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*サルゲッチュ ピポサル戦記
【さるげっちゅ ぴぽさるせんき】
|ジャンル|>|おサルなアクションRPG|&amazon(B001IDYGBW,image);|
|対応機種|>|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|>|Sony Computer Entertainment|~|
|発売日|>|2009年3月19日|~|
|定価(税込)|パッケージ版|4,980円|~|
|~|ダウンロード版|3,800円|~|
|判定|>|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|~|>|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|>|&bold(){ツンデラ}&br;戦闘がヌルすぎ&br;移動のテンポが悪い&br;鬱陶しいイベント&br;単調なミニゲーム&br;ラスボスだけ極端に難しい|~|
|>|>|>|CENTER:''[[サルゲッチュシリーズ]]''|
|>|>|>|CENTER:''[[SIEワールドワイド・スタジオ作品]]''|
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#contents(fromhere)
----
**概要
シリーズ初のRPGとなるスピンオフ。~
ピポサルがメインで、カケルやナツミといった人間キャラやウッキーファイブは一部の背景にしか出てこない。~
設定などは本編とは関係ないものになっており、スペクターは神様という設定になっている。~
元々2007年12月20日にPLAYSTATION Storeでプロローグ、水の章、砂の章、炎の章が販売される予定だった。~
だが、変更され未定となり2年後に形を変えて発売された。
----
**ストーリー
ピポサルだけが住む"トキシカ王国"。甘やかされて育ったおバカ王子は、国王に修行の旅に出るよう命じられる。~
ところが王子は、おバカすぎて魔物"ピポトロン"の封印を解いてしまう!~
トキシカ王国を救うのだ!
----
**特徴
-ゲームの流れ
--街でクエストの受注をし、クリアしていくことでストーリーが進む。
--強い敵に対抗するためにもレベル上げ、武器や装備の強化、チップ稼ぎをしていかなければならない。
-マップ
--''自由に歩き回れず、ルート選択式''になっている。
---青ルートと赤ルートが存在し、後者はターン数(距離)が短い代わりにエンカウントやイベントが発生しやすく、敵も強くミニゲームも高難度になる。
---ルート上はいつでもポーズでき、セーブも可能。
--ゲートで章間を移動する。章は4つある。
--街ではアイテムの売買、鍛冶(武器・装備強化)、クエスト受注、倉庫(アイテム預け/引き出し)を行うことができる。街に入ると体力(ガッツ)が全回復する。
---鍛冶屋では武器や装備を2つ合成することで強化を行う。使うにはチケットが必要。合成結果はランダムで、運勢に左右されやすい。
---ガッツが尽きると最後に行った街に戻されるようになっている。
--マップ上の所々にアイテムの売買をしているサルがおり、話しかければピポダッチとなり戦闘に参加してくれるようになる(後述)。
--宝箱の鍵を持っていれば、マップ上にある宝箱を開けることが出来る。宝箱からは武器や装備がランダムで出てくる。
--スペクターの貯金箱を用いることでダンジョンを解禁できる。
---ダンジョンは自由に歩き回れるが、入るたびに地形が変わる。うろついている敵に触れれば戦闘になり、進めているうちに突然ミニゲームが始まったりする。
---脱出はいつでもできる。奥深くに進むほど高難度になり、手に入るアイテムや武器・装備も良い物になる。
--貯金箱を用いることでBGMにメロディを足すことが出来る。最初はほとんどパーカッションしか鳴っておらず寂しい。
-戦闘
--''プレイヤーが必ず先制。''
--攻撃方法は3種類で通常攻撃、必殺技、ピポダッチ召喚。他にアイテムや逃げるコマンドもある。
--敵の攻撃を受けたりすると必殺技ゲージが貯まり、消費して必殺技を使うことができる。全体攻撃できるものもある。
--チップを払うことでピポダッチを召喚することができる。たくさん呼べばそれほど金がかかるが、1ターンに何度も強めの全体攻撃を行えるため、かなり強力。
