「シャイニング・レゾナンス」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

シャイニング・レゾナンス」(2023/03/15 (水) 08:57:02) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

#contents() ---- *シャイニング・レゾナンス 【しゃいにんぐ・れぞなんす】 |ジャンル|竜と奏でるRPG|#amazon(B00KPQ66MA)| |対応機種|プレイステーション3|~| |発売元|セガ|~| |開発元|メディア・ビジョン|~| |発売日|2014年12月11日|~| |定価|通常版・DL版:8,222円&br;数量限定版:16,800円|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:C (15歳以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|システム面の飛躍的な向上&br;戦闘システムは高評価&br;Tony絵の再現度の高いグラフィック&brわかりやすさと安心感重視の作風|~| |>|>|CENTER:''[[シャイニングシリーズ]]''| //本記事の判定が初稿(2015/03/11 (水) 00:02:15)の良作から無断で変更されたようです。変更したければ判定変更議論依頼へどうぞ。 ---- ~ #center(){{ &big(){''少女の歌が響くとき、心の中の『竜』が目覚める。''} }} ~ ---- **概要 『シャイニング・ティアーズ』から続く、Tonyがキャラデザを勤めるシャイニング6作目。~ これまでの世界観を一新。ドラゴンの魂を宿している主人公「ユーマ」を据えた物語が描かれる。~ 主題歌は早見沙織と瀬戸麻沙美の「虹の旋律」。~ 数量限定版にはキリカの1/7スケールのフィギュアと水着コスチュームが付属した。((過去作の評価の影響で、一時期は「フィギュアが本命、ゲームはおまけ」などと揶揄されたりもした)) ---- **世界観 > いにしえの大陸に、「アルフヘイム」と呼ばれる神の地が存在する。~ ~ かつて、この世界で栄華を誇った竜たちが滅びてから、長く時は流れた。~ 竜の魂は結晶化して、世界に散らばっていた。~ ~ しかし、あるときドラゴンの生存が確認される。彼の名は「煌竜イルバーン」。~ 失われた竜の力を求めて、帝国軍や教会勢力、~ そして竜に仇なす者「ドラゴンスレイヤー」が動き始める。~ ~ 彼らの手からドラゴンを救ったのは、ひとりの「少女」だった。~ やがて「竜の奏者」と呼ばれる戦士たちがドラゴンのもとに集う。~ ドラゴンの脳裏に、幼いころ傷ついた自分を助けてくれた「少女」の記憶が蘇る。~ それは、運命の再会だった。~ ~ ドラゴンと少女を巡る、美しくも切ない物語が奏でられる。~ (公式サイトより抜粋) ---- **ゲームシステム ''戦闘システム「D-TUNEバトル」'' -本作は、4人パーティのうち1人を操作キャラクターとして自在に操作し、残り3人をAIに任せて戦うリアルタイムアクションバトルが特徴。~ コンボ攻撃を基本とし、キャラクターごとの個性的な特殊攻撃や必殺技、魔法を駆使して戦う、アクション性の高いバトルが堪能できる。~ UI的には『[[テイルズ オブ ヴェスペリア]]』『[[スターオーシャン4>スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-]]』等に近い。 -シンボルエンカウント制を採用し、フィールドからシンボルに触れてシームレスにバトルがスタートする。 -○ボタンでアタック。複数回押すことでキャラクターごとに特徴的なコンボ攻撃が発生する。~ アタックには操作キャラクターの周囲の緑のゲージで表示されているAPを消費する。APは自然回復する。 -△ボタンでブレイクアタック。キャラクターごとに決められた特殊攻撃を行う。~ 敵に当て続けることで一時的に行動不能して防御を下げる「ブレイク」状態にもっていくことができる。 -L1ボタン+○△□×のどれかでフォース技が発動する。~ フォース技はMPを消費して強力な攻撃や魔法、特殊行動を行う。~ 消費したMPはアタックを当てることで回復する。 -×ボタンで回避行動を行うができ、攻撃後の硬直をキャンセルできる。 ''コンダクト、ソロ・コンダクト'' -戦闘中は操作キャラクターを一人指定し、操作キャラクター以外の仲間は自動で攻撃や援護をしてくれる。~ 「攻撃を優先」「回復を優先」など、敵に合わせた作戦を指示することで、仲間達が効率的に戦ってくれる。 --「コンダクト」仲間全員に出す全体的な作戦。仲間の持ち味に任せて自由に戦うことを指示することもできる。 --「ソロ・コンダクト」ピンポイントで回復して欲しいときや同じ敵を攻撃して欲しいときなどに出す指示に、仲間が応える。 ''聖印歌、B.A.N.Dパフォーマンス'' -聖印歌は「B.A.N.D」で発動することのできる様々な効果を持つ特殊コマンド。~ キリカをセンターにすると「聖印歌」を唄い、歌に合わせて「ドレスアップ」として多彩なコスチュームに変身する。~ 「聖印の歌巫女」として成熟するにつれ、キリカの歌は更に多彩なものとなる。 --またキリカほど衣装のバリエーションはないが、ソニアもセンターにする事でドレスアップする。 -B.A.N.Dを発動するには、画面左に表示されるBPMゲージを貯める必要がある。~ BPMゲージはアタックやブレイクアタックなどの攻撃を当てるたびに溜まっていき、最大3本まで貯めることが可能。 -バトルメンバーの中から、「B.A.N.D」の中心となる「センター」を選べる。~ 選んだ歌・センターにしたキャラクターによって効果や演出が変わり、~ 味方全体への支援効果・敵全体への弱体化効果など強力なものが発動できる。 --なお竜刃器を持たないユーマ、ジーナスもセンターにする事が可能。((ストーリー前半のソニアのみB.A.N.D自体に参加できない)) ''竜装変化'' -ストーリーが進むと、バトル中にL1を押しながらR1でユーマがドラゴンに変身できるようになる。~ ドラゴン中はAPの制限がなく行動でき、威力の高い攻撃を連発できるようになり、~ 味方キャラクターのフォースのMP消費軽減効果もあり非常に強力である。~ 反面、ドラゴンに変身しているときは「暴走」の可能性があり、そこを注意して戦わなければならない。~ 暴走するとドラゴンは操作不能となり、敵味方問わず攻撃を行うようになってしまう。 --現在MPが低いほど暴走確率が上がる。MPが0になると必ず暴走する。~ 「B.A.N.D」を発動すれば強制的に暴走が解除される((これを行うことで取れるトロフィーがある。))。 -ドラゴンに変身している時にL1を押しながらR1でドラゴン状態を解除することができる。MPがある限り何度でも変身可能。 ''竜刃器'' -竜刃器とはそれぞれのキャラクターの持つ武器のこと。何かしらの楽器と武器が融合したような物で、演奏と戦闘の両方で用いられる。~ 例えばソニアが手にする竜刃器はバイオリン型の片手剣&盾であり、デザイン面でもよく練られている。 --チューニング ---拠点にあるライルの調律工房ではこの竜刃器のチューニングを行うことができ、~ チューニングを変更すると武器の性能を大きく変化させることができる。~ チューニングには、打撃を重視したものや、魔力を重視したもの、最大MPがアップする効果や、炎や氷の属性を付与するものなど様々なものがある。 --スキルピース ---使っているチューニングにあるスキルスロットにスキルピースをはめることで強化ができる。~ 「スキルピース」をセットできる空きスロットは、どのチューニングをしたかによって数が異なる。~ スキルピースはいつでも変更可能。 --なおユーマ、ジーナス、ストーリー前半のソニアの武器は竜刃器ではないが、システム上の違いは特に存在しない。 ''パーソナリティ'' -各キャラクターの個性や特徴を表したもの。~ シナリオの進行や、仲間たちとイベントで交流して仲を深めることで「パーソナリティ」が増えていく。 ''キズナダイアグラム'' -パーソナリティによって生まれる仲間同士の「キズナ」を視覚化したもの。~ キズナダイアグラム上において、隣接するキャラクターそれぞれに関係性のあるパーソナリティをセットすることで、~ その二人の間に様々な効果を持つ「キズナ」が生まれる。~ キズナダイアグラムの設定画面では、キャラクターの位置を自由に変更できる。 --例えば、主人公とヒロインを恋仲にすることで、それによる支援効果が戦闘中に発生するようになる。 ''共鳴'' -バトル中、仲間キャラクターとの間にたまに「共鳴」が発生する。~ 共鳴が発生したキャラクター二人の間の「キズナ」の内容によって支援行動をしてくれる。 --例えば、フレンド系の「キズナ」の場合はバフ主体の「共鳴」が発生し、ライバル系の「キズナ」の場合は攻撃主体の「共鳴」が発生する。 ''フィールドチャット'' -フィールドでは、キャラクターとの「フィールドチャット」として画面左下に会話が発生することがある。~ 何気ない雑談から冒険のアドバイスまで、仲間同士の交流を楽しむことができる。 --内容によってはL1ボタンやR1ボタン返答できる場合もある。 ''ナイトイベント'' -仲間キャラクターに街中やキャンプで話しかけて「見つめる」を行うと、ナイトイベントの約束を取り付けることができる。~ 思わしくない反応が返ってきてしまうことがあるが、一定回数ユーマと共に戦闘に出陣し勝利することで、「見つめる」をした時に月のマークが表示されて成功だ。 --約束を取り付けた状態でうみねこ亭で休むか、キャンプで休むとナイトイベントが発生する。~ 約束できるのは同時に1人まで。後から他のキャラクターと約束した場合はそちらが優先される。 ''デートイベント'' -前述のナイトイベントを何度か行うと、そのキャラクターからデートに誘われることがある。~ デートに誘われたキャラクターは街中でハートマークを出した状態になり、「見つめる」をするとデートイベントが発生する。 --追加エンディングがあり、ナイトイベント、デートイベントを繰り返してラスボスの前に「見つめる」をすると、エンディングの最後にそのキャラクターの追加エンディングを見ることができる。 ''魔導書グリモアールの迷宮'' -ランダムダンジョンを生成してその内部を探索できる本作のやりこみ要素。~ ストーリーが進むと、中心街のアルフリーデに話しかけることで遊べるようになる。 -ダンジョンごとに様々な特性があり、出現しやすいモンスターの属性、入手しやすいアイテムの種類などが決まっている。~ ダンジョンの最奥で待ち受ける「歪みし者」を倒すことが目的となる。 -ゲーム中様々な条件で入手できる「シジル」をグリモアールにセットすることで、~ 探索するランダムダンジョン内部の難易度や、出現するモンスターを変更するといったことができる。~ シジルによってどのような変化を起こすのかがある程度決まっており、シジルの組み合わせによっては最奥で待ち受ける「歪みし者」が変化したりもする。 -それぞれのダンジョンはDLCとして配信されている。 ----- **評価点 -全体的にシステム、戦闘、グラフィック等に著しい進化を遂げている。 -戦闘システムは評価される出来に。 --おそらく本作で最も評価された点がここである。 --アクション性は中々高く、慣れると爽快にコンボすることもできるようになれる。 --戦闘中のアクションも華麗でスタイリッシュな動きになっている。 --戦闘中のアイテム使用はメニュー画面となるので、アイテム使用後に硬直があるといったことはない。同社の『[[龍が如く]]』のような方式に近い。 --主人公の動きが基本的な動きであり、操作こそ同じでもキャラクターごとに要求される動きは大きく異なる。~ それでいて、それぞれのキャラには他にない強みがあるので、やり込んでいくと確かな手ごたえを得ることができ、満足感がある。 --一度に戦闘に参加できるメンバーは4人までだが、本作では主人公のユーマも戦闘メンバーから外せる。~ これにより、パーティ編成の自由度はシリーズ中でも高い部類に入る。 --立ち回りを意識してちゃんと動くリアルタイム戦闘としての面白さはしっかりとある。 --カメラワークは完璧とは言い難いが比較的良好な部類ではある。 ---戦闘システムの作りこみの甘さは過去作のTonyシャイニングでしばしば指摘されていただけに、この不満を取り除くことに成功した。 -難易度は2つから選べる。オプションでいつでも変更可能(ただし、両難易度で始めた記録があるシステムデータが必要)。 --スタンダードは比較的高めで緊張感のある難易度となる。 --カジュアルはスタンダードよりも敵が弱くなる。 --なお、特典やトロフィー取得などには関係ないので、不安な人はカジュアルにしよう。 -グラフィック、魅力的なキャラクター --キャラグラフィックは『シャイニング・フォース イクサ』以来久々にフライトユニットが手がけ、再現度もかなり高い。~ マップや背景もハード相応な出来栄えとなっている。 --Tonyの描くセクシーかつ美麗なキャラクターはどれも人気が高い。 --本作にはフィギュアシステムがあり、フィギュアを入手したキャラ・モンスターの詳細データが掲載される。~ フィギュアを鑑賞出来るシステムもあり、ヒロインフィギュアは''アングルを真下まで''回すことができる。 -Elements Gardenと藤田淳平による音楽は高評価。 --世界観にあった作りとなっておりうまくマッチしている。 --本作は歌がテーマの1つなだけあって、要所要所で流れる早見沙織や水樹奈々によるボーカルは演出として機能している。 -声優陣は相変わらず豪華。 --Tonyシャイニングではお馴染みとなった方々、シリーズ初起用された方々共に人気の高い名前が並んでおり、非常に豪華な顔ぶれとなっている。何名か例を挙げると… --前者は男性陣の神谷浩史や緑川光、保志総一朗、女性陣は早見沙織や広橋涼、水樹奈々等、~ 後者も男性陣の島崎信長や宮野真守、中村悠一、女性陣の瀬戸麻沙美や茅野愛衣、沢城みゆき…ここまで見ただけでアニメやゲームのファンならばどれだけ豪華なメンバーかお分かりいただけるだろう。 ---余談だが、中村悠一と早見沙織が''兄妹''設定で共演したことは『魔法科高校の劣等生』ファンの間で話題となった。 -ロードはPS3ソフトの中では早い部類。 --戦闘に入るのはシームレスで快適にストレスなく入れる。 --メニューなどUI面も強化され快適になっている。 -キズナダイアグラムの自由度 --これが意外と自由度があり、主人公とヒロインを恋仲にするにとどまらず、主人公と男キャラの友情も発生させることもでき、~ 更には対立関係や三角関係まで演出することができるようになっている。 --これにより、キャラクター同士の関係性を自分好みにできるようになった。 -キャラクター育成の深さ --本編クリアに関しては70LV程度で可能だが、本作は最大200LVまで育成可能。 ---更にステータスを永続的に上げるアイテムも複数入手可能なので全ステータスカンストキャラを作るのも可能。 --スキル「ドラゴンスレイヤー」の存在 ---一見するとただ攻撃力を上げるスキルだが、ドラゴン系の敵を倒すごとにステータスの補正が増えていくシロモノ。~ 極めれば他のスキルを遥かに超える性能となるがその道は遠い。 ---ただ極めた先に倒す強敵がいないのが難点。 ---- **賛否両論点 -ストーリー --『シャイニング・フォース イクサ』でシナリオを担当した火野峻志が参加したことがウリにされていた。~ 大きな矛盾や破綻はないが、良くも悪くも普通なシナリオである。 --パーティーキャラは基本的に仲が良く、主人公に関するイベントや、とあるキャラを救出する際のやり取り等、RPGの王道ともいえるイベントも盛り込まれている。~ ドラゴンをしっかりメインに据えているし、極端に扱いの悪いキャラはいない。 --過去作のTonyシャイニングは設定や展開に粗が多く、理解に苦しむ内容も多かった。~ 奇を衒ったシナリオが多い近年においてはむしろ''普通だからこそ良い''という人も存在する。 --世界観を一新し竜をメインにしている事もあってか、獣人のキャラは存在しない。~ 多種多様な種族のキャラがシリーズのウリだったが、本作は竜以外では基本的に人間とエルフのみ。 -バランスブレイカ―な要素が各所に存在する。 --フォース技ではキリカがLV53で覚える「巫女の歌声」((全ての味方の「HPを最大まで回復・戦闘不能回復・全状態異常回復」))が非常に強力。MP消費の大きさとやや詠唱が長い点以外のリスクがなく、戦局を一気に変えてしまえる。 --スキル「連牙」。これはユーマ専用だが実質総ダメージを1.8倍し、総ヒットを増やすというもの。~ 他のスキルでの実質上昇倍率が『多くても1.2倍程度』ということと比べると圧倒的に補正値が高い。ただし、物語後半でしか作成できない。 --共鳴効果「平穏と破壊」。メリット効果とデメリット効果が発生するネガティブ系の一種だが、そのメリット効果が「敵一体をブレイクする」というかなり強力な効果。中盤くらいからでも使用可能。 --他にはチューニングとスキルの組み合わせで無限に連射できるようになるマリオンの通常攻撃(但しクリア後限定のためおまけ要素が強い)など。 ---決して戦闘が難しいゲームではないが、初心者救済処置ともとれる。 -戦闘難易度がレベルに左右されすぎている --下記どおり味方のAIが賢くない点、与被ダメージに加えて敵のブレイクし易さまでもレベルによる影響が大きすぎて、1レベルの差が致命的になりやすい。 --最低難易度のカジュアルでもレベル上げに努めないとボスになすすべなくやられることも少なくない。特に5章終盤のボスはギミックの凶悪さもあり、章によるレベル制限の50でも牛歩の意見が噴出した。 ---- **問題点 -フィールドの移動が面倒臭い --徒歩でしか移動手段がなくワープもない。サブクエストで様々なマップに行くことになるので非常に面倒。終盤になると、端から端への移動が多くなる。 ---一応、帰りに関しては「マルガストーン」があれば、すぐに拠点に帰還できるが、消耗品である。 --ダッシュはダッシュ中の方向転換がしづらく、やや使いにくい。 ---ダッシュをすると角度の調整がききづらくなり角を曲がれないことがしばしば。また、ダッシュを解除すると距離に関わらず滑るモーションが入るためテンポを損なっている。 -戦闘面での問題 --倒した敵に引っ掛かる ---敵を倒すと消滅のエフェクトが表示されるのだが、これには当たり判定が存在したままで、倒した敵の後ろの敵に近づくにはエフェクトが消えるのを待つか迂回する必要がある。 ---また巨大な敵(ドラゴンなど)の前足に引っ掛かったりすることもある。 //--キャラクターごとの戦闘能力に大きな差が在る。 //---優秀なキャラとしてはユーマが他のキャラに比べ非常に扱いやすく((前述の竜装変化もユーマ自身が必須なことに加え、ブレイクアタックで敵をダウンさせられる点や攻撃範囲の広さ、自身に属性と状態異常を自由に付与できるなど))、ステータス面にも弱点がない。 //---逆に使いにくさが目立つのはアグナムとリンナの二人。どちらも通常攻撃のアクションに癖が強く、後述のフォース技の問題もあって使いにくい。~ //特にアグナムに関しては魔法剣士の様な立ち位置なのだが、通常攻撃は近接にもかかわらずフォース技の大半が魔術の為、通常攻撃から連携させると敵の目の前で長い詠唱を行う必要がある。 //ユーマの竜装は第二形態になるとDPSがガタ落ちてね。人間形態もブレイクのスペシャリストのソニア、〇〇〇□〇〇〇□マシンのマリオンと比べてそこまで優れるかどうか //あとアグナムとリンナは魔法連発でごり押しできる代表なのでは --味方AIの性能が微妙 ---回復重視の作戦にしていても、死亡している味方に蘇生魔法をかけなかったり、ときどき棒立ちしていたりと粗が目立つ。 ---また味方に「○○を使って」といった技の指定はできないためメニューから操作キャラを変更して使う必要がある。 --ダッシュがガードのほぼ下位互換 ---ガードはジャストガードだとダメージ100%カットに加え相手の行動をキャンセルでき、ジャストでなくとも吹っ飛び防止・ダメージ半減・状態異常無効、攻撃をキャンセルしてすぐに動けるゆえに攻めにも有用な、地味ながら強力なアクション。 ---対してダッシュは回避技としてみると、移動距離が短い、APを消耗する、無防備なスキがあるとあまりにもピーキー。ノーダメージなどの縛りプレイでもない限りガードでいいというプレイスタイルになってしまう。 -フォース技に関する問題 --大半のフォース技は近接のものを含めて溜め動作があり、テンポをやや損なっている。 ---これには通常攻撃用のゲージを溜めるという意図があるのだが、正直なところ技のモーション中だけでも十分な量を回復できる。 ---物語の後半になってスキル「気の体現」および「アリアカット」((前者は7章から作成可能、後者はDLCにより8章から入手できる一品物。どちらも詠唱時間を半減にするもので、併用するとフォースの即発動が可能に。))を利用すれば解決。 --序盤の戦士系キャラのフォース技の大半は動作が長い割にダメージがぱっとしない。上記のガードと併せて通常攻撃ループのほうがダメージ効率がいい。 --通常攻撃→フォース技という連携は可能だが、フォース技→フォース技という連携ができないため後半はMPが余る。 --一つのフォース技に対して台詞が一つしかないため、聞き飽きる。 --キャラクターが一定レベルに達するとフォース技のレベルアップが行われるのだが、何がどう変わったのかを確認する事が出来ない。 --フィールド上で回復フォースを使う際に、戦闘用フォース技を含めた全フォース技から探さなければいけないため少々面倒 ---ちなみにフォース技の並べかえなどの機能は無い。 -スキルに関する問題 --非常に多くのスキルピースが存在するのだが一度に装備できるのが多くても最大5個まで。 ---装備可能数はチューニングによって変動し5個装備できるチューニングは一握りしかない。~ この制限から扱いやすい攻撃ステータスに関するもので埋められてしまう場合がほとんどで、使われないスキルが多い。 -チューニングに関する問題 --チューニングにもランクがあり、これに応じてステータスの補正とスキルピースの装備数が増えたりする。 ---問題なのはその補正値で、未強化と強化済みのチューニングとではその差は無視できないほど大きい。~ そのため、一つのチューニングをずっと使い続けてしまえば問題も無く、変更する必要性を感じないユーザーが多かった。 -演出面での問題 --イベント演出はあまり進化していない ---イベントは基本的に3Dモデリングを使用した立ち絵のみで進行するビジュアルノベルのような方式である。~ ただし立ち絵のパターンは少なく、どんな場面でも似たような動きや表情になっている。~ 特に顕著なのがバトルシーンで、暗転から剣閃の後、普通の立ち絵と台詞だけという有様。斬り結んだ筈なのに、全く同じポーズに戻っているのが尚更シュールである。 ---一応3Dモデリングを使用したムービーもあるが、短めですぐ終わってしまうものが多い。 --竜装変化やB.A.N.Dの演出をスキップする事が出来ない ---長いムービーではないが、トロフィー取得を目指して連続して使うとテンポの悪さを感じてしまう。 ---OPムービーではソニア、キリカが二人でセンターをやっているような演出があるが、実際のB.A.N.Dでは二人同時にセンターをすることはできない。 -経験値配分の仕様 --基本的には戦闘に出ている4人のみしか経験値が入らない。~ にもかかわらず、物語途中でメンバー固定の強制バトルイベントが発生する。 --一応「イメージトレーニング」というスキルをセットすれば、控えのメンバーも経験値が手に入るようになる。 -セーブポイントの少なさ --近年のゲームはボス戦前に配置されていることが多いが、本作の場合セーブポイントはボス戦エリアのかなり前のエリアに配置されていることが多い。 --そのため長時間セーブできない時間が続くこともありえる。特に後半はダンジョン内にセーブポイントを設けられていない場合が多い。 --最近のゲームはリトライ機能が当たり前に存在することが多いが、今作の場合、DLCのリトライチケット(消耗品、100円)がないとリトライできない。 -数の多さと値段の高さの割に内容の薄いDLC --おそらく本作で最大の問題点がここである。 ---キャラクターの追加はもちろん、楽曲が追加されるエクストライベントにまで1000円を要求する。((一時期は600円で購入できたが、それでも高く感じる。))~ ちなみに、スタッフロールの中に本編中で使用されていない楽曲が多数記載されている。 ---エキストライベントの内容に関しては、時間にして20分程度の短いビジュアルノベルであることに加えて&font(b){物語の原因が全て「グリモアールの『歪み』のせいだ!」}と一貫している。 --本編中でユーマにとって大切な思い出として「少女と鍵がないオルゴール」が登場し、かなり重要な要素として演出しているが、この出来事に決着がつくのはDLCのエクストライベント。 --エキストライベントで追加されるキャラクターにデートイベントやナイトイベントが存在しない。 ---特にエクセラに関しては、ストーリー中で仲間になりそうな雰囲気を出しつつ(それ以前に&font(b){OPムービーで仲間たちと同行しているシーンが描かれている})も、有料DLCでの追加という発表でユーザー側から既に不満を持たれており、上記二点の欠如から購入したユーザーの中には匿名掲示板などで不満を爆発させる者も少なくなかった。 #region(ネタバレ注意) -ではなぜOPで一緒にいるかというと、&font(b){エンディングムービーの使いまわしだから}である。 -ちなみにこちらは言われないと気づかないレベルだが、実はジーナスも同じくEDの使いまわしで一緒に同行している場面が存在する。 #endregion() --使い切りDLCの存在。