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格闘料理伝説ビストロレシピ 激闘★フードンバトル編/決闘★ビストガルム大陸編」(2024/03/11 (月) 12:34:53) の最新版変更点

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--敵を倒した後に手に入れたレシピと食材を基に、食材を集めて料理をする。ミニゲームをし、その結果によってフードンの初期レベルが変わる。 ---規定の点数に足りなかった場合、料理は失敗し、料理名「だいしっぱい」のフードン「マックロン」という実用性のないモンスターが生まれてしまう。 --レシピに必要な食材以外を使ってオリジナル料理に挑戦することもできる。特定の組み合わせだと、通常の料理で生まれるのと違うフードンが生まれる。 ---「ハンバーグ」+「パン」=「ハンバーガー」、「オムレツ」+「こめ」=「オムライス」のような納得できるものが多いが、「ななくさがゆ」+「チーズ」=「リゾット」や、「ホットケーキ」+「りんご」=「アップルパイ」のような少々疑問なものもある。 ---明らかに間違っていると思われるものもある。例えば、グリーンカレーは「インドカレー」+「ほうれんそう」で生み出せるが、グリーンカレーが緑色なのは緑色のスパイスやハーブを使っているからで、ほうれんそうで色付けしているわけではない。なお、このゲームに登場するレシピで「ほうれんそう」を使用するのはグリーンカレーのみで、このレシピのためにアイテムを1つ作っているにもかかわらずそのレシピが間違っている。 -トッピング --通常のRPGにおける、いわゆるアイテム使用にあたる。戦闘中にフードンに食材を投げて「トッピング」する。外れることもある。 --基本的には「チャーハン」なら「こめ」「たまご」など、フードンに使われている食材を与えれば回復し、その他の相性の良い食材を与えると能力アップなどが起こる。 --トッピングは相手に投げつけることもでき、明らかに合わない調味料は状態異常を与えることができる。例えば、「さとう」は相手を眠らせる、「わさび」は相手をしびれさせる効果がある。 ---しかし、上記の料理の相性を考えないと逆に相手の能力を上げることになりかねない。前述の「さとう」ならおかし系、「わさび」ならおすし系の敵は逆に能力をアップさせてしまう。 --相手が何の料理のモンスターなのかを考えながら、料理に合う食材、合わない食材を考えながら戦う必要があり、この作品の独自の面白みの一つと言えるだろう。 --状態異常はどの料理でも基本的に「ハーブ」をトッピングすれば回復できるが、「ハーブ」を使った料理は上記の「料理に使われた食材を使うと回復」が優先されてしまい、戦闘中の状態回復ができない。 --前編ではトッピングの効果を戦闘中に試すしかなかったが、後編ではアイテムを消費せず実験できるモードが追加された。 --体力回復したい場合でも、トッピングが外れる場合があるので運次第である。 ---- **問題点 -あまりにも内容が薄い --前後編に分けられて販売されたにもかかわらず、両方合わせても他のGBで販売されたRPGより内容が薄い。特に前編は、あからさまに続編前提の終わり方をしている。 --フィールドを歩き回るようなことはなく、すごろくのようなマップを1マスずつ進んでそのマスの敵を倒し、次のマスに進むという形で、謎解きや探索のような通常のRPGにある要素はない。 --クリア後のイベントはなく、ラスボスを倒した後は同じモンスターを出す雑魚敵を延々と倒すくらいしかすることがない。 ---ラスボスとの再戦すらできない。 --全体的にキャラの掘り下げが足らず、とってつけたような設定が多い。 ---ビショッカーに両親をさらわれたためビショッカー打倒を目指している「ピータン」というキャラが仲間になるが、彼の両親は一切登場していない上に、結局両親の所在は不明。にもかかわらず、彼が仲間になった後は話題にすら上がらない。結末でも彼はビショッカー撃破を喜びこそすれ、両親のことには一切触れない始末である。 ---ビショッカーのトップである「ドン・クック」は、ラスボスとして唐突に登場するのみである。 ---同様に「ハオヂィ」も、主人公たちについてくる理由や後編で勝負を挑んでくる理由が薄い。 -フードンのデザイン --イラストのタッチやゲーム中のドット自体は悪くないのだが、料理を基にしたモンスターではどうしても格好良さに限界のあるデザイン。 --頭に「トム」「ヤム」と書かれた二人の子供の「トムヤムくん」、ライオンとカバとブタが串に刺さっている「シシカバブン」など、単なるダジャレフードンも多い。 --料理モチーフという中で頑張ってモンスターを作ろうとはしているようだが……。 -技モーションの使いまわしが多い --技モーションが少なく、「ラッシュ」「にぎりつぶし」などの腕を使う技は全て同じパンチのモーションなど、使い回しが多い。酷いところだとラスボス専用技「ダークスピン」は「たいあたり」と同じモーションである。 --モーションや効果は使いまわしで名前のみではあるが、一応フードンごとの専用技は多い。 -戦闘関連 --大味すぎるバランス。 --他RPGでいうHPの「FP」は、いわゆるMPと共用のステータスであり、初期技以外の技を使うたびに自分の体力も消費してしまう。 --技の説明が最低限しかなく、威力や命中率、属性がわからない。 ---なぜかと言えば、はっきり言って''説明するほどの内容がない''からである。威力はせいぜいFP消費技の方が強いといったレベルでしか差がなく、命中率はせいぜい状態異常攻撃命中率が低めな程度。属性に至っては「何の属性も持たない技」「フードン自身と同じ属性の技」の2種類しか扱えない。 --おかし系のうちバニラアイスなどが使える氷攻撃、マンゴープリンが使える眠り攻撃などの技は重ね掛けがきいてしまうので一方的にハメ殺せてしまう。((氷攻撃なら持続ターン数が元に戻り、眠り攻撃ならば「攻撃されたので起きる」→「追加効果でまた寝る」の繰り返し。なお、攻撃外れで眠りからは覚めない。あくまでヒットしたときだけ起きる)) ---技が外れることもあるが、どのみち1ターン外れた程度で解除はされないので意味はない。ハーブのトッピングで治療していれば解放されることにはなるが、逆にいえば外れるまでハーブを消費し続けることになるということである。ハーブの方も外れる。 --ハメ技よりはマシであるが、能力変化に限界がないのでまもりアップで防御をあげ切られると状態異常しか打つ手がない。 ---そのまもりアップでさえ、まもりが上がりきる前にハメられたらなす術がない。 --「うん」というパラメータを「うんアップ」で上げることができる。だが、「うん」の存在意義が不明。クリティカルは存在しないゲームであり、回避は時たまあるが「うんアップ」を連打しても回避する様子はない。 ---逆に「うんダウン」も存在する。こちらも命中率が下がっているような様子もなく、同様に存在意義がない。 ---実際には命中率ははやさに依存している。あくまで憶測に過ぎないが、本来うんに依存するべき命中率がバグではやさに依存している可能性もある。 --二回攻撃系のわざは基本的に弱い。なぜならば本作では多少のまもりの変化ではほとんどダメージ量に差がみられないのにもかかわらずある一定のラインまでまもりアップなどで耐久が上がると急に1ダメージになる仕様が存在し、一発あたりの威力の低い二回攻撃技はこのラインを簡単に下回ってしまうからである。 ---また、一発目が外れると二発目は不発に終わる。逆に一発目は命中したのに二発目が外れるということもあり、外れる機会が他のわざよりも多いデメリットとなってしまっている。 ---FP消費技の連続技の場合、FPは2回分必要になる。通常のわざならばFPが足りないとそもそも選択できないが、連続技は1回分のFPで選択できてしまう。その場合1度だけ攻撃して2撃目は不発に終わる。 ---充分な火力で殴ったとしても他のわざに比べ特別威力が出るようなこともない。 ---ただし、「ラッシュ」に関しては充分な火力で殴れば基本技にもかかわらずFP消費技を上回るダメージ効率となる。それはそれでバランスが悪い。 --まともな戦術もそれを使えるフードンも限られておりパーティが固定化されがち。 ---というか、突き詰めていくと最強パーティーは''プリンパフェ×5''という面白味も何もないメンツになる。プリンパフェは凍らないうえにおかし系の特徴として素早さが高く、無効化される相手のいない眠り攻撃を先制して使って後は永眠というパターンにするのが一番お手軽かつ最強だからである。 ---ふつうポケモンやそのフォロワーは相性の概念でこういった事態を防いでいるのだが、本作でおかし系を得意とする3系統は全ておかし系に比べ遅いので何もできずにハメ殺されるだけである。おかし系より速いたまご系はおかし系に弱い。結果プリンパフェに対処するにはよりレベルの高いプリンパフェで先制してやられるまえにやるという身も蓋もない事態となる。 ---ならばハメ技を封印したらまともな勝負になるのか。残念ながら答えはNOである。なぜならば''本作の戦略性はハメ技以外にないと言っても過言ではない''からである。その他には「まもりアップで泥仕合」「焼け石に水レベルのその他の能力アップ技」「やけどやカビでスリップダメージを与える」「FP消費技での単なる殴り合い」''以上''。誇張抜きでこのレベルである。戦闘で使えるコマンドは「たたかう」「トッピング」のみで、交代すらできない((通信対戦ではトッピング使用不可の可能性あり。))ため、満足に弱点を突くことすらできない。 -後半手に入れたレシピの意義が薄い --料理ミニゲームの出来で仲間にしたキャラの初期レベルが変わるが、高得点を出してもレベルは1ケタにしかならない。序盤ならともかく、中盤以降はフードンを仲間にしてもまず使えないだろう。 ---ラスボス戦直前にある人物から「ダークレシピ」に対抗できる伝説のレシピ「ワンダーレシピ」を教えてもらえるイベントがあるが、この時点でレベル1ケタのフードンを作っても対抗のしようがない。 ---せっかく、作ったフードンの種類数などによって主人公の肩書き(さらあらいなど)が変わるシステムなのだから、初期レベルを高くして料理の上達を表すなどやり方はいくらでもあったはずだ。 --ならば序盤組は優遇かといえば実はそうでもない。オリジナル料理を作ると作った料理はベースよりもランクが高いものになる((料理ごとにランクは決まっている))のだが、ランクの高いものは完全上位互換になる。 ---例を挙げるとプリン→マンゴープリン→プリンパフェと言った具合にランクが高いのだが、プリン・マンゴープリン共に技構成・ステータスともにプリンパフェに劣るため、プリン及びマンゴープリンは単なる踏み台にしかならず、プリンパフェのレシピを手に入れたら''作る意味がなくなる''のである。「進化」の概念を出せば完全上位互換でも何の問題もなかったのではないだろうか。 -やたら多い属性 --ごはん、パン、にもの、フライ、カレー、たまご、おすし、パスタ、めん、やさい、おかし、スープ、にく、てんしん、てっぱん、どんぶり、だいしっぱい、???と、[[やたら属性が多い>ラストリベリオン]]。((18種類もある。相性関係のないだいしっぱいと???を除くと16種類。参考までに書いておくと、ポケモンでは初代が15、現在が18である))「カレーはやさいに強く、スープに弱い」などの相性も法則性がなく、覚えづらい。属性によっては属するフードンがほとんどいないものすらある。 ---特ににもの系は数が少ないため、にもの系に相性のいいフードンは相対的に割を食う形となっている。 ---なぜかパスタ系は素早さが最低レベルなのに他の能力も高くないと理不尽な扱いを受けている。 ---ごはん系はバランスが良いという触れ込みなのだが、実際には相性が良い属性は0種類、弱点は3種類と弱すぎる。弱点属性がメジャーなのも痛い。 ---料理を無理矢理属性分けしているため、料理によっては属性が違和感のあるものになっている。例えば、タコス、冷ややっこ、麻婆豆腐は全て「やさい系」である。 ---ゲーム中に「得意な属性」は書いてあっても、「弱点となる属性」や「攻撃が通りにくい属性」((あまりきかないぞ…と出る))の表記が一切ない。 ---というかハメ技のせいで本気で戦うと''おかし以外は存在価値なし''になる。 ---スープ系はカレー系とたまご系に相性がいいと書いてあるが、実際にはにもの系にも相性がいい。 ---にもの系の肉じゃがはステータス欄にはおかし系とめん系に強いとあるのだが、実際にはおかし系とめん系の他、たまご系にも強い。((技の説明欄には正しく書いてある)) ---はやさが遅い系統は極めて不遇。その他のステータスであるFP・ちから・まもりはどのフードンも大差ないため、20~70程度とやたら差が激しいはやさで差がつきやすいからである。おまけに命中率は、はやさに依存しているらしくはやさが低いフードンは攻撃を外しまくる。 --そのほかに、和食・洋食・中華・エスニックといった分類のようなものも存在するが、ほとんど活用されていない。四天王の所持フードンがこれに則って決められているぐらいだろうか。 ---「エスニック」の分類はかなり雑多で、東南アジア、インド、韓国、中南米など和・洋・中に分類できない料理がとりあえず入れられているという印象が強い。なぜか「パエリア」などもエスニックに含まれている。 -パスワード専用モンスターが多い --後編終盤のボス専用モンスターや「ホイコロン」「にくジャガー」「ピザーラン」はゲーム内で入手する方法がなく、コミックボンボンに掲載されたパスワードを使う以外入手方法がない。ボンボン読者以外は前後編両方プレイしたとしてもコンプリートできなかった。 --また、前編・後編の間でレシピの引き継ぎはできないため、片方のソフトのフードンをもう片方で使いたい場合、一体ずつパスワードや通信を使って引き継がなければならない。 --そのパスワードも、フードン数は180とポケモン並みに存在する割には預かってもらえる限界が40ほどしかなく、いちいちわかれる作業が必要となる。 --「だいしっぱい」以外の料理はすべて片方のバージョン限定なので、カタログを完成させるためにはかなりの回数のパスワード入力が必要。 --フォントが見辛いうえにパスワードが長く、入力に時間がかかるうえに見間違いでの失敗もしやすい。 -決していいとは言えないゲームテンポ --GBにもかかわらず、中盤以降FPが多くなるとダメージを受けた後のゲージの減りが必ず処理落ちしてガクガクになってしまう。 --そもそも、戦闘バランス自体がデフレ気味であり敵を倒すのにたいていの場合3~5発程度を要する。こうかバツグンでようやく2発で倒せるくらい。無属性の攻撃が多い上に半減は少ないため半減ばかりで長引くことはないのが救い。 --マップ上を移動する際、ショップマスや食材交換イベントマス((指定された食材を渡すことでレアな食材を貰うことができるイベント))に着くと指定した箇所にまだ着いていなくてもそこで止まってしまう。 ---特に食材交換イベントはセリフが長くストレスを感じやすい。 --状態異常になっているフードンがいるとターン終わりにいちいち「オムレッサーはねむっている」などとメッセージが出る。特に前述のハメ技に入った場合などは何度もこれを見させられることになり鬱陶しい。 -育成関連 --パスワードで出したフードンにはニックネームをつけることができない。名前を変更する手段もないため、パスワード専用フードンやもう片方のバージョンで出るフードンにニックネームをつけて育成することができない。 --初めから覚えているわざが再び習得できるフードンがいる。そのわざを忘れていなかったとしても習得ができてしまい、同じわざが二個ある状態が作れるバグが起きる。当然ながらデメリットしかないが、単に習得済みのわざが来ても覚えなければいいだけの話ではある。 --経験値は自分と相手のレベル差に応じて加算され、全レベル共通で100貯まるとレベルアップするという仕様なのだが、5レベル差くらいから、経験値は0になってしまう。 ---このため、フードンのレベル上げの限界が早い。具体的には敵フードンでの最高レベルが76なので、理論上81程度が限界と思われる。 ---しかも本作ではラスボスとの再戦すら不可能なのが問題で、ここまでフードンを鍛えようと思えば通信環境と前後編を揃えた上で初期化した後編に育てたフードンを送り込んで2周目プレイをする必要がある。