-イベント
--マップ移動中は様々なことが起こったりする。強制もしくは任意のミニゲーム(サルゲーイベント)や、軽い会話イベントなど。
---ミニゲームの結果や選択によって、プレイヤーに良いことから悪いことまで様々なことが起こる。ミニゲーム成功で悪いこと、失敗で良いことは流石に起こらないが。
----
**問題点
-移動のテンポが悪い。
--マップでの移動が遅くイライラさせられる。マップも無駄に広い。
---おまけに移動中は敵とのエンカウントの他に様々なイベントが起こったりするが、強制のものが多く飛ばせない。時間がかかるミニゲームもあり、鬱陶しくなる。
---街間は貯金箱を用いることで飛ぶことができるが、チップがやや高額。
--移動以外でも、鍛冶屋での演出など長いのに飛ばせない演出もあったり。
-ミニゲームが単調、初見殺し。
--単調なミニゲームが多い上、強制イベントだと嫌でもやらされる。しかもマップ移動していると短時間で何度も同じミニゲームをやる羽目になることが多く、最初は良くてもだんだんと作業感しか無くなってくる。
---そのくせ成功しても経験値しかもらえないミニゲームが多い。面倒臭いならすぐ失敗させるのもアリだが、時間切れまで失敗できないものも…。
--一部の赤ルートでは「とてもむずかしい」が出やすい上、一部のミニゲームではとてつもない反射神経が要求される。
--ミニゲーム開始前はルールと操作方法が書かれるだけで練習もできないため、初見は厳しい。
--ゴーレム戦の大半はなぜかアクション式ミニゲームになっているが、敵のパターンを読めないと一方的にやられやすい。おまけに上下左右の4方向にしか攻撃できず、範囲もかなり狭く空振りしやすい。
---そもそも何故RPGなのにこういう中ボス戦までミニゲームなのだろうか?
-戦闘がヌルく、もはや作業ゲーと化している。
--ピポダッチが強力すぎるため、2体以上の敵や強力な敵には使わない手が無い。通常攻撃は弱い敵1体の時ぐらいしか使いどころが無い。
---2体以上の戦闘ではそこそこチップがもらえるため、ピポダッチを1~2匹呼んでも損は小さいどころか、ゲーム後半ではむしろ延々と黒字になってしまう。なので経験値とチップはマップを移動している間に勝手に貯まる。
---ボスであるピポトロンブルー戦とピポトロンイエロー戦もピポダッチをフルに使えばあっという間に終わってしまう。ラスボス手前まで回復アイテムを使う機会はかなり少なく、ボス戦やダンジョン最深部くらいである。
--必殺技の使いどころがかなり少ない。強いて言うなら序盤でのチップが全然無いときくらいだろう。
--武器や装備に火や氷、毒、麻痺といった属性の概念は存在するが、結果的にほぼ意味を成していない。
-ラスボスだけは、やけに難しい。
--ピポトロンレッド戦とケルベロン戦はかなり強いが、回復アイテムやピポダッチをフル使用すればそのうち終わる。
--その後が問題で、''回復ができないまま''アクション式ミニゲームが''3連続''で続く。ミニゲーム中に回復はできないため、つまりはケルベロス戦をある程度ガッツを残して終わらせないと厳しいという、とんだ初見殺しである。
---特に最後は高レベルでも油断できないほど強い攻撃をしてくる。失敗するとピポトロンレッド戦からやり直しで面倒。
--ラスボス戦後は最後のダンジョンに入れるようになり敵もかなり強いのだが、結局回復アイテムとピポダッチの作業ゲーである。
-アイテム所持枠が小さい。
--アイテムが多く落ちているダンジョンでは満パンになってしまいやすく、いくつか捨てざるを得なくなることになりやすい。
--武器・装備の強化の際も、いちいち倉庫から引っ張って所持品に入れないといけないため面倒臭い。
-戦闘のエフェクトが地味。
--必殺技だけ辛うじて特徴的なモーションだが、それ以外の通常攻撃、ピポダッチ、敵の攻撃はただ叩いたり、波紋、ブレス等と地味である。
-RPGにしてはストーリーが浅い。
--クエストを受けて敵を倒しに行く、というのが大筋なためドラマチックな展開はほとんど無い。終始ただのお使いのような印象を受ける。
--本家シリーズはアクションだが、ギャグとシリアスのバランスが取れた[[初代>サルゲッチュ]]や、ハードな設定や展開が特徴の『[[サルバト~レ>ガチャメカスタジアム サルバト~レ]]』など、ストーリー面もしっかり描く作品も多かった。だが本作はせっかくのRPGなのにストーリーがお粗末と言わざるを得ない。
--ギャグテイストが強いといっても、もう少しストーリーを練れなかったのだろうか。
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**評価点
-戦闘のテンポだけは良い。
--「はやい」に設定すると目で追えないほど高速になるが、ストレスは貯まりにくい。
-所々のギャグ要素
--主人公のピポサルであるサルトリア王子がおバカという設定のためか、ギャグ要素が見受けられる。
---ストーリーも、国王にハリセンで突っ込まれたり、護衛サルが「''この任務が終わったら結婚するんだ''」と死亡フラグを立て魔物に消されてしまうなど。
---イベントでのミニゲームはその傾向が強く、漏れないようにトイレに急ぐゲームや、いたずらや覗きをするか脳内の天使と悪魔に競わせるゲームなどがある。
---必殺技も変な物が多い。ちゃぶ台を返してから殴る「コノバカモーン」、だだをこねるように殴る「バカバカバカー」など。
-ロードが短め。
-あることをすると「ツンデラ」と言う謎の女騎士が登場する。
--その名のとおり勝利すると戦利品を渡してその場を去っていくまさに「ツンデレ」なサルである。
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**総評
ただの作業と化した戦闘、不便な移動システムと、RPGを称するにはあまりにも疑問が浮かぶ作品。~
いちいち現れるミニゲームも何度もやりたいと思えるような出来ではなく、ついには鬱陶しくなり作業感しかなくなる。~
タイトルに期待して買うと損することは間違いないだろう。
また、本編シリーズとかけ離れた完成度に、シリーズの終焉を思わせる一本となってしまった。
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**その後の展開
-本作発売の翌年の2010年にはPS3にてシリーズ次回作『[[フリフリ!サルゲッチュ]]』が発売された。
--だが、こちらも本作同様に微妙な出来で、結果的にスピンオフの乱発で迷走していた『サルゲッチュ』シリーズに止めを刺してしまうことに…。
---さらに、翌年にはコロコロコミックで10年以上連載していた漫画版も終了し、『サルゲッチュ』シリーズは事実上の終焉を迎えてしまった。
*サルゲッチュ ピポサル戦記
【さるげっちゅ ぴぽさるせんき】
|ジャンル|>|おサルなアクションRPG|&amazon(B001IDYGBW,image);|
|対応機種|>|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|>|Sony Computer Entertainment|~|
|発売日|>|2009年3月19日|~|
|定価(税込)|パッケージ版|4,980円|~|
|~|ダウンロード版|3,800円|~|
|判定|>|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|~|>|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|>|&bold(){ツンデラ}&br;戦闘がヌルすぎ&br;移動のテンポが悪い&br;鬱陶しいイベント&br;単調なミニゲーム&br;ラスボスだけ極端に難しい|~|
|>|>|>|CENTER:''[[サルゲッチュシリーズ]]''|
|>|>|>|CENTER:''[[SIEワールドワイド・スタジオ作品]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
シリーズ初のRPGとなるスピンオフ。~
ピポサルがメインで、カケルやナツミといった人間キャラやウッキーファイブは一部の背景にしか出てこない。~
設定などは本編とは関係ないものになっており、スペクターは神様という設定になっている。~
元々2007年12月20日にPLAYSTATION Storeでプロローグ、水の章、砂の章、炎の章が販売される予定だった。~
だが、変更され未定となり2年後に形を変えて発売された。
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**ストーリー
ピポサルだけが住む"トキシカ王国"。甘やかされて育ったおバカ王子は、国王に修行の旅に出るよう命じられる。~
ところが王子は、おバカすぎて魔物"ピポトロン"の封印を解いてしまう!~
トキシカ王国を救うのだ!
