「カルテット」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

カルテット」(2023/11/10 (金) 16:20:42) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*カルテット 【かるてっと】 |ジャンル|2Dアクション|&amazon(B000A3DB2Q,image);| |対応機種|アーケード(SYSTEM16)|~| |発売・開発元|セガ・エンタープライゼス|~| |稼働開始日|1986年|~| |プレイ人数|1~4人(同時)|~| |判定|なし|~| |ポイント|4人同時プレイ可能なアクション|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要・特徴 -横スクロールアクションゲーム。自機キャラクター位置によって動く任意スクロール。全32面でループ。 -4人同時プレイ可能の大型筐体。自機キャラクターは4人おり、それぞれが青・黄・赤・緑のパーソナルカラーを持っている。4色に塗り別けられた筐体は印象的である。 --コイン投入口が2つあり、投入した場所によって使用できるキャラクターが異なる。 -早い話が「サイドビューにした[[ガントレット]]」と言えないこともない。 **システム -サイドビューのアクションシューティング。通常移動の他には、伏せ移動、ジャンプができる。道中に落ちているアイテムを入手により、パワーアップが可能。 --各キャラクター毎に武器の特徴や移動スピードなどが違い、個性的になっている。誰を選ぶかによって難易度も変わってくる。 --他プレイヤーキャラクターの頭に乗って移動できる。ジャンプして高所に移動させる戦法も。 --ショットを当てるごとに4色に変化するショットパワーアップアイテムがたまに飛んでくる。キャラクターのパーソナルカラーと同色を取るとショットが最高4段階までパワーアップして行く。~ ただし、最強状態でショットパワーアップアイテムを取ると初期レベルに戻ってしまうので注意が必要。 --その他に各種強化アイテムがある。ただしこれらは複数人でプレイしてもステージに1つしかない。また、敵と接触もしくは敵の攻撃がヒットすると手放してしまう。 ---ジェットエンジン:移動速度が一律になるが飛行が可能になる。 ---スピードアップ:移動速度が上がる。 ---ジャンプハイ:ジャンプ力が上がる。 ---他にも使いきりだが、時間停止アイテムや無敵、回復アイテムなどがある。 --ステージには各所に門あり、そこから雑魚敵が出現してくる。ステージに1体いるボスを倒すと鍵を落とす。この鍵を取ったキャラクターがドアに接触する事でステージクリアになる。 -ライフ制(ゲーム中では「POW」表記)。敵との接触・敵からの攻撃でダメージを受けた場合はもちろん、時間経過でも10ずつ減少する((ただし、最低値になると時間経過での減少は停止する))。ボスにダメージを与える・ボスを倒す・鍵を使ってドアを開ける(先に脱出する)事で貢献度が上がり、ステージクリア時、最も貢献度が高いキャラクターに対しPOWボーナス(ライフ回復)が加えられる。ダメージを受けると強制的に転倒する((ジェットエンジン使用中の場合は地面に叩きつけられる))が起き上がってから一定時間は無敵状態になる。 **評価点 -パーティゲームとしての面白さ。 --当時はまだ協力プレイができるゲームは少なく、ましては四人も同時プレイできるものなどほとんどなかった。 --各アイテムがステージに1つしかなく、これの取り合いもパーティプレイならではの面白さ。 --キャラクター毎の個性があるので誰がどのキャラを使うかという楽しみもある。 -斬新なBGM --サンプリング音源も取り入れており、特に人間の声をサンプルに取り入れたラップ風の音楽があった。 --林克洋(ファンキーK.H.)氏の手がけたテクノサウンドは非常に人気が高い。 //-単純ながらも解りやすいシステム。 //-非常に印象的な純正筐体。 **問題点 -淡泊なゲーム性。 --複数人プレイをコンセプトにしたためか、システムが単純で面白みに欠ける。 --また複数人プレイで画面中がゴチャゴチャするのを避けるためか、ステージ構成もシンプル。 ---一応は、先に進むとベルトコンベアのような足場や、滑る足場などが出てくるのだが、それを考慮しても単純すぎ。 --複数人プレイを考えてか、雑魚敵の数が多め。一人プレイだと先に進むのがかなり面倒。 ---更に一人プレイ時はステージクリア時のPOW回復量も少ない為に些細なミスが致命的になりやすい。残powが10の状態では時間経過での減少が止まるという一応の救済措置はある。 --ボスの種類が乏しく、何度も同じボスと戦う事になる。 -ステージ、敵共々デザインがパッとせず、インパクトに欠ける。 -大型とは言え1台の筐体に4人がひしめき合うには小さすぎて、非常にやりづらい。 //--4人同時プレイがゲーム性に反映していない。4人プレイできるからといって面白さが増すわけでもない。 //--一応4人同時プレイの意味が出てきてないわけではない。それは、パワーアップアイテムが4色に変化する球があり、自分の操作キャラと同じ色のアイテムを取らないといけないというルールがあること。 **総評 パーティゲーム的な楽しみ方ができるのは当時では稀有な存在。しかしシステム自体は凡庸で、複数人でプレイしないと面白みを十分味わえない。ただそれにしては複数人プレイがやりやすい筐体とも言えず、なんとも中途半端なゲーム。 //1986年と言う時代を考えれば傑作・名作と言っていい代物である。だが、時の流れは本作の価値観を奪って行った。~ //テクノはVGMにおいて最早ありふれたジャンルの一つである。システムは[[ロックマンシリーズ]]と言うバランスの取れた傑作がある。同時プレイと言う価値観もユーザーの求めるジャンルが異なる事であまり意味をなさない。~ //更にこの筐体が古い・高い・でかいの三拍子揃っていたため、現存する数が少ないあたりがこのゲームの優位点を更に損なわせる結果に繋がってしまった(『[[ガントレット]]』筐体を流用した店舗も少なくない)。無常にも本作は現代において「素っ頓狂な筐体を抱えたありふれたゲーム」となってしまったのである。 ---- **家庭用移植 -ダブルターゲット シンシアの眠り(セガ・マークIII、セガ・エンタープライゼス、1987年1月18日発売) --単体収録のタイトルとしては国内唯一の移植。ゲームタイトル変更の理由は、最大で2人同時プレイになり((プレイヤーキャラクターは1Pがマリー、2Pがエドガー。))、アーケードの最大4人同時プレイが削除された影響で、原作タイトルの「カルテット(四重奏)」の意味が成されてていない影響だと思われる((ただし海外マスターシステム版では原作通り『QUARTET』名義で発売されていた。))。 ---ちなみに広報誌「SEGAジョイジョイ情報」の初期の発売予定には「エイリアン・スウィーパーズ(仮称)」と記載されていた。 -プレイステーション2ソフト『SEGA AGES 2500シリーズ Vol.21 SDI&カルテット ~SEGA SYSTEM 16 COLLECTION~』にも同時期に稼動したアーケード作『SDI』とのカップリングとしてリリースされた。アーケード版2作(後述の『2』)と上記のダブルターゲットが収録されており、これ一本で二つの機種分が遊べる(SDI側もアーケードとマークIIIの両機種版が収録され、計5作品の収録となる)。 **余談 -汎用筐体用にマイナーチェンジされたバージョン『カルテット2』も後に稼働が開始された。「2」と銘打ってはいるが、最初にプレイヤーキャラを4人の中から選択、同時プレイ可能人数は2人までという以外、システム等は一緒。 --2020年12月17日発売のアストロシティミニに収録されたのはこちらのバージョンである。 -第1ステージ曲「QUARTET THEME」は、セガの音ゲー『[[初音ミク Project DIVA Arcade]]』や『[[maimai]]』にアレンジされた上で追加されている。 --このゲームで使われた独特のベース、ドラム音は林氏が作曲の『SDI』などでも使われた。また音声合成を利用したラップ風の曲「OKI RAP」という曲は基板に用いられた沖電気製の発声チップを使っていたから付けられたものである。 -メンバーのキャラデザインはリーフレット、筐体、販促冊子「ゲームフラッシュ」、マークIII版のパッケージで全て違うものが描かれており、どれが公式なのかはっきりしない。マリに至ってはヘアースタイルもバラバラである。
*カルテット 【かるてっと】 |ジャンル|2Dアクション|&amazon(B000A3DB2Q,image);| |対応機種|アーケード(SYSTEM16)|~| |発売・開発元|セガ・エンタープライゼス|~| |稼働開始日|1986年|~| |プレイ人数|1~4人(同時)|~| |判定|なし|~| |ポイント|4人同時プレイ可能なアクション|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要・特徴 -横スクロールアクションゲーム。自機キャラクター位置によって動く任意スクロール。全32面でループ。 -4人同時プレイ可能の大型筐体。自機キャラクターは4人おり、それぞれが青・黄・赤・緑のパーソナルカラーを持っている。4色に塗り別けられた筐体は印象的である。 --コイン投入口が2つあり、投入した場所によって使用できるキャラクターが異なる。 -早い話が「サイドビューにした[[ガントレット]]」と言えないこともない。 **システム -サイドビューのアクションシューティング。通常移動の他には、伏せ移動、ジャンプができる。道中に落ちているアイテムを入手により、パワーアップが可能。 --各キャラクター毎に武器の特徴や移動スピードなどが違い、個性的になっている。誰を選ぶかによって難易度も変わってくる。 --他プレイヤーキャラクターの頭に乗って移動できる。ジャンプして高所に移動させる戦法も。 --ショットを当てるごとに4色に変化するショットパワーアップアイテムがたまに飛んでくる。キャラクターのパーソナルカラーと同色を取るとショットが最高4段階までパワーアップして行く。~ ただし、最強状態でショットパワーアップアイテムを取ると初期レベルに戻ってしまうので注意が必要。 --その他に各種強化アイテムがある。ただしこれらは複数人でプレイしてもステージに1つしかない。また、敵と接触もしくは敵の攻撃がヒットすると手放してしまう。 ---ジェットエンジン:移動速度が一律になるが飛行が可能になる。 ---スピードアップ:移動速度が上がる。 ---ジャンプハイ:ジャンプ力が上がる。 ---他にも使いきりだが、時間停止アイテムや無敵、回復アイテムなどがある。 --ステージには各所に門あり、そこから雑魚敵が出現してくる。ステージに1体いるボスを倒すと鍵を落とす。この鍵を取ったキャラクターがドアに接触する事でステージクリアになる。 -ライフ制(ゲーム中では「POW」表記)。敵との接触・敵からの攻撃でダメージを受けた場合はもちろん、時間経過でも10ずつ減少する((ただし、最低値になると時間経過での減少は停止する))。ボスにダメージを与える・ボスを倒す・鍵を使ってドアを開ける(先に脱出する)事で貢献度が上がり、ステージクリア時、最も貢献度が高いキャラクターに対しPOWボーナス(ライフ回復)が加えられる。ダメージを受けると強制的に転倒する((ジェットエンジン使用中の場合は地面に叩きつけられる))が起き上がってから一定時間は無敵状態になる。 **評価点 -パーティゲームとしての面白さ。 --当時はまだ協力プレイができるゲームは少なく、ましては四人も同時プレイできるものなどほとんどなかった。 --各アイテムがステージに1つしかなく、これの取り合いもパーティプレイならではの面白さ。 --キャラクター毎の個性があるので誰がどのキャラを使うかという楽しみもある。 -斬新なBGM --サンプリング音源も取り入れており、特に人間の声をサンプルに取り入れたラップ風の音楽があった。 --林克洋(ファンキーK.H.)氏の手がけたテクノサウンドは非常に人気が高い。 //-単純ながらも解りやすいシステム。 //-非常に印象的な純正筐体。 **問題点 -淡泊なゲーム性。 --複数人プレイをコンセプトにしたためか、システムが単純で面白みに欠ける。 --また複数人プレイで画面中がゴチャゴチャするのを避けるためか、ステージ構成もシンプル。 ---一応は、先に進むとベルトコンベアのような足場や、滑る足場などが出てくるのだが、それを考慮しても単純すぎ。 --複数人プレイを考えてか、雑魚敵の数が多め。一人プレイだと先に進むのがかなり面倒。 ---更に一人プレイ時はステージクリア時のPOW回復量も少ない為に些細なミスが致命的になりやすい。残powが10の状態では時間経過での減少が止まるという一応の救済措置はある。 --ボスの種類が乏しく、何度も同じボスと戦う事になる。 -ステージ、敵共々デザインがパッとせず、インパクトに欠ける。 -大型とは言え1台の筐体に4人がひしめき合うには小さすぎて、非常にやりづらい。 //--4人同時プレイがゲーム性に反映していない。4人プレイできるからといって面白さが増すわけでもない。 //--一応4人同時プレイの意味が出てきてないわけではない。それは、パワーアップアイテムが4色に変化する球があり、自分の操作キャラと同じ色のアイテムを取らないといけないというルールがあること。 **総評 パーティゲーム的な楽しみ方ができるのは当時では稀有な存在。しかしシステム自体は凡庸で、複数人でプレイしないと面白みを十分味わえない。ただそれにしては複数人プレイがやりやすい筐体とも言えず、なんとも中途半端なゲーム。 //1986年と言う時代を考えれば傑作・名作と言っていい代物である。だが、時の流れは本作の価値観を奪って行った。~ //テクノはVGMにおいて最早ありふれたジャンルの一つである。システムは[[ロックマンシリーズ]]と言うバランスの取れた傑作がある。同時プレイと言う価値観もユーザーの求めるジャンルが異なる事であまり意味をなさない。~ //更にこの筐体が古い・高い・でかいの三拍子揃っていたため、現存する数が少ないあたりがこのゲームの優位点を更に損なわせる結果に繋がってしまった(『[[ガントレット]]』筐体を流用した店舗も少なくない)。無常にも本作は現代において「素っ頓狂な筐体を抱えたありふれたゲーム」となってしまったのである。 ---- **家庭用移植 -ダブルターゲット シンシアの眠り(セガ・マークIII、セガ・エンタープライゼス、1987年1月18日発売) --単体収録のタイトルとしては国内唯一の移植。ゲームタイトル変更の理由は、最大で2人同時プレイになり((プレイヤーキャラクターは1Pがマリー、2Pがエドガー。))、アーケードの最大4人同時プレイが削除された影響で、原作タイトルの「カルテット(四重奏)」の意味が成されてていない影響だと思われる((ただし海外マスターシステム版では原作通り『QUARTET』名義で発売されていた。))。 ---ちなみに広報誌「SEGAジョイジョイ情報」の初期の発売予定には「エイリアン・スウィーパーズ(仮称)」と記載されていた。 -プレイステーション2ソフト『SEGA AGES 2500シリーズ Vol.21 SDI&カルテット ~SEGA SYSTEM 16 COLLECTION~』にも同時期に稼動したアーケード作『SDI』とのカップリングとしてリリースされた。アーケード版2作(後述の『2』)と上記のダブルターゲットが収録されており、これ一本で二つの機種分が遊べる(SDI側もアーケードとマークIIIの両機種版が収録され、計5作品の収録となる)。 **余談 -汎用筐体用にマイナーチェンジされたバージョン『カルテット2』も後に稼働が開始された。「2」と銘打ってはいるが、最初にプレイヤーキャラを4人の中から選択、同時プレイ可能人数は2人までという以外、システム等は一緒。 --2020年12月17日発売のアストロシティミニに収録されたのはこちらのバージョンである。 -第1ステージ曲「QUARTET THEME」は、セガの音ゲー『[[初音ミク Project DIVA Arcade]]』や『[[maimai]]』にアレンジされた上で追加されている。 --このゲームで使われた独特のベース、ドラム音は林氏が作曲の『SDI』などでも使われた。また音声合成を利用したラップ風の曲「OKI RAP」という曲は基板に用いられた沖電気製の発声チップを使っていたから付けられたものである。 -メンバーのキャラデザインはリーフレット、筐体、販促冊子「ゲームフラッシュ」、マークIII版のパッケージで全て違うものが描かれており、どれが公式なのかはっきりしない。マリに至ってはヘアースタイルもバラバラである。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: