力と入手金額は1匹分となる| |フラッシュ|画面上の全ての敵にダメージを与える| |パワーリペア|最後に覚える超能力。HPを全快する。消費EPは最大EPの約半分| #endregion ---- **評価点 -「本の世界に飛び込む」という世界観設定 --前作に引き続き本の中の世界という設定は健在。各本棚で明確に舞台が分かれているため、無理なく港町、駅舎、工場、山岳といった多岐に渡るロケーションを提示している。 ---ステージに初めて入った時、簡単ではあるがプロローグがあるため状況を把握しやすい。 --本作は当時小学生向けの学習雑誌中心に広告を出していたことや、後述の「ひらがな表記」の件から、明確に低年齢層をプレイヤー層としていたことが窺える。そうした層に向けて「学校帰りの図書館で」「妖精に導かれ」「様々な本の世界を探検」というのは心くすぐる冒険譚の導入としてかなりマッチしたものといえる。 --自由度が高く最初から任意の本棚を選ぶ事が出来る。手堅く序盤から行くも良し、リスクを取って後半の世界から選ぶも良し。途中退場も可能なので出直してくるのも可能。 ---ただし後半の世界を選ぶのは、強力な武器を先行入手して早解きする以外でほぼ意味をなさない。 ---いきなり第5の世界へ行っても固定戦闘があるうえ、第4世界クリア前提なので序盤では脅威。上級者向けのチャートとなる。 -前作同様、敵が個性的。 --ステージにちなんだ敵(港町なら魚介類系、工場なら磁石、ロボなど)が出現し、そのバリエーションもそこそこ多い。 ---また、シンボルエンカウントの足跡になぞらえて足跡そのままの敵というのもおり、ギャグ的なインパクトも楽しめる。 --前述の通り武器と敵には相性があり、前作では強化したエスパービーム一辺倒のバランス傾向だったが、今作では超能力と武器を使い分ける戦略性が増えた。 -メニュー画面の「はやい」「ふつう」「おそい」で戦闘スピードを変えることが可能。 --「はやい」だとかなりスピーディ。「おそい」だと敵もゆっくりになるため、手軽に難易度調整することができる。 -前作よりも回復用の薬の種類が増え、補給もしやすくなった。 --ただし個数制限は前作より厳しいので、無駄遣いはできないちょうど良いバランスになっている。 ---前作では金に物を言わせて複数所持できた自動復活アイテムは、今作では1つしか持てない。 //-仲間 //--各ステージで一人仲間が加わるが、通常攻撃の他、敵ストップ、バリア、全体攻撃などでサポートしてくれる(仲間はダメージは受けない) //2022.5.30↑システムの説明であり、評価点とはしにくいと思われたためCO //-メニューのインターフェイス //--武器、防具、薬、道具には漢字フォント。各種アイテムにはアイコンも用意。 //--効果を丁寧に解説してくれる //↑これ、アイテム名称ではなく見出し語である「武器」「防具」が漢字であるというだけでは? ファミコンに漢字が使われるのは珍しくはあったが、当時そこまで評価点というほどの感動はなかったかと。効果説明も必要最低限であり、別に丁寧ではない。 //-フォント //--海外版では勿論英語。こちらも読み易くなっており大文字小文字の区別もハッキリしており名前入力でも使い分けられる。(海外版ってありましたっけ?) -グラフィック面で作り込みされた箇所がある --登場人物の顔グラをいつでもメニュー画面で見ることができる。 ---SFC中期以降では珍しくもなんともない話だが、92年当時はまだまだ「キャラクターの顔をそこそこ大きいサイズで見られる」というのはそれだけで嬉しい要素であった。 ---特に妖精やリサは説明書内でのイラスト含め可愛らしく描かれているため、用も無いのにメニューを開いたり、相談コマンドを起動したりしたくなる魅力がある。 ---武器・防具・道具屋の店員にも顔グラがあり、更にそれぞれの本の世界でちゃんと異なる人物となっている。 ---可愛らしい女性キャラ中心の宿屋、シブい親父中心の武器屋など個性的であり、ネジくんの活躍する第4の世界では店員もネジやボルトであるなどこだわりが見られる。((更に宿屋にはマイナスネジとプラスネジのバリエーションもいる)) --またマップも作りこまれており、海底ではマップ全体が揺らいだように描画されたり、電車では車窓の向こうがスクロールしていたり、他にもクリスタルの質感や背景の夕日に流れる雲など、当時の技術が駆使されている。 -質の高いBGM --ファミコン時代のコナミサウンドといえば評価の高いゲームは多いが、本作も拡張音源VRC6を使用した重厚な音色が特徴的。 --特に第2の世界メインBGM「汽車の旅は時間旅行」はサスペンスチックな曲調が駅を舞台にした世界観によく合っているし、「特急GO!GO!」も浮遊感のあるコード進行が旅の高揚感を効果的に表している。 --第5の世界メインBGM「水晶山のテーマ」も、一般には不協和音とされる音使いを巧みに使用しており、楽曲のクオリティの高さもさることながら、天界の異質な雰囲気にマッチしている。 --余談だが、本作のBGMがTV番組で使われた事もあった。 ---更に余談だが、ゲームスタート時のネームエントリーのBGMは、前作と同じ曲である。 //-その他 //--勝利した際にはダブルピースをだすなど細かい。 //--前作と世界観が同じであり、前作の主人公とすれ違う場面があったり、最初の村だけだがそのワールドに行く事も出来たりと言ったファンサービスも嬉しい点。 //--武器「地雷」を使って戦闘フィールド内の地形を爆破しまくっていると、時々赤い宝箱が出現することがあり、取得すると500ゴールドが手に入る(戦闘中であっても、唐突にゴールド取得のメッセージウィンドウが表示される)。 //↑ただの攻略情報なのでCO **賛否両論点 -移動中、および戦闘中のHPとEPがゲージ表示 --前作では数値表記だったため、経験者は面食らいやすい。また、現在値の割合はゲージの方が解りやすいが、「あと何発喰らっても大丈夫」「あと何回超能力を使っても大丈夫」といった計算が困難になるため一長一短である。 ---一応メニュー画面を開けば数値の確認は可能ではある。 //-ステージを選ぶ順番は自由であるが、最終的にはすべてのステージをクリアしなくてはならないため、後半のステージを先にクリアしてしまうと最初のステージがヌルゲーと化してしまう。 //--ボス戦などでレベルが上がってしまうため //--ただし最初から5ステージ直行は上級者向けである。たいていの敵に一撃でやられ図書館直行になることを付け加えておく //↑後半ステージからの攻略は正直イレギュラーであり、やりこみチャートに等しいためCO //ボリューム不足 //戦闘のテンポの良さ、「そうだん」によるヒントの増加、難易度自体も下げられて進めやすくなった為でもある。 //↑さすがにテンポ改善や評価点に記したヒント機能を論拠にボリューム不足と断ずるのは酷では //-前作の舞台が今作の1ワールドに過ぎなかったという点や、今作における前作の最終ボスの扱いについては評価が分かれるだろうか。 -第3の世界を前作主人公がクリアしてしまっている --第3の本棚には最初入ることができないが、第4の世界クリア後に図書館に戻ってくると本棚の前に人がおり、「ここは僕が解決しちゃったんだ」と説明してくるというイベントがある。 --この人物こそ前作の主人公であり、実は本作の一部の話だったのだという仕掛けになっているのだが、思わぬ繋がりに意表を突かれる一方で勝手に1ステージ攻略されて損したような印象を抱かせてしまっている。 ---イベントの後でこの世界に入ると前作の村に行くことができるし、BGMも前作のものということで明確にファンサービスとして提示されてはいるが、それも新規プレイヤーには何のこっちゃであろう。 **問題点 -台詞がひらがなのみで表記されているため読みづらい //--文章フォントにカタカナがないので若干読みづらい(メニューにはある)、ファミコンの限られた容量では仕方のないことではあるが。 --本作の台詞ではすべての単語がひらがな表記となっている。漢字は当然として、''カタカナがただの一文字もない。'' --最初に妖精から手渡されるのも「ふつうのすーつ」だし、仲間になる車掌も「あらーむさん」だし、最後に姿を現すラスボスも「どりーむですとろいやー」である。