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//Wikipediaに関しては不要と運営議論スレで言われていますので削除します。意見があれば運営議論スレまで。 *スーパーヒーロージェネレーション 【すーぱーひーろーじぇねれーしょん】 |ジャンル|シミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B00LP9A3RA,image)PS3通常版&br()&amazon(B00LP9A3TS,image)PS3スペシャルサウンドエディション|CENTER:&amazon(B00LP9A3LQ,image)PSV通常版&br()&amazon(B00LP9A3PW,image)PSVスペシャルサウンドエディション| |対応機種|プレイステーション3&br()プレイステーション・ヴィータ|~|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~|~| |開発元|トムクリエイト|~|~| |発売日|2014年10月23日|~|~| |定価|通常版 / スペシャルサウンドエディション&br()【PS3】7,600円 / 10,450円&br()【PSV】6,640円 / 9,500円(各税別)|~|~| |備考|[[公式サイト>http://shg.bngames.net/]]|~|~| |判定|なし|~|~| |ポイント|コンパチヒーロー版Gジェネ&br()ゲーム自体はGジェネの劣化&br()特撮俳優の本人出演と原作効果音の採用は高評価&br()原作再現を優先した結果の弊害が見えるシナリオ&br()クロスオーバーものとしての面白みは薄い|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[コンパチヒーローシリーズリンク>コンパチヒーローシリーズ]]''| //本wiki内の[[FAQ]]の「外部サイトへのリンク」の項によると、「当Wikiのゲーム記事テンプレには、公式サイトへのリンクを記載する専用の基本情報表項目欄は設けていません。あえて作る際は、備考欄が適しているとされています。」とのことのため、公式サイトへのリンクは備考欄に移動しました。 #contents(fromhere) ---- **概要 『[[グレイトバトル フルブラスト]]』から連なる新生コンパチヒーローシリーズの一作。~ タイトルの通り、「コンパチヒーロー(ウルトラ、ライダー、ガンダム)で『[[Gジェネ>SDガンダム Gジェネレーションシリーズ]]』をやろう」といったコンセプトで生み出されたであろう作品。~ 流石に『Gジェネ』シリーズのような生産・開発などの要素はなく、ヒーロー達を駆使して各原作に沿ったストーリーを攻略していく内容になっている。 基本システムは『[[SDガンダム GGENERATION WORLD>SDガンダム Gジェネレーション WORLD]]』以降のものを参考にしている。~ 「ボーナスステップ」や「ブレイク」といったシステムは名前を変えて採用されており、近年のGジェネプレイヤーならほぼ違和感なくプレイ可能。~ それでいて、極一部はコンパチヒーローシリーズから派生したバンプレスト製の『[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』のような要素を加えた内容になっている。 #region(プレイアブルキャラクター一覧) ★マークはコンパチ初参戦作品。この他にもエネミーキャラクターが各作品の劇場版やOVから登場している。CV欄の''太字''はオリジナルキャスト(当時における公式での声優変更は除く)。 |BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''シリーズ''|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''作品''|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''キャラクター''|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''CV''| |COLOR(red){''ウルトラシリーズ''}|ウルトラマン|ウルトラマン|ノンクレジット((中曽根雅夫による掛け声のみ。))| |~|~|ゾフィー((任意加入。))|~| |~|ウルトラセブン|ウルトラセブン|ノンクレジット((森次晃嗣による掛け声のみ。))| |~|帰ってきたウルトラマン|ウルトラマンジャック((任意加入。))|ノンクレジット((中曽根雅夫による掛け声のみ。))| |~|ウルトラマンA|ウルトラマンエース((任意加入。))|ノンクレジット((納谷悟朗による掛け声のみ。))| |~|ウルトラマンタロウ|ウルトラマンタロウ((任意加入。))|石丸博也| |~|ウルトラマンティガ|ウルトラマンティガ|ノンクレジット((真地勇志による掛け声のみ。))| |~|ウルトラマンメビウス|ウルトラマンメビウス|福山潤| |~|~|ウルトラマンヒカリ((任意加入。))|''難波圭一''| |~|~|ハンターナイトツルギ((スポット参戦。エネミーとしても登場する。))|~| |~|ウルトラマンゼロ((厳密には映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』とOV『ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』からの出典。))|ウルトラマンゼロ|''宮野真守''| |~|★ウルトラマンギンガ|ウルトラマンギンガ|''根岸拓哉''| |~|~|ジャンナイン((スポット参戦。))|なし| |COLOR(darkgreen){''仮面ライダーシリーズ''}|仮面ライダー|仮面ライダー1号|稲田徹| |~|仮面ライダーBLACK RX|仮面ライダーBLACK RX|''倉田てつを''| |~|仮面ライダー電王|仮面ライダー電王|''関俊彦''(ソードフォーム)&br;''遊佐浩二''(ロッドフォーム)&br;''てらそままさき''(アックスフォーム)&br;''鈴村健一''(ガンフォーム)&br;''三木眞一郎''(ウイングフォーム)| |~|仮面ライダーW|仮面ライダーW((一部の技では仮面ライダージョーカーが登場する。))|''桐山漣''(翔太郎)((菅田将輝によるフィリップ側の声はノンクレジット。))| |~|~|仮面ライダーアクセル((任意加入。))|''木ノ本嶺浩''| |~|仮面ライダーオーズ/OOO|仮面ライダーオーズ|''渡部秀''| |~|~|仮面ライダーバース((任意加入。))|''岩永洋昭''| |~|~|仮面ライダーアクア((スポット参戦。))|菅沼久義| |~|仮面ライダーフォーゼ|仮面ライダーフォーゼ|堀曜宏| |~|~|仮面ライダーメテオ((任意加入。))|''吉沢亮''| |~|~|仮面ライダーなでしこ|''真野恵里菜''| |~|★仮面ライダーウィザード|仮面ライダーウィザード|''白石隼也''| |~|~|仮面ライダービースト|''永瀬匡''| |COLOR(blue){''ガンダムシリーズ''}|機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|νガンダム|''古谷徹''| |~|機動戦士ガンダムF91|ガンダムF91|''辻谷耕史''| |~|機動戦士ガンダムSEED|フリーダムガンダム|''保志総一朗''| |~|~|ジャスティスガンダム((任意加入。エネミーとしても登場する。))|''石田彰''| |~|機動戦士ガンダム00((ストーリーはセカンドシーズン設定だが、ファーストシーズンからもエネミーが一部登場する。))|ダブルオーライザー|''宮野真守''| |~|~|ケルディムガンダム|''三木眞一郎''| |~|~|アリオスガンダム|''吉野裕行''| |~|~|セラヴィーガンダム|''神谷浩史''| |~|★機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN((TV本編で人気が高かった第2部「アセム編」を中心に、新作映像を加えて再構成したOVA。))|ガンダムAGE-2 ダブルバレット|''江口拓也''| |~|~|ガンダムAGE-2 ダークハウンド((任意加入。))|''鳥海浩輔''| |~|~|ガンダムAGE-1 フラット((スポット参戦。))|''井上和彦''| |~|★機動戦士ガンダムUC|ユニコーンガンダム|''内山昴輝''| |COLOR(black){''コンパチヒーローシリーズ''}|ゲームオリジナル|アルフロディ・セオ((母艦「ノーベン・ノヴァ」に乗って戦闘を行う。))|''井上麻里奈''| |~|~|リタ・リターナ((スポット参戦。母艦「ノーベン・プリスティア」に乗って戦闘を行う。))|''喜多村英梨''| #endregion **評価点 ''演出面'' -戦闘シーンの完成度 --PS3とPSVのハード性能を活かしたグラフィックの美麗さはコンパチ史上類を見ないレベル。キャラクターの頭身も今までの『ザ・グレイトバトル』や『[[ロストヒーローズ]]』に比べるとやや高く、劇中のモーション・技・エフェクトなどがよく再現されている。後述の通りSEも高い再現度であるため非常に盛り上がる。 ---ガンダム勢はGジェネシリーズを元にしてはしているがきちんと黒目があり、挙動も他シリーズに合わせてかケレン味のあるヒロイックな動きが強調されている。 ---知る人ぞ知る映画『蘇れ!ウルトラマン』の「マリンスペシウム光線」や、本来は平成『ウルトラセブン』の技である「ネオワイドショット」などマイナーなところからも技をチョイスしている。 --宇宙空間で小惑星を足場にモビルスーツや戦艦を相手に獅子奮迅の活躍を見せるライダーなど、サイズ差を無視したコンパチシリーズならではの面白い光景も堪能できる。 --エネミーキャラクターもバリエーションこそ少ないが完成度が高く、戦闘員や量産型MSの攻撃は複数個体で襲いかかってくるなど劇中を忠実に再現したものとなっている。また、コンパチシリーズではあまり出番の無い戦艦も多数登場する。 -SEの再現性 --ウルトラシリーズと比較すると多数のゲーム展開が行われている[[ライダーゲーム>仮面ライダーシリーズ]]や[[ガンダムゲーム>ガンダムシリーズ]]は、時折SE再現が雑になるが、本作ではサウンド面の再現度がかなり高い。 --特にわかりやすいのが初代『仮面ライダー』。『[[クライマックスヒーローズ>仮面ライダー クライマックスヒーローズ]]』では似ても似つかないSEになってしまっているものが、本作は飛翔音、風車音など劇中と同じものが使われている。 ---ただ、打撃音などは別物を使用。昭和ライダーの初代と『RX』は詰めが甘い部分も見られる。『[[正義の系譜>仮面ライダー 正義の系譜]]』と比べると顕著。 ---ロボライダーのボルティックシューターの射撃音は当時のものとは別物だが、違和感の薄いものを使用しており、差異を少しでも埋めようとする努力は見られる。 ---『クライマックスヒーローズ』、『[[バトライド・ウォー>仮面ライダー バトライド・ウォー]]』シリーズを担当していたエイティングに比べ、少しでも再現度を高める姿勢が感じられる点はライダーファンにとっては大きな良点である。 --ガンダムは流石にGジェネシリーズでの実績があるため、問題は少ない。各作品のSEをほぼ適切な形で使用している。 --音量バランスも大半は良質で、「ベルト音声だけ小さすぎて聞こえない」「自己主張しすぎ」ということもない。 -特撮枠の本人採用率の高さ --ガンダムは元々Gジェネシリーズでの蓄積があることも手伝って全員オリジナルキャストだが、ウルトラ・ライダーシリーズからもオリジナルの俳優・声優が多数参加している。元々特撮ゲーム作品は俳優の肖像権やギャラの都合上ボイス面はオミットされがちであり、本人キャストが数名参加した時点でファンは軽い騒ぎになるというのが通例だったが、今作は''歴代の特撮ゲームの中でも圧倒的な本人採用率を誇っている''。 --ウルトラシリーズは引退した俳優、大物俳優など理由のため、代役がやや多め。それでも敵役にはオリジナルキャストを起用している。 ---カミーラ役の芳本美代子氏、ダーラム役の松田優氏は特に驚きと喜びの声がファンから上がった。 ---その他、既に逝去した声優であるメフィラス星人役の加藤精三氏、エンペラ星人役の内海賢二氏、デスレム役の郷里大輔氏などは『大怪獣バトル』シリーズや『HEROES'VS』のライブラリ音声を使用しての出演を実現させている。 ---ウルトラマンタロウ役は厳密にはオリジナルキャストではないが、近年ではすっかりお馴染みの石丸博也氏が担当している。本作でタロウが初登場するのは『ギンガ』ステージのため作品的にはオリジナルキャストである。 --仮面ライダーシリーズは代役も目立つが、それ以上に俳優本人によるアフレコ率がかなり高い。 ---『[[仮面ライダー バトライド・ウォーII]]』に登場した劇場版エネミーの配役に関しては、本作でも全員オリジナルキャストを起用。 ---『W』の劇場版『AtoZ/運命のガイアメモリ』の敵「NEVER」のメンバーはメタル・ドーパント(中村浩二氏)とトリガー・ドーパント(出合正幸氏)のみ本人が担当している。 ---『フォーゼ』勢は『バトライド・ウォー』に出演経験のあるサジタリアス・ゾディアーツ役の鶴見辰吾氏に加えて、本作ではリブラ・ゾディアーツ役に『[[剣>仮面ライダー剣]]』の仮面ライダーギャレン役でお馴染みの天野浩成氏、劇場版『MOVIE大戦MEGA MAX』の仮面ライダーなでしこ役に真野恵里菜氏、そしてまさかのキャンサー・ゾディアーツ役でタモト清嵐(現:田本清嵐)氏らが出演し、オリオン・ゾディアーツ除いたほぼ全員がオリジナルキャストとなっている。 ---『ウィザード』は登場するファントム達は全員代役だが、白い魔法使いを含めた幹部陣は原典と同じキャストを採用しているという徹底ぶりである。池田成志氏は白い魔法使い役としてはゲーム初出演となる。 ---『オーズ』に至っては、味方・敵幹部含めて『MOVIE大戦MEGA MAX』の仮面ライダーアクアを除いたほぼ全員がオリジナルキャストである。 ---『BLACK RX』からは倉田てつを氏とてらそままさき氏が出演。RX役の倉田氏は『ディケイド』での客演時よりもテンションが若く、力強い「''許さん!!!''」が聞ける。シャドームーン役のてらそま氏は近年では『電王』のキンタロス役((本作でも新録している。))でお馴染みだが、本作ではTwitter上で本人がツイート((「シャドームーンの声は若い頃を意識してやった」とのこと。))したように、それまでよりも当時を思わせる演技をしてくれている。ちなみに『正義の系譜』でも実現しなかった番組終了以来の本人対決がこれで実現した。 ---初代『仮面ライダー』に関しては全て代役声優で占められている。この点は俳優、怪人役の声優含めて超大物または故人のため仕方ない。 ''システム面'' -元のGジェネシリーズの成熟したシステムを活用しているため、大きな問題なくプレイが可能。 --それに加えて本作は『[[GジェネOVER WORLD>SDガンダム Gジェネレーション OVERWORLD]]』の「マスタースキル」や、スパロボシリーズの「精神コマンド」を彷彿とさせるスキルシステム((ただし、中身はいろいろと異なる。))があり、戦闘に別の戦略性を持たせることが可能となった。 --キャラクター格差は割と大きいものの、難易度はあまり高くないため「使えないキャラ」はいない。 **問題点 ''演出面'' -武器の選定・戦闘演出 --基本的に''ボイスパターンが各技につき一つしかない。''せっかく一部キャラは代役を起用してまで新録したのに…(後述)。 --特撮勢は技のチョイスが大味すぎる。ほとんどの技が原作での必殺技であり、通常攻撃(格闘や武器)が採用されているキャラはほとんどいない。 --ヒーローもののお約束である合体技などは''一切無い''。『ロストヒーローズ』や『GジェネOVER WORLD』では好評を博していただけに、せっかくのクロスオーバー故にこの点の交わりはあっても良かったかもしれない。 --全てではないが、音声の再生タイミングがかぶると、前の音声が強制的にぶつ切りされてしまう場合がある。おそらく音声再生開始のタイミングがシーンごとに決まっているためだろうが、杜撰と言わざるを得ない。 ---Wのサイクロンジョーカーエクストリーム変身時を例にすると、翔太郎「フィリップ、エクストリームだ!」「俺達の力、」フィリップ「見せてあげるよ」「エク…」メモリ音声『エクストリーム!』という有様(「エク」の続きは完全スキップされる)。 --ティガ以外のフォームチェンジ、パワーアップフォームなどは別形態で運用できるのではなく全て技扱いとして内包されてしまっており、批判点として挙げられやすい。使い道が大味過ぎて飽きるだけでなく、フォームチェンジを挟むとそのシーンが細かく再現されるため、戦闘演出がかなり長いものになってしまい、テンポが悪い。再現度自体は高いので、他にやりようを見つけても良かったと思われる。 ---仮面ライダーウィザードに至っては基本形態の4スタイルがフレイムスタイルしか登場せず、他スタイルの戦闘は強化形態のドラゴンでしか登場しない。 ---ウルトラマンメビウスもバーニングブレイブの「メビュームバースト」が最後に習得する技で、最終回・続編OV『アーマードダークネス』を再現しておきながら、両方に登場したフェニックスブレイブが登場しない。本作にはフェニックスブレイブで合体するウルトラマンヒカリが別にプレイアブルで登場しているため「設定上出すのが難しい」という意見もあるが、同じように他キャラやその他大勢の協力が必要なグリッターティガやWのサイクロンジョーカーゴールドエクストリームは普通に登場している。同じコンパチシリーズの『ロストヒーローズ』では登場しているのに…。 ---例外として最初から使用できるティガだけは何故かタイプチェンジが固有技能として実装されており、唯一3タイプ全てが使用可能でそれぞれ3つずつ技を持っている。何故多彩なフォームチェンジと技数を持つ平成ライダー勢には実装されていないのか…。結果としてティガのみ技数が11(被ってる技含めると15)と文字通り桁違いに多い。 --逆にガンダム勢は『Gジェネ』シリーズでのノウハウがあるせいか、通常武装を普通に使う(尤もライダーやウルトラマンと比べるとガンダムには必殺技に相当するものが殆どない為、やむ得ないが)。一方で、ウルトラやライダーに比べると武装が少ない(必殺技らしい必殺技が無い)という謎の煽りを食らっている。特に『00』のエネミーで技「TRANS-AM」を持つユニットはもう片方の技のそのまま色違い(赤くしただけで技ボイスも同じ)というものが多く、技の枠を2つ設けるなら別モーション・別ボイスにしてほしかったという疑問を覚える。 --エネミー(特に特撮勢)はボス級を含めて基本的に技は2種類しかない。雑魚は基本1種類。せっかくオリジナルキャストを起用したのにそのせいでボイス数が少なくなっており、勿体無く感じる。 ---その分キャンサー・ゾディアーツのように、劇中の落語部設定に引っ掛けた本作新規の長台詞を吐いてくれるエネミーもいるのだが。 -一部演出の原作との食い違い --これまでのコンパチシリーズには基本的に「人間」という概念がないのにもかかわらず、ガンダムやライダーのルートでは生身の人間が(画面には出てこないが)存在すると解釈せざるを得ない演出が多い。 --昔のコンパチヒーローシリーズはオリジナルストーリーをバックボーンに置いたり、SDということを活かして大幅なアレンジを加えることでなんとかこれらの違和感を抑えていたが、本作は原作を中途半端に意識したためにどっちつかずになっている。[[以前もそんな作品がなかったわけではないが…。>ザ・グレイトバトルVI]] --仮面ライダーオーズのタジャドルコンボに変身する際の演出が[[ドラえもんにひみつ道具をねだるのび太>ドラえもんシリーズ]]の如く相棒のアンクにメダルをねだるというもので原作ファンから非常に不評。しかもよりによって変身後のポージングで本編最終回の構図を再現してしまっている。そのくせ使う技はマグナブレイズでも最終回のロストブレイズでもなく、プロミネンスドロップ。 ---原作ではタジャドルコンボに使用する鳥系コアメダルは全てアンクの身体の一部であり、アンクに鳥系メダルをねだるのは言わば人間に腕を切って貸してくれと言っているようなもので、獣系メダルや重動物系メダルをねだる行為とは意味合いが全く異なる特別な形態である。~ 当然アンクは劇中で鳥系メダルを手放すことを頑なに拒否し続けており、最終回でアンクが自分のメダルを託してタジャドルコンボに変身させる一連の流れは名シーンとして評価されている。そういった経緯を無視して最終回の構図も再現してしまっているため批判の的になっているのである。 ---上記のやりとりは原作ではラトラーターコンボに必要なメダルに対してのものであり、サゴーゾコンボの変身時でも同じ演出が使われている。尚更タジャドルの演出に使いまわさなくてもよかったのでは…。 ---その後のオールライダー系映画などではアンクに頼らずともタジャドルに平気で変身しているため、その辺も取り入れて演出を考えて欲しかった。まぁ「原作無視」の謗りは免れないかもしれないが…。 --またオーズは他の作品では中々使用されないタマシーコンボの「魂ボンバー」を使えるが、変身音声の関係かこの技に限ってコンボチェンジがカットされている。登場自体が正直珍しいのだからコンボチェンジが一番見たかったというプレイヤーも多いのではないだろうか?一方で同様にレアな形態であるスーパータトバコンボは登場しない。 --ウルトラマンエースのギロチンショットの発動エフェクトが何故かウルトラギロチンのものになっている。オーズと比べると批判は少ないがこちらも最終回で披露した大技の為、間違わないでほしかったという声がある。 -一部代役キャストの起用 --本人キャストが多く参加した一方で新しく代役が起用されたキャラもいるが、今作での評判はあまりよくない。 --特に不評を買ったのは『HEROES'VS』でオリキャスだった仮面ライダーフォーゼ役の福士蒼汰氏とウルトラマンメビウス役の五十嵐隼士氏が代役に変わってしまったことである。 ---フォーゼ役に新たに起用された堀曜宏氏は当時駆け出しだった福士氏の雰囲気や、声色の再現率が非常に高く、その点は評価されている。しかし本作の本人採用率の多さを見るとやはりここが代役なのは残念なところ。『バトライド・ウォー』での音声を聞く限り、ほとんどが本作で流用しても問題なさそうなボイスパターンなのだが。 ---同時期に発売された『[[サモンライド!>仮面ライダー サモンライド!]]』でも代役だったことから、流用できない事情があったと推測はできる。 ---メビウス役は福山潤氏が担当。こちらは五十嵐氏が既に芸能界を引退していたため「変更は仕方ない」という声が多いが、福山氏の声質や演技が五十嵐氏のものとはかなり印象が異なっており、こちらも賛否両論である((福山氏自身も役柄を掴みきれていなかったのか、映画『決戦!ウルトラ10勇士!!』やAC『大怪獣ラッシュ』ではまた異なる声質の演技をしている。))。 ---『[[ロストヒーローズ2]]』をはじめ後のゲーム作品では今作で起用された両名が引き続き代役を担当している。 --一方で、ボイスを流用しているために以前から違和感が生じている『仮面ライダーW』のフィリップの声に関しては「代役を使うべき」という声も多かった。 ---桐山漣氏の新録による翔太郎と、まだ駆け出しだった頃の菅田将暉氏の声を『クライマックスヒーローズ』シリーズから流用しているフィリップとで演技力の差が広がっているだけでなく、二人で同時に叫んでいる必殺技は当時の二人の声を流用しているため、テンションの差がシュール。 ---翔太郎「うおおおおおお(迫真)」二人「メタルブランディング(ぎこちない)」というテンションの落差は相当シュール。 ---本作の2年後に発売された『[[バトライド・ウォー 創生>仮面ライダー バトライド・ウォー 創生]]』では『サモンライド!』とも異なる代役キャストが新たに起用された。しかし評価は……。 ''シナリオ面'' -原作再現を重視した事による弊害 --最も煽りを食ったのはガンダムシリーズ全般。元々特撮の他2シリーズとは全体的な作風が合わないシリーズではあるが、今回はその上で原作再現が主なため雰囲気が他の作品と噛み合わなくなっており場違い感、浮きっぷりが半端ない。 ---今回のチョイスに上がった作品は「連合VSザフトでありながら、中盤以降の主人公と準主役は中立の立場から双方の過激派と戦った」『SEED』、「主人公が連邦にもジオンにも属さない」『UC』などいずれも他作品の「勧善懲悪」寄りのシナリオと外れておりヒーロー側の立ち位置が不安定な作品が多い。しかしそう考えると何故勧善懲悪寄りの『[[機動武闘伝Gガンダム]]』や、SDガンダムのTVアニメ作品をチョイスしなかったのか疑問。 //「戦争を止めるために双方を攻撃するテロリスト」が主役の『00』というのはファーストシーズンの構図であり、「悪辣な描写が目立つアロウズ(イノベイド)に対抗する主人公勢」のセカンドシーズンが中心の今作にはあまり似つかわしくないのでは? ---特に『UC』のステージでは(勢力は別々であるものの)なんとネオ・ジオンと連邦軍の双方がヒーローたちを挟撃してくる。これではまるで連邦と袖付きがグルになっているかのよう。「敵同士が勝手に同士討ちする」というシチュエーションはSFCの『[[第3次スーパーロボット大戦]]』でも普通に行われていたのだが…。~ したがって本作では、コンパチシリーズの基本である「連邦軍機=味方」((ティターンズはほぼ反乱軍同然の扱いなので除外。))という概念が成り立たない。おかげで''F91がジェガンを墜としまくる''などといったある意味では面白い光景が見られる((なお、この後に発売された『ロストヒーローズ2』では『UC』の連邦軍は『F91』同様に一律味方側として登場する。))。 -Gジェネのシステムを採用した事による弊害 --『Gジェネ』シリーズの「ジェネレーションブレイク」のシステムを採用しており、ステージで一定条件を満たすと更なるエネミーの増援が現れシナリオが進んでいく。しかし増援は基本的に原作での話が進んだ後に登場するエネミーのため、''1ステージで原作何話分もの戦闘が進んでいく。''