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本項ではPS2用ソフト『サモンナイト3』と、そのPSPリメイク版の両方を紹介します。~ 判定はどちらも「良作」です。 ---- #contents ---- *サモンナイト3 【さもんないとすりー】 |ジャンル|ファンタジックシミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B0000794JH)[[裏を見る>https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61WKBC61CHL._SY445_.jpg]]| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|フライト・プラン|~| |発売日|2003年8月7日|~| |定価|6,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~| |廉価版|PlayStation2 the Best&br;2005年2月24日/3,619円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|サモンナイトシリーズ3作目&br;キャラクターが魅力的&br;SRPG部分も強化された|~| |>|>|CENTER:''[[サモンナイトシリーズリンク>サモンナイトシリーズ]]''| ---- **概要 人気SRPGサモンナイトシリーズの第3作。~ 『[[1>サモンナイト]]』『[[2>サモンナイト2]]』の舞台となった聖王国から離れ、新興国家である帝国の港から物語が始まる。~ 前作までに登場したキャラが意外な形で登場するほか、本編クリア後のオマケとして『2』の主人公達が登場する番外編が存在する。 //時系列については「ネタバレに当たる」という指摘があったため記載しないでください。 ---- **特徴 ''ストーリー'' -主人公は元軍人で現在は新米の家庭教師のレックス(男)/アティ(女)。生徒は4人の少年少女((4人全員を引き連れるわけではなく、冒頭選択肢で「4人のうちの1人の家庭教師に選ばれた」というパラレル展開になり、他の子は登場しない。))。 --開始前に主人公の性別と得意な召喚術の属性を選択し、得意分野(戦闘または召喚術)と率いる生徒は共に冒頭の選択肢で決定する。 --主人公の名前は変更可能。変更すると他のキャラが名前を呼ぶセリフ・ボイスが、名前を呼ばないものに差し替えられる。この仕様は『4』にも引き継がれた。一方で生徒の名前は変更不可。 -さらに、舞台となる島の「護人」と呼ばれる4人の人物のうち、誰に最初に話しかけたかでストーリーが一部分岐する。 --各キャラクターには好感度が設定されており、シナリオ中の選択肢や各章の最後にある夜会話によって上昇し、最も好感度の高いキャラクターとのエンディングを迎える事となる。 ''通常パート'' -自由行動できる通常パートは基本的に過去作と変わらず、フィールド上の様々な場所を選んで買い物・フリーバトル・ミニゲーム・キャラクターとの会話などを行える。 -本作の主人公が家庭教師ということもあり、一部シナリオでは生徒に授業を行う「授業会話」が存在する。実行すると生徒が新しいスキルを取得したり、授業会話限定のアクセサリーがもらえたりする。 ''戦闘システム'' -オーソドックスなシミュレーションRPGで、主に武器を使った物理攻撃と召喚術を使った魔法攻撃で戦う。 -キャラクターはバトルクリア後に経験値を振ってレベルアップした時に固定で各ステータスが上がり、更にボーナスで得られるポイントを割り振って好きなステータスを上げる事が出来る。レベルと一部ステータスが一定以上上がるとクラスチェンジし、スキルや使用可能な装備が増えたり移動力や扱える召喚術のランクが上がったりする。 --主人公・生徒・護人・海賊一家のみ、ボーナスポイントの振り方によっては最後のクラスチェンジでSP(スペシャル)クラスという特殊なクラスになることがある。 ---通常のクラスチェンジの条件に加え「特定のステータスの値が一定値''以下''」という特殊な条件が存在し、基本的に通常の育成方針と真逆の割振りを行う必要がある((カイルなどの戦士系キャラはATへの割振りを抑えMATを強化する必要があるパターンが殆ど。ヤードなどの召喚師系キャラはその逆。))ため扱いが難しい。 ---ただしキャラによっては移動力が変化(ごく一部のキャラは減少)し、貴重なスキルを習得できる。どちらかといえば本編クリアよりもやりこみ向けで、後述の無限界廊で切り札となることも。 -戦闘開始時は『2』までは「出撃メンバー決定 ⇒ マップ上で初期配置変更」という流れだったが、本作では戦闘を開始するまでは任意に出撃メンバー変更と初期配置変更を行えるようになった。 -戦闘時に特定の条件を満たすことで報酬が得られる「ブレイブクリア」というシステムが登場。レベル制限もあるため、レベルを上げてゴリ押せば良いという訳ではなくなっている。 --これは以降の続編やリメイクでも形を変えつつ継承されている。 -新たに「パーティ能力」というシステムが登場した。 --ブレイブクリアの回数や特定のキャラを仲間にすることなどで能力を取得でき、戦闘前にセットしておくことで召喚魔法の消費MPを減らしたり取得経験値を増やすという事が可能になり、戦略の幅が広がった。 --各能力に設定されたポイントの合計がパーティポイントを超えない範囲で4つまで付けられる。パーティポイントはパーティメンバーのレベルの合計とブレイブクリアで得た報酬の合計で計算される。 -『2』から無限界廊というやりこみダンジョンが続投。深い階層ではラスボスを遥かに越える高レベルのキャラクターが登場し、相応の装備品も手に入る。 --一度クリアした巡目(5階層ごとの区切り)は自由に選べるようになるなど、『2』での不満点が改善されている。 -一部の召喚獣に「協力召喚」という特別な召喚魔法が追加された。特定のキャラクター同士が近くにいないと使用できないが、その分通常の魔法より強力なものが多い。 --同じ会社の[[スパロボシリーズ>スーパーロボット大戦シリーズ]]の合体攻撃に似ているが、こちらは魔法の使用者のみMPを消費する。 -主人公のみの特殊能力として「抜剣覚醒」が存在する。 --使用すると全能力アップ・状態異常無効と強化され((ただし、応援など一部の有利な状態も無効になってしまう。))、使用前に戦闘不能になっても直後に使用して復活するといいこと尽くめだが、終盤のイベントまでは使用する度にカルマ値((隠しパラメータで、味方の戦闘不能や主人公らしからぬ選択をしても上昇する。一定以上の数値になると隠しキャラが仲間にならなくなったり、バッドエンドになったりする。))が上昇するというリスクがある。 -召喚術の限界を超えて使用する「暴走召喚」。通常より非常に高いダメージを与えることができるが、使用した召喚石が壊れてしまう可能性がある。 --味方側では抜剣覚醒した主人公しか使用できず、終盤は一部の敵も使用してくる。 -戦闘マップが90度刻みで回転できるようになった。また一部マップには攻撃すると隣接するユニットにダメージや状態異常を与える障害物や、サモナイト石が取得できる宝箱が配置されるようになった。 -ユニット召喚獣の育成方法が、レベルフード・スキルフードと呼ばれるアイテムを与える方式に変更された。 --フードはバトルやミニゲームで取得でき、前者はユニット召喚獣のレベルを上げ、後者は召喚獣ごとに異なったスキルを習得できる。 ''ミニゲーム'' -本作ではシリーズ最多の6つのミニゲームが存在する。良い成績を収めるとレアなアイテムを入手できる。 |~はりきりフィッシング|シリーズおなじみの釣りゲーム。現実にもいる魚やちょっと変な生き物、果ては宝箱まで釣れる。&br()本作では特定の条件を満たすとヌシと呼ばれる珍しい魚が釣れるようになる。| |~運命の輪|メイメイのお店で遊べるルーレットダーツ。的は高速で回転するが、慣れれば目押しは可能。| |~マネマネ師匠のものまねダンスバトル!|「マネマネ師匠」のお手本に合わせて方向キーとボタンを操作しダンスするミニゲーム。&br()入力の素早さと正確さが求められるので、ミニゲームの中では比較的難易度が高め。| |~あっぱれ!ハッスル蓮JUMP!|池に浮かぶ大蓮を飛び渡りゴールを目指す。蓮の種類によって沈むまでの時間が決まっているので素早い判断が重要。| |~こらっ!モグラだらけのイモ畑!|方向キーとL1・R1ボタンで6方向の穴から出てくるモグラを叩くゲーム。| |~きまぐれプライズゲッター|5種類のサモナイト石を投入して遊ぶスロットゲーム。| ---- **評価点 ''魅力的なキャラクター'' -本作の大きな特徴として、キャラクターの評価が非常に高い。 --主人公はキャラデザからして評価が高く、特に女主人公のアティはシリーズ屈指の人気を誇る((ごく一部では『アティ先生を攻略できないのが最大の難点』とネタで言われる事も。))。男主人公のレックスのデザインも評価が高いがベルトのセンスがある事情からネタにされている。 ---ストーリー上では超が付くほどのお人好しであり、人を助けるために危険を顧みず飛び込んだり、敵対している関係でも傷付けるのをためらうなど、とにかく他人の事を第一に考える。 ---また、基本的に楽天的ではあるが愚かというわけではなく、相手の裏をそれとなく察する鋭さや、いざという時には覚悟を決める強さも持ち合わせている。 ---ストーリーや夜会話を進めていくことでそのように成長していった経緯も明かされていく。 --物語の舞台となる島のメンバーには、自分なりの矜持を持っている海賊たち、体を張って島や恩人の言い付けを守る護人たち、機械なのに人間らしさも持つ機械人形たち((機械らしくないのではなく、あくまで機械でありながら人間のような感情を持ち始めている。それゆえの葛藤や暴走がある彼らのサブイベントは人気が高い。))、など個性豊かなメンバーが揃っている。 --そしてこれらのキャラクターがほぼ全て攻略可能である点が大きなポイント。キャラクターによっては婚約したと思しき関係まで進むこともあり、''シミュレーションRPGも出来るギャルゲー''とまで言われる所以である。 --ちなみに本シリーズは出演声優が豪華であることでも知られており、現在では高い人気を誇るが本作時点では新人だった中村悠一氏や釘宮理恵氏らも重要なポジションのキャラクターを担当している。 ''多様なエンディング'' -特定のキャラクターと迎える個別エンディングの他、シナリオ中盤から分岐するバッドエンドとも言える''カルマルート''、隠し要素である''イスラEND''と''真実解明ルート''などマルチエンディングを採用している。それらを彩るキャラクターたちが軒並み魅力的で、周回プレイの意欲をそそられるだろう。 --なおエンディングの最後に表示されるキャラクターのイラストがギャラリーに登録されるようになった。好感度や選択キャラによる差分も独立して登録されるので、これも周回プレイの意欲を増やしている。 ''SRPG部分の戦略性の強化'' -上記のブレイブクリアの導入により、過去作でぬるいと言われていたバランスが調整された。ブレイブクリアの達成自体は任意なため、サクサク進めたければレベルを上げてゴリ押しもできる。 -中盤の終わり頃から敵として現れる暗殺者は回避率と移動力が高く、一部状態異常に耐性があるため、対策を立てないと脅威となる。終盤に対峙するボス級のキャラクター達も前作以上に個性的かつ強力な性能を持っている。 -使い勝手が悪かった一部武器の性能が調整された。 --『2』まで上下段射程が1しかなく段差のあるマップに弱かった武具や爪等の一部武器が、上下段射程が他の武器並に増加した。同じく上下段射程が1で、同じ高さに限り斜めマスから攻撃できる横斬りも下段の射程が隣接・斜め共に1伸びた。本作でも高低差のあるマップは結構あるが、こうした武器を持つユニットも起用しやすくなっている。 ''演出面の強化'' -主人公の名前がデフォルトネームの場合、キャラクターが音声付きで名前を呼んでくれるようになった。前述のとおり名前を変更した場合は一部のセリフ・ボイスが変更される。 --これにより『2』にあった「アドベンチャーパートでセリフ上は主人公が名前を呼ばれるとき、その部分でボイスが途切れる」という不自然さが解消されている。 --なお番外編に登場する『2』主人公と護衛獣の名前はデフォルト固定となっている。当然彼らのキャラクター名もボイス付きで呼ばれるようになる。 -主人公以外の名有りキャラクターが敵味方共に戦闘中(攻撃時・召喚術やスキル使用時・戦闘終了時)も声付きで喋るようになった。攻撃時はクリティカル発動時・スキル「バックアタック」持ちの背後攻撃等、召喚術は専用・協力召喚等で変化する。 --戦闘が賑やかになったのはもちろん、各キャラの個性もより分かりやすくなっている。 -夜会話やエンディングの際、通常会話と異なり対象のキャラクターの正面絵が表示されるようになった。よりギャルゲーらしい雰囲気になったと言われる理由の一つ。 --しかしキャラクターデザイン担当の飯塚武史氏が当時苦手だったのか、キャラクター毎に正面絵のクオリティに差が出てしまっている((ファリエルなど好評なキャラがいる一方、フレイズやとある隠しキャラなどは酷評されている。))。なおPSPリメイクでも修正されずそのまま使われている。 -株式会社ピュアサウンドによるBGMも相変わらず評価が高く、各属性の集落をイメージしたBGMや、終盤の主人公のパワーアップイベントで流れる「FIGHT WITH BRAVE」などの良曲が多い。 ''その他'' -召喚術使用時のエフェクトをスキップできるようになったため、プレイが快適になった。 ---- **問題点 ''キャラクターの戦闘面の格差が大きい'' -強キャラでよく上げられるのがアティとキュウマ。 --アティは戦士タイプでも召喚ランクが最大のSまで上がると言う大盤振る舞い、召喚師タイプではトップクラスのMPとMATに加え全属性使用可能と最強の召喚師になる(全属性使用可能なのは戦士タイプも同様)。さらに専用のスキルである抜剣覚醒とそれによる暴走召喚により、戦士・召喚師共に飛びぬけた火力を持つ。 ---もちろん、対となるレックスも主人公らしい強キャラではあるのだが、召喚ランクの伸びが何故かアティより悪い((戦士タイプではアティと異なり最大でもAランク止まり。召喚師タイプで通常の最終ランクに到達した場合、レックスは得意属性がS、他はA/B/Cが一つずつ。アティは得意属性がS、他はAが二つ、Cが一つとなる。))。 --キュウマは専用スキルの忍術の性能が非常に優れており、それだけで利用価値がある。ステータスもATとTECがよく伸びる上、反撃を受けにくい横斬りまたは投具が使えるため扱いやすく、戦士タイプなのに召喚ランクもAに到達する。さらにSPクラスでは全キャラ中唯一移動力が5になる。 -逆に不遇なのはヤッファやフレイズなど物理と魔法どっちつかずのキャラと、とある隠しキャラ1名。 --前者はATが中途半端なため火力では物理型に及ばず、MATが上がる装備も乏しい。能力値がATとMAT両方に割り振られているため守りも弱い。補助能力を持っているので使い道が無いわけではないが、補助なら召喚師を用意した方が早い。 ---この二人はクラスチェンジ条件もちぐはぐで、第二クラスへのチェンジはATとDFを、最終クラスへのチェンジはMATとMDFをある程度要求される。このためヤッファは見た目通りの物理タイプに鍛えてSPクラスの方にチェンジするケースが多い。 #region(隠しキャラの性能について) --隠しキャラの一人であるギャレオに関しては、武具装備キャラとしては序盤に仲間になり必殺技を持つカイルという大きな壁が存在する。%%「大丈夫?」でおなじみの%%ファミ通の攻略本で「遅れてきた直接攻撃のエース」という紹介がされているがもはや皮肉にしか見えず、プレイヤーから「おちょス」((「『お』くれてきた『ちょ』くせつこうげきのエー『ス』」の略。))などとネタにされている。浮遊ユニットではないのに上下段移動力が4という個性はあるが活かせるマップは少ない。 ---また初期装備のアクセサリーであるお香ランプは「全異常を無効にする」という非常に強力なものであり、仲間になった途端に即行でお香ランプを剥ぎ取られた上でベンチウォーマーになる事が多いため、一部のプレイヤーからは「[[お香ランプ引換券>ドラゴンクエストVI 幻の大地]]」とも呼ばれている。 ---なお同時に仲間になるアズリアは強力な必殺技を持つ戦士タイプでありながら、回復が得意な霊属性の召喚術をAランクまで使用できるため使いやすい。 #endregion --また過去作から続く問題で、高レベルで加入するキャラはボーナスポイントが色々な能力に割り振られている。基本的に序盤からATまたはMATに集中して振った方が強いため、中盤以降に仲間になるフレイズととある隠しキャラの不遇はこの理由も大きい。 -最強装備の格差もやや大きく、短剣がやたら優遇されていて様々な能力が上がる上に攻撃力も高い(主人公の抜剣時の武器よりも強い)。また、今作から一部武器・防具・アクセサリーに性別限定の要素が追加された((一部キャラはこの制限を受けずどちらの性別のものも装備可能。))が、槍の最強武器は女性のみ、銃の最強武器は男性のみと性別によっても差が出る。 -霊属性が攻撃面で冷遇されている。シナリオの都合上、亡霊兵という敵が非常に多いのだが、彼らは霊属性に強い耐性を持っているためダメージを与えにくい。更に霊属性に豊富な憑依や状態異常攻撃は、その亡霊兵や上述の暗殺者にはほとんど効かないために活躍の機会が少ない。 //状態異常攻撃はどちらかと言えば獣属性なのでは? --とはいえ、元々霊属性は補助的な役割が強い属性であり、「ピコリット」や「聖母プラーマ」など、ほぼ確実に使うであろう回復魔法は概ね霊属性である。この上攻撃面でも秀でてしまっていれば今度は攻撃的な機属性などの地位が危ぶまれるため、属性ごとの差別化であるとも言える。 --さらに言えば、霊属性の召喚師であっても無属性の攻撃魔法である程度は対応できる。 ''番外編ラストバトルが味気ない'' -直接対決できるラスボス的存在がおらず、出て来るのは強化された雑魚敵だけな上、BGMも通常のイベントバトルと同様という始末。大盛り上がりを見せる会話パートの前哨戦といったところ。 --前作『2』の番外編では決戦用のBGMが流れる中でボス級4人と戦えたことと比べると落差が大きい。 ''その他'' -前周で条件を満たした上で次周以降仲間にできるとある隠しキャラが、シナリオ展開の都合上最終話で離脱する。 --経験値の還元などは無いので、せっかく仲間にしても育てるのを躊躇いがちになってしまう。そこそこ強力なキャラであるだけに惜しい。 -『2』にもあったクラスチェンジに必要なパラメータの下限(SPクラスの場合は特定パラメータの上限)については本作でもマスクデータ扱い。 --通常クラスはどれかの能力にBPを極振りしてもレベルが上がれば自然と条件を満たせるので、レベル上げを厭わないのであれば問題はない。しかしSPクラスは調整をミスするとその周回ではクラスチェンジできなくなってしまう(レベルを下げたりBPの振り直しができないので、やり直せない)。 --続編の『[[4>サモンナイト4]]』以降は、『1』同様クラスチェンジの条件がレベルのみに戻った。 //-キャラクターボイスの音量設定がやたらと小さい。 //キャラクターが落ち込んでる時のセリフや静かなセリフは全く聞こえないレベル。 //「全く聞こえない」は言い過ぎだし、そもそもオプションで音量調整すればいいのでコメントアウト ---- **総評 発売から15年以上経った今でも高い人気を誇るアティを初めとする魅力的なキャラクター達と、彼らが織り成すシナリオや夜会話、エンディングに目を奪われがちだが、~ もう一つの肝となるSRPG部分も過去2作から順当に進化し、遊びごたえがある内容となっている。~ 総じてサモンナイトシリーズの中でも完成度が高く、シリーズ経験者だけでなくシリーズの初心者にも勧めやすい作品と言える。 ---- **余談 -機属性の召喚獣「でんちマン」のイラストに、『1』『2』にしか登場しないモナティが小さく描かれているが、これは『3』発売前の2001年に発売された設定資料集「サモンナイトコレクション」に掲載された飯塚氏の書き下ろし漫画が元ネタ。 --なおこの書き下ろし漫画は2005年発売の「COADVENTURE 飯塚武史サモンナイト画集」に再掲されている。 -『2』と同様、エンディングで表示される言葉を公式サイトの「召喚師の部屋3」で入力すると、キャラのボイスデータなどを含む特典を入手することができた。現在はリンク切れのため入手不可能。 -「アティの出来があまりに素晴らしかった反動で、その後飯塚氏がしばらくスランプになった」という噂が流れているが、これについては飯塚氏本人が否定している。 --「COADVENTURE 飯塚武史サモンナイト画集」で『4』の主人公達を初披露した際、主人公のデザイン決定に時間がかかったらしく「『3』の2人がよくできた主人公だったので困った」というコメントを残しているが、これに尾ひれがついてしまったのだろうか…? --いずれにせよ、『4』主人公達も歴代の主人公達に劣らない位魅力的なキャラクターになっているあたり流石である。 -2012年に小説『サモンナイト -受け継がれし炎-』が発売された。 --時系列は『3』本編終了後。主人公はアティ、生徒はナップ。幼少期の主人公に起きた事件の詳細と、番外編につながる話が描かれている。 --本編中のイラストはPSP版『3』のイベントイラストと同様、かわく氏が担当している。 -2015年に発売された『[[PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』では、本作から女主人公のアティが参戦した。CVは『5』でも担当した川澄綾子氏。 --残念ながら男主人公のレックスは登場しない。 ---- *サモンナイト3(PSP版) 【さもんないとすりー】 |ジャンル|ファンタジックシミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B008OEDVL4)[[裏を見る>https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71aCCoxT%2B0L.jpg]]| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|フェリステラ|~| |発売日|2012年10月4日|~| |定価|3,800円(UMD)/3,600円(DL)(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:B(12才以上対象)|~| |廉価版|PSP the Best:2014年9月4日&br;1,667円(UMD)/1,389円(DL)(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[サモンナイトシリーズリンク>サモンナイトシリーズ]]''| ---- **概要(PSP) 当時の最新作『[[5>サモンナイト5]]』の発売に先駆け、『1』『2』のゲームアーカイブス版・『3』『4』のPSPリメイクの発売が発表された。~ PSPリメイク版は主にPS2版『4』のシステムを中心に更に改良を加えたものとなっており、PS2版からはシステムやゲームバランスが大きく変化している。 ---- **変更点(PSP) ''育成面'' -SPクラスが廃止された。また『4』と同様クラスチェンジ条件がレベルのみになり、既定のレベル到達時に2つのクラスから好きな方を選択出来るようになった。 --番外編限定のキャラクターも同様。ただし後述の傀儡限定で使用可能になる敵キャラは従来通りクラスチェンジが分岐せず一本道となっている。 -スキルはクラスチェンジしただけで覚えるわけではなく、敵を倒した時やレベルアップ時などに得られるスキルポイント(SP)を消費してから覚えるようになった。 --スキルはZOCを発生させる「闘気」などの汎用のものと、各キャラ・クラス固有のものに分けられる。汎用スキルもキャラクターごとに必要SPが異なるといった個性分けがされている。 --スキルの開放状況やこれまで稼いだSPはクリアデータを使用しての周回プレイでもすべて引き継がれる。 -メイメイのお店でユニットのレベルを下げる「人生やり直し」が利用できるようになった。PS2版『4』と違い、レベルが下がっても習得済みのスキルは維持される。 --高レベルで仲間になったキャラもレベルを下げてからまたレベルを上げて再度ボーナスポイントを振り直せるので、能力格差の問題が解消された。 -キャラクターのレベルの上限がこれまでの50から99に上昇。ただ敵の最大レベルは50のままなので、普通にクリアするだけならわざわざLv99まで育てる必要はない。 ''演出面'' -追加シナリオや追加キャラなどは無いが、シナリオのイベントイラストが追加されている(担当は飯塚氏ではなく、かわく氏)。一度見たものはギャラリーで確認可能で、主人公・生徒などのバージョン違いもそれぞれ記録される。 -夜会話やエンディングも一度見たものはギャラリーで確認できるようになった。こちらは複数バージョンあるものでも最後に保存したものしか確認できない((そのためかギャラリーに保存するかどうかアナウンスが入る。))。 -フリーバトルの開始前や一部イベントバトルで各キャラの掛け合い(戦闘会話)が追加されている。CVは無いが、フリーバトルの方は傀儡も使用するとかなりの組み合わせが存在しており、キャラクターの意外な一面や小説『U:X』で明かされる設定も見られる。 --エンドロールによると、手掛けたのは都月氏ではなく『[[クラフトソード物語>サモンナイト クラフトソード物語]]』のシナリオやノベライズ等を担当した寺田とものり氏。 -追加スキル使用時やバトルクリア時の台詞など、各キャラのボイスも一部新録されている。 -DS版『1』『2』にもあったバックログ機能の追加。 -BGMはPS2版の流用ではなく新規アレンジ。また番外編で使用されるBGMに『2』の一部BGMが追加され、ラストバトルのBGMも『2』の「英雄の戦い」に変更された(バトルの内容自体は変更なし)。 -バトル勝利時に流れるBGMが『4』と同様のものに変更された。 -ギャラリーのデフォルト曲が新曲の「リィンバウム/理想郷」に変更された(エンドロールで「シリーズテーマ」と銘打たれている)。サウンドモードでも選択可能。 --ファンからの人気が高い曲だが、単独でのCDは発売されていない。PSP版『3』の約1年後に発売された『5』のサウンドトラックや、2022年に発売された藤田千章氏のソロアルバムの初回限定盤に収録されている(前者はプレミア化しており入手困難)。 -エンディングのラストで「これからも、ずっと」(エンディングテーマのオルゴールアレンジ)が流れなくなった。 -PS2版ではタイトル画面で放置すると流れた「ゲームを遊ぶ時の注意メッセージ」((「部屋を明るくしてテレビから離れて遊びましょう」という忠告が、様々な組み合わせのキャラクター達による掛け合いで行われる。))が削除された。%%これにより、とある過去作キャラが『3』唯一の出番を剥奪されてしまった((該当キャラは『3』本編キャラと同じ声優が担当しているので、PS2版ではついでで音声収録したと思われる。))。%% ''傀儡キャラ'' -メイメイのお店で「傀儡」(くぐつ)としてキャラを召喚する事で、番外編のキャラ(逆に番外編プレイ中は本編のキャラ)、過去周回で選択済みの主人公・生徒、一部の敵を味方ユニットとして使用できるようになった。 --PS2版『4』から「無限界廊限定」という制約が廃止されており、通常のフリーバトルやイベントバトルでも使用可能。過去周回で取得したスキルなどもちゃんと引き継がれる。 -本編の隠しキャラの傀儡を取得しても本編では使用できないので、そのキャラを本編で使いたいなら改めて仲間にする条件を満たす必要がある。 --一方でPS2版では最終話で離脱してしまうとある隠しキャラが、そのキャラの傀儡を呼び出す方式に変更されている。 ''戦闘面'' -戦闘メンバー以外のキャラから選ぶサポートキャラ、戦闘中の武器変更、必殺技所持キャラの増加、サモンアシスト、召喚獣のお気に入り登録が導入され、より戦略性が広がった。 --サモンアシストは、召喚術を使用するキャラの近くにいるキャラを選択(複数可)することで、選択したキャラのMPが少し消費される代わりにキャラごとに設定されたアシスト効果(威力増加、消費MP減少等)を得られるシステム。 --召喚獣のお気に入り登録は、メイメイのお店で1人につき1体召喚獣を登録することで、お気に入り限定の召喚魔法を使用可能になる。ただしPS2版『4』と違い魔法の消費MP減少や召喚ランク低下は起こらない。汎用スキル「召喚獣愛好家」を習得させると最大4体までお気に入り登録可能。 -召喚ランクがS~Cの4段階からS~Fの7段階に細分化された。またキャラの到達ランクが最大A止まりになり、Sランクの術はサモンアシスト必須となった。協力召喚はサモンアシストに合わせる形で仕様変更された。 -DS版『1』『2』にもあった戦闘中の中断セーブの実装。手軽にプレイできるようになった他、マップクリア直前にセーブすることで夜会話の収集にも役立つ。ただしDS版同様、セーブすると強制的にタイトルに戻される。 -ゲームを初めからプレイする時にイージーとノーマルから難易度を選べるようになった。更にノーマルモード時にパーティ能力「蛮勇の戦歌」をONにすると敵が強化される(実質ハードモード)。 --難易度による報酬・シナリオ展開などの変化は起こらないので、夜会話・エンディングなどの収集のためにサクサク進めるか、歯ごたえのある難易度を求めるか、プレイヤーの好きなように遊べる。 -ユニット召喚獣のレベルが、バトル中に召喚したキャラのレベルに依存するようになった。これによりレベルフードに相当する育成用アイテムは廃止されている。 -攻撃や召喚術を実行する前に、与えるダメージ・回復量が表示されるようになった。ただし広範囲のものでもカーソルが合っているキャラクター1体の情報しか分からない。 -召喚獣の名前に特定の単語を入れることで召喚魔法が強化・弱化されるシステムが廃止された。 -メイメイのお店でイベントバトルの再戦が可能になった。下記のブレイブメダルなどの詳細は通常攻略時のものを引き継ぐ。 ''ブレイブメダル'' -ブレイブクリアシステムを発展させたシステム。ブレイブクリア同様「自分よりレベルの低い敵を倒さない」「戦闘不能者を出さない」などいくつかの条件と、条件ごとの達成時の獲得メダル数が設定されている。獲得したメダルはパーティ能力や上記の傀儡ユニットの購入に使える。 -ブレイブクリアとは違い一度の戦闘で全ての条件を満たす必要はなく、取り逃したメダルも上記の再戦で後から取り直すことができる。 ''ミニゲーム'' -メイメイのお店で、「運命の輪」の他に『2』『4』にもあったスクラッチカードでも遊べるようになった。景品は「運命の輪」と同じで、『4』同様はずれでもアイテムが貰える。 -「こらっ!モグラだらけのイモ畑!」((タイトルが「こらっ!もぐらだらけのイモ畑!!~ドカーンもあるよ!~」に変更されている。))のルールが『4』の「ガチンコ★トレーニング!」と同じものになった。モグラが出てくる穴が4つに減った代わりに、方向キーによる弱攻撃と○×△□キー(またはL/Rキー+方向キー)による強攻撃を使い分けてモグラを叩く必要がある。 ''その他'' -パーティポイント制が廃止され、入手したパーティ能力は常時発動するか、任意でON/OFFできるようになった。 -『4』の料理が自室で行えるようになった。入手した食材を消費して、回復アイテムや召喚獣のスキル習得アイテムを作成できる。 --PS2版『4』と異なり、ショップで買える食材が増えているので気軽に様々な料理を作りやすくなった。 -これまで隠しパラメータだったキャラの好感度とカルマ値が、大まかにではあるがメイメイのお店で確認できるようになった。 ---- **評価点(PSP) -キャラクター育成の仕様変更により、どのキャラも有効に運用できるようになった。 --不遇だったヤッファ・フレイズは、スキルを揃える事で「前線で肉弾戦をしながら要所で特技や召喚術による攻撃・回復・サポートを行う」といった技巧派に生まれ変わった。 #region(不遇だった隠しキャラについて) --ギャレオに至っては豊富な物理系のスキルを覚える上にクラスによっては斧装備でカイルを超える火力を持ち、文字通り「遅れてきた直接攻撃のエース」ぶりを発揮してくれる。~ 「遅れてきた~」とは「リメイクでようやく…」という意味だったのではないか、と揶揄されることも((加入時にお香ランプを装備している点は変わらないが、こちらは効果が全異常無効→全異常半減と弱体化した。))。 ---PS2版でギャレオの強力なライバルだったカイルも、威力が異なる二種類の必殺技を使い分けられるようになり、ギャレオとはまた違った強化がされている。 #endregion --主人公であるレックスとアティの間にあった露骨な差も殆ど無くなっている。 -傀儡ユニットの追加により、パーティ編成の幅が増している。周回必須だが、『2』『3』主人公4人の揃い踏みなどPS2版では不可能だったドリームチームも編成可能。 --フリーバトルでは意外なメンバーの組み合わせで開始前会話が発生することもあり、そういった面でも試行錯誤が楽しめる。 -全異常・全憑依無効を持つ敵キャラが減り、状態異常や憑依の召喚術が使いやすくなった。 -PS2版では最終話で離脱してしまうとある隠しキャラが仕様変更により離脱しなくなったため、気兼ねなく育成できるようになった。 -キャラの好感度とカルマ値が可視化されたことにより、1つのデータで複数のキャラクターのエンディングを見たい場合などにやりやすくなった。 ---- **賛否両論点(PSP) -元々強かったキュウマは全ての忍術を習得できるようになった上、武器持ち替えで投具と横斬りが両立できるため非常に反撃を受けにくく、どのクラスでも全キャラ最高の移動力を持つため、更に凶悪になった。 --ただし基礎ステータスは控えめで、スキル取得前提の強さである点は留意。 -各主人公・生徒・『2』護衛獣はそれぞれ獲得SPが別に保存されている。傀儡で両立できる仕様のため仕方がないが、周回時に対となるキャラにSPが引き継がれないため、意識して使わないと他のキャラよりSPを稼ぎにくい。 -キャラに設定された全てのスキルが覚えられることに関して「クラスチェンジの意義が薄くなった」という批判もある。ただし全取得には当然それ相応の時間がかかる上に、そこまでやらないとクリアできないという難易度でもない。 -フリーバトル開始前の戦闘会話は基本的に真面目な内容なのだが、「ネスティがアティに色目を使っている疑惑が挙がる」「トリスとベルフラウが本編では指摘されない胸囲について話す」など、二次創作のようなノリのものも存在する。 -初期出荷版には無限界廊に関するバグが存在している。前周までにクリアした無限界廊の階層は現周でクリアした後も直接挑む事ができず、1から挑戦しなければ行けなくなる。 --この仕様を知らずに無限界廊を途中まで進めてから周回した場合は面倒だが、前周までに全階層をクリアしていると、挑戦→即撤退で制覇報酬の「王の書」をいきなり貰える。誓約の儀式で最強の杖が入手できるので攻略が楽になる。 --後期出荷版やBest版では修正されており、またDL版はアップデートで修正可能。 ---- **問題点(PSP) -一度覚えたスキルは忘れられず、パッシブスキルのON/OFFを切り替える機能もない。 --自分や隣接するユニット(敵味方問わず)への召喚術の影響を小さくする「抗魔の領域」((隣接した敵への術ダメージまで軽減されてしまうほか、自分に有利な憑依や、攻撃力が上がる代わりに防御力の下がる状態異常「狂化」にかかりにくくなってしまう。ただし回復魔法は軽減されない。))、戦闘中のユニット召喚獣のレベルを上げる「召喚ユニット強化」((ブレイブメダル獲得条件に「攻撃者より低レベルの敵を倒さない」があり、ユニット召喚獣にもこの条件が適用されるため、引っかかりやすくなってしまう。))など、ごく一部デメリットが存在するスキルもあるため、これらを消したい場合は初めからやり直すしかない。 -召喚術のクラスの細分化とSランク召喚術の制約により、PS2版に比べると使用できる召喚術の自由度が若干下がってしまっている。 -基本的に各キャラクターは自分が装備できる武器の熟練度をスキルとして習得し強化することができるが、フォルテのみ特定のクラスで装備可能になる剣の熟練度スキルを何故か習得できない。 --設定ミスだと思われるが、PSP版『4』でも修正されていない。 -PSP版でも主人公の名前を変更できるのだが、エピローグ及びバッグログのテキストでデフォルト名が表示されてしまうバグがある。 ---- **総評(PSP) もともとシリーズ内でも評価が高かったPS2版に対して、システムに大幅なテコ入れを加えたことにより、更に遊びやすくなった。~ 現在はPS2版よりもかなり安価で入手できるので、PSPまたはVitaを持っておりシリーズに興味がある人はぜひ遊んでみることをお勧めする。 ---- **余談(PSP) -PSP版でレーティングが「CERO:全年齢」(CERO:A相当)から「COLOR(green){''CERO:B''}」(12歳以上対象)に変更されたのはカルマルートの内容が凄惨すぎたためと思われ、[[シナリオを担当した都月景氏もTwitterでこの事に言及している>https://twitter.com/z_miyako/status/702522916261343233]]。 -PSP版『3』のシステムデータ(エンディングまで到達していなくてもよい)がメモリーカードに存在している状態で、PSP版『4』をプレイすると『3』に登場したユニットの傀儡を呼び出せたり『3』限定の召喚術を使えるようになり、『[[5>サモンナイト5]]』をプレイするとパーティスキルの「海賊弁当」を入手できる。 -問題点にある戦闘会話でのキャラクターの言動のずれについて[[都月氏がTwitterで言及している>https://twitter.com/z_miyako/status/409075144087203840]]。おそらく「苦言を呈している」というよりは「ネタにしている」といったところ。 #region(とある隠しキャラに関する、システム上の軽微なバグについて。一応ネタバレ注意) -隠しキャラの1人である機械兵士のヴァルゼルドには「仲間にした後に覚えられる必殺技のボイスに機械兵士特有のエフェクトがかかっていない」「特定のキャラとのフリーバトル開始前会話で顔グラフィックがそのキャラと入れ替わっている」といったバグが存在する。 --同様のエフェクトミスは、番外編に登場する護衛獣のレオルド(『2』主人公の必殺技使用時)にも存在する。 --どちらも表示・演出の問題なので実害は無い。なおどちらもPSP版『4』では修正されている。 --ヴァルゼルドが仲間になるエピソードに彼自身のバグが深く関わっているが、ゲームの方にも彼関係のバグが発生するとは誰が予想できただろうか…。 #endregion
本項ではPS2用ソフト『サモンナイト3』と、そのPSPリメイク版の両方を紹介します。~ 判定はどちらも「良作」です。 ---- #contents ---- *サモンナイト3 【さもんないとすりー】 |ジャンル|ファンタジックシミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B0000794JH,image=https://m.media-amazon.com/images/I/61DQV7Q9NCL.jpg,width=150)[[裏を見る>https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61WKBC61CHL.jpg]]| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|フライト・プラン|~| |発売日|2003年8月7日|~| |定価|6,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~| |廉価版|PlayStation2 the Best&br;2005年2月24日/3,619円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|サモンナイトシリーズ3作目&br;キャラクターが魅力的&br;SRPG部分も強化された|~| |>|>|CENTER:''[[サモンナイトシリーズリンク>サモンナイトシリーズ]]''| ---- **概要 人気SRPGサモンナイトシリーズの第3作。~ 舞台は引き続き異世界リィンバウムだが、『[[1>サモンナイト]]』『[[2>サモンナイト2]]』の舞台となった聖王国から離れ、新興国家である帝国の港から物語が始まる。~ 前作までに登場したキャラが意外な形で登場するほか、本編クリア後のオマケとして『2』の主人公達が登場する番外編が存在する。 //時系列については「ネタバレに当たる」という指摘があったため記載しないでください。 ---- **特徴 ''ストーリー'' -主人公は元軍人で現在は新米の家庭教師のレックス(男)/アティ(女)。生徒は4人の少年少女((4人全員を引き連れるわけではなく、冒頭選択肢で「4人のうちの1人の家庭教師に選ばれた」というパラレル展開になり、他の子は登場しない。))。 --開始前に主人公の性別と得意な召喚術の属性を選択し、得意分野(戦闘または召喚術)と率いる生徒は共に冒頭の選択肢で決定する。 --主人公の名前は変更可能。変更すると他のキャラが名前を呼ぶセリフ・ボイスが、名前を呼ばないものに差し替えられる。この仕様は『4』にも引き継がれた。一方で生徒の名前は変更不可。 -さらに、舞台となる島の「護人」と呼ばれる4人の人物のうち、誰に最初に話しかけたかでストーリーが一部分岐する。 --各キャラクターには好感度が設定されており、シナリオ中の選択肢や各章の最後にある夜会話によって上昇し、最も好感度の高いキャラクターとのエンディングを迎える事となる。 ''通常パート'' -自由行動できる通常パートは基本的に過去作と変わらず、フィールド上の様々な場所を選んで買い物・フリーバトル・ミニゲーム・キャラクターとの会話などを行える。 -本作の主人公が家庭教師ということもあり、一部シナリオでは生徒に授業を行う「授業会話」が存在する。実行すると生徒が新しいスキルを取得したり、授業会話限定のアクセサリーがもらえたりする。 ''戦闘システム'' -オーソドックスなシミュレーションRPGで、主に武器を使った物理攻撃と召喚術を使った魔法攻撃で戦う。 -キャラクターはバトルクリア後に経験値を振ってレベルアップした時に固定で各ステータスが上がり、更にボーナスで得られるポイントを割り振って好きなステータスを上げる事が出来る。レベルと一部ステータスが一定以上上がるとクラスチェンジし、スキルや使用可能な装備が増えたり移動力や扱える召喚術のランクが上がったりする。 --主人公・生徒・護人・海賊一家のみ、ボーナスポイントの振り方によっては最後のクラスチェンジでSP(スペシャル)クラスという特殊なクラスになることがある。 ---通常のクラスチェンジの条件に加え「特定のステータスの値が一定値''以下''」という特殊な条件が存在し、基本的に通常の育成方針と真逆の割振りを行う必要がある((カイルなどの戦士系キャラはATへの割振りを抑えMATを強化する必要があるパターンが殆ど。ヤードなどの召喚師系キャラはその逆。))ため扱いが難しい。 ---ただしキャラによっては移動力が変化(ごく一部のキャラは減少)し、貴重なスキルを習得できる。どちらかといえば本編クリアよりもやりこみ向けで、後述の無限界廊で切り札となることも。 -戦闘開始時は『2』までは「出撃メンバー決定 ⇒ マップ上で初期配置変更」という流れだったが、本作では戦闘を開始するまでは任意に出撃メンバー変更と初期配置変更を行えるようになった。 -戦闘時に特定の条件を満たすことで報酬が得られる「ブレイブクリア」というシステムが登場。レベル制限もあるため、レベルを上げてゴリ押せば良いという訳ではなくなっている。 --これは以降の続編やリメイクでも形を変えつつ継承されている。 -新たに「パーティ能力」というシステムが登場した。 --ブレイブクリアの回数や特定のキャラを仲間にすることなどで能力を取得でき、戦闘前にセットしておくことで召喚魔法の消費MPを減らしたり取得経験値を増やすという事が可能になり、戦略の幅が広がった。 --各能力に設定されたポイントの合計がパーティポイントを超えない範囲で4つまで付けられる。パーティポイントはパーティメンバーのレベルの合計とブレイブクリアで得た報酬の合計で計算される。 -『2』から無限界廊というやりこみダンジョンが続投。深い階層ではラスボスを遥かに越える高レベルのキャラクターが登場し、相応の装備品も手に入る。 --一度クリアした巡目(5階層ごとの区切り)は自由に選べるようになるなど、『2』での不満点が改善されている。 -一部の召喚獣に「協力召喚」という特別な召喚魔法が追加された。特定のキャラクター同士が近くにいないと使用できないが、その分通常の魔法より強力なものが多い。 --同じ会社の[[スパロボシリーズ>スーパーロボット大戦シリーズ]]の合体攻撃に似ているが、こちらは魔法の使用者のみMPを消費する。 -主人公のみの特殊能力として「抜剣覚醒」が存在する。 --使用すると全能力アップ・状態異常無効と強化され((ただし、応援など一部の有利な状態も無効になってしまう。))、使用前に戦闘不能になっても直後に使用して復活するといいこと尽くめだが、終盤のイベントまでは使用する度にカルマ値((隠しパラメータで、味方の戦闘不能や主人公らしからぬ選択をしても上昇する。一定以上の数値になると隠しキャラが仲間にならなくなったり、バッドエンドになったりする。))が上昇するというリスクがある。 -召喚術の限界を超えて使用する「暴走召喚」。通常より非常に高いダメージを与えることができるが、使用した召喚石が壊れてしまう可能性がある。 --味方側では抜剣覚醒した主人公しか使用できず、終盤は一部の敵も使用してくる。 -戦闘マップが90度刻みで回転できるようになった。また一部マップには攻撃すると隣接するユニットにダメージや状態異常を与える障害物や、サモナイト石が取得できる宝箱が配置されるようになった。 -ユニット召喚獣の育成方法が、レベルフード・スキルフードと呼ばれるアイテムを与える方式に変更された。 --フードはバトルやミニゲームで取得でき、前者はユニット召喚獣のレベルを上げ、後者は召喚獣ごとに異なったスキルを習得できる。 ''ミニゲーム'' -本作ではシリーズ最多の6つのミニゲームが存在する。良い成績を収めるとレアなアイテムを入手できる。 |~はりきりフィッシング|シリーズおなじみの釣りゲーム。現実にもいる魚やちょっと変な生き物、果ては宝箱まで釣れる。&br()本作では特定の条件を満たすとヌシと呼ばれる珍しい魚が釣れるようになる。| |~運命の輪|メイメイのお店で遊べるルーレットダーツ。的は高速で回転するが、慣れれば目押しは可能。| |~マネマネ師匠のものまねダンスバトル!|「マネマネ師匠」のお手本に合わせて方向キーとボタンを操作しダンスするミニゲーム。&br()入力の素早さと正確さが求められるので、ミニゲームの中では比較的難易度が高め。| |~あっぱれ!ハッスル蓮JUMP!|池に浮かぶ大蓮を飛び渡りゴールを目指す。蓮の種類によって沈むまでの時間が決まっているので素早い判断が重要。| |~こらっ!モグラだらけのイモ畑!|方向キーとL1・R1ボタンで6方向の穴から出てくるモグラを叩くゲーム。| |~きまぐれプライズゲッター|5種類のサモナイト石を投入して遊ぶスロットゲーム。| ---- **評価点 ''魅力的なキャラクター'' -本作の大きな特徴として、キャラクターの評価が非常に高い。 --主人公はキャラデザからして評価が高く、特に女主人公のアティはシリーズ屈指の人気を誇る((ごく一部では『アティ先生を攻略できないのが最大の難点』とネタで言われる事も。))。男主人公のレックスのデザインも評価が高いがベルトのセンスがある事情からネタにされている。 ---ストーリー上では超が付くほどのお人好しであり、人を助けるために危険を顧みず飛び込んだり、敵対している関係でも傷付けるのをためらうなど、とにかく他人の事を第一に考える。 ---また、基本的に楽天的ではあるが愚かというわけではなく、相手の裏をそれとなく察する鋭さや、いざという時には覚悟を決める強さも持ち合わせている。 ---ストーリーや夜会話を進めていくことでそのように成長していった経緯も明かされていく。 --物語の舞台となる島のメンバーには、自分なりの矜持を持っている海賊たち、体を張って島や恩人の言い付けを守る護人たち、機械なのに人間らしさも持つ機械人形たち((機械らしくないのではなく、あくまで機械でありながら人間のような感情を持ち始めている。それゆえの葛藤や暴走がある彼らのサブイベントは人気が高い。))、など個性豊かなメンバーが揃っている。 --そしてこれらのキャラクターがほぼ全て攻略可能である点が大きなポイント。キャラクターによっては婚約したと思しき関係まで進むこともあり、''シミュレーションRPGも出来るギャルゲー''とまで言われる所以である。 --ちなみに本シリーズは出演声優が豪華であることでも知られており、現在では高い人気を誇るが本作時点では新人だった中村悠一氏や釘宮理恵氏らも重要なポジションのキャラクターを担当している。 ''多様なエンディング'' -特定のキャラクターと迎える個別エンディングの他、シナリオ中盤から分岐するバッドエンドとも言える''カルマルート''、隠し要素である''イスラEND''と''真実解明ルート''などマルチエンディングを採用している。それらを彩るキャラクターたちが軒並み魅力的で、周回プレイの意欲をそそられるだろう。 --なおエンディングの最後に表示されるキャラクターのイラストがギャラリーに登録されるようになった。好感度や選択キャラによる差分も独立して登録されるので、これも周回プレイの意欲を増やしている。 ''SRPG部分の戦略性の強化'' -上記のブレイブクリアの導入により、過去作でぬるいと言われていたバランスが調整された。ブレイブクリアの達成自体は任意なため、サクサク進めたければレベルを上げてゴリ押しもできる。 -中盤の終わり頃から敵として現れる暗殺者は回避率と移動力が高く、一部状態異常に耐性があるため、対策を立てないと脅威となる。終盤に対峙するボス級のキャラクター達も前作以上に個性的かつ強力な性能を持っている。 -使い勝手が悪かった一部武器の性能が調整された。 --『2』まで上下段射程が1しかなく段差のあるマップに弱かった武具や爪等の一部武器が、上下段射程が他の武器並に増加した。同じく上下段射程が1で、同じ高さに限り斜めマスから攻撃できる横斬りも下段の射程が隣接・斜め共に1伸びた。本作でも高低差のあるマップは結構あるが、こうした武器を持つユニットも起用しやすくなっている。 ''演出面の強化'' -主人公の名前がデフォルトネームの場合、キャラクターが音声付きで名前を呼んでくれるようになった。前述のとおり名前を変更した場合は一部のセリフ・ボイスが変更される。 --これにより『2』にあった「アドベンチャーパートでセリフ上は主人公が名前を呼ばれるとき、その部分でボイスが途切れる」という不自然さが解消されている。 --なお番外編に登場する『2』主人公と護衛獣の名前はデフォルト固定となっている。当然彼らのキャラクター名もボイス付きで呼ばれるようになる。 -主人公以外の名有りキャラクターが敵味方共に戦闘中(攻撃時・召喚術やスキル使用時・戦闘終了時)も声付きで喋るようになった。攻撃時はクリティカル発動時・スキル「バックアタック」持ちの背後攻撃等、召喚術は専用・協力召喚等で変化する。 --戦闘が賑やかになったのはもちろん、各キャラの個性もより分かりやすくなっている。 -夜会話やエンディングの際、通常会話と異なり対象のキャラクターの正面絵が表示されるようになった。よりギャルゲーらしい雰囲気になったと言われる理由の一つ。 --しかしキャラクターデザイン担当の飯塚武史氏が当時苦手だったのか、キャラクター毎に正面絵のクオリティに差が出てしまっている((ファリエルなど好評なキャラがいる一方、フレイズやとある隠しキャラなどは酷評されている。))。なおPSPリメイクでも修正されずそのまま使われている。 -株式会社ピュアサウンドによるBGMも相変わらず評価が高く、各属性の集落をイメージしたBGMや、終盤の主人公のパワーアップイベントで流れる「FIGHT WITH BRAVE」などの良曲が多い。 ''その他'' -召喚術使用時のエフェクトをスキップできるようになったため、プレイが快適になった。 ---- **問題点 ''キャラクターの戦闘面の格差が大きい'' -強キャラでよく上げられるのがアティとキュウマ。 --アティは戦士タイプでも召喚ランクが最大のSまで上がると言う大盤振る舞い、召喚師タイプではトップクラスのMPとMATに加え全属性使用可能と最強の召喚師になる(全属性使用可能なのは戦士タイプも同様)。さらに専用のスキルである抜剣覚醒とそれによる暴走召喚により、戦士・召喚師共に飛びぬけた火力を持つ。 ---もちろん、対となるレックスも主人公らしい強キャラではあるのだが、召喚ランクの伸びが何故かアティより悪い((戦士タイプではアティと異なり最大でもAランク止まり。召喚師タイプで通常の最終ランクに到達した場合、レックスは得意属性がS、他はA/B/Cが一つずつ。アティは得意属性がS、他はAが二つ、Cが一つとなる。))。 --キュウマは専用スキルの忍術の性能が非常に優れており、それだけで利用価値がある。ステータスもATとTECがよく伸びる上、反撃を受けにくい横斬りまたは投具が使えるため扱いやすく、戦士タイプなのに召喚ランクもAに到達する。さらにSPクラスでは全キャラ中唯一移動力が5になる。 -逆に不遇なのはヤッファやフレイズなど物理と魔法どっちつかずのキャラと、とある隠しキャラ1名。 --前者はATが中途半端なため火力では物理型に及ばず、MATが上がる装備も乏しい。能力値がATとMAT両方に割り振られているため守りも弱い。補助能力を持っているので使い道が無いわけではないが、補助なら召喚師を用意した方が早い。 ---この二人はクラスチェンジ条件もちぐはぐで、第二クラスへのチェンジはATとDFを、最終クラスへのチェンジはMATとMDFをある程度要求される。このためヤッファは見た目通りの物理タイプに鍛えてSPクラスの方にチェンジするケースが多い。 #region(隠しキャラの性能について) --隠しキャラの一人であるギャレオに関しては、武具装備キャラとしては序盤に仲間になり必殺技を持つカイルという大きな壁が存在する。%%「大丈夫?」でおなじみの%%ファミ通の攻略本で「遅れてきた直接攻撃のエース」という紹介がされているがもはや皮肉にしか見えず、プレイヤーから「おちょス」((「『お』くれてきた『ちょ』くせつこうげきのエー『ス』」の略。))などとネタにされている。浮遊ユニットではないのに上下段移動力が4という個性はあるが活かせるマップは少ない。 ---また初期装備のアクセサリーであるお香ランプは「全異常を無効にする」という非常に強力なものであり、仲間になった途端に即行でお香ランプを剥ぎ取られた上でベンチウォーマーになる事が多いため、一部のプレイヤーからは「[[お香ランプ引換券>ドラゴンクエストVI 幻の大地]]」とも呼ばれている。 ---なお同時に仲間になるアズリアは強力な必殺技を持つ戦士タイプでありながら、回復が得意な霊属性の召喚術をAランクまで使用できるため使いやすい。 #endregion --また過去作から続く問題で、高レベルで加入するキャラはボーナスポイントが色々な能力に割り振られている。基本的に序盤からATまたはMATに集中して振った方が強いため、中盤以降に仲間になるフレイズととある隠しキャラの不遇はこの理由も大きい。 -最強装備の格差もやや大きく、短剣がやたら優遇されていて様々な能力が上がる上に攻撃力も高い(主人公の抜剣時の武器よりも強い)。また、今作から一部武器・防具・アクセサリーに性別限定の要素が追加された((一部キャラはこの制限を受けずどちらの性別のものも装備可能。))が、槍の最強武器は女性のみ、銃の最強武器は男性のみと性別によっても差が出る。 -霊属性が攻撃面で冷遇されている。シナリオの都合上、亡霊兵という敵が非常に多いのだが、彼らは霊属性に強い耐性を持っているためダメージを与えにくい。更に霊属性に豊富な憑依や状態異常攻撃は、その亡霊兵や上述の暗殺者にはほとんど効かないために活躍の機会が少ない。 //状態異常攻撃はどちらかと言えば獣属性なのでは? --とはいえ、元々霊属性は補助的な役割が強い属性であり、「ピコリット」や「聖母プラーマ」など、ほぼ確実に使うであろう回復魔法は概ね霊属性である。この上攻撃面でも秀でてしまっていれば今度は攻撃的な機属性などの地位が危ぶまれるため、属性ごとの差別化であるとも言える。 --さらに言えば、霊属性の召喚師であっても無属性の攻撃魔法である程度は対応できる。 ''番外編ラストバトルが味気ない'' -直接対決できるラスボス的存在がおらず、出て来るのは強化された雑魚敵だけな上、BGMも通常のイベントバトルと同様という始末。大盛り上がりを見せる会話パートの前哨戦といったところ。 --前作『2』の番外編では決戦用のBGMが流れる中でボス級4人と戦えたことと比べると落差が大きい。 ''その他'' -前周で条件を満たした上で次周以降仲間にできるとある隠しキャラが、シナリオ展開の都合上最終話で離脱する。 --経験値の還元などは無いので、せっかく仲間にしても育てるのを躊躇いがちになってしまう。そこそこ強力なキャラであるだけに惜しい。 -『2』にもあったクラスチェンジに必要なパラメータの下限(SPクラスの場合は特定パラメータの上限)については本作でもマスクデータ扱い。 --通常クラスはどれかの能力にBPを極振りしてもレベルが上がれば自然と条件を満たせるので、レベル上げを厭わないのであれば問題はない。しかしSPクラスは調整をミスするとその周回ではクラスチェンジできなくなってしまう(レベルを下げたりBPの振り直しができないので、やり直せない)。 --続編の『[[4>サモンナイト4]]』以降は、『1』同様クラスチェンジの条件がレベルのみに戻った。 //-キャラクターボイスの音量設定がやたらと小さい。 //キャラクターが落ち込んでる時のセリフや静かなセリフは全く聞こえないレベル。 //「全く聞こえない」は言い過ぎだし、そもそもオプションで音量調整すればいいのでコメントアウト ---- **総評 発売から15年以上経った今でも高い人気を誇るアティを初めとする魅力的なキャラクター達と、彼らが織り成すシナリオや夜会話、エンディングに目を奪われがちだが、~ もう一つの肝となるSRPG部分も過去2作から順当に進化し、遊びごたえがある内容となっている。~ 総じてサモンナイトシリーズの中でも完成度が高く、シリーズ経験者だけでなくシリーズの初心者にも勧めやすい作品と言える。 ---- **余談 -機属性の召喚獣「でんちマン」のイラストに、『1』『2』にしか登場しないモナティが小さく描かれているが、これは『3』発売前の2001年に発売された設定資料集「サモンナイトコレクション」に掲載された飯塚氏の書き下ろし漫画が元ネタ。 --なおこの書き下ろし漫画は2005年発売の「COADVENTURE 飯塚武史サモンナイト画集」に再掲されている。 -『2』と同様、エンディングで表示される言葉を公式サイトの「召喚師の部屋3」で入力すると、キャラのボイスデータなどを含む特典を入手することができた。現在はリンク切れのため入手不可能。 -「アティの出来があまりに素晴らしかった反動で、その後飯塚氏がしばらくスランプになった」という噂が流れているが、これについては飯塚氏本人が否定している。 --「COADVENTURE 飯塚武史サモンナイト画集」で『4』の主人公達を初披露した際、主人公のデザイン決定に時間がかかったらしく「『3』の2人がよくできた主人公だったので困った」というコメントを残しているが、これに尾ひれがついてしまったのだろうか…? --いずれにせよ、『4』主人公達も歴代の主人公達に劣らない位魅力的なキャラクターになっているあたり流石である。 -2012年に小説『サモンナイト -受け継がれし炎-』が発売された。 --時系列は『3』本編終了後。主人公はアティ、生徒はナップ。幼少期の主人公に起きた事件の詳細と、番外編につながる話が描かれている。 --本編中のイラストはPSP版『3』のイベントイラストと同様、かわく氏が担当している。 -2015年に発売された『[[PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』では、本作から女主人公のアティが参戦した。CVは『5』でも担当した川澄綾子氏。 --残念ながら男主人公のレックスは登場しない。 ---- *サモンナイト3(PSP版) 【さもんないとすりー】 |ジャンル|ファンタジックシミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B008OEDVL4)[[裏を見る>https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71aCCoxT+0L.jpg]]| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|フェリステラ|~| |発売日|2012年10月4日|~| |定価|3,800円(UMD)/3,600円(DL)(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:B(12才以上対象)|~| |廉価版|PSP the Best:2014年9月4日&br;1,667円(UMD)/1,389円(DL)(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[サモンナイトシリーズリンク>サモンナイトシリーズ]]''| ---- **概要(PSP) 当時の最新作『[[5>サモンナイト5]]』の発売に先駆け、『1』『2』のゲームアーカイブス版・『3』『4』のPSPリメイクの発売が発表された。~ PSPリメイク版は主にPS2版『4』のシステムを中心に更に改良を加えたものとなっており、PS2版からはシステムやゲームバランスが大きく変化している。 ---- **変更点(PSP) ''育成面'' -SPクラスが廃止された。また『4』と同様クラスチェンジ条件がレベルのみになり、既定のレベル到達時に2つのクラスから好きな方を選択出来るようになった。 --番外編限定のキャラクターも同様。ただし後述の傀儡限定で使用可能になる敵キャラは従来通りクラスチェンジが分岐せず一本道となっている。 -スキルはクラスチェンジしただけで覚えるわけではなく、敵を倒した時やレベルアップ時などに得られるスキルポイント(SP)を消費してから覚えるようになった。 --スキルはZOCを発生させる「闘気」などの汎用のものと、各キャラ・クラス固有のものに分けられる。汎用スキルもキャラクターごとに必要SPが異なるといった個性分けがされている。 --スキルの開放状況やこれまで稼いだSPはクリアデータを使用しての周回プレイでもすべて引き継がれる。 -メイメイのお店でユニットのレベルを下げる「人生やり直し」が利用できるようになった。PS2版『4』と違い、レベルが下がっても習得済みのスキルは維持される。 --高レベルで仲間になったキャラもレベルを下げてからまたレベルを上げて再度ボーナスポイントを振り直せるので、能力格差の問題が解消された。 -キャラクターのレベルの上限がこれまでの50から99に上昇。ただ敵の最大レベルは50のままなので、普通にクリアするだけならわざわざLv99まで育てる必要はない。 ''演出面'' -追加シナリオや追加キャラなどは無いが、シナリオのイベントイラストが追加されている(担当は飯塚氏ではなく、かわく氏)。一度見たものはギャラリーで確認可能で、主人公・生徒などのバージョン違いもそれぞれ記録される。 -夜会話やエンディングも一度見たものはギャラリーで確認できるようになった。こちらは複数バージョンあるものでも最後に保存したものしか確認できない((そのためかギャラリーに保存するかどうかアナウンスが入る。))。 -フリーバトルの開始前や一部イベントバトルで各キャラの掛け合い(戦闘会話)が追加されている。CVは無いが、フリーバトルの方は傀儡も使用するとかなりの組み合わせが存在しており、キャラクターの意外な一面や小説『U:X』で明かされる設定も見られる。 --エンドロールによると、手掛けたのは都月氏ではなく『[[クラフトソード物語>サモンナイト クラフトソード物語]]』のシナリオやノベライズ等を担当した寺田とものり氏。 -追加スキル使用時やバトルクリア時の台詞など、各キャラのボイスも一部新録されている。 -DS版『1』『2』にもあったバックログ機能の追加。 -BGMはPS2版の流用ではなく新規アレンジ。また番外編で使用されるBGMに『2』の一部BGMが追加され、ラストバトルのBGMも『2』の「英雄の戦い」に変更された(バトルの内容自体は変更なし)。 -バトル勝利時に流れるBGMが『4』と同様のものに変更された。 -ギャラリーのデフォルト曲が新曲の「リィンバウム/理想郷」に変更された(エンドロールで「シリーズテーマ」と銘打たれている)。サウンドモードでも選択可能。 --ファンからの人気が高い曲だが、単独でのCDは発売されていない。PSP版『3』の約1年後に発売された『5』のサウンドトラックや、2022年に発売された藤田千章氏のソロアルバムの初回限定盤に収録されている(前者はプレミア化しており入手困難)。 -エンディングのラストで「これからも、ずっと」(エンディングテーマのオルゴールアレンジ)が流れなくなった。 -PS2版ではタイトル画面で放置すると流れた「ゲームを遊ぶ時の注意メッセージ」((「部屋を明るくしてテレビから離れて遊びましょう」という忠告が、様々な組み合わせのキャラクター達による掛け合いで行われる。))が削除された。%%これにより、とある過去作キャラが『3』唯一の出番を剥奪されてしまった((該当キャラは『3』本編キャラと同じ声優が担当しているので、PS2版ではついでで音声収録したと思われる。))。%% ''傀儡キャラ'' -メイメイのお店で「傀儡」(くぐつ)としてキャラを召喚する事で、番外編のキャラ(逆に番外編プレイ中は本編のキャラ)、過去周回で選択済みの主人公・生徒、一部の敵を味方ユニットとして使用できるようになった。 --PS2版『4』から「無限界廊限定」という制約が廃止されており、通常のフリーバトルやイベントバトルでも使用可能。過去周回で取得したスキルなどもちゃんと引き継がれる。 -本編の隠しキャラの傀儡を取得しても本編では使用できないので、そのキャラを本編で使いたいなら改めて仲間にする条件を満たす必要がある。 --一方でPS2版では最終話で離脱してしまうとある隠しキャラが、そのキャラの傀儡を呼び出す方式に変更されている。 ''戦闘面'' -戦闘メンバー以外のキャラから選ぶサポートキャラ、戦闘中の武器変更、必殺技所持キャラの増加、サモンアシスト、召喚獣のお気に入り登録が導入され、より戦略性が広がった。 --サモンアシストは、召喚術を使用するキャラの近くにいるキャラを選択(複数可)することで、選択したキャラのMPが少し消費される代わりにキャラごとに設定されたアシスト効果(威力増加、消費MP減少等)を得られるシステム。 --召喚獣のお気に入り登録は、メイメイのお店で1人につき1体召喚獣を登録することで、お気に入り限定の召喚魔法を使用可能になる。ただしPS2版『4』と違い魔法の消費MP減少や召喚ランク低下は起こらない。汎用スキル「召喚獣愛好家」を習得させると最大4体までお気に入り登録可能。 -召喚ランクがS~Cの4段階からS~Fの7段階に細分化された。またキャラの到達ランクが最大A止まりになり、Sランクの術はサモンアシスト必須となった。協力召喚はサモンアシストに合わせる形で仕様変更された。 -DS版『1』『2』にもあった戦闘中の中断セーブの実装。手軽にプレイできるようになった他、マップクリア直前にセーブすることで夜会話の収集にも役立つ。ただしDS版同様、セーブすると強制的にタイトルに戻される。 -ゲームを初めからプレイする時にイージーとノーマルから難易度を選べるようになった。更にノーマルモード時にパーティ能力「蛮勇の戦歌」をONにすると敵が強化される(実質ハードモード)。 --難易度による報酬・シナリオ展開などの変化は起こらないので、夜会話・エンディングなどの収集のためにサクサク進めるか、歯ごたえのある難易度を求めるか、プレイヤーの好きなように遊べる。 -ユニット召喚獣のレベルが、バトル中に召喚したキャラのレベルに依存するようになった。これによりレベルフードに相当する育成用アイテムは廃止されている。 -攻撃や召喚術を実行する前に、与えるダメージ・回復量が表示されるようになった。ただし広範囲のものでもカーソルが合っているキャラクター1体の情報しか分からない。 -召喚獣の名前に特定の単語を入れることで召喚魔法が強化・弱化されるシステムが廃止された。 -メイメイのお店でイベントバトルの再戦が可能になった。下記のブレイブメダルなどの詳細は通常攻略時のものを引き継ぐ。 ''ブレイブメダル'' -ブレイブクリアシステムを発展させたシステム。ブレイブクリア同様「自分よりレベルの低い敵を倒さない」「戦闘不能者を出さない」などいくつかの条件と、条件ごとの達成時の獲得メダル数が設定されている。獲得したメダルはパーティ能力や上記の傀儡ユニットの購入に使える。 -ブレイブクリアとは違い一度の戦闘で全ての条件を満たす必要はなく、取り逃したメダルも上記の再戦で後から取り直すことができる。 ''ミニゲーム'' -メイメイのお店で、「運命の輪」の他に『2』『4』にもあったスクラッチカードでも遊べるようになった。景品は「運命の輪」と同じで、『4』同様はずれでもアイテムが貰える。 -「こらっ!モグラだらけのイモ畑!」((タイトルが「こらっ!もぐらだらけのイモ畑!!~ドカーンもあるよ!~」に変更されている。))のルールが『4』の「ガチンコ★トレーニング!」と同じものになった。モグラが出てくる穴が4つに減った代わりに、方向キーによる弱攻撃と○×△□キー(またはL/Rキー+方向キー)による強攻撃を使い分けてモグラを叩く必要がある。 ''その他'' -パーティポイント制が廃止され、入手したパーティ能力は常時発動するか、任意でON/OFFできるようになった。 -『4』の料理が自室で行えるようになった。入手した食材を消費して、回復アイテムや召喚獣のスキル習得アイテムを作成できる。 --PS2版『4』と異なり、ショップで買える食材が増えているので気軽に様々な料理を作りやすくなった。 -これまで隠しパラメータだったキャラの好感度とカルマ値が、大まかにではあるがメイメイのお店で確認できるようになった。 ---- **評価点(PSP) -キャラクター育成の仕様変更により、どのキャラも有効に運用できるようになった。 --不遇だったヤッファ・フレイズは、スキルを揃える事で「前線で肉弾戦をしながら要所で特技や召喚術による攻撃・回復・サポートを行う」といった技巧派に生まれ変わった。 #region(不遇だった隠しキャラについて) --ギャレオに至っては豊富な物理系のスキルを覚える上にクラスによっては斧装備でカイルを超える火力を持ち、文字通り「遅れてきた直接攻撃のエース」ぶりを発揮してくれる。~ 「遅れてきた~」とは「リメイクでようやく…」という意味だったのではないか、と揶揄されることも((加入時にお香ランプを装備している点は変わらないが、こちらは効果が全異常無効→全異常半減と弱体化した。))。 ---PS2版でギャレオの強力なライバルだったカイルも、威力が異なる二種類の必殺技を使い分けられるようになり、ギャレオとはまた違った強化がされている。 #endregion --主人公であるレックスとアティの間にあった露骨な差も殆ど無くなっている。 -傀儡ユニットの追加により、パーティ編成の幅が増している。周回必須だが、『2』『3』主人公4人の揃い踏みなどPS2版では不可能だったドリームチームも編成可能。 --フリーバトルでは意外なメンバーの組み合わせで開始前会話が発生することもあり、そういった面でも試行錯誤が楽しめる。 -全異常・全憑依無効を持つ敵キャラが減り、状態異常や憑依の召喚術が使いやすくなった。 -PS2版では最終話で離脱してしまうとある隠しキャラが仕様変更により離脱しなくなったため、気兼ねなく育成できるようになった。 -キャラの好感度とカルマ値が可視化されたことにより、1つのデータで複数のキャラクターのエンディングを見たい場合などにやりやすくなった。 ---- **賛否両論点(PSP) -元々強かったキュウマは全ての忍術を習得できるようになった上、武器持ち替えで投具と横斬りが両立できるため非常に反撃を受けにくく、どのクラスでも全キャラ最高の移動力を持つため、更に凶悪になった。 --ただし基礎ステータスは控えめで、スキル取得前提の強さである点は留意。 -各主人公・生徒・『2』護衛獣はそれぞれ獲得SPが別に保存されている。傀儡で両立できる仕様のため仕方がないが、周回時に対となるキャラにSPが引き継がれないため、意識して使わないと他のキャラよりSPを稼ぎにくい。 -キャラに設定された全てのスキルが覚えられることに関して「クラスチェンジの意義が薄くなった」という批判もある。ただし全取得には当然それ相応の時間がかかる上に、そこまでやらないとクリアできないという難易度でもない。 -フリーバトル開始前の戦闘会話は基本的に真面目な内容なのだが、「ネスティがアティに色目を使っている疑惑が挙がる」「トリスとベルフラウが本編では指摘されない胸囲について話す」など、二次創作のようなノリのものも存在する。 -初期出荷版には無限界廊に関するバグが存在している。前周までにクリアした無限界廊の階層は現周でクリアした後も直接挑む事ができず、1から挑戦しなければ行けなくなる。 --この仕様を知らずに無限界廊を途中まで進めてから周回した場合は面倒だが、前周までに全階層をクリアしていると、挑戦→即撤退で制覇報酬の「王の書」をいきなり貰える。誓約の儀式で最強の杖が入手できるので攻略が楽になる。 --後期出荷版やBest版では修正されており、またDL版はアップデートで修正可能。 ---- **問題点(PSP) -一度覚えたスキルは忘れられず、パッシブスキルのON/OFFを切り替える機能もない。 --自分や隣接するユニット(敵味方問わず)への召喚術の影響を小さくする「抗魔の領域」((隣接した敵への術ダメージまで軽減されてしまうほか、自分に有利な憑依や、攻撃力が上がる代わりに防御力の下がる状態異常「狂化」にかかりにくくなってしまう。ただし回復魔法は軽減されない。))、戦闘中のユニット召喚獣のレベルを上げる「召喚ユニット強化」((ブレイブメダル獲得条件に「攻撃者より低レベルの敵を倒さない」があり、ユニット召喚獣にもこの条件が適用されるため、引っかかりやすくなってしまう。))など、ごく一部デメリットが存在するスキルもあるため、これらを消したい場合は初めからやり直すしかない。 -召喚術のクラスの細分化とSランク召喚術の制約により、PS2版に比べると使用できる召喚術の自由度が若干下がってしまっている。 -基本的に各キャラクターは自分が装備できる武器の熟練度をスキルとして習得し強化することができるが、フォルテのみ特定のクラスで装備可能になる剣の熟練度スキルを何故か習得できない。 --設定ミスだと思われるが、PSP版『4』でも修正されていない。 -PSP版でも主人公の名前を変更できるのだが、エピローグ及びバッグログのテキストでデフォルト名が表示されてしまうバグがある。 ---- **総評(PSP) もともとシリーズ内でも評価が高かったPS2版に対して、システムに大幅なテコ入れを加えたことにより、更に遊びやすくなった。~ 現在はPS2版よりもかなり安価で入手できるので、PSPまたはVitaを持っておりシリーズに興味がある人はぜひ遊んでみることをお勧めする。 ---- **余談(PSP) -PSP版でレーティングが「CERO:全年齢」(CERO:A相当)から「COLOR(green){''CERO:B''}」(12歳以上対象)に変更されたのはカルマルートの内容が凄惨すぎたためと思われ、[[シナリオを担当した都月景氏もTwitterでこの事に言及している>https://twitter.com/z_miyako/status/702522916261343233]]。 -PSP版『3』のシステムデータ(エンディングまで到達していなくてもよい)がメモリーカードに存在している状態で、PSP版『4』をプレイすると『3』に登場したユニットの傀儡を呼び出せたり『3』限定の召喚術を使えるようになり、『[[5>サモンナイト5]]』をプレイするとパーティスキルの「海賊弁当」を入手できる。 -問題点にある戦闘会話でのキャラクターの言動のずれについて[[都月氏がTwitterで言及している>https://twitter.com/z_miyako/status/409075144087203840]]。おそらく「苦言を呈している」というよりは「ネタにしている」といったところ。 #region(とある隠しキャラに関する、システム上の軽微なバグについて。一応ネタバレ注意) -隠しキャラの1人である機械兵士のヴァルゼルドには「仲間にした後に覚えられる必殺技のボイスに機械兵士特有のエフェクトがかかっていない」「特定のキャラとのフリーバトル開始前会話で顔グラフィックがそのキャラと入れ替わっている」といったバグが存在する。 --同様のエフェクトミスは、番外編に登場する護衛獣のレオルド(『2』主人公の必殺技使用時)にも存在する。 --どちらも表示・演出の問題なので実害は無い。なおどちらもPSP版『4』では修正されている。 --ヴァルゼルドが仲間になるエピソードに彼自身のバグが深く関わっているが、ゲームの方にも彼関係のバグが発生するとは誰が予想できただろうか…。 #endregion

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