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*うる星やつら ~恋のサバイバル・バースディ~ 【うるせいやつら こいのさばいばるばーすでぃ】 |ジャンル|ADV| |対応機種|PC-8801mkIISR以降、PC-9801M以降、X1、FM77AV、MSX2| |発売・開発元|マイクロキャビン| |発売日|1987年6月5日&br()MSX2版:1987年12月3日| |定価|6,800円&br()MSX2 ROMカートリッジ版のみ7,800円| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''| |>|CENTER:''[[少年サンデーシリーズリンク>少年サンデーシリーズ]]''| //日本語としておかしい文法と過剰なまでに多い句読点を修正 //PC98シリーズはMにも対応してるのでVM以降というのは間違い ---- #contents(fromhere) ---- **概要 高橋留美子の代表作「うる星やつら」を扱ったADV。うる星やつらのゲームは本作発売以前も何本か出ていたが、ADVは本作が初となる。 **ストーリー ある日諸星あたるの元に、面堂了子の使いとして黒子がやってくる。~ 近々了子の誕生パーティが開かれるので彼を招待すると言うのだ。~ さらに余興としてゲームがあり、優勝者には了子からキスが贈られると言う((ちなみにパーティには女性の参加も認められており、女性が優勝した場合には終太郎からキスが贈られる。))。 ルールは単純。ゲーム会場スタート地点からパーティ会場へたどり着けばいいというもの。~ だが、あの面堂了子の考えた余興が普通な訳がなかった…。 **特徴 -システムとしては一般的なコマンド選択式ADVだが、ダンジョン探索をしながら話を進めるものとなっている。 --ダンジョンではキャラクター達との出会いや、下手をするとゲームオーバー直行の罠など様々な障害が待ち構えている。 -時間制限制のADV。 --正確には「コマンド使用回数に上限が設定されている」。どんなにラストに近くても使用回数が限界を超えてしまうと、容赦無しの即ゲームオーバー。 ---あまりに寄り道しすぎるとあっさり回数上限に届いてしまう。 -ストーリー自体は、本作オリジナルの展開である。 --エンディングはゲームオーバーを除いて4通りのマルチエンディング。 **評価点 -うる星やつらを存分に味わえる --キャラクターは原作からの取り込み画像が用いられているため、まさしく原作そのまま。 ---ただし配色はアニメ基準。原作とは一部違う点もあるが、これはこれで悪くない。 //ラムの髪はコミックスの表紙でも赤だったり緑だったり一定してない --イベントグラフィックは没になった物も含めて200枚以上が描き下ろされた。それもアニメではなく出来る限り原作に近づけようと苦労したという。 --ストーリーもオリジナルながら、原作を十分に彷彿させる内容となっている。 ---シナリオの文章量も当時としてはかなり群を抜いており、容量にして無圧縮で1MBあったという逸話も。 --おなじみのキャラクターは総出演。あたる・ラム・面堂・しのぶといったレギュラー陣はもちろん、テン・錯乱坊やサクラ・竜之介とその親父・ラン・こたつねこといったキャラもしっかり抑えている。他にも原作のみに登場したコースケ等、多数のキャラが出演している。 ---ただし、ほぼアニメオリジナルキャラクターと言っていいメガネ達は出演していない。 --キャラクター達の性格も「原作を尊重した、よく分かっている」描写が多い。キャラ同士の会話もなかなか楽しい。 --各地に仕込まれた仕掛けも、いかにも「うる星やつら」らしいバカバカしいもの。 --BGMもアニメでおなじみのOP曲などを惜しみなく使用している。 -ダンジョン形式ではあるものの、プレイしやすい --初めから邸内の迷路マップがついてくるためマッピングの必要もない。 //--物語形式のようなADVではなく、ダンジョンを探索しながら進める為、ある程度のマッピングは必要。 //--ダンジョンの構造は単純なので、マッピングといってもそう苦ではない。プレイヤー次第では分岐の箇条書きや脳内マッピングでも事足りる。 **問題点 -フラグ成立が運ゲー --プレイヤーが操作する「あたる&ラム」組と同じく、他のキャラクター達も常にダンジョンを探索している為、運が悪いとなかなかお目当てのキャラと出会えずイベントフラグを成立させにくい。 ---例外は「商売をしている」等ゲームに参加する以外の目的で登場するキャラクター数名程度。 ---実はプレイヤー以外のキャラは一定エリアを動いているだけなのだが、出会えない時は本当に出会えない。それでもどうにかして出会おうと寄り道しまくると前述のコマンド使用回数制限に引っかかってしまいゲームオーバー。どうしろと。 -テキスト表示に一時停止がない --本作のテキストは画面に最大五行まで表示されるのだが、五行以上の文章がある場合でも文章表示が一時停止せずに進んでいく。ただし表示速度自体は比較的遅い((ただ対応マシンの中には、CPU速度を上げられる機種もあるため、速度を上げると読みそこなう可能性が高くなる。))。 ---文章を読みそこなう危険性があるのは、ADVとしてはかなり致命的な問題点と言えるだろう。 ---因みに同時期のADVは、大半のものが一時停止機能を搭載していた。 **総評 グラフィック、BGM、オリジナルストーリー、キャラクター達との会話、どれをとってもまさしく「うる星やつら」と言えるものばかり。~ その世界観をフルに満喫する為にはリアルラックが必須で、コマンドの使用回数制限の都合上、運の悪さが命取りになる可能性があるのはいただけないが、そこさえ乗り越えられれば思う存分「うる星やつら」の世界に浸る事が可能な一作である。 **余談 -本作の企画段階ではプロット案は本作含め5種類あった。以下没となったプロットの概要を示す。 --テンが持ってきた7人の女の子とキスをするまで外れない指輪をあたるが強奪したことにより始まるコメディストーリー。 --クラマが竜之介を女性と知らないまま婿に迎えようとし、それを阻止するためにあたる達が奔走するストーリー。 --環境システムが故障してしまったリゾート星を舞台に、あたる一行と面堂一行が繰り広げるドタバタ劇。 --あたる達の未来が運命監査官の審査に不合格にされたため、その未来を守るためにあたる達が立ち向かうストーリー。
*うる星やつら ~恋のサバイバル・バースディ~ 【うるせいやつら こいのさばいばるばーすでぃ】 |ジャンル|ADV| |対応機種|PC-8801mkIISR以降、PC-9801M以降、X1、FM77AV、MSX2| |発売・開発元|マイクロキャビン| |発売日|1987年6月5日&br()MSX2版:1987年12月3日| |定価|6,800円&br()MSX2 ROMカートリッジ版のみ7,800円| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''| |>|CENTER:''[[少年サンデーシリーズリンク>少年サンデーシリーズ]]''| //日本語としておかしい文法と過剰なまでに多い句読点を修正 //PC98シリーズはMにも対応してるのでVM以降というのは間違い ---- #contents(fromhere) ---- **概要 高橋留美子の代表作「うる星やつら」を扱ったADV。うる星やつらのゲームは本作発売以前も何本か出ていたが、ADVは本作が初となる。 **ストーリー ある日諸星あたるの元に、面堂了子の使いとして黒子がやってくる。~ 近々了子の誕生パーティが開かれるので彼を招待すると言うのだ。~ さらに余興としてゲームがあり、優勝者には了子からキスが贈られると言う((ちなみにパーティには女性の参加も認められており、女性が優勝した場合には終太郎からキスが贈られる。))。 ルールは単純。ゲーム会場スタート地点からパーティ会場へたどり着けばいいというもの。~ だが、あの面堂了子の考えた余興が普通な訳がなかった…。 **特徴 -システムとしては一般的なコマンド選択式ADVだが、ダンジョン探索をしながら話を進めるものとなっている。 --ダンジョンではキャラクター達との出会いや、下手をするとゲームオーバー直行の罠など様々な障害が待ち構えている。 -時間制限制のADV。 --正確には「コマンド使用回数に上限が設定されている」。どんなにラストに近くても使用回数が限界を超えてしまうと、容赦無しの即ゲームオーバー。 ---あまりに寄り道しすぎるとあっさり回数上限に届いてしまう。 -ストーリー自体は、本作オリジナルの展開である。 --エンディングはゲームオーバーを除いて4通りのマルチエンディング。 **評価点 -うる星やつらを存分に味わえる --キャラクターは原作からの取り込み画像が用いられているため、まさしく原作そのまま。 ---ただし配色はアニメ基準。原作とは一部違う点もあるが、これはこれで悪くない。 //ラムの髪はコミックスの表紙でも赤だったり緑だったり一定してない --イベントグラフィックは没になった物も含めて200枚以上が描き下ろされた。それもアニメではなく出来る限り原作に近づけようと苦労したという。 --ストーリーもオリジナルながら、原作を十分に彷彿させる内容となっている。 ---シナリオの文章量も当時としてはかなり群を抜いており、容量にして無圧縮で1MBあったという逸話も。 --おなじみのキャラクターは総出演。あたる・ラム・面堂・しのぶといったレギュラー陣はもちろん、テン・錯乱坊やサクラ・竜之介とその親父・ラン・こたつねこといったキャラもしっかり押さえている。他にも原作のみに登場したコースケ等、多数のキャラが出演している。 ---ただし、ほぼアニメオリジナルキャラクターと言っていいメガネ達は出演していない。 --キャラクター達の性格も「原作を尊重した、よく分かっている」描写が多い。キャラ同士の会話もなかなか楽しい。 --各地に仕込まれた仕掛けも、いかにも「うる星やつら」らしいバカバカしいもの。 --BGMもアニメでおなじみのOP曲などを惜しみなく使用している。 -ダンジョン形式ではあるものの、プレイしやすい --初めから邸内の迷路マップがついてくるためマッピングの必要もない。 //--物語形式のようなADVではなく、ダンジョンを探索しながら進める為、ある程度のマッピングは必要。 //--ダンジョンの構造は単純なので、マッピングといってもそう苦ではない。プレイヤー次第では分岐の箇条書きや脳内マッピングでも事足りる。 **問題点 -フラグ成立が運ゲー --プレイヤーが操作する「あたる&ラム」組と同じく、他のキャラクター達も常にダンジョンを探索している為、運が悪いとなかなかお目当てのキャラと出会えずイベントフラグを成立させにくい。 ---例外は「商売をしている」等ゲームに参加する以外の目的で登場するキャラクター数名程度。 ---実はプレイヤー以外のキャラは一定エリアを動いているだけなのだが、出会えない時は本当に出会えない。それでもどうにかして出会おうと寄り道しまくると前述のコマンド使用回数制限に引っかかってしまいゲームオーバー。どうしろと。 -テキスト表示に一時停止がない --本作のテキストは画面に最大五行まで表示されるのだが、五行以上の文章がある場合でも文章表示が一時停止せずに進んでいく。ただし表示速度自体は比較的遅い((ただ対応マシンの中には、CPU速度を上げられる機種もあるため、速度を上げると読みそこなう可能性が高くなる。))。 ---文章を読みそこなう危険性があるのは、ADVとしてはかなり致命的な問題点と言えるだろう。 ---因みに同時期のADVは、大半のものが一時停止機能を搭載していた。 **総評 グラフィック、BGM、オリジナルストーリー、キャラクター達との会話、どれをとってもまさしく「うる星やつら」と言えるものばかり。~ その世界観をフルに満喫する為にはリアルラックが必須で、コマンドの使用回数制限の都合上、運の悪さが命取りになる可能性があるのはいただけないが、そこさえ乗り越えられれば思う存分「うる星やつら」の世界に浸る事が可能な一作である。 **余談 -本作の企画段階ではプロット案は本作含め5種類あった。以下没となったプロットの概要を示す。 --テンが持ってきた7人の女の子とキスをするまで外れない指輪をあたるが強奪したことにより始まるコメディストーリー。 --クラマが竜之介を女性と知らないまま婿に迎えようとし、それを阻止するためにあたる達が奔走するストーリー。 --環境システムが故障してしまったリゾート星を舞台に、あたる一行と面堂一行が繰り広げるドタバタ劇。 --あたる達の未来が運命監査官の審査に不合格にされたため、その未来を守るためにあたる達が立ち向かうストーリー。

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