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*ファイアーエムブレム無双 【ふぁいあーえむぶれむむそう】 |ジャンル|タクティカルアクション|CENTER:&amazon(B071GQ49F3)&amazon(B072R1VWBM)| |対応機種|Nintendo Switch&br()New ニンテンドー3DS|~| |発売元|コーエーテクモゲームス|~| |開発元|オメガフォース&br()Team NINJA|~| |発売日|2017年9月28日|~| |定価|【Switch】7,800円&br()【New3DS】6,800円(ともに税別)|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|2つのシリーズから生み出されたタクティカルアクション&br多数のファイアーエムブレムの原作再現イベント&br参戦作品・選抜・武器種の偏りと機種格差|~| |>|>|CENTER:''[[ファイアーエムブレムシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[無双シリーズ]]''| //加筆修正、歓迎します(2018/04/18).特にトレジャーボックスや、3DS版の情報が自分に不足していたため、そのあたりの情報は書いていません。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 敵の大軍を打ち払う「一騎当千の爽快感」が売りの『[[無双シリーズ>無双シリーズ]]』と、味方の軍を指揮して敵の大軍との戦いを勝利に導く「手ごわいシミュレーション」の『[[ファイアーエムブレムシリーズ>ファイアーエムブレムシリーズ]]』のコラボ作品。 &br; 開発はゼルダ無双を手掛けたω-Force&Team NINJA主導で行われた。&br; プレイヤーは『ファイアーエムブレム』シリーズのキャラクターを操作して敵の大軍と戦うが、その傍らで敵やステージの傾向から適切なキャラたちを数名選択し、&br; 『無双Empires』『戦国無双 Chronicle』のように他の味方キャラクターに指示を出して戦線を支えることにもなる。 ※以下『ファイアーエムブレム』は『FE』の略称を用いる。 ---- **システム 基本のシステムは同じく任天堂のコラボ無双であった『[[ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ>ゼルダ無双]]』が原型となっている。&br; しかしFEのゲーム性に合わせてか、『[[戦国無双 Chronicle]]』シリーズに見られた「キャラの個性を活かす」戦略性をより強調したゲームバランスとなっている。 -キャラクター --操作キャラとしては海外でも発売されている『[[新・暗黒竜と光の剣>ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣]]』『[[覚醒>ファイアーエムブレム 覚醒]]』『[[if>ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国]]』から18名が参戦。他にも今作オリジナルキャラの双子、ストーリーには関わらない隠しキャラとして商人アンナ、さらに『[[烈火の剣>ファイアーエムブレム 烈火の剣]]』『[[Echoes>ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王]]』から1名ずつ参戦し、総勢23名。 ---DLCでは『暗黒竜と光の剣』『覚醒』『if』にそれぞれ3名ずつキャラが追加され、最大32名になった(コンパチモーションも含む)~ (今作のコンパチモーションとは、構え方、挑発、覚醒発動、各種奥義以外の通常攻撃は全て同じ動作をする…というもの) --キャラクター一覧 |出演作品|通常キャラクター|DLCキャラクター| |オリジナル|シオン、リアン、アンナ|| |暗黒竜と光の剣((作品表記は初代『暗黒竜と光の剣』だが、デザインは『新・暗黒竜と光の剣』をベースとしている。例えばマルスは『新・紋章の謎』以降の作品で付けている胸当てが無く、全体的にコスチュームの色が明るい。))|マルス、シーダ、チキ|ナバール、ミネルバ、リンダ| |覚醒|クロム、ルフレ、ルキナ、ティアモ、フレデリク、リズ|ウード、オリヴィエ、サーリャ| |if|カムイ、リョウマ、マークス、ヒノカ、カミラ、タクミ、レオン、サクラ、エリーゼ|オボロ、ゼロ、アクア| |烈火の剣|リン|| |Echoes|セリカ|| -相性・必殺 --FEシリーズに存在する「剣は斧に強く、槍は剣に強く、斧は槍に強い」というシステムが、今作では「真・三國無双7」を参考に取り入れられている。 彼我のダメージだけでなく、「必殺」攻撃(ゼルダ無双におけるウィークポイントスマッシュ)の条件にも影響する。 ---通常、プレイヤーは強4攻撃を敵将にヒットさせると、敵の動きを止めてスタンゲージを出現させることができる。これを減らし切ることで「必殺の一撃」による強力な追撃を行う。 ---相性有利だと攻撃時に覚醒ゲージが増加し、弱4攻撃でもスタンゲージが出現。さらにゲージが黄色になって減少率が倍増し、「必殺の一撃」も周囲を巻き込む「必殺の連撃」へと大幅強化される。 ---相性不利時は敵が攻撃をガードしやすくなり、スタンゲージを能動的に出現させることができなくなる。 相性にかかわらず、敵の強攻撃直後にスタンゲージが出現するため、回避してコンボを叩き込むことで逆転のチャンスとなる。 ---魔導書と弓矢は相性不利がないが、強4攻撃ではスタンゲージが出現できない。これらの場合はデュアルアタックを使うか特殊ゲージを半分以上にして強1攻撃を当てることでのみ、スタンゲージを出現させることができる。 特殊ゲージは魔導書なら敵に攻撃を当てる・弓矢なら強1攻撃を長押しチャージすることで上昇し、最大まで溜めて強1攻撃を当てると出現するスタンゲージが黄色になる。 -操作キャラ切り替え --プレイヤーが操作するキャラは十字キー上下で素早く切り替え可能。操作キャラは基本的に1~4人まで選択することになる。自軍のメンバーはマップによって最大8人を自由に選べるが、そのうちの4人は指示に従うだけで操作は最後までできない。 ---操作していないキャラは、指示に従って行動する。指示も出していない場合は「おまかせ」設定に応じて勝手に近くの敵と戦ったり、砦の中で待機している。 キャラを切り替えないことによるペナルティなどはないので、好きなキャラだけ操作しても問題はないが、クラシックモードだとこれらの出撃キャラ全員が敗走ペナルティの対象になる。 ---特に特効の影響は絶大であり、そうでなくともプレイヤー操作中の被ダメージがかなり激しい変動をするため、高難易度ステージで全員を生存させるのに重要。 -無双奥義 --敵に攻撃をヒットさせるか黄色い薬を拾うことで貯まるゲージを1本消費して、広範囲への必殺技が使用できる。 --ゲージはキャラごとの紋章によって最大3本まで拡張できる。完全に周囲キャラの動きが停止し、こちらがダメージを受けることなく敵を一掃したりボスに一定ダメージを与えるため、緊急回避として使うことも可能。 ---ただし、演出中も時間が経過し画面外の味方の移動は反映されるので、制限時間が厳しい時に注意を要したり、逆に味方を安全に移動させるのに利用したりする。 -爽快感抜群の覚醒システム --1本の専用ゲージが半分以上で使用可能になる強化システム。まれにドロップする青い薬を拾う他、本作では剣・槍・斧を使うキャラのみ、3すくみで有利な敵を攻撃することでもゲージがたまっていく。 --覚醒を使用すると全ての敵に有利状態となり、敵の攻撃でのけぞらなくなり、また時間中は倒れることもない。そして覚醒中に一定数の敵兵士を撃破すると「ドロップ数上昇」などの効果が付与されたうえでゲージが少し回復するので、混戦の図中で発動し150KOを稼ぐことで長時間覚醒を維持し、その後に敵将を倒すことで優れたドロップを多く入手できる。 ---覚醒中は基本やりたい放題なので戦局打開の一手になるが、「キャラ切り替えが不可能になる」「''敵からの攻撃でダメージそのものは受ける''(=途中で死なないとはいえ特効持ちへのリスクが消えない)」など完全無欠ではない。 -拠点システム --ステージ上にはいくつもの拠点(大体が四角い砦)が存在する。今作もFEシリーズと同様、所有する砦の中にいる自分・味方のHPが少しずつ回復していく。 砦の中には無双シリーズと同様に拠点兵長が一人おり、それを倒せば拠点を制圧したことになって所有権が移る。 --必ずしも敵本拠地の拠点を落とすだけでは勝利ではないが、逆に味方本拠地の拠点か、近くにいる指揮官キャラのどちらかがやられるとゲームオーバーなので、守りもある程度は考える必要がある。 -杖による周囲の味方回復 --原作のFEでは、シスターなど一部クラスのキャラが杖を用いて味方ユニットの回復ができた。今作は特定のキャラのみがアイテムとして杖を持っていくことが可能であり、戦闘中に杖を使用することで''自分以外の''周囲の味方のHPを回復可能。 ---杖を持てないキャラは傷薬を持っていくことになる。傷薬は自分のみのHP回復効果があるが使用回数は少ない。 --どのアイテムも戦闘中に使える回数は限られている(杖は10回、〇祭系は5回、薬は3~5回)が、戦闘が終了すれば回数は回復する。 --紋章によって効果範囲を自分と周囲の双方に拡張するスキルを得たり、薬の使用回数を増やすことが可能。クラスチェンジによって杖の使用が可能になるキャラも存在する。 -ダブルシステム --覚醒、ifに存在するシステム。今回はFE覚醒仕様であり攻防一体の恩恵が一挙に得られる。 後衛となったキャラは操作不能になり付属の控えに回るが、前衛の一部ステータス上昇効果のほかにも攻撃で貯まる専用のゲージが出現し、それぞれ「ZR+Yでデュアルアタック」(当てれば白スタンゲージ出現、ガードさせると無防備にする援護攻撃)、「敵からの攻撃を1回防いでノーダメージにする」効果が得られる。 --いいことづくめだが、本作にはNPCで固定出現する味方が極端にいないため、自軍出撃人数が最大8人(操作可能は最大4人)と無双・FE双方でも少ない部類に入る。よって、ダブルを組むことでマップ上に敷ける戦力が減るデメリットがステージによっては深刻となるため、画面外戦闘を意識する場合はあえてダブルを使わないという選択が重要。 -ストーリーモード --今作オリジナルキャラのシオン王子とリアン王女のどちらかを選択し(両方が登場し、選んだ方が強制出撃キャラになる)、異界の魔物たちに襲われた祖国アイトリスの奪還を目指す。 グストン王子のダリオスや、過去作から登場した異界の英雄たちの力を借り、祖国を取り戻すまでが全26ステージで描かれる。 ---マップごとに難易度をイージー・ノーマルとハードの3段階から選択でき、高いほど敵のレベルが上がる。全クリア後は敵レベルだけさらにもう少し上がるルナティックが追加。 --初回プレイ時にはストーリーを進めることで、使用可能キャラやプレイ可能なヒストリーマップが増えていく。 --このモードのバトルでは、成功時に出撃メンバー全員にミッションに応じたキャラとの絆レベルが蓄積されるミッションが多く存在する。 -ヒストリーモード --各シリーズに1つずつ用意されたマップでのイベントを体験しながらプレイしていくモード。素材、衣装やキャラ固有武器の取得・強化に必要なもの…などさまざまアイテムを入手することができる。 ただし、DLCマップ内のDLCキャラ関連以外に絆レベルが上がる要素がない。敵のレベルも総じて高めで、ストーリーモードを一通りクリアしないと登場しないマップもある。 --基本はマップ上に存在する敵を倒して道を開くと言う流れで、それぞれの敵ユニットとの戦闘が1ステージに相当。 ---バトル内容に関してはゼルダ無双のアドベンチャーモードと同じで、ボスや大まかな兵種以外はマップ状況とは関係しない場合が多く、クロム・マルスやリオン・シアンが敵として出てくることも多々。~ 中には「味方2人きりで敵将と戦う闘技場」だけでなく「一人でできるだけ速く一定人数を倒す」「2人で一定時間内にできるだけ多く敵を倒す」といった、無双シリーズらしいチャレンジステージも。 --ボスキャラなどに割り当てられたバトルに勝利すればマップクリアとなり、次にマップに入ると「時空のひずみ」が出現する。~ ただし時空のひずみバトルの難易度は非常に高く、「マップ上の全バトルをクリア」「全バトルでSランククリア」などの条件を満たすことで初めてプレイ可能になるものもある。 ---時空のひずみ以外の通常ステージも、Sランククリアで上位ランクの武器や特効など特別な特性を持った武器が解禁しドロップし始めるといった特典が設定されているため、これらが全面Sランククリアのモチベーションに繋がるようになっている。 --バトルランクはクリアタイム、撃破数、被ダメージの3つで判定されるが、大半のステージが「15:00以内」「チーム全員で2000人以上撃破」「チームの合計被ダメージが一人分の80%以下」のすべてを満たせばSランクとなる。 -クラシックモード、カジュアルモード --『[[新・紋章>ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~]]』以降のFEと同様、ゲーム開始時に2つのモードから選択可能。 --クラシックはFEシリーズ伝統として「戦闘中に敗退した武将は全モードで二度と出撃できなくなる」「中断セーブの使い回しが不可能になる」というシビアな制約がかかる。とはいえ(さすがに構成が難しかったのか)会話やイベントなどから姿を消すわけではなく、特定の手段で復帰させることもできる。 --カジュアルは従来の無双シリーズと同様、やられた味方も次のステージでは普通に使える他、中断セーブも最近の両シリーズものと同様に何回でも読み込める。 ---ただし仕様の差異といえばこれだけであり、クラシックでの優遇・カジュアルでのペナルティは全く存在しない。ゲーム開始後は、クラシックモードからいつでもカジュアルモードに戻すことのみが可能(逆はできない)。 -武器強化システム --武器は「敵将を倒す」「覚醒状態で一定数の敵を倒す」「特定のヒストリーマップをクリアまたはSランク達成」などで入手できる。武器には種類のほかは、特性(最大6つまで)・品質(0~5)・武器レベル(E~A+S)が定められており、当然ながらそれぞれが高いほど強い。ただし、キャラごとに特定の紋章を得ていないと武器レベルが高い物は装備できない。 ---特性はゼルダ無双と同様に1個ずつ追加、削除が可能である。追加する場合は、ベースになる武器、素材になる武器を選択し、素材側が持っている特性を1つだけベース側に移植できる。特性の上書きや合成・枠の拡張は不可能で、特性の削除には1つにつき50,000Gかかる。また封印特性(一定KOで解禁されるもの)は封印を解かないと移植できない。 ---特性の内容は「○攻撃強化」「○特効」「希少素材増加」「品質増加」「3すくみ反転」「物理魔法反転」など、攻撃力上昇から、役割の変化、武器・素材の収集にささやかながら役立つものまで様々な種類がある。 --本作にはキャラ毎に対応する専用武器が多数追加されており、これらは特性スロットが最大6(一部はスロット外に特効特性持ち)、特定の紋章によって武器攻撃力アップなど伸びしろが高く設定されている。ただし、半数のキャラの専用武器はDLCにより追加される。 -紋章屋での成長 --敵を倒して入手できる素材と資金を支払い紋章を入手することでキャラの強化を行う。「ゼルダ無双」のバッジを継承した成長要素。 ---素材は共通だがキャラごとに紋章は別のため、使わないキャラはほとんど素材を消費せず、逆に愛着があるキャラは優先的に素材を回す、という事になる。 ---紋章の内容は攻撃(攻撃アクション、覚醒・無双奥義の効果アップ、無双ゲージの本数が増えるなど)、防御(傷薬の使用回数を増やす、特定敵の攻撃を軽減、回復量上昇など)、特殊(各スキルの取得、武器レベルと専用武器の強化、クラスチェンジ)に分かれる。 --必要な素材もゼルダ無双と同様、キャラごとに傾向が定められている。例えばシーダであれば、シーダと支援レベルが上がったときや敵登場時に倒したときそれぞれで手に入るドロップ素材のほかにも、マルス関連の素材も必要。 --参戦作品では覚醒とifにあったスキルも採用。初期では3つ、最大6つまで特殊紋章スキルを付けることができ、マップごとのスキルの付け外しは自由に行える。 しかしスキル紋章の獲得には、各キャラに対応した一つを除き絆レベルA(で手に入る「~の極意」)が必要。 -レベルアップによる成長、クラスチェンジ --今作ではレベルアップした際の成長、最終的なステータスは固定になっている。ただしレベルアップ時の偏りはある程度再現されており、成長時にキャラがコメントを言う(オプションでOFFにできる)。 --レベル15以降では「マスタープルフ」を素材とする飛躍の紋章により「上級職」にクラスチェンジ可能。ステータスや獲得可能な紋章の数が大幅に上昇し、衣装も変わる。レベルは変わらないので、デメリットは一切存在しない。 --レベル上限はアップデートにより150に上昇。レベルアップのための経験値は、戦闘で敵を倒すか、訓練場でゴールドを支払うことで入手できる。DLC追加キャラたちは皆レベル1で仲間になるので、訓練場で大量のゴールドを消費してレベルを上げることに。 ---今作でのゴールドの使用先は専らこの訓練場でのレベリングが大比重を占めるとされる。ただ、稼ぎ用ステージがヒストリーモードに多めに配置されているため、ゼルダ無双よりは格段に一戦ごとの入手量は増えている。 --キャラごとに攻撃・防御力だけでなく、無双奥義と必殺攻撃の威力(技)や覚醒の持続時間(速さ)、一部スキルの効果量(運)がそれぞれ異なってくる。それらは、FEシリーズに存在したステータスとして数値化されている。 -支援、絆会話システム --キャラクター同士の支援度は、一緒に出撃する、相手の体力を回復する、ダブル状態で敵を撃破する、ストーリーモードでの戦闘中の任務の達成…などで上昇し、C・B・Aの3段階まで上昇する。 ---支援度が高いほど、デュアル奥義の威力が上がる他、上昇した際にその2キャラのレアな素材をゲットできる。特にAになった際にもらえる「○○(キャラ名)の極意」は他に入手手段がない特殊素材で、他キャラのスキル取得に必須となっている。 ---その事もあってか、本作には絆レベルには特に上限は存在せず、最終的に全員の支援レベルをAにすることができる。 --一部のキャラクター同士の組み合わせでのAランクは「A+」となり、キャラクター同士の特別な絆会話が行われる(もちろんフルボイス)。 -商人アンナと記憶 --特定のステージで、1000KO達成などそのステージ毎に決まった条件を満たすと商人のアンナが出現する。アンナに近づいて回避ボタンを押すことで、記憶をもらうことができる。「タイムセールの始まりよ!」や「お安くしとくわよ!」と言っているが、別にお金は取られない。 ---アンナは攻撃を受けないが、時間が経つと帰ってしまうので、その前に近づいて記憶を入手する必要がある。 --入手した記憶は、大きなイラストの1ピースであり、記憶を集めてイラストを完成させることで原作を再現した高難易度ステージ「ごほうびマップ」が出現する。ごほうびマップはシリーズごとに1つ(DLC抜きだと『暗黒竜』『覚醒』『if』『烈火』『Echoes』の5つ分)あり、いずれかのごほうびマップクリアで操作キャラとしてアンナが使用可能になる。 --ゼルダ無双におけるスタルチュラに相当する要素だが、「指定範囲内のどこか」というあちらと違い、アンナの場所はマップに明示される。 -神殿 --余った素材とゴールドを消費して、次の戦闘にのみ影響のある様々な祝福を受けられる。祝福の内容は様々で、特定の武器特性が出やすくなる・希少な素材が落ちやすくなる・戦闘能力が上がるなど。効果が高い祝福ほど、必要な素材のレアリティ、数が多い。 --クラシックモードの場合、ここで戦闘不能になったキャラクターを、稀にドロップ入手する金枠(最高レアリティ)の素材10個と莫大なゴールドを消費することで復活させることができる。 --アンナから取得した「記憶」の数によって、神殿の機能は拡張される。強力な祝福やユニット復活は、ある程度の数の記憶を集める必要がある。 -DLC --DLCは各1400円のパックが全3弾。「まとめてお買い得パック」は3つまとめて3000円+特殊コスチューム追加となっている。 --DLC1つにつき、「プレイアブルキャラクター3人追加(+それによる絆会話の追加)」「ヒストリーマップ3つ追加」「コスチューム・女性キャラの特殊服剥ぎ追加」「専用武器・武器特性の追加」が用意されている。 ---- **評価点 -無双だけど操作しない味方も強い、FEの戦略性を活かしたシステム --無双シリーズはプレイヤーが多くの敵と戦うことを重視した調整が行われてきており、『Empires』シリーズでもない限り味方はあまり積極的に敵を撃破しない、という傾向がある。システムの大本のゼルダ無双でも大雑把に行先を決める事しかできなかった。 --だが今作の自軍NPCは『Empires』準拠の調整で、進軍地点だけでなく対象キャラや行動を指示可能なうえ、各自敵を撃破していくようになった。アップデート後は仲間/NPCを回復させる指示もできる。 ---ユニットごとの相性の影響は受けやすいが、カーソルを合わせた際の矢印アイコンで確認していれば目立った苦戦はしない。特に弓を使うキャラを敵のペガサスナイト隊に向かわせれば、特効のおかげでトンボとりのように敵が落ちていく。 --しかも無双シリーズでは珍しいことに、こういった仲間の功績もきちんと撃破数((プレイ画面中は操作中キャラの撃破数のみ表示されるが、それ以外は非操作中に撃破した敵の数も合計したものになる))や経験値などといった評価に含めてくれるようになっており、「仲間とともに戦う」という要素を阻害しなくなっている。 -三竦み・特効・操作武将切り替えシステムで飽きにくい --『FE』シリーズに存在する「剣・斧・槍の三すくみ」システムの継承、他にも物理攻撃と魔力攻撃の区別により、アーマーナイトや魔物・竜に短期決戦を持ち込める魔道士、飛行系を瞬殺する弓使い(反面、三竦み外のキャラは覚醒ゲージを増やしにくい)…といった特徴と相性が、各味方や敵に割り当てられている。 これにより、キャラクター1人では全ての種類の敵を相手にするのが難しく時間が非常にかかってしまう・特定の敵にダメージが大きくなるといったリスクを抱えるなどで、操作武将を切り替えていく・様々なキャラクターを出撃させるメリットを設けている。 --三竦みの試み自体は『真・三國無双7』にもあったが、やろうと思えば同一武器種でどうとでもなるためマンネリ対策になったとは言い切れなかった。その属性をキャラクターに紐づけているFEの特徴を取り入れたことで、よりこの要素を強調している。 --この「ユニット・クラスによって明確な有利不利関係が有る」ということによって、前述の操作キャラの切り替え・行動指示のシステムもより奥深いものとなっている。 ---単にステージ内の各所に手の空いてるキャラを派遣すれば良いというわけではなく、敵軍との有利不利関係を考慮しなければならない。よってCPUには相性有利な戦闘だけさせるのが基本だが、 不利な敵しかいない場合でも自軍砦((無双シリーズでは珍しく、中に居るとHPが自然回復する。))で応戦させて時間を稼がせるといった工夫の余地がある。 --だが、今作において偏った武器種の問題を助長してしまっている部分もある(後述)。 -BGM --原作の楽曲を、アクションゲームの無双に合うようにアレンジしたモノが多い。『FE』では敵が残り少なくなる、などの特定の条件を満たすとBGMが変わる作品もあり、今作でも敵の総大将に攻撃可能になるとBGMが変化する。変化後のBGMは敵総大将の出典に対応する。 ---特にifのキャラが敵の場合のBGMは、原作の白夜兄弟戦〜暗夜兄弟戦〜メインテーマのメドレーになっているが、相手によって楽曲が流れ始める個所が違うなど凝った作りになっている((サクラ・タクミなどの白夜兄弟が相手なら、白夜兄弟戦の部分から、エリーゼ・カミラなどの暗夜兄弟が相手なら、暗夜兄弟戦の部分から流れる。))。 --オリジナルBGMも捨て曲はなし。特に終章のBGMが印象深い。 ---ラスボス戦は、各参戦作品の最後の戦いのBGMが組み合わさったオリジナルメドレー曲になっている。 -隙のないフルボイス仕様 --覚醒からゲーム内で正式にボイスが付いたが、それでもまだまだパートボイス仕様だった。&br;しかし、今作では無双シリーズや「Echoes」に倣い戦闘中のセリフ、店番のセリフ、ストーリーの会話…すべてにボイスがついている。原作ではボイスがついていなかった名台詞も読み上げてくれるので、原作ファンにはうれしいところ。 --ちなみに『覚醒』『if』勢以外からの既存キャラの声優は、『[[幻影異聞録♯FE]]』『FEヒーローズ』での配役に準拠している。 -システムボイスを好きなキャラに変更可能 --デフォルトはアンナさんだが、主人公の双子から各DLCのキャラまで操作キャラ全員分のシステムボイスが用意されている。戦闘中の任務開始、失敗、敵の遠距離攻撃…など様々な場面で喋ってくれるので、聞きごたえは抜群((ただし変更可能にするには一定の絆レベルが条件。アンナはデフォルトVer.だけでなくキャラVer.も存在する。))。 -『覚醒』『if』のステージを再現した戦場 --『覚醒』は、クロムがマルスを名乗る仮面の剣士と戦った闘技場とその周辺の砂漠、ファウダーと戦った運命の祭壇とその近辺の城塞…。『if』はカムイが自らの行く末を決断した夕焼けの大平原、暗夜の洋風の王城と白夜の和風の王城…など、『覚醒』『if』それぞれのステージが無双アクションで駆け回れる戦場として再現されている。 -お互いを尊重している絆会話 --キャラクター同士の仲は、一緒に出撃する、相手の体力を回復する、ダブル状態で敵を撃破する、ストーリーモードでのミッション成功…などで上昇し、C・B・Aの3段階まで上昇する。なお、一部のキャラクターの組み合わせは「A+」となり、キャラクター同士の特別な会話が行われる(もちろんフルボイス)。 --クロスオーバー作品だと、一方の作品のキャラが別の作品のキャラをけなす、否定・批判する…などの問題が危惧されたが、今作ではそのような会話はなく、互いに相手を尊重する、褒める、励ますというような内容になっている。 ---オリジナルキャラのシオン、リアンは「未熟な王子/王女」という立ち位置になっており、原作キャラが彼らに新しい考え方などを教える立場になる内容の会話が大半で、逆に2人が原作キャラに説教をするような会話はほとんどない。 --また、本家FEでもお馴染みのコメディチックな内容の物もあり、細かいところでは『[[PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』に参戦したクロム親子と[[ワルキューレ>ワルキューレの冒険 時の鍵伝説]]の掛け合いネタから拾ったものもある((「訓練中に壁に穴を開けてしまう」と悩みを相談するルキナに対し「その結果、敵を貫く力が付いたと思えば如何でしょう?」とワルキューレが提案。それを聞いたクロムが「それならフレデリクもとやかく言うまい!」と納得するもの。本作では『if』のDLC導入後、ティアモが「最近クロムがそんなことを言ってフレデリクを更に困らせている」とオボロに愚痴っている会話が聞ける。))。 -『[[スマブラ>大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ]]』同様、マイユニットキャラのカムイとルフレは男女どちらも使用可能 --原作で「プレイヤーの分身」という立場として、性別や容姿のカスタマイズが可能だったこの2キャラは、『[[スマブラfor>大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U]]』や『FEヒーローズ』などと同様にデフォルトのデザインで登場。さらに隠し要素として、ヒストリーモードの対応マップをクリアすると特殊なスキン変更という形で性別を自由に変更できるようになる。 ---絆会話も、女性バージョン、男性バージョンともに収録されている(会話内容や絆レベルは男女で共有)。また、この要素のためか、カムイとルフレのみヒストリーモードの「男性or女性限定」ステージによる制限を受けないアップデートが施されている。 -各作品のステージ、SEを再現したヒストリーマップ --マップは『烈火』『外伝』含めた作品ごとに1つずつ用意されており、それぞれのマップ画面では流れるBGMだけでなく、メニュー画面などの一部SEも原作当時のものに変更されるなど、ファンにはうれしい作りになっている。 ---原作でのイベント会話も再現されるが、『覚醒』と『if』のもの以外は本作に参戦した他作品キャラクターが代役を務めることが多い。 ---例:暗黒竜のヒストリーマップでは、ガーネフという敵の魔法「マフー」を破るために、星のオーブと光のオーブを集め、大賢者に「スターライト」を作成してもらう…という原作通りの流れをたどるのだが、 本作では大賢者ガトー(白いお髭を生やしたお爺さん)の役目をifのレオンが果たすといった配役。 --時空のひずみはマップに関係ないおまけシーンのため、意外な作品の1シーンを元ネタにした会話イベントも。 -前身作『ゼルダ無双』からの改善 --『ゼルダ無双』のアドベンチャーモードでは一切不明だったS~Aランク条件が、今回のヒストリーモードで表示されるようになった。 --武器特性(武器スキル)の鑑定を一度すると、その特性が常時表示されるようになった。また、武器のソート機能やロック機能も搭載された。 --特に不評だった「コッコ系」に当たるような要素は無い。攻撃してはならないNPC自体は登場するが、離れていても対処できるようになっている。 --『ゼルダ無双』や『無双☆スターズ』の時点で素材・武器などの報酬アイテムは実は出現時に既に計上されている(アイテムを取りに行かずともよい)仕様だったが、本作では回復アイテム以外が自動回収される形になり、よりわかりやすく。 --武器装備アイテムがある程度共通化され、3DS版やSwitch版『ハイラルオールスターズ』で浮き彫りになった上位武器収集の煩雑さが解消。マップごとの密度は減ってしまったが、ストーリーとヒストリーモードの並行プレイも再度現実的になった。 ---加えてリンクのマスターソードと同じ位置づけの専用装備が大幅に増加し、さらにこれらは空きスロットが最大である6で比較的早期に手に入れられるようになった。初期の攻撃力自体は抑えめになっているが、DLCを含めれば、最終的に全員の専用装備とその武器攻撃力を最高ランク・最大スタアに相当する数値にできる紋章が登場し、最大スペックの武器厳選に追われる必要性を軽減している。 --スキル紋章の導入により、武器スキルではフォローが難しいかゆいところに手が届く効果を得られるようになった。入手が難しく、ゲームが相当進まないと発見できない「攻撃速度上昇」特性は、「流星」スキルにより早期に代替可能となる。 --のちのアップデートでも紋章(バッジ)取得の演出カットやレベルリセットによるキャラ素材獲得、祝福の継続など、より利便性を向上させたオプションが追加されている。 -3DCGのグラフィックによる、多数の原作再現(Switch版) --もともとムービーが存在した『覚醒』『if』の一部キャラ以外も、彼らと並んで違和感がないレベルの3DCGが作られており見ごたえがある。 --また、ストーリーでのイベント、勝利時、登場時…などの様々な場面で、原作のイベントやパッケージイラストの再現ポーズなどを3Dでしてくれる。 --しかし、マシンスペックの都合でNew3DS版ではこれらの一部の点が劣化してしまっている。詳しくは後述の「New3DS版の問題点」を参照。 ---- **賛否両論点 -コンパチキャラの仕様 --今作ではキャラの数の多さに対応するため他のキャラのモーションを使いまわしたキャラが多数いるが、ステータス面で差別化しているとはいえ、やはりそれについていくつか不満点が見受けられる。 --前述の通りコンパチキャラは通常モーションは性能含めてすべて同じで、攻撃面では各種奥義のみが差別化されているが、今作の奥義は本家の無双やゼルダ無双と違い範囲・威力にほとんど性能差が見られず、あるとすれば演出の長さとスタンゲージを〆で削れるか否かくらいしかない((例外としてはDLCのキャラのサーリャとリンダが〆で体力が回復する仕様になっている。))ので、実質性能に関わらない所しかモーションが差別化されていない。&br()ゲームバランス面で言えば平坦化はされているものの、キャラの個性付という面では完全にマイナスになっている。&br()また、差別化されているステータス面でも噛み合わない部分があるため、武器特性の枠を「物理魔法反転」や「攻守反転」、あるいはその両方に枠を割かなければならず、武器特性の自由度が下がるという事態も散見される。 ---これらは「キャラがロストするクラシックモードの存在のため、詰み要素を作りづらい設計にした」「魔術師/弓兵といった三すくみに当てはまらない敵に対しての性能で差を付けようとした」とも言える。&br()今作もまた無双シリーズの例に漏れず難易度は控えめとなっているが、操作性や性能が明らかに良いキャラ(例:リョウマ)がやられた場合、モチベーションへの大打撃を避けられないためか、アクションの差別化はDLCの一部の新キャラに集約する形となっている。 --また、モーションを使い回すのにも元が少ないためか、無理矢理そのキャラにあてがった感が否めないものも多数あり、キャラのモーションに違和感を覚える場面が多い。 ---特にセリカは男性キャラであるマルスのコンパチモーションであり、''「足を思いっきりがに股に開く」「腋を開いてどっしりと構える」''というような男らしい動作もそのまま。「走って移動しているときは女の子走り ⇒ 剣で通常攻撃する際はガッチリがに股」という状態になることも。 --とはいえ、元々『FE』もキャラの数がもはや膨大であるので、こういったコンパチでもいいからとにかく多くキャラを増やして欲しいという声も多数予測され得たため、一概に悪い点とは言えない。実際、本作本体の23人という数は「版権モノの無双の1作目」という括りに限れば、ゼルダ無双に次いでかなりの物量を誇る。 -武器種の偏りが非常に激しく、大半が剣となっている。 --内訳は以下の通り。 |剣|10人|シオン&リアン、マルス&セリカ、クロム&ルキナ、リョウマ、マークス、カムイ、リン| |~|+3人|ナバール、ウード、オリヴィエ| |槍|3人|シーダ&ティアモ&ヒノカ| |~|+2人|アクア、オボロ| |斧|3人|リズ、フレデリク、カミラ| |~|+1人|ミネルバ| |弓|3人|タクミ&サクラ&アンナ| |~|+1人|ゼロ| |魔法|3人|ルフレ、レオン、エリーゼ| |~|+2人|リンダ、サーリャ| |竜石|1人((マムクートなどの異種族クラスは作品ごとに1人程度が恒例であるため、これ自体はあまり問題にならない。))|チキ| --前述したようにスタッフも剣キャラの多さは意識していたが、剣がここまで多くなった事情は以下のように考えられる。 ---『FE全体で剣が優遇されてきたこと』:シリーズではファルシオンを筆頭に、多くの主人公キャラ専用の武器が剣となっている。実際、本作の剣キャラの全員が主人公やそれに匹敵する人気キャラを揃えている((実際にスマブラSPのべレト・ベレスの参戦ムービーでも「剣士は大量にいるからもうよいじゃと?」というセリフがあった。))。 ---『本作の時点でコンパチが多いこと』:設定を意識してか「シオンとリアン(+NPCのダリオス)」「マルスとセリカ」「クロムとルキナ」と3組のモーションが共通。実質な剣キャラの数は7人と見れる((DLCを含めればリョウマとウード、リンとナバールの2組が共通。))。 --今作には3すくみの要素が搭載されているが、それは武器種ごとの数がそのままその武器種に対抗できるユニットの数に繋がるシステムでもあるが故に、この過度な偏り方が尚更無視し難いものとなっている。そもそも3すくみにある「剣・槍・斧」はFEに限らず優遇度の格差が大きいのだが。 --この隔たりを受けてか、本作も『真・三国無双7』と同様に、相性システムを無効化できる覚醒システムなどから三すくみの不利をある程度強行突破が効く。ただし''特効持ちから攻撃されないようにする''必要はある。 --DLCキャラは「''剣3人'' 歩行槍・魔法2人 飛行斧・弓1人」の内分けであり、その半数も既存ユニットとコンパチ関係にあり、むしろ格差を大きくしてしまう。 ---また、槍はDLCなしだと女性のペガサスナイトだけ。 -ステータス「幸運」が影響するスキルが多く、かつ強力 --今作は「HP」「力」「魔力」「技」「速さ」「幸運」「守備」「魔防」の8つのステータスで各種性能が数値表記されている。そのうち幸運は原作のFEでは「被必殺率を下げる」というのが主な効果だったが、今作では「大盾((三竦み武器から受けるダメージを減少))」「聖盾((三竦み以外の武器から受けるダメージを減少。))」「月光((攻撃対象の守備・魔防減少。))」「太陽((敵将撃破時にHP回復。))」「滅殺((確率で必殺攻撃のダメージが倍増する。))」「一攫千金((入手金額増加。))」といった特殊効果を持つスキルのすべてが、幸運が高いほど強力になる仕様になっている ((原作では、いずれもステータスの「技」が発動率にかかわっていた。))。 ---特にクロムの月光やDLCゼロの滅殺は強力な攻撃スキルで、高難易度での敵の撃破速度=クリアタイムに大きく影響を与えるので、「幸運が高いキャラほど最終的な火力が高く、幸運が低いキャラほど伸びしろがない」というような事態になっている。 -キャラの強弱差はやはり少なからず存在する。特にリョウマは強キャラとして挙げられやすく、逆にカムイは無視しづらいデメリットがある。 --白夜王国第一王子剣聖のリョウマは、原作において圧倒的な高回避率、超火力、間接攻撃も可能な剣クラスという最強格のユニットであった。そして今作においてもそのずば抜けた強さは再現されている(つまり、これは意図的な調整でもある)。 ---通常、強4攻撃はスタンゲージを出現させて必殺の一撃につなげることができる。代わりに、ゲージを出現させる攻撃を出すまでのモーションが長かったり、範囲や射程に難があることが多い。~ しかしリョウマの強4攻撃は「剣で前方に衝撃波を飛ばす」という「短いモーションに非常に長い射程」を両立しているトチ狂った性能((技後に構え直しモーションがあるが、攻撃か回避でキャンセルできる。))であり、これを連発しているだけで圧倒的にKOカウントも必殺の発動回数も稼げる。~ その上不要なステータスである「魔力」以外の全ステータスが高水準で、正しく非の打ち所がない。 ---しかも、彼と支援Aになることで習得可能な素材がもらえるスキル「流星」も「弱攻撃・強攻撃のモーションを高速化する」という、無双シリーズにおいて重宝される超強力な効果である。~ 流星のあるなしでキャラの操作感が大きく変わるため、プレイヤーが操作するしないにしても、リョウマとダブルを組む・組まないでゲームの難易度が大きく変化する。((本家無双では攻撃速度を早くすることで逆にキャラクターが制御不能になるパターンもあるが、本作ではせいぜいリン(+ナバール)に流星をつけると"人によっては制御が難しい"程度におさまっている。)) ---ステータス的には魔力以外リョウマの劣化であるウードも、アクション面がリョウマのコンパチであるというだけでプレイヤー操作なら結構戦えるほど。 --一方でカムイは、原作では剣・竜石・魔道書・杖が装備可能であったが、今作では剣・杖になっており、基本的には剣で戦いながらも、強5,6などの一部モーションの中で竜に変身しての攻撃を行うのだが…。~ 彼/彼女の攻撃は「弱攻撃の射程がやや短め、回避キャンセル不可能の強攻撃はモーションが長すぎてスキだらけ」とアクション性能にかなり難を抱えている((一応竜化したときのモーション中は無敵状態なのだが、それに至るまでの動作が長いので、これもデメリットの方が目立つ性能となっている))。 ---そして、更にカムイを苦しめているのが''「竜特効」''である。原作では主人公の固有武器には竜特効が付いている事が多く、今作でもその仕様は再現されており、&i(){「マルス(神剣ファルシオン)、クロム(封剣ファルシオン)、ルキナ(裏剣ファルシオン)、リン(ソール・カティ)」}が竜特効持ちとなっている。~ これらのキャラは味方としては頼れる反面、ヒストリーマップでもそれなりの頻度で登場。敵の際も竜特効は健在のため、「アイオテの盾((DLCミネルバのスキル。セットすると敵から特効を受けなくなる。))」がなければ大ダメージを受ける危険性がある。 ---なお、カムイ以外にもカミラ/ミネルバとチキが竜特効を受けるが、カミラ・ミネルバは竜がダイビングプレスを行うダッシュ強攻撃がゲーム中最高クラスの殲滅力を誇り、チキは無双ゲージを覚醒ゲージに変換し、覚醒中は神竜に変身し最強キャラ化、というように弱点を補う強力なメリットを持っている。 ---もっとも、本作はキャラを使い分けて進軍する事が推奨されているので、竜特効持ちにカムイを当てなければ良いだけではある。竜特効は上記キャラの専用武器のみであり、弓以外の特効武器を持つモブ敵の出現時は警告が入る事が多いので、若干選択肢が狭まる程度で致命的な問題と言う訳ではない。~ そしてカムイは幸運が全キャラ中でも高めに設定されているので、上述の幸運依存のスキルで火力を補うことも十分に可能。モーションの弱点も流星スキル(または武器特性「攻撃加速」)で緩和できる。 -圧倒的な威力を誇るデュアル奥義 --前衛、後衛両方の必殺技ゲージを要するという条件こそあるものの、その威力は同じゲージ量の単体奥義2発分に絆レベル補正などが加わりかなりのものとなる。 --ダブルを組んでいる二人それぞれの武器や攻撃力、「技」の値などが加味されるため、上のようなキャラの強弱差を補う面もあるとはいえ、使わない事が縛りプレイと言える程の打開力を持つ。 -DLCヒストリーマップの会話で、喋るキャラが偏っている --本作のDLCは、暗黒竜、覚醒、ifのそれぞれの作品ごとの3パックが用意されており、1パックに3つのヒストリーマップが入っている。 --そして、先述したようにヒストリーマップでは原作シーンを別配役で演じた会話が行われ、それはDLCのマップでも変わらない。だが、これらの会話で代役としても、本人役としても全く出番がないキャラがでてきてしまった。 ---例えばifのDLC追加マップ「氷の村」で、原作ではカムイとエリーゼが村に向かったのだが、今作では何故かエリーゼの代役としてリズが代わりに喋ることになっている。ではエリーゼは代わりに他のマップで会話を与えられているのかというとそうでもなく、どの作品のDLCのヒストリーマップ上でも出番がない。 ---先述したリズ、ゼロ&ナバールと声優が一緒のファウダーなど、たくさん喋るキャラはとことん出番があることから、キャストの都合と思われる。 -一部の武器特性について //-「騎馬特効」の基準の違和感 //--本家FEでは「馬/ペガサスに騎乗した敵」に対して機能していた騎馬特効だが、本作ではペガサスナイト/天馬武者に対しては発動せず、飛行特効のみ有効となっている事に違和感を感じるというプレイヤーも居る。本作において特効が有効な敵の武器種が2種類のみであることを考えればバランスが取れていると考えられるが、原作を知っているファンは初見で違和感を感じる事になる。 //掲示板の意見からCO -「破鎧の一撃(アーマーブレイク)」による服剥ぎ --アーマーブレイクは発売後のアップデートにより追加された武器特性であり、必殺の一撃・連撃を当てることで、相手をアーマーブレイク状態にすることができるが、自分が敵の強攻撃を受けるとこちらがアーマーブレイク(守備・魔防が半減)されるというもの。 --そして、アーマーブレイクされた際にキャラクターの見た目が「服剥ぎモデル」に変化し、シャツ+短パンのようなラフな格好になる。CEROの関係か、下着丸出しにはならない。 ---服剥ぎはオプションでON,OFF変更可能であり、嫌な人はOFFにしておけばモデルは一切変化せずに、防御力低下の効果のみ発動する。 --「服剥ぎモデル」はキャラによって差があり、男性キャラは大体上半身裸(それかタンクトップやシャツ) + 短パンになる、というモデルで安定している。 --千差万別なのは女性キャラであり、女性ルフレは胸元に谷間が生まれるなど、露出が増えて色気が増すキャラも多い。~ 一方で、女性カムイのクラスチェンジ後の「ダークブラッド」の衣装は、胸元が若干露出し谷間が見えている、という色気のある見た目。だが、これをアーマーブレイクすると、インナーが出現し胸元を完全ガードしてしまう。DLCの追加キャラ、サーリャは通常時からほぼ全身タイツという扇情的な格好なのだが、アーマーブレイクするとタイツの下から短パンが出現する。このように、一部キャラは「''服を剥いだのに露出が減る''」という嬉しくない現象が発生することも。 --本作のレーティングはCOLOR(blue){''CERO:C''}(15歳以上対象)だが、コンテンツアイコンに「セクシャル」はついていない。妙に露出が低いのはそのためか。 --『[[幻影異聞録♯FE]]』はCOLOR(green){''CERO:B''}(12歳以上対象)でありながらコンテンツアイコンに「セクシャル」がある。この差は一体…。 ---そもそも、守備・魔防半減、一度アーマーブレイクするとマップ終了時まで復帰しない、と言うデメリット要素が非常に強いため、絶対に強攻撃を喰らわないと言う自信がない限り使いづらい。せっかくモデルが用意されているにもかかわらず、死にシステム気味である。~ だが、キャラクター観賞用のモデルの中には服剥ぎモデルも用意されており、それを開放するためには該当キャラを服剥ぎ状態にする必要がある。そのため、コンプリートを目指すプレイヤーは服剥ぎを避けて通れないというジレンマを抱える事になる。 ---- **問題点 -全シリーズのうち参戦作品は半分以下という参戦作品の少なさ --CS版のFEシリーズはリメイクを除いて数えた場合、本作までに計14作品が発売されており、それぞれの作品に根強いファンが存在している。~ とはいえ本作はFEシリーズの発売が少なかった海外でもリリースされているため、海外未発売(≒海外では『ヒーローズ』でのみ正式登場)の『聖戦』『トラキア』『封印』『新・紋章の謎』が参戦していないことにはまだ無理がないものの、プレイアブルキャラが参戦している作品は『新・暗黒竜』『烈火』『覚醒』『if』『Echoes』の5作品のみ。~ うち『烈火』『Echoes』は参戦キャラ数は1人のみ&解禁はゲームクリア後までお預け、固有の戦場・ステージBGMもないとおまけでしかない扱いになっている。~ この2作品を合わせても半分に満たないという、参戦作品の少なさが発表当時から大きく批判された。 ---主要参戦作品が3つのみという事について、開発スタッフからは「剣が武器のキャラが多くなりすぎてしまう」という説明がされたが、剣ではない武器を使う主人公も未参戦作品には何人かおり(ヘクトル・エフラム・ミカヤなど)、前述のようにそれでも剣の人数が多くなっているため、強く疑問視される点となった。 ---人選自体は人気が高いキャラクターを中心に絞られているものの、『スマブラ』で大きく人気を博し公式の人気投票『英雄総選挙』の男性部門でワンツーを飾ったアイクとロイや、本作で使い手が集中しているファルシオンを持つとはいえ『外伝・Echoes』の主人公の片割れであるアルムなどがことごとく未参戦となったセレクトは未だ謎が残る。 ---DLCで追加されたキャラクターも主要作品3作のキャラへの追加キャラであり、制作側でも第4弾の配信は予定されていないと回答があったため、現時点以上のキャラの追加はないと考えられる。 --FEシリーズの他社コラボ作品としては本作以前に出ていた『[[幻影異聞録♯FE]]』でもキャラ参戦は『暗黒竜』『覚醒』が大半というバリエーションの少なさが指摘されていたが、あちらは操作キャラの数をあまり盛れないJRPG故に大勢出し過ぎるわけにもいかないという事情がある。~ だが、あちら以上にお祭りゲーと言う側面が強く操作キャラも比較的増やしやすい方の本作での作品の少なさはかなり大きな問題点になってしまっていると言える。媒体の違いこそ大きいが、同じくFE関連のお祭りゲーであるソーシャルゲーム『ファイアーエムブレムヒーローズ』や、本作同様コラボレーションキャラが登場する『[[ファイアーエムブレム エンゲージ]]』では、『BSファイアーエムブレム アカネイア戦記編』等を除く全ての作品のキャラが出演しているため、この落差に落胆するファンも多い。 -主要3作品の中でも、『覚醒』と『if』への偏りが大きく、『新・暗黒竜』の扱いが薄い。 --キャラ数 ---各参戦作品からのプレイヤーとして操作できるキャラクター数は『新・暗黒竜』が3人、『覚醒』が6人、『if』が9人という数になり、&bold(){1:2:3の比率}になってしまっている。DLCは各作品に3人ずつなので比率は若干是正された。 ---ただし、『新・暗黒竜』はシリーズ初代作で主人公以外のキャラの存在感が希薄だったのに対し、『覚醒』『if』では主要人物も増えた上で絞られてのこの人数であることは留意する必要がある。 ---特に『if』はこの人数をもってしても最重要級のメインキャラのみで構成されているうえに、ヒロインのアクアはDLC参戦。原作の登場人物の構成上バランスの取れる人数に調整するのが難しかったことは察せられる。 --ストーリーモード内の扱いも大きな差があり、『覚醒』は4章分にかけて原作の要点をまとめたストーリー、『if』は8章に渡って全員にスポットが当てられた原作再現性の強い内容になっているのに対し、『暗黒竜』はオリジナルストーリーの1章分の中に全員まとめて現れてそのまま全員加入するという、味気なく簡素な参戦になっている。 ---原作を再現した戦場も存在しない。一応、「世界樹」というステージでは『新・暗黒竜』のBGMが流れるものの、これは覚醒に出てくる「ミラの大樹」が舞台なので、やはり「暗黒竜・紋章」の要素であるとは言えない。 //文の形式が変になっていたので修正。また、外伝、エコーズでは「ミラの大樹」は存在しないので、そちらの分も書き換え。 //---覚醒:最初に仲間になる。クロムら自警団との出会い、ルフレ・ティアモの救援、砂漠の闘技場でのルキナとの戦い、祭壇でのファウダーとの戦いなど約4章にわたって、各加入キャラクターの見せ場や、多くの原作再現イベントがある。 //---if:2番目に仲間になる。暗夜、白夜共に3ステージずつあり、それぞれの姉・弟との戦い、長兄の救援という内容になっている。 //6ステージクリア後、大平原での白夜・暗夜の激突、カムイ・マークス・リョウマとの戦い、という全8章にわたって、それぞれの兄妹1人1人にスポットを当てたステージが用意されており、多くの原作再現ポーズ・セリフなどがある。 //---暗黒竜:最後に仲間になる。敵の砦を攻めるステージの最後のイベントで、ピンチになった主人公たちの前に全員まとめて現れて、撤退を援護してもらいそのまま仲間になる。 //というように、登場から加入までが1つの章の最後のイベントのみに圧縮されている。 --参戦作品が絞られていることのメリットとしては「作品ごとの作り込みが深まる」ことなどが挙げられており、実際に他の無双シリーズではそれがプラスの面に働いたこともある。しかし本作ではこのことがストーリーの充実につながったかと言われるとそんなことはなく、ただ格差が広がる結果に終わっている。~ 『覚醒』と『if』は世界観が明確に設定された上で世界的にヒットした知名度の高い作品であり、海外市場を視野に入れても((事実、本作のキャラ出典として設定されている作品はすべて海外版ソフトが発売されている。))優遇措置がとられること自体はおかしくはない。 しかし、この2作は直系の続編ではないものの発売時期が近いうえに世界観・キャラといった作風共に強い関連性があったと見られていたため、「覚醒・if無双」だと批判された。~ 『烈火』『蒼炎』など他の作品からの参戦を幅広くしたり、上2作と関連する世界観の『暗黒竜~新・紋章』『外伝、Echoes』にも比重を寄せるなどして作品間のバランスをとるべきだったとの声も強い。 --オリジナルキャラ関連 ---『主人公二人の友人兼師匠』であるオリジナルキャラのNPCダリオスだが、製作中のシナリオ方針転換の煽りを受けて開発当初の想定からポジションが大きく変わってしまったという経緯がある。そのためか、シナリオ内やムービーでの言動が支離滅裂になってしまっている。 ---ダリオスはヒストリーモードでは殆ど敵限定としての登場となる。 -コンパチモーションの多さ。~ 前述したように本作ではコンパチモーションが多くキャラごとの使用感の過度な統一感が問題視されているが、槍と弓についてはこの問題がかなり激しい。 --槍の3人であるシーダ・ティアモ・ヒノカが全員同じクラス(ペカサスナイト/天馬武者)、同じモーションという仕様になっている。槍は剣に3すくみで有利なので戦場に出す機会は決して少なくないものの、このせいで''槍使い全員が弓から特効を受ける''ことになるため、3すくみの運用について大きな欠陥を抱えている。 ---斧使いに相性反転武器を持たせることでとりあえず解決はできるが、より抜本的な解決策がDLCの『if』追加パック購入(特効を受けない槍使いがアクアとオボロのみ)であるということには苦言も然るべきだろう。 ---剣は人数が多い上にモーションの差別化も多く、斧も槍と同じく3人でありながら全員が違うモーションになっているのでなおさら際立つ。 --弓については「風神弓」使いであるタクミを想定した仕様であるようで&italic(){「強4攻撃で地面に矢を放ち竜巻を出現させる、強6攻撃では自分の周囲に風の刃を出現させて攻撃する…」}など風の力をふんだんに利用した攻撃をする。 ---が、風神弓を持たないサクラ・アンナ・ゼロ(DLC)もそれは全く同じなので原作を知っているほど違和感が大きい。槍の3人は画一化されているためある意味問題ないともいえるが、その場合でもこちらのケースが目につく。 --DLCキャラクターについて ---DLCキャラクターは全9人存在するが、その内新しいモーションを与えられているのは4人のみであり、残りの5人は既存のモーションのコンパチとして出されている。それでいて一部通常技が変更されているのはサーリャのみで、それ以外は本編にいるコンパチキャラと全く同じ仕様。 ---このDLCのうち4人は本編に出てきたNPCがプレイアブルに昇格する形となっているが、オボロ以外の3人は前述の通りのコンパチなのでわざわざDLCキャラにするほどの必然性が薄い。 ---これ以外のDLC要素に極端に問題のある点は存在しないものの、結果としてDLCでありながら手抜き感が強いものとなってしまっている。 -やや融通の利かないアクション面 --本家無双シリーズの弱攻撃は「ボタン入力1回に対して操作キャラが武器を1回振る」ということが多いのだが、このゲームではボタン1回で複数回攻撃するモーションが多い。 --それも弱攻撃の最終段や締めの強攻撃だけならまだしも、キャラによっては途中の弱攻撃でも多段技が結構な頻度で挟まるため、狙った強攻撃を出すのが少し難しくなっている。 --また、強攻撃はすべてに共通して「途中キャンセルが奥義・必殺・ダブル交代でしかできない」といった問題も有る。 --今作の奥義は強力な性能を持つが共通して「連続攻撃→カットイン→強力な一撃」という流れになっているので演出が全体的にくどい上に長時間で、ゲームテンポを崩しやすい。~ しかしその最中でも時間のカウントはそのまま進んで行くので、破壊工作系や「時間内に多くの敵を倒せ」系の時間制限があるものでは、そのタイムロスの長さがより顕著に現れる。特に覚醒を解くには必ず覚醒奥義を放たなければならないので、どうしても大幅なロスが発生してしまう。 ---なお、リンのみ無双奥義・覚醒奥義ともに短めに収まっているものの、それでも全体的に短めだった三國無双6以降の無双乱舞はおろか、それよりも長さが問題視されている戦国無双シリーズの無双奥義と比べても体感的にも長めになっている。 -支援関連 --前述したように、支援会話は一つの組み合わせにつき1パターンしかなく、バリエーションに乏しい。また、支援会話自体存在しない暗黒竜はともかく、覚醒とIFはマイユニットとはすべてのキャラと支援会話が可能だったのだが、本作では主人公も限られたキャラとしか支援会話が発生しない。 ---支援会話の数の不足は、次回作である『無双 風花雪月』でも指摘されている。ただし、こちらは主人公がエクストラユニット以外のすべてのキャラクターと支援が組めるようになっている。 -「おまかせ」 --この項目で操作しない味方の概ねの行動指針を決めることが出来、戦闘開始前と戦闘中に「攻撃重視」「防衛重視」「なし」に切り替える事が出来るのだが、「攻撃重視」に設定していると不利な相手に突っ込んでしまうことが多々あり、「防衛重視」もさほど変化を実感出来ない。そのため、最終的に全員「なし」になってしまいがちで、事実上死にシステムと化してしまっている。 -好感度上げ --一回の戦闘で上がる好感度が一定値で固定。これ自体はFE既存シリーズと同じ仕様だがどうしても場数を多数要する。また次のランクに必要な好感度が溜まった場合も、その戦闘中はそれ以降は打ち止めである。 --DLCでこの上限を撤廃する絆のお守り、アップデートで絆のお守りと同効果の祝福が登場した事である程度は解消された(ランクが上がった後の打ち止めは変わらず)。 -その他 --ゼルダ無双同様、戦闘前の準備画面からショップに行く場合は一度そのステージを出なければならない。ただ、ゼルダ無双では「会話イベントやムービーを飛ばして戦闘準備に移ることが出来、ステージのローディングが完了していなくても"戦闘開始"以外の項目は使用できる」仕様だったのに対し、本作は「ステージのローディングが終わらないと会話イベントがスキップ出来ず、準備画面に移るまでのスパンがゼルダ無双より長くなる」という点が、上記の仕様が気にかかりやすくなる要因となっている。 --マムクート・ペガサスナイト・ドラゴンナイトが拠点兵長になっている場合、その砦には雑魚敵/味方兵士が一切登場しない。そのため撃破数が重要なヒストリーマップステージでは、倒せる敵が減るというハンデにすらなっている。 --ヒストリー「シャドー殲滅戦」 ---このタイプのステージでは本拠地に向かってくる敵総大将のシャドーを相手にしながら、シャドーを発生させている敵を倒し、その後シャドーを全滅させる必要があるのだが、このシャドーはすべてHPぎりぎりで撤退するため素材などを一切落とさず経験値も得られない。強力な名有り武将が1度に大抵4人も向かってくるというのに、文字通り徒労に終わるというリターンが少ないステージとなっている。 --ヒストリー「村人解放戦」 ---名前の通り襲われている村人を救出し、成功すると村人がクラスチェンジして味方になり、失敗した場合は敵になる、というステージなのだが、中立NPCの多さ故か敵の数が少なめで、普通に駆け抜けるとSランクである2000人に達しない事が多い。そのため名前に反して、村人を倒させて敵を増やす事が攻略のコツという本末転倒な事になっている。 --20章の仕様における主人公格差 ---初期操作以外の操作キャラ3人のシャドーが登場し、最後に操作する3人+主人公のシャドーが登場するという、素材的に非常においしいステージ。 ---しかし主人公がリアンの場合、リアンを操作キャラとして出撃させ((非操作枠では不可。))、なおかつリアンのシャドーに接近させなければ2回目のシャドーが登場しないという、非常に手間のかかる仕様となっている。~ キャラ素材収集のためにこのステージを繰り返すプレイヤーは後を絶たないが、前述した理由のために最初でリアンを選んでしまうと素材収集のやりこみで割りを食ってしまうことになる。 //ストーリークリア後でもリアンを接近させないとシャドーは登場しないはずだが --ステージボスが弓や魔導書などの「3すくみ外」の武器種である場合、またはヒストリーモードで特効無効などの制約がある場合、撃破に異常に時間がかかることが有る。 ---本作は3すくみや特効で有利な相手ならかなりレベル差が有っても勝てるシステムだが、反面、只でさえステータスが高いボスキャラにそれらが効かない場合、「ステージの他の敵は問題無く倒せたのにボスには全然ダメージが入らない」という場面が起こり得る。 -Switch版と3DS版のDLCがそれぞれ別売り --『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』ではWiiUの無印用とハイラルオールスターズ用の物を同時に購入できるパックが売られていたが、本作では完全に別売りになり、別途購入する必要がある仕様となった。~ ハードの都合でデータ引き継ぎや共有が行えない関係上無くすことそのものに不思議はないが、その分お金が掛かるようになってしまっている。 ***New3DS版の問題点 -同時殲滅力の減少 --マシンスペックの都合で仕方がないとはいえ、同時に表示できる敵の数がSwitch版より少ないせいで「"広範囲の敵を一掃したと思ったら新しい敵兵が沸く"という回数が多い」「デュアル奥義の殲滅力がSwitch版の半分程度しかない」「封印スキルの解放に比較的手間がかかる」という仕様に見舞われることになる。『[[無双OROCHI2]]』のステルス兵とは違って「攻撃が当たらないのに弓は撃ってくる」というような事態が起こらないのが救いか。 -『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』同様、協力プレイが出来ない。 -キャラの3Dモデルが粗い --『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』経験者の場合、キャラの3Dモデルが色々と劣化しているように感じてしまう。 ---特にクロムやアクアの奥義中のズームアップ演出や、ルキナ前衛時の合体デュアル奥義の〆の一撃の顔面アップ、リズの覚醒フィニッシュ等で、嫌でも目につく。 -勝利時のムービーの仕様 --上述したキャラモデルの都合上仕方のない事ではあるが、Switch版は衣装や武器、戦場が反映される実機ムービーが流れるのに対し、3DS版では''Switch版のムービーを録画した「初期クラス衣装+キャラ専用武器(追加パック購入で追加されるキャラは汎用武器)+戦場固定」という組み合わせの一種類しか流れない。''ボイスが変化する関係からか、ルキナだけは仮面有りVer.の勝利デモ差分が用意されており、『ハイラルオールスターズ』では勝利デモで武器や衣装も反映されていただけに、ユーザーから少なからぬ不満を持たれている。 -発売当初から放置されている不具合 --''ショップで何かした後にYボタンで直接身支度へと向かうと、たまに上画面がバグってゲームが落ちる''という現象が発売当初から発生しており、便利な機能な上に毎回発生するわけではないため、修正を望む声が多かった。 --後発の『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズDX』でも同様の現象が確認されていたため、恐らく3DS用に最適化されていないのが原因なのだろう。~ しかし、運営に問い合わせてみても「仕様です」というお決まりのテンプレ回答すら''返ってこず、''後にアップデートで改善されたあちらと違い、こちらは最新の更新データが配信された今でも''全く修正されていない。'' -過去の更新データ配信時に度々発生していた「3DS版のみ」の不具合 --現在は既に修正されているが、過去の更新データ配信時には「ボタン反応がやたら敏感になり、3DS本体のCPU処理速度が低下して戦闘中に常時処理落ちが発生する不具合」や、「まとめてお得パックを購入した状態で更新データのみ更新し、追加コンテンツを更新せずにセーブデータをロードするとフリーズする不具合」などが発生していた。 ---これらはSwitch版ではどちらも発生しなかったため、当然3DS版で遊んでいるユーザーからは上述の放置されている不具合の件も含めて''「Switch版でしかデバッグしていないのではないか」''等といった不満の声が上がった。 ---- **総評 大量の敵をなぎ倒す爽快感が抜群だが、単調さや飽きが近年の問題だった『無双』シリーズに、『FE』シリーズのエッセンスを盛り込んで戦略性主体のアプローチをかけた意欲作。~ 『FE』の原作にあったイベントや会話なども多数フルボイスで再現され、特に『覚醒』『if』のファンは歓喜すべきものだろう。~ 武器種の偏りや槍キャラ(DLCなし)と弓キャラが全員コンパチなどの問題点も残すが、それ以上の良い点は多く「無双シリーズ」の1作品として、またSwitch単体の作品として見た場合、ボリューム・内容ともに十分な良作のひとつと評価し得る。 一方で、『無双』シリーズファンにとってはやはりコンパチ要素の多さが目につくところであり、~ 『FE』のファン向けの作品としてみた場合も「参戦作品は10を越えるシリーズから3作品のみ」「参戦作品の中でも扱いに差がある」という致命的な欠点があるため、「全てのFEのファンにおススメできるゲーム」とは言い辛いのが惜しい。 見過ごせない機種格差もあるものの、ゲーム性そのものは悪くないため、「好きなキャラが出ている」「『ファイアーエムブレム』をやってみたいが、ウォーシミュレーションゲームは得意ではない」のであれば買って損はないと言っていい内容になっている。~ ---- **余談 -本作で主人公を務めるリアンとシオンの姉弟は、実際に姉弟の間柄である内田真礼氏と内田雄馬氏がそれぞれ演じている。意図的な配役ではなく、いくつかのオーディションボイスから選考された結果である模様。 --「先を見ずに行動する熱血キャラ」と「落ち着いて行動する委員長キャラ」という組わせなのだが、これは他社ではあるが1年前に発売し、半年前にSwitch移植された『[[ドラゴンクエストヒーローズII>ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり]]』のオリジナル主人公二人と共通しているため、既視感を覚えたユーザーもいた。 -2015年12月号のファミ通で「どんなコラボ『無双』を遊びたいか」 のアンケート企画でファイアーエムブレムが3位で掲載されていたが早矢仕洋介氏は既にアンケートを行った時点で本作の企画が開始されていた事を明かされている。 --その上に1位は『刀剣乱舞』と2位は『[[Fateシリーズ]]』である。しかし前者は開発元がアダルトゲーム((PC版限定で内容自体アダルト成分は微塵もないが会社の規約上そう扱っている))である事や育成シミュレーションにアクションゲームは向かないと一部SNSでゲーム化は否定意見がある。後者も既に類似した作品『[[Fate/EXTELLA]]』が発売されているので両作品も現時点でコーエーテクモからのゲーム化は実現されていない。 ---と、思われていたのだが、2021年8月に『刀剣乱舞無双』が発表。2022年2月17日に発売された。~ そして2023年9月には『Fate/Samurai Remnant』が発売された。制作は『風花雪月』および『無双 風花雪月』の開発チームで、そちらも高いストーリー評価を受けている。 --なお、版権作品の『無双』化第1作『[[ガンダム無双>ガンダム無双 Special]]』が発売された直後から、無双ファンの間で版権作品の無双化予想が流行っており、任天堂作品をベースとする予想ではゼルダの伝説とファイアーエムブレムが有力視されていた。先に『ゼルダ無双』が実現し、更に本作の発売で最終的に両シリーズとも無双化が実現した。 -2019年1月20日から2019年1月26日の間、Nintendo Switch Online加入者限定イベント「いっせいトライアル」で本作を無料で遊べた。 -マルスとセリカの強攻撃4は、マルスが大乱闘スマッシュブラザーズシリーズで使用する必殺ワザ「マーベラスコンビネーション」と同じ動作になっている。 -『#FE』同様に版権の都合が複雑で本作オリジナルキャラクターは『コーエーテクモ』が版権を握っているため、外部出演の際には三社すべての合意が必要と言う状況。((インテリジェントシステムズは監修のみ関わっており、明確に言うとコーエーテクモが主導権。)) --外部出演は当時サービス期間中だったTCG『サイファ』のみで同じお祭りゲームのソーシャルゲーム『ファイアーエムブレムヒーローズ』ではシリーズ対象外((毎年行う英雄総選挙は本作品だけが省かれている。))の冷遇な扱いを受けている((共同製作した『無双 風花雪月』は出演済み。当時は限定コラボマップとして経験済み。))。 -2022年6月24日にシリーズ第二弾『[[ファイアーエムブレム無双 風花雪月]](英題:Fire Emblem Warriors: Three Hopes)』が発売。 --参戦作品が『[[風花雪月>ファイアーエムブレム 風花雪月]]』のみに絞られているので本作のようなクロスオーバー作品ではなくなっている。((奇しくも『ゼルダ無双』→『ゼルダ無双 厄災の黙示録』と同じ流れになった。))その分ストーリーに力が入れられており、システムも『戦国無双5』や『厄災の黙示録』のエッセンスを取り入れてさらなる進化を遂げている。
*ファイアーエムブレム無双 【ふぁいあーえむぶれむむそう】 |ジャンル|タクティカルアクション|CENTER:&amazon(B071GQ49F3)&amazon(B072R1VWBM)| |対応機種|Nintendo Switch&br()New ニンテンドー3DS|~| |発売元|コーエーテクモゲームス|~| |開発元|オメガフォース&br()Team NINJA|~| |発売日|2017年9月28日|~| |定価|【Switch】7,800円&br()【New3DS】6,800円(ともに税別)|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|2つのシリーズから生み出されたタクティカルアクション&br多数のファイアーエムブレムの原作再現イベント&br参戦作品・選抜・武器種の偏りと機種格差|~| |>|>|CENTER:''[[ファイアーエムブレムシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[無双シリーズ]]''| //加筆修正、歓迎します(2018/04/18).特にトレジャーボックスや、3DS版の情報が自分に不足していたため、そのあたりの情報は書いていません。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 敵の大軍を打ち払う「一騎当千の爽快感」が売りの『[[無双シリーズ>無双シリーズ]]』と、味方の軍を指揮して敵の大軍との戦いを勝利に導く「手ごわいシミュレーション」の『[[ファイアーエムブレムシリーズ>ファイアーエムブレムシリーズ]]』のコラボ作品。 &br; 開発はゼルダ無双を手掛けたω-Force&Team NINJA主導で行われた。&br; プレイヤーは『ファイアーエムブレム』シリーズのキャラクターを操作して敵の大軍と戦うが、その傍らで敵やステージの傾向から適切なキャラたちを数名選択し、&br; 『無双Empires』『戦国無双 Chronicle』のように他の味方キャラクターに指示を出して戦線を支えることにもなる。 ※以下『ファイアーエムブレム』は『FE』の略称を用いる。 ---- **システム 基本のシステムは同じく任天堂のコラボ無双であった『[[ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ>ゼルダ無双]]』が原型となっている。&br; しかしFEのゲーム性に合わせてか、『[[戦国無双 Chronicle]]』シリーズに見られた「キャラの個性を活かす」戦略性をより強調したゲームバランスとなっている。 -キャラクター --操作キャラとしては海外でも発売されている『[[新・暗黒竜と光の剣>ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣]]』『[[覚醒>ファイアーエムブレム 覚醒]]』『[[if>ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国]]』から18名が参戦。他にも今作オリジナルキャラの双子、ストーリーには関わらない隠しキャラとして商人アンナ、さらに『[[烈火の剣>ファイアーエムブレム 烈火の剣]]』『[[Echoes>ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王]]』から1名ずつ参戦し、総勢23名。 ---DLCでは『暗黒竜と光の剣』『覚醒』『if』にそれぞれ3名ずつキャラが追加され、最大32名になった(コンパチモーションも含む)~ (今作のコンパチモーションとは、構え方、挑発、覚醒発動、各種奥義以外の通常攻撃は全て同じ動作をする…というもの) --キャラクター一覧 |出演作品|通常キャラクター|DLCキャラクター| |オリジナル|シオン、リアン、アンナ|| |暗黒竜と光の剣((作品表記は初代『暗黒竜と光の剣』だが、デザインは『新・暗黒竜と光の剣』をベースとしている。例えばマルスは『新・紋章の謎』以降の作品で付けている胸当てが無く、全体的にコスチュームの色が明るい。))|マルス、シーダ、チキ|ナバール、ミネルバ、リンダ| |覚醒|クロム、ルフレ、ルキナ、ティアモ、フレデリク、リズ|ウード、オリヴィエ、サーリャ| |if|カムイ、リョウマ、マークス、ヒノカ、カミラ、タクミ、レオン、サクラ、エリーゼ|オボロ、ゼロ、アクア| |烈火の剣|リン|| |Echoes|セリカ|| -相性・必殺 --FEシリーズに存在する「剣は斧に強く、槍は剣に強く、斧は槍に強い」というシステムが、今作では「真・三國無双7」を参考に取り入れられている。 彼我のダメージだけでなく、「必殺」攻撃(ゼルダ無双におけるウィークポイントスマッシュ)の条件にも影響する。 ---通常、プレイヤーは強4攻撃を敵将にヒットさせると、敵の動きを止めてスタンゲージを出現させることができる。これを減らし切ることで「必殺の一撃」による強力な追撃を行う。 ---相性有利だと攻撃時に覚醒ゲージが増加し、弱4攻撃でもスタンゲージが出現。さらにゲージが黄色になって減少率が倍増し、「必殺の一撃」も周囲を巻き込む「必殺の連撃」へと大幅強化される。 ---相性不利時は敵が攻撃をガードしやすくなり、スタンゲージを能動的に出現させることができなくなる。 相性にかかわらず、敵の強攻撃直後にスタンゲージが出現するため、回避してコンボを叩き込むことで逆転のチャンスとなる。 ---魔導書と弓矢は相性不利がないが、強4攻撃ではスタンゲージが出現できない。これらの場合はデュアルアタックを使うか特殊ゲージを半分以上にして強1攻撃を当てることでのみ、スタンゲージを出現させることができる。 特殊ゲージは魔導書なら敵に攻撃を当てる・弓矢なら強1攻撃を長押しチャージすることで上昇し、最大まで溜めて強1攻撃を当てると出現するスタンゲージが黄色になる。 -操作キャラ切り替え --プレイヤーが操作するキャラは十字キー上下で素早く切り替え可能。操作キャラは基本的に1~4人まで選択することになる。自軍のメンバーはマップによって最大8人を自由に選べるが、そのうちの4人は指示に従うだけで操作は最後までできない。 ---操作していないキャラは、指示に従って行動する。指示も出していない場合は「おまかせ」設定に応じて勝手に近くの敵と戦ったり、砦の中で待機している。 キャラを切り替えないことによるペナルティなどはないので、好きなキャラだけ操作しても問題はないが、クラシックモードだとこれらの出撃キャラ全員が敗走ペナルティの対象になる。 ---特に特効の影響は絶大であり、そうでなくともプレイヤー操作中の被ダメージがかなり激しい変動をするため、高難易度ステージで全員を生存させるのに重要。 -無双奥義 --敵に攻撃をヒットさせるか黄色い薬を拾うことで貯まるゲージを1本消費して、広範囲への必殺技が使用できる。 --ゲージはキャラごとの紋章によって最大3本まで拡張できる。完全に周囲キャラの動きが停止し、こちらがダメージを受けることなく敵を一掃したりボスに一定ダメージを与えるため、緊急回避として使うことも可能。 ---ただし、演出中も時間が経過し画面外の味方の移動は反映されるので、制限時間が厳しい時に注意を要したり、逆に味方を安全に移動させるのに利用したりする。 -爽快感抜群の覚醒システム --1本の専用ゲージが半分以上で使用可能になる強化システム。まれにドロップする青い薬を拾う他、本作では剣・槍・斧を使うキャラのみ、3すくみで有利な敵を攻撃することでもゲージがたまっていく。 --覚醒を使用すると全ての敵に有利状態となり、敵の攻撃でのけぞらなくなり、また時間中は倒れることもない。そして覚醒中に一定数の敵兵士を撃破すると「ドロップ数上昇」などの効果が付与されたうえでゲージが少し回復するので、混戦の図中で発動し150KOを稼ぐことで長時間覚醒を維持し、その後に敵将を倒すことで優れたドロップを多く入手できる。 ---覚醒中は基本やりたい放題なので戦局打開の一手になるが、「キャラ切り替えが不可能になる」「''敵からの攻撃でダメージそのものは受ける''(=途中で死なないとはいえ特効持ちへのリスクが消えない)」など完全無欠ではない。 -拠点システム --ステージ上にはいくつもの拠点(大体が四角い砦)が存在する。今作もFEシリーズと同様、所有する砦の中にいる自分・味方のHPが少しずつ回復していく。 砦の中には無双シリーズと同様に拠点兵長が一人おり、それを倒せば拠点を制圧したことになって所有権が移る。 --必ずしも敵本拠地の拠点を落とすだけでは勝利ではないが、逆に味方本拠地の拠点か、近くにいる指揮官キャラのどちらかがやられるとゲームオーバーなので、守りもある程度は考える必要がある。 -杖による周囲の味方回復 --原作のFEでは、シスターなど一部クラスのキャラが杖を用いて味方ユニットの回復ができた。今作は特定のキャラのみがアイテムとして杖を持っていくことが可能であり、戦闘中に杖を使用することで''自分以外の''周囲の味方のHPを回復可能。 ---杖を持てないキャラは傷薬を持っていくことになる。傷薬は自分のみのHP回復効果があるが使用回数は少ない。 --どのアイテムも戦闘中に使える回数は限られている(杖は10回、〇祭系は5回、薬は3~5回)が、戦闘が終了すれば回数は回復する。 --紋章によって効果範囲を自分と周囲の双方に拡張するスキルを得たり、薬の使用回数を増やすことが可能。クラスチェンジによって杖の使用が可能になるキャラも存在する。 -ダブルシステム --覚醒、ifに存在するシステム。今回はFE覚醒仕様であり攻防一体の恩恵が一挙に得られる。 後衛となったキャラは操作不能になり付属の控えに回るが、前衛の一部ステータス上昇効果のほかにも攻撃で貯まる専用のゲージが出現し、それぞれ「ZR+Yでデュアルアタック」(当てれば白スタンゲージ出現、ガードさせると無防備にする援護攻撃)、「敵からの攻撃を1回防いでノーダメージにする」効果が得られる。 --いいことづくめだが、本作にはNPCで固定出現する味方が極端にいないため、自軍出撃人数が最大8人(操作可能は最大4人)と無双・FE双方でも少ない部類に入る。よって、ダブルを組むことでマップ上に敷ける戦力が減るデメリットがステージによっては深刻となるため、画面外戦闘を意識する場合はあえてダブルを使わないという選択が重要。 -ストーリーモード --今作オリジナルキャラのシオン王子とリアン王女のどちらかを選択し(両方が登場し、選んだ方が強制出撃キャラになる)、異界の魔物たちに襲われた祖国アイトリスの奪還を目指す。 グストン王子のダリオスや、過去作から登場した異界の英雄たちの力を借り、祖国を取り戻すまでが全26ステージで描かれる。 ---マップごとに難易度をイージー・ノーマルとハードの3段階から選択でき、高いほど敵のレベルが上がる。全クリア後は敵レベルだけさらにもう少し上がるルナティックが追加。 --初回プレイ時にはストーリーを進めることで、使用可能キャラやプレイ可能なヒストリーマップが増えていく。 --このモードのバトルでは、成功時に出撃メンバー全員にミッションに応じたキャラとの絆レベルが蓄積されるミッションが多く存在する。 -ヒストリーモード --各シリーズに1つずつ用意されたマップでのイベントを体験しながらプレイしていくモード。素材、衣装やキャラ固有武器の取得・強化に必要なもの…などさまざまアイテムを入手することができる。 ただし、DLCマップ内のDLCキャラ関連以外に絆レベルが上がる要素がない。敵のレベルも総じて高めで、ストーリーモードを一通りクリアしないと登場しないマップもある。 --基本はマップ上に存在する敵を倒して道を開くと言う流れで、それぞれの敵ユニットとの戦闘が1ステージに相当。 ---バトル内容に関してはゼルダ無双のアドベンチャーモードと同じで、ボスや大まかな兵種以外はマップ状況とは関係しない場合が多く、クロム・マルスやリオン・シアンが敵として出てくることも多々。~ 中には「味方2人きりで敵将と戦う闘技場」だけでなく「一人でできるだけ速く一定人数を倒す」「2人で一定時間内にできるだけ多く敵を倒す」といった、無双シリーズらしいチャレンジステージも。 --ボスキャラなどに割り当てられたバトルに勝利すればマップクリアとなり、次にマップに入ると「時空のひずみ」が出現する。~ ただし時空のひずみバトルの難易度は非常に高く、「マップ上の全バトルをクリア」「全バトルでSランククリア」などの条件を満たすことで初めてプレイ可能になるものもある。 ---時空のひずみ以外の通常ステージも、Sランククリアで上位ランクの武器や特効など特別な特性を持った武器が解禁しドロップし始めるといった特典が設定されているため、これらが全面Sランククリアのモチベーションに繋がるようになっている。 --バトルランクはクリアタイム、撃破数、被ダメージの3つで判定されるが、大半のステージが「15:00以内」「チーム全員で2000人以上撃破」「チームの合計被ダメージが一人分の80%以下」のすべてを満たせばSランクとなる。 -クラシックモード、カジュアルモード --『[[新・紋章>ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~]]』以降のFEと同様、ゲーム開始時に2つのモードから選択可能。 --クラシックはFEシリーズ伝統として「戦闘中に敗退した武将は全モードで二度と出撃できなくなる」「中断セーブの使い回しが不可能になる」というシビアな制約がかかる。とはいえ(さすがに構成が難しかったのか)会話やイベントなどから姿を消すわけではなく、特定の手段で復帰させることもできる。 --カジュアルは従来の無双シリーズと同様、やられた味方も次のステージでは普通に使える他、中断セーブも最近の両シリーズものと同様に何回でも読み込める。 ---ただし仕様の差異といえばこれだけであり、クラシックでの優遇・カジュアルでのペナルティは全く存在しない。ゲーム開始後は、クラシックモードからいつでもカジュアルモードに戻すことのみが可能(逆はできない)。 -武器強化システム --武器は「敵将を倒す」「覚醒状態で一定数の敵を倒す」「特定のヒストリーマップをクリアまたはSランク達成」などで入手できる。武器には種類のほかは、特性(最大6つまで)・品質(0~5)・武器レベル(E~A+S)が定められており、当然ながらそれぞれが高いほど強い。ただし、キャラごとに特定の紋章を得ていないと武器レベルが高い物は装備できない。 ---特性はゼルダ無双と同様に1個ずつ追加、削除が可能である。追加する場合は、ベースになる武器、素材になる武器を選択し、素材側が持っている特性を1つだけベース側に移植できる。特性の上書きや合成・枠の拡張は不可能で、特性の削除には1つにつき50,000Gかかる。また封印特性(一定KOで解禁されるもの)は封印を解かないと移植できない。 ---特性の内容は「○攻撃強化」「○特効」「希少素材増加」「品質増加」「3すくみ反転」「物理魔法反転」など、攻撃力上昇から、役割の変化、武器・素材の収集にささやかながら役立つものまで様々な種類がある。 --本作にはキャラ毎に対応する専用武器が多数追加されており、これらは特性スロットが最大6(一部はスロット外に特効特性持ち)、特定の紋章によって武器攻撃力アップなど伸びしろが高く設定されている。ただし、半数のキャラの専用武器はDLCにより追加される。 -紋章屋での成長 --敵を倒して入手できる素材と資金を支払い紋章を入手することでキャラの強化を行う。「ゼルダ無双」のバッジを継承した成長要素。 ---素材は共通だがキャラごとに紋章は別のため、使わないキャラはほとんど素材を消費せず、逆に愛着があるキャラは優先的に素材を回す、という事になる。 ---紋章の内容は攻撃(攻撃アクション、覚醒・無双奥義の効果アップ、無双ゲージの本数が増えるなど)、防御(傷薬の使用回数を増やす、特定敵の攻撃を軽減、回復量上昇など)、特殊(各スキルの取得、武器レベルと専用武器の強化、クラスチェンジ)に分かれる。 --必要な素材もゼルダ無双と同様、キャラごとに傾向が定められている。例えばシーダであれば、シーダと支援レベルが上がったときや敵登場時に倒したときそれぞれで手に入るドロップ素材のほかにも、マルス関連の素材も必要。 --参戦作品では覚醒とifにあったスキルも採用。初期では3つ、最大6つまで特殊紋章スキルを付けることができ、マップごとのスキルの付け外しは自由に行える。 しかしスキル紋章の獲得には、各キャラに対応した一つを除き絆レベルA(で手に入る「~の極意」)が必要。 -レベルアップによる成長、クラスチェンジ --今作ではレベルアップした際の成長、最終的なステータスは固定になっている。ただしレベルアップ時の偏りはある程度再現されており、成長時にキャラがコメントを言う(オプションでOFFにできる)。 --レベル15以降では「マスタープルフ」を素材とする飛躍の紋章により「上級職」にクラスチェンジ可能。ステータスや獲得可能な紋章の数が大幅に上昇し、衣装も変わる。レベルは変わらないので、デメリットは一切存在しない。 --レベル上限はアップデートにより150に上昇。レベルアップのための経験値は、戦闘で敵を倒すか、訓練場でゴールドを支払うことで入手できる。DLC追加キャラたちは皆レベル1で仲間になるので、訓練場で大量のゴールドを消費してレベルを上げることに。 ---今作でのゴールドの使用先は専らこの訓練場でのレベリングが大比重を占めるとされる。ただ、稼ぎ用ステージがヒストリーモードに多めに配置されているため、ゼルダ無双よりは格段に一戦ごとの入手量は増えている。 --キャラごとに攻撃・防御力だけでなく、無双奥義と必殺攻撃の威力(技)や覚醒の持続時間(速さ)、一部スキルの効果量(運)がそれぞれ異なってくる。それらは、FEシリーズに存在したステータスとして数値化されている。 -支援、絆会話システム --キャラクター同士の支援度は、一緒に出撃する、相手の体力を回復する、ダブル状態で敵を撃破する、ストーリーモードでの戦闘中の任務の達成…などで上昇し、C・B・Aの3段階まで上昇する。 ---支援度が高いほど、デュアル奥義の威力が上がる他、上昇した際にその2キャラのレアな素材をゲットできる。特にAになった際にもらえる「○○(キャラ名)の極意」は他に入手手段がない特殊素材で、他キャラのスキル取得に必須となっている。 ---その事もあってか、本作には絆レベルには特に上限は存在せず、最終的に全員の支援レベルをAにすることができる。 --一部のキャラクター同士の組み合わせでのAランクは「A+」となり、キャラクター同士の特別な絆会話が行われる(もちろんフルボイス)。 -商人アンナと記憶 --特定のステージで、1000KO達成などそのステージ毎に決まった条件を満たすと商人のアンナが出現する。アンナに近づいて回避ボタンを押すことで、記憶をもらうことができる。「タイムセールの始まりよ!」や「お安くしとくわよ!」と言っているが、別にお金は取られない。 ---アンナは攻撃を受けないが、時間が経つと帰ってしまうので、その前に近づいて記憶を入手する必要がある。 --入手した記憶は、大きなイラストの1ピースであり、記憶を集めてイラストを完成させることで原作を再現した高難易度ステージ「ごほうびマップ」が出現する。ごほうびマップはシリーズごとに1つ(DLC抜きだと『暗黒竜』『覚醒』『if』『烈火』『Echoes』の5つ分)あり、いずれかのごほうびマップクリアで操作キャラとしてアンナが使用可能になる。 --ゼルダ無双におけるスタルチュラに相当する要素だが、「指定範囲内のどこか」というあちらと違い、アンナの場所はマップに明示される。 -神殿 --余った素材とゴールドを消費して、次の戦闘にのみ影響のある様々な祝福を受けられる。祝福の内容は様々で、特定の武器特性が出やすくなる・希少な素材が落ちやすくなる・戦闘能力が上がるなど。効果が高い祝福ほど、必要な素材のレアリティ、数が多い。 --クラシックモードの場合、ここで戦闘不能になったキャラクターを、稀にドロップ入手する金枠(最高レアリティ)の素材10個と莫大なゴールドを消費することで復活させることができる。 --アンナから取得した「記憶」の数によって、神殿の機能は拡張される。強力な祝福やユニット復活は、ある程度の数の記憶を集める必要がある。 -DLC --DLCは各1400円のパックが全3弾。「まとめてお買い得パック」は3つまとめて3000円+特殊コスチューム追加となっている。 --DLC1つにつき、「プレイアブルキャラクター3人追加(+それによる絆会話の追加)」「ヒストリーマップ3つ追加」「コスチューム・女性キャラの特殊服剥ぎ追加」「専用武器・武器特性の追加」が用意されている。 ---- **評価点 -無双だけど操作しない味方も強い、FEの戦略性を活かしたシステム --無双シリーズはプレイヤーが多くの敵と戦うことを重視した調整が行われてきており、『Empires』シリーズでもない限り味方はあまり積極的に敵を撃破しない、という傾向がある。システムの大本のゼルダ無双でも大雑把に行先を決める事しかできなかった。 --だが今作の自軍NPCは『Empires』準拠の調整で、進軍地点だけでなく対象キャラや行動を指示可能なうえ、各自敵を撃破していくようになった。アップデート後は仲間/NPCを回復させる指示もできる。 ---ユニットごとの相性の影響は受けやすいが、カーソルを合わせた際の矢印アイコンで確認していれば目立った苦戦はしない。特に弓を使うキャラを敵のペガサスナイト隊に向かわせれば、特効のおかげでトンボとりのように敵が落ちていく。 --しかも無双シリーズでは珍しいことに、こういった仲間の功績もきちんと撃破数((プレイ画面中は操作中キャラの撃破数のみ表示されるが、それ以外は非操作中に撃破した敵の数も合計したものになる))や経験値などといった評価に含めてくれるようになっており、「仲間とともに戦う」という要素を阻害しなくなっている。 -三竦み・特効・操作武将切り替えシステムで飽きにくい --『FE』シリーズに存在する「剣・斧・槍の三すくみ」システムの継承、他にも物理攻撃と魔力攻撃の区別により、アーマーナイトや魔物・竜に短期決戦を持ち込める魔道士、飛行系を瞬殺する弓使い(反面、三竦み外のキャラは覚醒ゲージを増やしにくい)…といった特徴と相性が、各味方や敵に割り当てられている。 これにより、キャラクター1人では全ての種類の敵を相手にするのが難しく時間が非常にかかってしまう・特定の敵にダメージが大きくなるといったリスクを抱えるなどで、操作武将を切り替えていく・様々なキャラクターを出撃させるメリットを設けている。 --三竦みの試み自体は『真・三國無双7』にもあったが、やろうと思えば同一武器種でどうとでもなるためマンネリ対策になったとは言い切れなかった。その属性をキャラクターに紐づけているFEの特徴を取り入れたことで、よりこの要素を強調している。 --この「ユニット・クラスによって明確な有利不利関係が有る」ということによって、前述の操作キャラの切り替え・行動指示のシステムもより奥深いものとなっている。 ---単にステージ内の各所に手の空いてるキャラを派遣すれば良いというわけではなく、敵軍との有利不利関係を考慮しなければならない。よってCPUには相性有利な戦闘だけさせるのが基本だが、 不利な敵しかいない場合でも自軍砦((無双シリーズでは珍しく、中に居るとHPが自然回復する。))で応戦させて時間を稼がせるといった工夫の余地がある。 --だが、今作において偏った武器種の問題を助長してしまっている部分もある(後述)。 -BGM --原作の楽曲を、アクションゲームの無双に合うようにアレンジしたモノが多い。『FE』では敵が残り少なくなる、などの特定の条件を満たすとBGMが変わる作品もあり、今作でも敵の総大将に攻撃可能になるとBGMが変化する。変化後のBGMは敵総大将の出典に対応する。 ---特にifのキャラが敵の場合のBGMは、原作の白夜兄弟戦〜暗夜兄弟戦〜メインテーマのメドレーになっているが、相手によって楽曲が流れ始める個所が違うなど凝った作りになっている((サクラ・タクミなどの白夜兄弟が相手なら、白夜兄弟戦の部分から、エリーゼ・カミラなどの暗夜兄弟が相手なら、暗夜兄弟戦の部分から流れる。))。 --オリジナルBGMも捨て曲はなし。特に終章のBGMが印象深い。 ---ラスボス戦は、各参戦作品の最後の戦いのBGMが組み合わさったオリジナルメドレー曲になっている。 -隙のないフルボイス仕様 --覚醒からゲーム内で正式にボイスが付いたが、それでもまだまだパートボイス仕様だった。&br;しかし、今作では無双シリーズや「Echoes」に倣い戦闘中のセリフ、店番のセリフ、ストーリーの会話…すべてにボイスがついている。原作ではボイスがついていなかった名台詞も読み上げてくれるので、原作ファンにはうれしいところ。 --ちなみに『覚醒』『if』勢以外からの既存キャラの声優は、『[[幻影異聞録♯FE]]』『FEヒーローズ』での配役に準拠している。 -システムボイスを好きなキャラに変更可能 --デフォルトはアンナさんだが、主人公の双子から各DLCのキャラまで操作キャラ全員分のシステムボイスが用意されている。戦闘中の任務開始、失敗、敵の遠距離攻撃…など様々な場面で喋ってくれるので、聞きごたえは抜群((ただし変更可能にするには一定の絆レベルが条件。アンナはデフォルトVer.だけでなくキャラVer.も存在する。))。 -『覚醒』『if』のステージを再現した戦場 --『覚醒』は、クロムがマルスを名乗る仮面の剣士と戦った闘技場とその周辺の砂漠、ファウダーと戦った運命の祭壇とその近辺の城塞…。『if』はカムイが自らの行く末を決断した夕焼けの大平原、暗夜の洋風の王城と白夜の和風の王城…など、『覚醒』『if』それぞれのステージが無双アクションで駆け回れる戦場として再現されている。 -お互いを尊重している絆会話 --キャラクター同士の仲は、一緒に出撃する、相手の体力を回復する、ダブル状態で敵を撃破する、ストーリーモードでのミッション成功…などで上昇し、C・B・Aの3段階まで上昇する。なお、一部のキャラクターの組み合わせは「A+」となり、キャラクター同士の特別な会話が行われる(もちろんフルボイス)。 --クロスオーバー作品だと、一方の作品のキャラが別の作品のキャラをけなす、否定・批判する…などの問題が危惧されたが、今作ではそのような会話はなく、互いに相手を尊重する、褒める、励ますというような内容になっている。 ---オリジナルキャラのシオン、リアンは「未熟な王子/王女」という立ち位置になっており、原作キャラが彼らに新しい考え方などを教える立場になる内容の会話が大半で、逆に2人が原作キャラに説教をするような会話はほとんどない。 --また、本家FEでもお馴染みのコメディチックな内容の物もあり、細かいところでは『[[PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』に参戦したクロム親子と[[ワルキューレ>ワルキューレの冒険 時の鍵伝説]]の掛け合いネタから拾ったものもある((「訓練中に壁に穴を開けてしまう」と悩みを相談するルキナに対し「その結果、敵を貫く力が付いたと思えば如何でしょう?」とワルキューレが提案。それを聞いたクロムが「それならフレデリクもとやかく言うまい!」と納得するもの。本作では『if』のDLC導入後、ティアモが「最近クロムがそんなことを言ってフレデリクを更に困らせている」とオボロに愚痴っている会話が聞ける。))。 -『[[スマブラ>大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ]]』同様、マイユニットキャラのカムイとルフレは男女どちらも使用可能 --原作で「プレイヤーの分身」という立場として、性別や容姿のカスタマイズが可能だったこの2キャラは、『[[スマブラfor>大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U]]』や『FEヒーローズ』などと同様にデフォルトのデザインで登場。さらに隠し要素として、ヒストリーモードの対応マップをクリアすると特殊なスキン変更という形で性別を自由に変更できるようになる。 ---絆会話も、女性バージョン、男性バージョンともに収録されている(会話内容や絆レベルは男女で共有)。また、この要素のためか、カムイとルフレのみヒストリーモードの「男性or女性限定」ステージによる制限を受けないアップデートが施されている。 -各作品のステージ、SEを再現したヒストリーマップ --マップは『烈火』『外伝』含めた作品ごとに1つずつ用意されており、それぞれのマップ画面では流れるBGMだけでなく、メニュー画面などの一部SEも原作当時のものに変更されるなど、ファンにはうれしい作りになっている。 ---原作でのイベント会話も再現されるが、『覚醒』と『if』のもの以外は本作に参戦した他作品キャラクターが代役を務めることが多い。 ---例:暗黒竜のヒストリーマップでは、ガーネフという敵の魔法「マフー」を破るために、星のオーブと光のオーブを集め、大賢者に「スターライト」を作成してもらう…という原作通りの流れをたどるのだが、 本作では大賢者ガトー(白いお髭を生やしたお爺さん)の役目をifのレオンが果たすといった配役。 --時空のひずみはマップに関係ないおまけシーンのため、意外な作品の1シーンを元ネタにした会話イベントも。 -前身作『ゼルダ無双』からの改善 --『ゼルダ無双』のアドベンチャーモードでは一切不明だったS~Aランク条件が、今回のヒストリーモードで表示されるようになった。 --武器特性(武器スキル)の鑑定を一度すると、その特性が常時表示されるようになった。また、武器のソート機能やロック機能も搭載された。 --特に不評だった「コッコ系」に当たるような要素は無い。攻撃してはならないNPC自体は登場するが、離れていても対処できるようになっている。 --『ゼルダ無双』や『無双☆スターズ』の時点で素材・武器などの報酬アイテムは実は出現時に既に計上されている(アイテムを取りに行かずともよい)仕様だったが、本作では回復アイテム以外が自動回収される形になり、よりわかりやすく。 --武器装備アイテムがある程度共通化され、3DS版やSwitch版『ハイラルオールスターズ』で浮き彫りになった上位武器収集の煩雑さが解消。マップごとの密度は減ってしまったが、ストーリーとヒストリーモードの並行プレイも再度現実的になった。 ---加えてリンクのマスターソードと同じ位置づけの専用装備が大幅に増加し、さらにこれらは空きスロットが最大である6で比較的早期に手に入れられるようになった。初期の攻撃力自体は抑えめになっているが、DLCを含めれば、最終的に全員の専用装備とその武器攻撃力を最高ランク・最大スタアに相当する数値にできる紋章が登場し、最大スペックの武器厳選に追われる必要性を軽減している。 --スキル紋章の導入により、武器スキルではフォローが難しいかゆいところに手が届く効果を得られるようになった。入手が難しく、ゲームが相当進まないと発見できない「攻撃速度上昇」特性は、「流星」スキルにより早期に代替可能となる。 --のちのアップデートでも紋章(バッジ)取得の演出カットやレベルリセットによるキャラ素材獲得、祝福の継続など、より利便性を向上させたオプションが追加されている。 -3DCGのグラフィックによる、多数の原作再現(Switch版) --もともとムービーが存在した『覚醒』『if』の一部キャラ以外も、彼らと並んで違和感がないレベルの3DCGが作られており見ごたえがある。 --また、ストーリーでのイベント、勝利時、登場時…などの様々な場面で、原作のイベントやパッケージイラストの再現ポーズなどを3Dでしてくれる。 --しかし、マシンスペックの都合でNew3DS版ではこれらの一部の点が劣化してしまっている。詳しくは後述の「New3DS版の問題点」を参照。 ---- **賛否両論点 -コンパチキャラの仕様 --今作ではキャラの数の多さに対応するため他のキャラのモーションを使いまわしたキャラが多数いるが、ステータス面で差別化しているとはいえ、やはりそれについていくつか不満点が見受けられる。 --前述の通りコンパチキャラは通常モーションは性能含めてすべて同じで、攻撃面では各種奥義のみが差別化されているが、今作の奥義は本家の無双やゼルダ無双と違い範囲・威力にほとんど性能差が見られず、あるとすれば演出の長さとスタンゲージを〆で削れるか否かくらいしかない((例外としてはDLCのキャラのサーリャとリンダが〆で体力が回復する仕様になっている。))ので、実質性能に関わらない所しかモーションが差別化されていない。&br()ゲームバランス面で言えば平坦化はされているものの、キャラの個性付という面では完全にマイナスになっている。&br()また、差別化されているステータス面でも噛み合わない部分があるため、武器特性の枠を「物理魔法反転」や「攻守反転」、あるいはその両方に枠を割かなければならず、武器特性の自由度が下がるという事態も散見される。 ---これらは「キャラがロストするクラシックモードの存在のため、詰み要素を作りづらい設計にした」「魔術師/弓兵といった三すくみに当てはまらない敵に対しての性能で差を付けようとした」とも言える。&br()今作もまた無双シリーズの例に漏れず難易度は控えめとなっているが、操作性や性能が明らかに良いキャラ(例:リョウマ)がやられた場合、モチベーションへの大打撃を避けられないためか、アクションの差別化はDLCの一部の新キャラに集約する形となっている。 --また、モーションを使い回すのにも元が少ないためか、無理矢理そのキャラにあてがった感が否めないものも多数あり、キャラのモーションに違和感を覚える場面が多い。 ---特にセリカは男性キャラであるマルスのコンパチモーションであり、''「足を思いっきりがに股に開く」「腋を開いてどっしりと構える」''というような男らしい動作もそのまま。「走って移動しているときは女の子走り ⇒ 剣で通常攻撃する際はガッチリがに股」という状態になることも。 --とはいえ、元々『FE』もキャラの数がもはや膨大であるので、こういったコンパチでもいいからとにかく多くキャラを増やして欲しいという声も多数予測され得たため、一概に悪い点とは言えない。実際、本作本体の23人という数は「版権モノの無双の1作目」という括りに限れば、ゼルダ無双に次いでかなりの物量を誇る。 -武器種の偏りが非常に激しく、大半が剣となっている。 --内訳は以下の通り。 |剣|10人|シオン&リアン、マルス&セリカ、クロム&ルキナ、リョウマ、マークス、カムイ、リン| |~|+3人|ナバール、ウード、オリヴィエ| |槍|3人|シーダ&ティアモ&ヒノカ| |~|+2人|アクア、オボロ| |斧|3人|リズ、フレデリク、カミラ| |~|+1人|ミネルバ| |弓|3人|タクミ&サクラ&アンナ| |~|+1人|ゼロ| |魔法|3人|ルフレ、レオン、エリーゼ| |~|+2人|リンダ、サーリャ| |竜石|1人((マムクートなどの異種族クラスは作品ごとに1人程度が恒例であるため、これ自体はあまり問題にならない。))