これでは''読みにくいのは勿論、迫力もまったくない。'' --当然句点読点もなく、単語の区切りはスペースのみ(要は分かち書き)。 --ファミコンの容量なら仕方がない、と言いたいところだが、本作の台詞は4倍角表記となっており「そこで容量を使ったせいでは?」という気がしてくる。 ---これだけなら低学年ユーザーでも読めるよう、文字を大きく見やすくして全てひらがなにしたということが推測できるが、一方でメニュー内では「武器」「防具」「道具」などが漢字表記となっているし、パラメータ表示でもヒットポイントやエスパーポイントがカタカナ表記であるため統一されていない。 -地形を無視して移動する敵を倒した場合、宝箱を壁の中にドロップすることがある --中盤で入手できる「地雷」で壁を壊すことができるが、メニューから武器を切り替える必要があるため手間。 -回復系の薬を誤使用しやすい/逆に使いたい時に使えない --アイテム選択後に使用を取りやめたい場合の操作が「キャンセル(B)ボタンを押す」ではなく「なにもつかわない(×)」に合わせる、であるため、慣れないと間違って消費してしまうことがある。 --死亡時の自動復活効果を持つ「てんしのりんぐ」はカーソルを合わせておかないと効果が発動しないため、死ぬかもと思った時には間に合わない。 -使える超能力と使えない超能力の差が大きい --エスパーストップ:前作のタイムストップはラスボスにも効くほど強かったが、今作ではボス、固定敵には効かなくなった。 ---動きの速い雑魚敵には有用ではあるものの、肝心の強敵で使えないため、若干死に技感がある。 --パワーリペア:前作でもEP300でHP250回復というやや効率の悪いものだったが、今作では「最大EPのほぼ半分を消費してHP全快」となった。 ---EPあたりのコスパは改良されたが、単純に使い勝手が悪い。 ---また習得が最終盤であるため活躍する場面も少ない。本作ではRPGによくある「序盤から使える小回復魔法」がないので、満を持して使えるようになった唯一の回復魔法が「MP半分を持っていかれるが全快」という実に極端で変わった仕様となっている。 --一方前作から強かったエスパーバリアや、消費EP4で戦闘離脱できるテレポートは非常に使う場面が多いが、バランスとしては少々いびつといえる。 ---トリッキーな性能の「てきさんあつまれ」はそのままだと微妙だが、武器が「ほのおのじゅう((第4本棚の世界で入手できる武器で、最大射程は短めだが攻撃ヒットしたザコ敵はダメージとともに動きを封じられる(ただしボス敵にはダメージ効果のみ)。オマケにボタン押しっぱなしで自動連射される親切仕様。))」だと凄まじい相乗効果を発揮する。 消耗を避けたいときなどにオススメ。 -ストーリーが薄い --世界観やキャラの掘り下げが弱く、全体通して非常にストーリーが薄味になっている。 --たまたま図書館に入り浸っていた児童に弓矢を押しつけてモンスター退治をさせる妖精も大概だが、各世界のモンスターも「平和を乱す悪い奴」以上の描かれ方が大してされておらず、かなりご都合主義的である。 ---前述の通り想定プレイヤー層が低学年と思われるため、複雑さは求められないという判断かもしれないが。 ---更にラストダンジョンはなぜか現実世界の図書館の地下。違法建築としか思えない広大なダンジョンを舞台に、しかも各世界のボスによるボスラッシュが行われてしまうため、本の世界どうこうという設定が吹き飛んでしまっている。 ---蔵書の中の世界を脅かす黒幕が図書館そのものにいたというのは何か意味深だが、そのあたりも説明はされない。 --また、システムとして既に記した通り本の世界の仲間はそれぞれの世界から連れ出すことができない。つまり、パッケージイラストでリサやアラームたちが図書館で共演しているが、これは実現不可能な図となっている。 ---ここでキャラクター同士の相関が生まれない為、一層物語が各世界で閉じたものになってしまっている。 ---当然ラスボスはマモル単騎での戦いとなるので、「仲間との絆」的なエピソードも特にない。 --さらに言えばなぜマモルが妖精に選ばれたのかについても一切語られておらず、必然性がない。 ---これについて「マモルがエスパーの力を秘めていた少年だから」とする説があるが、本作の当時のチラシには「ひとは誰でも超能力をもっていたんだけど、いつからか使い方を忘れてしまったんだ。本の世界でエスパーになった少年も、もともとは読書好きの男の子。」とあり、結局図書館の常連であれば誰でも良かった可能性がある。 **総評 前作でほとんど完成されていたシステムをロムカセットでさらに進化させた作品。&br() 前作で調整不足だった点を改善し、親切設計にしすぎた結果による全体的な難易度の低下はあるものの、低学年ユーザを中心にオススメできる作品となったと言える。&br() 特に当時の技術を詰め込んだBGMは一聴の価値ありだろう。 //20年以上経った今でも遊びたい作品。前作をやった事がなくても手に取って欲しい。 //前作との関連はあると言ったが未プレイでも困る事は無い。 //大型カセットの採用で容量が向上、そこにゲーム制作のあらゆるスキルをつぎ込んだ隠れた名作に仕上がった。
*エスパードリーム2 新たなる戦い 【えすぱーどりーむつーあらたなるたたかい】 |ジャンル|アクションRPG|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/174000979.jpg,height=180)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|1992年6月26日|~| |定価|6,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|前作のシステムを改善し、遊びやすくした作品&br()ファミコン成熟期にふさわしいグラフィック演出と重厚なBGM&br()世界観やテキストは低学年ユーザー向け|~| |>|>|CENTER:''エスパードリームシリーズ'' - [[1>エスパードリーム]] / ''2''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『エスパードリーム』から5年後に発売された続編。~ 一部前作との関連もあるが、未プレイでも問題は無い。 //表現を訂正 **ストーリー //主人公はマモル、友達のリサちゃん、その友達、ネジくん、星くん、車掌さん… いつもどおり図書館で本を読んでいたら5つの世界に危機が迫る。仲間たちと一緒に立ち向かおう。 //2022.5.30 ↑内容が明らかに誤りだったため(キャラの相関を誤認している)以下のように書き直した ある街に住む男の子・マモルは学校帰りに図書館へ立ち寄るのが日課でした。~ その古い図書館はもう利用する人もほとんどいないのですが、変わった本があるのでマモルはそこで読書をするのがいつも楽しみだったのです。~ しかしある日、夢中で本を読んでいると図書館の雰囲気がどこがおかしいように感じられました。~ そしてなんと、マモルの目の前に小さな妖精の女の子が現れたのです。~ ''「本の世界の大切な指輪がモンスターに奪われました。このままでは本の世界が滅んでしまいます!」''~ さあ、マモルと妖精の不思議な冒険が始まります。 **登場人物 -リサ --第1の本棚の住人。見た目からマモルより少し年上程度の少女と思われるが、港町の代表者を務めている。 --攻撃手段は投げナイフ。更に歌が得意であり、子守歌で敵を眠らせることができる。 -アラームさん --第2の本棚の住人。この道30年のベテラン車掌。 --帽子を投げつけて敵を攻撃する他、笛で動きを止めることができる。 -ネジくん --第4の本棚の住人。工業製品の1パーツになることを夢見るただのマイナスネジ……だが、本の世界に現れたモンスターから仲間のネジたちを守るために立ち上がる。 --回転体当たりとミサイルが攻撃手段。 -ほしくん --第5の本棚の住人。天界の宮殿に住む王子であったが、モンスターの謀略にかかり王宮から追われてしまう。 --流星による全体魔法と、マモルの周囲を高速回転して自ら防壁になるローリングアタックを行う。 **システム -図書館と本の世界 --ゲームスタート時に「どくしょカード」画面となり、主人公の名前(デフォルトはストーリー項の通り「マモル」)を設定する。 ---名前はひらがな4文字まで。 --図書館内には1~5までが割り振られた本棚があり、その前でボタンを押すと本の世界へとワープする。 ---各本の世界ではモンスターによる何らかの事件が発生しており、その犯人となるボスモンスターを倒して解決するのが目的。 ---ただし第3の本棚のみ、賛否両論点で後述の理由により最初は入ることができない。 --セーブは図書館で行うことができる。セーブデータは最大2つまで。 -装備品とパラメータ --装備品は「武器」と「防具」が1枠ずつというシンプルな仕様。OP終了時点で妖精より「妖精の弓」と「普通のスーツ」を与えられる。 --パラメータも「ヒットポイント」「エスパーポイント(いわゆるMP)」「攻撃力」「防御力」のみ。 --武器には数値だけでなく敵との相性があり、基本的に最新武器を用いないとボス敵にダメージが通らない。 ---そのため、順当に進めるならアイテムコンプが必須となる。 --また主人公の動きが遅いため被弾前提となりやすい。防御力には当然防具が関与するが、レベルに依存する部分も大きいため、しっかりとアイテムを買いそろえつつちゃんとレベル上げも必要なバランスとなっている。 -戦闘(シンボルエンカウント) --ダンジョンマップでは「足跡」のアイコンが歩行モーションを繰り返しつつ徘徊しており、これに触れると戦闘画面になる。 --戦闘画面も1画面固定の2Dマップ形式であり、上下左右に動きながら敵に弓や銃で攻撃を行う、いわばシューティングゲームのようなシステムとなっている。 --画面外に退場すると戦闘を離脱できるほか、超能力「てれぽーと」を使うことでも逃げられる。 ---これによって通常エンカウント用の足跡は消滅するが、門番敵などの固定足跡は消えない。 -仲間キャラの取り扱い --各世界で出会える仲間たちは、パーティに入った後戦闘にも参加する。 ---仲間には指示を出すことはできず、勝手に判断して行動する。また、ダメージは受けず死亡することもない。 --パーティ参加はそれぞれの世界限りであり、図書館や他の世界に連れ出すことはできない。 -相談コマンド --妖精、またはその世界での仲間がヒントを教えてくれる機能。 --なぜか広告漫画などでも「困ったときは相談コマンド!」と前面に打ち出されていた要素だが、実際有用であり、役に立たないヒントはそれほど出してはこない。 **超能力 マモルはレベルアップまたはステージクリアに応じて超能力を習得し、エスパーポイントを消費して発動させることができる。 #region(一覧表) |テレポート|最初から習得済み。バトルでは戦闘から逃げ出す効果、バトル外では図書館に戻る効果| |エスパービーム|攻撃ESP。粒状の貫通ビームを前方に飛ばす&br()レベルアップで威力と範囲、および消費EPが増える| |エスパーライト|ダンジョン内の真っ暗なフィールドを明るく照らして見えるようにする| |エスパーストップ|一定時間敵の動きを止める。固定エンカやボスには効かない| |エスパーバリア|一定時間ダメージを受けなくなる| |てきさんあつまれ|複数の敵を1匹に合体させる。合体した敵はHPと経験値が合算されるが、他の能力と入手金額は1匹分となる| |フラッシュ|画面上の全ての敵にダメージを与える| |パワーリペア|最後に覚える超能力。HPを全快する。消費EPは最大EPの約半分| #endregion ---- **評価点 -「本の世界に飛び込む」という世界観設定 --前作に引き続き本の中の世界という設定は健在。各本棚で明確に舞台が分かれているため、無理なく港町、駅舎、工場、山岳といった多岐に渡るロケーションを提示している。 ---ステージに初めて入った時、簡単ではあるがプロローグがあるため状況を把握しやすい。 --本作は当時小学生向けの学習雑誌中心に広告を出していたことや、後述の「ひらがな表記」の件から、明確に低年齢層をプレイヤー層としていたことが窺える。そうした層に向けて「学校帰りの図書館で」「妖精に導かれ」「様々な本の世界を探検」というのは心くすぐる冒険譚の導入としてかなりマッチしたものといえる。 --自由度が高く最初から任意の本棚を選ぶ事が出来る。手堅く序盤から行くも良し、リスクを取って後半の世界から選ぶも良し。