~ 前述の「リトライチケット」やグリモワールで使う特殊な「シジル」(100円)が該当する。 ---この「シジル」は特殊なボスと戦うことができ、貴重かつ強力なスキルを''稀に''入手することができるのだが、シジル自体が1回限りの使い切りであるため、そのスキルが欲しければ手に入るまで購入し続けなければならないという鬼畜仕様である。 ---当然ながら該当スキルはこのシジルを使用する以外の入手方法はない。 --これらを全て購入するだけでも、このゲーム本体の価格を超えてしまう価格となってしまっている。~ 使い切りDLCは一度使用するとサーバーに情報が保存されるため、セーブデータを再度読み込んでも復活しない。 ---これらDLCは2015年11月12日から全て半額となりリトライチケットにいたっては無料となったが、それでも少々割高に感じる ---- **総評 プラットフォームがPS3になったことにより、システム、戦闘、グラフィック等の全体的な著しい成長を遂げ、PSPのシャイニングシリーズの評価が微妙なこともあって、「''Tonyゲーなのに面白い''」という本作を評価する声が多く出た。~ しかし、少なくない粗や、DLC商法がやはり気になるところ。~ ゲーム自体の出来は過去作と比べると高い水準なので、絵師や声優、JRPG好きなら押さえておいて損はないだろう。 ---- **余談 -2018年3月29日、PS4用ソフトとしてHDリマスター版『シャイニング・レゾナンス リフレイン』が発売。 --グラフィックの強化や、ifストーリーを描く「リフレインモード」等の新要素が追加されている。 --PS4のみならず、海外版リリースに併せ、2018年7月にはSwitch版とPC(Steam)版も発売された。 --ちなみにPVでは「150以上のDLCを収録」と宣伝され、改めて無印のDLCの多さが浮き彫りとなった。 -2018年7月11日にはPSVR専用ソフトとして『VRフィギュア from シャイニング -キリカ・トワ・アルマ-』が販売開始された。 -Tonyシャイニングキャラによる格闘ゲーム『ブレードアークス from シャイニング』にて、本作からソニアがゲスト枠として参戦した。 --ただし最初の公式PVで、参戦キャラを示唆するシルエット群の中にソニアと思しき影が確認できる。つまり参戦自体は当初から予定されていた事が窺える。 ---- *シャイニング・レゾナンス リフレイン 【しゃいにんぐ・れぞなんす りふれいん】 |ジャンル|竜と奏でるRPG|#amazon(B077GRWL62)| |対応機種|PlayStation4&br;Nintendo Switch&br;Windows(Steam)|~| |発売元|セガ|~| |開発元|オーツー|~| |発売日|【PS4】2018年3月29日&br;【Win】2018年7月10日&br;【Switch】2018年7月12日|~| |定価|通常版・DL版:5,990円&br;PS4限定版:9,490円|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:C (15歳以上対象)|~| |廉価版|【Switch/PS4】新価格版:2019年8月8日/2,990円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|リフレインモードの追加&br;シナリオの変更はなし&br;ネタバレ上等のリフレインモード&br大量のDLCの初期導入|~| |>|>|CENTER:''[[シャイニングシリーズ]]''| **概要(リフレイン) 2014年に発売した『シャイニング・レゾナンス』をフルHDリマスター化し、新モードなどを追加した完全版。~ 先行してPS4版が発売され、海外版発売に合わせる形でWindows/Switch版が発売された。 **追加・変更点 -リフレインモード --無印でDLCだったエクセラ、ジーナスが序盤から加入するモード。これに合わせて無印に存在しなかったナイトイベント、デートイベント、キャラエンドと他のキャラとほぼ同等の扱いになった。 --公式では2周目以降を推奨しているが……(後述) --同時に無印そのままのモードは「オリジナルモード」として続投している。 -無印で最大の問題と言われた大量のDLCが初期から導入された。 --リトライチケットに関しては、リトライがシステムとして実装された事で削除された。 -主題歌が「虹の旋律」から「永遠色のアリア」に変更。ただし劇中で主題歌が流れる場面では、虹の旋律が使用されている。 -後発のスイッチ版では低難易度のカジュアルモードのバランスが調整され、敵が柔らかくなった。 ---- **評価点(リフレイン) -無印でデートなどのイベントがなかった二人にイベントが追加された。 --無印の仲間と比較すると本編中は常時シリアスなため、デートなどでは意外な一面を多数楽しむ事ができる。 -AIの改善 --特に魔法使いなのに突っ込みがちだったリンナのAIが改善された事で、かなり強化された。~ %%その分最大の敵は混乱したリンナとも言われるが%% -有料アイテムであった貴重なシジルや、好感度上昇のアイテムがクリア後に購入可能になった。このためキャラエンドの条件が達成しやすくなった。 **問題点(リフレイン) -リフレインモード --ifシナリオというには変化がなさすぎて、二人とのデートなどの要素を除けば、文字通り''二人が仲間になるだけ''で、シナリオ上の変化は一切存在しない。そのため前触れなく仲間になるうえ、ストーリー上に登場する二人とはほとんど関係がない。ジーナスに至っては本編で登場する前に加入する。 --2周目推奨とされているとおり、二人の台詞やパーソナリティ、フィギュアなどで序盤からとにかくネタバレされる。 ---本編に関わるパーソナリティは最初からネタバレ全開で習得済みなのに対して、シナリオに関係ないオマケのパーソナリティは他のメンバー同様宝箱から入手する。それができるなら、シナリオ進行に合わせて本編のパーソナリティも宝箱に配置すればよかったのではないだろうか?(おそらくオリジナルモードと同じキャラデータで済ませるためだと思われる)。 ---上記の通りオリジナルモードと差が全くない上に、周回プレイはおろかリフレインモードへの引継ぎもないため、「ネタバレを回避したい」以外の理由でオリジナルモードをプレイする意義がない(専用トロフィーすら存在しない)。 ---また単純に序盤から二人が加入する=控えが二人増えるため、控えに経験値が入らない問題がより面倒になっている。もっとも原作でも最終盤でしか使えないのにLV1で加入したりするが。 ---上記のバランスブレイカーの「平穏と破壊」だが、エクセラ&ジーナスの間でのみ、加入直後から使用可能。 --リフレインモードのジーナス、エクセラの扱い #region(ネタバレ注意) -序盤に仲間になる二人は本編終了後の二人が「もし序盤からユーマと一緒にいたら」という願いを歪みが叶えて登場しており、ユーマ以外の仲間からは認識されていない。 --このためユーマと一部モブ以外との会話がサブイベントでも存在せず、個別エンドも無印の仲間キャラ達と違ってハッピーエンドとは言い難いものとなっている。 --せっかくの追加キャラなのに他の仲間との関わりがないというのは非常に残念である。 --逆に二人のエクストライベントは無印のDLCと同様のもののため、本編終了後の2人との関わりであり、リフレインモードで加入した二人との交流は全部なかったものとして扱われてしまう。 --更に言えば無印同様相変わらずの「グリモワールの歪みのせい」((厳密には今回は人為的に歪みを利用しているため、他の歪みのせいとは微妙に異なるが大体は同じ))である。 #endregion() -処理落ちが多い。 --一部魔法では確実に処理落ちするためストレスになりがち。 ---後発のスイッチ版ではかなり処理落ちが少なくなっている。 ---Windows版はフレームレートを120fpsもしくは無制限に設定できることから、動作スペックさえ問題なく満たしていればむしろ発生頻度は低い。 -マルガストーン以外のファストトラベルがなかったり、ダッシュが使い辛い、セーブポイントが少ないなどの不満点は特に修正されていない。 --一応クリア後に何度でも使えるマルガストーンである「マルガオーブ」が購入可能になるが、元々のマルガストーンでも十分安価のため、今更感が強い。 ---- **総評(リフレイン) システム面はPS3版からあまり進化がないものの、元の作品の出来のおかげで出来は良い。~ だがifストーリーという触れ込みのリフレインモードがあまりにも変化が少なく、オリジナルモードと分ける意味もほとんどないと、既プレイ層が求めていた作品とは言い難いものとなってしまった。~ だがこれから手に取るであろう新規プレイヤーにとっては大いにお勧めできると言える。
#contents() ---- *シャイニング・レゾナンス 【しゃいにんぐ・れぞなんす】 |ジャンル|竜と奏でるRPG|#amazon(B00KPQ66MA)| |対応機種|プレイステーション3|~| |発売元|セガ|~| |開発元|メディア・ビジョン|~| |発売日|2014年12月11日|~| |定価|通常版・DL版:8,222円&br;数量限定版:16,800円|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:C (15歳以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|システム面の飛躍的な向上&br;戦闘システムは高評価&br;Tony絵の再現度の高いグラフィック&brわかりやすさと安心感重視の作風|~| |>|>|CENTER:''[[シャイニングシリーズ]]''| //本記事の判定が初稿(2015/03/11 (水) 00:02:15)の良作から無断で変更されたようです。変更したければ判定変更議論依頼へどうぞ。 ---- ~ #center(){{ &big(){''少女の歌が響くとき、心の中の『竜』が目覚める。''} }} ~ ---- **概要 『シャイニング・ティアーズ』から続く、Tonyがキャラデザを勤めるシャイニング6作目。~ これまでの世界観を一新。ドラゴンの魂を宿している主人公「ユーマ」を据えた物語が描かれる。~ 主題歌は早見沙織と瀬戸麻沙美の「虹の旋律」。~ 数量限定版にはキリカの1/7スケールのフィギュアと水着コスチュームが付属した。((過去作の評価の影響で、一時期は「フィギュアが本命、ゲームはおまけ」などと揶揄されたりもした)) ---- **世界観 > いにしえの大陸に、「アルフヘイム」と呼ばれる神の地が存在する。~ ~ かつて、この世界で栄華を誇った竜たちが滅びてから、長く時は流れた。~ 竜の魂は結晶化して、世界に散らばっていた。~ ~ しかし、あるときドラゴンの生存が確認される。彼の名は「煌竜イルバーン」。~ 失われた竜の力を求めて、帝国軍や教会勢力、~ そして竜に仇なす者「ドラゴンスレイヤー」が動き始める。~ ~ 彼らの手からドラゴンを救ったのは、ひとりの「少女」だった。~ やがて「竜の奏者」と呼ばれる戦士たちがドラゴンのもとに集う。~ ドラゴンの脳裏に、幼いころ傷ついた自分を助けてくれた「少女」の記憶が蘇る。~ それは、運命の再会だった。~ ~ ドラゴンと少女を巡る、美しくも切ない物語が奏でられる。~ (公式サイトより抜粋) ---- **ゲームシステム ''戦闘システム「D-TUNEバトル」'' -本作は、4人パーティのうち1人を操作キャラクターとして自在に操作し、残り3人をAIに任せて戦うリアルタイムアクションバトルが特徴。~ コンボ攻撃を基本とし、キャラクターごとの個性的な特殊攻撃や必殺技、魔法を駆使して戦う、アクション性の高いバトルが堪能できる。~ UI的には『[[テイルズ オブ ヴェスペリア]]』『[[スターオーシャン4>スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-]]』等に近い。 -シンボルエンカウント制を採用し、フィールドからシンボルに触れてシームレスにバトルがスタートする。 -○ボタンでアタック。複数回押すことでキャラクターごとに特徴的なコンボ攻撃が発生する。~ アタックには操作キャラクターの周囲の緑のゲージで表示されているAPを消費する。APは自然回復する。 -△ボタンでブレイクアタック。キャラクターごとに決められた特殊攻撃を行う。~ 敵に当て続けることで一時的に行動不能して防御を下げる「ブレイク」状態にもっていくことができる。 -L1ボタン+○△□×のどれかでフォース技が発動する。~ フォース技はMPを消費して強力な攻撃や魔法、特殊行動を行う。~ 消費したMPはアタックを当てることで回復する。 -×ボタンで回避行動を行うができ、攻撃後の硬直をキャンセルできる。 ''コンダクト、ソロ・コンダクト'' -戦闘中は操作キャラクターを一人指定し、操作キャラクター以外の仲間は自動で攻撃や援護をしてくれる。~ 「攻撃を優先」「回復を優先」など、敵に合わせた作戦を指示することで、仲間達が効率的に戦ってくれる。 --「コンダクト」仲間全員に出す全体的な作戦。仲間の持ち味に任せて自由に戦うことを指示することもできる。 --「ソロ・コンダクト」ピンポイントで回復して欲しいときや同じ敵を攻撃して欲しいときなどに出す指示に、仲間が応える。 ''聖印歌、B.A.N.Dパフォーマンス'' -聖印歌は「B.A.N.D」で発動することのできる様々な効果を持つ特殊コマンド。~ キリカをセンターにすると「聖印歌」を唄い、歌に合わせて「ドレスアップ」として多彩なコスチュームに変身する。~ 「聖印の歌巫女」として成熟するにつれ、キリカの歌は更に多彩なものとなる。 --またキリカほど衣装のバリエーションはないが、ソニアもセンターにする事でドレスアップする。 -B.A.N.Dを発動するには、画面左に表示されるBPMゲージを貯める必要がある。~ BPMゲージはアタックやブレイクアタックなどの攻撃を当てるたびに溜まっていき、最大3本まで貯めることが可能。 -バトルメンバーの中から、「B.A.N.D」の中心となる「センター」を選べる。~ 選んだ歌・センターにしたキャラクターによって効果や演出が変わり、~ 味方全体への支援効果・敵全体への弱体化効果など強力なものが発動できる。 --なお竜刃器を持たないユーマ、ジーナスもセンターにする事が可能。((ストーリー前半のソニアのみB.A.N.D自体に参加できない)) ''竜装変化'' -ストーリーが進むと、バトル中にL1を押しながらR1でユーマがドラゴンに変身できるようになる。~ ドラゴン中はAPの制限がなく行動でき、威力の高い攻撃を連発できるようになり、~ 味方キャラクターのフォースのMP消費軽減効果もあり非常に強力である。~ 反面、ドラゴンに変身しているときは「暴走」の可能性があり、そこを注意して戦わなければならない。~ 暴走するとドラゴンは操作不能となり、敵味方問わず攻撃を行うようになってしまう。 --現在MPが低いほど暴走確率が上がる。MPが0になると必ず暴走する。~ 「B.A.N.D」を発動すれば強制的に暴走が解除される((これを行うことで取れるトロフィーがある。))。 -ドラゴンに変身している時にL1を押しながらR1でドラゴン状態を解除することができる。MPがある限り何度でも変身可能。 ''竜刃器'' -竜刃器とはそれぞれのキャラクターの持つ武器のこと。何かしらの楽器と武器が融合したような物で、演奏と戦闘の両方で用いられる。~ 例えばソニアが手にする竜刃器はバイオリン型の片手剣&盾であり、デザイン面でもよく練られている。 --チューニング ---拠点にあるライルの調律工房ではこの竜刃器のチューニングを行うことができ、~ チューニングを変更すると武器の性能を大きく変化させることができる。~ チューニングには、打撃を重視したものや、魔力を重視したもの、最大MPがアップする効果や、炎や氷の属性を付与するものなど様々なものがある。 --スキルピース ---使っているチューニングにあるスキルスロットにスキルピースをはめることで強化ができる。~ 「スキルピース」をセットできる空きスロットは、どのチューニングをしたかによって数が異なる。~ スキルピースはいつでも変更可能。 --なおユーマ、ジーナス、ストーリー前半のソニアの武器は竜刃器ではないが、システム上の違いは特に存在しない。 ''パーソナリティ'' -各キャラクターの個性や特徴を表したもの。~ シナリオの進行や、仲間たちとイベントで交流して仲を深めることで「パーソナリティ」が増えていく。 ''キズナダイアグラム'' -パーソナリティによって生まれる仲間同士の「キズナ」を視覚化したもの。~ キズナダイアグラム上において、隣接するキャラクターそれぞれに関係性のあるパーソナリティをセットすることで、~ その二人の間に様々な効果を持つ「キズナ」が生まれる。~ キズナダイアグラムの設定画面では、キャラクターの位置を自由に変更できる。 --例えば、主人公とヒロインを恋仲にすることで、それによる支援効果が戦闘中に発生するようになる。 ''共鳴'' -バトル中、仲間キャラクターとの間にたまに「共鳴」が発生する。~ 共鳴が発生したキャラクター二人の間の「キズナ」の内容によって支援行動をしてくれる。 --例えば、フレンド系の「キズナ」の場合はバフ主体の「共鳴」が発生し、ライバル系の「キズナ」の場合は攻撃主体の「共鳴」が発生する。 ''フィールドチャット'' -フィールドでは、キャラクターとの「フィールドチャット」として画面左下に会話が発生することがある。~ 何気ない雑談から冒険のアドバイスまで、仲間同士の交流を楽しむことができる。 --内容によってはL1ボタンやR1ボタン返答できる場合もある。 ''ナイトイベント'' -仲間キャラクターに街中やキャンプで話しかけて「見つめる」を行うと、ナイトイベントの約束を取り付けることができる。~ 思わしくない反応が返ってきてしまうことがあるが、一定回数ユーマと共に戦闘に出陣し勝利することで、「見つめる」をした時に月のマークが表示されて成功だ。 --約束を取り付けた状態でうみねこ亭で休むか、キャンプで休むとナイトイベントが発生する。~ 約束できるのは同時に1人まで。後から他のキャラクターと約束した場合はそちらが優先される。 ''デートイベント'' -前述のナイトイベントを何度か行うと、そのキャラクターからデートに誘われることがある。~ デートに誘われたキャラクターは街中でハートマークを出した状態になり、「見つめる」をするとデートイベントが発生する。 --追加エンディングがあり、ナイトイベント、デートイベントを繰り返してラスボスの前に「見つめる」をすると、エンディングの最後にそのキャラクターの追加エンディングを見ることができる。 ''魔導書グリモアールの迷宮'' -ランダムダンジョンを生成してその内部を探索できる本作のやりこみ要素。~ ストーリーが進むと、中心街のアルフリーデに話しかけることで遊べるようになる。 -ダンジョンごとに様々な特性があり、出現しやすいモンスターの属性、入手しやすいアイテムの種類などが決まっている。~ ダンジョンの最奥で待ち受ける「歪みし者」を倒すことが目的となる。 -ゲーム中様々な条件で入手できる「シジル」をグリモアールにセットすることで、~ 探索するランダムダンジョン内部の難易度や、出現するモンスターを変更するといったことができる。~ シジルによってどのような変化を起こすのかがある程度決まっており、シジルの組み合わせによっては最奥で待ち受ける「歪みし者」が変化したりもする。 -それぞれのダンジョンはDLCとして配信されている。 ----- **評価点 -全体的にシステム、戦闘、グラフィック等に著しい進化を遂げている。 -戦闘システムは評価される出来に。 --おそらく本作で最も評価された点がここである。 --アクション性は中々高く、慣れると爽快にコンボすることもできるようになれる。 --戦闘中のアクションも華麗でスタイリッシュな動きになっている。 --戦闘中のアイテム使用はメニュー画面となるので、アイテム使用後に硬直があるといったことはない。同社の『[[龍が如く]]』のような方式に近い。 --主人公の動きが基本的な動きであり、操作こそ同じでもキャラクターごとに要求される動きは大きく異なる。~ それでいて、それぞれのキャラには他にない強みがあるので、やり込んでいくと確かな手ごたえを得ることができ、満足感がある。 --一度に戦闘に参加できるメンバーは4人までだが、本作では主人公のユーマも戦闘メンバーから外せる。~ これにより、パーティ編成の自由度はシリーズ中でも高い部類に入る。 --立ち回りを意識してちゃんと動くリアルタイム戦闘としての面白さはしっかりとある。 --カメラワークは完璧とは言い難いが比較的良好な部類ではある。 ---戦闘システムの作りこみの甘さは過去作のTonyシャイニングでしばしば指摘されていただけに、この不満を取り除くことに成功した。 -難易度は2つから選べる。オプションでいつでも変更可能(ただし、両難易度で始めた記録があるシステムデータが必要)。 --スタンダードは比較的高めで緊張感のある難易度となる。 --カジュアルはスタンダードよりも敵が弱くなる。 --なお、特典やトロフィー取得などには関係ないので、不安な人はカジュアルにしよう。 -グラフィック、魅力的なキャラクター --キャラグラフィックは『シャイニング・フォース イクサ』以来久々にフライトユニットが手がけ、再現度もかなり高い。~ マップや背景もハード相応な出来栄えとなっている。 --Tonyの描くセクシーかつ美麗なキャラクターはどれも人気が高い。 --本作にはフィギュアシステムがあり、フィギュアを入手したキャラ・モンスターの詳細データが掲載される。~ フィギュアを鑑賞出来るシステムもあり、ヒロインフィギュアは''アングルを真下まで''回すことができる。 -Elements Gardenと藤田淳平による音楽は高評価。 --世界観にあった作りとなっておりうまくマッチしている。 --本作は歌がテーマの1つなだけあって、要所要所で流れる早見沙織や水樹奈々によるボーカルは演出として機能している。 -声優陣は相変わらず豪華。 --Tonyシャイニングではお馴染みとなった方々、シリーズ初起用された方々共に人気の高い名前が並んでおり、非常に豪華な顔ぶれとなっている。何名か例を挙げると… --前者は男性陣の神谷浩史や緑川光、保志総一朗、女性陣は早見沙織や広橋涼、水樹奈々等、~ 後者も男性陣の島崎信長や宮野真守、中村悠一、女性陣の瀬戸麻沙美や茅野愛衣、沢城みゆき…ここまで見ただけでアニメやゲームのファンならばどれだけ豪華なメンバーかお分かりいただけるだろう。 ---余談だが、中村悠一と早見沙織が''兄妹''設定で共演したことは『魔法科高校の劣等生』ファンの間で話題となった。 -ロードはPS3ソフトの中では早い部類。 --戦闘に入るのはシームレスで快適にストレスなく入れる。 --メニューなどUI面も強化され快適になっている。 -キズナダイアグラムの自由度 --これが意外と自由度があり、主人公とヒロインを恋仲にするにとどまらず、主人公と男キャラの友情も発生させることもでき、~ 更には対立関係や三角関係まで演出することができるようになっている。 --これにより、キャラクター同士の関係性を自分好みにできるようになった。 -キャラクター育成の深さ --本編クリアに関しては70LV程度で可能だが、本作は最大200LVまで育成可能。 ---更にステータスを永続的に上げるアイテムも複数入手可能なので全ステータスカンストキャラを作るのも可能。 --スキル「ドラゴンスレイヤー」の存在 ---一見するとただ攻撃力を上げるスキルだが、ドラゴン系の敵を倒すごとにステータスの補正が増えていくシロモノ。~ 極めれば他のスキルを遥かに超える性能となるがその道は遠い。 ---ただ極めた先に倒す強敵がいないのが難点。 ---- **賛否両論点 -ストーリー --『シャイニング・フォース イクサ』でシナリオを担当した火野峻志が参加したことがウリにされていた。~ 大きな矛盾や破綻はないが、良くも悪くも普通なシナリオである。 --パーティーキャラは基本的に仲が良く、主人公に関するイベントや、とあるキャラを救出する際のやり取り等、RPGの王道ともいえるイベントも盛り込まれている。~ ドラゴンをしっかりメインに据えているし、極端に扱いの悪いキャラはいない。 --過去作のTonyシャイニングは設定や展開に粗が多く、理解に苦しむ内容も多かった。~ 奇を衒ったシナリオが多い近年においてはむしろ''普通だからこそ良い''という人も存在する。 --世界観を一新し竜をメインにしている事もあってか、獣人のキャラは存在しない。~ 多種多様な種族のキャラがシリーズのウリだったが、本作は竜以外では基本的に人間とエルフのみ。 -バランスブレイカ―な要素が各所に存在する。 --フォース技ではキリカがLV53で覚える「巫女の歌声」((全ての味方の「HPを最大まで回復・戦闘不能回復・全状態異常回復」))が非常に強力。MP消費の大きさとやや詠唱が長い点以外のリスクがなく、戦局を一気に変えてしまえる。 --スキル「連牙」。これはユーマ専用だが実質総ダメージを1.8倍し、総ヒットを増やすというもの。~ 他のスキルでの実質上昇倍率が『多くても1.2倍程度』ということと比べると圧倒的に補正値が高い。ただし、物語後半でしか作成できない。 --共鳴効果「平穏と破壊」。メリット効果とデメリット効果が発生するネガティブ系の一種だが、そのメリット効果が「敵一体をブレイクする」というかなり強力な効果。中盤くらいからでも使用可能。 --他にはチューニングとスキルの組み合わせで無限に連射できるようになるマリオンの通常攻撃(但しクリア後限定のためおまけ要素が強い)など。 ---決して戦闘が難しいゲームではないが、初心者救済処置ともとれる。 -戦闘難易度がレベルに左右されすぎている --下記どおり味方のAIが賢くない点、与被ダメージに加えて敵のブレイクし易さまでもレベルによる影響が大きすぎて、1レベルの差が致命的になりやすい。 --最低難易度のカジュアルでもレベル上げに努めないとボスになすすべなくやられることも少なくない。特に5章終盤のボスはギミックの凶悪さもあり、章によるレベル制限の50でも牛歩の意見が噴出した。 ---- **問題点 -フィールドの移動が面倒臭い --徒歩でしか移動手段がなくワープもない。サブクエストで様々なマップに行くことになるので非常に面倒。終盤になると、端から端への移動が多くなる。 ---一応、帰りに関しては「マルガストーン」があれば、すぐに拠点に帰還できるが、消耗品である。 --ダッシュはダッシュ中の方向転換がしづらく、やや使いにくい。 ---ダッシュをすると角度の調整がききづらくなり角を曲がれないことがしばしば。また、ダッシュを解除すると距離に関わらず滑るモーションが入るためテンポを損なっている。 -戦闘面での問題 --倒した敵に引っ掛かる ---敵を倒すと消滅のエフェクトが表示されるのだが、これには当たり判定が存在したままで、倒した敵の後ろの敵に近づくにはエフェクトが消えるのを待つか迂回する必要がある。 ---また巨大な敵(ドラゴンなど)の前足に引っ掛かったりすることもある。 //--キャラクターごとの戦闘能力に大きな差が在る。 //---優秀なキャラとしてはユーマが他のキャラに比べ非常に扱いやすく((前述の竜装変化もユーマ自身が必須なことに加え、ブレイクアタックで敵をダウンさせられる点や攻撃範囲の広さ、自身に属性と状態異常を自由に付与できるなど))、ステータス面にも弱点がない。 //---逆に使いにくさが目立つのはアグナムとリンナの二人。どちらも通常攻撃のアクションに癖が強く、後述のフォース技の問題もあって使いにくい。~ //特にアグナムに関しては魔法剣士の様な立ち位置なのだが、通常攻撃は近接にもかかわらずフォース技の大半が魔術の為、通常攻撃から連携させると敵の目の前で長い詠唱を行う必要がある。 //ユーマの竜装は第二形態になるとDPSがガタ落ちてね。人間形態もブレイクのスペシャリストのソニア、〇〇〇□〇〇〇□マシンのマリオンと比べてそこまで優れるかどうか //あとアグナムとリンナは魔法連発でごり押しできる代表なのでは --味方AIの性能が微妙 ---回復重視の作戦にしていても、死亡している味方に蘇生魔法をかけなかったり、ときどき棒立ちしていたりと粗が目立つ。 ---また味方に「○○を使って」といった技の指定はできないためメニューから操作キャラを変更して使う必要がある。 --ダッシュがガードのほぼ下位互換 ---ガードはジャストガードだとダメージ100%カットに加え相手の行動をキャンセルでき、ジャストでなくとも吹っ飛び防止・ダメージ半減・状態異常無効、攻撃をキャンセルしてすぐに動けるゆえに攻めにも有用な、地味ながら強力なアクション。 ---対してダッシュは回避技としてみると、移動距離が短い、APを消耗する、無防備なスキがあるとあまりにもピーキー。ノーダメージなどの縛りプレイでもない限りガードでいいというプレイスタイルになってしまう。 -フォース技に関する問題 --大半のフォース技は近接のものを含めて溜め動作があり、テンポをやや損なっている。 ---これには通常攻撃用のゲージを溜めるという意図があるのだが、正直なところ技のモーション中だけでも十分な量を回復できる。 ---物語の後半になってスキル「気の体現」および「アリアカット」((前者は7章から作成可能、後者はDLCにより8章から入手できる一品物。どちらも詠唱時間を半減にするもので、併用するとフォースの即発動が可能に。))を利用すれば解決。 --序盤の戦士系キャラのフォース技の大半は動作が長い割にダメージがぱっとしない。上記のガードと併せて通常攻撃ループのほうがダメージ効率がいい。 --通常攻撃→フォース技という連携は可能だが、フォース技→フォース技という連携ができないため後半はMPが余る。 --一つのフォース技に対して台詞が一つしかないため、聞き飽きる。 --キャラクターが一定レベルに達するとフォース技のレベルアップが行われるのだが、何がどう変わったのかを確認する事が出来ない。 --フィールド上で回復フォースを使う際に、戦闘用フォース技を含めた全フォース技から探さなければいけないため少々面倒 ---ちなみにフォース技の並べかえなどの機能は無い。 -スキルに関する問題 --非常に多くのスキルピースが存在するのだが一度に装備できるのが多くても最大5個まで。 ---装備可能数はチューニングによって変動し5個装備できるチューニングは一握りしかない。~ この制限から扱いやすい攻撃ステータスに関するもので埋められてしまう場合がほとんどで、使われないスキルが多い。 -チューニングに関する問題 --チューニングにもランクがあり、これに応じてステータスの補正とスキルピースの装備数が増えたりする。 ---問題なのはその補正値で、未強化と強化済みのチューニングとではその差は無視できないほど大きい。~ そのため、一つのチューニングをずっと使い続けてしまえば問題も無く、変更する必要性を感じないユーザーが多かった。 -演出面での問題 --イベント演出はあまり進化していない ---イベントは基本的に3Dモデリングを使用した立ち絵のみで進行するビジュアルノベルのような方式である。~ ただし立ち絵のパターンは少なく、どんな場面でも似たような動きや表情になっている。~ 特に顕著なのがバトルシーンで、暗転から剣閃の後、普通の立ち絵と台詞だけという有様。斬り結んだ筈なのに、全く同じポーズに戻っているのが尚更シュールである。 ---一応3Dモデリングを使用したムービーもあるが、短めですぐ終わってしまうものが多い。 --竜装変化やB.A.N.Dの演出をスキップする事が出来ない ---長いムービーではないが、トロフィー取得を目指して連続して使うとテンポの悪さを感じてしまう。 ---OPムービーではソニア、キリカが二人でセンターをやっているような演出があるが、実際のB.A.N.Dでは二人同時にセンターをすることはできない。 -経験値配分の仕様 --基本的には戦闘に出ている4人のみしか経験値が入らない。~ にもかかわらず、物語途中でメンバー固定の強制バトルイベントが発生する。 --一応「イメージトレーニング」というスキルをセットすれば、控えのメンバーも経験値が手に入るようになる。 -セーブポイントの少なさ --近年のゲームはボス戦前に配置されていることが多いが、本作の場合セーブポイントはボス戦エリアのかなり前のエリアに配置されていることが多い。 --そのため長時間セーブできない時間が続くこともありえる。特に後半はダンジョン内にセーブポイントを設けられていない場合が多い。 --最近のゲームはリトライ機能が当たり前に存在することが多いが、今作の場合、DLCのリトライチケット(消耗品、100円)がないとリトライできない。 -数の多さと値段の高さの割に内容の薄いDLC --おそらく本作で最大の問題点がここである。 ---キャラクターの追加はもちろん、楽曲が追加されるエクストライベントにまで1000円を要求する。((一時期は600円で購入できたが、それでも高く感じる。))~ ちなみに、スタッフロールの中に本編中で使用されていない楽曲が多数記載されている。 ---エキストライベントの内容に関しては、時間にして20分程度の短いビジュアルノベルであることに加えて&font(b){物語の原因が全て「グリモアールの『歪み』のせいだ!」}と一貫している。 --本編中でユーマにとって大切な思い出として「少女と鍵がないオルゴール」が登場し、かなり重要な要素として演出しているが、この出来事に決着がつくのはDLCのエクストライベント。 --エキストライベントで追加されるキャラクターにデートイベントやナイトイベントが存在しない。 ---特にエクセラに関しては、ストーリー中で仲間になりそうな雰囲気を出しつつ(それ以前に&font(b){OPムービーで仲間たちと同行しているシーンが描かれている})も、有料DLCでの追加という発表でユーザー側から既に不満を持たれており、上記二点の欠如から購入したユーザーの中には匿名掲示板などで不満を爆発させる者も少なくなかった。 #region(ネタバレ注意) -ではなぜOPで一緒にいるかというと、&font(b){エンディングムービーの使いまわしだから}である。 -ちなみにこちらは言われないと気づかないレベルだが、実はジーナスも同じくEDの使いまわしで一緒に同行している場面が存在する。 #endregion() --使い切りDLCの存在。~ 前述の「リトライチケット」やグリモワールで使う特殊な「シジル」(100円)が該当する。 ---この「シジル」は特殊なボスと戦うことができ、貴重かつ強力なスキルを''稀に''入手することができるのだが、シジル自体が1回限りの使い切りであるため、そのスキルが欲しければ手に入るまで購入し続けなければならないという鬼畜仕様である。 ---当然ながら該当スキルはこのシジルを使用する以外の入手方法はない。 --これらを全て購入するだけでも、このゲーム本体の価格を超えてしまう価格となってしまっている。~ 使い切りDLCは一度使用するとサーバーに情報が保存されるため、セーブデータを再度読み込んでも復活しない。 ---これらDLCは2015年11月12日から全て半額となりリトライチケットにいたっては無料となったが、それでも少々割高に感じる ---- **総評 プラットフォームがPS3になったことにより、システム、戦闘、グラフィック等の全体的な著しい成長を遂げ、PSPのシャイニングシリーズの評価が微妙なこともあって、「''Tonyゲーなのに面白い''」という本作を評価する声が多く出た。~ しかし、少なくない粗や、DLC商法がやはり気になるところ。~ ゲーム自体の出来は過去作と比べると高い水準なので、絵師や声優、JRPG好きなら押さえておいて損はないだろう。 ---- **余談 -2018年3月29日、PS4用ソフトとしてHDリマスター版『シャイニング・レゾナンス リフレイン』が発売。 --グラフィックの強化や、ifストーリーを描く「リフレインモード」等の新要素が追加されている。 --PS4のみならず、海外版リリースに併せ、2018年7月にはSwitch版とPC(Steam)版も発売された。 --ちなみにPVでは「150以上のDLCを収録」と宣伝され、改めて無印のDLCの多さが浮き彫りとなった。 -2018年7月11日にはPSVR専用ソフトとして『VRフィギュア from シャイニング -キリカ・トワ・アルマ-』が販売開始された。 -Tonyシャイニングキャラによる格闘ゲーム『ブレードアークス from シャイニング』にて、本作からソニアがゲスト枠として参戦した。 --ただし最初の公式PVで、参戦キャラを示唆するシルエット群の中にソニアと思しき影が確認できる。つまり参戦自体は当初から予定されていた事が窺える。 ---- *シャイニング・レゾナンス リフレイン 【しゃいにんぐ・れぞなんす りふれいん】 |ジャンル|竜と奏でるRPG|#amazon(B077GRWL62)| |対応機種|PlayStation4&br;Nintendo Switch&br;Windows(Steam)|~| |発売元|セガ|~| |開発元|オーツー|~| |発売日|【PS4】2018年3月29日&br;【Win】2018年7月10日&br;【Switch】2018年7月12日|~| |定価|通常版・DL版:5,990円&br;PS4限定版:9,490円|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:C (15歳以上対象)|~| |廉価版|【Switch/PS4】新価格版:2019年8月8日/2,990円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|リフレインモードの追加&br;シナリオの変更はなし&br;ネタバレ上等のリフレインモード&br大量のDLCの初期導入|~| |>|>|CENTER:''[[シャイニングシリーズ]]''| **概要(リフレイン) 2014年に発売した『シャイニング・レゾナンス』をフルHDリマスター化し、新モードなどを追加した完全版。~ 先行してPS4版が発売され、海外版発売に合わせる形でWindows/Switch版が発売された。 **追加・変更点 -リフレインモード --無印でDLCだったエクセラ、ジーナスが序盤から加入するモード。これに合わせて無印に存在しなかったナイトイベント、デートイベント、キャラエンドと他のキャラとほぼ同等の扱いになった。 --公式では2周目以降を推奨しているが……(後述) --同時に無印そのままのモードは「オリジナルモード」として続投している。 -無印で最大の問題と言われた大量のDLCが初期から導入された。 --リトライチケットに関しては、リトライがシステムとして実装された事で削除された。 -主題歌が「虹の旋律」から「永遠色のアリア」に変更。ただし劇中で主題歌が流れる場面では、虹の旋律が使用されている。 -後発のスイッチ版では低難易度のカジュアルモードのバランスが調整され、敵が柔らかくなった。 ---- **評価点(リフレイン) -無印でデートなどのイベントがなかった二人にイベントが追加された。 --無印の仲間と比較すると本編中は常時シリアスなため、デートなどでは意外な一面を多数楽しむ事ができる。 -AIの改善 --特に魔法使いなのに突っ込みがちだったリンナのAIが改善された事で、かなり強化された。~ %%その分最大の敵は混乱したリンナとも言われるが%% -有料アイテムであった貴重なシジルや、好感度上昇のアイテムがクリア後に購入可能になった。このためキャラエンドの条件が達成しやすくなった。 **問題点(リフレイン) -リフレインモード --ifシナリオというには変化がなさすぎて、二人とのデートなどの要素を除けば、文字通り''二人が仲間になるだけ''で、シナリオ上の変化は一切存在しない。そのため前触れなく仲間になるうえ、ストーリー上に登場する二人とはほとんど関係がない。ジーナスに至っては本編で登場する前に加入する。 --2周目推奨とされているとおり、二人の台詞やパーソナリティ、フィギュアなどで序盤からとにかくネタバレされる。 ---本編に関わるパーソナリティは最初からネタバレ全開で習得済みなのに対して、シナリオに関係ないオマケのパーソナリティは他のメンバー同様宝箱から入手する。それができるなら、シナリオ進行に合わせて本編のパーソナリティも宝箱に配置すればよかったのではないだろうか?(おそらくオリジナルモードと同じキャラデータで済ませるためだと思われる)。 ---上記の通りオリジナルモードと差が全くない上に、周回プレイはおろかリフレインモードへの引継ぎもないため、「ネタバレを回避したい」以外の理由でオリジナルモードをプレイする意義がない(専用トロフィーすら存在しない)。 ---また単純に序盤から二人が加入する=控えが二人増えるため、控えに経験値が入らない問題がより面倒になっている。もっとも原作でも最終盤でしか使えないのにLV1で加入したりするが。 ---上記のバランスブレイカーの「平穏と破壊」だが、エクセラ&ジーナスの間でのみ、加入直後から使用可能。 --リフレインモードのジーナス、エクセラの扱い #region(ネタバレ注意) -序盤に仲間になる二人は本編終了後の二人が「もし序盤からユーマと一緒にいたら」という願いを歪みが叶えて登場しており、ユーマ以外の仲間からは認識されていない。 --このためユーマと一部モブ以外との会話がサブイベントでも存在せず、個別エンドも無印の仲間キャラ達と違ってハッピーエンドとは言い難いものとなっている。 --せっかくの追加キャラなのに他の仲間との関わりがないというのは非常に残念である。 --逆に二人のエクストライベントは無印のDLCと同様のもののため、本編終了後の2人との関わりであり、リフレインモードで加入した二人との交流は全部なかったものとして扱われてしまう。 --更に言えば無印同様相変わらずの「グリモワールの歪みのせい」((厳密には今回は人為的に歪みを利用しているため、他の歪みのせいとは微妙に異なるが大体は同じ))である。 #endregion() -処理落ちが多い。 --一部魔法では確実に処理落ちするためストレスになりがち。 ---後発のスイッチ版ではかなり処理落ちが少なくなっている。 ---Windows版はフレームレートを120fpsもしくは無制限に設定できることから、動作スペックさえ問題なく満たしていればむしろ発生頻度は低い。 -マルガストーン以外のファストトラベルがなかったり、ダッシュが使い辛い、セーブポイントが少ないなどの不満点は特に修正されていない。 --一応クリア後に何度でも使えるマルガストーンである「マルガオーブ」が購入可能になるが、元々のマルガストーンでも十分安価のため、今更感が強い。 ---- **総評(リフレイン) システム面はPS3版からあまり進化がないものの、元の作品の出来のおかげで出来は良い。~ だがifストーリーという触れ込みのリフレインモードがあまりにも変化が少なく、オリジナルモードと分ける意味もほとんどないと、既プレイ層が求めていた作品とは言い難いものとなってしまった。~ だがこれから手に取るであろう新規プレイヤーにとっては大いにお勧めできると言える。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: