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このページでは、PSP『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村』と、そのマイナーチェンジ版であるPSP『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G』、及びその移植版である3DS『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村DX』(すべて判定「''良作''」)を扱う。 ---- #contents() ---- *モンハン日記 ぽかぽかアイルー村 【もんはんにっき ぽかぽかあいるーむら】 |ジャンル|アイルーライフ|CENTER:&image(airoumura1.JPG,https://www.amazon.co.jp/dp/B0040EIQMQ/,height=160)[[高解像度で見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumura1.JPG]] [[裏を見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumura2.JPG]]| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|カプコン|~| |開発元|フロム・ソフトウェア|~| |発売日|2010年8月26日|~| |定価|3,990円(税5%込)|~| |プレイ人数|1人(アドホックモード時1〜4人)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |廉価版|PSP the Best:2011年4月21日/1,714円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作'' |~| |ポイント|コンシューマでは初のMHシリーズの外伝&br;アイルーののんびり村おこし&br;''外伝でも物欲センサーは健在''|~| |>|>|CENTER:''[[モンスターハンターシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''ぽかぽかアイルー村シリーズ''&br;''アイルー村 / G / DX'' / [[パズルー>アイルーでパズルー]] / [[プリプリプーギー>モンハン日記 プリプリプーギーレース]]| **プロローグ >人里ほど近くはなく~ 秘境ほど遠くはない~ そんな場所に小さな村があります。~ そこは、アイルー村。~ 明るく、元気で、マイペースなアイルーたちが~ のんびり気ままに暮らしています。~ たくさんの仲間といっしょに~ 畑で作物を育てたり、探検に出かけたり。~ 村が大きくなっていくと~ アイルーたちもどんどん集まってくるので~ 村の中はとってもにぎやか!~ 今日もアイルー村の~ 楽しい一日がはじまります!~ ―『アイルー村G』取扱説明書P01より引用 **概要 -『モンスターハンターシリーズ』に登場する猫型獣人族モンスターの「アイルー」が主役のスピンオフ作品。 --本家「MH」シリーズではリアルな生物として描かれているアイルーやモンスター達だが、本作では可愛らしくデフォルメされたデザインで描かれている。アイルー達は『[[MHP2G>モンスターハンターポータブル 2nd G]]』のギルドカードや「きゅっきゅっきゅっニャー」で有名なメディアインストール画面に描かれたデフォルメの姿で登場し、凶暴なモンスター達もどこか丸みを帯びた可愛らしいデザインになっている。また本家でマスコット的存在である子ブタの「プーギー」も、より愛くるしい姿で登場。 ---デフォルメされたグラフィックやほのぼのとしたゲーム内容は、普段本家シリーズをプレイしない女性や若年層にもアピールしたもの。 --本作の目的は自分の村を発展させること。プレイヤーはあなたの分身、「マイアイルー」を操作して村おこしを行う。 ---マイアイルーは本家のプレイヤーキャラ同様キャラメイクが可能。「毛並み」「性格((ボイスと性別を決定づける。))」を選ぶことができる。 ---本作の村の発展のバロメーターは仲間の数となっている。全部で77匹のアイルーを村の仲間にすることで最後の試練が現れる。 ---仲間の大多数は普段は村の中でアイルーに設定された「職業」に応じた生産施設でマイアイルーに代わってアイテムを生産してくれるほか、モンスターが住まう村の外のフィールドへと赴く「探検クエスト」に連れて行くこととなる。 ---仲間がほとんどいない序盤の間はマイアイルー1匹で村中を駆け回り採取することとなる。 **システム -村で1日を過ごす --本作には時間の概念があり、一日は普通に遊んでいた場合、現実の時間で40~60分程度。 ---基本的にマイアイルーが何かの行動を起こすことで時間が進み、逆に何もしないと時間は過ぎない。&br;そのためいわゆる放置プレイはできない。 ---仲間と仲良くしたり、村で採取をしたり、探検クエストに出向いたり。一日をどう過ごすかはプレイヤー次第。 -仲間を増やす --村の住民となるアイルーを仲間にしていく。仲間のほとんどはアイルーが出す「村クエスト」をクリアすることで仲間になる者と、「長屋」付近にいるネコバァが担当する「アイルー紹介所」でアイテムと引き換えに仲間になる者に大別される。 --仲間になるアイルー達にはそれぞれ''職業''が割り振られている。ほとんどのアイルーは下記の基本的な職業が割り当てられており、探検クエストに出撃させることが可能だが、施設の管理者など一部の特別な職業のアイルーは探検クエストに連れて行けない。 #region(close,各職業の概略) -''ハンター'' --モンスターとの戦闘を得意とする、武器を持ったアイルー。~ 単純に攻撃力と体力が高く、居ると居ないとでは戦闘にかかる時間が目に見えて変化する頼れる存在。 -''タル投げ師'' --強力な遠距離攻撃を行えるアイルー。 ---タル爆弾は消費アイテムであり、村で材料を集めて作成する必要があるが、その分威力は高く、一撃でモンスターを倒せる事もザラ。ただし爆弾が切れてしまうと非力な石ころ投げしかできなくなってしまう。 ---また、「マヒダケ」や「毒テングダケ」と言ったモンスターに投げることによって効果を発揮するアイテムを即興で爆弾にし、更に強力な効果を発揮させることができる。 -''交易家'' --望遠鏡を使い、隠れているモンスターを見つけ出すことができるアイルー。見つけたモンスターに対しては通常通り対処ができるようになる。 --村では気球や船、徒歩で遠くの土地と物々交換をしてアイテムを持ってくる。ここでしか手に入らない物も多数。 -''音楽家'' --楽器を使って演奏することで、仲間の状態異常を治癒することができるアイルー。 ---「ネムリ草」「モンスターのフン」など設置してあるアイテムに近づくだけでも状態異常になる探検クエストでは、パーティーに一人いれば心強い。また、音楽家本人も嫌悪以外の状態異常に耐性を持っている。 -''料理人'' --フィールド上にある物を調理できるアイルー。 ---調理したものを食べると普段より多くやる気を回復できたり、生では状態異常になってしまう「毒テングダケ」などでも回復できるようになる。ただし、草などはただ焦げてダメにしてしまったり、「ニトロダケ」などは破裂して逆にダメージを受けてしまう。 --村ではキッチンで働き料理を作ってくれる。料理人を1匹仲間にするたびに、村のキッチンで食べられる料理のレシピが増える。 -''菜園家、探検家、虫捕り屋、釣り師、飼育係'' --生産職。パーティに入れていると、該当するポイントでの採取が早く行えるようになる職業。各職業でしか採取できないアイテムもある。 ---菜園家は「寝る」を実行すると他の職業よりも長く寝る、釣り師は早く釣りをしたいのか「進む」を提案しやすいなど細かい違いもある。 ---村では各施設で働き、一日の終わりに収集したものを提供してくれる。 #endregion -施設で採取をして、村を拡張する --本家『MH』の農場にあるような、採掘や採集ができる村の施設をつくる。 ---そもそも村には一日一回アイテムを採取できるシンボルが多数あるが、十分とはいえない。 ---施設の建設にはそれぞれの施設の管理者となるアイルーの出す『村クエスト』をクリアする必要がある。 ---施設では仲間になったアイルーが採集に協力してくれる。どこの施設で働いてくれるかはアイルーの職業によって決まっている。&br;何も担当施設を持たない職業のアイルーは広場か長屋にいることが多い。 ---施設での採集には対応する「''生産資源''」が必要。生産資源は主に別の生産施設から入手することができる。&br;具体的には漁場から採掘の油→採掘場から畑の肥料→畑から牧畜の飼料→牧場から虫捕りのミツ→虫捕り場から釣りのエサ→漁場から採掘の油→…とループしている。 ---日ごとに変化する「''採取運''」があり、5段階の星で表される。&br;大体の施設では採取運が高いとレアアイテムが出やすく、逆に低いとコモンアイテムが出やすくなる。&br;虫捕り場は例外が多く、採取運が★3の時のみ出てくる「オオナナホシ」や★1(最低)の時しか出てこない「不死虫」といったアイテムも存在する。 --各施設の拡張が出来る。 ---アイテムを「記録係」(セーブ機能も兼ねている)に渡してぽかぽかポイント(通貨。以下PP)に替えてもらう。 ---規定のPPと引き換えに村の各施設を拡張(アップグレード)出来る。施設をアップグレードするとより価値の高いアイテムが出やすくなる。また、その施設で働けるアイルーの数が増える。 --ギルドの建設と拡張、長屋と祭壇の拡張のクエストはなく、純粋にPPを貯めなければならない。 ---ギルドを建設して初めて探検クエストに出発できる。 ---長屋を拡張すると後述するネコバァに紹介してもらえるアイルーが増える。 ---序盤はマイアイルーが起きる時間が遅く、すでに半日経った状態でその日の村おこしが始まるが、祭壇を建設することによってマイアイルーが早起きするようになり、一日中フルに村おこしを出来るようになる。&br;また、祭壇で「宴」を開くと一日を終了できる(ただしPPが必要)。&br;祭壇を拡張するとより仲良し度の上昇が大きい宴を開けるようになる。 #region(close,各施設の概略) -''ギルド'' --村の最北端の小島に建設される、村の拠点とも言える場所。ギルドの外で寝ているマイアイルーが起きるところから一日が始まる。 --ギルドの中では探検クエストの受注ができる他、キッチンでアイテムを使って料理を作ってもらえたり、ギルドが大きくなるとマイアイルーの衣装を仲間からもらったものに着せ替えたり、タル投げ師のタル爆弾やギルド内外を装飾できる工芸品を購入したりできるようになる。後述の「カルチャーショップ」もここ。 --ギルドの前には「記録係」もいる。彼女に頼めば不要なアイテムをPPと交換してくれたり、各種施設をPPと引き換えに拡張してもらえる他、名前の通りゲームのセーブも出来る。 -''交易場'' --ギルドの横にできる、交易家の職場。 --交易長に申し込むことで、交易先ごとに決まったアイテムと引き換えに担当している交易家が交易に出向き、村や探検では採れないアイテムと交換してくれる。ただし同じ場所への交易は1日1回まで。 -''広場'' --村の中央に位置するみんなの憩いの場。ハンターと音楽家は普段はここにいる。 --ゲームが進むと「祭壇」が建ち、先述の通り1日が半分終わった時点からぽかぽかポイントと引き換えに「宴」を開くことが出来る。 -''長屋'' --村の仲間のアイルーたちが住んでいる、大きな木。普段はタル投げ師が主にここにいる。~ 根本の奥にはMHおなじみの「ネコバァ」がいて、アイテムと引き換えに仲間のアイルーを紹介してくれる。 -''漁場'' --最初にできる生産施設。「釣りのエサ」を消費して魚釣りができる。~ 桟橋から釣り糸を垂らし、何かが食いついてウキが沈んだタイミングで○ボタンを押して釣り上げる。 -''畑、牧場、虫捕り場、採掘場'' --それぞれ対応したアイテムが採れる生産施設。こちらは漁場と違って︎ボタンを押すだけで採集が可能。もちろん対応する生産資源が必要になる。 --牧場を利用するには特定の探検クエストで手に入れた動物(コポポ/ヒナ)を放す必要がある。 -''プーギーパーク'' --マイアイルーが村で見つけたプーギーを飼育しているテーマパーク。 --プーギーと触れ合ったり乗って村内を移動したりできるほか、プーギーが集まると「プーギーレース」という横スクロール見下ろし型のレースゲームができるようになる。 #endregion -探検クエストに向かう --探検に出発するには、ギルドの受付嬢からクエストを受ける必要がある。 ---基本的に一度クリアしても何度も受け直すことが出来る。ここは本家のクエストと同様。 --クエストに出発する前に、最大12匹の仲間をパーティに編成することになる。 --「特定のアイテムを◯個入手する」「特定のモンスターを◯匹倒す」といった目標を達成し、ゴールにたどり着けばクエスト成功。逆に、ゴールにたどり着いた時点でクエストの目的を達成できていなければクエスト失敗。 --ゴールにたどり着く前に画面下部にゲージで表示される「やる気」が0になればクエスト失敗となる。&br;やる気は探索中にある回復アイテムを食べると中量~大回復、提案「寝る」を実行すると一定時間小回復、モンスターを倒すと微量ながら回復する。 ---ただしクエスト失敗でもそれまでに採集したアイテムは持ち帰れる。リタイアしても同じ。 --探索中は仲間の提案する行動を選んで実行する。 ---仲間が何かを見つけるか、今行っている行動が終了すると仲間達が「進む」「潜る」「攻撃」「採取」などの提案を最大3個まで出す。その中からどの案を採用するか決める。これが探検中にプレイヤーが介入できる唯一の方法である。 ---提案内容はアイルーの職業と、やる気の高さによって変わる。残りのやる気が少なくなるとその場で座るだけで無意味な「休む」や''実行したらクエストリタイアしてしまう''「帰る」など無意味な提案をしてくることが多くなるので、やる気を高く保つのも重要になる。 ---「進む」の提案を実行するかゴール方向にあるオブジェクトに対しての提案を実行しないとゴール方向へ進行することすら出来ない。先にあるオブジェクトに対する提案や「進む」を繰り返しながら先へ進んでいくことになる。 ---角笛を吹くと今出ている提案や実行している行動が取り消されて再度提案が行われるが、やる気が微量ながら減ってしまう。 --クエスト終了後は成否にかかわらず、参加したアイルーに「お疲れ度」がたまる。 ---疲れが溜まったままだと、村での採集量が下がったり、探検クエストでの提案速度が遅くなったりするデメリットがある。 ---1日が終わるとお疲れ度が小回復する他、キッチンで料理を作ってもらうと、料理に応じて全てのアイルーのお疲れ度が回復する。 -「カルチャーショック」を受ける --新しいアイテムを入手したり、村クエストやイベントで色々な出来事に遭遇したり、探検クエストでモンスターの特定の行動を見たりすると、マイアイルーは「カルチャーショック」を受ける。 ---この時、ショックの内容に応じて「ショックポイント」も手に入る。カルチャーショップではこのショックポイントを使って「サバイバル」「まったり」など村の流行を変えることができるが…(後述) ---カルチャーショックは特定の方法で何度も発生させることができ、ショックポイントが枯渇するようなことはない。 -仲間との友情を深める --全ての仲間にはマイアイルーとの友情を表す数値の「仲良し度」が存在する。 ---仲良し度は主に1日一回、仲間にアイテムを渡す「プレゼント」と、1日の終わりに「祭壇」でPPを支払って開くことのできる「宴」といった方法で深めていく。&br;その他、探検クエストに出撃させても微量だが仲良し度が上がる。 ---アイルーの性格によってプレゼントの好き嫌いがあり、好みのアイテムを渡すと喜んでくれて大幅に仲良し度が上昇する。しかし好みではないアイテムを渡すと少ししか上がらない(減ることはない)。「マタタビ」系のアイテムはどのアイルーでも大きく上昇する(約1名例外あり)。 ---宴に招待されるアイルーは「厳正なる抽選」で選ばれる。高いランクの宴ほど参加アイルーも多いし仲良し度も増えるが、PPも高くなる。 ---仲良し度が高い仲間は村の施設での働きも良くなり、探検クエストでの能力も上がるといった様々なメリットがある。&br;さらに仲良し度を最大(本作では999ポイント)まで深めると、そのアイルーが着ているものと同じ服をもらえる。&br;もらった服はギルドの衣装係に預けることでマイアイルーが着られるようになる(ごく一部例外あり)。 -マルチプレイで遊ぶ --アドホック通信を用いて他のアイルー村に遊びに行ったり、逆に自分の村に他のプレイヤーを招いたりできる。最大4人同時プレイに対応。 --遊びに行った村では生産施設の利用もでき、アイテムも持ち帰れる。またアイテムのトレードや本家のギルドカードに相当する、村のデータが記載された「パンフレット」の交換も可能。プーギーレースの4人対戦も可能。 --探検クエストは通信専用のものが用意されており、ソロ用より手強くなっている。最大2人プレイとなっており、1人につきアイルーを6匹づつ率いての協力プレイとなる。 ---通信用探検クエストはソロプレイ時に一人で通常の探検クエストと同じように受注することもできる。 -『MHP2ndG』との連動 --『MHP2ndG』のセーブデータを読み込み、オトモアイルーを1匹だけ仲間に加えることができる。 ---職業はハンター固定。名前と毛並み、性格が反映され、服は『P2ndG』側で設定されている装備が反映されるが、オトモアイルーの仲良し度をMAXにすると3種類全ての服がもらえる。 また、『P2ndG』のギルドカードに登録されているデータを元に、プレイヤーにまつわる話をしてくれる。  ---これに加えてダウンロードではモンハンファンの有名人のオトモアイルーのデータが配信されており、自分のオトモアイルーとは別に1匹仲間にすることができる。 ---- **評価点 -形は違えど、本家モンハンの醍醐味である「''アイテム集めの楽しさ''」を受け継いでいる。 --前述のとおり、仲間を増やすことや村クエストのクリア、料理の食材や交易にアイテムが必須の他、アイルーの強化(仲良し度の上昇)やPP稼ぎもアイテムの消費(売却)で賄うことになるので、アイテムを集めることが重要になってくる。 --目当てのアイテムを集めるには対応する施設の生産資源を用意することも必要だし、特定の採取運でしか出現しないアイテムの存在も悩ましい。 ---とはいえ生産資源は対応する施設で採取を行えば大量に手に入るし、採集運は特定の料理で変更することができる。''採取運は「今日は運が悪いので村での採取は諦めて村クエストや探検クエストを進めよう」「今日は運がいいから溜め込んだ生産資源を使って一日中村で採取をしてPPを稼ごう」と1日の行動の基準にすることができ、戦略性もある。''もちろん、探検クエストを利用してアイテムを入手、PPを稼ぐのもいい。 --採取で集めたアイテムを売却して稼いだPPを元手に施設を拡張することで、見た目が豪華になる以外にもレアなアイテムや高価なアイテムが採れやすくなり、新しいアイテムも採れるため拡張する意欲が湧く。 --とあるアイルーを紹介してもらう条件の交易でのみ手に入るレアアイテムを入手するには探検クエストでしか手に入らないアイテムが必要、だけど戦力を上げるためにまず探検クエストに連れていくアイルーの好みのプレゼントアイテムを集める……という具合に、複数の要素が絡み合っており、色々な方法で色々なアイテムを手に入れる楽しみがある。 --まれに低確率で「展示品」という特別なアイテムが手に入り、ギルドの地下に飾ることができる。展示品は「火竜の逆鱗」や「ポッケ村の看板」などファンサービス色の強いアイテムから、回復薬の空き瓶や「落とし物の傘」といったこれは本当に展示品なのかと突っ込みたくなるものまで様々。 --&s(){なお、物欲センサーも健在である。}本作のアイテム入手には難しいアクションは要求されないので、気長に根気よくアイテムを集めることができる。 -''とにかくキャラクターが個性的でかわいい。'' --ストーリーや人物のキャラ付けがあまり重視されていなかった発売当時の本家シリーズにはなかった魅力である。 ---精神年齢がとびきり若く、思いつきで行動しすぐ大騒ぎを起こすがどこか憎めない長老、&br;普段は和やかな性格で村人想いだがおじいちゃんである長老には厳しい、長老の孫娘である長屋の管理人さん、&br;新人故にちょくちょくドジを踏むが愛らしい見習い受付嬢など、印象に残る個性派揃い。 ---トレニャーやネコートさんなど本家MHに登場したアイルーも仲間になる。ファンには嬉しい要素。 ---気に入った仲間はアイテムをプレゼントして仲良し度を深められる。お気に入りの仲間に親しく接しられたり、お揃いの服を着られるのはなかなか嬉しい。 ---お揃いの服を着ていると、特別な反応が返ってきたりする。 ---同時期に人気を博したスローライフ系ゲームである『[[どうぶつの森]]』とは違い、会話テキストはアイルー全てに固有のものが用意されており、アイルーのキャラ付けに一役買っている。&br;しかしその代償なのか、全体的な会話のバラエティが少なく、仲良しになったり村が大きくなったりしてもセリフは変化に乏しい。少し寂しい点である。 --アイルーたちのキャラクターや衣装のデザインもかわいらしく表情やリアクションも豊か。より愛らしさの増したプーギーや丸っこくデフォルメされていても迫力のあるモンスターのデザインも必見。 -豊富な村クエストとイベント。 --本作には41個の村クエストと41個のイベントが存在している。 --いずれも個性豊かなアイルーたちが織りなす、ほのぼのとしていてかわいらしいイベントだらけ。村にやってきたアイルーをもてなしたり、クイズに答えたり、プーギーでトリュフを探したり、''長老が川で流されていたり''、長老…もといプーギー仮面とレースで対決したりとバラエティも豊か。中には選択肢にあからさまなボケが含まれていたりそれを選ぶとノリツッコミを返してくれるものも…。村でののんびりとした毎日の刺激となる。 --報酬としてアイテムがもらえたり、新しいアイルーが仲間になったりする。 -モンハンの世界観を補完する要素。 --モンハンシリーズは魅力的な世界観を持ちながら、アクションゲームである都合上その世界観について語られるのはハンター視点からのみであったが((本家でも雑誌『狩りに生きる」やNPCのセリフからその世界観を垣間見ることはできる))、今作は「ハンターではない視点」から見たモンハン世界を垣間見ることができる。 --登場するアイテムは「シモフリトマト」「鎧玉」「ポポミルク」など本家に登場したものばかり。本作オリジナルのアイテムもモンハン世界のアイテムとして違和感のないものが多く、世界観に広がりを持たせている。 --たまに本家シリーズでもおなじみの「教官」や高い知能を持つ小さなイャンクックである「ちびクック」も訪れ、本家シリーズのハンターやモンスターにまつわる話を聞かせてくれる。仲間になるアイルーも本家シリーズとの繋がりを匂わせるセリフを話す者もいる。 --いずれも世界観を重視するファンにはたまらない要素であろう。 -着せ替え要素の充実。 --マイアイルーは毛並みと服を(性別に関係なく)組み合わせることができるので、結構個性を出せる。方向キーで表情も変えられる。 --村のシンボルとなるギルドの外見と内面は工芸品でカスタマイズできる。工芸品は主に「芸術家」からぽかぽかポイントで購入できる。ラインナップは毎日変わるので集める楽しみもある。 ---エクステリアはアーチやテントのデザイン、インテリアはギルドの各設備のカウンターや看板、敷物や置物など、カスタマイズできる場所は多岐にわたる。アイルーやリオレウスなどモンスターをモチーフにしたものや、ポッケ村風のものなどモンハンらしいデザインが多い。 ---さらに、「歌姫」に楽譜を渡すことでギルド内BGMを変更できる。「MHXX」の集会酒場などに先駆けた要素と言える。最も楽譜が限られた曲にしかないのは残念だが… ---完成したギルドや手に入れた服は、通信プレイで他のプレイヤーに自慢することもできる。 -探索クエストの緩さと戦略性。 --本家のようなバリバリのアクションを期待すると肩透かしを喰らうが、その場の状況に応じて素早く提案を実行するパズル的な要素が強く、ハマる人はとことんハマる。アクションゲームは苦手という人も安心。 ---クエスト失敗及びリタイアでも村に戻るだけでアイテムも持ち帰れる。ここも本家より緩和されている点。 ---ただし後半ではエグいモンスターとアイテムの配置や初見殺しも出てくる。もっとも、アイルーを強化しきっていれば対処も楽だが。 --職業ごとに配置してあるアイテムや出現するモンスターによって向き不向きがあるため、メンバー選びにやや戦術性がある。当然、事前に仲良し度を深めておくことも重要。 --大型モンスターはアイルーの力では頑張っても討伐することができないので、知恵を絞ってモンスターを気絶させて素材を剥ぎ取ることでクリアとなる。 ---謎解き的な要素が強く、モンスターの攻撃の隙をついて反撃して気絶させるのが基本だが、ティガレックスやリオレウスなどはステージギミックをうまく利用する必要がある。本家におけるモンスターの攻撃や生態が2Dながら再現されており、本家プレイヤーなら倒し方にピンとくるはず。リオレイアは本人の素材ではなく彼女が眠っている間に「飛竜の卵」をくすねる必要がある…というのもシリーズファンならニヤリとできるところ。 -ライト層に優しい作り。 --先述の通り、本家とは違って激しいアクションは一切要求されないので、「難しいアクションゲームはちょっと…」と本家を敬遠していた層でも気軽に手に取ることができる。 --序盤のチュートリアルは充実しており、長老と情報屋がクイズ形式でユーモアも織り交ぜて丁寧に説明してくれる。 --最初はできることが限られており、自由度はあまりない反面いきなり放り出されて迷うこともない。徐々に村の施設やアイルーが増えできることも増えていき、村が発展して大きくなっていく感覚は十分にある。 -ほのぼのとしていてモンハンらしさもあるBGM。 --BGMも本作の牧歌的でコミカルな雰囲気にあった良質なもの。 --本家の雄大なオーケストラや民族音楽とは趣が異なるが、「英雄の証」「可愛いアイルー」「大敵への挑戦」といったシリーズの名曲からフレーズが引用されており、モンハンらしさも十分。 --大型モンスター戦のBGM「竜なんて怖くない」((サントラでの表記は「力をあわせて」))は、ユーモラスながらモンスター戦の緊迫感もあるBGM。のちに『[[MH4>モンスターハンター4]]』のモンニャン隊やACの『モンスターハンタースピリッツ』でも使用された。 --ちなみに作曲を担当したのは竹ノ内裕治氏。テクノ調の曲を得意とする氏の普段の作風とのギャップに驚いたユーザーも多い。 **賛否両論点 -「コツコツ」が苦手なユーザーだと飽きやすい。 --見た目がかわいいとはいえ、漁場以外の施設でやることは□ボタンの連打なので代わり映えがしない。 --アイテムをコツコツ集めることに魅力が見出せないユーザーだと飽きがきやすい。とはいえ、合う人にはとことん合う。 --『どうぶつの森』などのようにリアルタイムの時間がゲームに影響しないのも、マイペースで進めたりやめたりしやすいというメリットと、毎日起動して遊ぶ習慣がつかず、飽きやすいというデメリットで賛否が分かれている。 -あまり意味のないカルチャーショップと流行の変更。 --流行を変更するとアイルーの居場所と仕草が変わる。普段とは違う仕草のアイルーたちが見られたり、特定の流行でしか聞けない会話があるのはいいのだが、居場所が変わるせいで定位置にアイルーがいなくなり目当てのアイルーを探すのに時間がかかってしまう。このせいで本作をやり込んだプレイヤーでも流行は「普通」から変えてないことも多い。 **問題点 -序盤のポイント集めがやや手間取る --ゲーム開始後2番目にギルドを建てることになるが、2000PPが必要。長老から500PPのお小遣いがもらえるものの、残りの1500PPを村内のシンボル採取と漁場だけで集めるのはやや骨が折れる。 --しかし、それを乗り越えたら豊富な施設や探検クエストが待っている。ここで投げるのは少々もったいないだろう。 -交易でアイテムを入手できるのは一つの交易先につき1日1回のみ。 --いくら要求アイテムを持っていても1日1回しか交易できない。このため、交易でのみ手に入るアイテムの大量入手が難しく、それらを要求される上位の料理は気軽に頼みづらいという問題も発生している。 ---『G』では1日3回まで交易できるように改善された。 -一部のアイルーの服は「サイズが合わない」ため着ることができない。 --歌姫((『MH2』の歌姫がモデルで、大柄で垂れ耳のアイルー。))や館長((タルに入った姿のアイルー。))など、特殊なモーションやモデルのアイルーが対象となる。特に人気のあるネコートさんの服を着られないのは悲しい。 ---これも『G』では改善され、着られない服はなくなった。 -生産資源の出現率の偏り。 --「釣りのエサ」は大量に出るのに対して、「虫捕りのミツ」は出現しにくい。「採掘の油」もほぼ釣りで釣り上げる必要がある。 -漢字にふりがなが振られていない。 --低年齢層にもアピールしているのに…これは『DX』で一部改善された。 ---- **総評 //『[[ワールド・ネバーランドシリーズ]]』 + 『[[ぼくとシムのまち(DS版)>ぼくとシムのまち リゾートに元気をとりもどそう!]]』 - うざい部分 + 狩り + 物欲センサー という感じの緩いシミュレーションゲーム。~ //プレイしていない人には伝わりづらい例えなのでCO。 かわいらしいアイルーたちが織りなす、ぽかぽかな村おこしシミュレーションゲーム。~ 本家とは違って全体的にのんびりぽかぽかとした雰囲気が流れており、のほほんと村で1日を過ごすことが基本となる。狩り中心のゲームだと思っていると肩透かしを食らうだろう。実際に、発売当初はゲームの趣旨を理解せずに狩り要素を期待した本家ユーザーからの不満が多く聞かれた。