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*龍が如く0 誓いの場所 【りゅうがごとくぜろ ちかいのばしょ】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|CENTER:&amazon(B00OYMY4S4)&amazon(B00OYMY4MU)| |対応機種|プレイステーション4&br()プレイステーション3&br()Windows(Steam)&br()Xbox One|~| |メディア|【PS4/PS3】BD-ROM 1枚&br【One/Win】ダウンロード専売|~| |発売元|セガ|~| |開発元|セガ(龍が如くスタジオ)&br()【Win】Lab42/SEGA HARDlight|~| |発売日|【PS4/PS3】2015年3月12日&br()【Win】2018年8月2日&br()【One】2020年2月26日|~| |定価|【PS4/PS3】8,190円(税別)&br【Win】3,888円(税込)&br【One】3,850円(税込)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:D(17才以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|PS4&PS3マルチ販売2作目&brバブル時代を舞台にした伝説となる男達の物語&brシリーズ初期の雰囲気に立ち戻った渋い作風&br久々に高評価シナリオだが毎度の粗さも目立つ|~| |>|>|CENTER:''[[龍が如くシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''日本中が狂喜乱舞していた時代。&br;「龍」の伝説は、ここから始まった。''} }} ~ ---- **概要 『[[龍が如く]]』シリーズの9作目。『1』の前日譚であり、シリーズのメインストーリーにおいて最も古い時系列の物語が展開される。~ お馴染みの東京・神室町と大阪・蒼天堀2つの街が舞台だが、バブル期の街を再現しており今までのシリーズとは雰囲気が異なる。~ 主人公は20歳の桐生一馬と24歳の真島吾朗の若かりし頃の2人。桐生は神室町が、真島は蒼天堀が主な舞台となる((ストーリー進行に伴って、別の町に移動することも可能になる。))。 ---- **ストーリー >1988年12月、日本はバブル景気により活気に満ち溢れていた。~ 東城会直系堂島組組員である桐生一馬は恩師である風間組組長・風間新太郎に憧れ押しかけたものの、己の極道としての在り方に迷い、悩む日々が続いていた。~ ある日借金取りの仕事を任され1人の男から無理やり借金を回収する桐生だったが、翌日その男はある場所で死体として発見されてしまう。~ その場所とは手に入れれば莫大な価値を生むと目され、堂島組長及び幹部連中が密かに狙っていた土地、通称「カラの一坪」であった。~ 身に覚えがない桐生は幹部たちに潔白を直訴するものの、密かに進めていた地上げ行為を台無しにしたとして風間もろとも「ケジメ」つけることを迫られる。~ 桐生に残された最後の道。それは自ら組を破門となり、身の潔白を証明するために「カラの一坪」の情報を探ることであった。~ そんな孤立無援状態の桐生に謎の不動産屋「立華不動産」が近づくのであった。~ ~ それと同時期、東城会直系嶋野組の元組員である真島吾朗は、かつて親に背き起こした事件の罰として拷問の果てに破門、近江連合の佐川司の預かりの元で大阪のキャバレーの支配人として働かされていた。~ たぐいまれな経営手腕で「夜の帝王」の異名を轟かせるも、極道として生きられない上に周囲から見張られ蒼天堀から出られないこの生活は、彼にとって生き地獄そのものであった。~ そんなある日、佐川から東城会へと戻るための条件を提示される真島。それは「"マキムラマコト"という人間を殺せ」というものだった。~ しかし、その「マキムラマコト」の正体が盲目のか弱い少女と知り、さらに自分以外の極道からも命を狙われていることが分かり、真島は咄嗟に彼女を守ってしまう。~ 彼女を殺せなかった真島は逆に彼女を助けるために奔走するが、そんな彼に佐川の執念の手が伸びる。~ ~ 後に「堂島の龍」「嶋野の狂犬」東城会の伝説となる2人の男の物語が今始まる…。~ ---- **特徴 -バブル期を再現した世界観 --舞台はバブル景気真っ只中である1988年12月((現実の1988年12月当時は、同年9月に昭和天皇が吐血するなど危篤な状態に陥ったため各界で自粛ムードが漂っていたが、今作の中ではそれは見当たらない。))、その狂喜乱舞していた時代を存分に再現している。 ---ネオン看板や張り紙などは当時を再現しており、街はゴミが散乱するなど従来より遥かにいかがわしい雰囲気を醸し出している。 ---セガらしく現実のバブル期よりもさらにブッ飛んでおり、街に居るチンピラが大金を持っている、1回100万円のランダム自動販売機「ドリームマシン」が存在している、バッティングセンターで1000万超の賞金を受け取ることができるなど、豪快な世界観になっている。 -「桐生一馬」と「真島吾朗」2人の人格が形成される本編 --過去編ということで2人の人格や性格は現在の2人に差後があるが、本編を進めると2人のキャラクター性が形成されていく。 ---桐生は一見、年齢不相応の貫禄と意志の強さを早くも持ち合わせているように見えるが、実際は若さ故の未熟さが随所に見られる。それが如何にして「堂島の龍」と呼ばれるようになったのか、本作ではその過程が彼の成長劇と共に描かれる。 ---特に当初の真島は後の時代とはまるで異なる「''純情さもある真面目な熱血漢的人物''」となっており、多くのファンを驚愕させた。その真島が様々な人物の影響を受けて「狂気を抱えたキャラクター」へと変化してゆく。 //性格変化ぐらいで賛否に置くのは無理があるので特徴に移動。しかも今作は過去編で概ねの過去話に出てくるキャラクターは現在と違う事が多い。 ''コンセプトは「金・女・暴力」'' -金で街を支配しろ --バトルでは敵をダウンさせる、ヒートアクションを出すなどで敵の金が舞い散り自分の金にすることができる。~ また従来のシリーズとは違い経験値の概念がなく、金をつぎ込んで能力を伸ばすシステムになっている。 --今作はバブル期を舞台にしているだけあって、バトルの獲得金額も後述のシノギ収入も桁違いに多い。能力強化には1億以上の大金を要求されるが稼ぐことは充分に可能。 ---一方で回復アイテムや飲食店などの価格はさほど高くない。贅沢に金を使うことができる。 -歓楽街を彩るセクシーな女たち --今作には30人のセクシー女優が出演。イベントをこなすことでモデルとなった女優の映像((レーティングの問題もあるのか、そこまで過激な映像ではない。))を個室ビデオ屋で見ることができる。また、収集要素としてテレカがある。 -暴力渦巻くこの歓楽街を生き延びろ --桐生・真島共にバトルスタイルは3タイプ。それぞれバランス・スピード・パワータイプのスタイルがあり、臨機応変に使い分けることが重要となる。 -また、今回は女優のみならず男優のオーディションも実施しており、上記のコンセプトに応じた「○○君」と言う代表キャラとして登場している。 --金要素代表として出てくるキャラは「金持ち君」で、金持ち君の仲介で桐生編と真島編での金やアイテムの受け渡しが可能になる --女要素代表として出てくるキャラは「絶倫君」で、まだ見ていないイベントの場所を教えてくれる。 --暴力要素代表として出てくるキャラは「カツアゲ君」で、そこらの敵をはるかに超える強さで負けると所持金を全額没収されるが、勝つと没収された分も合わせて大金を得ることができる。 ''シノギ'' -『[[龍が如く5 夢、叶えし者]]』のアナザードラマ、『[[龍が如く 維新!]]』のアナザーライフにあたるミニゲーム主体の物語がこの「シノギ」である。 --桐生編は「神室町 マネーアイランド」で、不動産業を営むことになった桐生は金の力で神室町を牛耳る億万長者「神室町ファイブ・ビリオネア」と対決することになる。優良物件を買い占め神室町を手中に収めろ。 --真島編は「蒼天堀 水商売アイランド」で、キャバクラを経営し、蒼天堀の夜を支配するキャバ支配人「蒼天堀ファイブ・スター」と対決することになる。キャバクラを経営しキャバ嬢を育成して夜の街を支配しろ。 ---桐生編・真島編共にこのシノギで莫大な金を得られ、あっという間に億単位の金を手にできる。 ---シノギを進めると客引きが主人公に挨拶するようになったり、酒に酔うと反応したりする細かい作りこみがある。 ---桐生の場合は自分の支配するエリアにガードマンを配備することができ、実際にそのエリアでエンカウントするとガードマンが加勢してくれて、戦闘後には倒した相手を締めあげてくれるといった演出も光る。 ''バトルシステム'' -前述のとおり桐生・真島共に3種類のバトルスタイルが存在し、それぞれに特色がある。 --桐生はチンピラスタイル・ラッシュスタイル・壊し屋スタイルの3つ。 ---チンピラスタイルは勢いに任せた喧嘩スタイル。殴る・蹴る・掴む・投げるといった様々な動きができる。また、殴られた際にすかさず殴り返す「根性反撃」という行動が可能。従来の基本スタイルと操作感が近い。 ---ラッシュスタイルは素早い攻撃と軽いフットワークを持ち合わせたスタイル。ガード直後はあらゆる攻撃を回避し、また連続攻撃で相手を気絶状態にできる。 ---壊し屋スタイルは武器や敵を怪力で振り回す攻撃が主体のスタイル。近くの武器を自動で拾い、豪快に振り回す。他のスタイルでは持てない重い武器も使える。移動が遅いのが欠点。 --真島は喧嘩師スタイル・スラッガースタイル・ダンサースタイルの3つ。 ---喧嘩師スタイルは様々な動きができるオールマイティなスタイル。能力を上げれば彼の観察眼から敵が隠し持つ武器を見破り奪い取ることもできる。 ---スラッガースタイルは金属バットを主体とした武器持ちスタイル。バットを使った固いガードと重い攻撃が魅力。バットをヌンチャクのように操り周りの敵を攻撃することもできる。ただし壁などに攻撃が当たると弾かれて硬直が発生する。 ---ダンサースタイルはブレイクダンスの動きを取り入れたトリッキーなスタイル。回転しながら動くことでダウンを奪い、更に追い打ちをかけることもできる。 --条件を満たすとスタイル4つ目のスタイルが登場。桐生は「堂島の龍」を、真島は「嶋野の狂犬」を習得可能となり、過去シリーズ彷彿させる戦い方が出来るようになる。 ---「堂島の龍」はチンピラ・ラッシュ・壊し屋のモーションをミックスしており、「嶋野の狂犬」も素早い動き・武器持ち・回転と3つのスタイルの要素を兼ね備えている。『0』を経て過去シリーズの戦い方に至ったと考えることができ、プレイヤーの感慨も深い。 ---このスタイルは全て強化すると最大999までレベルアップが可能となっている。 -師匠 --師匠の数は6人用意されている。 --それぞれサブスト並のキャラと設定である。 ---- **評価点 -原点回帰した重厚なストーリー --シナリオは『[[龍が如く]]』『[[龍が如く2]]』に近いVシネマ的な物語になっている。特にシナリオに関してはシリーズ最高傑作の呼び声もある。 --桐生編では堂島組から追われる身となり、謎の多い立華不動産とともに土地をめぐる大きな争いに巻き込まれていく。 --真島編はヤクザから追われる盲目の若い女性「マキムラマコト」を守ることとなり、物語とともに彼の中でその存在が大きくなっていく。 --「龍」の名を賭けてラスボスと対決する桐生、「狂犬」と化して敵の本部に殴り込む真島と、伝説の幕開けに相応しい終盤の展開も好評。 ---特に真島の最終ステージはインストール曲「Reign」がバックに流れ、熱い演出に仕上がっている。 -章ごとに切り替わる主人公 --物語は全16章+最終章で、1~2章は桐生、3~4章は真島と交互に物語が展開される。~ 『4』『5』のように1人の主人公の物語が終われば最終章まで使用不可能となりストーリーやキャラの使い勝手を忘れてしまうということが少なくなった。 ---また、主人公変更の章の最初には『維新!』でも取り入れられた前回のあらすじもあり、マキムラマコトを演じる沢城みゆき氏がナレーションを務める。 -過去作ならではのキャラクターの絡み --『1』では序盤から敵対してラスボスとなる錦山彰が、今作では完全に桐生にとって無二の兄弟分となっている。彼との絡みはこの2人の絆がいかに強いかが見て取れる。 ---その仲の良さのあまり、彼の未来の姿を思い出して辛くなったシリーズプレイヤーは数知れず。 --風間組若頭であり桐生の良き理解者である柏木修も今作では大活躍。~ 『[[龍が如く3]]』で一躍人気に火をつけた冷麺ネタ((『3』において、桐生が亡き柏木の人柄を訊かれるイベントがあるのだが、「冷静な人だった」という正しい選択肢の他に「冷麺が好きだった」という選択肢があった。さらにその内容が「焼肉屋でのシメは必ず冷麺で、店が冷麺を切らせていると言うと激怒し、若い桐生も材料を買いにパシらされた」というぶっ飛んだものである。))が遂に日の目を見ることになり、初登場時は''冬場である12月に冷麺をすするシーンから始まる''徹底ぶり。 ---また、今回はシリーズで初めて柏木と戦うシーンがある((強いて言えば『維新!』で彼がモデルのキャラと戦った程度。))。旧作ではお目にかかれなかった彼の実力を味わう貴重な機会である。''入力猶予0.2秒のQTE''は語り草。 --他にも、後の東城会三代目会長であり『1』では序盤に殺害されたために出番がほとんどなかった世良勝、シリーズお馴染みのクラブ「セレナ」のママであった麗奈の若い頃などの絡みも必見。 #region(サブイベントでは…) --初代『龍が如く』で登場する田中シンジは暴走族の姿で、『2』から登場する堂島大吾と郷田龍司は''小学生の姿で''出会うこととなり、それぞれ印象深いイベントが用意されている。 #endregion -本作オリジナルキャラクター達の魅力 --桐生を狙う堂島組幹部として小沢仁志氏・竹内力氏・中野英雄氏らVシネマを代表する大物俳優が起用されており、物語をより面白くしている。 --堂島組幹部連中は小沢氏の演じる「久瀬大作」は生粋の武闘派極道、竹内氏の演じる「阿波野大樹」は見た目によらず頭が切れる策略家、中野氏の演じる「渋澤啓司」は2人の兄貴分の下で虎視眈々と下克上を狙うインテリ極道と、それぞれ際立った個性を持つ。 ---それぞれVシネマ出演者の俳優の熱演も相まって、迫力は満点である。久瀬を演じた小沢氏は映像インタビューで「やられるボイスも撮ったがやられる気はない」とスタッフ相手に凄むほど。 ---特に、序盤の堂島組本部での3人が桐生を追及するシーンは迫力以外の何物でもない。基本的にこの3人が集まっている場面はとにかく怖く、親である堂島が霞んで見えるほどである。 ---なお、後に本作をプレイした小沢氏は阿波野と渋澤については「(本人と)似てるよね」と言いつつ、久瀬の顔を見るや否や「''俺怖すぎんだろ''」と語っている。 --真島を飼い殺しにしている「佐川司」を演じるのはこちらもベテラン俳優の鶴見辰吾氏。前述の3人とは違う凄みを持った極道で、真島編の多くで登場する。 ---しかし、飄々とした面を普段表にしつつ突然凄んでみたり、平気で残忍な行動を起こしたりと極道らしい狂気をはらんでいる。 --本作に登場するゲスト俳優は『龍が如く』シリーズで賛否が分かれやすい演技の不満さ、世界観との噛み合わなさは全くなく質が非常に高い。 -時代を反映させたミニゲーム --シリーズ恒例のミニゲームも時代に合わせたものになっている。 ---ゲームセンターでは懐かしのアーケードゲーム『[[アウトラン]]』『[[スペースハリアー]]』を遊べる。条件を満たすとさらに『スーパーハングオン』『[[ファンタジーゾーン]]』が追加される。本作では現役稼働中の最新マシンという扱いであり、時代の流れや技術の進歩を感じさせる。 ---神室町・蒼天堀共に実在するディスコ店『マハラジャ』があり、ダンスを踊ることができる。また条件を満たすと羽根付き扇子で踊るジュリアナスタイルも行う((ジュリアナのブームは本作の数年後ではあるが、今後このスタイルが流行るだろうということで踊れる設定になっている。))。ただし桐生や真島のモーションは『維新!』の日舞の流用のため、実際の踊り方とはやや異なる。 ---第一次ミニ四駆ブームを反映して、ミニ四駆と遊びは同じではあるが名称を変えた「ポケットサーキット」(通称「ポケサー」)が遊べ、独自のカスタマイズを施しライバルと勝負できる。ただ性能の良いパーツを装備すれば勝てるわけではないため、限られたコストで如何にコースに合わせたパーツを選定できるかが鍵となる。 ---受付や実況を担当するポケサーファイターは、シリーズでも唯一と言える「裏社会とは一切関係ない桐生一馬の親友」であり、後の『極』や『6』でも登場するなど、桐生にとって文字通り生涯の友となる。 ---キャバクラ要素は真島編で自身が経営するキャバクラのスタッフとの接客練習のみとなっている。 ---カラオケもカラオケボックスが普及していない時期のため、スナックで歌うことになる。~ 桐生が錦山・柏木と共にバンドを組んだり、真島がローラースケートを履いた某アイドルのようになる演出は見ごたえあり。~ 女性を呼んでの合いの手も健在。桐生はテレクラで知り合った女性と、真島はキャバ嬢の接客練習の一環としてプレイできる。 ---またカジノ・賭場といった従来のギャンブルに加え、バッティングやボウリングにも大金を賭けた賭け要素があったりする。 ---カジノ・賭場は従来とシステムが異なり、プレイごとに木札・チップの引き換えと精算を行う。開始時のチップ・木札の枚数<終了時のチップ・木札の枚数なら差額が所持金に加算され、逆の場合は差し引かれる。そのため景品交換の概念がなく、純粋な金策となっている。 -サブストーリー関連 --物語が88年12月なだけあって、その時期を思わせるネタが豊富。 ---[[当時ハマの英雄も遊んでいたであろう大人気ゲーム>ドラゴンクエストIII そして伝説へ…]]を強奪された小学生のためにゲームを奪い返す、大人気スターのPVを撮影するために襲いかかるゾンビを蹴散らす((ゾンビのモーションは『OTE』準拠。これも一種のシリーズネタと言える。))、怪しい新興宗教にハマった少女を救うために潜り込む、内容を知らない子供のために周囲(女性)の目をかいくぐってビニ本を買いに行くなど、相変わらずクオリティが高く桐生編は60種類・真島は40種類と豊富にある。 ---中でも新興宗教「ムナンチョヘペトナス教」は、モチーフが際ど過ぎるものながら、ムナンチョヘペトナスというマヌケな響きと独特の隠語でシュールすぎるイベントに仕上がっている。後に『極』や『6』にまで登場するほどの人気ストーリーとなった((『7』でも同一宗教と明言されないものの同じモーションを行う雑魚敵が存在する。))。 ---ビニ本はサブストーリークリア後にアイテムとしても入手できるようになり、''読むとヒートゲージが上昇する。'' --「ドルチェ神谷」「荻田」など過去作に出演した人物も出演している。特に当時12歳の堂島大吾や郷田龍司の話は必見。 ---またサブストーリーをクリアすると、サブストーリーに登場した人物がシノギの社員・キャストとして使用可能になる。 //内容がはっきり評価点と難点に分かれているのでそれぞれに分割。 -クリアデータ引き継ぎの仕様 --『5』『維新!』ではできなかったプレミアムアドベンチャーからのクリアデータ作成が復活し、『3』『4』『OTE』に近い仕様に戻った。 --このおかげで、本編はサクサク進めてクリア後にサブストーリーなどのやり込み要素を消化していく遊び方が可能となった。 -『維新!』に引き続きいつでも変更可能な難易度 --難易度は最初からEASY・NORMAL・HARDから選ぶことができ、自分にこの難易度はふさわしくないと思えばいつでも変更できる。 ---本編をクリアするとHARDを越えた最高難易度のLEGENDが登場する。 -体力・ヒートゲージ回復のしやすさ --獲得金額の割に物価は安いため、回復アイテムは極めて買いやすい。持ち運べるアイテムも多いため、カツアゲくんなど強敵との戦いでも余裕をもたせることができる。 --『維新!』とは異なり初期は体力が満タンの場合は食事できないが、CP交換所で「食べ放題」を入手すれば『維新!』同様に飲食店を一度にコンプリートする事が可能。 -爽快感溢れるバトル --「連続スウェイから強烈なコンボを叩き込む」「アーマー状態で突進して路上の武器を回収、その勢いで攻撃してコンボに入る」など、これまではボスが使ってきたような動きを自分の手でできるのは痛快。 --桐生の壊し屋スタイルの評価が高いが、両主人公の3スタイルとも全て強みがあり、強化すればするほど爽快なバトルができる。 --『4』の最終決戦などで見せた金を舞い散らす演出がバブル期という設定から雑魚戦でも発生するようになっており高評価。 -原点回帰の演出 --例えば隠されたスタイルで桐生は「堂島の龍」が、真島は「嶋野の狂犬」が開放されるのだが、演出が初代のパッケージ、BGMなどを使い過去作の繋がりを意識しており、ファンから評価が高い。 --また桐生と真島が出会うシーンでは初代OPテーマを使用しており、往年のファンも楽しめるものになっている。 -エンカウント関連の改善 --『龍が如く』と言えば街のチンピラやヤクザが喧嘩を売ってくる独特のエンカウントだが、それが鬱陶しいという声もシリーズの度に聞かれた。 --今作ではストーリーを進めると路上で金をばらまくことが出来るようになり、敵の目をそらせるだけではなく、周囲の反応を楽しむことができ、エンカウント回避ができる様になった。これにより、街探索が大変便利になった。 ---襲ってくる敵の位置がわかる「エンカウントファインダー」と組み合わせれば、ほぼすべてのエンカウントを回避することが出来る。 --また、『維新!』から登場した「絡まれている人を助ける」という種類のエンカウントがあり、シリーズを通して指摘されてきた「''桐生のような強面に喧嘩を売る奴がいるか''」という声に対して若干の説得力を持つようになった。 ---狭い路地に入るとよく絡まれているので積極的に戦いたい時にもとても便利かつ、お礼としてアイテムが貰えるので序盤にちょっとした回復アイテムが欲しい時などに重宝する。 -やはり高評価のBGM --真島編のチュートリアルバトルで流れる曲はそのシチュエーションも相俟って人気であり、その戦闘限りの曲であることを惜しむ声もある。 --両主人公のスタイルごとに変わるBGMも好評。 --各専用ボス戦BGMも好評であり、特に久瀬戦の「怨魔の契り」や、そのアレンジである「閻魔の誓い」は久瀬のキャラクター性や心情の変化が良く表現されており評価が高い。 ---また真島、桐生両編のラスボス戦BGMは『維新!』のラスボス戦のようにバトルの進行に応じて展開が変化する熱いものとなっている。 --本作の主題歌は『クロヒョウ2』に続き、湘南乃風が担当。OP曲『バブル』は曲名通り正に本作の舞台を歌い上げた楽曲であり、曲も歌詞も本作のイメージにマッチしていると好評。 ---余談だが、このOP曲の公式ミュージックビデオに『龍が如く』シリーズの総監督である名越稔洋氏が出演している。 -充実の究極闘技 --本編では一度しか行けない場所((桐生のアパート前や東城会本部、椿園など。))、もう1人の主人公でしか行けない場所での戦闘が多く収録されており、スタッフの「素材を十分に活かしきろう」という姿勢が窺える。 ---また、極限闘技 其の六では『1』をプレイした人にとっては感動するファンサービスが用意されている。 --本作に限り本編クリア後に一斉開放ではなく、章を進める毎にクリアされていくのも嬉しいところ。 --また、本編ではもう一人の主人公でしか対峙できないボスと極限闘技で戦い、溜飲を下げる事も可能。 #region(シナリオのネタバレあり) 桐生にとっては李・西谷・世良・阿波野・柏木・錦山・老鬼。 真島にとっては尾田・久瀬・渋澤が該当する((ただし、どれも形態変化に伴うQTEはなく闘技場のようにその場でオーラを纏うのみ。))。 #endregion ---- **賛否両論点 -一部のメインストーリーの展開 --全体的にメインストーリーの評価の高い本作ではあるが、粗もある。 #region(桐生編のシナリオ) -展開的に仕方ないと言えるが、桐生編のボス戦はほとんどが久瀬大作との戦いになる。 --一度桐生に倒された久瀬は責任として小指を落とすことになり、以降彼は阿波野・渋澤といった本来弟分である彼らの下に就いてでも桐生に戦いを挑む。 --桐生編で久瀬以外の本筋に関わるボスは立華不動産の尾田とラスボス程度で、久瀬は合計5回も戦うことになる。 --久瀬の執念深さやキャラの立ち方が評価される一方、それ以外のキャラとももっといろいろ戦いたかったという批判もある。 ---また、単純に久瀬の敗北回数そのものを問題視する人も存在するが、久瀬自体が「何度倒れても張り続ける」といったコンセプトのキャラであるため、その点は問題ではないと思われる。 --戦うたびに攻撃方法が変わったり、武器が変わったり、互いに仲間がいる状態で乱戦になったりとシチュエーションは豊富であるため、アクションゲームとしての問題はある程度フォローされていることは断っておく。 --この点については久瀬役の小沢氏も自身の動画の中で(批判という訳ではなくネタ程度に)言及しているほど。 -直前に人から聞いた話でも、また別の人物から新しい情報も何もない同じ内容を語られると桐生が「それは本当か?」「何だと?」などまるで初耳のような振舞いをする。序盤も序盤の「カラの一坪」の一件で既にその兆候が始まり、終盤に至るまで何度か似たようなやり取りがある。 --しかも、そこにさらに第三者がその話で話題になるというムービーシーンが挿入されることもある。こちらは展開的にはおかしな話ではないが、プレイヤー視点からすると何度も同じ話が出てくるので食傷気味となる。 -ある場面で桐生が上半身を銃撃され重傷を負うが、次の章で恒例の上半身裸のスタイルになると傷跡が一切見当たらないという不自然なシーンがある。刺青に傷がついて格好が付かないため、見栄えを優先したのかもしれないが、違和感を感じる人はいると思われる。 -中盤あたりで、高速道路で堂島組とのカーチェイスを行うという初代を彷彿とさせる展開があるが、桐生は何十台もの車両と撃ち合いをして至る所で車両火災を発生させたり、ヘリコプターを撃ち落として高速道路に墜落させたりしてしまう。カラの一坪よりよっぽど酷い損害出してるんだがいいのかこれは…。 -終盤に世良から預かったマキムラマコトだが、後に「兄の死を見届けたことでマコトが放心していてかける言葉が見つからなかった」という理由で神室町が堂島組のお膝元であるにもかかわらず、しばらく距離を置いていたがために錦山と共にマコトを見失うという大失態を犯していたことが真島編のシナリオで語られる。真島編へのつなぎを作るためなのかもしれないが、あまりにもお粗末な内容である。 --しかも、その直後の桐生編では本人自らが「死んだ立華のためにも何としてもマコトを守る必要がある」と強い口調で語っている。やっていることと言っていることが嚙み合っていない。 -ラスボスの渋澤だが、ストーリーの前半では久瀬、阿波野の両名に隠れて余り目立たず、後半になって出番が増えることもあり、桐生との関わりや因縁が薄い。桐生と同じ龍の刺青を背負い、「堂島の龍」を目指していることも最終戦直前に初めて明かされる。 --元々野心は持っており、2人の陰に隠れてチャンスをうかがっていたというフォローはされるものの、単純に終盤にさしかかるまで出番が少ないため、上記の久瀬の方が印象が大きいという意見も多い。 -一方で、三幹部の1人として因縁ある阿波野は桐生との戦闘機会が無い。終盤にそれまではあまり接点が無かった真島と接触して、そのまま退場してしまう。 -物語のラストでは、桐生は堅気に戻ってほしいという風間の考えに背き、ケジメを付けるために堂島組に復帰する。 --しかし、なぜ極道に戻ったのかについてはイマイチはっきりせず不明瞭のまま。また、はっきりしたとしても堂島組を実質壊滅させている桐生がどうして堂島組に戻ろうとしたのか、そして堂島組に戻れたのかは不明。 ---というより、後作との整合性を取るために無理矢理戻らせた感が強い。 #endregion #region(真島編のシナリオ) -佐川を通じてマキムラマコトの殺害を真島に命じたのは、真島の元親父分である嶋野太である。 --彼は最初から真島にはマコトを殺せないと踏んでおり、さらに真島とマコトが命懸けの逃避行の末に恋仲になることまで計算ずくで、真島が自分のもとにマコトを連れてくるように仕向けることが彼の目的だった。 --この展開は嶋野は真島を知り尽くした策士と評価する意見もある一方、佐川や他の人物の行動による誤算でマコトが死んでいたらどうしたんだ、という疑問がある。 -また、嶋野は今回の事件に対する世良からの追求を逃れるために、あろうことか対面中の近江連合本部長をその場で撃ち殺し責任を押し付け、そしてその責任を取らされたのか佐川は近江連合のヒットマンに暗殺されることとなった。 --本部長を殺害しながら佐川だけが粛清されるだけで済むのはおかしいと批判する意見もある。 --一応擁護として『2』で描かれたように近江連合も一枚岩ではなく、反佐川・本部長の勢力と嶋野の間に何かしらの密約があったのでは、という推測ができる。 -さらに、真島は歴代シリーズでは「彼自身に反発して意見をしっかり言える気の強い女」が好みと語って口説いてもきたため、終盤はともかく、序・中盤ではそれとは真逆の印象を受けるマコトに惚れ込む様子に違和感を覚えるユーザーもいる((本作前後で真島の性格が大きく変わっているため、女性の好みも変わったと考えられる可能性はある。また、エンディング前のムービーにおける、チンピラ相手にも臆せず強気に毅然とした態度を見せるマコトの姿をきっかけに好みになったという解釈も可能ではある。))。 --また、『5』で朴と結婚しているという事実があるので、せっかくマコトから身を引いたのに再びカタギの女を裏社会に引きずり込んだということになり、真島が全くマコトを吹っ切れてないのでは…?と邪推できてしまう。 -終盤では老鬼がマコトを銃で撃ち抜いたが、実は生きていたという展開が起こる。これは真島が覚醒するきっかけとなるシーンではあるが、桐生や立花を追い詰めるほどの暗殺者が背を向けている素人を殺し損ねるというのは少々無理があり、ご都合主義として批判される。 --これに関しては渋澤が独断でマコトを生かし、日侠連の居所を掴んで壊滅させる意図があったことは語られているものの、老鬼はあくまで堂島宗兵個人の切り札であり、何故渋澤が老鬼に指示を出せたかは疑問視されている。 --なお、当の堂島本人はマコトの生存を想定外として驚いていたので、堂島の指示ではない様子。何故か久瀬は知っていた(気づいていた)が。 -真島が佐川や西谷から強い影響を受けて豹変した点について描写されているものの、序盤の純情キャラから狂気キャラにする運びは流石に唐突という指摘もある。 --それが顕著なのは最後の桐生と真島が出会うシーンで、真島は突然それまでの雰囲気と全く違う狂気キャラへと豹変する。このシーン以外本編中で2人は顔を合わせていないので、後の2人の関係性を知っていなければ困惑するだけ。 //-ストーリーの質自体への評価は概ね高いものの、そもそもの真島とマコトのラブストーリーという構成に否定意見も出ている。 //真島が恋愛しちゃいけない理由が意味不明 //「一体このキャラクターをどういう方向に持っていきたいのか分からない」「この純情キャラから狂気キャラにする運びは流石に唐突」という指摘が多いのも事実でしょう。 #endregion -不遇なキャラたち --魅力的なキャラが多い一方、出番が少なかったり扱いが悪すぎるキャラも少なからずいる。 #region(ネタバレ注意) -前述の通り佐川は結局殺害されてしまう。 --彼の粘着性、性格などから後の真島に影響を与えた人物だと思われ、ファンから評価されている。 --一方でマコトの恩人「李」を殺害していたり、真島を監禁・暴行していたりなどプレイヤーに敵愾心を煽るような振る舞いをしたため否定的な意見もある。 ---彼との戦闘はなく、他の悪役とは印象が違うためだと思われる。椿屋を別行動したとはいえ単独で突破したことから戦闘力はあると思われるが…。 -主人公桐生の親分である堂島組組長堂島宗平は本作では物凄く扱いが悪く、典型的な悪役ポジション扱い。 --出世欲はあるが世渡りが上手いだけで胆力や漢気に欠ける小物、ひいては下衆扱いなうえ、登場人物から誰一人尊敬されないどころか(本人のいない場所で)侮辱の言を多数放たれている。 --これは物語をシンプルに展開させ、盛り上げるのにも一役買ってはいるうえ、本作だけ見れば大した問題ではない。~ が、シリーズの『1』や『2』において、「晩年(1995年頃)はすっかり堕落していたが、全盛期の堂島組長は主人公桐生のような素晴らしい漢だった」と言う評価がNPCからされており、「東城会きっての大幹部、風間と嶋野を使いこなす大人物」として演出されていた。 //---過去作においても、長年堂島に従ってきた子分達、つまり風間の弟分達が「堂島組長こそ俺達の本当の組長。甘っちょろい風間なんて撃たれて当然の器」等と、本作の真逆の評価をしている。 ---特に指摘されるのが堂島の妻、弥生の存在である。~ 気風が良く武闘派極道相手でも物怖じしない組員からも慕われる人物として描かれる彼女だが、『2』において「他所で女を作ろうと、私はずっと堂島宗兵という男だけを見てきた。それは今でも変わらない」と啖呵を切るシーンが存在する。~ 「彼女にそこまで言わせるのだから、少なくとも極道としては一角の人物だったのだろう」という考えが、『0』以前のプレイヤー間では共有されていた。 --本作の予約特典の『龍が如く Hot-Dog PRESS』においても読者からの投稿に答える形式でユーモアと貫禄を交えた返答をしている記述がある。~ そのため、そうした全盛期の豪胆な姿を期待したプレイヤーからは、本作との落差に落胆する声が上がっている。 ---序盤に登場した際は旧来の大物のイメージで登場していた為、今作での小物扱いはプレイヤーに意表を突く意図で演出されたものであると思われる。 --「『1』でも自身に妻が居ながら自分の女にしようとして由美を誘拐したことがきっかけで、作中で起きる抗争の原因を作ったりしたため、今作での扱いは違和感はない」とする意見や、それに対する「大物で胆力があることと、女関係で品行方正であることは別問題」とする意見が度々衝突しており、賛否両論になっている。 ---特に上記の弥生の台詞があるため、「『0』の堂島の描写では、死んで10年以上経っても弥生が堂島に惚れ続ける理由が意味不明になってしまう」という指摘も多く出ていた。 -尾田は立華不動産社員で立華の右腕であり桐生の上司となるキャラで出番も多いのだが、彼の行動があまりにひどい。 --仕事終わりに一緒に飲む約束をするが途中で阿波野に捕まり拷問を受け、桐生の居場所をあっさり吐いてしまう。立華に桐生は信用できないと言っておきながら桐生を売ったこの行動は批判される。 --彼は元々密入国の中国人で蒼天堀のマフィアとして働いており、多くの女性を誘拐し売り飛ばしていた。そんなときに立華と出会った尾田は彼に心酔し、偶然見たテレビのニュースで立華の生き別れの妹が神室町に居ると分かり、一緒に神室町に行き不動産業を営むことになる。 --だが、その妹とは立華と出会う直前に自分が騙して売り飛ばした女性であり、売り飛ばされた後の過酷な環境のショックで盲目になった少女、つまり現在のマキムラマコトなのであった。その事実が心酔する立華にバレることを恐れた彼は、マコトを事故に見立てて殺害しようとする。 --しかし、渋澤組に追われることとなり失敗。桐生とマコトに全てを話した後に責任を取るために1人渋澤組と戦うために残り渋澤に射殺された。~ だが、実は尾田は渋澤とも繋がっており、立華の潜伏場所までバラして立華の死亡の遠因まで作っていたことが、彼の死後に判明する。 --あまりにクズすぎていっそ清々しいと評価される一方、立華に心酔していたのも嘘だったのか、立華まで裏切ってなにがしたかったのかと疑問の声もある。~ 桐生の上司として一般社会のマナーを指導したり、東城会本部から脱出する際に桐生や立華と見事な連携を見せるなど尾田にはとにかく役割が多く1キャラに要素を詰め込みすぎてキャラがブレてしまっている。~ 劇中で確認できる立華不動産社員が立華と尾田のみであることの悪影響と言える。 --これほどの相手でありながら、まだ立華の部下という面しか見せていなかった序盤に桐生と戦う機会があるだけでマコトとの関係が深い真島とは一度も戦わずに退場してしまう。~ 究極闘技において真島でも叩きのめせるとはいうものの、マコトへの仕打ちを踏まえると不完全燃焼なのも否めない。 -近江連合直参鬼仁会会長の西谷は欲望に忠実な『1』『2』の真島を思わせるキャラっぷりで人気が高い。だが出番はわずか2回のみであり、その濃いキャラにもかかわらず出番の少なさを嘆く者は多い。 --1回目はマコトの居場所を聞くために真島のキャバを貸切にして現れ、さらに真島と戦うためにわざとキャバに警察を呼ぶことで戦う動機を作り、敗北後は警察に連行された。 --2回目はマコトを連れ去った世良の居場所を聞くために留置所に行き、再び戦闘になりその後一緒に潜伏場所に行こうとするが、渋澤に買収された看守に撃たれてしまい、真島を逃がしつつ看守に撃たれ続けるも彼に立ちふさがり出番を終える。一緒に留置所の中にいたはずの組員が姿を見せなかった理由は謎である。 --この最期は銃であれだけ撃たれれば助からないし仕方ないと言われる一方、あのキャラならまたケロッと再登場してもおかしくないのにと惜しむ声もある。備忘録で見られる人物紹介の中では死亡が明言されている。 -桐生の育ての親である風間新太郎だが、今作では彼の担当する賭場が摘発されて刑務所で服役しており不在となっている。 --一応序盤に桐生と錦山が極道に入る前夜の回想として登場するが声は出ず、本格的な登場はラストの桐生との面会シーンのみでセリフも数言のみである。 --また、どのような意図で刑務所に入ることになってしまったのか、桐生と錦山をなぜ風間組ではなく堂島組に入れたのかといったことは憶測でなんとなくわかる程度に留まっており、直接的な描写はない。 --声優は『1』『2』『3』でも声を担当した渡哲也氏である((『3』では風間新太郎の弟である風間譲二の声を担当。))。『維新!』では別の声優が担当していたため、渡氏での風間新太郎の復活はファンを喜ばせた。 --だが、台詞の少なさから渡氏の都合で出番が少ないのではと解釈する人もいて、出番の少なさを嘆かれている。~ 『維新!』及び本作の発売時は渡氏が病気療養のために仕事を減らしていた時期であったため、「渡氏の体調を考えれば仕方ないし声優が変わるよりは良い」という声がある一方、『維新!』のように声優を変えてでも出番を増やしてほしかったという声もある。 -澤村由美 --『1』のヒロインで桐生と錦山の幼馴染であり、シリーズの主要キャラの1人である澤村遥の母親でもある彼女だが、本作での扱いは風間よりも酷くメインストーリーに絡まないどころかサブストーリーにも登場せず、なんと序盤の会話の中で名前が出てくるだけである。 ---一応補足しておくと彼女は当時17歳で短大の入学前であり神室町との縁はまだないため、神室町に登場させるにはやや無理があることは確かである。彼女と神室町との縁ができるのは短大を卒業してホステスとして独立してからである。 -たこ焼き屋のおばちゃん --神室町に屋台を構えており、真島とマコトにサービスをしてくれた。あまり繁盛していないのか次に真島が訪れた際には好きなだけ持っていっていいと言い、真島も「きっとまた食べに来るわ」と礼を述べているのだが、最終章後真島で神室町に行っても会うことは出来ない。~ ムービーもしっかりある心温まるエピソードなだけに、もう一度会って会話したかったという声も。 -女医師 --マキムラマコトの主治医として登場してくる彼女は終盤に出てくるのだが、かなりの美人でスタイルも良い。~ しかし、最終戦前にまで映る割にはストーリーには全く関わって来ず、名前すら明らかにならない。ぽっと出のキャラではもったないので、掘り下げたエピソードが欲しかったというプレイヤーの意見がある。 -上記とは逆に、扱いが良いからこそ違和感がある、矛盾が生じた、というケースもある。 --今作での風間の能力やそれに対する周囲の評価は突出していて、東城会堂島組を実質的に切り回す立場であり、今回の一連の騒動もおおよそ彼の描いた絵図通りにコトが運んでいる。 ---それだけに、「風間がこれほどまで有能なら、何故『1』で錦山が凶変していくのをただ放置していたのか」という疑問が多く出た。 //それを言い出したら有能であろうと無かろうと、1から何も対応しないのはおかしい //0程の有能描写無ければ、「風間なりに対応したが力及ばず」と言う場合も十分あり得るので、1のみの話ならおかしくはない。 --また、今回漢気ある人物として颯爽と登場した世良は、『1』では大した後ろ盾も実力も無い中庸な人物で、だからこそ困窮した末に『1』の黒幕に依存して翻弄された、というキャラクターであった。 ---そのため、「『0』ではこれ程優れた人物だった世良が、風間のバックアップまで受けているにもかかわらず、『1』では黒幕に傾倒せざるを得ない程困窮してあの有様になるのはおかしい」という指摘もある。 //また、世良を超優秀な風間がバックアップしている設定に『0』でなっている分、『1』の人間関係や勢力図がおかしくなっている」等といった意見も挙げられている。 //指摘するほどおかしいとは思えない #endregion -シノギ --真島では協賛店舗、桐生では不動産を提携・購入するのだが、マップに記載されておらず、見つけにくいという指摘がある。ただし、位置が分からないだけで、店舗のリストは最初から用意されているので基本的に漏らすことはない。 ---桐生には店舗購入時のカットインがあるが、真島にはないのも気になる所。もっとも真島の場合はあくまで提携で買収まではしていない。 --桐生編のシノギは一定時間放置することで稼げるタイプなのだが、回転が早く落ち着かない。回収可能になったら即回収しないと何となく損した気分になってしまう。 --真島編ではキャバクラのキャストがサブストーリーの衣装で出てくるので、着替えさせたかったという意見がある。 --桐生と真島で稼げる額が偏っており、桐生編は1回で最大10億ほど稼げるのだが、真島のキャバクラ運営は最大2億程度である。 ---桐生と比べて真島は一回の回収までの時間が短いとはいえ、それでも桐生の方が時間効率は高くなる。桐生の待ち時間の間に真島でキャバクラをやるという運用を想定しているのだろうか。 --なお、桐生より真島の方が強化に掛かるお金は低く設定されている。また、金がかかるのは武器探索くらいで、自身の強化以外の使い道は比較的少ない。 --桐生編で最後に追加されるアドバイザーと、真島編で最後に追加されるキャストの出番が少ない。特にアドバイザーは店舗を育てきると出番が完全にゼロになるため加入が遅いのは痛い。 --しかしシノギ自体は育成・シミュレーションなどの要素がありミニゲームとしても面白くできている。~ また、キャバ嬢のちょっと内気な天然「ユキ」や美人秘書「茉莉奈」などはサブストーリーにも関ってきて、ファンにも人気が高い。ユキは『極2』に再登場した。 --シノギはアナザードラマ(ライフ)と違い、伝説スタイルの解禁に加え、成長に必要なスキルのアンロック解除に必要と成長に直結する要素があるため、旧作と違い嫌ならやるなが通用し辛い。とはいえ、お金を大量に稼げるため無視するのは得策とは言えないが。 --一応、最初から成長可能な範囲内だけで育成したとしてもラスボスを倒せるレベルにはなれる為、そのあたりのバランスは取れている。 -コンプリート要素 --今作のコンプリートは『OTE』の指令や『維新!』の精進目録と同じシステムである「達成目録」で構成される。 --ひとつの飲食店の全メニューを食す、タクシーを一定回数使うなどといったもので、達成するごとにCP(コンプリートポイント)が1ポイントもらえ、神社で様々な特典と交換できる。 ---達成難易度は『維新!』と比べれば現実的なレベルだが、中には「麻雀を一気通貫で和了る」といった慣れない人には難しい項目もある。 --従来のようなコンプリート一覧も存在はしているものの、達成しても特典は無い。 ---特にクリア後の究極闘技はクリアしても得られるのがトロフィーのみなので、コンプする甲斐がないという声が多い。 -カツアゲ君の存在 --カツアゲ君は下手なボスより強く、負けると所持金を全額奪われる危険な敵である。だが、対処法を覚えて狩れるようになったとたんにバランスブレイカーとなる。 ---最初は倒しても数百万円で勝利するごとにライフと所持金が上がり、10回ほど倒すと十数億円で打ち止めとなる。つまり一度倒せば十数億円を安定して奪えるのである。 ---さらに、桐生はCP交換で得られる「ありがとうカツアゲ君」により、カツアゲ君の撃破で得られる金が1.5倍以上となる。 ---この仕様を利用してわざとカツアゲ君に負けて所持金を奪われ、そのあと撃破すれば莫大な金が得られる。所持金は9兆9999億9999万9999円でカンストだが、そこまで稼ぐのも難しくない。 ---そのような仕様をありがたいと言う声も多いが、バランスブレイカーと不満な声もある((ただし、バランスブレイカー的な仕様は開発の想定通りの模様らしく、開発はこれについて裏技と称している。))。 -伝説スタイル --伝説スタイルを解禁するにはシノギを全てクリアした直後。開発曰くシノギのご褒美として入れたことが明かされている。 ---しかし、せっかく2人が覚醒するまでの物語なのだから、本編での龍や狂犬の覚醒シーン後に解禁してほしかったといった声も少なくない。 ---伝説スタイルに目覚める流れに全く脈絡がないのも問題である。他のスタイルは展開はともかく他人の戦い方を見て閃いており違和感は少ないため尚更である。 --また、伝説スタイルは他のスタイルに比べあまり強くない(もしくは癖が強い)。あくまでオマケといった面が強く、特に「嶋野の狂犬」の性能面は期待してはいけない。 --伝説スタイルは一度メニューを開いて中断しないと切り替えることはできないのも不便。 -過去の話なのに旧作の技が一部使える --例えば20数年後の『5』の天啓で会得するはずの「挟撃の極み」は普通に本作で使えてしまう等((習得していたのではなく思い出していた。などと強引に解釈できなくもないが、17年後の『極』でもその技は使えるためやはりそれは無理がある。))。 --ゲーム的な都合と言ってしまえばそれまでだが、こういった矛盾を気にする人には気になるかもしれない。 --流石に「堂島の龍」「嶋野の狂犬」スタイルでは新技は覚えられないようになっている。 -ストーリー内の金銭感覚に比べて、あまりに高すぎる獲得金額 --ストーリー上では若輩ヤクザの桐生や厳しく束縛されている真島では到底手が出せない途方もない大金として「10億」だの「100億」だのといった額が出てくるが、上記の通り本作ではバトルやシノギで稼げる金額は莫大な額であり、ゲーム中の所持金としてそれら以上の額を稼ぐ事はさほど難しくない。~ 特に桐生編のシノギは最後まで進めて稼ぐ体制を完成させると、''数分放置で一回10億円以上を稼ぐ''事も簡単に可能。 --そのため、「カラの一坪が10億?すぐに買えるのでは?」「桐生が1000億とカラの一坪を東城会に持ち帰れば直ぐにでも極道に復帰できそう」「尾田が生瀬店長に叩きつけた600万など倍以上の額を桐生がその場で払える」などの奇妙な点が生じている。 ---一応、カラの一坪については所持者が見つからないので10億出してでも買い取る触れを出している、と言う都合なため整合性は取れているが、それにしたってそこから得られる利益については言い訳のしようがない。 ---100億使って黄金の桐生(真島)像を作ることもできる。100億と言えばあの金額なのだが、自己満足なだけ。 --一種の「バカゲー」的な部分であり、これもゲーム的な都合と言ってしまえばそれまでだが。 --作中ではこれらの点に対して特にフォローはない。「金が大量に入ってきて、ドンドン使えるのは面白いが、以前のような経験値制のほうがストーリーには合ったのではないか」という声もある。 --ちなみに、シノギなどで荒稼ぎしていた件については後の『極』『極2』でもサブストーリーなどで触れられているのである程度は公式設定のようである。 -エンディング --エンディングでは登場人物のその後の『1』について盛大なネタバレが流れる。初回はスキップ不可。 ---旧作からのファンにとっては懐かしさを刺激する良演出ではあるが、新規ユーザーや『1』を未プレイの層にとっては賛否が分かれる。 --また、本作のエンディングで『5』終了時点での桐生が消息不明の設定であったことが明かされた。そのため、当時囁かれていた「桐生は『5』のラストで既に死んでいた」という説が後押しされ、『6』の発表までファンをやきもきさせることになってしまった。 ---- **問題点 -主人公の任意交代不可 --本作は上記の通りストーリーの進行によって「桐生編」「真島編」と自動的に切り替わり、ストーリーの大部分でプレイヤーの任意交代ができない。 --メインストーリー中で任意に桐生と真島が切り替えられるようになるのはストーリーのラストもラスト、それぞれの主人公がラストバトルの舞台にカチコむ最後の準備の場面。それ以外はクリア後のプレミアムアドベンチャーのみとなる。 --本作のシナリオや設定的に仕方ない面もあるが、メインストーリークリアまでに装備製作やサブストーリーをある程度やり込みたいという人にはやや面倒な仕様となっている。 --またストーリーが進むと桐生が蒼天堀に、真島が神室町に行けるようになるが、メインストーリー以外で専用のイベントというのは特に無く少々寂しい。 ---例えば桐生が蒼天堀に行けるようになっても、桐生が龍虎飯店で装備製作出来る様にはならず、サンシャインで客として遊ぶことも出来ない(本作のキャバクラ要素は真島による接客訓練のみ)桐生の蒼天堀用サブストーリーが用意されてるわけでもない。真島の神室町も同様。 ---他にもプレイできるミニゲームにも制限がかけられており、桐生ではカジノや将棋が、真島では%%「極」ではドハマりする%%ポケサーや賭場がプレイできない。 -ギアシステムの難点~ 本作のヒートゲージにはギアシステムというものが導入されており、ヒートゲージの量に応じてギアが1stから3rdまでの3段階まで変動し、高くなるほど攻撃力や攻撃速度が強化される。 --というものの、実際はギア3rdの状態にしなければまともな攻撃速度や攻撃力にならないという、デメリットの方が大きい。いきなりトップギアに持っていく方法もあるが、ストレスを感じるポイントとなっている。 --また、ヒートゲージとの兼ね合いうえ、ヒートアクションは2nd以上でないと使用できないうえ、使用するとギアが下がる。そのため、特に攻撃速度が重要なラッシュスタイルなどは迂闊にヒートアクションを使うことができない。 --ギア制限が掛けられているアクションも多い。基本は高ギアを維持すればいいものの、1stと2ndのみ使用可能なアクションもあり、厄介なことにギアによって性能が変わる攻撃もある。 ---本作のカウンターは大抵ギア3rd固定でピンチの切り返しには使えない。例外はあるものの、その場合は桐生は性能が優秀なのに対し真島は範囲と受付時間ともに使い辛い。 --時間が遅くなることである程度改善されているものの、ボスなど強敵相手だとスタイルの切り替えが難しくリスクがある。 ---また、戦闘時以外にスタイルの切り替えができないのは不便。裏技ではあるが、伝説スタイル習得後はチンピラ(喧嘩師)スタイルにのみ切り替えは可能。 -サブストーリー関連 --数自体は豊富だが、その多くがミニゲーム・シノギ・絆といったもので構成されていて、水増しを感じるものとなっている。また難易度も少し難しく初見でクリアできる人間は少ない。 ---特にポケサーは9種類もある。そういったものをサブストーリーに含まないでほしいという声が多い。 ---しかしそういったミニゲームがサブストーリーに含まれるのは『1』や『2』でもあり、原点回帰という意見もある。また難易度も過去作に比べれは楽である((例えば「2」のゴルフのサブストーリーの難易度は、本来の行えるミニゲームの難易度よりも高いものであった。))。 -本編で出てくるシューティング --『1』でも本編中に挑むことになる高速道路でのガンシューティングが今作にも存在する。