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*ALIEN: ISOLATION 【えいりあん あいそれーしょん】 |ジャンル|SFサバイバルホラー|CENTER:&amazon(B00UHKAVF2)&amazon(B00UHKAVYI)| |対応機種|プレイステーション4&br;Xbox One&br;Nintendo Switch&br;Windows (Epic Games Store)|~| |発売元|セガゲームス|~| |開発元|The Creative Assembly Ltd.|~| |発売日|【PS4/One】2015年6月11日&br;【Switch】2019年12月5日&br;【Win】2020年12月22日|~| |定価|【PS4/One】7,990円((Oneダウンロード版はこの価格より10円安い。))&br;【Switch】4,400円&br;【Win】3,980円|~| |備考|Steam版は日本から購入不可|~| |レーティング|BGCOLOR(crimson):''&font(#ffffff){CERO:Z(18才以上のみ対象)}''((Oneダウンロード版のレーティングのみIARC:18+となっている。そのため、クレジットカードがなく無くても購入が可能。))|~| |判定|なし|~| |ポイント|良くも悪くもファンアイテム|~| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない&br;In space no one can hear you scream.''} }} ~ ---- **概要 1979年に公開された映画『エイリアン』の世界観を受け継いだ、FPS視点のSFサバイバルホラー。~ ゲームでありながらも公式に組み込まれた作品であり、時系列的には、映画の『1』と『2』の中間に当たる。 ゲーム内のギミックは細部に至るまで"原作再現"を徹底しており、ファン垂涎とも言える程に拘っている。~ 開発を担当したThe Creative Assemblyは、RTSでは有名な『Total War』シリーズを手掛けたことで知られるセガ傘下のデベロッパー。~ だが、本作のような「1人称視点で展開するSFサバイバルホラー」を開発するのはこれが初である。 ---- **ストーリー >ノストロモ号事件から15年の月日が流れた。 >しかし、消息を絶ったままだった船のフライトレコーダーが発見され、セヴァストポリ宇宙ステーションで回収されたというニュースが入る。 >エレン・リプリーの娘、アマンダ・リプリーは未だ行方不明になったままの母の消息を求め、クルー達と宇宙ステーションへ向かう。 >しかしそこは、エイリアンに蹂躙された地獄と化していた……。 ---- **特徴・評価点 ''アマンダ・リプリー'' -主人公。原作『1』『2』の登場人物であるエレン・リプリーの娘であり、同作内でも存在が言及されていた人物。~ ウェイランド・ユタニ社のエンジニアという設定であり、船に落ちているパーツを集める事でアイテムを作成出来る。 --体力を回復する「メディキット」や、一定範囲の視界を奪う「スモーク爆弾」に加え、アンドロイドの動きを一時的に止める『EMP爆弾』など7種類。 --集めた部品や作ったアイテムの所持数には限界がある上、拾える部品の数も限られているので、計画的に使う必要がある。一部アイテムは新しい設計図を手に入れる事で強化が可能。 --ストーリーを進める毎に武器が入手可能で、マルチレンチから始まり、リボルバー、火炎放射器などパワーアップしていく。アイテムと合わせて適宜使いこなし、先に進まなければならない。もちろん、手に入る弾薬や燃料にも限りがある。 ---エイリアンに侵略された宇宙ステーションという密閉空間が舞台という事で、限りある資源を効率良く活用しなければならない点は、初期の『[[BIOHAZARD>BIOHAZARDシリーズ]]』に通じるものがある。 -また、武器としても使えるマルチレンチやバーナーなどを使う事で特定のロックされたドアを開ける事が可能になる。 -ストーリー序盤で手に入るアクセスチューナーを使う事で、船内のコンピューターにハッキングし、ロックされたドアを開けたり出来る。その際にはミニゲームが挿入され、クリアする事でアクセスが可能となる。 --ミニゲームにも幾つか種類があるが、どれも落ち着いてやれば素早くクリア出来る。逆に言えば、冷静にならないと小さなミスを繰り返してゲームオーバーの羽目になる(後述)。 ''エイリアン(アイソレーション・ゼノモーフ)'' -映画『エイリアン』で人類の天敵として登場した最強の生命体であるエイリアンは、H.R.ギーガーのデザインの意匠を高いレベルで受け継ぎつつも、ゲーム用に上手くアレンジされている。本作のエイリアンは後脚が趾行性になっているため瞬発力が極めて高く、CGの無かった1979年当時では見られなかった''狭い宇宙船内を縦横無尽に駆け回るエイリアン''を表現。ファンの度肝を抜いた。 --静かな船内でドスッドスッと足音を響かせながら奇声を発して走り迫るエイリアンは、たった一体しかいないにもかかわらず圧倒的な恐怖感を演出している。 ---そして''エイリアンに捕まる=即死''を意味する((エイリアンがキルムーブに入ったら、もうそこから逃れる手段は存在しない。))ため、正に命がけの隠れんぼをしなければならないのである。 -そして何より恐ろしいのは、エイリアンに対しては一切の武器が通用せず、''絶対に倒す事ができない相手''だという事である。~ ショットガンの接射や最大チャージのボルトガンでもほんの一瞬怯むのみであり、リボルバーに至っては''怯みさえしない。'' --これは原作の''完全生物''としての側面が強く強調されているためである。これによって人間にはどう足掻いても太刀打ちできない、絶対的な恐怖の存在としてのエイリアンを表現する事に成功している。 --火炎放射器を一定量浴びせる・火炎瓶かパイプ爆弾の直撃でのみ一時的に撃退できるが、何度か使用すると学習し、これらの武器でも撃退できなくなる(後述)。 --この点が他のサバイバルホラーゲームと一線を画している点である。大抵のサバイバルゲームにおいては、武器を使って敵を倒す、若しくは一切武器を使えなくとも隠れたり走り切ったり時間経過だったりで振り切る事が可能である事が多い。が、本作は前述した武器以外にエイリアンから生き延びる術が無いという、凄まじい緊張感を演出しているのである。 ---とはいえ、イベント以外でエイリアンをずっと表側で徘徊させているわけでもない。エイリアンが近くにいる状況が続いたりして緊張((このページにあるAIシステム解説動画では「menace」と呼ばれる。))に関わる内部ゲージが上がっていくと、ゲーム側からエイリアンをダクトや他のエリアに退散するように指示する。エイリアンのAIにもメリハリ自体はあるのだ。 -開発陣が最も苦心したと語る、エイリアンのAIプログラムも秀逸。特定のイベント以外では殆ど決まった行動を取らず、コンティニューしてセーブポイントから始めて同じ行動を取ったとしても、エイリアンが同じ場所にいて同じ行動を取るとは限らない。長時間同じ場所を執念深く警戒する事もあれば、換気ダクトにさっさと退散して別の場所へと動き回る事もある。 --うっかり見過ごす事もあるが、天井の換気ダクトからエイリアンの唾液が滴り落ちている場合がある。真下を通れば即死。 ---プレイヤー自身も換気ダクトに入る事が出来る。対アンドロイドや暴徒には有効な逃げ道だが、エイリアンはたまにダクトに侵入し、ダクト内でプレイヤーを発見する場合もある。勿論捕まれば即死。 ---また、発見されて換気ダクトに逃げ込んだとしても、追いかけてくるのではなく''先回りしてくる''事もある。勿論逃げられず即死。 --聴覚が異常に鋭く、エイリアンが出現するチャプターで音の出る行動をすれば即座にエイリアンがその場所に駆けつける。 ---高難易度だと特に顕著で、フレアを放り投げても、レンチで壁を叩いても、銃や火炎放射器を撃っても、機械を操作してノイズを出してもすっ飛んでくる。難易度が上がるほどダクトに隠れている時間も短くなり、これも接敵する危険性を上げている。 ---エイリアンが傍に居て机の下やロッカーに隠れている時にうっかり動体探知機((映画版『1』『2』に出てきた、動くものに反応するレーダー。本作内では『1』に比べて改良され小型化されている。レーダーが反応する度に「ピコーン ピコーン」と高い音を出す。))を使ってしまえば即座にゲームオーバーである。動体探知機の音そのものはかなり近距離の敵にしか聞こえないが。 ---大きな音を伴う「走る」という行動を取って逃げようものなら''一瞬にして距離を詰めてくるので、''ステーションの中は慎重に行こう。%%Win版でキーボード操作だとしゃがみキー連打で右斜め(左斜めではダメ)に移動して無音で走る技が現実的な難易度でできてしまうが。%% ---しかしこの習性を利用して、ノイズメーカーやフレアを使う事でエイリアンに%%暴徒達を殺戮して%%障害を排除してもらう事も可能。リプリーのキル数にはカウントされないので、トロフィー「ノーキルクリア」を目指すには重要なテクニックとなる。 ---なお、怖いからといって同じ場所にとどまるのは得策ではない。ゲームディレクターはエイリアンのAIにプレイヤーの大まかな位置を伝えている。後述のように、エイリアンのAIには回避手段潰しのルーチン解放もあるため、どこかで移動しないと結果的に見つかるわけである。 --またAIの特徴として学習能力がある。主にプレイヤーの攻撃手段と追跡回避の手段に対して用いられる。 ---より正確には、特定の行動を何回もすることなどでルーチンが解除されてエイリアンが使える動き方が増える。さらに詳細な仕組みについては後述の動画も参照のこと。 ---例えば、初期であれば火炎放射器で撃退することが可能だが、何度か使用することで「火炎=脅威ではない」ということを学習し、火炎放射器を当てても問答無用で襲い掛かるようになる。 ---回避手段の例では、ロッカーやダクトを使って何度もエイリアンをやり過ごしているとそれらの中も探してくるようになる。そのため、ロッカーやダクトを使わずとも遮蔽物を使って安全に隠れられるなら遮蔽物を利用して隠れるほうがその後のリスクも低い。おとりの投擲物も何度も使えば投げた元を探すようになってしまう。 -慣れない内は何度となくゲームオーバーになるが、エイリアンに殺されるデモシーンはレパートリー豊富。背中から尻尾で貫かれたり、引き倒されて上下逆さ・押し倒されて真正面から食い殺されたり、ダクトに引きずり込まれたりetc…。 --ちなみに上記のハッキング中を含め、セーブポイントやコンピューターなどのガジェットを操作している最中にも当たり前の様に襲われる為、囮を使うなどして或る程度安全を確保してから落ち着いて行動しなければならない。 -とにかく作中全編に渡って圧倒的な存在感を放ち、映画と同様、「あくまでも主役はコイツなんだ」という威圧感と恐怖感を与えるキャラクターである。 -物語途中からは、エイリアンの卵やフェイス・ハガーも登場。ハガーに捕まれば即s(以下略) #region(AIシステムの解説動画(英語)) &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=Nt1XmiDwxhY) &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=P7d5lF6U0eQ) #endregion ''その他の脅威''~ 武器で倒せるのは、下記のアンドロイドと人間達だけである。 -アンドロイド --人工皮膚の代わりにシリコンの皮膚をまとった、一目見てそれと分かるアンドロイド。とある事を切っ掛けとして、ステーションの人間達に攻撃・殺戮を始める。 --手に入る武器のほとんどはアンドロイド戦の為にあると思っていい。適切なアイテムや武器を使って倒さないと、無駄弾を使ったりライフを浪費したりしてしまう。一部は人間に従順なアンドロイドもいてストーリーの進行に必要な存在となる。エイリアンはアンドロイドに一切の関心を示さないので、プレイヤーがどうにかしなければならない。 -住民達 --エイリアンやアンドロイド達に襲われたセヴァストポリの住民達は恐慌状態に陥り、限られた資源・物資を他人に奪われまいとアマンダを攻撃してくる。が、こうした住民の内何人かはリプリーに手を貸し、ステーションから脱出を試みる事で物語が進んで行く。 ''原作を意識して作り込まれた設定'' -本作を語る上で欠かせないのが、公式的に『1』と『2』を紡ぐ作品と位置付けられ、それに違わぬ高い再現性を誇る作品であるという事。 --1979年当時から見たレトロ・フューチャーなSF映画であり、オープンリールの音声記憶媒体、ブラウン管ディスプレイのコンピュータ、スイッチを押して開く自動ドア、錆び付いた音を立てて開くダクトシャフト、大きなカードキーを差し込んで数秒待たなければならないセーブポイントなど、細部まで当時の映画の雰囲気を作り上げる事に拘っている。 --結果として、ゲームでありながらもエイリアンシリーズの一部だとプレイヤーに意識させる、没入感の高い舞台を演出する事に成功している。 --特にファンを歓喜させたのが、『1』でエイリアンの幼体を持ち帰った惑星「LV-426」と廃棄された宇宙人の宇宙船の中を散策するシーンである。アクションやホラー要素は殆ど無いパートであるが再現度は高く、「映画に登場したあのシーンで自由に動き回れる」という、正にファンの為のパートと言ってよいだろう。 --また、初代『エイリアン』と同じキャッチコピー''「宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない」''を採用しているのも、ファンからは「開発スタッフは分かっている」として非常に好評であった。 --さらには、原作の『エイリアン』をベースにしたミッションをクリアするモード「搭乗員は放棄してよし」「最後の生存者」を収録。何と映画版のキャストが次世代機のCGで蘇り、映画の後半部分を追体験出来る。しかもそれぞれのボイスアクターにも、当時出演したキャストを起用している。 -その他、宇宙ステーション内に残された職員のIDカードやログ、メッセージの収集がやり込み要素となっている。 -中でも難易度"Nightmare"のレベルがかなりのものに引き上げられている。 --ステーションではパーツもアイテムも弾薬も、滅多に手に入らない。アンドロイドやエイリアンの視界に僅かでも入ればすぐさま向かってくるといった、ほぼ「見つかったら終わり」という域にまで達している。 ---- **問題点 ''グラフィック'' //-人物のグラフィックは良く出来ている。背景も酷いというわけではないが、同時期の作品と比べると次世代機でやるにしては船内の質感が扁平な印象を受ける。 //PS4発売から約半年後のゲームとしては十分な水準かと。メーカーが満を持して投入したAAAタイトルというわけでもないんだし。 -完成度の高いエイリアンのモデリングであるが、間近でじっくり見る事が出来ないのが残念である。唯一と言える機会は、エイリアンからの逃走中にロッカーに逃げ込んでエイリアンがロッカーを怪しんでいる時だが、この時は息を殺して身をひそめるアクションを維持しなければならないので、やはり落ち着いて見ようという気持ちになれない。 ''アイテム'' -他のサバイバルゲーム同様、或る程度慣れてしまえばパーツも弾薬もかなり余る。 -特にノーキルクリアをしようとすると、必然的に爆弾や火炎瓶などの殺傷武器は殆ど役に立たない(アンドロイドに使えばそれなりの効果はある)。あとは音を出す囮に使うしか使い道が無いが、それならノイズメーカーやフレアで十分である。 ''ストーリー'' -一本道で、サブミッションなども無し。マルチエンドすら無い上にエンディングはかなりアッサリしており、唐突に終わる印象はある。もう一捻りして欲しかったところ。 --ただし、ストーリー自体は綺麗にしっかり終わっているのが救い。 --アマンダがどうなるかは映画の『2』で明言されているので、IFストーリーを作れないという理由もあるだろうが…。 #region(映画版『2』のネタバレ) ---『エイリアン2 特別編(’86)』にて。