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*スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ 【すーぱーろぼっとたいせんおーじー むーんでゅえらーず】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B01DBU5T24)| |対応機種|プレイステーション3&br;プレイステーション4|~| |発売元|バンダイナムコエンターテインメント|~| |開発元|トーセ|~| |発売日|2016年6月30日|~| |定価|【PS3/PS4】8,200円(税別)&br;【PS4】初回限定生産版:11,800円(税別)|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作'' (管理人裁定による)|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| |>|>|CENTER:&color(blue){OGシリーズ}:[[OG1>スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION]] / [[OG2>スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION2]]/ [[OGs>スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS]] / [[OG外伝>スーパーロボット大戦OG外伝]] / [[第2次OG>第2次スーパーロボット大戦OG]] / [[OGDP>スーパーロボット大戦OG ダークプリズン]] / ''OGMD''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 OGシリーズ第7弾にして『第2次OG』に続く正式な『OG』本編。また、PS4初の『スパロボ』となる。~ 開発時は『第3次スーパーロボット大戦OG』というタイトルだったが、海外に展開するにあたって違和感を抱かれないように、というバンダイナムコ側の要望により、エピソードタイトルである「The Moon Dwellers」を正式タイトルとして採用している。 **特徴・新システム -初心者向けのモードとして、「ビギナーズモード」が採用されている。 --敵の能力が通常より控えめになっており、多くの経験値、および資金を入手できる。また、SRポイントをいくら獲得してもハードモードにならない。 --本作は最近の『スパロボ』の中では難易度が高めなので、初心者に対する救済策と思われる。 -アーカイブ機能が実装された。 --過去の5作品のあらすじが閲覧できる。 ---OG1、OG2に関しては、OGsのストーリーとして書かれている。 --実際のゲーム画面も多数使用されているため、過去作のストーリーがわからない人に対する救済となっている。 -主な新規参戦タイトルは『[[スーパーロボット大戦J]]』と『[[スーパーロボット大戦GC/XO>スーパーロボット大戦GC]]』の二つ。タイトルの「ムーン・デュエラーズ」は、月の住人、つまり『J』のオリジナル敵組織「フューリー」を指しており、彼らがストーリーの中心に据えられている。 --初代『OG』、『OGDP』同様、本作も明確な主人公が設定されている。本作の主役を務めるのは、『J』の男性主人公であった紫雲統夜。OGシリーズの世界観の関係で「トーヤ・シウン」名義となっているが、活躍の度合いは『OG1』でのキョウスケ・ナンブ、およびリュウセイ・ダテ、そして『OGDP』におけるシュウ・シラカワと同等か、それ以上である。 --『GC/XO』からも男女二人の主人公が同時に登場。原作では名前が全く同じだったため、男主人公は従来通り「アキミ・アカツキ」だが、女主人公は「アケミ・アカツキ」に名前が変更されている。ちなみに『[[R>スーパーロボット大戦R]]』のラウルとフィオナと同じく双子だが、こちらはアケミのほうが姉。 --さらに、派生作である『[[無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]]』から、「ハーケン・ブロウニング」と「アシェン・ブレイデル」が参戦。ハーケンの専用機であった「ゲシュペンスト・ハーケン」も入手可能となっている。 ---ハーケンはゲシュペンスト・ハーケン(以下Hタイプ)だけでなく、シャドウミラー関連の機体であれば搭乗できるようになっている。ただし、アシェンはHタイプに付属する形なので、乗り換えはあくまで彼だけ。 ---逆に、HタイプもPTに乗れるキャラなら誰でも搭乗可能。本作のゲシュペンストキック枠でもあり、その際はアシェンによる各キャラのいじりが行われる。 //---ちなみに、Hタイプの素体は初代『OG』で撃墜されて''行方不明になった(というか消滅したとばかり思われていた)「ゲシュペンストS」''。別物と言われるほど弄り回された内部構造がどうなったかは不明。 //タイプHはタイプSのデータをベースにして新造された機体だから「素体にした」というのは間違い。 //直接出るのは初めてだけど関連性は第2次でも語られてるし、ハーケンやアシェンの生い立ちからもはっきり関連がわかる。 -オリジナルキャラクターが大幅に追加された。 --鋼龍戦隊の新たな司令として「マイルズ・ブースロイド」、ハガネの新艦長として「ギント・キタウミ」が新たに参入。 ---一方、これまで司令であった「レフィーナ・エンフィールド」は、『第2次OG』にて連邦政府大統領の殺害に関与してしまったため降格され、ヒリュウ改の艦長に専念している。 --敵側では、フューリーに宰相となる「ダ=ニーア・ゲルト」、諜報を任される「諜士」の「カロ=ラン・ヴイ」および「ソ=デス・ズォー」が、ガディソードに「マルム・クイスード」と「ビルゴー・ベルチャー」が参戦。 ---携帯スパロボ関連のオリジナルキャラは『A』出典の「エキドナ・イーサッキ」のみであったが、ここにきて大きく増加した形となる。 --ゾヴォークでは新たに、「ゴモウドッカ・ゴライクンル」および「イラドーヤ・クジューア」が新たに参戦した。 ---それぞれのキャラについての評価は後述。 **評価点 -アニメーション関連 --本作、および『J』の主人公機である「グランティード」や、『GC/XO』の主役機であった「ソウルセイバー」、そして『無限のフロンティア』で活躍した「ゲシュペンスト・ハーケン」などは、いずれも原作のよさを生かしつつ、優れたアニメーションを展開してくれる。 ---『J』で採用されていた、最強技がパートナーによって変化するシステムも採用されている。3人の違いを鑑賞するのも面白い。 ---以上の機体はいずれも複数のパイロットが搭乗しているため、掛け合いなども非常に多い。 --また、『DP』ではどう見ても射撃兵器でありながら、格闘属性だった「ガン・スタブレーダー」は、本作では射撃属性に変更されている。 -シナリオ関連 --本作のシナリオは『第2次OG』、『OGDP』に引き続き、寺田貴信氏と竹田裕一郎氏が担当。 -『J』を原作とするシナリオは、全体的に原作の不満点が上手く改善されたシナリオとなっている。 --「トーヤ・シウン」は、前述したとおり本作の主人公として活躍。出自や性格などに大きな差異はないが、今回は自らの意思で戦っていくという改変を受けている。さらに、『J』では名前のみ明かされていた、父親である「エ=セルダ・シューン」が登場する。 --良くも悪くもエキセントリックだった『J』の女主人公「カルヴィナ・クーランジュ」や、本来は善人でありながらも、師匠を手にかけたり民間人を虐殺してしまっていたフューリーの騎士「アル=ヴァン・ランクス」の境遇が大きく変更。 ---原作で行った上記の行為は新キャラに引き継がれ、アシュアリー・クロイツェル社襲撃の際に「その場に居合わせた事でカルヴィナから誤解されて恨まれる」という形へと人間関係が変更された。 ---なお、カルヴィナに対しては、新しく結成された「新生PTXチーム」の部隊預かりとなった縁で、隊長の「イルムガルト・カザハラ」と多く絡んでいる。友人や仲間たちを虐殺されナイーブになっていた彼女のケアが主な役割で、カルヴィナの性格の改善をはっきりと見届けている。 --原作でははっきり語られなかった三人娘こと「カティア・グリニャール」「フェステニア・ミューズ」「メルア・メルナ・メイア」が主人公機に乗れる理由や生い立ち等の設定も補強された。また、カティアの不安定だった性格も安定している。((ちなみに中断メッセージにて『J』での不安定な性格について触れられている。)) --また、ゲームでは反映されていない設定のあった「グランティード」や「クストウェル・ブラキウム」((本作では隠しユニット扱いで、原型の「クストウェル」は登場しない。))などは、設定に忠実になっている。特に、主人公後継機である「グランティード・ドラコデウス」は、その設定に即した登場、および合体シーンでゲームを大いに盛り上げており、明らかに原作以上の強さを誇示している。 --原作では影が薄かったフューリーの王女「シャナ=ミア・エテルナ・フューラ」の境遇も劇的に改善されている。 ---原作ではほぼ出番がなく、終盤に唐突な登場を果たしたキャラだったが、本作では序盤より積極的に行動をしており、物語にも深く関わってくる。ファンに望まれていたとされるサブパイロットへの昇格も果たした。 --原作ではテキストでも壊れっぷりが強調されていたフューリーの1人である「ジュア=ム・ダルービ」は、家族思いという一面が追加されたり、地球人蔑視がより酷くなっていたりと良くも悪くも人間臭い描写が増えている。原作ではアル=ヴァン失脚時に発狂したが、本作ではある事件をきっかけに発狂することとなった。発狂したジュア=ムを演じる松風雅也氏の怪演は強烈なインパクトを放っている。 --原作ではほぼ無敵と言われていた「ラースエイレム」((フューリーの軍勢が使用する特殊能力。端的に言えば「時を止める機能」。))に弱点や攻略法が設定された。また、騎士はこれを兵器として使用することを禁じられており((本作では禁を破ったあるキャラクターが騎士の位を剥奪されている。))、諜士という新しい階級のキャラクターが登場したことにより、「ラースエイレム」は主に彼らが使用することとなった((ただし本作ではラースエイレムは無限に使えるというわけではなく、限界を超えるとコアが消失し使用不可になる上、あと何回使ったら使用不可になるのかも外からは解らない。このためあるキャラクターは敗死してしまう。))。これによって「時間を止めて一方的に攻撃するのは騎士にあるまじき行為である」という問題点が緩和されている。~ また、原作と異なり、グランティードなどにラースエイレムキャンセラーが搭載されてない((正確にはグランティードには搭載されていたが、破壊されてしまっている。))ことになり、当初は対応に苦慮する面も見られた。この点は後述のエクサランス復活のきっかけとして機能している。 -『GC/XO』の敵組織である「ガディソード」は、当初は地球に対して友好的な態度を見せる。また、クロスゲートとの絡みも多い。 --融和政策は頭領長(実質的な指導者的ポジション)である「マルム・クイスード」の方針。