カーチェイス中の車から身を乗り出して敵を撃つ。 --相手の動きが遅くなるヒートアイの追加や視点の変更はなくなったために『1』に比べれば幾分難易度が低くなったものの、シューティング初心者には厳しいものとなっている。 --しかも、難易度LEGENDになると難易度は一変。敵の攻撃頻度上昇に加え、被ダメージが大きく増えるのでシューティングに慣れた人でも相当厳しいものとなり、能力強化も反映されないためLEGENDクリアの最大の難所との声も高い。 ---「セーブポイント→細切れにされた大量のムービー→シューティング」という構成となっているため、リトライするたびにムービーをスキップする手間が多く、難しい以上にわずらわしいという意見が多い。 ---さらに、シューティングをクリア後にセーブポイントを挟まずにエスコートバトルも発生する。LEGENDではマコトが3発被弾するとアウトというシビアな設定なので、無対策でクリアは容易ではない。もしゲームオーバーになるとシューティングからやり直しとなる。 ---メインである殴り合い戦闘ですらない、シナリオ中でたった一回しか無いミニゲームでシナリオ進行が止まってしまうというのも微妙な話である。 ---このシューティングの復活は『1』のリスペクトとして嬉しいという声がある一方、またこのいらない要素が復活したのかと不満な声もある。この件は発売直後から頻繁に話題になっており、今後の作品に対するゲーム性の見直しが期待されることとなった。%%結局、『1』のリメイクの『極』でもシューティングはあったのだが。%% -これは今までのシリーズ作にも言えることではあるのだが、店でアイテムを買うときと、敵がアイテムを落としたとき(CP交換で得られる効果の1つ)に、持ち物がいっぱいだと入手できない。~ その他の入手時は、どれをアイテムボックスに送るか選べるのだが。 -難易度LEGENDはクリアデータを使用して最初からプレイすることができない。 --最高難易度は最初からプレイしてくれという気持ちも分かるが、せめてクリア後は引き継げるようにするべきだったはず。 -『維新!』で可能だったどこでもセーブが廃止、毎回電話ボックスに行かないとセーブができない。 -桐生編で武器が制作出来ない --今回武器制作は大阪の龍虎飯店の夫婦に依頼するのだが、真島編のみである。 --桐生は支店が一応あるのだが、武器制作、素材探索などは依頼できず購入、修理のみである。桐生が制作必須の高性能装備を得るには、本店の真島で装備を制作して売り物リストに登録してから、支店の桐生で改めて購入するという手間を掛けないとならない。 ---また、この支店は真島で本店のイベントをある程度進めないと使うことができない。ストーリー優先で進めるとそもそも武具を購入できない事態も起こりうる。 -武具、防具などの装備品の交換ができない。できるのは通常の回復アイテムなどのみ。 --そのため、桐生で闘神の護符は使用不可能。 -もう1人の主人公との戦闘機会がない。 --本編ではシナリオの関係上仕方ないが、究極闘技でも戦うことが出来ない。真島編の亜門丈が真島と桐生の伝説スタイルのモーションを使う程度。 --%%『極』で嫌というほど戦うことができる真島はともかく、%%桐生との戦闘機会がないのは惜しいところである。結果、真島視点で桐生と戦える機会は未だ無い((他では『4』の冴島、『7』の春日などが桐生との戦闘機会を得ているが、プレイヤーが操作する真島では一度たりとも戦えていない。))。 -テレクラ~ 大まかな流れとして電話を取る4択QTE→(シューティング→ルーレット)x3で女の子と出会うミニゲームなのだが、問題が多い。 --シューティング ---右スティックを回転してエネルギーを溜め、離すことで発射するという操作に癖があり、発射してから着弾までラグがあるので的を当てづらい。 ---例外はあるが、正解の的は小さく設定されてちょこまか動くので当てづらい。さらに、正解の的が誤の的に隠れて長時間時間稼ぎされることもあり非常にストレスがたまる。 ---何回かミスをすると相手から一方的に電話を切られる。流石に1回で切られることはないが2回は普通にあり得るので苦手な人にはつらい。 --テンポが悪い ---電話を取る演出などテンポが悪く、ムービースキップ不可。 --サブストーリーに多数組み込まれており、なんと7つも存在する。 ---1回にかける時間が結構長いうえ、相手はランダムで、''同じ女性が重複して出現する''ことも当たり前のようにある。 ---そして苦労してサブストーリーに移行しても、選択肢を失敗すると最初からやり直し。もはや嫌がらせに片足突っ込んでいる。 ---サクラやブ〇に引っかかることも多々あり、ブ〇に引っかかると強制的に体力を減らされる。これもサブストーリーに含まれるのでコンプを目指すなら全部やる必要がある。 ---判別方法が最初のQTEの速度と水着と声の3つしかないのも面倒さに拍車をかける。 -ミニゲーム用のイカサマアイテムが無い --『維新』に続き麻雀やカジノで使えるイカサマアイテムが存在せず、達成目録コンプリートのためには自力で挑む必要がある。 --潤沢な資金があるため根気強くプレイすれば良いとはいうものの、慣れていないプレイヤーにとってはプラチナトロフィーへの大きな壁となる。 -ミニゲーム「キャットファイト」 --キャットファイトは女性同士が戦う闘技場であり賭けを行う。シリーズでは珍しい女性キャラのガチバトルが見られる要素だが、その賭けに問題がある。 ---8人の中から勝つと思われる選手を選ぶのだが、とにかく終わるのが長い。 ---さらに賭けた選手をジャンケン形式で応援が可能で、あいこでも連打演出で勝ったほうが技を出せるのだが連射コントローラーでどれだけ連打しようと負けるときは負けるパチンコ演出のようなものとなっている。 ---ジャンケンに勝っても演出次第でダメージの量が大きく変わり、カットイン背景が青や透明だとロクにダメージが入らない。%%そのあと相手に虹色で逆転されるまでがテンプレである。%% ---そのほか、ファイターには特殊能力が存在するが、その中に一発逆転という厄介な物が存在する- これは、「体力が0になった際に一定確率で強制的に逆転勝利する」というとんでもない代物。相手が使われるとこのせいで優勝が敗北になるというパターンさえある。 ---ファイターの近況の表示からコンディションを見極めるといった要素もあるが、最終的には運ゲーになることが多い。 ---キャットファイトで10回賭けた選手が優勝すると獲得できるトロフィーがあるため、トロフィー取得のためにかなりの根気が必要となる。~ 救済措置?として虹色演出の場合は連打で与えるダメージが上昇し、連射コントローラーを使えば相手をほぼ瀕死~確殺可能で勝率は上がる。本来なら邪道だがこうでもしないとトロフィーが厳しい。 --またファイターの口調も悪いためあまりファイターに好感が沸き辛い。%%これではキャットファイトと言うよりも女子プロレスである。%% #region(「キャットファイト」のプレイ映像 ※エロ注意) #video(https://www.youtube.com/watch?v=owA_kYomSUs) #endregion -街の住人の会話が聞こえる距離で待機していると不審がられ、冷たい言葉と共に移動されることが多い。 --面白いものが多いだけにじっくり聞きにくいのは惜しいところである。 -街で金をばら撒くには完全に立ち止まる必要がある。 --敵はこちらを見つけると走って追ってくるので、タイミングが悪いと金をばら撒いた直後に戦闘となってしまうためばら撒き損になることもある。 -絶倫君・ハブ --真島編に登場する絶倫君・ハブは、街中でもパンツ一枚という今作でも特に見た目が異質なキャラクターであるのだが、知り合ってからは町中の特定ポイントにランダムに出没するようになり、その中の1つにグランド前が含まれている。 --グランド前ではイベントが起こることが多く、タイミングが悪いとシリアスなイベントシーンにハブが映り込み台無しとなる事がある。 ---桐生編で登場する絶倫君・秋本智仁、また桐生編・真島編それぞれの金持ち君2人は服装的にも出没ポイント的にも問題がないため、特にハブが目立つ形になっている。 -究極闘技 --『維新!』で可能だった、失敗した闘技をやり直す項目欄が存在せず、いちいち闘技選択に戻されるためやり直しが面倒。 #region(登場人物の問題。シナリオのネタバレ) 柏木は桐生と戦っても真島の名前を呼ぶ。本編の仕様をそのまま流用しているからだろうか。~ あくまでおまけ要素でありそこまで問題視するほどではないが、本編で戦闘機会のない錦山の場合は桐生の名前を呼ぶようきちんと設定変更されているので気になるといえば気になる点。 #endregion -相変わらずの女尊描写 --上述のキャットファイトという形で女性同士の戦いの描写こそは導入されたが、それ以外は変わらない女尊ぶりである。 --師匠の一人である「タツ姐」は女だてらに借金取りをしており、時には暴力で取り立てるキャラである。 ---修業を進めるとタツ姐の暴力を恨んだ借金をしている男から反撃され、危機的状況を桐生に助けられる。だが、その時に桐生は「どんな時でも女を殴るな」と男に文句を言う。 ---男自体はろくでもないクズのような男であるが、散々暴力を振るってきた女性が、反撃されるのはある意味、因果応報である。 ---男に暴力をしておいて、反撃したら女を殴る悪者扱いであり、「(暴力女だろうが)女だから殴るな」という風にも受け止められ、なんだか納得いかないユーザーもいる。 ---桐生自体、元々「女を殴る趣味は無い」キャラではあるが、この辺りから「如何なる相手でも絶対に女に手は上げない」という点が明確になっていき、後に敵として登場する『7』でも女性キャラに攻撃してこない(=女性キャラで攻める事が攻略の抜け道になる)((同じく敵として登場する冴島と真島も普段は同じ「女を殴る趣味は無い」キャラだが、いざ戦うとなれば容赦せず攻撃してくる。その為、より強いはずの桐生の方が攻略が楽という逆転の現象が起きている。))などの徹底ぶりになってしまった。 ---- **総評 初代の過去を描いた作品だが、全体的に高水準でまとまっており非常に質が高く、バトルやおなじみのサブ要素もぬかりなく仕上がっている。~ また、ボリュームも過去作と比べても満足できる物である。シナリオも原点回帰を謳っており、PS2時代のシリーズを思わせるようなVシネマ路線で評価も上々。''良い意味で原点回帰をしっかり達成している''と言えるだろう。~ 一部魅力的な人物が捨て石のように扱われている点や、一部の人物像の齟齬に対して批判を寄せられ易いのが惜しいところであるが、それを差し引いても本作の完成度は相当に高いと言える。 その完成度の高さから、プレイヤー間で議論はあるものの''シリーズ最高傑作の呼び声も高い。''国内だけでなく海外でも高い評価を得ており、それがきっかけとなり後述の他ハードへの移植へと繋がった。~ 本作以降、今までPSハード中心の発売((当時は『龍が如く1&2 HD for Wii U』がPSハード以外で発売された唯一のシリーズ作品だった。))だった『龍が如く』がXboxやPCでもリリースされるようになったことを考えると、本作はシリーズにおける転換点となった作品と言えるだろう。 ---- **移植 ''Steam版'' -2018年8月2日発売。シリーズ初のPC版。だが、販売ページの記載内容には「欧米で発売された『Yakuza 0』の和訳対応版」と書かれているため、『Yakuza 0』のタイトルで配信されている。4K解像度対応、フレームレートが無制限になった点が主な特徴。ただし、権利上の関係かOP曲は別の曲に差し替えられている((これ以降に出たシリーズ作もWin/One版は「『Yakuza』シリーズの和訳対応版扱い」のため楽曲の差替えが行われている。))。 --配信当初はSteamのレビューでもバグや不具合が多く、特に「ミニゲーム終了後強制終了」「特定のサブイベントでフリーズする」「Windowsのユーザー名が日本語などの2バイト文字だと起動しない・セーブに失敗する」など、かなりの問題が出ていた。 ---その後、公式アップデートが2回ほどあったものの、強制終了やクラッシュする問題は一向に解決しなかった状態が続いたが、2019年3月11日に配信された「Patch3.2」で多数の不具合修正が行われたほか、FOVの調整機能・UIの非表示設定・マルチモニタやウルトラワイドモニタの設定が追加された。 --Steam版ではキーボード入力での操作が可能となっているが、ディスコやゲームセンターのミニゲームなどといったものは入力キーが固定されカスタム出来なくなっている。特にディスコではこの影響が大きく、このためだけにカスタムを変更せざるを得なくなることも。 ''One版'' -2020年2月26日発売。シリーズ初のXboxハード版。こちらもWin版準拠で、単体販売及びサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」のラインナップの1つとなっている。 --また本作のプレイデータがあると、続編にあたる『極』にてご褒美アイテム各種をもらえる連動特典がある。また、日本国内でも購入可能。 ---- **余談 -作中で桐生が発した~ 「''俺は、誓って殺しはやってません。''」~ という台詞がファンの中で大人気となった。略して「''誓殺''(ちかころ)」。 --本来は桐生が拳銃で殺人をしたと疑われた際の弁明の台詞でありその通りの意味でしかないが、『龍が如く』シリーズの仕様上、桐生はヒートアクションや武器の使用などで''普通に考えたら人が死ぬような攻撃を(単なる路上の喧嘩などでも)頻繁に行う''ため、そういった行動にツッコむ意味合いで用いられる。 --なお、公式の設定では''桐生も真島も殺人は犯していない''とのことである。~ このセリフが出る直前にも中ボスをビルから投げ飛ばしているが、それでも殺人は犯していないという設定である。実際、その中ボスはずっと後の章のムービーで普通に生存した状態で登場するので問題はない。 ---ちなみに、返しの台詞として阿波野の「ジタバタすんじゃねえや」がある。なお、本来この2つの台詞に関連性はない((そもそも、阿波野のこの台詞は桐生の「誓殺」以前に出たものである。))。 -Steam版起動時に表示される「ゲームパッド推奨」のお知らせ画面は英語版では「''Real Yakuza Use A Gamepad''(訳:''真のヤクザ''はゲームパッドを使う)」と訳されており、[[より強いヤクザファクト感がある>https://twitter.com/ichiro_ingaoho/status/1355100503055630338?s=61&t=3H6dA8pcQsL-7Mf5gXNugw]]。 --この訳は英語圏でウケたのかミーム化。その後のSteam版龍が如くシリーズでも引き続き使われているどころか『[[維新! 極>龍が如く 維新!#id_7f4b8508]]』では「Real ''Samurai'' Use A Gamepad(真のサムライはゲームパッドを使う)」となっている。 -ソーシャルゲーム『龍が如く ONLINE』では本作の一部のキャラクターが登場しているほか、ストーリー第二部『黄龍放浪記』では本作のその後について触れられている。 --久瀬はその後、獄中で10年過ごした後に出所し、東城会に戻っていたことが判明した。ただし時系列としてはかなり前の話なので、最新ナンバリングタイトルである『7』の時点で久瀬がどうしているかは不明である((どちらも正史と公式から伝えられているが設定は全く異なる。))。 -本作発売から6年が経過した2021年、久瀬役の[[小沢氏のYouTubeチャンネル>https://www.youtube.com/channel/UCTxin65y9cs7FsSRGZrZ0-g]]にて氏による本作のプレイ動画がアップされた。まさかの''久瀬が久瀬を殴るプレイ''である。 --自身の演じた久瀬戦ではノリノリで金○蹴りや金属バットによる殴打を繰り出し、勝利時の感想は「''めっちゃ気持ちよかった''」だった。他にも「''芸者と闘いてぇ''」「(初戦後の久瀬を)''バットで脳天割ればあと4回出てこなくなる''」などの迷言も残している。 ---ちなみに小沢氏曰く、本作をプレイした小学生から久瀬について「''踏んづけてやったー''」「''うざいよね。5回も来る?''」と言われたらしい。子供は恐れを知らない…。 --その後も間を開けつつ久瀬戦を中心に続きがアップされており、変わらず珍プレイ&迷言を披露している。 #region(小沢氏によるプレイ映像) #video(https://www.youtube.com/watch?v=Z-A2SkjB7MA) #endregion -2021年5月に大手ニュースサイト『ねとらぼ調査隊』で行われた「龍が如く歴代シリーズであなたが一番好きなのはどれ?」というアンケートにおいて''本作が1位に選ばれた。''ランキングは[[こちら。>https://nlab.itmedia.co.jp/research/articles/227759/]] -2023年2月に発売された前作『維新!』のリメイク版である『[[龍が如く 維新! 極>龍が如く 維新!#id_7f4b8508]]』には、キャストの一新に伴い本作で堂島組幹部を演じた小沢仁志氏・竹内力氏・中野英雄氏が再び出演したほか、本作で初登場のユキもおりょう役として登場した。 --上述の小沢氏のチャンネルでもそれについて取り上げた動画が上げられている。
*龍が如く0 誓いの場所 【りゅうがごとくぜろ ちかいのばしょ】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|CENTER:&amazon(B00OYMY4S4)&amazon(B00OYMY4MU)| |対応機種|プレイステーション4&br()プレイステーション3&br()Windows(Steam)&br()Xbox One|~| |メディア|【PS4/PS3】BD-ROM 1枚&br【One/Win】ダウンロード専売|~| |発売元|セガ|~| |開発元|セガ(龍が如くスタジオ)&br()【Win】Lab42/SEGA HARDlight|~| |発売日|【PS4/PS3】2015年3月12日&br()【Win】2018年8月2日&br()【One】2020年2月26日|~| |定価|【PS4/PS3】8,190円(税別)&br【Win】3,888円(税込)&br【One】3,850円(税込)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:D(17才以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|PS4&PS3マルチ販売2作目&brバブル時代を舞台にした伝説となる男達の物語&brシリーズ初期の雰囲気に立ち戻った渋い作風&br久々に高評価シナリオだが毎度の粗さも目立つ|~| |>|>|CENTER:''[[龍が如くシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''日本中が狂喜乱舞していた時代。&br;「龍」の伝説は、ここから始まった。''} }} ~ ---- **概要 『[[龍が如く]]』シリーズの9作目。『1』の前日譚であり、シリーズのメインストーリーにおいて最も古い時系列の物語が展開される。~ お馴染みの東京・神室町と大阪・蒼天堀2つの街が舞台だが、バブル期の街を再現しており今までのシリーズとは雰囲気が異なる。~ 主人公は20歳の桐生一馬と24歳の真島吾朗の若かりし頃の2人。桐生は神室町が、真島は蒼天堀が主な舞台となる((ストーリー進行に伴って、別の町に移動することも可能になる。))。 ---- **ストーリー >1988年12月、日本はバブル景気により活気に満ち溢れていた。~ 東城会直系堂島組組員である桐生一馬は恩師である風間組組長・風間新太郎に憧れ押しかけたものの、己の極道としての在り方に迷い、悩む日々が続いていた。~ ある日借金取りの仕事を任され1人の男から無理やり借金を回収する桐生だったが、翌日その男はある場所で死体として発見されてしまう。~ その場所とは手に入れれば莫大な価値を生むと目され、堂島組長及び幹部連中が密かに狙っていた土地、通称「カラの一坪」であった。~ 身に覚えがない桐生は幹部たちに潔白を直訴するものの、密かに進めていた地上げ行為を台無しにしたとして風間もろとも「ケジメ」つけることを迫られる。~ 桐生に残された最後の道。それは自ら組を破門となり、身の潔白を証明するために「カラの一坪」の情報を探ることであった。~ そんな孤立無援状態の桐生に謎の不動産屋「立華不動産」が近づくのであった。~ ~ それと同時期、東城会直系嶋野組の元組員である真島吾朗は、かつて親に背き起こした事件の罰として拷問の果てに破門、近江連合の佐川司の預かりの元で大阪のキャバレーの支配人として働かされていた。~ たぐいまれな経営手腕で「夜の帝王」の異名を轟かせるも、極道として生きられない上に周囲から見張られ蒼天堀から出られないこの生活は、彼にとって生き地獄そのものであった。~ そんなある日、佐川から東城会へと戻るための条件を提示される真島。それは「"マキムラマコト"という人間を殺せ」というものだった。~ しかし、その「マキムラマコト」の正体が盲目のか弱い少女と知り、さらに自分以外の極道からも命を狙われていることが分かり、真島は咄嗟に彼女を守ってしまう。~ 彼女を殺せなかった真島は逆に彼女を助けるために奔走するが、そんな彼に佐川の執念の手が伸びる。~ ~ 後に「堂島の龍」「嶋野の狂犬」東城会の伝説となる2人の男の物語が今始まる…。~ ---- **特徴 -バブル期を再現した世界観 --舞台はバブル景気真っ只中である1988年12月((現実の1988年12月当時は、同年9月に昭和天皇が吐血するなど危篤な状態に陥ったため各界で自粛ムードが漂っていたが、今作の中ではそれは見当たらない。))、その狂喜乱舞していた時代を存分に再現している。 ---ネオン看板や張り紙などは当時を再現しており、街はゴミが散乱するなど従来より遥かにいかがわしい雰囲気を醸し出している。 ---セガらしく現実のバブル期よりもさらにブッ飛んでおり、街に居るチンピラが大金を持っている、1回100万円のランダム自動販売機「ドリームマシン」が存在している、バッティングセンターで1000万超の賞金を受け取ることができるなど、豪快な世界観になっている。 -「桐生一馬」と「真島吾朗」2人の人格が形成される本編 --過去編ということで2人の人格や性格は現在の2人に差後があるが、本編を進めると2人のキャラクター性が形成されていく。 ---桐生は一見、年齢不相応の貫禄と意志の強さを早くも持ち合わせているように見えるが、実際は若さ故の未熟さが随所に見られる。それが如何にして「堂島の龍」と呼ばれるようになったのか、本作ではその過程が彼の成長劇と共に描かれる。 ---特に当初の真島は後の時代とはまるで異なる「''純情さもある真面目な熱血漢的人物''」となっており、多くのファンを驚愕させた。その真島が様々な人物の影響を受けて「狂気を抱えたキャラクター」へと変化してゆく。 //性格変化ぐらいで賛否に置くのは無理があるので特徴に移動。しかも今作は過去編で概ねの過去話に出てくるキャラクターは現在と違う事が多い。 ''コンセプトは「金・女・暴力」'' -金で街を支配しろ --バトルでは敵をダウンさせる、ヒートアクションを出すなどで敵の金が舞い散り自分の金にすることができる。~ また従来のシリーズとは違い経験値の概念がなく、金をつぎ込んで能力を伸ばすシステムになっている。 --今作はバブル期を舞台にしているだけあって、バトルの獲得金額も後述のシノギ収入も桁違いに多い。能力強化には1億以上の大金を要求されるが稼ぐことは充分に可能。 ---一方で回復アイテムや飲食店などの価格はさほど高くない。贅沢に金を使うことができる。 -歓楽街を彩るセクシーな女たち --今作には30人のセクシー女優が出演。イベントをこなすことでモデルとなった女優の映像((レーティングの問題もあるのか、そこまで過激な映像ではない。))を個室ビデオ屋で見ることができる。また、収集要素としてテレカがある。 -暴力渦巻くこの歓楽街を生き延びろ --桐生・真島共にバトルスタイルは3タイプ。それぞれバランス・スピード・パワータイプのスタイルがあり、臨機応変に使い分けることが重要となる。 -また、今回は女優のみならず男優のオーディションも実施しており、上記のコンセプトに応じた「○○君」と言う代表キャラとして登場している。 --金要素代表として出てくるキャラは「金持ち君」で、金持ち君の仲介で桐生編と真島編での金やアイテムの受け渡しが可能になる --女要素代表として出てくるキャラは「絶倫君」で、まだ見ていないイベントの場所を教えてくれる。 --暴力要素代表として出てくるキャラは「カツアゲ君」で、そこらの敵をはるかに超える強さで負けると所持金を全額没収されるが、勝つと没収された分も合わせて大金を得ることができる。 ''シノギ'' -『[[龍が如く5 夢、叶えし者]]』のアナザードラマ、『[[龍が如く 維新!]]』のアナザーライフにあたるミニゲーム主体の物語がこの「シノギ」である。 --桐生編は「神室町 マネーアイランド」で、不動産業を営むことになった桐生は金の力で神室町を牛耳る億万長者「神室町ファイブ・ビリオネア」と対決することになる。優良物件を買い占め神室町を手中に収めろ。 --真島編は「蒼天堀 水商売アイランド」で、キャバクラを経営し、蒼天堀の夜を支配するキャバ支配人「蒼天堀ファイブ・スター」と対決することになる。キャバクラを経営しキャバ嬢を育成して夜の街を支配しろ。 ---桐生編・真島編共にこのシノギで莫大な金を得られ、あっという間に億単位の金を手にできる。 ---シノギを進めると客引きが主人公に挨拶するようになったり、酒に酔うと反応したりする細かい作りこみがある。 ---桐生の場合は自分の支配するエリアにガードマンを配備することができ、実際にそのエリアでエンカウントするとガードマンが加勢してくれて、戦闘後には倒した相手を締めあげてくれるといった演出も光る。 ''バトルシステム'' -前述のとおり桐生・真島共に3種類のバトルスタイルが存在し、それぞれに特色がある。 --桐生はチンピラスタイル・ラッシュスタイル・壊し屋スタイルの3つ。 ---チンピラスタイルは勢いに任せた喧嘩スタイル。殴る・蹴る・掴む・投げるといった様々な動きができる。また、殴られた際にすかさず殴り返す「根性反撃」という行動が可能。従来の基本スタイルと操作感が近い。 ---ラッシュスタイルは素早い攻撃と軽いフットワークを持ち合わせたスタイル。ガード直後はあらゆる攻撃を回避し、また連続攻撃で相手を気絶状態にできる。 ---壊し屋スタイルは武器や敵を怪力で振り回す攻撃が主体のスタイル。近くの武器を自動で拾い、豪快に振り回す。他のスタイルでは持てない重い武器も使える。移動が遅いのが欠点。 --真島は喧嘩師スタイル・スラッガースタイル・ダンサースタイルの3つ。 ---喧嘩師スタイルは様々な動きができるオールマイティなスタイル。能力を上げれば彼の観察眼から敵が隠し持つ武器を見破り奪い取ることもできる。 ---スラッガースタイルは金属バットを主体とした武器持ちスタイル。バットを使った固いガードと重い攻撃が魅力。バットをヌンチャクのように操り周りの敵を攻撃することもできる。ただし壁などに攻撃が当たると弾かれて硬直が発生する。 ---ダンサースタイルはブレイクダンスの動きを取り入れたトリッキーなスタイル。回転しながら動くことでダウンを奪い、更に追い打ちをかけることもできる。 --条件を満たすとスタイル4つ目のスタイルが登場。桐生は「堂島の龍」を、真島は「嶋野の狂犬」を習得可能となり、過去シリーズ彷彿させる戦い方が出来るようになる。 ---「堂島の龍」はチンピラ・ラッシュ・壊し屋のモーションをミックスしており、「嶋野の狂犬」も素早い動き・武器持ち・回転と3つのスタイルの要素を兼ね備えている。『0』を経て過去シリーズの戦い方に至ったと考えることができ、プレイヤーの感慨も深い。 ---このスタイルは全て強化すると最大999までレベルアップが可能となっている。 -師匠 --師匠の数は6人用意されている。 --それぞれサブスト並のキャラと設定である。 ---- **評価点 -原点回帰した重厚なストーリー --シナリオは『[[龍が如く]]』『[[龍が如く2]]』に近いVシネマ的な物語になっている。特にシナリオに関してはシリーズ最高傑作の呼び声もある。 --桐生編では堂島組から追われる身となり、謎の多い立華不動産とともに土地をめぐる大きな争いに巻き込まれていく。 --真島編はヤクザから追われる盲目の若い女性「マキムラマコト」を守ることとなり、物語とともに彼の中でその存在が大きくなっていく。 --「龍」の名を賭けてラスボスと対決する桐生、「狂犬」と化して敵の本部に殴り込む真島と、伝説の幕開けに相応しい終盤の展開も好評。 ---特に真島の最終ステージはインストール曲「Reign」がバックに流れ、熱い演出に仕上がっている。 -章ごとに切り替わる主人公 --物語は全16章+最終章で、1~2章は桐生、3~4章は真島と交互に物語が展開される。~ 『4』『5』のように1人の主人公の物語が終われば最終章まで使用不可能となりストーリーやキャラの使い勝手を忘れてしまうということが少なくなった。 ---また、主人公変更の章の最初には『維新!』でも取り入れられた前回のあらすじもあり、マキムラマコトを演じる沢城みゆき氏がナレーションを務める。 -過去作ならではのキャラクターの絡み --『1』では序盤から敵対してラスボスとなる錦山彰が、今作では完全に桐生にとって無二の兄弟分となっている。彼との絡みはこの2人の絆がいかに強いかが見て取れる。 ---その仲の良さのあまり、彼の未来の姿を思い出して辛くなったシリーズプレイヤーは数知れず。 --風間組若頭であり桐生の良き理解者である柏木修も今作では大活躍。~ 『[[龍が如く3]]』で一躍人気に火をつけた冷麺ネタ((『3』において、桐生が亡き柏木の人柄を訊かれるイベントがあるのだが、「冷静な人だった」という正しい選択肢の他に「冷麺が好きだった」という選択肢があった。さらにその内容が「焼肉屋でのシメは必ず冷麺で、店が冷麺を切らせていると言うと激怒し、若い桐生も材料を買いにパシらされた」というぶっ飛んだものである。))が遂に日の目を見ることになり、初登場時は''冬場である12月に冷麺をすするシーンから始まる''徹底ぶり。 ---また、今回はシリーズで初めて柏木と戦うシーンがある((強いて言えば『維新!』で彼がモデルのキャラと戦った程度。))。旧作ではお目にかかれなかった彼の実力を味わう貴重な機会である。''入力猶予0.2秒のQTE''は語り草。 --他にも、後の東城会三代目会長であり『1』では序盤に殺害されたために出番がほとんどなかった世良勝、シリーズお馴染みのクラブ「セレナ」のママであった麗奈の若い頃などの絡みも必見。 #region(サブイベントでは…) --初代『龍が如く』で登場する田中シンジは暴走族の姿で、『2』から登場する堂島大吾と郷田龍司は''小学生の姿で''出会うこととなり、それぞれ印象深いイベントが用意されている。 #endregion -本作オリジナルキャラクター達の魅力 --桐生を狙う堂島組幹部として小沢仁志氏・竹内力氏・中野英雄氏らVシネマを代表する大物俳優が起用されており、物語をより面白くしている。 --堂島組幹部連中は小沢氏の演じる「久瀬大作」は生粋の武闘派極道、竹内氏の演じる「阿波野大樹」は見た目によらず頭が切れる策略家、中野氏の演じる「渋澤啓司」は2人の兄貴分の下で虎視眈々と下克上を狙うインテリ極道と、それぞれ際立った個性を持つ。 ---それぞれVシネマ出演者の俳優の熱演も相まって、迫力は満点である。久瀬を演じた小沢氏は映像インタビューで「やられるボイスも撮ったがやられる気はない」とスタッフ相手に凄むほど。 ---特に、序盤の堂島組本部での3人が桐生を追及するシーンは迫力以外の何物でもない。基本的にこの3人が集まっている場面はとにかく怖く、親である堂島が霞んで見えるほどである。 ---なお、後に本作をプレイした小沢氏は阿波野と渋澤については「(本人と)似てるよね」と言いつつ、久瀬の顔を見るや否や「''俺怖すぎんだろ''」と語っている。 --真島を飼い殺しにしている「佐川司」を演じるのはこちらもベテラン俳優の鶴見辰吾氏。前述の3人とは違う凄みを持った極道で、真島編の多くで登場する。 ---しかし、飄々とした面を普段表にしつつ突然凄んでみたり、平気で残忍な行動を起こしたりと極道らしい狂気をはらんでいる。 --本作に登場するゲスト俳優は『龍が如く』シリーズで賛否が分かれやすい演技の不満さ、世界観との噛み合わなさは全くなく質が非常に高い。 -時代を反映させたミニゲーム --シリーズ恒例のミニゲームも時代に合わせたものになっている。 ---ゲームセンターでは懐かしのアーケードゲーム『[[アウトラン]]』『[[スペースハリアー]]』を遊べる。条件を満たすとさらに『スーパーハングオン』『[[ファンタジーゾーン]]』が追加される。本作では現役稼働中の最新マシンという扱いであり、時代の流れや技術の進歩を感じさせる。 ---神室町・蒼天堀共に実在するディスコ店『マハラジャ』があり、ダンスを踊ることができる。また条件を満たすと羽根付き扇子で踊るジュリアナスタイルも行う((ジュリアナのブームは本作の数年後ではあるが、今後このスタイルが流行るだろうということで踊れる設定になっている。))。ただし桐生や真島のモーションは『維新!』の日舞の流用のため、実際の踊り方とはやや異なる。 ---第一次ミニ四駆ブームを反映して、ミニ四駆と遊びは同じではあるが名称を変えた「ポケットサーキット」(通称「ポケサー」)が遊べ、独自のカスタマイズを施しライバルと勝負できる。ただ性能の良いパーツを装備すれば勝てるわけではないため、限られたコストで如何にコースに合わせたパーツを選定できるかが鍵となる。 ---受付や実況を担当するポケサーファイターは、シリーズでも唯一と言える「裏社会とは一切関係ない桐生一馬の親友」であり、後の『極』や『6』でも登場するなど、桐生にとって文字通り生涯の友となる。 ---キャバクラ要素は真島編で自身が経営するキャバクラのスタッフとの接客練習のみとなっている。 ---カラオケもカラオケボックスが普及していない時期のため、スナックで歌うことになる。~ 桐生が錦山・柏木と共にバンドを組んだり、真島がローラースケートを履いた某アイドルのようになる演出は見ごたえあり。~ 女性を呼んでの合いの手も健在。桐生はテレクラで知り合った女性と、真島はキャバ嬢の接客練習の一環としてプレイできる。 ---またカジノ・賭場といった従来のギャンブルに加え、バッティングやボウリングにも大金を賭けた賭け要素があったりする。 ---カジノ・賭場は従来とシステムが異なり、プレイごとに木札・チップの引き換えと精算を行う。