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*Phantom -PHANTOM OF INFERNO- 【ふぁんとむ ふぁんとむおぶいんふぇるの】 |ジャンル|ハードボイルドアドベンチャー|CENTER:&amazon(B00007LL9Q)&br;画像はPS2版|~| |対応機種|Windows 95/98、Mac OS((廉価版・メディ倫版のみXPにも対応。))&br;プレイステーション2|~|~| |メディア|【Win】CD-ROM&br;【DVDPG】DVD-Video&br;【PS2】DVD-ROM 各1枚|~|~| |発売・開発元【Win】&br;開発元【DVDPG】|ニトロプラス|~|~| |発売元【DVDPG】|デジターボ|~|~| |発売・開発元【PS2】|プリンセスソフト(オークス)|~|~| |発売日|【Win】2000年2月25日&br;【DVDPG】限定版:2001年10月26日/通常版:2002年2月22日&br;【PS2】2003年5月22日|~|~| |定価|【Win限定版】9,240円&br;【DVDPG限定版/PS2通常版】7,140円&br;【DVDPG通常版】6,090円&br;【PS2限定版】8,190円(全て税5%込)|~|~| |セーブデータ|100箇所|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~| |廉価版|2002年7月12日/6,090円&br;メディ倫対応版:2003年7月25日/5,040円(共に税5%込)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|ニトロプラス&虚淵玄渾身のデビュー作&br;エロゲーとは思えない重厚で硬派な内容と謳い文句|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ニトロプラス作品リンク>Nitro+作品]]''| ---- #contents() ---- **概要 独特の作風でコアなファンを持つニトロプラス及び虚淵玄氏が手がけたアダルトゲーム第1号。~ 銃器と殺し屋といったキーワードなど、アクション洋画を多分に意識したその内容は当時のエロゲーの流行路線からは外れたものであり、実際発売当初の売上も散々なものだったらしく、スタッフはクビを覚悟したという逸話もある。~ しかし、クチコミを中心に徐々に評価されていき、一躍ニトロプラスの名を世に知らしめるのであった。~ **ストーリー アメリカへと一人旅をしていた主人公の少年は偶然ある事件に巻き込まれ、暗殺者「ファントム」による殺人現場に出くわしてしまう。~ 本来なら消される筈だったが素質を見込まれ犯罪組織「インフェルノ」に拉致され、それまでの記憶を消され新たな暗殺者として生きることを強いられる。~ 「ファントム」の一人である少女「アイン」と行動を共にしていくうちに、少年は暗殺者として成長していく…。 **登場人物紹介 #region() -ツヴァイ(吾妻玲二) --主人公。外国へ旅行中に犯罪組織「インフェルノ」に拉致され記憶を消去された少年。~ アインの元で新たな暗殺者「ツヴァイ」としての道を歩む事となる。 --第一章では彼が暗殺者として歩みだすまでが丁寧に描かれている。 -アイン(エレン) --メインヒロイン1。インフェルノに所属する殺し屋の少女で「ファントム」の称号を持つ~ あらゆる感情を抑制して、組織の任務をこなしている。 --彼女のルートは最大3部構成となっている。 -クロウディア・マッキェネン --メインヒロイン2。インフェルノの女幹部だが、組織のやり口に思うところがある様子。 --彼女のルートは2部構成。 -藤枝 美緒 --サブヒロイン1。ミッション系の学校に通う少女で梧桐大輔の姪。お淑やかな性格で争いを好まないが、ある出来事に巻き込まれていく。 -ドライ --サブヒロイン2。物語後半から登場。アインとツヴァイに執着する三人目の「ファントム」。~ アイン・ツヴァイと違い記憶を失っていない。 -サイス=マスター --インフェルノの幹部でアインに目をかけている。ツヴァイを組織に引きずり込んだ張本人。 -リズィ・ガーランド --クロウディアの部下でボディガードでもあり親友である黒人女性。銃の解説担当でもある。 --初版と後述のTVアニメ及びリメイク版ではキャラクターデザインがかなり違う事でも有名。 -キャル・ディヴェンス --ツヴァイがあるきっかけから出会い身柄を保護した少女。活発でとても器用。 -梧桐 大輔 --日本の暴力団「梧桐組」の若頭。クロウディアの誘いにより「インフェルノ」と同盟を結ぼうとしている。仁義に熱い熱血漢。 #endregion() **評価点 -選択肢によりフラグが構築されストーリーが分岐するなどアドベンチャーゲームとしてはオーソドックスな作りではあるが、~ &bold(){従来のギャルゲーとは一線を画した渋みのある重めなシナリオが最大の特徴である}。 --ギャルゲーやエロゲーによくある学園ラブコメといった明るい要素はほとんど無い。Hシーンも僅かと徹頭徹尾ストーリーで魅せるゲームデザインとなっている。 --舞台も外国が主で、主人公たちによる暗殺などアクションシーンがかなり多い。この辺りも本作のハードボイルドな雰囲気作りに一役買っている。 ---文章も語彙が豊富かつストイックに魅せており、読み進めるたびに作品世界へと引き込まれていく。 ---アクションシーン以上に、今作を物語る「圧倒的な『静』」の中で見える緊張感や心理も見所。 --BGMもそれに合わせるかのように緊迫感のあるものや儚いものが多い。主題歌も儚げ。 -重厚な銃器描写。 --実在する銃器が3DCGとテキストで詳細に描かれ、銃器類に詳しくなくても思わず唸らせられる出来栄え。 --種類もかなり豊富であり、任務の際に選択肢で携帯する銃器を選ぶこともできる。 ---種類としてはベレッタM92FS・コルトパイソン・コルトガバメント・デザートイーグル・S&W M629があり、条件を満たせば隠し銃としてシグP226・マテバ2006M・H&K USPを選べる。基本的に選んだ銃でストーリーが変わることは無いが、CGも各種にひとつずつ用意されていて一部特定の銃のみで見られるムービーも存在する。 --メニュー画面からはCGギャラリーの他に銃器の解説があり、様々な銃の情報を見ることも出来る。PS2版は各声優が銃を紹介する。 -ボイスはDVDPG版とPS2版のみ収録だが、声優陣はかなり豪華。 --ノベル式アドベンチャーにしては珍しく主人公やナレーション、更に主人公の心の声にまで声が入っておりまさに完全フルボイス。 **問題点 -メニュー画面などで項目を決定する際に効果音として銃声が鳴るのだが、人によってはうるさく感じるかもしれない。 -選んだ銃に各種CGが用意されているだけに、全てのCGを埋めるのは何周も行う作業となる。 --特にPS2版では一部のシーンが既読スキップ不可能でセリフが終わるまで飛ばせないため煩わしい。 -バックログで音声再生が出来ない。 -DVDPG版はパスワード制であるが、全8文字の文字入力に一文字入れる度に銃声と新たな的が出る射撃訓練風の演出が入るために非常にテンポが悪い。 --更に打ち込んだパスワードは表示されないため一文字間違えてもどこを間違えたか確認出来ず、打ち直す際もいちいち最初からやり直しとなる。 ---- **総評 従来のエロゲーとは異なるアクションシーンに比重を置いた硬派なストーリーは確かに発売当初はニッチなものであった。~ しかしクチコミにより再評価が進みじわじわと売れていくなど、流行路線でなくても出来次第ではヒットするという事を見事証明した形となった。~ そしてニトロプラスは本作発売後も王道的・一般的なエロゲーとは一線を画したラインナップを揃えていく事となる。 ---- **余談 -メディアミックスもいくつか展開されている。 --2002年には虚淵氏自らが手がけたノベライズ全2巻が刊行された。 --2004年には全3話のOVAが発売されたが、尺の短さゆえか評判は乏しくない。 --2009年4月から9月までTVアニメ『Phantom ~Requiem for the Phantom』が放送。 ---キャラクターデザイン及び声優を大幅に変更しているが、内容は原作に忠実。ただし、最終盤の変更は賛否両論となっている。 -当時のニトロプラスにエロゲ販売のノウハウが皆無だったためか、広告戦略が素っ頓狂なものであった事も有名。 --銃器類が出てくるとはいえミリタリー雑誌に広告を載せており、謳い文句も『''3Dで再現された銃器''』『''原稿用紙1000枚以上のテキスト''』と、普通のゲームならともかく「エロゲでそれはどうなのよ……」と言わざるを得ないものとなっている。 --創刊してから間もない頃の『アクションリプレイ』にて、毎号2ページの見開き広告も打たれていた。こちらも「フェラーリがCGなのに実写みたいで凄い」など、おおよそエロゲーとは無関係の広告となっており、読者ページで「Phantomって何ですか?」と聞かれる始末。 -発売の前年にはコミックマーケットにて体験版が配布されたが、その際に漫画『BLACK LAGOON』の作者である広江礼威氏が受け取っており、これがきっかけとなり『BLACK LAGOON』のノベライズ版を虚淵氏が手掛ける事となった。 --ちなみに、発売前日には体験版を無料配布したのだが当時無名だったがゆえにほとんど受け取ってもらえなかった様子。 ---- **移植版 ***Phantom INTEGRATION 【ふぁんとむ いんてぐれーしょん】 |対応機種|Windows 98SE~XP&br;廉価版:Windows 2000/XP/Vista|&amazon(B00260G736)|~| |発売・開発元|ニトロプラス|~|~| |発売日|2004年9月17日|~|~| |定価|6,090円(税5%込)|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~| |廉価版|2009年4月24日/3,990円(税5%込)|~|~| |配信|【FANZA】2009年4月24日/3,240円(税込)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| -PS2版をベースにした再移植作品。18禁版のみ発売。 --そちらで追加されたシナリオ・CG・BGMを取り入れ、ゲームエンジンをニトロプラスオリジナルの物に変更している。ただし、ボイスは無し。 -2020年4月23日に定額ゲームプラットフォーム「OOParts」がサービス開始。本作は初期から収録されたタイトルの一つである。 --PCだけでなくスマートフォンにも対応している。 ***Phantom -PHANTOM OF INFERNO-(Xbox360版) 【ふぁんとむ ふぁんとむおぶいんふぇるの】 |対応機種|Xbox360&br;Windows XP~8|&amazon(B00871061M)&br;360版&br;&amazon(B00D5PWTWE)&br;Windows版|~| |メディア|DVD-ROM 1枚|~|~| |発売元【360】|デジターボ|~|~| |開発元【360】&br;発売・開発元【Win】|ニトロプラス|~|~| |発売日|【360】2012年10月25日&br;【Win】2013年8月30日|~|~| |定価|【360限定版】9,240円&br;【Win/360各通常版】7,140円(全て税5%込)|~|~| |レーティング|【360】CERO:D(17歳以上対象)&br;【Win】映像倫:15歳未満禁止|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| -前述の2009年に放映されたTVアニメ版をベースとしたリメイク作品。ニトロプラス初のコンシューマー開発タイトルでもある。 --本来は2010年に発売予定だったが、大幅に発売延期し、アニメ終了から3年後にひっそりと発売された。 ---翌2013年にはWindows移植版も発売。内容は360版と同様。 --TVアニメ版ベースのため声優とキャラクターデザインはそちらに準じており、立ち絵やCGはすべて描き直されている。新規EDも複数追加されている。 --実績(アチーブメント)機能にも対応している他、バックログで音声再生が可能になるなどシステム面が少し改善されている。
*Phantom -PHANTOM OF INFERNO- 【ふぁんとむ ふぁんとむおぶいんふぇるの】 |ジャンル|ハードボイルドアドベンチャー|CENTER:&amazon(B00007LL9Q)&br;画像はPS2版|~| |対応機種|Windows 95/98、Mac OS((廉価版・メディ倫版のみXPにも対応。))&br;プレイステーション2|~|~| |メディア|【Win】CD-ROM&br;【DVDPG】DVD-Video&br;【PS2】DVD-ROM 各1枚|~|~| |発売・開発元【Win】&br;開発元【DVDPG】|ニトロプラス|~|~| |発売元【DVDPG】|デジターボ|~|~| |発売・開発元【PS2】|プリンセスソフト(オークス)|~|~| |発売日|【Win】2000年2月25日&br;【DVDPG】限定版:2001年10月26日/通常版:2002年2月22日&br;【PS2】2003年5月22日|~|~| |定価|【Win限定版】9,240円&br;【DVDPG限定版/PS2通常版】7,140円&br;【DVDPG通常版】6,090円&br;【PS2限定版】8,190円(全て税5%込)|~|~| |セーブデータ|100箇所|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~| |廉価版|2002年7月12日/6,090円&br;メディ倫対応版:2003年7月25日/5,040円(共に税5%込)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|ニトロプラス&虚淵玄渾身のデビュー作&br;エロゲーとは思えない重厚で硬派な内容と謳い文句|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ニトロプラス作品リンク>Nitro+作品]]''| ---- #contents() ---- **概要 独特の作風でコアなファンを持つニトロプラス及び虚淵玄氏が手がけたアダルトゲーム第1号。~ 銃器と殺し屋といったキーワードなど、アクション洋画を多分に意識したその内容は当時のエロゲーの流行路線からは外れたものであり、実際発売当初の売上も散々なものだったらしく、スタッフはクビを覚悟したという逸話もある。~ しかし、クチコミを中心に徐々に評価されていき、一躍ニトロプラスの名を世に知らしめるのであった。~ **ストーリー アメリカへと一人旅をしていた主人公の少年は偶然ある事件に巻き込まれ、暗殺者「ファントム」による殺人現場に出くわしてしまう。~ 本来なら消される筈だったが素質を見込まれ犯罪組織「インフェルノ」に拉致され、それまでの記憶を消され新たな暗殺者として生きることを強いられる。~ 「ファントム」の一人である少女「アイン」と行動を共にしていくうちに、少年は暗殺者として成長していく…。 **登場人物紹介 #region() -ツヴァイ(吾妻玲二) --主人公。外国へ旅行中に犯罪組織「インフェルノ」に拉致され記憶を消去された少年。~ アインの元で新たな暗殺者「ツヴァイ」としての道を歩む事となる。 --第一章では彼が暗殺者として歩みだすまでが丁寧に描かれている。 -アイン(エレン) --メインヒロイン1。インフェルノに所属する殺し屋の少女で「ファントム」の称号を持つ~ あらゆる感情を抑制して、組織の任務をこなしている。 --彼女のルートは最大3部構成となっている。 -クロウディア・マッキェネン --メインヒロイン2。インフェルノの女幹部だが、組織のやり口に思うところがある様子。 --彼女のルートは2部構成。 -藤枝 美緒 --サブヒロイン1。ミッション系の学校に通う少女で梧桐大輔の姪。お淑やかな性格で争いを好まないが、ある出来事に巻き込まれていく。 -ドライ --サブヒロイン2。物語後半から登場。アインとツヴァイに執着する三人目の「ファントム」。~ アイン・ツヴァイと違い記憶を失っていない。 -サイス=マスター --インフェルノの幹部でアインに目をかけている。ツヴァイを組織に引きずり込んだ張本人。 -リズィ・ガーランド --クロウディアの部下でボディガードでもあり親友である黒人女性。銃の解説担当でもある。 --初版と後述のTVアニメ及びリメイク版ではキャラクターデザインがかなり違う事でも有名。 -キャル・ディヴェンス --ツヴァイがあるきっかけから出会い身柄を保護した少女。活発でとても器用。 -梧桐 大輔 --日本の暴力団「梧桐組」の若頭。クロウディアの誘いにより「インフェルノ」と同盟を結ぼうとしている。仁義に熱い熱血漢。 #endregion() **評価点 -選択肢によりフラグが構築されストーリーが分岐するなどアドベンチャーゲームとしてはオーソドックスな作りではあるが、~ &bold(){従来のギャルゲーとは一線を画した渋みのある重めなシナリオが最大の特徴である}。 --ギャルゲーやエロゲーによくある学園ラブコメといった明るい要素はほとんど無い。Hシーンも僅かと徹頭徹尾ストーリーで魅せるゲームデザインとなっている。 --舞台も外国が主で、主人公たちによる暗殺などアクションシーンがかなり多い。この辺りも本作のハードボイルドな雰囲気作りに一役買っている。 ---文章も語彙が豊富かつストイックに魅せており、読み進めるたびに作品世界へと引き込まれていく。 ---アクションシーン以上に、今作を物語る「圧倒的な『静』」の中で見える緊張感や心理も見所。 --BGMもそれに合わせるかのように緊迫感のあるものや儚いものが多い。主題歌も儚げ。 -重厚な銃器描写。 --実在する銃器が3DCGとテキストで詳細に描かれ、銃器類に詳しくなくても思わず唸らせられる出来栄え。 --種類もかなり豊富であり、任務の際に選択肢で携帯する銃器を選ぶこともできる。 ---種類としてはベレッタM92FS・コルトパイソン・コルトガバメント・デザートイーグル・S&W M629があり、条件を満たせば隠し銃としてシグP226・マテバ2006M・H&K USPを選べる。基本的に選んだ銃でストーリーが変わることは無いが、CGも各種にひとつずつ用意されていて一部特定の銃のみで見られるムービーも存在する。 --メニュー画面からはCGギャラリーの他に銃器の解説があり、様々な銃の情報を見ることも出来る。PS2版は各声優が銃を紹介する。 -ボイスはDVDPG版とPS2版のみ収録だが、声優陣はかなり豪華。 --ノベル式アドベンチャーにしては珍しく主人公やナレーション、更に主人公の心の声にまで声が入っておりまさに完全フルボイス。 **問題点 -メニュー画面などで項目を決定する際に効果音として銃声が鳴るのだが、人によってはうるさく感じるかもしれない。 -選んだ銃に各種CGが用意されているだけに、全てのCGを埋めるのは何周も行う作業となる。 --特にPS2版では一部のシーンが既読スキップ不可能でセリフが終わるまで飛ばせないため煩わしい。 -バックログで音声再生が出来ない。 -DVDPG版はパスワード制であるが、全8文字の文字入力に一文字入れる度に銃声と新たな的が出る射撃訓練風の演出が入るために非常にテンポが悪い。 --更に打ち込んだパスワードは表示されないため一文字間違えてもどこを間違えたか確認出来ず、打ち直す際もいちいち最初からやり直しとなる。 ---- **総評 従来のエロゲーとは異なるアクションシーンに比重を置いた硬派なストーリーは確かに発売当初はニッチなものであった。~ しかしクチコミにより再評価が進みじわじわと売れていくなど、流行路線でなくても出来次第ではヒットするという事を見事証明した形となった。~ そしてニトロプラスは本作発売後も王道的・一般的なエロゲーとは一線を画したラインナップを揃えていく事となる。 ---- **余談 -メディアミックスもいくつか展開されている。 --2002年には虚淵氏自らが手がけたノベライズ全2巻が刊行された。 --2004年には全3話のOVAが発売されたが、尺の短さゆえか評判は乏しくない。 --2009年4月から9月までTVアニメ『Phantom ~Requiem for the Phantom』が放送。 ---キャラクターデザイン及び声優を大幅に変更しているが、内容は原作に忠実。ただし、最終盤の変更は賛否両論となっている。 -当時のニトロプラスにエロゲ販売のノウハウが皆無だったためか、広告戦略が素っ頓狂なものであった事も有名。 --銃器類が出てくるとはいえミリタリー雑誌に広告を載せており、謳い文句も『''3Dで再現された銃器''』『''原稿用紙1000枚以上のテキスト''』と、普通のゲームならともかく「エロゲでそれはどうなのよ……」と言わざるを得ないものとなっている。 --創刊してから間もない頃の『アクションリプレイ』にて、毎号2ページの見開き広告も打たれていた。こちらも「フェラーリがCGなのに実写みたいで凄い」など、おおよそエロゲーとは無関係の広告となっており、読者ページで「Phantomって何ですか?」と聞かれる始末。 -発売の前年にはコミックマーケットにて体験版が配布されたが、その際に漫画『BLACK LAGOON』の作者である広江礼威氏が受け取っており、これがきっかけとなり『BLACK LAGOON』のノベライズ版を虚淵氏が手掛ける事となった。 --ちなみに、発売前日には体験版を無料配布したのだが当時無名だったがゆえにほとんど受け取ってもらえなかった様子。 ---- **移植版 ***Phantom INTEGRATION 【ふぁんとむ いんてぐれーしょん】 |対応機種|Windows 98SE~XP&br;廉価版:Windows 2000/XP/Vista|&amazon(B00260G736)|~| |発売・開発元|ニトロプラス|~|~| |発売日|2004年9月17日|~|~| |定価|6,090円(税5%込)|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~| |廉価版|2009年4月24日/3,990円(税5%込)|~|~| |配信|【FANZA】2009年4月24日/3,240円(税込)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| -PS2版をベースにした再移植作品。18禁版のみ発売。 --そちらで追加されたシナリオ・CG・BGMを取り入れ、ゲームエンジンをニトロプラスオリジナルの物に変更している。ただし、ボイスは無し。 -2020年4月23日に定額ゲームプラットフォーム「OOParts」がサービス開始。本作は初期から収録されたタイトルの一つである。 --PCだけでなくスマートフォンにも対応している。 ***Phantom -PHANTOM OF INFERNO-(Xbox360版) 【ふぁんとむ ふぁんとむおぶいんふぇるの】 |対応機種|Xbox360&br;Windows XP~8|&amazon(B00871061M)&br;360版&br;&amazon(B00D5PWTWE)&br;Windows版|~| |メディア|DVD-ROM 1枚|~|~| |発売元【360】|デジターボ|~|~| |開発元【360】&br;発売・開発元【Win】|ニトロプラス|~|~| |発売日|【360】2012年10月25日&br;【Win】2013年8月30日|~|~| |定価|【360限定版】9,240円&br;【Win/360各通常版】7,140円(全て税5%込)|~|~| |レーティング|【360】CERO:D(17歳以上対象)&br;【Win】映像倫:15歳未満禁止|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| -前述の2009年に放映されたTVアニメ版をベースとしたリメイク作品。ニトロプラス初のコンシューマー開発タイトルでもある。 --本来は2010年に発売予定だったが、大幅に発売延期し、アニメ終了から3年後にひっそりと発売された。 ---翌2013年にはWindows移植版も発売。内容は360版と同様。 --TVアニメ版ベースのため声優とキャラクターデザインはそちらに準じており、立ち絵やCGはすべて描き直されている。新規EDも複数追加されている。 --実績(アチーブメント)機能にも対応している他、バックログで音声再生が可能になるなどシステム面が少し改善されている。

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