「サルゲッチュ3」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

サルゲッチュ3」(2024/01/05 (金) 20:03:49) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*サルゲッチュ3 【さるげっちゅすりー】 |ジャンル|>|サルつかまえアクション|&amazon(B0009Q0DMU)| |対応機種|>|プレイステーション2|~| |発売・開発元|>|Sony Computer Entertainment|~| |発売日|>|2005年7月14日|~| |定価|>|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|>|1人(ミニゲームは2人)|~| |レーティング|>|CERO:全年齢対象((廉価版で付与されたレーティングを記載。))|~| |廉価版(税別)|>|PlayStation2 the Best&br;2005年11月2日/2,800円&br;2007年7月5日/1,714円|~| |配信|>|ゲームアーカイブス&br;2014年11月19日/1,234円|~| |判定|>|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|>|前作の長所はそのままアクション面が強化|~| |>|>|>|CENTER:''[[サルゲッチュシリーズ]]''| |>|>|>|CENTER:''[[SIEワールドワイド・スタジオ作品]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[サルゲッチュ2]]』の続編。主人公選択制の採用。新システム「へんしん」など、前二作とは異なる新機軸を打ち出した内容となっている。~ また、本作の大きな特徴として『[[メタルギアソリッド]]』とのコラボ企画「メ''サル''ギアソリッド」がミニゲームとしてプレイできる。 ---- **ストーリー 今回はサル達がテレビ局「スペクターTV」を開局しTV番組によるいたずらを始めた。これを見た者はあまりのくだらなさに脱力し、ナマケモノになってしまう。~ これにより前作まで主人公として登場したカケルとヒカル、そしてサポート役のハカセはナマケモノになってしまった。~ 天才科学者ドクタートモウキと手を組んだスペクターの野望を阻止する為ナツミからの伝言を聞いたハカセの元助手アキエおばさんの元で暮らす元気な男の子のサトルとアイドルのサヤカの双子の姉弟の冒険が始まる。 ---- **新要素・特徴 -へんしんの登場 --本作最大の特徴とも言える。ある程度進めるとバケルギアを貰え、変身が出来る様になり種類も増えて行く。 ---一方で前作で新たに登場したガチャメカとマジックパンチが削除された。 --変身時間は30秒間だけだが敵を倒すと落とすバケルエナジーを拾う事で延長可能。切れた後はゲージが溜まるまで変身できない。 ---1本目までは自動回復するが、商店街でバケルストックを買う事で切れた後でも再度変身出来る様になる((最大9個まで。))。 --変身中はガチャメカは使用できず、水に弱いのでオヨゲッチャーを装備する深さに入ると変身が強制解除させられるので注意。 #region(へんしん一覧) -ファンタジーナイト --西洋騎士や魔女の様な姿。敵の攻撃を防ぐ事が出来る。攻撃力が高く敵の硬いシールドやサルの鎧等を破壊出来る。自分の回りに魔法陣を出し複数のサルを同時にゲッチュ出来る。 -ワイルドウエストキッド --西部劇をイメージしたカウボーイやカウガール。移動しながら銃による連射で複数の敵を攻撃出来る。ゲッチュは銃で網を発射する物。サヤカの場合はダメージを受けると稀に帽子が外れる小ネタがある。 -ミラクルニンジャ --忍者の姿。移動速度が上がり忍者刀の様な形状のメカボーで連続攻撃の他、分身で攻撃範囲を広めたりそれを使ったゲッチュが可能。またムササビの術や特定の場所で壁走りや綱渡りが出来る。 -マジンダンサー --アラビアンナイトの様な姿。マラカスで攻撃したりお供の魔人を操作出来る。音楽を鳴らしピポサルやテレボーグを踊らす事が出来る。一部のサルは見つかるとすぐテントの中に隠れてしまいこれを使わないと出てこない。ゲッチュはマラカスから楽譜を飛ばす物でワイルドウエストと似ているが隙が少ない。 -ドラゴンカンフー --中国のカンフー風の姿。連続攻撃が出来、気合を溜めて攻撃力を上げるといった事が可能。ステージにドラゴンの絵柄が描かれたスイッチはこの変身による攻撃しか押せない。ヌンチャクゲッチュは範囲が狭いが発動が速く全ての変身の中でもかなり的確にゲッチュが出来る。 -ゲッチュマン --正義のヒーロー、ヒロイン((サトルには「ゲッチュマン・サンダー」と、サヤカには「ゲッチュマン・フェアリー」とそれぞれ名づけられている。))の様な姿。空中ダッシュやレーザー、電撃攻撃を放す事が出来る。スパークダッシュで複数のサルをゲッチュ出来る。 -ピポサル --1周目をクリアすると出来る様になる隠し変身でピポサルのきぐるみを着た物。バナナの匂いが視覚という形で見える様になり、ステージに楽屋への隠し扉がノックで開ける様になる。ピポサルは警戒心が弱まり、挨拶等でコミュニケーションが取れる。他の変身と違い時間が10分と長め。また攻撃はヒップドロップとノックで殴るしか無く、ノックの攻撃力もすごく低く箱等のオブジェクト1つを破壊するのに時間が掛かる。ゲッチュすることも不可能。 #endregion -主人公はサトルとサヤカの2人 --プロローグムービーを終えるとどちらで遊ぶかを選ぶ事になる。一度決定すると後で変更は出来ないが、ガチャメカとへんしんのデザイン、アドバイスの台詞、ウッキーファイブとの会話以外に変化は無い。 ---サヤカを選んだ場合ボスの耐久力が下がる他、一部のサルはサヤカのファンクラブに入っており、サヤカを見るだけでメロメロになり動かなくなるので、サトルより若干難易度が下がる。どのサルがファンクラブに入っているかはサルレーダーで分かる。 -ボス戦 --前作から引き続きウッキーファイブが担当。それぞれ戦闘スタイルが大幅に変更され、ブルーとレッドは2戦以上戦うなど、前作より強化されている。 --各キャラに専用のテーマ曲が与えられるようになった。 --各キャラには必殺技が搭載されており、それを放つ際に台詞付きのカットインが挿入されるという凝った演出がある。例えるなら『[[テイルズ オブ シリーズ]]』の秘奥義のようなイメージである。 ---カットインは必殺技を出した回数が奇数の時に留められており、冗長さを削減している。 -フリープレイ --ステージを完全クリアすると、そのステージのサルをもう一度捕まえられるフリープレイが遊べるようになる。ウッキーファイブのようなボスキャラとも再戦可能。 ---このプレイではへんしん時間は無制限だがストックは消費する。 -ミニゲームは前作同様3種類。 --熱投!サルなげスタジアム ---ピポサルを使ったハンマー投げ。 ---投げるサルと投げられる側のサルそれぞれ8匹ずつのサルが使用可能。 ---スティックを回しパワーを溜め投げる角度を決める。回すのを止めると角度を決めるので、止めるタイミングが悪いと投げる方向が正規と違う向きに投げる事になってしまうので注意が必要。 --サルティメットファイティング ---ACの格ゲーのように8匹+1匹のサルと対戦していく形。 ---両方のスティックの入力で簡単に技を繰り出せる。 --上記2つは2人で対戦が可能。 --3つ目のミニゲームに関しては後述。 -ガチャボックスが廃止され商店街が登場。 --音楽や写真等の収集要素は全てここで買える。 ---ガチャチップの所持数が9999に増えたせいか、ミニゲームや音楽等値段が高めな物もある。ただ前作のガチャボックスのようなランダムで収集要素が当たる「ラッキーくじ」が安値で売っている。 -ちょっとした小劇場が見られる「サルシネマ」 --各ステージ毎に覗きカメラが設置されており、撮影に成功すると見られる様になる。タイムアタック時は設置されていない。 ---ただし撮影対象のサルが警戒状態だったり捕まえてしまうと撮影出来ない。捕まえてしまってもフリープレイで再度撮影出来るので安心。 --自分でオリジナルのビデオも作れる。 ---出演サル、アクション、セリフ、カメラワーク、SEやBGMを全部自分で決めて作るので、結構本格的で大変。 -ただ逃げるだけではなくなったピポサル --ピポサルに攻撃していると、ピポサルが激怒しガチャメカを落とす攻撃をしてくる。さらに落としたガチャメカを奪ってしまう。 ---特に好戦的な性格の赤色パンツのピポサル等は直ぐに激怒する事が多い。逆に臆病な性格の水色パンツのピポサルは怒り難い。 --ゲットアミを奪われると、自分がゲッチュされてステージを強制送還させられてしまうかも。 ---再度怒らせるか、ヒップアタックで攻撃すると落とせる。落としたままでもステージを出れば自動的に帰ってくる。 -サル達に誕生日が設定された。 --スペクターやウッキーファイブの誕生日も判明している。 --これを使ったサル占いが出来る。 -真エンディングを迎えると「サばいばル」が登場。 --全ステージのサルを順番に捕まえていくモード。 ---ジャケットは0、ガチャメカとへんしんは全て使える。 ---ジャケットは拾うかガチャチップを1000枚貯めると増える。 --セーブタイミングはステージクリア直後のみで商店街等も利用出来ない。 --本編とは別データ扱いなのでうっかりクリアデータに上書きしてしまわない様に注意。 -BGM --初代ぶりに寺田創一氏が担当。 --初代同様ドラムンベースやテクノ系の楽曲が多いが、今作の作風を反映してかよりコミカル寄りな曲が多い。クラシックのアレンジもあり。 --初代のBGMの引用がところどころに見られる。 ***メサルギアソリッド -上記のとおり『メタルギアソリッド』のコラボ作品。初回エンディングを迎えると商店街で買えるようになる。 --元々は『[[メタルギアソリッド3 スネークイーター]]』に本シリーズとのコラボミニゲーム「猿蛇合戦」((MGSのシステムでサルゲッチュを行うミニゲーム。メサルギアソリッドの逆パターン。))が収録された事が切っ掛けで作られた。その為、タイトルや無線画面はモロに『MGS3』のパロディである。同作ファンなら抱腹絶倒確実である。 --主人公はソリッド・スネークの戦闘データをピポヘルにインプットした「ピポスネーク」。ソリッド・スネーク本人もサポートとして登場((3Dモデルは『MGS3』の主人公であるネイキッド・スネークの流用。))。 --声優はどちらもスネークの声を担当している大塚明夫氏。スネーク本人は普通に喋るが、ピポスネークはサル語で喋っている。大塚氏の声で「ウキ、ウキキ」などと喋る様、そしてそれに平然と受け答えするスネークはそれだけで笑える。 ---ただし打撃をすると普通に人間の声になり、その光景は非常にシュール。 --操作システムは『サルゲッチュ3』本編とほぼ一緒。オリジナル武器として麻酔銃にあたるバナナピストル、手榴弾にあたるパイナップルボム、C4にあたるスイカボム、『MGS』おなじみのダンボールがある。ビスケットもレーションに変更されている。 --ミニゲームと言えどほとんど1つのゲームと言えるほどのボリューム。『[[MGS2>メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ]]』のドッグタグ集めをパロディとしたモンキータグ集めと、ヒビの入った壁に閉じ込められたホリョを助けるいったやりこみ要素もある。 --ラストはメサルギアとの直接対決・破壊を経てラスボスとの一騎打ちに臨むという、これまたメタルギアシリーズを踏襲した流れとなっている。 -比較的子供には難しい難易度で、ミニゲームだからといって舐めていると酷い目に合う。どの武器も殺傷能力はなく、一定時間で復活してしまうので敵を排除して安全に進む…といったことは出来ない。 -条件を満たすとこのミニゲームで登場したサルによるサルシネマが見られる。   ---- **評価点 -前作の評価点はそのまま維持しておりサルの総数は前作の300匹から400匹以上に増加。 --さらに、パスワード入力により特別なサルが出て来る((ピポトロン三人衆やカケルの格好をしたサル等。))。 --サルの行動や衣装も豊かで、TV撮影をしていたりと雰囲気も出ている。 --前作同様名前やコメントも相変わらず。モーンデレラ・ウーキモンダー・ウッキーチェーン・アンサールズのウキネとウキナカ((本作のCMには、この二匹の元ネタであるお笑いユニット「アンガールズ」が出演している。))