各作品の最終ステージになると作中でのボスキャラが全部1ステージに収められていたり、原作本編のラスボスを撃破した直後に外伝のボスやオリジナル敵が襲来して余韻をぶち壊しにされたりといった状況に陥る。 --これにより''原作再現シナリオは各作品毎に3ステージしかない''。そのうえ後半の内容が多くシステムの都合上かなり端折っているため原作ファンとしてはあまり心躍らない。EXステージに至っては1作品1話だけで、複数の作品の話が1ステージに収められている。後者の場合、戦っていく内に他作品のマップとストーリーにどんどん移行していってしまう。 --これに追加して近年のGジェネ同様に「シークレットショック」というシステムがあり、一定条件を満たすと隠し中ボスが唐突に現れるが、出てくるのは基本的にストーリーとは無関係((ウルトラルートのステージに出てくるのはライダー系とガンダム系のエネミー、といった具合に別シリーズのエネミーユニットが出てくることが多い。))な通りすがりの敵であり、倒しても死なない(撤退するだけ)こともある。 ---前述の通り、ストーリーとは一切関与しないオマケの敵なので出現理由がほとんど謎。一応、オリジナル敵が既に死亡した敵の蘇生を行って呼び出しているという下地はあるが。 ---現れる面子も問題であり、アルケーガンダムやらウルトラ怪獣やらといった戦闘バカはともかく、''準主役級のMSであるジャスティスガンダムまで勝手に戦闘に乱入((確かに原作でもジャスティスのパイロットであるアスラン・ザラは似たようなことをしてこなかったわけではないが、ジャスティスの乱入するステージはウルトラ怪獣を退治するシナリオであり、割り込んでくる意味があまり感じられない。))して勝手に退場していき、その後何事も無かったかのように任意枠で加入する''。挙句、そんな薄い形で敵対・参入するおかげで''ジャスティスがエネミーとして出るステージで自軍のジャスティスも出撃できてしまう''ため、同一キャラのはずのジャスティスVSジャスティスが実現可能という誰得な事態が発生する。 --シナリオ後半のステージでは、敵の数が多くなるからか特定の条件を満たすとステージがクリアになるが、シナリオもそのまま進行するため、真っ先にステージクリア条件を達成すると訳の分からない終わり方になる。 -クロスオーバーの面白みのなさ --上記の通り原作再現を重視したこととGジェネのシステムを踏襲しているため、スパロボシリーズや『ロストヒーローズ』で好評を博している「原作設定や世界観を複合した物語のクロスオーバー」という要素はかなり薄い。基本的に各作品の世界を回って原作に沿って戦うのみであり、他版権作品のキャラが原作のストーリーに影響を及ぼす事は殆どない。 ---世界観の異なるM78星雲のウルトラ戦士と『ティガ』、同じ宇宙世紀でも年代の離れた『逆シャア』『UC』『F91』などといった作品ごとの絡みや普段関わる事のない3シリーズが入り乱れたクロスオーバーを期待したファンには肩透かしの結果になってしまった。 ---一方、他作品が絡まない為に原作再現が充分になされていないという本末転倒になっている作品もある(詳しくは後述)。 --一応ヒーロー側は加入していく過程が描かれているものの、エネミーは各ルートに点在しているだけでほとんどクロスオーバーをせず原作の台詞を喋るだけのものが多い。 --インターミッションの会話ではイマジン勢やフォーゼといった喋らせやすい面々ばかりが登場し、キャラの出番に格差が大きい。イマジンの中でもTV本編で出番が少なかったせいか、ジークは存在がまるでいないようになっている(ウイングフォームは出てくるのに)。 --また、本作は任意加入キャラである2号ライダーやウルトラ兄弟などは全く会話に参加しない((ウルトラマンタロウなど原作再現で一時的に登場するキャラを除く。))。しかしその中でも仮面ライダービースト、『MOVIE大戦』シリーズのみに出てきた仮面ライダーなでしこ、『00』主役機のダブルオーライザーを除いたケルディム・アリオス・セラヴィーの3機はシナリオ強制加入であり、会話にもよく顔を出す。参戦作品の中では最新の2号ライダーであるビーストはまだしも、なでしこ((「女性ライダーであることから出番が増えたのかもしれない」という意見もある。))と『00』の3機は優遇されているという声が上がるのも仕方ない。 --原作に関係ないキャラ同士のクロスオーバー会話がほとんど無い。酷い時には原作で関わりがあったキャラでも特殊会話がない事も。 -今一つなオリジナルキャラ --本作ではコンパチシリーズ久々のオリジナルキャラクター「アルフロディ・セオ」が参戦しており、彼が乗り込む母艦で各世界を回るという形でクロスオーバー要素を一手に引き受けているが、残念ながら評判が良いとは言い難い。 --セオは「ウルトラマンっぽい顔」と「ロボットじみた体」と「ライダー的な変身能力」を併せ持つというかつてのコンパチシリーズの顔・ロアを思わせる複合的なキャラだが、原作再現を主とした今作には似つかわしいとは言えず魅力も乏しい。戦闘時は母艦に乗ったまま機銃や砲撃で戦うためかなり地味。ロアのようにヒーローと並び立って戦っている印象も薄い。 ---火力はそんなに高くないため微妙だが、戦艦としての格納機能のほか、広範囲のテンションを上げたり任意のキャラを遠距離から着艦させたりと戦力としては重宝する。 ---ステージ開始時(例外あり)には母艦が戦闘モードになるが、実際はセオが変身するだけで母艦自体は一切見た目が変わらないため物凄く地味。またこの時にセオの専用BGMが優先されるため、それまでのシナリオの盛り上がりすらぶち壊す始末。しかも最初の3ルートの1ステージ目は全て専用ムービーが入り、1回目は飛ばせないため3回同じムービーを見る羽目になる。 ---また各作品の世界は基本的に全て異世界となっているが、セオのみほぼ全ての世界を知っているという設定((曰く、彼の住んでいた世界はあらゆる世界と繋がりがあったとのこと。そうだとしても世界特有の単語などもほぼ全て網羅しているとかなりご都合主義な設定。一方で、ヒーローたちは誰も彼もセオのいた世界も知らないという状態。))のため「ここはどこの世界なんだ?」「ここは○○の世界 or(何かを発見)あれは!そうかここは○○なのか!」という会話がテンプレ的に頻繁に入る。ディケイドじゃないんだから…。 --本作の物語の主軸はセオとオリジナル敵「ムサボルデス」の抗争にヒーロー達が巻き込まれるという形であり、最終目的がムサボルデスの追跡となっている。よって前半はともかくとして後半でムサボルデスが多く露出するようになると、版権キャラ・シナリオがもっぱら''オマケ扱い''と化す。 ---そんな形をとりながら、最後の最後で伏線を張っておいて一切回収せずに放置という暴挙。挙句、滅ぼされた自身の世界の復興は出来そうだが、滅ぼした仇敵の殲滅はせず((倒したのは、故郷を巣食い復興させるためのアイテムを奪っていた末端だけ。そいつを植え付けた根源は今も他の世界を荒らし回っているはずである(悪の勢力がこぞって利用しようとする存在なので、放置していいとは思えない)。しかもその事については一切話題に上がらないので、よその世界がどうなってもいいのかという印象を抱きかねない。))という何とも尻すぼみな終わり方となっている。 //---終盤で登場する人型のオリジナル敵も相当鬱陶しい。ストーリーに絡まない物も含めて3種いるが、全てが移動力無限&障害物無視。しかも、1種は完全無敵な上に最大3体現れるという動く障害物である。//シナリオの話には関係がない --シナリオ展開やセオ変身時のBGM優先、ステージのタイトルコール担当などから総じて、近年のスパロボシリーズや『GジェネOVER WORLD』の如くオリジナル要素を持ち上げようとしてしくじった感が否めない。 -原作崩壊のシナリオの数々 --肝心の各ルートのシナリオも原作ファンが満足できるものとは言い難い。近年では本家Gジェネもシナリオの不満点は徐々に溜まってきていたが本作もその点は逃れられなかった。 #region(以下作品別、突っ込みどころ満載なその中身) -『ウルトラマンティガ』『仮面ライダーBLACK RX』『仮面ライダー電王』『機動戦士ガンダムF91』『機動戦士ガンダムSEED』 --この5作品はヒーローがプロローグステージで全員加入するため''いるだけ参戦''の趣が強い。プロローグステージが超古代遺跡ルルイエで『ティガ』の劇場版『THE FINAL ODYSSEY』が再現されているのと、後のステージで電王に強制出撃があること、EXステージで『F91』を元にした話があるくらいで、『RX』と『SEED』についてはシナリオ面でのフォローはほぼなし。 ---このためプロローグステージで戦うカミーラや仮面ライダーガオウ、プロヴィデンスガンダムなどの強敵は''ここしかまともな出番がなく、当人も状況を理解してないまま即退場する。''一部キャラはシークレットショックで再登場するが前述の通りシナリオには一切関係ない。一応、シャドームーンだけはドガ・ドロン追撃戦でまともに再登場して絡むのだが。 -『ウルトラマンメビウス』 --メビウス初登場時のセオとのやり取りがファン失笑もの。原作でも度々唱和された「ウルトラ5つの誓い」((元々は『帰ってきたウルトラマン』最終回で坂田次郎少年が地球を去るウルトラマンジャックに向けて叫んだ言葉で、ファンサービスの一環として『メビウス』でも使用された。))で敵ではないことを示すのだが、この言葉は原作ではアイハラ・リュウ隊員をはじめとした仲間達の絆を示すシーンで使われていた。確かにメビウスとリュウの出会いの切っ掛けもこの言葉ではあったが、見ず知らずの者が知っていたからと言って無条件に信用するのはやはりおかしい。しかもこれを使ったのは「これに反応するなら彼は間違いなくメビウスだろう」というセオの判断によるもの((そもそも他の自軍キャラはウルトラ5つの誓いはおろかメビウスの存在すら知らない。))。''そんな、偽物の見分け方じゃないんだから…。'' --この時点でメビウスを知っているはずのウルトラマンゼロが加入しているが''ゼロは全く反応を示さない''。それどころか全員参戦しているのに''ウルトラ6兄弟が全くシナリオに絡んでこない。''特にメビウスの師匠であり『ギンガ』でサポート役に回っていたウルトラマンタロウは『ギンガ』ルートの最終ステージで原作通り宇宙に去ってしまい、自軍で使えるようにしても任意加入のためその後のストーリーには一切絡まない。 //これ言ったのってウルトラの父じゃなかったっけ? //この記述をした者だけど、確認したらそうだった。完全な記憶違いだ。 --『メビウス』と『ゼロ』は大きく見て世界観が同一であり、世界観が異なる『ギンガ』とも共通して登場するキャラが多いが、''原作の放送・上映順と本作のシナリオ進行順がまるっきり逆''のためこんな状況に陥っている。ゼロ単体で見ても時系列では後になる『VSダークロプスゼロ』のステージを経て『銀河伝説』のステージに行くという始末。 --最終決戦では、原作通りスペシウム・リタブライザーを使用しないとエンペラ星人に攻撃が通用しない。しかし、原作でリタブライザーを作った防衛組織「CREW GUYS」が本作に登場していないため((メビウスがGUYSの号令である「GIG!」を言う場面があるため存在自体はしている可能性が高いというさらにややこしい状況。))、ウルトラの父が唐突に持ち込んだことになってしまっている。 ---そもそも原作で「&bold(){人類とウルトラマンの絆の証}」として登場したアイテムを、人間が登場しない本作に出すのはどうなのだろうか。同じく絆の証たるフェニックスブレイブとゾフィー((ちなみにゾフィーの加入条件は特定の装備をしたウルトラマンがエンペラ星人を倒す事のため、『メビウス』でゾフィーがいた事を開発スタッフが忘れていたとは考えにくい。))は登場しないため非常に浮いてしまっている。 ---というかライダーとガンダムも「スペシウムエネルギーを増幅する」スペシウム・リタブライザーを介して攻撃しても設定上意味はないと思うのだが。 ---なおメビウスは素の攻撃力がやたら低いのに攻撃力アップスキルも弱い((スパロボシリーズで言うならリアル系が「魂」を覚えず、「熱血」を覚えるようなもの。))、その上最強技の「メビュームダイナマイト」は、タロウの「ウルトラダイナマイト」より消耗する割に弱いという公式設定もあってタロウの下位互換((ウルトラダイナマイトは全技中最高の威力。))、フェニックスブレイブ&メビウスインフィニティーなし、『銀河伝説』に登場したウルトラ戦士で唯一そのステージで強制出撃なしなど性能、出番共に全主役キャラでもかなり不遇である。 -『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』 --ドガ・ドロン追撃戦での再現ステージだが、ミッションブレイクでゴモラが敵怪獣の一体として出てくる。確かにゴモラは『ウルトラマン』に登場し、一度はウルトラマンを打ち破った強敵怪獣ではある(実際、本作では出典が『ウルトラマン』扱いであり平成ウルトラマンのゴモラとは別個体名義)が『銀河伝説』ステージの登場となると必然的に『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』の主役怪獣であるレイのゴモラを想起させる。 ---レイは本作で再現されている『銀河伝説』及び『VSダークロプスゼロ』ではゼロに並ぶ主役扱いであり、ゴモラもゼロたちウルトラ戦士と共に戦ったメインキャラの一人である。それなのに本作ではただのエネミー扱い。『大怪獣バトル』が参戦しておらず『ウルトラマン』のゴモラとして登場させるにしても、何故原作では味方だった『銀河伝説』ステージに登場させてしまったのか。 -『ウルトラマンギンガ』 --ウルトラシリーズの看板扱いだけあってOV含めたシナリオ上の再現は特に問題ないが、ギンガは他のウルトラ戦士と違い変身者の礼堂ヒカルの人格のみが採用されているため、''自分の素性を自分で知らない''という妙なことになってしまっている。 ---原作のギンガは''ウルトラマンタロウも知らない謎のウルトラマン''であり、ギンガ本人が自分の意志を見せることもほとんどなかったためヒカルは素性を知らずに変身していた((『ウルトラマンギンガ』放送後も彼の素性は断片的にしか明かされていない。))。「人間が変身している」という根本的な設定が使えないコンパチヒーローシリーズで原作再現をしようとしたこと自体に無理があったというべきだろう。 -『仮面ライダーオーズ/OOO』 --各種コンボの再現面ではひときわ力が入っているが、シナリオ面では『フォーゼ』ルートで『MOVIE大戦MEGA MAX』を題材にした1ステージに『MEGA MAX』オーズ編ボスの仮面ライダーポセイドン、ミッションブレイクでTV版ボスのグリード5体とボスブレイクで劇場版『将軍と21のコアメダル』ボスのガラが全員詰め込まれており、実質オリジナルストーリー((この煽りを受けて、フォーゼの再現は実質2ステージになっている。))。固有ルートでもEXステージ扱いでもないので微妙な立ち位置になってしまっている((一応、終盤でオーズが主役だった映画『レッツゴー仮面ライダー』の再現ステージがあるが、本作では初代『仮面ライダー』モチーフという趣が強い。))。 -『仮面ライダーウィザード』 --原作ヒロインのコヨミの存在そのものが抹消されたため、原作黒幕の行動原理そのものが変わってしまい、大きな原作崩壊になっている。原作では黒幕の行動は全てコヨミの存在に起因していたため、終盤はウィザードと黒幕、そしてコヨミの持つアイテムを狙うグレムリンによるコヨミ争奪戦となった。コヨミは生身のキャラなので登場できないのは仕方がないとしても、原作の動機をまるごと差っ引いてしまったので行動の背景が完全に謎になっている。 --ウィザードがフェニックスを太陽に蹴飛ばす専用ムービーがあるが、ムービー中に「フィナーレだ」という原作を無視した台詞が入る。そのくせムービー終了後に原作同様の「お前にフィナーレはない!」が入るため台詞として成り立っていない。 ---原作ではフェニックスは何度死んでもパワーアップして蘇る不死身の能力を持つためあえてトドメを刺さない方法を取り、永遠に太陽で焼かれ続ける事になったため「お前にフィナーレはない!」と発言している。ウィザードのボイスを『バトライド・ウォー』から流用しているが故なのだろうが、それだったらそもそも無言もしくは適当な掛け声をつけて蹴り飛ばせばいいだけである。オーズのタジャドル同様「原作をわかっていない」と批判される要因となっている。 --TV版に登場する3体の仮面ライダーメイジは、今作では完全に原作黒幕に操られた敵キャラ扱いで、終始無言。倒した後も味方にならない。 //原作ではウィザードやビーストと諸事情で敵対する事はあったが、最終的には味方になったはずなのに…。 --さらに本編最終回の特別編に登場した敵・アマダムもウィザードルートのラスボスとして登場しているが、特に何の説明も無く魔法石から出てきている。原作ではアマダムが外の世界に出ると魔法石の世界の怪人達も溢れ出てしまうため、ウィザード達平成ライダーは魔法石内の世界で戦ったのだが…。原作設定に照らし合わせると、魔法石内の住人たちは犠牲になってしまったとしか思えない。特別編で目立っていたディケイドや鎧武も本作ではいないので原作再現という観点から見ても物足りない。 -『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』 --オリジナル敵であるドガ・ドロンを追っている最中でシナリオが挟まるため、''νガンダム含めて地球に降下中のアクシズを放置して''ドガ・ドロンを追うという参戦ゲーム史上最悪のバッドエンド確実な展開。ちなみにこのステージのクリア条件はドガ・ドロンを倒す事であり、サザビー撃破前にそれを達成するとサザビーすら放置される。挙句、ステージクリアでνガンダムの参入メッセージが表示されるだけなのでなぜ同行するのかすら不明。 ---しかも、サザビーはサザビーで、「''燃料が足らず''アクシズの点火もままならないから、ついさっき拾ったなんだかよくわからない力(ドガ・ドロン)を使って点火してみた」という頭の悪い行動をやらかしている。''お前は『SDガンダムフルカラー劇場』のサザビーか?'' -『機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN』 --前編((『AGE』本編で言うところの第2部「アセム編」。))の機体しかシナリオに登場せず、『MEMORY OF EDEN』で追加された機体(ガンダムレギルス(MOE版)など)は登場しない為、MEMORY OF EDEN名義で参戦させた意味がない((OVAの『UC』をガンダムシリーズの目玉扱いにするために、TV放送された『AGE』をOVA枠送りにしたのではないか、という邪推が一部でなされることも。))。本来同一機体であるはずのガンダムAGE-2がダブルバレットとダークハウンドが別々に加入する((ダークハウンドは大破したガンダムAGE-2 ノーマル(特務隊仕様)を改修した機体。))。別ユニット化させたのは原作パイロットの名義が別な(担当声優も違う)ためなのだろうか?それならスポット参戦のガンダムAGE-1フラットを加入させればよかったのでは。またダブルバレットの技に「ハイパードッズライフル」があるが、これはガンダムAGE-2 ノーマルの持つライフルの名称で戦闘ムービーではツインドッズキャノンの銃身を取り外してライフルとして使用する為、正確にはドッズライフルであり誤りである。 -『機動戦士ガンダムUC』 --シナリオがep6までとなっているため、シナリオ上で思わせぶりに登場する「ラプラスの箱」の正体が分からないまま''「とりあえずラプラスの箱は気にしないことにしよう」''と纏められて終わり、その後も特に音沙汰がない。これに付随してユニコーンガンダム本人がギンガ同様自分の素性を自分で知らない。時系列上では後にあたる『F91』とのクロスオーバーもない。 --エネミーとしてバンシィとその改修機であるバンシィ・ノルンの両方が登場するが、AGE-2同様どちらも別個体でありそれについての説明は全くない。こちらは原作パイロットが違うためと思われるがややこしい。またバンシィ・ノルンは特に伏線なく出現する上に台詞が原作をなぞっているだけなので、''いきなり現れた見ず知らずの敵がユニコーンに怨みつらみを垂れて攻撃してくる''という意味不明の状況になっている。せめて原作パイロットのリディ・マーセナスがその前に乗っていたデルタプラスのほうを登場させるべきだったのでは…。 //「''性別も違うのに同じ見た目''のせいで」とあったが、本作のバンシィはデストロイモード、ノルンはユニコーンモードなので見た目は違うと判断。 ---厳密に言うと、原典でのバンシィはネオ・ジオンのMAであるクシャトリヤのパイロットが無理矢理乗せられているため「パイロット=ユニットの人格」とするとクシャトリヤとバンシィは同一個体のはずだがそれについても説明はない。バンシィのほうは終始無言のため、後の『[[GENESIS>SDガンダム Gジェネレーション GENESIS]]』で搭乗者が「バンシィ・パイロット」にされていたように意図的にぼかされている可能性もある。 #endregion ''システム面'' -システム的に一つ一つがGジェネの劣化 --自由自在に機体を生産して開発し、パイロットを乗せて…という編成面でカスタムする楽しみがあるGジェネに比べると、エネミーはスカウトできないなど自由度に関しては特に劣化気味と言わざるを得ない。ただライダーやウルトラ戦士が量産出来るというのも無理があるが…。 --戦闘演出自体はそれまでのGジェネシリーズのようにあっさり目のものというよりも、スパロボシリーズのようにじっくり魅せる演出なので、アニメーションに関してはGジェネにない良さもあるのだが。 -フリーダムガンダムの「フルバースト」 --本作では一度に複数の相手を同時に攻撃できる「マルチアタック」の効果を持つ技を大半のユニットが持っており、攻撃対象もほぼ全ての味方は最大3体でとなっているが、フルバーストのみ何故か最大6体と一人だけ突出しており、更に攻撃範囲が異様に広い。本作ではGジェネと同じく、エネミー撃破後にもう一度行動可能になるチャンスステップが実装されている上、レベルを上げることでダメージアップのスキルが使えるようになるため、フリーダムガンダムだけ敵陣の殲滅に大きく長けている。 ---フルバーストの威力は最強技としては低めとはいえ、最強技がマルチアタック((マルチアタックとしては全ユニット中最高。))という時点で他のユニットよりもアドバンテージがあり、マルチアタックを使うとチャンスステップの回数が1回で固定になるデメリットこそあるものの、この攻撃範囲の前では誤差のようなものである。 -スポット参戦キャラクター --シナリオに一切関与しない2号ライダーやウルトラ兄弟の面々は任意加入なのにもかかわらず、仮面ライダーアクアなど何故かスポット参戦のみ(特定のステージでしか使えない)のユニットがいる。 ---劇場版限定ライダーであったアクアはまだしも、『MOE』出典とはいえ『AGE』本編の第1部「フリット編」の主役機が改修されたガンダムAGE-1フラットと、『ギンガ』の準レギュラーであるジャンナインがスポット参戦なのは非常に疑問が残る。このためジャンナインは和解したのにダークルギエルとの最終決戦には来てくれないと意味不明な事になっている((原典では戦闘不能になっていたが、本作ではその場面がない))。 ---また、ジャンナインは公式サイトの画像ではガンパッドを構えているが本作では使わないため、必殺技のジャンスターダストが使用できない。 -戦闘BGMの一部チョイス --ヒーローに初期設定されている戦闘BGMは、Gジェネシリーズから流用されているものも含めて概ね好評。ただし、ウルトラマンゼロに『ウルトラ銀河伝説』の続編『超決戦!ベリアル銀河帝国』の主題歌である「すすめ!ウルトラマンゼロ」が、『SEED』勢に続編『DESTINY』の曲である「キラ、その心のままに」が、『00』勢に『劇場版00』の曲である「FINAL MISSION~QUANTUM BURST」が、ガンダムAGE-2にフリット編の曲である「ガンダムAGE~100年の物語」が使われているなど、本作に参戦していない作品のBGMがあることには疑問が残る((ゼロは『ロストヒーローズ』で使われた「Main Title(メインテーマ)」が戦闘BGMとしてはいまいちぱっとしないこと、『00』勢とガンダムAGE-2は『GジェネOVER WORLD』に「TRANS-AM RAISER」や「ガンダムAGE-2~運命の先へ」といった相応しいBGMがなかったために既存曲を流用したということでわからなくもないが、『SEED』勢については『フルブラスト』で使われた「GUNDAM出撃」が『OVER WORLD』から流用できただけに余計に謎。))。本作にはカスタムサウンド機能があるので、気になる人は差し替えればいいだけのことかもしれないが。 --また、NPCの戦闘BGMについては初代Gジェネや後の『GENESIS』『[[CROSS RAYS>SDガンダム Gジェネレーション CROSSRAYS]]』の一部BGMのように「どこか似ている別の曲」になっている。こちらは差し替えることはできない。 -ごく一部の音量バランスの悪さ --基本的にはバランスは良好だが、例外的にマップでモビルスーツが移動する時のブースターの音量だけ妙に大きい。こちらに合わせるとベルト音声など他のSEが聞こえにくくなる。 --もっとも基本的に不満として挙がるのはこれくらいなので、わざわざこのために調整する必要性は薄い。 **総評 これまで本人出演率で群を抜いていた『バトライド・ウォー』シリーズにも出演していなかったキャストが参加するなど、特撮ファンにとってはファンアイテムとしての価値が高い。~ しかし、ゲーム単体として練り込み不足な面は否めず、Gジェネシリーズのような楽しみが見出せない点が目立つためガンダムファンからの評判はあまりよろしくはない。~ とはいえオリジナルキャストの採用率の高さや戦闘アニメーションの質などは高く評価されており、コンパチシリーズをよく知らない層からも「特撮作品を交えたスパロボ風シミュレーションゲーム」として興味も引いた点は大きく、改善点を加えた次作を望む声は多い。 ---- //タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください。) //バンダイナムコゲームス,プレイステーション・ヴィータ,プレイステーション3,PSVita,PS3
//Wikipediaに関しては不要と運営議論スレで言われていますので削除します。意見があれば運営議論スレまで。 *スーパーヒーロージェネレーション 【すーぱーひーろーじぇねれーしょん】 |ジャンル|シミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B00LP9A3RA,image)PS3通常版&br()&amazon(B00LP9A3TS,image)PS3スペシャルサウンドエディション|CENTER:&amazon(B00LP9A3LQ,image)PSV通常版&br()&amazon(B00LP9A3PW,image)PSVスペシャルサウンドエディション| |対応機種|プレイステーション3&br()プレイステーション・ヴィータ|~|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~|~| |開発元|トムクリエイト|~|~| |発売日|2014年10月23日|~|~| |定価|通常版 / スペシャルサウンドエディション&br()【PS3】7,600円 / 10,450円&br()【PSV】6,640円 / 9,500円(各税別)|~|~| |備考|[[公式サイト>http://shg.bngames.net/]]|~|~| |判定|なし|~|~| |ポイント|コンパチヒーロー版Gジェネ&br()ゲーム自体はGジェネの劣化&br()特撮俳優の本人出演と原作効果音の採用は高評価&br()原作再現を優先した結果の弊害が見えるシナリオ&br()クロスオーバーものとしての面白みは薄い|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[コンパチヒーローシリーズリンク>コンパチヒーローシリーズ]]''| //本wiki内の[[FAQ]]の「外部サイトへのリンク」の項によると、「当Wikiのゲーム記事テンプレには、公式サイトへのリンクを記載する専用の基本情報表項目欄は設けていません。あえて作る際は、備考欄が適しているとされています。」とのことのため、公式サイトへのリンクは備考欄に移動しました。 #contents(fromhere) ---- **概要 『[[グレイトバトル フルブラスト]]』から連なる新生コンパチヒーローシリーズの一作。~ タイトルの通り、「コンパチヒーロー(ウルトラ、ライダー、ガンダム)で『[[Gジェネ>SDガンダム Gジェネレーションシリーズ]]』をやろう」といったコンセプトで生み出されたであろう作品。~ 流石に『Gジェネ』シリーズのような生産・開発などの要素はなく、ヒーロー達を駆使して各原作に沿ったストーリーを攻略していく内容になっている。 基本システムは『[[SDガンダム GGENERATION WORLD>SDガンダム Gジェネレーション WORLD]]』以降のものを参考にしている。~ 「ボーナスステップ」や「ブレイク」といったシステムは名前を変えて採用されており、近年のGジェネプレイヤーならほぼ違和感なくプレイ可能。~ それでいて、極一部はコンパチヒーローシリーズから派生したバンプレスト製の『[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』のような要素を加えた内容になっている。 #region(プレイアブルキャラクター一覧) ★マークはコンパチ初参戦作品。この他にもエネミーキャラクターが各作品の劇場版やOVから登場している。CV欄の''太字''はオリジナルキャスト(当時における公式での声優変更は除く)。 |BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''シリーズ''|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''作品''|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''キャラクター''|BGCOLOR(#eeeeee):CENTER:''CV''| |COLOR(red){''ウルトラシリーズ''}|ウルトラマン|ウルトラマン|ノンクレジット((中曽根雅夫による掛け声のみ。))| |~|~|ゾフィー((任意加入。))|~| |~|ウルトラセブン|ウルトラセブン|ノンクレジット((森次晃嗣による掛け声のみ。))| |~|帰ってきたウルトラマン|ウルトラマンジャック((任意加入。))|ノンクレジット((中曽根雅夫による掛け声のみ。))| |~|ウルトラマンA|ウルトラマンエース((任意加入。))|ノンクレジット((納谷悟朗による掛け声のみ。))| |~|ウルトラマンタロウ|ウルトラマンタロウ((任意加入。))|石丸博也| |~|ウルトラマンティガ|ウルトラマンティガ|ノンクレジット((真地勇志による掛け声のみ。))| |~|ウルトラマンメビウス|ウルトラマンメビウス|福山潤| |~|~|ウルトラマンヒカリ((任意加入。))|''難波圭一''| |~|~|ハンターナイトツルギ((スポット参戦。エネミーとしても登場する。))|~| |~|ウルトラマンゼロ((厳密には映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』とOV『ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』からの出典。))|ウルトラマンゼロ|''宮野真守''| |~|★ウルトラマンギンガ|ウルトラマンギンガ|''根岸拓哉''| |~|~|ジャンナイン((スポット参戦。))|なし| |COLOR(darkgreen){''仮面ライダーシリーズ''}|仮面ライダー|仮面ライダー1号|稲田徹| |~|仮面ライダーBLACK RX|仮面ライダーBLACK RX|''倉田てつを''| |~|仮面ライダー電王|仮面ライダー電王|''関俊彦''(ソードフォーム)&br;''遊佐浩二''(ロッドフォーム)&br;''てらそままさき''(アックスフォーム)&br;''鈴村健一''(ガンフォーム)&br;''三木眞一郎''(ウイングフォーム)| |~|仮面ライダーW|仮面ライダーW((一部の技では仮面ライダージョーカーが登場する。))|''桐山漣''(翔太郎)((菅田将輝によるフィリップ側の声はノンクレジット。))| |~|~|仮面ライダーアクセル((任意加入。))|''木ノ本嶺浩''| |~|仮面ライダーオーズ/OOO|仮面ライダーオーズ|''渡部秀''| |~|~|仮面ライダーバース((任意加入。))|''岩永洋昭''| |~|~|仮面ライダーアクア((スポット参戦。))|菅沼久義| |~|仮面ライダーフォーゼ|仮面ライダーフォーゼ|堀曜宏| |~|~|仮面ライダーメテオ((任意加入。))|''吉沢亮''| |~|~|仮面ライダーなでしこ|''真野恵里菜''| |~|★仮面ライダーウィザード|仮面ライダーウィザード|''白石隼也''| |~|~|仮面ライダービースト|''永瀬匡''| |COLOR(blue){''ガンダムシリーズ''}|機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|νガンダム|''古谷徹''| |~|機動戦士ガンダムF91|ガンダムF91|''辻谷耕史''| |~|機動戦士ガンダムSEED|フリーダムガンダム|''保志総一朗''| |~|~|ジャスティスガンダム((任意加入。エネミーとしても登場する。))|''石田彰''| |~|機動戦士ガンダム00((ストーリーはセカンドシーズン設定だが、ファーストシーズンからもエネミーが一部登場する。))|ダブルオーライザー|''宮野真守''| |~|~|ケルディムガンダム|''三木眞一郎''| |~|~|アリオスガンダム|''吉野裕行''| |~|~|セラヴィーガンダム|''神谷浩史''| |~|★機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN((TV本編で人気が高かった第2部「アセム編」を中心に、新作映像を加えて再構成したOVA。))|ガンダムAGE-2 ダブルバレット|''江口拓也''| |~|~|ガンダムAGE-2 ダークハウンド((任意加入。))|''鳥海浩輔''| |~|~|ガンダムAGE-1 フラット((スポット参戦。))|''井上和彦''| |~|★機動戦士ガンダムUC|ユニコーンガンダム|''内山昴輝''| |COLOR(black){''コンパチヒーローシリーズ''}|ゲームオリジナル|アルフロディ・セオ((母艦「ノーベン・ノヴァ」に乗って戦闘を行う。))|''井上麻里奈''| |~|~|リタ・リターナ((スポット参戦。母艦「ノーベン・プリスティア」に乗って戦闘を行う。))|''喜多村英梨''| #endregion **評価点 ''演出面'' -戦闘シーンの完成度 --PS3とPSVのハード性能を活かしたグラフィックの美麗さはコンパチ史上類を見ないレベル。キャラクターの頭身も今までの『ザ・グレイトバトル』や『[[ロストヒーローズ]]』に比べるとやや高く、劇中のモーション・技・エフェクトなどがよく再現されている。後述の通りSEも高い再現度であるため非常に盛り上がる。 ---ガンダム勢はGジェネシリーズを元にしてはしているがきちんと黒目があり、挙動も他シリーズに合わせてかケレン味のあるヒロイックな動きが強調されている。 ---知る人ぞ知る映画『蘇れ!ウルトラマン』の「マリンスペシウム光線」や、本来は平成『ウルトラセブン』の技である「ネオワイドショット」などマイナーなところからも技をチョイスしている。 --宇宙空間で小惑星を足場にモビルスーツや戦艦を相手に獅子奮迅の活躍を見せるライダーなど、サイズ差を無視したコンパチシリーズならではの面白い光景も堪能できる。 --エネミーキャラクターもバリエーションこそ少ないが完成度が高く、戦闘員や量産型MSの攻撃は複数個体で襲いかかってくるなど劇中を忠実に再現したものとなっている。また、コンパチシリーズではあまり出番の無い戦艦も多数登場する。 -SEの再現性 --ウルトラシリーズと比較すると多数のゲーム展開が行われている[[ライダーゲーム>仮面ライダーシリーズ]]や[[ガンダムゲーム>ガンダムシリーズ]]は、時折SE再現が雑になるが、本作ではサウンド面の再現度がかなり高い。 --特にわかりやすいのが初代『仮面ライダー』。『[[クライマックスヒーローズ>仮面ライダー クライマックスヒーローズ]]』では似ても似つかないSEになってしまっているものが、本作は飛翔音、風車音など劇中と同じものが使われている。 ---ただ、打撃音などは別物を使用。昭和ライダーの初代と『RX』は詰めが甘い部分も見られる。『[[正義の系譜>仮面ライダー 正義の系譜]]』と比べると顕著。 ---ロボライダーのボルティックシューターの射撃音は当時のものとは別物だが、違和感の薄いものを使用しており、差異を少しでも埋めようとする努力は見られる。 ---『クライマックスヒーローズ』、『[[バトライド・ウォー>仮面ライダー バトライド・ウォー]]』シリーズを担当していたエイティングに比べ、少しでも再現度を高める姿勢が感じられる点はライダーファンにとっては大きな良点である。 --ガンダムは流石にGジェネシリーズでの実績があるため、問題は少ない。各作品のSEをほぼ適切な形で使用している。 --音量バランスも大半は良質で、「ベルト音声だけ小さすぎて聞こえない」「自己主張しすぎ」ということもない。 -特撮枠の本人採用率の高さ --ガンダムは元々Gジェネシリーズでの蓄積があることも手伝って全員オリジナルキャストだが、ウルトラ・ライダーシリーズからもオリジナルの俳優・声優が多数参加している。元々特撮ゲーム作品は俳優の肖像権やギャラの都合上ボイス面はオミットされがちであり、本人キャストが数名参加した時点でファンは軽い騒ぎになるというのが通例だったが、今作は''歴代の特撮ゲームの中でも圧倒的な本人採用率を誇っている''。 --ウルトラシリーズは引退した俳優、大物俳優など理由のため、代役がやや多め。それでも敵役にはオリジナルキャストを起用している。 ---カミーラ役の芳本美代子氏、ダーラム役の松田優氏は特に驚きと喜びの声がファンから上がった。 ---その他、既に逝去した声優であるメフィラス星人役の加藤精三氏、エンペラ星人役の内海賢二氏、デスレム役の郷里大輔氏などは『大怪獣バトル』シリーズや『HEROES'VS』のライブラリ音声を使用しての出演を実現させている。 ---ウルトラマンタロウ役は厳密にはオリジナルキャストではないが、近年ではすっかりお馴染みの石丸博也氏が担当している。本作でタロウが初登場するのは『ギンガ』ステージのため作品的にはオリジナルキャストである。 --仮面ライダーシリーズは代役も目立つが、それ以上に俳優本人によるアフレコ率がかなり高い。 ---『[[仮面ライダー バトライド・ウォーII]]』に登場した劇場版エネミーの配役に関しては、本作でも全員オリジナルキャストを起用。 ---『W』の劇場版『AtoZ/運命のガイアメモリ』の敵「NEVER」のメンバーはメタル・ドーパント(中村浩二氏)とトリガー・ドーパント(出合正幸氏)のみ本人が担当している。 ---『フォーゼ』勢は『バトライド・ウォー』に出演経験のあるサジタリアス・ゾディアーツ役の鶴見辰吾氏に加えて、本作ではリブラ・ゾディアーツ役に『[[剣>仮面ライダー剣]]』の仮面ライダーギャレン役でお馴染みの天野浩成氏、劇場版『MOVIE大戦MEGA MAX』の仮面ライダーなでしこ役に真野恵里菜氏、そしてまさかのキャンサー・ゾディアーツ役でタモト清嵐(現:田本清嵐)氏らが出演し、オリオン・ゾディアーツ除いたほぼ全員がオリジナルキャストとなっている。 ---『ウィザード』は登場するファントム達は全員代役だが、白い魔法使いを含めた幹部陣は原典と同じキャストを採用しているという徹底ぶりである。池田成志氏は白い魔法使い役としてはゲーム初出演となる。 ---『オーズ』に至っては、味方・敵幹部含めて『MOVIE大戦MEGA MAX』の仮面ライダーアクアを除いたほぼ全員がオリジナルキャストである。 ---『BLACK RX』からは倉田てつを氏とてらそままさき氏が出演。RX役の倉田氏は『ディケイド』での客演時よりもテンションが若く、力強い「''許さん!!!''」が聞ける。シャドームーン役のてらそま氏は近年では『電王』のキンタロス役((本作でも新録している。))でお馴染みだが、本作ではTwitter上で本人がツイート((「シャドームーンの声は若い頃を意識してやった」とのこと。))したように、それまでよりも当時を思わせる演技をしてくれている。ちなみに『正義の系譜』でも実現しなかった番組終了以来の本人対決がこれで実現した。 ---初代『仮面ライダー』に関しては全て代役声優で占められている。この点は俳優、怪人役の声優含めて超大物または故人のため仕方ない。 ''システム面'' -元のGジェネシリーズの成熟したシステムを活用しているため、大きな問題なくプレイが可能。 --それに加えて本作は『[[GジェネOVER WORLD>SDガンダム Gジェネレーション OVERWORLD]]』の「マスタースキル」や、スパロボシリーズの「精神コマンド」を彷彿とさせるスキルシステム((ただし、中身はいろいろと異なる。))があり、戦闘に別の戦略性を持たせることが可能となった。 --キャラクター格差は割と大きいものの、難易度はあまり高くないため「使えないキャラ」はいない。 **問題点 ''演出面'' -武器の選定・戦闘演出 --基本的に''ボイスパターンが各技につき一つしかない。''せっかく一部キャラは代役を起用してまで新録したのに…(後述)。 --特撮勢は技のチョイスが大味すぎる。ほとんどの技が原作での必殺技であり、通常攻撃(格闘や武器)が採用されているキャラはほとんどいない。 --ヒーローもののお約束である合体技などは''一切無い''。『ロストヒーローズ』や『GジェネOVER WORLD』では好評を博していただけに、せっかくのクロスオーバー故にこの点の交わりはあっても良かったかもしれない。 --全てではないが、音声の再生タイミングがかぶると、前の音声が強制的にぶつ切りされてしまう場合がある。おそらく音声再生開始のタイミングがシーンごとに決まっているためだろうが、杜撰と言わざるを得ない。 ---Wのサイクロンジョーカーエクストリーム変身時を例にすると、翔太郎「フィリップ、エクストリームだ!」「俺達の力、」フィリップ「見せてあげるよ」「エク…」メモリ音声『エクストリーム!』という有様(「エク」の続きは完全スキップされる)。 --ティガ以外のフォームチェンジ、パワーアップフォームなどは別形態で運用できるのではなく全て技扱いとして内包されてしまっており、批判点として挙げられやすい。使い道が大味過ぎて飽きるだけでなく、フォームチェンジを挟むとそのシーンが細かく再現されるため、戦闘演出がかなり長いものになってしまい、テンポが悪い。再現度自体は高いので、他にやりようを見つけても良かったと思われる。 ---仮面ライダーウィザードに至っては基本形態の4スタイルがフレイムスタイルしか登場せず、他スタイルの戦闘は強化形態のドラゴンでしか登場しない。 ---ウルトラマンメビウスもバーニングブレイブの「メビュームバースト」が最後に習得する技で、最終回・続編OV『アーマードダークネス』を再現しておきながら、両方に登場したフェニックスブレイブが登場しない。本作にはフェニックスブレイブで合体するウルトラマンヒカリが別にプレイアブルで登場しているため「設定上出すのが難しい」という意見もあるが、同じように他キャラやその他大勢の協力が必要なグリッターティガやWのサイクロンジョーカーゴールドエクストリームは普通に登場している。同じコンパチシリーズの『ロストヒーローズ』では登場しているのに…。 ---例外として最初から使用できるティガだけは何故かタイプチェンジが固有技能として実装されており、唯一3タイプ全てが使用可能でそれぞれ3つずつ技を持っている。何故多彩なフォームチェンジと技数を持つ平成ライダー勢には実装されていないのか…。結果としてティガのみ技数が11(被ってる技含めると15)と文字通り桁違いに多い。 --逆にガンダム勢は『Gジェネ』シリーズでのノウハウがあるせいか、通常武装を普通に使う(尤もライダーやウルトラマンと比べるとガンダムには必殺技に相当するものが殆どない為、やむ得ないが)。一方で、ウルトラやライダーに比べると武装が少ない(必殺技らしい必殺技が無い)という謎の煽りを食らっている。特に『00』のエネミーで技「TRANS-AM」を持つユニットはもう片方の技のそのまま色違い(赤くしただけで技ボイスも同じ)というものが多く、技の枠を2つ設けるなら別モーション・別ボイスにしてほしかったという疑問を覚える。 --エネミー(特に特撮勢)はボス級を含めて基本的に技は2種類しかない。雑魚は基本1種類。せっかくオリジナルキャストを起用したのにそのせいでボイス数が少なくなっており、勿体無く感じる。 ---その分キャンサー・ゾディアーツのように、劇中の落語部設定に引っ掛けた本作新規の長台詞を吐いてくれるエネミーもいるのだが。 -一部演出の原作との食い違い --これまでのコンパチシリーズには基本的に「人間」という概念がないのにもかかわらず、ガンダムやライダーのルートでは生身の人間が(画面には出てこないが)存在すると解釈せざるを得ない演出が多い。 --昔のコンパチヒーローシリーズはオリジナルストーリーをバックボーンに置いたり、SDということを活かして大幅なアレンジを加えることでなんとかこれらの違和感を抑えていたが、本作は原作を中途半端に意識したためにどっちつかずになっている。[[以前もそんな作品がなかったわけではないが…。>ザ・グレイトバトルVI]] --仮面ライダーオーズのタジャドルコンボに変身する際の演出が[[ドラえもんにひみつ道具をねだるのび太>ドラえもんシリーズ]]の如く相棒のアンクにメダルをねだるというもので原作ファンから非常に不評。しかもよりによって変身後のポージングで本編最終回の構図を再現してしまっている。そのくせ使う技はマグナブレイズでも最終回のロストブレイズでもなく、プロミネンスドロップ。 ---原作ではタジャドルコンボに使用する鳥系コアメダルは全てアンクの身体の一部であり、アンクに鳥系メダルをねだるのは言わば人間に腕を切って貸してくれと言っているようなもので、獣系メダルや重動物系メダルをねだる行為とは意味合いが全く異なる特別な形態である。~ 当然アンクは劇中で鳥系メダルを手放すことを頑なに拒否し続けており、最終回でアンクが自分のメダルを託してタジャドルコンボに変身させる一連の流れは名シーンとして評価されている。そういった経緯を無視して最終回の構図も再現してしまっているため批判の的になっているのである。 ---上記のやりとりは原作ではラトラーターコンボに必要なメダルに対してのものであり、サゴーゾコンボの変身時でも同じ演出が使われている。尚更タジャドルの演出に使いまわさなくてもよかったのでは…。 ---その後のオールライダー系映画などではアンクに頼らずともタジャドルに平気で変身しているため、その辺も取り入れて演出を考えて欲しかった。まぁ「原作無視」の謗りは免れないかもしれないが…。 --またオーズは他の作品では中々使用されないタマシーコンボの「魂ボンバー」を使えるが、変身音声の関係かこの技に限ってコンボチェンジがカットされている。登場自体が正直珍しいのだからコンボチェンジが一番見たかったというプレイヤーも多いのではないだろうか?一方で同様にレアな形態であるスーパータトバコンボは登場しない。 --ウルトラマンエースのギロチンショットの発動エフェクトが何故かウルトラギロチンのものになっている。オーズと比べると批判は少ないがこちらも最終回で披露した大技の為、間違わないでほしかったという声がある。 -一部代役キャストの起用 --本人キャストが多く参加した一方で新しく代役が起用されたキャラもいるが、今作での評判はあまりよくない。 --特に不評を買ったのは『HEROES'VS』でオリキャスだった仮面ライダーフォーゼ役の福士蒼汰氏とウルトラマンメビウス役の五十嵐隼士氏が代役に変わってしまったことである。 ---フォーゼ役に新たに起用された堀曜宏氏は当時駆け出しだった福士氏の雰囲気や、声色の再現率が非常に高く、その点は評価されている。しかし本作の本人採用率の多さを見るとやはりここが代役なのは残念なところ。『バトライド・ウォー』での音声を聞く限り、ほとんどが本作で流用しても問題なさそうなボイスパターンなのだが。 ---同時期に発売された『[[サモンライド!>仮面ライダー サモンライド!]]』でも代役だったことから、流用できない事情があったと推測はできる。 ---メビウス役は福山潤氏が担当。こちらは五十嵐氏が既に芸能界を引退していたため「変更は仕方ない」という声が多いが、福山氏の声質や演技が五十嵐氏のものとはかなり印象が異なっており、こちらも賛否両論である((福山氏自身も役柄を掴みきれていなかったのか、映画『決戦!ウルトラ10勇士!!』やAC『大怪獣ラッシュ』ではまた異なる声質の演技をしている。))。 ---『[[ロストヒーローズ2]]』をはじめ後のゲーム作品では今作で起用された両名が引き続き代役を担当している。 --一方で、ボイスを流用しているために以前から違和感が生じている『仮面ライダーW』のフィリップの声に関しては「代役を使うべき」という声も多かった。 ---桐山漣氏の新録による翔太郎と、まだ駆け出しだった頃の菅田将暉氏の声を『クライマックスヒーローズ』シリーズから流用しているフィリップとで演技力の差が広がっているだけでなく、二人で同時に叫んでいる必殺技は当時の二人の声を流用しているため、テンションの差がシュール。 ---翔太郎「うおおおおおお(迫真)」二人「メタルブランディング(ぎこちない)」というテンションの落差は相当シュール。 ---本作の2年後に発売された『[[バトライド・ウォー 創生>仮面ライダー バトライド・ウォー 創生]]』では『サモンライド!』とも異なる代役キャストが新たに起用された。しかし評価は……。 ''シナリオ面'' -原作再現を重視した事による弊害 --最も煽りを食ったのはガンダムシリーズ全般。元々特撮の他2シリーズとは全体的な作風が合わないシリーズではあるが、今回はその上で原作再現が主なため雰囲気が他の作品と噛み合わなくなっており場違い感、浮きっぷりが半端ない。 ---今回のチョイスに上がった作品は「連合VSザフトでありながら、中盤以降の主人公と準主役は中立の立場から双方の過激派と戦った」『SEED』、「主人公が連邦にもジオンにも属さない」『UC』などいずれも他作品の「勧善懲悪」寄りのシナリオと外れておりヒーロー側の立ち位置が不安定な作品が多い。しかしそう考えると何故勧善懲悪寄りの『[[機動武闘伝Gガンダム]]』や、SDガンダムのTVアニメ作品をチョイスしなかったのか疑問。 //「戦争を止めるために双方を攻撃するテロリスト」が主役の『00』というのはファーストシーズンの構図であり、「悪辣な描写が目立つアロウズ(イノベイド)に対抗する主人公勢」のセカンドシーズンが中心の今作にはあまり似つかわしくないのでは? ---特に『UC』のステージでは(勢力は別々であるものの)なんとネオ・ジオンと連邦軍の双方がヒーローたちを挟撃してくる。これではまるで連邦と袖付きがグルになっているかのよう。「敵同士が勝手に同士討ちする」というシチュエーションはSFCの『[[第3次スーパーロボット大戦]]』でも普通に行われていたのだが…。~ したがって本作では、コンパチシリーズの基本である「連邦軍機=味方」((ティターンズはほぼ反乱軍同然の扱いなので除外。))という概念が成り立たない。おかげで''F91がジェガンを墜としまくる''などといったある意味では面白い光景が見られる((なお、この後に発売された『ロストヒーローズ2』では『UC』の連邦軍は『F91』同様に一律味方側として登場する。))。 -Gジェネのシステムを採用した事による弊害 --『Gジェネ』シリーズの「ジェネレーションブレイク」のシステムを採用しており、ステージで一定条件を満たすと更なるエネミーの増援が現れシナリオが進んでいく。しかし増援は基本的に原作での話が進んだ後に登場するエネミーのため、''1ステージで原作何話分もの戦闘が進んでいく。''各作品の最終ステージになると作中でのボスキャラが全部1ステージに収められていたり、原作本編のラスボスを撃破した直後に外伝のボスやオリジナル敵が襲来して余韻をぶち壊しにされたりといった状況に陥る。 --これにより''原作再現シナリオは各作品毎に3ステージしかない''。そのうえ後半の内容が多くシステムの都合上かなり端折っているため原作ファンとしてはあまり心躍らない。EXステージに至っては1作品1話だけで、複数の作品の話が1ステージに収められている。後者の場合、戦っていく内に他作品のマップとストーリーにどんどん移行していってしまう。 --これに追加して近年のGジェネ同様に「シークレットショック」というシステムがあり、一定条件を満たすと隠し中ボスが唐突に現れるが、出てくるのは基本的にストーリーとは無関係((ウルトラルートのステージに出てくるのはライダー系とガンダム系のエネミー、といった具合に別シリーズのエネミーユニットが出てくることが多い。))な通りすがりの敵であり、倒しても死なない(撤退するだけ)こともある。 ---前述の通り、ストーリーとは一切関与しないオマケの敵なので出現理由がほとんど謎。一応、オリジナル敵が既に死亡した敵の蘇生を行って呼び出しているという下地はあるが。 ---現れる面子も問題であり、アルケーガンダムやらウルトラ怪獣やらといった戦闘バカはともかく、''準主役級のMSであるジャスティスガンダムまで勝手に戦闘に乱入((確かに原作でもジャスティスのパイロットであるアスラン・ザラは似たようなことをしてこなかったわけではないが、ジャスティスの乱入するステージはウルトラ怪獣を退治するシナリオであり、割り込んでくる意味があまり感じられない。))して勝手に退場していき、その後何事も無かったかのように任意枠で加入する''。挙句、そんな薄い形で敵対・参入するおかげで''ジャスティスがエネミーとして出るステージで自軍のジャスティスも出撃できてしまう''ため、同一キャラのはずのジャスティスVSジャスティスが実現可能という誰得な事態が発生する。 --シナリオ後半のステージでは、敵の数が多くなるからか特定の条件を満たすとステージがクリアになるが、シナリオもそのまま進行するため、真っ先にステージクリア条件を達成すると訳の分からない終わり方になる。 -クロスオーバーの面白みのなさ --上記の通り原作再現を重視したこととGジェネのシステムを踏襲しているため、スパロボシリーズや『ロストヒーローズ』で好評を博している「原作設定や世界観を複合した物語のクロスオーバー」という要素はかなり薄い。基本的に各作品の世界を回って原作に沿って戦うのみであり、他版権作品のキャラが原作のストーリーに影響を及ぼす事は殆どない。 ---世界観の異なるM78星雲のウルトラ戦士と『ティガ』、同じ宇宙世紀でも年代の離れた『逆シャア』『UC』『F91』などといった作品ごとの絡みや普段関わる事のない3シリーズが入り乱れたクロスオーバーを期待したファンには肩透かしの結果になってしまった。 ---一方、他作品が絡まない為に原作再現が充分になされていないという本末転倒になっている作品もある(詳しくは後述)。 --一応ヒーロー側は加入していく過程が描かれているものの、エネミーは各ルートに点在しているだけでほとんどクロスオーバーをせず原作の台詞を喋るだけのものが多い。 --インターミッションの会話ではイマジン勢やフォーゼといった喋らせやすい面々ばかりが登場し、キャラの出番に格差が大きい。イマジンの中でもTV本編で出番が少なかったせいか、ジークは存在がまるでいないようになっている(ウイングフォームは出てくるのに)。 --また、本作は任意加入キャラである2号ライダーやウルトラ兄弟などは全く会話に参加しない((ウルトラマンタロウなど原作再現で一時的に登場するキャラを除く。))。しかしその中でも仮面ライダービースト、『MOVIE大戦』シリーズのみに出てきた仮面ライダーなでしこ、『00』主役機のダブルオーライザーを除いたケルディム・アリオス・セラヴィーの3機はシナリオ強制加入であり、会話にもよく顔を出す。参戦作品の中では最新の2号ライダーであるビーストはまだしも、なでしこ((「女性ライダーであることから出番が増えたのかもしれない」という意見もある。))と『00』の3機は優遇されているという声が上がるのも仕方ない。 --原作に関係ないキャラ同士のクロスオーバー会話がほとんど無い。酷い時には原作で関わりがあったキャラでも特殊会話がない事も。 -今一つなオリジナルキャラ --本作ではコンパチシリーズ久々のオリジナルキャラクター「アルフロディ・セオ」が参戦しており、彼が乗り込む母艦で各世界を回るという形でクロスオーバー要素を一手に引き受けているが、残念ながら評判が良いとは言い難い。 --セオは「ウルトラマンっぽい顔」と「ロボットじみた体」と「ライダー的な変身能力」を併せ持つというかつてのコンパチシリーズの顔・ロアを思わせる複合的なキャラだが、原作再現を主とした今作には似つかわしいとは言えず魅力も乏しい。戦闘時は母艦に乗ったまま機銃や砲撃で戦うためかなり地味。ロアのようにヒーローと並び立って戦っている印象も薄い。 ---火力はそんなに高くないため微妙だが、戦艦としての格納機能のほか、広範囲のテンションを上げたり任意のキャラを遠距離から着艦させたりと戦力としては重宝する。 ---ステージ開始時(例外あり)には母艦が戦闘モードになるが、実際はセオが変身するだけで母艦自体は一切見た目が変わらないため物凄く地味。またこの時にセオの専用BGMが優先されるため、それまでのシナリオの盛り上がりすらぶち壊す始末。しかも最初の3ルートの1ステージ目は全て専用ムービーが入り、1回目は飛ばせないため3回同じムービーを見る羽目になる。 ---また各作品の世界は基本的に全て異世界となっているが、セオのみほぼ全ての世界を知っているという設定((曰く、彼の住んでいた世界はあらゆる世界と繋がりがあったとのこと。そうだとしても世界特有の単語などもほぼ全て網羅しているとかなりご都合主義な設定。一方で、ヒーローたちは誰も彼もセオのいた世界も知らないという状態。))のため「ここはどこの世界なんだ?」「ここは○○の世界 or(何かを発見)あれは!そうかここは○○なのか!」という会話がテンプレ的に頻繁に入る。ディケイドじゃないんだから…。 --本作の物語の主軸はセオとオリジナル敵「ムサボルデス」の抗争にヒーロー達が巻き込まれるという形であり、最終目的がムサボルデスの追跡となっている。よって前半はともかくとして後半でムサボルデスが多く露出するようになると、版権キャラ・シナリオがもっぱら''オマケ扱い''と化す。 ---そんな形をとりながら、最後の最後で伏線を張っておいて一切回収せずに放置という暴挙。挙句、滅ぼされた自身の世界の復興は出来そうだが、滅ぼした仇敵の殲滅はせず((倒したのは、故郷を巣食い復興させるためのアイテムを奪っていた末端だけ。そいつを植え付けた根源は今も他の世界を荒らし回っているはずである(悪の勢力がこぞって利用しようとする存在なので、放置していいとは思えない)。しかもその事については一切話題に上がらないので、よその世界がどうなってもいいのかという印象を抱きかねない。))という何とも尻すぼみな終わり方となっている。 //---終盤で登場する人型のオリジナル敵も相当鬱陶しい。ストーリーに絡まない物も含めて3種いるが、全てが移動力無限&障害物無視。しかも、1種は完全無敵な上に最大3体現れるという動く障害物である。//シナリオの話には関係がない --シナリオ展開やセオ変身時のBGM優先、ステージのタイトルコール担当などから総じて、近年のスパロボシリーズや『GジェネOVER WORLD』の如くオリジナル要素を持ち上げようとしてしくじった感が否めない。 -原作崩壊のシナリオの数々 --肝心の各ルートのシナリオも原作ファンが満足できるものとは言い難い。近年では本家Gジェネもシナリオの不満点は徐々に溜まってきていたが本作もその点は逃れられなかった。 #region(以下作品別、突っ込みどころ満載なその中身) -『ウルトラマンティガ』『仮面ライダーBLACK RX』『仮面ライダー電王』『機動戦士ガンダムF91』『機動戦士ガンダムSEED』 --この5作品はヒーローがプロローグステージで全員加入するため''いるだけ参戦''の趣が強い。プロローグステージが超古代遺跡ルルイエで『ティガ』の劇場版『THE FINAL ODYSSEY』が再現されているのと、後のステージで電王に強制出撃があること、EXステージで『F91』を元にした話があるくらいで、『RX』と『SEED』についてはシナリオ面でのフォローはほぼなし。 ---このためプロローグステージで戦うカミーラや仮面ライダーガオウ、プロヴィデンスガンダムなどの強敵は''ここしかまともな出番がなく、当人も状況を理解してないまま即退場する。''一部キャラはシークレットショックで再登場するが前述の通りシナリオには一切関係ない。一応、シャドームーンだけはドガ・ドロン追撃戦でまともに再登場して絡むのだが。 -『ウルトラマンメビウス』 --メビウス初登場時のセオとのやり取りがファン失笑もの。原作でも度々唱和された「ウルトラ5つの誓い」((元々は『帰ってきたウルトラマン』最終回で坂田次郎少年が地球を去るウルトラマンジャックに向けて叫んだ言葉で、ファンサービスの一環として『メビウス』でも使用された。))で敵ではないことを示すのだが、この言葉は原作ではアイハラ・リュウ隊員をはじめとした仲間達の絆を示すシーンで使われていた。確かにメビウスとリュウの出会いの切っ掛けもこの言葉ではあったが、見ず知らずの者が知っていたからと言って無条件に信用するのはやはりおかしい。しかもこれを使ったのは「これに反応するなら彼は間違いなくメビウスだろう」というセオの判断によるもの((そもそも他の自軍キャラはウルトラ5つの誓いはおろかメビウスの存在すら知らない。))。''そんな、偽物の見分け方じゃないんだから…。'' --この時点でメビウスを知っているはずのウルトラマンゼロが加入しているが''ゼロは全く反応を示さない''。それどころか全員参戦しているのに''ウルトラ6兄弟が全くシナリオに絡んでこない。''特にメビウスの師匠であり『ギンガ』でサポート役に回っていたウルトラマンタロウは『ギンガ』ルートの最終ステージで原作通り宇宙に去ってしまい、自軍で使えるようにしても任意加入のためその後のストーリーには一切絡まない。 //これ言ったのってウルトラの父じゃなかったっけ? //この記述をした者だけど、確認したらそうだった。完全な記憶違いだ。 --『メビウス』と『ゼロ』は大きく見て世界観が同一であり、世界観が異なる『ギンガ』とも共通して登場するキャラが多いが、''原作の放送・上映順と本作のシナリオ進行順がまるっきり逆''のためこんな状況に陥っている。ゼロ単体で見ても時系列では後になる『VSダークロプスゼロ』のステージを経て『銀河伝説』のステージに行くという始末。 --最終決戦では、原作通りスペシウム・リタブライザーを使用しないとエンペラ星人に攻撃が通用しない。しかし、原作でリタブライザーを作った防衛組織「CREW GUYS」が本作に登場していないため((メビウスがGUYSの号令である「GIG!」を言う場面があるため存在自体はしている可能性が高いというさらにややこしい状況。))、ウルトラの父が唐突に持ち込んだことになってしまっている。 ---そもそも原作で「&bold(){人類とウルトラマンの絆の証}」として登場したアイテムを、人間が登場しない本作に出すのはどうなのだろうか。同じく絆の証たるフェニックスブレイブとゾフィー((ちなみにゾフィーの加入条件は特定の装備をしたウルトラマンがエンペラ星人を倒す事のため、『メビウス』でゾフィーがいた事を開発スタッフが忘れていたとは考えにくい。))は登場しないため非常に浮いてしまっている。 ---というかライダーとガンダムも「スペシウムエネルギーを増幅する」スペシウム・リタブライザーを介して攻撃しても設定上意味はないと思うのだが。 ---なおメビウスは素の攻撃力がやたら低いのに攻撃力アップスキルも弱い((スパロボシリーズで言うならリアル系が「魂」を覚えず、「熱血」を覚えるようなもの。))、その上最強技の「メビュームダイナマイト」は、タロウの「ウルトラダイナマイト」より消耗する割に弱いという公式設定もあってタロウの下位互換((ウルトラダイナマイトは全技中最高の威力。))、フェニックスブレイブ&メビウスインフィニティーなし、『銀河伝説』に登場したウルトラ戦士で唯一そのステージで強制出撃なしなど性能、出番共に全主役キャラでもかなり不遇である。 -『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』 --ドガ・ドロン追撃戦での再現ステージだが、ミッションブレイクでゴモラが敵怪獣の一体として出てくる。確かにゴモラは『ウルトラマン』に登場し、一度はウルトラマンを打ち破った強敵怪獣ではある(実際、本作では出典が『ウルトラマン』扱いであり平成ウルトラマンのゴモラとは別個体名義)が『銀河伝説』ステージの登場となると必然的に『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』の主役怪獣であるレイのゴモラを想起させる。 ---レイは本作で再現されている『銀河伝説』及び『VSダークロプスゼロ』ではゼロに並ぶ主役扱いであり、ゴモラもゼロたちウルトラ戦士と共に戦ったメインキャラの一人である。