さすがにそれは現実的ではないため、実際には70前後がいいところ。 **評価点 -ウリであるトッピングシステムについてはなかなかよくできている。 -ケーキやどらやきのキャラなどは、かわいいマスコットキャラとして見られるデザインではある。 -クソゲーの常か、BGMは特別高い評価でないにしてもまずまず。 --前編のオープニングの曲は前半と後半でわざわざ別の曲が使用されている。さらにボス戦のBGMの種類もそこそこあるなどかなり力を入れている。 --しかし前述の通りボスとの再戦は不可能なので、戦闘曲はほとんどが2度と聴けなくなってしまう。サウンドテストモードがあれば楽しめたと思えるだけに惜しい。 -ドットの公式絵再現率や、一枚絵は当時のGBソフトにしては出来が良い。 -前述のハメ技や「まもりアップ」が使えるキャラは早い段階で手に入るようになっており、ストーリー中で「まもりアップ」の対抗手段となるやけど攻撃の手段を持つフードンが最序盤に手に入るなど、味方が限られていてもチョイス自体は悪くない。 -通常攻撃は命中率が高い他、はやさにある程度の補正がかかり先制しやすくなる。((前述の通り、命中率ははやさに依存するためと思われる))このため「最後っ屁に先制で通常攻撃を撃つ」「瀕死の相手に通常攻撃を撃ち、最後っ屁を打たせない」「あえてFP消費わざを使って後攻を取ることで相手に先に殴らせてねむりから覚めて攻撃」といった駆け引きが生まれる。本作における数少ない戦略性である。 --ただしあまりにもはやさに差のあるフードンの場合通常攻撃でも先制はできない。 -6文字のニックネームをフードンに付けられる。当時名前を決められるシステムのあるゲームでは大抵が4~5文字までであり、6文字ネームは地味に珍しかった。 -アイテムが種別ごとに自動的に整頓される。見やすく便利。 -ひろば(フードンの預かり所)にいるフードンも手持ちの控えにいたフードン同様、戦ったフードンの半分の経験値を得ることができる。((ひろばのフードンのレベルアップの演出は新しいわざの習得があった場合のみ行われる)) --前述したフードンの加入レベルが遅い問題をある程度補っている良仕様。 ---結局加入レベルが低いことには変わりはなく、また直接戦ったフードンの半分の経験値のみであるため根本的な解決にはなっていないのは残念なところ。 ---- **総評 料理モチーフの新しい要素はあるものの、当時の水準でもポケモンフォロワーのRPGとして低水準であり、ただでさえ薄いストーリーを前後編に分ける意味も薄い。~ 前編からわずか二ヵ月でほとんど改善点のない後編を販売したことから見ても、開発期間があまりにも短く完成度も低いと言わざるを得ない。~ また、モンスター収集要素はあるものの、料理したフードンのレベルが低すぎる仕様により序盤以外のキャラがどうしても使いようがないのはポケモンフォロワーのゲームとして「致命的」だと言えよう。~ **余談 -1999~2000年にかけて、コミックボンボン誌上で津島直人によるコミカライズがされている。ストーリーはゲームとの関わりが薄く、オリジナル展開が多い。理由は不明だが、打ち切りのような形で最初の四天王を倒したところで終わってしまった。 --漫画版の評価自体は高く、''お色気''シーンなどは今でも語り草である。 --同時期のコミックボンボンで同じくコミカライズされたゲーム作品としては『[[クロスハンター>クロスハンター トレジャーハンターバージョン/エックスハンターバージョン/モンスターハンターバージョン]]』がある。こちらも、内容の薄さ、無駄に多い属性、大味なゲームバランス、ほぼ無意味な分割商法と共通点が多い。もっとも、わずかながらも評価点が存在する上にシステムに目を瞑れば楽しめる水準には辛うじて達している『ビストロレシピ』と比べて、『クロスハンター』は漫画版も含めてさらに評価が悪い。 -2001年にNHK衛星放送でアニメ版も放送されている。漫画版のストーリーを原作としており、こちらは最後まで完結した。 --『Fighting Foodons』のタイトルでアメリカでも放送された。 -1999年9月にワンダースワン版も発売されている。GB版の前編より発売が早いが、内容は前編と後編の間の時系列となっている。こちらにはマップ上の移動なども存在している。 -その後本作と同じく料理を題材にした''恋愛''RPG『ビストロ・きゅーぴっと』シリーズが発売された。尤も製作したのは''香港''のゲーム会社だが。
「[[検証依頼]]」が出ています。依頼内容は「通信対戦の仕様について」です。対応できる方はご協力をお願いします。 ---- *格闘料理伝説ビストロレシピ 激闘★フードンバトル編/決闘★ビストガルム大陸編 【かくとうりょうりでんせつびすとろれしぴ げきとうふーどんばとるへん/けっとうびすとがるむたいりくへん】 |ジャンル|ロールプレイング|&amazon(B000069THP)|&amazon(B000069THR)| |対応機種|ゲームボーイカラー(全GB共通)|~|~| |発売元|バンプレスト|~|~| |開発元|レッドカンパニー|~|~| |発売日|フードンバトル編:1999年10月8日&br()ビストガルム編:1999年12月10日|~|~| |定価|各3,980円|~|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| //判定は削除・変更議論なしに変更しないでください |ポイント|2つを合わせても薄いボリューム&br()集めたモンスターの存在意義がない&br()眠り攻撃を先に当てるかどうか''だけ''で決まる勝負|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **ストーリー 料理から生まれるモンスター「フードン」の存在する世界。