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//バカゲーでもないのに記事の書き方がネタに走ってるので全体修正 *ART OF FIGHTING 龍虎の拳 外伝 【あーとおぶふぁいてぃんぐ りゅうこのけん がいでん】 |ジャンル|対戦格闘アクション|#amazon(B00014AWYY)| |対応機種|アーケード(MVS)|~| |発売・開発元|SNK|~| |稼働開始日|1996年3月12日|~| |配信|バーチャルコンソール&br();【Wii】2011年8月23日/900ポイント&br();アーケードアーカイブス&br();【Switch】2017年11月2日/823円(税8%込)&br();【PS4/One】2018年7月26日/823円(税8%込)|~| |判定|なし|~| |ポイント|意欲作だが地味&br()2Dだが3Dの要素もふんだんに組み込んだ異色作&br()続編は絶望的で事実上の最終作&br()''・・・・すごい漢だ。''|~| |>|>|CENTER:&color(black){龍虎の拳シリーズ}&br()[[龍虎の拳]]/[[龍虎の拳2]]/''&color(black){龍虎の拳 外伝}''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 人気格闘ゲームシリーズ『龍虎の拳』の3作目。~ 本作以降シリーズ展開がされていない為、事実上の龍虎シリーズ最終作でもある。~ タイトルにある「ART OF FIGHTING」は『龍虎の拳』の海外版タイトルでもあり、本作はそれを副題に冠したものとなっている。 ~ 本作が外伝と銘打っているのは、主人公がこれまでの「リョウ・サカザキ」から同門でライバルの「ロバート・ガルシア」になったうえで、他のキャラクターは一新された為((一応、リョウの妹のユリはデモにサブキャラクターとしては登場。))((一方、海外版のタイトルは『THE PATH OF THE WARRIOR -ART OF FIGHTING 3-』とナンバリングタイトルの扱いになっている。))。~ 主人公昇格にあわせてロバートは性能も初心者向けに、リョウは中級者以上向けになっている。~ ~ キャラクターの詳細については[[公式サイト>http://game.snkplaymore.co.jp/event/virtual-console/artoffighting_gaiden/index_artoffighting_gaiden_j.html#chara]]を参照。~ シリーズ皆勤賞のリョウとロバート以外は、新たな通常プレイヤーキャラクターが6人、隠しキャラクターが2人登場する。 **システム -パンチ・キック・ハードブロウ(強攻撃)・挑発の4ボタン。弱・強などの攻撃使い分けを廃止するなど、初代に近い操作形態に戻された。 --同時に必殺技の気力消費、挑発による気力減少、間合いによって拡大縮小するキャラクターも継続採用。 -コンビネーション --その名の通り、特定の通常技を繋げて連続技を決められる。 ---このシステムのためか、他の格ゲーにはよく見られる「通常技を必殺技でキャンセル」はできないようになっている。 --コンビネーションは当時隆盛を誇っていた『[[バーチャファイター]]』『[[鉄拳>鉄拳シリーズ]]』などの3D格闘ゲームで採用されているシステムで、SNKでも『餓狼伝説3』などで導入されていた。 -ヒートモード --体力が1/4以下になると、これまで同様に超必殺技((超必殺技は1つのみで、前作までのような「隠し超必殺技」という概念は存在しない。この関係で、かつてのリョウとロバートの超必殺技「覇王翔吼拳」が通常必殺技扱いになっている。))が使用可能になる他、キャラクターが赤く点滅して攻撃力が1.2倍になる「ヒートモード」が追加された。 --更に''選んだキャラクターの誕生日((該当キャラが誕生日を迎えると、タイトル画面の最上段に「HAPPY BIRTHDAY (キャラ名)!」、キャラセレクト画面で該当キャラにカーソルを合わせると「SPECIAL DAY」と表示される。))である場合は常時ヒートモードが発動して強化される''という風変わりな仕様も搭載((MVSの時計機能により判別している為、時計機能を持たないネオジオ版とネオジオCD版では削除されている。一方でPS2は時計機能があることからかネオジオ版ベース移植のPS2版には本システムが搭載されている。))。 -アルティメットKO --体力1/8以下の相手を超必殺技でKOした場合、無条件で全ラウンドを得取した扱いとなり、第一ラウンドであっても決着がつく。 --ラスボスのワイラーのみ超必殺技がないためアルティメットKOができない。 --過去作にて必殺技でKOした時に相手の衣服が破ける演出(脱衣KO)も、今作はこのアルティメットKO時にのみ見られる。 ---ただし、カーマンの超必殺技「アオファインナンダー・フォルゲンテ・ビュルフェ」((技名こそやたら長ったらしいが和訳すると「連続投げ」の意。))は投げ技で、さすがにこれで脱げるのは不自然なためかこの技のみアルティメットKOでも脱衣演出が発生しない。それとは別に、ワイラーをアルティメットKOで倒しても脱衣演出はない(いずれも全ラウンド得取は発生する)。 ---- **評価点 -キャラクターはモーションキャプチャーを用いて描かれており、動きが非常に滑らか。勝利後のキャラクターアップもぬるぬると動く。 --キャラクター選択画面からして動いており、後発の2D格ゲーと比べても高いレベルの描写力を実現している。 -ラスボス以外の全キャラクターに脱衣KO搭載。 --男キャラクター脱衣が嬉しいかと問われると微妙だが。 ---一方で女性キャラクターは脱衣KOされても下着さえ見せない。 --ラスボスのワイラーは脱衣KOされることこそ無いが、イントロで服用する強化薬の効果で身体が巨大化する時に、服はほとんどが裂かれてしまい膝丈になったズボンくらいしか残っていないという姿になるので、"服が破ける"だけなら全キャラに搭載されていると言える。 //なお後述の不破刃も上半身裸なのだが、頭巾をかぶっているのでそちらが破ける。 //不破刃は普通にズボン(下衣)が破けるようです。 -音楽の出来も素晴らしい。 --実は本作の曲は、厳密に言えば「GET HIGH(リョウ・サカザキのテーマ)」「MOJO(ロバート・ガルシアのテーマ)」の2曲しかない。他のキャラクターの音楽はこの2つのうちどちらかのアレンジバージョンとなっており、格闘ゲームの中でも珍しい造りとなっている。 --しかしそれ故に世界観的にも統一された楽曲となっており、さらにフュージョンテイストを大いに取り入れている。特に音質が劇的に向上するアレンジサントラは一聴の価値あり。ただし、出来のよさとゲームのマイナーさからプレミアが付いている。 --ちなみに『武力 -BURIKI ONE-』ではリョウのエンディングにて本作とはまたテイストの違った「GET HIGH」のアレンジが流れる。 -演出が良く独自の世界観を作りだしている。 --前作までもう一人の主人公というポジションにいながらも脇役に甘んじてきたロバートをメインに据えただけあり、今一つ地味な存在であった彼のキャラクターを掘り下げている。それにあわせてか、作品全体の雰囲気も彼同様キザでウエスタンな作風になっている。 ---だがそのキザな雰囲気が全くそぐわないというわけではなく、CPU戦の演出・台詞がしっかりしていることもあり、キャッチコピーの「誰も知らない、もう一つの龍虎。」にふさわしい世界観を作りあげている。 -一部キャラクターの完成度や人気が(いろいろな意味で)高い。 --後に『[[KOF>THE KING OF FIGHTERSシリーズ]]』シリーズにも幾度か登場し、そこそこではあるが人気を集める「藤堂香澄」の初登場作。父・藤堂竜白を倒した極限流を敵視してリョウを追ってくるというキャッチーな設定と清楚な大和撫子といったデザインが受け、龍虎シリーズを代表する人気キャラクターの一人となった。 ---後の『KOF』シリーズではおとなしめのキャラクター性になっているが、今作ではかなり気が強くキャラクターが濃い。これは 「慣れない英語を辞書片手に必死で喋ろうとしている」 事を表す為の演出である。 --ゲーム内ではイマイチ影が薄いが、「カーマン・コール」も色々とネタにされる事が多い。 ---見た目は地味ながら、やたらと長い名前の技を3つも持っている。当て身投げの「へフティガー・シュトースアグリフ」、上空に飛び上がりながら蹴り上げる「ゲバルティガー・フーストリット・フォン・オーベン」、移動投げの超必殺技「アオファインナンダー・フォルゲンテ・ビュルフェ」。 ---ファーストネームとファミリーネームを区切らず読んではいけない、あるいは表記する際に中黒「・」を省いてはいけないフルネーム。 ---何故か、コミカライズにあたり主役に抜擢されるという謎な優遇を受けていたりもする。 --ラスボスのワイラーも&bold(){ネタ的な意味}で人気がある。その顔つきや、イントロでのドーピングで筋肉を異常なまでにムキムキに膨れ上がらせたという点から漫画『[[北斗の拳>北斗の拳シリーズ]]』の悪役キャラクターであるアミバ、および彼の使用した「アミバ流北斗神拳」を連想したプレイヤーは数多い。 --そして本作で最もネタ的な意味での人気を誇るのが「不破刃(ふは じん)」だろう。 ---まず、忍者なのに見た目が上半身裸な上、ムキムキマッチョに頭巾という、色物にしか見えない外見をしている。 ---浮かせ用の技が''上から叩きつけるように当てる頭突き''なのに、バウンドも介さず相手を宙に打ち上げる((地面に叩きつけられた相手の体が沈む描写がないのもそうだが、技のモーション自体が「上半身を引いて頭を振り下ろしつつも、頭を真横にしたまま前進する」という恰好であり、色々と誤解を招きやすいものになってしまっている。))。 ---前作『[[龍虎の拳2]]』に登場した如月影二と(元)同門であり、似た性能を持ちながらも見た目が「下敷き」な必殺技「流影陣」。((「覇王翔吼拳」が通常必殺技になった影響で反射できるようになり、かつて如月影二のできない業を成し遂げたという点もネタにされた。ただし、如月影二の方も龍虎2ではかき消すだけだったのが、KOFシリーズに参戦してからは同様に反射できるようになった)) ---出が遅い・範囲は狭い・ガードされると反撃確定((おまけにキャラによっては相手の起き上がりと同時に重ねて当てようとすると、何故か間合いがズレて当たらないという欠点もある。実はモーションをよく見ると技の発動時に位置が半歩下がってしまうのでこれが原因とも言われている。))と性能は悪いが「''うおおおおおおお!''」の叫び声と共に放たれる「闘神翔」。どこぞの[[風雲拳の使い手>風雲黙示録 格闘創世]]のごとく叫ぶ。 ---たとえ相手が女性であろうと勝利台詞で言う「''・・・・すごい漢だ。''」((スタッフによると「刃は少なくとも闘う相手の力量を認めた時から英雄の一角としてみています。そういう意味で男女の性に関係なく漢(男)として相手を認めてそう喋っているのです。」とのこと)) ---敗北時のボイスがこれ以上ないほどやかましく、不破が倒されるたびに大音量でゲーセン内に響き渡るほど。 ---……と、様々な要因から一躍ネタキャラクターとして名が広まってしまい、このゲームは知らないが不破刃は知っているという人も少なくない。 ---ちなみに、アルティメットKOされると頭巾が外れてそこで初めて不破の頭部が露わになる。彼の頭部及び髪型が気になるファンは是非ご自身でご確認あれ。 //師範の説明はほどほどに…… **問題点 -モーションキャプチャーによる欠点 --モーションキャプチャーによる動きを忠実にトレースしているため、アニメの作画で通常は適度な枚数に抑えられる中割(原画と原画の間をつなぐ連続動作のコマのこと)が多くなっている分、全体的に動きがもっさりとしているように感じられる((元々、フルアニメーションによる滑らかな動きが特徴の海外製アニメ作品とは異なり、日本製アニメ作品ではスピード感を出しつつセル画枚数と作画負担を抑えるために、中割の枚数を少なめに構成するリミテッドアニメーションが主流となっているため、余計に違和感を感じやすい。))。 ---ただしゲームスピードがやや速いため、余程隙の大きいモーションでもなければそこまで気になるものではない。 --挙動も現実に即したものだけに地味になってしまっており、特に一部の超必殺技は必殺技とは思えないほどに地味なものになってしまっている。 ---レニィは「鞭を振り回しながらゆっくりと前進するだけ」、ロディは「オーラをまとって力一杯にトンファーで殴る」、シンクレアは「オーラをまとって剣で斬る」、香澄は「でかい重ね当てを溜めて出す((一応、父・竜白の超必殺技に近い技である。))」という地味さ。 //---しかしその龍虎乱舞も、従来であれば、無数の突き蹴りを高速で一呼吸のうちに食らわせるという爽快感があったのだが、今回は通常技のモーションが中割りたっぷりのもっさりなので相対的に乱舞ももっさりしている。 //モーションが滑らかなだけでスピード自体は『2』と大差なく、むしろ爽快感では『2』を上回るのでCOさせていただく。 --一方、ワイラーは仰向け状態からの起きあがり方が物凄く不自然。直立不動状態から足を伸ばしたまま上半身をあげたすぐ後に立ちあがるという、人体の構造上無理のある起きあがり方をする。普通、人間が起き上がって立ち上がるにはなんらかの形で膝を曲げる必要があるのだが、その部分がごっそりとカットされている為である。 ---彼の場合は%%他のキャラの数周りも巨体な分グラフィックサイズも食うため細かいアニメーションを省かざるを得なかった%%ドーピングで身体能力を人間離れしているレベルまで強化しているからこそできる芸当と捉えることもできるかもしれないが。 --この他、シリーズで迫力さに貢献した「ダメージを受けると顔が腫れ上がる」という仕様も無くなっている。 -空中コンボを主体とするゲームバランスになっており、必殺技に独特のシステムを有した格闘ゲームであるにもかかわらず、必殺技の存在価値が希薄。 --「空中でヒットさせた技は、通常時より威力が高くなる((およそ1.25倍の威力))」という仕様があるため、あからさまに空中コンボのダメージ効率が良すぎる。ほとんどのキャラクターは最低でも体力4割を奪えてしまうぐらい攻撃力が高く、このため勝ちに拘ると「いかに空中コンボで高威力の連続技を叩き込むか」に集約されてしまい、ひたすら浮かせ技を狙う対戦に終始してしまう事も珍しくない。これにヒートモードが加わろうものなら、空中コンボで体力7~8割はごっそりと持っていかれる事もある程。 ---通常、2Dと3D問わず格闘ゲームにおける連続技(コンボ)において、特に空中に浮いている最中などの無防備な相手に決めた場合は、それに合わせて威力が抑え目になる下方補正がかかるのがバランスの観点からは自然でありこの頃は既に一般化していたので、一切下方補正がかからないどころかむしろ本作のように浮いた相手に入った追い討ち分のダメージは逆に通常よりも跳ね上がるのは異例とも言える((似たようなコンボによる威力上昇補正がかかる格闘ゲームに、テクモが同年に発売した『闘姫伝承 ANGEL EYES』がある。))。 --一応、ラッシュ技や追い打ち攻撃の一部に気力消費を伴うものもあるが、はっきり言って使う必要があるかと言われれば……。 -「打撃・捌き・投げ」の3すくみで絶対の行動がないように調整したかったと思われるのだが、「打撃」が突出して強く、「投げ」「捌き」は弱くなってしまっているため、3すくみのリスクリターンが機能していない。 --「投げ」は一部キャラクターだけが持つコマンド投げを除き、しゃがんだ相手を投げる事ができない。立ちA攻撃の素早い本作では少し狙いにくく、ガードを崩す手段としては心許ない。 --「捌き」(後ろ+C)は上・中段のあらゆる打撃を無効化し、ダウンを取れる点は強いのだが、追加で追い討ちを行わなければダメージがない。しかもその追い討ちもダメージが小さい上に相手が起き上がり始めた時点で一切の攻撃判定が無くなる((相手と攻撃が重なっている状態ですら当たらない始末。))上、外した時にはかなりの隙がある為、リターンに対してリスクの大きさが目立つ。 ---捌きにも間合いがある為、あまりにも離れていると出すことができないのも難点((古武術メインの香澄だけ性能が違い、どんな間合いでも出せる上に捌きからの派生技まで持っている。))。 -ストーリーが全体的に説明不足 --前述した通り個々の演出・台詞はしっかりしているものの、これまでのようなステージ前のデモシーンはごく一部にしか用意されていないため「それぞれがどういった経緯で行動しており、何故闘う事になったのか」が分かり辛い部分がかなり目立つ。 ---なんと主人公のリョウとロバートにしかデモシーンが存在しない。それもこの2人が対峙する1ステージやボス戦2ステージ、他にステージ間に幾つか挟まれる程度。 ---勝利後のデモは全て用意されているが、こちらもキャラクターの関連性やバックストーリーを知っている事前提のテキストになっているため、大筋も断片的にしか窺い知れない。 -キャラクターも世界観構築的には良いのだが「藤堂香澄」と「不破刃」以外は特色が薄く、すこぶる地味。 --格闘ゲーム全体から見ると悪くは無いのだが……。特色の薄いキャラクターはモーションも地味な技が多く、より拍車がかかってしまっている。 --カーマン・コールは外伝作品が作られるなどある程度の人気はでたものの、先述の2人を含め、この3人は過去作に登場したキャラクターの関係者であり、少なからずその影響がないとも言えない(もっとも不破刃は本人のネタ的な要因で人気が出たのだろうが)。それ以外の完全な(?)新キャラクターは人気が出たとは言えず、他作品に参戦どころかストーリーなどで名前が挙がることさえほぼ無い。 -他にも人気キャラクターの「キング」や「タクマ・サカザキ」((タクマの場合は前作のエンディングにおいて現役引退したのでプレイヤーキャラクターとしては登場できなくなったのだが。))が未登場、ユリはデモでのみ姿を見せる((当初はプレイヤーキャラクターとしての案もあったが、世界観を考慮して没になったらしい。))。 -対戦バランスもあまり褒められたものではない。%%ある意味シリーズの伝統である((そもそも『龍虎』は初代の時点でストーリーモードでCPU戦を進める流れをメインにしており、一応初代でも全キャラで対人戦は可能だがオマケ扱いであり、投げのないキャラクターが過半数、必殺技が1つだけだったり、ジャンプできない奴もいるなどバランスを取る気が最初から無い。))。%% --主役であるロバートはほとんどの技の隙が大きく、かなり弱い部類。勝とうと思うなら、比較的隙が少なくリーチのある立ち蹴りでしつこく牽制し、カウンターで当たって浮いたら空中コンボを逃さず入れるぐらいしかやる事がない。 --カーマン・コールは見た目は強そうで実際の設定でも「ガルシア財閥の敏腕エージェント」という肩書きを持つキャラクターなのだが、その素早そうな外見とは裏腹に、立ちパンチの出が全キャラクターで一番遅い。このため技の打ち合いに弱く、素早い技を持つ相手には非常に苦労する。特に対ワイラーは物凄く相性が悪く、バクチで当身技か捌きを決めないと、相手の立ちパンチだけで完封されてしまうほど。さらに背が高く空中でのやられ判定が大きいため、カーマン限定の高威力連続技が存在してしまっている。折角追い詰めてもワンコンボから逆転されやすい。 --タイムリリースにより解放される本作の中ボスであるシンクレアは、非常に弱い。必殺技・通常技ともガードされると隙が大きかったり、出るまでが遅すぎる技しか持っておらず、唯一の高威力連続技の起点となる浮かせ技が異様に当てにくい。おまけに、このキャラクターだけ投げ技を持っていないためガードを崩しにくく、中下段の択も反応してガードを切り替えられると簡単に反撃を喰らってしまう。剣を持っているくせに特に遠距離戦が強いわけでもなく、近距離戦では弱すぎると、どうしようもない性能のキャラクターになってしまっている。 --逆に、同じくタイムリリースで解放されるラスボスのワイラーと、通常キャラクターのレニィは非常に強い。 ---ワイラーはリーチのある立ちパンチからの浮かせコンビネーションが強く、適当に振り回して当たったら立ちパンチを連打する(あるいは、必殺技のブラック・アウト((赤い竜巻を撃ちだす飛び道具。龍虎シリーズは全体的に飛び道具が弱いが、これは例外的に出が早く威力も高いという強力な技(ただし射程は短く外した際の隙は大きいので一般的な飛び道具系の技とは使い勝手が異なる)。))を入れる)だけのお手軽連続技が猛威を奮う上、通常投げを食らわない特性を持つ((投げようとすると弾き飛ばして無効にしてしまう。しかもそこからワイラー側の浮かせコンビネーションが繋がってしまう始末。))ため一部キャラクターはほとんど詰んでしまう。下段攻撃と超必殺技が無い、追い討ち攻撃が使いにくく一部キャラクターにはヒット後に反撃確定と言う欠点があるが、それでも強い。((以上の説明で気がついたかもしれないが、ワイラーで同キャラ戦をやると双方相手の立ちガードを崩すのが困難(必殺技削りかめくりのみ)というひどい絵面の泥仕合となる。)) ---レニィは素早い立ちパンチ、異常に出が早く相手をよろめかせる事のできる「プッシュ・インパクト」が強く、そこからの連続技はややテクニカルなものの、即死を狙えるほどに強烈。下段は一つしかないが出が早くリーチがあるため崩しに使うには充分。投げも鞭を利用するためか間合いに優れ、上中段相手ならほぼ一方的に投げられる。ワイラーと違い超必殺技も使えるため、お手軽さでこそ劣るがポテンシャルは相当に高く、最強への可能性を秘めている。 --ちなみに人気の不破刃は中の上といったところである。((ただし、上位キャラクターのワイラーとの相性はよかったりする。)) -やや強めなCPU --流石に前作ほど露骨でないとはいえ、それでもCPUの動きは割と洗練されている。 --2面まではひたすら殴っているだけで勝てる低難度だが、3面からは一転してかなり難しくなってくる。 ---これまでとは違い、中段・下段の二択をしっかり使ってくる。これに捌きや投げも織り交ぜて来る上、攻撃をガードした際の隙も着実に突かれる。適確なガードはもちろん、攻撃のタイミングや間合いを図れるようにならないとクリアは厳しい。前述したシンクレアなどの弱いキャラでさえも、この反応のおかげかCPU戦では苦戦を強いられやすい。 ---- **総評 格闘ゲームとしての出来は、意欲的に取り入れた多くの要素を上手く咀嚼することができず、問題点で指摘したように良いものとはとても言い難い。それどころかシリーズ独自のシステムも生かしきることができず、せめて龍虎シリーズ特有の「演出の良さ」だけでも光ればと思うも、そこも地味な動きから評判は芳しくなかった。結果シナリオ面で多くの伏線をばらまいたまま、シリーズは本作で終焉を迎える事になってしまった。~ しかし、ストーリー面での演出や雰囲気の良さはさすがSNKと言わしめるものがあった。いまひとつの作りこみさえなされれば……という惜しい作品とも言えるだろうか。 ---- **余談 -藤堂香澄のエンディングでは香澄の母、つまり藤堂竜白の妻(藤堂志津子)が登場し、藤堂竜白が物語に絡み日本が舞台となる続編を匂わせるような話が繰り広げられたが、結果はご存知の通り本作が今のところシリーズ最終作となっている。 --実際にこれを始めとした続編の設定面は決まっていたようだが、本作があまりヒットしなかった事からお蔵入りとなり、更にSNKの倒産によって開発チームが独立してしまったことにより、実現には至らなかった。 -不破刃のネタ人気について --元々上記のインパクトでプレイヤーに強烈な印象を残していたキャラクターではあるのだが、ネット普及後、とあるファンサイトでこのキャラクターを面白おかしく取り上げ、またその動画がニコニコ動画に転載され大人気を博した事で、ファンからは''『不破師範』''の愛称で親しまれる程にネタ人気が出る事となった。 ---本来は「・・・・すごい漢だ。」は不破が対戦相手を褒める際の言葉なのだが、いつしか不破自身が「すごい漢」だと言う事に。 --この人気を受けてか、『[[KOF12>THE KING OF FIGHTERS XII]]』のデモシーンで謎のピックアップ登場を果たしている。 --また、『[[KOF14>THE KING OF FIGHTERS XIV]]』でのロバートの勝利メッセージ(対バンデラス戦)が、不破刃の存在を匂わせる内容となっている。((メッセージの内容は「基礎がなっとらんのとちゃう?これやったら如月や頭突き野郎の方が何倍も歯応えあるで!」。どう考えてもこの「頭突き野郎」が不破刃のことを指していることは容易に察しがつくであろう。)) --ちなみに不破刃のCVを担当したJAI氏は当時の生駒治美氏((SNKの格ゲーでは『龍虎』のキング、『餓狼伝説』のブルー・マリー、『サムライスピリッツ』のナコルルやシャルロットのCVなどでお馴染みの人。本作ではシンクレアの声を演じている。))の担当マネージャーであったことが後に小田泰之氏((『KOF XIV』のプロデューサー。小田氏自身も旧SNK時代の『餓狼伝説』シリーズや『龍虎』シリーズの開発にシリーズ途中から携わっている。))のtwitterにて明かされている。 --KOFのスピンオフ小説『THE KING OF FANTASY 八神庵の異世界無双 月を見るたび思い出せ!』では過去のSNK作品キャラ(のそっくりさん)が多数登場するのだが、如月影二と共に2巻目で重要な役回りで登場。 ---コミカライズもされており、不破の登場シーンで噴き出した人も多かった様子。 **家庭用移植 -''ネオジオROM版''(1996年4月26日、SNK) --MVS(アーケード版ネオジオ)と同一規格のハードであるため、当然ながらアーケード版のほぼ同等。ただし本体に時計機能がないため「キャラの誕生日に性能が上がるシステム」はカットされている。 --ロバートとリョウのみ、ステージ開始前の掛け合いデモが全ステージに追加された。また、アーケード版ではタイムリリースだったシンクレアとワイラーは隠しコマンドで使用可能になっている。 -''ネオジオCD版''(1996年6月14日、SNK) --この辺りからネオジオのROM容量がかなり大きくなってきており((NEOGEOロム版の容量表記で298Mビット。ちなみに同年発売のソフトでROM容量が300Mビットを超えているソフトは『KOF96』、『サムライスピリッツ天草降臨』、『神凰拳』の3本。更に言うと1995年の時点で『リアルバウト餓狼伝説』と『パルスター』が300Mビットを超えている。))、恒例の極悪ロードはもちろんの事、ハードスペックの限界でグラフィック周りも劣化してしまい評価は芳しくない。 ---モーションキャプチャーの代償か、グラフィックの劣化はネオジオCD版のゲームの中でも特に顕著であり、キャラクターの最大時のサイズがROM版の最小時サイズくらいになりもはや別物と化している。 --その代わりにボスのシンクレアおよびワイラーが最初から使用可能で、そのCPU戦ではアーケード版やROM版には無かった会話デモとエンディングが新たに追加されている。また、他のキャラクターもストーリー時の台詞・演出が多少増えていたりする。 --また、CD版はROM版にはないオプションモードがあり、カラーエディットやスピード・攻撃力を変更・デモ鑑賞機能などが利用できる。 --デモを飛ばせるオプション項目やキャラクターセレクト画面の簡易版が用意されていたりと、ローディングの長さにはスタッフも苦慮していた模様。 --CD版は通常版の他に、ロバート・ガルシアが持っているコインを原寸大に再現したものが付属した限定版も同時発売されている。 --当然ながらこちらも本体に時計機能がないため、「誕生日にキャラの性能が上がるシステム」はカットされている。 -''PS2版『NEOGEO オンラインコレクション 龍虎の拳 ~天・地・人~』''(2006年5月11日、SNKプレイモア) --プレイステーション2で発売されたオムニバス集で、初代『龍虎』と『2』と共に収録。ネオジオROM版のほぼ完全移植であり、さらにシンクレアとワイラーも無条件で最初から使用可能になっているが、CD版限定だった彼らボスの専用デモなどは収録されていない。~ ちなみにネオジオ2機種を除けば外伝の移植はこのPS2版が初であった。 --ネオジオ版では削除されていたキャラクターの誕生日に性能が上がるMVS版のシステムが、PS2本体の時計機能に連動する形式で実現されている。 --クレジット制限が廃止されてフリープレイとなっている。またメモリーカードによるデータセーブは使用できない。 --オンラインコレクション版特有のカラーエディットも可能。CD版のものとは少し異なる。 --PS3でもPS2アーカイブスにて配信されている。 --海外ではPS4向けにPS2アーカイブスをベースにした移植版が発売されていてトロフィーにも対応している。 -''Wii バーチャルコンソール版''(2011年8月23日、D4エンタープライズ)(900ポイント) --ネオジオROM版の完全移植。2019年1月31日にWiiショッピングチャンネルが終了したため現在は購入できない。 -''アケアカNEOGEO版''(Nintendo Switch:2017年11月2日・PS4/XboxOne:2018年7月26日、ハムスター) --MVS版の完全移植。シンクレアとワイラーは最初から使用可能。キャラクターの誕生日に性能が上がるシステムも再現されている。 ---本体をネット接続した際に取得される日付と連動するため、本体の時計設定を変更して日付を合わせてもシステムが発動されないので注意。
//バカゲーでもないのに記事の書き方がネタに走ってるので全体修正 *ART OF FIGHTING 龍虎の拳 外伝 【あーとおぶふぁいてぃんぐ りゅうこのけん がいでん】 |ジャンル|対戦格闘アクション|#amazon(B00014AWYY)| |対応機種|アーケード(MVS)|~| |発売・開発元|SNK|~| |稼働開始日|1996年3月12日|~| |配信|バーチャルコンソール&br();【Wii】2011年8月23日/900ポイント&br();アーケードアーカイブス&br();【Switch】2017年11月2日/823円(税8%込)&br();【PS4/One】2018年7月26日/823円(税8%込)|~| |判定|なし|~| |ポイント|意欲作だが地味&br()2Dだが3Dの要素もふんだんに組み込んだ異色作&br()続編は絶望的で事実上の最終作&br()''・・・・すごい漢だ。''|~| |>|>|CENTER:&color(black){龍虎の拳シリーズ}&br()[[龍虎の拳]]/[[龍虎の拳2]]/''&color(black){龍虎の拳 外伝}''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 人気格闘ゲームシリーズ『龍虎の拳』の3作目。~ 本作以降シリーズ展開がされていない為、事実上の龍虎シリーズ最終作でもある。~ タイトルにある「ART OF FIGHTING」は『龍虎の拳』の海外版タイトルでもあり、本作はそれを副題に冠したものとなっている。 ~ 本作が外伝と銘打っているのは、主人公がこれまでの「リョウ・サカザキ」から同門でライバルの「ロバート・ガルシア」になったうえで、他のキャラクターは一新された為((一応、リョウの妹のユリはデモにサブキャラクターとしては登場。))((一方、海外版のタイトルは『THE PATH OF THE WARRIOR -ART OF FIGHTING 3-』とナンバリングタイトルの扱いになっている。))。~ 主人公昇格にあわせてロバートは性能も初心者向けに、リョウは中級者以上向けになっている。~ ~ キャラクターの詳細については[[公式サイト>http://game.snkplaymore.co.jp/event/virtual-console/artoffighting_gaiden/index_artoffighting_gaiden_j.html#chara]]を参照。~ シリーズ皆勤賞のリョウとロバート以外は、新たな通常プレイヤーキャラクターが6人、隠しキャラクターが2人登場する。 **システム -パンチ・キック・ハードブロウ(強攻撃)・挑発の4ボタン。弱・強などの攻撃使い分けを廃止するなど、初代に近い操作形態に戻された。 --同時に必殺技の気力消費、挑発による気力減少、間合いによって拡大縮小するキャラクターも継続採用。 -コンビネーション --その名の通り、特定の通常技を繋げて連続技を決められる。 ---このシステムのためか、他の格ゲーにはよく見られる「通常技を必殺技でキャンセル」はできないようになっている。 --コンビネーションは当時隆盛を誇っていた『[[バーチャファイター]]』『[[鉄拳>鉄拳シリーズ]]』などの3D格闘ゲームで採用されているシステムで、SNKでも『餓狼伝説3』などで導入されていた。 -ヒートモード --体力が1/4以下になると、これまで同様に超必殺技((超必殺技は1つのみで、前作までのような「隠し超必殺技」という概念は存在しない。この関係で、かつてのリョウとロバートの超必殺技「覇王翔吼拳」が通常必殺技扱いになっている。))が使用可能になる他、キャラクターが赤く点滅して攻撃力が1.2倍になる「ヒートモード」が追加された。 --更に''選んだキャラクターの誕生日((該当キャラが誕生日を迎えると、タイトル画面の最上段に「HAPPY BIRTHDAY (キャラ名)!」、キャラセレクト画面で該当キャラにカーソルを合わせると「SPECIAL DAY」と表示される。))である場合は常時ヒートモードが発動して強化される''という風変わりな仕様も搭載((MVSの時計機能により判別している為、時計機能を持たないネオジオ版とネオジオCD版では削除されている。一方でPS2は時計機能があることからかネオジオ版ベース移植のPS2版には本システムが搭載されている。))。 -アルティメットKO --体力1/8以下の相手を超必殺技でKOした場合、無条件で全ラウンドを得取した扱いとなり、第一ラウンドであっても決着がつく。 --ラスボスのワイラーのみ超必殺技がないためアルティメットKOができない。 --過去作にて必殺技でKOした時に相手の衣服が破ける演出(脱衣KO)も、今作はこのアルティメットKO時にのみ見られる。 ---ただし、カーマンの超必殺技「アオファインナンダー・フォルゲンテ・ビュルフェ」((技名こそやたら長ったらしいが和訳すると「連続投げ」の意。))は投げ技で、さすがにこれで脱げるのは不自然なためかこの技のみアルティメットKOでも脱衣演出が発生しない。それとは別に、ワイラーをアルティメットKOで倒しても脱衣演出はない(いずれも全ラウンド得取は発生する)。 ---- **評価点 -キャラクターはモーションキャプチャーを用いて描かれており、動きが非常に滑らか。勝利後のキャラクターアップもぬるぬると動く。 --キャラクター選択画面からして動いており、後発の2D格ゲーと比べても高いレベルの描写力を実現している。 -ラスボス以外の全キャラクターに脱衣KO搭載。 --男キャラクター脱衣が嬉しいかと問われると微妙だが。 ---一方で女性キャラクターは脱衣KOされても下着さえ見せない。 --ラスボスのワイラーは脱衣KOされることこそ無いが、イントロで服用する強化薬の効果で身体が巨大化する時に、服はほとんどが裂かれてしまい膝丈になったズボンくらいしか残っていないという姿になるので、"服が破ける"だけなら全キャラに搭載されていると言える。 //なお後述の不破刃も上半身裸なのだが、頭巾をかぶっているのでそちらが破ける。 //不破刃は普通にズボン(下衣)が破けるようです。 -音楽の出来も素晴らしい。 --実は本作の曲は、厳密に言えば「GET HIGH(リョウ・サカザキのテーマ)」「MOJO(ロバート・ガルシアのテーマ)」の2曲しかない。他のキャラクターの音楽はこの2つのうちどちらかのアレンジバージョンとなっており、格闘ゲームの中でも珍しい造りとなっている。 --しかしそれ故に世界観的にも統一された楽曲となっており、さらにフュージョンテイストを大いに取り入れている。特に音質が劇的に向上するアレンジサントラは一聴の価値あり。ただし、出来のよさとゲームのマイナーさからプレミアが付いている。 --ちなみに『武力 -BURIKI ONE-』ではリョウのエンディングにて本作とはまたテイストの違った「GET HIGH」のアレンジが流れる。 -演出が良く独自の世界観を作りだしている。 --前作までもう一人の主人公というポジションにいながらも脇役に甘んじてきたロバートをメインに据えただけあり、今一つ地味な存在であった彼のキャラクターを掘り下げている。それにあわせてか、作品全体の雰囲気も彼同様キザでウエスタンな作風になっている。 ---だがそのキザな雰囲気が全くそぐわないというわけではなく、CPU戦の演出・台詞がしっかりしていることもあり、キャッチコピーの「誰も知らない、もう一つの龍虎。」にふさわしい世界観を作りあげている。 -一部キャラクターの完成度や人気が(いろいろな意味で)高い。 --後に『[[KOF>THE KING OF FIGHTERSシリーズ]]』シリーズにも幾度か登場し、そこそこではあるが人気を集める「藤堂香澄」の初登場作。父・藤堂竜白を倒した極限流を敵視してリョウを追ってくるというキャッチーな設定と清楚な大和撫子といったデザインが受け、龍虎シリーズを代表する人気キャラクターの一人となった。 ---後の『KOF』シリーズではおとなしめのキャラクター性になっているが、今作ではかなり気が強くキャラクターが濃い。これは 「慣れない英語を辞書片手に必死で喋ろうとしている」 事を表す為の演出である。 --ゲーム内ではイマイチ影が薄いが、「カーマン・コール」も色々とネタにされる事が多い。 ---見た目は地味ながら、やたらと長い名前の技を3つも持っている。当て身投げの「へフティガー・シュトースアグリフ」、上空に飛び上がりながら蹴り上げる「ゲバルティガー・フーストリット・フォン・オーベン」、移動投げの超必殺技「アオファインナンダー・フォルゲンテ・ビュルフェ」。 ---ファーストネームとファミリーネームを区切らず読んではいけない、あるいは表記する際に中黒「・」を省いてはいけないフルネーム。 ---何故か、コミカライズにあたり主役に抜擢されるという謎な優遇を受けていたりもする。 --ラスボスのワイラーも&bold(){ネタ的な意味}で人気がある。その顔つきや、イントロでのドーピングで筋肉を異常なまでにムキムキに膨れ上がらせたという点から漫画『[[北斗の拳>北斗の拳シリーズ]]』の悪役キャラクターであるアミバ、および彼の使用した「アミバ流北斗神拳」を連想したプレイヤーは数多い。 --そして本作で最もネタ的な意味での人気を誇るのが「不破刃(ふは じん)」だろう。 ---まず、忍者なのに見た目が上半身裸な上、ムキムキマッチョに頭巾という、色物にしか見えない外見をしている。 ---浮かせ用の技が''上から叩きつけるように当てる頭突き''なのに、バウンドも介さず相手を宙に打ち上げる((地面に叩きつけられた相手の体が沈む描写がないのもそうだが、技のモーション自体が「上半身を引いて頭を振り下ろしつつも、頭を真横にしたまま前進する」という恰好であり、色々と誤解を招きやすいものになってしまっている。))。 ---前作『[[龍虎の拳2]]』に登場した如月影二と(元)同門であり、似た性能を持ちながらも見た目が「下敷き」な必殺技「流影陣」。((「覇王翔吼拳」が通常必殺技になった影響で反射できるようになり、かつて如月影二のできない業を成し遂げたという点もネタにされた。ただし、如月影二の方も龍虎2ではかき消すだけだったのが、KOFシリーズに参戦してからは同様に反射できるようになった)) ---出が遅い・範囲は狭い・ガードされると反撃確定((おまけにキャラによっては相手の起き上がりと同時に重ねて当てようとすると、何故か間合いがズレて当たらないという欠点もある。実はモーションをよく見ると技の発動時に位置が半歩下がってしまうのでこれが原因とも言われている。))と性能は悪いが「''うおおおおおおお!''」の叫び声と共に放たれる「闘神翔」。どこぞの[[風雲拳の使い手>風雲黙示録 格闘創世]]のごとく叫ぶ。 ---たとえ相手が女性であろうと勝利台詞で言う「''・・・・すごい漢だ。''」((スタッフによると「刃は少なくとも闘う相手の力量を認めた時から英雄の一角としてみています。そういう意味で男女の性に関係なく漢(男)として相手を認めてそう喋っているのです。」とのこと)) ---敗北時のボイスがこれ以上ないほどやかましく、不破が倒されるたびに大音量でゲーセン内に響き渡るほど。 ---……と、様々な要因から一躍ネタキャラクターとして名が広まってしまい、このゲームは知らないが不破刃は知っているという人も少なくない。 ---ちなみに、アルティメットKOされると頭巾が外れてそこで初めて不破の頭部が露わになる。彼の頭部及び髪型が気になるファンは是非ご自身でご確認あれ。 //師範の説明はほどほどに…… **問題点 -モーションキャプチャーによる欠点 --モーションキャプチャーによる動きを忠実にトレースしているため、アニメの作画で通常は適度な枚数に抑えられる中割(原画と原画の間をつなぐ連続動作のコマのこと)が多くなっている分、全体的に動きがもっさりとしているように感じられる((元々、フルアニメーションによる滑らかな動きが特徴の海外製アニメ作品とは異なり、日本製アニメ作品ではスピード感を出しつつセル画枚数と作画負担を抑えるために、中割の枚数を少なめに構成するリミテッドアニメーションが主流となっているため、余計に違和感を感じやすい。))。 ---ただしゲームスピードがやや速いため、余程隙の大きいモーションでもなければそこまで気になるものではない。 --挙動も現実に即したものだけに地味になってしまっており、特に一部の超必殺技は必殺技とは思えないほどに地味なものになってしまっている。 ---レニィは「鞭を振り回しながらゆっくりと前進するだけ」、ロディは「オーラをまとって力一杯にトンファーで殴る」、シンクレアは「オーラをまとって剣で斬る」、香澄は「でかい重ね当てを溜めて出す((一応、父・竜白の超必殺技に近い技である。))」という地味さ。 //---しかしその龍虎乱舞も、従来であれば、無数の突き蹴りを高速で一呼吸のうちに食らわせるという爽快感があったのだが、今回は通常技のモーションが中割りたっぷりのもっさりなので相対的に乱舞ももっさりしている。 //モーションが滑らかなだけでスピード自体は『2』と大差なく、むしろ爽快感では『2』を上回るのでCOさせていただく。 --一方、ワイラーは仰向け状態からの起きあがり方が物凄く不自然。直立不動状態から足を伸ばしたまま上半身をあげたすぐ後に立ちあがるという、人体の構造上無理のある起きあがり方をする。普通、人間が起き上がって立ち上がるにはなんらかの形で膝を曲げる必要があるのだが、その部分がごっそりとカットされている為である。 ---彼の場合は%%他のキャラの数周りも巨体な分グラフィックサイズも食うため細かいアニメーションを省かざるを得なかった%%ドーピングで身体能力を人間離れしているレベルまで強化しているからこそできる芸当と捉えることもできるかもしれないが。 --この他、シリーズで迫力さに貢献した「ダメージを受けると顔が腫れ上がる」という仕様も無くなっている。 -空中コンボを主体とするゲームバランスになっており、必殺技に独特のシステムを有した格闘ゲームであるにもかかわらず、必殺技の存在価値が希薄。 --「空中でヒットさせた技は、通常時より威力が高くなる((およそ1.25倍の威力))」という仕様があるため、あからさまに空中コンボのダメージ効率が良すぎる。ほとんどのキャラクターは最低でも体力4割を奪えてしまうぐらい攻撃力が高く、このため勝ちに拘ると「いかに空中コンボで高威力の連続技を叩き込むか」に集約されてしまい、ひたすら浮かせ技を狙う対戦に終始してしまう事も珍しくない。これにヒートモードが加わろうものなら、空中コンボで体力7~8割はごっそりと持っていかれる事もある程。 ---通常、2Dと3D問わず格闘ゲームにおける連続技(コンボ)において、特に空中に浮いている最中などの無防備な相手に決めた場合は、それに合わせて威力が抑え目になる下方補正がかかるのがバランスの観点からは自然でありこの頃は既に一般化していたので、一切下方補正がかからないどころかむしろ本作のように浮いた相手に入った追い討ち分のダメージは逆に通常よりも跳ね上がるのは異例とも言える((似たようなコンボによる威力上昇補正がかかる格闘ゲームに、テクモが同年に発売した『闘姫伝承 ANGEL EYES』がある。))。 --一応、ラッシュ技や追い打ち攻撃の一部に気力消費を伴うものもあるが、はっきり言って使う必要があるかと言われれば……。 -「打撃・捌き・投げ」の3すくみで絶対の行動がないように調整したかったと思われるのだが、「打撃」が突出して強く、「投げ」「捌き」は弱くなってしまっているため、3すくみのリスクリターンが機能していない。 --「投げ」は一部キャラクターだけが持つコマンド投げを除き、しゃがんだ相手を投げる事ができない。立ちA攻撃の素早い本作では少し狙いにくく、ガードを崩す手段としては心許ない。 --「捌き」(後ろ+C)は上・中段のあらゆる打撃を無効化し、ダウンを取れる点は強いのだが、追加で追い討ちを行わなければダメージがない。しかもその追い討ちもダメージが小さい上に相手が起き上がり始めた時点で一切の攻撃判定が無くなる((相手と攻撃が重なっている状態ですら当たらない始末。))上、外した時にはかなりの隙がある為、リターンに対してリスクの大きさが目立つ。 ---捌きにも間合いがある為、あまりにも離れていると出すことができないのも難点((古武術メインの香澄だけ性能が違い、どんな間合いでも出せる上に捌きからの派生技まで持っている。))。 -ストーリーが全体的に説明不足 --前述した通り個々の演出・台詞はしっかりしているものの、これまでのようなステージ前のデモシーンはごく一部にしか用意されていないため「それぞれがどういった経緯で行動しており、何故闘う事になったのか」が分かり辛い部分がかなり目立つ。 ---なんと主人公のリョウとロバートにしかデモシーンが存在しない。それもこの2人が対峙する1ステージやボス戦2ステージ、他にステージ間に幾つか挟まれる程度。 ---勝利後のデモは全て用意されているが、こちらもキャラクターの関連性やバックストーリーを知っている事前提のテキストになっているため、大筋も断片的にしか窺い知れない。 -キャラクターも世界観構築的には良いのだが、特色が薄いキャラクターが多く、すこぶる地味。 --格闘ゲーム全体から見ると悪くは無いのだが……。特色の薄いキャラクターはモーションも地味な技が多く、より拍車がかかってしまっている。 --評価点で挙げた4人のうちワイラー以外の3人は過去作に登場したキャラクターの関係者であり、少なからずその影響がないとも言えない(もっとも香澄以外はネタ的な要因もあるが)。それ以外の完全な(?)新キャラクターは人気が出たとは言えず、他作品に参戦どころかストーリーなどで名前が挙がることさえほぼ無い。 -他にも人気キャラクターの「キング」や「タクマ・サカザキ」((タクマの場合は前作のエンディングにおいて現役引退したのでプレイヤーキャラクターとしては登場できなくなったのだが。))が未登場、ユリはデモでのみ姿を見せる((当初はプレイヤーキャラクターとしての案もあったが、世界観を考慮して没になったらしい。))。 -対戦バランスもあまり褒められたものではない。%%ある意味シリーズの伝統である((そもそも『龍虎』は初代の時点でストーリーモードでCPU戦を進める流れをメインにしており、一応初代でも全キャラで対人戦は可能だがオマケ扱いであり、投げのないキャラクターが過半数、必殺技が1つだけだったり、ジャンプできない奴もいるなどバランスを取る気が最初から無い。))。%% --主役であるロバートはほとんどの技の隙が大きく、かなり弱い部類。勝とうと思うなら、比較的隙が少なくリーチのある立ち蹴りでしつこく牽制し、カウンターで当たって浮いたら空中コンボを逃さず入れるぐらいしかやる事がない。 --カーマン・コールは見た目は強そうで実際の設定でも「ガルシア財閥の敏腕エージェント」という肩書きを持つキャラクターなのだが、その素早そうな外見とは裏腹に、立ちパンチの出が全キャラクターで一番遅い。このため技の打ち合いに弱く、素早い技を持つ相手には非常に苦労する。特に対ワイラーは物凄く相性が悪く、バクチで当身技か捌きを決めないと、相手の立ちパンチだけで完封されてしまうほど。さらに背が高く空中でのやられ判定が大きいため、カーマン限定の高威力連続技が存在してしまっている。折角追い詰めてもワンコンボから逆転されやすい。 --タイムリリースにより解放される本作の中ボスであるシンクレアは、非常に弱い。必殺技・通常技ともガードされると隙が大きかったり、出るまでが遅すぎる技しか持っておらず、唯一の高威力連続技の起点となる浮かせ技が異様に当てにくい。おまけに、このキャラクターだけ投げ技を持っていないためガードを崩しにくく、中下段の択も反応してガードを切り替えられると簡単に反撃を喰らってしまう。剣を持っているくせに特に遠距離戦が強いわけでもなく、近距離戦では弱すぎると、どうしようもない性能のキャラクターになってしまっている。 --逆に、同じくタイムリリースで解放されるラスボスのワイラーと、通常キャラクターのレニィは非常に強い。 ---ワイラーはリーチのある立ちパンチからの浮かせコンビネーションが強く、適当に振り回して当たったら立ちパンチを連打する(あるいは、必殺技のブラック・アウト((赤い竜巻を撃ちだす飛び道具。龍虎シリーズは全体的に飛び道具が弱いが、これは例外的に出が早く威力も高いという強力な技(ただし射程は短く外した際の隙は大きいので一般的な飛び道具系の技とは使い勝手が異なる)。))を入れる)だけのお手軽連続技が猛威を奮う上、通常投げを食らわない特性を持つ((投げようとすると弾き飛ばして無効にしてしまう。しかもそこからワイラー側の浮かせコンビネーションが繋がってしまう始末。))ため一部キャラクターはほとんど詰んでしまう。下段攻撃と超必殺技が無い、追い討ち攻撃が使いにくく一部キャラクターにはヒット後に反撃確定と言う欠点があるが、それでも強い。((以上の説明で気がついたかもしれないが、ワイラーで同キャラ戦をやると双方相手の立ちガードを崩すのが困難(必殺技削りかめくりのみ)というひどい絵面の泥仕合となる。)) ---レニィは素早い立ちパンチ、異常に出が早く相手をよろめかせる事のできる「プッシュ・インパクト」が強く、そこからの連続技はややテクニカルなものの、即死を狙えるほどに強烈。下段は一つしかないが出が早くリーチがあるため崩しに使うには充分。投げも鞭を利用するためか間合いに優れ、上中段相手ならほぼ一方的に投げられる。ワイラーと違い超必殺技も使えるため、お手軽さでこそ劣るがポテンシャルは相当に高く、最強への可能性を秘めている。 --ちなみに人気の不破刃は中の上といったところである。((ただし、上位キャラクターのワイラーとの相性はよかったりする。)) -やや強めなCPU --流石に前作ほど露骨でないとはいえ、それでもCPUの動きは割と洗練されている。 --2面まではひたすら殴っているだけで勝てる低難度だが、3面からは一転してかなり難しくなってくる。 ---これまでとは違い、中段・下段の二択をしっかり使ってくる。これに捌きや投げも織り交ぜて来る上、攻撃をガードした際の隙も着実に突かれる。適確なガードはもちろん、攻撃のタイミングや間合いを図れるようにならないとクリアは厳しい。前述したシンクレアなどの弱いキャラでさえも、この反応のおかげかCPU戦では苦戦を強いられやすい。 ---- **総評 格闘ゲームとしての出来は、意欲的に取り入れた多くの要素を上手く咀嚼することができず、問題点で指摘したように良いものとはとても言い難い。それどころかシリーズ独自のシステムも生かしきることができず、せめて龍虎シリーズ特有の「演出の良さ」だけでも光ればと思うも、そこも地味な動きから評判は芳しくなかった。結果シナリオ面で多くの伏線をばらまいたまま、シリーズは本作で終焉を迎える事になってしまった。~ しかし、ストーリー面での演出や雰囲気の良さはさすがSNKと言わしめるものがあった。いまひとつの作りこみさえなされれば……という惜しい作品とも言えるだろうか。 ---- **余談 -藤堂香澄のエンディングでは香澄の母、つまり藤堂竜白の妻(藤堂志津子)が登場し、藤堂竜白が物語に絡み日本が舞台となる続編を匂わせるような話が繰り広げられたが、結果はご存知の通り本作が今のところシリーズ最終作となっている。 --実際にこれを始めとした続編の設定面は決まっていたようだが、本作があまりヒットしなかった事からお蔵入りとなり、更にSNKの倒産によって開発チームが独立してしまったことにより、実現には至らなかった。 -不破刃のネタ人気について --元々上記のインパクトでプレイヤーに強烈な印象を残していたキャラクターではあるのだが、ネット普及後、とあるファンサイトでこのキャラクターを面白おかしく取り上げ、またその動画がニコニコ動画に転載され大人気を博した事で、ファンからは''『不破師範』''の愛称で親しまれる程にネタ人気が出る事となった。 ---本来は「・・・・すごい漢だ。」は不破が対戦相手を褒める際の言葉なのだが、いつしか不破自身が「すごい漢」だと言う事に。 --この人気を受けてか、『[[KOF12>THE KING OF FIGHTERS XII]]』のデモシーンで謎のピックアップ登場を果たしている。 --また、『[[KOF14>THE KING OF FIGHTERS XIV]]』でのロバートの勝利メッセージ(対バンデラス戦)が、不破刃の存在を匂わせる内容となっている。((メッセージの内容は「基礎がなっとらんのとちゃう?これやったら如月や頭突き野郎の方が何倍も歯応えあるで!」。どう考えてもこの「頭突き野郎」が不破刃のことを指していることは容易に察しがつくであろう。)) --ちなみに不破刃のCVを担当したJAI氏は当時の生駒治美氏((SNKの格ゲーでは『龍虎』のキング、『餓狼伝説』のブルー・マリー、『サムライスピリッツ』のナコルルやシャルロットのCVなどでお馴染みの人。本作ではシンクレアの声を演じている。))の担当マネージャーであったことが後に小田泰之氏((『KOF XIV』のプロデューサー。小田氏自身も旧SNK時代の『餓狼伝説』シリーズや『龍虎』シリーズの開発にシリーズ途中から携わっている。))のtwitterにて明かされている。 --KOFのスピンオフ小説『THE KING OF FANTASY 八神庵の異世界無双 月を見るたび思い出せ!』では過去のSNK作品キャラ(のそっくりさん)が多数登場するのだが、如月影二と共に2巻目で重要な役回りで登場。 ---コミカライズもされており、不破の登場シーンで噴き出した人も多かった様子。 **家庭用移植 -''ネオジオROM版''(1996年4月26日、SNK) --MVS(アーケード版ネオジオ)と同一規格のハードであるため、当然ながらアーケード版のほぼ同等。ただし本体に時計機能がないため「キャラの誕生日に性能が上がるシステム」はカットされている。 --ロバートとリョウのみ、ステージ開始前の掛け合いデモが全ステージに追加された。また、アーケード版ではタイムリリースだったシンクレアとワイラーは隠しコマンドで使用可能になっている。 -''ネオジオCD版''(1996年6月14日、SNK) --この辺りからネオジオのROM容量がかなり大きくなってきており((NEOGEOロム版の容量表記で298Mビット。ちなみに同年発売のソフトでROM容量が300Mビットを超えているソフトは『KOF96』、『サムライスピリッツ天草降臨』、『神凰拳』の3本。更に言うと1995年の時点で『リアルバウト餓狼伝説』と『パルスター』が300Mビットを超えている。))、恒例の極悪ロードはもちろんの事、ハードスペックの限界でグラフィック周りも劣化してしまい評価は芳しくない。 ---モーションキャプチャーの代償か、グラフィックの劣化はネオジオCD版のゲームの中でも特に顕著であり、キャラクターの最大時のサイズがROM版の最小時サイズくらいになりもはや別物と化している。 --その代わりにボスのシンクレアおよびワイラーが最初から使用可能で、そのCPU戦ではアーケード版やROM版には無かった会話デモとエンディングが新たに追加されている。また、他のキャラクターもストーリー時の台詞・演出が多少増えていたりする。 --また、CD版はROM版にはないオプションモードがあり、カラーエディットやスピード・攻撃力を変更・デモ鑑賞機能などが利用できる。 --デモを飛ばせるオプション項目やキャラクターセレクト画面の簡易版が用意されていたりと、ローディングの長さにはスタッフも苦慮していた模様。 --CD版は通常版の他に、ロバート・ガルシアが持っているコインを原寸大に再現したものが付属した限定版も同時発売されている。 --当然ながらこちらも本体に時計機能がないため、「誕生日にキャラの性能が上がるシステム」はカットされている。 -''PS2版『NEOGEO オンラインコレクション 龍虎の拳 ~天・地・人~』''(2006年5月11日、SNKプレイモア) --プレイステーション2で発売されたオムニバス集で、初代『龍虎』と『2』と共に収録。ネオジオROM版のほぼ完全移植であり、さらにシンクレアとワイラーも無条件で最初から使用可能になっているが、CD版限定だった彼らボスの専用デモなどは収録されていない。~ ちなみにネオジオ2機種を除けば外伝の移植はこのPS2版が初であった。 --ネオジオ版では削除されていたキャラクターの誕生日に性能が上がるMVS版のシステムが、PS2本体の時計機能に連動する形式で実現されている。 --クレジット制限が廃止されてフリープレイとなっている。またメモリーカードによるデータセーブは使用できない。 --オンラインコレクション版特有のカラーエディットも可能。CD版のものとは少し異なる。 --PS3でもPS2アーカイブスにて配信されている。 --海外ではPS4向けにPS2アーカイブスをベースにした移植版が発売されていてトロフィーにも対応している。 -''Wii バーチャルコンソール版''(2011年8月23日、D4エンタープライズ)(900ポイント) --ネオジオROM版の完全移植。2019年1月31日にWiiショッピングチャンネルが終了したため現在は購入できない。 -''アケアカNEOGEO版''(Nintendo Switch:2017年11月2日・PS4/XboxOne:2018年7月26日、ハムスター) --MVS版の完全移植。シンクレアとワイラーは最初から使用可能。キャラクターの誕生日に性能が上がるシステムも再現されている。 ---本体をネット接続した際に取得される日付と連動するため、本体の時計設定を変更して日付を合わせてもシステムが発動されないので注意。

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