等元ネタが存在する。またそれぞれに通行人等の役が与えられている。 -新キャラも個性的なもので揃っており、主人公のサトルとサヤカは共に運動神経抜群でキャラ性能こそ同じだが、サトルにはかっこいいものが好みで敵であるウッキーホワイトのロボを絶賛する。サヤカには%%ウッキーイエローやスペクターには激しく怒るが%%アイドルでもあり、明るく活発であったりと差別化が図られている。 --新ナビゲーターであるアキエは%%とある部分が大きい%%女性ナビゲーターでもあり、こちらも好評。 --サトル達の敵であるDr.トモウキは人間に恨みを持ちながらも頭の回転力が早く、%%中二病な発言をしたり%%中の人の藤原氏のアドリブもあり、非常に好評。アキエとは深い関係があるが、それは是非ゲーム内で確かめてほしい。 -ステージは前作同様長いが、奥まで行くとスタート地点の近くに奥にワープ出来る乗り物などが登場する。 --ショートカットの仕掛けもあるので、解いたら一旦戻ると言った事がやりやすい。 -フリープレイにより前作までのように完全クリアするとやる事がなくなるといった事がなくなり、クリア後も遊べる。 -メサルギアソリッドのコラボとしての完成度の高さ --メタルギアシリーズのゲーム性をサルゲッチュの世界観にうまいこと落とし込んでいる。 ---- **問題点 -まず第一にサルの大まかな個性を示すはずのものであったパンツの色が事実上の無意味、''つまり全くあてにならなくなってしまった''。 --鈍足なはずの黒パンツに''すばやさ5''の個体がいたり、逆にすばやさに定評のあるはずの青パンツは前作とは打って変わって、後半に出てくる完全武装したサルボーグをのぞけば4が最高という奇妙な事態に。そして戦闘力自体はザコだったことに意味のある水色にやけにハイスペックなものがいたりと、しっちゃかめっちゃかである。 -本作の特徴であるへんしんがあまりにも強力過ぎて攻撃系のガチャメカの存在意義が薄い((クリア後に手に入ることでお馴染みのマジックパンチも本作には存在しない。))。 --大勢の敵もサルも大体へんしんで簡単に片付いてしまうので、ゲーム難易度は前作より更に低下。 ---特にミラクルニンジャとゲッチュマンが強い。ミラクルニンジャは常に高速移動できるうえに分身の術で自らを強化できるのでかなり優秀。ゲッチュマンは高速移動しながらゲッチュが可能なため、乱用すると途端に作業ゲーと化す。 ---ただし、ゲッチュマンは誤動作で自滅しやすい、防御面に乏しく反撃を喰らいやすい等徳自のアクションに癖が強く扱いつらい、ウッキーピンクに対しては相性が悪い((攻撃技の一つである「レーザー」は瞬間移動でかわされ、「スパーク」は火炎攻撃で潰される為。))、手に入るのが終盤等としっかりバランスが取られている。 --最初はゲージ一本のみで制限も限られてくるが、ストック9個となるとほぼへんしんし放題状態になる。 ---ただ一部の大型メカやウッキーファイブはへんしんする事前提な強さな為、ガチャメカで戦おうとすると逆に苦戦する。 ---ストーリー本編をクリアするまではそれなりにバランスは取れているので、クリア後のお楽しみ、おまけ要素な部分もあるが。 --一方でワイルドウエストキッドとマジンダンサーは他のへんしんと比較すると実用性が薄い。前者は火力が低くこの変身を必要とする仕掛けもほぼなく、ホーミングショットも命中しづらく、後者はマジンを操作するというのはなかなかユニークだが、優れた攻撃性や俊敏性があるわけでもなく、肝心の性能はメカヨンクと被っている。 ---各変身はそれぞれのウッキーファイブ戦に対応しており、ワイルドウエストキッドはウッキーブルー戦でダイナマイトを処理したり、2戦目での打ち合いに役立つが、ダメージを受けるリスクが高く、ファンタジーナイトで防いだほうが戦いやすい。しかし、マジンダンサーはウッキーピンク戦で動きを封じるのに使えるが、これを使わずともミラクルニンジャで戦った方がスムーズに片付くので、わざわざこちらを使うまでもなかったりする。 --前作同様クリア後にしか捕まえられない隠しサルがいるのだが、前作と違い隠れてそうな場所を示唆する「違和感」がほぼ存在しない。これを見つけるへんしんは時間が長くなっているとはいえ、当てずっぽうで探さなければならないのでやや面倒。 --しかし、実はラスボスのメカ形態の弱点部位はパチンガーを使うと一撃で壊せるなど、わずかではあるがガチャメカの方が有利な場面は存在している。 -オヨゲッチャーの仕様が『2』とは違い、スティックを押して少し潜る程度になった。 --目の前に網が発射される物ではなくなり、短い網が出る物に変わった。その為かなりサルに近づかないとゲッチュ出来なくなった。 --今作ではサブマリンに相当するものも無くなり、いわゆる水中を潜るステージが削除されている。 -タンクの使い勝手が悪い。 --従来と同じく「この先に強力な敵がいるからタンクを用意した」という名目で、タンクを操作してロボットに乗るピポサルと戦う場面があるが、こちらはタンクを使わなくても倒すことができる。ちなみに従来は初回プレイ時にタンクでないと絶対に倒せない敵が存在した。 ---敵のロボットの方が圧倒的に早く動けるうえに連射性能も優れるので、こちらが撃ち負けることが多い。直接ダメージを受けることのデメリットを以ってしても、普通にガチャメカやへんしんを使った方が楽に決着をつけることができる。そのため、タンクを使用するなら障害物の破壊程度に留める方が良い。 --なお、前作でも操作したロボットは、もっさりとした移動・攻撃性能を大きく解消し、これを操作しないと倒せないロボットやボスまで用意されている。それに対し、タンクには特別な性能は追加されていないので、扱いが少々雑である。 ---ただこのロボットも挙動が激しく慣れない内は操縦に苦労するかもしれない。 -いわゆるスポーツカーに乗って同じエリアを循環するステージがあるのだが、そのステージの作業が面倒。 --ここではピポサルもスポーツカーに乗っているため、スポーツカーでアタックを仕掛けて、3回攻撃を仕掛ければようやく捕まえることができる。 --後半になるに連れてステージの距離が長くなり、対象のピポサルも2、3匹はいるため、段々と面倒な作業を強いられることになる。 ---スポーツカーに乗らず、同じ場所で待ち伏せしてガチャメカで攻撃する方法もあるが、どの道作業感は拭えない。 -今作も一度クリアした後にステージの全てのピポサルを捕まえることでスペクターとの真の決着が行われるのだが、その戦法は''1回目の戦法とほぼ同じ''という手抜き仕様。しかもここでさえも非常にくだらないコミカルな展開が繰り広げられる。 --前作、前々作とも、スペクターは初戦はゴリアックに搭乗。決戦では生身での直接対決という全く別の戦闘であり、戦闘前には最後らしい真面目なやり取りもあったのだが、今回は両方の意味で肩透かしを食らうこと必至である。 --強いて挙げるならば、最初に閉じ込められたケースを破壊して脱出する必要がある、ステージの床が沈んで水に落ちてしまうギミックが施されているだけ。攻撃がかわしにくくなったり、へんしんが使いにくいが、攻撃パターンは全く同じなうえにゲッチュマンなら空中に佇みながら攻撃することもできる。 -プレイヤーキャラは一度選択すると変更できない。 --概要で述べた通り、基本的にはどちらを選んでも同じなのだが、へんしんの演出やウッキーファイブとのイベントムービー、一部難易度など変化する点も少なくないので、もう一方を見たくなったらまた最初からやり直すしかない。途中で交代して気分を変えるのも不可能。 --選ばなかった方は研究所からアキエと共にバックアップに徹する、謂わば前作までのナツミポジションに就くのだが、共通ムービーではどう見ても二人でピポサルを捕まえに行っているようにしか見えない((序盤でバケルギアを両方に渡すなど。))。他のゲームのように、選ばなかった方が何かしらの理由で冒険出来なくなるなどの理由付けもないので、交代できても不自然さは無いのだが。 ---拠点においても、アキエは常にいるのだがもう一方の主人公はどこにも姿を見せない。普通に研究所に待機させて、話しかけると交代できる仕様でも良かったのではないだろうか。せっかくクリア後でもフリープレイでエンドレスに遊べる訳だし。 ---- **総評 新要素のへんしんはかなり強力すぎだが、アクション面は前作よりパワーアップ。~ シリーズが斜陽に向かいつつあることもあり、前作に隠れ気味な今作だが、サルゲッチュの良さを決して崩していない良作である。~ サルのいたずらのテーマであるTVの雰囲気を上手く出しているので、撮影しているサルを見ているだけでも楽しいと思えるだろう。 ---- **余談 -本作のステージの大半は「へんしん」をしないと解けない仕掛けがあるのだが、''理論上は「へんしん」をしなくても全ステージをクリアすることが可能。'' #region(「へんしん」無しでのプレイ動画) youtube(https://www.youtube.com/watch?v=fbOlnXPZ6bQ) #endregion -「メサルギアソリッド」は「猿蛇合戦」の流れを汲んでいる為、同作で判明していた''キャンベルとハカセは学生時代の友人''という設定がしっかり反映されている。 --尚、「猿蛇合戦」ではメサルギアが%%ただの置物として%%直立した状態で登場したが、「メサルギアソリッド」で対決するメサルギアは『MGS3』に登場する戦車「シャゴホッド」のように、四つん這いのような姿勢で登場する。~ この四つん這いのメサルギアは、後に『メタルギアソリッド3 サブシスタンス』の猿蛇合戦の追加ステージ(グロズニィグラード 兵器廠本棟)に、本編でシャゴホッドが整備されていた場所に同じように置かれている。 -本作でもこれまで同様にメディアミックスが行われたが、シリーズが斜陽に向かいつつある時期であった為か、あるいは派生作品の『[[ガチャメカスタジアム サルバト~レ]]』を中心に宣伝していた事もあったのか小規模での展開が多かった。 --コロコロコミックで連載されていた『サルゲッチュ ウキウキ大作戦!』は2011年に連載終了するまで『2』ベース路線を貫いたため、モノクロページ分では本作のキャラクターは登場せずに巻末の特別編で一部がゲストとして登場している程度の扱いであった。 ---その後、不運にも''作者のPCが故障した事でカラーページ等のデータが消失''。サトルは特別編の主役としてコミックスに載れた((また、あるネタで背景程度には登場している。))が、掲載雑誌に少しだけ登場していたサヤカはその回が未収録になってしまった為、''一度もコミックスで姿を見せる事はなかった''。 --『[[1>サルゲッチュ]]』及び『サルバト~レ』を題材にしたアニメ『サルゲッチュ~オンエアー~2nd』ではサトル、サヤカ、アキエはゲスト出演程度だが%%『2』のヒカルを差し置いて%%登場を果たした。 ---%%本作ではあまり活躍の場がなかった%%カケル達や%%今作ではパスワードで出現する隠しサルの%%ピポトロン3人衆も無事競演し、同作では本作のへんしんも登場しサトルのミラクルニンジャ、サヤカのドラゴンカンフーが披露された。 ---しかしあくまでゲスト扱いであり、中盤の「人類サル化編」ではカケル達に情報を送った後に三人とも''為す術もなくピポサル化''してしまった。事件解決後もバカンスに出ていたりと直接の活躍の場面はほぼ無く、カケル達のサポートに留められた。 ---サヤカは番組末期にもう1話メインキャラを務めるエピソードが存在するが、変身で活躍する話などではなくどこぞの[[星の戦士アニメ>星のカービィシリーズ]]の某エピソードよろしく''アニメ製作をネタにしたカオス回''だった。 --本作のCMは恒例のテーマ曲に合わせたノリノリなダンスでは無く、当時人気であったお笑いユニットのアンガールズがBGMに合わせてゆるいダンスを行う物だった。 -初代のナツミ(夏)から始まり、『サルバト~レ』のハルカ(春)に続いて本作のハカセポジションのキャラとしてアキエ(秋)が来たが以降は新キャラが登場するような作品がなかなか出ず、事実上の最終作『[[フリフリ!サルゲッチュ]]』のトウコ(冬)を以って、最後の最後でようやく四季が揃う結果となった。 -ゲーム自体の問題点ではないが、発売からわずか3か月弱(111日)でベスト化し、さらにそれを「歴代最速ベスト化達成」と大きく宣伝した事は、ソニーの企業としての問題点として槍玉に挙げられやすい。 -2012年にサウンドトラックが発売された。 --大人の事情で歌入りの楽曲はオケ版となっている。 --なぜか「カンフーストリート」のメインBGMが収録されていない。CDの同ステージ名のBGMは、同ステージ内の中華料理屋のBGMとなっている。
*サルゲッチュ3 【さるげっちゅすりー】 |ジャンル|>|サルつかまえアクション|&amazon(B0009Q0DMU)| |対応機種|>|プレイステーション2|~| |発売・開発元|>|Sony Computer Entertainment|~| |発売日|>|2005年7月14日|~| |定価|>|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|>|1人(ミニゲームは2人)|~| |レーティング|>|CERO:全年齢対象((廉価版で付与されたレーティングを記載。))|~| |廉価版(税別)|>|PlayStation2 the Best&br;2005年11月2日/2,800円&br;2007年7月5日/1,714円|~| |配信|>|ゲームアーカイブス&br;2014年11月19日/1,234円|~| |判定|>|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|>|前作の長所はそのままアクション面が強化|~| |>|>|>|CENTER:''[[サルゲッチュシリーズ]]''| |>|>|>|CENTER:''[[SIEワールドワイド・スタジオ作品]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[サルゲッチュ2]]』の続編。主人公選択制の採用。新システム「へんしん」など、前二作とは異なる新機軸を打ち出した内容となっている。~ また、本作の大きな特徴として『[[メタルギアソリッド]]』とのコラボ企画「メ''サル''ギアソリッド」がミニゲームとしてプレイできる。 ---- **ストーリー 今回はサル達がテレビ局「スペクターTV」を開局しTV番組によるいたずらを始めた。これを見た者はあまりのくだらなさに脱力し、ナマケモノになってしまう。~ これにより前作まで主人公として登場したカケルとヒカル、そしてサポート役のハカセはナマケモノになってしまった。~ 天才科学者ドクタートモウキと手を組んだスペクターの野望を阻止する為ナツミからの伝言を聞いたハカセの元助手アキエおばさんの元で暮らす元気な男の子のサトルとアイドルのサヤカの双子の姉弟の冒険が始まる。 ---- **新要素・特徴 -へんしんの登場 --本作最大の特徴とも言える。ある程度進めるとバケルギアを貰え、変身が出来る様になり種類も増えて行く。 ---一方で前作で新たに登場したガチャメカとマジックパンチが削除された。 --変身時間は30秒間だけだが敵を倒すと落とすバケルエナジーを拾う事で延長可能。切れた後はゲージが溜まるまで変身できない。 ---1本目までは自動回復するが、商店街でバケルストックを買う事で切れた後でも再度変身出来る様になる((最大9個まで。))。 --変身中はガチャメカは使用できず、水に弱いのでオヨゲッチャーを装備する深さに入ると変身が強制解除させられるので注意。 #region(へんしん一覧) -ファンタジーナイト --西洋騎士や魔女の様な姿。敵の攻撃を防ぐ事が出来る。攻撃力が高く敵の硬いシールドやサルの鎧等を破壊出来る。自分の回りに魔法陣を出し複数のサルを同時にゲッチュ出来る。 -ワイルドウエストキッド --西部劇をイメージしたカウボーイやカウガール。移動しながら銃による連射で複数の敵を攻撃出来る。ゲッチュは銃で網を発射する物。サヤカの場合はダメージを受けると稀に帽子が外れる小ネタがある。 -ミラクルニンジャ --忍者の姿。移動速度が上がり忍者刀の様な形状のメカボーで連続攻撃の他、分身で攻撃範囲を広めたりそれを使ったゲッチュが可能。またムササビの術や特定の場所で壁走りや綱渡りが出来る。 -マジンダンサー --アラビアンナイトの様な姿。マラカスで攻撃したりお供の魔人を操作出来る。音楽を鳴らしピポサルやテレボーグを踊らす事が出来る。一部のサルは見つかるとすぐテントの中に隠れてしまいこれを使わないと出てこない。ゲッチュはマラカスから楽譜を飛ばす物でワイルドウエストと似ているが隙が少ない。 -ドラゴンカンフー --中国のカンフー風の姿。連続攻撃が出来、気合を溜めて攻撃力を上げるといった事が可能。ステージにドラゴンの絵柄が描かれたスイッチはこの変身による攻撃しか押せない。ヌンチャクゲッチュは範囲が狭いが発動が速く全ての変身の中でもかなり的確にゲッチュが出来る。 -ゲッチュマン --正義のヒーロー、ヒロイン((サトルには「ゲッチュマン・サンダー」と、サヤカには「ゲッチュマン・フェアリー」とそれぞれ名づけられている。))の様な姿。空中ダッシュやレーザー、電撃攻撃を放す事が出来る。スパークダッシュで複数のサルをゲッチュ出来る。 -ピポサル --1周目をクリアすると出来る様になる隠し変身でピポサルのきぐるみを着た物。バナナの匂いが視覚という形で見える様になり、ステージに楽屋への隠し扉がノックで開ける様になる。ピポサルは警戒心が弱まり、挨拶等でコミュニケーションが取れる。他の変身と違い時間が10分と長め。また攻撃はヒップドロップとノックで殴るしか無く、ノックの攻撃力もすごく低く箱等のオブジェクト1つを破壊するのに時間が掛かる。ゲッチュすることも不可能。 #endregion -主人公はサトルとサヤカの2人 --プロローグムービーを終えるとどちらで遊ぶかを選ぶ事になる。一度決定すると後で変更は出来ないが、ガチャメカとへんしんのデザイン、アドバイスの台詞、ウッキーファイブとの会話以外に変化は無い。 ---サヤカを選んだ場合ボスの耐久力が下がる他、一部のサルはサヤカのファンクラブに入っており、サヤカを見るだけでメロメロになり動かなくなるので、サトルより若干難易度が下がる。どのサルがファンクラブに入っているかはサルレーダーで分かる。 -ボス戦 --前作から引き続きウッキーファイブが担当。それぞれ戦闘スタイルが大幅に変更され、ブルーとレッドは2戦以上戦うなど、前作より強化されている。 --各キャラに専用のテーマ曲が与えられるようになった。 --各キャラには必殺技が搭載されており、それを放つ際に台詞付きのカットインが挿入されるという凝った演出がある。例えるなら『[[テイルズ オブ シリーズ]]』の秘奥義のようなイメージである。 ---カットインは必殺技を出した回数が奇数の時に留められており、冗長さを削減している。 -フリープレイ --ステージを完全クリアすると、そのステージのサルをもう一度捕まえられるフリープレイが遊べるようになる。ウッキーファイブのようなボスキャラとも再戦可能。 ---このプレイではへんしん時間は無制限だがストックは消費する。 -ミニゲームは前作同様3種類。 --熱投!サルなげスタジアム ---ピポサルを使ったハンマー投げ。 ---投げるサルと投げられる側のサルそれぞれ8匹ずつのサルが使用可能。 ---スティックを回しパワーを溜め投げる角度を決める。回すのを止めると角度を決めるので、止めるタイミングが悪いと投げる方向が正規と違う向きに投げる事になってしまうので注意が必要。 --サルティメットファイティング ---ACの格ゲーのように8匹+1匹のサルと対戦していく形。 ---両方のスティックの入力で簡単に技を繰り出せる。 --上記2つは2人で対戦が可能。 --3つ目のミニゲームに関しては後述。 -ガチャボックスが廃止され商店街が登場。 --音楽や写真等の収集要素は全てここで買える。 ---ガチャチップの所持数が9999に増えたせいか、ミニゲームや音楽等値段が高めな物もある。ただ前作のガチャボックスのようなランダムで収集要素が当たる「ラッキーくじ」が安値で売っている。 -ちょっとした小劇場が見られる「サルシネマ」 --各ステージ毎に覗きカメラが設置されており、撮影に成功すると見られる様になる。タイムアタック時は設置されていない。 ---ただし撮影対象のサルが警戒状態だったり捕まえてしまうと撮影出来ない。捕まえてしまってもフリープレイで再度撮影出来るので安心。 --自分でオリジナルのビデオも作れる。 ---出演サル、アクション、セリフ、カメラワーク、SEやBGMを全部自分で決めて作るので、結構本格的で大変。 -ただ逃げるだけではなくなったピポサル --ピポサルに攻撃していると、ピポサルが激怒しガチャメカを落とす攻撃をしてくる。さらに落としたガチャメカを奪ってしまう。 ---特に好戦的な性格の赤色パンツのピポサル等は直ぐに激怒する事が多い。逆に臆病な性格の水色パンツのピポサルは怒り難い。 --ゲットアミを奪われると、自分がゲッチュされてステージを強制送還させられてしまうかも。 ---再度怒らせるか、ヒップアタックで攻撃すると落とせる。落としたままでもステージを出れば自動的に帰ってくる。 -サル達に誕生日が設定された。 --スペクターやウッキーファイブの誕生日も判明している。 --これを使ったサル占いが出来る。 -真エンディングを迎えると「サばいばル」が登場。 --全ステージのサルを順番に捕まえていくモード。 ---ジャケットは0、ガチャメカとへんしんは全て使える。 ---ジャケットは拾うかガチャチップを1000枚貯めると増える。 --セーブタイミングはステージクリア直後のみで商店街等も利用出来ない。 --本編とは別データ扱いなのでうっかりクリアデータに上書きしてしまわない様に注意。 -BGM --初代ぶりに寺田創一氏が担当。 --初代同様ドラムンベースやテクノ系の楽曲が多いが、今作の作風を反映してかよりコミカル寄りな曲が多い。クラシックのアレンジもあり。 --初代のBGMの引用がところどころに見られる。 ***メサルギアソリッド -上記のとおり『メタルギアソリッド』のコラボ作品。初回エンディングを迎えると商店街で買えるようになる。 --元々は『[[メタルギアソリッド3 スネークイーター]]』に本シリーズとのコラボミニゲーム「猿蛇合戦」((MGSのシステムでサルゲッチュを行うミニゲーム。メサルギアソリッドの逆パターン。))が収録された事が切っ掛けで作られた。その為、タイトルや無線画面はモロに『MGS3』のパロディである。同作ファンなら抱腹絶倒確実である。 --主人公はソリッド・スネークの戦闘データをピポヘルにインプットした「ピポスネーク」。ソリッド・スネーク本人もサポートとして登場((3Dモデルは『MGS3』の主人公であるネイキッド・スネークの流用。))。 --声優はどちらもスネークの声を担当している大塚明夫氏。スネーク本人は普通に喋るが、ピポスネークはサル語で喋っている。大塚氏の声で「ウキ、ウキキ」などと喋る様、そしてそれに平然と受け答えするスネークはそれだけで笑える。 ---ただし打撃をすると普通に人間の声になり、その光景は非常にシュール。 --操作システムは『サルゲッチュ3』本編とほぼ一緒。オリジナル武器として麻酔銃にあたるバナナピストル、手榴弾にあたるパイナップルボム、C4にあたるスイカボム、『MGS』おなじみのダンボールがある。ビスケットもレーションに変更されている。 --ミニゲームと言えどほとんど1つのゲームと言えるほどのボリューム。『[[MGS2>メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ]]』のドッグタグ集めをパロディとしたモンキータグ集めと、ヒビの入った壁に閉じ込められたホリョを助けるいったやりこみ要素もある。 --ラストはメサルギアとの直接対決・破壊を経てラスボスとの一騎打ちに臨むという、これまたメタルギアシリーズを踏襲した流れとなっている。 -比較的子供には難しい難易度で、ミニゲームだからといって舐めていると酷い目に合う。どの武器も殺傷能力はなく、一定時間で復活してしまうので敵を排除して安全に進む…といったことは出来ない。 -条件を満たすとこのミニゲームで登場したサルによるサルシネマが見られる。   ---- **評価点 -前作の評価点はそのまま維持しておりサルの総数は前作の300匹から400匹以上に増加。 --さらに、パスワード入力により特別なサルが出て来る((ピポトロン三人衆やカケルの格好をしたサル等。))。 --サルの行動や衣装も豊かで、TV撮影をしていたりと雰囲気も出ている。 --前作同様名前やコメントも相変わらず。モーンデレラ・ウーキモンダー・ウッキーチェーン・アンサールズのウキネとウキナカ((本作のCMには、この二匹の元ネタであるお笑いユニット「アンガールズ」が出演している。))等元ネタが存在する。またそれぞれに通行人等の役が与えられている。 -新キャラも個性的なもので揃っており、主人公のサトルとサヤカは共に運動神経抜群でキャラ性能こそ同じだが、サトルにはかっこいいものが好みで敵であるウッキーホワイトのロボを絶賛する。サヤカには%%ウッキーイエローやスペクターには激しく怒るが%%アイドルでもあり、明るく活発であったりと差別化が図られている。 --新ナビゲーターであるアキエは%%とある部分が大きい%%女性ナビゲーターでもあり、こちらも好評。 --サトル達の敵であるDr.トモウキは人間に恨みを持ちながらも頭の回転力が早く、%%中二病な発言をしたり%%中の人の藤原氏のアドリブもあり、非常に好評。アキエとは深い関係があるが、それは是非ゲーム内で確かめてほしい。 -前作と比べてグラフィックのクオリティが向上している。 --特にピポサルはパッケージなどのデザインとほぼ一緒になった。 -ステージは前作同様長いが、奥まで行くとスタート地点の近くに奥にワープ出来る乗り物などが登場する。 --ショートカットの仕掛けもあるので、解いたら一旦戻ると言った事がやりやすい。 -フリープレイにより前作までのように完全クリアするとやる事がなくなるといった事がなくなり、クリア後も遊べる。 -メサルギアソリッドのコラボとしての完成度の高さ --メタルギアシリーズのゲーム性をサルゲッチュの世界観にうまいこと落とし込んでいる。 ---- **問題点 -サルの大まかな個性を示すはずのものであったパンツの色が事実上の無意味、''つまり全くあてにならなくなってしまった''。 --鈍足なはずの黒パンツに''すばやさ5''の個体がいたり、逆にすばやさに定評のあるはずの青パンツは前作とは打って変わって、後半に出てくる完全武装したサルボーグをのぞけば4が最高という奇妙な事態に。そして戦闘力自体はザコだったことに意味のある水色にやけにハイスペックなものがいたりと、しっちゃかめっちゃかである。 -本作の特徴であるへんしんがあまりにも強力過ぎて攻撃系のガチャメカの存在意義が薄い((クリア後に手に入ることでお馴染みのマジックパンチも本作には存在しない。))。 --大勢の敵もサルも大体へんしんで簡単に片付いてしまうので、ゲーム難易度は前作より更に低下。 ---特にミラクルニンジャとゲッチュマンが強い。ミラクルニンジャは常に高速移動できるうえに分身の術で自らを強化できるのでかなり優秀。ゲッチュマンは高速移動しながらゲッチュが可能なため、乱用すると途端に作業ゲーと化す。 ---ただし、ゲッチュマンは誤動作で自滅しやすい、防御面に乏しく反撃を喰らいやすい等徳自のアクションに癖が強く扱いつらい、ウッキーピンクに対しては相性が悪い((攻撃技の一つである「レーザー」は瞬間移動でかわされ、「スパーク」は火炎攻撃で潰される為。))、手に入るのが終盤等としっかりバランスが取られている。 --最初はゲージ一本のみで制限も限られてくるが、ストック9個となるとほぼへんしんし放題状態になる。 ---ただ一部の大型メカやウッキーファイブはへんしんする事前提な強さな為、ガチャメカで戦おうとすると逆に苦戦する。 ---ストーリー本編をクリアするまではそれなりにバランスは取れているので、クリア後のお楽しみ、おまけ要素な部分もあるが。 --一方でワイルドウエストキッドとマジンダンサーは他のへんしんと比較すると実用性が薄い。前者は火力が低くこの変身を必要とする仕掛けもほぼなく、ホーミングショットも命中しづらく、後者はマジンを操作するというのはなかなかユニークだが、優れた攻撃性や俊敏性があるわけでもなく、肝心の性能はメカヨンクと被っている。 ---各変身はそれぞれのウッキーファイブ戦に対応しており、ワイルドウエストキッドはウッキーブルー戦でダイナマイトを処理したり、2戦目での打ち合いに役立つが、ダメージを受けるリスクが高く、ファンタジーナイトで防いだほうが戦いやすい。しかし、マジンダンサーはウッキーピンク戦で動きを封じるのに使えるが、これを使わずともミラクルニンジャで戦った方がスムーズに片付くので、わざわざこちらを使うまでもなかったりする。 --前作同様クリア後にしか捕まえられない隠しサルがいるのだが、前作と違い隠れてそうな場所を示唆する「違和感」がほぼ存在しない。これを見つけるへんしんは時間が長くなっているとはいえ、当てずっぽうで探さなければならないのでやや面倒。 --しかし、実はラスボスのメカ形態の弱点部位はパチンガーを使うと一撃で壊せるなど、わずかではあるがガチャメカの方が有利な場面は存在している。 -オヨゲッチャーの仕様が『2』とは違い、スティックを押して少し潜る程度になった。 --目の前に網が発射される物ではなくなり、短い網が出る物に変わった。その為かなりサルに近づかないとゲッチュ出来なくなった。 --今作ではサブマリンに相当するものも無くなり、いわゆる水中を潜るステージが削除されている。 -タンクの使い勝手が悪い。 --従来と同じく「この先に強力な敵がいるからタンクを用意した」という名目で、タンクを操作してロボットに乗るピポサルと戦う場面があるが、こちらはタンクを使わなくても倒すことができる。ちなみに従来は初回プレイ時にタンクでないと絶対に倒せない敵が存在した。 ---敵のロボットの方が圧倒的に早く動けるうえに連射性能も優れるので、こちらが撃ち負けることが多い。直接ダメージを受けることのデメリットを以ってしても、普通にガチャメカやへんしんを使った方が楽に決着をつけることができる。そのため、タンクを使用するなら障害物の破壊程度に留める方が良い。 --なお、前作でも操作したロボットは、もっさりとした移動・攻撃性能を大きく解消し、これを操作しないと倒せないロボットやボスまで用意されている。それに対し、タンクには特別な性能は追加されていないので、扱いが少々雑である。 ---ただこのロボットも挙動が激しく慣れない内は操縦に苦労するかもしれない。 -いわゆるスポーツカーに乗って同じエリアを循環するステージがあるのだが、そのステージの作業が面倒。 --ここではピポサルもスポーツカーに乗っているため、スポーツカーでアタックを仕掛けて、3回攻撃を仕掛ければようやく捕まえることができる。 --後半になるに連れてステージの距離が長くなり、対象のピポサルも2、3匹はいるため、段々と面倒な作業を強いられることになる。 ---スポーツカーに乗らず、同じ場所で待ち伏せしてガチャメカで攻撃する方法もあるが、どの道作業感は拭えない。 -今作も一度クリアした後にステージの全てのピポサルを捕まえることでスペクターとの真の決着が行われるのだが、その戦法は''1回目の戦法とほぼ同じ''という手抜き仕様。しかもここでさえも非常にくだらないコミカルな展開が繰り広げられる。 --前作、前々作とも、スペクターは初戦はゴリアックに搭乗。決戦では生身での直接対決という全く別の戦闘であり、戦闘前には最後らしい真面目なやり取りもあったのだが、今回は両方の意味で肩透かしを食らうこと必至である。 --強いて挙げるならば、最初に閉じ込められたケースを破壊して脱出する必要がある、ステージの床が沈んで水に落ちてしまうギミックが施されているだけ。攻撃がかわしにくくなったり、へんしんが使いにくいが、攻撃パターンは全く同じなうえにゲッチュマンなら空中に佇みながら攻撃することもできる。 -プレイヤーキャラは一度選択すると変更できない。 --概要で述べた通り、基本的にはどちらを選んでも同じなのだが、へんしんの演出やウッキーファイブとのイベントムービー、一部難易度など変化する点も少なくないので、もう一方を見たくなったらまた最初からやり直すしかない。途中で交代して気分を変えるのも不可能。 --選ばなかった方は研究所からアキエと共にバックアップに徹する、謂わば前作までのナツミポジションに就くのだが、共通ムービーではどう見ても二人でピポサルを捕まえに行っているようにしか見えない((序盤でバケルギアを両方に渡すなど。))。他のゲームのように、選ばなかった方が何かしらの理由で冒険出来なくなるなどの理由付けもないので、交代できても不自然さは無いのだが。 ---拠点においても、アキエは常にいるのだがもう一方の主人公はどこにも姿を見せない。普通に研究所に待機させて、話しかけると交代できる仕様でも良かったのではないだろうか。せっかくクリア後でもフリープレイでエンドレスに遊べる訳だし。 ---- **総評 新要素のへんしんはかなり強力すぎだが、アクション面は前作よりパワーアップ。~ シリーズが斜陽に向かいつつあることもあり、前作に隠れ気味な今作だが、サルゲッチュの良さを決して崩していない良作である。~ サルのいたずらのテーマであるTVの雰囲気を上手く出しているので、撮影しているサルを見ているだけでも楽しいと思えるだろう。 ---- **余談 -本作のステージの大半は「へんしん」をしないと解けない仕掛けがあるのだが、''理論上は「へんしん」をしなくても全ステージをクリアすることが可能。'' #region(「へんしん」無しでのプレイ動画) youtube(https://www.youtube.com/watch?v=fbOlnXPZ6bQ) #endregion -「メサルギアソリッド」は「猿蛇合戦」の流れを汲んでいる為、同作で判明していた''キャンベルとハカセは学生時代の友人''という設定がしっかり反映されている。 --尚、「猿蛇合戦」ではメサルギアが%%ただの置物として%%直立した状態で登場したが、「メサルギアソリッド」で対決するメサルギアは『MGS3』に登場する戦車「シャゴホッド」のように、四つん這いのような姿勢で登場する。~ この四つん這いのメサルギアは、後に『メタルギアソリッド3 サブシスタンス』の猿蛇合戦の追加ステージ(グロズニィグラード 兵器廠本棟)に、本編でシャゴホッドが整備されていた場所に同じように置かれている。 -本作でもこれまで同様にメディアミックスが行われたが、シリーズが斜陽に向かいつつある時期であった為か、あるいは派生作品の『[[ガチャメカスタジアム サルバト~レ]]』を中心に宣伝していた事もあったのか小規模での展開が多かった。 --コロコロコミックで連載されていた『サルゲッチュ ウキウキ大作戦!』は2011年に連載終了するまで『2』ベース路線を貫いたため、モノクロページ分では本作のキャラクターは登場せずに巻末の特別編で一部がゲストとして登場している程度の扱いであった。 ---その後、不運にも''作者のPCが故障した事でカラーページ等のデータが消失''。サトルは特別編の主役としてコミックスに載れた((また、あるネタで背景程度には登場している。))が、掲載雑誌に少しだけ登場していたサヤカはその回が未収録になってしまった為、''一度もコミックスで姿を見せる事はなかった''。 --『[[1>サルゲッチュ]]』及び『サルバト~レ』を題材にしたアニメ『サルゲッチュ~オンエアー~2nd』ではサトル、サヤカ、アキエはゲスト出演程度だが%%『2』のヒカルを差し置いて%%登場を果たした。 ---%%本作ではあまり活躍の場がなかった%%カケル達や%%今作ではパスワードで出現する隠しサルの%%ピポトロン3人衆も無事競演し、同作では本作のへんしんも登場しサトルのミラクルニンジャ、サヤカのドラゴンカンフーが披露された。 ---しかしあくまでゲスト扱いであり、中盤の「人類サル化編」ではカケル達に情報を送った後に三人とも''為す術もなくピポサル化''してしまった。事件解決後もバカンスに出ていたりと直接の活躍の場面はほぼ無く、カケル達のサポートに留められた。 ---サヤカは番組末期にもう1話メインキャラを務めるエピソードが存在するが、変身で活躍する話などではなくどこぞの[[星の戦士アニメ>星のカービィシリーズ]]の某エピソードよろしく''アニメ製作をネタにしたカオス回''だった。 --本作のCMは恒例のテーマ曲に合わせたノリノリなダンスでは無く、当時人気であったお笑いユニットのアンガールズがBGMに合わせてゆるいダンスを行う物だった。 -初代のナツミ(夏)から始まり、『サルバト~レ』のハルカ(春)に続いて本作のハカセポジションのキャラとしてアキエ(秋)が来たが以降は新キャラが登場するような作品がなかなか出ず、事実上の最終作『[[フリフリ!サルゲッチュ]]』のトウコ(冬)を以って、最後の最後でようやく四季が揃う結果となった。 -ゲーム自体の問題点ではないが、発売からわずか3か月弱(111日)でベスト化し、さらにそれを「歴代最速ベスト化達成」と大きく宣伝した事は、ソニーの企業としての問題点として槍玉に挙げられやすい。 -2012年にサウンドトラックが発売された。 --大人の事情で歌入りの楽曲はオケ版となっている。 --なぜか「カンフーストリート」のメインBGMが収録されていない。CDの同ステージ名のBGMは、同ステージ内の中華料理屋のBGMとなっている。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: