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*アステリクス 【あすてりくす】 |ジャンル|ベルトアクション|#image(image.jpg,height=160)| |対応機種|アーケード|~| |発売・開発元|コナミ|~| |稼動開始日|1992年|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 バンドデシネ(フランス漫画)の『アステリックス』を原作とした、1~2人までプレイ可能なベルトスクロールアクションゲーム。ただし本作の題名に「ッ」は入らない。 『アステリックス』とは、1959年に故ルネ・ゴシニ氏と故・アルベール・ユデルゾ氏によって生み出されたフランスの漫画。~ 日本やアメリカでは無名だがヨーロッパではほとんどの人が知っている超有名な漫画で、どれほど有名かというとアニメや映画になったのは勿論の事、フランスに''アステリックス・パーク''なるテーマパークが存在するほどである。((コミック自体はゴシニ氏の没後もユデルゾ氏が執筆を続けていたものの高齢を理由に2011年に引退。2013年からはシナリオ担当のジャン=イヴ・フェリ氏と美術担当のディディエ・コンラッド氏を中心としたチームが執筆を続けている。尚、作品の権利は2009年にユデルゾ氏がフランスの出版社であるアシェットに権利を売却したことで、現在は同社が保有している。) ---- **特徴 -初めに以下のいずれかから操作するキャラクターを選ぶ。 --アステリックス…原作漫画の主人公で、小柄で賢い騎士。 --オベリックス…アステリックスの親友で、怪力男の石工。 -キャラクターを選んだら1人もしくは2人で、ローマ帝国に立ち向かうという原作同様の分かりやすい筋書きである。 -操作はレバー(8方向移動)と2ボタン(攻撃、ジャンプ)のオーソドックスなタイプ。 --攻撃ボタンの長押しにより強力な溜め攻撃もできるが、溜め中は一切攻撃が出来ないので要注意。 ---- **評価点 -原作愛 --クレジット投入時の「ユ~フ~♪」やキャラを選択した時の「アステリ~ックス!」など、2人のセリフは原作アニメの原語版のものが頻繁に使われており演出面で非常に力が入っている。 ---またBGMも原作のそれ同様に聴いててテンションの上がる良曲だらけである。 --グラフィックは原作の世界観を再現した綺麗なもので、それに加え多彩なアニメーションは原作がギャグ漫画としての一面もある事も相まって、見て楽しい触って楽しい仕上がりとなっている。 --登場キャラクターのセレクションがツボを突いている。村長のアブララクーシックスやドルイドのゲタフィックスなどの有名どころのみならず、オベリックスの飼い犬ドグマティックス((ちなみにドグマティックス(Dogmatix)は英語版での名前。フランス語版ではイデフィクス(Idefix)。))なども登場している。 --画面上部に表示される2人の顔アイコンが、通常では笑顔でダメージを受けると痛がり、相方の1人プレイで未参加ならスヤスヤ眠ったりと状態によって変わったりと、細かい所の演出も良く出来ている。 -ゲーム性 --攻撃のパターンが多彩で、敵兵士をただキックしたりするのみならず指でクルクル回したり地面に叩きつけたりビンタをしたりと、原作アニメさながらの軽快さが笑いを誘う。 --ステージの地形やバリエーションが多彩で、しかもそのいずれもがエジプトや海、山岳地帯や闘技場など雰囲気が全て違う。原作同様の「冒険している」という気持ちになれる。 ---また、転がってくる岩や海を漂う小舟から小舟、さらには乗ると割れて落ちる脆い床や高速で走るトロッコ等、原作漫画のような遊び心に富んだ仕掛けも多い。 --ステージにはアイテムがかなり多く置いてあり、ライフ回復の食べ物や攻撃に使うツタのみならず、原作に登場するドルイド僧であるゲタフィックスが持つ魔法の飲み物もある。そして、それを飲むとなんと''無敵になって勝手に走り回り触れたザコを全て吹き飛ばせてしまう''という、原作愛と救済措置を両立させた変わり種の要素があり特異のゲーム性が生まれている。 --ゲームの難易度は最初は低く後の方になるにつれて高くなるという、丁度良いバランスである。故に、初心者から上級者までどのプレイヤー層にも受け入れられる懐の広さを感じられる。 ---- **問題点 -同時プレー --本作も例によって複数人での協力プレーが用意されているが、最大プレイヤー数が2人まで。 ---4人プレー可能な作品が多かった同期のコナミ製ベルトアクションの基準から見ると、複数プレー時のにぎやかさに少々欠ける節がある。 -雑魚戦について --本作の敵側の体力ゲージはボスのみに適用されている反面、雑魚戦では体力ゲージが存在しない関係で視認性に欠ける。 --もっとも、コナミ製ベルトアクションは処女作の『[[クライムファイターズ]]』の頃から「雑魚敵に体力ゲージを設定せずカラーの変化で体力の残りを表示させる」傾向が続いていて、ボス及び雑魚共に体力ゲージを設ける作品は少数であった。 ---- **総評 『[[ミュータントタートルズ>T.M.N.T. タートルズインタイム]]』や『[[ザ・シンプソンズ]]』、『[[バッキーオヘア>バッキーオヘア (FC)]]』などの海外アニメを題材としたアクションゲームに定評のあるコナミ。~ 本作はそんなコナミによって生み出された、原作愛とゲーム性のバランスがよく練られた良作アクションといえるだろう。 日本国内では超マイナーだが、アステリックスの故郷フランスでは原作の知名度も相まって今なお多くの人々に愛され稼働している。 ---- **余談 -''本作の置いてあるゲームセンターはほとんど日本国内には存在せず、プレイが困難''。 --そもそも原作自体が日本ではマイナーな上、極めて出回りが悪い。そして家庭用移植は一切行われていない。 --見かけたら絶対遊ぶべきである。 ---前述のアステリックスパークでは今なお稼働しているらしい。 -尚、本作以外にもアステリックスは欧州地域で何度もビデオゲーム化されており、2020年にも新作が発売された。
*アステリクス 【あすてりくす】 |ジャンル|ベルトアクション|#image(image.jpg,height=160)| |対応機種|アーケード|~| |発売・開発元|コナミ|~| |稼動開始日|1992年|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 バンドデシネ(フランス漫画)の『アステリックス』を原作とした、1~2人までプレイ可能なベルトスクロールアクションゲーム。ただし本作の題名に「ッ」は入らない。 //アステリックについての説明が長すぎるので項目として分割。また死んだからと言って故人表記の追加は不要です。 **『アステリックス』とは シナリオ担当のルネ・ゴシニ氏と作画担当のアルベール・ユデルゾ氏によって1959年に発表されたフランスの漫画。~ フランス生まれのコミックとしてはとんでもなく有名な作品で、アニメや映画になったのは勿論の事、フランスに''アステリックス・パーク''というテーマパークまで存在する。~ 一方で日本やアメリカでの知名度は低く、日本作品はもちろんアメリカの作品に触れる人でも本作の事は知らない人も多い。~ 1977年にゴシニ氏が亡くなった後もユデルゾ氏が執筆を続けていたものの高齢を理由に2011年に引退。~ 2013年からはシナリオ担当のジャン=イヴ・フェリ氏と美術担当のディディエ・コンラッド氏を中心としたチームが執筆を続けている。~ 尚、作品の権利は2009年にユデルゾ氏がフランスの出版社であるアシェットに権利を売却したことで、現在は同社が保有している。 ---- **特徴 -初めに以下のいずれかから操作するキャラクターを選ぶ。 --アステリックス…原作漫画の主人公で、小柄で賢い騎士。 --オベリックス…アステリックスの親友で、怪力男の石工。 -キャラクターを選んだら1人もしくは2人で、ローマ帝国に立ち向かうという原作同様の分かりやすい筋書きである。 -操作はレバー(8方向移動)と2ボタン(攻撃、ジャンプ)のオーソドックスなタイプ。 --攻撃ボタンの長押しにより強力な溜め攻撃もできるが、溜め中は一切攻撃が出来ないので要注意。 ---- **評価点 -原作愛 --クレジット投入時の「ユ~フ~♪」やキャラを選択した時の「アステリ~ックス!」など、2人のセリフは原作アニメの原語版のものが頻繁に使われており演出面で非常に力が入っている。 ---またBGMも原作のそれ同様に聴いててテンションの上がる良曲だらけである。 --グラフィックは原作の世界観を再現した綺麗なもので、それに加え多彩なアニメーションは原作がギャグ漫画としての一面もある事も相まって、見て楽しい触って楽しい仕上がりとなっている。 --登場キャラクターのセレクションがツボを突いている。村長のアブララクーシックスやドルイドのゲタフィックスなどの有名どころのみならず、オベリックスの飼い犬ドグマティックス((ちなみにドグマティックス(Dogmatix)は英語版での名前。フランス語版ではイデフィクス(Idefix)。))なども登場している。 --画面上部に表示される2人の顔アイコンが、通常では笑顔でダメージを受けると痛がり、相方の1人プレイで未参加ならスヤスヤ眠ったりと状態によって変わったりと、細かい所の演出も良く出来ている。 -ゲーム性 --攻撃のパターンが多彩で、敵兵士をただキックしたりするのみならず指でクルクル回したり地面に叩きつけたりビンタをしたりと、原作アニメさながらの軽快さが笑いを誘う。 --ステージの地形やバリエーションが多彩で、しかもそのいずれもがエジプトや海、山岳地帯や闘技場など雰囲気が全て違う。原作同様の「冒険している」という気持ちになれる。 ---また、転がってくる岩や海を漂う小舟から小舟、さらには乗ると割れて落ちる脆い床や高速で走るトロッコ等、原作漫画のような遊び心に富んだ仕掛けも多い。 --ステージにはアイテムがかなり多く置いてあり、ライフ回復の食べ物や攻撃に使うツタのみならず、原作に登場するドルイド僧であるゲタフィックスが持つ魔法の飲み物もある。そして、それを飲むとなんと''無敵になって勝手に走り回り触れたザコを全て吹き飛ばせてしまう''という、原作愛と救済措置を両立させた変わり種の要素があり特異のゲーム性が生まれている。 --ゲームの難易度は最初は低く後の方になるにつれて高くなるという、丁度良いバランスである。故に、初心者から上級者までどのプレイヤー層にも受け入れられる懐の広さを感じられる。 ---- **問題点 -同時プレー --本作も例によって複数人での協力プレーが用意されているが、最大プレイヤー数が2人まで。 ---4人プレー可能な作品が多かった同期のコナミ製ベルトアクションの基準から見ると、複数プレー時のにぎやかさに少々欠ける節がある。 -雑魚戦について --本作の敵側の体力ゲージはボスのみに適用されている反面、雑魚戦では体力ゲージが存在しない関係で視認性に欠ける。 --もっとも、コナミ製ベルトアクションは処女作の『[[クライムファイターズ]]』の頃から「雑魚敵に体力ゲージを設定せずカラーの変化で体力の残りを表示させる」傾向が続いていて、ボス及び雑魚共に体力ゲージを設ける作品は少数であった。 ---- **総評 『[[ミュータントタートルズ>T.M.N.T. タートルズインタイム]]』や『[[ザ・シンプソンズ]]』、『[[バッキーオヘア>バッキーオヘア (FC)]]』などの海外アニメを題材としたアクションゲームに定評のあるコナミ。~ 本作はそんなコナミによって生み出された、原作愛とゲーム性のバランスがよく練られた良作アクションといえるだろう。 日本国内では超マイナーだが、アステリックスの故郷フランスでは原作の知名度も相まって今なお多くの人々に愛され稼働している。 ---- **余談 -''本作の置いてあるゲームセンターはほとんど日本国内には存在せず、プレイが困難''。 --そもそも原作自体が日本ではマイナーな上、極めて出回りが悪い。そして家庭用移植は一切行われていない。ゲーセンで見かけたらラッキーである。 //流石に「絶対遊ぶべき」は書いた人の主観が強すぎる ---前述のアステリックスパークでは今なお稼働しているらしい。 -尚、本作以外にもアステリックスは欧州地域で何度もビデオゲーム化されており、2020年にも新作が発売された。

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