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時は明治―― 世界を滅ぼしたオオマガドキの災厄。 連綿と続いてきた「表の歴史」が滅び、 魑魅魍魎が闊歩する「裏の歴史」が世界を飲み込み始める。 遥か北の地に大量の“鬼”が出現し、人里を蹂躙しながら南下を始めた。 それを迎え撃つために横浜に展開した“鬼”を討つ戦士モノノフたちは、 “鬼”と激闘を繰り広げながら横浜の市街を防衛していく。 その最中、巨大な“鬼”が上空に現れ、 一人のモノノフが“鬼”が開いた鬼門に飲み込まれる。 そして十年後―― 西の果てにある「マホロバの里」に、 一人の記憶喪失のモノノフが流れ着く。(公式サイトより) ---- 基本的なシステムは、『[[討鬼伝]]』を参照。 ---- **追加点・変更点 ***オープンワールド化 -『モンスターハンター』シリーズで火が付いたハンティングアクションというジャンルでは同作に倣い、拠点で準備 → ギルド等の本部で任務を受注 → 指定されたフィールドへ向かう → エリアを移動しながら目標達成、という流れが当然のものとして存在した。 --本シリーズの無印編や極編でもこの流れは変わらなかったが、オープンワールドが導入された事で、それまでのこの一連の流れは''サブミッションの様な存在に変化した。'' --この任務請負による討伐は、初めから鬼域で限定された場所のみでの討伐任務がほとんどのため、素材集め・ハク稼ぎなどはこちらを利用することがメインとなる((この仕組み自体は前作までと変わらない。))。 -メインストーリーを追う場合、シナリオが進む毎に順次目標が設定され、それに従い拠点から領域へ移動、目標を達成する。マホロバの里周辺から各領域へと一切のロード無しに移動できる。 --しかしどちらかというと本作のそれはオープンワールドではなく、各マップをシームレス形式で移動できるように繋いだものである。 --各領域へは特定のルートを通らなければ侵入できず、ファストトラベルが解放されるまでは、決まったルートの内から侵入しなければならない。 -前作までと比べてフィールド面積が圧倒的に広くなり、鬼やオブジェクト、ギミックのあるポイントの配置も増えた。 --調べると小型鬼が大量に湧く瘴気の湧く場所、ハク((ゲーム内通貨のようなもの。))溜まり、しるべ、歴史を紐解くための碑文、オンライン経由で武具・防具を交換できるつづらなど、その他後述の鬼ノ手で掴むことができる木々や崖も多数ある。 --フィールド上には中型鬼((今回から追加された鬼の種類。亜種含め6体だけだが、大型鬼との同時討伐で登場する事も多く、この場合は難易度がかなり上がる。))・大型鬼の沸きポイントが存在し、付近を通過すると鬼域(行動範囲を制限する領域)が発生してこの中で戦うこととなる。 --しかし、ストーリー上の討伐目標、又は受注任務でなければ、数秒程度鬼域にぶつかり続けていれば脱出可能。ストーリー上のイベント鬼以外はこの方法でスルーしてしまうことも可能である。 ---ちなみに、任務受注の失敗条件は「リスポーン3回」と従来通りであるが((しかし、任務達成時の報酬ハクの量は減らなくなった。))、オープンワールド行動時は一度力尽きた場合、前回セーブしたポイントからになるので少々シビア((オートセーブ・手動セーブ両方ある。里以外でのセーブももちろん可能。ただし、里の外では周囲に敵がいたり、戦闘状態ではセーブは行えない。))。 -各領域は瘴気に汚染されているために行動限界があるが、特定ポイントを解放する事で瘴気の影響を受けない結界・及び里へ戻ることができる一方通行のファストトラベルポイントが使用可能。 --また前作まで地祇石の内、「体力全回復」の石が「瘴気完全浄化(活動限界時間を最大にまで戻す)」効果に変更された。また、ストーリー進行によって各領域に1つだけ「拠点」が解放され、他のファストトラベルポイントと相互に行き来ができるようになる他、武具・防具とミタマの変更が可能となる。 --他にも、フィールドを散策している途中でNPCが討伐任務を進行している時がある。協力して任務を終わらせることでNPCがその場から同行可能になる他、天狐((シリーズのマスコットキャラ。キツネみたいな見た目をしている。))が懐いて里に来るようになったり、鍛冶屋や大工の製造・修理が1回無料になったり、よろず屋の加入品目が増えたりする。 ---戦闘中のNPCは、時にネット上の他プレイヤーデータが反映されたNPCの場合もある。この場合、そのNPCの人別札((ギルドカードの様なもの。))を受け取れる。 --フィールドが広くなった分、通常ダッシュではスタミナを消費しなくなった。代わりにもう一段階移動速度が上がる「鬼疾風」を使うことで気力を消費するようになる。 -また、拠点となるマホロバの里も広くなり、「人里」感がグッと増した。 --この仕様変更に伴い、恒例であった村人からの「依頼」受注の方法も変化。本部受付で受注するスタイルから、里やフィールドに居るNPCに話しかけることで受注・進行が開始されるようになる。 ***鬼ノ手 -今作の目玉要素。構えから射出し、様々な物を掴むことで効果を得られる。 --鬼絡(おにがらみ) ---鬼ノ手で鬼や木や崖などの対象を掴み、その場所へ素早く移動出来る。空中で連続して仕様可能。飛びかかり中、空中に浮いた状態で攻撃ボタンを押した場合、特定モーションでターゲットした鬼を攻撃する。 ---これにより全武器種において空中での攻撃が可能となった。これに伴い、一部武具のモーションが追加・変更されている。 --鬼喰(おにぐらい) ---五大属性の元素が集まる「地脈」に干渉し、自然の力を取り込む。取り込んだ力は前方に射出できる他、装備武器に付与して一定時間属性武器としての効果を得られる。 --鬼潰(おにつぶし) ---道を閉ざす巨大なクモの巣や氷柱などを掴み、消滅させる事が可能。 --鬼返(おにがえし) ---突進など特定行動中に鬼が闘気を纏うが、その時に鬼ノ手で鬼を掴むと、地面に引き倒すことができる。 --鬼葬(おにはぶり) ---前作極編における「鬼千切・極」に使用した共闘ゲージが、鬼葬ゲージに変更。パーティーの貢献行動でゲージが溜まり、満タンになると発動。 ---「鬼千切・極」では複数部位を一気に破壊することが可能だったが、パーティーが近距離に居なければ発動できず、ゲージもパーティー内で共通だった。 ---今作では、個々のメンバーに固有のゲージとして存在する((オフラインでNPCを同行させても同じ。))。破壊部位は一部位だけにダウングレードしたが、狙った部位をピンポイントで破壊することが可能に。 ---また一定条件を満たすか、あるいは満たさずとも最初から鬼がタマハミになった状態で鬼ノ手を構えると、足や尻尾など一部分が白く光る。 ---この部位を鬼葬すると、露出した鬼の生命力もろとも''完全に消滅させる。''PS4/PS3の場合は、R2ボタンを軽くタップするだけで点滅部位を優先的に自動で攻撃し、鬼葬を行う。 ---前作までは、破壊した部位を鬼祓いしても、生命力は祓った部位の形を留めていたが、この完全部位破壊をすることでそれがなくなる。 ***武器・ミタマ((日本の歴史上・創作上の偉人が魂となったもの。それぞれ「攻」「防」など固有の戦闘スタイルが存在する。)) -追加された戦闘スタイルは「繰」で、追加武器は「盾剣」と「仕込鞭」である。仕込鞭は鎖鎌と似通っている部分もあるが、差別化はしっかり図られている。 -ミタマの数は『討鬼伝』と同様の200種類+DLC。 --削除されたものや新規で追加されたもの、戦闘スタイルが変わっているものもあるが、イラストとボイスは一新されている。 --新規で追加されたミタマの中には、僅かだが、世界史、世界の神話や伝説に登場する人物も含まれている。 -前作までは、武器に3つのミタマを装備し、メインとなるミタマ1つで戦闘スタイル、それプラス他ミタマ2つの組み合わせでスキルを付加したり組み合わせたりしたが、今回は武具・防具・鬼ノ手に1つずつ装備して組み合わせるようになった。 --この影響で本作ではストーリーを進めないとミタマを3つセット出来なくなっている。また、防具や鬼ノ手にセットしたミタマのスキル効果も前作同様に得ることができる。 --そのためミタマのスキルだけでは無く、アラタマフリやニギタマフリの効果も戦闘スタイルごとに異なるので、装備する枠ごとの戦闘スタイルも気を配る必要がある。 +武器ミタマ --武器に装備。メインとなる戦闘スタイルに直接影響し、アビリティ((これまではこれと言った正式な呼び名が無く、ユーザー間で「スタイル特性」「スタイルの特徴」などと言われていたもの。))や使用出来るタマフリに影響する。 ---本作から表記が「戦闘スタイル」から「武器ミタマ」という表記になった((例えば、「攻特化・増幅」は『討鬼伝 極』までは「戦闘スタイル「攻」のとき、タマフリ構え中の気力回復速度が更に上昇する。」だったものが、本作では「武器ミタマが「攻」のとき、アビリティ(タマフリ構え中の気力回復速度上昇。この括弧内の記載は実際のゲーム中には存在しないが、説明のために追記している)の効果量が上昇する。」となっている。大まかな効果自体はどちらも同様である。))。また、タマフリにはそれぞれ設定されたクールダウン時間があり、加えて使用回数もタマフリごとに制限がある。 +防具ミタマ --防具に装備。スタイルごとに異なる防御的な効果を得る「''ニギタマフリ''」が使用可能になる。 ---ただし、ニギタマフリはプレイヤーが能動的に発動させることはできず((一部のニギタマフリはスキルとの合わせ技で「容易に発動しやすくする」ことはできるが、プレイヤーの操作で発動する訳では無い。))、条件を満たした時に自動発動する。 ---効果が切れた後はニギタマフリごとに設定されたクールダウン時間((クールダウン中に一定量のダメージを受けるごとにクールダウン時間が短縮される。))が経過するまでは再発動はしないが、使用可能回数自体は無制限。 +鬼ノ手ミタマ --鬼ノ手に装備。スタイルごとに異なる強力な攻撃的な効果を得られる代わりに、効果中は何らかの代償が必要になる「''アラタマフリ''」が使用可能になる。 --代償は基本的には使用したプレイヤーのみが受けるが、一部に他のプレイヤーにも代償の悪影響が及ぶものが存在している。 ---アラタマフリは使用可能状態であれば任意で使用する事が出来、効果が切れた後はアラタマフリごとに設定されたクールダウン時間の経過を待つ必要があるが、使用可能回数はニギタマフリ同様無制限。 ***里の設備・その他 -鍛冶屋 --武具・防具共に熟練度が一定値に達することで鍛錬出来た従来の使用から、素材を使った鍛錬に変更。素材さえあれば時間をかけなくても一気に性能を引き上げることができるようになった。 --前作の魂鋼に代わる「万能石」で、必要素材が不足していても個数範囲内であれば鍛錬可能に。 ---ただし、万能石はランク1~3の装備品(つまり下級装備)の作成時にのみ代用として使用が可能であり、上級に関してはこれに相当する素材が無いので、結局上級では必要素材をきっちり集める必要がある。 -大工 --カラクリ人形を整備・強化して、領域へ派遣できる。能力や装備した思考回路に応じて時間経過で素材を拾ってくる、前回までの天狐システムに近い。 -天狐 --おやつをあげてごきげん度を最大に上げると、オープンワールドのフィールドへ連れていくことができる。素材を回収したり、鬼祓いをしてくれたりする。その他、親密度を上げる事でミタマを分霊できる。 -久音 --前作の樒(しきみ)同様、祭祀堂の巫女で、玉串を消費して60分間、ミタマを取得しやすくしたり成長させやすくしたり出来る。 --また、振る舞う料理を食べることで同じく60分間スキルを得られる、前作で言う賽銭箱に近い役割も担う。 --ついでに言うと、オープンワールドへの同行者決定は彼女に話しかけなければならない。 -素材合成 --ハクと素材を合成し、鍛錬素材を作ることができる。合成する素材と数によって、成功率が上下する。 --カラクリ石1つで素材を1つ、100パーセントの確率で生成可能。 -禊 --NPCの装備武器や特徴からスキルを使用できるようになった前作までと変わり、任務達成時の素材獲得の数や種類が増える仕組みに変わった。 ---また、瘴気に汚染されたエリアでの活動限界時間が僅かに延長されるようになる。 ---- **評価点 ***ゲームデザインの変更に伴う進化 -オープンワールド化という大幅な仕様変更により、マンネリ化を防いだことの功績は大きい。 --元々同じ作業の繰り返しとなりがちな狩りゲーというジャンルで、目新しい感覚を得られるゲームスタイルは評価されている。 ---拠点から異界を散策している途中で突如中型・大型の鬼と遭遇したり、共同任務で思わぬ強敵と戦ったり、里の外に居るNPCに話しかけて依頼を請け負ったりという発見が、「狩りに出かける」というスタイルと上手くマッチしている。 ---特に、里周辺での連続討伐・乱戦討伐任務は、他領域と異なり(後述)大きく開けた高低差や段差の多いエリアでの討伐になるので、地形を或る程度生かした戦術や立ち回りが求められるので、臨場感とやりごたえが増している。 --基本的に一度その領域に入ってしまえばストーリーの進行速度を無視して先まで進むこともできるが、明らかに今の力量に見合っていない鬼と遭遇する場合も。 --ストーリー進行や依頼請負、共同任務で突発的に沸いた鬼と元々居る沸きポイントの鬼とで高難度の乱戦になったりといったハプニング要素も、この仕様に噛み合っている。 --また、マップがただ広いだけの印象があった前作までと異なり、樹木や崖に鬼ノ手を使って瞬間的に移動したり、鬼疾風を使うことで、移動も思っている程ダレない。 --マッピングに関しても、非常に高低差のある崖や密集した木々などもあり、鬼ノ手が有効に活用出来るような工夫がなされている。 ***戦闘・鬼ノ手に関して -これまでの本シリーズに共通する問題点として、鬼の挙動が時に理不尽な程素早い・堅い、というのがあった。 --しかしこれは、シリーズが豪快に鬼の部位を破壊するダイナミックさと爽快感、スピーディーでスタイリッシュなアクションを売りにしている。 ---そのため、それに合わせて鬼の行動も素早くしたり行動範囲・攻撃範囲を広げるなどしなければならないことに起因しており、鬼の行動パターンを劣化させてしまうとゲーム性を壊してしまう。 --だが、本作では鬼ノ手の仕組みを盛り込むことでこのジレンマを完全に解決した。鬼ノ手の射程は鎖鎌や仕込鞭の射程よりもずっと長く、鬼を掴んでしまえば一瞬にして飛びかかることができる。 ---本来のスピーディーなアクションの魅力を削がず、同時に鬼も弱体化させずに、「エリアを縦横無尽に駆け回る鬼を追い掛け回さなければならない」「空を飛んだままの鬼相手に飛び道具以外では手が出せない」といった状況をほぼ皆無にして、大幅にストレスを軽減した。 -また、これまでは鎖鎌などの一部武器でしか出来なかった空中での立体的な戦闘が、全武器で可能となったので((元々空中で連続して攻撃できる武器とそうでないものではもちろん差があるが。))、見栄えもいい。これに併せて、新規鬼も高低差のある巨大な鬼や飛行型の鬼が増えている。 --他にも、これまでの鬼は部位破壊・鬼祓いを成功させても、鬼の生命力が消失部位をかたどって消失前とほぼ変わらない行動を取り、タマハミ・マガツヒ状態でなくとも攻撃が通る、突進後にダウンする、一部攻撃が発動しなくなるという程度の恩恵しかなかった。 ---しかし鬼ノ手の完全部位破壊により、足をもがれた鬼は終始這いつくばるようにしか動けなくなったり、両翼をもがれたらその場で跳ねるだけで飛び回れなくなったりと、行動面が大きく変化。戦局を動かす大きな要素となった。 -過去作で問題となっていたプレイアビリティとアクション性の両方を改善・向上させたこの一点だけでも、「(出るとしたら)次回作以降の目玉要素として、鬼ノ手以上のアイデアが思いつかない」とユーザーに言わしめる程。 -前作までは処理落ちが頻発したり、他のプレイヤーに悪影響を及ぼす程の過剰エフェクト((視界がエフェクトで塞がれてしまったり、エフェクトの処理が重すぎて処理落ちが起きて操作に支障が出たりがザラであった。))が大きく問題視され、修正を希望するプレイヤーも少なくなかったにもかかわらず完全に無視されてしまっていた。 --しかし、本作ではこの問題も大きく改善を見せ、基本的なエフェクトも自己主張しすぎるようなものではなくなり、さらに他のキャラクターの諸々のエフェクトも何をやっているかが解る程度の最低限の簡易表示になったことで、エフェクトが原因で他のプレイヤーが被害を被ることはなくなった。 ***物語・登場人物 -異なる時代を行き来する鬼やミタマの謎を解明した前作から更に一歩進み、発見されたカラクリ技術や、鬼が生まれた謎に迫るストーリーに。 --シリーズ恒例の、キャラの過去を掘り下げつつ少年漫画の様な王道を行く、悪く言えばありがちなシナリオは健在。声優に坂本真綾氏・山寺宏一氏・大塚芳忠氏などの実力派も参加。 --前作までに登場したキャラも一部登場、ウタカタの里のキャラクターも一部名前だけ登場することもある。 -また同行NPCの組み合わせによって、今まであった独り言の他、道中の掛け合いの会話が生まれるので、その組み合わせを探してみるのも楽しい。 ***ミタマ -戦闘スタイルが増えたこと以外に、武具・防具・鬼ノ手のどれにミタマを装備するかによってアビリティが変わってくるので、単純に組み合わせを探す楽しみが増えた。 --レベルも、入手したハクの量に応じて経験値が溜まるのではなく、巫女に頼まなくても使い込むことによって自動的に上がる仕様になった。 -レベルが上がっていくにつれ、ミタマのスキルが順次解放。最大3つまで好きなスキルを選択できる。 -アップデート前はミタマを1つずつ選択しなければスキル一覧を確認出来ず非常に手間だったが、アップデート後には表示ウィンドウを切り替えるだけで一覧が参照可能になった。 ***グラフィック -シリーズのオリジナル版であるPSVから比べものにならない程レベルは上がった。極編のPS4版と比較しても細部のディテールに磨きがかかっている。処理落ちも無く、フレームレートも安定している。 --ただし、これらはPS4に限った話でPSV/PS3版ではカクツキも目立ち、グラフィックも前作のPSV版よりも落ちている。 -映像の強化に伴い、本シリーズの特徴である部位破壊アクションの爽快感も上がった。 -キャラクターメイキングもかなり進化しており、エディット可能な項目が非常に多く、実に多彩なキャラを作れる。公式で顔エディットコンテストも開催された。 --あまりに作り込めるため納得が行くまでゲームを始める事が出来ない人が続出した。 ***快適さ -後述の通り、作り込みの甘さ・調整不足によるストレスはあるが、アクション面に関しては問題の無いレベルに調整されている。 --先述した通り、大型鬼の動きに対処する鬼ノ手のシステムがとても上手く噛み合っている。そしてシリーズ共通である部位破壊の爽快感は健在。 -流石にローディングの読み込み速度は遅くなったが、前作までの速度が驚異的だっただけであり、充分快適と言える程度の長さ。 --そのローディングも、ゲーム開始時や戦闘開始・終了時、ファストトラベル使用時にストレスにならない程度の長さがあるのみ。 -インターフェイスも従来通り、使いやすさ・遊びやすさを重視して考えられている。 -地味ながらも大きな改善点として、すべてのタマフリやスキル・素材・装備品などに読み仮名が付与されるようになったことや素材の入手条件が確認出来るようになったことがある。 --『討鬼伝 極』までは素材や装備名が読めないような難解なものであったり、いかようにも読めるようなものが多かったのだが、ミタマの列伝における名前を除いて読み仮名が振られていなかった。 --そのため、50音順のソートで並べ替えた後で数を確認したい目的の素材がどこに行ったのか見失ってしまったり、ボイスチャット中に協力を依頼しようにも目的の素材名がピンポイントで伝えられず、結局は鬼と上級などの難易度を伝えて…となりがちだったが、これが解消されている。 --入手方法に関しても、これまで装備を作れるようになった際に名前だけ出されてもどの鬼からどうやって入手するのかが見当が付かないものが多く、結局インターネットなりで調べる必要に迫られていた。 --しかし、これも本作では入手方法を確認できるようになり、いわゆるマラソン行為もやりやすくなった。もちろん、上級/下級任務である必要があるものはちゃんとその旨も記載されている。 ***その他 -禊 --仲間同士で入ることもでき、仲間の友好度上げるとセリフが変わり、友好度を上げる良い物差しとなっている。 --また、異性の時間にも入ることができる。友好度が低い内は追い出されるが、高いと一緒に禊をしてもらえる。 --ギャルゲーや乙女ゲーとも言えるセリフを言ってくれることも。 ---- **賛否両論点 ***オープンワールド化に関して -先述した様に、正確に言えばシームレス形式でマップやエリアを繋げただけであり、『GTA』の様な海外のビッグタイトルが掲げるオープンワールドを想像すると余りにもレベルが違う。 --領域でNPCがランダムに動いているわけでもなく、依頼を達成してしまえば里やその周辺域以外で人と出会うことは、共同任務を除いて無い。 --申し訳程度に足したしるべや碑文、ミタマなどの収集要素も、それが終わってしまえばやることも無くなってしまい、素材集めに関しても従来の任務受注による討伐の方が効率がいい。 --そのため、最終的にはランダムに発生する共同作戦を消化するかミタマ集めに奔走する以外にオープンワールドのフィールドに行く意味が無くなってしまう。 --また、瘴気に覆われた異界が里と閉ざされているという設定を上手く活用してはいるが、それでも特定ルートからしか行けないエリアばかりで移動に制限が掛かっているのは残念。 ---そもそも領域内ですら一本道のルートでエリアが区切られているに等しい。特に「雅」の領域の、一本道が多いにもかかわらず無駄に複雑なマップは評価が低い。 ---崩れた塀など、それこそ鬼ノ手があれば難なく超えて移動できそうに見えてしまう分、余計にそう感じる。 -鬼の沸きポイントは、実は出現する鬼はポイントによって完全固定。 --特に良く通る道はすぐに鬼の種類を覚えてしまうので、出会うということの驚きや喜びは薄くなってしまう唯一共同任務だけが出現鬼がランダムとなっているが、実際に行かなければ何と戦わなければならないか分からない((無論それが今回の仕様の醍醐味なのだが。))。 -『GTA』のようなビッグタイトルのオープンワールドを想像していたユーザーからの評判は悪いが、概要にも書いた通り過度に期待をしていなかった層からは、充分面白いという声が多い。マップ自体も、作りが雑だという印象は無い。 --ただしミニマップに関してはロードマーカーが無いので、イベントマークの通り行くと行き止まりということがしばじば起こる。 --だが、オープンワールドがオフラインのみというのは寂しい感があるが、逆にこれでオンラインの任務…となると今度は収拾がつかなくなるのは容易に想像がつくので難しい所か。 ***難易度 -物語本編だけに限って言えば、大型鬼は過去作に比べて大幅に脆く弱くなっており、難易度は下がっている。このため、元々シリーズを通して同行NPCのAIが優秀なこともあって、「ゴリ押しゲー」「ボタン連打」の傾向がやや強くなってしまった。 --中でも、序盤に登場する本作初登場のオヌホウコはかなりヌルい。鬼千切や鬼葬で破壊出来る部位が多く、タマハミによる形状変化はあるが行動パターンに大きな変化無し、予備動作も隙が多い…と初心者モノノフでも上手く行けばノーダメージで倒せる。 ---結果として付いた渾名が、「サンドバッグ」「''攻撃力チェッカー''((アップデート後、銃の威力がどれくらい上がったかを確認するために利用されたことから。))」である。 ---だが、不思議とこれを批難する声は少なく、その恐ろしい見た目とは裏腹な初心者にも優しい鬼という位置付けから、プレイヤーからは親しみを込めて「オヌホウコさん」と呼ばれている。%%癒し枠である。%% -しかし、難易度の問題はあくまで「物語本編」に限っての話であり、本編クリア後の上級任務からは難易度がグッと上がる。 --オンラインの進行度12の任務では、装備や属性、ミタマスキルを考えた組み合わせで臨まなければすぐやられてしまう事もあり、歯応えはある。そういう意味では本作の間口は広い。 -実際、『討鬼伝 極』では発売初期のとち狂っているとしか言いようのない難易度調整で猛反発を受けた事もあり、調整の方向性自体はちゃんと反省を活かしているものだと言えるだろう。 --ただし、上に上げた進行度12の任務など、『討鬼伝 極』の極級任務よりも3体同時討伐をさせられる任務((オンラインの進行度12の「暗黒星雲」のこと。この任務は出現に若干の時間差こそあれ、実質カガチメとダイテンマとバンケイト(シンラゴウの変異種)の3体同時討伐になるのは免れない。))があったりで凶悪になっているものもあるのだが…。 ---また、進行度11のキー任務になっている「伏魔殿」はアヤナシ、メズコンゴウ、シンラゴウの3体討伐任務で、こちらは3体同時ではないものの、このうちの2体を討伐するまでは常に2体同時になってしまう。 ---さらに、フィールドが広いわけではない所に来て討伐する鬼が巨躯の鬼3体とあって、難易度も高いだけでなく非常に混沌とした戦闘になってしまう。 ***グウェンと盾剣 -オオマガドキは世界規模で起きた災厄であるらしく、西洋にも影響があった。 --新規キャラであるグウェンはそんなイギリスから来たモノノフなのだが、装備武器である盾剣やミタマ((西洋の英霊は彼女のミタマ以外にも存在する。))、彼女と因縁のある鬼((見た目が完全にドラゴン。))など、和風アクションを基調とした世界からは若干浮いている。 ---しかしキャラクター自体が嫌われているわけではなく、あくまで目立っているという範囲の話である事に注意したい。 ***前作『討鬼伝 極』と比較して -武具の鍛錬に素材(前作では不要)、カラクリ人形の頭脳回路作成に素材、前作で言う賽銭箱に当たる料理を食べるのに素材、''強化素材を錬成するために素材''と、今作の拠点となるマホロバの里で施設を利用する時は、ほぼ必ず何かの素材が必要となる。 --禊場での発動スキルの方向性が任務達成時に得られる素材に関係するスキル効果に変わったのもこれに起因すると思われるが、利便性が上がった部分がある一方で手間が増える場合もあり、里の施設に関して言えば全体的に前作から劣化してしまった印象を受ける。 -''共闘版'' --10月のアップデートに伴い、「共闘版」というオンラインモードのみプレイ可能・スタミナによる1日のプレイ回数制限ありな、課金スタイルの''基本無料版''が配信開始。 --ストーリー部分は一章途中までしかプレイできないという販促程度の差別化は勿論あるので、一概にこの製作決定を悪とは言えないが、やはり本編製品版購入者にとってはモヤっとする点もある。 --一応配信開始からオンラインに立つ部屋の数が一気に増えたので、一定の効果はあったと思われる。 ---しかし、無料故に仕方ないことだが課金要素が割と強烈になっている。加えて、本作はハードを問わず値崩れが強烈だったので、むしろDLC云々を考慮におかずとも快適にプレイしたいなら「''共闘版に課金するより、中古を買った方がマシだ''」と当たり前のように言われる有様だった。 ---- **問題点 ***不完全な実装 -シリーズの方向転換を図る意味でも大きく変更点を加えた本作だが、実装された仕様が充分機能しているわけではない。 -里とその周辺には昼夜の概念があり、夜は鬼が強力になるのだが、領域に入ってしまうと昼夜など関係なくなってしまうため、全体のボリュームを見ると設定倒れに等しくなってしまっている((一応、一部依頼には夜にしか進行しない依頼もあるのだが、やはり里周辺のみ。))。 ***調整不足に関して -椿 --物語の途中から、同行NPCの1人である椿が本部での任務受注の受付を兼任する事になるのだが、物語の進行状況によっては彼女が受付におらず、任務を受けられない時がある((本編クリア以降や、オンラインでは関係無い。))。 -清麿 --久音からの依頼で存在が判明する鍛冶屋であるが、ファストトラベルポイントを頻繁に移動するキャラであるため、滅多に出会えない。 --会話することで武具・防具がそれまでの限界を超えて鍛錬出来るようになったり、彼に話しかけないと作れない武具があるのだが、''とにかく会えない。'' ---''アップデートにより出会える頻度は上がった''ものの、必要な時に居ないことが多いため、ストレスなことに変わりはない。かと思えば里の鍛冶屋の前で待っている。%%偉そうに腕組みしやがっt%% -他、キャラクター関連 --一度同行者を選んで散策に出ると、道中で鬼を倒したりしていくだけで友好度がガンガン上がる。特に序盤で顕著。 ---友好度が上がってしまうと散策中のキャラ同士の掛け合いや独り言で、キャラによってはネタバレ発言が生じてしまう。 ---その他にも、シリーズ恒例の禊場での反応の変化は友好度によって変化するのだが、あっという間に友好度が上がってしまうためその変化を楽しむことができずに終わってしまうパターンも出てしまっている。 ---物語の進行毎に上限を設けるか、もっと上がりにくくしても良かったとする声もある。しかし後者の場合、かぐやと九葉の友好度を上げる作業が一層面倒に…((ただでさえ、現状でもあまりの苦痛から「かぐやと九葉への(俗語的な意味での) "お礼参り"」というちょっと笑えない表現もちらほら見られる状況。))。 -カラクリ人形 --探索・戦闘能力の強化や思考回路作成に必要な専用素材が、各領域で拾う以外の収集方法が無かった。 --非常に集まりにくい素材であること、カラクリ人形自体も強度が高くないこと、挙句は強化して危険度の高い領域に派遣しても、能力強化に必要な素材を集める頃にはプレイヤーも一通りアイテムを集め終わっていることから、完全に空気だった。 ---''現在はアップデートで調整済み。''共同任務にて補給隊を救助することで専用素材を購入できるようになった他、収得素材もそこそこ有用なものになった。 -錬金釜 --いらない鬼の素材を鍛錬素材に変換するという機能。鬼の素材にそれぞれ評価値が定められており、複数の素材を入れて値が100に達する毎に1個の鍛錬素材が作成できる。 --これについてよく言われるのはあまりにもレートが釣り合っていないこと。大体選べる素材の中で一番値の大きい物を5個入れて1個といった具合だが、膨大な量を要求される鍛錬素材をこれで賄おうとすると逆に非効率である。カラクリ石1個で鍛錬素材1個に変換できるが、入手手段が非常に限られている。 ---狩りゲーとしては当然という声も極々僅かながらあるが、もはやトロフィー目的以外で使う意味が無いほどの産廃としてしまうのは流石に完全なる調整ミスと言わざるを得ず、「トロフィー取ったらもう使わない」「何のために追加した要素なのかまるで分からない」といった意見が多い。 -鍛錬 --賛否両論の項でも触れたが、今作では前作と違い鍛錬に熟練度を溜める必要が無い代わりに鍛錬用の素材が必要になる。何が使われるのか、いくつ使うのかはある程度統一されてるのだが、要求数が多い。 ---最初は1個や3個など妥当な範囲だが、+8辺りになると一度に5個や7個などを要求され、あっという間に素材が枯渇する。 ---一応、任務に赴けば3個や5個を纏めてもらうこともできるが、複数の武器、防具を鍛錬しようとすると多大な労力と時間を必要とされる。最高鍛錬を目指すと前述の清麿の仕様も重なって手間はかなりのもの。 -武具・ミタマ --「銃」がまたも不遇な扱い。こちらは前作で初めて採用された武器だが、その当初も他武器と比して火力が低かった。更に本作では完全部位破壊との相性が最悪で、完全部位破壊を決めてしまうと鬼によってはよりダメージを与えることが出来る鬼の弱点とされる「霊脈」がなくなってしまう。 ---アップデートにより調整されたが、完全破壊で霊脈が無くなってしまうことは改善されていない。 --ミタマのスキルも、頭一つ抜けて有用なタマフリスキルが存在する。新システムのアラタマフリ・ニギタマフリもスタイル毎に性能の格差が激しい(特にアラタマフリ)。 --特に繰スタイルはアラタマフリ「五霊明神(ごれいみょうじん)((効果中は属性攻撃に対して弱くなるが、鬼を攻撃するとそれに合わせて追撃し、与えたダメージに応じて体力と気力を回復させる繰鬼を召喚する。))」が、攻と迅スタイルはアラタマフリ((攻スタイルは「破軍星光(はぐんせいこう)」で、効果中は体力の自然回復が無くなる代わりに攻撃力が大幅に強化される。迅スタイルは「残影(ざんえい)」で、効果中は気力消費が増える代わりに分身と共に多段攻撃を加えられる。))・ニギタマフリ((攻スタイルは「死反(まかるがえし)」で、戦闘不能になるダメージを受けた時に発動し、効果中は体力1の状態で踏みとどまり、どれだけダメージを受けても戦闘不能にならなくなる(戦闘不能自体をキャンセルするため魂呼と違い撤退ゲージ消費すら無い)。迅スタイルは「八咫烏(やたがらす)」で、攻撃中に回避動作をしようとすると発動し、攻撃をキャンセルして回避行動が出来るようになる。なお、この効果は前作まではタマフリ「空蝉(うつせみ)」の追加効果であった。))が共に強力で、一時期オンラインでもこのスタイルのプレイヤーが多く、バランスが大きく崩れた部分もある。 ---また、献スタイルのニギタマフリ「魂呼(たまよばい)」も強力。戦闘不能になると発動し、戦闘不能を回復し、再度倒れない限り一定時間体力と気力が徐々に回復していく。 --防御的運用のニギタマフリはまだしも、アラタマフリまでクールダウンこそ設定されているが使用回数が無制限なため、余計にバランス崩壊に拍車をかけてしまっている。 --なお、逆に使い勝手が悪い、何らかの形で他のプレイヤーにまで悪影響が及びかねないので使うべきでないとされるアラタマフリは特に癒の「生刀生弓(いくたちいくゆみ)((効果中は攻撃を命中させるごとに体力を一定量消費する代わりに追加ダメージを与えることができる。))」や魂の「照魔ノ法(しょうまのほう)((効果中は特定一部位へのダメージが跳ね上がる代わりに、それ以外の部位・本体の"外殻への"ダメージが激減してしまう。))」が特に指摘される。 ---生刀生弓は代償となる体力消費量の大きさの割に効果が明らかに釣り合っておらず、失う体力は時間経過で回復可能な赤ゲージ表示となるが、赤ゲージは攻撃を受けると消失するうえ、そもそもの体力消費によって事故死の要因ともなる。 ---照魔ノ法は特定部位以外全て(=それ以外の鬼の、通常状態の全部位・本体)が対象となり、ほかのプレイヤーもこの代償の影響を受けてしまうので、うまく使えれば効果的なダメージを見込めるのだが、デメリットが他プレイヤーにも影響する点が忌避されてしまっている。 ---実際はダメージの増幅率に対して鬼の防御上昇はスズメの涙程度であり、また本作の仕様上、鬼が通常状態でいる時間が短くなっているの。 ---そのため、デメリットは「ほぼ0」と言って差し支えないのだが、ゲーム内で数値として示されていないため、「他プレイヤーへの影響」という点が強調されて受け取られてしまったのが実情である。 ---性質上言及されにくいが、アラタマフリの性能格差が強烈なため、賭スタイルの「天運天恵(てんうんてんけい)((天運天恵以外のアラタマフリがランダムで発動する。))」も、破軍星光などを引き当てられればいいが、生刀生弓や照魔ノ法を引き当ててしまえば目も当てられないことになりかねない。 ---照魔ノ法は実際はユーザーが不利になる可能性は限りなく0だが、勘違いは根強く、余計な波風を立たせかねない。 --これらの問題により、持っているスキルは優秀でも、そのミタマの戦闘スタイルの問題でアラタマフリの使用を実質縛らざるを得ない等の問題が発生してしまうので、ビルドに組み込むのを断念するといったケースも少なくない。 //内輪でもない限り、少なくとも魂と癒のアラタマは忌避されてたのでフォローする必要はない。実際はどうあれ、使う輩の使い方がひどかったせいで必要以上に悪し様に言われていたとしてもね。 //↑照魔の法は仮に意図的に下手な使い方をしたとしてもTAでも狙ってない限り影響はほぼ皆無。「説明不足のせいで忌避されてしまった」という問題にはなっても、検証すらせず勝手に勘違いした連中が悪影響扱いしてただけの事はゲーム側の問題にはならんよ。 //↑オンラインに関わる要素な以上、そこで培われた環境は(たとえ誤認による情報が実際の仕様より広がったとしても)ゲームとは切り離せない要素です。お断りの旨を記した部屋もあったのだから尚更。それをプレイヤーだけの問題としてしまうのはもはや暴論と思われる。別件で、上で照魔の法の記述があるのに飛んで更に記述されているのが妙だったのでそこに統一&注釈化しました。 //客観的な事実として、オンラインだろうが何だろうが「実際の効果」は全く問題点になり得ない。つまりこの場合のプレイヤーの感情論を除いた"ゲームとしての問題点"は照魔ノ法の効果ではなく「勘違いを誘発した説明不足」に尽きる。その点を履き違えているので記述修正。 -多様過ぎるスキルに対して少な過ぎる選択肢 --前作と比べタマフリやアビリティなどが大幅に増加しているが、セット可能なスキルは1ミタマにつき3つと変わっていない((『極』ではミタマのレベルを最大にすることで4つめの固定スキルが解放される仕様となっており、それを考慮するとむしろ装備可能なスキル数は減ってさえいる。))。 --強化スキルだけであっても持続時間延長・待ち時間減少・効果量増加などなどあまりに多いため必然的に目標を立てて吟味するしかない状態なのだが、「とあるスキルを持ったミタマが1人か2人しか居ない」という極端な割り振りがかなり多く、結果として「この戦法を選ぶとこのミタマを選ぶしかない」という状況が頻発する。 --特に溜め攻撃がメインの武器全般でこの問題が顕著である。