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*バトルスタジアムD.O.N 【ばとるすたじあむ でぃーおーえぬ】 |ジャンル|対戦アクションゲーム|CENTER:&amazon(B000FJ56FU)&amazon(B000FY7JUU)| |対応機種|プレイステーション2&br;ニンテンドーゲームキューブ|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|エイティング|~| |発売日|2006年7月20日|~| |定価|7,140円(税5%込)|~| |プレイ人数|1~4人|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|なし|~| |ポイント|劣化『スマブラ』でしかない出来&br;相変わらずの鳥山明優遇&br;中でも異様な魔人ブウ推し&br;それなりに爽快感はある|~| |>|>|CENTER:''[[少年ジャンプシリーズリンク>少年ジャンプシリーズ]]''&br;''[[ドラゴンボールシリーズ]]''&br;''[[ONE PIECEシリーズ]]''&br;''[[NARUTO -ナルト-シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 週刊少年ジャンプを代表するバトル漫画三本、『DRAGON BALL Z』『ONE PIECE』『NARUTO -ナルト-』が一堂に会した対戦格闘ゲーム。~ コンセプト的にはジャンプ版『[[大乱闘スマッシュブラザーズ>大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ]]』と言えるだろうか(コンセプトだけでなく後述するが操作や一部演出も似通っている)。 #region(参戦作品・登場キャラ) -DRAGON BALL Z --孫悟空 --孫悟飯(少年期) --ピッコロ --ベジータ --トランクス --フリーザ --セル --魔人ブウ(善) -ONE PIECE --モンキー・D・ルフィ --ロロノア・ゾロ --サンジ --トニートニー・チョッパー --ナミ --ウソップ -NARUTO -ナルト- --うずまきナルト --うちはサスケ --春野サクラ --はたけカカシ --我愛羅 --ロック・リー #endregion() ---- **システム -基本システムはオーソドックスな2Dアクションである。 --使える技に「通常攻撃」と「必殺技」があり、それぞれ方向キーとの組み合わせで何種類かに派生する、というシステムはスマブラと全く同じである。 ---システム的に異なるのは必殺技に「技ゲージ」というゲージを使用すること。もちろんなくなると必殺技は使えなくなる。 ---また、技ゲージが一定量以上ある場合は各キャラ最大の大技である「超必殺技」が使える。 ---技キャンセルがあり、通常攻撃→→必殺技→超必殺技と繋げられる。 -地上投げ以外に、対戦アクションには珍しく空中の敵だけを投げられる空中投げが存在する。 --投げのモーションは全員共通で背負い投げ。前方に投げるという事は出来ない。 -最大の特徴と言えるのが、ライフゲージの仕様。 --各キャラクターにライフがあるのは普通の格ゲーと同じだが、ダメージを受けたプレイヤーのライフはアイテムとなってフィールド上に飛び散る。このライフを回収することで自分のライフが回復する……つまり、「ダメージを与えることで自分のライフを回復させる」という異色のシステムとなっている。 ---直接攻撃だと一定量を必ず攻撃したプレイヤーが得ることになるが、転落したりステージギミックでダメージを受けた場合はその全てがフィールド上に残ることになるため、これの奪い合いも戦略となる。 --体力がゼロになったキャラも負けとはならずそのまま動ける。ただし、特定のプレイヤー以外の全員の体力がゼロになったらその時点でKO勝ちとなり試合終了(つまりタイマンでは先に体力が尽きた方の負けである)。 ---それ以外の場合は制限時間(デフォルトで3分)が経過した時点での体力残量が最大のプレイヤーの勝ちである。 -ライフゲージが一定量を越えると「バーストモード」になり、攻撃力がアップし必殺技の攻撃範囲が広がる、チャージ必殺がチャージ無しで出せたりと強化される。 --制限時間はなく、相手からダメージを受けてライフが一定量を下回るまではバーストしたままでいられる。 --ライフが大幅に減少したキャラがバーストしたキャラに必殺技を当てると「リバースアタック」となり、バーストしたキャラからライフを大量に奪うことができる。 -リングアウトした時の演出はスマブラと非常によく似ている(光の柱が落下地点から立ち上る演出)。 --リングアウトすると、ライフの一定量をステージにばら撒いた後、任意のポイントに攻撃判定を伴って復帰することができる。 -その他、フィールド上にアイテムが降って来ることなどはスマブラと同じ。攻撃系アイテムは手に持つことで通常攻撃が変化することも同じである。 -シングルプレイモードに勝ち抜きの「ひとりでバトスタ」以外に、固定ゲージ式でライフ引き継ぎ制の「サバイバルチャレンジ」、時間内に''ひたすら小さな魔人ブウの群れを吹っ飛ばす''隠しモード「タイムチャレンジ」が存在する。 ---- **問題点 -隠し要素解放の仕様。本作を語る上で大抵真っ先にやり玉に挙げられる問題点。本作は初期12キャラしかおらず、隠しキャラが8人存在するのだがこの解放が''完全に運ゲー''。 --シングルプレイモードである「ひとりでバトスタ」をプレイすると、プレイヤーは様々な「ミッション」を''ランダムで''指示される。クリアすると後述のスロットで使えるコインがもらえる。 ---まずこのミッション自体内容が理不尽の塊。ミッションは難易度で三段階に区別されており、もちろん高難易度のものほどクリアした時もらえるコインは多い。簡単なものは「KO勝利しろ」「ガードを使うな」と比較的楽なのだが、高難易度だと「60秒以上しゃがめ」という試合時間中ほぼずっとしゃがんでいなければまず達成困難なものや、ジャンプだけでなく吹っ飛ばし技を食らってもアウトな「地面から離れるな」などこちらの行動を制限するような面倒なものが多い。「リバースアタックを決めろ」「攻撃相殺しろ」に至ってはほぼ完全にAIの気まぐれ依存である。 ---さらにミッションは試合開始時にしか提示されず、これを見逃すと以降どうやっても確認不可。さらに、そのミッションをどれだけ達成できているかも体感でしかわからない。「100回ジャンプしろ」など、「これぐらいで十分だろう」と思ったら''97回''で足りなかったりすることもザラなのでこの仕様は非常に痛い。~ 総じて言うとミッションそのものが''単に面倒なだけで試合を盛り上げるものには全くなっていない''。 --最終戦をクリアするかゲームオーバーになると、獲得したコインを使ってスロットをプレイできる。 ---スロットの絵柄を揃えてもらえるのは基本的に「ハチャチケ」(後述)のみ。まずはこのスロットから「ジャンプマーク」を揃えることから始まる。~ ジャンプマークを揃えると「ボーナスゲーム」に突入。このボーナスゲームで「?」マークを揃えることでようやく新キャラ・ステージにお目にかかれるのだが、''ここにも罠が''。~ 「?」マークには3種類あり、ボーナスゲームを始めるか「?」を揃えるごとに別の種類に入れ替わる。「?」の内訳は「隠しキャラ」「隠しステージ」「''レアハチャチケ''」の3種。~ 隠しキャラ、隠しステージ目当てでもレアハチャチケしか回っていないことはザラにある。しかも揃っても数枚程度しか手に入らない。 ---一応スロット自体は目押し可能な範疇で、チャンス演出さえ来れば簡単に大当たりが揃えられる。だからと言って面倒さが薄れるわけではない。普通に「ひとりでバトスタをクリアする毎に解放」で良かったのでは? --根本的な問題として、''隠しキャラと言ってもオープニングやエンディングに平然と出ている上にひとりでバトスタモードでも普通に乱入してくる''ため、目新しさは全くない。選べない煩わしさの方が大きく、頑張って出してもあまり新鮮味はない。 ---隠しステージも同じく大体のプレイヤーが解放する頃には見た事があるステージばかり。 ---最後に解放される隠し要素は何故かプラクティスでしか選択出来ないステージ「精神と時の部屋」である。わざわざ隠しにする必要はあったのだろうか。 -そもそもゲームオーバーになればスロットが回せるので最終戦に勝つメリットが殆ど無い。 --ミッションが出る事が無く、コインが獲得出来ることも無い。せいぜいエンディングが見られて気持ち的に嬉しいだけ。 --NORMALとHARDには初回クリアに特典があるが、それ以外の難易度及び、二回目のクリアには一切特典が無い。 -「サバイバルチャレンジ」「タイムチャレンジ」も報酬が無いので、言ってしまえばやる意味が存在しない。 -キャラクター選出の疑問点。 --キャラゲーとして見た場合、一部キャラクターの選出に明らかに不満が残る。 ---最もよく言われるのが''ロビンがいない''こと。このゲーム発売時点での麦わらの一味メンバーでなぜか彼女だけが不参戦である。 ---ワンピースキャラに関して言えば、初期キャラが「ルフィ、ゾロ、サンジ、チョッパー」という妙な面子であることもしばしば不満にあげられる。~ ナミとウソップが隠しキャラと言うワンピースのゲームとしてはまずありえない事態である。他作品も初期4キャラなので公平を期しているにしても、4人選ぶなら登場した順番で「ルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップ」辺りが妥当なところだろう。 --女性キャラが全くと言っていいほどおらず、サクラとナミのみ。18号やヒナタ、前述のようにロビンなどもう少し入れられるキャラはいただろうに。 --明らかなドラゴンボール優遇。ナルトとワンピースが各6キャラなのに対し、ドラゴンボールは''8キャラ''。さらにナルト、ワンピースは味方陣営からのみの参戦((一応ナルトサイドの我愛羅は原作でも対立する描写があった為敵サイドとも言えなくはないが))なのに、ドラゴンボールはフリーザ、セル、ブウと敵陣営からも参戦。~ また、ひとりでバトスタのボスキャラもセルorブウで固定であり、ここでもドラゴンボールが優遇されているように感じられる。「精神と時の部屋」がある影響でステージ数も他作品より多い。 ---バーストモードでの演出も、他作品のキャラはオーラを纏うだけなのに孫悟空・孫悟飯・ベジータ・トランクスはキッチリスーパーサイヤ人に変身する特別待遇。ナルトが九尾になったりは一切しない。 ---ワンピースにはクロコダイルやエネル、ナルトには大蛇丸や「暁」といった魅力的な敵キャラがいるだけに残念である。 --そもそもこの時代の格闘アクションで全20キャラというのもかなり少ない。「もう少し出せるキャラいただろう」と各作品のファンなら必ず思うところ。 -世界観やシナリオは全く存在しない。ラスボスは全員セルorブウでエンディングも全員共通である。 --せっかくの共演作品なのだから、少しぐらい掛け合いなどがあっても良かったのではないだろうか。 -ひとりでバトスタの試合内容は対戦場所や対戦相手など、最終戦を除き完全にランダム。チーム戦などのイレギュラーもない。 -クロスオーバー物である事を踏まえてもおかしい原作との相違点 --ナルトの奥義「螺旋丸」は原作のように影分身を使わず本ゲームでは一人で行っている。((原作での下忍時代のナルトは螺旋丸を一人で抑え込むことができず影分身を使い螺旋丸を抑え込んで発動していた。)) --サクラは「内なるサクラ」を自在に操る''スタンド使い''と化している。必殺・超必殺含めてすべてがこの「内なるサクラ」を使った技であり、医療忍術や体術などの原作要素がまるでない。キャラクターとしては個性的で動かしていてなかなか楽しいのだが。 ---勝利台詞も内なるサクラを意識した言葉使いだが、終始無表情のまま。怒り顔が用意されているのに他のキャラクターのように表情が変わる事は無い。 --投げが共通モーションの為、''サンジが手を使って思いっきり敵を投げてしまう''。~ 女に暴力を振らない信念があるにも関わらず女性キャラを蹴ってしまうのはゲームバランス上仕方ないにしても、コックの命である「手」を信念を破ってまで使わせる意味とは一体? -共通モーションがどれも大袈裟で滑稽な動きにされており、はっきり言ってダサい。せいぜい合うのはウソップぐらいである。~ コミカルにしようとしたと思われるが、品がない振り方で如意棒を振るゾロ、''足をバタバタさせながら間抜けに崖から落ちるサスケ''を見たいというプレイヤーはそう居ないだろう。 -プラクティスモードの敵のデフォルト状態がなぜか「オート」になっており、開始早々いきなり殴りかかってくる。もちろんオプションから動きは止められるが、プラクティスなのにそれはどうなのだろう。 -バトルシステムが練り込み不足。 --明らかに理不尽なのがバーストモード。''有利なプレイヤーをより有利にしているだけ''。タイマンなら、バーストモードになった時点で相手は瀕死なのでそこから2、3発殴ればあっという間にKOである。 ---リバースアタックも狙って当てるのが難しい。近距離技((説明書には「近距離必殺技」と明記されているが、ブウの空中通常攻撃も何故かリバースアタックの対象となっている。))でしか発動しない、体力が尽きる間際でないと発動しないと初心者救済には全くなっていない。パーティーゲームを謳いながらそれはどうなのだろう。 ---チーム制ではチームメンバー全員が体力を共有する関係上、''チーム全員が一斉にバーストする''。こうなったらあとはリンチである。 --多段必殺技・超必殺技が状況次第ですっぽ抜けたり、そもそも絶対に繋がらないキャラクターが居る。 --体力が尽きたキャラの復帰が早すぎる。もっと言うと、''KO勝ちが確定する状況でない限り体力がゼロになるリスクが皆無''。むしろリバースアタックの条件が揃うので有利ですらある。他3人の体力をほとんど奪っておきながら、全員同時に倒せないばかりに時間ばかりがかかるという状況が特に対CPU戦でよく起きる。 -一部の操作レスポンスが劣悪。特に左スティック関連。 --左スティックの弾きの感度が甘く、ほんのちょっとの弾きでダッシュするので思うように動かせない事が多い。十字キーを使う事を強いられる。 ---ドラゴンボールキャラはブウを除いて空中で十字横を二度押し、もしくは左スティックを横に弾く事で技ゲージを使った空中ダッシュが出来る。しかし長距離でイマイチ使い勝手が悪く、左スティックでやろう物ならほんのちょっとの弾きで発動するので''暴発してあらぬ方向に飛んでいく事が多い。'' ---逆にいえば他のキャラより速い速度で横に動く事が出来る、外に投げられても戻ってこられるので試合を有利に進める事もある。また、この問題は十字キーを使う場合は起こらない。 --何故か方向キー入力攻撃の判定がシビアで同時押しでないと発動しない。入れっぱなしだとニュートラル攻撃が出る事もザラにある。 --細かい事だが何故かボタンに先行入力が存在し、ボタンを離した後に左スティックを倒すと勝手に対応する技が出てしまう((「□,□,□,→△」を出そうと思っても、入力の仕方が悪いと「□,□,□,→」で四段目に→□が発動してしまう、といった事が起きる。))。前述の方向キー入力攻撃の仕様と非常に相性が悪い。 -ステージは「全くギミックがない無個性なもの」か「ギミック過剰で逆にストレスを感じるもの」の両極端。ステージ総数も11ステージと多くない。 --何のギミックもなく、広さと足場の数だけで差別化されているステージが多い。天下一武道会会場は両端に落ちると電撃のお仕置きがあるが、これも地味。 --逆に後者は「異様な高速で上下スクロールする上、どちらの向きにスクロールするかが頻繁に切り替わる」ジャイアントジャック、「一定速度だが横スクロールし、大ダメージの噛み付き攻撃を正確に放つ大蛇や高速で飛来するので回避困難な丸太が頻繁に飛んでくる」死の森が非常に面倒なステージになっている。 ---ジャイアントジャックは終始スクロールに振り回され続けるため、まともな試合展開が困難な対戦アクション屈指のクソステージと名高い。 -様々なルールをバトルに付与できるシステム「ハチャチケ」がお粗末極まりない。 --「ハチャチケを使って君だけのオリジナルルールでバトルを楽しめ!」が売り文句だが、「常時巨大化」「全員和道一文字所持」などの特殊ルールに「制限時間設定」「サドンデス」「超必殺技の重複禁止」など明らかにオプションで設定すべきような項目が平然と紛れ込んでいる。 ---「サバイバルモード」での全員固定のライフ制が何故か存在せず、アイテム無しルールも無いと痒い所に手が届かない。~ また、効果が重複して無駄になる組み合わせも存在する。(「ミニバトル」&「吹っ飛ばす」など) --チケット選択画面の下部にはハチャメチャ度が存在する。最大にする事でメーターが燃え上がる専用の演出が入るが、それで出来上がるのは''大抵まともに遊べないロクでもないルール''である。これではハチャメチャ度ではなくメチャメチャ度。ハチャチケではなく''メチャチケ''である。 --アイテム所持固定のバトルは''必殺技や超必殺技を一切使う事が出来ない''。「パチンコバトル」の場合、本当にパチンコでチマチマ削り合うだけの戦いになる。バーストしてもなお、''威力が上がったパチンコを撃ち続けるのみ''。 --そもそも「チケット」ということでわかるように、ハチャチケは''消耗品''。ルールを設定するだけでアイテムを消費するということでレアなチケットはなかなか使いにくい。逆に低レアのチケットは隠しキャラ解放の副産物で腐るほど手に入るが、余りまくっても特に使い道はない。 --一度バトルを終える度にチケット選択画面に戻され、一からルールを設定し直すことになる。非常に面倒。 --実は「オートセーブをオンにしてメインメニューに戻る」操作をしない限りセーブはされないため、オートセーブをオフにしておき、バトルを一通り終えたらオプション画面でロードし直すだけで''チケットの枚数制限などあってないもの''にできる。''こんな簡単な穴にすら気づいていなかったのだろうか''。 -AIがあまり強くない。難易度を最強のVERY HARDにしても手ぬるい。 --ただし、HARD以上のラスボスであるブウに関しては巨大化しており、異様な巨体からのリーチ・こちらの数コンボを一撃で取り返すバ火力・絶望すら感じる耐久力・''当たり判定が若干変になっている''とAI以外のあらゆる面で優遇されており手ごわい。 ---- **評価点 -人気の高い3作品が一堂に会し、アニメ同様の声優で喋る。バンク音声からの使い回しも殆ど無い。 --キャラゲーとしてはこれだけでOKという声もあるだろう。それだけに掛け合いなどがないのが本当に残念だが…。 -オープニングの主題歌にこのゲームの為だけに作られた楽曲「Don't give up」が用意されている。 --ボーカルが「影山ヒロノブ」「きただにひろし」と、ドラゴンボール&ワンピースの夢の共演。%%ナルトファンは涙目。%%ムービーもメロディーに合わさるように出来ており、見応え&聴き応えあり。 -簡単な操作も相まって爽快感は高い。とりあえず何も考えず無心にプレイする分にはそれなりに楽しい。 --システムが根本的に破綻しているわけではなく、バーストモードで一気呵成に攻めたてる快感は十分。 --パーティーゲームとしてはいずれも有名作品からの参戦ということもあり、盛り上がることは間違いないだろう。逆に一人でやり込むとなると底の浅さも見えてくるが。 -ハチャチケは上手く使えばカオスで面白い戦いも創出できる。 --「ミニバトル」や「吹っ飛ばす!」にすると全員が吹っ飛びやすくなる。この状態で天下一武道会で両端へ出ようものなら''なんと上に吹っ飛んでリングアウトしてしまう''。その絵面はかなりの爆笑もの。 --「スクロール速度アップ」に「重力倍」を付けてジャイアントジャックをプレイしたりすると、あまりの理不尽さに逆に笑えるレベル。 ---- **総評 本作以前に発売された[[JUMP SUPER STARS]]とは別アプローチのジャンプ版スマブラ。~ ただキャラゲーとしても対戦格闘としてもどうにも練り込みが足りない印象はぬぐえない。~ 誰でもお手軽にそこそこ楽しめる出来ではあるが、クソゲーに近い評価も散見される。 ---- **余談 -「GC・PS2同時発売のスマブラっぽいゲーム」こと[[ドリームミックスTV ワールドファイターズ]]のタカラトミーがメインではないようだが開発に関わっている。 --「ライフを奪い合う」というシステムが酷似している。どれだけタカラトミーがシステム面に口を出したかは不明だが。 -GC版はGC最後の店頭販売ソフトとなった。 -サウンドトラックが発売されていない為、本作の主題歌「Don't give up」が聴けるのは事実上本作のOPのみ。(ただし余計な効果音が入っており、サウンドカット版は存在しない) -当時放映されたCMは主人公が同シリーズのキャラクターとVS…と思いきや対戦相手が別シリーズの主人公になるという内容。~ それぞれの主人公役の声優がナレーションをしており、''ルフィに至っては忍者やビームに驚きまくる''。ゲーム内以外の映像は使われていない。 #region(参考) 孫悟空バージョン&br;&video(https://youtu.be/UJ9YVr3VQ4w)&br;モンキー・D・ルフィバージョン&br;&video(https://youtu.be/oD1GHfQK2ao)&br;うずまきナルトバージョン&br;&video(https://youtu.be/KIe2sQtkgb0) #endregion
*バトルスタジアムD.O.N 【ばとるすたじあむ でぃーおーえぬ】 |ジャンル|対戦アクションゲーム|CENTER:&amazon(B000FJ56FU)&amazon(B000FY7JUU)| |対応機種|プレイステーション2&br;ニンテンドーゲームキューブ|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|エイティング|~| |発売日|2006年7月20日|~| |定価|7,140円(税5%込)|~| |プレイ人数|1~4人|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|なし|~| |ポイント|劣化『スマブラ』でしかない出来&br;相変わらずの鳥山明優遇&br;中でも異様な魔人ブウ推し&br;それなりに爽快感はある|~| |>|>|CENTER:''[[少年ジャンプシリーズリンク>少年ジャンプシリーズ]]''&br;''[[ドラゴンボールシリーズ]]''&br;''[[ONE PIECEシリーズ]]''&br;''[[NARUTO -ナルト-シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 週刊少年ジャンプを代表するバトル漫画三本、『DRAGON BALL Z』『ONE PIECE』『NARUTO -ナルト-』が一堂に会した対戦格闘ゲーム。~ コンセプト的にはジャンプ版『[[大乱闘スマッシュブラザーズ>大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ]]』と言えるだろうか(コンセプトだけでなく後述するが操作や一部演出も似通っている)。 #region(参戦作品・登場キャラ) -DRAGON BALL Z --孫悟空 --孫悟飯(少年期) --ピッコロ --ベジータ --トランクス --フリーザ --セル --魔人ブウ(善) -ONE PIECE --モンキー・D・ルフィ --ロロノア・ゾロ --サンジ --トニートニー・チョッパー --ナミ --ウソップ -NARUTO -ナルト- --うずまきナルト --うちはサスケ --春野サクラ --はたけカカシ --我愛羅 --ロック・リー #endregion() ---- **システム -基本システムはオーソドックスな2Dアクションである。 --使える技に「通常攻撃」と「必殺技」があり、それぞれ方向キーとの組み合わせで何種類かに派生する、というシステムはスマブラと全く同じである。 ---システム的に異なるのは必殺技に「技ゲージ」というゲージを使用すること。もちろんなくなると必殺技は使えなくなる。 ---また、技ゲージが一定量以上ある場合は各キャラ最大の大技である「超必殺技」が使える。 ---技キャンセルがあり、通常攻撃→→必殺技→超必殺技と繋げられる。 -地上投げ以外に、対戦アクションには珍しく空中の敵だけを投げられる空中投げが存在する。 --投げのモーションは全員共通で背負い投げ。前方に投げるという事は出来ない。 -最大の特徴と言えるのが、ライフゲージの仕様。 --各キャラクターにライフがあるのは普通の格ゲーと同じだが、ダメージを受けたプレイヤーのライフはアイテムとなってフィールド上に飛び散る。このライフを回収することで自分のライフが回復する……つまり、「ダメージを与えることで自分のライフを回復させる」という異色のシステムとなっている。 ---直接攻撃だと一定量を必ず攻撃したプレイヤーが得ることになるが、転落したりステージギミックでダメージを受けた場合はその全てがフィールド上に残ることになるため、これの奪い合いも戦略となる。 --体力がゼロになったキャラも負けとはならずそのまま動ける。ただし、特定のプレイヤー以外の全員の体力がゼロになったらその時点でKO勝ちとなり試合終了(つまりタイマンでは先に体力が尽きた方の負けである)。 ---それ以外の場合は制限時間(デフォルトで3分)が経過した時点での体力残量が最大のプレイヤーの勝ちである。 -ライフゲージが一定量を越えると「バーストモード」になり、攻撃力がアップし必殺技の攻撃範囲が広がる、チャージ必殺がチャージ無しで出せたりと強化される。 --制限時間はなく、相手からダメージを受けてライフが一定量を下回るまではバーストしたままでいられる。 --ライフが大幅に減少したキャラがバーストしたキャラに必殺技を当てると「リバースアタック」となり、バーストしたキャラからライフを大量に奪うことができる。 -リングアウトした時の演出はスマブラと非常によく似ている(光の柱が落下地点から立ち上る演出)。 --リングアウトすると、ライフの一定量をステージにばら撒いた後、任意のポイントに攻撃判定を伴って復帰することができる。 -その他、フィールド上にアイテムが降って来ることなどはスマブラと同じ。攻撃系アイテムは手に持つことで通常攻撃が変化することも同じである。 -シングルプレイモードに勝ち抜きの「ひとりでバトスタ」以外に、固定ゲージ式でライフ引き継ぎ制の「サバイバルチャレンジ」、時間内に''ひたすら小さな魔人ブウの群れを吹っ飛ばす''隠しモード「タイムチャレンジ」が存在する。 ---- **問題点 -隠し要素解放の仕様。本作を語る上で大抵真っ先にやり玉に挙げられる問題点。本作は初期12キャラしかおらず、隠しキャラが8人存在するのだがこの解放が''完全に運ゲー''。 --シングルプレイモードである「ひとりでバトスタ」をプレイすると、プレイヤーは様々な「ミッション」を''ランダムで''指示される。クリアすると後述のスロットで使えるコインがもらえる。 ---まずこのミッション自体内容が理不尽の塊。ミッションは難易度で三段階に区別されており、もちろん高難易度のものほどクリアした時もらえるコインは多い。簡単なものは「KO勝利しろ」「ガードを使うな」と比較的楽なのだが、高難易度だと「60秒以上しゃがめ」という試合時間中ほぼずっとしゃがんでいなければまず達成困難なものや、ジャンプだけでなく吹っ飛ばし技を食らってもアウトな「地面から離れるな」などこちらの行動を制限するような面倒なものが多い。「リバースアタックを決めろ」「攻撃相殺しろ」に至ってはほぼ完全にAIの気まぐれ依存である。 ---さらにミッションは試合開始時にしか提示されず、これを見逃すと以降どうやっても確認不可。さらに、そのミッションをどれだけ達成できているかも体感でしかわからない。「100回ジャンプしろ」など、「これぐらいで十分だろう」と思ったら''97回''で足りなかったりすることもザラなのでこの仕様は非常に痛い。~ 総じて言うとミッションそのものが''単に面倒なだけで試合を盛り上げるものには全くなっていない''。 --最終戦をクリアするかゲームオーバーになると、獲得したコインを使ってスロットをプレイできる。 ---スロットの絵柄を揃えてもらえるのは基本的に「ハチャチケ」(後述)のみ。まずはこのスロットから「ジャンプマーク」を揃えることから始まる。~ ジャンプマークを揃えると「ボーナスゲーム」に突入。このボーナスゲームで「?」マークを揃えることでようやく新キャラ・ステージにお目にかかれるのだが、''ここにも罠が''。~ 「?」マークには3種類あり、ボーナスゲームを始めるか「?」を揃えるごとに別の種類に入れ替わる。「?」の内訳は「隠しキャラ」「隠しステージ」「''レアハチャチケ''」の3種。~ 隠しキャラ、隠しステージ目当てでもレアハチャチケしか回っていないことはザラにある。しかも揃っても数枚程度しか手に入らない。 ---一応スロット自体は目押し可能な範疇で、チャンス演出さえ来れば簡単に大当たりが揃えられる。だからと言って面倒さが薄れるわけではない。普通に「ひとりでバトスタをクリアする毎に解放」で良かったのでは? --根本的な問題として、''隠しキャラと言ってもオープニングやエンディングに平然と出ている上にひとりでバトスタモードでも普通に乱入してくる''ため、目新しさは全くない。選べない煩わしさの方が大きく、頑張って出してもあまり新鮮味はない。 ---隠しステージも同じく大体のプレイヤーが解放する頃には見た事があるステージばかり。 ---最後に解放される隠し要素は何故かプラクティスでしか選択出来ないステージ「精神と時の部屋」である。わざわざ隠しにする必要はあったのだろうか。 -そもそもゲームオーバーになればスロットが回せるので最終戦に勝つメリットが殆ど無い。 --ミッションが出る事が無く、コインが獲得出来ることも無い。せいぜいエンディングが見られて気持ち的に嬉しいだけ。 --NORMALとHARDには初回クリアに特典があるが、それ以外の難易度及び、二回目のクリアには一切特典が無い。 -「サバイバルチャレンジ」「タイムチャレンジ」も報酬が無いので、言ってしまえばやる意味が存在しない。 -キャラクター選出の疑問点。 --キャラゲーとして見た場合、一部キャラクターの選出に明らかに不満が残る。 ---最もよく言われるのが''ロビンがいない''こと。このゲーム発売時点での麦わらの一味メンバーでなぜか彼女だけが不参戦である。 ---ワンピースキャラに関して言えば、初期キャラが「ルフィ、ゾロ、サンジ、チョッパー」という妙な面子であることもしばしば不満にあげられる。~ ナミとウソップが隠しキャラと言うワンピースのゲームとしてはまずありえない事態である。他作品も初期4キャラなので公平を期しているにしても、4人選ぶなら登場した順番で「ルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップ」辺りが妥当なところだろう。 --女性キャラが全くと言っていいほどおらず、サクラとナミのみ。18号やヒナタ、前述のようにロビンなどもう少し入れられるキャラはいただろうに。 --明らかなドラゴンボール優遇。ナルトとワンピースが各6キャラなのに対し、ドラゴンボールは''8キャラ''。さらにナルト、ワンピースは味方陣営からのみの参戦((一応ナルトサイドの我愛羅は原作でも対立する描写があったため敵サイドとも言えなくはないが))なのに、ドラゴンボールはフリーザ、セル、ブウと敵陣営からも参戦。~ また、ひとりでバトスタのボスキャラもセルorブウで固定であり、ここでもドラゴンボールが優遇されているように感じられる。「精神と時の部屋」がある影響でステージ数も他作品より多い。 ---バーストモードでの演出も、他作品のキャラはオーラを纏うだけなのに孫悟空・孫悟飯・ベジータ・トランクスはキッチリスーパーサイヤ人に変身する特別待遇。ナルトが九尾になったりは一切しない。 ---ワンピースにはクロコダイルやエネル、ナルトには大蛇丸や「暁」といった魅力的な敵キャラがいるだけに残念である。 --そもそもこの時代の格闘アクションで全20キャラというのもかなり少ない。「もう少し出せるキャラいただろう」と各作品のファンなら必ず思うところ。 -世界観やシナリオは全く存在しない。ラスボスは全員セルorブウでエンディングも全員共通である。 --せっかくの共演作品なのだから、少しぐらい掛け合いなどがあっても良かったのではないだろうか。 -ひとりでバトスタの試合内容は対戦場所や対戦相手など、最終戦を除き完全にランダム。チーム戦などのイレギュラーもない。 -クロスオーバー物である事を踏まえてもおかしい原作との相違点 --ナルトの奥義「螺旋丸」は原作のように影分身を使わず本ゲームでは一人で行っている。((原作での下忍時代のナルトは螺旋丸を一人で抑え込むことができず影分身を使い螺旋丸を抑え込んで発動していた。)) --サクラは「内なるサクラ」を自在に操る''スタンド使い''と化している。必殺・超必殺含めてすべてがこの「内なるサクラ」を使った技であり、医療忍術や体術などの原作要素がまるでない。キャラクターとしては個性的で動かしていてなかなか楽しいのだが。 ---勝利台詞も内なるサクラを意識した言葉遣いだが、終始無表情のまま。怒り顔が用意されているのに他のキャラクターのように表情が変わる事は無い。 --投げが共通モーションのため、''サンジが手を使って思いっきり敵を投げてしまう''。~ 女に暴力を振らない信念があるにもかかわらず女性キャラを蹴ってしまうのはゲームバランス上仕方ないにしても、コックの命である「手」を信念を破ってまで使わせる意味とは一体? -共通モーションがどれも大袈裟で滑稽な動きにされており、はっきり言ってダサい。せいぜい合うのはウソップぐらいである。~ コミカルにしようとしたと思われるが、品がない振り方で如意棒を振るゾロ、''足をバタバタさせながら間抜けに崖から落ちるサスケ''を見たいというプレイヤーはそう居ないだろう。 -プラクティスモードの敵のデフォルト状態がなぜか「オート」になっており、開始早々いきなり殴りかかってくる。もちろんオプションから動きは止められるが、プラクティスなのにそれはどうなのだろう。 -バトルシステムが練り込み不足。 --明らかに理不尽なのがバーストモード。''有利なプレイヤーをより有利にしているだけ''。タイマンなら、バーストモードになった時点で相手は瀕死なのでそこから2、3発殴ればあっという間にKOである。 ---リバースアタックも狙って当てるのが難しい。近距離技((説明書には「近距離必殺技」と明記されているが、ブウの空中通常攻撃も何故かリバースアタックの対象となっている。))でしか発動しない、体力が尽きる間際でないと発動しないと初心者救済には全くなっていない。パーティーゲームを謳いながらそれはどうなのだろう。 ---チーム制ではチームメンバー全員が体力を共有する関係上、''チーム全員が一斉にバーストする''。こうなったらあとはリンチである。 --多段必殺技・超必殺技が状況次第ですっぽ抜けたり、そもそも絶対に繋がらないキャラクターが居る。 --体力が尽きたキャラの復帰が早すぎる。もっと言うと、''KO勝ちが確定する状況でない限り体力がゼロになるリスクが皆無''。むしろリバースアタックの条件が揃うので有利ですらある。他3人の体力をほとんど奪っておきながら、全員同時に倒せないばかりに時間ばかりがかかるという状況が特に対CPU戦でよく起きる。 -一部の操作レスポンスが劣悪。特に左スティック関連。 --左スティックの弾きの感度が甘く、ほんのちょっとの弾きでダッシュするので思うように動かせない事が多い。十字キーを使う事を強いられる。 ---ドラゴンボールキャラはブウを除いて空中で十字横を二度押し、もしくは左スティックを横に弾く事で技ゲージを使った空中ダッシュが出来る。しかし長距離でイマイチ使い勝手が悪く、左スティックでやろう物ならほんのちょっとの弾きで発動するので''暴発してあらぬ方向に飛んでいく事が多い。'' ---逆にいえば他のキャラより速い速度で横に動く事が出来る、外に投げられても戻ってこられるので試合を有利に進める事もある。また、この問題は十字キーを使う場合は起こらない。 --何故か方向キー入力攻撃の判定がシビアで同時押しでないと発動しない。入れっぱなしだとニュートラル攻撃が出る事もザラにある。 --細かい事だが何故かボタンに先行入力が存在し、ボタンを離した後に左スティックを倒すと勝手に対応する技が出てしまう((「□,□,□,→△」を出そうと思っても、入力の仕方が悪いと「□,□,□,→」で四段目に→□が発動してしまう、といった事が起きる。))。前述の方向キー入力攻撃の仕様と非常に相性が悪い。 -ステージは「全くギミックがない無個性なもの」か「ギミック過剰で逆にストレスを感じるもの」の両極端。ステージ総数も11ステージと多くない。 --何のギミックもなく、広さと足場の数だけで差別化されているステージが多い。天下一武道会会場は両端に落ちると電撃のお仕置きがあるが、これも地味。 --逆に後者は「異様な高速で上下スクロールする上、どちらの向きにスクロールするかが頻繁に切り替わる」ジャイアントジャック、「一定速度だが横スクロールし、大ダメージの噛み付き攻撃を正確に放つ大蛇や高速で飛来するので回避困難な丸太が頻繁に飛んでくる」死の森が非常に面倒なステージになっている。 ---ジャイアントジャックは終始スクロールに振り回され続けるため、まともな試合展開が困難な対戦アクション屈指のクソステージと名高い。 -様々なルールをバトルに付与できるシステム「ハチャチケ」がお粗末極まりない。 --「ハチャチケを使って君だけのオリジナルルールでバトルを楽しめ!」が売り文句だが、「常時巨大化」「全員和道一文字所持」などの特殊ルールに「制限時間設定」「サドンデス」「超必殺技の重複禁止」など明らかにオプションで設定すべきような項目が平然と紛れ込んでいる。 ---「サバイバルモード」での全員固定のライフ制が何故か存在せず、アイテム無しルールも無いと痒い所に手が届かない。~ また、効果が重複して無駄になる組み合わせも存在する。(「ミニバトル」&「吹っ飛ばす」など) --チケット選択画面の下部にはハチャメチャ度が存在する。最大にする事でメーターが燃え上がる専用の演出が入るが、それで出来上がるのは''大抵まともに遊べないロクでもないルール''である。これではハチャメチャ度ではなくメチャメチャ度。ハチャチケではなく''メチャチケ''である。 --アイテム所持固定のバトルは''必殺技や超必殺技を一切使う事が出来ない''。「パチンコバトル」の場合、本当にパチンコでチマチマ削り合うだけの戦いになる。バーストしてもなお、''威力が上がったパチンコを撃ち続けるのみ''。 --そもそも「チケット」ということでわかるように、ハチャチケは''消耗品''。ルールを設定するだけでアイテムを消費するということでレアなチケットはなかなか使いにくい。逆に低レアのチケットは隠しキャラ解放の副産物で腐るほど手に入るが、余りまくっても特に使い道はない。 --一度バトルを終える度にチケット選択画面に戻され、一からルールを設定し直すことになる。非常に面倒。 --実は「オートセーブをオンにしてメインメニューに戻る」操作をしない限りセーブはされないため、オートセーブをオフにしておき、バトルを一通り終えたらオプション画面でロードし直すだけで''チケットの枚数制限などあってないもの''にできる。''こんな簡単な穴にすら気づいていなかったのだろうか''。 -AIがあまり強くない。難易度を最強のVERY HARDにしても手ぬるい。 --ただし、HARD以上のラスボスであるブウに関しては巨大化しており、異様な巨体からのリーチ・こちらの数コンボを一撃で取り返すバ火力・絶望すら感じる耐久力・''当たり判定が若干変になっている''とAI以外のあらゆる面で優遇されており手ごわい。 ---- **評価点 -人気の高い3作品が一堂に会し、アニメ同様の声優で喋る。バンク音声からの使い回しも殆ど無い。 --キャラゲーとしてはこれだけでOKという声もあるだろう。それだけに掛け合いなどがないのが本当に残念だが…。 -オープニングの主題歌にこのゲームのためだけに作られた楽曲「Don't give up」が用意されている。 --ボーカルが「影山ヒロノブ」「きただにひろし」と、ドラゴンボール&ワンピースの夢の共演。%%ナルトファンは涙目。%%ムービーもメロディーに合わさるように出来ており、見応え&聴き応えあり。 -簡単な操作も相まって爽快感は高い。とりあえず何も考えず無心にプレイする分にはそれなりに楽しい。 --システムが根本的に破綻しているわけではなく、バーストモードで一気呵成に攻めたてる快感は十分。 --パーティーゲームとしてはいずれも有名作品からの参戦ということもあり、盛り上がることは間違いないだろう。逆に一人でやり込むとなると底の浅さも見えてくるが。 -ハチャチケは上手く使えばカオスで面白い戦いも創出できる。 --「ミニバトル」や「吹っ飛ばす!」にすると全員が吹っ飛びやすくなる。この状態で天下一武道会で両端へ出ようものなら''なんと上に吹っ飛んでリングアウトしてしまう''。その絵面はかなりの爆笑もの。 --「スクロール速度アップ」に「重力倍」を付けてジャイアントジャックをプレイしたりすると、あまりの理不尽さに逆に笑えるレベル。 ---- **総評 本作以前に発売された[[JUMP SUPER STARS]]とは別アプローチのジャンプ版スマブラ。~ ただキャラゲーとしても対戦格闘としてもどうにも練り込みが足りない印象はぬぐえない。~ 誰でもお手軽にそこそこ楽しめる出来ではあるが、クソゲーに近い評価も散見される。 ---- **余談 -「GC・PS2同時発売のスマブラっぽいゲーム」こと[[ドリームミックスTV ワールドファイターズ]]のタカラトミーがメインではないようだが開発に関わっている。 --「ライフを奪い合う」というシステムが酷似している。どれだけタカラトミーがシステム面に口を出したかは不明だが。 -GC版はGC最後の店頭販売ソフトとなった。 -サウンドトラックが発売されていないため、本作の主題歌「Don't give up」が聴けるのは事実上本作のOPのみ。(ただし余計な効果音が入っており、サウンドカット版は存在しない) -当時放映されたCMは主人公が同シリーズのキャラクターとVS…と思いきや対戦相手が別シリーズの主人公になるという内容。~ それぞれの主人公役の声優がナレーションをしており、''ルフィに至っては忍者やビームに驚きまくる''。ゲーム内以外の映像は使われていない。 #region(参考) 孫悟空バージョン&br;&video(https://youtu.be/UJ9YVr3VQ4w)&br;モンキー・D・ルフィバージョン&br;&video(https://youtu.be/oD1GHfQK2ao)&br;うずまきナルトバージョン&br;&video(https://youtu.be/KIe2sQtkgb0) #endregion

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