世界は「ドン・クック」率いるフードンを悪用する悪の軍団「ビショッカー」に悩まされていた。~ 主人公「まくのうち ゼン」の父で、優秀な料理人であった「ツキジ」はビショッカーに目を付けられ、さらわれてしまう。~ 父をビショッカーの手から救い出すべく、かけだしの料理人「ゼン」は妹「カリン」や仲間たちと共に、フードンを駆使してビショッカーに挑んでゆく。~ **概要 当時隆盛を誇った[[ポケモン>ポケットモンスターシリーズ]]フォロワーのRPGの一つ。二つのバージョンが発売されたが、二本のソフトで前編・後編のストーリーが分けられており、後編に当たるビストガルム編はフードンバトル編より二カ月後の発売である。~ 漫画・アニメなどのメディアミックスも行われている。~ **特徴 -フードン --料理に「レシピカード」と呼ばれるカードを貼って命名することで、「フードン」と呼ばれるモンスターを生み出すことができる。 --敵を倒した後に手に入れたレシピと食材を基に、食材を集めて料理をする。ミニゲームをし、その結果によってフードンの初期レベルが変わる。 ---規定の点数に足りなかった場合、料理は失敗し、料理名「だいしっぱい」のフードン「マックロン」という実用性のないモンスターが生まれてしまう。 --レシピに必要な食材以外を使ってオリジナル料理に挑戦することもできる。特定の組み合わせだと、通常の料理で生まれるのと違うフードンが生まれる。 ---「ハンバーグ」+「パン」=「ハンバーガー」、「オムレツ」+「こめ」=「オムライス」のような納得できるものが多いが、「ななくさがゆ」+「チーズ」=「リゾット」や、「ホットケーキ」+「りんご」=「アップルパイ」のような少々疑問なものもある。 ---明らかに間違っていると思われるものもある。例えば、グリーンカレーは「インドカレー」+「ほうれんそう」で生み出せるが、グリーンカレーが緑色なのは緑色のスパイスやハーブを使っているからで、ほうれんそうで色付けしているわけではない。なお、このゲームに登場するレシピで「ほうれんそう」を使用するのはグリーンカレーのみで、このレシピのためにアイテムを1つ作っているにもかかわらずそのレシピが間違っている。 -トッピング --通常のRPGにおける、いわゆるアイテム使用にあたる。戦闘中にフードンに食材を投げて「トッピング」する。外れることもある。 --基本的には「チャーハン」なら「こめ」「たまご」など、フードンに使われている食材を与えれば回復し、その他の相性の良い食材を与えると能力アップなどが起こる。 --トッピングは相手に投げつけることもでき、明らかに合わない調味料は状態異常を与えることができる。例えば、「さとう」は相手を眠らせる、「わさび」は相手をしびれさせる効果がある。 ---しかし、上記の料理の相性を考えないと逆に相手の能力を上げることになりかねない。前述の「さとう」ならおかし系、「わさび」ならおすし系の敵は逆に能力をアップさせてしまう。 --相手が何の料理のモンスターなのかを考えながら、料理に合う食材、合わない食材を考えながら戦う必要があり、この作品の独自の面白みの一つと言えるだろう。 --状態異常はどの料理でも基本的に「ハーブ」をトッピングすれば回復できるが、「ハーブ」を使った料理は上記の「料理に使われた食材を使うと回復」が優先されてしまい、戦闘中の状態回復ができない。 --前編ではトッピングの効果を戦闘中に試すしかなかったが、後編ではアイテムを消費せず実験できるモードが追加された。 --体力回復したい場合でも、トッピングが外れる場合があるので運次第である。 ---- **問題点 -あまりにも内容が薄い --前後編に分けられて販売されたにもかかわらず、両方合わせても他のGBで販売されたRPGより内容が薄い。特に前編は、あからさまに続編前提の終わり方をしている。 --フィールドを歩き回るようなことはなく、すごろくのようなマップを1マスずつ進んでそのマスの敵を倒し、次のマスに進むという形で、謎解きや探索のような通常のRPGにある要素はない。 --クリア後のイベントはなく、ラスボスを倒した後は同じモンスターを出す雑魚敵を延々と倒すくらいしかすることがない。 ---ラスボスとの再戦すらできない。 --全体的にキャラの掘り下げが足らず、とってつけたような設定が多い。 ---ビショッカーに両親をさらわれたためビショッカー打倒を目指している「ピータン」というキャラが仲間になるが、彼の両親は一切登場していない上に、結局両親の所在は不明。にもかかわらず、彼が仲間になった後は話題にすら上がらない。結末でも彼はビショッカー撃破を喜びこそすれ、両親のことには一切触れない始末である。 ---ビショッカーのトップである「ドン・クック」は、ラスボスとして唐突に登場するのみである。 ---同様に「ハオヂィ」も、主人公たちについてくる理由や後編で勝負を挑んでくる理由が薄い。 -フードンのデザイン --イラストのタッチやゲーム中のドット自体は悪くないのだが、料理を基にしたモンスターではどうしても格好良さに限界のあるデザイン。 --頭に「トム」「ヤム」と書かれた二人の子供の「トムヤムくん」、ライオンとカバとブタが串に刺さっている「シシカバブン」など、単なるダジャレフードンも多い。 --料理モチーフという中で頑張ってモンスターを作ろうとはしているようだが……。 -技モーションの使いまわしが多い --技モーションが少なく、「ラッシュ」「にぎりつぶし」などの腕を使う技は全て同じパンチのモーションなど、使い回しが多い。酷いところだとラスボス専用技「ダークスピン」は「たいあたり」と同じモーションである。 --モーションや効果は使いまわしで名前のみではあるが、一応フードンごとの専用技は多い。 -戦闘関連 --大味すぎるバランス。 --他RPGでいうHPの「FP」は、いわゆるMPと共用のステータスであり、初期技以外の技を使うたびに自分の体力も消費してしまう。 --技の説明が最低限しかなく、威力や命中率、属性がわからない。 ---なぜかと言えば、はっきり言って''説明するほどの内容がない''からである。威力はせいぜいFP消費技の方が強いといったレベルでしか差がなく、命中率はせいぜい状態異常攻撃命中率が低めな程度。属性に至っては「何の属性も持たない技」「フードン自身と同じ属性の技」の2種類しか扱えない。 --おかし系のうちバニラアイスなどが使える氷攻撃、マンゴープリンが使える眠り攻撃などの技は重ね掛けがきいてしまうので一方的にハメ殺せてしまう。((氷攻撃なら持続ターン数が元に戻り、眠り攻撃ならば「攻撃されたので起きる」→「追加効果でまた寝る」の繰り返し。なお、攻撃外れで眠りからは覚めない。あくまでヒットしたときだけ起きる)) ---技が外れることもあるが、どのみち1ターン外れた程度で解除はされないので意味はない。ハーブのトッピングで治療していれば解放されることにはなるが、逆にいえば外れるまでハーブを消費し続けることになるということである。ハーブの方も外れる。 --ハメ技よりはマシであるが、能力変化に限界がないのでまもりアップで防御をあげ切られると状態異常しか打つ手がない。 ---そのまもりアップでさえ、まもりが上がりきる前にハメられたらなす術がない。 --「うん」というパラメータを「うんアップ」で上げることができる。だが、「うん」の存在意義が不明。クリティカルは存在しないゲームであり、回避は時たまあるが「うんアップ」を連打しても回避する様子はない。 ---逆に「うんダウン」も存在する。こちらも命中率が下がっているような様子もなく、同様に存在意義がない。 ---実際には命中率ははやさに依存している。あくまで憶測に過ぎないが、本来うんに依存するべき命中率がバグではやさに依存している可能性もある。 --二回攻撃系のわざは基本的に弱い。なぜならば本作では多少のまもりの変化ではほとんどダメージ量に差がみられないのにもかかわらずある一定のラインまでまもりアップなどで耐久が上がると急に1ダメージになる仕様が存在し、一発あたりの威力の低い二回攻撃技はこのラインを簡単に下回ってしまうからである。 ---また、一発目が外れると二発目は不発に終わる。逆に一発目は命中したのに二発目が外れるということもあり、外れる機会が他のわざよりも多いデメリットとなってしまっている。 ---FP消費技の連続技の場合、FPは2回分必要になる。通常のわざならばFPが足りないとそもそも選択できないが、連続技は1回分のFPで選択できてしまう。その場合1度だけ攻撃して2撃目は不発に終わる。 ---充分な火力で殴ったとしても他のわざに比べ特別威力が出るようなこともない。 ---ただし、「ラッシュ」に関しては充分な火力で殴れば基本技にもかかわらずFP消費技を上回るダメージ効率となる。それはそれでバランスが悪い。 --まともな戦術もそれを使えるフードンも限られておりパーティが固定化されがち。 ---というか、突き詰めていくと最強パーティーは''プリンパフェ×5''という面白味も何もないメンツになる。プリンパフェは凍らないうえにおかし系の特徴として素早さが高く、無効化される相手のいない眠り攻撃を先制して使って後は永眠というパターンにするのが一番お手軽かつ最強だからである。 ---ふつうポケモンやそのフォロワーは相性の概念でこういった事態を防いでいるのだが、本作でおかし系を得意とする3系統は全ておかし系に比べ遅いので何もできずにハメ殺されるだけである。おかし系より速いたまご系はおかし系に弱い。結果プリンパフェに対処するにはよりレベルの高いプリンパフェで先制してやられるまえにやるという身も蓋もない事態となる。 ---ならばハメ技を封印したらまともな勝負になるのか。残念ながら答えはNOである。なぜならば''本作の戦略性はハメ技以外にないと言っても過言ではない''からである。その他には「まもりアップで泥仕合」「焼け石に水レベルのその他の能力アップ技」「やけどやカビでスリップダメージを与える」「FP消費技での単なる殴り合い」''以上''。誇張抜きでこのレベルである。戦闘で使えるコマンドは「たたかう」「トッピング」のみで、交代すらできない((通信対戦ではトッピング使用不可の可能性あり。))ため、満足に弱点を突くことすらできない。 -後半手に入れたレシピの意義が薄い --料理ミニゲームの出来で仲間にしたキャラの初期レベルが変わるが、高得点を出してもレベルは1ケタにしかならない。序盤ならともかく、中盤以降はフードンを仲間にしてもまず使えないだろう。 ---ラスボス戦直前にある人物から「ダークレシピ」に対抗できる伝説のレシピ「ワンダーレシピ」を教えてもらえるイベントがあるが、この時点でレベル1ケタのフードンを作っても対抗のしようがない。 ---せっかく、作ったフードンの種類数などによって主人公の肩書き(さらあらいなど)が変わるシステムなのだから、初期レベルを高くして料理の上達を表すなどやり方はいくらでもあったはずだ。 --ならば序盤組は優遇かといえば実はそうでもない。オリジナル料理を作ると作った料理はベースよりもランクが高いものになる((料理ごとにランクは決まっている))のだが、ランクの高いものは完全上位互換になる。 ---例を挙げるとプリン→マンゴープリン→プリンパフェと言った具合にランクが高いのだが、プリン・マンゴープリン共に技構成・ステータスともにプリンパフェに劣るため、プリン及びマンゴープリンは単なる踏み台にしかならず、プリンパフェのレシピを手に入れたら''作る意味がなくなる''のである。「進化」の概念を出せば完全上位互換でも何の問題もなかったのではないだろうか。 -やたら多い属性 --ごはん、パン、にもの、フライ、カレー、たまご、おすし、パスタ、めん、やさい、おかし、スープ、にく、てんしん、てっぱん、どんぶり、だいしっぱい、???と、[[やたら属性が多い>ラストリベリオン]]。((18種類もある。相性関係のないだいしっぱいと???を除くと16種類。参考までに書いておくと、ポケモンでは初代が15、現在が18である))「カレーはやさいに強く、スープに弱い」などの相性も法則性がなく、覚えづらい。属性によっては属するフードンがほとんどいないものすらある。 ---特ににもの系は数が少ないため、にもの系に相性のいいフードンは相対的に割を食う形となっている。 ---なぜかパスタ系は素早さが最低レベルなのに他の能力も高くないと理不尽な扱いを受けている。 ---ごはん系はバランスが良いという触れ込みなのだが、実際には相性が良い属性は0種類、弱点は3種類と弱すぎる。弱点属性がメジャーなのも痛い。 ---料理を無理矢理属性分けしているため、料理によっては属性が違和感のあるものになっている。例えば、タコス、冷ややっこ、麻婆豆腐は全て「やさい系」である。 ---ゲーム中に「得意な属性」は書いてあっても、「弱点となる属性」や「攻撃が通りにくい属性」((あまりきかないぞ…と出る))の表記が一切ない。 ---というかハメ技のせいで本気で戦うと''おかし以外は存在価値なし''になる。 ---スープ系はカレー系とたまご系に相性がいいと書いてあるが、実際にはにもの系にも相性がいい。 ---にもの系の肉じゃがはステータス欄にはおかし系とめん系に強いとあるのだが、実際にはおかし系とめん系の他、たまご系にも強い。((技の説明欄には正しく書いてある)) ---はやさが遅い系統は極めて不遇。その他のステータスであるFP・ちから・まもりはどのフードンも大差ないため、20~70程度とやたら差が激しいはやさで差がつきやすいからである。おまけに命中率は、はやさに依存しているらしくはやさが低いフードンは攻撃を外しまくる。 --そのほかに、和食・洋食・中華・エスニックといった分類のようなものも存在するが、ほとんど活用されていない。四天王の所持フードンがこれに則って決められているぐらいだろうか。 ---「エスニック」の分類はかなり雑多で、東南アジア、インド、韓国、中南米など和・洋・中に分類できない料理がとりあえず入れられているという印象が強い。なぜか「パエリア」などもエスニックに含まれている。 -パスワード専用モンスターが多い --後編終盤のボス専用モンスターや「ホイコロン」「にくジャガー」「ピザーラン」はゲーム内で入手する方法がなく、コミックボンボンに掲載されたパスワードを使う以外入手方法がない。ボンボン読者以外は前後編両方プレイしたとしてもコンプリートできなかった。 --また、前編・後編の間でレシピの引き継ぎはできないため、片方のソフトのフードンをもう片方で使いたい場合、一体ずつパスワードや通信を使って引き継がなければならない。 --そのパスワードも、フードン数は180とポケモン並みに存在する割には預かってもらえる限界が40ほどしかなく、いちいちわかれる作業が必要となる。 --「だいしっぱい」以外の料理はすべて片方のバージョン限定なので、カタログを完成させるためにはかなりの回数のパスワード入力が必要。 --フォントが見辛いうえにパスワードが長く、入力に時間がかかるうえに見間違いでの失敗もしやすい。 -決していいとは言えないゲームテンポ --GBにもかかわらず、中盤以降FPが多くなるとダメージを受けた後のゲージの減りが必ず処理落ちしてガクガクになってしまう。 --そもそも、戦闘バランス自体がデフレ気味であり敵を倒すのにたいていの場合3~5発程度を要する。こうかバツグンでようやく2発で倒せるくらい。無属性の攻撃が多い上に半減は少ないため半減ばかりで長引くことはないのが救い。 --マップ上を移動する際、ショップマスや食材交換イベントマス((指定された食材を渡すことでレアな食材を貰うことができるイベント))に着くと指定した箇所にまだ着いていなくてもそこで止まってしまう。 ---特に食材交換イベントはセリフが長くストレスを感じやすい。 --状態異常になっているフードンがいるとターン終わりにいちいち「オムレッサーはねむっている」などとメッセージが出る。特に前述のハメ技に入った場合などは何度もこれを見させられることになり鬱陶しい。 -育成関連 --パスワードで出したフードンにはニックネームをつけることができない。名前を変更する手段もないため、パスワード専用フードンやもう片方のバージョンで出るフードンにニックネームをつけて育成することができない。 --初めから覚えているわざが再び習得できるフードンがいる。そのわざを忘れていなかったとしても習得ができてしまい、同じわざが二個ある状態が作れるバグが起きる。当然ながらデメリットしかないが、単に習得済みのわざが来ても覚えなければいいだけの話ではある。 --経験値は自分と相手のレベル差に応じて加算され、全レベル共通で100貯まるとレベルアップするという仕様なのだが、5レベル差くらいから、経験値は0になってしまう。 ---このため、フードンのレベル上げの限界が早い。具体的には敵フードンでの最高レベルが76なので、理論上81程度が限界と思われる。 ---しかも本作ではラスボスとの再戦すら不可能なのが問題で、ここまでフードンを鍛えようと思えば通信環境と前後編を揃えた上で初期化した後編に育てたフードンを送り込んで2周目プレイをする必要がある。さすがにそれは現実的ではないため、実際には70前後がいいところ。 **評価点 -ウリであるトッピングシステムについてはなかなかよくできている。 -ケーキやどらやきのキャラなどは、かわいいマスコットキャラとして見られるデザインではある。 -クソゲーの常か、BGMは特別高い評価でないにしてもまずまず。 --前編のオープニングの曲は前半と後半でわざわざ別の曲が使用されている。さらにボス戦のBGMの種類もそこそこあるなどかなり力を入れている。 --しかし前述の通りボスとの再戦は不可能なので、戦闘曲はほとんどが2度と聴けなくなってしまう。サウンドテストモードがあれば楽しめたと思えるだけに惜しい。 -ドットの公式絵再現率や、一枚絵は当時のGBソフトにしては出来が良い。 -前述のハメ技や「まもりアップ」が使えるキャラは早い段階で手に入るようになっており、ストーリー中で「まもりアップ」の対抗手段となるやけど攻撃の手段を持つフードンが最序盤に手に入るなど、味方が限られていてもチョイス自体は悪くない。 -通常攻撃は命中率が高い他、はやさにある程度の補正がかかり先制しやすくなる。((前述の通り、命中率ははやさに依存するためと思われる))このため「最後っ屁に先制で通常攻撃を撃つ」「瀕死の相手に通常攻撃を撃ち、最後っ屁を打たせない」「あえてFP消費わざを使って後攻を取ることで相手に先に殴らせてねむりから覚めて攻撃」といった駆け引きが生まれる。本作における数少ない戦略性である。 --ただしあまりにもはやさに差のあるフードンの場合通常攻撃でも先制はできない。 -6文字のニックネームをフードンに付けられる。当時名前を決められるシステムのあるゲームでは大抵が4~5文字までであり、6文字ネームは地味に珍しかった。 -アイテムが種別ごとに自動的に整頓される。見やすく便利。 -ひろば(フードンの預かり所)にいるフードンも手持ちの控えにいたフードン同様、戦ったフードンの半分の経験値を得ることができる。((ひろばのフードンのレベルアップの演出は新しいわざの習得があった場合のみ行われる)) --前述したフードンの加入レベルが遅い問題をある程度補っている良仕様。 ---結局加入レベルが低いことには変わりはなく、また直接戦ったフードンの半分の経験値のみであるため根本的な解決にはなっていないのは残念なところ。 ---- **総評 料理モチーフの新しい要素はあるものの、当時の水準でもポケモンフォロワーのRPGとして低水準であり、ただでさえ薄いストーリーを前後編に分ける意味も薄い。~ 前編からわずか二ヵ月でほとんど改善点のない後編を販売したことから見ても、開発期間があまりにも短く完成度も低いと言わざるを得ない。~ また、モンスター収集要素はあるものの、料理したフードンのレベルが低すぎる仕様により序盤以外のキャラがどうしても使いようがないのはポケモンフォロワーのゲームとして「致命的」だと言えよう。~ **余談 -1999~2000年にかけて、コミックボンボン誌上で津島直人によるコミカライズがされている。ストーリーはゲームとの関わりが薄く、オリジナル展開が多い。理由は不明だが、打ち切りのような形で最初の四天王を倒したところで終わってしまった。 --漫画版の評価自体は高く、''お色気''シーンなどは今でも語り草である。 --同時期のコミックボンボンで同じくコミカライズされたゲーム作品としては『[[クロスハンター>クロスハンター トレジャーハンターバージョン/エックスハンターバージョン/モンスターハンターバージョン]]』がある。こちらも、内容の薄さ、無駄に多い属性、大味なゲームバランス、ほぼ無意味な分割商法と共通点が多い。もっとも、わずかながらも評価点が存在する上にシステムに目を瞑れば楽しめる水準には辛うじて達している『ビストロレシピ』と比べて、『クロスハンター』は漫画版も含めてさらに評価が悪い。 -2001年にNHK衛星放送でアニメ版も放送されている。漫画版のストーリーを原作としており、こちらは最後まで完結した。 --『Fighting Foodons』のタイトルでアメリカでも放送された。 -1999年9月にワンダースワン版も発売されている。GB版の前編より発売が早いが、内容は前編と後編の間の時系列となっている。こちらにはマップ上の移動なども存在している。 -その後本作と同じく料理を題材にした''恋愛''RPG『ビストロ・きゅーぴっと』シリーズが発売された。尤も製作したのは''香港''のゲーム会社だが。

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