それなのに本作ではただのエネミー扱い。『大怪獣バトル』が参戦しておらず『ウルトラマン』のゴモラとして登場させるにしても、何故原作では味方だった『銀河伝説』ステージに登場させてしまったのか。 -『ウルトラマンギンガ』 --ウルトラシリーズの看板扱いだけあってOV含めたシナリオ上の再現は特に問題ないが、ギンガは他のウルトラ戦士と違い変身者の礼堂ヒカルの人格のみが採用されているため、''自分の素性を自分で知らない''という妙なことになってしまっている。 ---原作のギンガは''ウルトラマンタロウも知らない謎のウルトラマン''であり、ギンガ本人が自分の意志を見せることもほとんどなかったためヒカルは素性を知らずに変身していた((『ウルトラマンギンガ』放送後も彼の素性は断片的にしか明かされていない。))。「人間が変身している」という根本的な設定が使えないコンパチヒーローシリーズで原作再現をしようとしたこと自体に無理があったというべきだろう。 -『仮面ライダーオーズ/OOO』 --各種コンボの再現面ではひときわ力が入っているが、シナリオ面では『フォーゼ』ルートで『MOVIE大戦MEGA MAX』を題材にした1ステージに『MEGA MAX』オーズ編ボスの仮面ライダーポセイドン、ミッションブレイクでTV版ボスのグリード5体とボスブレイクで劇場版『将軍と21のコアメダル』ボスのガラが全員詰め込まれており、実質オリジナルストーリー((この煽りを受けて、フォーゼの再現は実質2ステージになっている。))。固有ルートでもEXステージ扱いでもないので微妙な立ち位置になってしまっている((一応、終盤でオーズが主役だった映画『レッツゴー仮面ライダー』の再現ステージがあるが、本作では初代『仮面ライダー』モチーフという趣が強い。))。 -『仮面ライダーウィザード』 --原作ヒロインのコヨミの存在そのものが抹消されたため、原作黒幕の行動原理そのものが変わってしまい、大きな原作崩壊になっている。原作では黒幕の行動は全てコヨミの存在に起因していたため、終盤はウィザードと黒幕、そしてコヨミの持つアイテムを狙うグレムリンによるコヨミ争奪戦となった。コヨミは生身のキャラなので登場できないのは仕方がないとしても、原作の動機をまるごと差っ引いてしまったので行動の背景が完全に謎になっている。 --ウィザードがフェニックスを太陽に蹴飛ばす専用ムービーがあるが、ムービー中に「フィナーレだ」という原作を無視した台詞が入る。そのくせムービー終了後に原作同様の「お前にフィナーレはない!」が入るため台詞として成り立っていない。 ---原作ではフェニックスは何度死んでもパワーアップして蘇る不死身の能力を持つためあえてトドメを刺さない方法を取り、永遠に太陽で焼かれ続ける事になったため「お前にフィナーレはない!」と発言している。ウィザードのボイスを『バトライド・ウォー』から流用しているが故なのだろうが、それだったらそもそも無言もしくは適当な掛け声をつけて蹴り飛ばせばいいだけである。オーズのタジャドル同様「原作をわかっていない」と批判される要因となっている。 --TV版に登場する3体の仮面ライダーメイジは、今作では完全に原作黒幕に操られた敵キャラ扱いで、終始無言。倒した後も味方にならない。 //原作ではウィザードやビーストと諸事情で敵対する事はあったが、最終的には味方になったはずなのに…。 --さらに本編最終回の特別編に登場した敵・アマダムもウィザードルートのラスボスとして登場しているが、特に何の説明も無く魔法石から出てきている。原作ではアマダムが外の世界に出ると魔法石の世界の怪人達も溢れ出てしまうため、ウィザード達平成ライダーは魔法石内の世界で戦ったのだが…。原作設定に照らし合わせると、魔法石内の住人たちは犠牲になってしまったとしか思えない。特別編で目立っていたディケイドや鎧武も本作ではいないので原作再現という観点から見ても物足りない。 -『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』 --オリジナル敵であるドガ・ドロンを追っている最中でシナリオが挟まるため、''νガンダム含めて地球に降下中のアクシズを放置して''ドガ・ドロンを追うという参戦ゲーム史上最悪のバッドエンド確実な展開。ちなみにこのステージのクリア条件はドガ・ドロンを倒す事であり、サザビー撃破前にそれを達成するとサザビーすら放置される。挙句、ステージクリアでνガンダムの参入メッセージが表示されるだけなのでなぜ同行するのかすら不明。 ---しかも、サザビーはサザビーで、「''燃料が足らず''アクシズの点火もままならないから、ついさっき拾ったなんだかよくわからない力(ドガ・ドロン)を使って点火してみた」という頭の悪い行動をやらかしている。''お前は『SDガンダムフルカラー劇場』のサザビーか?'' -『機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN』 --前編((『AGE』本編で言うところの第2部「アセム編」。))の機体しかシナリオに登場せず、『MEMORY OF EDEN』で追加された機体(ガンダムレギルス(MOE版)など)は登場しない為、MEMORY OF EDEN名義で参戦させた意味がない((OVAの『UC』をガンダムシリーズの目玉扱いにするために、TV放送された『AGE』をOVA枠送りにしたのではないか、という邪推が一部でなされることも。))。本来同一機体であるはずのガンダムAGE-2がダブルバレットとダークハウンドが別々に加入する((ダークハウンドは大破したガンダムAGE-2 ノーマル(特務隊仕様)を改修した機体。))。別ユニット化させたのは原作パイロットの名義が別な(担当声優も違う)ためなのだろうか?それならスポット参戦のガンダムAGE-1フラットを加入させればよかったのでは。またダブルバレットの技に「ハイパードッズライフル」があるが、これはガンダムAGE-2 ノーマルの持つライフルの名称で戦闘ムービーではツインドッズキャノンの銃身を取り外してライフルとして使用する為、正確にはドッズライフルであり誤りである。 -『機動戦士ガンダムUC』 --シナリオがep6までとなっているため、シナリオ上で思わせぶりに登場する「ラプラスの箱」の正体が分からないまま''「とりあえずラプラスの箱は気にしないことにしよう」''と纏められて終わり、その後も特に音沙汰がない。これに付随してユニコーンガンダム本人がギンガ同様自分の素性を自分で知らない。時系列上では後にあたる『F91』とのクロスオーバーもない。 --エネミーとしてバンシィとその改修機であるバンシィ・ノルンの両方が登場するが、AGE-2同様どちらも別個体でありそれについての説明は全くない。こちらは原作パイロットが違うためと思われるがややこしい。またバンシィ・ノルンは特に伏線なく出現する上に台詞が原作をなぞっているだけなので、''いきなり現れた見ず知らずの敵がユニコーンに怨みつらみを垂れて攻撃してくる''という意味不明の状況になっている。せめて原作パイロットのリディ・マーセナスがその前に乗っていたデルタプラスのほうを登場させるべきだったのでは…。 //「''性別も違うのに同じ見た目''のせいで」とあったが、本作のバンシィはデストロイモード、ノルンはユニコーンモードなので見た目は違うと判断。 ---厳密に言うと、原典でのバンシィはネオ・ジオンのMAであるクシャトリヤのパイロットが無理矢理乗せられているため「パイロット=ユニットの人格」とするとクシャトリヤとバンシィは同一個体のはずだがそれについても説明はない。バンシィのほうは終始無言のため、後の『[[GENESIS>SDガンダム Gジェネレーション GENESIS]]』で搭乗者が「バンシィ・パイロット」にされていたように意図的にぼかされている可能性もある。 #endregion ''システム面'' -システム的に一つ一つがGジェネの劣化 --自由自在に機体を生産して開発し、パイロットを乗せて…という編成面でカスタムする楽しみがあるGジェネに比べると、エネミーはスカウトできないなど自由度に関しては特に劣化気味と言わざるを得ない。ただライダーやウルトラ戦士が量産出来るというのも無理があるが…。 --戦闘演出自体はそれまでのGジェネシリーズのようにあっさり目のものというよりも、スパロボシリーズのようにじっくり魅せる演出なので、アニメーションに関してはGジェネにない良さもあるのだが。 -フリーダムガンダムの「フルバースト」 --本作では一度に複数の相手を同時に攻撃できる「マルチアタック」の効果を持つ技を大半のユニットが持っており、攻撃対象もほぼ全ての味方は最大3体でとなっているが、フルバーストのみ何故か最大6体と一人だけ突出しており、更に攻撃範囲が異様に広い。本作ではGジェネと同じく、エネミー撃破後にもう一度行動可能になるチャンスステップが実装されている上、レベルを上げることでダメージアップのスキルが使えるようになるため、フリーダムガンダムだけ敵陣の殲滅に大きく長けている。 ---フルバーストの威力は最強技としては低めとはいえ、最強技がマルチアタック((マルチアタックとしては全ユニット中最高。))という時点で他のユニットよりもアドバンテージがあり、マルチアタックを使うとチャンスステップの回数が1回で固定になるデメリットこそあるものの、この攻撃範囲の前では誤差のようなものである。 -スポット参戦キャラクター --シナリオに一切関与しない2号ライダーやウルトラ兄弟の面々は任意加入なのにもかかわらず、仮面ライダーアクアなど何故かスポット参戦のみ(特定のステージでしか使えない)のユニットがいる。 ---劇場版限定ライダーであったアクアはまだしも、『MOE』出典とはいえ『AGE』本編の第1部「フリット編」の主役機が改修されたガンダムAGE-1フラットと、『ギンガ』の準レギュラーであるジャンナインがスポット参戦なのは非常に疑問が残る。このためジャンナインは和解したのにダークルギエルとの最終決戦には来てくれないと意味不明な事になっている((原典では戦闘不能になっていたが、本作ではその場面がない))。 ---また、ジャンナインは公式サイトの画像ではガンパッドを構えているが本作では使わないため、必殺技のジャンスターダストが使用できない。 -戦闘BGMの一部チョイス --ヒーローに初期設定されている戦闘BGMは、Gジェネシリーズから流用されているものも含めて概ね好評。ただし、ウルトラマンゼロに『ウルトラ銀河伝説』の続編『超決戦!ベリアル銀河帝国』の主題歌である「すすめ!ウルトラマンゼロ」が、『SEED』勢に続編『DESTINY』の曲である「キラ、その心のままに」が、『00』勢に『劇場版00』の曲である「FINAL MISSION~QUANTUM BURST」が、ガンダムAGE-2にフリット編の曲である「ガンダムAGE~100年の物語」が使われているなど、本作に参戦していない作品のBGMがあることには疑問が残る((ゼロは『ロストヒーローズ』で使われた「Main Title(メインテーマ)」が戦闘BGMとしてはいまいちぱっとしないこと、『00』勢とガンダムAGE-2は『GジェネOVER WORLD』に「TRANS-AM RAISER」や「ガンダムAGE-2~運命の先へ」といった相応しいBGMがなかったために既存曲を流用したということでわからなくもないが、『SEED』勢については『フルブラスト』で使われた「GUNDAM出撃」が『OVER WORLD』から流用できただけに余計に謎。))。本作にはカスタムサウンド機能があるので、気になる人は差し替えればいいだけのことかもしれないが。 --また、NPCの戦闘BGMについては初代Gジェネや後の『GENESIS』『[[CROSS RAYS>SDガンダム Gジェネレーション CROSSRAYS]]』の一部BGMのように「どこか似ている別の曲」になっている。こちらは差し替えることはできない。 -ごく一部の音量バランスの悪さ --基本的にはバランスは良好だが、例外的にマップでモビルスーツが移動する時のブースターの音量だけ妙に大きい。こちらに合わせるとベルト音声など他のSEが聞こえにくくなる。 --もっとも基本的に不満として挙がるのはこれくらいなので、わざわざこのために調整する必要性は薄い。 **総評 これまで本人出演率で群を抜いていた『バトライド・ウォー』シリーズにも出演していなかったキャストが参加するなど、特撮ファンにとってはファンアイテムとしての価値が高い。~ しかし、ゲーム単体として練り込み不足な面は否めず、Gジェネシリーズのような楽しみが見出せない点が目立つためガンダムファンからの評判はあまりよろしくはない。~ とはいえオリジナルキャストの採用率の高さや戦闘アニメーションの質などは高く評価されており、コンパチシリーズをよく知らない層からも「特撮作品を交えたスパロボ風シミュレーションゲーム」として興味も引いた点は大きく、改善点を加えた次作を望む声は多い。 ---- //タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください。) //バンダイナムコゲームス,プレイステーション・ヴィータ,プレイステーション3,PSVita,PS3,SRPG,トムクリエイト,コンパチヒーロー

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