~ とはいえ本家の「アイテムを集める」という楽しさは受け継いでいるし、本家にはない個性的なキャラクターやかわいらしいデザイン、パズルやシミュレーションの要素など、本作も独特の長所を持っている。~ 本家と違って難しいアクションは求められないし、類似のスローライフゲームと違ってリアル時間も影響しない。マイペースに楽しめるのんびりとしたゲームを探している人や、とにかくアイルーがかわいくて好きという人にオススメしたい一作。 ---- **余談 -本作も本家シリーズ同様、さまざまな作品とのコラボクエストを配信している。 --特に後に本家でも恒例となる[[サンリオキャラクター>サンリオキャラクターシリーズ]]とのコラボレーションは本作が初であり、ハローキティとのコラボレーションが行われた。 -『[[MHP3rd>モンスターハンターポータブル 3rd]]』に本作のセーブデータを読み込ませると、本作のマイアイルーを模したオトモアイルー用の装備を先行で受け取ることができた(後にイベントクエストで一般配信)。 --それ以外にも、エンディングムービーのとあるシーンにおいてマイアイルーがカメオ出演している。 --また『MHP3rd HDver.』には本作と『G』のオープニングムービーが収録されている。 -シリーズのメディアミックス --''フラッシュアニメ『モンハン日記 ぎりぎりアイルー村 ☆アイルー危機一髪☆』'' ---「秘密結社鷹の爪」シリーズで有名なDLEが手がけたフラッシュアニメ。''モンスターハンターシリーズ初のアニメ化作品。''2010年放送。 ---「このアニメはゲーム本編とはちょっと異なる表現があるが''気にするな!!''By 教官」という潔い注意書きから始まる通り、ストーリーや教官を除いたメインキャラクターはオリジナルとなっており、かなりカオスな展開も含まれる。そこはDLEの持ち味といったところか。 ---2011年には『G』に合わせて2期の『モンハン日記 ぎりぎりアイルー村G』も制作され、関連グッズも多数制作された。『DX』発売時には記念として1期と2期の一部エピソードがカプコン公式YouTubeで配信され、今でも視聴可能。 --''漫画『モンハン漫画 ぽかぽかアイルー村』'' ---菊池晃弘による、最強ジャンプで連載されていた漫画版。コミックスは全5巻。 ---マイアイルーの「マイル」を主人公とした少年向けのギャグ漫画となっており、大多数のキャラクターは原作から口調や性格が改変されている。 ---集英社から発売された本作の攻略本にもこの漫画版のイラストが用いられており、『G』では菊池晃弘先生がデザインしたオリジナルアイルー「アイルーマン」の衣装もゲームに配信された。 ---『アイルーでパズルー』発売後のシリーズの空白期間も『MH4』などのネタを反映させて連載を続けており、『DX』編を持って完結となった。 -- ''児童文庫『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村』シリーズ'' ---「角川つばさ文庫」レーベルで出版された、相坂ゆうひ文、マーブルCHIKO絵の児童小説版。2011年10月、つまり『G』の発売後から発売された。 ---マイアイルーの「ココア」と良き友達のピンクを中心に「これからの村」で繰り広げられる日常をオリジナルストーリーで描いており、アイルーたちの性格設定は可能な限り原作に忠実になっている。 ---2016年の最終巻まで全11巻続いたロングランシリーズ。第8弾は特別編となっており、『MH4』のぽかぽか島が舞台となっている。''ここで初めて『アイルー村』の管理人さんとぽかぽか島の管理人さんはそっくりの別人であることが明確にされた。''((後に『DX』にてゲーム中でも別人であることが明言された。)) ---第9弾以降は『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村DX』に改題しており、主人公がオリジナルアイルーの「ソラ」と『DX』の我らのすけっとアイルー団に交代となった。ココアとピンクもサブキャラとして引き続き登場する。 ---シリーズ終了後も相坂ゆうひ先生は引き続き角川つばさ文庫を中心に『MHX』『MH:W』『MHRise』のノベライズを手がけており、そちらでもオトモアイルーが主役であることが多い。 &br ---- *モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G 【もんはんにっき ぽかぽかあいるーむらじー】 |ジャンル|アイルーライフ|CENTER:&image(airoumuraG1.JPG,https://www.amazon.co.jp/dp/B0050G35GU/,height=160)[[高解像度で見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumuraG1.JPG]] [[裏を見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumuraG2.JPG]] | |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|カプコン|~| |開発元|フロム・ソフトウェア|~| |発売日|2011年8月10日|~| |定価|3,990円(税5%込)|~| |プレイ人数|1人(アドホックモード時1〜4人)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作'' |~| |ポイント|アイルー村を極めた人へ贈る「G級」村おこし&br;新たな施設やアイルーが登場&br;やり込み要素も増え、エンディングからが本番に|~| **概要(G) -2011年4月に発表された、前作『アイルー村』のアッパーバージョン。 --本来は2011年4月に開催される予定だったリアルイベント『モンスターハンターフェスタ'11』の東京大会で存在が発表される予定だったが、同大会の東日本大震災による延期により、公式サイト上での発表になった。 --本家シリーズでも末尾に「G」が付くアッパー版が出ることがお決まりであり、それを踏襲している。 **変更点(G) -セーブデータの連動に『[[MHP3rd>モンスターハンターポータブル 3rd]]』が追加。『MHP2ndG』から本作へアイルー1匹(前作と変わらず)、『MHP3rd』から本作へアイルー2匹連れてこられる。 -シナリオの追加。マイアイルーは長老から「もっとぽかぽか計画」の実行を任され、さらに村を発展させることになる。それに伴い村クエストとイベントも追加された。 -新施設の追加。ほとんどが既存の施設のアップグレード版となる。 #region(close,追加施設の概略) -''ネコ地蔵広場'' --広場の奥に見つかった、新しい広い場所。その名の通り、奥には大きなネコ地蔵が鎮座している。ネコ地蔵は芸術家のセンスによって模様が描き加えられるイベントもある。 --仲間のアイルーを100匹集め、このネコ地蔵を動かし奥にあるものを確かめることが『G』最序盤の目的となる。 --時たまパンフレットを交換した村のマイアイルーが''ふらっとアイルー''としてここにやってくることがある。『MHP3rd』で導入されたふらっとハンターが元ネタのシステムで、話しかけるとそのプレイヤーのプレイ内容を反映した会話が聞ける。 --広場には''マルチヤシの木''を植えられる場所もある。通信プレイで受け取ったパンフレットをヤシの木に登録すると登録した相手との通信プレイの回数によってヤシの木が育ち、その村のマイアイルーがふらっとアイルーとしてやってきた時にもらえるプレゼントが豪華になっていく。 -''温泉'' --ネコ地蔵広場の奥にあった、とってもぽかぽかする温泉。 --日中は湯船に浸かったりはしゃいで遊ぶことができる他、夜になると祭壇の上位版として最も効果の高い宴を開くことができる。温泉の宴ではお疲れ度も回復する。 -''シーサイドキッチン'' --料理長の奥さんであるアニスが切り盛りする、海辺が見える新しいキッチン。 --ここで作れる料理ではお疲れ度は回復できない。そのかわり、後述の職業スキルを上げることができる料理が振る舞われる。 -''遠洋いかだ、プーギー畑、ガーグァ牧場、虫捕りの木、タル爆弾採掘場'' --G級生産施設。それぞれ漁場、畑、牧場、虫捕り場、採掘場に対応する。同じく対応する生産資源が必要になる。 --遠洋いかだとガーグァ牧場以外は1回の採取で複数個のアイテムを入手可能だが、その分生産資源も多く消費する。 --ただし施設ができた当初は波のコンディションやガーグァが集まっていない((牧場のポポやニワトリと違い、ガーグァ牧場のガーグァは村で飼育しておらず、野生のガーグァが遊びにきたところを採取している。))といった理由で採取ができない日が存在する。施設を拡張することで採取できない日が減っていき、最終的には毎日採取できるようになる。 --無印の生産施設についていた施設の管理職のアイルーはG級生産施設には存在せず、対応する職業のアイルーのうち一番職業スキルの高いアイルーがその施設に就く。 #endregion -探検クエストに「G級クエスト」が追加され、それに伴いモンスターとフィールドも増えた。 --本家シリーズでも絶大な人気を獲得した「ジンオウガ」や「ナルガクルガ」の他、「G級」のお約束である亜種モンスターやラスボスとして「巨大なアイツ(&color(#FFF){ラオシャンロン})」も登場する。 -アイルーの総数はNo.127まで増えた。((連動オトモアイルーを除く)) -追加シナリオに入ると「スキルアップの実」とシーサイドキッチンを使用することによってアイルーの職業ごとの「職業スキル」を育てることができ、アイルーの職業をある程度任意に((アイルー毎にどの職業に適性があるかは決まっており、中には一つの職業でしか働けないアイルーもいる。))決めることができるようになる。 --ただし職業ごとの割り当て人数は決まっており、枠からあぶれたアイルーは「フリーアイルー」という形で無所属(つまり無職)扱いになる。 --さらに職業スキルが一定数を超えたアイルーのスキルには「G」のマークがつき、「Gメダル」を渡すことで「G級アイルー」に任命することができる。G級アイルーは探検クエストで強力な「G級提案」を実行できるようになる他、生産職だと村での働きぶりもさらに良くなる。 --Gメダルは一部の村クエストやイベントの報酬のほか、ダウンロード特典やレアアイテムをネコートさんに渡すことでも入手できる。最終的に全てのアイルーをG級にできる数のGメダルを入手できるため、片っ端からG級にしてしまっても構わない。 -メニューに「カルチャーショックリスト」が追加。今までに見たカルチャーショックのうちの一部がマイアイルーのコメントとともに記録される。 -UIの改修。1日の時間を表すメーターはバー型から本家シリーズでもお馴染みの時計型になったほか、ロード画面も大きく変わっている。 ---- **評価点(G) -前作のセーブデータを読み込んで、続きから始められる。プレイに時間がかかるゲームなのでありがたい。 -仲良し度の上限が999ポイントから9999ポイントに増加。より友情を深められる。 --仲良し度を3000まで上げると仲間の色違いの服がもらえる。 ---単なる色違いにとどまらず、色が違うだけでも大きく印象が変わるもの(トマトモチーフがモモになるトマトなど)、やモデル自体が大幅に変わるもの(ツバキやフェンなど)もある。 ---前作ではサイズが合わなくて着られなかった一部アイルーの服もしっかり色違いが用意されている。オシャレの幅も広がった。 -生産施設やアイテム入手回りの改善点。 --新施設では、一度にたくさんのアイテムを採取できる。 --交易も1日に3回まで取引することができるようになった。 --また、新たに本家でもお馴染みの「山菜ジィさん」がたまに村に来るようになり、余っている生産資源を渡すことで別の生産資源に交換してもらえるようになった。 ---ジィさんに5個資源をあげると8個の資源がもらえるため、「虫取りのミツ」や「採掘の油」といった無印では入手数がやや少なかった資源がもらえれば役に立つ。ただし、要求される資源やもらえる資源はランダムなのには注意。 ---なお、生産資源以外の「もえないゴミ」などのアイテムを要求されることもあり、その場合はマタタビ系アイテムや換金アイテムの「極上ドングリ」など役に立つアイテムがもらえる。 -村クエストやイベントも増加。 --新しい村クエストは後述の「ニャンチャレ♪」を含めて57個、イベントは''63個''と大幅に追加された。複数のクエストやイベントからなるストーリー仕立てのものから本筋に関わらないちょっとしたイベントまでその内容は実にさまざま。 --追加施設を作ったピンクやツバキ、ルナなどにまつわる村クエストを始め、バラエティ豊かなイベントが追加された。個性豊かなキャラクターたちの掘り下げに一役買っている。 -やり込み要素の充実。 --『G』編のエンディングを見ると、『MHP3rd』のニャン次郎が村に現れ、ニャン次郎チャレンジ、略して「ニャンチャレ♪」を挑んでくる。 ---「ニャンチャレ♪」にはレアアイテムを大量に渡すものや3頭の大型モンスターに連続で挑むもの、一定以上G級アイルーに任命するなど条件を満たすものなど、一筋縄ではいかないものばかり。心して挑もう。全てクリアすると、ニャン次郎を仲間にできる。 --ギルド内に飾れる工芸品に「トロフィー」が4種追加された。 ---「ニャン次郎までの仲間のコンプリート」「探検クエストの全クリア」「カルチャーショックリストのコンプリート」「プーギーレースの全距離全コースで1位を獲得」という難しい条件を達成すればプレゼントされる。本作を隅々までやり込んだ証であり、最終目標となる。 **賛否両論点(G) -追加パートまでの追加要素がほとんど無い --前作未クリアのセーブデータを読み込んで続きから始めた場合、当たり前だがエンディングを迎えて『G』パートが始まるまでは追加要素に乏しい。 ---本家MHの『G』ではストーリーやクエストといった新要素は前作のエンディングを迎えないと当然利用できないが、システム面での改善点は前作のパートからでも利用できるのが多いのに対して、本作の場合は「仲良し度上限の解放」「交易回数の増加」といったシステム面の改善点も『G』パートが始まらないと利用できない(山菜ジィさんのみ無印パートからでも出現する)。これらは『DX』でも『G』パートに突入しないと利用できないため、無印パートのゲームバランスを崩さないための配慮という可能性もある。 ---一応、前作のクリア条件を最低限達成した状態でいきなり追加パート開始から始めることのできる救済処置はある。ただし取扱説明書では新規プレイヤーは最初から始めることを推奨している。 **問題点(G) -プーギー畑のプーギーのコンプリートが難しい --プーギー畑で採取を手伝ってくれるプーギーは5種類おり、セーブデータ一つにつき1匹が仲間になる。 ---問題は残りのプーギーだが、仲間にするには通信プレイでそのプーギーがいる村に遊びに行く必要がある。 ---つまりソロプレイではコンプリート不可能。幸いにも一つの村に全てのプーギーが揃っていればその村に遊びに行けば全員が仲間になるが、そこまでやりこんでいるユーザーも稀有である。 ---なお、手伝ってくれるプーギーは最初のプーギーで固定となる。 -スキルアップの実の問題 --職業スキルの育成に使う「スキルアップの実」は、採取運最大だと広場にある木から1個落ちているのが拾える他、G級生産施設ならどの施設でもお構いなしに入手できる。 --この施設からの入手がツッコミどころ満載かつ少し厄介。虫捕りの木から落ちてくるのはわかるが、本来は木の実なのに畑に埋まってたりガーグァの体から取れたり''洞窟を爆破したら出てきたり海の底から釣れたりする''。 ---不自然な絵面だし、その施設でしか採れないアイテムの入手の邪魔にもなる。そんなに確率が高いわけではないが… -前作の収集要素の一部、「楽譜」や「展示品」は新規に追加されなかった。 ---- **総評(G) 施設やクエスト、アイルーの追加、UIの改善等、順当なパワーアップを果たした、G級の『アイルー村』。~ しかし最初から始めてもいきなり本作の目玉要素が使えるわけではなく、前作と代わり映えがしない。ここは前作のアッパー版という特性上、仕方ないことである。~ 一方追加パートでは新たなアイルーやイベントも増え、ボリュームは『G』の名に恥じないものとなった。前作をエンディングまで楽しめた人ならば問題なく楽しめる、つまり''アイルー村を極めた人''に贈る一作である。もちろん、本作から新規で初めて大ボリュームの村おこしをのんびりと楽しむのも大いにアリ。 ---- **余談(G) -本作はMHシリーズでは後にも先にも初となる、二週間の''発売前倒し''が行われた。MHシリーズといえば何かと発売延期が多かったシリーズであり、異例中の異例である。 --スタッフ曰く「開発が順調に進んでおり、早くファンの皆様に楽しんでいただきたいため」とのこと。 -本作発売の1年後の2012年7月19日には、更なるスピンオフ作として『[[アイルーでパズルー]]』が発売された。詳しくは当該記事を参照。 --さらに、その1年後の2013年夏には本作で遊べるプーギーレースをベースに3D体感レースゲームにしたアーケード作品『[[モンハン日記 プリプリプーギーレース]]』が稼働開始した。こちらも当該記事を参照。 &br ---- *モンハン日記 ぽかぽかアイルー村DX 【もんはんにっき ぽかぽかあいるーむらでらっくす】 |ジャンル|アイルーライフ|CENTER:&image(airoumuraDX1.jpg,https://www.amazon.co.jp/dp/B00YOKU7AU/,height=160)[[高解像度で見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumuraDX1.jpg]] [[裏を見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumuraDX2.jpg]] | |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |発売元|カプコン|~| |開発元|フロム・ソフトウェア|~| |発売日|2015年9月10日|~| |定価|3,990円(税5%込)|~| |プレイ人数|1人(ローカルプレイ時1〜4人)|~| |セーブデータ|2個|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|3DSに帰ってきたアイルー村&br;『MH4G』の要素も登場&br;難易度が緩和され、さらにフレンドリーに|~| **概要(DX) -2015年5月に開催されたリアルイベント『モンスターハンター ハンターの集い2015』にて、『[[モンスターハンタークロス]]』と同時に発表された、3年ぶりとなるアイルー村シリーズの久々となる作品。シリーズ初の任天堂機での発売となる。 --『G』をベースとしたアッパー移植であり、ハードの特性に合わせたUIの改修や追加要素が盛り込まれた。 **変更点(DX) -『G』からのセーブデータ引き継ぎは不可能になり、同時に新規データで『G』パートから始めることもできなくなった。 --『無印』『G』をぶっ通しで攻略する配慮として、ほとんどのアイテムやPPの要求量が半減された。詳細は評価点に記述。 -セーブデータ連動内容が変更。『[[MH4G>モンスターハンター4G]]』のすれちがいデータを読み込み、オトモアイルー本人を仲間にすることはできないが筆頭オトモの像を村に設置できる。 --名前や毛並みが反映されるのは『G』同様で、調べることで初回はPPや生産資源を受け取ることができるほか、ギルドカードのデータを反映した文章を読むことができる。 --オトモアイルー本人は仲間にできなくなったが、装備の服は探検クエストを進めることで引き続き入手ができる。また、オトモアイルーが削除された分後述のとおり新アイルーが4匹増えているのでアイルーの総数自体は変わらない。  -新施設「''こもれびの巣''」の追加。探検クエストに新たに配置されたモンスターの卵を孵して、モンスターの赤ちゃん、''モンスターベビー''を飼育することができる。 --ベビーはベビークック、ベビーレウス、ベビーティガの3種。 --『G』のネコ地蔵広場にあった「マルチヤシの木」は「すれちがいヤシの木」と名前を変えてこちらに移動し、すれちちがい通信で受け取ったのパンフレットも植えられるようになった。またふらっとアイルーもここに来るようになり、モンスターベビーも「ふらっとベビー」としてやってくることがある。アイルーとベビーではもらえるアイテムが異なる。 -すれちがい通信に対応。お互いの村のパンフレットを送受信できる。 -コラボダウンロードクエストの総入れ替え。ダウンロードメニューは廃止され、新アイルー「郵便屋」からいつの間に通信で受け取る形になった。 --任天堂ハードということで、[[マリオ>マリオシリーズ]]や[[たぬきち>どうぶつの森シリーズ]]とのコラボ衣装も存在する。 --3DSのネットワークサービス終了に伴い、''いつの間に通信によるコンテンツの受け取りは2024年4月9日に終了した。''([[参考>https://www.capcom.co.jp/support/faq/information_info2023_0263262.html]]) -一部セリフにおいて、システム上重要な単語の後に括弧書きする形でふりがなが振られるようになった。 ---- **評価点(DX) -''全体的なPP/アイテム要求量の緩和''。 --前述の通り、施設の設置や拡張に必要なPPや、アイルー紹介所で要求される一部アイテムが''約半減''している。((村クエストの要求アイテム、宴や工芸品などのショップの料金は『G』据え置きである。)) ---これが顕著に現れているのが『無印』の問題点として挙げられている小ギルドの建設。原作では2000PP必要だったのが1000PPに緩和され、さらに長老からのおこづかいは減っていないまま500PPもらえるので、実質500PPで建てられる。さらに、『MH4G』の引き継ぎを利用すると別途500PP貰えるので、苦労せずにギルドを建設できてしまう。 --その他、例えばトレニャーを紹介してもらうアイテムのひとつ「鉄鉱石」99個が50個に半減しているなど、アイルー紹介所の要求量が多かったアイテムも減っている。これにより、かなり快適に進むようになった。 -タッチパネルによる操作性の改善。 --『[[MH3G>モンスターハンター3G]]』同様、3DSのタッチパネルを活かして、操作がより快適になっている。 --下画面には常に村のマップが表示されており、各施設のアイコンをタッチすると施設名が表示され、もう一度タッチするとそこに潜り移動をすることができる。 ---『G』まではいちいちメニューを開かないといけなかった上、頻繁に使う操作だった潜り移動が簡単に使えるようになったのは非常に便利。地味ながら長屋1階への移動だとメニューからの移動の場合は長屋の入り口に移動するのだが、タッチ移動の場合はネコバァの目の前に移動するなど、遊ぶ上で便利な場所が移動地点に指定されているのも嬉しい。 --マップの右上のボタンでいつでもヘルプを呼び出すことができる他、右下のアイルーボタンをタッチすると、マイアイルーが大きく表示される「マイアイルー画面」になる。 ---マイアイルー画面のマイアイルーは上画面と連動しており、自由な角度でマイアイルーを見ることができる他、仲間の隣に立ってマイアイルーをタッチするとその仲間の仕草や表情を''モノマネ''できるという遊び要素も。((『無印』で服を着られなかった一部の特殊アイルーはモノマネできずにマイアイルーが首をかしげるが、『無印』で服を着られなかった1匹であるネコートさんはモノマネ可能。)) -かわいらしいモンスターベビー。 --モンスターベビーは対象のモンスターと戦う前に配置されている[[卵を持って帰り>モンスターハンター ストーリーズ]]、新施設「こもれびの巣」で孵化させ、触れ合ったりプレゼントをあげて仲良し度を深めることができる。 --仲良くなったモンスターベビーはかわいらしい仕草をマイアイルーに見せてくれるほか、時たま情報屋と一緒にお出かけしてお土産話を聞かせてくれたりお土産を持ってきたりしてくれる。 --このお土産話も『MH4』など他作品に登場した場所に行ったり、ベビーのパパやママに会いに行った時のエピソードが語られたりと、モンハンの世界観を広げるのに一役買っている。 --たまに芸術家がいたずらをして、ベビーにおめかしをさせていることもある。亜種や希少種、他のモンスターのカラーリングになったり、タキシードやリーゼントでおめかししたりと、どれもかわいらしい。 -違和感なく溶け込んでいる追加要素。 --オトモアイルーを仲間にできなくなった代わりに、『MH3G』から登場して大人気で本作でもすれちがい通信を担当する「郵便屋」に加え『[[MH4>モンスターハンター4]]』に登場した我らの団に憧れて同じ服装をしている「団長」「看板娘」そしてレギオスネコ装備を身につけた「レギオス」からなる「我らのすけっとアイルー団」が新たに仲間に加わった。 ---「すけっとアイルー団」はそれぞれ探検家、音楽家、ハンターと、序盤に不足しがちでPP稼ぎや探検クエストにて有用な職業に就いており、しかも最序盤に仲間になるので名前通りお助けキャラとしての側面が強い。単純に、シリーズの人気キャラの服を着られるようになったのも嬉しい。 --探検クエストには「ゴア・マガラ」と「セルレギオス」の4シリーズの看板モンスター2頭が追加。やはり2Dでの攻撃の再現度は見事。 ---『MH4』においてはオトモアイルーは狂竜ウイルスに感染しなかったが((『MHX』で登場したニャンターはハンター同様狂竜ウイルスに感染する。))本作のゴア・マガラの鱗粉攻撃を喰らってもアイルーはその場で怒るだけ(少し凶暴な気分になっている?)など、世界観を守るのも忘れていない。 **賛否両論点(DX) -『G』からのセーブデータの引き継ぎができない。 --ハードもハードメーカーも違うので、仕方ないことである。前述のように、ぶっ通しで攻略することへの配慮として要求アイテムの半減などはなされている。 --また、『G』まではメモリーカードの容量が許す限りセーブデータを作成できたのだが、本作では3DSの仕様上仕方ないとはいえ2個に固定された。3DSにおけるモンハンシリーズはセーブデータ数が3個が基本なのでやや少なく感じる。 -ストーリーも『G』のままでほぼ変わらない。 --これも移植である特性上仕方がない。原作の良さも損なっていないので、安心して遊ぶことができる。 --追加アイルー関連やモンスターベビー関連でイベント自体はさらに増えている。 -ダウンロード衣装の総入れ替え。 --『G』までのダウンロードクエストの報酬の服などはレウスネコ装備などの本家コラボのものとクリスマスなどの季節もののオリジナル衣装を除いて全てリストラされ、新しいものに入れ替わった。 ---[[トロクロ>どこでもいっしょシリーズ]]などメーカー的に仕方ないものはともかく、ファミ通や電撃など引き続きコラボしているコラボ先の服もデザインが変更されており、「前のデザインが良かった」という人には寂しい点である。また、ハローキティ関連の工芸品も削除されている。 **問題点(DX) -プリレンダムービーやプーギーレースの立体視対応が中途半端。 --プーギーレースはもともと2.5D表現を採用したミニゲームのため、3Dボリュームを最大にしても微妙な飛び出し具合になる。 -先述のモンスターベビーのおめかしはランダムで発生するイベントのため、自由に見た目を変えることができない。 -非常に細かい点だが、リオレウスの口内など一部モデルが3DSに最適化できていないのか、ポリゴンが飛び出している箇所がある。 ---- **総評(DX) かわいいモンスターベビーや当時の本家最新作『MH4G』の要素など新たな要素の追加にとどまらず、要求アイテムの半減やタッチパネルによる直感的な操作、ふりがな追加などによりゲーム全体の快適さが増し、万人におすすめできる良移植となった一作。~ モンスターベビーなど新しい要素以外は代わり映えはしないが、作り込まれた原作の良さを大事にし、更なるブラッシュアップが施されている。原作の大ファンや近年の作品で新しくモンハンシリーズに入った新規のファンはもちろん、原作を途中で投げ出してしまった人ももう一度よりやさしくなった村おこしを始めてみてはいかがだろうか。~ 個性豊かで魅力的なアイルーたちが待っているニャ。 ---- **余談(DX) -モンスターベビーには「ポポミルク」系アイテムをあげることで仲良し度が大きく上昇するが、ベビークックのみ「オオナナホシ」をあげても大きく上昇する。 --これはイャンクックは元々昆虫を好んで食べるモンスターであるため。芸が細かい。~ ただし「オオナナホシ」は採取運★3でないと入手しづらい上に、性格が「おとこのこ」や「おんなのこ」のアイルーにも喜ばれるアイテムであるため、ベビークックにあげる機会がなかったというマイアイルーも多いのでは? -ベビークックのおめかしの中に『[[MHF>モンスターハンター フロンティア オンライン]]』に登場する「グーク」そっくりのものがある。当時としては珍しいCS機作品におけるフロンティア要素だった。 -モンスターベビー関連のイベントに『MH4』の「チコ村」が登場するが、「チコ''の''村」と名前を誤植されてしまっている。「[[モガの村>モンスターハンター3]]」と混同してしまったのだろうか? -『MHX』に本作のすれちがいデータを読み込ませると、本作のベビーティガを模したオトモアイルーの装備などを受け取ることができる。後に『MHP3rd』のマイアイルー装備を入手できるイベントクエストも配信された。 --また、同作では交易先に「ぽかぽかファーム」という、アイルーが経営している農場が登場する。本作を意識したファンサービスだろう。 -『[[バッジとれ~るセンター]]』で、本作のアイルーやモンスターのバッジが配信された。