素の溜め時間が非常に長いため、普段の吟味に加えて溜め時間を短縮するスキルを1~3個積むことが必要になる。 --ミタマの数が少ない内はその限りではないが、高い実用性を求めれば最終的には選べる選択肢と言えば「どの武器を使ってどんな戦法で戦うか」程度であり、それだけでほぼ組み合わせは固定されてしまう。 ---そもそものミタマ総数が減少している((『討鬼伝 極』のミタマ総数が300+DLCであるのに対し、本作では200+DLC。))にもかかわらず、システムの方で武器種や戦闘スタイル、さらにはアラタマフリやニギタマフリを追加してしまえばどうやっても強化スキルを複数のミタマに持たせることなど出来る訳がない。 -このほか、刷新された新録の一部ミタマボイスがイラストイメージと合っていないという指摘が多い。 --特に桃太郎の声は軒並み低評価で、宮本武蔵は剣豪というイメージと掛け離れたイラストが物議を醸した。 -領域 --オープンワールド部分は当初、下級レベルのフィールドしか用意されていないため、上級素材が必要・上級鬼と戦う場合は任務を受注する以外に無かった。 ---この点はアップデートで改善され、里や拠点でフィールドレベルを上級と下級に切り替えることができるようになったが、大型鬼や共同作戦などは上級や下級の差は全く考慮されずに配置されてしまう。 ---そのため、組み合わせ次第では領域を徘徊している大型鬼と共同作戦で討伐対象となっている大型鬼の出現位置が被って有無も言わさず2体や酷いと3体同時討伐に持ち込まれてしまうこともある((共同作戦の討伐対象が小型鬼の群れの場合もあるが、これも群れる数が平常ではまず配置されないほどの数が群れる(マフウ・黄泉10体など)ためこちらはこちらで厄介となる。))。 ---特に古の領域で出てくる大型鬼は非常に強力なものが多く、領域自体に狭い場所が多いために戦いづらい所に来て、共同作戦との合わせ技で狭い戦闘エリア内で上級のショウケツジュとゴウエンマを同時に相手させられて絶望した…なんてプレイヤーも少なくないだろう。 ---共同作戦は必須事項ではなく、フィールド鬼の鬼域も走り抜けるだけでスルー可能なため、嫌なら逃げてしまうのは簡単なのが救い。 -鬼葬 --目玉の1つとしてアピールされていた「鬼葬」だが、「''完全部位破壊をしたらかえって厄介な強敵になってしまった''」「''完全部位破壊後の挙動のせいで戦いにくくなってしまい、戦闘がグダグダになった''」と言うケースが目立つ。 ---確かに、ミフチ系・ゴウエンマ骨格系などのように完全部位破壊を決めればむごいレベルで弱体化する鬼((基本的に鬼のモーションに大きな影響を及ぼす完全破壊は一度タマハミ状態に移行させないと成立しない(ミフチ系の脚も然り)のだが、何故かゴウエンマ骨格系は戦闘開始直後から両足と尻尾の3個所か完全破壊可能となっているため、酷いと登場モーションの途中で脚を完全破壊されて…なんて場合も。))もいる。 ---だが、逆にオノゴロ系・クエヤマ系・センザンオウ・イテナミ系は、完全部位破壊を決めてしまうとむしろ「待ってました」と言わんばかりに大暴れするようになったり、回避が困難な技を連発するようになったりする傾向が目立つ。 ---また、オンジュボウやショウケツジュは両腕が完全破壊可能だが、片腕だけ完全破壊してしまうとタマハミ時に生やす球体(種子)を使って周囲広範囲に大爆発を巻き起こす攻撃をしてくる((元々この種子を破壊するとタマハミ状態を強制的に解除でき、大爆発で種子が消滅するので、その後はタマハミ状態が解除される。))。 ---だが、両腕がある時は見てから距離を取るのに充分な時間の予備動作があるので回避ができるが、片腕だけ残っている時はこの予備動作がとんでもない速さになるため、見てからの回避はほぼ無理((薙刀の流転や、一部の無敵時間がある攻撃で受け流すもしくは回避するという手段が一応あるにはある。))という罠もあったりする((NPCはまず対応できないので、近距離武器装備のNPC3人が全員片腕残しの大爆発で戦闘不能になる事もザラにあったりする。))。 --一般的な感覚や印象との乖離((異形の鬼と言えども足や手を失えば悪あがきはできてもまともに戦えなくなると考えるのが普通だろう。そもそもタマハミ状態とはまた違う行動パターンを追加したかったにしても、部位の消滅にそのトリガーを担わせるのではあまりにも違和感が強すぎる。ましてや、慣れの部分を考慮しても「部位が消滅した方が逆に強くなる、戦いにくくなる」と言うのでは尚更。))や、「鬼千切・極」と異なりNPCも鬼葬が出来てしまうので鬼葬をして欲しくない鬼との戦闘時はNPCを援護指示にして無理矢理鬼葬を使用しないようにするしか無い((援護指示にした場合に限り、NPCは完全破壊可能部位を掴んでも鬼葬では無く、プレイヤーが完全破壊可能部位以外を掴んだ時の同様の鬼ノ手で殴りかかるモーションになり、通常の部位破壊となる。))。 --しかし、そうすると今度は鬼祓いの必要が無い状況でも、部位破壊をする度にがん首揃えて鬼祓いをしに行ってしまい攻撃の手が緩んでしまうデメリットもある。 ---前作と異なり、本作では同行者の武器ゲージの溜まり具合は確認できるが、共闘ゲージの溜まり具合は確認できない((一応、自分以外の同行者の共闘ゲージが満タンになっても効果音は鳴っているのだが、戦闘中に気付きにくい。))ため、共闘ゲージが満タンの時だけ援護指示にしてそれ以外のときは攻撃指示などに切り替えるというような運用も難しい。 --ちなみに、[[開発へのインタビュー>https://www.jp.playstation.com/blog/detail/3396/20160728-toukiden2.html]]の中で「完全部位破壊後に鬼が一方的に攻撃を受けるだけになるのは避けたかった」と発言しており、根本的に開発者が何か考え違いを起こしていること、そしてユーザー視点の考え方が欠落していたことが明らかになっている。 -鬼返 --タマハミ状態になっているオノゴロ・アヤナシが繰り出す前転攻撃に対して鬼返が出来るのだが、その際、転がっていた方と逆の方向に転がっていく。 --それだけならば演出として悪くは無かったのだが、発売初期はなんとこの''鬼返による被弾モーションにも攻撃判定が設定されており''、触れてしまうと大ダメージを受け、さらに気絶してしまう。 ---流石に現行バージョンでは鬼返被弾後にダウンするまでは接触判定自体が削除されているために問題無くなっているが、そもそも鬼葬共々プレイヤーの立ち回りを有利にするためのアクションにいちいち罠を仕込む必要性も無いことから批判意見が噴出していた。 ---加えて、この鬼返による転がりはかなりの距離を転がってくるため、立ち位置によっては他プレイヤーが轢かれてしまうなどの形で迷惑がかかってしまっていた。 --鬼返が可能なタイミングは鬼の体から赤い気が放たれている状態の時になるが、一部の攻撃は余りにもタイミングが短すぎ、あるいはタイミング外になる判定がシビアすぎるものもあり、鬼返をするつもりが鬼葬の暴発という最悪のケースになることもある。 ---一応、PS4/PS3版であればR2で鬼ノ手構えの状態で□ボタンで射出することで鬼を掴んでも鬼葬ではなく鬼絡ができるようにはなっている。 ---加えて、鬼絡よりも鬼返が優先される仕様があるため、これで射出すれば鬼返に失敗しても最悪鬼絡になるが、とっさのタイミングで鬼返をしようとなった時にこの操作が出来るかと言えば少々無茶な所がある。 ---そのため、通常操作で鬼絡、□ボタンで射出した時に鬼葬を試みる形にして欲しいという意見もあったりする。もちろん、現行の仕様だからこそ、PS4/PS3版のR2ボタンのタップ操作で完全破壊可能部位に優先的に掴み掛かる仕様が成立する部分がある。 ---だが、そのメリットを考慮してもそもそもの鬼葬で逆に難易度が上がってしまう、戦いにくくなるというケースが目立つというデメリット含めて不利益に感じるプレイヤーが多いと言うことでもある。 -NPC --里のモノノフはともかくとしても、人別札のモノノフを同行させるときちんと行動しないことがある。 ---癒スタイルの人別札モノノフを連れて行けば体力が減っても回復をしてくれない、そもそも治癒で自身の回復すらしなくなるなどのように明らかに異常な挙動((里のモノノフの中での癒スタイルの「真鶴(まなづる)」がタマフリ「女神ノ社(めがみのやしろ)」の効果範囲を拡大するスキル「女神ノ社強化・広域」を修得していないせいか、特にこのスキルを持たせた癒スタイルの人別札のモノノフは高確率でこの挙動を見せる。))を見せることも少なくない。 ---そのため、元々本作では里のモノノフも十分に戦力になる((もちろん、人別札モノノフのスキル次第の部分はあるが、『討鬼伝 極』では里のモノノフは基本的に生存能力を重視(里のモノノフ全員が瀕死状態でなければ一撃で戦闘不能にならなくなるスキル「大和魂」を所持している)し、火力は軽視されているため、戦闘時間が必要以上に長引いてしまうこともあった。))こともあって、人別札のモノノフを使う事が敬遠されることがある。 --それ以外にもこれは里のモノノフも同様だが、体力が減ってくると例え攻撃重視の指示を出していて、かつ鬼が広範囲の攻撃をしていないような、回避や走り回って逃げる必要も無いのになぜか治癒すら使わずに体力ゲージの赤い部分の自然回復を待ってひたすら逃げ回る、酷いと赤い部分がなくてどれだけ経とうが回復しない状況でもそんな挙動を見せたりと「基本的には」他の狩りゲーに比べれば優秀だが、一部分とは言え前作まで以上に「バカ」と言わざるを得ない挙動も目立つ((前作においても、一定量以上のダメージを受けると命令無視をしてあちらこちらに逃げ惑うようになるが、それでも体力ゲージの赤い部分が無いときは流石に治癒を使用して戦闘に参加するようになっていた。))。 ---こちらに関しては集合指示を出せば良いと思われるだろうが、集合指示を出しても無視して逃げ回ることが多々あるため、解決手段になり得ない。 ---そもそも、治癒を使えば良いだけの話なのにそれをしない((長期戦になってしまえば治癒の使用回数が枯渇したからという解釈もできるかも知れないが、任務開始間もなくの時もこうなるのではフォローの余地は無い。))こと自体がおかしいのである。 //普通にプレイしていたら、この馬鹿みたいな挙動に悩まされるはずなんだよなあ…。 -遺跡 --前作「極」で言うところの無限討伐・特殊任務にあたる「遺跡」がアップデートで追加された。~ 遺跡は登場する中型・大型鬼を討伐する毎に次の階層に移動するという流れを遺跡探索なら地下10階到達まで、無限探索なら帰還するまで繰り返すのだが、移動がその階層の鬼の亡骸を祓ってから3秒で勝手に移動してしまう。 --そのため、自分勝手なプレイヤーがマルチプレイに混ざってしまうと、地祇石でタマフリを回復させたい…と思っていたプレイヤーが回復し損ねる事態が発生してしまう。 ---一応、フリーチャットが使えるようになり、定型文も弄れるので前もってその旨を知らせる定型文を仕込んでおけば討伐後に地祇石を使いたい旨は通達できるが、それでも結局、終わるのを待って貰えなければどうしようもない。 ---戦闘中でも使えるのでそうしろと言うことなのだが、戦闘後に補給を行うというのはこういったゲームで珍しいことではない自然な考えのため、次の階層に行くまでの移動時間をせめて『討鬼伝 極』の無限討伐・特殊調査任務の時のように地祇石を使うに充分なくらいは取るべきでは無かっただろうか。 --遺跡探索限定で「ヤトノヌシ」と「オカミヌシ」の2体が復活しているが、遺跡探索では大型鬼の部位や亡骸を祓ったり全部位破壊報酬で貰えるアイテムがかなりの確率で換金素材や汎用素材に化ける。 ---これ以外の鬼は登場する任務をこなせば、その報酬でほとんどの部位の素材をひとつずつくらい獲得できるので、それ由来の装備が作りやすい((前作と異なり、上級任務を受注しているのに下級素材が出ることはなくなり、通常の任務であれば汎用素材に化けることはあってもその確率もそこまで高いわけでは無いので、上級アヤナシなど単体討伐任務が無い一部の鬼を除いて任務のマラソンで装備一式を揃えるのも容易である。))が、この2体はそれが無いため、この2体由来の装備が非常に作りにくくなってしまっている((下級装備に関しては前述した万能石を使って無理矢理作成することができるが、そこから上級装備に派生させる時は万能石を使えない。))。 ---加えて、万能石を大量に投じて無理矢理作成することができる下級装備に関してはまだしも、その手段も使えない上級装備でもこの2体由来の装備は必ずレア素材の「破滅の蛇(ヤトノヌシ)」「氷炎竜(オカミヌシ)」が要求されるが、''最低でも全部位破壊ができなければ入手の可能性はゼロと言っても過言ではない程に入手が困難''であり、当然のように全部位破壊しても出て来ないことがザラである。 ---しかも、前作まではタマハミ状態になる時の部位再生が無かったこの2体が何故か本作ではタマハミ状態になる時に4本ある腕の内の武器を持っていない2本が形状変化して強化された上で再生してしまう((ちなみに鬼葬で完全破壊が出来る尻尾・4本あるうちの武器を持っていた2本の腕もタマハミ条件を満たした時点で残っていた場合は回収されてしまうが、なぜかタマハミ状態に移行しても再生しないので、鬼葬で完全破壊をしないとその部位の素材を入手できる可能性すらなくなってしまう。特に尻尾を完全破壊してしまうとモーション的に厄介なものとなるのが始末が悪い。))ため、全部位破壊の難易度も上がっている((これも恐らくは前作での該当する2本の腕を一度破壊した上で敢えて再生・形状変化をさせ、その上で改めて部位破壊をして鬼祓いをしないとまず入手出来ない素材があり、しかもそれが何かと必要になる機会が多かった事に対する不満の声を受けてのものと考えられるが、そもそもゲームシステム的に噛み合わない行動を要求される事そのものに対する反発であり、前作に適用するにしてもこのような形での解決を望まれていた訳では無く、根本的に別の作品でそんな事をされても何の意味も無いどころかただの迷惑でしかない。))。 ---前作のコガネムジナ同様にまず安定して出現させる術が無く、出現した所で素材が高確率で化けるので素材が集まらず、さらに遺跡探索の報酬では大型鬼の部位素材は手に入らないので、いくら遺跡探索を繰り返そうが入手できないときはとことん入手できない。 ---コガネムジナの時もこの仕組みでかなりの猛反発を受けて、アップデートで換金素材や汎用素材に化けなくしたというのに、同じことをまたやらかしていることから、やはりかなりの反発意見が出ている。加えて、今回のこの2体に関しては未だ救済措置が無いという状況である。 --無限探索では5階層ごとに帰還するか否かを選べるのだが、こちらは逆に猶予時間が30秒と長すぎると指摘される。 ---これ自体は『討鬼伝 極』の無限討伐でも同様の仕様だったため、好みの問題の部分はあるが、平時の移動が前述の通り3秒と短すぎるため、余計に印象が悪くなっている物と思われる。 ---また、無限討伐の時は広いマップで行われていたため、位置によってはそれでも帰還エリアに到達するのがギリギリになることもあったが、遺跡の場合はそんな広くないマップであることも大きい。 ---さらに、無限探索では帰還すると問答無用でサーバーから切断されてしまうため、無限探索を特定の階層まで行って戻るのを特定メンバーで(例えばフレンドなど)繰り返すといったプレイが困難になっている。 --前作のコガネムジナの素材((主に「蔵宝皮」。))で苦しめられたプレイヤーからの不満の声があまりにも多かったからか、コガネムジナがやたらと遺跡で出現するようになっている((例えば、10戦行う遺跡探索の内の半分以上がコガネムジナと戦わされたパターンも報告例がある。))。 ---本作では集団任務で上級のコガネムジナが確定出現する任務がある((ただし、その任務でコガネムジナを討伐してもミタマは絶対に落とさない調整がされている。))上、アップデートでマップを上級に切り替えられるようになり、確実に沸くポイントもあるため、むしろコガネムジナの素材で苦しめられることはほとんど無くなっている。 ---むしろ、これのせいで今度はヤトノヌシやオカミヌシの出る可能性を食い潰されてしまうことになり、前作では出現が切望されたコガネムジナが本作ではむしろ疎んじられる事態に。 ---さらにDLC任務「巡回ノ任、再び」の各領域の内容を紹介する際もやたらとコガネムジナの出現をアピールしていたが、ユーザーが望むものと完全にズレており、「(''コガネムジナはどうでも良いから'')ヤトノヌシやオカミヌシを出してくれ」と当然のように批判されることに。 -天狐 --任務同行ができるのは前作と同じだが、体力という概念がなかった前作と違い、今作の天狐には体力があり、大型の鬼の攻撃一発当たっただけで撤退してしまう。 ---アップデートで倒れにくくなったが、それでも数発で撤退するのであまり意味がない。 -戦闘面 --本作から登場した大型鬼のウシヲキナとその変異種のアケハワニはタマハミ後に非常に細長い体つきになるのだが、そのせいでロックオンを使用するとあらぬ位置にロックオンがされてしまうため、非常に動きを追いかけにくくなっている。 ---実際は鬼ノ手や弓などの照準を合わせる際にロックオン操作をすればその照準の位置にロックオンができるが、それをやっても全体像が長すぎてかなりカメラが振られるため、ロックオンを使って戦うのが基本になっているプレイヤーからは不満意見が挙がっている。 --また、上で過剰エフェクトが改善された点を評価点に上げたが、それ自体は確かに評価されるべきなのだが、「虚空ノ顎(こくうのあぎと)」のシンボルがとても小さいものとなったことで確かに処理落ちなどの問題は解消された。 --しかし、なんと''当たり判定までシンボルの小ささに合わせて弱体化させられてしまい''、「''部位破壊などでダウンを奪った鬼相手の追撃に使ってもヒットしない''」と言う調整を受けたことで、前作とは違った意味で産廃と化してしまった。 ---しかし、ユーザー側が攻撃判定は弱まっていても虚空ノ顎に付与される鬼の吸引効果が弱まっていないことを利用してミタマの熟練度稼ぎのテクニックが生み出されたが、現在はアップデートで諸々のバグ諸共攻撃判定の強化という形で消滅している((ちなみに、このテクニックが生み出されてそう間もないタイミングでアップデートで潰されたため、アップデートする度にバグが追加されるような状況であったこと、プレイヤーが不利益を被るようなバグの対応やオンラインの選択肢が狭まるようなゲームバランスのバグ修正の腰の重さに対して、プレイヤー側に有益な仕様の穴を潰す対応は迅速であったため、当然ながら不満意見は相当噴出している。))。 ---また、マシンスペックの関係かPSV版はエフェクトのさらなる簡略化または消去が行われているのだが、その結果敵のエフェクト付き攻撃がほとんど詐欺判定同然の状態になってしまい、中にはほぼ視認不可能なもの((砂塵のエフェクトが消去されたため、これが主である地面を這う攻撃が影響を受けている。