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*パカパカパッション 【ぱかぱかぱっしょん】 |ジャンル|音楽|&amazon(B000069RT5)| |対応機種|アーケード(SYSTEM12)&br()プレイステーション|~| |開発元|プロデュース!|~| |発売元|ナムコ|~| |稼働開始日|無印:1998年11月|~| |プレイ人数|1~2人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|コミカルなキャラクターが踊る対戦音ゲー&br()ユニークだがボタンが少なくとっつきやすい判定システム&br楽曲をパート別に分けて譜面を作る独特の構成&br()曲数は少ないが、ハズレ曲がほとんどなくいずれも高評価&br()Perfect以外は失敗に等しい厳しい判定|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -数少ない汎用筐体で稼動する音ゲー。リズムに合わせて4つのボタンを叩き、1対1で演奏の精度を競う対戦型の音ゲーである。 -1人プレイ時はCPUに勝つことで次のステージに進むことができる。2人プレイ時は対戦に加えて、協力型のモードも選択可能。 **特徴 -動いているノーツが判定ラインに重なったタイミングで指示されたボタンを押す従来の音ゲーとは違い、本作では''判定ライン自体が動く。'' --押さなければならないボタン(譜面)が先に表示されており、そこに動いてきた判定ラインが重なったタイミングでボタンを押すというルールになっている。 ---ボタンは赤/青/黄/緑の4種類。それぞれの色が楽器の音色に対応するため、「ドラムは基本赤と青で、補助的に黄と緑が入る」といった色ごとの特徴もある。 --このように他の音ゲーと比べて譜面の見方が特殊で、さらに判定がかなり厳しい為慣れない内は難しい。 --なお、ボタン配置が重なることはないため、他の音ゲーで良く見られる「同時押し」の概念は存在しない。 -とはいえ、ボタン数の少なさからか初見でもとっつきやすいゲームに仕上がっている。本当の音ゲー初心者向けに、2ボタン(赤/青)のみのモードも存在している。 -判定は良い順にperfect(金)⇒good⇒nice(緑)。誤打とボタン指示をスルーした場合はmiss(紫)。 --『2』以降、goodのみ早すぎた場合(赤)、遅すぎた場合(青)で色が変わる。 --点数加算はgoodが100点、niceが10点。perfectのみperfectを出し続ける(コンボ)ことで点数が変動し、200⇒400⇒600⇒800点まで上がる。 ---殆どの音ゲーは「完全なミス判定さえ出さなければ、点数こそ下がるもののコンボ自体は継続される」仕様だが、本シリーズは''「perfect以外の判定をどれか1つでも出した時点で、ボタン自体は正しく押せていた場合でもコンボが途切れる」''という仕様となっている。 --また、曲の終了後には各判定別の回数とは別に「perfect率」が表示される。これは読んで字のごとくperfect判定のみを全判定数で割った百分率であり、goodやniceは一切加算されない。 ---perfect率の計算は小数点以下切り捨てなので、missはおろか''niceやgoodをひとつでも出した瞬間perfect率100%は達成不可能となる。'' -プレイは基本的には常に1vs1の対戦形式。画面左端と右端に各プレイヤーの譜面が縦に表示され、その間に「チップ」が積まれるエリアがある。 --背景には選択したキャラクターが踊る映像が流れる。 --perfect判定を出すと相手のチップが溜まり、自分のチップが減る。曲が終わった段階でperfect率に応じてチップ量が補正され、最終的にチップ数がより少ない側のプレイヤーの勝利となる。 ---チップを相手に送る方法は「perfect判定を多く出す」若しくは「perfect判定を連続で出す」の二種類のみ。点数と同様にgoodやnice判定を出しても攻撃は発生しない。 --チップにはボーダーラインが設定されており、このラインを超えてチップが溜まった状態が一定時間続くとその時点で譜面がストップし敗北確定。 ---CPUとの対戦でも例外ではなく、弱いCPUと対戦すると途中で相手のパートが止まることがある。 -曲の方向性としてはディスコやハウス、90年代初頭のポップス風の楽曲が多め。今なら懐かしさを感じられる作風になっている。 **評価点 -コミカルなキャラデザイン --初心者受けがとても良く、人気を博していた。 --ポリゴンで描かれた頭身低めの可愛いキャラが、小気味良くダンスをするのを見ているだけでもなかなか楽しい。 #region(キャラクター説明) -プリカ --ピンク髪のうさ耳少女。