途中退場も可能なので出直してくるのも可能。 ---ただし後半の世界を選ぶのは、強力な武器を先行入手して早解きする以外でほぼ意味をなさない。 ---いきなり第5の世界へ行っても固定戦闘があるうえ、第4世界クリア前提なので序盤では脅威。上級者向けのチャートとなる。 -前作同様、敵が個性的。 --ステージにちなんだ敵(港町なら魚介類系、工場なら磁石、ロボなど)が出現し、そのバリエーションもそこそこ多い。 ---また、シンボルエンカウントの足跡になぞらえて足跡そのままの敵というのもおり、ギャグ的なインパクトも楽しめる。 --前述の通り武器と敵には相性があり、前作では強化したエスパービーム一辺倒のバランス傾向だったが、今作では超能力と武器を使い分ける戦略性が増えた。 -メニュー画面の「はやい」「ふつう」「おそい」で戦闘スピードを変えることが可能。 --「はやい」だとかなりスピーディ。「おそい」だと敵もゆっくりになるため、手軽に難易度調整することができる。 -前作よりも回復用の薬の種類が増え、補給もしやすくなった。 --ただし個数制限は前作より厳しいので、無駄遣いはできないちょうど良いバランスになっている。 ---前作では金に物を言わせて複数所持できた自動復活アイテムは、今作では1つしか持てない。 //-仲間 //--各ステージで一人仲間が加わるが、通常攻撃の他、敵ストップ、バリア、全体攻撃などでサポートしてくれる(仲間はダメージは受けない) //2022.5.30↑システムの説明であり、評価点とはしにくいと思われたためCO //-メニューのインターフェイス //--武器、防具、薬、道具には漢字フォント。各種アイテムにはアイコンも用意。 //--効果を丁寧に解説してくれる //↑これ、アイテム名称ではなく見出し語である「武器」「防具」が漢字であるというだけでは? ファミコンに漢字が使われるのは珍しくはあったが、当時そこまで評価点というほどの感動はなかったかと。効果説明も必要最低限であり、別に丁寧ではない。 //-フォント //--海外版では勿論英語。こちらも読み易くなっており大文字小文字の区別もハッキリしており名前入力でも使い分けられる。(海外版ってありましたっけ?) -グラフィック面で作り込みされた箇所がある --登場人物の顔グラをいつでもメニュー画面で見ることができる。 ---SFC中期以降では珍しくもなんともない話だが、92年当時はまだまだ「キャラクターの顔をそこそこ大きいサイズで見られる」というのはそれだけで嬉しい要素であった。 ---特に妖精やリサは説明書内でのイラスト含め可愛らしく描かれているため、用も無いのにメニューを開いたり、相談コマンドを起動したりしたくなる魅力がある。 ---武器・防具・道具屋の店員にも顔グラがあり、更にそれぞれの本の世界でちゃんと異なる人物となっている。 ---可愛らしい女性キャラ中心の宿屋、シブい親父中心の武器屋など個性的であり、ネジくんの活躍する第4の世界では店員もネジやボルトであるなどこだわりが見られる。((更に宿屋にはマイナスネジとプラスネジのバリエーションもいる)) --またマップも作りこまれており、海底ではマップ全体が揺らいだように描画されたり、電車では車窓の向こうがスクロールしていたり、他にもクリスタルの質感や背景の夕日に流れる雲など、当時の技術が駆使されている。 -質の高いBGM --ファミコン時代のコナミサウンドといえば評価の高いゲームは多いが、本作も拡張音源VRC6を使用した重厚な音色が特徴的。 --特に第2の世界メインBGM「汽車の旅は時間旅行」はサスペンスチックな曲調が駅を舞台にした世界観によく合っているし、「特急GO!GO!」も浮遊感のあるコード進行が旅の高揚感を効果的に表している。 --第5の世界メインBGM「水晶山のテーマ」も、一般には不協和音とされる音使いを巧みに使用しており、楽曲のクオリティの高さもさることながら、天界の異質な雰囲気にマッチしている。 --余談だが、本作のBGMがTV番組で使われた事もあった。 ---更に余談だが、ゲームスタート時のネームエントリーのBGMは、前作と同じ曲である。 //-その他 //--勝利した際にはダブルピースをだすなど細かい。 //--前作と世界観が同じであり、前作の主人公とすれ違う場面があったり、最初の村だけだがそのワールドに行く事も出来たりと言ったファンサービスも嬉しい点。 //--武器「地雷」を使って戦闘フィールド内の地形を爆破しまくっていると、時々赤い宝箱が出現することがあり、取得すると500ゴールドが手に入る(戦闘中であっても、唐突にゴールド取得のメッセージウィンドウが表示される)。 //↑ただの攻略情報なのでCO **賛否両論点 -移動中、および戦闘中のHPとEPがゲージ表示 --前作では数値表記だったため、経験者は面食らいやすい。また、現在値の割合はゲージの方が解りやすいが、「あと何発喰らっても大丈夫」「あと何回超能力を使っても大丈夫」といった計算が困難になるため一長一短である。 ---一応メニュー画面を開けば数値の確認は可能ではある。 //-ステージを選ぶ順番は自由であるが、最終的にはすべてのステージをクリアしなくてはならないため、後半のステージを先にクリアしてしまうと最初のステージがヌルゲーと化してしまう。 //--ボス戦などでレベルが上がってしまうため //--ただし最初から5ステージ直行は上級者向けである。たいていの敵に一撃でやられ図書館直行になることを付け加えておく //↑後半ステージからの攻略は正直イレギュラーであり、やりこみチャートに等しいためCO //ボリューム不足 //戦闘のテンポの良さ、「そうだん」によるヒントの増加、難易度自体も下げられて進めやすくなった為でもある。 //↑さすがにテンポ改善や評価点に記したヒント機能を論拠にボリューム不足と断ずるのは酷では //-前作の舞台が今作の1ワールドに過ぎなかったという点や、今作における前作の最終ボスの扱いについては評価が分かれるだろうか。 -第3の世界を前作主人公がクリアしてしまっている --第3の本棚には最初入ることができないが、第4の世界クリア後に図書館に戻ってくると本棚の前に人がおり、「ここは僕が解決しちゃったんだ」と説明してくるというイベントがある。 --この人物こそ前作の主人公であり、実は本作の一部の話だったのだという仕掛けになっているのだが、思わぬ繋がりに意表を突かれる一方で勝手に1ステージ攻略されて損したような印象を抱かせてしまっている。 ---イベントの後でこの世界に入ると前作の村に行くことができるし、BGMも前作のものということで明確にファンサービスとして提示されてはいるが、それも新規プレイヤーには何のこっちゃであろう。 **問題点 -台詞がひらがなのみで表記されているため読みづらい //--文章フォントにカタカナがないので若干読みづらい(メニューにはある)、ファミコンの限られた容量では仕方のないことではあるが。 --本作の台詞ではすべての単語がひらがな表記となっている。漢字は当然として、''カタカナがただの一文字もない。'' --最初に妖精から手渡されるのも「ふつうのすーつ」だし、仲間になる車掌も「あらーむさん」だし、最後に姿を現すラスボスも「どりーむですとろいやー」である。これでは''読みにくいのは勿論、迫力もまったくない。'' --当然句点読点もなく、単語の区切りはスペースのみ(要は分かち書き)。 --ファミコンの容量なら仕方がない、と言いたいところだが、本作の台詞は4倍角表記となっており「そこで容量を使ったせいでは?」という気がしてくる。 ---これだけなら低学年ユーザーでも読めるよう、文字を大きく見やすくして全てひらがなにしたということが推測できるが、一方でメニュー内では「武器」「防具」「道具」などが漢字表記となっているし、パラメータ表示でもヒットポイントやエスパーポイントがカタカナ表記であるため統一されていない。 -地形を無視して移動する敵を倒した場合、宝箱を壁の中にドロップすることがある --中盤で入手できる「地雷」で壁を壊すことができるが、メニューから武器を切り替える必要があるため手間。 -回復系の薬を誤使用しやすい/逆に使いたい時に使えない --アイテム選択後に使用を取りやめたい場合の操作が「キャンセル(B)ボタンを押す」ではなく「なにもつかわない(×)」に合わせる、であるため、慣れないと間違って消費してしまうことがある。 --死亡時の自動復活効果を持つ「てんしのりんぐ」はカーソルを合わせておかないと効果が発動しないため、死ぬかもと思った時には間に合わない。 -使える超能力と使えない超能力の差が大きい --エスパーストップ:前作のタイムストップはラスボスにも効くほど強かったが、今作ではボス、固定敵には効かなくなった。 ---動きの速い雑魚敵には有用ではあるものの、肝心の強敵で使えないため、若干死に技感がある。 --パワーリペア:前作でもEP300でHP250回復というやや効率の悪いものだったが、今作では「最大EPのほぼ半分を消費してHP全快」となった。 ---EPあたりのコスパは改良されたが、単純に使い勝手が悪い。 ---また習得が最終盤であるため活躍する場面も少ない。本作ではRPGによくある「序盤から使える小回復魔法」がないので、満を持して使えるようになった唯一の回復魔法が「MP半分を持っていかれるが全快」という実に極端で変わった仕様となっている。 --一方前作から強かったエスパーバリアや、消費EP4で戦闘離脱できるテレポートは非常に使う場面が多いが、バランスとしては少々いびつといえる。 ---トリッキーな性能の「てきさんあつまれ」はそのままだと微妙だが、武器が「ほのおのじゅう((第4本棚の世界で入手できる武器で、最大射程は短めだが攻撃ヒットしたザコ敵はダメージとともに動きを封じられる(ただしボス敵にはダメージ効果のみ)。オマケにボタン押しっぱなしで自動連射される親切仕様。))」だと凄まじい相乗効果を発揮する。 消耗を避けたいときなどにオススメ。 -ストーリーが薄い --世界観やキャラの掘り下げが弱く、全体通して非常にストーリーが薄味になっている。 --たまたま図書館に入り浸っていた児童に弓矢を押しつけてモンスター退治をさせる妖精も大概だが、各世界のモンスターも「平和を乱す悪い奴」以上の描かれ方が大してされておらず、かなりご都合主義的である。 ---前述の通り想定プレイヤー層が低学年と思われるため、複雑さは求められないという判断かもしれないが。 ---更にラストダンジョンはなぜか現実世界の図書館の地下。違法建築としか思えない広大なダンジョンを舞台に、しかも各世界のボスによるボスラッシュが行われてしまうため、本の世界どうこうという設定が吹き飛んでしまっている。 ---蔵書の中の世界を脅かす黒幕が図書館そのものにいたというのは何か意味深だが、そのあたりも説明はされない。 --また、システムとして既に記した通り本の世界の仲間はそれぞれの世界から連れ出すことができない。つまり、パッケージイラストでリサやアラームたちが図書館で共演しているが、これは実現不可能な図となっている。 ---ここでキャラクター同士の相関が生まれない為、一層物語が各世界で閉じたものになってしまっている。 ---当然ラスボスはマモル単騎での戦いとなるので、「仲間との絆」的なエピソードも特にない。 --さらに言えばなぜマモルが妖精に選ばれたのかについても一切語られておらず、必然性がない。 ---これについて「マモルがエスパーの力を秘めていた少年だから」とする説があるが、本作の当時のチラシには「ひとは誰でも超能力をもっていたんだけど、いつからか使い方を忘れてしまったんだ。本の世界でエスパーになった少年も、もともとは読書好きの男の子。」とあり、結局図書館の常連であれば誰でも良かった可能性がある。 **総評 前作でほとんど完成されていたシステムをロムカセットでさらに進化させた作品。&br() 前作で調整不足だった点を改善し、親切設計にしすぎた結果による全体的な難易度の低下はあるものの、低学年ユーザを中心にオススメできる作品となったと言える。&br() 特に当時の技術を詰め込んだBGMは一聴の価値ありだろう。 //20年以上経った今でも遊びたい作品。前作をやった事がなくても手に取って欲しい。 //前作との関連はあると言ったが未プレイでも困る事は無い。 //大型カセットの採用で容量が向上、そこにゲーム制作のあらゆるスキルをつぎ込んだ隠れた名作に仕上がった。

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