開始時のチップ・木札の枚数<終了時のチップ・木札の枚数なら差額が所持金に加算され、逆の場合は差し引かれる。そのため景品交換の概念がなく、純粋な金策となっている。 -サブストーリー関連 --物語が88年12月なだけあって、その時期を思わせるネタが豊富。 ---[[当時ハマの英雄も遊んでいたであろう大人気ゲーム>ドラゴンクエストIII そして伝説へ…]]を強奪された小学生のためにゲームを奪い返す、大人気スターのPVを撮影するために襲いかかるゾンビを蹴散らす((ゾンビのモーションは『OTE』準拠。これも一種のシリーズネタと言える。))、怪しい新興宗教にハマった少女を救うために潜り込む、内容を知らない子供のために周囲(女性)の目をかいくぐってビニ本を買いに行くなど、相変わらずクオリティが高く桐生編は60種類・真島は40種類と豊富にある。 ---中でも新興宗教「ムナンチョヘペトナス教」は、モチーフが際ど過ぎるものながら、ムナンチョヘペトナスというマヌケな響きと独特の隠語でシュールすぎるイベントに仕上がっている。後に『極』や『6』にまで登場するほどの人気ストーリーとなった((『7』でも同一宗教と明言されないものの同じモーションを行う雑魚敵が存在する。))。 ---ビニ本はサブストーリークリア後にアイテムとしても入手できるようになり、''読むとヒートゲージが上昇する。'' --「ドルチェ神谷」「荻田」など過去作に出演した人物も出演している。特に当時12歳の堂島大吾や郷田龍司の話は必見。 ---またサブストーリーをクリアすると、サブストーリーに登場した人物がシノギの社員・キャストとして使用可能になる。 //内容がはっきり評価点と難点に分かれているのでそれぞれに分割。 -クリアデータ引き継ぎの仕様 --『5』『維新!』ではできなかったプレミアムアドベンチャーからのクリアデータ作成が復活し、『3』『4』『OTE』に近い仕様に戻った。 --このおかげで、本編はサクサク進めてクリア後にサブストーリーなどのやり込み要素を消化していく遊び方が可能となった。 -『維新!』に引き続きいつでも変更可能な難易度 --難易度は最初からEASY・NORMAL・HARDから選ぶことができ、自分にこの難易度はふさわしくないと思えばいつでも変更できる。 ---本編をクリアするとHARDを越えた最高難易度のLEGENDが登場する。 -体力・ヒートゲージ回復のしやすさ --獲得金額の割に物価は安いため、回復アイテムは極めて買いやすい。持ち運べるアイテムも多いため、カツアゲくんなど強敵との戦いでも余裕をもたせることができる。 --『維新!』とは異なり初期は体力が満タンの場合は食事できないが、CP交換所で「食べ放題」を入手すれば『維新!』同様に飲食店を一度にコンプリートする事が可能。 -爽快感溢れるバトル --「連続スウェイから強烈なコンボを叩き込む」「アーマー状態で突進して路上の武器を回収、その勢いで攻撃してコンボに入る」など、これまではボスが使ってきたような動きを自分の手でできるのは痛快。 --桐生の壊し屋スタイルの評価が高いが、両主人公の3スタイルとも全て強みがあり、強化すればするほど爽快なバトルができる。 --『4』の最終決戦などで見せた金を舞い散らす演出がバブル期という設定から雑魚戦でも発生するようになっており高評価。 -原点回帰の演出 --例えば隠されたスタイルで桐生は「堂島の龍」が、真島は「嶋野の狂犬」が開放されるのだが、演出が初代のパッケージ、BGMなどを使い過去作の繋がりを意識しており、ファンから評価が高い。 --また桐生と真島が出会うシーンでは初代OPテーマを使用しており、往年のファンも楽しめるものになっている。 -エンカウント関連の改善 --『龍が如く』と言えば街のチンピラやヤクザが喧嘩を売ってくる独特のエンカウントだが、それが鬱陶しいという声もシリーズの度に聞かれた。 --今作ではストーリーを進めると路上で金をばらまくことが出来るようになり、敵の目をそらせるだけではなく、周囲の反応を楽しむことができ、エンカウント回避ができる様になった。これにより、街探索が大変便利になった。 ---襲ってくる敵の位置がわかる「エンカウントファインダー」と組み合わせれば、ほぼすべてのエンカウントを回避することが出来る。 --また、『維新!』から登場した「絡まれている人を助ける」という種類のエンカウントがあり、シリーズを通して指摘されてきた「''桐生のような強面に喧嘩を売る奴がいるか''」という声に対して若干の説得力を持つようになった。 ---狭い路地に入るとよく絡まれているので積極的に戦いたい時にもとても便利かつ、お礼としてアイテムが貰えるので序盤にちょっとした回復アイテムが欲しい時などに重宝する。 -やはり高評価のBGM --真島編のチュートリアルバトルで流れる曲はそのシチュエーションも相俟って人気であり、その戦闘限りの曲であることを惜しむ声もある。 --両主人公のスタイルごとに変わるBGMも好評。 --各専用ボス戦BGMも好評であり、特に久瀬戦の「怨魔の契り」や、そのアレンジである「閻魔の誓い」は久瀬のキャラクター性や心情の変化が良く表現されており評価が高い。 ---また真島、桐生両編のラスボス戦BGMは『維新!』のラスボス戦のようにバトルの進行に応じて展開が変化する熱いものとなっている。 --本作の主題歌は『クロヒョウ2』に続き、湘南乃風が担当。OP曲『バブル』は曲名通り正に本作の舞台を歌い上げた楽曲であり、曲も歌詞も本作のイメージにマッチしていると好評。 ---余談だが、このOP曲の公式ミュージックビデオに『龍が如く』シリーズの総監督である名越稔洋氏が出演している。 -充実の究極闘技 --本編では一度しか行けない場所((桐生のアパート前や東城会本部、椿園など。))、もう1人の主人公でしか行けない場所での戦闘が多く収録されており、スタッフの「素材を十分に活かしきろう」という姿勢が窺える。 ---また、極限闘技 其の六では『1』をプレイした人にとっては感動するファンサービスが用意されている。 --本作に限り本編クリア後に一斉開放ではなく、章を進める毎にクリアされていくのも嬉しいところ。 --また、本編ではもう一人の主人公でしか対峙できないボスと極限闘技で戦い、溜飲を下げる事も可能。 #region(シナリオのネタバレあり) 桐生にとっては李・西谷・世良・阿波野・柏木・錦山・老鬼。 真島にとっては尾田・久瀬・渋澤が該当する((ただし、どれも形態変化に伴うQTEはなく闘技場のようにその場でオーラを纏うのみ。))。 #endregion ---- **賛否両論点 -一部のメインストーリーの展開 --全体的にメインストーリーの評価の高い本作ではあるが、粗もある。 #region(桐生編のシナリオ) -展開的に仕方ないと言えるが、桐生編のボス戦はほとんどが久瀬大作との戦いになる。 --一度桐生に倒された久瀬は責任として小指を落とすことになり、以降彼は阿波野・渋澤といった本来弟分である彼らの下に就いてでも桐生に戦いを挑む。 --桐生編で久瀬以外の本筋に関わるボスは立華不動産の尾田とラスボス程度で、久瀬は合計5回も戦うことになる。 --久瀬の執念深さやキャラの立ち方が評価される一方、それ以外のキャラとももっといろいろ戦いたかったという批判もある。 ---また、単純に久瀬の敗北回数そのものを問題視する人も存在するが、久瀬自体が「何度倒れても張り続ける」といったコンセプトのキャラであるため、その点は問題ではないと思われる。 --戦うたびに攻撃方法が変わったり、武器が変わったり、互いに仲間がいる状態で乱戦になったりとシチュエーションは豊富であるため、アクションゲームとしての問題はある程度フォローされていることは断っておく。 --この点については久瀬役の小沢氏も自身の動画の中で(批判という訳ではなくネタ程度に)言及しているほど。 -直前に人から聞いた話でも、また別の人物から新しい情報も何もない同じ内容を語られると桐生が「それは本当か?」「何だと?」などまるで初耳のような振舞いをする。序盤も序盤の「カラの一坪」の一件で既にその兆候が始まり、終盤に至るまで何度か似たようなやり取りがある。 --しかも、そこにさらに第三者がその話で話題になるというムービーシーンが挿入されることもある。こちらは展開的にはおかしな話ではないが、プレイヤー視点からすると何度も同じ話が出てくるので食傷気味となる。 -ある場面で桐生が上半身を銃撃され重傷を負うが、次の章で恒例の上半身裸のスタイルになると傷跡が一切見当たらないという不自然なシーンがある。刺青に傷がついて格好が付かないため、見栄えを優先したのかもしれないが、違和感を感じる人はいると思われる。 -中盤あたりで、高速道路で堂島組とのカーチェイスを行うという初代を彷彿とさせる展開があるが、桐生は何十台もの車両と撃ち合いをして至る所で車両火災を発生させたり、ヘリコプターを撃ち落として高速道路に墜落させたりしてしまう。カラの一坪よりよっぽど酷い損害出してるんだがいいのかこれは…。 -終盤に世良から預かったマキムラマコトだが、後に「兄の死を見届けたことでマコトが放心していてかける言葉が見つからなかった」という理由で神室町が堂島組のお膝元であるにもかかわらず、しばらく距離を置いていたがために錦山と共にマコトを見失うという大失態を犯していたことが真島編のシナリオで語られる。真島編へのつなぎを作るためなのかもしれないが、あまりにもお粗末な内容である。 --しかも、その直後の桐生編では本人自らが「死んだ立華のためにも何としてもマコトを守る必要がある」と強い口調で語っている。やっていることと言っていることが嚙み合っていない。 -ラスボスの渋澤だが、ストーリーの前半では久瀬、阿波野の両名に隠れて余り目立たず、後半になって出番が増えることもあり、桐生との関わりや因縁が薄い。桐生と同じ龍の刺青を背負い、「堂島の龍」を目指していることも最終戦直前に初めて明かされる。 --元々野心は持っており、2人の陰に隠れてチャンスをうかがっていたというフォローはされるものの、単純に終盤にさしかかるまで出番が少ないため、上記の久瀬の方が印象が大きいという意見も多い。 -一方で、三幹部の1人として因縁ある阿波野は桐生との戦闘機会が無い。終盤にそれまではあまり接点が無かった真島と接触して、そのまま退場してしまう。 -物語のラストでは、桐生は堅気に戻ってほしいという風間の考えに背き、ケジメを付けるために堂島組に復帰する。 --しかし、なぜ極道に戻ったのかについてはイマイチはっきりせず不明瞭のまま。また、はっきりしたとしても堂島組を実質壊滅させている桐生がどうして堂島組に戻ろうとしたのか、そして堂島組に戻れたのかは不明。 ---というより、後作との整合性を取るために無理矢理戻らせた感が強い。 #endregion #region(真島編のシナリオ) -佐川を通じてマキムラマコトの殺害を真島に命じたのは、真島の元親父分である嶋野太である。 --彼は最初から真島にはマコトを殺せないと踏んでおり、さらに真島とマコトが命懸けの逃避行の末に恋仲になることまで計算ずくで、真島が自分のもとにマコトを連れてくるように仕向けることが彼の目的だった。 --この展開は嶋野は真島を知り尽くした策士と評価する意見もある一方、佐川や他の人物の行動による誤算でマコトが死んでいたらどうしたんだ、という疑問がある。 -また、嶋野は今回の事件に対する世良からの追求を逃れるために、あろうことか対面中の近江連合本部長をその場で撃ち殺し責任を押し付け、そしてその責任を取らされたのか佐川は近江連合のヒットマンに暗殺されることとなった。 --本部長を殺害しながら佐川だけが粛清されるだけで済むのはおかしいと批判する意見もある。 --一応擁護として『2』で描かれたように近江連合も一枚岩ではなく、反佐川・本部長の勢力と嶋野の間に何かしらの密約があったのでは、という推測ができる。 -さらに、真島は歴代シリーズでは「彼自身に反発して意見をしっかり言える気の強い女」が好みと語って口説いてもきたため、終盤はともかく、序・中盤ではそれとは真逆の印象を受けるマコトに惚れ込む様子に違和感を覚えるユーザーもいる((本作前後で真島の性格が大きく変わっているため、女性の好みも変わったと考えられる可能性はある。また、エンディング前のムービーにおける、チンピラ相手にも臆せず強気に毅然とした態度を見せるマコトの姿をきっかけに好みになったという解釈も可能ではある。))。 --また、『5』で朴と結婚しているという事実があるので、せっかくマコトから身を引いたのに再びカタギの女を裏社会に引きずり込んだということになり、真島が全くマコトを吹っ切れてないのでは…?と邪推できてしまう。 -終盤では老鬼がマコトを銃で撃ち抜いたが、実は生きていたという展開が起こる。これは真島が覚醒するきっかけとなるシーンではあるが、桐生や立花を追い詰めるほどの暗殺者が背を向けている素人を殺し損ねるというのは少々無理があり、ご都合主義として批判される。 --これに関しては渋澤が独断でマコトを生かし、日侠連の居所を掴んで壊滅させる意図があったことは語られているものの、老鬼はあくまで堂島宗兵個人の切り札であり、何故渋澤が老鬼に指示を出せたかは疑問視されている。 --なお、当の堂島本人はマコトの生存を想定外として驚いていたので、堂島の指示ではない様子。何故か久瀬は知っていた(気づいていた)が。 -真島が佐川や西谷から強い影響を受けて豹変した点について描写されているものの、序盤の純情キャラから狂気キャラにする運びは流石に唐突という指摘もある。 --それが顕著なのは最後の桐生と真島が出会うシーンで、真島は突然それまでの雰囲気と全く違う狂気キャラへと豹変する。このシーン以外本編中で2人は顔を合わせていないので、後の2人の関係性を知っていなければ困惑するだけ。 //-ストーリーの質自体への評価は概ね高いものの、そもそもの真島とマコトのラブストーリーという構成に否定意見も出ている。 //真島が恋愛しちゃいけない理由が意味不明 //「一体このキャラクターをどういう方向に持っていきたいのか分からない」「この純情キャラから狂気キャラにする運びは流石に唐突」という指摘が多いのも事実でしょう。 #endregion -不遇なキャラたち --魅力的なキャラが多い一方、出番が少なかったり扱いが悪すぎるキャラも少なからずいる。 #region(ネタバレ注意) -前述の通り佐川は結局殺害されてしまう。 --彼の粘着性、性格などから後の真島に影響を与えた人物だと思われ、ファンから評価されている。 --一方でマコトの恩人「李」を殺害していたり、真島を監禁・暴行していたりなどプレイヤーに敵愾心を煽るような振る舞いをしたため否定的な意見もある。 ---彼との戦闘はなく、他の悪役とは印象が違うためだと思われる。椿屋を別行動したとはいえ単独で突破したことから戦闘力はあると思われるが…。 -主人公桐生の親分である堂島組組長堂島宗平は本作では物凄く扱いが悪く、典型的な悪役ポジション扱い。 --出世欲はあるが世渡りが上手いだけで胆力や漢気に欠ける小物、ひいては下衆扱いなうえ、登場人物から誰一人尊敬されないどころか(本人のいない場所で)侮辱の言を多数放たれている。 --これは物語をシンプルに展開させ、盛り上げるのにも一役買ってはいるうえ、本作だけ見れば大した問題ではない。~ が、シリーズの『1』や『2』において、「晩年(1995年頃)はすっかり堕落していたが、全盛期の堂島組長は主人公桐生のような素晴らしい漢だった」と言う評価がNPCからされており、「東城会きっての大幹部、風間と嶋野を使いこなす大人物」として演出されていた。 //---過去作においても、長年堂島に従ってきた子分達、つまり風間の弟分達が「堂島組長こそ俺達の本当の組長。甘っちょろい風間なんて撃たれて当然の器」等と、本作の真逆の評価をしている。 ---特に指摘されるのが堂島の妻、弥生の存在である。~ 気風が良く武闘派極道相手でも物怖じしない組員からも慕われる人物として描かれる彼女だが、『2』において「他所で女を作ろうと、私はずっと堂島宗兵という男だけを見てきた。それは今でも変わらない」と啖呵を切るシーンが存在する。~ 「彼女にそこまで言わせるのだから、少なくとも極道としては一角の人物だったのだろう」という考えが、『0』以前のプレイヤー間では共有されていた。 --本作の予約特典の『龍が如く Hot-Dog PRESS』においても読者からの投稿に答える形式でユーモアと貫禄を交えた返答をしている記述がある。~ そのため、そうした全盛期の豪胆な姿を期待したプレイヤーからは、本作との落差に落胆する声が上がっている。 ---序盤に登場した際は旧来の大物のイメージで登場していた為、今作での小物扱いはプレイヤーに意表を突く意図で演出されたものであると思われる。 --「『1』でも自身に妻が居ながら自分の女にしようとして由美を誘拐したことがきっかけで、作中で起きる抗争の原因を作ったりしたため、今作での扱いは違和感はない」とする意見や、それに対する「大物で胆力があることと、女関係で品行方正であることは別問題」とする意見が度々衝突しており、賛否両論になっている。 ---特に上記の弥生の台詞があるため、「『0』の堂島の描写では、死んで10年以上経っても弥生が堂島に惚れ続ける理由が意味不明になってしまう」という指摘も多く出ていた。 -尾田は立華不動産社員で立華の右腕であり桐生の上司となるキャラで出番も多いのだが、彼の行動があまりにひどい。 --仕事終わりに一緒に飲む約束をするが途中で阿波野に捕まり拷問を受け、桐生の居場所をあっさり吐いてしまう。立華に桐生は信用できないと言っておきながら桐生を売ったこの行動は批判される。 --彼は元々密入国の中国人で蒼天堀のマフィアとして働いており、多くの女性を誘拐し売り飛ばしていた。そんなときに立華と出会った尾田は彼に心酔し、偶然見たテレビのニュースで立華の生き別れの妹が神室町に居ると分かり、一緒に神室町に行き不動産業を営むことになる。 --だが、その妹とは立華と出会う直前に自分が騙して売り飛ばした女性であり、売り飛ばされた後の過酷な環境のショックで盲目になった少女、つまり現在のマキムラマコトなのであった。その事実が心酔する立華にバレることを恐れた彼は、マコトを事故に見立てて殺害しようとする。 --しかし、渋澤組に追われることとなり失敗。桐生とマコトに全てを話した後に責任を取るために1人渋澤組と戦うために残り渋澤に射殺された。~ だが、実は尾田は渋澤とも繋がっており、立華の潜伏場所までバラして立華の死亡の遠因まで作っていたことが、彼の死後に判明する。 --あまりにクズすぎていっそ清々しいと評価される一方、立華に心酔していたのも嘘だったのか、立華まで裏切ってなにがしたかったのかと疑問の声もある。~ 桐生の上司として一般社会のマナーを指導したり、東城会本部から脱出する際に桐生や立華と見事な連携を見せるなど尾田にはとにかく役割が多く1キャラに要素を詰め込みすぎてキャラがブレてしまっている。~ 劇中で確認できる立華不動産社員が立華と尾田のみであることの悪影響と言える。 --これほどの相手でありながら、まだ立華の部下という面しか見せていなかった序盤に桐生と戦う機会があるだけでマコトとの関係が深い真島とは一度も戦わずに退場してしまう。~ 究極闘技において真島でも叩きのめせるとはいうものの、マコトへの仕打ちを踏まえると不完全燃焼なのも否めない。 -近江連合直参鬼仁会会長の西谷は欲望に忠実な『1』『2』の真島を思わせるキャラっぷりで人気が高い。だが出番はわずか2回のみであり、その濃いキャラにもかかわらず出番の少なさを嘆く者は多い。 --1回目はマコトの居場所を聞くために真島のキャバを貸切にして現れ、さらに真島と戦うためにわざとキャバに警察を呼ぶことで戦う動機を作り、敗北後は警察に連行された。 --2回目はマコトを連れ去った世良の居場所を聞くために留置所に行き、再び戦闘になりその後一緒に潜伏場所に行こうとするが、渋澤に買収された看守に撃たれてしまい、真島を逃がしつつ看守に撃たれ続けるも彼に立ちふさがり出番を終える。一緒に留置所の中にいたはずの組員が姿を見せなかった理由は謎である。 --この最期は銃であれだけ撃たれれば助からないし仕方ないと言われる一方、あのキャラならまたケロッと再登場してもおかしくないのにと惜しむ声もある。備忘録で見られる人物紹介の中では死亡が明言されている。 -桐生の育ての親である風間新太郎だが、今作では彼の担当する賭場が摘発されて刑務所で服役しており不在となっている。 --一応序盤に桐生と錦山が極道に入る前夜の回想として登場するが声は出ず、本格的な登場はラストの桐生との面会シーンのみでセリフも数言のみである。 --また、どのような意図で刑務所に入ることになってしまったのか、桐生と錦山をなぜ風間組ではなく堂島組に入れたのかといったことは憶測でなんとなくわかる程度に留まっており、直接的な描写はない。 --声優は『1』『2』『3』でも声を担当した渡哲也氏である((『3』では風間新太郎の弟である風間譲二の声を担当。))。『維新!』では別の声優が担当していたため、渡氏での風間新太郎の復活はファンを喜ばせた。 --だが、台詞の少なさから渡氏の都合で出番が少ないのではと解釈する人もいて、出番の少なさを嘆かれている。~ 『維新!』及び本作の発売時は渡氏が病気療養のために仕事を減らしていた時期であったため、「渡氏の体調を考えれば仕方ないし声優が変わるよりは良い」という声がある一方、『維新!』のように声優を変えてでも出番を増やしてほしかったという声もある。 -澤村由美 --『1』のヒロインで桐生と錦山の幼馴染であり、シリーズの主要キャラの1人である澤村遥の母親でもある彼女だが、本作での扱いは風間よりも酷くメインストーリーに絡まないどころかサブストーリーにも登場せず、なんと序盤の会話の中で名前が出てくるだけである。 ---一応補足しておくと彼女は当時17歳で短大の入学前であり神室町との縁はまだないため、神室町に登場させるにはやや無理があることは確かである。彼女と神室町との縁ができるのは短大を卒業してホステスとして独立してからである。 -たこ焼き屋のおばちゃん --神室町に屋台を構えており、真島とマコトにサービスをしてくれた。あまり繁盛していないのか次に真島が訪れた際には好きなだけ持っていっていいと言い、真島も「きっとまた食べに来るわ」と礼を述べているのだが、最終章後真島で神室町に行っても会うことは出来ない。~ ムービーもしっかりある心温まるエピソードなだけに、もう一度会って会話したかったという声も。 -女医師 --マキムラマコトの主治医として登場してくる彼女は終盤に出てくるのだが、かなりの美人でスタイルも良い。~ しかし、最終戦前にまで映る割にはストーリーには全く関わって来ず、名前すら明らかにならない。ぽっと出のキャラではもったないので、掘り下げたエピソードが欲しかったというプレイヤーの意見がある。 -上記とは逆に、扱いが良いからこそ違和感がある、矛盾が生じた、というケースもある。 --今作での風間の能力やそれに対する周囲の評価は突出していて、東城会堂島組を実質的に切り回す立場であり、今回の一連の騒動もおおよそ彼の描いた絵図通りにコトが運んでいる。 ---それだけに、「風間がこれほどまで有能なら、何故『1』で錦山が凶変していくのをただ放置していたのか」という疑問が多く出た。 //それを言い出したら有能であろうと無かろうと、1から何も対応しないのはおかしい //0程の有能描写無ければ、「風間なりに対応したが力及ばず」と言う場合も十分あり得るので、1のみの話ならおかしくはない。 --また、今回漢気ある人物として颯爽と登場した世良は、『1』では大した後ろ盾も実力も無い中庸な人物で、だからこそ困窮した末に『1』の黒幕に依存して翻弄された、というキャラクターであった。 ---そのため、「『0』ではこれ程優れた人物だった世良が、風間のバックアップまで受けているにもかかわらず、『1』では黒幕に傾倒せざるを得ない程困窮してあの有様になるのはおかしい」という指摘もある。 //また、世良を超優秀な風間がバックアップしている設定に『0』でなっている分、『1』の人間関係や勢力図がおかしくなっている」等といった意見も挙げられている。 //指摘するほどおかしいとは思えない #endregion -シノギ --真島では協賛店舗、桐生では不動産を提携・購入するのだが、マップに記載されておらず、見つけにくいという指摘がある。ただし、位置が分からないだけで、店舗のリストは最初から用意されているので基本的に漏らすことはない。 ---桐生には店舗購入時のカットインがあるが、真島にはないのも気になる所。もっとも真島の場合はあくまで提携で買収まではしていない。 --桐生編のシノギは一定時間放置することで稼げるタイプなのだが、回転が早く落ち着かない。回収可能になったら即回収しないと何となく損した気分になってしまう。 --真島編ではキャバクラのキャストがサブストーリーの衣装で出てくるので、着替えさせたかったという意見がある。 --桐生と真島で稼げる額が偏っており、桐生編は1回で最大10億ほど稼げるのだが、真島のキャバクラ運営は最大2億程度である。 ---桐生と比べて真島は一回の回収までの時間が短いとはいえ、それでも桐生の方が時間効率は高くなる。桐生の待ち時間の間に真島でキャバクラをやるという運用を想定しているのだろうか。 --なお、桐生より真島の方が強化に掛かるお金は低く設定されている。また、金がかかるのは武器探索くらいで、自身の強化以外の使い道は比較的少ない。 --桐生編で最後に追加されるアドバイザーと、真島編で最後に追加されるキャストの出番が少ない。特にアドバイザーは店舗を育てきると出番が完全にゼロになるため加入が遅いのは痛い。 --しかしシノギ自体は育成・シミュレーションなどの要素がありミニゲームとしても面白くできている。~ また、キャバ嬢のちょっと内気な天然「ユキ」や美人秘書「茉莉奈」などはサブストーリーにも関ってきて、ファンにも人気が高い。ユキは『極2』に再登場した。 --シノギはアナザードラマ(ライフ)と違い、伝説スタイルの解禁に加え、成長に必要なスキルのアンロック解除に必要と成長に直結する要素があるため、旧作と違い嫌ならやるなが通用し辛い。とはいえ、お金を大量に稼げるため無視するのは得策とは言えないが。 --一応、最初から成長可能な範囲内だけで育成したとしてもラスボスを倒せるレベルにはなれる為、そのあたりのバランスは取れている。 -コンプリート要素 --今作のコンプリートは『OTE』の指令や『維新!』の精進目録と同じシステムである「達成目録」で構成される。 --ひとつの飲食店の全メニューを食す、タクシーを一定回数使うなどといったもので、達成するごとにCP(コンプリートポイント)が1ポイントもらえ、神社で様々な特典と交換できる。 ---達成難易度は『維新!』と比べれば現実的なレベルだが、中には「麻雀を一気通貫で和了る」といった慣れない人には難しい項目もある。 --従来のようなコンプリート一覧も存在はしているものの、達成しても特典は無い。 ---特にクリア後の究極闘技はクリアしても得られるのがトロフィーのみなので、コンプする甲斐がないという声が多い。 -カツアゲ君の存在 --カツアゲ君は下手なボスより強く、負けると所持金を全額奪われる危険な敵である。だが、対処法を覚えて狩れるようになったとたんにバランスブレイカーとなる。 ---最初は倒しても数百万円で勝利するごとにライフと所持金が上がり、10回ほど倒すと十数億円で打ち止めとなる。つまり一度倒せば十数億円を安定して奪えるのである。 ---さらに、桐生はCP交換で得られる「ありがとうカツアゲ君」により、カツアゲ君の撃破で得られる金が1.5倍以上となる。 ---この仕様を利用してわざとカツアゲ君に負けて所持金を奪われ、そのあと撃破すれば莫大な金が得られる。所持金は9兆9999億9999万9999円でカンストだが、そこまで稼ぐのも難しくない。 ---そのような仕様をありがたいと言う声も多いが、バランスブレイカーと不満な声もある((ただし、バランスブレイカー的な仕様は開発の想定通りの模様らしく、開発はこれについて裏技と称している。))。 -伝説スタイル --伝説スタイルを解禁するにはシノギを全てクリアした直後。開発曰くシノギのご褒美として入れたことが明かされている。 ---しかし、せっかく2人が覚醒するまでの物語なのだから、本編での龍や狂犬の覚醒シーン後に解禁してほしかったといった声も少なくない。 ---伝説スタイルに目覚める流れに全く脈絡がないのも問題である。他のスタイルは展開はともかく他人の戦い方を見て閃いており違和感は少ないため尚更である。 --また、伝説スタイルは他のスタイルに比べあまり強くない(もしくは癖が強い)。あくまでオマケといった面が強く、特に「嶋野の狂犬」の性能面は期待してはいけない。 --伝説スタイルは一度メニューを開いて中断しないと切り替えることはできないのも不便。 -過去の話なのに旧作の技が一部使える --例えば20数年後の『5』の天啓で会得するはずの「挟撃の極み」は普通に本作で使えてしまう等((習得していたのではなく思い出していた。などと強引に解釈できなくもないが、17年後の『極』でもその技は使えるためやはりそれは無理がある。))。 --ゲーム的な都合と言ってしまえばそれまでだが、こういった矛盾を気にする人には気になるかもしれない。 --流石に「堂島の龍」「嶋野の狂犬」スタイルでは新技は覚えられないようになっている。 -ストーリー内の金銭感覚に比べて、あまりに高すぎる獲得金額 --ストーリー上では若輩ヤクザの桐生や厳しく束縛されている真島では到底手が出せない途方もない大金として「10億」だの「100億」だのといった額が出てくるが、上記の通り本作ではバトルやシノギで稼げる金額は莫大な額であり、ゲーム中の所持金としてそれら以上の額を稼ぐ事はさほど難しくない。~ 特に桐生編のシノギは最後まで進めて稼ぐ体制を完成させると、''数分放置で一回10億円以上を稼ぐ''事も簡単に可能。 --そのため、「カラの一坪が10億?すぐに買えるのでは?」「桐生が1000億とカラの一坪を東城会に持ち帰れば直ぐにでも極道に復帰できそう」「尾田が生瀬店長に叩きつけた600万など倍以上の額を桐生がその場で払える」などの奇妙な点が生じている。 ---一応、カラの一坪については所持者が見つからないので10億出してでも買い取る触れを出している、と言う都合なため整合性は取れているが、それにしたってそこから得られる利益については言い訳のしようがない。 ---100億使って黄金の桐生(真島)像を作ることもできる。100億と言えばあの金額なのだが、自己満足なだけ。 --一種の「バカゲー」的な部分であり、これもゲーム的な都合と言ってしまえばそれまでだが。 --作中ではこれらの点に対して特にフォローはない。「金が大量に入ってきて、ドンドン使えるのは面白いが、以前のような経験値制のほうがストーリーには合ったのではないか」という声もある。 --ちなみに、シノギなどで荒稼ぎしていた件については後の『極』『極2』でもサブストーリーなどで触れられているのである程度は公式設定のようである。 -エンディング --エンディングでは登場人物のその後の『1』について盛大なネタバレが流れる。初回はスキップ不可。 ---旧作からのファンにとっては懐かしさを刺激する良演出ではあるが、新規ユーザーや『1』を未プレイの層にとっては賛否が分かれる。 --また、本作のエンディングで『5』終了時点での桐生が消息不明の設定であったことが明かされた。そのため、当時囁かれていた「桐生は『5』のラストで既に死んでいた」という説が後押しされ、『6』の発表までファンをやきもきさせることになってしまった。 ---- **問題点 -主人公の任意交代不可 --本作は上記の通りストーリーの進行によって「桐生編」「真島編」と自動的に切り替わり、ストーリーの大部分でプレイヤーの任意交代ができない。 --メインストーリー中で任意に桐生と真島が切り替えられるようになるのはストーリーのラストもラスト、それぞれの主人公がラストバトルの舞台にカチコむ最後の準備の場面。それ以外はクリア後のプレミアムアドベンチャーのみとなる。 --本作のシナリオや設定的に仕方ない面もあるが、メインストーリークリアまでに装備製作やサブストーリーをある程度やり込みたいという人にはやや面倒な仕様となっている。 --またストーリーが進むと桐生が蒼天堀に、真島が神室町に行けるようになるが、メインストーリー以外で専用のイベントというのは特に無く少々寂しい。 ---例えば桐生が蒼天堀に行けるようになっても、桐生が龍虎飯店で装備製作出来る様にはならず、サンシャインで客として遊ぶことも出来ない(本作のキャバクラ要素は真島による接客訓練のみ)桐生の蒼天堀用サブストーリーが用意されてるわけでもない。真島の神室町も同様。 ---他にもプレイできるミニゲームにも制限がかけられており、桐生ではカジノや将棋が、真島では%%「極」ではドハマりする%%ポケサーや賭場がプレイできない。 -ギアシステムの難点~ 本作のヒートゲージにはギアシステムというものが導入されており、ヒートゲージの量に応じてギアが1stから3rdまでの3段階まで変動し、高くなるほど攻撃力や攻撃速度が強化される。 --というものの、実際はギア3rdの状態にしなければまともな攻撃速度や攻撃力にならないという、デメリットの方が大きい。いきなりトップギアに持っていく方法もあるが、ストレスを感じるポイントとなっている。 --また、ヒートゲージとの兼ね合いうえ、ヒートアクションは2nd以上でないと使用できないうえ、使用するとギアが下がる。そのため、特に攻撃速度が重要なラッシュスタイルなどは迂闊にヒートアクションを使うことができない。 --ギア制限が掛けられているアクションも多い。基本は高ギアを維持すればいいものの、1stと2ndのみ使用可能なアクションもあり、厄介なことにギアによって性能が変わる攻撃もある。 ---本作のカウンターは大抵ギア3rd固定でピンチの切り返しには使えない。例外はあるものの、その場合は桐生は性能が優秀なのに対し真島は範囲と受付時間ともに使い辛い。 --時間が遅くなることである程度改善されているものの、ボスなど強敵相手だとスタイルの切り替えが難しくリスクがある。 ---また、戦闘時以外にスタイルの切り替えができないのは不便。裏技ではあるが、伝説スタイル習得後はチンピラ(喧嘩師)スタイルにのみ切り替えは可能。 -サブストーリー関連 --数自体は豊富だが、その多くがミニゲーム・シノギ・絆といったもので構成されていて、水増しを感じるものとなっている。また難易度も少し難しく初見でクリアできる人間は少ない。 ---特にポケサーは9種類もある。そういったものをサブストーリーに含まないでほしいという声が多い。 ---しかしそういったミニゲームがサブストーリーに含まれるのは『1』や『2』でもあり、原点回帰という意見もある。また難易度も過去作に比べれは楽である((例えば「2」のゴルフのサブストーリーの難易度は、本来の行えるミニゲームの難易度よりも高いものであった。))。 -本編で出てくるシューティング --『1』でも本編中に挑むことになる高速道路でのガンシューティングが今作にも存在する。カーチェイス中の車から身を乗り出して敵を撃つ。 --相手の動きが遅くなるヒートアイの追加や視点の変更はなくなったために『1』に比べれば幾分難易度が低くなったものの、シューティング初心者には厳しいものとなっている。 --しかも、難易度LEGENDになると難易度は一変。敵の攻撃頻度上昇に加え、被ダメージが大きく増えるのでシューティングに慣れた人でも相当厳しいものとなり、能力強化も反映されないためLEGENDクリアの最大の難所との声も高い。 ---「セーブポイント→細切れにされた大量のムービー→シューティング」という構成となっているため、リトライするたびにムービーをスキップする手間が多く、難しい以上にわずらわしいという意見が多い。 ---さらに、シューティングをクリア後にセーブポイントを挟まずにエスコートバトルも発生する。LEGENDではマコトが3発被弾するとアウトというシビアな設定なので、無対策でクリアは容易ではない。もしゲームオーバーになるとシューティングからやり直しとなる。 ---メインである殴り合い戦闘ですらない、シナリオ中でたった一回しか無いミニゲームでシナリオ進行が止まってしまうというのも微妙な話である。 ---このシューティングの復活は『1』のリスペクトとして嬉しいという声がある一方、またこのいらない要素が復活したのかと不満な声もある。この件は発売直後から頻繁に話題になっており、今後の作品に対するゲーム性の見直しが期待されることとなった。%%結局、『1』のリメイクの『極』でもシューティングはあったのだが。%% -これは今までのシリーズ作にも言えることではあるのだが、店でアイテムを買うときと、敵がアイテムを落としたとき(CP交換で得られる効果の1つ)に、持ち物がいっぱいだと入手できない。~ その他の入手時は、どれをアイテムボックスに送るか選べるのだが。 -難易度LEGENDはクリアデータを使用して最初からプレイすることができない。 --最高難易度は最初からプレイしてくれという気持ちも分かるが、せめてクリア後は引き継げるようにするべきだったはず。 -『維新!』で可能だったどこでもセーブが廃止、毎回電話ボックスに行かないとセーブができない。 -桐生編で武器が制作出来ない --今回武器制作は大阪の龍虎飯店の夫婦に依頼するのだが、真島編のみである。 --桐生は支店が一応あるのだが、武器制作、素材探索などは依頼できず購入、修理のみである。桐生が制作必須の高性能装備を得るには、本店の真島で装備を制作して売り物リストに登録してから、支店の桐生で改めて購入するという手間を掛けないとならない。 ---また、この支店は真島で本店のイベントをある程度進めないと使うことができない。ストーリー優先で進めるとそもそも武具を購入できない事態も起こりうる。 -武具、防具などの装備品の交換ができない。できるのは通常の回復アイテムなどのみ。 --そのため、桐生で闘神の護符は使用不可能。 -もう1人の主人公との戦闘機会がない。 --本編ではシナリオの関係上仕方ないが、究極闘技でも戦うことが出来ない。真島編の亜門丈が真島と桐生の伝説スタイルのモーションを使う程度。 --%%『極』で嫌というほど戦うことができる真島はともかく、%%桐生との戦闘機会がないのは惜しいところである。結果、真島視点で桐生と戦える機会は未だ無い((他では『4』の冴島、『7』の春日などが桐生との戦闘機会を得ているが、プレイヤーが操作する真島では一度たりとも戦えていない。))。 -テレクラ~ 大まかな流れとして電話を取る4択QTE→(シューティング→ルーレット)x3で女の子と出会うミニゲームなのだが、問題が多い。 --シューティング ---右スティックを回転してエネルギーを溜め、離すことで発射するという操作に癖があり、発射してから着弾までラグがあるので的を当てづらい。 ---例外はあるが、正解の的は小さく設定されてちょこまか動くので当てづらい。さらに、正解の的が誤の的に隠れて長時間時間稼ぎされることもあり非常にストレスがたまる。 ---何回かミスをすると相手から一方的に電話を切られる。流石に1回で切られることはないが2回は普通にあり得るので苦手な人にはつらい。 --テンポが悪い ---電話を取る演出などテンポが悪く、ムービースキップ不可。 --サブストーリーに多数組み込まれており、なんと7つも存在する。 ---1回にかける時間が結構長いうえ、相手はランダムで、''同じ女性が重複して出現する''ことも当たり前のようにある。 ---そして苦労してサブストーリーに移行しても、選択肢を失敗すると最初からやり直し。もはや嫌がらせに片足突っ込んでいる。 ---サクラやブ〇に引っかかることも多々あり、ブ〇に引っかかると強制的に体力を減らされる。これもサブストーリーに含まれるのでコンプを目指すなら全部やる必要がある。 ---判別方法が最初のQTEの速度と水着と声の3つしかないのも面倒さに拍車をかける。 -ミニゲーム用のイカサマアイテムが無い --『維新』に続き麻雀やカジノで使えるイカサマアイテムが存在せず、達成目録コンプリートのためには自力で挑む必要がある。 --潤沢な資金があるため根気強くプレイすれば良いとはいうものの、慣れていないプレイヤーにとってはプラチナトロフィーへの大きな壁となる。 -ミニゲーム「キャットファイト」 --キャットファイトは女性同士が戦う闘技場であり賭けを行う。シリーズでは珍しい女性キャラのガチバトルが見られる要素だが、その賭けに問題がある。 ---8人の中から勝つと思われる選手を選ぶのだが、とにかく終わるのが長い。 ---さらに賭けた選手をジャンケン形式で応援が可能で、あいこでも連打演出で勝ったほうが技を出せるのだが連射コントローラーでどれだけ連打しようと負けるときは負けるパチンコ演出のようなものとなっている。 ---ジャンケンに勝っても演出次第でダメージの量が大きく変わり、カットイン背景が青や透明だとロクにダメージが入らない。%%そのあと相手に虹色で逆転されるまでがテンプレである。%% ---そのほか、ファイターには特殊能力が存在するが、その中に一発逆転という厄介な物が存在する- これは、「体力が0になった際に一定確率で強制的に逆転勝利する」というとんでもない代物。相手が使われるとこのせいで優勝が敗北になるというパターンさえある。 ---ファイターの近況の表示からコンディションを見極めるといった要素もあるが、最終的には運ゲーになることが多い。 ---キャットファイトで10回賭けた選手が優勝すると獲得できるトロフィーがあるため、トロフィー取得のためにかなりの根気が必要となる。~ 救済措置?として虹色演出の場合は連打で与えるダメージが上昇し、連射コントローラーを使えば相手をほぼ瀕死~確殺可能で勝率は上がる。本来なら邪道だがこうでもしないとトロフィーが厳しい。 --またファイターの口調も悪いためあまりファイターに好感が沸き辛い。%%これではキャットファイトと言うよりも女子プロレスである。%% #region(「キャットファイト」のプレイ映像 ※エロ注意) #video(https://www.youtube.com/watch?v=owA_kYomSUs) #endregion -街の住人の会話が聞こえる距離で待機していると不審がられ、冷たい言葉と共に移動されることが多い。 --面白いものが多いだけにじっくり聞きにくいのは惜しいところである。 -街で金をばら撒くには完全に立ち止まる必要がある。 --敵はこちらを見つけると走って追ってくるので、タイミングが悪いと金をばら撒いた直後に戦闘となってしまうためばら撒き損になることもある。 -絶倫君・ハブ --真島編に登場する絶倫君・ハブは、街中でもパンツ一枚という今作でも特に見た目が異質なキャラクターであるのだが、知り合ってからは町中の特定ポイントにランダムに出没するようになり、その中の1つにグランド前が含まれている。 --グランド前ではイベントが起こることが多く、タイミングが悪いとシリアスなイベントシーンにハブが映り込み台無しとなる事がある。 ---桐生編で登場する絶倫君・秋本智仁、また桐生編・真島編それぞれの金持ち君2人は服装的にも出没ポイント的にも問題がないため、特にハブが目立つ形になっている。 -究極闘技 --『維新!』で可能だった、失敗した闘技をやり直す項目欄が存在せず、いちいち闘技選択に戻されるためやり直しが面倒。 #region(登場人物の問題。シナリオのネタバレ) 柏木は桐生と戦っても真島の名前を呼ぶ。本編の仕様をそのまま流用しているからだろうか。~ あくまでおまけ要素でありそこまで問題視するほどではないが、本編で戦闘機会のない錦山の場合は桐生の名前を呼ぶようきちんと設定変更されているので気になるといえば気になる点。 #endregion -相変わらずの女尊描写 --上述のキャットファイトという形で女性同士の戦いの描写こそは導入されたが、それ以外は変わらない女尊ぶりである。 --師匠の一人である「タツ姐」は女だてらに借金取りをしており、時には暴力で取り立てるキャラである。 ---修業を進めるとタツ姐の暴力を恨んだ借金をしている男から反撃され、危機的状況を桐生に助けられる。だが、その時に桐生は「どんな時でも女を殴るな」と男に文句を言う。 ---男自体はろくでもないクズのような男であるが、散々暴力を振るってきた女性が、反撃されるのはある意味、因果応報である。 ---男に暴力をしておいて、反撃したら女を殴る悪者扱いであり、「(暴力女だろうが)女だから殴るな」という風にも受け止められ、なんだか納得いかないユーザーもいる。 ---桐生自体、元々「女を殴る趣味は無い」キャラではあるが、この辺りから「如何なる相手でも絶対に女に手は上げない」という点が明確になっための描写である。 //後に敵として登場する『7』でも女性キャラに攻撃してこない(=女性キャラで攻める事が攻略の抜け道になる)((同じく敵として登場する冴島と真島も普段は同じ「女を殴る趣味は無い」キャラだが、いざ戦うとなれば容赦せず攻撃してくる。その為、より強いはずの桐生の方が攻略が楽という逆転の現象が起きている。))などの徹底ぶりになってしまった。 //7の批判は7でやってくれ ---- **総評 初代の過去を描いた作品だが、全体的に高水準でまとまっており非常に質が高く、バトルやおなじみのサブ要素もぬかりなく仕上がっている。~ また、ボリュームも過去作と比べても満足できる物である。シナリオも原点回帰を謳っており、PS2時代のシリーズを思わせるようなVシネマ路線で評価も上々。''良い意味で原点回帰をしっかり達成している''と言えるだろう。~ 一部魅力的な人物が捨て石のように扱われている点や、一部の人物像の齟齬に対して批判を寄せられ易いのが惜しいところであるが、それを差し引いても本作の完成度は相当に高いと言える。 その完成度の高さから、プレイヤー間で議論はあるものの''シリーズ最高傑作の呼び声も高い。''国内だけでなく海外でも高い評価を得ており、それがきっかけとなり後述の他ハードへの移植へと繋がった。~ 本作以降、今までPSハード中心の発売((当時は『龍が如く1&2 HD for Wii U』がPSハード以外で発売された唯一のシリーズ作品だった。))だった『龍が如く』がXboxやPCでもリリースされるようになったことを考えると、本作はシリーズにおける転換点となった作品と言えるだろう。 ---- **移植 ''Steam版'' -2018年8月2日発売。シリーズ初のPC版。だが、販売ページの記載内容には「欧米で発売された『Yakuza 0』の和訳対応版」と書かれているため、『Yakuza 0』のタイトルで配信されている。4K解像度対応、フレームレートが無制限になった点が主な特徴。ただし、権利上の関係かOP曲は別の曲に差し替えられている((これ以降に出たシリーズ作もWin/One版は「『Yakuza』シリーズの和訳対応版扱い」のため楽曲の差替えが行われている。))。 --配信当初はSteamのレビューでもバグや不具合が多く、特に「ミニゲーム終了後強制終了」「特定のサブイベントでフリーズする」「Windowsのユーザー名が日本語などの2バイト文字だと起動しない・セーブに失敗する」など、かなりの問題が出ていた。 ---その後、公式アップデートが2回ほどあったものの、強制終了やクラッシュする問題は一向に解決しなかった状態が続いたが、2019年3月11日に配信された「Patch3.2」で多数の不具合修正が行われたほか、FOVの調整機能・UIの非表示設定・マルチモニタやウルトラワイドモニタの設定が追加された。 --Steam版ではキーボード入力での操作が可能となっているが、ディスコやゲームセンターのミニゲームなどといったものは入力キーが固定されカスタム出来なくなっている。特にディスコではこの影響が大きく、このためだけにカスタムを変更せざるを得なくなることも。 ''One版'' -2020年2月26日発売。シリーズ初のXboxハード版。こちらもWin版準拠で、単体販売及びサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」のラインナップの1つとなっている。 --また本作のプレイデータがあると、続編にあたる『極』にてご褒美アイテム各種をもらえる連動特典がある。また、日本国内でも購入可能。 ---- **余談 -作中で桐生が発した~ 「''俺は、誓って殺しはやってません。''」~ という台詞がファンの中で大人気となった。略して「''誓殺''(ちかころ)」。 --本来は桐生が拳銃で殺人をしたと疑われた際の弁明の台詞でありその通りの意味でしかないが、『龍が如く』シリーズの仕様上、桐生はヒートアクションや武器の使用などで''普通に考えたら人が死ぬような攻撃を(単なる路上の喧嘩などでも)頻繁に行う''ため、そういった行動にツッコむ意味合いで用いられる。 --なお、公式の設定では''桐生も真島も殺人は犯していない''とのことである。~ このセリフが出る直前にも中ボスをビルから投げ飛ばしているが、それでも殺人は犯していないという設定である。実際、その中ボスはずっと後の章のムービーで普通に生存した状態で登場するので問題はない。 ---ちなみに、返しの台詞として阿波野の「ジタバタすんじゃねえや」がある。なお、本来この2つの台詞に関連性はない((そもそも、阿波野のこの台詞は桐生の「誓殺」以前に出たものである。))。 -Steam版起動時に表示される「ゲームパッド推奨」のお知らせ画面は英語版では「''Real Yakuza Use A Gamepad''(訳:''真のヤクザ''はゲームパッドを使う)」と訳されており、[[より強いヤクザファクト感がある>https://twitter.com/ichiro_ingaoho/status/1355100503055630338?s=61&t=3H6dA8pcQsL-7Mf5gXNugw]]。 --この訳は英語圏でウケたのかミーム化。その後のSteam版龍が如くシリーズでも引き続き使われているどころか『[[維新! 極>龍が如く 維新!#id_7f4b8508]]』では「Real ''Samurai'' Use A Gamepad(真のサムライはゲームパッドを使う)」となっている。 -ソーシャルゲーム『龍が如く ONLINE』では本作の一部のキャラクターが登場しているほか、ストーリー第二部『黄龍放浪記』では本作のその後について触れられている。 --久瀬はその後、獄中で10年過ごした後に出所し、東城会に戻っていたことが判明した。ただし時系列としてはかなり前の話なので、最新ナンバリングタイトルである『7』の時点で久瀬がどうしているかは不明である((どちらも正史と公式から伝えられているが設定は全く異なる。))。 -本作発売から6年が経過した2021年、久瀬役の[[小沢氏のYouTubeチャンネル>https://www.youtube.com/channel/UCTxin65y9cs7FsSRGZrZ0-g]]にて氏による本作のプレイ動画がアップされた。まさかの''久瀬が久瀬を殴るプレイ''である。 --自身の演じた久瀬戦ではノリノリで金○蹴りや金属バットによる殴打を繰り出し、勝利時の感想は「''めっちゃ気持ちよかった''」だった。他にも「''芸者と闘いてぇ''」「(初戦後の久瀬を)''バットで脳天割ればあと4回出てこなくなる''」などの迷言も残している。 ---ちなみに小沢氏曰く、本作をプレイした小学生から久瀬について「''踏んづけてやったー''」「''うざいよね。5回も来る?''」と言われたらしい。子供は恐れを知らない…。 --その後も間を開けつつ久瀬戦を中心に続きがアップされており、変わらず珍プレイ&迷言を披露している。 #region(小沢氏によるプレイ映像) #video(https://www.youtube.com/watch?v=Z-A2SkjB7MA) #endregion -2021年5月に大手ニュースサイト『ねとらぼ調査隊』で行われた「龍が如く歴代シリーズであなたが一番好きなのはどれ?」というアンケートにおいて''本作が1位に選ばれた。''ランキングは[[こちら。>https://nlab.itmedia.co.jp/research/articles/227759/]] -2023年2月に発売された前作『維新!』のリメイク版である『[[龍が如く 維新! 極>龍が如く 維新!#id_7f4b8508]]』には、キャストの一新に伴い本作で堂島組幹部を演じた小沢仁志氏・竹内力氏・中野英雄氏が再び出演したほか、本作で初登場のユキもおりょう役として登場した。 --上述の小沢氏のチャンネルでもそれについて取り上げた動画が上げられている。

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