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*ストリートファイターV 【すとりーとふぁいたーふぁいぶ】 *ストリートファイターV タイプアーケード 【すとりーとふぁいたーふぁいぶ たいぷあーけーど】 |ジャンル|対戦型格闘ゲーム|&amazon(B017951IX6)|&amazon(B076X1SG3B)&br;&amazon(B081QHDVQH)| |対応機種|プレイステーション4&br;Windows(Steam)&br;アーケード|~|~| |発売元|カプコン|~|~| |開発元|カプコン&br;ディンプス|~|~| |発売日|【CS】2016年2月18日&br;【AC】2019年3月14日|~|~| |定価|7,990円&br;(2018年6月25日~)2,990円&br;(2023年5月16日~)1,990円|~|~| |プレイ人数|1~2人|~|~| |判定(変更前)|なし|~|~| |判定(変更後)|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |~|BGCOLOR(paleturquoise):''改善''|~|~| |ポイント|発売直後は「未完成」&br;シンプルな駆け引きに再構築&br;個性と意外性のある登場キャラクター|~|~| //|備考|AC版は2024年4月1日に稼働終了|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ストリートファイターシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- //※文末の語尾の修正を繰り返している方へ。~ //記載内容に直接かかわらない部分で細かな編集を繰り返すことはルール上も控えるべき行為として定められています。~ //下書きは大勢が編集する都合で履歴が短時間で流れやすいため、内容の追記以外の部分で細かい編集を繰り返すことは控えて頂けますようお願いします。~ //これ以降も繰り返される場合、規制依頼も視野に入りますのでご注意ください。 **概要 『ストリートファイターIV』の続編。登場キャラクターやゲームシステムなどを一新した。ストーリーとしての時系列は『IV』の次で、『III』には登場しなかったシリーズにおける悪の組織・シャドルーの壊滅までの物語が描かれた。~ シリーズでは初めて運営型ゲームとしてシーズン制を採用。細かいバージョン違いで複数のゲームが存在していた従来と異なり、『ストリートファイターV』としてプレイアブルなゲームは1つだけである。~ このシーズンパスは第5弾まで発売され、途中タイトルが『ストリートファイターV アーケードエディション』『ストリートファイターV チャンピオンエディション』と改題され、複数のDLCを含めたパッケージ版としても販売された。~ 当作品はナンバリング作品で初めて家庭用ゲーム機・PC版が先行で発売され、アーケード版『ストリートファイターV タイプアーケード』は3年遅れの2019年3月14日に稼働開始した。 **登場キャラクター 発売当初から使用できるキャラクターは16体。 以降DLC(有料)によるアンロックとしてシーズンごとに6体が配信され、最終的には45体+1体((シーズン5より選択可能なキャラの1体のイレブンは固有の性能を持たないため例外とする。))のキャラクターから選択することができる。 -初期キャラクター(無料) |[[ストリートファイターII]]シリーズから登場|リュウ、春麗、ケン、ザンギエフ、ダルシム、キャミィ、バルログ、ベガ| |[[ストリートファイターZEROシリーズ>ストリートファイターZERO3]]から登場|ナッシュ、バーディー、かりん、レインボー・ミカ| |新規キャラクター|ラシード、ララ、ネカリ、F.A.N.G.| -追加キャラクター(一部除いてDLC) |ストリートファイターIIシリーズから登場|ガイル(S1)、バイソン(S1)、豪鬼(S2)、サガット(S3)、ブランカ(S3)、エドモンド本田(S4)| |[[ストリートファイターIIIシリーズ>ストリートファイターIII 3rd STRIKE]]から登場|アレックス(S1)、いぶき(S1)、ユリアン(S1)、ギル(S4)、オロ(S5)| |[[ストリートファイターIV]]シリーズから登場|ジュリ(S1)、セス(S4)、ポイズン(S4)| |ストリートファイターZEROシリーズから登場|さくら(S3)、コーディー(S3)、ダン(S5)、ローズ(S5)| |新規キャラクター|コーリン(S2)、エド(S2)、アビゲイル(S2)、メナト(S2)、是空(S2)、ファルケ(S3)、G(S3)、影ナル者(S4)、ルシア(S4)、イレブン(S5)、あきら(S5)、ルーク(S5)| #region(本作からの追加キャラ) -ラシード --中東の王族の青年。パルクールのような身のこなしと風を起こす攻撃で戦う。アレックス、アベルに続く『ストV』における主人公的存在とされている。 --機動力を重視したキャラクターで、踏み込むのではなく走るタイプの前ダッシュ、他のキャラにはできない様々な機動を可能にするVスキルなどが特徴。Vトリガー(I)では竜巻を起こし、飛び道具として使うのに加えて竜巻に触れた状態で必殺技を出すと必殺技を強化させる事ができる。 --『6』にもシーズン1の追加キャラクターとして登場。本作においては「イウサール」はVトリガーIとなっている。 -ララ・マツダ --日系ブラジル人の柔術使いの女性で、『ストIII』シリーズに登場したショーンの姉。柔術に帯電体質による電撃攻撃を加えた格闘スタイルで戦う。 -ネカリ --古代の部族の戦士を思わせる正体不明の格闘家。 --Vトリガーを発動するとラウンド中に永続で強化されるのが特徴((VトリガーIIの追加以降はIIのみ永続でIは時間経過で解除されるように変更された。))。バランスの良い技構成とそれを補助する飛び道具のVスキルなど、見た目のアクの強さとは裏腹に本作ではスタンダードな部類に入るキャラクター。Vトリガーで性能が強化されるためか通常状態での性能が控えめに設定されているのが弱点。 -F.A.N.G --シャドルーのNo.2を自称する怪しい中国人。格闘スタイルは毒手で、相手に時間経過によるスリップダメージを与えるのが得意。2という数字に拘りがあり、各アクションも2段技が多い。 --コミカルな言動とは裏腹にゼネラルストーリーでは非情な悪役という側面も併せ持つ。 -コーリン --金色の長髪・色白の肌が特徴の美女。ゼネラルストーリーでは「ヘレン」と名乗っていた女性だが、その正体は『ストIII』シリーズに登場するギルの秘書。ギルと同じ凍気の能力で戦う。 --近距離型のキャラクター。Vトリガーなどで発生するスタンゲージを時間経過で減らないようにする氷やられ、氷面を滑るように前進する必殺技があるなど氷結能力を活かしたアクションが特徴。 -エド --『IV』のバイソンのエンディングに登場した、バイソンに保護されているシャドルーの実験体の少年。ゼネラルストーリーにも登場したが、プレイヤーキャラとして参戦した際にはさらに身体が巨大化している。 --必殺技を出す際にコマンド入力が一切必要ないのが特徴。必殺技、Vスキル/Vトリガーなどでサイコパワーを発射する飛び道具も多数持つなど性能的にはスタンダード系。 --『6』に参戦した際にはリーチの長いパンチと各種飛び道具で闘うアウトボクサーという特徴を与えられたが、本作時点ではボクサーであるにもかかわらずキック系のワザも使うキャラクターとなっている。 -アビゲイル --ファイナルファイトからまさかの登場。大柄なボディでコマ投げも持っているが、基本は打撃系のパワーキャラ。VスキルIIでタイヤを召喚可能。 -メナト --『ZERO』シリーズに登場しているローズの弟子の少女。同じくソウルパワーを扱い、また水晶玉を武器としている。バステト神がモチーフと思われるエジプトと猫を思わせる雰囲気。 --水晶玉を飛ばす通常技はリーチが非常に長く、いわゆるドリルキックを持つなど性能は一見ダルシムにも近いが、水晶玉は必殺技「ソウルスフィア」で飛び道具として飛ばしつつ、設置したものを「ソウルスフィア・アンク」で引き戻しながら攻撃することで本体→水晶→本体という流れで隙間のない連係を行うなどよりトリッキーな使い方も可能。 -是空 --『ZERO2』のガイのエンディングに登場していた、武神流忍術の師範で第38代伝承者。本作では老いた状態と若い状態を自在に変えられるという能力を持っている。 --対戦中も必殺技「宿命」で老状態と若状態を自由に行き来できる、ガイと『ZERO』シリーズや『IV』シリーズに登場した元の特徴を足したようなキャラクター。若状態がガイに近い接近戦を重視した性能で、老状態はリーチの長い蹴り技や無敵技を持つなど遠距離戦も可能な守りにも秀でた性能。 --カプコンのアーケードゲーム『[[ストライダー飛竜]]』および同企画者のアーケードゲーム『[[キャノンダンサー]]』をオマージュしたと思われるアクションを多数持っている。 -ファルケ --エドと同じシャドルーの実験体の少女。エドと同じく年齢に比べて大きく成長している。 --エドと同じく必殺技を出す際にコマンド入力が一切必要ないのが特徴。パンチボタンを押しっぱなしにしてから離すことで飛び道具を発射できる。 -G --アンクルサム風の謎の男。『ストIII 3rd』のQのセルフオマージュキャラで、Qが何もかもが語られない謎の存在だったのに対し、Gは「世界中の格闘家と闘ってみた動画を撮影している世界大統領を名乗る動画投稿者」という語られている内容の全てが謎な存在である。Qとの関係性まで謎。 --プレジデントレベルという固有システムがあり、必殺技「G・チャージ」でレベルを上げることで他の必殺技の性能を強化していくことができる。上下段への突進技・追撃可能なコマンド投げ・QのPAと似たVスキルIIやSA3と似たVトリガーIIなど、アクションにはQのモチーフが多数見られる。大柄で技も大振り、機動力が低いという弱点もQ譲り。 -影ナル者 --通称「カゲ」。従来の「殺意の波動に目覚めたリュウ」に相当するキャラだが、本作でリュウが殺意の波動を克服・決別したことで、彼が持っていた殺意の波動が具現化した存在という設定。 //-セス //--『ストIV』のボスキャラクターとして登場したが、本作では身体が女性型に換装されている。