|チキ| --前述したようにスタッフも剣キャラの多さは意識していたが、剣がここまで多くなった事情は以下のように考えられる。 ---『FE全体で剣が優遇されてきたこと』:シリーズではファルシオンを筆頭に、多くの主人公キャラ専用の武器が剣となっている。実際、本作の剣キャラの全員が主人公やそれに匹敵する人気キャラを揃えている((実際にスマブラSPのべレト・ベレスの参戦ムービーでも「剣士は大量にいるからもうよいじゃと?」というセリフがあった。))。 ---『本作の時点でコンパチが多いこと』:設定を意識してか「シオンとリアン(+NPCのダリオス)」「マルスとセリカ」「クロムとルキナ」と3組のモーションが共通。実質な剣キャラの数は7人と見れる((DLCを含めればリョウマとウード、リンとナバールの2組が共通。))。 --今作には3すくみの要素が搭載されているが、それは武器種ごとの数がそのままその武器種に対抗できるユニットの数に繋がるシステムでもあるが故に、この過度な偏り方が尚更無視し難いものとなっている。そもそも3すくみにある「剣・槍・斧」はFEに限らず優遇度の格差が大きいのだが。 --この隔たりを受けてか、本作も『真・三国無双7』と同様に、相性システムを無効化できる覚醒システムなどから三すくみの不利をある程度強行突破が効く。ただし''特効持ちから攻撃されないようにする''必要はある。 --DLCキャラは「''剣3人'' 歩行槍・魔法2人 飛行斧・弓1人」の内分けであり、その半数も既存ユニットとコンパチ関係にあり、むしろ格差を大きくしてしまう。 ---また、槍はDLCなしだと女性のペガサスナイトだけ。 -ステータス「幸運」が影響するスキルが多く、かつ強力 --今作は「HP」「力」「魔力」「技(必殺と奥義の威力)」「速さ(覚醒の持続時間)」「幸運」「守備」「魔防」の8つのステータスで各種性能が数値表記されている。 ---そのうち幸運は原作のFEでは「被必殺率を下げる」というのが主な効果だったが、今作では敵の必殺が存在しないため「スキルの効果に影響する」という効果になっている。 幸運に影響されるスキルは「大盾(三竦み武器から受けるダメージを減少)」「聖盾(三竦み以外の武器から受けるダメージを減少)」「月光(攻撃対象の守備・魔防の影響を減少)」「太陽(敵将撃破時にHP回復)」「滅殺(確率で必殺攻撃のダメージが倍増)」「一攫千金(入手金額増加)」と非常に多い((原作でこれらのスキルは、いずれもステータスの「技」が発動率にかかわっていた。))。 ---特にクロムの月光やDLCゼロの滅殺は高難易度での火力=敵の撃破速度=クリアタイムに大きく影響を与えるほど強力で、「幸運が高いキャラほど最終的な火力が高く、幸運が低いキャラほど伸びしろがない」というような事態になっている。 -キャラの強弱差はやはり少なからず存在する。特にリョウマは強キャラとして挙げられやすく、逆にカムイは無視しづらいデメリットがある。 --白夜王国第一王子剣聖のリョウマは、原作において圧倒的な高回避率、超火力、間接攻撃も可能な剣クラスという最強格のユニットであった。そして今作においてもそのずば抜けた強さは再現されている(つまり、これは意図的な調整でもある)。 ---通常、強4攻撃はスタンゲージを出現させて必殺の一撃につなげることができる。代わりに、ゲージを出現させる攻撃を出すまでのモーションが長かったり、範囲や射程に難があることが多い。~ しかしリョウマの強4攻撃は「剣で前方に衝撃波を飛ばす」という「短いモーションに非常に長い射程」を両立しているトチ狂った性能((技後に構え直しモーションがあるが、攻撃か回避でキャンセルできる。))であり、これを連発しているだけで圧倒的にKOカウントも必殺の発動回数も稼げる。~ その上不要なステータスである「魔力」以外の全ステータスが高水準で、正しく非の打ち所がない。 ---しかも、彼と支援Aになることで習得可能な素材がもらえるスキル「流星」も「弱攻撃・強攻撃のモーションを高速化する」という、無双シリーズにおいて重宝される超強力な効果である。~ 流星のあるなしでキャラの操作感が大きく変わるため、プレイヤーが操作するしないにしても、リョウマとダブルを組む・組まないでゲームの難易度が大きく変化する。((本家無双では攻撃速度を早くすることで逆にキャラクターが制御不能になるパターンもあるが、本作ではせいぜいリン(+ナバール)に流星をつけると"人によっては制御が難しい"程度におさまっている。)) ---ステータス的には魔力以外リョウマの劣化であるウードも、アクション面がリョウマのコンパチであるというだけでプレイヤー操作なら結構戦えるほど。 --一方でカムイは、原作では剣・竜石・魔道書・杖が装備可能であったが、今作では剣・杖になっており、基本的には剣で戦いながらも、強5,6などの一部モーションの中で竜に変身しての攻撃を行うのだが…。~ 彼/彼女の攻撃は「弱攻撃の射程がやや短め、回避キャンセル不可能の強攻撃はモーションが長すぎてスキだらけ」とアクション性能にかなり難を抱えている((一応竜化したときのモーション中は無敵状態なのだが、それに至るまでの動作が長いので、これもデメリットの方が目立つ性能となっている))。 ---そして、更にカムイを苦しめているのが''「竜特効」''である。原作では主人公の固有武器には竜特効が付いている事が多く、今作でもその仕様は再現されており、&i(){「マルス(神剣ファルシオン)、クロム(封剣ファルシオン)、ルキナ(裏剣ファルシオン)、リン(ソール・カティ)」}が竜特効持ちとなっている。~ これらのキャラは味方としては頼れる反面、ヒストリーマップでもそれなりの頻度で登場。敵の際も竜特効は健在のため、「アイオテの盾((DLCミネルバのスキル。セットすると敵から特効を受けなくなる。))」がなければ大ダメージを受ける危険性がある。 ---なお、カムイ以外にもカミラ/ミネルバとチキが竜特効を受けるが、カミラ・ミネルバは竜がダイビングプレスを行うダッシュ強攻撃がゲーム中最高クラスの殲滅力を誇り、チキは無双ゲージを覚醒ゲージに変換し、覚醒中は神竜に変身し最強キャラ化、というように弱点を補う強力なメリットを持っている。 ---もっとも、本作はキャラを使い分けて進軍する事が推奨されているので、竜特効持ちにカムイを当てなければ良いだけではある。竜特効は上記キャラの専用武器のみであり、弓以外の特効武器を持つモブ敵の出現時は警告が入る事が多いので、若干選択肢が狭まる程度で致命的な問題と言う訳ではない。~ そしてカムイは幸運が全キャラ中でも高めに設定されているので、上述の幸運依存のスキルで火力を補うことも十分に可能。モーションの弱点も流星スキル(または武器特性「攻撃加速」)で緩和できる。 -圧倒的な威力を誇るデュアル奥義 --前衛、後衛両方の必殺技ゲージを要するという条件こそあるものの、その威力は同じゲージ量の単体奥義2発分に絆レベル補正などが加わりかなりのものとなる。 --ダブルを組んでいる二人それぞれの武器や攻撃力+「技」の値なども加味されるため、上のようなキャラの強弱差を補う面もあるとはいえ、使わない事が縛りプレイと言える程の打開力を持つ。 -DLCヒストリーマップの会話で、喋るキャラが偏っている --本作のDLCは、暗黒竜、覚醒、ifのそれぞれの作品ごとの3パックが用意されており、1パックに3つのヒストリーマップが入っている。 --そして、先述したようにヒストリーマップでは原作シーンを別配役で演じた会話が行われ、それはDLCのマップでも変わらない。だが、これらの会話で代役としても、本人役としても全く出番がないキャラがでてきてしまった。 ---例えばifのDLC追加マップ「氷の村」で、原作ではカムイとエリーゼが村に向かったのだが、今作では何故かエリーゼの代役としてリズが代わりに喋ることになっている。ではエリーゼは代わりに他のマップで会話を与えられているのかというとそうでもなく、どの作品のDLCのヒストリーマップ上でも出番がない。 ---先述したリズ、ゼロ&ナバールと声優が一緒のファウダーなど、たくさん喋るキャラはとことん出番があることから、キャストの都合と思われる。 -一部の武器特性について //-「騎馬特効」の基準の違和感 //--本家FEでは「馬/ペガサスに騎乗した敵」に対して機能していた騎馬特効だが、本作ではペガサスナイト/天馬武者に対しては発動せず、飛行特効のみ有効となっている事に違和感を感じるというプレイヤーも居る。本作において特効が有効な敵の武器種が2種類のみであることを考えればバランスが取れていると考えられるが、原作を知っているファンは初見で違和感を感じる事になる。 //掲示板の意見からCO -「破鎧の一撃(アーマーブレイク)」による服剥ぎ --アーマーブレイクは発売後のアップデートにより追加された武器特性であり、必殺の一撃・連撃を当てることで、相手をアーマーブレイク状態にすることができるが、自分が敵の強攻撃を受けるとこちらがアーマーブレイク(守備・魔防が半減)されるというもの。 --そして、アーマーブレイクされた際にキャラクターの見た目が「服剥ぎモデル」に変化し、シャツ+短パンのようなラフな格好になる。CEROの関係か、下着丸出しにはならない。 ---服剥ぎはオプションでON,OFF変更可能であり、嫌な人はOFFにしておけばモデルは一切変化せずに、防御力低下の効果のみ発動する。 --「服剥ぎモデル」はキャラによって差があり、男性キャラは大体上半身裸(それかタンクトップやシャツ) + 短パンになる、というモデルで安定している。 --千差万別なのは女性キャラであり、女性ルフレは胸元に谷間が生まれるなど、露出が増えて色気が増すキャラも多い。~ 一方で、女性カムイのクラスチェンジ後の「ダークブラッド」の衣装は、胸元が若干露出し谷間が見えている、という色気のある見た目。だが、これをアーマーブレイクすると、インナーが出現し胸元を完全ガードしてしまう。DLCの追加キャラ、サーリャは通常時からほぼ全身タイツという扇情的な格好なのだが、アーマーブレイクするとタイツの下から短パンが出現する。このように、一部キャラは「''服を剥いだのに露出が減る''」という嬉しくない現象が発生することも。 --本作のレーティングはCOLOR(blue){''CERO:C''}(15歳以上対象)だが、コンテンツアイコンに「セクシャル」はついていない。妙に露出が低いのはそのためか。 --『[[幻影異聞録♯FE]]』はCOLOR(green){''CERO:B''}(12歳以上対象)でありながらコンテンツアイコンに「セクシャル」がある。この差は一体…。 ---そもそも、守備・魔防半減、一度アーマーブレイクするとマップ終了時まで復帰しない、と言うデメリット要素が非常に強いため、絶対に強攻撃を喰らわないと言う自信がない限り使いづらい。せっかくモデルが用意されているにもかかわらず、死にシステム気味である。~ だが、キャラクター観賞用のモデルの中には服剥ぎモデルも用意されており、それを開放するためには該当キャラを服剥ぎ状態にする必要がある。そのため、コンプリートを目指すプレイヤーは服剥ぎを避けて通れないというジレンマを抱える事になる。 ---- **問題点 -全シリーズのうち参戦作品は半分以下という参戦作品の少なさ --CS版のFEシリーズはリメイクを除いて数えた場合、本作までに計14作品が発売されており、それぞれの作品に根強いファンが存在している。~ とはいえ本作はFEシリーズの発売が少なかった海外でもリリースされているため、海外未発売(≒海外では『ヒーローズ』でのみ正式登場)の『聖戦』『トラキア』『封印』『新・紋章の謎』が参戦していないことにはまだ無理がないものの、プレイアブルキャラが参戦している作品は『新・暗黒竜』『烈火』『覚醒』『if』『Echoes』の5作品のみ。~ うち『烈火』『Echoes』は参戦キャラ数は1人のみ&解禁はゲームクリア後までお預け、固有の戦場・ステージBGMもないとおまけでしかない扱いになっている。~ この2作品を合わせても半分に満たないという、参戦作品の少なさが発表当時から大きく批判された。 ---主要参戦作品が3つのみという事について、開発スタッフからは「剣が武器のキャラが多くなりすぎてしまう」という説明がされたが、剣ではない武器を使う主人公も未参戦作品には何人かおり(ヘクトル・エフラム・ミカヤなど)、前述のようにそれでも剣の人数が多くなっているため、強く疑問視される点となった。 ---人選自体は人気が高いキャラクターを中心に絞られているものの、『スマブラ』で大きく人気を博し公式の人気投票『英雄総選挙』の男性部門でワンツーを飾ったアイクとロイや、本作で使い手が集中しているファルシオンを持つとはいえ『外伝・Echoes』の主人公の片割れであるアルムなどがことごとく未参戦となったセレクトは未だ謎が残る。 ---DLCで追加されたキャラクターも主要作品3作のキャラへの追加キャラであり、制作側でも第4弾の配信は予定されていないと回答があったため、現時点以上のキャラの追加はないと考えられる。 --FEシリーズの他社コラボ作品としては本作以前に出ていた『[[幻影異聞録♯FE]]』でもキャラ参戦は『暗黒竜』『覚醒』が大半というバリエーションの少なさが指摘されていたが、あちらは操作キャラの数をあまり盛れないJRPG故に大勢出し過ぎるわけにもいかないという事情がある。~ だが、あちら以上にお祭りゲーと言う側面が強く操作キャラも比較的増やしやすい方の本作での作品の少なさはかなり大きな問題点になってしまっていると言える。媒体の違いこそ大きいが、同じくFE関連のお祭りゲーであるソーシャルゲーム『ファイアーエムブレムヒーローズ』や、本作同様コラボレーションキャラが登場する『[[ファイアーエムブレム エンゲージ]]』では、『BSファイアーエムブレム アカネイア戦記編』等を除く全ての作品のキャラが出演しているため、この落差に落胆するファンも多い。 -主要3作品の中でも、『覚醒』と『if』への偏りが大きく、『新・暗黒竜』の扱いが薄い。 --キャラ数 ---各参戦作品からのプレイヤーとして操作できるキャラクター数は『新・暗黒竜』が3人、『覚醒』が6人、『if』が9人という数になり、&bold(){1:2:3の比率}になってしまっている。DLCは各作品に3人ずつなので比率は若干是正された。 ---ただし、『新・暗黒竜』はシリーズ初代作で主人公以外のキャラの存在感が希薄だったのに対し、『覚醒』『if』では主要人物も増えた上で絞られてのこの人数であることは留意する必要がある。 ---特に『if』はこの人数をもってしても最重要級のメインキャラのみで構成されているうえに、ヒロインのアクアはDLC参戦。原作の登場人物の構成上バランスの取れる人数に調整するのが難しかったことは察せられる。 --ストーリーモード内の扱いも大きな差があり、『覚醒』は4章分にかけて原作の要点をまとめたストーリー、『if』は8章に渡って全員にスポットが当てられた原作再現性の強い内容になっているのに対し、『暗黒竜』はオリジナルストーリーの1章分の中に全員まとめて現れてそのまま全員加入するという、味気なく簡素な参戦になっている。 ---原作を再現した戦場も存在しない。一応、「世界樹」というステージでは『新・暗黒竜』のBGMが流れるものの、これは覚醒に出てくる「ミラの大樹」が舞台なので、やはり「暗黒竜・紋章」の要素であるとは言えない。 //文の形式が変になっていたので修正。また、外伝、エコーズでは「ミラの大樹」は存在しないので、そちらの分も書き換え。 //---覚醒:最初に仲間になる。クロムら自警団との出会い、ルフレ・ティアモの救援、砂漠の闘技場でのルキナとの戦い、祭壇でのファウダーとの戦いなど約4章にわたって、各加入キャラクターの見せ場や、多くの原作再現イベントがある。 //---if:2番目に仲間になる。暗夜、白夜共に3ステージずつあり、それぞれの姉・弟との戦い、長兄の救援という内容になっている。 //6ステージクリア後、大平原での白夜・暗夜の激突、カムイ・マークス・リョウマとの戦い、という全8章にわたって、それぞれの兄妹1人1人にスポットを当てたステージが用意されており、多くの原作再現ポーズ・セリフなどがある。 //---暗黒竜:最後に仲間になる。敵の砦を攻めるステージの最後のイベントで、ピンチになった主人公たちの前に全員まとめて現れて、撤退を援護してもらいそのまま仲間になる。 //というように、登場から加入までが1つの章の最後のイベントのみに圧縮されている。 --参戦作品が絞られていることのメリットとしては「作品ごとの作り込みが深まる」ことなどが挙げられており、実際に他の無双シリーズではそれがプラスの面に働いたこともある。しかし本作ではこのことがストーリーの充実につながったかと言われるとそんなことはなく、ただ格差が広がる結果に終わっている。~ 『覚醒』と『if』は世界観が明確に設定された上で世界的にヒットした知名度の高い作品であり、海外市場を視野に入れても((事実、本作のキャラ出典として設定されている作品はすべて海外版ソフトが発売されている。))優遇措置がとられること自体はおかしくはない。 しかし、この2作は直系の続編ではないものの発売時期が近いうえに世界観・キャラといった作風共に強い関連性があったと見られていたため、「覚醒・if無双」だと批判された。~ 『烈火』『蒼炎』など他の作品からの参戦を幅広くしたり、上2作と関連する世界観の『暗黒竜~新・紋章』『外伝、Echoes』にも比重を寄せるなどして作品間のバランスをとるべきだったとの声も強い。 --オリジナルキャラ関連 ---『主人公二人の友人兼師匠』であるオリジナルキャラのNPCダリオスだが、製作中のシナリオ方針転換の煽りを受けて開発当初の想定からポジションが大きく変わってしまったという経緯がある。そのためか、シナリオ内やムービーでの言動が支離滅裂になってしまっている。 ---ダリオスはヒストリーモードでは殆ど敵限定としての登場となる。 -コンパチモーションの多さ。~ 前述したように本作ではコンパチモーションが多くキャラごとの使用感の過度な統一感が問題視されているが、槍と弓についてはこの問題がかなり激しい。 --槍の3人であるシーダ・ティアモ・ヒノカが全員同じクラス(ペカサスナイト/天馬武者)、同じモーションという仕様になっている。槍は剣に3すくみで有利なので戦場に出す機会は決して少なくないものの、このせいで''槍使い全員が弓から特効を受ける''ことになるため、3すくみの運用について大きな欠陥を抱えている。 ---斧使いに相性反転武器を持たせることでとりあえず解決はできるが、より抜本的な解決策がDLCの『if』追加パック購入(特効を受けない槍使いがアクアとオボロのみ)であるということには苦言も然るべきだろう。 ---剣は人数が多い上にモーションの差別化も多く、斧も槍と同じく3人でありながら全員が違うモーションになっているのでなおさら際立つ。 --弓については「風神弓」使いであるタクミを想定した仕様であるようで&italic(){「強4攻撃で地面に矢を放ち竜巻を出現させる、強6攻撃では自分の周囲に風の刃を出現させて攻撃する…」}など風の力をふんだんに利用した攻撃をする。 ---が、風神弓を持たないサクラ・アンナ・ゼロ(DLC)もそれは全く同じなので原作を知っているほど違和感が大きい。槍の3人は画一化されているためある意味問題ないともいえるが、その場合でもこちらのケースが目につく。 --DLCキャラクターについて ---DLCキャラクターは全9人存在するが、その内新しいモーションを与えられているのは4人のみであり、残りの5人は既存のモーションのコンパチとして出されている。それでいて一部通常技が変更されているのはサーリャのみで、それ以外は本編にいるコンパチキャラと全く同じ仕様。 ---このDLCのうち4人は本編に出てきたNPCがプレイアブルに昇格する形となっているが、オボロ以外の3人は前述の通りのコンパチなのでわざわざDLCキャラにするほどの必然性が薄い。 ---これ以外のDLC要素に極端に問題のある点は存在しないものの、結果としてDLCでありながら手抜き感が強いものとなってしまっている。 -やや融通の利かないアクション面 --本家無双シリーズの弱攻撃は「ボタン入力1回に対して操作キャラが武器を1回振る」ということが多いのだが、このゲームではボタン1回で複数回攻撃するモーションが多い。 --それも弱攻撃の最終段や締めの強攻撃だけならまだしも、キャラによっては途中の弱攻撃でも多段技が結構な頻度で挟まるため、狙った強攻撃を出すのが少し難しくなっている。 --また、強攻撃はすべてに共通して「途中キャンセルが奥義・必殺・ダブル交代でしかできない」といった問題も有る。 --今作の奥義は強力な性能を持つが共通して「連続攻撃→カットイン→強力な一撃」という流れになっているので演出が全体的にくどい上に長時間で、ゲームテンポを崩しやすい。~ しかしその最中でも時間のカウントはそのまま進んで行くので、破壊工作系や「時間内に多くの敵を倒せ」系の時間制限があるものでは、そのタイムロスの長さがより顕著に現れる。特に覚醒を解くには必ず覚醒奥義を放たなければならないので、どうしても大幅なロスが発生してしまう。 ---なお、リンのみ無双奥義・覚醒奥義ともに短めに収まっているものの、それでも全体的に短めだった三國無双6以降の無双乱舞はおろか、それよりも長さが問題視されている戦国無双シリーズの無双奥義と比べても体感的にも長めになっている。 -支援関連 --前述したように、支援会話は一つの組み合わせにつき1パターンしかなく、バリエーションに乏しい。また、支援会話自体存在しない暗黒竜はともかく、覚醒とIFはマイユニットとはすべてのキャラと支援会話が可能だったのだが、本作では主人公も限られたキャラとしか支援会話が発生しない。 ---支援会話の数の不足は、次回作である『無双 風花雪月』でも指摘されている。ただし、こちらは主人公がエクストラユニット以外のすべてのキャラクターと支援が組めるようになっている。 -「おまかせ」 --この項目で操作しない味方の概ねの行動指針を決めることが出来、戦闘開始前と戦闘中に「攻撃重視」「防衛重視」「なし」に切り替える事が出来るのだが、「攻撃重視」に設定していると不利な相手に突っ込んでしまうことが多々あり、「防衛重視」もさほど変化を実感出来ない。そのため、最終的に全員「なし」になってしまいがちで、事実上死にシステムと化してしまっている。 -好感度上げ --一回の戦闘で上がる好感度が一定値で固定。これ自体はFE既存シリーズと同じ仕様だがどうしても場数を多数要する。また次のランクに必要な好感度が溜まった場合も、その戦闘中はそれ以降は打ち止めである。 --DLCでこの上限を撤廃する絆のお守り、アップデートで絆のお守りと同効果の祝福が登場した事である程度は解消された(ランクが上がった後の打ち止めは変わらず)。 -その他 --ゼルダ無双同様、戦闘前の準備画面からショップに行く場合は一度そのステージを出なければならない。ただ、ゼルダ無双では「会話イベントやムービーを飛ばして戦闘準備に移ることが出来、ステージのローディングが完了していなくても"戦闘開始"以外の項目は使用できる」仕様だったのに対し、本作は「ステージのローディングが終わらないと会話イベントがスキップ出来ず、準備画面に移るまでのスパンがゼルダ無双より長くなる」という点が、上記の仕様が気にかかりやすくなる要因となっている。 --マムクート・ペガサスナイト・ドラゴンナイトが拠点兵長になっている場合、その砦には雑魚敵/味方兵士が一切登場しない。そのため撃破数が重要なヒストリーマップステージでは、倒せる敵が減るというハンデにすらなっている。 --ヒストリー「シャドー殲滅戦」 ---このタイプのステージでは本拠地に向かってくる敵総大将のシャドーを相手にしながら、シャドーを発生させている敵を倒し、その後シャドーを全滅させる必要があるのだが、このシャドーはすべてHPぎりぎりで撤退するため素材などを一切落とさず経験値も得られない。強力な名有り武将が1度に大抵4人も向かってくるというのに、文字通り徒労に終わるというリターンが少ないステージとなっている。 --ヒストリー「村人解放戦」 ---名前の通り襲われている村人を救出し、成功すると村人がクラスチェンジして味方になり、失敗した場合は敵になる、というステージなのだが、中立NPCの多さ故か敵の数が少なめで、普通に駆け抜けるとSランクである2000人に達しない事が多い。そのため名前に反して、村人を倒させて敵を増やす事が攻略のコツという本末転倒な事になっている。 --20章の仕様における主人公格差 ---初期操作以外の操作キャラ3人のシャドーが登場し、最後に操作する3人+主人公のシャドーが登場するという、素材的に非常においしいステージ。 ---しかし主人公がリアンの場合、リアンを操作キャラとして出撃させ((非操作枠では不可。))、なおかつリアンのシャドーに接近させなければ2回目のシャドーが登場しないという、非常に手間のかかる仕様となっている。~ キャラ素材収集のためにこのステージを繰り返すプレイヤーは後を絶たないが、前述した理由のために最初でリアンを選んでしまうと素材収集のやりこみで割りを食ってしまうことになる。 //ストーリークリア後でもリアンを接近させないとシャドーは登場しないはずだが --ステージボスが弓や魔導書などの「3すくみ外」の武器種である場合、またはヒストリーモードで特効無効などの制約がある場合、撃破に異常に時間がかかることが有る。 ---本作は3すくみや特効で有利な相手ならかなりレベル差が有っても勝てるシステムだが、反面、只でさえステータスが高いボスキャラにそれらが効かない場合、「ステージの他の敵は問題無く倒せたのにボスには全然ダメージが入らない」という場面が起こり得る。 -Switch版と3DS版のDLCがそれぞれ別売り --『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』ではWiiUの無印用とハイラルオールスターズ用の物を同時に購入できるパックが売られていたが、本作では完全に別売りになり、別途購入する必要がある仕様となった。~ ハードの都合でデータ引き継ぎや共有が行えない関係上無くすことそのものに不思議はないが、その分お金が掛かるようになってしまっている。 ***New3DS版の問題点 -同時殲滅力の減少 --マシンスペックの都合で仕方がないとはいえ、同時に表示できる敵の数がSwitch版より少ないせいで「"広範囲の敵を一掃したと思ったら新しい敵兵が沸く"という回数が多い」「デュアル奥義の殲滅力がSwitch版の半分程度しかない」「封印スキルの解放に比較的手間がかかる」という仕様に見舞われることになる。『[[無双OROCHI2]]』のステルス兵とは違って「攻撃が当たらないのに弓は撃ってくる」というような事態が起こらないのが救いか。 -『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』同様、協力プレイが出来ない。 -キャラの3Dモデルが粗い --『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』経験者の場合、キャラの3Dモデルが色々と劣化しているように感じてしまう。 ---特にクロムやアクアの奥義中のズームアップ演出や、ルキナ前衛時の合体デュアル奥義の〆の一撃の顔面アップ、リズの覚醒フィニッシュ等で、嫌でも目につく。 -勝利時のムービーの仕様 --上述したキャラモデルの都合上仕方のない事ではあるが、Switch版は衣装や武器、戦場が反映される実機ムービーが流れるのに対し、3DS版では''Switch版のムービーを録画した「初期クラス衣装+キャラ専用武器(追加パック購入で追加されるキャラは汎用武器)+戦場固定」という組み合わせの一種類しか流れない。''ボイスが変化する関係からか、ルキナだけは仮面有りVer.の勝利デモ差分が用意されており、『ハイラルオールスターズ』では勝利デモで武器や衣装も反映されていただけに、ユーザーから少なからぬ不満を持たれている。 -発売当初から放置されている不具合 --''ショップで何かした後にYボタンで直接身支度へと向かうと、たまに上画面がバグってゲームが落ちる''という現象が発売当初から発生しており、便利な機能な上に毎回発生するわけではないため、修正を望む声が多かった。 --後発の『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズDX』でも同様の現象が確認されていたため、恐らく3DS用に最適化されていないのが原因なのだろう。~ しかし、運営に問い合わせてみても「仕様です」というお決まりのテンプレ回答すら''返ってこず、''後にアップデートで改善されたあちらと違い、こちらは最新の更新データが配信された今でも''全く修正されていない。'' -過去の更新データ配信時に度々発生していた「3DS版のみ」の不具合 --現在は既に修正されているが、過去の更新データ配信時には「ボタン反応がやたら敏感になり、3DS本体のCPU処理速度が低下して戦闘中に常時処理落ちが発生する不具合」や、「まとめてお得パックを購入した状態で更新データのみ更新し、追加コンテンツを更新せずにセーブデータをロードするとフリーズする不具合」などが発生していた。 ---これらはSwitch版ではどちらも発生しなかったため、当然3DS版で遊んでいるユーザーからは上述の放置されている不具合の件も含めて''「Switch版でしかデバッグしていないのではないか」''等といった不満の声が上がった。 ---- **総評 大量の敵をなぎ倒す爽快感が抜群だが、単調さや飽きが近年の問題だった『無双』シリーズに、『FE』シリーズのエッセンスを盛り込んで戦略性主体のアプローチをかけた意欲作。~ 『FE』の原作にあったイベントや会話なども多数フルボイスで再現され、特に『覚醒』『if』のファンは歓喜すべきものだろう。~ 武器種の偏りや槍キャラ(DLCなし)と弓キャラが全員コンパチなどの問題点も残すが、それ以上の良い点は多く「無双シリーズ」の1作品として、またSwitch単体の作品として見た場合、ボリューム・内容ともに十分な良作のひとつと評価し得る。 一方で、『無双』シリーズファンにとってはやはりコンパチ要素の多さが目につくところであり、~ 『FE』のファン向けの作品としてみた場合も「参戦作品は10を越えるシリーズから3作品のみ」「参戦作品の中でも扱いに差がある」という致命的な欠点があるため、「全てのFEのファンにおススメできるゲーム」とは言い辛いのが惜しい。 見過ごせない機種格差もあるものの、ゲーム性そのものは悪くないため、「好きなキャラが出ている」「『ファイアーエムブレム』をやってみたいが、ウォーシミュレーションゲームは得意ではない」のであれば買って損はないと言っていい内容になっている。~ ---- **余談 -本作で主人公を務めるリアンとシオンの姉弟は、実際に姉弟の間柄である内田真礼氏と内田雄馬氏がそれぞれ演じている。意図的な配役ではなく、いくつかのオーディションボイスから選考された結果である模様。 --「先を見ずに行動する熱血キャラ」と「落ち着いて行動する委員長キャラ」という組わせなのだが、これは他社ではあるが1年前に発売し、半年前にSwitch移植された『[[ドラゴンクエストヒーローズII>ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり]]』のオリジナル主人公二人と共通しているため、既視感を覚えたユーザーもいた。 -2015年12月号のファミ通で「どんなコラボ『無双』を遊びたいか」 のアンケート企画でファイアーエムブレムが3位で掲載されていたが早矢仕洋介氏は既にアンケートを行った時点で本作の企画が開始されていた事を明かされている。 --その上に1位は『刀剣乱舞』と2位は『[[Fateシリーズ]]』である。しかし前者は開発元がアダルトゲーム((PC版限定で内容自体アダルト成分は微塵もないが会社の規約上そう扱っている))である事や育成シミュレーションにアクションゲームは向かないと一部SNSでゲーム化は否定意見がある。後者も既に類似した作品『[[Fate/EXTELLA]]』が発売されているので両作品も現時点でコーエーテクモからのゲーム化は実現されていない。 ---と、思われていたのだが、2021年8月に『刀剣乱舞無双』が発表。2022年2月17日に発売された。~ そして2023年9月には『Fate/Samurai Remnant』が発売された。制作は『風花雪月』および『無双 風花雪月』の開発チームで、そちらも高いストーリー評価を受けている。 --なお、版権作品の『無双』化第1作『[[ガンダム無双>ガンダム無双 Special]]』が発売された直後から、無双ファンの間で版権作品の無双化予想が流行っており、任天堂作品をベースとする予想ではゼルダの伝説とファイアーエムブレムが有力視されていた。先に『ゼルダ無双』が実現し、更に本作の発売で最終的に両シリーズとも無双化が実現した。 -2019年1月20日から2019年1月26日の間、Nintendo Switch Online加入者限定イベント「いっせいトライアル」で本作を無料で遊べた。 -マルスとセリカの強攻撃4は、マルスが大乱闘スマッシュブラザーズシリーズで使用する必殺ワザ「マーベラスコンビネーション」(『for WiiU』までのモーション)と同じ動作になっている。 -『#FE』同様に版権の都合が複雑で、本作オリジナルキャラクターは『コーエーテクモ』が版権を握っているため、外部出演の際には三社すべての合意が必要と言う状況。((インテリジェントシステムズは監修のみ関わっており、明確に言うとコーエーテクモが主導権。)) --外部出演は当時サービス期間中だったTCG『サイファ』のみで、同じお祭りゲームのソーシャルゲーム『ファイアーエムブレムヒーローズ』では、#FEや無双 風花雪月と違い本作からの参戦は実現していない((毎年行う英雄総選挙は本作品だけが省かれている。))。 -2022年6月24日にシリーズ第二弾『[[ファイアーエムブレム無双 風花雪月]](英題:Fire Emblem Warriors: Three Hopes)』が発売。 --参戦作品が『[[風花雪月>ファイアーエムブレム 風花雪月]]』のみに絞られているので本作のようなクロスオーバー作品ではなくなっている。((奇しくも『ゼルダ無双』→『ゼルダ無双 厄災の黙示録』と同じ流れになった。))その分ストーリーに力が入れられており、システムも『戦国無双5』や『厄災の黙示録』の要素を取り入れたものになっている。

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