前作ラストでノストロモ号から脱出したエレン・リプリーは装置のアクシデントで超長期間のハイパースリープに入ってしまい、57年も宇宙空間を漂流し、偶然ウェイランド・ユタニ社の宇宙船に回収された。57年ぶりに目覚めたリプリーはそこで、娘のアマンダは既に老衰で死亡していると説明を受ける。 ---同作でエイリアンの襲撃から生き延びた少女・ニュートに見せる強烈な母性への布石となるシーンである。が、何故か通常版ではカットされている。 #endregion -また、世界観を壊さないゲームデザインの性質上、メリハリがあまり無い。 --基本的にはお使いゲーであり、終始「○○へ行け」「○○をしろ」という指示に従うしかない。 --エイリアンという絶対的な存在が居る以上、所謂中ボス的キャラが存在しないのも単調さに拍車をかけている。 --これといって隠された謎や二転三転するストーリーも無いが、ホラー要素に没入するには最適な環境であるとも言える。 ''その他'' -ローディングが少し長め。サバイバルモードでは、下手をすると5分と保たずにエイリアンに殺されてしまう状況も珍しくないので、何度もゲームオーバーになると次第に面倒くささが先に立ってくる。 -時にエイリアンが死角から唐突に現れてプレイヤーを発見し猛ダッシュしてくるので、''割と本気で心臓に悪い。'' --もちろん、ホラーゲームとして十分な評価点であるには違い無いのだが。 -良くも悪くもファンアイテムである為、「原作映画は良く知らない」というプレイヤーにとって、没入感という点ではそれ程ではないかも知れない。近年のSF系のゲームに慣れ親しんだプレイヤーからは、「何故こんな不便な仕様なんだ」という感想も出る事だろう。逆に、普段ゲームに触れない映画ファンは何度もゲームオーバーになると思われる為、もしかしたら途中で投げ出すかも知れない…。 --一応、Easyモードもある。 ---- **総評 海外で50以上の賞を受賞した、正に映画ファンの為のゲームである。~ 加えてSFホラーというジャンル故、人によって合う合わないは出てくるだろう。~ アクション要素も多い方ではないので、爽快感を求めるゲームでもない。~ だがホラーゲーム単体として見ればかなりのクオリティを誇っており、ゲームに慣れてくれば慣れてくる程ゲームオーバーの回数も減る。~ その為、エイリアンに襲われる際の恐怖は薄らぐことがないどころか、エイリアンの存在感が圧倒的で見飽きることが無い。~ 骨太な本格ホラーをプレイしたいプレイヤーは試してみるのもよいだろう。 ---- **余談 -本編に登場するキャラクターを使用できる「サバイバルモード」で様々なミッションをクリアし、YouTubeに投稿された動画からセガの公式がベストスコア賞やタイムアタック賞などを選ぶという催し物なども行われた。 -海外ではSteam版も発売されているが、CS機と違いリテールパッケージ版が無く、残念なことにパブリッシャーがSEGAなので''原則日本からは購入できない「おま国」である。'' --しかし、回避策を使って正規に購入した者がかなりいたのか、少なからず需要があったことは否定できない。実際に有志による日本語化MODが作られたこともその証左とも言えよう。 --後に販売されたEpic Games Store版は日本からも購入可能。残念ながら日本語は未収録。 --2022年6月7日(現地時間)からGOG.comでも販売が開始された。こちらも日本から購入可能だがEGS版同様日本語は未収録。なお、本編のみの Standard Editionと全DLC同梱の「Alien:Isolation Collection」が発売されている。 -Xbox One版はKinect対応。「物陰からチラリと見る」などのコントローラーでは出来ない細かい動きが出来るようになる。 --さらにKinectのマイク機能にも対応しており、プレイ中の現実世界の音でもエイリアンが襲ってくる。 -映画『エイリアン』シリーズのファンならば知っているだろうが、ウェイランド・ユタニ社は日系複合企業であり、とくに映画の3では日本語表記がチラチラ出てくる。 --今作の舞台はライバル企業のシーグソン社が運営しているセヴァストポリ宇宙ステーションではあるが、こちらにも日本語の看板や注意書きが各所にあるなどファンには嬉しい。 --しかし、海外版は日本語が少々怪しい。もちろん日本版では全て正しく修正されている。1番面白いのがフードコートエリアの大きな看板で、興味があれば海外版の動画を調べてみよう。あれはあれでトイレの場所がわかりやすくて便利なのかも? -公式で本作を映画仕立てにした動画が存在するが、契約の問題なのかアマンダの顔だけがだいぶ違う。本作のアマンダの顔は創作ではなく、実在の女優のケジア・バロウズである。 -初代『エイリアン』の出演俳優は本作製作時には全員存命で、それぞれ本人役で声の出演をしているが、唯一、契約の問題なのかは不明だがアッシュ役のイアン・ホルムは参加せず、声は別人である。 -ウェイツ保安官の声は『エイリアン2』で経験不足の頼り無い指揮官ゴーマン中尉を演じたウィリアム・ホープである。 -初代『エイリアン』の監督リドリー・スコットつながりの、ブレードランナーの小ネタが1つあり、わかる人にはニヤリとできる。 -映画『エイリアン』の完全版でしか観る事が出来ず、観ても暗くて一瞬なので解説無しでは理解出来ないだろうが、「なんらかの方法で、捕らえた生物をエイリアンの卵に変化させる」という、公式でも無かった事にされているに等しい設定を本作では採用しており、コアなファンを唸らせた。
*ALIEN: ISOLATION 【えいりあん あいそれーしょん】 |ジャンル|SFサバイバルホラー|CENTER:&amazon(B00UHKAVF2)&amazon(B00UHKAVYI)| |対応機種|プレイステーション4&br;Xbox One&br;Nintendo Switch&br;Windows (Epic Games Store)|~| |発売元|セガゲームス|~| |開発元|The Creative Assembly Ltd.|~| |発売日|【PS4/One】2015年6月11日&br;【Switch】2019年12月5日&br;【Win】2020年12月22日|~| |定価|【PS4/One】7,990円((Oneダウンロード版はこの価格より10円安い。))&br;【Switch】4,400円&br;【Win】3,980円|~| |備考|Steam版は日本から購入不可|~| |レーティング|BGCOLOR(crimson):''&font(#ffffff){CERO:Z(18才以上のみ対象)}''((Oneダウンロード版のレーティングのみIARC:18+となっている。そのため、クレジットカードがなく無くても購入が可能。))|~| |判定|なし|~| |ポイント|良くも悪くもファンアイテム|~| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない&br;In space no one can hear you scream.''} }} ~ ---- **概要 1979年に公開された映画『エイリアン』の世界観を受け継いだ、FPS視点のSFサバイバルホラー。~ ゲームでありながらも公式に組み込まれた作品であり、時系列的には、映画の『1』と『2』の中間に当たる。 ゲーム内のギミックは細部に至るまで"原作再現"を徹底しており、ファン垂涎とも言える程に拘っている。~ 開発を担当したThe Creative Assemblyは、RTSでは有名な『Total War』シリーズを手掛けたことで知られるセガ傘下のデベロッパー。~ だが、本作のような「1人称視点で展開するSFサバイバルホラー」を開発するのはこれが初である。 ---- **ストーリー >ノストロモ号事件から15年の月日が流れた。 >しかし、消息を絶ったままだった船のフライトレコーダーが発見され、セヴァストポリ宇宙ステーションで回収されたというニュースが入る。 >エレン・リプリーの娘、アマンダ・リプリーは未だ行方不明になったままの母の消息を求め、クルー達と宇宙ステーションへ向かう。 >しかしそこは、エイリアンに蹂躙された地獄と化していた……。 ---- **特徴・評価点 ''アマンダ・リプリー'' -主人公。原作『1』『2』の登場人物であるエレン・リプリーの娘であり、同作内でも存在が言及されていた人物。~ ウェイランド・ユタニ社のエンジニアという設定であり、船に落ちているパーツを集める事でアイテムを作成出来る。 --体力を回復する「メディキット」や、一定範囲の視界を奪う「スモーク爆弾」に加え、アンドロイドの動きを一時的に止める『EMP爆弾』など7種類。 --集めた部品や作ったアイテムの所持数には限界がある上、拾える部品の数も限られているので、計画的に使う必要がある。一部アイテムは新しい設計図を手に入れる事で強化が可能。 --ストーリーを進める毎に武器が入手可能で、マルチレンチから始まり、リボルバー、火炎放射器などパワーアップしていく。アイテムと合わせて適宜使いこなし、先に進まなければならない。もちろん、手に入る弾薬や燃料にも限りがある。 ---エイリアンに侵略された宇宙ステーションという密閉空間が舞台という事で、限りある資源を効率良く活用しなければならない点は、初期の『[[バイオハザード>バイオハザードシリーズ]]』に通じるものがある。 -また、武器としても使えるマルチレンチやバーナーなどを使う事で特定のロックされたドアを開ける事が可能になる。 -ストーリー序盤で手に入るアクセスチューナーを使う事で、船内のコンピューターにハッキングし、ロックされたドアを開けたり出来る。その際にはミニゲームが挿入され、クリアする事でアクセスが可能となる。 --ミニゲームにも幾つか種類があるが、どれも落ち着いてやれば素早くクリア出来る。逆に言えば、冷静にならないと小さなミスを繰り返してゲームオーバーの羽目になる(後述)。 ''エイリアン(アイソレーション・ゼノモーフ)'' -映画『エイリアン』で人類の天敵として登場した最強の生命体であるエイリアンは、H.R.ギーガーのデザインの意匠を高いレベルで受け継ぎつつも、ゲーム用に上手くアレンジされている。本作のエイリアンは後脚が趾行性になっているため瞬発力が極めて高く、CGの無かった1979年当時では見られなかった''狭い宇宙船内を縦横無尽に駆け回るエイリアン''を表現。ファンの度肝を抜いた。 --静かな船内でドスッドスッと足音を響かせながら奇声を発して走り迫るエイリアンは、たった一体しかいないにもかかわらず圧倒的な恐怖感を演出している。 ---そして''エイリアンに捕まる=即死''を意味する((エイリアンがキルムーブに入ったら、もうそこから逃れる手段は存在しない。))ため、正に命がけの隠れんぼをしなければならないのである。 -そして何より恐ろしいのは、エイリアンに対しては一切の武器が通用せず、''絶対に倒す事ができない相手''だという事である。