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**特徴
-ゲームの流れ
--街でクエストの受注をし、クリアしていくことでストーリーが進む。
--強い敵に対抗するためにもレベル上げ、武器や装備の強化、チップ稼ぎをしていかなければならない。
-マップ
--''自由に歩き回れず、ルート選択式''になっている。
---青ルートと赤ルートが存在し、後者はターン数(距離)が短い代わりにエンカウントやイベントが発生しやすく、敵も強くミニゲームも高難度になる。
---ルート上はいつでもポーズでき、セーブも可能。
--ゲートで章間を移動する。章は4つある。
--街ではアイテムの売買、鍛冶(武器・装備強化)、クエスト受注、倉庫(アイテム預け/引き出し)を行うことができる。街に入ると体力(ガッツ)が全回復する。
---鍛冶屋では武器や装備を2つ合成することで強化を行う。使うにはチケットが必要。合成結果はランダムで、運勢に左右されやすい。
---ガッツが尽きると最後に行った街に戻されるようになっている。
--マップ上の所々にアイテムの売買をしているサルがおり、話しかければピポダッチとなり戦闘に参加してくれるようになる(後述)。
--宝箱の鍵を持っていれば、マップ上にある宝箱を開けることが出来る。宝箱からは武器や装備がランダムで出てくる。
--スペクターの貯金箱を用いることでダンジョンを解禁できる。
---ダンジョンは自由に歩き回れるが、入るたびに地形が変わる。うろついている敵に触れれば戦闘になり、進めているうちに突然ミニゲームが始まったりする。
---脱出はいつでもできる。奥深くに進むほど高難度になり、手に入るアイテムや武器・装備も良い物になる。
--貯金箱を用いることでBGMにメロディを足すことが出来る。最初はほとんどパーカッションしか鳴っておらず寂しい。
-戦闘
--''プレイヤーが必ず先制。''
--攻撃方法は3種類で通常攻撃、必殺技、ピポダッチ召喚。他にアイテムや逃げるコマンドもある。
--敵の攻撃を受けたりすると必殺技ゲージが貯まり、消費して必殺技を使うことができる。全体攻撃できるものもある。
--チップを払うことでピポダッチを召喚することができる。たくさん呼べばそれほど金がかかるが、1ターンに何度も強めの全体攻撃を行えるため、かなり強力。
-イベント
--マップ移動中は様々なことが起こったりする。強制もしくは任意のミニゲーム(サルゲーイベント)や、軽い会話イベントなど。
---ミニゲームの結果や選択によって、プレイヤーに良いことから悪いことまで様々なことが起こる。ミニゲーム成功で悪いこと、失敗で良いことは流石に起こらないが。
----
**問題点
-移動のテンポが悪い。
--マップでの移動が遅くイライラさせられる。マップも無駄に広い。
---おまけに移動中は敵とのエンカウントの他に様々なイベントが起こったりするが、強制のものが多く飛ばせない。時間がかかるミニゲームもあり、鬱陶しくなる。
---街間は貯金箱を用いることで飛ぶことができるが、チップがやや高額。
--移動以外でも、鍛冶屋での演出など長いのに飛ばせない演出もあったり。
-ミニゲームが単調、初見殺し。
--単調なミニゲームが多い上、強制イベントだと嫌でもやらされる。しかもマップ移動していると短時間で何度も同じミニゲームをやる羽目になることが多く、最初は良くてもだんだんと作業感しか無くなってくる。
---そのくせ成功しても経験値しかもらえないミニゲームが多い。面倒臭いならすぐ失敗させるのもアリだが、時間切れまで失敗できないものも…。
--一部の赤ルートでは「とてもむずかしい」が出やすい上、一部のミニゲームではとてつもない反射神経が要求される。
--ミニゲーム開始前はルールと操作方法が書かれるだけで練習もできないため、初見は厳しい。
--ゴーレム戦の大半はなぜかアクション式ミニゲームになっているが、敵のパターンを読めないと一方的にやられやすい。おまけに上下左右の4方向にしか攻撃できず、範囲もかなり狭く空振りしやすい。
---そもそも何故RPGなのにこういう中ボス戦までミニゲームなのだろうか?
-戦闘がヌルく、もはや作業ゲーと化している。
--ピポダッチが強力すぎるため、2体以上の敵や強力な敵には使わない手が無い。通常攻撃は弱い敵1体の時ぐらいしか使いどころが無い。
---2体以上の戦闘ではそこそこチップがもらえるため、ピポダッチを1~2匹呼んでも損は小さいどころか、ゲーム後半ではむしろ延々と黒字になってしまう。なので経験値とチップはマップを移動している間に勝手に貯まる。
---ボスであるピポトロンブルー戦とピポトロンイエロー戦もピポダッチをフルに使えばあっという間に終わってしまう。ラスボス手前まで回復アイテムを使う機会はかなり少なく、ボス戦やダンジョン最深部くらいである。
--必殺技の使いどころがかなり少ない。強いて言うなら序盤でのチップが全然無いときくらいだろう。
--武器や装備に火や氷、毒、麻痺といった属性の概念は存在するが、結果的にほぼ意味を成していない。
-ラスボスだけは、やけに難しい。
--ピポトロンレッド戦とケルベロン戦はかなり強いが、回復アイテムやピポダッチをフル使用すればそのうち終わる。
--その後が問題で、''回復ができないまま''アクション式ミニゲームが''3連続''で続く。ミニゲーム中に回復はできないため、つまりはケルベロス戦をある程度ガッツを残して終わらせないと厳しいという、とんだ初見殺しである。
---特に最後は高レベルでも油断できないほど強い攻撃をしてくる。失敗するとピポトロンレッド戦からやり直しで面倒。
--ラスボス戦後は最後のダンジョンに入れるようになり敵もかなり強いのだが、結局回復アイテムとピポダッチの作業ゲーである。
-アイテム所持枠が小さい。
--アイテムが多く落ちているダンジョンでは満パンになってしまいやすく、いくつか捨てざるを得なくなることになりやすい。
--武器・装備の強化の際も、いちいち倉庫から引っ張って所持品に入れないといけないため面倒臭い。
-戦闘のエフェクトが地味。
--必殺技だけ辛うじて特徴的なモーションだが、それ以外の通常攻撃、ピポダッチ、敵の攻撃はただ叩いたり、波紋、ブレス等と地味である。
-RPGにしてはストーリーが浅い。
--クエストを受けて敵を倒しに行く、というのが大筋なためドラマチックな展開はほとんど無い。終始ただのお使いのような印象を受ける。
--本家シリーズはアクションだが、ギャグとシリアスのバランスが取れた[[初代>サルゲッチュ]]や、ハードな設定や展開が特徴の『[[サルバト~レ>ガチャメカスタジアム サルバト~レ]]』など、ストーリー面もしっかり描く作品も多かった。だが本作はせっかくのRPGなのにストーリーがお粗末と言わざるを得ない。
--ギャグテイストが強いといっても、もう少しストーリーを練れなかったのだろうか。
----
**評価点
-戦闘のテンポだけは良い。
--「はやい」に設定すると目で追えないほど高速になるが、ストレスは貯まりにくい。
-所々のギャグ要素
--主人公のピポサルであるサルトリア王子がおバカという設定のためか、ギャグ要素が見受けられる。
---ストーリーも、国王にハリセンで突っ込まれたり、護衛サルが「''この任務が終わったら結婚するんだ''」と死亡フラグを立て魔物に消されてしまうなど。
---イベントでのミニゲームはその傾向が強く、漏れないようにトイレに急ぐゲームや、いたずらや覗きをするか脳内の天使と悪魔に競わせるゲームなどがある。
---必殺技も変な物が多い。ちゃぶ台を返してから殴る「コノバカモーン」、だだをこねるように殴る「バカバカバカー」など。
-ロードが短め。
-あることをすると「ツンデラ」と言う謎の女騎士が登場する。
--その名のとおり勝利すると戦利品を渡してその場を去っていくまさに「ツンデレ」なサルである。
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**総評
ただの作業と化した戦闘、不便な移動システムと、RPGを称するにはあまりにも疑問が浮かぶ作品。~
いちいち現れるミニゲームも何度もやりたいと思えるような出来ではなく、ついには鬱陶しくなり作業感しかなくなる。~
タイトルに期待して買うと損することは間違いないだろう。
また、本編シリーズとかけ離れた完成度に、シリーズの終焉を思わせる一本となってしまった。
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**その後の展開
-本作発売の翌年の2010年にはPS3にてシリーズ次回作『[[フリフリ!サルゲッチュ]]』が発売された。
--だが、こちらも本作同様に微妙な出来で、結果的にスピンオフの乱発で迷走していた『サルゲッチュ』シリーズに止めを刺してしまうことに…。
---さらに、翌年にはコロコロコミックで10年以上連載していた漫画版も終了し、『サルゲッチュ』シリーズは事実上の終焉を迎えてしまった。