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*SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 【えすでぃーがんだむがいでん ないとがんだむものがたり】 |ジャンル|RPG|&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/81O85yRS7FL._SL1500_.jpg,height=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|3Mbit+64kRAMROMカートリッジ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~| |発売日|1990年8月11日|~| |定価|6,800円|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|1個(フラッシュメモリ)|~| |判定|なし|~| |ポイント|悪夢のエンカウント率&br本家ドラクエとは一味違うゲーム性&brグロ注意|~| |>|>|CENTER:''[[SDガンダムシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 玩具『カードダス』を中心に展開していたシリーズ『SDガンダム外伝(騎士ガンダム)』のTVゲーム化作品第1号。~ カードダスの第1・2弾を原作としている。 セーブデータに「ICバックアップ(今で言うフラッシュメモリ)」を使用している。 **特徴 画面構成は、移動・戦闘共に『[[ドラゴンクエストIII>ドラゴンクエストIII そして伝説へ…]]』''そのまんま''。~ 当時のRPGは、ドラクエシリーズを意識した作りになっているものが多かったが、ここまでそのまんまなものも珍しいだろう。~ とはいえ、独自のシステムや工夫が幾つも盛り込まれており、実際にプレイすれば独自性にも気付かされるだろう。 仲間キャラもキャラメイキング、転職要素も無く各職業が明確に位置付けされているドラクエとは違った味付けがされている。 #region(各キャラクターの特徴(名前はゲーム内表記)) -''ガンダム'' --本作の主人公。一応能力面だけで見るとドラクエ的に勇者ポジションのバランス型なのだが、専用装備の圧倒的性能と習得魔法の微妙さもあって''バリバリの物理要員キャラ''となっている。 --実際習得魔法が回復魔法は一つだけ、攻撃魔法も微妙と魔法面では見劣りする。 ((ある意味最強魔法の「ミノフスキー」を「外せない主人公」が習得できる点では大いにありがたいが。)) --反面、最強装備がかなり早い段階で入手できる((入手直後は弱体化状態だがそれでも十分強力))ので物理面で圧倒的に強く、経済面でも優しい。 -''キャノン'' --ドラクエにおける戦士ポジション…と言いたいところだが、実は防御力が低く打たれ弱い。 --HPこそ高いが他のキャラクター以上にダメージを受けるので回復の手間がかかる分、面倒なキャラクターとも言える。 --初期から加入してるメンバーなうえ、シナリオの都合上サタンガンダムを倒してからしばらくは強制加入となる事もあり、漠然となし崩し的に最後まで連れていく事になりがち。 --最強装備が兜以外は全て市販品で賄えるが、それが長所と言えるかは微妙。 -''タンク'' --僧侶という肩書だが、実際はドラクエにおける賢者ポジション。回復、補助、攻撃と魔法なら何でもござれのキャラクター。 --しかしながら本作は攻撃魔法を軽減、無効化してくるキャラが多かったり、防御力の低いキャラクターの受けるダメージが大きいので他のキャラクターの回復以前に自分が死にやすく、恩恵をあずかりにくい。 --また、素早さも高くないので補助や回復が魔法が間に合わない、他のキャラがあらかた倒し終えたところに範囲魔法と言う様にかみ合わない事も多く使い勝手はあまり良いとは言えない。文字通り「移動中の回復用''タンク''」的な役割に陥りがち。 --ただし後述する「リバイブ」を習得すると、ある意味でバランスブレイカーとなるが。 -''アムロ'' --ガンダムと同じくバランスタイプ。 但し攻撃面でガンダムに劣り素早さでガンダムに勝る。 --習得魔法もガンダムと被る面も多い事もあってガンダムの劣化キャラに見られがち。 --実際は装備武器が異なったり、ガンダムが習得できないダンジョン脱出魔法が使えたりと住み分けは出来ている。 また、ガンダムと被る魔法に関しても物理要員のガンダムの手を割かずに使用出来る((特にボス戦でガンダムより素早くミノフスキーが使用できる面が大きい。))と言う面では便利なキャラクターである。 --余談だが今作の光の弓を装備できるのはアムロとセイラである。 -''セイラ'' --ガンダム、アムロと同じく肩書はナイトだが、より魔法側に傾倒したタイプ。 --習得魔法とMPが多く、タンクほどでは無いものの魔法要員としても使えるし装備品も他の物理キャラと同じものが使えるのでバランスがいい。レベルアップまでに必要な経験値も低く成長も早い。 --ただ「つよさ」「ぼうぎょ」「すばやさ」の基本値が低いので物理面ではかなり微妙。そのうえ魔法面ならタンクを入れた方が圧倒的に良い等、結局は器用貧乏で突出した長所のない使いづらいキャラクターである。 --一応タンク同様バランスブレイク魔法である「リバイブ」を覚えるが、これもこれで「タンクが居れば別に問題ない」事なので… --敵の魔法攻撃で受けるダメージが他のキャラの倍近いという弱点を抱えているのも使いづらい点。 -''スレッガ''(スレッガー) --ステータスでは4文字しか表示できないため「スレッガ」となっているが、正しくは「スレッガー」(一年戦争編末期で登場したスレッガー・ロウ)である。 --キャノンと同じ戦士ポジション。攻撃力はキャノンよりは低めだが素早さと防御面ではキャノンを越える。 --キャノンとポジションが被るうえ加入が遅く、そのうえレベルアップに必要な経験値も多く成長が遅い、とマイナスポイントが大きいキャラだが実は意外と高性能なキャラクターである。 --わずかながら魔法も習得可能で、攻撃一辺倒でしかなかったキャノンに比べると運用にも幅がある。 --キャノン同様最強装備は兜以外は購入可能な物なのでキャノンと同時運用してもあまり問題が無いのも評価できるポイント。 --若干攻撃力が劣るものの、総合的にはほぼキャノンの上位互換といえる存在。 -''ネモ'' --ドラクエにおける武闘家ポジションで、やはりというべきかクリティカル率が高い。 --加入が最も遅く、必要経験値も多く、装備も微妙((専用装備か最弱の物しかほぼ装備出来ない。))とデメリットはかなり多い。 --一方でレベルアップに伴う「気合の一撃((ドラクエで言うところの「会心の一撃」))」の発生率の上昇には目を見張るものがあり、育てれば気合の一撃ばっかり叩き出す最強のアタッカーになれる。 --自身の装備品の貧弱さと、そこからくる耐久面での不安は最後まで如何ともしがたいが、「戦闘中に道具として使うことで魔法効果を発揮する装備」があるため、全キャラ中最高の素早さを活かした先制の「道具使い」としての素質は全キャラ中topといえる。((「でんじスピア」や「いのちのたて」等、本来の装備可能者よりもコイツに持たせている方がよほど活用できるアイテムも多い。)) #endregion ---- **評価点 -豊富なデモ --コンティニューの際、これまでの「あらすじ」がデモとして表示される。ストーリーの進行状況に応じて変化するが、このバリエーションが豊富である。 --重要なイベントの際にもデモが表示される。当時としてはグラフィックのレベルは高い。 ---ただし、バッドイベントでも表示されるので後述の問題にもなってしまっている。 -敵グラフィックの良さ --敵モンスターのグラフィックはドット絵のレベルが高く、元々のデザインの良さも合間って今尚格好よさを感じられるものとなっている。 -独特の効果のアイテム --フィールド上で画面に映っていない範囲を偵察できる紙飛行機や、8回使う事ができる回復アイテム。 ---装備品にも独特の効果を持つものが多く(敵の不意打ち時に能力上昇等)基本的にプレイヤーにとってプラスに作用しているのもポイント。 --設定した目標額まで金を貯めると知らせてくれる「小遣い帳」。 --預り所は無いが、イベントアイテムは基本的にそのイベントが終わると失われるため問題ない。なぜか''「真実の鏡」だけは失われない''のが謎だが…。 ---手放した非売品の装備はその後「掘り出し物屋」に並ぶので、一旦売却などして手放しても再購入が可能。 //「とうぞくのナイフ」と「ひょうのベルト」は並びません。ただし前者は復活宝箱なので繰り返し入手が可能。後者は完全に一品物。 ---売却価格より割増の購入価格を払いたくないのであれば、城にいる控えメンバーに持たせておくという手もあるが。 -戦闘システム --パーティに加えていないキャラが、ランダムで救援に現れる。 ---この仲間はコマンド入力不可能だが、死んでも次の戦闘では''何事もなかったかのように登場する''。 --敵1体を全員で攻撃する「集中」、仲間全員が異なった敵を攻撃する「分散」、味方1人を敵の背後に送り込み、防御力を下げる「回り込む」といった「作戦」コマンド。 --戦闘で全滅するとドラクエ同様所持金が半額になるのだが、''「生命保険」に加入すると金は減らない''。1度全滅すると保険は切れるのでその都度再加入が必要だが、加入金は数十Gとほぼはした金であり、加入を躊躇する理由は全くない。 ---死者の蘇生も同様に保険屋が行ってくれるが、なんとこれがサービスで何度でも何人でも''無料''。しかも保険に''加入してなくても無料''。なんと太っ腹。 ---これにより本作ではドラクエと違い「全滅」や死者の発生に対して必要以上に怯えるようなリスクはない。 ---ただし冒険中での蘇生手段はゲーム終盤にならないと手に入らないので、ダンジョン攻略中に戦死者が出た場合のハンディはドラクエ同様にある。 -戦士スレッガーをパーティキャラとして使える唯一のゲームである。 --そのせいかはわからないが、妖精ジムスナイパーカスタムがパーティに加わらない。 -コレクター魂と実用性を兼ね備えた魅惑のカードダスバトル --ゲームの元ネタとなった「カードダス((当時流行していたTCGおよびその販売機械の事。))」がゲーム内ゲームとして購入可能で、実際に遊べる。 //店などでは子供たちが出てきたカードに憤慨していたりと''現在のTCGを思わせるような描写が有り先見性の高さがうかかえる''。 //先見性も何も、当時からそうだったってだけだよ。特にカードダスをメインに展開していた騎士ガンダムとDBZは、本当にガキ共が販売機の前で一喜一憂してたの。 --一枚20ゴールド((現実のカードダスが1回20円だった。))で各町の店舗内にある自動販売機から購入できる。 --実際のカードダス同様、1枚につき1つの文字が書かれており、番号順に読んで行くと文章になる。本作ではこれを利用した謎解きが用意されている。 ---自力で全部集めようとすると手間がかかるが、全種類のカードダス一式をもらえる救済措置が用意されている。 --このカードダスを使ったバトルゲームがあり、勝てば通常戦闘と同じ金と経験値を入手できる。 --単に勝つだけなら「ひたすら強いカードが出るまで買い続け、あとはそのカードでゴリ押しするだけ」と単純なものだが、当然強いカードは限られているため、手持ちのカードの中で効率的に勝つ方法を考え出すとなかなか奥が深い。 ---「攻撃力や守備力といった基礎スペックは低いが相手の魔法攻撃にめっぽう強い」や「基礎スペックは低いが魔法攻撃は強い」や「基礎スペックは高いが行動パターンがゴミ」などといったそれぞれの得手不得手があるので、「アレには勝てるがコレには勝てない」といったジャンケン風の強弱関係もあり、手持ちカードを無駄なく使って勝利を収めようとすると一筋縄ではいかない部分もある。 ---相手のHPを9割近く削る「どくやく((ゲーム内の説明では「はんぶんにする」だが、実際はほぼ根こそぎ奪う。))」や、相手を混乱させて死ぬまで自分を攻撃させる「キャラ((相手によっては途中で正気に戻る。))」などといった強力なお助けカードを併用すれば、カード単体のスペックでは決して勝つことが出来ない相手にも逆転の勝利を収めることが可能。 ---逆に相手にこれらを使われて大番狂わせの大敗を喫するということもある。 ---シナリオ中盤でカードダスバトル専用の施設があり、そこには終盤のボスキャラ級のカードを出してくる相手もいるので、その連中を繰り返し相手にしていれば到達時点では考えられないほど大量の経験値とお金を稼げる。 ---実際の戦闘を介さないので城に待機させている控えメンバーを連れ出して安全にレベル上げも行える。 ---序盤でも「よこい がはく(横井画伯)((相手のカードを数種類の候補からランダムで変更する。候補の中ではガルバルディβが一番強い))」を用いて強い(経験値の多い)カードに変えたうえで、こちらがより強力なカードで打ち倒せばその時点では破格ともいえる経験値やお金が手に入る。 ---加入の遅いスレッガーやネモもこの方法を使えば即席で一線級の戦力に鍛えられる。 --その他、敵キャラのHPや攻撃力・守備力等が記載されている他、実際にカードバトルに出すことでそのキャラの行動パターンをある程度まで事前に知れる等、簡易なゲーム内攻略本のような側面もある。 ---- **賛否両論点 -セーブの為のRAMがバッテリーバックアップ方式ではなくICバックアップ方式(今で言うフラッシュメモリ)を採用している。 --バッテリーを使用しないため電池切れでセーブデータが消える事がなく、半永久的にセーブデータを残す事が可能。 ---反面、容量不足のため、セーブデータが1つしか作れない。 --セーブは宿屋で行われるが、現在のHP・MPの状態が保存されないため、リセット・ロードすれば勝手に全回復する。そのため本作では「宿屋に泊まる」という行為にあまり意味が無い。 ---一応状態異常の毒だけはセーブされるため、リセット・ロードでは解除不可能で宿泊することで解毒してくれる。もっとも、解毒手段がアイテムや魔法などで賄えることから、これ目的で泊まる機会はないだろうが。 --ロードするたびに入るOPやあらすじデモをいちいち挟む(飛ばす)のが面倒だと思うなら、その手間と時間節約の意味では泊まる価値もあるにはある。 ---- **問題点 -ある人物を救出するイベントでは事前に条件を満たしておかないと''その人物をナイトガンダム達が殺してしまう''。 --一応、何とか息を吹き返したと後で説明されるが、''その人物が殺されるデモ''((その人物が呆然としている所で血が飛び散る。))が当時としてはやけに生々しく、あらすじにすら出てくる。今作最大のトラウマイベントといっても良いだろう。 --その条件も非常にわかりにくいので、知らずに殺してしまった人も多い。おまけにそれをやってしまうと、次の中ボスを倒すまでラクロア城に戻れなくなってしまう((ストーリー上では城から追放されるのではなく、罪の意識を感じて自主的に戻らないという形。))というペナルティまでついてくる。 -クリアに必要なアイテム「ショーのチケット」を入手できる祠の場所がノーヒント。説明書掲載の地図にも描かれていない。 --しかも使う前に売るか捨てるかしてしまうと''再入手する方法がなくゲームが詰む''((一度でも「正しい手段で使用した後」なら再購入が可能。))。 -ゲームバランスが悪い。 --エンカウントが完全ランダム。しかも発生率が高め。そのため運が悪いと1~数歩ほど歩いただけで戦闘になるのはザラ。 ---とはいえ当時のFCのRPGは基本的に高エンカウント率で、本作が特別高いというわけではない。後述されている通りエンカウント率を下げるアイテムも用意されているため、むしろFCゲームとしてはマシな部類である。 --とあるイベントでエンカウント率を下げるアイテムを入手出来るが、入手法に気付きにくく入手出来ないプレイヤーも多かった。 ---なお逃走する際は敵は通常攻撃しか行わないシステムとなっている。全体魔法で一網打尽にされ全滅ということはなく、防具さえ固めていれば比較的安全に逃走可能。 --ダメージ算出式がいい加減というか大味。攻撃力・守備力の僅かな変動でも『ドラクエ』などとは比較にならないほどダメージ数値に差がでる。特に守備力は少し強くなると、すぐに敵の物理ダメージが1になる。さらに上げると痛恨の一撃でも被ダメージが1になる。 ---味方も同様で、レベルを上げて良い武器を装備させないと、敵によっては1ダメージしか出せないお荷物になる。特に初加入キャラは例外なく''レベル1''のため、比較的早期に加入しレベルアップも早いセイラはまだしも、スレッガーやネモなどは加入時には決定的な差を付けられており、パーティーを入れ替えてまで育成をするのは面倒になりがちで、そのままキャラを入れ替えずにストーリーを進めるプレイヤーも多かった。 --それゆえ極論だと本作は雑魚・ボス問わず、装備でガンダムの守備力を上げて「ミノフスキー」(敵味方共に数ターン魔法無効)を唱えればまず負けなくなる。主要ボスもラスボスもミノフスキーさえ唱えれば楽勝。 --通常攻撃の命中率に難があり、ミスが頻発する。1ターン全員攻撃にすれば誰かがミスをするくらい頻度が高い。会心であろうが避けられる時は避けられる。''当たらなければどうということはない''ということか…。 ---「ザクの きあいのいちげき! ちょくげき!! ガンダムはこうげきをかわした!」など噛み合わない文章が表示されることもある。 --仲間の誰かが混乱している状態で「集中」を使うと、「敵にダメージを与えた」と表示されるのに実は与えておらず、なぜか仲間にそのダメージが行く。逆に「分散」を選ぶと混乱中の仲間も敵だけを攻撃する。 //---なお、いわゆる「行動空振り」も起こり、ターゲットとして狙った敵が逃げてしまったり、他のキャラが先に倒してしまった場合、後続の行動はキャンセルされ、省略される。 //↑FCのRPGじゃ普通。ドラクエじゃ全部そうだし、FFも2まではそうだった。3はこれと同年に出たし。 --主人公のガンダムは、終盤に「石板」というアイテムを入手するが、これを装備すると''攻撃力と防御力が倍増する為、チート化する''。((ちなみに原作では石板の効果は''10倍''である。原作再現で10倍にするにはメモリを圧迫するため断念したのだと思われる。)) ---入手したところで残すはラスボスのみなのが唯一の救いか。この石板の存在で、本作のラスボスは普通にプレイしていると大抵秒殺に。 ---なおこの石板、アイテム画面ではアムロも装備可能になっているが、実際にはできない。 --敵の強さも大味で、たまに場違いな全体攻撃の魔法を使ってくる敵や、痛恨でパーティーが一気に瓦解する時がある。例えば序盤のセントーの町西の森でジオングがファンの魔法を使ってくるが、これは『ドラクエ3』だとレーベ村の辺りでフロッガーが現れイオを使ってくる感じ。なので通常攻撃なら1ダメージしか受けないのに、全体攻撃魔法や痛恨が来ると途端に大ダメージという構図になる。 ---中途半端に育てたキャラで次の目的地を目指すと与えるダメージが(敵の守備力が高くなって)1に逆戻りしたりする。 --戦闘中、蘇生呪文である「リバイブ」は自身も含めて死んでいないメンバーにも使うことが出来てしまい、HP''とMP''が全快する。つまりリバイブを使えるだけのMP(20)さえ残しておけば実質MP無限のようなもの。その上その使い手が2人(セイラ・タンク)もいる。 --HP全回復の手段を持つボスがおり、使用回数に制限もないため、火力が低いといつまでたっても倒せなくなってしまう。ラスボスやストーリーの軸となる大ボスなどを差し置いて、本作最強ボスと言われることもあるほど。 -ザコ敵のデザートドムは、同時に出現した他の敵が倒されると「逃げ腰になった!」と表示されるが、どうした事かその途端''攻撃力が異常に増大する''。バグか? --「怯えたり、本気を出したりして体の色が変わる」モンスターはコピー元となったドラクエにもいる。(要するにオマージュ…という名のパクリ) ---怯えて色が変わったなら「防衛本能が刺激された」本気を出したなら「身の危険を感じた魔物が死に物狂いになった」ととらえることも出来るが、「逃げ腰になった」という一文から攻撃力アップは意味が繋がらない(逃げ腰とは言葉の通り腰が引けてるような状態を指す)また攻撃力の上昇幅が尋常ではなくナイトガンダムですら一撃で転がされるほどであり、その危険性を示唆する描写も作中にないことから、意図した挙動と違う現象が起きている可能性が大いにあるということ。 ---またデザートドムに「追い詰められると強くなる」とか「逃げると見せかけて油断させ反撃してくる」とかいったような設定も特に存在しない。一応アニメでは奇襲していたりもするが、あっさり負けている。 -敵を倒した時、落としたアイテムを入手することがあるが、何を手に入れたのかは表示されないため、戦闘後道具を確認するまでわからない。 -武器・防具・道具屋は、カウンターに隣接すると向こうをうろついている店主が走ってきて、カウンターに来ると買い物が始まる仕様。しかし、走るのが遅いため、無駄に待たされるのは結構煩わしい。 -PT隊列先頭キャラの一番下のコマンドが強制的に「さくせん」に上書きされる。これにより先頭のキャラは戦闘中「ぼうぎょ」のコマンドが行えない。 --ドラクエのように「コマンド欄に空きがないので仕方なく上書き」ではなく、デフォで上書き仕様。「まほう」の使えないキャノンやネモ等、下にコマンド欄が一枠余ってるキャラを先頭に立てても「ぼうぎょ」のコマンドが「さくせん」に変わる。 --本作の防御は相手の魔法攻撃に対応していないため、それほど有効となる場面がない((物理攻撃に関しては基本的に1だし。))のが救いと言えば救いか。 -「退却」は「作戦」コマンドの1つであり、逃げる度にいちいち「作戦」→「退却」と選ばなければならないので煩わしい。 -複数攻撃魔法の効果を持った武器を使用すると、1匹を攻撃する度に、いちいち「○○の効果を発揮した!」と表示される。 -キャラごとにアイテム欄の「置き位置」があるらしく、「使用頻度の高い戦闘効果アイテム(「いのちのたて」や「でんじスピア」等)をアイテム欄の一番上に持ってくる」ということが出来ない。 -仲間は7人おり、主人公以外は3人まで選んで連れて行けるのだが、新規に加わった仲間は''レベル1''でしかも装備品を持たずに加わる。 --しかも貧弱な状態で勝手に戦闘中に乱入してくるため、後半は登場してすぐ高攻撃力モンスターに瞬殺されがちに。 --特に中盤に加入するスレッガーとネモは育てる手間からそのまま放置するプレイヤーも少なくない。 ---とはいえ、スレッガーは装備品をそろえれば守備力が高く((このシリーズは基本的に戦士の守備力が低め。本ソフトのガンキャノン、次作のダブルゼータはいずれも壁役としては頼りない能力である。))、ある程度魔法が使える戦士という使いやすい能力で、性能を分かっていれば育てるプレイヤーもいた。 --一方でネモは、使える装備品はごく僅かで紙装甲気味、イベントの都合で加入時にパーティに入れづらい((戦士ガンキャノンがネモの加入と同時にイベントでパーティに強制参加してしまい、魔法の使えないネモは連れて行きづらくなる。))、LVUPに必要な経験値が多く育て辛いと問題が多い。結果、レベルが低いままにされ、乱入して瞬殺されるだけのキャラになりがち。 ---しかし、''実はこのネモには、「レベルが上がるほどクリティカル率が上昇する」という能力がある''ため、ちゃんと育てると今度は一転して''戦闘でクリティカルを連発する強キャラ''へと変貌する。~ 装備品の少なさ故に防御面には最後まで不安が残るが、レベルを上げていくと素の防御力も高くなるため多少は補えるようになり、''最終的にはクリティカル率だけでなく攻撃力自体もかなり高めとなり、HPとすばやさに至っては全キャラTOP''と、育てる苦労に充分見合っただけの強さになってくれる。~ 高い素早さを生かし、先制でいのちのたて(道具として使うと全体回復魔法マディアの効果)やでんじスピア(道具として使うと全体攻撃魔法ファンネルの効果)などのアイテムを使わせると、攻撃一辺倒から一転して器用な戦い方ができるようになる。 --地味に嬉しい点として、一気にレベルアップした場合レベルアップ時の能力上昇はまとめて行われる。「レベルが上がった!HPが3上がった!ちからが2上がった!レベルが上がった!HPが3上がった!ちからが…」というようなメッセージが連続せず「レベルがnになった!HPが24上がった!ちからが16上がった!」という風になる。当時としては珍しく、ストレスを感じにくい仕様となっている。 -宝箱の中身が、一部を除いてセーブ→リセットで復活する。(復活しないアイテムは、宝箱の蓋だけ閉まった空箱になる。) //--この仕様により、序盤で入手可能な''高額で売却可能、かつ複数回攻撃ができる強力な武器「とうぞくのナイフ」''を装備可能者分入手したり、繰り返し売却することで大金を稼いだりが簡単にできる。 //↑盗賊のナイフは塔のてっぺんまで登らないと取れないから楽な稼ぎには使えない --また、「ひょうほうのしょ(兵法の書)」という''使ったキャラの累積経験値の1割分の経験値をその場で得る''というアイテムも復活する為、終盤、一定量の経験値を稼いだ後なら、このアイテムを繰り返し入手し使っていくだけで簡単にレベルアップできてしまう。 -「はい」「いいえ」の選択肢だけは、なぜかBボタンではキャンセルできない。 -カードダスにおける諸問題。 --あまりにも簡単に稼げるため、のめり込んで多用するとあっという間にキャラクターが強くなるので、ある程度自主規制でもしないとバランスブレイカーとなってしまう。 --引き分けという物がないので「黒い三連星VSアッザムベス」など「どちらも相手に1ダメージしか与えられない」ような組み合わせでは''延々試合が終わらず、プレイヤーの手でリセットするほかない''ようなケースもでてくる。 --「プレイヤーが出したカードと同じカードを相手が出してくることはない(できない)。」というルールがあるので、原則CPU側は複数のカード候補を持ち、その中にプレイヤーが選んだカードがある(被る)と、そのカードを除いたカード候補から使用カードを選ぶことになるのだが、ごくまれに「カード候補が一枚しかない」というCPUがおり、そのCPU唯一の使用カードと同じカードをプレイヤーが選ぶと、CPU側が選ぶカードがなくなり、バトル開始直後に''ゲームがフリーズする''。((カードダス島に一人「アッザムベスしか出さないCPU」がおり、ソイツ相手にこちらがアッザムベスを出すとゲームが止まる。)) ---条件が限定され過ぎるため、実際に遭遇するケースはまずないことではあるが。 --カードダスバトルでレベルアップするとバグってゲームが進まなくなることがある。((romのver違いによるものらしく、問題のないverでは問題ないが、問題のあるverでは何をどうしてもバグる。