通常使える必殺技が[[デモンクレイドル>ヴァンパイアハンター]]や[[ムダムダ>ジョジョの奇妙な冒険 (AC)]]などカプコン製のストリートファイター以外の作品をモチーフにしたものに一新している、VスキルIで相手の必殺技を吸収して使用できる(全キャラ分用意されている)など、他キャラクターの必殺技を用いるという特徴は保ちつつ動きや性能は一新されている。 -ルシア・モーガン --『[[ファイナルファイト タフ]]』より参戦したメトロシティ警察特殊犯罪捜査課の敏腕女性刑事。ブルックリン訛りという事でゲーム中では関西弁で喋る。 --マイナーな原作ながらVスキルが原作のコンビネーションの連続キック、CAが技名含めてスーパーメガクラッシュを忠実に再現しているなど原作アクションの再現度が高い。 --余談ながらVトリガーIが[[バーニングファイト]]というどこかで聞いた名前になっている。一部でファイナルファイトとの類似性が弄られているが故のネタというわけでもないだろうが…。 -風間あきら --『[[ジャスティス学園>私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES]]』シリーズからのゲストキャラで、バイクのライダースーツに身を包んだ太極拳使いの女子高校生。『[[燃えろ!ジャスティス学園]]』に準じて聖純女学院に転入した後の時系列となっている。 --VトリガーIやCAで兄である外道高校総番長の「醍醐」も登場する。 --VスキルIIでエアバースト、VトリガーIで愛と友情のツープラトンなど、原作のシステムがVシステムで再現されたキャラクター。 -ルーク・サリバン --『V』最後の追加キャラで、参戦時には「シリーズの未来を担う存在」という触れ込みがされていた。後に『[[ストリートファイター6]]』の主人公的存在として登場する。 --ルークのみVトリガー発動中のVゲージが時間経過では減らず、攻撃を当てると増える・攻撃を食らうと減るというシステムになっている。 ---実は修正前は攻撃を食らうとVゲージが減る仕様が無く、公式大会直前にも拘らず緊急の下方修正が行われた。結果的に『6』のドライブゲージの仕様を取り入れたものになったが。 --没になった『[[CAPCOM FIGHTING ALL STARS>CAPCOM FIGHTING Jam]]』に登場予定だった「ルーク」とは全くの別人。((『CFAS』のは「ROOK」、本作のは「LUKE」で綴りも異なる。)) -イレブン --『III 3rd』に登場したトゥエルヴの一世代前にあたる人造生命体。トゥエルヴのスーパーアーツ・XCOPYと同様の変身能力を持ち、ゲーム中ではVスキル・Vトリガーを含めて毎試合使用キャラクターがランダムで変化するという[[鉄拳シリーズ]]の木人に相当するキャラクター。 #endregion **ゲームシステム -EXゲージ --攻撃を当てるなどの方法で上昇。3本までストックでき、1本消費してEX必殺技・3本全て消費して超必殺技のクリティカルアーツ(CA)を使用できる。クリティカルアーツはスーパーキャンセル(必殺技をキャンセルして発動できる)が可能。ラウンド間の持ち越しが可能。 --削りKOが基本的に不可能な本作でクリティカルアーツのみ削りKOが可能、クリティカルアーツにはそれまでのコンボ補正が大きくかかっていても一定のダメージが保証されるなど、確実なKOを狙うためにCAを使える状態を保つ事で優位に立つことができるが、便利なEX必殺技を使用するとクリティカルアーツを使用できなくなってしまうという駆け引きが形成されている。 -Vゲージ --EXゲージと並ぶ第二のパワーゲージ。Vスキルを成功させる、ダメージを受ける、クラッシュカウンターを発生させるなどの方法で上昇する。ラウンドごとに空にリセットされる。 --Vトリガー(満タンの状態で全て)、Vリバーサル(1ブロック)、Vシフト(1ブロック)を使用時に消費する。 --各キャラクター・各Vトリガーごとに最大ブロック数が2または3((ダンのVトリガーIのみ最大1ブロック。))と異なる。 -Vスキル --中P+中K同時押しで発動できる。キャラクター固有のアクション。 --シーズン4から全キャラにVスキルIIが追加され、対戦開始前に2種類のVスキルから使うものを選択することができる。 -Vトリガー --Vゲージが満タンまで溜まっている時に強P+強K同時押しで発動できる。Vゲージが残り時間に変化し発動時間中に一部性能が向上したり専用の技を使えるなどパワーアップ状態になるものや、即座に技が発動してゲージが空になるものなど、キャラクターによって性能が異なる。 --シーズン3から全キャラにVトリガーIIが追加され、対戦開始前に2種類のVトリガーから使うものを選択することができる。 -Vリバーサル --Vゲージを1ブロック消費してガード中に前+パンチまたはキック3つ同時押しで発動できるガード硬直中から反撃する、いわゆるガードキャンセル攻撃である。Vリバーサルで与えたダメージは通常技による削りと同様の仮ダメージであり、VリバーサルによるKOは不可能となる。 -Vシフト --シーズン5アップデートで追加されたシステム。Vゲージを1ブロック消費して強P+中K同時押しで発動できる。残像を残しながら高速で後退するバックステップの強化版のようなもので、出始めは相手の攻撃が当たらなくなる。 --Vシフトで相手の打撃技の回避に成功するとVゲージが1ブロックの半分回復すると同時にスローモーション演出が入り、Vシフトブレイクという専用の反撃技が使用可能になる。 -クラッシュカウンター --一部の通常技の強攻撃などクラッシュカウンターに対応した技をカウンターヒットさせるとクラッシュカウンターが発生。Vゲージが大きく増加する、のけぞりが派手になりその後追撃しやすくなるなど通常のカウンターに追加効果が加わるようになる。 -その他固有システム追加以外の本作の特徴的な要素 --必殺技による削りダメージでのKOは不可能になった。 --通常技の近距離・遠距離での変化が無くなった。この仕様は『[[ZERO2>ストリートファイターZERO2]]』以来。 --投げ(弱パンチ+弱キック)は方向キーをどの方向に入れていても投げ掴みモーションが発生するようになった。これにより投げとそれ以外に両対応する手順が困難なものに変わった。 --通常技の中攻撃・強攻撃はガードさせた際に削りダメージが発生するようになった。この削りダメージは仮ダメージ((相手の攻撃がヒットしてダメージを受けなければ実ダメージとならず、攻撃に当たらなければ時間経過で通常の体力ゲージに回復する。『IV』でセービングアタックで相手の攻撃を取った際に受けるダメージと同様。))である。 --相手が画面端を背負っている時に相手に方向にジャンプした場合でも相手の裏側に着地するようになり、めくり攻撃を仕掛けられるようになった。また、めくりによる逆ガード要求の攻撃がヒットするとCROSS-UPというシステム表示が行われるようになった。 --体力ゲージ下に気絶値の蓄積を示すスタンゲージが表示されている。『III』以来の復活。『IV』と同様、気絶しても連続ヒット数およびコンボダメージ補正は継続される。 --後の調整で昇龍拳など1Fから全身無敵判定が発生していた技は、EX版でのみ1Fから全身無敵判定になるように変更された。 --ストIVでは誤差0-1fの目押しが要求された通常技連携だが、ストVでは3f先行入力が可能になり難易度が緩和された。同じく連打キャンセルからでも必殺技キャンセルが成立するようになり、コアコパ昇龍等も容易になった。 **ゲームモード -ストーリーモード --キャラクターを選択してそれぞれの物語を楽しむ「キャラクターストーリー」と、指定されたキャラクターを使って対戦しながら一つの大きな物語を追っていく「ゼネラルストーリー」の二つが用意されている。 -ネットワーク対戦 --いわゆるルームマッチに相当する「バトルラウンジ」、ランダムな相手と戦い勝つことで得られるLP(リーグポイント)と順位を競う「ランクマッチ」、ランダムな相手と戦うがポイント変動なしの「カジュアルマッチ」の三種類が存在する。 -アーケードモード --次々と登場する相手に勝ち抜いていく、対CPUにおける通常の遊び方。シーズン3でのアップデートで追加された。 --『ストリートファイター』『~II』『~ZERO』『~III』『~IV』『~V』の6つのコースが存在し、各コースごとに使えるキャラ・相手として登場するキャラが限られている。それぞれのシリーズに登場したキャラで構成されており、『V』のコースでのみ全キャラが登場する。~ 初代コースにファイナルファイトシリーズに登場したキャラも加えられている、IIIコースのキャラとしてIIIに登場したキャラの関連人物であるララ、コーリン、ポイズンも加えられているなど、人数確保のためかやや無理矢理さも見られる。 -チャレンジモード --課題通りの連続技を決めていく「トライアル」、体力を持ち越して連続して相手と戦う「サバイバル」((当初は1モードとして独立しており、後にチャレンジモード内のモードに変更された。))、期間限定でファイトマネーを支払うことで強力なCPU専用キャラや勝つことでコスチュームなどの報酬を得られるキャラと戦える「エクストラバトル」(現在は新規開催なし)など、特殊な遊び方が可能なモード。 **評価点 -ロールバックネットコード、クロスプレイの採用 --従来のディレイ式と比べて通信による操作遅延が発生しにくいロールバック式のネットコードをシリーズ初採用している。 --異なるハード間での対戦にも対応し、対戦人口の底上げがなされている。 -駆け引きのシンプル化 --従来に比べて各アクションを用いた駆け引きの構造がなるべくシンプルになるように変更されており、ゲームルールを理解しやすくなった。 --新システムのVトリガーは1ラウンドで1度は必ず使える逆転要素として位置づけられている。前作の「ウルトラコンボ」はハイリスクハイリターンなぶっぱなしまたはコンボパーツという使用用途だったが、Vトリガーは発動自体はローリスクでVトリガー専用のアクションから逆転の可能性を導くものとなっており、自キャラのVトリガーを使いこなすのが上達のきっかけとして理解しやすい。 ---ZEROシリーズ以来の導入となるガードキャンセル攻撃のVリバーサル、シーズン5から追加されたVシフトなどの防御システムを使用する際にはVゲージを消費するためVトリガーの発動が遠のく。このため、Vゲージを攻めに使うか守りに使うかという駆け引きが形成されている。 --投げの駆け引きでは、『III 3rd』『IV』シリーズにおいて「しゃがみグラップ」(投げ抜けを仕込んだ弱攻撃)があるためこれが駆け引きの中心となり、複雑さ・難しさを上げる要因の一つにもなっていたが、この仕様が撤廃された事で基本的な「有利を取って打撃と投げの二択」が強力な攻めとして機能するようになり、攻め方や駆け引きの構造を理解しやすくなった。 ---この打撃と投げの二択に対応できる「遅らせ投げ抜け」というテクニック((ガード後や起き上がり後は僅かな間投げに対する無敵時間があり、その無敵時間の間だけガードしてから投げを入力することで、打撃にはガード・投げには投げ抜けと両対応が可能。))があるが、それに対して後ろに歩くことで投げスカりモーションを暴発させるという「シミー」と呼ばれる攻め方も使われるようになり、現在では格闘ゲームにおける基礎知識の一つとなっている。 ---『IV』と同様にガード硬直後の投げへの無敵時間が短く、有利フレームが取れる通常技をガードさせてからの「当て投げ」が強力だが、『IV』シリーズでは投げを食らった後に受け身が取れず起き攻め込みでリターンが高い代わりにテクニックで投げが抜けやすいという、奥深い反面マニアックなバランス取りとなっていた。本作では投げ自体を抜けにくくなったが受け身が取れるため、次に発生する駆け引きも単純でありテンポも良い。 ---当初は「ジャンプグラップ」と呼ばれる仕様の穴を突いた複合防御がいくつか存在したが、バージョンアップで撤廃される調整が行われている。また、投げた後に再び投げを重ねるという通称「柔道」と呼ばれる起き攻めがあったが、これも不可能になるよう調整されている。 ---余談だが、有利フレームを取ってから垂直ジャンプする(これにより投げスカりモーションを暴発させる)という攻め方は『ストIV』経験者ほど引っかかりやすく効果てきめんだった事から「原人狩り」と呼ばれていた。旧作を遊んでいたプレイヤーが有利にならないようにした変更が功を奏したと言える。 --弱・中・強の通常技の位置づけが見直されており、各強度のリスクリターンがより顕著になるような調整が行われている。 ---前作『IV』では弱攻撃から中攻撃や強攻撃に繋がるルートが多数見られたが、本作では基本的には弱攻撃からはキャンセル必殺技にしか繋がらないため、発生が早い・硬直が短いというリスクの少なさに合わせてリターン自体が全体的に控えめになった。 ---リーチが短めの中攻撃は近距離で当てた際に別の通常技が連続ヒットするように調整されているものが多い。目押しで繋がるルートが増えたことで複雑さも増しているが、慣れれば連続技の面白さも楽しめる塩梅に作られている。また、先行入力の猶予が多めに取られていることで目押しの難しさも格段に下がっている。所謂「連キャン」から更に必殺技キャンセルが可能になったのもありがたい所。 ---強攻撃は新システムであるクラッシュカウンターの恩恵を大きく受けており、相手の技に合わせて当てた時のリターンが大幅に増加している。 -変化球気味の登場キャラクター選抜、個性を重視した特徴付け --リュウや春麗、ザンギエフなどのストIIからの定番人気キャラクターが登場する一方、『ZERO』シリーズでガイルの代わりに登場していた(そして設定的には死亡していたはずの)ナッシュがまさかの再登場を果たす、『IV』で参戦を熱望されながらも登場しなかった『[[ZERO3>ストリートファイターZERO3]]』の人気女性キャラのかりん、レインボー・ミカやDLCで『III』の主人公であるアレックスが登場するなど、『IV』とは一味違った方向性の登場キャラクター選抜が行われている。 --ガイルのようなタメキャラではなくなった上に飛び道具のソニックブームだけでなくVトリガーで高速移動のソニックムーブを使えるナッシュ、食いしん坊キャラという設定になりVスキルによってバナナの皮やソフトドリンクの空き缶などの飛び道具が使えるバーディー、象徴的な必殺技の紅蓮拳がVトリガーでのパワーアップという形で搭載されているかりん、設定上存在していたタッグを組んでいる女子レスラー・大和ナデシコをVトリガーで召喚して攻撃させるミカなど、発売初期から登場するZEROシリーズ出身のキャラは本作ならではの際立った個性が与えられている、ある意味本作を代表するキャラクター達である。 --従来のお馴染みのキャラクターも、リュウと竜巻旋風脚のモーションや性能が全く違うケン、ヨガファイアーを放物線の軌道で放つダルシム、歩きが遅い代わりに攻撃などをすり抜けるダッシュが可能なベガ、爪あり・爪なしを任意で切り替えて使用可能な必殺技が異なる二つの状態を持ったバルログなど、従来とは違った性能が持たされている。 ---ビジュアルも変更されているキャラが多く、初期キャラでも「シリーズのアイコンとして路線変更しない」と明言されたリュウ・春麗・ザンギエフ以外はケンですらコスチュームに大きな変更が入った。(旧来のコスチュームも入手可能) --後にDLCとして追加されるキャラの中には、ガイの師匠としてNPCキャラとして登場していた是空、『[[ファイナルファイト]]』の5面ボスであるアビゲイル、『III』のボスキャラクターであるギル、家庭用専用タイトル『[[ファイナルファイト タフ]]』のプレイヤーキャラであるルシア、果ては『[[私立ジャスティス学園>私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES]]』のあきらなど、過去シリーズからの登場したキャラクターも意外なチョイスが目立つようになる。 ---画面上の体力ゲージに及ぶ巨体のアビゲイル、炎属性・氷属性という独自システムを持つ関係で左右の立ち位置で技モーションが異なるギルをはじめとして、これらのキャラクターには従来にないような個性が付けられている。 -キャラクターの多さ+Vシステムのバージョンセレクトによる戦術の幅広さ --最終的な使用キャラクターの数は『ウルIV』を越える45体。加えてアップデートでVスキルとVトリガーとして使えるアクションを2×2から選べるようになったため、使えるキャラクターのバリエーションは非常に多岐に渡る。Vトリガーを始めとしたキャラごとの個性的なアクションを楽しんだり、自分に合ったキャラクターや組み合わせを探すなど、遊び方のバリエーションも広い。 -コスチュームやステージなどの追加ビジュアルの豊富さ --ハロウィンなどのテーマに沿ったものやカプコンの他作品のキャラクターのコスチューム、カプコンプロツアー、ストリートファイターリーグなどのeスポーツ大会を記念して制作されたコスチュームやステージなどが多数制作され、配信されている。 -公式からのフレームデータの公表 --2017年頃から公式ホームページで各キャラクターの各技のフレーム表の閲覧できる。また、ゲーム内でも2018年のアーケードエディションへのアップデートの際にトレーニングモードで技を当てた後のお互い硬直差を確認することが可能になった。 ---フレームに関するデータは格闘ゲームを攻略する上で最重要情報であるが、従来は攻略本に記載されているものを使ったり有志で調べたものを利用するなど手間を要しており、手軽に情報を入手できるようになった。 **賛否両論点 -熟練が必要なVトリガー --発動自体は簡単だが、攻撃力が上がるなどの単純なパワーアップは少なく、主にはVトリガー発動を交えたコンボやVトリガー専用技を使った攻めなど、知識や操作を覚えないと使いこなせないものが殆どである。 --前述した通りお互いが使える逆転要素として用意されているため、対戦においては武器としてまず自キャラのVトリガーの使い方を覚えなければ話にならない。しかしながら対戦中・主にラウンド後半以降の特定のタイミングでしか発動できないため、最初のうちは失敗しやすく性能を引き出しにくい。また、相手キャラからのいわゆる「わからん殺し」も喰らいやすい。 ---追加キャラのアビゲイルは当初の性能の高さに、Vトリガーによるギミックも相まってまさに「わからん殺し」を大得意とするキャラクターであり、多くのプレイヤーに苦い思いをさせていた。 --VスキルやVトリガー発動、Vトリガー中の固有技には、通常の必殺技キャンセルとは違ったキャンセル可能技が設定されており、キャラクターの性能を引き出すにはまずこういったコンボルートの学習が必須になっている。 -グラフィック --ストIII/IVに比べると、身長の割に横幅がありすぎる等、ディフォルメに近いキャラ造形となっている点には違和感がある人が多い。 --全体的にアメコミの画風に近いシェーディングがされている。 ---この画風自体は問題ではないが、元よりアニメ絵調のグラフィックを採用したZERO初出でキャラデザイン自体もアニメキャラ的な雰囲気が強いかりんとの相性が良くなく、違和感が強いという声上がる等、一部問題も存在する。 -自由度の高いシステムの廃止 --『IV』における「セビキャン」に相当する「ゲージを消費しての自由度の高いアクションが可能なシステム」が本作では廃止されている。自己強化系のVトリガーを持っているキャラであればキャンセルアクションとして使えるが、単発技の場合はVトリキャンセルにもガードされるリスクが付きまとう。 --しかしながら前作のセビキャンはキャンセル行動による自由度の高さから来るアクションゲームとしての面白さ・強力なアクションを使うためにゲージを溜める駆け引きなどの対戦ゲームの面白さを引き立てていた要素でもあったが、操作量の多さによる難解さやいわゆる「セビ滅」などのローリスクな切り返しから高リターンという一発逆転要素が問題視もされており、賛否両論あった。 -シリーズを通しての主人公であるリュウの性能 --Vスキル(I)が相手の攻撃を受け止めるカウンター攻撃であり、Vスキルで自発的にVゲージを溜めるという動きがやりにくく、使いにくい。また後に追加されたVトリガーII、VスキルIIもカウンター技など、反撃を重視したような性能が与えられている。 --『III』で初登場しリュウ最大の必殺技と言われ人気も高い真・昇龍拳が、本作では昇龍拳のEX版として扱われているのには格が下がったと批判的な声もある。また、灼熱波動拳などケンと同じく炎のイメージもあったリュウだが、本作では電刃波動拳のイメージからかVトリガーなどで電気を纏う能力に統一されており、イメージと異なるという声もあった。 --発売当初は上位キャラの一人であったが、シーズン2以降の調整では大幅に弱体化を施され、長い間評価が上がらなかった。これもあって「あれはリュウのそっくりさん」という意味を含んだ「たかし((リュウの漢字表記が隆である事に由来。))」という蔑称寄りのあだ名が本作から広まっている。 -クリティカルアーツの演出差 --多くのキャラがヒット時にカメラワークを伴う専用演出に移行するが、リュウの真空波動拳などの一部キャラのCA(主に飛び道具が発生するもの)は発動時の演出のみで終わるため与えるダメージの割にあっさりした印象を受ける。 --グラフィックを3D化して以降はこういった3Dを活かした演出が取り入れられているが、演出を見るだけの時間が発生するためテンポが悪いとする声もあり、どちらが良いかは一概に言えない所。 //次作『スト6』では最も高威力の超必殺技(Lv3スーパーアーツ)は全て演出が発生するという形で統一された。 **現在は改善された問題点 -決算期に間に合わせるために急いで発売したのか初期はとにかく問題が多く、プロプレイヤーも苦言を呈するレベルだった。 -地球 --対戦前画面の初期バージョンの背景が地球のグラフィックだったことに由来するミームであり、ロード時間の長さを含めて対戦が始まるまでの時間が非常に長く、プレイヤーは地球をずっと眺めさせられていた。 --現在は改善されている(背景・演出も会場での対決を意識したきらびやかなものに変更)が対戦までの待ち時間自体は前作と比べても長い。 -ブブ --通信エラーで対戦が続行不可能になった際に画面が暗くなりエラーメッセージが表示されるとともに鳴り響く不快な効果音。 --また、対戦中に通信を切断した際のペナルティがうまく機能しておらず、敗北寸前で故意で回線を切断して(相手の勝利も含めて)敗北を無かったことにするという迷惑行為も頻発していた。 --発売当初はオンラインで快適に遊べなかった事から、プロプレイヤーはオフラインで対戦を行うため拠点を東京に移すという動きがあったほど。 -操作遅延 --ロールバックネットコードが採用された事で通信による操作ラグ自体は少なくなったが、そもそも通信を除いても操作に遅延があると言われており、操作感覚がもっさりしているという意見も多かった。 --(ある強豪プレイヤーが登場するまで)「ストVは見てからの差し返しが困難」と言われていた要因の一つ。 --操作遅延を緩和するアップデートが何度か行われて一定の改善が見られている。 --後々発覚した事としてゲームエンジンとして使われているUnrealEngine4がPC以外の環境では遅延が発生するという検証・報告がされており、それが周知されてからはPC版が主流となっている。 -一人用モードのコンテンツ不足 --当初はキャラクターストーリーという決まった組み合わせでボリュームも少なめのモードしかなく、対人戦以外の遊び方ができないと批判意見が多数見られていた。 --大長編となるゼネラルストーリーも発売後に無料DLCで追加という形式になっており、オフライン対戦ができない環境のプレイヤーにとっては先述の通り快適ではないオンライン対戦しかやることがない状態となっていた。 --余談だが、本作はシーズン3にて「アーケードエディション」と改題されたがこれは一見ゲームセンターで稼働するアーケード版のタイトルと見せかけて((『ストIV』シリーズも家庭用の発売が先行した『スーパーストリートファイターIV』のアーケード版の題名が『スーパーストリートファイターIV アーケードエディション』だった。))、''実際は一人用モードのアーケードモードが追加された事を踏まえたタイトルである。''(後にアーケード版が「タイプアーケード」というタイトルで登場している) **問題点 -窮屈で平坦な対戦内容 --シンプルさを重視した弊害として「中~遠距離戦は強攻撃の置きが強い」「近寄ったら打撃と投げの二択」「試合中盤以降はお互いVトリガー発動」など強い行動がはっきりしている傾向があり、駆け引きこそ楽しめるものの派手な見た目と裏腹にダイナミックな展開は起きにくい。全体的に火力が控えめなのも要因の一つ。 --強攻撃はクラッシュカウンターの導入に加えて、本作で導入されているヒットレベルにより弱・中攻撃による牽制に一方勝ちできるようになった事が強力な理由。このため、リターン減少のために途中の調整でクラッシュカウンターは通常のカウンターヒットよりコンボ補正が重くなるように変更された。 ---『3rd』同様、ヒットレベル((攻撃判定が噛み合った場合「弱<中<強<投げ」の強い方が一方的に勝つ(ただし必殺技はどれにも相打ち)という要素。))により同フレームに発生した投げは打撃に一方的に勝つため、投げに対する対抗手段が無敵技や投げ抜け関連の行動しかないという状況を作りやすいのにも一助している。 --また、SFらしいといえばSFらしいのだが、対戦が煮詰まってくるにつれ「中足ヒット確認必殺技ができないと試合にならない」という領域に突入してしまったことからはプロプレイヤーからも苦言が漏れたことがある((スト6では中足全般のキャンセル可能フレームが短縮され、実質的にヒット確認をするには小攻撃を刻む、もしくはリスクを背負った大攻撃からしかできなくなったことによってこの問題は解消されている。))。 -シーズン3のキャラクターのモーションが出来が悪い --ファルケのモーションをはじめとして全体的に動きが硬い印象を受ける。 --さくら、ブランカ、コーディー、サガットと前作からの続投組が多かったので特に目立つ。 **総評 発売してすぐ対戦以外のコンテンツ不足やメインコンテンツであるネット対戦に支障を来すほどの処理の最適化不足などの完成度の低さが露呈し、プレイを避けられるほど大きく評価を落とした作品だが、対戦部分の土台は前作から方向性を変えつつ高い完成度に仕上がっており、随時行われてきたアップデートによりバランス調整や対戦部分以外の問題点が解消されてからは落ちた信頼を取り戻してきた作品である。~ システムや駆け引き部分のシンプル化を行い格闘ゲーム新規のプレイヤーにも参加しやすくしつつ、意外な復活・新キャラクターや各キャラクターの個性を強く発揮させる新システム・Vトリガーなどキャラクター達の個性を重視した事で幅広さと奥深さを目指したという方向性が見て取れ、~ シーズン中期以降のVシステム拡張も含めて各キャラクターの個性的なアクション・プレイヤーの選びうる戦法のバラエティはシリーズ随一である一方、各キャラクターを使いこなす、また各キャラクターに対抗する際には非常に多い知識量が要求されるマニアックな側面もあり、結果としてきちんと楽しむには腰を据える必要がある従来の格闘ゲームらしさも残された作品になっている。~ 観戦映えもする派手さやゲーム外のムーブメントも含めて、eスポーツの盛り上がりの一翼を担った歴史に刻まれる作品であることは間違いない。 ---- **余談 -ララ、コーリン、是空など本作の新キャラの一部は過去作品にてNPCとして登場していたり設定のみ存在していたものを利用して作られたキャラクターが見られる。 --その関係か本作ではシリーズの設定の整理が行われており、公式サイトでは「シャドルー格闘家研究所」と称して[[NPCを含めたシリーズに登場したキャラクターほぼ全ての設定>https://game.capcom.com/cfn/sfv/column/list/cat4763]]が公開されている。 --『ザ・ムービー』や『マウスジェネレーション』等の外伝作品、[[『ファイナルファイト』シリーズ>ファイナルファイトシリーズ]]や『ガンスパイク』等の派生作品、さらにはアリカ開発の『[[ストリートファイターEX]]』シリーズのキャラクターまで網羅されており、アリカの版権表記付きではあるが正式にシリーズ設定に組み込まれることになった。中にはダランのように『V』の設定と深く関連を持たされているキャラクターもいる。 --番外編扱いではあるが[[MARVEL VS.シリーズ>Marvel Comics関連作品シリーズ]]絡みの設定も補完されており、[[クロスオーバー作品>MARVEL SUPER HEROES VS. STREET FIGHTER]]のエンディングでのみ登場した[[元ネタ>龍虎の拳]]通りのダンの妹「[[火引百合子>https://game.capcom.com/cfn/sfv/column/131454]]」まで網羅している。 ---百合子は前述のキャラ図鑑の記述ではしつこく「パラレル設定」であることを強調していたが、後に本作のショップ店員として''正式登場''することになった。 -課金形態について当初は有料でゼニーというゲーム内通貨を購入してキャラクターやコスチュームなどを購入できる仕組みという発表があったが、発売後一度もゼニーによる購入ができないまま、4ヶ月後にゼニーの廃止が発表された。 --ゼニーは無料で入手できるゲーム内通貨であるファイトマネーへの交換が発表された。発売当初の限定版の特典にゼニーが含まれていたため、この措置には批判が相次いでいた。 --次作の『スト6』では無料:ドライブチケット、有料:ファイターコインという形で同様のシステムが問題なく採用されており、本作での導入の前に何らかの法律に抵触していた可能性がある。 -本作からHITBOXなどのいわゆる「レバーレスコントローラー」が対戦シーンで使われるようになった。 --特にストリートファイターシリーズ初の専門プロゲーマー・ウメハラ氏が馴染み深いゲームセンターの筐体と同様のジョイスティックからレバーレスコントローラーにいち早く切り替えて大会で好成績を残しており、大会やランキング上位では一気にレバーレスコントローラー使用が一大勢力となった。 --十字キーやレバーでは不可能な左右・上下の同時入力も可能だったため、これを用いてコントローラー側によるチート的な動きも可能であり、運営側もルールの整備に追われていた。~ 純正のHitboxは左右同時でニュートラルに入る仕様だったのだが、あるプロプレイヤーが制作した自作レバーレスコントローラーが「左右同時入力した際、最後に入れた方を優先する((前歩きからガードするのに「4押しっぱなし6入れで前歩き→6離しでガード」が可能だったので、通常レバーレスやレバーコントローラーより1~2fガードが早く入る。))」という仕様になっていたのが問題視されるきっかけとなった。~ 他にもボタンは増やしやすいため、移動ボタンを増設したりだとか、同じ役割のボタンを増設((これはストIVの辻式用とのこと。))したりだとか、ものすごい勢いで改造レバーレスが蔓延したのと、上の左右優先問題が重なった結果一部のコントローラーの禁止処置となった感じである。 ---真っ先にこの改造コントローラーを止められたのがウメハラだったのも、この騒動を加速させた原因ではある。 ---後に「上+下・左+右同時入力はそれぞれニュートラル」「上下左右に割り振れるボタンは各1個」「ボタンは11個まで、同じ役割のボタンは設定不可」「マクロ入力不可」という規定が誕生している。 -『タイプアーケード』は2024年4月1日午前5時59分にオンラインサービス終了予定。『タイプアーケード』はオフライン稼働に対応していないため、稼働終了となる。
*ストリートファイターV 【すとりーとふぁいたーふぁいぶ】 *ストリートファイターV タイプアーケード 【すとりーとふぁいたーふぁいぶ たいぷあーけーど】 |ジャンル|対戦型格闘ゲーム|&amazon(B017951IX6)|&amazon(B076X1SG3B)&br;&amazon(B081QHDVQH)| |対応機種|プレイステーション4&br;Windows(Steam)&br;アーケード|~|~| |発売元|カプコン|~|~| |開発元|カプコン&br;ディンプス|~|~| |発売日|【CS】2016年2月18日&br;【AC】2019年3月14日|~|~| |定価|7,990円&br;(2018年6月25日~)2,990円&br;(2023年5月16日~)1,990円|~|~| |プレイ人数|1~2人|~|~| |判定(変更前)|なし|~|~| |判定(変更後)|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |~|BGCOLOR(paleturquoise):''改善''|~|~| |ポイント|発売直後は「未完成」&br;シンプルな駆け引きに再構築&br;個性と意外性のある登場キャラクター|~|~| //|備考|AC版は2024年4月1日に稼働終了|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ストリートファイターシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- //※文末の語尾の修正を繰り返している方へ。~ //記載内容に直接かかわらない部分で細かな編集を繰り返すことはルール上も控えるべき行為として定められています。~ //下書きは大勢が編集する都合で履歴が短時間で流れやすいため、内容の追記以外の部分で細かい編集を繰り返すことは控えて頂けますようお願いします。~ //これ以降も繰り返される場合、規制依頼も視野に入りますのでご注意ください。 **概要 『ストリートファイターIV』の続編。登場キャラクターやゲームシステムなどを一新した。ストーリーとしての時系列は『IV』の次で、『III』には登場しなかったシリーズにおける悪の組織・シャドルーの壊滅までの物語が描かれた。~ シリーズでは初めて運営型ゲームとしてシーズン制を採用。細かいバージョン違いで複数のゲームが存在していた従来と異なり、『ストリートファイターV』としてプレイアブルなゲームは1つだけである。~ このシーズンパスは第5弾まで発売され、途中タイトルが『ストリートファイターV アーケードエディション』『ストリートファイターV チャンピオンエディション』と改題され、複数のDLCを含めたパッケージ版としても販売された。~ 当作品はナンバリング作品で初めて家庭用ゲーム機・PC版が先行で発売され、アーケード版『ストリートファイターV タイプアーケード』は3年遅れの2019年3月14日に稼働開始した。 **登場キャラクター 発売当初から使用できるキャラクターは16体。 以降DLC(有料)によるアンロックとしてシーズンごとに6体が配信され、最終的には45体+1体((シーズン5より選択可能なキャラの1体のイレブンは固有の性能を持たないため例外とする。))のキャラクターから選択することができる。 -初期キャラクター(無料) |[[ストリートファイターII]]シリーズから登場|リュウ、春麗、ケン、ザンギエフ、ダルシム、キャミィ、バルログ、ベガ| |[[ストリートファイターZEROシリーズ>ストリートファイターZERO3]]から登場|ナッシュ、バーディー、かりん、レインボー・ミカ| |新規キャラクター|ラシード、ララ、ネカリ、F.A.N.G.| -追加キャラクター(一部除いてDLC) |ストリートファイターIIシリーズから登場|ガイル(S1)、バイソン(S1)、豪鬼(S2)、サガット(S3)、ブランカ(S3)、エドモンド本田(S4)| |[[ストリートファイターIIIシリーズ>ストリートファイターIII 3rd STRIKE]]から登場|アレックス(S1)、いぶき(S1)、ユリアン(S1)、ギル(S4)、オロ(S5)| |[[ストリートファイターIV]]シリーズから登場|ジュリ(S1)、セス(S4)、ポイズン(S4)| |ストリートファイターZEROシリーズから登場|さくら(S3)、コーディー(S3)、ダン(S5)、ローズ(S5)| |新規キャラクター|コーリン(S2)、エド(S2)、アビゲイル(S2)、メナト(S2)、是空(S2)、ファルケ(S3)、G(S3)、影ナル者(S4)、ルシア(S4)、イレブン(S5)、あきら(S5)、ルーク(S5)| #region(本作からの追加キャラ) -ラシード --中東の王族の青年。パルクールのような身のこなしと風を起こす攻撃で戦う。アレックス、アベルに続く『ストV』における主人公的存在とされている。 --機動力を重視したキャラクターで、踏み込むのではなく走るタイプの前ダッシュ、他のキャラにはできない様々な機動を可能にするVスキルなどが特徴。Vトリガー(I)では竜巻を起こし、飛び道具として使うのに加えて竜巻に触れた状態で必殺技を出すと必殺技を強化させる事ができる。 --『6』にもシーズン1の追加キャラクターとして登場。本作においては「イウサール」はVトリガーIとなっている。 -ララ・マツダ --日系ブラジル人の柔術使いの女性で、『ストIII』シリーズに登場したショーンの姉。柔術に帯電体質による電撃攻撃を加えた格闘スタイルで戦う。 -ネカリ --古代の部族の戦士を思わせる正体不明の格闘家。 --Vトリガーを発動するとラウンド中に永続で強化されるのが特徴((VトリガーIIの追加以降はIIのみ永続でIは時間経過で解除されるように変更された。))。バランスの良い技構成とそれを補助する飛び道具のVスキルなど、見た目のアクの強さとは裏腹に本作ではスタンダードな部類に入るキャラクター。Vトリガーで性能が強化されるためか通常状態での性能が控えめに設定されているのが弱点。 -F.A.N.G --シャドルーのNo.2を自称する怪しい中国人。格闘スタイルは毒手で、相手に時間経過によるスリップダメージを与えるのが得意。2という数字に拘りがあり、各アクションも2段技が多い。 --コミカルな言動とは裏腹にゼネラルストーリーでは非情な悪役という側面も併せ持つ。 -コーリン --金色の長髪・色白の肌が特徴の美女。ゼネラルストーリーでは「ヘレン」と名乗っていた女性だが、その正体は『ストIII』シリーズに登場するギルの秘書。ギルと同じ凍気の能力で戦う。 --近距離型のキャラクター。Vトリガーなどで発生するスタンゲージを時間経過で減らないようにする氷やられ、氷面を滑るように前進する必殺技があるなど氷結能力を活かしたアクションが特徴。 -エド --『IV』のバイソンのエンディングに登場した、バイソンに保護されているシャドルーの実験体の少年。ゼネラルストーリーにも登場したが、プレイヤーキャラとして参戦した際にはさらに身体が巨大化している。 --必殺技を出す際にコマンド入力が一切必要ないのが特徴。必殺技、Vスキル/Vトリガーなどでサイコパワーを発射する飛び道具も多数持つなど性能的にはスタンダード系。 --『6』に参戦した際にはリーチの長いパンチと各種飛び道具で闘うアウトボクサーという特徴を与えられたが、本作時点ではボクサーであるにもかかわらずキック系のワザも使うキャラクターとなっている。 -アビゲイル --ファイナルファイトからまさかの登場。大柄なボディでコマ投げも持っているが、基本は打撃系のパワーキャラ。VスキルIIでタイヤを召喚可能。 -メナト --『ZERO』シリーズに登場しているローズの弟子の少女。同じくソウルパワーを扱い、また水晶玉を武器としている。バステト神がモチーフと思われるエジプトと猫を思わせる雰囲気。 --水晶玉を飛ばす通常技はリーチが非常に長く、いわゆるドリルキックを持つなど性能は一見ダルシムにも近いが、水晶玉は必殺技「ソウルスフィア」で飛び道具として飛ばしつつ、設置したものを「ソウルスフィア・アンク」で引き戻しながら攻撃することで本体→水晶→本体という流れで隙間のない連係を行うなどよりトリッキーな使い方も可能。 -是空 --『ZERO2』のガイのエンディングに登場していた、武神流忍術の師範で第38代伝承者。本作では老いた状態と若い状態を自在に変えられるという能力を持っている。 --対戦中も必殺技「宿命」で老状態と若状態を自由に行き来できる、ガイと『ZERO』シリーズや『IV』シリーズに登場した元の特徴を足したようなキャラクター。若状態がガイに近い接近戦を重視した性能で、老状態はリーチの長い蹴り技や無敵技を持つなど遠距離戦も可能な守りにも秀でた性能。 --カプコンのアーケードゲーム『[[ストライダー飛竜]]』および同企画者のアーケードゲーム『[[キャノンダンサー]]』をオマージュしたと思われるアクションを多数持っている。 -ファルケ --エドと同じシャドルーの実験体の少女。エドと同じく年齢に比べて大きく成長している。 --エドと同じく必殺技を出す際にコマンド入力が一切必要ないのが特徴。パンチボタンを押しっぱなしにしてから離すことで飛び道具を発射できる。 -G --アンクルサム風の謎の男。『ストIII 3rd』のQのセルフオマージュキャラで、Qが何もかもが語られない謎の存在だったのに対し、Gは「世界中の格闘家と闘ってみた動画を撮影している世界大統領を名乗る動画投稿者」という語られている内容の全てが謎な存在である。Qとの関係性まで謎。 --プレジデントレベルという固有システムがあり、必殺技「G・チャージ」でレベルを上げることで他の必殺技の性能を強化していくことができる。上下段への突進技・追撃可能なコマンド投げ・QのPAと似たVスキルIIやSA3と似たVトリガーIIなど、アクションにはQのモチーフが多数見られる。大柄で技も大振り、機動力が低いという弱点もQ譲り。 -影ナル者 --通称「カゲ」。従来の「殺意の波動に目覚めたリュウ」に相当するキャラだが、本作でリュウが殺意の波動を克服・決別したことで、彼が持っていた殺意の波動が具現化した存在という設定。 //-セス //--『ストIV』のボスキャラクターとして登場したが、本作では身体が女性型に換装されている。通常使える必殺技が[[デモンクレイドル>ヴァンパイアハンター]]や[[ムダムダ>ジョジョの奇妙な冒険 (AC)]]などカプコン製のストリートファイター以外の作品をモチーフにしたものに一新している、VスキルIで相手の必殺技を吸収して使用できる(全キャラ分用意されている)など、他キャラクターの必殺技を用いるという特徴は保ちつつ動きや性能は一新されている。 -ルシア・モーガン --『[[ファイナルファイト タフ]]』より参戦したメトロシティ警察特殊犯罪捜査課の敏腕女性刑事。ブルックリン訛りという事でゲーム中では関西弁で喋る。 --マイナーな原作ながらVスキルが原作のコンビネーションの連続キック、CAが技名含めてスーパーメガクラッシュを忠実に再現しているなど原作アクションの再現度が高い。 --余談ながらVトリガーIが[[バーニングファイト]]というどこかで聞いた名前になっている。一部でファイナルファイトとの類似性が弄られているが故のネタというわけでもないだろうが…。 -風間あきら --『[[ジャスティス学園>私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES]]』シリーズからのゲストキャラで、バイクのライダースーツに身を包んだ太極拳使いの女子高校生。『[[燃えろ!ジャスティス学園]]』に準じて聖純女学院に転入した後の時系列となっている。 --VトリガーIやCAで兄である外道高校総番長の「醍醐」も登場する。 --VスキルIIでエアバースト、VトリガーIで愛と友情のツープラトンなど、原作のシステムがVシステムで再現されたキャラクター。 -ルーク・サリバン --『V』最後の追加キャラで、参戦時には「シリーズの未来を担う存在」という触れ込みがされていた。後に『[[ストリートファイター6]]』の主人公的存在として登場する。 --ルークのみVトリガー発動中のVゲージが時間経過では減らず、攻撃を当てると増える・攻撃を食らうと減るというシステムになっている。 ---実は修正前は攻撃を食らうとVゲージが減る仕様が無く、公式大会直前にも拘らず緊急の下方修正が行われた。結果的に『6』のドライブゲージの仕様を取り入れたものになったが。 --没になった『[[CAPCOM FIGHTING ALL STARS>CAPCOM FIGHTING Jam]]』に登場予定だった「ルーク」とは全くの別人。((『CFAS』のは「ROOK」、本作のは「LUKE」で綴りも異なる。)) -イレブン --『III 3rd』に登場したトゥエルヴの一世代前にあたる人造生命体。トゥエルヴのスーパーアーツ・XCOPYと同様の変身能力を持ち、ゲーム中ではVスキル・Vトリガーを含めて毎試合使用キャラクターがランダムで変化するという[[鉄拳シリーズ]]の木人に相当するキャラクター。 #endregion **ゲームシステム -EXゲージ --攻撃を当てるなどの方法で上昇。3本までストックでき、1本消費してEX必殺技・3本全て消費して超必殺技のクリティカルアーツ(CA)を使用できる。クリティカルアーツはスーパーキャンセル(必殺技をキャンセルして発動できる)が可能。ラウンド間の持ち越しが可能。 --削りKOが基本的に不可能な本作でクリティカルアーツのみ削りKOが可能、クリティカルアーツにはそれまでのコンボ補正が大きくかかっていても一定のダメージが保証されるなど、確実なKOを狙うためにCAを使える状態を保つ事で優位に立つことができるが、便利なEX必殺技を使用するとクリティカルアーツを使用できなくなってしまうという駆け引きが形成されている。 -Vゲージ --EXゲージと並ぶ第二のパワーゲージ。Vスキルを成功させる、ダメージを受ける、クラッシュカウンターを発生させるなどの方法で上昇する。ラウンドごとに空にリセットされる。 --Vトリガー(満タンの状態で全て)、Vリバーサル(1ブロック)、Vシフト(1ブロック)を使用時に消費する。 --各キャラクター・各Vトリガーごとに最大ブロック数が2または3((ダンのVトリガーIのみ最大1ブロック。))と異なる。 -Vスキル --中P+中K同時押しで発動できる。キャラクター固有のアクション。 --シーズン4から全キャラにVスキルIIが追加され、対戦開始前に2種類のVスキルから使うものを選択することができる。 -Vトリガー --Vゲージが満タンまで溜まっている時に強P+強K同時押しで発動できる。Vゲージが残り時間に変化し発動時間中に一部性能が向上したり専用の技を使えるなどパワーアップ状態になるものや、即座に技が発動してゲージが空になるものなど、キャラクターによって性能が異なる。 --シーズン3から全キャラにVトリガーIIが追加され、対戦開始前に2種類のVトリガーから使うものを選択することができる。 -Vリバーサル --Vゲージを1ブロック消費してガード中に前+パンチまたはキック3つ同時押しで発動できるガード硬直中から反撃する、いわゆるガードキャンセル攻撃である。Vリバーサルで与えたダメージは通常技による削りと同様の仮ダメージであり、VリバーサルによるKOは不可能となる。 -Vシフト --シーズン5アップデートで追加されたシステム。Vゲージを1ブロック消費して強P+中K同時押しで発動できる。残像を残しながら高速で後退するバックステップの強化版のようなもので、出始めは相手の攻撃が当たらなくなる。 --Vシフトで相手の打撃技の回避に成功するとVゲージが1ブロックの半分回復すると同時にスローモーション演出が入り、Vシフトブレイクという専用の反撃技が使用可能になる。 -クラッシュカウンター --一部の通常技の強攻撃などクラッシュカウンターに対応した技をカウンターヒットさせるとクラッシュカウンターが発生。Vゲージが大きく増加する、のけぞりが派手になりその後追撃しやすくなるなど通常のカウンターに追加効果が加わるようになる。 -その他固有システム追加以外の本作の特徴的な要素 --必殺技による削りダメージでのKOは不可能になった。 --通常技の近距離・遠距離での変化が無くなった。この仕様は『[[ZERO2>ストリートファイターZERO2]]』以来。 --投げ(弱パンチ+弱キック)は方向キーをどの方向に入れていても投げ掴みモーションが発生するようになった。これにより投げとそれ以外に両対応する手順が困難なものに変わった。 --通常技の中攻撃・強攻撃はガードさせた際に削りダメージが発生するようになった。この削りダメージは仮ダメージ((相手の攻撃がヒットしてダメージを受けなければ実ダメージとならず、攻撃に当たらなければ時間経過で通常の体力ゲージに回復する。『IV』でセービングアタックで相手の攻撃を取った際に受けるダメージと同様。))である。 --相手が画面端を背負っている時に相手に方向にジャンプした場合でも相手の裏側に着地するようになり、めくり攻撃を仕掛けられるようになった。また、めくりによる逆ガード要求の攻撃がヒットするとCROSS-UPというシステム表示が行われるようになった。 --体力ゲージ下に気絶値の蓄積を示すスタンゲージが表示されている。『III』以来の復活。『IV』と同様、気絶しても連続ヒット数およびコンボダメージ補正は継続される。 --後の調整で昇龍拳など1Fから全身無敵判定が発生していた技は、EX版でのみ1Fから全身無敵判定になるように変更された。 --ストIVでは誤差0-1fの目押しが要求された通常技連携だが、ストVでは3f先行入力が可能になり難易度が緩和された。同じく連打キャンセルからでも必殺技キャンセルが成立するようになり、コアコパ昇龍等も容易になった。 **ゲームモード -ストーリーモード --キャラクターを選択してそれぞれの物語を楽しむ「キャラクターストーリー」と、指定されたキャラクターを使って対戦しながら一つの大きな物語を追っていく「ゼネラルストーリー」の二つが用意されている。 -ネットワーク対戦 --いわゆるルームマッチに相当する「バトルラウンジ」、ランダムな相手と戦い勝つことで得られるLP(リーグポイント)と順位を競う「ランクマッチ」、ランダムな相手と戦うがポイント変動なしの「カジュアルマッチ」の三種類が存在する。 -アーケードモード --次々と登場する相手に勝ち抜いていく、対CPUにおける通常の遊び方。シーズン3でのアップデートで追加された。 --『ストリートファイター』『~II』『~ZERO』『~III』『~IV』『~V』の6つのコースが存在し、各コースごとに使えるキャラ・相手として登場するキャラが限られている。それぞれのシリーズに登場したキャラで構成されており、『V』のコースでのみ全キャラが登場する。~ 初代コースにファイナルファイトシリーズに登場したキャラも加えられている、IIIコースのキャラとしてIIIに登場したキャラの関連人物であるララ、コーリン、ポイズンも加えられているなど、人数確保のためかやや無理矢理さも見られる。 -チャレンジモード --課題通りの連続技を決めていく「トライアル」、体力を持ち越して連続して相手と戦う「サバイバル」((当初は1モードとして独立しており、後にチャレンジモード内のモードに変更された。))、期間限定でファイトマネーを支払うことで強力なCPU専用キャラや勝つことでコスチュームなどの報酬を得られるキャラと戦える「エクストラバトル」(現在は新規開催なし)など、特殊な遊び方が可能なモード。 **評価点 -ロールバックネットコード、クロスプレイの採用 --従来のディレイ式と比べて通信による操作遅延が発生しにくいロールバック式のネットコードをシリーズ初採用している。 --異なるハード間での対戦にも対応し、対戦人口の底上げがなされている。 -駆け引きのシンプル化 --従来に比べて各アクションを用いた駆け引きの構造がなるべくシンプルになるように変更されており、ゲームルールを理解しやすくなった。 --新システムのVトリガーは1ラウンドで1度は必ず使える逆転要素として位置づけられている。前作の「ウルトラコンボ」はハイリスクハイリターンなぶっぱなしまたはコンボパーツという使用用途だったが、Vトリガーは発動自体はローリスクでVトリガー専用のアクションから逆転の可能性を導くものとなっており、自キャラのVトリガーを使いこなすのが上達のきっかけとして理解しやすい。 ---ZEROシリーズ以来の導入となるガードキャンセル攻撃のVリバーサル、シーズン5から追加されたVシフトなどの防御システムを使用する際にはVゲージを消費するためVトリガーの発動が遠のく。このため、Vゲージを攻めに使うか守りに使うかという駆け引きが形成されている。 --投げの駆け引きでは、『III 3rd』『IV』シリーズにおいて「しゃがみグラップ」(投げ抜けを仕込んだ弱攻撃)があるためこれが駆け引きの中心となり、複雑さ・難しさを上げる要因の一つにもなっていたが、この仕様が撤廃された事で基本的な「有利を取って打撃と投げの二択」が強力な攻めとして機能するようになり、攻め方や駆け引きの構造を理解しやすくなった。 ---この打撃と投げの二択に対応できる「遅らせ投げ抜け」というテクニック((ガード後や起き上がり後は僅かな間投げに対する無敵時間があり、その無敵時間の間だけガードしてから投げを入力することで、打撃にはガード・投げには投げ抜けと両対応が可能。))があるが、それに対して後ろに歩くことで投げスカりモーションを暴発させるという「シミー」と呼ばれる攻め方も使われるようになり、現在では格闘ゲームにおける基礎知識の一つとなっている。 ---『IV』と同様にガード硬直後の投げへの無敵時間が短く、有利フレームが取れる通常技をガードさせてからの「当て投げ」が強力だが、『IV』シリーズでは投げを食らった後に受け身が取れず起き攻め込みでリターンが高い代わりにテクニックで投げが抜けやすいという、奥深い反面マニアックなバランス取りとなっていた。本作では投げ自体を抜けにくくなったが受け身が取れるため、次に発生する駆け引きも単純でありテンポも良い。 ---当初は「ジャンプグラップ」と呼ばれる仕様の穴を突いた複合防御がいくつか存在したが、バージョンアップで撤廃される調整が行われている。また、投げた後に再び投げを重ねるという通称「柔道」と呼ばれる起き攻めがあったが、これも不可能になるよう調整されている。 ---余談だが、有利フレームを取ってから垂直ジャンプする(これにより投げスカりモーションを暴発させる)という攻め方は『ストIV』経験者ほど引っかかりやすく効果てきめんだった事から「原人狩り」と呼ばれていた。旧作を遊んでいたプレイヤーが有利にならないようにした変更が功を奏したと言える。 --弱・中・強の通常技の位置づけが見直されており、各強度のリスクリターンがより顕著になるような調整が行われている。 ---前作『IV』では弱攻撃から中攻撃や強攻撃に繋がるルートが多数見られたが、本作では基本的には弱攻撃からはキャンセル必殺技にしか繋がらないため、発生が早い・硬直が短いというリスクの少なさに合わせてリターン自体が全体的に控えめになった。 ---リーチが短めの中攻撃は近距離で当てた際に別の通常技が連続ヒットするように調整されているものが多い。目押しで繋がるルートが増えたことで複雑さも増しているが、慣れれば連続技の面白さも楽しめる塩梅に作られている。また、先行入力の猶予が多めに取られていることで目押しの難しさも格段に下がっている。所謂「連キャン」から更に必殺技キャンセルが可能になったのもありがたい所。 ---強攻撃は新システムであるクラッシュカウンターの恩恵を大きく受けており、相手の技に合わせて当てた時のリターンが大幅に増加している。 -変化球気味の登場キャラクター選抜、個性を重視した特徴付け --リュウや春麗、ザンギエフなどのストIIからの定番人気キャラクターが登場する一方、『ZERO』シリーズでガイルの代わりに登場していた(そして設定的には死亡していたはずの)ナッシュがまさかの再登場を果たす、『IV』で参戦を熱望されながらも登場しなかった『[[ZERO3>ストリートファイターZERO3]]』の人気女性キャラのかりん、レインボー・ミカやDLCで『III』の主人公であるアレックスが登場するなど、『IV』とは一味違った方向性の登場キャラクター選抜が行われている。 --ガイルのようなタメキャラではなくなった上に飛び道具のソニックブームだけでなくVトリガーで高速移動のソニックムーブを使えるナッシュ、食いしん坊キャラという設定になりVスキルによってバナナの皮やソフトドリンクの空き缶などの飛び道具が使えるバーディー、象徴的な必殺技の紅蓮拳がVトリガーでのパワーアップという形で搭載されているかりん、設定上存在していたタッグを組んでいる女子レスラー・大和ナデシコをVトリガーで召喚して攻撃させるミカなど、発売初期から登場するZEROシリーズ出身のキャラは本作ならではの際立った個性が与えられている、ある意味本作を代表するキャラクター達である。 --従来のお馴染みのキャラクターも、リュウと竜巻旋風脚のモーションや性能が全く違うケン、ヨガファイアーを放物線の軌道で放つダルシム、歩きが遅い代わりに攻撃などをすり抜けるダッシュが可能なベガ、爪あり・爪なしを任意で切り替えて使用可能な必殺技が異なる二つの状態を持ったバルログなど、従来とは違った性能が持たされている。 ---ビジュアルも変更されているキャラが多く、初期キャラでも「シリーズのアイコンとして路線変更しない」と明言されたリュウ・春麗・ザンギエフ以外はケンですらコスチュームに大きな変更が入った。(旧来のコスチュームも入手可能) --後にDLCとして追加されるキャラの中には、ガイの師匠としてNPCキャラとして登場していた是空、『[[ファイナルファイト]]』の5面ボスであるアビゲイル、『III』のボスキャラクターであるギル、家庭用専用タイトル『[[ファイナルファイト タフ]]』のプレイヤーキャラであるルシア、果ては『[[私立ジャスティス学園>私立ジャスティス学園 LEGION OF HEROES]]』のあきらなど、過去シリーズからの登場したキャラクターも意外なチョイスが目立つようになる。 ---画面上の体力ゲージに及ぶ巨体のアビゲイル、炎属性・氷属性という独自システムを持つ関係で左右の立ち位置で技モーションが異なるギルをはじめとして、これらのキャラクターには従来にないような個性が付けられている。 -キャラクターの多さ+Vシステムのバージョンセレクトによる戦術の幅広さ --最終的な使用キャラクターの数は『ウルIV』を越える45体。加えてアップデートでVスキルとVトリガーとして使えるアクションを2×2から選べるようになったため、使えるキャラクターのバリエーションは非常に多岐に渡る。Vトリガーを始めとしたキャラごとの個性的なアクションを楽しんだり、自分に合ったキャラクターや組み合わせを探すなど、遊び方のバリエーションも広い。 -コスチュームやステージなどの追加ビジュアルの豊富さ --ハロウィンなどのテーマに沿ったものやカプコンの他作品のキャラクターのコスチューム、カプコンプロツアー、ストリートファイターリーグなどのeスポーツ大会を記念して制作されたコスチュームやステージなどが多数制作され、配信されている。 -公式からのフレームデータの公表 --2017年頃から公式ホームページで各キャラクターの各技のフレーム表の閲覧できる。また、ゲーム内でも2018年のアーケードエディションへのアップデートの際にトレーニングモードで技を当てた後のお互い硬直差を確認することが可能になった。 ---フレームに関するデータは格闘ゲームを攻略する上で最重要情報であるが、従来は攻略本に記載されているものを使ったり有志で調べたものを利用するなど手間を要しており、手軽に情報を入手できるようになった。 **賛否両論点 -熟練が必要なVトリガー --発動自体は簡単だが、攻撃力が上がるなどの単純なパワーアップは少なく、主にはVトリガー発動を交えたコンボやVトリガー専用技を使った攻めなど、知識や操作を覚えないと使いこなせないものが殆どである。 --前述した通りお互いが使える逆転要素として用意されているため、対戦においては武器としてまず自キャラのVトリガーの使い方を覚えなければ話にならない。しかしながら対戦中・主にラウンド後半以降の特定のタイミングでしか発動できないため、最初のうちは失敗しやすく性能を引き出しにくい。また、相手キャラからのいわゆる「わからん殺し」も喰らいやすい。 ---追加キャラのアビゲイルは当初の性能の高さに、Vトリガーによるギミックも相まってまさに「わからん殺し」を大得意とするキャラクターであり、多くのプレイヤーに苦い思いをさせていた。 --VスキルやVトリガー発動、Vトリガー中の固有技には、通常の必殺技キャンセルとは違ったキャンセル可能技が設定されており、キャラクターの性能を引き出すにはまずこういったコンボルートの学習が必須になっている。 -グラフィック --ストIII/IVに比べると、身長の割に横幅がありすぎる等、ディフォルメに近いキャラ造形となっている点には違和感がある人が多い。 --全体的にアメコミの画風に近いシェーディングがされている。 ---この画風自体は問題ではないが、元よりアニメ絵調のグラフィックを採用したZERO初出でキャラデザイン自体もアニメキャラ的な雰囲気が強いかりんとの相性が良くなく、違和感が強いという声上がる等、一部問題も存在する。 -自由度の高いシステムの廃止 --『IV』における「セビキャン」に相当する「ゲージを消費しての自由度の高いアクションが可能なシステム」が本作では廃止されている。自己強化系のVトリガーを持っているキャラであればキャンセルアクションとして使えるが、単発技の場合はVトリキャンセルにもガードされるリスクが付きまとう。 --しかしながら前作のセビキャンはキャンセル行動による自由度の高さから来るアクションゲームとしての面白さ・強力なアクションを使うためにゲージを溜める駆け引きなどの対戦ゲームの面白さを引き立てていた要素でもあったが、操作量の多さによる難解さやいわゆる「セビ滅」などのローリスクな切り返しから高リターンという一発逆転要素が問題視もされており、賛否両論あった。 -シリーズを通しての主人公であるリュウの性能 --Vスキル(I)が相手の攻撃を受け止めるカウンター攻撃であり、Vスキルで自発的にVゲージを溜めるという動きがやりにくく、使いにくい。また後に追加されたVトリガーII、VスキルIIもカウンター技など、反撃を重視したような性能が与えられている。 --『III』で初登場しリュウ最大の必殺技と言われ人気も高い真・昇龍拳が、本作では昇龍拳のEX版として扱われているのには格が下がったと批判的な声もある。また、灼熱波動拳などケンと同じく炎のイメージもあったリュウだが、本作では電刃波動拳のイメージからかVトリガーなどで電気を纏う能力に統一されており、イメージと異なるという声もあった。 --発売当初は上位キャラの一人であったが、シーズン2以降の調整では大幅に弱体化を施され、長い間評価が上がらなかった。これもあって「あれはリュウのそっくりさん」という意味を含んだ「たかし((リュウの漢字表記が隆である事に由来。))」という蔑称寄りのあだ名が本作から広まっている。 -クリティカルアーツの演出差 --多くのキャラがヒット時にカメラワークを伴う専用演出に移行するが、リュウの真空波動拳などの一部キャラのCA(主に飛び道具が発生するもの)は発動時の演出のみで終わるため与えるダメージの割にあっさりした印象を受ける。 --グラフィックを3D化して以降はこういった3Dを活かした演出が取り入れられているが、演出を見るだけの時間が発生するためテンポが悪いとする声もあり、どちらが良いかは一概に言えない所。 //次作『スト6』では最も高威力の超必殺技(Lv3スーパーアーツ)は全て演出が発生するという形で統一された。 **現在は改善された問題点 -決算期に間に合わせるために急いで発売したのか初期はとにかく問題が多く、プロプレイヤーも苦言を呈するレベルだった。 -地球 --対戦前画面の初期バージョンの背景が地球のグラフィックだったことに由来するミームであり、ロード時間の長さを含めて対戦が始まるまでの時間が非常に長く、プレイヤーは地球をずっと眺めさせられていた。 --現在は改善されている(背景・演出も会場での対決を意識したきらびやかなものに変更)が対戦までの待ち時間自体は前作と比べても長い。 -ブブ --通信エラーで対戦が続行不可能になった際に画面が暗くなりエラーメッセージが表示されるとともに鳴り響く不快な効果音。 --また、対戦中に通信を切断した際のペナルティがうまく機能しておらず、敗北寸前で故意で回線を切断して(相手の勝利も含めて)敗北を無かったことにするという迷惑行為も頻発していた。 --発売当初はオンラインで快適に遊べなかった事から、プロプレイヤーはオフラインで対戦を行うため拠点を東京に移すという動きがあったほど。 -操作遅延 --ロールバックネットコードが採用された事で通信による操作ラグ自体は少なくなったが、そもそも通信を除いても操作に遅延があると言われており、操作感覚がもっさりしているという意見も多かった。 --(ある強豪プレイヤーが登場するまで)「ストVは見てからの差し返しが困難」と言われていた要因の一つ。 --操作遅延を緩和するアップデートが何度か行われて一定の改善が見られている。 --後々発覚した事としてゲームエンジンとして使われているUnrealEngine4がPC以外の環境では遅延が発生するという検証・報告がされており、それが周知されてからはPC版が主流となっている。 -一人用モードのコンテンツ不足 --当初はキャラクターストーリーという決まった組み合わせでボリュームも少なめのモードしかなく、対人戦以外の遊び方ができないと批判意見が多数見られていた。 --大長編となるゼネラルストーリーも発売後に無料DLCで追加という形式になっており、オフライン対戦ができない環境のプレイヤーにとっては先述の通り快適ではないオンライン対戦しかやることがない状態となっていた。 --余談だが、本作はシーズン3にて「アーケードエディション」と改題されたがこれは一見ゲームセンターで稼働するアーケード版のタイトルと見せかけて((『ストIV』シリーズも家庭用の発売が先行した『スーパーストリートファイターIV』のアーケード版の題名が『スーパーストリートファイターIV アーケードエディション』だった。))、''実際は一人用モードのアーケードモードが追加された事を踏まえたタイトルである。''(後にアーケード版が「タイプアーケード」というタイトルで登場している) **問題点 -窮屈で平坦な対戦内容 --シンプルさを重視した弊害として「中~遠距離戦は強攻撃の置きが強い」「近寄ったら打撃と投げの二択」「試合中盤以降はお互いVトリガー発動」など強い行動がはっきりしている傾向があり、駆け引きこそ楽しめるものの派手な見た目と裏腹にダイナミックな展開は起きにくい。全体的に火力が控えめなのも要因の一つ。 --強攻撃はクラッシュカウンターの導入に加えて、本作で導入されているヒットレベルにより弱・中攻撃による牽制に一方勝ちできるようになった事が強力な理由。このため、リターン減少のために途中の調整でクラッシュカウンターは通常のカウンターヒットよりコンボ補正が重くなるように変更された。 ---『3rd』同様、ヒットレベル((攻撃判定が噛み合った場合「弱<中<強<投げ」の強い方が一方的に勝つ(ただし必殺技はどれにも相打ち)という要素。))により同フレームに発生した投げは打撃に一方的に勝つため、投げに対する対抗手段が無敵技や投げ抜け関連の行動しかないという状況を作りやすいのにも一助している。 --また、SFらしいといえばSFらしいのだが、対戦が煮詰まってくるにつれ「中足ヒット確認必殺技ができないと試合にならない」という領域に突入してしまったことからはプロプレイヤーからも苦言が漏れたことがある((スト6では中足全般のキャンセル可能フレームが短縮され、実質的にヒット確認をするには小攻撃を刻む、もしくはリスクを背負った大攻撃からしかできなくなったことによってこの問題は解消されている。))。 -シーズン3のキャラクターのモーションが出来が悪い --ファルケのモーションをはじめとして全体的に動きが硬い印象を受ける。 --さくら、ブランカ、コーディー、サガットと前作からの続投組が多かったので特に目立つ。 **総評 発売してすぐ対戦以外のコンテンツ不足やメインコンテンツであるネット対戦に支障を来すほどの処理の最適化不足などの完成度の低さが露呈し、プレイを避けられるほど大きく評価を落とした作品だが、対戦部分の土台は前作から方向性を変えつつ高い完成度に仕上がっており、随時行われてきたアップデートによりバランス調整や対戦部分以外の問題点が解消されてからは落ちた信頼を取り戻してきた作品である。~ システムや駆け引き部分のシンプル化を行い格闘ゲーム新規のプレイヤーにも参加しやすくしつつ、意外な復活・新キャラクターや各キャラクターの個性を強く発揮させる新システム・Vトリガーなどキャラクター達の個性を重視した事で幅広さと奥深さを目指したという方向性が見て取れ、~ シーズン中期以降のVシステム拡張も含めて各キャラクターの個性的なアクション・プレイヤーの選びうる戦法のバラエティはシリーズ随一である一方、各キャラクターを使いこなす、また各キャラクターに対抗する際には非常に多い知識量が要求されるマニアックな側面もあり、結果としてきちんと楽しむには腰を据える必要がある従来の格闘ゲームらしさも残された作品になっている。~ 観戦映えもする派手さやゲーム外のムーブメントも含めて、eスポーツの盛り上がりの一翼を担った歴史に刻まれる作品であることは間違いない。 ---- **余談 -ララ、コーリン、是空など本作の新キャラの一部は過去作品にてNPCとして登場していたり設定のみ存在していたものを利用して作られたキャラクターが見られる。 --その関係か本作ではシリーズの設定の整理が行われており、公式サイトでは「シャドルー格闘家研究所」と称して[[NPCを含めたシリーズに登場したキャラクターほぼ全ての設定>https://game.capcom.com/cfn/sfv/column/list/cat4763]]が公開されている。 --『ザ・ムービー』や『マウスジェネレーション』等の外伝作品、[[『ファイナルファイト』シリーズ>ファイナルファイトシリーズ]]や『ガンスパイク』等の派生作品、さらにはアリカ開発の『[[ストリートファイターEX]]』シリーズのキャラクターまで網羅されており、アリカの版権表記付きではあるが正式にシリーズ設定に組み込まれることになった。中にはダランのように『V』の設定と深く関連を持たされているキャラクターもいる。 --番外編扱いではあるが[[MARVEL VS.シリーズ>Marvel Comics関連作品シリーズ]]絡みの設定も補完されており、[[クロスオーバー作品>MARVEL SUPER HEROES VS. STREET FIGHTER]]のエンディングでのみ登場した[[元ネタ>龍虎の拳]]通りのダンの妹「[[火引百合子>https://game.capcom.com/cfn/sfv/column/131454]]」まで網羅している。 ---百合子は前述のキャラ図鑑の記述ではしつこく「パラレル設定」であることを強調していたが、後に本作のショップ店員として''正式登場''することになった。 -課金形態について当初は有料でゼニーというゲーム内通貨を購入してキャラクターやコスチュームなどを購入できる仕組みという発表があったが、発売後一度もゼニーによる購入ができないまま、4ヶ月後にゼニーの廃止が発表された。 --ゼニーは無料で入手できるゲーム内通貨であるファイトマネーへの交換が発表された。発売当初の限定版の特典にゼニーが含まれていたため、この措置には批判が相次いでいた。 --次作の『スト6』では無料:ドライブチケット、有料:ファイターコインという形で同様のシステムが問題なく採用されており、本作での導入の前に何らかの法律に抵触していた可能性がある。 -本作からHITBOXなどのいわゆる「レバーレスコントローラー」が対戦シーンで使われるようになった。 --特にストリートファイターシリーズ初の専門プロゲーマー・ウメハラ氏が馴染み深いゲームセンターの筐体と同様のジョイスティックからレバーレスコントローラーにいち早く切り替えて大会で好成績を残しており、大会やランキング上位では一気にレバーレスコントローラー使用が一大勢力となった。 --十字キーやレバーでは不可能な左右・上下の同時入力も可能だったため、これを用いてコントローラー側によるチート的な動きも可能であり、運営側もルールの整備に追われていた。~ 純正のHitboxは左右同時でニュートラルに入る仕様だったのだが、あるプロプレイヤーが制作した自作レバーレスコントローラーが「左右同時入力した際、最後に入れた方を優先する((前歩きからガードするのに「4押しっぱなし6入れで前歩き→6離しでガード」が可能だったので、通常レバーレスやレバーコントローラーより1~2fガードが早く入る。))」という仕様になっていたのが問題視されるきっかけとなった。~ 他にもボタンは増やしやすいため、移動ボタンを増設したりだとか、同じ役割のボタンを増設((これはストIVの辻式用とのこと。))したりだとか、ものすごい勢いで改造レバーレスが蔓延したのと、上の左右優先問題が重なった結果一部のコントローラーの禁止処置となった感じである。 ---真っ先にこの改造コントローラーを止められたのがウメハラだったのも、この騒動を加速させた原因ではある。 ---後に「上+下・左+右同時入力はそれぞれニュートラル」「上下左右に割り振れるボタンは各1個」「ボタンは11個まで、同じ役割のボタンは設定不可」「マクロ入力不可」という規定が誕生している。 -『タイプアーケード』は2024年4月1日午前5時59分にオンラインサービスが終了した。『タイプアーケード』はオフライン稼働に対応していないため、稼働終了となる。

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