担当パートは1・2ではブラスとキーボード、SPではメロディで固定。 --メロディラインを担当することが多く、全体的に譜面の難易度は低め。~ しかし例外的にブラスを担当する曲(他のキャラがメロディを担当している曲)は難易度が高いことも。 -ミルカ --茶髪にサングラスをつけた少女。担当パートはキーボードを始めシンセ・ギター・ベース等多彩。 ---何故か1Pと2Pのカラーが逆。後のバージョンアップ版では修正された。 --担当楽器が多いこともあり、難易度は様々。後述する家庭版移植で追加された楽曲「Camel」では実質メロディも担当している。 --ミニスカート着用で、バージョンアップ版のキャッチコピーでもそれをアピールしている。%%ステージによっては見えちゃダメなものが見えます。%% -コーク --青いつんつん頭にヘッドホンをつけた少年。担当パートはギターをメインにベースやシンセもこなす。 --女性2名と比較すると高難度な譜面が多い。例外的にバージョンアップ版での収録楽曲「Quainder Oui」では実質メロディ担当で難易度は低め。 -ゲロッパ --アフロロボ。担当パートはドラム固定。 --基本的には高難易度担当。ドラムという事で、案の定物量も多い。 --後述する『[[CHUNITHM]]』にジャケットアートとして登場している。 #endregion -譜面の数 --収録曲数が少ない代わりに各楽曲に4種類のパートがあり、しかも各パートごとに専用の譜面、音源があり同じ曲でも演奏するパートが違う。 ---メロディとドラムに加え、ギター・ベース・キーボード・シンセ等から選択。(楽曲ごとに演奏可能なパートは異なる。) --他の音ゲーのように難易度だけでなく演奏感まで譜面ごとでガラリと変わるのが大きな違いであり特長。しかも上級者向けモードでは4パートそれぞれに別バージョンの譜面が用意され1曲だけで8譜面も収録されている。 -秀逸且つ高評価な各楽曲のクオリティ --後述するバージョンアップ版での収録曲も含め、ほぼ全ての収録曲に対して「シリーズ屈指の名曲」とする意見が存在している程である。 --初代初出の楽曲で特に人気が高いのは「Escape」と「Blue Noise」、そして「XL techno」。 ---「Escape」は素直なリズムと譜面を有しており、チュートリアル曲よりも初心者が本作に慣れるのに最適な楽曲となっている。一方「Blue Noise」「XL techno」はどちらも本作最高難度曲なので、覚悟を持って挑まれたし。 **賛否両論点 -音ゲーでも屈指の厳しい判定 --概要でも述べた通り、とにかく判定が厳しい。perfect判定は3フレーム=1/20秒と厳しく、他の音ゲーならCOOLやGREATを貰えるレベルの精度でもgood判定やnice判定を貰ってしまう程。 --特徴の項を読んでいただければ分かる通り、本シリーズにおいては事実上「&font(red){perfect判定以外は全て失敗に等しい}」と言っても過言ではない。 ---good(nice)とmissの違いは100(10)点入るかどうかだけ。微々たる点数であり、コンボが途切れる&相手からチップを貰ってしまうという両判定共通の影響のほうが遥かに大きい。 --とはいえ、その難度ゆえにコアなファンを生み出したのも事実。「敢えてチップを送りつける機会が最も少ないプリカを選び、完璧な精度のプレイで相手ゲロッパ使いを粉砕する」なんてプレイヤーもいるそうな。 -システムの都合上生まれてしまった若干のキャラ格差 --具体的には物量が多く、それだけ相手にチップを送りつける機会の多いコークやゲロッパが有利。 ---当然だが、このキャラ格差は「物量譜面でもperfect判定を連発できるだけの力量がある」という事が大前提。good・nice判定が混ざってしまう中途半端な腕前では逆にチップを大量に貰ってしまい、返り討ちにされる恐れもある。 **問題点 -収録曲数の問題 --各楽曲に4~8種類のパートと専用譜面、専用音源を用意するという手間の弊害か、1作の収録楽曲は6~9曲程。他ゲーと比較するまでもなく純粋に少ない。 ---一方で上級者向け譜面では1曲フルを遊べるという、他ゲーでは中々見られない特徴もある。プレイ時間は長くやりごたえは十分。 -対戦型音ゲーとしての弊害 --1人プレイで相手がアウトになってしまうとそのパートの音が無くなってしまうので、純粋にプレイし辛くなってしまう。 -あまり機能していない難易度表記 --パートごとに「初級」「中級」「上級」という風にある程度の難易度が表記されているものの、中には上級表記のギターパートが一番簡単な「Escape」等もあり、気休め程度にしかなっていない。 --バージョンアップ版では改善どころか輪をかけてひどくなっており、『2』の裏キャラは譜面の内容関係なく「超上級」表記、『SP』の楽曲「Navigator -A.H.P.Remix-」の裏シンセパート(上級表記)が裏ギター及び裏ドラム(共に超上級)より遥かに難しい…等、はっきり言って機能していない。 **総評 「収録曲が少ない」という音ゲーとして致命的な欠点と、「厳しすぎる判定」という初心者を遠ざけかねない要素。 この二つを有しながらも、前者を汎用機体ゆえの遊びやすさ、楽曲それ自体のクオリティの高さと譜面の数、そして魅力的なキャラデザインで補い~ プレイヤーがやりこみやすい環境を整えることで後者を「挑戦し甲斐のある難易度」へと昇華させた意欲的な作品である。 レトロゲーゆえに長年プレイ環境は限定されていたが、近年はこれまでの環境と比べると遊ぶ為の手間も緩和されつつある。~ 興味を持ったなら是非挑戦してみてほしい。 ---- **家庭用移植 -1999年6月にPS向けの家庭用移植作品が発売された。発売元は開発元と同じプロデュース。 --家庭用ではアーケード収録曲のMixバージョン(譜面が異なる)の他、オリジナル曲を4曲も収録。 ---家庭用オリジナル曲では、特に「Flaoted Calm」の人気が高い。後のバージョンアップ版でもリミックス版の楽曲が収録された。 --ちなみにこの家庭用版は30fps(1/30秒で1単位)で動くのだが、アーケード版本来の動作速度は60fps(1/60秒で1単位)。この為、perfect判定である3フレーム=3/60秒という判定時間を再現できていない。結果としてperfect判定が30fpsでの1フレーム=1/30=2/60秒となってしまい、ただでさえシビアなアーケード版から更に1.5倍も判定が厳しくなってしまった。 --デベロッパーであるプロデュースが既に業務停止による会社組織の解散等といった事情もあり、現在はバージョンアップ版の家庭用移植作品共々プレミア価格がついてしまっている。 **バージョンアップ版 -1999年7月に『パカパカパッション2(以下『2』と表記)』が、そして1999年12月に『パカパカパッションSpecial(以下『SP』と表記)』が稼動した。 --『2』以降は裏キャラクターとして下記4名が新たに登場。隠しキャラ故か、初代からの続投組と比べるとプロフィールが簡素。 ---実装当初の『2』では裏キャラクターの譜面は全て超上級表記となっており、また一部楽曲ではミラー譜面での水増しも見られた。『SP』ではミラー譜面が削除され、更にちゃんと初級~超上級まで難易度表記がされるようになっている。 #region(裏キャラクター説明) -セリカ --プリカの裏キャラ、インディアン少女。%%某音ゲーのツインテール少女は関係ありません。%% --メロディパート故にノーツを増やしづらいからか『2』では最もミラーが多かった。『SP』でも超上級は少ないものの、「Lips XTC -Sorist Remix-」ではメロディパートとは思えない難易度を誇る。 -マリカ --ミルカの裏キャラ、チャイナ服少女。%%某ビタースウィーツのキーボード担当の子は関係ありません、奇しくも担当楽器は一緒だけど。%% --ミルカ同様譜面での難易度の差が激しい。ちなみに『SP』では上級表記の「Navigator -A.H.P.Remix-」の難易度が超上級表記のファンタ・ゲロッパZより遥かに難易度が高い。 -ファンタ --コークの裏キャラ、ニット帽を深く被った少年。%%名前の由来は恐らく国民的炭酸飲料。%% --コークと同じく全体的に高難易度気味。中でも『SP』の「FLOATED CALM -Miss Mix-」はギターパートの音量の小ささから屈指の高難易度譜面といわれている。 -ゲロッパZ --ゲロッパの裏キャラ、こちらはモヒカンロボ。%%他の3人に比べて名前安直過ぎるだろ、とは言わないであげよう。%% --大抵の曲で最高難易度を誇る。「XL Techno -More Dance Remix-」の担当パートをクリアできたらあなたもパカラー。 #endregion -『2』『SP』収録曲のクオリティも、初代パカパカパッション(以下『無印』と表記)に負けず劣らずのハイレベルっぷり。 --特に人気が高いのは「Navigator((『2』収録。『SP』にはアレンジ版が収録されている。))」。他にも「PRIVATE SERVICE」「JET」辺りが人気曲か。 --但し、『[[beatmania>beatmaniaシリーズ]]』などのお約束である「旧バージョンの楽曲を収録」という仕様がない。 ---『無印』の楽曲を『2』『Special』で遊ぶことは不可能。故に現在でも稼動させている店舗では、切り替え式や複数筐体で稼動させる等の対応をしていることが多い。 -『2』『SP』ではコンボ数状況でキャラにエフェクトがかる演出があるが、その演出が原因で処理落ちが起きる不具合が確認されている。 --特に『SP』の楽曲「Burn on to Karie」で起きやすい。 -『2』『SP』もPS向けの家庭用移植が為されている。『2』は『無印』と同様プロデュースによる自社発売、『SP』は発売直前に業務停止の憂き目に遭ったプロデュースからサイバーフロントが発売元を引き継いでいる。 --上述したアーケード版と家庭用版の動作速度の違いによる問題は残念ながら解決できておらず、こちらは30fpsでの2フレーム=2/30=4/60秒という若干ゆるやかな難易度になってしまっている。 **余談 -音ゲー全盛期に製作されたが、汎用筐体で稼動しているということもあり、未だに現役で稼動中のゲームセンターもある。 --しかしながらレトロゲー故に限られた店舗でしか稼働しておらず、更に経年劣化による撤去も進んでおり、稼動している筐体は極めて貴重。 -実は、本作及びバージョンアップ版の収録曲には、ゲーム中絶対に演奏できないパートがある。 --たとえば『2』の隠し楽曲「PRIVATE SERVICE」では、バックで目立っているブラスパート・ピアノパートの担当キャラがいないため演奏不可能。 -2011年3月25日から2018年2月1日まで、シリーズ作品がゲームアーカイブスで配信されていた(メーカーはKEMCO)。 --配信開始から僅か1週間ほどで人気ランキング3位にランクイン。''「これだけの為にPS3を買った」''という報告まで見られた。それだけ根強いファンの需要があったのだろう。 --ただし、ゲームアーカイブスではエミュレーターの都合で多少の遅延が発生する。判定の厳しい本作で遅延が発生するのはかなり致命的だが、PS3やPSVitaTVならばモニター側のゲームモード等で調整してやれば違和感を感じない程度には遅延を軽減できる。PSVitaは…まぁ、その、がんばれ。 --2018年2月2日を以て全作品の配信が一旦終了したものの、同年5月23日から配信元がガンホー・オンライン・エンターテイメントに変わった形で再開された。 -一部楽曲はセガの音ゲー『[[CHUNITHM]]』にも収録されている。 --稼動初期から『無印』の楽曲「Blue Noise」と『SP』の楽曲「JET」が収録されており、更にバージョンアップで『無印』の楽曲「XL TECHNO」と同曲のアレンジ版「XL TECHNO -More Dance Remix-」、『2』の隠し楽曲「PRIVATE SERVICE」、そして『無印』家庭用版の楽曲「FLOATED CALM」が追加された((何故か「XL TECHNO」「FLOATED CALM」の2曲は本作収録時と異なり、全て大文字での曲名表記となっている。))。いずれも上述通りの人気曲の為本作ファンを大いに喜ばせたという。 --収録楽曲のうちいくつかには、イレギュラーな難易度の譜面も用意されている。 ---JETには現状一部の楽曲にしか与えられていない最高難度ULTIMAが用意されており、高得点でクリアできれば『SP』での同曲楽曲バナー左上に小さく記されていた「1回100円」を称号として入手できる。 ---XL TECHNO -More Dance Remix-には%%CHUNITHM公式公認ク○譜面こと%%WORLD'S ENDが用意されている。同曲MASTER譜面のノーツを2分割したという単純ながらも凶悪な内容となっており、元々同曲MASTERがひたすら高速交互押しを繰り返す超個人差譜面というのもあって、いくら公式公認○ソ譜面でもこの内容は許されないという旨の悲鳴を量産しているとかいないとか。 ---現在は遊べなくなってしまったが、「Blue Noise」にもWORLD'S ENDが用意されていた。その内容は本作における「Blue Noise」各パートの譜面を引用している、というもの。更に楽曲後半からは%%公式公認ク○譜面の名に恥じない%%驚きの原作再現ギミックも仕掛けられている。 --これら楽曲を選曲した上で特定の条件を満たすと「パカラー」「パカリスト」「ゲロッパZ」といった称号が手に入る。パカラー(要はシリーズファン)を自称するのであれば、是非とも取得しておきたい。 --一部パカラーの間では、次に収録される可能性が高い曲は『2』家庭用版収録曲の「Coyote」ではないかと予想されているとかいないとか…%%それはそうと「Escape」「Navigator」の収録マダー?%% //-[[アンサイクロペディアの本作の記事>https://ja.uncyclopedia.info/wiki/%E3%83%91%E3%82%AB%E3%83%91%E3%82%AB%E3%83%91%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3]]は珍しく''殆ど本当のことしか書かれていない。'' //--ルーデル閣下ほど突飛な真実ではないが、本作が長年に亘って愛され続ける程素晴らしいユーモアに満ちた作品である、という事だろう。…多分。 //わざわざ特筆すべきことでもないのでCO
*パカパカパッション 【ぱかぱかぱっしょん】 |ジャンル|音楽|&amazon(B000069RT5)| |対応機種|アーケード(SYSTEM12)&br()プレイステーション|~| |開発元|プロデュース!|~| |発売元|ナムコ|~| |稼働開始日|無印:1998年11月|~| |プレイ人数|1~2人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|コミカルなキャラクターが踊る対戦音ゲー&br()ユニークだがボタンが少なくとっつきやすい判定システム&br楽曲をパート別に分けて譜面を作る独特の構成&br()曲数は少ないが、ハズレ曲がほとんどなくいずれも高評価&br()Perfect以外は失敗に等しい厳しい判定|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -数少ない汎用筐体で稼動する音ゲー。リズムに合わせて4つのボタンを叩き、1対1で演奏の精度を競う対戦型の音ゲーである。 -1人プレイ時はCPUに勝つことで次のステージに進むことができる。2人プレイ時は対戦に加えて、協力型のモードも選択可能。 **特徴 -動いているノーツが判定ラインに重なったタイミングで指示されたボタンを押す従来の音ゲーとは違い、本作では''判定ライン自体が動く。'' --押さなければならないボタン(譜面)が先に表示されており、そこに動いてきた判定ラインが重なったタイミングでボタンを押すというルールになっている。 ---ボタンは赤/青/黄/緑の4種類。それぞれの色が楽器の音色に対応するため、「ドラムは基本赤と青で、補助的に黄と緑が入る」といった色ごとの特徴もある。 --このように他の音ゲーと比べて譜面の見方が特殊で、さらに判定がかなり厳しい為慣れない内は難しい。 --なお、ボタン配置が重なることはないため、他の音ゲーで良く見られる「同時押し」の概念は存在しない。 -とはいえ、ボタン数の少なさからか初見でもとっつきやすいゲームに仕上がっている。本当の音ゲー初心者向けに、2ボタン(赤/青)のみのモードも存在している。 -判定は良い順にperfect(金)⇒good⇒nice(緑)。誤打とボタン指示をスルーした場合はmiss(紫)。 --『2』以降、goodのみ早すぎた場合(赤)、遅すぎた場合(青)で色が変わる。 --点数加算はgoodが100点、niceが10点。perfectのみperfectを出し続ける(コンボ)ことで点数が変動し、200⇒400⇒600⇒800点まで上がる。 ---殆どの音ゲーは「完全なミス判定さえ出さなければ、点数こそ下がるもののコンボ自体は継続される」仕様だが、本シリーズは''「perfectでしかコンボカウントされず、それ以外はすべてコンボが途切れる」''という仕様となっている。 --また、曲の終了後には各判定別の回数とは別に「perfect率」が表示される。これは読んで字のごとくperfect判定のみを全判定数で割った百分率であり、goodやniceは一切加算されない。 ---perfect率の計算は小数点以下切り捨てなので、missはおろか''niceやgoodをひとつでも出した瞬間perfect率100%は達成不可能となる。'' -プレイは基本的には常に1vs1の対戦形式。画面左端と右端に各プレイヤーの譜面が縦に表示され、その間に「チップ」が積まれるエリアがある。 --背景には選択したキャラクターが踊る映像が流れる。 --perfect判定を出すと相手のチップが溜まり、自分のチップが減る。曲が終わった段階でperfect率に応じてチップ量が補正され、最終的にチップ数がより少ない側のプレイヤーの勝利となる。 ---チップを相手に送る方法は「perfect判定を多く出す」若しくは「perfect判定を連続で出す」の二種類のみ。点数と同様にgoodやnice判定を出しても攻撃は発生しない。 --チップにはボーダーラインが設定されており、このラインを超えてチップが溜まった状態が一定時間続くとその時点で譜面がストップし敗北確定。 ---CPUとの対戦でも例外ではなく、弱いCPUと対戦すると途中で相手のパートが止まることがある。 -曲の方向性としてはディスコやハウス、90年代初頭のポップス風の楽曲が多め。今なら懐かしさを感じられる作風になっている。 **評価点 -コミカルなキャラデザイン --初心者受けがとても良く、人気を博していた。 --ポリゴンで描かれた頭身低めの可愛いキャラが、小気味良くダンスをするのを見ているだけでもなかなか楽しい。 #region(キャラクター説明) -プリカ --ピンク髪のうさ耳少女。担当パートは1・2ではブラスとキーボード、SPではメロディで固定。 --メロディラインを担当することが多く、全体的に譜面の難易度は低め。~ しかし例外的にブラスを担当する曲(他のキャラがメロディを担当している曲)は難易度が高いことも。 -ミルカ --茶髪にサングラスをつけた少女。担当パートはキーボードを始めシンセ・ギター・ベース等多彩。 ---何故か1Pと2Pのカラーが逆。後のバージョンアップ版では修正された。 --担当楽器が多いこともあり、難易度は様々。後述する家庭版移植で追加された楽曲「Camel」では実質メロディも担当している。 --ミニスカート着用で、バージョンアップ版のキャッチコピーでもそれをアピールしている。%%ステージによっては見えちゃダメなものが見えます。%% -コーク --青いつんつん頭にヘッドホンをつけた少年。担当パートはギターをメインにベースやシンセもこなす。 --女性2名と比較すると高難度な譜面が多い。例外的にバージョンアップ版での収録楽曲「Quainder Oui」では実質メロディ担当で難易度は低め。 -ゲロッパ --アフロロボ。担当パートはドラム固定。 --基本的には高難易度担当。ドラムという事で、案の定物量も多い。 --後述する『[[CHUNITHM]]』にジャケットアートとして登場している。 #endregion -譜面の数 --収録曲数が少ない代わりに各楽曲に4種類のパートがあり、しかも各パートごとに専用の譜面、音源があり同じ曲でも演奏するパートが違う。 ---メロディとドラムに加え、ギター・ベース・キーボード・シンセ等から選択。(楽曲ごとに演奏可能なパートは異なる。) --他の音ゲーのように難易度だけでなく演奏感まで譜面ごとでガラリと変わるのが大きな違いであり特長。しかも上級者向けモードでは4パートそれぞれに別バージョンの譜面が用意され1曲だけで8譜面も収録されている。 -秀逸且つ高評価な各楽曲のクオリティ --後述するバージョンアップ版での収録曲も含め、ほぼ全ての収録曲に対して「シリーズ屈指の名曲」とする意見が存在している程である。 --初代初出の楽曲で特に人気が高いのは「Escape」と「Blue Noise」、そして「XL techno」。 ---「Escape」は素直なリズムと譜面を有しており、チュートリアル曲よりも初心者が本作に慣れるのに最適な楽曲となっている。一方「Blue Noise」「XL techno」はどちらも本作最高難度曲なので、覚悟を持って挑まれたし。 **賛否両論点 -音ゲーでも屈指の厳しい判定 --概要でも述べた通り、とにかく判定が厳しい。perfect判定は3フレーム=1/20秒と厳しめで、もう少し広めの猶予がある他の音ゲーと同じ感覚ではgood判定を量産しかねないことも。 --特徴の項を読んでいただければ分かる通り、本シリーズにおいては事実上「&font(red){perfect判定以外は全て失敗に等しい}」と言っても過言ではない。 ---good(nice)とmissの違いは100(10)点入るかどうかだけ。微々たる点数であり、コンボが途切れる&相手からチップを貰ってしまうという両判定共通の影響のほうが遥かに大きい。 --とはいえ「敢えてチップを送りつける機会が最も少ないプリカを選び、完璧な精度のプレイで相手ゲロッパ使いを粉砕する」なんてプレイヤーもいるそうな。 -システムの都合上生まれてしまった若干のキャラ格差 --具体的には物量が多く、それだけ相手にチップを送りつける機会の多いコークやゲロッパが有利。 ---当然だが、このキャラ格差は「物量譜面でもperfect判定を連発できるだけの力量がある」という事が大前提。good・nice判定が混ざってしまう中途半端な腕前では逆にチップを大量に貰ってしまい、返り討ちにされる恐れもある。 **問題点 -収録曲数の問題 --各楽曲に4~8種類のパートと専用譜面、専用音源を用意するという手間の弊害か、1作の収録楽曲は6~9曲程。他ゲーと比較するまでもなく純粋に少ない。 ---一方で上級者向け譜面では1曲フルを遊べるという、他ゲーでは中々見られない特徴もある。プレイ時間は長くやりごたえは十分。 -対戦型音ゲーとしての弊害 --1人プレイで相手がアウトになってしまうとそのパートの音が無くなってしまうので、純粋にプレイし辛くなってしまう。 -あまり機能していない難易度表記 --パートごとに「初級」「中級」「上級」という風にある程度の難易度が表記されているものの、中には上級表記のギターパートが一番簡単な「Escape」等もあり、気休め程度にしかなっていない。 --バージョンアップ版では改善どころか輪をかけてひどくなっており、『2』の裏キャラは譜面の内容関係なく「超上級」表記、『SP』の楽曲「Navigator -A.H.P.Remix-」の裏シンセパート(上級表記)が裏ギター及び裏ドラム(共に超上級表記)より遥かに難しい…等、はっきり言って機能していない。 **総評 「収録曲が少ない」という音ゲーとして致命的な欠点と、「厳しすぎる判定」という初心者を遠ざけかねない要素。 この二つを有しながらも、前者を汎用機体ゆえの遊びやすさ、楽曲それ自体のクオリティの高さと譜面の数、そして魅力的なキャラデザインで補い~ プレイヤーがやりこみやすい環境を整えることで後者を「挑戦し甲斐のある難易度」へと昇華させた意欲的な作品である。 レトロゲーゆえに長年プレイ環境は限定されていたが、近年はこれまでの環境と比べると遊ぶ為の手間も緩和されつつある。~ 興味を持ったなら是非挑戦してみてほしい。 ---- **家庭用移植 -1999年6月にPS向けの家庭用移植作品が発売された。発売元は開発元と同じプロデュース。 --家庭用ではアーケード収録曲のMixバージョン(譜面が異なる)の他、オリジナル曲を4曲も追加収録。 ---家庭用オリジナル曲では、特に「Flaoted Calm」の人気が高い。後のバージョンアップ版でもリミックス版の楽曲が収録された。 --ちなみにこの家庭用版は30fps(1/30秒で1単位)で動くのだが、アーケード版本来の動作速度は60fps(1/60秒で1単位)。この為、perfect判定である3フレーム=3/60秒という判定時間を再現できていない。結果としてperfect判定が30fpsでの1フレーム=1/30=2/60秒となってしまい、ただでさえシビアなアーケード版から更に1.5倍も判定が厳しくなってしまった。 --デベロッパーであるプロデュースが既に業務停止による会社組織の解散等といった事情もあり、現在はバージョンアップ版の家庭用移植作品共々プレミア価格がついてしまっている。 **バージョンアップ版 -1999年7月に『パカパカパッション2(以下『2』と表記)』が、そして1999年12月に『パカパカパッションSpecial(以下『SP』と表記)』が稼動した。 --『2』以降は裏キャラクターとして下記4名が新たに登場。隠しキャラ故か、初代からの続投組と比べるとプロフィールが簡素。 ---実装当初の『2』では裏キャラクターの譜面は全て超上級表記となっており、また一部楽曲ではミラー譜面での水増しも見られた。『SP』ではミラー譜面が削除され、更にちゃんと初級~超上級まで難易度表記がされるようになっている。 #region(裏キャラクター説明) -セリカ --プリカの裏キャラ、インディアン少女。 --メロディパート故にノーツを増やしづらいからか『2』では最もミラーが多かった。『SP』でも超上級は少ないものの、「Lips XTC -Sorist Remix-」ではメロディパートとは思えない難易度を誇る。 -マリカ --ミルカの裏キャラ、チャイナ服少女。 --ミルカ同様譜面での難易度の差が激しい。ちなみに『SP』では上級表記の「Navigator -A.H.P.Remix-」の難易度が超上級表記のファンタ・ゲロッパZより遥かに難易度が高い。 -ファンタ --コークの裏キャラ、ニット帽を深く被った少年。 --コークと同じく全体的に高難易度気味。中でも『SP』の「FLOATED CALM -Miss Mix-」はギターパートの音量の小ささから屈指の高難易度譜面といわれている。 -ゲロッパZ --ゲロッパの裏キャラ、こちらはモヒカンロボ。 --大抵の曲で最高難易度を誇る。「XL Techno -More Dance Remix-」の担当パートをクリアできたら一流パカラー。 #endregion -『2』『SP』収録曲のクオリティも、初代パカパカパッション(以下『無印』と表記)に負けず劣らずのハイレベルっぷり。 --特に人気が高いのは「Navigator((『2』収録。『SP』にはアレンジ版が収録されている。))」。他にも「PRIVATE SERVICE」「JET」辺りが人気曲か。 --但し、『[[beatmania>beatmaniaシリーズ]]』などのお約束である「旧バージョンの楽曲を収録」という仕様がない。 ---『無印』の楽曲を『2』『Special』で遊ぶことは不可能。故に現在でも稼動させている店舗では、切り替え式や複数筐体で稼動させる等の対応をしていることが多い。 -『2』『SP』ではコンボ数状況でキャラにエフェクトがかる演出があるが、その演出が原因で処理落ちが起きる不具合が確認されている。 --特に『SP』の楽曲「Burn on to Karie」で起きやすい。 -『2』『SP』もPS向けの家庭用移植が為されている。『2』は『無印』と同様プロデュースによる自社発売、『SP』は発売直前に業務停止の憂き目に遭ったプロデュースからサイバーフロントが発売元を引き継いでいる。 --上述したアーケード版と家庭用版の動作速度の違いによる問題は残念ながら解決できておらず、こちらは30fpsでの2フレーム=2/30=4/60秒という若干ゆるやかな難易度になってしまっている。 **余談 -音ゲー全盛期に製作されたが、汎用筐体で稼動しているということもあり、未だに現役で稼動中のゲームセンターもある。 --しかしながらレトロゲー故に限られた店舗でしか稼働しておらず、更に経年劣化による撤去も進んでおり、稼動している筐体は極めて貴重。 -実は、本作及びバージョンアップ版の収録曲には、ゲーム中絶対に演奏できないパートがある。 --たとえば『2』の隠し楽曲「PRIVATE SERVICE」では、バックで目立っているブラスパート・ピアノパートの担当キャラがいないため演奏不可能。 -2011年3月25日から2018年2月1日まで、シリーズ作品がゲームアーカイブスで配信されていた(メーカーはKEMCO)。 --配信開始から僅か1週間ほどで人気ランキング3位にランクイン。''「これだけの為にPS3を買った」''という報告まで見られた。それだけ根強いファンの需要があったのだろう。 --ただし、ゲームアーカイブスではエミュレーターの都合で多少の遅延が発生する。判定の厳しい本作で遅延が発生するのはかなり致命的だが、PS3やPSVitaTVならばモニター側のゲームモード等で調整してやれば違和感を感じない程度には遅延を軽減できる。PSVitaは…まぁ、その、がんばれ。 --2018年2月2日を以て全作品の配信が一旦終了したものの、同年5月23日から配信元がガンホー・オンライン・エンターテイメントに変わった形で再開された。 -一部楽曲はセガの音ゲー『[[CHUNITHM]]』にも収録されている。 --稼動初期から『無印』の楽曲「Blue Noise」と『SP』の楽曲「JET」が収録されており、更にバージョンアップで『無印』の楽曲「XL TECHNO」と同曲のアレンジ版「XL TECHNO -More Dance Remix-」、『2』の隠し楽曲「PRIVATE SERVICE」、そして『無印』家庭用版の楽曲「FLOATED CALM」が追加された((何故か「XL TECHNO」「FLOATED CALM」の2曲は本作収録時と異なり、全て大文字での曲名表記となっている。))。いずれも上述通りの人気曲の為本作ファンを大いに喜ばせたという。 --収録楽曲のうちいくつかには、イレギュラーな難易度の譜面も用意されている。 ---JETには現状一部の楽曲にしか与えられていない最高難度ULTIMAが用意されており、高得点でクリアできれば『SP』での同曲楽曲バナー左上に小さく記されていた「1回100円」を称号として入手できる。 ---XL TECHNO -More Dance Remix-には%%CHUNITHM公式公認ク○譜面こと%%WORLD'S ENDが用意されている。同曲MASTER譜面のノーツを2分割したという単純ながらも凶悪な内容となっており、元々同曲MASTERがひたすら高速交互押しを繰り返す超個人差譜面というのもあって、いくら公式公認○ソ譜面でもこの内容は許されないという旨の悲鳴を量産しているとかいないとか。 ---現在は遊べなくなってしまったが、「Blue Noise」にもWORLD'S ENDが用意されていた。その内容は本作における「Blue Noise」各パートの譜面を引用している、というもの。更に楽曲後半からは%%公式公認ク○譜面の名に恥じない%%驚きの原作再現ギミックも仕掛けられている。 --これら楽曲を選曲した上で特定の条件を満たすと「パカラー」「パカリスト」「ゲロッパZ」といった称号が手に入る。パカラー(要はシリーズファン)を自称するのであれば、是非とも取得しておきたい。 --一部パカラーの間では、次に収録される可能性が高い曲は『2』家庭用版収録曲の「Coyote」ではないかと予想されているとかいないとか…%%それはそうと「Escape」「Navigator」の収録マダー?%% //-[[アンサイクロペディアの本作の記事>https://ja.uncyclopedia.info/wiki/%E3%83%91%E3%82%AB%E3%83%91%E3%82%AB%E3%83%91%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3]]は珍しく''殆ど本当のことしか書かれていない。'' //--ルーデル閣下ほど突飛な真実ではないが、本作が長年に亘って愛され続ける程素晴らしいユーモアに満ちた作品である、という事だろう。…多分。 //わざわざ特筆すべきことでもないのでCO

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