よって当該verのromではカードダスバトルを楽しむことは事実上不可能。本作の最大の魅力の一つであるだけにこれに当たってしまったら買い替えを余儀なくされるところではあるが、あらかじめverを知る方法がないので、問題のない「当たりrom」を引くまで、繰り返し購入し続けることになるかも…)) --この他、簡易ながらキャラ紹介がなされているため、一部の展開がネタバレになっている。 -状態異常の「毒」に侵されている状態でフィールドを歩いた時に流れる効果音が''とにかく異様''。 --「ピーピー」「ガーガー」といった機械のエラー音のようなものが大音量で鳴り続ける。しかも、一度効果音が鳴り出すと、立ち止まっても鳴り続けるため、耳障り極まりない。 -セーブデータをロードした際、時折メッセージ表示のテンポが遅くなることがある。文字表示の効果音が鳴り終わってから、間を開けて実際に文字が表示される。 -最後の最後にレベル上げがしづらくなる。 --ラストダンジョンに雑魚が出てこないのに加え、ラスト一つ前のダンジョンがクリアすると入れなくなるため((ラスト一つ前のダンジョンのみガルバルディβやメッサーラなどボスとして登場した敵がザコとして出現し、取得経験値が跳ね上がる。))。 //ラスダンに雑魚が出ないだけなら別に問題点じゃないだろう。 そこまで進めるともう雑魚戦が出来なくなってレベル上げが出来なくなるとかだと話は別だけど。 //↑その直前のダンジョンもクリアすると入れなくなるから、レベル上げ効率が落ちるんだよ。経験値増やすアイテムを何度も使う手もあるが、それは裏技だし //だったら書くべき事はその事 何でそれが伝わらない文章復活させてんだよ それと2行目は全く別の話題だろうに ---一応最後の街に強カードを使うキャラがいる。「カードバトルで安全に経験値稼ぎをしないかい?」と設定されている台詞からも救済措置であることがうかがえる。 -ストーリーに雑な部分が多く、中には作りかけではと思われる部分もある。 --姫を助ける旅に出発して即座に失踪し、何故か近隣の村で昼寝をしているガンキャノン。 --折角手に入れた「力の盾」を無抵抗で黒い三連星に奪われてしまうガンダム一行。 --ストーリー上の重要な役割を担う各地のモブ爺さん達。「何も言うな!わかっておる!」の一言と共に問答無用でボスの城までワープさせたり、三種の神器の真の力を目覚めさせてくれたり。何故爺さん達がそのような力を持っているのかは最後まで謎。 --「水晶は頂いた」とわざわざ書き置きを残してくれるジオン軍。 --なんの脈絡もなく「ドラゴンのつえ」の話をし出す船乗り。本当に脈絡がなく「ルナツーに行きたいんだけど連れてってくれ→(引き受ける)助かるよ。そうだ、噂で聞いたんだけどギャロップの塔の裏にドラゴンのつえってのがあるらしいよ。まぁ俺には関係ないがね」と話し出す。ちなみにルナツーとギャロップの塔は地球(マップ)の裏側レベルで離れており何の関連性もない。 ---直後に起こるイベントに関係する情報のため、無理やりセリフを入れたのだと思われる。しかしそのイベント以降ドラゴンのつえに関する進展は無い。どうも途中で放り投げられたらしく、実際につえを手に入れても何のイベントもない(装備も出来ない)。原作カードダスではMP-100という装備してもデメリットしかない扱いで、本作でも捨てるように言われる。((カードダスにおける名称は「アイテム ブラックドラゴンの杖」。巨人を倒すために必要らしいという戦士ガンキャノンが持ってきた情報に従って探すアイテムだが、実際は戦士ガンキャノンに憑依したブラックドラゴンが自身の復活のために必要としている物で巨人との戦いには何の関係もなく、しかも騎士ガンダム一行は見つけたものの危険な火口にあって入手できなかったというのが原作第2弾における展開。その後、戦士ガンキャノンがブラックドラゴンの杖を手に入れるのは本作の原作範囲より後の第4弾冒頭頃の出来事である。)) -バグ --リアにの村で巨人の偽情報を聞かずにマッドゴーレムを倒すと、リアの村のメッサーラ&ライラ戦後にメッサーラがまだ居て、話しかけるとフリーズする。 ---本来は騙されてマッドゴーレムと戦う流れなので、それをスルーしようとする意識が働く2度目のプレイでバグが起こりやすい。 --後半になってから((メモリ節約のため後半開始時点でフラグリセットされるようになっているため、前半なら問題ない。))オーガスタでシャアに会うと黄金の騎士が消える。 --カードダスバトル勝利後に「ホワイトベースはレベル55になった」と出ることがある。 ---ゲームが止まったりする致命的なものではないのが幸い。因みにゲーム中での最大レベルは50。 ---- **総評 パッと見は「ドラクエのモロパクリ」である本作だが、実際は他に類を見ない要素が幾つも盛り込まれている。~ その全てが成功しているわけではないし、ゲームバランスなど単純な問題点も少なくないのだが、ゲームとして破綻していると言える程の要素ではなく、元のカードダスのファンには好評を持って迎えられた。~ とはいえ発売当時、原作が完結していなかった為、ソフトは中途半端な所で終わっている((ゲームオリジナルの展開で1つのカタルシスを持たせてはいるが。))。 そして原作完結後の翌年、外見的にも「ドラクエのパクリ」からの脱却を図った[[第2作>SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語2 光の騎士]]が発売されるのである。 ---- **余談 -味方が主に初代ガンダムのMSや人物で構成されている為勘違いされやすいが、ナイトガンダムのモチーフは初代ガンダムではなく、ガンダムMkIII(エゥーゴ仕様)である。 -本来騎士ジオングは変身してジャイアントジオングになるという設定があるのだが、本作を含めゲームでは一度も再現されなかった。唯一原作でスルーされた設定。 --本ソフト中に登場するカードダスの解説文では、一応設定だけは紹介されている。 -敵モンスターは、元のカードダスに登場した者の他に、『ネオバトル』という別のカードシリーズに登場した者も混ざっている。バウンドジャッカル、アンデッドドーガなど。 --この他、講談社の児童誌『コミックボンボン』での公募によるモンスターも登場する。 …が、なぜか''リック・ディアス(シュツルムではない)がモチーフのモンスターも混ざっている''。 //↑「スパイダーディアス」のモチーフはシュツルム・ディアス。その色違い上位種としてリック・ディアスの名前を借用した「リックタランチュラ」が居る形。 //↑だから「リック」が敵じゃおかしいだろっての。「シュツルムタランチュラ」ならわかるけど。 -攻略本には掲載されているが、ゲーム中で出会うことができないモンスターがいる。全て水のある場所に出そうな奴らだが、出現設定がされていないらしい。攻略本では当然、さも普通に出会えるかのように掲載されている。 --アーマーマラサイ、マーマンズゴック、ボスクラーケンの3体。マーマンズゴックは『ネオバトル』のカードダスになっているのに出会うことが出来ない。 -リアルのガンダム準拠のネタはそれほどない。せいぜいアムロやセイラの戦闘時の台詞と、''「マ・クベは壺好き」''という程度。 --生き別れた妹を探しているシャアに出会うイベントや、ランバ・ラルがセイラに手を出さないイベントもある。もっとも、前者はリアルにはない描写だし、後者は''女性には手を出さない''というだけだから準拠とまでは言えないが(原作に近い流れだが、結果的に原作と同じに見える程度)。 --町や村の名前にガンダムシリーズの固有名詞が用いられている。ザーンの村・ムーアの村など。 --魔法も、全部ではないがガンダムシリーズの固有名詞が用いられている。ムービガン=ビームガン、ムービサーベ=ビームサーベル、ムービルフィラ=ビームライフルなど多少もじっているものから、ファンネル、ミノフスキー、サイコミュ、ソーラレイなどそのものズバリなものまで。 --低年齢層に分かりやすく配慮している為、元ネタがティターンズ(Zガンダムに登場した勢力で主人公勢とは敵対勢力だが、所属組織は同じ連邦軍((Zガンダムのストーリー「グリプス戦役」の根幹は「地球連邦の内戦」であり、エウーゴ、ガラバ、ティターンズすべてが連邦の組織。後半でジオン系組織のアクシズが出てくるが、アクシズとの本格的な戦いは続編のZZへ持ち越しとなる。)))所属の機体やパイロットも、全て引っ括めて「ジオン族」となっている。これは当時のカードダスに準拠している((外伝以外でもティターンズ系の人物やMS・戦艦はアクシズ共々ネオジオン軍扱いとなっている。また騎士ライラのルーズ「ライラ・ミラ・ライラ」は正式には地球連邦の一般軍人でティターンズではないがストーリー上で敵対関係だったので「ジオン族」という扱いになっている。))。 -ゲーム開始時に名前を入力させられるが、ストーリー内では基本的に使用されることはない。 --終盤とある条件で貰える幻のカードダスの名前として使用され、性別も反映される。ただ残念ながらこのカードでバトルはできない。 //回答:単純な書き損じでした。修正ありがとうございます。
*SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 【えすでぃーがんだむがいでん ないとがんだむものがたり】 |ジャンル|RPG|&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/81O85yRS7FL._SL1500_.jpg,height=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|3Mbit+64kRAMROMカートリッジ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~| |発売日|1990年8月11日|~| |定価|6,800円|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|1個(フラッシュメモリ)|~| |判定|なし|~| |ポイント|悪夢のエンカウント率&br本家ドラクエとは一味違うゲーム性&brグロ注意|~| |>|>|CENTER:''[[SDガンダムシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 玩具『カードダス』を中心に展開していたシリーズ『SDガンダム外伝(騎士ガンダム)』のTVゲーム化作品第1号。~ カードダスの第1・2弾を原作としている。 セーブデータに「ICバックアップ(今で言うフラッシュメモリ)」を使用している。 **特徴 画面構成は、移動・戦闘共に『[[ドラゴンクエストIII>ドラゴンクエストIII そして伝説へ…]]』''そのまんま''。~ 当時のRPGは、ドラクエシリーズを意識した作りになっているものが多かったが、ここまでそのまんまなものも珍しいだろう。~ とはいえ、独自のシステムや工夫が幾つも盛り込まれており、実際にプレイすれば独自性にも気付かされるだろう。 仲間キャラもキャラメイキング、転職要素も無く各職業が明確に位置付けされているドラクエとは違った味付けがされている。 #region(各キャラクターの特徴(名前はゲーム内表記)) -''ガンダム'' --本作の主人公。一応能力面だけで見るとドラクエ的に勇者ポジションのバランス型なのだが、専用装備の圧倒的性能と習得魔法の微妙さもあって''バリバリの物理要員キャラ''となっている。 --実際習得魔法が回復魔法は一つだけ、攻撃魔法も微妙と魔法面では見劣りする。 ((ある意味最強魔法の「ミノフスキー」を「外せない主人公」が習得できる点では大いにありがたいが。)) --反面、最強装備がかなり早い段階で入手できる((入手直後は弱体化状態だがそれでも十分強力))ので物理面で圧倒的に強く、経済面でも優しい。 -''キャノン'' --ドラクエにおける戦士ポジション…と言いたいところだが、実は防御力が低く打たれ弱い。 --HPこそ高いが他のキャラクター以上にダメージを受けるので回復の手間がかかる分、面倒なキャラクターとも言える。 --初期から加入してるメンバーなうえ、シナリオの都合上サタンガンダムを倒してからしばらくは強制加入となる事もあり、漠然となし崩し的に最後まで連れていく事になりがち。 --最強装備が兜以外は全て市販品で賄えるが、それが長所と言えるかは微妙。 -''タンク'' --僧侶という肩書だが、実際はドラクエにおける賢者ポジション。回復、補助、攻撃と魔法なら何でもござれのキャラクター。 --しかしながら本作は攻撃魔法を軽減、無効化してくるキャラが多かったり、防御力の低いキャラクターの受けるダメージが大きいので他のキャラクターの回復以前に自分が死にやすく、恩恵をあずかりにくい。 --また、素早さも高くないので補助や回復が魔法が間に合わない、他のキャラがあらかた倒し終えたところに範囲魔法と言う様にかみ合わない事も多く使い勝手はあまり良いとは言えない。文字通り「移動中の回復用''タンク''」的な役割に陥りがち。 --ただし後述する「リバイブ」を習得すると、ある意味でバランスブレイカーとなるが。 -''アムロ'' --ガンダムと同じくバランスタイプ。 但し攻撃面でガンダムに劣り素早さでガンダムに勝る。 --習得魔法もガンダムと被る面も多い事もあってガンダムの劣化キャラに見られがち。 --実際は装備武器が異なったり、ガンダムが習得できないダンジョン脱出魔法が使えたりと住み分けは出来ている。 また、ガンダムと被る魔法に関しても物理要員のガンダムの手を割かずに使用出来る((特にボス戦でガンダムより素早くミノフスキーが使用できる面が大きい。))と言う面では便利なキャラクターである。 --余談だが今作の光の弓を装備できるのはアムロとセイラである。 -''セイラ'' --ガンダム、アムロと同じく肩書はナイトだが、より魔法側に傾倒したタイプ。 --習得魔法とMPが多く、タンクほどでは無いものの魔法要員としても使えるし装備品も他の物理キャラと同じものが使えるのでバランスがいい。レベルアップまでに必要な経験値も低く成長も早い。 --ただ「つよさ」「ぼうぎょ」「すばやさ」の基本値が低いので物理面ではかなり微妙。そのうえ魔法面ならタンクを入れた方が圧倒的に良い等、結局は器用貧乏で突出した長所のない使いづらいキャラクターである。 --一応タンク同様バランスブレイク魔法である「リバイブ」を覚えるが、これもこれで「タンクが居れば別に問題ない」事なので… --敵の魔法攻撃で受けるダメージが他のキャラの倍近いという弱点を抱えているのも使いづらい点。 -''スレッガ''(スレッガー) --ステータスでは4文字しか表示できないため「スレッガ」となっているが、正しくは「スレッガー」(一年戦争編末期で登場したスレッガー・ロウ)である。 --キャノンと同じ戦士ポジション。攻撃力はキャノンよりは低めだが素早さと防御面ではキャノンを越える。 --キャノンとポジションが被るうえ加入が遅く、そのうえレベルアップに必要な経験値も多く成長が遅い、とマイナスポイントが大きいキャラだが実は意外と高性能なキャラクターである。 --わずかながら魔法も習得可能で、攻撃一辺倒でしかなかったキャノンに比べると運用にも幅がある。 --キャノン同様最強装備は兜以外は購入可能な物なのでキャノンと同時運用してもあまり問題が無いのも評価できるポイント。 --若干攻撃力が劣るものの、総合的にはほぼキャノンの上位互換といえる存在。 -''ネモ'' --ドラクエにおける武闘家ポジションで、やはりというべきかクリティカル率が高い。 --加入が最も遅く、必要経験値も多く、装備も微妙((専用装備か最弱の物しかほぼ装備出来ない。))とデメリットはかなり多い。 --一方でレベルアップに伴う「気合の一撃((ドラクエで言うところの「会心の一撃」))」の発生率の上昇には目を見張るものがあり、育てれば気合の一撃ばっかり叩き出す最強のアタッカーになれる。 --自身の装備品の貧弱さと、そこからくる耐久面での不安は最後まで如何ともしがたいが、「戦闘中に道具として使うことで魔法効果を発揮する装備」があるため、全キャラ中最高の素早さを活かした先制の「道具使い」としての素質は全キャラ中topといえる。((「でんじスピア」や「いのちのたて」等、本来の装備可能者よりもコイツに持たせている方がよほど活用できるアイテムも多い。)) #endregion ---- **評価点 -豊富なデモ --コンティニューの際、これまでの「あらすじ」がデモとして表示される。ストーリーの進行状況に応じて変化するが、このバリエーションが豊富である。 --重要なイベントの際にもデモが表示される。当時としてはグラフィックのレベルは高い。 ---ただし、バッドイベントでも表示されるので後述の問題にもなってしまっている。 -敵グラフィックの良さ --敵モンスターのグラフィックはドット絵のレベルが高く、元々のデザインの良さも合間って今尚格好よさを感じられるものとなっている。 -独特の効果のアイテム --フィールド上で画面に映っていない範囲を偵察できる紙飛行機や、8回使う事ができる回復アイテム。 ---装備品にも独特の効果を持つものが多く(敵の不意打ち時に能力上昇等)基本的にプレイヤーにとってプラスに作用しているのもポイント。 --設定した目標額まで金を貯めると知らせてくれる「小遣い帳」。 --預り所は無いが、イベントアイテムは基本的にそのイベントが終わると失われるため問題ない。なぜか''「真実の鏡」だけは失われない''のが謎だが…。 ---手放した非売品の装備はその後「掘り出し物屋」に並ぶので、一旦売却などして手放しても再購入が可能。 //「とうぞくのナイフ」と「ひょうのベルト」は並びません。ただし前者は復活宝箱なので繰り返し入手が可能。後者は完全に一品物。 ---売却価格より割増の購入価格を払いたくないのであれば、城にいる控えメンバーに持たせておくという手もあるが。 -戦闘システム --パーティに加えていないキャラが、ランダムで救援に現れる。 ---この仲間はコマンド入力不可能だが、死んでも次の戦闘では''何事もなかったかのように登場する''。 --敵1体を全員で攻撃する「集中」、仲間全員が異なった敵を攻撃する「分散」、味方1人を敵の背後に送り込み、防御力を下げる「回り込む」といった「作戦」コマンド。 --戦闘で全滅するとドラクエ同様所持金が半額になるのだが、''「生命保険」に加入すると金は減らない''。1度全滅すると保険は切れるのでその都度再加入が必要だが、加入金は数十Gとほぼはした金であり、加入を躊躇する理由は全くない。 ---死者の蘇生も同様に保険屋が行ってくれるが、なんとこれがサービスで何度でも何人でも''無料''。しかも保険に''加入してなくても無料''。なんと太っ腹。 ---これにより本作ではドラクエと違い「全滅」や死者の発生に対して必要以上に怯えるようなリスクはない。 ---ただし冒険中での蘇生手段はゲーム終盤にならないと手に入らないので、ダンジョン攻略中に戦死者が出た場合のハンディはドラクエ同様にある。 -戦士スレッガーをパーティキャラとして使える唯一のゲームである。 --そのせいかはわからないが、妖精ジムスナイパーカスタムがパーティに加わらない。 -コレクター魂と実用性を兼ね備えた魅惑のカードダスバトル --ゲームの元ネタとなった「カードダス((当時流行していたTCGおよびその販売機械の事。))」がゲーム内ゲームとして購入可能で、実際に遊べる。 //店などでは子供たちが出てきたカードに憤慨していたりと''現在のTCGを思わせるような描写が有り先見性の高さがうかかえる''。 //先見性も何も、当時からそうだったってだけだよ。特にカードダスをメインに展開していた騎士ガンダムとDBZは、本当にガキ共が販売機の前で一喜一憂してたの。 --一枚20ゴールド((現実のカードダスが1回20円だった。))で各町の店舗内にある自動販売機から購入できる。 --実際のカードダス同様、1枚につき1つの文字が書かれており、番号順に読んで行くと文章になる。本作ではこれを利用した謎解きが用意されている。 ---自力で全部集めようとすると手間がかかるが、全種類のカードダス一式をもらえる救済措置が用意されている。 --このカードダスを使ったバトルゲームがあり、勝てば通常戦闘と同じ金と経験値を入手できる。 --単に勝つだけなら「ひたすら強いカードが出るまで買い続け、あとはそのカードでゴリ押しするだけ」と単純なものだが、当然強いカードは限られているため、手持ちのカードの中で効率的に勝つ方法を考え出すとなかなか奥が深い。 ---「攻撃力や守備力といった基礎スペックは低いが相手の魔法攻撃にめっぽう強い」や「基礎スペックは低いが魔法攻撃は強い」や「基礎スペックは高いが行動パターンがゴミ」などといったそれぞれの得手不得手があるので、「アレには勝てるがコレには勝てない」といったジャンケン風の強弱関係もあり、手持ちカードを無駄なく使って勝利を収めようとすると一筋縄ではいかない部分もある。 ---相手のHPを9割近く削る「どくやく((ゲーム内の説明では「はんぶんにする」だが、実際はほぼ根こそぎ奪う。))」や、相手を混乱させて死ぬまで自分を攻撃させる「キャラ((相手によっては途中で正気に戻る。))」などといった強力なお助けカードを併用すれば、カード単体のスペックでは決して勝つことが出来ない相手にも逆転の勝利を収めることが可能。 ---逆に相手にこれらを使われて大番狂わせの大敗を喫するということもある。 ---シナリオ中盤でカードダスバトル専用の施設があり、そこには終盤のボスキャラ級のカードを出してくる相手もいるので、その連中を繰り返し相手にしていれば到達時点では考えられないほど大量の経験値とお金を稼げる。 ---実際の戦闘を介さないので城に待機させている控えメンバーを連れ出して安全にレベル上げも行える。 ---序盤でも「よこい がはく(横井画伯)((相手のカードを数種類の候補からランダムで変更する。候補の中ではガルバルディβが一番強い))」を用いて強い(経験値の多い)カードに変えたうえで、こちらがより強力なカードで打ち倒せばその時点では破格ともいえる経験値やお金が手に入る。 ---加入の遅いスレッガーやネモもこの方法を使えば即席で一線級の戦力に鍛えられる。 --その他、敵キャラのHPや攻撃力・守備力等が記載されている他、実際にカードバトルに出すことでそのキャラの行動パターンをある程度まで事前に知れる等、簡易なゲーム内攻略本のような側面もある。 ---- **賛否両論点 -セーブの為のRAMがバッテリーバックアップ方式ではなくICバックアップ方式(今で言うフラッシュメモリ)を採用している。 --バッテリーを使用しないため電池切れでセーブデータが消える事がなく、半永久的にセーブデータを残す事が可能。 ---反面、容量不足のため、セーブデータが1つしか作れない。 --セーブは宿屋で行われるが、現在のHP・MPの状態が保存されないため、リセット・ロードすれば勝手に全回復する。そのため本作では「宿屋に泊まる」という行為にあまり意味が無い。 ---一応状態異常の毒だけはセーブされるため、リセット・ロードでは解除不可能で宿泊することで解毒してくれる。もっとも、解毒手段がアイテムや魔法などで賄えることから、これ目的で泊まる機会はないだろうが。 --ロードするたびに入るOPやあらすじデモをいちいち挟む(飛ばす)のが面倒だと思うなら、その手間と時間節約の意味では泊まる価値もあるにはある。 ---- **問題点 -ある人物を救出するイベントでは事前に条件を満たしておかないと''その人物をナイトガンダム達が殺してしまう''。 --一応、何とか息を吹き返したと後で説明されるが、''その人物が殺されるデモ''((その人物が呆然としている所で血が飛び散る。))が当時としてはやけに生々しく、あらすじにすら出てくる。今作最大のトラウマイベントといっても良いだろう。 --その条件も非常にわかりにくいので、知らずに殺してしまった人も多い。おまけにそれをやってしまうと、次の中ボスを倒すまでラクロア城に戻れなくなってしまう((ストーリー上では城から追放されるのではなく、罪の意識を感じて自主的に戻らないという形。))というペナルティまでついてくる。 -クリアに必要なアイテム「ショーのチケット」を入手できる祠の場所がノーヒント。説明書掲載の地図にも描かれていない。 --しかも使う前に売るか捨てるかしてしまうと''再入手する方法がなくゲームが詰む''((一度でも「正しい手段で使用した後」なら再購入が可能。))。 -ゲームバランスが悪い。 --エンカウントが完全ランダム。しかも発生率が高め。そのため運が悪いと1~数歩ほど歩いただけで戦闘になるのはザラ。 ---とはいえ当時のFCのRPGは基本的に高エンカウント率で、本作が特別高いというわけではない。後述されている通りエンカウント率を下げるアイテムも用意されているため、むしろFCゲームとしてはマシな部類である。 --とあるイベントでエンカウント率を下げるアイテムを入手出来るが、入手法に気付きにくく入手出来ないプレイヤーも多かった。 ---なお逃走する際は敵は通常攻撃しか行わないシステムとなっている。全体魔法で一網打尽にされ全滅ということはなく、防具さえ固めていれば比較的安全に逃走可能。 --ダメージ算出式がいい加減というか大味。攻撃力・守備力の僅かな変動でも『ドラクエ』などとは比較にならないほどダメージ数値に差がでる。特に守備力は少し強くなると、すぐに敵の物理ダメージが1になる。さらに上げると痛恨の一撃でも被ダメージが1になる。 ---味方も同様で、レベルを上げて良い武器を装備させないと、敵によっては1ダメージしか出せないお荷物になる。特に初加入キャラは例外なく''レベル1''のため、比較的早期に加入しレベルアップも早いセイラはまだしも、スレッガーやネモなどは加入時には決定的な差を付けられており、パーティーを入れ替えてまで育成をするのは面倒になりがちで、そのままキャラを入れ替えずにストーリーを進めるプレイヤーも多かった。 --それゆえ極論だと本作は雑魚・ボス問わず、装備でガンダムの守備力を上げて「ミノフスキー」(敵味方共に数ターン魔法無効)を唱えればまず負けなくなる。主要ボスもラスボスもミノフスキーさえ唱えれば楽勝。 --通常攻撃の命中率に難があり、ミスが頻発する。1ターン全員攻撃にすれば誰かがミスをするくらい頻度が高い。会心であろうが避けられる時は避けられる。''当たらなければどうということはない''ということか…。 ---「ザクの きあいのいちげき! ちょくげき!! ガンダムはこうげきをかわした!」など噛み合わない文章が表示されることもある。 --仲間の誰かが混乱している状態で「集中」を使うと、「敵にダメージを与えた」と表示されるのに実は与えておらず、なぜか仲間にそのダメージが行く。逆に「分散」を選ぶと混乱中の仲間も敵だけを攻撃する。 //---なお、いわゆる「行動空振り」も起こり、ターゲットとして狙った敵が逃げてしまったり、他のキャラが先に倒してしまった場合、後続の行動はキャンセルされ、省略される。 //↑FCのRPGじゃ普通。ドラクエじゃ全部そうだし、FFも2まではそうだった。3はこれと同年に出たし。 --主人公のガンダムは、終盤に「石板」というアイテムを入手するが、これを装備すると''攻撃力と防御力が倍増する為、チート化する''。((ちなみに原作では石板の効果は''10倍''である。原作再現で10倍にするにはメモリを圧迫するため断念したのだと思われる。)) ---入手したところで残すはラスボスのみなのが唯一の救いか。この石板の存在で、本作のラスボスは普通にプレイしていると大抵秒殺に。 ---なおこの石板、アイテム画面ではアムロも装備可能になっているが、実際にはできない。 --敵の強さも大味で、たまに場違いな全体攻撃の魔法を使ってくる敵や、痛恨でパーティーが一気に瓦解する時がある。例えば序盤のセントーの町西の森でジオングがファンの魔法を使ってくるが、これは『ドラクエ3』だとレーベ村の辺りでフロッガーが現れイオを使ってくる感じ。なので通常攻撃なら1ダメージしか受けないのに、全体攻撃魔法や痛恨が来ると途端に大ダメージという構図になる。 ---中途半端に育てたキャラで次の目的地を目指すと与えるダメージが(敵の守備力が高くなって)1に逆戻りしたりする。 --戦闘中、蘇生呪文である「リバイブ」は自身も含めて死んでいないメンバーにも使うことが出来てしまい、HP''とMP''が全快する。つまりリバイブを使えるだけのMP(20)さえ残しておけば実質MP無限のようなもの。その上その使い手が2人(セイラ・タンク)もいる。 --HP全回復の手段を持つボスがおり、使用回数に制限もないため、火力が低いといつまでたっても倒せなくなってしまう。ラスボスやストーリーの軸となる大ボスなどを差し置いて、本作最強ボスと言われることもあるほど。 -ザコ敵のデザートドムは、同時に出現した他の敵が倒されると「逃げ腰になった!」と表示されるが、どうした事かその途端''攻撃力が異常に増大する''。バグか? --「怯えたり、本気を出したりして体の色が変わる」モンスターはコピー元となったドラクエにもいる。(要するにオマージュ…という名のパクリ) ---怯えて色が変わったなら「防衛本能が刺激された」本気を出したなら「身の危険を感じた魔物が死に物狂いになった」ととらえることも出来るが、「逃げ腰になった」という一文から攻撃力アップは意味が繋がらない(逃げ腰とは言葉の通り腰が引けてるような状態を指す)また攻撃力の上昇幅が尋常ではなくナイトガンダムですら一撃で転がされるほどであり、その危険性を示唆する描写も作中にないことから、意図した挙動と違う現象が起きている可能性が大いにあるということ。 ---またデザートドムに「追い詰められると強くなる」とか「逃げると見せかけて油断させ反撃してくる」とかいったような設定も特に存在しない。一応アニメでは奇襲していたりもするが、あっさり負けている。 -敵を倒した時、落としたアイテムを入手することがあるが、何を手に入れたのかは表示されないため、戦闘後道具を確認するまでわからない。 -武器・防具・道具屋は、カウンターに隣接すると向こうをうろついている店主が走ってきて、カウンターに来ると買い物が始まる仕様。しかし、走るのが遅いため、無駄に待たされるのは結構煩わしい。 -PT隊列先頭キャラの一番下のコマンドが強制的に「さくせん」に上書きされる。これにより先頭のキャラは戦闘中「ぼうぎょ」のコマンドが行えない。 --ドラクエのように「コマンド欄に空きがないので仕方なく上書き」ではなく、デフォで上書き仕様。「まほう」の使えないキャノンやネモ等、下にコマンド欄が一枠余ってるキャラを先頭に立てても「ぼうぎょ」のコマンドが「さくせん」に変わる。 --本作の防御は相手の魔法攻撃に対応していないため、それほど有効となる場面がない((物理攻撃に関しては基本的に1だし。))のが救いと言えば救いか。 -「退却」は「作戦」コマンドの1つであり、逃げる度にいちいち「作戦」→「退却」と選ばなければならないので煩わしい。 -複数攻撃魔法の効果を持った武器を使用すると、1匹を攻撃する度に、いちいち「○○の効果を発揮した!」と表示される。 -キャラごとにアイテム欄の「置き位置」があるらしく、「使用頻度の高い戦闘効果アイテム(「いのちのたて」や「でんじスピア」等)をアイテム欄の一番上に持ってくる」ということが出来ない。 -仲間は7人おり、主人公以外は3人まで選んで連れて行けるのだが、新規に加わった仲間は''レベル1''でしかも装備品を持たずに加わる。 --しかも貧弱な状態で勝手に戦闘中に乱入してくるため、後半は登場してすぐ高攻撃力モンスターに瞬殺されがちに。 --特に中盤に加入するスレッガーとネモは育てる手間からそのまま放置するプレイヤーも少なくない。 ---とはいえ、スレッガーは装備品をそろえれば守備力が高く((このシリーズは基本的に戦士の守備力が低め。本ソフトのガンキャノン、次作のダブルゼータはいずれも壁役としては頼りない能力である。))、ある程度魔法が使える戦士という使いやすい能力で、性能を分かっていれば育てるプレイヤーもいた。 --一方でネモは、使える装備品はごく僅かで紙装甲気味、イベントの都合で加入時にパーティに入れづらい((戦士ガンキャノンがネモの加入と同時にイベントでパーティに強制参加してしまい、魔法の使えないネモは連れて行きづらくなる。))、LVUPに必要な経験値が多く育て辛いと問題が多い。結果、レベルが低いままにされ、乱入して瞬殺されるだけのキャラになりがち。 ---しかし、''実はこのネモには、「レベルが上がるほどクリティカル率が上昇する」という能力がある''ため、ちゃんと育てると今度は一転して''戦闘でクリティカルを連発する強キャラ''へと変貌する。~ 装備品の少なさ故に防御面には最後まで不安が残るが、レベルを上げていくと素の防御力も高くなるため多少は補えるようになり、''最終的にはクリティカル率だけでなく攻撃力自体もかなり高めとなり、HPとすばやさに至っては全キャラTOP''と、育てる苦労に充分見合っただけの強さになってくれる。~ 高い素早さを生かし、先制でいのちのたて(道具として使うと全体回復魔法マディアの効果)やでんじスピア(道具として使うと全体攻撃魔法ファンネルの効果)などのアイテムを使わせると、攻撃一辺倒から一転して器用な戦い方ができるようになる。 --地味に嬉しい点として、一気にレベルアップした場合レベルアップ時の能力上昇はまとめて行われる。「レベルが上がった!HPが3上がった!ちからが2上がった!レベルが上がった!HPが3上がった!ちからが…」というようなメッセージが連続せず「レベルがnになった!HPが24上がった!ちからが16上がった!」という風になる。当時としては珍しく、ストレスを感じにくい仕様となっている。 -宝箱の中身が、一部を除いてセーブ→リセットで復活する。(復活しないアイテムは、宝箱の蓋だけ閉まった空箱になる。) //--この仕様により、序盤で入手可能な''高額で売却可能、かつ複数回攻撃ができる強力な武器「とうぞくのナイフ」''を装備可能者分入手したり、繰り返し売却することで大金を稼いだりが簡単にできる。 //↑盗賊のナイフは塔のてっぺんまで登らないと取れないから楽な稼ぎには使えない --また、「ひょうほうのしょ(兵法の書)」という''使ったキャラの累積経験値の1割分の経験値をその場で得る''というアイテムも復活する為、終盤、一定量の経験値を稼いだ後なら、このアイテムを繰り返し入手し使っていくだけで簡単にレベルアップできてしまう。 -「はい」「いいえ」の選択肢だけは、なぜかBボタンではキャンセルできない。 -カードダスにおける諸問題。 --あまりにも簡単に稼げるため、のめり込んで多用するとあっという間にキャラクターが強くなるので、ある程度自主規制でもしないとバランスブレイカーとなってしまう。 --引き分けという物がないので「黒い三連星VSアッザムベス」など「どちらも相手に1ダメージしか与えられない」ような組み合わせでは''延々試合が終わらず、プレイヤーの手でリセットするほかない''ようなケースもでてくる。 --「プレイヤーが出したカードと同じカードを相手が出してくることはない(できない)。」というルールがあるので、原則CPU側は複数のカード候補を持ち、その中にプレイヤーが選んだカードがある(被る)と、そのカードを除いたカード候補から使用カードを選ぶことになるのだが、ごくまれに「カード候補が一枚しかない」というCPUがおり、そのCPU唯一の使用カードと同じカードをプレイヤーが選ぶと、CPU側が選ぶカードがなくなり、バトル開始直後に''ゲームがフリーズする''。((カードダス島に一人「アッザムベスしか出さないCPU」がおり、ソイツ相手にこちらがアッザムベスを出すとゲームが止まる。)) ---条件が限定され過ぎるため、実際に遭遇するケースはまずないことではあるが。 --カードダスバトルでレベルアップするとバグってゲームが進まなくなることがある。((romのver違いによるものらしく、問題のないverでは問題ないが、問題のあるverでは何をどうしてもバグる。よって当該verのromではカードダスバトルを楽しむことは事実上不可能。本作の最大の魅力の一つであるだけにこれに当たってしまったら買い替えを余儀なくされるところではあるが、あらかじめverを知る方法がないので、問題のない「当たりrom」を引くまで、繰り返し購入し続けることになるかも…)) --この他、簡易ながらキャラ紹介がなされているため、一部の展開がネタバレになっている。 -状態異常の「毒」に侵されている状態でフィールドを歩いた時に流れる効果音が''とにかく異様''。 --「ピーピー」「ガーガー」といった機械のエラー音のようなものが大音量で鳴り続ける。しかも、一度効果音が鳴り出すと、立ち止まっても鳴り続けるため、耳障り極まりない。 -セーブデータをロードした際、時折メッセージ表示のテンポが遅くなることがある。文字表示の効果音が鳴り終わってから、間を開けて実際に文字が表示される。 -最後の最後にレベル上げがしづらくなる。 --ラストダンジョンに雑魚が出てこないのに加え、ラスト一つ前のダンジョンがクリアすると入れなくなるため((ラスト一つ前のダンジョンのみガルバルディβやメッサーラなどボスとして登場した敵がザコとして出現し、取得経験値が跳ね上がる。))。 //ラスダンに雑魚が出ないだけなら別に問題点じゃないだろう。 そこまで進めるともう雑魚戦が出来なくなってレベル上げが出来なくなるとかだと話は別だけど。 //↑その直前のダンジョンもクリアすると入れなくなるから、レベル上げ効率が落ちるんだよ。経験値増やすアイテムを何度も使う手もあるが、それは裏技だし //だったら書くべき事はその事 何でそれが伝わらない文章復活させてんだよ それと2行目は全く別の話題だろうに ---一応最後の街に強カードを使うキャラがいる。「カードバトルで安全に経験値稼ぎをしないかい?」と設定されている台詞からも救済措置であることがうかがえる。 -ストーリーに雑な部分が多く、中には作りかけではと思われる部分もある。 --姫を助ける旅に出発して即座に失踪し、何故か近隣の村で昼寝をしているガンキャノン。 --折角手に入れた「力の盾」を無抵抗で黒い三連星に奪われてしまうガンダム一行。 --ストーリー上の重要な役割を担う各地のモブ爺さん達。「何も言うな!わかっておる!」の一言と共に問答無用でボスの城までワープさせたり、三種の神器の真の力を目覚めさせてくれたり。何故爺さん達がそのような力を持っているのかは最後まで謎。 --「水晶は頂いた」とわざわざ書き置きを残してくれるジオン軍。 --なんの脈絡もなく「ドラゴンのつえ」の話をし出す船乗り。本当に脈絡がなく「ルナツーに行きたいんだけど連れてってくれ→(引き受ける)助かるよ。そうだ、噂で聞いたんだけどギャロップの塔の裏にドラゴンのつえってのがあるらしいよ。まぁ俺には関係ないがね」と話し出す。ちなみにルナツーとギャロップの塔は地球(マップ)の裏側レベルで離れており何の関連性もない。 ---直後に起こるイベントに関係する情報のため、無理やりセリフを入れたのだと思われる。しかしそのイベント以降ドラゴンのつえに関する進展は無い。どうも途中で放り投げられたらしく、実際につえを手に入れても何のイベントもない(装備も出来ない)。原作カードダスではMP-100という装備してもデメリットしかない扱いで、本作でも捨てるように言われる。((カードダスにおける名称は「アイテム ブラックドラゴンの杖」。巨人を倒すために必要らしいという戦士ガンキャノンが持ってきた情報に従って探すアイテムだが、実際は戦士ガンキャノンに憑依したブラックドラゴンが自身の復活のために必要としている物で巨人との戦いには何の関係もなく、しかも騎士ガンダム一行は見つけたものの危険な火口にあって入手できなかったというのが原作第2弾における展開。その後、戦士ガンキャノンがブラックドラゴンの杖を手に入れるのは本作の原作範囲より後の第4弾冒頭頃の出来事である。)) -バグ --リアにの村で巨人の偽情報を聞かずにマッドゴーレムを倒すと、リアの村のメッサーラ&ライラ戦後にメッサーラがまだ居て、話しかけるとフリーズする。 ---本来は騙されてマッドゴーレムと戦う流れなので、それをスルーしようとする意識が働く2度目のプレイでバグが起こりやすい。 --後半になってから((メモリ節約のため後半開始時点でフラグリセットされるようになっているため、前半なら問題ない。))オーガスタでシャアに会うと黄金の騎士が消える。 --カードダスバトル勝利後に「ホワイトベースはレベル55になった」と出ることがある。 ---ゲームが止まったりする致命的なものではないのが幸い。因みにゲーム中での最大レベルは50。 ---- **総評 パッと見は「ドラクエのモロパクリ」である本作だが、実際は他に類を見ない要素が幾つも盛り込まれている。~ その全てが成功しているわけではないし、ゲームバランスなど単純な問題点も少なくないのだが、ゲームとして破綻していると言える程の要素ではなく、元のカードダスのファンには好評を持って迎えられた。~ とはいえ発売当時、原作が完結していなかった為、ソフトは中途半端な所で終わっている((ゲームオリジナルの展開で1つのカタルシスを持たせてはいるが。))。 そして原作完結後の翌年、外見的にも「ドラクエのパクリ」からの脱却を図った[[第2作>SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語2 光の騎士]]が発売されるのである。 ---- **余談 -味方が主に初代ガンダムのMSや人物で構成されている為勘違いされやすいが、ナイトガンダムのモチーフは初代ガンダムではなく、ガンダムMkIII(エゥーゴ仕様)である。 -本来騎士ジオングは変身してジャイアントジオングになるという設定があるのだが、本作を含めゲームでは一度も再現されなかった。唯一原作でスルーされた設定。 --本ソフト中に登場するカードダスの解説文では、一応設定だけは紹介されている。 -敵モンスターは、元のカードダスに登場した者の他に、『ネオバトル』という別のカードシリーズに登場した者も混ざっている。バウンドジャッカル、アンデッドドーガなど。 --この他、講談社の児童誌『コミックボンボン』での公募によるモンスターも登場する。 …が、なぜか''リック・ディアス(シュツルムではない)がモチーフのモンスターも混ざっている''。 //↑「スパイダーディアス」のモチーフはシュツルム・ディアス。その色違い上位種としてリック・ディアスの名前を借用した「リックタランチュラ」が居る形。 //↑だから「リック」が敵じゃおかしいだろっての。「シュツルムタランチュラ」ならわかるけど。 -攻略本には掲載されているが、ゲーム中で出会うことができないモンスターがいる。全て水のある場所に出そうな奴らだが、出現設定がされていないらしい。攻略本では当然、さも普通に出会えるかのように掲載されている。 --アーマーマラサイ、マーマンズゴック、ボスクラーケンの3体。マーマンズゴックは『ネオバトル』のカードダスになっているのに出会うことが出来ない。 -リアルのガンダム準拠のネタはそれほどない。せいぜいアムロやセイラの戦闘時の台詞と、''「マ・クベは壺好き」''という程度。 --生き別れた妹を探しているシャアに出会うイベントや、ランバ・ラルがセイラに手を出さないイベントもある。もっとも、前者はリアルにはない描写だし、後者は''女性には手を出さない''というだけだから準拠とまでは言えないが(原作に近い流れだが、結果的に原作と同じに見える程度)。 --町や村の名前にガンダムシリーズの固有名詞が用いられている。ザーンの村・ムーアの村など。 --魔法も、全部ではないがガンダムシリーズの固有名詞が用いられている。ムービガン=ビームガン、ムービサーベ=ビームサーベル、ムービルフィラ=ビームライフルなど多少もじっているものから、ファンネル、ミノフスキー、サイコミュ、ソーラレイなどそのものズバリなものまで。 --低年齢層に分かりやすく配慮している為、元ネタがティターンズ(Zガンダムに登場した勢力で主人公勢とは敵対勢力だが、所属組織は同じ連邦軍((Zガンダムのストーリー「グリプス戦役」の根幹は「地球連邦の内戦」であり、エウーゴ、ガラバ、ティターンズすべてが連邦の組織。後半でジオン系組織のアクシズが出てくるが、アクシズとの本格的な戦いは続編のZZへ持ち越しとなる。)))所属の機体やパイロットも、全て引っ括めて「ジオン族」となっている。これは当時のカードダスに準拠している((外伝以外でもティターンズ系の人物やMS・戦艦はアクシズ共々ネオジオン軍扱いとなっている。また騎士ライラのルーズ「ライラ・ミラ・ライラ」は正式には地球連邦の一般軍人でティターンズではないがストーリー上で敵対関係だったので「ジオン族」という扱いになっている。))。 -ゲーム開始時に名前を入力させられるが、ストーリー内では基本的に使用されることはない。 --終盤とある条件で貰える幻のカードダスの名前として使用され、性別も反映される。ただ残念ながらこのカードでバトルはできない。 //回答:単純な書き損じでした。修正ありがとうございます。

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