~ ショットガンの接射や最大チャージのボルトガンでもほんの一瞬怯むのみであり、リボルバーに至っては''怯みさえしない。'' --これは原作の''完全生物''としての側面が強く強調されているためである。これによって人間にはどう足掻いても太刀打ちできない、絶対的な恐怖の存在としてのエイリアンを表現する事に成功している。 --火炎放射器を一定量浴びせる・火炎瓶かパイプ爆弾の直撃でのみ一時的に撃退できるが、何度か使用すると学習し、これらの武器でも撃退できなくなる(後述)。 --この点が他のサバイバルホラーゲームと一線を画している点である。大抵のサバイバルゲームにおいては、武器を使って敵を倒す、若しくは一切武器を使えなくとも隠れたり走り切ったり時間経過だったりで振り切る事が可能である事が多い。が、本作は前述した武器以外にエイリアンから生き延びる術が無いという、凄まじい緊張感を演出しているのである。 ---とはいえ、イベント以外でエイリアンをずっと表側で徘徊させているわけでもない。エイリアンが近くにいる状況が続いたりして緊張((このページにあるAIシステム解説動画では「menace」と呼ばれる。))に関わる内部ゲージが上がっていくと、ゲーム側からエイリアンをダクトや他のエリアに退散するように指示する。エイリアンのAIにもメリハリ自体はあるのだ。 -開発陣が最も苦心したと語る、エイリアンのAIプログラムも秀逸。特定のイベント以外では殆ど決まった行動を取らず、コンティニューしてセーブポイントから始めて同じ行動を取ったとしても、エイリアンが同じ場所にいて同じ行動を取るとは限らない。長時間同じ場所を執念深く警戒する事もあれば、換気ダクトにさっさと退散して別の場所へと動き回る事もある。 --うっかり見過ごす事もあるが、天井の換気ダクトからエイリアンの唾液が滴り落ちている場合がある。真下を通れば即死。 ---プレイヤー自身も換気ダクトに入る事が出来る。対アンドロイドや暴徒には有効な逃げ道だが、エイリアンはたまにダクトに侵入し、ダクト内でプレイヤーを発見する場合もある。勿論捕まれば即死。 ---また、発見されて換気ダクトに逃げ込んだとしても、追いかけてくるのではなく''先回りしてくる''事もある。勿論逃げられず即死。 --聴覚が異常に鋭く、エイリアンが出現するチャプターで音の出る行動をすれば即座にエイリアンがその場所に駆けつける。 ---高難易度だと特に顕著で、フレアを放り投げても、レンチで壁を叩いても、銃や火炎放射器を撃っても、機械を操作してノイズを出してもすっ飛んでくる。難易度が上がるほどダクトに隠れている時間も短くなり、これも接敵する危険性を上げている。 ---エイリアンが傍に居て机の下やロッカーに隠れている時にうっかり動体探知機((映画版『1』『2』に出てきた、動くものに反応するレーダー。本作内では『1』に比べて改良され小型化されている。レーダーが反応する度に「ピコーン ピコーン」と高い音を出す。))を使ってしまえば即座にゲームオーバーである。動体探知機の音そのものはかなり近距離の敵にしか聞こえないが。 ---大きな音を伴う「走る」という行動を取って逃げようものなら''一瞬にして距離を詰めてくるので、''ステーションの中は慎重に行こう。%%Win版でキーボード操作だとしゃがみキー連打で右斜め(左斜めではダメ)に移動して無音で走る技が現実的な難易度でできてしまうが。%% ---しかしこの習性を利用して、ノイズメーカーやフレアを使う事でエイリアンに%%暴徒達を殺戮して%%障害を排除してもらう事も可能。リプリーのキル数にはカウントされないので、トロフィー「ノーキルクリア」を目指すには重要なテクニックとなる。 ---なお、怖いからといって同じ場所にとどまるのは得策ではない。ゲームディレクターはエイリアンのAIにプレイヤーの大まかな位置を伝えている。後述のように、エイリアンのAIには回避手段潰しのルーチン解放もあるため、どこかで移動しないと結果的に見つかるわけである。 --またAIの特徴として学習能力がある。主にプレイヤーの攻撃手段と追跡回避の手段に対して用いられる。 ---より正確には、特定の行動を何回もすることなどでルーチンが解除されてエイリアンが使える動き方が増える。さらに詳細な仕組みについては後述の動画も参照のこと。 ---例えば、初期であれば火炎放射器で撃退することが可能だが、何度か使用することで「火炎=脅威ではない」ということを学習し、火炎放射器を当てても問答無用で襲い掛かるようになる。 ---回避手段の例では、ロッカーやダクトを使って何度もエイリアンをやり過ごしているとそれらの中も探してくるようになる。そのため、ロッカーやダクトを使わずとも遮蔽物を使って安全に隠れられるなら遮蔽物を利用して隠れるほうがその後のリスクも低い。おとりの投擲物も何度も使えば投げた元を探すようになってしまう。 -慣れない内は何度となくゲームオーバーになるが、エイリアンに殺されるデモシーンはレパートリー豊富。背中から尻尾で貫かれたり、引き倒されて上下逆さ・押し倒されて真正面から食い殺されたり、ダクトに引きずり込まれたりetc…。 --ちなみに上記のハッキング中を含め、セーブポイントやコンピューターなどのガジェットを操作している最中にも当たり前の様に襲われる為、囮を使うなどして或る程度安全を確保してから落ち着いて行動しなければならない。 -とにかく作中全編に渡って圧倒的な存在感を放ち、映画と同様、「あくまでも主役はコイツなんだ」という威圧感と恐怖感を与えるキャラクターである。 -物語途中からは、エイリアンの卵やフェイス・ハガーも登場。ハガーに捕まれば即s(以下略) #region(AIシステムの解説動画(英語)) &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=Nt1XmiDwxhY) &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=P7d5lF6U0eQ) #endregion ''その他の脅威''~ 武器で倒せるのは、下記のアンドロイドと人間達だけである。 -アンドロイド --人工皮膚の代わりにシリコンの皮膚をまとった、一目見てそれと分かるアンドロイド。とある事を切っ掛けとして、ステーションの人間達に攻撃・殺戮を始める。 --手に入る武器のほとんどはアンドロイド戦の為にあると思っていい。適切なアイテムや武器を使って倒さないと、無駄弾を使ったりライフを浪費したりしてしまう。一部は人間に従順なアンドロイドもいてストーリーの進行に必要な存在となる。エイリアンはアンドロイドに一切の関心を示さないので、プレイヤーがどうにかしなければならない。 -住民達 --エイリアンやアンドロイド達に襲われたセヴァストポリの住民達は恐慌状態に陥り、限られた資源・物資を他人に奪われまいとアマンダを攻撃してくる。が、こうした住民の内何人かはリプリーに手を貸し、ステーションから脱出を試みる事で物語が進んで行く。 ''原作を意識して作り込まれた設定'' -本作を語る上で欠かせないのが、公式的に『1』と『2』を紡ぐ作品と位置付けられ、それに違わぬ高い再現性を誇る作品であるという事。 --1979年当時から見たレトロ・フューチャーなSF映画であり、オープンリールの音声記憶媒体、ブラウン管ディスプレイのコンピュータ、スイッチを押して開く自動ドア、錆び付いた音を立てて開くダクトシャフト、大きなカードキーを差し込んで数秒待たなければならないセーブポイントなど、細部まで当時の映画の雰囲気を作り上げる事に拘っている。 --結果として、ゲームでありながらもエイリアンシリーズの一部だとプレイヤーに意識させる、没入感の高い舞台を演出する事に成功している。 --特にファンを歓喜させたのが、『1』でエイリアンの幼体を持ち帰った惑星「LV-426」と廃棄された宇宙人の宇宙船の中を散策するシーンである。アクションやホラー要素は殆ど無いパートであるが再現度は高く、「映画に登場したあのシーンで自由に動き回れる」という、正にファンの為のパートと言ってよいだろう。 --また、初代『エイリアン』と同じキャッチコピー''「宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない」''を採用しているのも、ファンからは「開発スタッフは分かっている」として非常に好評であった。 --さらには、原作の『エイリアン』をベースにしたミッションをクリアするモード「搭乗員は放棄してよし」「最後の生存者」を収録。何と映画版のキャストが次世代機のCGで蘇り、映画の後半部分を追体験出来る。しかもそれぞれのボイスアクターにも、当時出演したキャストを起用している。 -その他、宇宙ステーション内に残された職員のIDカードやログ、メッセージの収集がやり込み要素となっている。 -中でも難易度"Nightmare"のレベルがかなりのものに引き上げられている。 --ステーションではパーツもアイテムも弾薬も、滅多に手に入らない。アンドロイドやエイリアンの視界に僅かでも入ればすぐさま向かってくるといった、ほぼ「見つかったら終わり」という域にまで達している。 ---- **問題点 ''グラフィック'' //-人物のグラフィックは良く出来ている。背景も酷いというわけではないが、同時期の作品と比べると次世代機でやるにしては船内の質感が扁平な印象を受ける。 //PS4発売から約半年後のゲームとしては十分な水準かと。メーカーが満を持して投入したAAAタイトルというわけでもないんだし。 -完成度の高いエイリアンのモデリングであるが、間近でじっくり見る事が出来ないのが残念である。唯一と言える機会は、エイリアンからの逃走中にロッカーに逃げ込んでエイリアンがロッカーを怪しんでいる時だが、この時は息を殺して身をひそめるアクションを維持しなければならないので、やはり落ち着いて見ようという気持ちになれない。 ''アイテム'' -他のサバイバルゲーム同様、或る程度慣れてしまえばパーツも弾薬もかなり余る。 -特にノーキルクリアをしようとすると、必然的に爆弾や火炎瓶などの殺傷武器は殆ど役に立たない(アンドロイドに使えばそれなりの効果はある)。あとは音を出す囮に使うしか使い道が無いが、それならノイズメーカーやフレアで十分である。 ''ストーリー'' -一本道で、サブミッションなども無し。マルチエンドすら無い上にエンディングはかなりアッサリしており、唐突に終わる印象はある。もう一捻りして欲しかったところ。 --ただし、ストーリー自体は綺麗にしっかり終わっているのが救い。 --アマンダがどうなるかは映画の『2』で明言されているので、IFストーリーを作れないという理由もあるだろうが…。 #region(映画版『2』のネタバレ) ---『エイリアン2 特別編(’86)』にて。前作ラストでノストロモ号から脱出したエレン・リプリーは装置のアクシデントで超長期間のハイパースリープに入ってしまい、57年も宇宙空間を漂流し、偶然ウェイランド・ユタニ社の宇宙船に回収された。