一方、『GC/XO』のラスボスである副官「ヘルルーガ・イズベルガ」は密かにゴライクンルと結託し、クロスゲートの力を我が物にしようとしている。 -今作では、前々作『第2次OG』や、外伝作とされる『[[魔装機神F>スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END]]』で登場した「クロスゲート」が物語の主軸となる重要なファクターとして機能している。 --地球を含むさまざまな勢力が「クロスゲート」を狙っており、本作では争奪戦さながらの激しい戦いが展開される。「クロスゲート」自体は、『[[α>スーパーロボット大戦α]]』シリーズや『[[無限のフロンティア>無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]]』にも登場していたが、飽くまで移動のためのツールとしてしか用いられていなかった。しかし本作では、エネルギーを取り出すためのジェネレーターとしての役割も果たしており、従来のシリーズ以上に危険な存在であることが明らかにされている。 --また、クライマックスにおいては、かつての「クロスゲート」を知る者からすれば驚愕の展開が待っている。詳細はぜひとも、自身の目で確かめてほしい。 //前作はダークプリズンです。 -前述した新キャラや、前作や原作で少々扱いの悪かったキャラも活躍している。 --『第2次OG』でいいところを見せられず退場の憂き目に遭ってしまった「アーマラ・バートン」((敵キャラとしてはそこそこの活躍を見せてはいた。))は『魔装機神F』を経た形で参入。 --『RRR』に関しても「アレス・ガイスト」が復活。「エントリヒ・ガイスト」にパワーアップし、その後の物語や、パイロットである「ドゥバン・オーグ」がどうなったのかが描かれている。なお、エントリヒ・ガイスト自体は原作に参戦しているが、名前がついたのは本作が初。 --『GC/XO』では洗脳されたまま主人公たちと戦うことになり、どうあっても助けることができなかった哀れな役回りの「ヴォート・ニコラウス」も、格段に活躍の場が増している。 --「ギント・キタウミ」は落ち着いた物腰の大人の艦長。曲者揃いの鋼龍戦隊を率いる度量と冷静さ、場合によっては自分が処罰を受ける事も辞さない判断など、艦長として適切な判断の出来る名脇役になっている。 --「ゴモウドッカ・ゴライクンル」は、過去作で「鋼龍戦隊」を苦しめた「ウェンドロ・ボルクェーデ」や「テイニクェット・ゼゼーナン」、「クェパロク・ナーモ」すら上回る超大物として描かれており、『OGシリーズ』における最大級の敵対組織である「ゴライクンル」の中枢に位置すると思しき、謎の多い人物として描かれている。 //や「ドゥバン・オーグ」が復活。 //心強い味方として参入する(ドゥバンは条件を満たす必要がある)。 //ドゥバンに関してはかなり終盤まで詳細な状況不明だし、濁す形に変更 //濁すどころか完全に消えてたので一部復帰。 //最終的には生死不明になるが、生きている可能性が高い。 -サプライズ要素 --『ザ・グレイトバトル』シリーズから、「ダークブレイン」の手下である3体の幹部が出現。 ---当シリーズで多くのプレイヤーを苦しめた「クリスタルドラグーン」、「スカルナイト」、「デブデダビデ」は、「ラマリス」や「マッドネット」と呼ばれる謎の存在を使役し、今作でも強敵として立ちはだかる。 ---また、詳しくは伏せるが、『グレイトバトル』からはもう一人特別参戦をしている。その様相には、とある事情でギリアムが反応している。 ---この影響で、今作ではダークブレイン、および3幹部本来の敵である「ファイター・ロア」および「コンパチブルカイザー」による活躍の場が大きく増えている。『OG外伝』、『第2次OG』共に、ほぼ中盤からの参戦であったが、本作ではルート次第では最序盤から使用可能。後述するようにエースボーナスが改善され、シナリオ上でも出番が多いなど、ファンには嬉しい措置が取られている。ただし、生身での戦闘は不可能となっている。 --『[[第3次スーパーロボット大戦α>第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]』から、敵組織である「ゴラー・ゴレム」が参戦。 ---「イングラム・プリスケン」のクローンである「キャリコ・マクレディ」や、「セレーナ・レシタール」の宿命のライバルとなる「スペクトラ・マクレディ」、そして、『第3次α』の主人公の一人である「クォヴレー・ゴードン」と同一人物である「アイン・バルシェム」がついに『OG』に登場。 ---出番こそ少ないが、インパクトのある暗躍を見せつけてくれる。 --小説『告死鳥戦記』より、「リェータ・ウィーバー」と「ヴェスナー・クリケット」がゲストとして参戦。ある事件によって重傷を負ったセレーナを救出し、鋼龍戦隊とも顔を合わせている。 ---ただし理由は不明だが、リェータは原作と肌の色が異なっている。 #region(ラスボスについてのネタバレ有) -本作のラスボスは、『[[ラストファイターツイン>ザ・グレイトバトルII ラストファイターツイン]]』においてもトリを飾ったザンエルが務める。 --『OG外伝』のラスボスであったダークブレインとは外見は大きく異なっているが、使用する武器にはその面影が見え隠れしている。 --特筆すべきはその設定で、『魔装機神F』でラスボスを務めた「カドゥム・ハーカーム」の同族が、『グランドレッド』に登場する化神艦「グランドレッド・フェノッサ」と融合したという、『第2次OG』のラスボスである「アダマトロン」を超越するクロスオーバーの産物となっている。また、グランドレッド・フェノッサは戦士ロアの母艦という設定も継承されている。 --表記は『XN-L』で、『[[ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス]]』の最終ボスであった『XNガイスト』を踏襲している。さらに外見や武装などにもその意匠が見て取れるようになっており、次回作以降における『XNガイスト』の参戦に現実味を帯びさせている。 ---ラスボスがコンパチ関連だが、トーヤとも大いに関連があり、最終面に限っては、ロアとトーヤが同時に主役を務めることとなる。 #endregion //主にここをネタバレ詳細は出来るだけ避ける形に変更。 -クロスオーバー関連 --『J』のシナリオには『R』『[[D>スーパーロボット大戦D]]』の設定が上手くクロスオーバーされている。 --「時に干渉するラースエイレムへの対抗策」という「時」を扱ったオリジナル作品によるクロスオーバーにより、『R』が「エクサランス・レスキュー」のみでの参戦から脱却し、本作では戦闘用の機体も参戦。 ---『R』の主人公でありながらサポート機のみという扱いを残念に思っていた原作ファンからは大いに喜ばれた。 ---レスキューもメインパイロットをデスピニスに、サブパイロットをラージとミズホに変えて続投。元々優秀な支援機体だったが、メインパイロットがラウルだった事でやや中途半端な立ち位置だったが、大激励などを始めとして精神コマンドも完全にサポート寄りとなった。おまけにデスピニスの新規カットインも搭載されている。 #region(『R』の機体についてネタバレ有) -原作では人気がありながらも『OG』シリーズでは今まで採用されていなかった「エクサランス・ガンナー」と、最もポピュラーな形態と言える「エクサランス・ストライカー」の長所を併せ持った「エクサランス・ガンストライカー」としてよみがえった。 --また、エクサランスは以前同様2機用意され、ラウルとフィオナがそれぞれ乗り込む。完璧に同じ能力を持っているため、パートナーを組むと一切射程の隙がなくなるので便利。ついでにトロフィーも取れる。 ---これに合わせてか、二人のエースボーナスも「ターン開始時にお互いとパートナーを組んでいると一度だけ『覚醒』『修行』がかかる」というものになった。 #endregion --『D』については、『第2次OG』に登場したルイーナが「フューリー」や「ガディソード」の母星を壊滅させたことが明らかになり、機体の製造経緯等も含め『J』のシナリオに上手くクロスオーバーしている。『D』の主人公である「ジョシュア・ラドクリフ(ジョッシュ)」は、トーヤの兄貴分として交流するシーンも多い。 ---なお、前作でオリジナル要素が多数盛り込まれた「ファブラ・フォレース」だったが、本作ではその全貌が明らかにされている。 ---「フォルテギガス」はメインパイロットがジョッシュ固定なのは変わらないが、新たにサブパイロットとして「グラキエース」が同乗できるようになった。 //また出てきそうってだけな事は評価点には入れるべきじゃないかと。伏線段階でどう扱われるかはまだ不明だし。 -ヒュッケバイン関連の限定的な復活 --『第2次OG』において悉くが破壊され、使用不能になってしまったことで多くのプレイヤーを嘆かせたヒュッケバインだが、本作では系列機であり、『[[スーパーロボット大戦OG INFINITE BATTLE]]』にて参戦した「エクスバイン」が新たに参戦。「リョウト・ヒカワ」と「リオ・メイロン」のデフォルト機として使用できるようになった。 --また、前作では「イーグレット・イング((本作ではイング・ウィッシュに改名。))」の専用機であった「エグゼクスバイン」だが、こちらも乗り換えが可能になっている。 ---また、後に発表された『[[スーパーロボット大戦V]]』では、オリジナルのヒュッケバインも登場しており、『第2次OG』で騒がれた「ヒュッケバイン問題」も、終息したという見方が強くなっている。 -エースボーナス・カスタムボーナス --従来の『OG』シリーズに比べ、エースボーナスがそのキャラクターらしさを助長させるものへと変わった。 --指定したパイロットと隣接、あるいはツインを組んだり、特定の色を持つユニットに搭乗することで発動するなど、王道シリーズや『[[A Portable>スーパーロボット大戦A PORTABLE]]』を彷彿とさせるものが増加した。 ---これによって、コウタ、タスク、カチーナ、カイ、ユウ、レーツェルなどは使い勝手が上昇した。また、新キャラのハーケンなども、キャラクターらしさと利便性を備えた強力なボーナスを会得している。 ---コウタのエースボーナスは、「Lサイズ以上ユニットに対する攻撃力+10%」というもの。Gコンパチブルカイザーは元々攻撃力が高い上に、大きなダメージを与える必要のあるボスキャラはほぼLサイズ以上。さらに、『OGシリーズ』ではサイズによるダメージ補正がないため、使い勝手が良くなっている。 ---タスクのエースボーナスは「1マス以内にレオナが存在する場合、ラッキーの発生率+25%、受ける最終ダメージ-10%」といった効果がある。当然、ツインを組んでいても発動する。ラッキーの発動率は最高レベルの4であっても6%前後だが、このボーナスによって30%前後にまで上昇する。また、レオナとは恋愛補正もあるため、上手く活かせば非常に強力。後述するカチーナのボーナスも相俟って、ジガンスクード・ドゥロ以外にも、グルンガスト系列(特に念動フィールドを持っている弐式か参式)に乗り換える有用性も出てきた。 ---カチーナのエースボーナスは「自機を含む自部隊の赤い機体の攻撃力+5%、移動力+1」というもの。本作に搭乗する赤い機体はかなり多く、重宝するボーナスとなっている。