このページでは、PSP『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村』と、そのマイナーチェンジ版であるPSP『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G』、及びその移植版である3DS『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村DX』(すべて判定「''良作''」)を扱う。 ---- #contents() ---- *モンハン日記 ぽかぽかアイルー村 【もんはんにっき ぽかぽかあいるーむら】 |ジャンル|アイルーライフ|CENTER:&image(airoumura1.JPG,https://www.amazon.co.jp/dp/B0040EIQMQ/,height=160)[[高解像度で見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumura1.JPG]] [[裏を見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumura2.JPG]]| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|カプコン|~| |開発元|フロム・ソフトウェア|~| |発売日|2010年8月26日|~| |定価|3,990円(税5%込)|~| |プレイ人数|1人(アドホックモード時1〜4人)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |廉価版|PSP the Best:2011年4月21日/1,714円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作'' |~| |ポイント|コンシューマでは初のMHシリーズの外伝&br;アイルーののんびり村おこし&br;''外伝でも物欲センサーは健在''|~| |>|>|CENTER:''[[モンスターハンターシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''ぽかぽかアイルー村シリーズ''&br;''アイルー村 / G / DX'' / [[パズルー>アイルーでパズルー]] / [[プリプリプーギー>モンハン日記 プリプリプーギーレース]]| **プロローグ >人里ほど近くはなく~ 秘境ほど遠くはない~ そんな場所に小さな村があります。~ そこは、アイルー村。~ 明るく、元気で、マイペースなアイルーたちが~ のんびり気ままに暮らしています。~ たくさんの仲間といっしょに~ 畑で作物を育てたり、探検に出かけたり。~ 村が大きくなっていくと~ アイルーたちもどんどん集まってくるので~ 村の中はとってもにぎやか!~ 今日もアイルー村の~ 楽しい一日がはじまります!~ ―『アイルー村G』取扱説明書P01より引用 **概要 -『モンスターハンターシリーズ』に登場する猫型獣人族モンスターの「アイルー」が主役のスピンオフ作品。 --本家「MH」シリーズではリアルな生物として描かれているアイルーやモンスター達だが、本作では可愛らしくデフォルメされたデザインで描かれている。アイルー達は『[[MHP2G>モンスターハンターポータブル 2nd G]]』のギルドカードや「きゅっきゅっきゅっニャー」で有名なメディアインストール画面に描かれたデフォルメの姿で登場し、凶暴なモンスター達もどこか丸みを帯びた可愛らしいデザインになっている。また本家でマスコット的存在である子ブタの「プーギー」も、より愛くるしい姿で登場。 ---デフォルメされたグラフィックやほのぼのとしたゲーム内容は、普段本家シリーズをプレイしない女性や若年層にもアピールしたもの。 --本作の目的は自分の村を発展させること。プレイヤーはあなたの分身、「マイアイルー」を操作して村おこしを行う。 ---マイアイルーは本家のプレイヤーキャラ同様キャラメイクが可能。「毛並み」「性格((ボイスと性別を決定づける。))」を選ぶことができる。 ---本作の村の発展のバロメーターは仲間の数となっている。全部で77匹のアイルーを村の仲間にすることで最後の試練が現れる。 ---仲間の大多数は普段は村の中でアイルーに設定された「職業」に応じた生産施設でマイアイルーに代わってアイテムを生産してくれるほか、モンスターが住まう村の外のフィールドへと赴く「探検クエスト」に連れて行くこととなる。 ---仲間がほとんどいない序盤の間はマイアイルー1匹で村中を駆け回り採取することとなる。 **システム -村で1日を過ごす --本作には時間の概念があり、一日は普通に遊んでいた場合、現実の時間で40~60分程度。 ---基本的にマイアイルーが何かの行動を起こすことで時間が進み、逆に何もしないと時間は過ぎない。&br;そのためいわゆる放置プレイはできない。 ---仲間と仲良くしたり、村で採取をしたり、探検クエストに出向いたり。一日をどう過ごすかはプレイヤー次第。 -仲間を増やす --村の住民となるアイルーを仲間にしていく。仲間のほとんどはアイルーが出す「村クエスト」をクリアすることで仲間になる者と、「長屋」付近にいるネコバァが担当する「アイルー紹介所」でアイテムと引き換えに仲間になる者に大別される。 --仲間になるアイルー達にはそれぞれ''職業''が割り振られている。ほとんどのアイルーは下記の基本的な職業が割り当てられており、探検クエストに出撃させることが可能だが、施設の管理者など一部の特別な職業のアイルーは探検クエストに連れて行けない。 #region(close,各職業の概略) -''ハンター'' --モンスターとの戦闘を得意とする、武器を持ったアイルー。~ 単純に攻撃力と体力が高く、居ると居ないとでは戦闘にかかる時間が目に見えて変化する頼れる存在。 -''タル投げ師'' --強力な遠距離攻撃を行えるアイルー。 ---タル爆弾は消費アイテムであり、村で材料を集めて作成する必要があるが、その分威力は高く、一撃でモンスターを倒せる事もザラ。ただし爆弾が切れてしまうと非力な石ころ投げしかできなくなってしまう。 ---また、「マヒダケ」や「毒テングダケ」と言ったモンスターに投げることによって効果を発揮するアイテムを即興で爆弾にし、更に強力な効果を発揮させることができる。 -''交易家'' --望遠鏡を使い、隠れているモンスターを見つけ出すことができるアイルー。見つけたモンスターに対しては通常通り対処ができるようになる。 --村では気球や船、徒歩で遠くの土地と物々交換をしてアイテムを持ってくる。ここでしか手に入らない物も多数。 -''音楽家'' --楽器を使って演奏することで、仲間の状態異常を治癒することができるアイルー。 ---「ネムリ草」「モンスターのフン」など設置してあるアイテムに近づくだけでも状態異常になる探検クエストでは、パーティーに一人いれば心強い。また、音楽家本人も嫌悪以外の状態異常に耐性を持っている。 -''料理人'' --フィールド上にある物を調理できるアイルー。 ---調理したものを食べると普段より多くやる気を回復できたり、生では状態異常になってしまう「毒テングダケ」などでも回復できるようになる。ただし、草などはただ焦げてダメにしてしまったり、「ニトロダケ」などは破裂して逆にダメージを受けてしまう。 --村ではキッチンで働き料理を作ってくれる。料理人を1匹仲間にするたびに、村のキッチンで食べられる料理のレシピが増える。 -''菜園家、探検家、虫捕り屋、釣り師、飼育係'' --生産職。パーティに入れていると、該当するポイントでの採取が早く行えるようになる職業。各職業でしか採取できないアイテムもある。 ---菜園家は「寝る」を実行すると他の職業よりも長く寝る、釣り師は早く釣りをしたいのか「進む」を提案しやすいなど細かい違いもある。 ---村では各施設で働き、一日の終わりに収集したものを提供してくれる。 #endregion -施設で採取をして、村を拡張する --本家『MH』の農場にあるような、採掘や採集ができる村の施設をつくる。 ---そもそも村には一日一回アイテムを採取できるシンボルが多数あるが、十分とはいえない。 ---施設の建設にはそれぞれの施設の管理者となるアイルーの出す『村クエスト』をクリアする必要がある。 ---施設では仲間になったアイルーが採集に協力してくれる。どこの施設で働いてくれるかはアイルーの職業によって決まっている。&br;何も担当施設を持たない職業のアイルーは広場か長屋にいることが多い。 ---施設での採集には対応する「''生産資源''」が必要。生産資源は主に別の生産施設から入手することができる。&br;具体的には漁場から採掘の油→採掘場から畑の肥料→畑から牧畜の飼料→牧場から虫捕りのミツ→虫捕り場から釣りのエサ→漁場から採掘の油→…とループしている。 ---日ごとに変化する「''採取運''」があり、5段階の星で表される。&br;大体の施設では採取運が高いとレアアイテムが出やすく、逆に低いとコモンアイテムが出やすくなる。&br;虫捕り場は例外が多く、採取運が★3の時のみ出てくる「オオナナホシ」や★1(最低)の時しか出てこない「不死虫」といったアイテムも存在する。 --各施設の拡張が出来る。 ---アイテムを「記録係」(セーブ機能も兼ねている)に渡してぽかぽかポイント(通貨。以下PP)に替えてもらう。 ---規定のPPと引き換えに村の各施設を拡張(アップグレード)出来る。施設をアップグレードするとより価値の高いアイテムが出やすくなる。また、その施設で働けるアイルーの数が増える。 --ギルドの建設と拡張、長屋と祭壇の拡張のクエストはなく、純粋にPPを貯めなければならない。 ---ギルドを建設して初めて探検クエストに出発できる。 ---長屋を拡張すると後述するネコバァに紹介してもらえるアイルーが増える。 ---序盤はマイアイルーが起きる時間が遅く、すでに半日経った状態でその日の村おこしが始まるが、祭壇を建設することによってマイアイルーが早起きするようになり、一日中フルに村おこしを出来るようになる。&br;また、祭壇で「宴」を開くと一日を終了できる(ただしPPが必要)。&br;祭壇を拡張するとより仲良し度の上昇が大きい宴を開けるようになる。 #region(close,各施設の概略) -''ギルド'' --村の最北端の小島に建設される、村の拠点とも言える場所。ギルドの外で寝ているマイアイルーが起きるところから一日が始まる。 --ギルドの中では探検クエストの受注ができる他、キッチンでアイテムを使って料理を作ってもらえたり、ギルドが大きくなるとマイアイルーの衣装を仲間からもらったものに着せ替えたり、タル投げ師のタル爆弾やギルド内外を装飾できる工芸品を購入したりできるようになる。後述の「カルチャーショップ」もここ。 --ギルドの前には「記録係」もいる。彼女に頼めば不要なアイテムをPPと交換してくれたり、各種施設をPPと引き換えに拡張してもらえる他、名前の通りゲームのセーブも出来る。 -''交易場'' --ギルドの横にできる、交易家の職場。 --交易長に申し込むことで、交易先ごとに決まったアイテムと引き換えに担当している交易家が交易に出向き、村や探検では採れないアイテムと交換してくれる。ただし同じ場所への交易は1日1回まで。 -''広場'' --村の中央に位置するみんなの憩いの場。ハンターと音楽家は普段はここにいる。 --ゲームが進むと「祭壇」が建ち、先述の通り1日が半分終わった時点からぽかぽかポイントと引き換えに「宴」を開くことが出来る。 -''長屋'' --村の仲間のアイルーたちが住んでいる、大きな木。普段はタル投げ師が主にここにいる。~ 根本の奥にはMHおなじみの「ネコバァ」がいて、アイテムと引き換えに仲間のアイルーを紹介してくれる。 -''漁場'' --最初にできる生産施設。「釣りのエサ」を消費して魚釣りができる。~ 桟橋から釣り糸を垂らし、何かが食いついてウキが沈んだタイミングで○ボタンを押して釣り上げる。 -''畑、牧場、虫捕り場、採掘場'' --それぞれ対応したアイテムが採れる生産施設。こちらは漁場と違って︎ボタンを押すだけで採集が可能。もちろん対応する生産資源が必要になる。 --牧場を利用するには特定の探検クエストで手に入れた動物(コポポ/ヒナ)を放す必要がある。 -''プーギーパーク'' --マイアイルーが村で見つけたプーギーを飼育しているテーマパーク。 --プーギーと触れ合ったり乗って村内を移動したりできるほか、プーギーが集まると「プーギーレース」という横スクロール見下ろし型のレースゲームができるようになる。 #endregion -探検クエストに向かう --探検に出発するには、ギルドの受付嬢からクエストを受ける必要がある。 ---基本的に一度クリアしても何度も受け直すことが出来る。ここは本家のクエストと同様。 --クエストに出発する前に、最大12匹の仲間をパーティに編成することになる。 --「特定のアイテムを◯個入手する」「特定のモンスターを◯匹倒す」といった目標を達成し、ゴールにたどり着けばクエスト成功。逆に、ゴールにたどり着いた時点でクエストの目的を達成できていなければクエスト失敗。 --ゴールにたどり着く前に画面下部にゲージで表示される「やる気」が0になればクエスト失敗となる。&br;やる気は探索中にある回復アイテムを食べると中量~大回復、提案「寝る」を実行すると一定時間小回復、モンスターを倒すと微量ながら回復する。 ---ただしクエスト失敗でもそれまでに採集したアイテムは持ち帰れる。リタイアしても同じ。 --探索中は仲間の提案する行動を選んで実行する。 ---仲間が何かを見つけるか、今行っている行動が終了すると仲間達が「進む」「潜る」「攻撃」「採取」などの提案を最大3個まで出す。その中からどの案を採用するか決める。これが探検中にプレイヤーが介入できる唯一の方法である。 ---提案内容はアイルーの職業と、やる気の高さによって変わる。残りのやる気が少なくなるとその場で座るだけで無意味な「休む」や''実行したらクエストリタイアしてしまう''「帰る」など無意味な提案をしてくることが多くなるので、やる気を高く保つのも重要になる。 ---「進む」の提案を実行するかゴール方向にあるオブジェクトに対しての提案を実行しないとゴール方向へ進行することすら出来ない。先にあるオブジェクトに対する提案や「進む」を繰り返しながら先へ進んでいくことになる。 ---角笛を吹くと今出ている提案や実行している行動が取り消されて再度提案が行われるが、やる気が微量ながら減ってしまう。 --クエスト終了後は成否にかかわらず、参加したアイルーに「お疲れ度」がたまる。 ---疲れが溜まったままだと、村での採集量が下がったり、探検クエストでの提案速度が遅くなったりするデメリットがある。 ---1日が終わるとお疲れ度が小回復する他、キッチンで料理を作ってもらうと、料理に応じて全てのアイルーのお疲れ度が回復する。 -「カルチャーショック」を受ける --新しいアイテムを入手したり、村クエストやイベントで色々な出来事に遭遇したり、探検クエストでモンスターの特定の行動を見たりすると、マイアイルーは「カルチャーショック」を受ける。 ---この時、ショックの内容に応じて「ショックポイント」も手に入る。カルチャーショップではこのショックポイントを使って「サバイバル」「まったり」など村の流行を変えることができるが…(後述) ---カルチャーショックは特定の方法で何度も発生させることができ、ショックポイントが枯渇するようなことはない。 -仲間との友情を深める --全ての仲間にはマイアイルーとの友情を表す数値の「仲良し度」が存在する。 ---仲良し度は主に1日一回、仲間にアイテムを渡す「プレゼント」と、1日の終わりに「祭壇」でPPを支払って開くことのできる「宴」といった方法で深めていく。&br;その他、探検クエストに出撃させても微量だが仲良し度が上がる。 ---アイルーの性格によってプレゼントの好き嫌いがあり、好みのアイテムを渡すと喜んでくれて大幅に仲良し度が上昇する。しかし好みではないアイテムを渡すと少ししか上がらない(減ることはない)。「マタタビ」系のアイテムはどのアイルーでも大きく上昇する(約1名例外あり)。 ---宴に招待されるアイルーは「厳正なる抽選」で選ばれる。高いランクの宴ほど参加アイルーも多いし仲良し度も増えるが、PPも高くなる。 ---仲良し度が高い仲間は村の施設での働きも良くなり、探検クエストでの能力も上がるといった様々なメリットがある。&br;さらに仲良し度を最大(本作では999ポイント)まで深めると、そのアイルーが着ているものと同じ服をもらえる。&br;もらった服はギルドの衣装係に預けることでマイアイルーが着られるようになる(ごく一部例外あり)。 -マルチプレイで遊ぶ --アドホック通信を用いて他のアイルー村に遊びに行ったり、逆に自分の村に他のプレイヤーを招いたりできる。最大4人同時プレイに対応。 --遊びに行った村では生産施設の利用もでき、アイテムも持ち帰れる。またアイテムのトレードや本家のギルドカードに相当する、村のデータが記載された「パンフレット」の交換も可能。プーギーレースの4人対戦も可能。 --探検クエストは通信専用のものが用意されており、ソロ用より手強くなっている。最大2人プレイとなっており、1人につきアイルーを6匹づつ率いての協力プレイとなる。 ---通信用探検クエストはソロプレイ時に一人で通常の探検クエストと同じように受注することもできる。 -『MHP2ndG』との連動 --『MHP2ndG』のセーブデータを読み込み、オトモアイルーを1匹だけ仲間に加えることができる。 ---職業はハンター固定。名前と毛並み、性格が反映され、服は『P2ndG』側で設定されている装備が反映されるが、オトモアイルーの仲良し度をMAXにすると3種類全ての服がもらえる。 また、『P2ndG』のギルドカードに登録されているデータを元に、プレイヤーにまつわる話をしてくれる。  ---これに加えてダウンロードではモンハンファンの有名人のオトモアイルーのデータが配信されており、自分のオトモアイルーとは別に1匹仲間にすることができる。 ---- **評価点 -形は違えど、本家モンハンの醍醐味である「''アイテム集めの楽しさ''」を受け継いでいる。 --前述のとおり、仲間を増やすことや村クエストのクリア、料理の食材や交易にアイテムが必須の他、アイルーの強化(仲良し度の上昇)やPP稼ぎもアイテムの消費(売却)で賄うことになるので、アイテムを集めることが重要になってくる。 --目当てのアイテムを集めるには対応する施設の生産資源を用意することも必要だし、特定の採取運でしか出現しないアイテムの存在も悩ましい。 ---とはいえ生産資源は対応する施設で採取を行えば大量に手に入るし、採集運は特定の料理で変更することができる。''採取運は「今日は運が悪いので村での採取は諦めて村クエストや探検クエストを進めよう」「今日は運がいいから溜め込んだ生産資源を使って一日中村で採取をしてPPを稼ごう」と1日の行動の基準にすることができ、戦略性もある。''もちろん、探検クエストを利用してアイテムを入手、PPを稼ぐのもいい。 --採取で集めたアイテムを売却して稼いだPPを元手に施設を拡張することで、見た目が豪華になる以外にもレアなアイテムや高価なアイテムが採れやすくなり、新しいアイテムも採れるため拡張する意欲が湧く。 --とあるアイルーを紹介してもらう条件の交易でのみ手に入るレアアイテムを入手するには探検クエストでしか手に入らないアイテムが必要、だけど戦力を上げるためにまず探検クエストに連れていくアイルーの好みのプレゼントアイテムを集める……という具合に、複数の要素が絡み合っており、色々な方法で色々なアイテムを手に入れる楽しみがある。 --まれに低確率で「展示品」という特別なアイテムが手に入り、ギルドの地下に飾ることができる。展示品は「火竜の逆鱗」や「ポッケ村の看板」などファンサービス色の強いアイテムから、回復薬の空き瓶や「落とし物の傘」といったこれは本当に展示品なのかと突っ込みたくなるものまで様々。 --&s(){なお、物欲センサーも健在である。}本作のアイテム入手には難しいアクションは要求されないので、気長に根気よくアイテムを集めることができる。 -''とにかくキャラクターが個性的でかわいい。'' --ストーリーや人物のキャラ付けがあまり重視されていなかった発売当時の本家シリーズにはなかった魅力である。 ---精神年齢がとびきり若く、思いつきで行動しすぐ大騒ぎを起こすがどこか憎めない長老、&br;普段は和やかな性格で村人想いだがおじいちゃんである長老には厳しい、長老の孫娘である長屋の管理人さん、&br;新人故にちょくちょくドジを踏むが愛らしい見習い受付嬢など、印象に残る個性派揃い。 ---トレニャーやネコートさんなど本家MHに登場したアイルーも仲間になる。ファンには嬉しい要素。 ---気に入った仲間はアイテムをプレゼントして仲良し度を深められる。お気に入りの仲間に親しく接しられたり、お揃いの服を着られるのはなかなか嬉しい。 ---お揃いの服を着ていると、特別な反応が返ってきたりする。 ---同時期に人気を博したスローライフ系ゲームである『[[どうぶつの森]]』とは違い、会話テキストはアイルー全てに固有のものが用意されており、アイルーのキャラ付けに一役買っている。&br;しかしその代償なのか、全体的な会話のバラエティが少なく、仲良しになったり村が大きくなったりしてもセリフは変化に乏しい。少し寂しい点である。 --アイルーたちのキャラクターや衣装のデザインもかわいらしく表情やリアクションも豊か。より愛らしさの増したプーギーや丸っこくデフォルメされていても迫力のあるモンスターのデザインも必見。 -豊富な村クエストとイベント。 --本作には41個の村クエストと41個のイベントが存在している。 --いずれも個性豊かなアイルーたちが織りなす、ほのぼのとしていてかわいらしいイベントだらけ。村にやってきたアイルーをもてなしたり、クイズに答えたり、プーギーでトリュフを探したり、''長老が川で流されていたり''、長老…もといプーギー仮面とレースで対決したりとバラエティも豊か。中には選択肢にあからさまなボケが含まれていたりそれを選ぶとノリツッコミを返してくれるものも…。村でののんびりとした毎日の刺激となる。 --報酬としてアイテムがもらえたり、新しいアイルーが仲間になったりする。 -モンハンの世界観を補完する要素。 --モンハンシリーズは魅力的な世界観を持ちながら、アクションゲームである都合上その世界観について語られるのはハンター視点からのみであったが((本家でも雑誌『狩りに生きる」やNPCのセリフからその世界観を垣間見ることはできる))、今作は「ハンターではない視点」から見たモンハン世界を垣間見ることができる。 --登場するアイテムは「シモフリトマト」「鎧玉」「ポポミルク」など本家に登場したものばかり。本作オリジナルのアイテムもモンハン世界のアイテムとして違和感のないものが多く、世界観に広がりを持たせている。 --たまに本家シリーズでもおなじみの「教官」や高い知能を持つ小さなイャンクックである「ちびクック」も訪れ、本家シリーズのハンターやモンスターにまつわる話を聞かせてくれる。仲間になるアイルーも本家シリーズとの繋がりを匂わせるセリフを話す者もいる。 --いずれも世界観を重視するファンにはたまらない要素であろう。 -着せ替え要素の充実。 --マイアイルーは毛並みと服を(性別に関係なく)組み合わせることができるので、結構個性を出せる。方向キーで表情も変えられる。 --村のシンボルとなるギルドの外見と内面は工芸品でカスタマイズできる。工芸品は主に「芸術家」からぽかぽかポイントで購入できる。ラインナップは毎日変わるので集める楽しみもある。 ---エクステリアはアーチやテントのデザイン、インテリアはギルドの各設備のカウンターや看板、敷物や置物など、カスタマイズできる場所は多岐にわたる。アイルーやリオレウスなどモンスターをモチーフにしたものや、ポッケ村風のものなどモンハンらしいデザインが多い。 ---さらに、「歌姫」に楽譜を渡すことでギルド内BGMを変更できる。「MHXX」の集会酒場などに先駆けた要素と言える。最も楽譜が限られた曲にしかないのは残念だが… ---完成したギルドや手に入れた服は、通信プレイで他のプレイヤーに自慢することもできる。 -探索クエストの緩さと戦略性。 --本家のようなバリバリのアクションを期待すると肩透かしを喰らうが、その場の状況に応じて素早く提案を実行するパズル的な要素が強く、ハマる人はとことんハマる。アクションゲームは苦手という人も安心。 ---クエスト失敗及びリタイアでも村に戻るだけでアイテムも持ち帰れる。ここも本家より緩和されている点。 ---ただし後半ではエグいモンスターとアイテムの配置や初見殺しも出てくる。もっとも、アイルーを強化しきっていれば対処も楽だが。 --職業ごとに配置してあるアイテムや出現するモンスターによって向き不向きがあるため、メンバー選びにやや戦術性がある。当然、事前に仲良し度を深めておくことも重要。 --大型モンスターはアイルーの力では頑張っても討伐することができないので、知恵を絞ってモンスターを気絶させて素材を剥ぎ取ることでクリアとなる。 ---謎解き的な要素が強く、モンスターの攻撃の隙をついて反撃して気絶させるのが基本だが、ティガレックスやリオレウスなどはステージギミックをうまく利用する必要がある。本家におけるモンスターの攻撃や生態が2Dながら再現されており、本家プレイヤーなら倒し方にピンとくるはず。リオレイアは本人の素材ではなく彼女が眠っている間に「飛竜の卵」をくすねる必要がある…というのもシリーズファンならニヤリとできるところ。 -ライト層に優しい作り。 --先述の通り、本家とは違って激しいアクションは一切要求されないので、「難しいアクションゲームはちょっと…」と本家を敬遠していた層でも気軽に手に取ることができる。 --序盤のチュートリアルは充実しており、長老と情報屋がクイズ形式でユーモアも織り交ぜて丁寧に説明してくれる。 --最初はできることが限られており、自由度はあまりない反面いきなり放り出されて迷うこともない。徐々に村の施設やアイルーが増えできることも増えていき、村が発展して大きくなっていく感覚は十分にある。 -ほのぼのとしていてモンハンらしさもあるBGM。 --BGMも本作の牧歌的でコミカルな雰囲気にあった良質なもの。 --本家の雄大なオーケストラや民族音楽とは趣が異なるが、「英雄の証」「可愛いアイルー」「大敵への挑戦」といったシリーズの名曲からフレーズが引用されており、モンハンらしさも十分。 --大型モンスター戦のBGM「竜なんて怖くない」((サントラでの表記は「力をあわせて」))は、ユーモラスながらモンスター戦の緊迫感もあるBGM。のちに『[[MH4>モンスターハンター4]]』のモンニャン隊やACの『モンスターハンタースピリッツ』でも使用された。 --ちなみに作曲を担当したのは竹ノ内裕治氏。テクノ調の曲を得意とする氏の普段の作風とのギャップに驚いたユーザーも多い。 **賛否両論点 -「コツコツ」が苦手なユーザーだと飽きやすい。 --見た目がかわいいとはいえ、漁場以外の施設でやることは□ボタンの連打なので代わり映えがしない。 --アイテムをコツコツ集めることに魅力が見出せないユーザーだと飽きがきやすい。とはいえ、合う人にはとことん合う。 --『どうぶつの森』などのようにリアルタイムの時間がゲームに影響しないのも、マイペースで進めたりやめたりしやすいというメリットと、毎日起動して遊ぶ習慣がつかず、飽きやすいというデメリットで賛否が分かれている。 -あまり意味のないカルチャーショップと流行の変更。 --流行を変更するとアイルーの居場所と仕草が変わる。普段とは違う仕草のアイルーたちが見られたり、特定の流行でしか聞けない会話があるのはいいのだが、居場所が変わるせいで定位置にアイルーがいなくなり目当てのアイルーを探すのに時間がかかってしまう。このせいで本作をやり込んだプレイヤーでも流行は「普通」から変えてないことも多い。 **問題点 -序盤のポイント集めがやや手間取る --ゲーム開始後2番目にギルドを建てることになるが、2000PPが必要。長老から500PPのお小遣いがもらえるものの、残りの1500PPを村内のシンボル採取と漁場だけで集めるのはやや骨が折れる。 --しかし、それを乗り越えたら豊富な施設や探検クエストが待っている。ここで投げるのは少々もったいないだろう。 -交易でアイテムを入手できるのは一つの交易先につき1日1回のみ。 --いくら要求アイテムを持っていても1日1回しか交易できない。このため、交易でのみ手に入るアイテムの大量入手が難しく、それらを要求される上位の料理は気軽に頼みづらいという問題も発生している。 ---『G』では1日3回まで交易できるように改善された。 -一部のアイルーの服は「サイズが合わない」ため着ることができない。 --歌姫((『MH2』の歌姫がモデルで、大柄で垂れ耳のアイルー。))や館長((タルに入った姿のアイルー。))など、特殊なモーションやモデルのアイルーが対象となる。特に人気のあるネコートさんの服を着られないのは悲しい。 ---これも『G』では改善され、着られない服はなくなった。 -生産資源の出現率の偏り。 --「釣りのエサ」は大量に出るのに対して、「虫捕りのミツ」は出現しにくい。「採掘の油」もほぼ釣りで釣り上げる必要がある。 -漢字にふりがなが振られていない。 --低年齢層にもアピールしているのに…これは『DX』で一部改善された。 ---- **総評 //『[[ワールド・ネバーランドシリーズ]]』 + 『[[ぼくとシムのまち(DS版)>ぼくとシムのまち リゾートに元気をとりもどそう!]]』 - うざい部分 + 狩り + 物欲センサー という感じの緩いシミュレーションゲーム。~ //プレイしていない人には伝わりづらい例えなのでCO。 かわいらしいアイルーたちが織りなす、ぽかぽかな村おこしシミュレーションゲーム。~ 本家とは違って全体的にのんびりぽかぽかとした雰囲気が流れており、のほほんと村で1日を過ごすことが基本となる。狩り中心のゲームだと思っていると肩透かしを食らうだろう。実際に、発売当初はゲームの趣旨を理解せずに狩り要素を期待した本家ユーザーからの不満が多く聞かれた。~ とはいえ本家の「アイテムを集める」という楽しさは受け継いでいるし、本家にはない個性的なキャラクターやかわいらしいデザイン、パズルやシミュレーションの要素など、本作も独特の長所を持っている。~ 本家と違って難しいアクションは求められないし、類似のスローライフゲームと違ってリアル時間も影響しない。マイペースに楽しめるのんびりとしたゲームを探している人や、とにかくアイルーがかわいくて好きという人にオススメしたい一作。 ---- **余談 -本作も本家シリーズ同様、さまざまな作品とのコラボクエストを配信している。 --特に後に本家でも恒例となる[[サンリオキャラクター>サンリオキャラクターシリーズ]]とのコラボレーションは本作が初であり、ハローキティとのコラボレーションが行われた。 -『[[MHP3rd>モンスターハンターポータブル 3rd]]』に本作のセーブデータを読み込ませると、本作のマイアイルーを模したオトモアイルー用の装備を先行で受け取ることができた(後にイベントクエストで一般配信)。 --それ以外にも、エンディングムービーのとあるシーンにおいてマイアイルーがカメオ出演している。 --また『MHP3rd HDver.』には本作と『G』のオープニングムービーが収録されている。 -シリーズのメディアミックス --''フラッシュアニメ『モンハン日記 ぎりぎりアイルー村 ☆アイルー危機一髪☆』'' ---「秘密結社鷹の爪」シリーズで有名なDLEが手がけたフラッシュアニメ。''モンスターハンターシリーズ初のアニメ化作品。''2010年放送。 ---「このアニメはゲーム本編とはちょっと異なる表現があるが''気にするな!!''By 教官」という潔い注意書きから始まる通り、ストーリーや教官を除いたメインキャラクターはオリジナルとなっており、かなりカオスな展開も含まれる。そこはDLEの持ち味といったところか。 ---2011年には『G』に合わせて2期の『モンハン日記 ぎりぎりアイルー村G』も制作され、関連グッズも多数制作された。『DX』発売時には記念として1期と2期の一部エピソードがカプコン公式YouTubeで配信され、今でも視聴可能。 --''漫画『モンハン漫画 ぽかぽかアイルー村』'' ---菊池晃弘による、最強ジャンプで連載されていた漫画版。コミックスは全5巻。 ---マイアイルーの「マイル」を主人公とした少年向けのギャグ漫画となっており、大多数のキャラクターは原作から口調や性格が改変されている。 ---集英社から発売された本作の攻略本にもこの漫画版のイラストが用いられており、『G』では菊池晃弘先生がデザインしたオリジナルアイルー「アイルーマン」の衣装もゲームに配信された。 ---『アイルーでパズルー』発売後のシリーズの空白期間も『MH4』などのネタを反映させて連載を続けており、『DX』編を持って完結となった。 -- ''児童文庫『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村』シリーズ'' ---「角川つばさ文庫」レーベルで出版された、相坂ゆうひ文、マーブルCHIKO絵の児童小説版。2011年10月、つまり『G』の発売後から発売された。 ---マイアイルーの「ココア」と良き友達のピンクを中心に「これからの村」で繰り広げられる日常をオリジナルストーリーで描いており、アイルーたちの性格設定は可能な限り原作に忠実になっている。 ---2016年の最終巻まで全11巻続いたロングランシリーズ。第8弾は特別編となっており、『MH4』のぽかぽか島が舞台となっている。''ここで初めて『アイルー村』の管理人さんとぽかぽか島の管理人さんはそっくりの別人であることが明確にされた。''((後に『DX』にてゲーム中でも別人であることが明言された。)) ---第9弾以降は『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村DX』に改題しており、主人公がオリジナルアイルーの「ソラ」と『DX』の我らのすけっとアイルー団に交代となった。ココアとピンクもサブキャラとして引き続き登場する。 ---シリーズ終了後も相坂ゆうひ先生は引き続き角川つばさ文庫を中心に『MHX』『MH:W』『MHRise』のノベライズを手がけており、そちらでもオトモアイルーが主役であることが多い。 &br ---- *モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G 【もんはんにっき ぽかぽかあいるーむらじー】 |ジャンル|アイルーライフ|CENTER:&image(airoumuraG1.JPG,https://www.amazon.co.jp/dp/B0050G35GU/,height=160)[[高解像度で見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumuraG1.JPG]] [[裏を見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumuraG2.JPG]] | |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|カプコン|~| |開発元|フロム・ソフトウェア|~| |発売日|2011年8月10日|~| |定価|3,990円(税5%込)|~| |プレイ人数|1人(アドホックモード時1〜4人)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作'' |~| |ポイント|アイルー村を極めた人へ贈る「G級」村おこし&br;新たな施設やアイルーが登場&br;やり込み要素も増え、エンディングからが本番に|~| **概要(G) -2011年4月に発表された、前作『アイルー村』のアッパーバージョン。 --本来は2011年4月に開催される予定だったリアルイベント『モンスターハンターフェスタ'11』の東京大会で存在が発表される予定だったが、同大会の東日本大震災による延期により、公式サイト上での発表になった。 --本家シリーズでも末尾に「G」が付くアッパー版が出ることがお決まりであり、それを踏襲している。 **変更点(G) -セーブデータの連動に『[[MHP3rd>モンスターハンターポータブル 3rd]]』が追加。『MHP2ndG』から本作へアイルー1匹(前作と変わらず)、『MHP3rd』から本作へアイルー2匹連れてこられる。 -シナリオの追加。マイアイルーは長老から「もっとぽかぽか計画」の実行を任され、さらに村を発展させることになる。それに伴い村クエストとイベントも追加された。 -新施設の追加。ほとんどが既存の施設のアップグレード版となる。 #region(close,追加施設の概略) -''ネコ地蔵広場'' --広場の奥に見つかった、新しい広い場所。その名の通り、奥には大きなネコ地蔵が鎮座している。ネコ地蔵は芸術家のセンスによって模様が描き加えられるイベントもある。 --仲間のアイルーを100匹集め、このネコ地蔵を動かし奥にあるものを確かめることが『G』最序盤の目的となる。 --時たまパンフレットを交換した村のマイアイルーが''ふらっとアイルー''としてここにやってくることがある。『MHP3rd』で導入されたふらっとハンターが元ネタのシステムで、話しかけるとそのプレイヤーのプレイ内容を反映した会話が聞ける。 --広場には''マルチヤシの木''を植えられる場所もある。通信プレイで受け取ったパンフレットをヤシの木に登録すると登録した相手との通信プレイの回数によってヤシの木が育ち、その村のマイアイルーがふらっとアイルーとしてやってきた時にもらえるプレゼントが豪華になっていく。 -''温泉'' --ネコ地蔵広場の奥にあった、とってもぽかぽかする温泉。 --日中は湯船に浸かったりはしゃいで遊ぶことができる他、夜になると祭壇の上位版として最も効果の高い宴を開くことができる。温泉の宴ではお疲れ度も回復する。 -''シーサイドキッチン'' --料理長の奥さんであるアニスが切り盛りする、海辺が見える新しいキッチン。 --ここで作れる料理ではお疲れ度は回復できない。そのかわり、後述の職業スキルを上げることができる料理が振る舞われる。 -''遠洋いかだ、プーギー畑、ガーグァ牧場、虫捕りの木、タル爆弾採掘場'' --G級生産施設。それぞれ漁場、畑、牧場、虫捕り場、採掘場に対応する。同じく対応する生産資源が必要になる。 --遠洋いかだとガーグァ牧場以外は1回の採取で複数個のアイテムを入手可能だが、その分生産資源も多く消費する。 --ただし施設ができた当初は波のコンディションやガーグァが集まっていない((牧場のポポやニワトリと違い、ガーグァ牧場のガーグァは村で飼育しておらず、野生のガーグァが遊びにきたところを採取している。))といった理由で採取ができない日が存在する。施設を拡張することで採取できない日が減っていき、最終的には毎日採取できるようになる。 --無印の生産施設についていた施設の管理職のアイルーはG級生産施設には存在せず、対応する職業のアイルーのうち一番職業スキルの高いアイルーがその施設に就く。 #endregion -探検クエストに「G級クエスト」が追加され、それに伴いモンスターとフィールドも増えた。 --本家シリーズでも絶大な人気を獲得した「ジンオウガ」や「ナルガクルガ」の他、「G級」のお約束である亜種モンスターやラスボスとして「巨大なアイツ(&color(#FFF){ラオシャンロン})」も登場する。 -アイルーの総数はNo.127まで増えた。((連動オトモアイルーを除く)) -追加シナリオに入ると「スキルアップの実」とシーサイドキッチンを使用することによってアイルーの職業ごとの「職業スキル」を育てることができ、アイルーの職業をある程度任意に((アイルー毎にどの職業に適性があるかは決まっており、中には一つの職業でしか働けないアイルーもいる。))決めることができるようになる。 --ただし職業ごとの割り当て人数は決まっており、枠からあぶれたアイルーは「フリーアイルー」という形で無所属(つまり無職)扱いになる。 --さらに職業スキルが一定数を超えたアイルーのスキルには「G」のマークがつき、「Gメダル」を渡すことで「G級アイルー」に任命することができる。G級アイルーは探検クエストで強力な「G級提案」を実行できるようになる他、生産職だと村での働きぶりもさらに良くなる。 --Gメダルは一部の村クエストやイベントの報酬のほか、ダウンロード特典やレアアイテムをネコートさんに渡すことでも入手できる。最終的に全てのアイルーをG級にできる数のGメダルを入手できるため、片っ端からG級にしてしまっても構わない。 -メニューに「カルチャーショックリスト」が追加。今までに見たカルチャーショックのうちの一部がマイアイルーのコメントとともに記録される。 -UIの改修。1日の時間を表すメーターはバー型から本家シリーズでもお馴染みの時計型になったほか、ロード画面も大きく変わっている。 ---- **評価点(G) -前作のセーブデータを読み込んで、続きから始められる。プレイに時間がかかるゲームなのでありがたい。 -仲良し度の上限が999ポイントから9999ポイントに増加。より友情を深められる。 --仲良し度を3000まで上げると仲間の色違いの服がもらえる。 ---単なる色違いにとどまらず、色が違うだけでも大きく印象が変わるもの(トマトモチーフがモモになるトマトなど)、やモデル自体が大幅に変わるもの(ツバキやフェンなど)もある。 ---前作ではサイズが合わなくて着られなかった一部アイルーの服もしっかり色違いが用意されている。オシャレの幅も広がった。 -生産施設やアイテム入手回りの改善点。 --新施設では、一度にたくさんのアイテムを採取できる。 --交易も1日に3回まで取引することができるようになった。 --また、新たに本家でもお馴染みの「山菜ジィさん」がたまに村に来るようになり、余っている生産資源を渡すことで別の生産資源に交換してもらえるようになった。 ---ジィさんに5個資源をあげると8個の資源がもらえるため、「虫取りのミツ」や「採掘の油」といった無印では入手数がやや少なかった資源がもらえれば役に立つ。ただし、要求される資源やもらえる資源はランダムなのには注意。 ---なお、生産資源以外の「もえないゴミ」などのアイテムを要求されることもあり、その場合はマタタビ系アイテムや換金アイテムの「極上ドングリ」など役に立つアイテムがもらえる。 -村クエストやイベントも増加。 --新しい村クエストは後述の「ニャンチャレ♪」を含めて57個、イベントは''63個''と大幅に追加された。複数のクエストやイベントからなるストーリー仕立てのものから本筋に関わらないちょっとしたイベントまでその内容は実にさまざま。 --追加施設を作ったピンクやツバキ、ルナなどにまつわる村クエストを始め、バラエティ豊かなイベントが追加された。個性豊かなキャラクターたちの掘り下げに一役買っている。 -やり込み要素の充実。 --『G』編のエンディングを見ると、『MHP3rd』のニャン次郎が村に現れ、ニャン次郎チャレンジ、略して「ニャンチャレ♪」を挑んでくる。 ---「ニャンチャレ♪」にはレアアイテムを大量に渡すものや3頭の大型モンスターに連続で挑むもの、一定以上G級アイルーに任命するなど条件を満たすものなど、一筋縄ではいかないものばかり。心して挑もう。全てクリアすると、ニャン次郎を仲間にできる。 --ギルド内に飾れる工芸品に「トロフィー」が4種追加された。 ---「ニャン次郎までの仲間のコンプリート」「探検クエストの全クリア」「カルチャーショックリストのコンプリート」「プーギーレースの全距離全コースで1位を獲得」という難しい条件を達成すればプレゼントされる。本作を隅々までやり込んだ証であり、最終目標となる。 **賛否両論点(G) -追加パートまでの追加要素がほとんど無い --前作未クリアのセーブデータを読み込んで続きから始めた場合、当たり前だがエンディングを迎えて『G』パートが始まるまでは追加要素に乏しい。 ---本家MHの『G』ではストーリーやクエストといった新要素は前作のエンディングを迎えないと当然利用できないが、システム面での改善点は前作のパートからでも利用できるのが多いのに対して、本作の場合は「仲良し度上限の解放」「交易回数の増加」といったシステム面の改善点も『G』パートが始まらないと利用できない(山菜ジィさんのみ無印パートからでも出現する)。これらは『DX』でも『G』パートに突入しないと利用できないため、無印パートのゲームバランスを崩さないための配慮という可能性もある。 ---一応、前作のクリア条件を最低限達成した状態でいきなり追加パート開始から始めることのできる救済処置はある。ただし取扱説明書では新規プレイヤーは最初から始めることを推奨している。 **問題点(G) -プーギー畑のプーギーのコンプリートが難しい --プーギー畑で採取を手伝ってくれるプーギーは5種類おり、セーブデータ一つにつき1匹が仲間になる。 ---問題は残りのプーギーだが、仲間にするには通信プレイでそのプーギーがいる村に遊びに行く必要がある。 ---つまりソロプレイではコンプリート不可能。幸いにも一つの村に全てのプーギーが揃っていればその村に遊びに行けば全員が仲間になるが、そこまでやりこんでいるユーザーも稀有である。 ---なお、手伝ってくれるプーギーは最初のプーギーで固定となる。 -スキルアップの実の問題 --職業スキルの育成に使う「スキルアップの実」は、採取運最大だと広場にある木から1個落ちているのが拾える他、G級生産施設ならどの施設でもお構いなしに入手できる。 --この施設からの入手がツッコミどころ満載かつ少し厄介。虫捕りの木から落ちてくるのはわかるが、本来は木の実なのに畑に埋まってたりガーグァの体から取れたり''洞窟を爆破したら出てきたり海の底から釣れたりする''。 ---不自然な絵面だし、その施設でしか採れないアイテムの入手の邪魔にもなる。そんなに確率が高いわけではないが… -前作の収集要素の一部、「楽譜」や「展示品」は新規に追加されなかった。 ---- **総評(G) 施設やクエスト、アイルーの追加、UIの改善等、順当なパワーアップを果たした、G級の『アイルー村』。~ しかし最初から始めてもいきなり本作の目玉要素が使えるわけではなく、前作と代わり映えがしない。ここは前作のアッパー版という特性上、仕方ないことである。~ 一方追加パートでは新たなアイルーやイベントも増え、ボリュームは『G』の名に恥じないものとなった。前作をエンディングまで楽しめた人ならば問題なく楽しめる、つまり''アイルー村を極めた人''に贈る一作である。もちろん、本作から新規で初めて大ボリュームの村おこしをのんびりと楽しむのも大いにアリ。 ---- **余談(G) -本作はMHシリーズでは後にも先にも初となる、二週間の''発売前倒し''が行われた。MHシリーズといえば何かと発売延期が多かったシリーズであり、異例中の異例である。 --スタッフ曰く「開発が順調に進んでおり、早くファンの皆様に楽しんでいただきたいため」とのこと。 -本作発売の1年後の2012年7月19日には、更なるスピンオフ作として『[[アイルーでパズルー]]』が発売された。詳しくは当該記事を参照。 --さらに、その1年後の2013年夏には本作で遊べるプーギーレースをベースに3D体感レースゲームにしたアーケード作品『[[モンハン日記 プリプリプーギーレース]]』が稼働開始した。こちらも当該記事を参照。 &br ---- *モンハン日記 ぽかぽかアイルー村DX 【もんはんにっき ぽかぽかあいるーむらでらっくす】 |ジャンル|アイルーライフ|CENTER:&image(airoumuraDX1.jpg,https://www.amazon.co.jp/dp/B00YOKU7AU/,height=160)[[高解像度で見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumuraDX1.jpg]] [[裏を見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6207&file=airoumuraDX2.jpg]] | |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |発売元|カプコン|~| |開発元|フロム・ソフトウェア|~| |発売日|2015年9月10日|~| |定価|3,990円(税5%込)|~| |プレイ人数|1人(ローカルプレイ時1〜4人)|~| |セーブデータ|2個|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|3DSに帰ってきたアイルー村&br;『MH4G』の要素も登場&br;難易度が緩和され、さらにフレンドリーに|~| **概要(DX) -2015年5月に開催されたリアルイベント『モンスターハンター ハンターの集い2015』にて、『[[モンスターハンタークロス]]』と同時に発表された、3年ぶりとなるアイルー村シリーズの久々となる作品。シリーズ初の任天堂機での発売となる。 --『G』をベースとしたアッパー移植であり、ハードの特性に合わせたUIの改修や追加要素が盛り込まれた。 **変更点(DX) -『G』からのセーブデータ引き継ぎは不可能になり、同時に新規データで『G』パートから始めることもできなくなった。 --『無印』『G』をぶっ通しで攻略する配慮として、ほとんどのアイテムやPPの要求量が半減された。詳細は評価点に記述。 -セーブデータ連動内容が変更。『[[MH4G>モンスターハンター4G]]』のすれちがいデータを読み込み、オトモアイルー本人を仲間にすることはできないが筆頭オトモの像を村に設置できる。 --名前や毛並みが反映されるのは『G』同様で、調べることで初回はPPや生産資源を受け取ることができるほか、ギルドカードのデータを反映した文章を読むことができる。 --オトモアイルー本人は仲間にできなくなったが、装備の服は探検クエストを進めることで引き続き入手ができる。また、オトモアイルーが削除された分後述のとおり新アイルーが4匹増えているのでアイルーの総数自体は変わらない。  -新施設「''こもれびの巣''」の追加。探検クエストに新たに配置されたモンスターの卵を孵して、モンスターの赤ちゃん、''モンスターベビー''を飼育することができる。 --ベビーはベビークック、ベビーレウス、ベビーティガの3種。 --『G』のネコ地蔵広場にあった「マルチヤシの木」は「すれちがいヤシの木」と名前を変えてこちらに移動し、すれちがい通信で受け取ったのパンフレットも植えられるようになった。またふらっとアイルーもここに来るようになり、モンスターベビーも「ふらっとベビー」としてやってくることがある。アイルーとベビーではもらえるアイテムが異なる。 -すれちがい通信に対応。お互いの村のパンフレットを送受信できる。 -コラボダウンロードクエストの総入れ替え。ダウンロードメニューは廃止され、新アイルー「郵便屋」からいつの間に通信で受け取る形になった。 --任天堂ハードということで、[[マリオ>マリオシリーズ]]や[[たぬきち>どうぶつの森シリーズ]]とのコラボ衣装も存在する。 --3DSのネットワークサービス終了に伴い、''いつの間に通信によるコンテンツの受け取りは2024年4月9日に終了した。''([[参考>https://www.capcom.co.jp/support/faq/information_info2023_0263262.html]]) -一部セリフにおいて、システム上重要な単語の後に括弧書きする形でふりがなが振られるようになった。 ---- **評価点(DX) -''全体的なPP/アイテム要求量の緩和''。 --前述の通り、施設の設置や拡張に必要なPPや、アイルー紹介所で要求される一部アイテムが''約半減''している。((村クエストの要求アイテム、宴や工芸品などのショップの料金は『G』据え置きである。)) ---これが顕著に現れているのが『無印』の問題点として挙げられている小ギルドの建設。原作では2000PP必要だったのが1000PPに緩和され、さらに長老からのおこづかいは減っていないまま500PPもらえるので、実質500PPで建てられる。さらに、『MH4G』の引き継ぎを利用すると別途500PP貰えるので、苦労せずにギルドを建設できてしまう。 --その他、例えばトレニャーを紹介してもらうアイテムのひとつ「鉄鉱石」99個が50個に半減しているなど、アイルー紹介所の要求量が多かったアイテムも減っている。これにより、かなり快適に進むようになった。 -タッチパネルによる操作性の改善。 --『[[MH3G>モンスターハンター3G]]』同様、3DSのタッチパネルを活かして、操作がより快適になっている。 --下画面には常に村のマップが表示されており、各施設のアイコンをタッチすると施設名が表示され、もう一度タッチするとそこに潜り移動をすることができる。 ---『G』まではいちいちメニューを開かないといけなかった上、頻繁に使う操作だった潜り移動が簡単に使えるようになったのは非常に便利。地味ながら長屋1階への移動だとメニューからの移動の場合は長屋の入り口に移動するのだが、タッチ移動の場合はネコバァの目の前に移動するなど、遊ぶ上で便利な場所が移動地点に指定されているのも嬉しい。 --マップの右上のボタンでいつでもヘルプを呼び出すことができる他、右下のアイルーボタンをタッチすると、マイアイルーが大きく表示される「マイアイルー画面」になる。 ---マイアイルー画面のマイアイルーは上画面と連動しており、自由な角度でマイアイルーを見ることができる他、仲間の隣に立ってマイアイルーをタッチするとその仲間の仕草や表情を''モノマネ''できるという遊び要素も。((『無印』で服を着られなかった一部の特殊アイルーはモノマネできずにマイアイルーが首をかしげるが、『無印』で服を着られなかった1匹であるネコートさんはモノマネ可能。)) -かわいらしいモンスターベビー。 --モンスターベビーは対象のモンスターと戦う前に配置されている[[卵を持って帰り>モンスターハンター ストーリーズ]]、新施設「こもれびの巣」で孵化させ、触れ合ったりプレゼントをあげて仲良し度を深めることができる。 --仲良くなったモンスターベビーはかわいらしい仕草をマイアイルーに見せてくれるほか、時たま情報屋と一緒にお出かけしてお土産話を聞かせてくれたりお土産を持ってきたりしてくれる。 --このお土産話も『MH4』など他作品に登場した場所に行ったり、ベビーのパパやママに会いに行った時のエピソードが語られたりと、モンハンの世界観を広げるのに一役買っている。 --たまに芸術家がいたずらをして、ベビーにおめかしをさせていることもある。亜種や希少種、他のモンスターのカラーリングになったり、タキシードやリーゼントでおめかししたりと、どれもかわいらしい。 -違和感なく溶け込んでいる追加要素。 --オトモアイルーを仲間にできなくなった代わりに、『MH3G』から登場して大人気で本作でもすれちがい通信を担当する「郵便屋」に加え『[[MH4>モンスターハンター4]]』に登場した我らの団に憧れて同じ服装をしている「団長」「看板娘」そしてレギオスネコ装備を身につけた「レギオス」からなる「我らのすけっとアイルー団」が新たに仲間に加わった。 ---「すけっとアイルー団」はそれぞれ探検家、音楽家、ハンターと、序盤に不足しがちでPP稼ぎや探検クエストにて有用な職業に就いており、しかも最序盤に仲間になるので名前通りお助けキャラとしての側面が強い。単純に、シリーズの人気キャラの服を着られるようになったのも嬉しい。 --探検クエストには「ゴア・マガラ」と「セルレギオス」の4シリーズの看板モンスター2頭が追加。やはり2Dでの攻撃の再現度は見事。 ---『MH4』においてはオトモアイルーは狂竜ウイルスに感染しなかったが((『MHX』で登場したニャンターはハンター同様狂竜ウイルスに感染する。))本作のゴア・マガラの鱗粉攻撃を喰らってもアイルーはその場で怒るだけ(少し凶暴な気分になっている?)など、世界観を守るのも忘れていない。 **賛否両論点(DX) -『G』からのセーブデータの引き継ぎができない。 --ハードもハードメーカーも違うので、仕方ないことである。前述のように、ぶっ通しで攻略することへの配慮として要求アイテムの半減などはなされている。 --また、『G』まではメモリーカードの容量が許す限りセーブデータを作成できたのだが、本作では3DSの仕様上仕方ないとはいえ2個に固定された。3DSにおけるモンハンシリーズはセーブデータ数が3個が基本なのでやや少なく感じる。 -ストーリーも『G』のままでほぼ変わらない。 --これも移植である特性上仕方がない。原作の良さも損なっていないので、安心して遊ぶことができる。 --追加アイルー関連やモンスターベビー関連でイベント自体はさらに増えている。 -ダウンロード衣装の総入れ替え。 --『G』までのダウンロードクエストの報酬の服などはレウスネコ装備などの本家コラボのものとクリスマスなどの季節もののオリジナル衣装を除いて全てリストラされ、新しいものに入れ替わった。 ---[[トロクロ>どこでもいっしょシリーズ]]などメーカー的に仕方ないものはともかく、ファミ通や電撃など引き続きコラボしているコラボ先の服もデザインが変更されており、「前のデザインが良かった」という人には寂しい点である。また、ハローキティ関連の工芸品も削除されている。 **問題点(DX) -プリレンダムービーやプーギーレースの立体視対応が中途半端。 --プーギーレースはもともと2.5D表現を採用したミニゲームのため、3Dボリュームを最大にしても微妙な飛び出し具合になる。 -先述のモンスターベビーのおめかしはランダムで発生するイベントのため、自由に見た目を変えることができない。 -非常に細かい点だが、リオレウスの口内など一部モデルが3DSに最適化できていないのか、ポリゴンが飛び出している箇所がある。 ---- **総評(DX) かわいいモンスターベビーや当時の本家最新作『MH4G』の要素など新たな要素の追加にとどまらず、要求アイテムの半減やタッチパネルによる直感的な操作、ふりがな追加などによりゲーム全体の快適さが増し、万人におすすめできる良移植となった一作。~ モンスターベビーなど新しい要素以外は代わり映えはしないが、作り込まれた原作の良さを大事にし、更なるブラッシュアップが施されている。原作の大ファンや近年の作品で新しくモンハンシリーズに入った新規のファンはもちろん、原作を途中で投げ出してしまった人ももう一度よりやさしくなった村おこしを始めてみてはいかがだろうか。~ 個性豊かで魅力的なアイルーたちが待っているニャ。 ---- **余談(DX) -モンスターベビーには「ポポミルク」系アイテムをあげることで仲良し度が大きく上昇するが、ベビークックのみ「オオナナホシ」をあげても大きく上昇する。 --これはイャンクックは元々昆虫を好んで食べるモンスターであるため。芸が細かい。~ ただし「オオナナホシ」は採取運★3でないと入手しづらい上に、性格が「おとこのこ」や「おんなのこ」のアイルーにも喜ばれるアイテムであるため、ベビークックにあげる機会がなかったというマイアイルーも多いのでは? -ベビークックのおめかしの中に『[[MHF>モンスターハンター フロンティア オンライン]]』に登場する「グーク」そっくりのものがある。当時としては珍しいCS機作品におけるフロンティア要素だった。 -モンスターベビー関連のイベントに『MH4』の「チコ村」が登場するが、「チコ''の''村」と名前を誤植されてしまっている。「[[モガの村>モンスターハンター3]]」と混同してしまったのだろうか? -『MHX』に本作のすれちがいデータを読み込ませると、本作のベビーティガを模したオトモアイルーの装備などを受け取ることができる。後に『MHP3rd』のマイアイルー装備を入手できるイベントクエストも配信された。 --先述の通り、本シリーズではアイルーが12匹束になってかかっても大型モンスターを倒すことはできないのだが、同作で登場したオトモアイルーを操作できる新システム「ニャンター」では''アイルー単独で大型モンスターの討伐が可能''。やろうと思えばマイアイルーの姿で大型モンスターを狩猟することもできる。 --また、同作では交易先に「ぽかぽかファーム」という、アイルーが経営している農場が登場する。本作を意識したファンサービスだろう。 -『[[バッジとれ~るセンター]]』で、本作のアイルーやモンスターのバッジが配信された。

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