57年ぶりに目覚めたリプリーはそこで、娘のアマンダは既に老衰で死亡していると説明を受ける。 ---同作でエイリアンの襲撃から生き延びた少女・ニュートに見せる強烈な母性への布石となるシーンである。が、何故か通常版ではカットされている。 #endregion -また、世界観を壊さないゲームデザインの性質上、メリハリがあまり無い。 --基本的にはお使いゲーであり、終始「○○へ行け」「○○をしろ」という指示に従うしかない。 --エイリアンという絶対的な存在が居る以上、所謂中ボス的キャラが存在しないのも単調さに拍車をかけている。 --これといって隠された謎や二転三転するストーリーも無いが、ホラー要素に没入するには最適な環境であるとも言える。 ''その他'' -ローディングが少し長め。サバイバルモードでは、下手をすると5分と保たずにエイリアンに殺されてしまう状況も珍しくないので、何度もゲームオーバーになると次第に面倒くささが先に立ってくる。 -時にエイリアンが死角から唐突に現れてプレイヤーを発見し猛ダッシュしてくるので、''割と本気で心臓に悪い。'' --もちろん、ホラーゲームとして十分な評価点であるには違い無いのだが。 -良くも悪くもファンアイテムである為、「原作映画は良く知らない」というプレイヤーにとって、没入感という点ではそれ程ではないかも知れない。近年のSF系のゲームに慣れ親しんだプレイヤーからは、「何故こんな不便な仕様なんだ」という感想も出る事だろう。逆に、普段ゲームに触れない映画ファンは何度もゲームオーバーになると思われる為、もしかしたら途中で投げ出すかも知れない…。 --一応、Easyモードもある。 ---- **総評 海外で50以上の賞を受賞した、正に映画ファンの為のゲームである。~ 加えてSFホラーというジャンル故、人によって合う合わないは出てくるだろう。~ アクション要素も多い方ではないので、爽快感を求めるゲームでもない。~ だがホラーゲーム単体として見ればかなりのクオリティを誇っており、ゲームに慣れてくれば慣れてくる程ゲームオーバーの回数も減る。~ その為、エイリアンに襲われる際の恐怖は薄らぐことがないどころか、エイリアンの存在感が圧倒的で見飽きることが無い。~ 骨太な本格ホラーをプレイしたいプレイヤーは試してみるのもよいだろう。 ---- **余談 -本編に登場するキャラクターを使用できる「サバイバルモード」で様々なミッションをクリアし、YouTubeに投稿された動画からセガの公式がベストスコア賞やタイムアタック賞などを選ぶという催し物なども行われた。 -海外ではSteam版も発売されているが、CS機と違いリテールパッケージ版が無く、残念なことにパブリッシャーがSEGAなので''原則日本からは購入できない「おま国」である。'' --しかし、回避策を使って正規に購入した者がかなりいたのか、少なからず需要があったことは否定できない。実際に有志による日本語化MODが作られたこともその証左とも言えよう。 --後に販売されたEpic Games Store版は日本からも購入可能。残念ながら日本語は未収録。 --2022年6月7日(現地時間)からGOG.comでも販売が開始された。こちらも日本から購入可能だがEGS版同様日本語は未収録。なお、本編のみの Standard Editionと全DLC同梱の「Alien:Isolation Collection」が発売されている。 -Xbox One版はKinect対応。「物陰からチラリと見る」などのコントローラーでは出来ない細かい動きが出来るようになる。 --さらにKinectのマイク機能にも対応しており、プレイ中の現実世界の音でもエイリアンが襲ってくる。 -映画『エイリアン』シリーズのファンならば知っているだろうが、ウェイランド・ユタニ社は日系複合企業であり、とくに映画の3では日本語表記がチラチラ出てくる。 --今作の舞台はライバル企業のシーグソン社が運営しているセヴァストポリ宇宙ステーションではあるが、こちらにも日本語の看板や注意書きが各所にあるなどファンには嬉しい。 --しかし、海外版は日本語が少々怪しい。もちろん日本版では全て正しく修正されている。1番面白いのがフードコートエリアの大きな看板で、興味があれば海外版の動画を調べてみよう。あれはあれでトイレの場所がわかりやすくて便利なのかも? -公式で本作を映画仕立てにした動画が存在するが、契約の問題なのかアマンダの顔だけがだいぶ違う。本作のアマンダの顔は創作ではなく、実在の女優のケジア・バロウズである。 -初代『エイリアン』の出演俳優は本作製作時には全員存命で、それぞれ本人役で声の出演をしているが、唯一、契約の問題なのかは不明だがアッシュ役のイアン・ホルムは参加せず、声は別人である。 -ウェイツ保安官の声は『エイリアン2』で経験不足の頼り無い指揮官ゴーマン中尉を演じたウィリアム・ホープである。 -初代『エイリアン』の監督リドリー・スコットつながりの、ブレードランナーの小ネタが1つあり、わかる人にはニヤリとできる。 -映画『エイリアン』の完全版でしか観る事が出来ず、観ても暗くて一瞬なので解説無しでは理解出来ないだろうが、「なんらかの方法で、捕らえた生物をエイリアンの卵に変化させる」という、公式でも無かった事にされているに等しい設定を本作では採用しており、コアなファンを唸らせた。

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