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*エンゲージエランズII ~光輝を担うもの~ 【えんげーじえらんずつー ひかりをになうもの】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&image(https://www.suruga-ya.jp/pics_light/boxart_m/155004773m.jpg)| |対応機種|PC-9801VM/UV、FM TOWNS|~| |発売・開発元|ポニーテールソフト|~| |発売日|1995年2月11日|~| |定価|8,800円(税別)|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -ポニーテールソフトのシミュレーションRPG『エンゲージエランズ ~魅惑の使徒たち~』の続編。全20章構成。 --前作はかなりお気楽な雰囲気のストーリーだったが、本作では全編ほぼシリアスのかなり陰のあるストーリーが展開される。 --舞台となる時代は前作から500年後の時代。本作で登場する仲間は全員前作の仲間の子孫であり、前作との関係を語る仲間もいる。 **システム -本作の特長として、主人公のレオンはそのままでは戦闘能力を一切持たないが、仲間とHをすることでその仲間に変身して戦うことができる。 --ただし、レオンを使って戦闘をしても経験値は一切入らないので、あまり頼りすぎると仲間が育たないというデメリットもある。 ---なお、変身した対象の仲間がレベルアップや装備変更でパラメータが変化してもレオンには反映されないため、変化した仲間の能力をレオンに反映させる場合は再び対象の仲間とHする必要がある。 --この能力はゲームの根幹にも深くかかわってくることとなる。 -戦闘でHPが0になった場合は重傷扱いで戦闘から離脱し、次回の戦闘のみ出撃不可能になる。 --ただし、主人公のレオンとメインヒロインのアーシュラに関してのみHPが0になった場合は即ゲームオーバーとなる。 -前作同様日数制限があり、あまり撤退ばかり繰り返して日数を消費するとゲームオーバーとなる。 **評価点 -システム周辺の改善が図られ、遊びやすさが向上。 --マップ画面でのステータス表示やコマンドウィンドウが半透明のウィンドウ方式に変更されており、前作よりも画面確認範囲が広がっている。 --戦闘時のアニメーションはキャラチップアニメーションからCGアニメーションになり、その動きもなかなかに完成度は高い。 ---前作同様時間がかかるのが嫌な場合にもスキップできるのでそのあたりは安心して楽しめる。 -前作よりもイベントCGのサイズが向上し、CG枚数も大幅に増加。 --前作は小さめのCGしか用意されていなかったが、本作では要所要所のイベントで全画面CGが用意されている。 --また、クラスチェンジ時には2画面分サイズのCGが用意されている。 -BGMも秀逸、86ボード対応なので可能ならば是非そちらで聴いて欲しい。 -胸を打つストーリー展開。 --本作の主人公レオンは前作のラスボスの実験体として身体を作り替えられてしまい、その悲惨な境遇故にかなり鬼畜な性格になっているものの、彼がヒロインたちとの交流を経て人間らしさを取り戻していく過程は胸を打つ。 ---前作と異なり各ヒロインごとのエンディングはなく一本道のシナリオであるが、それでも各々のヒロインは十分魅力的であり、それぞれの背景等も十二分に描写されている。 --最終決戦からエンディングまでの展開については非常に神懸かり的な完成度を誇り、当時としてはかなり斬新で印象に残る展開。感涙系のシナリオとしても名高い。 --ゲーム開始時に出て来るレオンのフルネームには実は重大なネタバレが含まれているのだが、一度ゲームをクリアして初めてそれがわかるという仕込みもなかなか上手い。 **賛否両論点 -原画担当者が前作から交代している。 --頭身が低目かつロリっぽく見えるキャラが多いため、前作をプレイしている場合は違和感を覚えることも。 -前作からのゲーム性の変化 --今作では全MAPの制限ターン数が99固定・勝利条件が敵全滅で統一されており、足並みを揃えて時間を掛ければ撤退再出撃によるレベリングをしなくともクリアできる程度の難度なので、 敵の強さとターン制限が厳し目で、撤退再出撃によるレベリングがほぼ必須であった前作と比較して、SLGとしてのやり応えが薄まったと感じる人もいるだろう。 ---難易度が低くなった分プレイの敷居が下がったともいえるので、この辺りは一長一短ともいえるが。 -やや人を選ぶエンディング --前述の通り印象的なシナリオなのだが、純粋なハッピーエンドとも言い難い内容なので、すっきりしない結末と感じる人もいるだろう。 **問題点 -シナリオの都合上、変身できるキャラのタイミングが極端に遅いケースがある。 --章間のブリーフィングでの会話でフラグが立つキャラと、特定ステージまで進めなければフラグが立たないキャラがいる。 --特に遠距離射撃系のメンバーが2人とも後者のケースに該当しており、活用したいときに変身できないケースもしばしば。 --また、魔術師系のメンバーはシナリオの都合上、変身可能なのは1名のみ((変身できない方の仲間については双子の幼女(2人で1ユニット扱い)で、さらにレオン自身が幼女趣味はないため。なお、レオンが自身のこの辺りの趣味趣向を語る場面は、その手の趣味の人に真っ向からケンカを売るような過激な内容である。))。 --一応、撤退再出撃無しで強制変身イベントまでレオンを一切変身させずにクリアする事もさほど難しくないので、これが原因でクリアが著しく困難になる事はない。 -ユニット格差が大きい --この手のゲームでは避けて通れない問題であるが、本作では重装歩兵が使いにくい。移動力が低く隣接ユニットへの攻撃しかできないため、進軍についていけず戦いに参加する事が難しい。~ 育成しようとすると進軍速度をこのユニットに合わせる必要があるためゲームのテンポが阻害されがち。また、魔防が低いので特に後半の魔法攻撃では大ダメージを受けやすいので運用に気を遣う。 --反面、グラップラーとアサシンは、移動力に優れ攻撃力・物防・魔防も高い水準に育つので非常に使いやすい。 -ボスらしいボスとの戦闘が無い --ストーリー上はボス・中ボス格が出て来るものの、全て章間の会話イベントで退場してしまうのでSLGパートで戦う事が無い。~ 一応最終面で出て来る敵がラスボスに当たるものの、外見がボスらしくなくしかも一種類の(ステータスの差異はあるが)敵が群れて出るだけなので今一つ盛り上がりに欠ける。 -ストーリー的にネタバレになるので詳しく言及しないが、メインヒロインのアーシュラをしっかり育てておかないと最終戦が非常に厳しくなる。 **総評 主人公の性格やストーリー展開にかなりの癖はあるものの、そこで展開されるストーリーは紛れもなく一級品。~ 発売メーカーがややマイナーなために知名度は低いが、隠れた感涙系の名作として挙げるプレイヤーも多い。~ 現在はメーカーがなくなってしまったためにリメイク・配信ともに絶望的なのが惜しまれる。~ メーカー末期に発売された『ポニーテールアンソロジー Vol.3』に他のゲームと共に収録されており、こちらはCD-ROMでデータの取り扱いもしやすいので、これから探すならそちらをお勧めする。
*エンゲージエランズII ~光輝を担うもの~ 【えんげーじえらんずつー ひかりをになうもの】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&image(https://www.suruga-ya.jp/pics_light/boxart_m/155004773m.jpg)| |対応機種|PC-9801VM/UV、FM TOWNS|~| |発売・開発元|ポニーテールソフト|~| |発売日|1995年2月11日|~| |定価|8,800円(税別)|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -ポニーテールソフトのシミュレーションRPG『エンゲージエランズ ~魅惑の使徒たち~』の続編。全20章構成。 --前作はかなりお気楽な雰囲気のストーリーだったが、本作では全編ほぼシリアスのかなり陰のあるストーリーが展開される。 --舞台となる時代は前作から500年後の時代。本作で登場する仲間は全員前作の仲間の子孫であり、前作との関係を語る仲間もいる。 **システム -本作の特長として、主人公のレオンはそのままでは戦闘能力を一切持たないが、仲間とHをすることでその仲間に変身して戦うことができる。 --ただし、レオンを使って戦闘をしても経験値は一切入らないので、あまり頼りすぎると仲間が育たないというデメリットもある。 ---なお、変身した対象の仲間がレベルアップや装備変更でパラメータが変化してもレオンには反映されないため、変化した仲間の能力をレオンに反映させる場合は再び対象の仲間とHする必要がある。 --この能力はゲームの根幹にも深くかかわってくることとなる。 -前作ではクラスチェンジにはアイテムが必要だったが、今作では一定レベルに到達した時点で自動的にクラスチェンジするよう変更された。 -戦闘でHPが0になった場合は重傷扱いで戦闘から離脱し、次回の戦闘のみ出撃不可能になる。 --ただし、主人公のレオンとメインヒロインのアーシュラに関してのみHPが0になった場合は即ゲームオーバーとなる。 -前作同様日数制限があり、あまり撤退ばかり繰り返して日数を消費するとゲームオーバーとなる。 **評価点 -システム周辺の改善が図られ、遊びやすさが向上。 --マップ画面でのステータス表示やコマンドウィンドウが半透明のウィンドウ方式に変更されており、前作よりも画面確認範囲が広がっている。 --戦闘時のアニメーションはキャラチップアニメーションからCGアニメーションになり、その動きもなかなかに完成度は高い。 ---前作同様時間がかかるのが嫌な場合にもスキップできるのでそのあたりは安心して楽しめる。 -前作よりもイベントCGのサイズが向上し、CG枚数も大幅に増加。 --前作は小さめのCGしか用意されていなかったが、本作では要所要所のイベントで全画面CGが用意されている。 --また、クラスチェンジ時には2画面分サイズのCGが用意されている。 -BGMも秀逸、86ボード対応なので可能ならば是非そちらで聴いて欲しい。 -胸を打つストーリー展開。 --本作の主人公レオンは前作のラスボスの実験体として身体を作り替えられてしまい、その悲惨な境遇故にかなり鬼畜な性格になっているものの、彼がヒロインたちとの交流を経て人間らしさを取り戻していく過程は胸を打つ。 ---前作と異なり各ヒロインごとのエンディングはなく一本道のシナリオであるが、それでも各々のヒロインは十分魅力的であり、それぞれの背景等も十二分に描写されている。 --最終決戦からエンディングまでの展開については非常に神懸かり的な完成度を誇り、当時としてはかなり斬新で印象に残る展開。感涙系のシナリオとしても名高い。 --ゲーム開始時に出て来るレオンのフルネームには実は重大なネタバレが含まれているのだが、一度ゲームをクリアして初めてそれがわかるという仕込みもなかなか上手い。 **賛否両論点 -原画担当者が前作から交代している。 --頭身が低目かつロリっぽく見えるキャラが多いため、前作をプレイしている場合は違和感を覚えることも。 -前作からのゲーム性の変化 --今作では全MAPの制限ターン数が99固定・勝利条件が敵全滅で統一されており、足並みを揃えて時間を掛ければ撤退再出撃によるレベリングをしなくともクリアできる程度の難度なので、 敵の強さとターン制限が厳し目で、撤退再出撃によるレベリングがほぼ必須であった前作と比較して、SLGとしてのやり応えが薄まったと感じる人もいるだろう。 ---難易度が低くなった分プレイの敷居が下がったともいえるので、この辺りは一長一短ともいえるが。 -やや人を選ぶエンディング --前述の通り印象的なシナリオなのだが、純粋なハッピーエンドとも言い難い内容なので、すっきりしない結末と感じる人もいるだろう。 **問題点 -シナリオの都合上、変身できるキャラのタイミングが極端に遅いケースがある。 --章間のブリーフィングでの会話でフラグが立つキャラと、特定ステージまで進めなければフラグが立たないキャラがいる。 --特に遠距離射撃系のメンバーが2人とも後者のケースに該当しており、活用したいときに変身できないケースもしばしば。 --また、魔術師系のメンバーはシナリオの都合上、変身可能なのは1名のみ((変身できない方の仲間については双子の幼女(2人で1ユニット扱い)で、さらにレオン自身が幼女趣味はないため。なお、レオンが自身のこの辺りの趣味趣向を語る場面は、その手の趣味の人に真っ向からケンカを売るような過激な内容である。))。 --一応、撤退再出撃無しで強制変身イベントまでレオンを一切変身させずにクリアする事もさほど難しくないので、これが原因でクリアが著しく困難になる事はない。 -ユニット格差が大きい --この手のゲームでは避けて通れない問題であるが、本作では重装歩兵が使いにくい。移動力が低く隣接ユニットへの攻撃しかできないため、進軍についていけず戦いに参加する事が難しい。~ 育成しようとすると進軍速度をこのユニットに合わせる必要があるためゲームのテンポが阻害されがち。また、魔防が低いので特に後半の魔法攻撃では大ダメージを受けやすいので運用に気を遣う。 --反面、グラップラーとアサシンは、移動力に優れ攻撃力・物防・魔防も高い水準に育つので非常に使いやすい。 -ボスらしいボスとの戦闘が無い --ストーリー上はボス・中ボス格が出て来るものの、全て章間の会話イベントで退場してしまうのでSLGパートで戦う事が無い。~ 一応最終面で出て来る敵がラスボスに当たるものの、外見がボスらしくなくしかも一種類の(ステータスの差異はあるが)敵が群れて出るだけなので今一つ盛り上がりに欠ける。 -ストーリー的にネタバレになるので詳しく言及しないが、メインヒロインのアーシュラをしっかり育てておかないと最終戦が非常に厳しくなる。 **総評 主人公の性格やストーリー展開にかなりの癖はあるものの、そこで展開されるストーリーは紛れもなく一級品。~ 発売メーカーがややマイナーなために知名度は低いが、隠れた感涙系の名作として挙げるプレイヤーも多い。~ 現在はメーカーがなくなってしまったためにリメイク・配信ともに絶望的なのが惜しまれる。~ メーカー末期に発売された『ポニーテールアンソロジー Vol.3』に他のゲームと共に収録されており、こちらはCD-ROMでデータの取り扱いもしやすいので、これから探すならそちらをお勧めする。

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