一応砂粒が舞うエフェクトは残っているものの、非常に地味なエフェクトである上にや地面の色と重なってしまう。さらにこれを見かけるのは戦闘中である点から視認性は悪いと言わざるを得ない。))まで生まれてしまった。 --過去作の鬼は基本的にその当時のタイトルから流用されているのだが、その過去作で問題視されていた仕様や挙動までそのままである。 ---機動力の大幅強化等で間接的に改善された要素もあるが、状態異常関連や「極」で登場した大型鬼が持つ異常なヘイト管理仕様など、明確に改善されるべき要素までそのままなのは再利用を通り越して最早手抜きと言わざるを得ない。 -「引き継いではじめから」の削除 --前作『極』では、アイテムや所持金等を引き継ぎつつ、ゲーム開始のキャラメイク時点からやりなおす、いわゆる「強くてニューゲーム」に当たる「引き継いではじめから」というものが存在したのだが、本作ではそれがなくなってしまっている。そのため、ストーリーをもう一度楽しむためには1からプレイしなおさなければならない((ムービーシーンのみは、いつでも自宅で再生可能だが。))。 --前作においては、この「引き継いではじめから」のみが、キャラメイクをやりなおす唯一の手段であったため、そういった面でもこの機能の削除を残念がる声は多い。なにより、前作まで存在したシステムを削除する必要があったのかどうかについては疑問が残る。 -キャラメイキング周りの不便さ --非常に多彩なキャラを作ることができる反面、一度キャラメイクを決定してプレイをはじめると髪型周りやメガネなどの装飾品などを除いて''そのデータでは以後一切修正することができない''。 --また、膨大なバリエーションのある各キャラエディット項目の内、どの部分をどう調整したかについて、あらかじめ保存しておく機能や、ゲーム内で再確認する手段がない。 --そのため、一度作ったキャラクターが気に入らずに微調整したい際や、1からプレイをやりなおす際に同じ容姿のキャラクターを用意したい場合は、あらかじめ自分でキャラクターエディット画面をスクショするなどして、パラメータを確認できるようにしておく必要がある。 ---本作もクロスセーブ・クロスプレイが可能になっているが、PS4版で作成した時は納得の出来だったキャラクターが、PSV版では画質の劣化、描写の簡略化などの影響を受けてPS4版のそれと異なるキャラクターになってしまったという不満意見もある。 ---こちらは最早ハードスペックなどの問題でどうしようもないので、メインでプレイするハードの側で満足行く出来になったところで良しとする他無い。 ---その上、特に調整を要するであろうキャラクターの顔については、数分の長さではあるがチュートリアルバトルとイベントを終えなければ確認することができない。 ---この点自体は開発の不手際とは言いがたいが、結果的に、真に納得のいくキャラメイクをするためにはそれなりの手間と根気を要する仕様になってしまっている。 --上の項目でも述べたが、前作のように「引き継いではじめから」を使ってのキャラメイクやりなおしも、今作では不可能となっている。 //↑Steam版をプレイしての記述です。もしコンシューマではできるようであれば削除お願いします。 //大丈夫、コーエーがその辺で差別するわけないから。等しく手を抜くよ。というわけでコンシューマーでも無理だから問題ない。一応、極における名称に修正だけさせてもらった。 ***ストーリーに関して -ストーリーを大枠で括ってしまえば、博士と鬼ノ手(とカラクリ)があればどうにでもなると言う内容になってしまっている。 --何かあれば鬼ノ手なり博士によって解決してしまうと言う内容になってしまっており、ネット上のネタを使って「もう全部あいつ(博士)1人でいいんじゃないかな((元ネタは漫画『時空英雄 仮面ライダー』の1コマを改変したコラージュ画像から。))」と言われたり、あまりの博士の万能ぶり((鬼ノ手も元々は博士が作り出したものである。カラクリも作中では諸々の調整ができるのは博士以外いない。))から「''博士えもん''((言うまでもなく元ネタはドラえもん。博士自身だけでなく鬼ノ手もまるでドラえもんの出すひみつ道具か何かのように万能過ぎるため。))」と揶揄するものも少なくない。 ---捻くれた見方という部分も否定出来ないが、実際問題博士と鬼ノ手(とカラクリ)でほとんど作中の事態を解決してしまっていることなど、ストーリーに魅力を感じられないとして「シリーズで一番陳腐なストーリー」という批判もある。 --もちろん博士と鬼ノ手だけでは成し得ず、主人公たちがいたからこそ成せたこともあるのだが、博士や鬼ノ手がほとんどの下地を作っていて、主人公を含めた他の面々がしたことはそれの後押しだったり駄目押しだったりばかりになってしまっているのは否めない((ちなみに、博士がどうしてこんなに万能なのかの理由についてはストーリーの最終盤で明かされる。))。 ---何より、半ばオムニバス形式で各キャラの話になるストーリーで毎回展開が被るのはあまり良い事とは言えないだろう。 -また、前作のメイン進行が、小規模な里が明然たる外憂に立ち向かう勧善懲悪・復讐劇テイストの「鬼退治」を基本志向したのに対し、本作では人間集団同士のいがみあい・不調和・軽挙妄動といった内患も骨子を成す。 --上述の博士の大活躍も、裏を返せば重職を背負った道化キャラ達が踊ってくれているからこそだし、ゲーム内の主人公のともすれば無責任な行動もその道化ぶりに少なからず寄与している。 --動機の明快さの薄濁化に加え、プレイヤー共々「踊らされていた」印象を随所に残すのも、前作より多少社会性を深めるシナリオを試みたが故にフォローしきれなかった問題点と言える。 ***バグ関連 -発売当初は、仕様とバグの区別が付かないとまで言われてしまう程不具合が多かった。 --進行不能バグ、ミタマに関わるバランス崩壊バグ、解放した筈のファストトラベル先が表示されない、ストーリーのADVパートでキャラクターのグラフィックが消失したままシナリオが進む、などなど。 ---特にアクション面に関するバグは、通称破天バグを代表とするとんでもなものもあった。 --引き継ぎ体験版と製品版のバージョン1.01まではで特定の指南を受けてしまうと一部のNPCキャラクターがプレイヤーが侵入できない場所に移動してしまうことでストーリーが進行出来なくなるバグがある --これを修正するバージョン1.02を適用すると今度は「''すべての任務を達成すると獲得出来るはずのトロフィー「金眼四ツ目の守り人」が取得できない''」バグに見舞われる。 ---この件を除いてもアップデートを適用する度に何かしら別のバグを産み出しているような状態が続いた。 -大型アップデートの際には、遺跡探索限定で復活を遂げたヤトノヌシやオカミヌシに鬼葬でトドメを刺すか、鬼葬を当てた後のダウン中にトドメを刺してしまうと、なぜか亡骸が鬼祓い出来なくなることで進行不能になるバグも実装されてしまった。 --当然のようにこの2体が出現しうる領域の遺跡探索を目的としたマルチプレイの部屋には「''(ヤトノヌシとオカミヌシの)ヌシ系に鬼葬厳禁''」の旨が伝達に書かれるようになってしまった。 -''進行不能バグを含む多くのバグはアップデートで修正済み。'' ***システム -会話面の不備 //ノベルゲームならともかくバックログがないのはふつう--バックログが無く聞きのがした会話を確認できない。 --○ボタンが会話の続きの選択とスキップが同じなので間違えてスキップしてしまう。おまけにオート再生がないので上記のようなことがしばしば起こる。 --前作から改善されることなく、音声付きのシーンでは主人公の名前は他のキャラクターは呼んでくれず、主人公の名前だけ飛ばされて会話が進んでしまうため会話に不自然さを感じる。 --さらに前作では吹雪で聞こえ難い演出やムービーの暗転時など違和感無くプレイヤー名を呼ばせるシーンもあったため余計に強く感じる人も居るだろう。 ---この手のゲームによくある、「お前」などの二人称を使用するなどの形をとっても良かったのではないだろうか。 ---本作はこれまで以上に主人公の名前を呼ばれるケースが多いので余計に気になってきてしまう。 ***DLC -過去作までは非常に好評だったDLCだが、本作では盛り上がりに欠ける結果となった。 --前作までは配信から一定の無料期間が設けられ「戦闘開始時からタマハミ状態」「速攻任務((通常よりも制限時間が大幅に短い任務。))」「本編になかった組み合わせの鬼で高難度の乱戦・或いは連続討伐」など、工夫が見て取れたことで高評価で、これなら有料でもいい、という声もあった((ちなみに、既存鬼のモーション変化の亜種2体、完全新規鬼一体の追加は無料アップデートでなされている。))。 -が、本作のDLCの任務集は、過去作からリストラされていた大型鬼の配信メインとなり、無料期間も無い。 --本編で登場しなかった敵を配信する事自体は問題ではない。しかしここで問題なのは、1つの任務集で追加鬼が1種類だけであり、属性と色が違うその変異種の鬼さえも別のDLCとして小分けに配信されたこと。 --そして1つの任務集の中身が、単体だけの「下級任務」「上級任務」「本作既存鬼との乱戦」の3種をワンセットとして、第伍集まで捻りの無い任務を毎回ワンパターンに配信した事であった。特に工夫も加えられずにリストラした鬼を切り売りする方針には批判が強い。 --また、本編にて武器作製ツリーで「???」の表示になっていてユーザーに期待を持たせた武器も、DLCで解放される前作武器だった事が判明。 ---第八集から、ようやく凶暴化した条件での鬼の討伐任務・及び新防具が配信されたが、手遅れ感が否めない。 -広いマップに複数人で行ける「巡回ノ任、再び」も配布されたが、一部領域だけ抜けていたりもしている。 --さらに問題なのは、これまで同様にマルチプレイでDLC任務をプレイする場合は''統合本部に入室しているプレイヤー全員がそのDLCを購入・適用している必要がある''点である。 ---『討鬼伝 極』までは無料配信期間があったことで、オンラインマルチプレイでもDLC任務をプレイしやすい環境で、ほかのプレイヤーの手を借りやすかった。 ---だが、本作では上記諸々の事情で導入したプレイヤーの数が少なかったのだろうか、DLC任務がマルチでプレイしにくい状態であった。 -制作費の回収のため、無料期間の有無に関してはまだ理解できるが、せめて内容についてはもう少し購入するプレイヤーのことを考えて作れなかったのだろうか。 --任務内容もそうだが、報酬で作れる装備もかなり性能が低いかピーキーすぎて扱いづらいかのどちらかで、切り売りのリストラ鬼やちょっと特殊なシチュエーションで戦える任務に価値を見出せないなら、購買意欲は湧きにくい((一応、入手する機会がそう多いものではなくなった、「絶望のうめき」などの各種「うめき」系のような素材を大量に入手できるといったメリットも用意されてはいるのだが、任務内容自体があまりにも適当極まりないために「開発の小遣い稼ぎ」などと揶揄されている。))。 --加えて、前述したDLC任務の仕様により、実質オフラインプレイ前提で購入しなければならないのもキツいものがある。 ---もちろん『討鬼伝 極』の「抜忍の装束」のような性能的に他の装備の選択肢を一蹴するような性能にしてしまうのも問題ではあるが、だからといって積極的に選択肢に入れていけないようなものばかりで良いわけもない。せめて、性能や見た目共に実用的なものであればまだ印象も違ったのだろうが…。 ***その他 -エンディング曲 --過去作の和風オーケストラな楽曲ではなく、グウェン役の中川翔子氏の歌う和風ロックが採用されているが、作風に合ってないという声が多く、評価は低い。 //---根本的に、グウェン役に中川翔子氏が抜擢された事自体が実質否寄りの賛否両論((なお、『ドラゴンクエストヒーローズ』のアリーナ役で起用されたときも同様な反応が見られた。))であり、そこに来てこれまで使われていなかったヴォーカル付のテーマソングが用意され、しかもそれを歌うのも中川翔子であることもあってあまり良い印象は持たれていない。 //わざわざ声優の起用の問題なんて書く必要なし //-完全版の発売を見越して作っているのが疑われる要素 //--分霊イベントが無く、過去もあまり掘り下げられないキャラが居る。 //---後半から仲間になる数名は仕方が無いが、序盤から登場する2名の過去は多くは語られず、分霊イベントも無いので、「『極((あくまで『討鬼伝』に対する完全版として『討鬼伝 極』が発売された事を受けての呼び名。『討鬼伝2 極』が出ると決まったわけでも、仮に完全版が出るにしてもこのタイトルで出ると決まっているわけでもない。))』を出す前提」と見られる事がある。 //--作中の手引きで''素材や武器、防具にはランク1~9まで設定されている''という旨が表示されるが、本作では一部のDLC装備を作るための素材や里のモノノフが友好度が最大になった時にくれる特別な素材などがランク9になっているという例外はあるが、''基本的にランク7以降の素材や装備品が存在していない''。 //---これはfの『討鬼伝 極』のランク設定ルールに則ると説明が付くもので、一部の特殊なものや例外((上級以上でないと出現しない鬼の素材がランク2だったり、といった例がある。))はあるが、原則として下級で取れる素材やそれ相応の装備品はランクが1~3、上級は4~6、そして極級が7~9となっており、そして本作においても下級の素材や装備品は1~3の間に、そして上級のものは4~6に収まっており、前述の例外を除いて本作には極級がないためにランク7以降の素材や装備品が存在していないのである((当然だが、『討鬼伝』の時はちゃんとランク9までの設定がされていた。それに伴い、『討鬼伝 極』でその多くがランクを再設定されることとなった。))。 //--それ以外の所だと分かりやすいところでトロフィー(=作中での勲章)の説明文((ただし、本作では作中で勲章の説明文を見ることが出来ない。あくまで勲章名とトロフィー名が同じという意味でのイコール表記である。))もある。 //---例えば『討鬼伝 極』の勲章説明文は、『討鬼伝』の要素で満たす必要があるものに対して「『討鬼伝』における、~」という文言が付け加えられている((『討鬼伝』において一系統の武器をすべて入手する事で獲得出来る、「一意専心」の『討鬼伝』でのトロフィー・勲章説明文は「いずれかの種類の武器をすべて獲得した」だが、『討鬼伝 極』の勲章説明文は「『討鬼伝』における、いずれかの種類の武器をすべて獲得した」となっている。))。しかし、本作はそういう意味では表記する必要の無い「『討鬼伝2』における、~」の形の説明文がかなり目立つ。完全版でもないのに、わざわざ作品名を指定するのは不可解である。 //---狩りゲーの本家たる作品からして「''G級商法''」とも称される完全版商法はお約束の所はあるが、最初からそれをあからさまに匂わせて制作するというのはユーザーを馬鹿にしていると取られて当然のことであり、反感を多く買っている。 //--現状、2019年現在において『極』の発表・発売はなされていないため真偽は不明だが、キャラクターの扱いや存在しないランクに関しては単純に手抜きと取られても仕方のないことであり、完全版前提だったのか否かに関わらず褒められたものでないことは確かだろう。 //制作現場でも見てきたの?陰謀論者みたいな痛々しい項目なんて作らずに、仲間キャラに分霊イベントが無いのが問題ならキャラの問題点に、表記が変なのが問題なら表記の問題点に載せればいい。「妄想の中の製作者の意図」なんてあやふやな物、仮に本当の事だったとしてもゲームの問題点扱いになるわけないだろ。 ---- **総評 これまでの狩りゲーというジャンルにオープンワールドのシステムを導入し、過去作の持ち味を十二分に活かしつつ、続編として上手く進化させた印象を抱かせる。~ そこに新要素を取り入れたことで評価された部分も多いが、同様に調整不足な部分も多い。~ しかし、「前作までは、先行の狩りゲーに追いつくためのゲーム」「新しいものを作るには、モーションや敵を追加しただけじゃ駄目」「他ゲームの先を行くためにも、IPを殺す覚悟で新しい事に挑戦しなければならなかった」と開発が語った通り、手抜きから生まれた粗さという印象は薄く、シリーズ経験者も新規プレイヤーも概ね満足出来うる仕上がりとなっている([[参照>http://www.4gamer.net/games/317/G031752/20160805134/]])。 惜しむらくはDLCによる盛り上がりが過去作と比べて極端に低く、その他調整不足な点が目立つことだろう。 実際の作品を見る限り、完全版ありきと取られる仕様が多すぎることや、いくらアップデートで改善したとは言えてんこ盛りだったバグなど、作りが雑すぎる部分はある。~ だが、アクション面での快適さは他の同ジャンルのゲームとは段違いに高く、組み合わせや収集の楽しみも増えた。~ 狩りゲー特有の単調さに抵抗が無いのであれば、是非一度プレイしてみてはどうだろうか。 ---- **余談 -本作以降『討鬼伝』シリーズは発売されていないが、2022年9月にはオメガフォースとエレクトロニック・アーツが共同で開発する完全新作の和風ハンティングアクション『WILD HEARTS』が発表されている。 --なお、公式によれば開発スタッフが『討鬼伝』シリーズとは異なるとのことである。対応機種はPS5/XSX/Winで、2023年2月17日に発売された。 ---この作品はそこそこの評価は得たようだが、発売元であるエレクトロニック・アーツの期待していた売上には程遠かった模様。 ---その後、発売して1年経たずで各種修正込みのアップデート、追加コンテンツの配信やサポートを打ち切ることになった((オンラインのサーバー自体は稼働するのでオンラインプレイは可能。))という報道がなされ、実際に2023年9月のアップデートを最後に完全に動きがなくなってしまった。
//不正な判定変更や、wikiルールに抵触する内容への編集が多数見られたため、復元を行いました。 //この件についての話し合いが下記スレにて行われているので、大変お手数ですが編集を行いたい方は下記スレの話への参加をお願い致します。 //https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1491648404/ #contents ---- *討鬼伝2 【とうきでん つー】 |ジャンル|ハンティングアクション|CENTER:&amazon(B01D9FFPTI)&amazon(B01D9FFMO6)|CENTER:&amazon(B01D9FFMJG)&amazon(B01N26DYNA)| |対応機種|プレイステーション4&br;プレイステーション3&br;プレイステーション・ヴィータ&br;Windows(Steam)|~|~| |発売元|コーエーテクモゲームス|~|~| |開発元|コーエーテクモゲームス(オメガフォース)|~|~| |発売日|【PS4/PS3/PSV】2016年7月28日&br;【Win】2017年3月22日|~|~| |定価|【PS4/PS3/Win】7,800円&br;【PSV】6,800円|~|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|大幅に改善されたプレイアビリティ&br;前作までの長所を残しつつ正統進化&br;デバッグが不充分のバグ地獄でリリース|~|~| |>|>|>|CENTER:''討鬼伝シリーズ''&br()[[討鬼伝]] / [[討鬼伝 極]] / ''討鬼伝2''| ---- **概要 PSVで展開を続けていた和風ハンティングアクション『[[討鬼伝]]』のナンバリング第2作。~ 初めて据置機を主軸として作られた作品で、既存の狩りゲーには無かったオープンワールド化を大きく宣伝していた。~ 一方で制作発表時期がPS4の性能に物を言わせオープンワールドに手を出すメーカーが増えた時期だったため、出来に関しては不安視する声もあった。~ しかし、総合的に見ればゲームシステムを上手く組み合わせた続編に仕上がっていた。 本項ではPS4版を中心としてまとめていく。 ---- **ストーリー 時は明治―― 世界を滅ぼしたオオマガドキの災厄。 連綿と続いてきた「表の歴史」が滅び、 魑魅魍魎が闊歩する「裏の歴史」が世界を飲み込み始める。 遥か北の地に大量の“鬼”が出現し、人里を蹂躙しながら南下を始めた。 それを迎え撃つために横浜に展開した“鬼”を討つ戦士モノノフたちは、 “鬼”と激闘を繰り広げながら横浜の市街を防衛していく。 その最中、巨大な“鬼”が上空に現れ、 一人のモノノフが“鬼”が開いた鬼門に飲み込まれる。 そして十年後―― 西の果てにある「マホロバの里」に、 一人の記憶喪失のモノノフが流れ着く。(公式サイトより) ---- 基本的なシステムは、『[[討鬼伝]]』を参照。 ---- **追加点・変更点 ***オープンワールド化 -『モンスターハンター』シリーズで火が付いたハンティングアクションというジャンルでは同作に倣い、拠点で準備 → ギルド等の本部で任務を受注 → 指定されたフィールドへ向かう → エリアを移動しながら目標達成、という流れが当然のものとして存在した。 --本シリーズの無印編や極編でもこの流れは変わらなかったが、オープンワールドが導入された事で、それまでのこの一連の流れは''サブミッションの様な存在に変化した。'' --この任務請負による討伐は、初めから鬼域で限定された場所のみでの討伐任務がほとんどのため、素材集め・ハク稼ぎなどはこちらを利用することがメインとなる((この仕組み自体は前作までと変わらない。))。 -メインストーリーを追う場合、シナリオが進む毎に順次目標が設定され、それに従い拠点から領域へ移動、目標を達成する。マホロバの里周辺から各領域へと一切のロード無しに移動できる。 --しかしどちらかというと本作のそれはオープンワールドではなく、各マップをシームレス形式で移動できるように繋いだものである。 --各領域へは特定のルートを通らなければ侵入できず、ファストトラベルが解放されるまでは、決まったルートの内から侵入しなければならない。 -前作までと比べてフィールド面積が圧倒的に広くなり、鬼やオブジェクト、ギミックのあるポイントの配置も増えた。 --調べると小型鬼が大量に湧く瘴気の湧く場所、ハク((ゲーム内通貨のようなもの。))溜まり、しるべ、歴史を紐解くための碑文、オンライン経由で武具・防具を交換できるつづらなど、その他後述の鬼ノ手で掴むことができる木々や崖も多数ある。 --フィールド上には中型鬼((今回から追加された鬼の種類。亜種含め6体だけだが、大型鬼との同時討伐で登場する事も多く、この場合は難易度がかなり上がる。))・大型鬼の沸きポイントが存在し、付近を通過すると鬼域(行動範囲を制限する領域)が発生してこの中で戦うこととなる。 --しかし、ストーリー上の討伐目標、又は受注任務でなければ、数秒程度鬼域にぶつかり続けていれば脱出可能。ストーリー上のイベント鬼以外はこの方法でスルーしてしまうことも可能である。 ---ちなみに、任務受注の失敗条件は「リスポーン3回」と従来通りであるが((しかし、任務達成時の報酬ハクの量は減らなくなった。))、オープンワールド行動時は一度力尽きた場合、前回セーブしたポイントからになるので少々シビア((オートセーブ・手動セーブ両方ある。里以外でのセーブももちろん可能。ただし、里の外では周囲に敵がいたり、戦闘状態ではセーブは行えない。))。 -各領域は瘴気に汚染されているために行動限界があるが、特定ポイントを解放する事で瘴気の影響を受けない結界・及び里へ戻ることができる一方通行のファストトラベルポイントが使用可能。 --また前作まで地祇石の内、「体力全回復」の石が「瘴気完全浄化(活動限界時間を最大にまで戻す)」効果に変更された。また、ストーリー進行によって各領域に1つだけ「拠点」が解放され、他のファストトラベルポイントと相互に行き来ができるようになる他、武具・防具とミタマの変更が可能となる。 --他にも、フィールドを散策している途中でNPCが討伐任務を進行している時がある。協力して任務を終わらせることでNPCがその場から同行可能になる他、天狐((シリーズのマスコットキャラ。キツネみたいな見た目をしている。))が懐いて里に来るようになったり、鍛冶屋や大工の製造・修理が1回無料になったり、よろず屋の加入品目が増えたりする。 ---戦闘中のNPCは、時にネット上の他プレイヤーデータが反映されたNPCの場合もある。この場合、そのNPCの人別札((ギルドカードの様なもの。))を受け取れる。 --フィールドが広くなった分、通常ダッシュではスタミナを消費しなくなった。代わりにもう一段階移動速度が上がる「鬼疾風」を使うことで気力を消費するようになる。 -また、拠点となるマホロバの里も広くなり、「人里」感がグッと増した。 --この仕様変更に伴い、恒例であった村人からの「依頼」受注の方法も変化。本部受付で受注するスタイルから、里やフィールドに居るNPCに話しかけることで受注・進行が開始されるようになる。 ***鬼ノ手 -今作の目玉要素。構えから射出し、様々な物を掴むことで効果を得られる。 --鬼絡(おにがらみ) ---鬼ノ手で鬼や木や崖などの対象を掴み、その場所へ素早く移動出来る。空中で連続して仕様可能。飛びかかり中、空中に浮いた状態で攻撃ボタンを押した場合、特定モーションでターゲットした鬼を攻撃する。 ---これにより全武器種において空中での攻撃が可能となった。これに伴い、一部武具のモーションが追加・変更されている。 --鬼喰(おにぐらい) ---五大属性の元素が集まる「地脈」に干渉し、自然の力を取り込む。取り込んだ力は前方に射出できる他、装備武器に付与して一定時間属性武器としての効果を得られる。 --鬼潰(おにつぶし) ---道を閉ざす巨大なクモの巣や氷柱などを掴み、消滅させる事が可能。 --鬼返(おにがえし) ---突進など特定行動中に鬼が闘気を纏うが、その時に鬼ノ手で鬼を掴むと、地面に引き倒すことができる。 --鬼葬(おにはぶり) ---前作極編における「鬼千切・極」に使用した共闘ゲージが、鬼葬ゲージに変更。パーティーの貢献行動でゲージが溜まり、満タンになると発動。 ---「鬼千切・極」では複数部位を一気に破壊することが可能だったが、パーティーが近距離に居なければ発動できず、ゲージもパーティー内で共通だった。 ---今作では、個々のメンバーに固有のゲージとして存在する((オフラインでNPCを同行させても同じ。))。破壊部位は一部位だけにダウングレードしたが、狙った部位をピンポイントで破壊することが可能に。 ---また一定条件を満たすか、あるいは満たさずとも最初から鬼がタマハミになった状態で鬼ノ手を構えると、足や尻尾など一部分が白く光る。 ---この部位を鬼葬すると、露出した鬼の生命力もろとも''完全に消滅させる。''PS4/PS3の場合は、R2ボタンを軽くタップするだけで点滅部位を優先的に自動で攻撃し、鬼葬を行う。 ---前作までは、破壊した部位を鬼祓いしても、生命力は祓った部位の形を留めていたが、この完全部位破壊をすることでそれがなくなる。 ***武器・ミタマ((日本の歴史上・創作上の偉人が魂となったもの。それぞれ「攻」「防」など固有の戦闘スタイルが存在する。)) -追加された戦闘スタイルは「繰」で、追加武器は「盾剣」と「仕込鞭」である。仕込鞭は鎖鎌と似通っている部分もあるが、差別化はしっかり図られている。 -ミタマの数は『討鬼伝』と同様の200種類+DLC。 --削除されたものや新規で追加されたもの、戦闘スタイルが変わっているものもあるが、イラストとボイスは一新されている。 --新規で追加されたミタマの中には、僅かだが、世界史、世界の神話や伝説に登場する人物も含まれている。 -前作までは、武器に3つのミタマを装備し、メインとなるミタマ1つで戦闘スタイル、それプラス他ミタマ2つの組み合わせでスキルを付加したり組み合わせたりしたが、今回は武具・防具・鬼ノ手に1つずつ装備して組み合わせるようになった。 --この影響で本作ではストーリーを進めないとミタマを3つセット出来なくなっている。また、防具や鬼ノ手にセットしたミタマのスキル効果も前作同様に得ることができる。 --そのためミタマのスキルだけでは無く、アラタマフリやニギタマフリの効果も戦闘スタイルごとに異なるので、装備する枠ごとの戦闘スタイルも気を配る必要がある。 +武器ミタマ --武器に装備。メインとなる戦闘スタイルに直接影響し、アビリティ((これまではこれと言った正式な呼び名が無く、ユーザー間で「スタイル特性」「スタイルの特徴」などと言われていたもの。))や使用出来るタマフリに影響する。 ---本作から表記が「戦闘スタイル」から「武器ミタマ」という表記になった((例えば、「攻特化・増幅」は『討鬼伝 極』までは「戦闘スタイル「攻」のとき、タマフリ構え中の気力回復速度が更に上昇する。」だったものが、本作では「武器ミタマが「攻」のとき、アビリティ(タマフリ構え中の気力回復速度上昇。この括弧内の記載は実際のゲーム中には存在しないが、説明のために追記している)の効果量が上昇する。」となっている。大まかな効果自体はどちらも同様である。))。また、タマフリにはそれぞれ設定されたクールダウン時間があり、加えて使用回数もタマフリごとに制限がある。 +防具ミタマ --防具に装備。スタイルごとに異なる防御的な効果を得る「''ニギタマフリ''」が使用可能になる。 ---ただし、ニギタマフリはプレイヤーが能動的に発動させることはできず((一部のニギタマフリはスキルとの合わせ技で「容易に発動しやすくする」ことはできるが、プレイヤーの操作で発動する訳では無い。))、条件を満たした時に自動発動する。 ---効果が切れた後はニギタマフリごとに設定されたクールダウン時間((クールダウン中に一定量のダメージを受けるごとにクールダウン時間が短縮される。))が経過するまでは再発動はしないが、使用可能回数自体は無制限。 +鬼ノ手ミタマ --鬼ノ手に装備。スタイルごとに異なる強力な攻撃的な効果を得られる代わりに、効果中は何らかの代償が必要になる「''アラタマフリ''」が使用可能になる。 --代償は基本的には使用したプレイヤーのみが受けるが、一部に他のプレイヤーにも代償の悪影響が及ぶものが存在している。 ---アラタマフリは使用可能状態であれば任意で使用する事が出来、効果が切れた後はアラタマフリごとに設定されたクールダウン時間の経過を待つ必要があるが、使用可能回数はニギタマフリ同様無制限。 ***里の設備・その他 -鍛冶屋 --武具・防具共に熟練度が一定値に達することで鍛錬出来た従来の使用から、素材を使った鍛錬に変更。素材さえあれば時間をかけなくても一気に性能を引き上げることができるようになった。 --前作の魂鋼に代わる「万能石」で、必要素材が不足していても個数範囲内であれば鍛錬可能に。 ---ただし、万能石はランク1~3の装備品(つまり下級装備)の作成時にのみ代用として使用が可能であり、上級に関してはこれに相当する素材が無いので、結局上級では必要素材をきっちり集める必要がある。 -大工 --カラクリ人形を整備・強化して、領域へ派遣できる。能力や装備した思考回路に応じて時間経過で素材を拾ってくる、前回までの天狐システムに近い。 -天狐 --おやつをあげてごきげん度を最大に上げると、オープンワールドのフィールドへ連れていくことができる。素材を回収したり、鬼祓いをしてくれたりする。その他、親密度を上げる事でミタマを分霊できる。 -久音 --前作の樒(しきみ)同様、祭祀堂の巫女で、玉串を消費して60分間、ミタマを取得しやすくしたり成長させやすくしたり出来る。 --また、振る舞う料理を食べることで同じく60分間スキルを得られる、前作で言う賽銭箱に近い役割も担う。 --ついでに言うと、オープンワールドへの同行者決定は彼女に話しかけなければならない。 -素材合成 --ハクと素材を合成し、鍛錬素材を作ることができる。合成する素材と数によって、成功率が上下する。 --カラクリ石1つで素材を1つ、100パーセントの確率で生成可能。 -禊 --NPCの装備武器や特徴からスキルを使用できるようになった前作までと変わり、任務達成時の素材獲得の数や種類が増える仕組みに変わった。 ---また、瘴気に汚染されたエリアでの活動限界時間が僅かに延長されるようになる。 ---- **評価点 ***ゲームデザインの変更に伴う進化 -オープンワールド化という大幅な仕様変更により、マンネリ化を防いだことの功績は大きい。 --元々同じ作業の繰り返しとなりがちな狩りゲーというジャンルで、目新しい感覚を得られるゲームスタイルは評価されている。 ---拠点から異界を散策している途中で突如中型・大型の鬼と遭遇したり、共同任務で思わぬ強敵と戦ったり、里の外に居るNPCに話しかけて依頼を請け負ったりという発見が、「狩りに出かける」というスタイルと上手くマッチしている。 ---特に、里周辺での連続討伐・乱戦討伐任務は、他領域と異なり(後述)大きく開けた高低差や段差の多いエリアでの討伐になるので、地形を或る程度生かした戦術や立ち回りが求められるので、臨場感とやりごたえが増している。 --基本的に一度その領域に入ってしまえばストーリーの進行速度を無視して先まで進むこともできるが、明らかに今の力量に見合っていない鬼と遭遇する場合も。 --ストーリー進行や依頼請負、共同任務で突発的に沸いた鬼と元々居る沸きポイントの鬼とで高難度の乱戦になったりといったハプニング要素も、この仕様に噛み合っている。 --また、マップがただ広いだけの印象があった前作までと異なり、樹木や崖に鬼ノ手を使って瞬間的に移動したり、鬼疾風を使うことで、移動も思っている程ダレない。 --マッピングに関しても、非常に高低差のある崖や密集した木々などもあり、鬼ノ手が有効に活用出来るような工夫がなされている。 ***戦闘・鬼ノ手に関して -これまでの本シリーズに共通する問題点として、鬼の挙動が時に理不尽な程素早い・堅い、というのがあった。 --しかしこれは、シリーズが豪快に鬼の部位を破壊するダイナミックさと爽快感、スピーディーでスタイリッシュなアクションを売りにしている。 ---そのため、それに合わせて鬼の行動も素早くしたり行動範囲・攻撃範囲を広げるなどしなければならないことに起因しており、鬼の行動パターンを劣化させてしまうとゲーム性を壊してしまう。 --だが、本作では鬼ノ手の仕組みを盛り込むことでこのジレンマを完全に解決した。鬼ノ手の射程は鎖鎌や仕込鞭の射程よりもずっと長く、鬼を掴んでしまえば一瞬にして飛びかかることができる。 ---本来のスピーディーなアクションの魅力を削がず、同時に鬼も弱体化させずに、「エリアを縦横無尽に駆け回る鬼を追い掛け回さなければならない」「空を飛んだままの鬼相手に飛び道具以外では手が出せない」といった状況をほぼ皆無にして、大幅にストレスを軽減した。 -また、これまでは鎖鎌などの一部武器でしか出来なかった空中での立体的な戦闘が、全武器で可能となったので((元々空中で連続して攻撃できる武器とそうでないものではもちろん差があるが。))、見栄えもいい。これに併せて、新規鬼も高低差のある巨大な鬼や飛行型の鬼が増えている。 --他にも、これまでの鬼は部位破壊・鬼祓いを成功させても、鬼の生命力が消失部位をかたどって消失前とほぼ変わらない行動を取り、タマハミ・マガツヒ状態でなくとも攻撃が通る、突進後にダウンする、一部攻撃が発動しなくなるという程度の恩恵しかなかった。 ---しかし鬼ノ手の完全部位破壊により、足をもがれた鬼は終始這いつくばるようにしか動けなくなったり、両翼をもがれたらその場で跳ねるだけで飛び回れなくなったりと、行動面が大きく変化。戦局を動かす大きな要素となった。 -過去作で問題となっていたプレイアビリティとアクション性の両方を改善・向上させたこの一点だけでも、「(出るとしたら)次回作以降の目玉要素として、鬼ノ手以上のアイデアが思いつかない」とユーザーに言わしめる程。 -前作までは処理落ちが頻発したり、他のプレイヤーに悪影響を及ぼす程の過剰エフェクト((視界がエフェクトで塞がれてしまったり、エフェクトの処理が重すぎて処理落ちが起きて操作に支障が出たりがザラであった。))が大きく問題視され、修正を希望するプレイヤーも少なくなかったにもかかわらず完全に無視されてしまっていた。 --しかし、本作ではこの問題も大きく改善を見せ、基本的なエフェクトも自己主張しすぎるようなものではなくなり、さらに他のキャラクターの諸々のエフェクトも何をやっているかが解る程度の最低限の簡易表示になったことで、エフェクトが原因で他のプレイヤーが被害を被ることはなくなった。 ***物語・登場人物 -異なる時代を行き来する鬼やミタマの謎を解明した前作から更に一歩進み、発見されたカラクリ技術や、鬼が生まれた謎に迫るストーリーに。 --シリーズ恒例の、キャラの過去を掘り下げつつ少年漫画の様な王道を行く、悪く言えばありがちなシナリオは健在。声優に坂本真綾氏・山寺宏一氏・大塚芳忠氏などの実力派も参加。 --前作までに登場したキャラも一部登場、ウタカタの里のキャラクターも一部名前だけ登場することもある。 -また同行NPCの組み合わせによって、今まであった独り言の他、道中の掛け合いの会話が生まれるので、その組み合わせを探してみるのも楽しい。 ***ミタマ -戦闘スタイルが増えたこと以外に、武具・防具・鬼ノ手のどれにミタマを装備するかによってアビリティが変わってくるので、単純に組み合わせを探す楽しみが増えた。 --レベルも、入手したハクの量に応じて経験値が溜まるのではなく、巫女に頼まなくても使い込むことによって自動的に上がる仕様になった。 -レベルが上がっていくにつれ、ミタマのスキルが順次解放。最大3つまで好きなスキルを選択できる。 -アップデート前はミタマを1つずつ選択しなければスキル一覧を確認出来ず非常に手間だったが、アップデート後には表示ウィンドウを切り替えるだけで一覧が参照可能になった。 ***グラフィック -シリーズのオリジナル版であるPSVから比べものにならない程レベルは上がった。極編のPS4版と比較しても細部のディテールに磨きがかかっている。処理落ちも無く、フレームレートも安定している。 --ただし、これらはPS4に限った話でPSV/PS3版ではカクツキも目立ち、グラフィックも前作のPSV版よりも落ちている。 -映像の強化に伴い、本シリーズの特徴である部位破壊アクションの爽快感も上がった。 -キャラクターメイキングもかなり進化しており、エディット可能な項目が非常に多く、実に多彩なキャラを作れる。公式で顔エディットコンテストも開催された。 --あまりに作り込めるため納得が行くまでゲームを始める事が出来ない人が続出した。 ***快適さ -後述の通り、作り込みの甘さ・調整不足によるストレスはあるが、アクション面に関しては問題の無いレベルに調整されている。 --先述した通り、大型鬼の動きに対処する鬼ノ手のシステムがとても上手く噛み合っている。そしてシリーズ共通である部位破壊の爽快感は健在。 -流石にローディングの読み込み速度は遅くなったが、前作までの速度が驚異的だっただけであり、充分快適と言える程度の長さ。 --そのローディングも、ゲーム開始時や戦闘開始・終了時、ファストトラベル使用時にストレスにならない程度の長さがあるのみ。 -インターフェイスも従来通り、使いやすさ・遊びやすさを重視して考えられている。 -地味ながらも大きな改善点として、すべてのタマフリやスキル・素材・装備品などに読み仮名が付与されるようになったことや素材の入手条件が確認出来るようになったことがある。 --『討鬼伝 極』までは素材や装備名が読めないような難解なものであったり、いかようにも読めるようなものが多かったのだが、ミタマの列伝における名前を除いて読み仮名が振られていなかった。 --そのため、50音順のソートで並べ替えた後で数を確認したい目的の素材がどこに行ったのか見失ってしまったり、ボイスチャット中に協力を依頼しようにも目的の素材名がピンポイントで伝えられず、結局は鬼と上級などの難易度を伝えて…となりがちだったが、これが解消されている。 --入手方法に関しても、これまで装備を作れるようになった際に名前だけ出されてもどの鬼からどうやって入手するのかが見当が付かないものが多く、結局インターネットなりで調べる必要に迫られていた。 --しかし、これも本作では入手方法を確認できるようになり、いわゆるマラソン行為もやりやすくなった。もちろん、上級/下級任務である必要があるものはちゃんとその旨も記載されている。 ***その他 -禊 --仲間同士で入ることもでき、仲間の友好度上げるとセリフが変わり、友好度を上げる良い物差しとなっている。 --また、異性の時間にも入ることができる。友好度が低い内は追い出されるが、高いと一緒に禊をしてもらえる。 --ギャルゲーや乙女ゲーとも言えるセリフを言ってくれることも。 ---- **賛否両論点 ***オープンワールド化に関して -先述した様に、正確に言えばシームレス形式でマップやエリアを繋げただけであり、『GTA』の様な海外のビッグタイトルが掲げるオープンワールドを想像すると余りにもレベルが違う。 --領域でNPCがランダムに動いているわけでもなく、依頼を達成してしまえば里やその周辺域以外で人と出会うことは、共同任務を除いて無い。 --申し訳程度に足したしるべや碑文、ミタマなどの収集要素も、それが終わってしまえばやることも無くなってしまい、素材集めに関しても従来の任務受注による討伐の方が効率がいい。 --そのため、最終的にはランダムに発生する共同作戦を消化するかミタマ集めに奔走する以外にオープンワールドのフィールドに行く意味が無くなってしまう。 --また、瘴気に覆われた異界が里と閉ざされているという設定を上手く活用してはいるが、それでも特定ルートからしか行けないエリアばかりで移動に制限が掛かっているのは残念。 ---そもそも領域内ですら一本道のルートでエリアが区切られているに等しい。特に「雅」の領域の、一本道が多いにもかかわらず無駄に複雑なマップは評価が低い。 ---崩れた塀など、それこそ鬼ノ手があれば難なく超えて移動できそうに見えてしまう分、余計にそう感じる。 -鬼の沸きポイントは、実は出現する鬼はポイントによって完全固定。 --特に良く通る道はすぐに鬼の種類を覚えてしまうので、出会うということの驚きや喜びは薄くなってしまう唯一共同任務だけが出現鬼がランダムとなっているが、実際に行かなければ何と戦わなければならないか分からない((無論それが今回の仕様の醍醐味なのだが。))。 -『GTA』のようなビッグタイトルのオープンワールドを想像していたユーザーからの評判は悪いが、概要にも書いた通り過度に期待をしていなかった層からは、充分面白いという声が多い。マップ自体も、作りが雑だという印象は無い。 --ただしミニマップに関してはロードマーカーが無いので、イベントマークの通り行くと行き止まりということがしばじば起こる。 --だが、オープンワールドがオフラインのみというのは寂しい感があるが、逆にこれでオンラインの任務…となると今度は収拾がつかなくなるのは容易に想像がつくので難しい所か。 ***難易度 -物語本編だけに限って言えば、大型鬼は過去作に比べて大幅に脆く弱くなっており、難易度は下がっている。このため、元々シリーズを通して同行NPCのAIが優秀なこともあって、「ゴリ押しゲー」「ボタン連打」の傾向がやや強くなってしまった。 --中でも、序盤に登場する本作初登場のオヌホウコはかなりヌルい。鬼千切や鬼葬で破壊出来る部位が多く、タマハミによる形状変化はあるが行動パターンに大きな変化無し、予備動作も隙が多い…と初心者モノノフでも上手く行けばノーダメージで倒せる。 ---結果として付いた渾名が、「サンドバッグ」「''攻撃力チェッカー''((アップデート後、銃の威力がどれくらい上がったかを確認するために利用されたことから。))」である。 ---だが、不思議とこれを批難する声は少なく、その恐ろしい見た目とは裏腹な初心者にも優しい鬼という位置付けから、プレイヤーからは親しみを込めて「オヌホウコさん」と呼ばれている。%%癒し枠である。%% -しかし、難易度の問題はあくまで「物語本編」に限っての話であり、本編クリア後の上級任務からは難易度がグッと上がる。 --オンラインの進行度12の任務では、装備や属性、ミタマスキルを考えた組み合わせで臨まなければすぐやられてしまう事もあり、歯応えはある。そういう意味では本作の間口は広い。 -実際、『討鬼伝 極』では発売初期のとち狂っているとしか言いようのない難易度調整で猛反発を受けた事もあり、調整の方向性自体はちゃんと反省を活かしているものだと言えるだろう。 --ただし、上に上げた進行度12の任務など、『討鬼伝 極』の極級任務よりも3体同時討伐をさせられる任務((オンラインの進行度12の「暗黒星雲」のこと。この任務は出現に若干の時間差こそあれ、実質カガチメとダイテンマとバンケイト(シンラゴウの変異種)の3体同時討伐になるのは免れない。))があったりで凶悪になっているものもあるのだが…。 ---また、進行度11のキー任務になっている「伏魔殿」はアヤナシ、メズコンゴウ、シンラゴウの3体討伐任務で、こちらは3体同時ではないものの、このうちの2体を討伐するまでは常に2体同時になってしまう。 ---さらに、フィールドが広いわけではない所に来て討伐する鬼が巨躯の鬼3体とあって、難易度も高いだけでなく非常に混沌とした戦闘になってしまう。 ***グウェンと盾剣 -オオマガドキは世界規模で起きた災厄であるらしく、西洋にも影響があった。 --新規キャラであるグウェンはそんなイギリスから来たモノノフなのだが、装備武器である盾剣やミタマ((西洋の英霊は彼女のミタマ以外にも存在する。))、彼女と因縁のある鬼((見た目が完全にドラゴン。))など、和風アクションを基調とした世界からは若干浮いている。 ---しかしキャラクター自体が嫌われているわけではなく、あくまで目立っているという範囲の話である事に注意したい。 ***前作『討鬼伝 極』と比較して -武具の鍛錬に素材(前作では不要)、カラクリ人形の頭脳回路作成に素材、前作で言う賽銭箱に当たる料理を食べるのに素材、''強化素材を錬成するために素材''と、今作の拠点となるマホロバの里で施設を利用する時は、ほぼ必ず何かの素材が必要となる。 --禊場での発動スキルの方向性が任務達成時に得られる素材に関係するスキル効果に変わったのもこれに起因すると思われるが、利便性が上がった部分がある一方で手間が増える場合もあり、里の施設に関して言えば全体的に前作から劣化してしまった印象を受ける。 -''共闘版'' --10月のアップデートに伴い、「共闘版」というオンラインモードのみプレイ可能・スタミナによる1日のプレイ回数制限ありな、課金スタイルの''基本無料版''が配信開始。 --ストーリー部分は一章途中までしかプレイできないという販促程度の差別化は勿論あるので、一概にこの製作決定を悪とは言えないが、やはり本編製品版購入者にとってはモヤっとする点もある。 --一応配信開始からオンラインに立つ部屋の数が一気に増えたので、一定の効果はあったと思われる。 ---しかし、無料故に仕方ないことだが課金要素が割と強烈になっている。加えて、本作はハードを問わず値崩れが強烈だったので、むしろDLC云々を考慮におかずとも快適にプレイしたいなら「''共闘版に課金するより、中古を買った方がマシだ''」と当たり前のように言われる有様だった。 ---- **問題点 ***不完全な実装 -シリーズの方向転換を図る意味でも大きく変更点を加えた本作だが、実装された仕様が充分機能しているわけではない。 -里とその周辺には昼夜の概念があり、夜は鬼が強力になるのだが、領域に入ってしまうと昼夜など関係なくなってしまうため、全体のボリュームを見ると設定倒れに等しくなってしまっている((一応、一部依頼には夜にしか進行しない依頼もあるのだが、やはり里周辺のみ。))。 ***調整不足に関して -椿 --物語の途中から、同行NPCの1人である椿が本部での任務受注の受付を兼任する事になるのだが、物語の進行状況によっては彼女が受付におらず、任務を受けられない時がある((本編クリア以降や、オンラインでは関係無い。))。 -清麿 --久音からの依頼で存在が判明する鍛冶屋であるが、ファストトラベルポイントを頻繁に移動するキャラであるため、滅多に出会えない。 --会話することで武具・防具がそれまでの限界を超えて鍛錬出来るようになったり、彼に話しかけないと作れない武具があるのだが、''とにかく会えない。'' ---''アップデートにより出会える頻度は上がった''ものの、必要な時に居ないことが多いため、ストレスなことに変わりはない。かと思えば里の鍛冶屋の前で待っている。%%偉そうに腕組みしやがっt%% -他、キャラクター関連 --一度同行者を選んで散策に出ると、道中で鬼を倒したりしていくだけで友好度がガンガン上がる。特に序盤で顕著。 ---友好度が上がってしまうと散策中のキャラ同士の掛け合いや独り言で、キャラによってはネタバレ発言が生じてしまう。 ---その他にも、シリーズ恒例の禊場での反応の変化は友好度によって変化するのだが、あっという間に友好度が上がってしまうためその変化を楽しむことができずに終わってしまうパターンも出てしまっている。 ---物語の進行毎に上限を設けるか、もっと上がりにくくしても良かったとする声もある。しかし後者の場合、かぐやと九葉の友好度を上げる作業が一層面倒に…((ただでさえ、現状でもあまりの苦痛から「かぐやと九葉への(俗語的な意味での) "お礼参り"」というちょっと笑えない表現もちらほら見られる状況。))。 -カラクリ人形 --探索・戦闘能力の強化や思考回路作成に必要な専用素材が、各領域で拾う以外の収集方法が無かった。 --非常に集まりにくい素材であること、カラクリ人形自体も強度が高くないこと、挙句は強化して危険度の高い領域に派遣しても、能力強化に必要な素材を集める頃にはプレイヤーも一通りアイテムを集め終わっていることから、完全に空気だった。 ---''現在はアップデートで調整済み。''共同任務にて補給隊を救助することで専用素材を購入できるようになった他、収得素材もそこそこ有用なものになった。 -錬金釜 --いらない鬼の素材を鍛錬素材に変換するという機能。鬼の素材にそれぞれ評価値が定められており、複数の素材を入れて値が100に達する毎に1個の鍛錬素材が作成できる。 --これについてよく言われるのはあまりにもレートが釣り合っていないこと。大体選べる素材の中で一番値の大きい物を5個入れて1個といった具合だが、膨大な量を要求される鍛錬素材をこれで賄おうとすると逆に非効率である。カラクリ石1個で鍛錬素材1個に変換できるが、入手手段が非常に限られている。 ---狩りゲーとしては当然という声も極々僅かながらあるが、もはやトロフィー目的以外で使う意味が無いほどの産廃としてしまうのは流石に完全なる調整ミスと言わざるを得ず、「トロフィー取ったらもう使わない」「何のために追加した要素なのかまるで分からない」といった意見が多い。 -鍛錬 --賛否両論の項でも触れたが、今作では前作と違い鍛錬に熟練度を溜める必要が無い代わりに鍛錬用の素材が必要になる。何が使われるのか、いくつ使うのかはある程度統一されてるのだが、要求数が多い。 ---最初は1個や3個など妥当な範囲だが、+8辺りになると一度に5個や7個などを要求され、あっという間に素材が枯渇する。 ---一応、任務に赴けば3個や5個を纏めてもらうこともできるが、複数の武器、防具を鍛錬しようとすると多大な労力と時間を必要とされる。最高鍛錬を目指すと前述の清麿の仕様も重なって手間はかなりのもの。 -武具・ミタマ --「銃」がまたも不遇な扱い。こちらは前作で初めて採用された武器だが、その当初も他武器と比して火力が低かった。更に本作では完全部位破壊との相性が最悪で、完全部位破壊を決めてしまうと鬼によってはよりダメージを与えることが出来る鬼の弱点とされる「霊脈」がなくなってしまう。 ---アップデートにより調整されたが、完全破壊で霊脈が無くなってしまうことは改善されていない。 --ミタマのスキルも、頭一つ抜けて有用なタマフリスキルが存在する。新システムのアラタマフリ・ニギタマフリもスタイル毎に性能の格差が激しい(特にアラタマフリ)。 --特に繰スタイルはアラタマフリ「五霊明神(ごれいみょうじん)((効果中は属性攻撃に対して弱くなるが、鬼を攻撃するとそれに合わせて追撃し、与えたダメージに応じて体力と気力を回復させる繰鬼を召喚する。))」が、攻と迅スタイルはアラタマフリ((攻スタイルは「破軍星光(はぐんせいこう)」で、効果中は体力の自然回復が無くなる代わりに攻撃力が大幅に強化される。迅スタイルは「残影(ざんえい)」で、効果中は気力消費が増える代わりに分身と共に多段攻撃を加えられる。))・ニギタマフリ((攻スタイルは「死反(まかるがえし)」で、戦闘不能になるダメージを受けた時に発動し、効果中は体力1の状態で踏みとどまり、どれだけダメージを受けても戦闘不能にならなくなる(戦闘不能自体をキャンセルするため魂呼と違い撤退ゲージ消費すら無い)。迅スタイルは「八咫烏(やたがらす)」で、攻撃中に回避動作をしようとすると発動し、攻撃をキャンセルして回避行動が出来るようになる。なお、この効果は前作まではタマフリ「空蝉(うつせみ)」の追加効果であった。))が共に強力で、一時期オンラインでもこのスタイルのプレイヤーが多く、バランスが大きく崩れた部分もある。 ---また、献スタイルのニギタマフリ「魂呼(たまよばい)」も強力。戦闘不能になると発動し、戦闘不能を回復し、再度倒れない限り一定時間体力と気力が徐々に回復していく。 --防御的運用のニギタマフリはまだしも、アラタマフリまでクールダウンこそ設定されているが使用回数が無制限なため、余計にバランス崩壊に拍車をかけてしまっている。 --なお、逆に使い勝手が悪い、何らかの形で他のプレイヤーにまで悪影響が及びかねないので使うべきでないとされるアラタマフリは特に癒の「生刀生弓(いくたちいくゆみ)((効果中は攻撃を命中させるごとに体力を一定量消費する代わりに追加ダメージを与えることができる。))」や魂の「照魔ノ法(しょうまのほう)((効果中は特定一部位へのダメージが跳ね上がる代わりに、それ以外の部位・本体の"外殻への"ダメージが激減してしまう。))」が特に指摘される。 ---生刀生弓は代償となる体力消費量の大きさの割に効果が明らかに釣り合っておらず、失う体力は時間経過で回復可能な赤ゲージ表示となるが、赤ゲージは攻撃を受けると消失するうえ、そもそもの体力消費によって事故死の要因ともなる。 ---照魔ノ法は特定部位以外全て(=それ以外の鬼の、通常状態の全部位・本体)が対象となり、ほかのプレイヤーもこの代償の影響を受けてしまうので、うまく使えれば効果的なダメージを見込めるのだが、デメリットが他プレイヤーにも影響する点が忌避されてしまっている。 ---実際はダメージの増幅率に対して鬼の防御上昇はスズメの涙程度であり、また本作の仕様上、鬼が通常状態でいる時間が短くなっているの。 ---そのため、デメリットは「ほぼ0」と言って差し支えないのだが、ゲーム内で数値として示されていないため、「他プレイヤーへの影響」という点が強調されて受け取られてしまったのが実情である。 ---性質上言及されにくいが、アラタマフリの性能格差が強烈なため、賭スタイルの「天運天恵(てんうんてんけい)((天運天恵以外のアラタマフリがランダムで発動する。))」も、破軍星光などを引き当てられればいいが、生刀生弓や照魔ノ法を引き当ててしまえば目も当てられないことになりかねない。 ---照魔ノ法は実際はユーザーが不利になる可能性は限りなく0だが、勘違いは根強く、余計な波風を立たせかねない。 --これらの問題により、持っているスキルは優秀でも、そのミタマの戦闘スタイルの問題でアラタマフリの使用を実質縛らざるを得ない等の問題が発生してしまうので、ビルドに組み込むのを断念するといったケースも少なくない。 //内輪でもない限り、少なくとも魂と癒のアラタマは忌避されてたのでフォローする必要はない。実際はどうあれ、使う輩の使い方がひどかったせいで必要以上に悪し様に言われていたとしてもね。 //↑照魔の法は仮に意図的に下手な使い方をしたとしてもTAでも狙ってない限り影響はほぼ皆無。「説明不足のせいで忌避されてしまった」という問題にはなっても、検証すらせず勝手に勘違いした連中が悪影響扱いしてただけの事はゲーム側の問題にはならんよ。 //↑オンラインに関わる要素な以上、そこで培われた環境は(たとえ誤認による情報が実際の仕様より広がったとしても)ゲームとは切り離せない要素です。お断りの旨を記した部屋もあったのだから尚更。それをプレイヤーだけの問題としてしまうのはもはや暴論と思われる。別件で、上で照魔の法の記述があるのに飛んで更に記述されているのが妙だったのでそこに統一&注釈化しました。 //客観的な事実として、オンラインだろうが何だろうが「実際の効果」は全く問題点になり得ない。つまりこの場合のプレイヤーの感情論を除いた"ゲームとしての問題点"は照魔ノ法の効果ではなく「勘違いを誘発した説明不足」に尽きる。その点を履き違えているので記述修正。 -多様過ぎるスキルに対して少な過ぎる選択肢 --前作と比べタマフリやアビリティなどが大幅に増加しているが、セット可能なスキルは1ミタマにつき3つと変わっていない((『極』ではミタマのレベルを最大にすることで4つめの固定スキルが解放される仕様となっており、それを考慮するとむしろ装備可能なスキル数は減ってさえいる。))。 --強化スキルだけであっても持続時間延長・待ち時間減少・効果量増加などなどあまりに多いため必然的に目標を立てて吟味するしかない状態なのだが、「とあるスキルを持ったミタマが1人か2人しか居ない」という極端な割り振りがかなり多く、結果として「この戦法を選ぶとこのミタマを選ぶしかない」という状況が頻発する。 --特に溜め攻撃がメインの武器全般でこの問題が顕著である。素の溜め時間が非常に長いため、普段の吟味に加えて溜め時間を短縮するスキルを1~3個積むことが必要になる。 --ミタマの数が少ない内はその限りではないが、高い実用性を求めれば最終的には選べる選択肢と言えば「どの武器を使ってどんな戦法で戦うか」程度であり、それだけでほぼ組み合わせは固定されてしまう。 ---そもそものミタマ総数が減少している((『討鬼伝 極』のミタマ総数が300+DLCであるのに対し、本作では200+DLC。))にもかかわらず、システムの方で武器種や戦闘スタイル、さらにはアラタマフリやニギタマフリを追加してしまえばどうやっても強化スキルを複数のミタマに持たせることなど出来る訳がない。 -このほか、刷新された新録の一部ミタマボイスがイラストイメージと合っていないという指摘が多い。 --特に桃太郎の声は軒並み低評価で、宮本武蔵は剣豪というイメージと掛け離れたイラストが物議を醸した。 -領域 --オープンワールド部分は当初、下級レベルのフィールドしか用意されていないため、上級素材が必要・上級鬼と戦う場合は任務を受注する以外に無かった。 ---この点はアップデートで改善され、里や拠点でフィールドレベルを上級と下級に切り替えることができるようになったが、大型鬼や共同作戦などは上級や下級の差は全く考慮されずに配置されてしまう。 ---そのため、組み合わせ次第では領域を徘徊している大型鬼と共同作戦で討伐対象となっている大型鬼の出現位置が被って有無も言わさず2体や酷いと3体同時討伐に持ち込まれてしまうこともある((共同作戦の討伐対象が小型鬼の群れの場合もあるが、これも群れる数が平常ではまず配置されないほどの数が群れる(マフウ・黄泉10体など)ためこちらはこちらで厄介となる。))。 ---特に古の領域で出てくる大型鬼は非常に強力なものが多く、領域自体に狭い場所が多いために戦いづらい所に来て、共同作戦との合わせ技で狭い戦闘エリア内で上級のショウケツジュとゴウエンマを同時に相手させられて絶望した…なんてプレイヤーも少なくないだろう。 ---共同作戦は必須事項ではなく、フィールド鬼の鬼域も走り抜けるだけでスルー可能なため、嫌なら逃げてしまうのは簡単なのが救い。 -鬼葬 --目玉の1つとしてアピールされていた「鬼葬」だが、「''完全部位破壊をしたらかえって厄介な強敵になってしまった''」「''完全部位破壊後の挙動のせいで戦いにくくなってしまい、戦闘がグダグダになった''」と言うケースが目立つ。 ---確かに、ミフチ系・ゴウエンマ骨格系などのように完全部位破壊を決めればむごいレベルで弱体化する鬼((基本的に鬼のモーションに大きな影響を及ぼす完全破壊は一度タマハミ状態に移行させないと成立しない(ミフチ系の脚も然り)のだが、何故かゴウエンマ骨格系は戦闘開始直後から両足と尻尾の3個所か完全破壊可能となっているため、酷いと登場モーションの途中で脚を完全破壊されて…なんて場合も。))もいる。 ---だが、逆にオノゴロ系・クエヤマ系・センザンオウ・イテナミ系は、完全部位破壊を決めてしまうとむしろ「待ってました」と言わんばかりに大暴れするようになったり、回避が困難な技を連発するようになったりする傾向が目立つ。 ---また、オンジュボウやショウケツジュは両腕が完全破壊可能だが、片腕だけ完全破壊してしまうとタマハミ時に生やす球体(種子)を使って周囲広範囲に大爆発を巻き起こす攻撃をしてくる((元々この種子を破壊するとタマハミ状態を強制的に解除でき、大爆発で種子が消滅するので、その後はタマハミ状態が解除される。))。 ---だが、両腕がある時は見てから距離を取るのに充分な時間の予備動作があるので回避ができるが、片腕だけ残っている時はこの予備動作がとんでもない速さになるため、見てからの回避はほぼ無理((薙刀の流転や、一部の無敵時間がある攻撃で受け流すもしくは回避するという手段が一応あるにはある。))という罠もあったりする((NPCはまず対応できないので、近距離武器装備のNPC3人が全員片腕残しの大爆発で戦闘不能になる事もザラにあったりする。))。 --一般的な感覚や印象との乖離((異形の鬼と言えども足や手を失えば悪あがきはできてもまともに戦えなくなると考えるのが普通だろう。そもそもタマハミ状態とはまた違う行動パターンを追加したかったにしても、部位の消滅にそのトリガーを担わせるのではあまりにも違和感が強すぎる。ましてや、慣れの部分を考慮しても「部位が消滅した方が逆に強くなる、戦いにくくなる」と言うのでは尚更。))や、「鬼千切・極」と異なりNPCも鬼葬が出来てしまうので鬼葬をして欲しくない鬼との戦闘時はNPCを援護指示にして無理矢理鬼葬を使用しないようにするしか無い((援護指示にした場合に限り、NPCは完全破壊可能部位を掴んでも鬼葬では無く、プレイヤーが完全破壊可能部位以外を掴んだ時の同様の鬼ノ手で殴りかかるモーションになり、通常の部位破壊となる。))。 --しかし、そうすると今度は鬼祓いの必要が無い状況でも、部位破壊をする度にがん首揃えて鬼祓いをしに行ってしまい攻撃の手が緩んでしまうデメリットもある。 ---前作と異なり、本作では同行者の武器ゲージの溜まり具合は確認できるが、共闘ゲージの溜まり具合は確認できない((一応、自分以外の同行者の共闘ゲージが満タンになっても効果音は鳴っているのだが、戦闘中に気付きにくい。))ため、共闘ゲージが満タンの時だけ援護指示にしてそれ以外のときは攻撃指示などに切り替えるというような運用も難しい。 --ちなみに、[[開発へのインタビュー>https://www.jp.playstation.com/blog/detail/3396/20160728-toukiden2.html]]の中で「完全部位破壊後に鬼が一方的に攻撃を受けるだけになるのは避けたかった」と発言しており、根本的に開発者が何か考え違いを起こしていること、そしてユーザー視点の考え方が欠落していたことが明らかになっている。 -鬼返 --タマハミ状態になっているオノゴロ・アヤナシが繰り出す前転攻撃に対して鬼返が出来るのだが、その際、転がっていた方と逆の方向に転がっていく。 --それだけならば演出として悪くは無かったのだが、発売初期はなんとこの''鬼返による被弾モーションにも攻撃判定が設定されており''、触れてしまうと大ダメージを受け、さらに気絶してしまう。 ---流石に現行バージョンでは鬼返被弾後にダウンするまでは接触判定自体が削除されているために問題無くなっているが、そもそも鬼葬共々プレイヤーの立ち回りを有利にするためのアクションにいちいち罠を仕込む必要性も無いことから批判意見が噴出していた。 ---加えて、この鬼返による転がりはかなりの距離を転がってくるため、立ち位置によっては他プレイヤーが轢かれてしまうなどの形で迷惑がかかってしまっていた。 --鬼返が可能なタイミングは鬼の体から赤い気が放たれている状態の時になるが、一部の攻撃は余りにもタイミングが短すぎ、あるいはタイミング外になる判定がシビアすぎるものもあり、鬼返をするつもりが鬼葬の暴発という最悪のケースになることもある。 ---一応、PS4/PS3版であればR2で鬼ノ手構えの状態で□ボタンで射出することで鬼を掴んでも鬼葬ではなく鬼絡ができるようにはなっている。 ---加えて、鬼絡よりも鬼返が優先される仕様があるため、これで射出すれば鬼返に失敗しても最悪鬼絡になるが、とっさのタイミングで鬼返をしようとなった時にこの操作が出来るかと言えば少々無茶な所がある。 ---そのため、通常操作で鬼絡、□ボタンで射出した時に鬼葬を試みる形にして欲しいという意見もあったりする。もちろん、現行の仕様だからこそ、PS4/PS3版のR2ボタンのタップ操作で完全破壊可能部位に優先的に掴み掛かる仕様が成立する部分がある。 ---だが、そのメリットを考慮してもそもそもの鬼葬で逆に難易度が上がってしまう、戦いにくくなるというケースが目立つというデメリット含めて不利益に感じるプレイヤーが多いと言うことでもある。 -NPC --里のモノノフはともかくとしても、人別札のモノノフを同行させるときちんと行動しないことがある。 ---癒スタイルの人別札モノノフを連れて行けば体力が減っても回復をしてくれない、そもそも治癒で自身の回復すらしなくなるなどのように明らかに異常な挙動((里のモノノフの中での癒スタイルの「真鶴(まなづる)」がタマフリ「女神ノ社(めがみのやしろ)」の効果範囲を拡大するスキル「女神ノ社強化・広域」を修得していないせいか、特にこのスキルを持たせた癒スタイルの人別札のモノノフは高確率でこの挙動を見せる。))を見せることも少なくない。 ---そのため、元々本作では里のモノノフも十分に戦力になる((もちろん、人別札モノノフのスキル次第の部分はあるが、『討鬼伝 極』では里のモノノフは基本的に生存能力を重視(里のモノノフ全員が瀕死状態でなければ一撃で戦闘不能にならなくなるスキル「大和魂」を所持している)し、火力は軽視されているため、戦闘時間が必要以上に長引いてしまうこともあった。))こともあって、人別札のモノノフを使う事が敬遠されることがある。 --それ以外にもこれは里のモノノフも同様だが、体力が減ってくると例え攻撃重視の指示を出していて、かつ鬼が広範囲の攻撃をしていないような、回避や走り回って逃げる必要も無いのになぜか治癒すら使わずに体力ゲージの赤い部分の自然回復を待ってひたすら逃げ回る、酷いと赤い部分がなくてどれだけ経とうが回復しない状況でもそんな挙動を見せたりと「基本的には」他の狩りゲーに比べれば優秀だが、一部分とは言え前作まで以上に「バカ」と言わざるを得ない挙動も目立つ((前作においても、一定量以上のダメージを受けると命令無視をしてあちらこちらに逃げ惑うようになるが、それでも体力ゲージの赤い部分が無いときは流石に治癒を使用して戦闘に参加するようになっていた。))。 ---こちらに関しては集合指示を出せば良いと思われるだろうが、集合指示を出しても無視して逃げ回ることが多々あるため、解決手段になり得ない。 ---そもそも、治癒を使えば良いだけの話なのにそれをしない((長期戦になってしまえば治癒の使用回数が枯渇したからという解釈もできるかも知れないが、任務開始間もなくの時もこうなるのではフォローの余地は無い。))こと自体がおかしいのである。 //普通にプレイしていたら、この馬鹿みたいな挙動に悩まされるはずなんだよなあ…。 -遺跡 --前作「極」で言うところの無限討伐・特殊任務にあたる「遺跡」がアップデートで追加された。~ 遺跡は登場する中型・大型鬼を討伐する毎に次の階層に移動するという流れを遺跡探索なら地下10階到達まで、無限探索なら帰還するまで繰り返すのだが、移動がその階層の鬼の亡骸を祓ってから3秒で勝手に移動してしまう。 --そのため、自分勝手なプレイヤーがマルチプレイに混ざってしまうと、地祇石でタマフリを回復させたい…と思っていたプレイヤーが回復し損ねる事態が発生してしまう。 ---一応、フリーチャットが使えるようになり、定型文も弄れるので前もってその旨を知らせる定型文を仕込んでおけば討伐後に地祇石を使いたい旨は通達できるが、それでも結局、終わるのを待って貰えなければどうしようもない。 ---戦闘中でも使えるのでそうしろと言うことなのだが、戦闘後に補給を行うというのはこういったゲームで珍しいことではない自然な考えのため、次の階層に行くまでの移動時間をせめて『討鬼伝 極』の無限討伐・特殊調査任務の時のように地祇石を使うに充分なくらいは取るべきでは無かっただろうか。 --遺跡探索限定で「ヤトノヌシ」と「オカミヌシ」の2体が復活しているが、遺跡探索では大型鬼の部位や亡骸を祓ったり全部位破壊報酬で貰えるアイテムがかなりの確率で換金素材や汎用素材に化ける。 ---これ以外の鬼は登場する任務をこなせば、その報酬でほとんどの部位の素材をひとつずつくらい獲得できるので、それ由来の装備が作りやすい((前作と異なり、上級任務を受注しているのに下級素材が出ることはなくなり、通常の任務であれば汎用素材に化けることはあってもその確率もそこまで高いわけでは無いので、上級アヤナシなど単体討伐任務が無い一部の鬼を除いて任務のマラソンで装備一式を揃えるのも容易である。))が、この2体はそれが無いため、この2体由来の装備が非常に作りにくくなってしまっている((下級装備に関しては前述した万能石を使って無理矢理作成することができるが、そこから上級装備に派生させる時は万能石を使えない。))。 ---加えて、万能石を大量に投じて無理矢理作成することができる下級装備に関してはまだしも、その手段も使えない上級装備でもこの2体由来の装備は必ずレア素材の「破滅の蛇(ヤトノヌシ)」「氷炎竜(オカミヌシ)」が要求されるが、''最低でも全部位破壊ができなければ入手の可能性はゼロと言っても過言ではない程に入手が困難''であり、当然のように全部位破壊しても出て来ないことがザラである。 ---しかも、前作まではタマハミ状態になる時の部位再生が無かったこの2体が何故か本作ではタマハミ状態になる時に4本ある腕の内の武器を持っていない2本が形状変化して強化された上で再生してしまう((ちなみに鬼葬で完全破壊が出来る尻尾・4本あるうちの武器を持っていた2本の腕もタマハミ条件を満たした時点で残っていた場合は回収されてしまうが、なぜかタマハミ状態に移行しても再生しないので、鬼葬で完全破壊をしないとその部位の素材を入手できる可能性すらなくなってしまう。特に尻尾を完全破壊してしまうとモーション的に厄介なものとなるのが始末が悪い。))ため、全部位破壊の難易度も上がっている((これも恐らくは前作での該当する2本の腕を一度破壊した上で敢えて再生・形状変化をさせ、その上で改めて部位破壊をして鬼祓いをしないとまず入手出来ない素材があり、しかもそれが何かと必要になる機会が多かった事に対する不満の声を受けてのものと考えられるが、そもそもゲームシステム的に噛み合わない行動を要求される事そのものに対する反発であり、前作に適用するにしてもこのような形での解決を望まれていた訳では無く、根本的に別の作品でそんな事をされても何の意味も無いどころかただの迷惑でしかない。))。 ---前作のコガネムジナ同様にまず安定して出現させる術が無く、出現した所で素材が高確率で化けるので素材が集まらず、さらに遺跡探索の報酬では大型鬼の部位素材は手に入らないので、いくら遺跡探索を繰り返そうが入手できないときはとことん入手できない。 ---コガネムジナの時もこの仕組みでかなりの猛反発を受けて、アップデートで換金素材や汎用素材に化けなくしたというのに、同じことをまたやらかしていることから、やはりかなりの反発意見が出ている。加えて、今回のこの2体に関しては未だ救済措置が無いという状況である。 --無限探索では5階層ごとに帰還するか否かを選べるのだが、こちらは逆に猶予時間が30秒と長すぎると指摘される。 ---これ自体は『討鬼伝 極』の無限討伐でも同様の仕様だったため、好みの問題の部分はあるが、平時の移動が前述の通り3秒と短すぎるため、余計に印象が悪くなっている物と思われる。 ---また、無限討伐の時は広いマップで行われていたため、位置によってはそれでも帰還エリアに到達するのがギリギリになることもあったが、遺跡の場合はそんな広くないマップであることも大きい。 ---さらに、無限探索では帰還すると問答無用でサーバーから切断されてしまうため、無限探索を特定の階層まで行って戻るのを特定メンバーで(例えばフレンドなど)繰り返すといったプレイが困難になっている。 --前作のコガネムジナの素材((主に「蔵宝皮」。))で苦しめられたプレイヤーからの不満の声があまりにも多かったからか、コガネムジナがやたらと遺跡で出現するようになっている((例えば、10戦行う遺跡探索の内の半分以上がコガネムジナと戦わされたパターンも報告例がある。))。 ---本作では集団任務で上級のコガネムジナが確定出現する任務がある((ただし、その任務でコガネムジナを討伐してもミタマは絶対に落とさない調整がされている。))上、アップデートでマップを上級に切り替えられるようになり、確実に沸くポイントもあるため、むしろコガネムジナの素材で苦しめられることはほとんど無くなっている。 ---むしろ、これのせいで今度はヤトノヌシやオカミヌシの出る可能性を食い潰されてしまうことになり、前作では出現が切望されたコガネムジナが本作ではむしろ疎んじられる事態に。 ---さらにDLC任務「巡回ノ任、再び」の各領域の内容を紹介する際もやたらとコガネムジナの出現をアピールしていたが、ユーザーが望むものと完全にズレており、「(''コガネムジナはどうでも良いから'')ヤトノヌシやオカミヌシを出してくれ」と当然のように批判されることに。 -天狐 --任務同行ができるのは前作と同じだが、体力という概念がなかった前作と違い、今作の天狐には体力があり、大型の鬼の攻撃一発当たっただけで撤退してしまう。 ---アップデートで倒れにくくなったが、それでも数発で撤退するのであまり意味がない。 -戦闘面 --本作から登場した大型鬼のウシヲキナとその変異種のアケハワニはタマハミ後に非常に細長い体つきになるのだが、そのせいでロックオンを使用するとあらぬ位置にロックオンがされてしまうため、非常に動きを追いかけにくくなっている。 ---実際は鬼ノ手や弓などの照準を合わせる際にロックオン操作をすればその照準の位置にロックオンができるが、それをやっても全体像が長すぎてかなりカメラが振られるため、ロックオンを使って戦うのが基本になっているプレイヤーからは不満意見が挙がっている。 --また、上で過剰エフェクトが改善された点を評価点に上げたが、それ自体は確かに評価されるべきなのだが、「虚空ノ顎(こくうのあぎと)」のシンボルがとても小さいものとなったことで確かに処理落ちなどの問題は解消された。 --しかし、なんと''当たり判定までシンボルの小ささに合わせて弱体化させられてしまい''、「''部位破壊などでダウンを奪った鬼相手の追撃に使ってもヒットしない''」と言う調整を受けたことで、前作とは違った意味で産廃と化してしまった。 ---しかし、ユーザー側が攻撃判定は弱まっていても虚空ノ顎に付与される鬼の吸引効果が弱まっていないことを利用してミタマの熟練度稼ぎのテクニックが生み出されたが、現在はアップデートで諸々のバグ諸共攻撃判定の強化という形で消滅している((ちなみに、このテクニックが生み出されてそう間もないタイミングでアップデートで潰されたため、アップデートする度にバグが追加されるような状況であったこと、プレイヤーが不利益を被るようなバグの対応やオンラインの選択肢が狭まるようなゲームバランスのバグ修正の腰の重さに対して、プレイヤー側に有益な仕様の穴を潰す対応は迅速であったため、当然ながら不満意見は相当噴出している。))。 ---また、マシンスペックの関係かPSV版はエフェクトのさらなる簡略化または消去が行われているのだが、その結果敵のエフェクト付き攻撃がほとんど詐欺判定同然の状態になってしまい、中にはほぼ視認不可能なもの((砂塵のエフェクトが消去されたため、これが主である地面を這う攻撃が影響を受けている。一応砂粒が舞うエフェクトは残っているものの、非常に地味なエフェクトである上にや地面の色と重なってしまう。さらにこれを見かけるのは戦闘中である点から視認性は悪いと言わざるを得ない。))まで生まれてしまった。 --過去作の鬼は基本的にその当時のタイトルから流用されているのだが、その過去作で問題視されていた仕様や挙動までそのままである。 ---機動力の大幅強化等で間接的に改善された要素もあるが、状態異常関連や「極」で登場した大型鬼が持つ異常なヘイト管理仕様など、明確に改善されるべき要素までそのままなのは再利用を通り越して最早手抜きと言わざるを得ない。 -「引き継いではじめから」の削除 --前作『極』では、アイテムや所持金等を引き継ぎつつ、ゲーム開始のキャラメイク時点からやりなおす、いわゆる「強くてニューゲーム」に当たる「引き継いではじめから」というものが存在したのだが、本作ではそれがなくなってしまっている。そのため、ストーリーをもう一度楽しむためには1からプレイしなおさなければならない((ムービーシーンのみは、いつでも自宅で再生可能だが。))。 --前作においては、この「引き継いではじめから」のみが、キャラメイクをやりなおす唯一の手段であったため、そういった面でもこの機能の削除を残念がる声は多い。なにより、前作まで存在したシステムを削除する必要があったのかどうかについては疑問が残る。 -キャラメイキング周りの不便さ --非常に多彩なキャラを作ることができる反面、一度キャラメイクを決定してプレイをはじめると髪型周りやメガネなどの装飾品などを除いて''そのデータでは以後一切修正することができない''。 --また、膨大なバリエーションのある各キャラエディット項目の内、どの部分をどう調整したかについて、あらかじめ保存しておく機能や、ゲーム内で再確認する手段がない。 --そのため、一度作ったキャラクターが気に入らずに微調整したい際や、1からプレイをやりなおす際に同じ容姿のキャラクターを用意したい場合は、あらかじめ自分でキャラクターエディット画面をスクショするなどして、パラメータを確認できるようにしておく必要がある。 ---本作もクロスセーブ・クロスプレイが可能になっているが、PS4版で作成した時は納得の出来だったキャラクターが、PSV版では画質の劣化、描写の簡略化などの影響を受けてPS4版のそれと異なるキャラクターになってしまったという不満意見もある。 ---こちらは最早ハードスペックなどの問題でどうしようもないので、メインでプレイするハードの側で満足行く出来になったところで良しとする他無い。 ---その上、特に調整を要するであろうキャラクターの顔については、数分の長さではあるがチュートリアルバトルとイベントを終えなければ確認することができない。 ---この点自体は開発の不手際とは言いがたいが、結果的に、真に納得のいくキャラメイクをするためにはそれなりの手間と根気を要する仕様になってしまっている。 --上の項目でも述べたが、前作のように「引き継いではじめから」を使ってのキャラメイクやりなおしも、今作では不可能となっている。 //↑Steam版をプレイしての記述です。もしコンシューマではできるようであれば削除お願いします。 //大丈夫、コーエーがその辺で差別するわけないから。等しく手を抜くよ。というわけでコンシューマーでも無理だから問題ない。一応、極における名称に修正だけさせてもらった。 ***ストーリーに関して -ストーリーを大枠で括ってしまえば、博士と鬼ノ手(とカラクリ)があればどうにでもなると言う内容になってしまっている。 --何かあれば鬼ノ手なり博士によって解決してしまうと言う内容になってしまっており、ネット上のネタを使って「もう全部あいつ(博士)1人でいいんじゃないかな((元ネタは漫画『時空英雄 仮面ライダー』の1コマを改変したコラージュ画像から。))」と言われたり、あまりの博士の万能ぶり((鬼ノ手も元々は博士が作り出したものである。カラクリも作中では諸々の調整ができるのは博士以外いない。))から「''博士えもん''((言うまでもなく元ネタはドラえもん。博士自身だけでなく鬼ノ手もまるでドラえもんの出すひみつ道具か何かのように万能過ぎるため。))」と揶揄するものも少なくない。 ---捻くれた見方という部分も否定出来ないが、実際問題博士と鬼ノ手(とカラクリ)でほとんど作中の事態を解決してしまっていることなど、ストーリーに魅力を感じられないとして「シリーズで一番陳腐なストーリー」という批判もある。 --もちろん博士と鬼ノ手だけでは成し得ず、主人公たちがいたからこそ成せたこともあるのだが、博士や鬼ノ手がほとんどの下地を作っていて、主人公を含めた他の面々がしたことはそれの後押しだったり駄目押しだったりばかりになってしまっているのは否めない((ちなみに、博士がどうしてこんなに万能なのかの理由についてはストーリーの最終盤で明かされる。))。 ---何より、半ばオムニバス形式で各キャラの話になるストーリーで毎回展開が被るのはあまり良い事とは言えないだろう。 -また、前作のメイン進行が、小規模な里が明然たる外憂に立ち向かう勧善懲悪・復讐劇テイストの「鬼退治」を基本志向したのに対し、本作では人間集団同士のいがみあい・不調和・軽挙妄動といった内患も骨子を成す。 --上述の博士の大活躍も、裏を返せば重職を背負った道化キャラ達が踊ってくれているからこそだし、ゲーム内の主人公のともすれば無責任な行動もその道化ぶりに少なからず寄与している。 --動機の明快さの薄濁化に加え、プレイヤー共々「踊らされていた」印象を随所に残すのも、前作より多少社会性を深めるシナリオを試みたが故にフォローしきれなかった問題点と言える。 ***バグ関連 -発売当初は、仕様とバグの区別が付かないとまで言われてしまう程不具合が多かった。 --進行不能バグ、ミタマに関わるバランス崩壊バグ、解放した筈のファストトラベル先が表示されない、ストーリーのADVパートでキャラクターのグラフィックが消失したままシナリオが進む、などなど。 ---特にアクション面に関するバグは、通称破天バグを代表とするとんでもなものもあった。 --引き継ぎ体験版と製品版のバージョン1.01まではで特定の指南を受けてしまうと一部のNPCキャラクターがプレイヤーが侵入できない場所に移動してしまうことでストーリーが進行出来なくなるバグがある --これを修正するバージョン1.02を適用すると今度は「''すべての任務を達成すると獲得出来るはずのトロフィー「金眼四ツ目の守り人」が取得できない''」バグに見舞われる。 ---この件を除いてもアップデートを適用する度に何かしら別のバグを産み出しているような状態が続いた。 -大型アップデートの際には、遺跡探索限定で復活を遂げたヤトノヌシやオカミヌシに鬼葬でトドメを刺すか、鬼葬を当てた後のダウン中にトドメを刺してしまうと、なぜか亡骸が鬼祓い出来なくなることで進行不能になるバグも実装されてしまった。 --当然のようにこの2体が出現しうる領域の遺跡探索を目的としたマルチプレイの部屋には「''(ヤトノヌシとオカミヌシの)ヌシ系に鬼葬厳禁''」の旨が伝達に書かれるようになってしまった。 -''進行不能バグを含む多くのバグはアップデートで修正済み。'' ***システム -会話面の不備 //ノベルゲームならともかくバックログがないのはふつう--バックログが無く聞きのがした会話を確認できない。 --○ボタンが会話の続きの選択とスキップが同じなので間違えてスキップしてしまう。おまけにオート再生がないので上記のようなことがしばしば起こる。 --前作から改善されることなく、音声付きのシーンでは主人公の名前は他のキャラクターは呼んでくれず、主人公の名前だけ飛ばされて会話が進んでしまうため会話に不自然さを感じる。 --さらに前作では吹雪で聞こえ難い演出やムービーの暗転時など違和感無くプレイヤー名を呼ばせるシーンもあったため余計に強く感じる人も居るだろう。 ---この手のゲームによくある、「お前」などの二人称を使用するなどの形をとっても良かったのではないだろうか。 ---本作はこれまで以上に主人公の名前を呼ばれるケースが多いので余計に気になってきてしまう。 ***DLC -過去作までは非常に好評だったDLCだが、本作では盛り上がりに欠ける結果となった。 --前作までは配信から一定の無料期間が設けられ「戦闘開始時からタマハミ状態」「速攻任務((通常よりも制限時間が大幅に短い任務。))」「本編になかった組み合わせの鬼で高難度の乱戦・或いは連続討伐」など、工夫が見て取れたことで高評価で、これなら有料でもいい、という声もあった((ちなみに、既存鬼のモーション変化の亜種2体、完全新規鬼一体の追加は無料アップデートでなされている。))。 -が、本作のDLCの任務集は、過去作からリストラされていた大型鬼の配信メインとなり、無料期間も無い。 --本編で登場しなかった敵を配信する事自体は問題ではない。しかしここで問題なのは、1つの任務集で追加鬼が1種類だけであり、属性と色が違うその変異種の鬼さえも別のDLCとして小分けに配信されたこと。 --そして1つの任務集の中身が、単体だけの「下級任務」「上級任務」「本作既存鬼との乱戦」の3種をワンセットとして、第伍集まで捻りの無い任務を毎回ワンパターンに配信した事であった。特に工夫も加えられずにリストラした鬼を切り売りする方針には批判が強い。 --また、本編にて武器作製ツリーで「???」の表示になっていてユーザーに期待を持たせた武器も、DLCで解放される前作武器だった事が判明。 ---第八集から、ようやく凶暴化した条件での鬼の討伐任務・及び新防具が配信されたが、手遅れ感が否めない。 -広いマップに複数人で行ける「巡回ノ任、再び」も配布されたが、一部領域だけ抜けていたりもしている。 --さらに問題なのは、これまで同様にマルチプレイでDLC任務をプレイする場合は''統合本部に入室しているプレイヤー全員がそのDLCを購入・適用している必要がある''点である。 ---『討鬼伝 極』までは無料配信期間があったことで、オンラインマルチプレイでもDLC任務をプレイしやすい環境で、ほかのプレイヤーの手を借りやすかった。 ---だが、本作では上記諸々の事情で導入したプレイヤーの数が少なかったのだろうか、DLC任務がマルチでプレイしにくい状態であった。 -制作費の回収のため、無料期間の有無に関してはまだ理解できるが、せめて内容についてはもう少し購入するプレイヤーのことを考えて作れなかったのだろうか。 --任務内容もそうだが、報酬で作れる装備もかなり性能が低いかピーキーすぎて扱いづらいかのどちらかで、切り売りのリストラ鬼やちょっと特殊なシチュエーションで戦える任務に価値を見出せないなら、購買意欲は湧きにくい((一応、入手する機会がそう多いものではなくなった、「絶望のうめき」などの各種「うめき」系のような素材を大量に入手できるといったメリットも用意されてはいるのだが、任務内容自体があまりにも適当極まりないために「開発の小遣い稼ぎ」などと揶揄されている。))。 --加えて、前述したDLC任務の仕様により、実質オフラインプレイ前提で購入しなければならないのもキツいものがある。 ---もちろん『討鬼伝 極』の「抜忍の装束」のような性能的に他の装備の選択肢を一蹴するような性能にしてしまうのも問題ではあるが、だからといって積極的に選択肢に入れていけないようなものばかりで良いわけもない。せめて、性能や見た目共に実用的なものであればまだ印象も違ったのだろうが…。 ***その他 -エンディング曲 --過去作の和風オーケストラな楽曲ではなく、グウェン役の中川翔子氏の歌う和風ロックが採用されているが、作風に合ってないという声が多く、評価は低い。 //---根本的に、グウェン役に中川翔子氏が抜擢された事自体が実質否寄りの賛否両論((なお、『ドラゴンクエストヒーローズ』のアリーナ役で起用されたときも同様な反応が見られた。))であり、そこに来てこれまで使われていなかったヴォーカル付のテーマソングが用意され、しかもそれを歌うのも中川翔子であることもあってあまり良い印象は持たれていない。 //わざわざ声優の起用の問題なんて書く必要なし //-完全版の発売を見越して作っているのが疑われる要素 //--分霊イベントが無く、過去もあまり掘り下げられないキャラが居る。 //---後半から仲間になる数名は仕方が無いが、序盤から登場する2名の過去は多くは語られず、分霊イベントも無いので、「『極((あくまで『討鬼伝』に対する完全版として『討鬼伝 極』が発売された事を受けての呼び名。『討鬼伝2 極』が出ると決まったわけでも、仮に完全版が出るにしてもこのタイトルで出ると決まっているわけでもない。))』を出す前提」と見られる事がある。 //--作中の手引きで''素材や武器、防具にはランク1~9まで設定されている''という旨が表示されるが、本作では一部のDLC装備を作るための素材や里のモノノフが友好度が最大になった時にくれる特別な素材などがランク9になっているという例外はあるが、''基本的にランク7以降の素材や装備品が存在していない''。 //---これはfの『討鬼伝 極』のランク設定ルールに則ると説明が付くもので、一部の特殊なものや例外((上級以上でないと出現しない鬼の素材がランク2だったり、といった例がある。))はあるが、原則として下級で取れる素材やそれ相応の装備品はランクが1~3、上級は4~6、そして極級が7~9となっており、そして本作においても下級の素材や装備品は1~3の間に、そして上級のものは4~6に収まっており、前述の例外を除いて本作には極級がないためにランク7以降の素材や装備品が存在していないのである((当然だが、『討鬼伝』の時はちゃんとランク9までの設定がされていた。それに伴い、『討鬼伝 極』でその多くがランクを再設定されることとなった。))。 //--それ以外の所だと分かりやすいところでトロフィー(=作中での勲章)の説明文((ただし、本作では作中で勲章の説明文を見ることが出来ない。あくまで勲章名とトロフィー名が同じという意味でのイコール表記である。))もある。 //---例えば『討鬼伝 極』の勲章説明文は、『討鬼伝』の要素で満たす必要があるものに対して「『討鬼伝』における、~」という文言が付け加えられている((『討鬼伝』において一系統の武器をすべて入手する事で獲得出来る、「一意専心」の『討鬼伝』でのトロフィー・勲章説明文は「いずれかの種類の武器をすべて獲得した」だが、『討鬼伝 極』の勲章説明文は「『討鬼伝』における、いずれかの種類の武器をすべて獲得した」となっている。))。しかし、本作はそういう意味では表記する必要の無い「『討鬼伝2』における、~」の形の説明文がかなり目立つ。完全版でもないのに、わざわざ作品名を指定するのは不可解である。 //---狩りゲーの本家たる作品からして「''G級商法''」とも称される完全版商法はお約束の所はあるが、最初からそれをあからさまに匂わせて制作するというのはユーザーを馬鹿にしていると取られて当然のことであり、反感を多く買っている。 //--現状、2019年現在において『極』の発表・発売はなされていないため真偽は不明だが、キャラクターの扱いや存在しないランクに関しては単純に手抜きと取られても仕方のないことであり、完全版前提だったのか否かに関わらず褒められたものでないことは確かだろう。 //制作現場でも見てきたの?陰謀論者みたいな痛々しい項目なんて作らずに、仲間キャラに分霊イベントが無いのが問題ならキャラの問題点に、表記が変なのが問題なら表記の問題点に載せればいい。「妄想の中の製作者の意図」なんてあやふやな物、仮に本当の事だったとしてもゲームの問題点扱いになるわけないだろ。 ---- **総評 これまでの狩りゲーというジャンルにオープンワールドのシステムを導入し、過去作の持ち味を十二分に活かしつつ、続編として上手く進化させた印象を抱かせる。~ そこに新要素を取り入れたことで評価された部分も多いが、同様に調整不足な部分も多い。~ しかし、「前作までは、先行の狩りゲーに追いつくためのゲーム」「新しいものを作るには、モーションや敵を追加しただけじゃ駄目」「他ゲームの先を行くためにも、IPを殺す覚悟で新しい事に挑戦しなければならなかった」と開発が語った通り、手抜きから生まれた粗さという印象は薄く、シリーズ経験者も新規プレイヤーも概ね満足出来うる仕上がりとなっている([[参照>http://www.4gamer.net/games/317/G031752/20160805134/]])。 惜しむらくはDLCによる盛り上がりが過去作と比べて極端に低く、その他調整不足な点が目立つことだろう。 実際の作品を見る限り、完全版ありきと取られる仕様が多すぎることや、いくらアップデートで改善したとは言えてんこ盛りだったバグなど、作りが雑すぎる部分はある。~ だが、アクション面での快適さは他の同ジャンルのゲームとは段違いに高く、組み合わせや収集の楽しみも増えた。~ 狩りゲー特有の単調さに抵抗が無いのであれば、是非一度プレイしてみてはどうだろうか。 ---- **余談 -本作以降『討鬼伝』シリーズは発売されていないが、2022年9月にはオメガフォースとエレクトロニック・アーツが共同で開発する完全新作の和風ハンティングアクション『WILD HEARTS』が発表されている。 --なお、公式によれば開発スタッフが『討鬼伝』シリーズとは異なるとのことである。対応機種はPS5/XSX/Winで、2023年2月17日に発売された。 ---この作品はそこそこの評価は得たようだが、発売元であるエレクトロニック・アーツの期待していた売上には程遠かった模様。 --その後、発売して1年経たずで各種修正込みのアップデート、追加コンテンツの配信やサポートを打ち切ることになった((オンラインのサーバー自体は稼働するのでオンラインプレイは可能。))という報道がなされる。 ---そして、実際に2023年9月のアップデートを最後に完全に動きがなくなってしまった。%%もはや『モンハン』に勝てる狩りゲーは無いのか…。%%

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