攻撃力が高く移動力に乏しい特機に相応しいボーナスで、グルンガスト参式、ジガンスクード・ドゥロなどに特に有効。相方とされるラッセルは防御能力に秀でているため、彼をジガンスクード・ドゥロに乗せる選択肢もある。また、Gコンパチブルカイザーにも適用できるので、彼とツインを組むのも有効。色々試して面白いボーナスとなっている。 ---カイのエースボーナスは「自機を含む指揮範囲のゲシュペンストの与える最終ダメージ+5%」。自機のみを考えるとさほど有用とは言えないが、ゲシュペンスト・タイプRVや、ゲシュペンスト・ハーケンにも適用するので、自軍の攻撃力の底上げに大きく役立つ。 ---ユウのエースボーナス「自部隊の射程+2」も、地味ながら非常に強力。射程は強化パーツかアビリティでしか強化できないため、射程を伸ばしたいユニットと積極的にツインを組むことができる。 ---レーツェルのエースボーナスは、「1マス以内に黒い機体が存在する場合、自軍フェイズに集中がかかる」というもの。アウセンザイター自身はもちろんノーカウントだが、黒い機体はゲシュペンスト・RVやゲシュペンスト・ハーケン、ラフトクランズ・アウルンなど強力な機体が多く、集中を持たなかったレーツェルの使い勝手を向上させている。 ---ハーケンのエースボーナスは、「自部隊に存在する女性パイロット一人につき、攻撃力+5%」というもの。ゲシュペンスト・ハーケン搭乗時は元からアシェンが同乗しているため5%がカウントする上に、女性パイロットが3人搭乗しているハイペリオンとツインを組むことで、20%のボーナスが得られる。反面、射程がやや噛み合わない難点が悩ましく、試行錯誤を楽しめるボーナスとなっている。 ---また、最終話でスポット参戦するキャラクターのエースボーナスも強力で、最終話攻略の一助として機能している。 --カスタムボーナスも同様で、設定上ラースエイレムを無効化できる能力を持つ「グランティード」、「クストウェル」、「エクサランス・ガンストライカー」は、実際にラースエイレムを無効化できるカスタムボーナスを習得できる。 ---また、ビルトビルガーは「固有武器の射程+1、空の地形適応をSにする」というもので、空の適応がBであったためビルトファルケンと組みづらいとされてきたビルガーにとっては非常に有用なボーナスといえる。 -BGM --本作の中枢を担う作品である、『J』と『GC/XO』のBGMが非常に多い。 ---特に『J』は、エンディングテーマと主人公設定BGM以外の全てのオリジナル関連曲が使われている。曲名が不明だったカティア達の必殺技使用曲にも名前が付いた。 ---原作では「戦闘BGMらしくない」と不評だったテニアのテーマ「Powerful Eater」やメルアのテーマ「Sweet suite」は、大幅なアレンジが加えられたことによって改善されている。 --また、サプライズ参戦した「ダークブレイン」の部下たちは、『[[ザ・グレイトバトルII ラストファイターツイン]]』の楽曲をアレンジしたテーマ曲が用いられており、こちらも大いに好評を博している。 -戦闘中の特殊会話が大幅に増えた --ザコ、ボス問わず、敵味方双方に特殊な組み合わせによる戦闘会話が多い。 --一見、無関係そうな組み合わせでも発生することが多くなっている。ゴモウドッカやラスボスへの特殊台詞は、その背景を推察するものも多く、興味深い内容となっている。 --ただし、因縁の相手戦での必殺技やトドメでの特殊台詞がイベント戦(強制戦闘時)にしかなく、魔装機神FのシュウVSヨーテンナイ、味方VSラスボスの様に通常時でもできなかったのは残念な所である。 -中断メッセージ関連 --ファンによって毎回楽しみにされている中断メッセージは、従来はクイックセーブし、ゲームを終了するという操作が必要だったうえに、どの掛け合いを見るか選択することができなかった。 --本作では、条件を満たせば、ライブラリから好きな掛け合いを選択、鑑賞することができる。 -バグが少ない --シリーズごとにバグが多い作品が目立つこともあるが、本作においては、進行に支障があったり、ゲームバランスを崩壊させるような不具合は存在しない。 -ロード時間がとても短く、快適にプレイできるようになった --特にコンティニュー、戦闘シーンへの入りは、ほぼタイムラグがないと言えるほど。 **賛否両論点 -マイルズについて --最初こそ堅物でやや融通の利かないキャラであるが、傲慢さや嫌味な所は無く、鋼龍戦隊と共に戦っていく内に徐々に態度が軟化していき、信頼を勝ち取っていく。 ---ただ特に序盤において、鋼龍戦隊のお目付け役のような役割、(軍人としては当然だが)堅物で上への確認を優先し対処が遅れる、といった''プレイヤーを邪魔する''形での出番が多い。加えて司令という立場からストーリー上出ずっぱりなため(これも戦隊指揮官として折衝などで表立つのは当然であるが)、艦長でもないので戦闘シーンには一切参加しないのに本作でも特に印象に残るキャラになっている。 ---マイルズのキャラ自体は評価する声もある一方で、キャラ同士の交流が控えめな本作(詳しくは後述)でこういった立場のキャラの出番が多くなっている事には否定的な声も多い。 ---総合すると、リアルに司令としての仕事などを考えれば出番の多さなどはわからないでもないが、スパロボという戦闘キャラが表立つべきゲームに合っているかと問われるとYESとは言いづらいキャラ、といったところだろうか。 //重複記述を整理 -システム関連 --今作のめぼしい新要素はアーカイブ、およびビギナーズモードの追加とマキシマムブレイク周り、そして前述のエースボーナス・カスタムボーナスの個性化くらいである。そのため、安定してやりやすいという声もある一方で、技能養成の全体的な緊縮化(OG外伝の反動もあるが)や空適応Bの多さなどの改善・刷新を望む声もある。 ---第2次OGで不評の声が多かったアビリティは、アビリティポイントと呼ばれる数値を費やすことで購入できるようになったため、安定して戦術に組み込めるようになった。このシステムは後に[[スーパーロボット大戦V]]で「Tacシステム」として発展している。 //OGDPはともかく、第2次OGから3年以上は経ってるのでシステムを見直す機会はあったはず。 //特殊技能や精神コマンドは変わっていない。 //精神コマンド自体のテコ入れとか別に望まれてもいないと思うが。急にOEみたいなシステムにされても困るし。 特殊技能の方も、バランス調整がされないのが問題なだけで、個性化は悪い事じゃないし -機体、パイロットのバランス --『J』、『GC/XO』に登場する機体は、主人公機として相応しい能力を備えている。『J』ではそのポテンシャルを十分に発揮できなかった「クストウェル・ブラキウム」も、隠しユニットということもあり、本作最強レベルの性能を誇っている。 --『第2次OG』、『DP』で強力すぎたとされる、「グランゾン」、「エグゼクスバイン」、「SRX」、「ソウルゲイン」、「ペルゼイン・リヒカイト」、『D』の主人公機などは調整がなされているが、前の4つは相変わらず強力((グランゾンは前作より大幅に弱体化してるが、それでも強力))で、ペルゼインと『D』主人公機は大幅に弱体化している。 --「ランページ・ゴースト」の威力が見直されており、『第2次OG』における「EDN」に劣っているという悲劇は見られなくなった。 --『第2次OG』におけるアタッカー・インファイト・ガンファイトなどの先天化による一部キャラ独占によるキャラ格差の増大は、ステータスなどの数値を調整した跡が見られる。((前作はこれらの技能を持つキャラクターがいない。))。また、前述したとおり、「統率」が「MB発動」となり、誰でも習得できるようになった。 --一方で、強力すぎるとされている「ALL武器」と、理論上は強力なはずが、システムによって長所を殺されている「コンボ武器」の格差は未だ健在。SPが高い反面デフォ機と全く噛み合わない精神ラインナップにされたアラドや、パイロットのマサキの精神コマンドやエースボーナスこそ上方修正されたものの、ALL武器の無いサイバスター、同じく、エクスバインボクサーにALL武器がないため、ガンナー一択となってしまっているエクスバインなど、システム的に不利なユニットとの格差は未だに大きい。 ---特にアラドは、相変わらず技量が低いうえに、タスクのみ大幅に強化された「ラッキー」が未だ死に技能になってしまっている。さらにデフォルト機であるビルトビルガーにALL武器がついていないため、キョウスケやタスクなどの競合相手に水をあけられた結果となっている。 -クストウェルの存在 --『J』の第三の主人公機である「クストウェル」の存在が完全に抹消されている。 ---ただし前述の通り、クストウェルの後継機である「クストウェル・ブラキウム」は条件付きで取得は出来る。 --『[[A>スーパーロボット大戦A]]』『[[MX>スーパーロボット大戦MX]]』などスーパー系・リアル系両方使えるにもかかわらず、何とかして欲しかったという意見もある。 //Dはガナドゥールとストレーガ使えないし、Rはそもそも換装機なのでスーパーリアルの区別はない **問題点 -夜のマップが見づらい --本作は夜間マップに出撃することがしばしばあるのだが、地形が入り組んでいるにもかかわらず暗くて見づらい。 ---特にそのマップに出現する「ラマリス」は紫を基調とした色彩なので、保護色と言われるほど見づらく、探すにも一苦労(マップ上で味方・敵ユニットのカーソルを切り替えることができるLRボタンがあるのでそれで解決することもできるが)。 -中盤の出撃数が不自由 --本作では中盤(20話程度)で味方の大半が揃うが、その段階にて出撃できる枠が8~10隊と、総人数に対してあまりに少ない。 ---既存キャラはスタート時に選択した分岐ルート終了時にまとめて加入するのだが、そこからしばらく味方の過半数が出撃できない状態が続く。 ---SRXは従来通り合体状態で出撃できないので、この点の煽りを大きく受けている。 //終盤でも「SRX一式を出さないだけで出せる機体が4機も増える」という事の方を利点に感じてしまいやすい。←これは今作に限ったことではないので。 ---終盤になると、15隊以上出撃できるようになるので、概ね問題のない出撃枠を確保できる。 -『GC/XO』関連 #region(『GC/XO』に関する終盤の展開についてネタバレ有) -『GC/XO』では最終的に地球人とガディソード人が和解し、ガディソード人が地球へと入植するというエンディングとなっている。しかし、本作ではガディソードの本拠地である「ラブルパイラ」が「フューリー」の宇宙要塞である「ガウ・ラ・フューリア」の主砲「オルゴ・ラ・テドラブル砲」によって、完全に崩壊させられてしまう。 --その結果、中にいた「ガディソード人」が皆殺しにされてしまい、結果としてジーク、サリー、フェアリのみが生存するという原作以上に辛い展開になっている。 ---ヴォートも、前述の通り原作よりは救いがあるものの、乗っている機体を狙撃されることによって生死不明のままフェードアウトする。前述の要塞壊滅に巻き込まれているわけではないので続編登場の前振りと言われているが、本作では生存は明言はされていない。 //あくまでメタ視点で生きてる可能性が高いって文章に変更。状況だけを見るなら死んでてもおかしくない。 #endregion -エースボーナスの個性化による弊害 --評価点にある通り、よりキャラクターに合致した要素になったが、マサキ、ギリアム、ブリット、アラド、ゼオラなど、使い所が難しいエースボーナスも存在する。 ---マサキはボーナス自体は前作より強化され、その内容も「空」地形限定の強化という風の魔装機神らしい強化ではあるのだが、参戦以降「空」地形がほとんどないというシナリオ上の問題を抱えている。 ---ギリアムは「ターン開始時に10マス以内の敵に「偵察」をかける」というもの((『第2次Z』における、アーニャのエースボーナスの下位互換となっている。))。10マス以内に近寄ってきた敵は攻撃してきている事が多く、本作の偵察はステータスを見るだけで副次効果もない((作品によっては1ターン命中・回避マイナス10%などの効果がある場合がある))ので、強化パーツの所持状況を探る程度しか使い道がない。何より、ターン開始時に一々偵察をかけて回るので、エフェクトが邪魔に感じられる。 ---アラドのエースボーナスはゼオラとツインを組むと一度だけ初期気力+15、ゼオラはアラドと組んでいる限り毎ターン気力+5というもの。合体攻撃に利用するには有用だが、二人の専用機はツインユニットとしての相性が悪いので、専用機のまま有効活用するには前述のカスタムボーナスや強化パーツ、換装武器を工夫する必要が出てくる。 ---ブリットは第2次OGから引き続き「HP30%以下で一度だけ「気迫」(気力+30)がかかる」という物。他に比べ使いづらいままテコ入れもなく引き継がれてしまった。 ---もっとも、こういった「キャラや機体のイメージに沿ったエース・カスタムボーナスではあるが、システム的には使いにくい」といった状況は本作に限った話ではない。特に恋愛など人間関係を意識したボーナスだと、そう言った二人はバランスや演出などの関係で戦闘レンジの違う機体に乗ることも多い。こういった点から、こうした事態が発生してしまうのはキャラゲーとしての魅力のツケとも言える。 -シナリオデモ --『第2次OG』でも見られた要素だが、仲間同士の交流が控えめ。主人公の統夜をはじめ、『J』、および『GC/XO』のキャラクターは大いに活躍を見せてくれるのだが、他の作品のキャラクターは、強制出撃やインターミッションにおける会話は少なめである。 --例えば、今作はトーヤとアキミが学友という設定があるが、序盤のみで以降はそれが活かされずにフェードアウトしてしまう。また、別シリーズのキャラクターに殆ど絡まず終わってしまうキャラもおり、前述のマイルズの出番の多さと相まってスパロボの醍醐味であるクロスがやや希薄となってしまっている。 --完全な空気に成り下がっているキャラクターはおらず、ストーリー自体は濃密ではあるものの、OGDPではキャラ同士の描写もしっかりしていただけに、今回期待していたファンの期待にはそぐわない結果に終わってしまった。 --第2次OG同様、戦闘前に発生する会話イベントが終盤に進むにつれて少なくなり、ラスボスやフューリーとの決戦においてはいずれのキャラにも戦闘前会話がない。 -マクロ的なストーリーの進みが遅い --『第二次OG』で『第二次α』の再現が行われたため、その次((『OGDP』は第二次のサイドストーリーであるため除く。))はいよいよαシリーズ最終作である『第三次α』に触れられるだろう、と言う予想も多かった。しかし、本作のメイン要素は『J』と『GC』に集中しており、『第三次α』は一部キャラの前日譚に触れるのみで、αシリーズのファンからは「出し惜しみ」「引き伸ばし」の声も上がった。 --全体的なストーリーに関しても、シリーズのラスボス的存在と思しき勢力((寺田Pは、彼らがトリを務めるというニュアンスの発言をしている。))「ハーカーム」の存在が明るみに出る程度で、「そろそろ完結に向けてストーリーを進めてほしい」と言う声には応えられていない。これは、「OGサーガ」の一作である「魔装機神シリーズ」にも共通しており、OG関連における問題ともとられている。 ---- **総評 『第2次OG』、『OGDP』と同様に、全体的な完成度は相変わらず高水準にまとまっている。~ アニメーションは更に派手なものとなっており、サプライズ要素や、設定における大胆なクロスオーバーなどが多い。~ 一方で、バランスの格差やキャラ同士のクロスが淡白である点など、『第2次OG』から改善されたとは言い難い事や、一部作品の扱いがやや不遇な点など改善が必要な点も見受けられる。~ とはいえ、シナリオが大幅に補完されている『J』や新たな敵や設定の追加で従来以上の存在感を獲得した『[[コンパチヒーローシリーズ]]』のファンには是非ともお勧めしたい作品。 ---- **余談 -『J』の声優はトーヤに島崎信長氏、カティアに日笠陽子氏、エ=セルダに堀秀行氏と、アニメ『健全ロボ ダイミダラー』を意識したようなキャスティングだったため話題になった。後に公式ラジオ『うずまきWAVE』で寺田プロデューサーが「全くの偶然」と答えていたが、『ダイミダラー』に関連したネタが中断メッセージにある。 --なお、『ダイミダラー』もスマホゲーム『スーパーロボット大戦X-Ω』にてイベント期間限定参戦を果たしたため、結果的に参戦の前フリとなった。 -長らくスパロボシリーズに参加し、OGシリーズでもエクセレン・ブロウニングやアルフィミィ等を担当した水谷優子氏が2016年5月17日に死去。本作のPS4初回限定版の特典ピクチャードラマ「び~ち・でゅえら~ず」がスパロボシリーズ最後の出演作となった。 --[[本作のゲーム本編の音声収録もピクチャードラマ収録前に行っていた>http://blog.spalog.jp/?p=6179]]ため、ライブラリ出演ではない。 -『GC/XO』のリアル系主人公機「ソウルガンナー」とその後継機「ソウルランサー」、およびラスボス機を除く敵幹部のロボットは、『[[サンライズ英雄譚シリーズ]]』(および同作オリジナル作品である『機甲世紀Gブレイカー』)とのコラボ要素が強く、それらの機体の版権も同作の発売元であるサンライズインタラクティブが所持しているために、今作では不参加。主人公機は「ソウルセイバー」およびパワーアップ機の「スーパーソウルセイバー」のみになっており、そのうち「SS」「GG」の2形態しか換装できない。 --また、頭部が変形する小型戦闘機ヘッドセイバーとの分離も再現されていない(テスト中、戦闘に巻き込まれたため、調整不足ということになっている)。 --キャラ面では、『XO』で新たに登場した主人公の学友である椎名奈穂子、裕太、井沢麻里が不参加。 --なお、敵幹部の機体は、新たに作られた量産機に、原作のテイストを加えた形となっている。機体名も「クロイツ・''ヴァー''ルハイト→レオニシス・''ヴァー''ガ」、「クラウド''ハー''ケン→レオニシス・''ハー''ガ」といった具合に、原作の機体名の一部を冠している。 -初回限定特典に関して --豪華特典付きの初回特典はPS4版のみでPS3版には付属しなかった。 --特典自体も新鮮味に欠けるピクチャードラマと流用の多いメカニックガイドブックなので残念な声も多かった。 //ゲーム自体には関係あっても、ゲーム内容には直接関係ない事なので、余談に移動 -特典のピクチャードラマの1つ「ゼンガーの帰還」では『[[PROJECT X ZONE]]』におけるゼンガーとハーケンの出会いと、本作でハーケンが参戦に至る経緯が描かれた。『[[PROJECT X ZONE 2>PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』でこの2人が登場しない理由付にもなっている。 -シリーズの長期化・肥大化 --OGシリーズは、シリーズ第一作である『OG1』が2002年、そのリメイク作である『OGs』すら2007年と、本作発売当初の時点で、かなりの長期シリーズとなっている。((『OGs』~本作発売までの間に、『Z』シリーズが描き切られており、本作発売から現在までに、『VXT三部作~30』が発売されている。))一応アーカイブ機能であらすじを把握出来るとはいえ、『OGs』以降は移植やアーカイブス、リメイク等が行われていないため、対応ハードを用意しないとプレイできない((媒体による誤差はあるがアニメや漫画版で追う方が今は手に取りやすいかもしれない。とはいえ、アニメは2まで、漫画版は進みが遅く23年現在でも2の終盤を描いているくらいで、OG外伝以降はやはりゲーム以外に触れる方法がないままだが。))。 --また、本作を最後に5年以上新作が出ておらず、2021年には「現時点では続編の開発が行われていない」と言うアナウンスがされた。寺田Pは「必ず次も出す」「次回作でシリーズ完結の予定」と言ってはいるものの、2023年現在も目立った動きはなく「本当に完結するのか?」という疑問・心配を抱くプレイヤーも多い。 --また、評価点で触れられた「サプライズ要素」は比較的マイナーなものが多く、全てを楽しみ尽くすにはハードルが高い。知らずとも楽しめるようにはなっているが、知っているファンとでは受け取り方もかなり変わってくる。 //--また、『第二次OG』からその傾向はあったが、キャラのリストラや離脱がほとんどないままに新キャラや参戦作品の追加を行い続けた結果、自軍のキャラが多くなりすぎている。使えなくなるキャラがいないと言うのはファンにとっては嬉しい要素ではあるものの、全員を活躍させる事が物理的に不可能であるため、前述した通り性能的・出番的に冷遇を受けるキャラも多く存在してしまっている。前述した「マイルズの出番が多すぎる」と言う点も、「キャラが多すぎて1人1人を書き切るのが難しいため、マイルズにストーリー進行を集約したのでは?」と言う推測を行うプレイヤーもいる。 //離脱がほとんどないのは嘘。フォルカとかほかの魔装機神とかリストラされたのはいくらでもいる。「全員を活躍させることが物理的に不可能」はそりゃそうだが、すべての機体が出撃できるスパロボなどないし、問題点にもすでに記載されている。推測なんぞ、余談であってもいちいち書くことじゃない。よってCO。 //スパロボ自体、1970年代から2020年代までの幅広い範囲での参戦があるし、これはいまさらと言える。 //「配信サイトなどで容易に閲覧出来る・参戦作品として発表されている以上の物は基本的に出ない・サプライズで出てもせいぜいが『機体や武器、セリフが少々』レベル・知らなくても原作再現される」な版権スパロボと、「過去作をプレイするのが難しい・参戦作品として事前に公表されないので予習できない・ラスボスやら重要キャラやらで登場・原作再現はされない」のOGだと全然違う。例えば『告死鳥戦記』のキャラとか、小説読んでないと「なんか突然数話出てきてそのまますぐに消える謎のキャラ」になっちゃうし -ソーシャルゲーム『スーパーロボット大戦DD』ではメインシナリオに関わらない形でOGキャラが順次追加されている。それにともない実装された短編シナリオは、本作のその後の次の戦いを予見させる内容が描かれており、次回作が出ればその序盤に当たるであろうとも言われている。 //本作ではなくシリーズに関する記述なので、まとめて余談に移動
*スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ 【すーぱーろぼっとたいせんおーじー むーんでゅえらーず】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B01DBU5T24)| |対応機種|プレイステーション3&br;プレイステーション4|~| |発売元|バンダイナムコエンターテインメント|~| |開発元|トーセ|~| |発売日|2016年6月30日|~| |定価|【PS3/PS4】8,200円(税別)&br;【PS4】初回限定生産版:11,800円(税別)|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作'' (管理人裁定による)|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| |>|>|CENTER:&color(blue){OGシリーズ}:[[OG1>スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION]] / [[OG2>スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION2]]/ [[OGs>スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS]] / [[OG外伝>スーパーロボット大戦OG外伝]] / [[第2次OG>第2次スーパーロボット大戦OG]] / [[OGDP>スーパーロボット大戦OG ダークプリズン]] / ''OGMD''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 OGシリーズ第7弾にして『第2次OG』に続く正式な『OG』本編。また、PS4初の『スパロボ』となる。~ 開発時は『第3次スーパーロボット大戦OG』というタイトルだったが、海外に展開するにあたって違和感を抱かれないように、というバンダイナムコ側の要望により、エピソードタイトルである「The Moon Dwellers」を正式タイトルとして採用している。 **特徴・新システム -初心者向けのモードとして、「ビギナーズモード」が採用されている。 --敵の能力が通常より控えめになっており、多くの経験値、および資金を入手できる。また、SRポイントをいくら獲得してもハードモードにならない。 --本作は最近の『スパロボ』の中では難易度が高めなので、初心者に対する救済策と思われる。 -アーカイブ機能が実装された。 --過去の5作品のあらすじが閲覧できる。 ---OG1、OG2に関しては、OGsのストーリーとして書かれている。 --実際のゲーム画面も多数使用されているため、過去作のストーリーがわからない人に対する救済となっている。 -主な新規参戦タイトルは『[[スーパーロボット大戦J]]』と『[[スーパーロボット大戦GC/XO>スーパーロボット大戦GC]]』の二つ。タイトルの「ムーン・デュエラーズ」は、月の住人、つまり『J』のオリジナル敵組織「フューリー」を指しており、彼らがストーリーの中心に据えられている。 --初代『OG』、『OGDP』同様、本作も明確な主人公が設定されている。本作の主役を務めるのは、『J』の男性主人公であった紫雲統夜。OGシリーズの世界観の関係で「トーヤ・シウン」名義となっているが、活躍の度合いは『OG1』でのキョウスケ・ナンブ、およびリュウセイ・ダテ、そして『OGDP』におけるシュウ・シラカワと同等か、それ以上である。 --『GC/XO』からも男女二人の主人公が同時に登場。原作では名前が全く同じだったため、男主人公は従来通り「アキミ・アカツキ」だが、女主人公は「アケミ・アカツキ」に名前が変更されている。ちなみに『[[R>スーパーロボット大戦R]]』のラウルとフィオナと同じく双子だが、こちらはアケミのほうが姉。 --さらに、派生作である『[[無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]]』から、「ハーケン・ブロウニング」と「アシェン・ブレイデル」が参戦。ハーケンの専用機であった「ゲシュペンスト・ハーケン」も入手可能となっている。 ---ハーケンはゲシュペンスト・ハーケン(以下Hタイプ)だけでなく、シャドウミラー関連の機体であれば搭乗できるようになっている。ただし、アシェンはHタイプに付属する形なので、乗り換えはあくまで彼だけ。 ---逆に、HタイプもPTに乗れるキャラなら誰でも搭乗可能。本作のゲシュペンストキック枠でもあり、その際はアシェンによる各キャラのいじりが行われる。 //---ちなみに、Hタイプの素体は初代『OG』で撃墜されて''行方不明になった(というか消滅したとばかり思われていた)「ゲシュペンストS」''。別物と言われるほど弄り回された内部構造がどうなったかは不明。 //タイプHはタイプSのデータをベースにして新造された機体だから「素体にした」というのは間違い。 //直接出るのは初めてだけど関連性は第2次でも語られてるし、ハーケンやアシェンの生い立ちからもはっきり関連がわかる。 -オリジナルキャラクターが大幅に追加された。 --鋼龍戦隊の新たな司令として「マイルズ・ブースロイド」、ハガネの新艦長として「ギント・キタウミ」が新たに参入。 ---一方、これまで司令であった「レフィーナ・エンフィールド」は、『第2次OG』にて連邦政府大統領の殺害に関与してしまったため降格され、ヒリュウ改の艦長に専念している。 --敵側では、フューリーに宰相となる「ダ=ニーア・ゲルト」、諜報を任される「諜士」の「カロ=ラン・ヴイ」および「ソ=デス・ズォー」が、ガディソードに「マルム・クイスード」と「ビルゴー・ベルチャー」が参戦。 ---携帯スパロボ関連のオリジナルキャラは『A』出典の「エキドナ・イーサッキ」のみであったが、ここにきて大きく増加した形となる。 --ゾヴォークでは新たに、「ゴモウドッカ・ゴライクンル」および「イラドーヤ・クジューア」が新たに参戦した。 ---それぞれのキャラについての評価は後述。 **評価点 -アニメーション関連 --本作、および『J』の主人公機である「グランティード」や、『GC/XO』の主役機であった「ソウルセイバー」、そして『無限のフロンティア』で活躍した「ゲシュペンスト・ハーケン」などは、いずれも原作のよさを生かしつつ、優れたアニメーションを展開してくれる。 ---『J』で採用されていた、最強技がパートナーによって変化するシステムも採用されている。3人の違いを鑑賞するのも面白い。 ---以上の機体はいずれも複数のパイロットが搭乗しているため、掛け合いなども非常に多い。 --また、『DP』ではどう見ても射撃兵器でありながら、格闘属性だった「ガン・スタブレーダー」は、本作では射撃属性に変更されている。 -シナリオ関連 --本作のシナリオは『第2次OG』、『OGDP』に引き続き、寺田貴信氏と竹田裕一郎氏が担当。 -『J』を原作とするシナリオは、全体的に原作の不満点が上手く改善されたシナリオとなっている。 --「トーヤ・シウン」は、前述したとおり本作の主人公として活躍。出自や性格などに大きな差異はないが、今回は自らの意思で戦っていくという改変を受けている。さらに、『J』では名前のみ明かされていた、父親である「エ=セルダ・シューン」が登場する。 --良くも悪くもエキセントリックだった『J』の女主人公「カルヴィナ・クーランジュ」や、本来は善人でありながらも、師匠を手にかけたり民間人を虐殺してしまっていたフューリーの騎士「アル=ヴァン・ランクス」の境遇が大きく変更。 ---原作で行った上記の行為は新キャラに引き継がれ、アシュアリー・クロイツェル社襲撃の際に「その場に居合わせた事でカルヴィナから誤解されて恨まれる」という形へと人間関係が変更された。 ---なお、カルヴィナに対しては、新しく結成された「新生PTXチーム」の部隊預かりとなった縁で、隊長の「イルムガルト・カザハラ」と多く絡んでいる。友人や仲間たちを虐殺されナイーブになっていた彼女のケアが主な役割で、カルヴィナの性格の改善をはっきりと見届けている。 --原作でははっきり語られなかった三人娘こと「カティア・グリニャール」「フェステニア・ミューズ」「メルア・メルナ・メイア」が主人公機に乗れる理由や生い立ち等の設定も補強された。また、カティアの不安定だった性格も安定している。((ちなみに中断メッセージにて『J』での不安定な性格について触れられている。)) --また、ゲームでは反映されていない設定のあった「グランティード」や「クストウェル・ブラキウム」((本作では隠しユニット扱いで、原型の「クストウェル」は登場しない。))などは、設定に忠実になっている。特に、主人公後継機である「グランティード・ドラコデウス」は、その設定に即した登場、および合体シーンでゲームを大いに盛り上げており、明らかに原作以上の強さを誇示している。 --原作では影が薄かったフューリーの王女「シャナ=ミア・エテルナ・フューラ」の境遇も劇的に改善されている。 ---原作ではほぼ出番がなく、終盤に唐突な登場を果たしたキャラだったが、本作では序盤より積極的に行動をしており、物語にも深く関わってくる。ファンに望まれていたとされるサブパイロットへの昇格も果たした。 --原作ではテキストでも壊れっぷりが強調されていたフューリーの1人である「ジュア=ム・ダルービ」は、家族思いという一面が追加されたり、地球人蔑視がより酷くなっていたりと良くも悪くも人間臭い描写が増えている。原作ではアル=ヴァン失脚時に発狂したが、本作ではある事件をきっかけに発狂することとなった。発狂したジュア=ムを演じる松風雅也氏の怪演は強烈なインパクトを放っている。 --原作ではほぼ無敵と言われていた「ラースエイレム」((フューリーの軍勢が使用する特殊能力。端的に言えば「時を止める機能」。))に弱点や攻略法が設定された。また、騎士はこれを兵器として使用することを禁じられており((本作では禁を破ったあるキャラクターが騎士の位を剥奪されている。))、諜士という新しい階級のキャラクターが登場したことにより、「ラースエイレム」は主に彼らが使用することとなった((ただし本作ではラースエイレムは無限に使えるというわけではなく、限界を超えるとコアが消失し使用不可になる上、あと何回使ったら使用不可になるのかも外からは解らない。このためあるキャラクターは敗死してしまう。))。これによって「時間を止めて一方的に攻撃するのは騎士にあるまじき行為である」という問題点が緩和されている。~ また、原作と異なり、グランティードなどにラースエイレムキャンセラーが搭載されてない((正確にはグランティードには搭載されていたが、破壊されてしまっている。))ことになり、当初は対応に苦慮する面も見られた。この点は後述のエクサランス復活のきっかけとして機能している。 -『GC/XO』の敵組織である「ガディソード」は、当初は地球に対して友好的な態度を見せる。また、クロスゲートとの絡みも多い。 --融和政策は頭領長(実質的な指導者的ポジション)である「マルム・クイスード」の方針。一方、『GC/XO』のラスボスである副官「ヘルルーガ・イズベルガ」は密かにゴライクンルと結託し、クロスゲートの力を我が物にしようとしている。 -今作では、前々作『第2次OG』や、外伝作とされる『[[魔装機神F>スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END]]』で登場した「クロスゲート」が物語の主軸となる重要なファクターとして機能している。 --地球を含むさまざまな勢力が「クロスゲート」を狙っており、本作では争奪戦さながらの激しい戦いが展開される。「クロスゲート」自体は、『[[α>スーパーロボット大戦α]]』シリーズや『[[無限のフロンティア>無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]]』にも登場していたが、飽くまで移動のためのツールとしてしか用いられていなかった。しかし本作では、エネルギーを取り出すためのジェネレーターとしての役割も果たしており、従来のシリーズ以上に危険な存在であることが明らかにされている。 --また、クライマックスにおいては、かつての「クロスゲート」を知る者からすれば驚愕の展開が待っている。詳細はぜひとも、自身の目で確かめてほしい。 //前作はダークプリズンです。 -前述した新キャラや、前作や原作で少々扱いの悪かったキャラも活躍している。 --『第2次OG』でいいところを見せられず退場の憂き目に遭ってしまった「アーマラ・バートン」((敵キャラとしてはそこそこの活躍を見せてはいた。))は『魔装機神F』を経た形で参入。 --『RRR』に関しても「アレス・ガイスト」が復活。「エントリヒ・ガイスト」にパワーアップし、その後の物語や、パイロットである「ドゥバン・オーグ」がどうなったのかが描かれている。なお、エントリヒ・ガイスト自体は原作に参戦しているが、名前がついたのは本作が初。 --『GC/XO』では洗脳されたまま主人公たちと戦うことになり、どうあっても助けることができなかった哀れな役回りの「ヴォート・ニコラウス」も、格段に活躍の場が増している。 --「ギント・キタウミ」は落ち着いた物腰の大人の艦長。曲者揃いの鋼龍戦隊を率いる度量と冷静さ、場合によっては自分が処罰を受ける事も辞さない判断など、艦長として適切な判断の出来る名脇役になっている。 --「ゴモウドッカ・ゴライクンル」は、過去作で「鋼龍戦隊」を苦しめた「ウェンドロ・ボルクェーデ」や「テイニクェット・ゼゼーナン」、「クェパロク・ナーモ」すら上回る超大物として描かれており、『OGシリーズ』における最大級の敵対組織である「ゴライクンル」の中枢に位置すると思しき、謎の多い人物として描かれている。 //や「ドゥバン・オーグ」が復活。 //心強い味方として参入する(ドゥバンは条件を満たす必要がある)。 //ドゥバンに関してはかなり終盤まで詳細な状況不明だし、濁す形に変更 //濁すどころか完全に消えてたので一部復帰。 //最終的には生死不明になるが、生きている可能性が高い。 -サプライズ要素 --『ザ・グレイトバトル』シリーズから、「ダークブレイン」の手下である3体の幹部が出現。 ---当シリーズで多くのプレイヤーを苦しめた「クリスタルドラグーン」、「スカルナイト」、「デブデダビデ」は、「ラマリス」や「マッドネット」と呼ばれる謎の存在を使役し、今作でも強敵として立ちはだかる。 ---また、詳しくは伏せるが、『グレイトバトル』からはもう一人特別参戦をしている。その様相には、とある事情でギリアムが反応している。 ---この影響で、今作ではダークブレイン、および3幹部本来の敵である「ファイター・ロア」および「コンパチブルカイザー」による活躍の場が大きく増えている。『OG外伝』、『第2次OG』共に、ほぼ中盤からの参戦であったが、本作ではルート次第では最序盤から使用可能。後述するようにエースボーナスが改善され、シナリオ上でも出番が多いなど、ファンには嬉しい措置が取られている。ただし、生身での戦闘は不可能となっている。 --『[[第3次スーパーロボット大戦α>第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]』から、敵組織である「ゴラー・ゴレム」が参戦。 ---「イングラム・プリスケン」のクローンである「キャリコ・マクレディ」や、「セレーナ・レシタール」の宿命のライバルとなる「スペクトラ・マクレディ」、そして、『第3次α』の主人公の一人である「クォヴレー・ゴードン」と同一人物である「アイン・バルシェム」がついに『OG』に登場。 ---出番こそ少ないが、インパクトのある暗躍を見せつけてくれる。 --小説『告死鳥戦記』より、「リェータ・ウィーバー」と「ヴェスナー・クリケット」がゲストとして参戦。ある事件によって重傷を負ったセレーナを救出し、鋼龍戦隊とも顔を合わせている。 ---ただし理由は不明だが、リェータは原作と肌の色が異なっている。 #region(ラスボスについてのネタバレ有) -本作のラスボスは、『[[ラストファイターツイン>ザ・グレイトバトルII ラストファイターツイン]]』においてもトリを飾ったザンエルが務める。 --『OG外伝』のラスボスであったダークブレインとは外見は大きく異なっているが、使用する武器にはその面影が見え隠れしている。 --特筆すべきはその設定で、『魔装機神F』でラスボスを務めた「カドゥム・ハーカーム」の同族が、『グランドレッド』に登場する化神艦「グランドレッド・フェノッサ」と融合したという、『第2次OG』のラスボスである「アダマトロン」を超越するクロスオーバーの産物となっている。また、グランドレッド・フェノッサは戦士ロアの母艦という設定も継承されている。 --表記は『XN-L』で、『[[ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス]]』の最終ボスであった『XNガイスト』を踏襲している。さらに外見や武装などにもその意匠が見て取れるようになっており、次回作以降における『XNガイスト』の参戦に現実味を帯びさせている。 ---ラスボスがコンパチ関連だが、トーヤとも大いに関連があり、最終面に限っては、ロアとトーヤが同時に主役を務めることとなる。 #endregion //主にここをネタバレ詳細は出来るだけ避ける形に変更。 -クロスオーバー関連 --『J』のシナリオには『R』『[[D>スーパーロボット大戦D]]』の設定が上手くクロスオーバーされている。 --「時に干渉するラースエイレムへの対抗策」という「時」を扱ったオリジナル作品によるクロスオーバーにより、『R』が「エクサランス・レスキュー」のみでの参戦から脱却し、本作では戦闘用の機体も参戦。 ---『R』の主人公でありながらサポート機のみという扱いを残念に思っていた原作ファンからは大いに喜ばれた。 ---レスキューもメインパイロットをデスピニスに、サブパイロットをラージとミズホに変えて続投。元々優秀な支援機体だったが、メインパイロットがラウルだった事でやや中途半端な立ち位置だったが、大激励などを始めとして精神コマンドも完全にサポート寄りとなった。おまけにデスピニスの新規カットインも搭載されている。 #region(『R』の機体についてネタバレ有) -原作では人気がありながらも『OG』シリーズでは今まで採用されていなかった「エクサランス・ガンナー」と、最もポピュラーな形態と言える「エクサランス・ストライカー」の長所を併せ持った「エクサランス・ガンストライカー」としてよみがえった。 --また、エクサランスは以前同様2機用意され、ラウルとフィオナがそれぞれ乗り込む。完璧に同じ能力を持っているため、パートナーを組むと一切射程の隙がなくなるので便利。ついでにトロフィーも取れる。 ---これに合わせてか、二人のエースボーナスも「ターン開始時にお互いとパートナーを組んでいると一度だけ『覚醒』『修行』がかかる」というものになった。 #endregion --『D』については、『第2次OG』に登場したルイーナが「フューリー」や「ガディソード」の母星を壊滅させたことが明らかになり、機体の製造経緯等も含め『J』のシナリオに上手くクロスオーバーしている。『D』の主人公である「ジョシュア・ラドクリフ(ジョッシュ)」は、トーヤの兄貴分として交流するシーンも多い。 ---なお、前作でオリジナル要素が多数盛り込まれた「ファブラ・フォレース」だったが、本作ではその全貌が明らかにされている。 ---「フォルテギガス」はメインパイロットがジョッシュ固定なのは変わらないが、新たにサブパイロットとして「グラキエース」が同乗できるようになった。 //また出てきそうってだけな事は評価点には入れるべきじゃないかと。伏線段階でどう扱われるかはまだ不明だし。 -ヒュッケバイン関連の限定的な復活 --『第2次OG』において悉くが破壊され、使用不能になってしまったことで多くのプレイヤーを嘆かせたヒュッケバインだが、本作では系列機であり、『[[スーパーロボット大戦OG INFINITE BATTLE]]』にて参戦した「エクスバイン」が新たに参戦。「リョウト・ヒカワ」と「リオ・メイロン」のデフォルト機として使用できるようになった。 --また、前作では「イーグレット・イング((本作ではイング・ウィッシュに改名。))」の専用機であった「エグゼクスバイン」だが、こちらも乗り換えが可能になっている。 ---また、後に発表された『[[スーパーロボット大戦V]]』では、オリジナルのヒュッケバインも登場しており、『第2次OG』で騒がれた「ヒュッケバイン問題」も、終息したという見方が強くなっている。 -エースボーナス・カスタムボーナス --従来の『OG』シリーズに比べ、エースボーナスがそのキャラクターらしさを助長させるものへと変わった。 --指定したパイロットと隣接、あるいはツインを組んだり、特定の色を持つユニットに搭乗することで発動するなど、王道シリーズや『[[A Portable>スーパーロボット大戦A PORTABLE]]』を彷彿とさせるものが増加した。 ---これによって、コウタ、タスク、カチーナ、カイ、ユウ、レーツェルなどは使い勝手が上昇した。また、新キャラのハーケンなども、キャラクターらしさと利便性を備えた強力なボーナスを会得している。 ---コウタのエースボーナスは、「Lサイズ以上ユニットに対する攻撃力+10%」というもの。Gコンパチブルカイザーは元々攻撃力が高い上に、大きなダメージを与える必要のあるボスキャラはほぼLサイズ以上。さらに、『OGシリーズ』ではサイズによるダメージ補正がないため、使い勝手が良くなっている。 ---タスクのエースボーナスは「1マス以内にレオナが存在する場合、ラッキーの発生率+25%、受ける最終ダメージ-10%」といった効果がある。当然、ツインを組んでいても発動する。ラッキーの発動率は最高レベルの4であっても6%前後だが、このボーナスによって30%前後にまで上昇する。また、レオナとは恋愛補正もあるため、上手く活かせば非常に強力。後述するカチーナのボーナスも相俟って、ジガンスクード・ドゥロ以外にも、グルンガスト系列(特に念動フィールドを持っている弐式か参式)に乗り換える有用性も出てきた。 ---カチーナのエースボーナスは「自機を含む自部隊の赤い機体の攻撃力+5%、移動力+1」というもの。本作に搭乗する赤い機体はかなり多く、重宝するボーナスとなっている。攻撃力が高く移動力に乏しい特機に相応しいボーナスで、グルンガスト参式、ジガンスクード・ドゥロなどに特に有効。相方とされるラッセルは防御能力に秀でているため、彼をジガンスクード・ドゥロに乗せる選択肢もある。また、Gコンパチブルカイザーにも適用できるので、彼とツインを組むのも有効。色々試して面白いボーナスとなっている。 ---カイのエースボーナスは「自機を含む指揮範囲のゲシュペンストの与える最終ダメージ+5%」。自機のみを考えるとさほど有用とは言えないが、ゲシュペンスト・タイプRVや、ゲシュペンスト・ハーケンにも適用するので、自軍の攻撃力の底上げに大きく役立つ。 ---ユウのエースボーナス「自部隊の射程+2」も、地味ながら非常に強力。射程は強化パーツかアビリティでしか強化できないため、射程を伸ばしたいユニットと積極的にツインを組むことができる。 ---レーツェルのエースボーナスは、「1マス以内に黒い機体が存在する場合、自軍フェイズに集中がかかる」というもの。アウセンザイター自身はもちろんノーカウントだが、黒い機体はゲシュペンスト・RVやゲシュペンスト・ハーケン、ラフトクランズ・アウルンなど強力な機体が多く、集中を持たなかったレーツェルの使い勝手を向上させている。 ---ハーケンのエースボーナスは、「自部隊に存在する女性パイロット一人につき、攻撃力+5%」というもの。ゲシュペンスト・ハーケン搭乗時は元からアシェンが同乗しているため5%がカウントする上に、女性パイロットが3人搭乗しているハイペリオンとツインを組むことで、20%のボーナスが得られる。反面、射程がやや噛み合わない難点が悩ましく、試行錯誤を楽しめるボーナスとなっている。 ---また、最終話でスポット参戦するキャラクターのエースボーナスも強力で、最終話攻略の一助として機能している。 --カスタムボーナスも同様で、設定上ラースエイレムを無効化できる能力を持つ「グランティード」、「クストウェル」、「エクサランス・ガンストライカー」は、実際にラースエイレムを無効化できるカスタムボーナスを習得できる。 ---また、ビルトビルガーは「固有武器の射程+1、空の地形適応をSにする」というもので、空の適応がBであったためビルトファルケンと組みづらいとされてきたビルガーにとっては非常に有用なボーナスといえる。 -BGM --本作の中枢を担う作品である、『J』と『GC/XO』のBGMが非常に多い。 ---特に『J』は、エンディングテーマと主人公設定BGM以外の全てのオリジナル関連曲が使われている。曲名が不明だったカティア達の必殺技使用曲にも名前が付いた。 ---原作では「戦闘BGMらしくない」と不評だったテニアのテーマ「Powerful Eater」やメルアのテーマ「Sweet suite」は、大幅なアレンジが加えられたことによって改善されている。 --また、サプライズ参戦した「ダークブレイン」の部下たちは、『[[ザ・グレイトバトルII ラストファイターツイン]]』の楽曲をアレンジしたテーマ曲が用いられており、こちらも大いに好評を博している。 -戦闘中の特殊会話が大幅に増えた --ザコ、ボス問わず、敵味方双方に特殊な組み合わせによる戦闘会話が多い。 --一見、無関係そうな組み合わせでも発生することが多くなっている。ゴモウドッカやラスボスへの特殊台詞は、その背景を推察するものも多く、興味深い内容となっている。 --ただし、因縁の相手戦での必殺技やトドメでの特殊台詞がイベント戦(強制戦闘時)にしかなく、魔装機神FのシュウVSヨーテンナイ、味方VSラスボスの様に通常時でもできなかったのは残念な所である。 -中断メッセージ関連 --ファンによって毎回楽しみにされている中断メッセージは、従来はクイックセーブし、ゲームを終了するという操作が必要だったうえに、どの掛け合いを見るか選択することができなかった。 --本作では、条件を満たせば、ライブラリから好きな掛け合いを選択、鑑賞することができる。 -バグが少ない --シリーズごとにバグが多い作品が目立つこともあるが、本作においては、進行に支障があったり、ゲームバランスを崩壊させるような不具合は存在しない。 -ロード時間がとても短く、快適にプレイできるようになった --特にコンティニュー、戦闘シーンへの入りは、ほぼタイムラグがないと言えるほど。 **賛否両論点 -マイルズについて --最初こそ堅物でやや融通の利かないキャラであるが、傲慢さや嫌味な所は無く、鋼龍戦隊と共に戦っていく内に徐々に態度が軟化していき、信頼を勝ち取っていく。 ---ただ特に序盤において、鋼龍戦隊のお目付け役のような役割、(軍人としては当然だが)堅物で上への確認を優先し対処が遅れる、といった''プレイヤーを邪魔する''形での出番が多い。加えて司令という立場からストーリー上出ずっぱりなため(これも戦隊指揮官として折衝などで表立つのは当然であるが)、艦長でもないので戦闘シーンには一切参加しないのに本作でも特に印象に残るキャラになっている。 ---マイルズのキャラ自体は評価する声もある一方で、キャラ同士の交流が控えめな本作(詳しくは後述)でこういった立場のキャラの出番が多くなっている事には否定的な声も多い。 ---総合すると、リアルに司令としての仕事などを考えれば出番の多さなどはわからないでもないが、スパロボという戦闘キャラが表立つべきゲームに合っているかと問われるとYESとは言いづらいキャラ、といったところだろうか。 //重複記述を整理 -システム関連 --今作のめぼしい新要素はアーカイブ、およびビギナーズモードの追加とマキシマムブレイク周り、そして前述のエースボーナス・カスタムボーナスの個性化くらいである。そのため、安定してやりやすいという声もある一方で、技能養成の全体的な緊縮化(OG外伝の反動もあるが)や空適応Bの多さなどの改善・刷新を望む声もある。 ---第2次OGで不評の声が多かったアビリティは、アビリティポイントと呼ばれる数値を費やすことで購入できるようになったため、安定して戦術に組み込めるようになった。このシステムは後に[[スーパーロボット大戦V]]で「Tacシステム」として発展している。 //OGDPはともかく、第2次OGから3年以上は経ってるのでシステムを見直す機会はあったはず。 //特殊技能や精神コマンドは変わっていない。 //精神コマンド自体のテコ入れとか別に望まれてもいないと思うが。急にOEみたいなシステムにされても困るし。 特殊技能の方も、バランス調整がされないのが問題なだけで、個性化は悪い事じゃないし -機体、パイロットのバランス --『J』、『GC/XO』に登場する機体は、主人公機として相応しい能力を備えている。『J』ではそのポテンシャルを十分に発揮できなかった「クストウェル・ブラキウム」も、隠しユニットということもあり、本作最強レベルの性能を誇っている。 --『第2次OG』、『DP』で強力すぎたとされる、「グランゾン」、「エグゼクスバイン」、「SRX」、「ソウルゲイン」、「ペルゼイン・リヒカイト」、『D』の主人公機などは調整がなされているが、前の4つは相変わらず強力((グランゾンは前作より大幅に弱体化してるが、それでも強力))で、ペルゼインと『D』主人公機は大幅に弱体化している。 --「ランページ・ゴースト」の威力が見直されており、『第2次OG』における「EDN」に劣っているという悲劇は見られなくなった。 --『第2次OG』におけるアタッカー・インファイト・ガンファイトなどの先天化による一部キャラ独占によるキャラ格差の増大は、ステータスなどの数値を調整した跡が見られる。((前作はこれらの技能を持つキャラクターがいない。))。また、前述したとおり、「統率」が「MB発動」となり、誰でも習得できるようになった。 --一方で、強力すぎるとされている「ALL武器」と、理論上は強力なはずが、システムによって長所を殺されている「コンボ武器」の格差は未だ健在。SPが高い反面デフォ機と全く噛み合わない精神ラインナップにされたアラドや、パイロットのマサキの精神コマンドやエースボーナスこそ上方修正されたものの、ALL武器の無いサイバスター、同じく、エクスバインボクサーにALL武器がないため、ガンナー一択となってしまっているエクスバインなど、システム的に不利なユニットとの格差は未だに大きい。 ---特にアラドは、相変わらず技量が低いうえに、タスクのみ大幅に強化された「ラッキー」が未だ死に技能になってしまっている。さらにデフォルト機であるビルトビルガーにALL武器がついていないため、キョウスケやタスクなどの競合相手に水をあけられた結果となっている。 -クストウェルの存在 --『J』の第三の主人公機である「クストウェル」の存在が完全に抹消されている。 ---ただし前述の通り、クストウェルの後継機である「クストウェル・ブラキウム」は条件付きで取得は出来る。 --『[[A>スーパーロボット大戦A]]』『[[MX>スーパーロボット大戦MX]]』などスーパー系・リアル系両方使えるにもかかわらず、何とかして欲しかったという意見もある。 //Dはガナドゥールとストレーガ使えないし、Rはそもそも換装機なのでスーパーリアルの区別はない **問題点 -夜のマップが見づらい --本作は夜間マップに出撃することがしばしばあるのだが、地形が入り組んでいるにもかかわらず暗くて見づらい。 ---特にそのマップに出現する「ラマリス」は紫を基調とした色彩なので、保護色と言われるほど見づらく、探すにも一苦労(マップ上で味方・敵ユニットのカーソルを切り替えることができるLRボタンがあるのでそれで解決することもできるが)。 -中盤の出撃数が不自由 --本作では中盤(20話程度)で味方の大半が揃うが、その段階にて出撃できる枠が8~10隊と、総人数に対してあまりに少ない。 ---既存キャラはスタート時に選択した分岐ルート終了時にまとめて加入するのだが、そこからしばらく味方の過半数が出撃できない状態が続く。 ---SRXは従来通り合体状態で出撃できないので、この点の煽りを大きく受けている。 //終盤でも「SRX一式を出さないだけで出せる機体が4機も増える」という事の方を利点に感じてしまいやすい。←これは今作に限ったことではないので。 ---終盤になると、15隊以上出撃できるようになるので、概ね問題のない出撃枠を確保できる。 -『GC/XO』関連 #region(『GC/XO』に関する終盤の展開についてネタバレ有) -『GC/XO』では最終的に地球人とガディソード人が和解し、ガディソード人が地球へと入植するというエンディングとなっている。しかし、本作ではガディソードの本拠地である「ラブルパイラ」が「フューリー」の宇宙要塞である「ガウ・ラ・フューリア」の主砲「オルゴ・ラ・テドラブル砲」によって、完全に崩壊させられてしまう。 --その結果、中にいた「ガディソード人」が皆殺しにされてしまい、結果としてジーク、サリー、フェアリのみが生存するという原作以上に辛い展開になっている。 ---ヴォートも、前述の通り原作よりは救いがあるものの、乗っている機体を狙撃されることによって生死不明のままフェードアウトする。前述の要塞壊滅に巻き込まれているわけではないので続編登場の前振りと言われているが、本作では生存は明言はされていない。 //あくまでメタ視点で生きてる可能性が高いって文章に変更。状況だけを見るなら死んでてもおかしくない。 #endregion -エースボーナスの個性化による弊害 --評価点にある通り、よりキャラクターに合致した要素になったが、マサキ、ギリアム、ブリット、アラド、ゼオラなど、使い所が難しいエースボーナスも存在する。 ---マサキはボーナス自体は前作より強化され、その内容も「空」地形限定の強化という風の魔装機神らしい強化ではあるのだが、参戦以降「空」地形がほとんどないというシナリオ上の問題を抱えている。 ---ギリアムは「ターン開始時に10マス以内の敵に「偵察」をかける」というもの((『第2次Z』における、アーニャのエースボーナスの下位互換となっている。))。10マス以内に近寄ってきた敵は攻撃してきている事が多く、本作の偵察はステータスを見るだけで副次効果もない((作品によっては1ターン命中・回避マイナス10%などの効果がある場合がある))ので、強化パーツの所持状況を探る程度しか使い道がない。何より、ターン開始時に一々偵察をかけて回るので、エフェクトが邪魔に感じられる。 ---アラドのエースボーナスはゼオラとツインを組むと一度だけ初期気力+15、ゼオラはアラドと組んでいる限り毎ターン気力+5というもの。合体攻撃に利用するには有用だが、二人の専用機はツインユニットとしての相性が悪いので、専用機のまま有効活用するには前述のカスタムボーナスや強化パーツ、換装武器を工夫する必要が出てくる。 ---ブリットは第2次OGから引き続き「HP30%以下で一度だけ「気迫」(気力+30)がかかる」という物。他に比べ使いづらいままテコ入れもなく引き継がれてしまった。 ---もっとも、こういった「キャラや機体のイメージに沿ったエース・カスタムボーナスではあるが、システム的には使いにくい」といった状況は本作に限った話ではない。特に恋愛など人間関係を意識したボーナスだと、そう言った二人はバランスや演出などの関係で戦闘レンジの違う機体に乗ることも多い。こういった点から、こうした事態が発生してしまうのはキャラゲーとしての魅力のツケとも言える。 -シナリオデモ --『第2次OG』でも見られた要素だが、仲間同士の交流が控えめ。主人公の統夜をはじめ、『J』、および『GC/XO』のキャラクターは大いに活躍を見せてくれるのだが、他の作品のキャラクターは、強制出撃やインターミッションにおける会話は少なめである。 --例えば、今作はトーヤとアキミが学友という設定があるが、序盤のみで以降はそれが活かされずにフェードアウトしてしまう。また、別シリーズのキャラクターに殆ど絡まず終わってしまうキャラもおり、前述のマイルズの出番の多さと相まってスパロボの醍醐味であるクロスがやや希薄となってしまっている。 --完全な空気に成り下がっているキャラクターはおらず、ストーリー自体は濃密ではあるものの、OGDPではキャラ同士の描写もしっかりしていただけに、今回期待していたファンの期待にはそぐわない結果に終わってしまった。 --第2次OG同様、戦闘前に発生する会話イベントが終盤に進むにつれて少なくなり、ラスボスやフューリーとの決戦においてはいずれのキャラにも戦闘前会話がない。 -マクロ的なストーリーの進みが遅い --『第二次OG』で『第二次α』の再現が行われたため、その次((『OGDP』は第二次のサイドストーリーであるため除く。))はいよいよαシリーズ最終作である『第三次α』に触れられるだろう、と言う予想も多かった。しかし、本作のメイン要素は『J』と『GC』に集中しており、『第三次α』は一部キャラの前日譚に触れるのみで、αシリーズのファンからは「出し惜しみ」「引き伸ばし」の声も上がった。 --全体的なストーリーに関しても、シリーズのラスボス的存在と思しき勢力((寺田Pは、彼らがトリを務めるというニュアンスの発言をしている。))「ハーカーム」の存在が明るみに出る程度で、「そろそろ完結に向けてストーリーを進めてほしい」と言う声には応えられていない。これは、「OGサーガ」の一作である「魔装機神シリーズ」にも共通しており、OG関連における問題ともとられている。 ---- **総評 『第2次OG』、『OGDP』と同様に、全体的な完成度は相変わらず高水準にまとまっている。~ アニメーションは更に派手なものとなっており、サプライズ要素や、設定における大胆なクロスオーバーなどが多い。~ 一方で、バランスの格差やキャラ同士のクロスが淡白である点など、『第2次OG』から改善されたとは言い難い事や、一部作品の扱いがやや不遇な点など改善が必要な点も見受けられる。~ とはいえ、シナリオが大幅に補完されている『J』や新たな敵や設定の追加で従来以上の存在感を獲得した『[[コンパチヒーローシリーズ]]』のファンには是非ともお勧めしたい作品。 ---- **余談 -『J』の声優はトーヤに島崎信長氏、カティアに日笠陽子氏、エ=セルダに堀秀行氏と、アニメ『健全ロボ ダイミダラー』を意識したようなキャスティングだったため話題になった。後に公式ラジオ『うずまきWAVE』で寺田プロデューサーが「全くの偶然」と答えていたが、『ダイミダラー』に関連したネタが中断メッセージにある。 --なお、『ダイミダラー』もスマホゲーム『スーパーロボット大戦X-Ω』にてイベント期間限定参戦を果たしたため、結果的に参戦の前フリとなった。 -長らくスパロボシリーズに参加し、OGシリーズでもエクセレン・ブロウニングやアルフィミィ等を担当した水谷優子氏が2016年5月17日に死去。本作のPS4初回限定版の特典ピクチャードラマ「び~ち・でゅえら~ず」がスパロボシリーズ最後の出演作となった。 --[[本作のゲーム本編の音声収録もピクチャードラマ収録前に行っていた>http://blog.spalog.jp/?p=6179]]ため、ライブラリ出演ではない。 -『GC/XO』のリアル系主人公機「ソウルガンナー」とその後継機「ソウルランサー」、およびラスボス機を除く敵幹部のロボットは、『[[サンライズ英雄譚シリーズ]]』(および同作オリジナル作品である『機甲世紀Gブレイカー』)とのコラボ要素が強く、それらの機体の版権も同作の発売元であるサンライズインタラクティブが所持しているために、今作では不参加。主人公機は「ソウルセイバー」およびパワーアップ機の「スーパーソウルセイバー」のみになっており、そのうち「SS」「GG」の2形態しか換装できない。 --また、頭部が変形する小型戦闘機ヘッドセイバーとの分離も再現されていない(テスト中、戦闘に巻き込まれたため、調整不足ということになっている)。 --キャラ面では、『XO』で新たに登場した主人公の学友である椎名奈穂子、裕太、井沢麻里が不参加。 --なお、敵幹部の機体は、新たに作られた量産機に、原作のテイストを加えた形となっている。機体名も「クロイツ・''ヴァー''ルハイト→レオニシス・''ヴァー''ガ」、「クラウド''ハー''ケン→レオニシス・''ハー''ガ」といった具合に、原作の機体名の一部を冠している。 -初回限定特典に関して --豪華特典付きの初回特典はPS4版のみでPS3版には付属しなかった。 --特典自体も新鮮味に欠けるピクチャードラマと流用の多いメカニックガイドブックなので残念な声も多かった。 //ゲーム自体には関係あっても、ゲーム内容には直接関係ない事なので、余談に移動 -特典のピクチャードラマの1つ「ゼンガーの帰還」では『[[PROJECT X ZONE]]』におけるゼンガーとハーケンの出会いと、本作でハーケンが参戦に至る経緯が描かれた。『[[PROJECT X ZONE 2>PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』でこの2人が登場しない理由付にもなっている。 -シリーズの長期化・肥大化 --OGシリーズは、シリーズ第一作である『OG1』が2002年発売、そのリメイク作である『OGs』すら2007年発売と、かなりの長期シリーズとなっている。((『OGs』~本作発売までの間に、『Z』シリーズが描き切られており、本作発売から現在までに、『VXT三部作~30』が発売されている。))一応アーカイブ機能であらすじを把握出来るとはいえ、『OGs』と『OG外伝』はPS2、『第2次OG』はPS3で発売され、これらの作品はダウンロード版が存在せず、現行ハードへの移植やリメイクも行われていないため、プレイにはそれぞれの対応ハードを用意する必要がありハードルが高い((媒体による誤差はあるがアニメや漫画版で追う方が今は手に取りやすいかもしれない。とはいえ、アニメは2まで、漫画版は進みが遅く23年現在でも2の終盤を描いているくらいで、『OG外伝』以降はやはりゲーム以外に触れる方法がないままだが。))。 ---外伝作品の『無限のフロンティア』シリーズはDS、『魔装機神』シリーズはDS・PSP・PS3・Vitaと作品ごとにバラバラで、こちらもプレイのハードルが高い。 --2016年に発売された本作を最後に新作の展開がストップしていて、5年後の2021年に「新作の開発が行われていない」ことがアナウンスされた。新型コロナ影響による開発リソースの集中が理由らしく、寺田スーパーバイザーは「必ず次も出す」「次回作でシリーズ完結の予定」と言ってはいるものの、2023年現在に至るまで目立った動きはなく、前作『第2次OG』の発売が4年前の2012年であることを踏まえると「本当に完結するのか?」・「新作の制作が始まっても完成はいつになるのか?」という疑問・心配を抱くプレイヤーも多い。 ---ソーシャルゲーム『スーパーロボット大戦DD』ではメインシナリオに関わらない形でOGキャラが順次追加されている。それにともない実装された短編シナリオは、本作のその後の次の戦いを予見させる内容が描かれており、次回作が出ればその序盤に当たるであろうとも言われている。 -評価点で触れられた「サプライズ要素」は比較的マイナーなものが多く、全てを楽しみ尽くすにはハードルが高い。知らずとも楽しめるようにはなっているが、知っているファンとでは受け取り方もかなり変わってくる。 //--また、『第二次OG』からその傾向はあったが、キャラのリストラや離脱がほとんどないままに新キャラや参戦作品の追加を行い続けた結果、自軍のキャラが多くなりすぎている。使えなくなるキャラがいないと言うのはファンにとっては嬉しい要素ではあるものの、全員を活躍させる事が物理的に不可能であるため、前述した通り性能的・出番的に冷遇を受けるキャラも多く存在してしまっている。前述した「マイルズの出番が多すぎる」と言う点も、「キャラが多すぎて1人1人を書き切るのが難しいため、マイルズにストーリー進行を集約したのでは?」と言う推測を行うプレイヤーもいる。 //離脱がほとんどないのは嘘。フォルカとかほかの魔装機神とかリストラされたのはいくらでもいる。「全員を活躍させることが物理的に不可能」はそりゃそうだが、すべての機体が出撃できるスパロボなどないし、問題点にもすでに記載されている。推測なんぞ、余談であってもいちいち書くことじゃない。よってCO。 //スパロボ自体、1970年代から2020年代までの幅広い範囲での参戦があるし、これはいまさらと言える。 //「配信サイトなどで容易に閲覧出来る・参戦作品として発表されている以上の物は基本的に出ない・サプライズで出てもせいぜいが『機体や武器、セリフが少々』レベル・知らなくても原作再現される」な版権スパロボと、「過去作をプレイするのが難しい・参戦作品として事前に公表されないので予習できない・ラスボスやら重要キャラやらで登場・原作再現はされない」のOGだと全然違う。例えば『告死鳥戦記』のキャラとか、小説読んでないと「なんか突然数話出てきてそのまますぐに消える謎のキャラ」になっちゃうし //本作ではなくシリーズに関する記述なので、まとめて余談に移動

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