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*FORTUNE ARTERIAL 【ふぉーちゅんあてりある】 |ジャンル|オーガストが贈る学園恋愛ADV|#amazon(B000XIMYEY)|#amazon(B0013D1UFM)|#amazon(B005CMIBMK)| |対応機種|Windows 98~XP(初回版)、7(7対応版)|~|~|~| |メディア|DVD-ROM 1枚|~|~|~| |発売・開発元|AUGUST|~|~|~| |発売日|初回版:2008年1月25日&br;通常版:2008年2月29日&br;7対応版:2011年7月29日|~|~|~| |定価|8,800円(税別)|~|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~|~| |配信|FANZA:2015年3月6日/7,344円|~|~|~| |判定|なし|~|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 業界での地位を盤石のものにしたAUGUSTの5作目((初期3作のFDである『オーガストファンBOX』を含むと6作目。))。~ これまでと同様、徹底された世界観と設定でありながら、それでいて前々作・前作とはまるで雰囲気を激変させておりながらも完成度の高いものとなった作品。~ 略称は英語なので『FA』などが一般的。 **あらすじ 海上交通の要である「珠津島」(たまつしま)。そこには、桜の名所・珠津山や枯れない池と伝えられる千年泉がある。~ 支倉孝平は、父親の海外転勤を機に7年ぶりに珠津島へ戻り、6年制・全寮制の英国パブリックスクール風名門校「修智館学院」(しゅうちかんがくいん)へ転入する。~ 幼馴染みである悠木姉妹との再会、八幡平司という友人を得るなど、順調なスタートに見えた学院生活だったが、悪戯好きの生徒会長・千堂伊織の策略により、~ 妹で副会長である千堂瑛里華が入っている風呂場へ突入することに。一躍有名人となるものの、会長の策略と判明して騒ぎも集結。瑛里華とも仲直りを果たした。~ しかし伊織は孝平に、自らと瑛里華が吸血鬼であることを明かす。~ 伊織の吸血シーンを見て衝撃を受けた孝平は、瑛里華によって記憶を消してもらう選択を一度は取るものの、瑛里華の涙を見て記憶を残すことを選ぶとともに、スカウトされていた生徒会へ入ることを選んだ。~ 入会そうそう体育祭の実行委員長に選ばれた孝平は、持ち前の行動力とその性格で実行委員たちを始めとする周囲の信頼を得、体育祭を成功させる。~ そして孝平は、学院生活を通じて一人の女性と親しくなる。~ ***本作の吸血鬼の主な特徴 -特徴は吸血鬼のイメージそのものだが弱点はない。ただ、人の血液を摂取する必要があることが現代社会において致命的な弱点と言える。 --瑛里華は輸血用血液を裏から回してもらって隠蔽している。伊織も摂取しているが、年に数回は人から直接吸っている。 ---味覚に関しては人とほぼ同じ。食事を楽しむことと目立たないようにすることを兼ねて人と同じ食事も取っている。 --吸血された人間は血を抜かれること以外の体調の変化はない。 -身体能力は人の範疇を大きく超えている為、運動では常に手加減しないと目立つ。 -加齢は操作可能だが若返りは不可能。要するに不老で寿命は無い。 -不死ではないが、人並み外れた耐久力と再生能力を有していて病気にもならない -特殊な能力として瞳を通して永続する催眠(記憶の消去)をかけることが可能。術者が解除することは可能。 --自由自在に応用が効くわけではないが、消去期間だけは意のままにできる。記憶を消された直後は一日程意識不明になるが、脳に異常は出ないので病院の検査で不審に思われることもない。 --言及はしていないが、吸血鬼としての能力を発揮している時などは目が紅くなる。また、意識的に色を変えることも可能な模様。 **キャラクター紹介 #region(クリックで展開) &size(15){''支倉 孝平(はせくら こうへい)''}~ 主人公。人としては非常に高性能なスペックを誇り、その能力を買われてヒロインの兄である伊織に生徒会へ招待される。~ 焼きそばに深い愛情を持っているが、紅しょうがだけは断固として認めない意地がある。~ あくまで常識人枠なので、作中では割とツッコミに回っている。 &size(15){''千堂 瑛里華(せんどう えりか)''}~ 本作のメインヒロイン。生徒会副会長でありながらも、実務に関してはほとんどを担っている。~ 心優しく金髪ブロンドが映える美少女だが、その正体は吸血鬼(年齢は学年相応)。~ 吸血鬼のあり方には疑問を抱いており、本人は極普通の人間として、人間と共存することを願っている。~ その一方でかなり俺様思考且つお祭り好きなところがあり、自己主張が強かったり面白そうなことにはすぐ挑戦する。ここらは兄そっくりである。 &size(15){''東儀 白(とうぎ しろ)''}~ ロリっこで後輩。財務担当の征一郎の妹。人見知りするが純真無垢で、あまり他人を疑わない色々と初な性格。~ イメージ的に共通するせいか、兎を飼っている。千堂兄妹とはかなり付き合いが長い。~ 兄には忠実でブラコン。とは言え、愉快な千堂兄妹がよく近くに居るのと征一郎の印象が凄まじいため、そこまでは目立たない。~ 彼女は珠津島の名家であり、島民たちから慕われてもいる東儀家の象徴的存在(本家の長女)でもあり、自身のルートではそこに関連したものが多い。 &size(15){''紅瀬 桐葉(くぜ きりは)''}~ 黒髪ロングでナイスバディなクラスメイト。ミステリアスな孤高の人といった印象が強く、他者を寄せ付けない凛々しさがある。~ まともに授業を受けず、遅刻と早退も多い問題児だが、テストは赤点ギリギリ回避で調整・数学のみ毎回学年一位と器用なことをしている。そして超がつくほどの辛党。~ こういったキャラなので、彼女のルートはあまり生徒会の活動とは絡まず、独特のテイストになっている。 &size(15){''悠木 かなで(ゆうき-)''}~ 達哉の幼馴染の一人。下の陽菜の姉なのだが、妹よりかなり小さい上に言動的にも幼く見える。ただし、姉らしい面も持ち合わせている。~ 相当なお調子者で、本作のギャグキャラといえる存在。妙なアダ名をつけたりと、妹なしでは暴走しがち。~ 寮長をやっているため、そっち方面での活躍なども多い。~ 妹の方に重い設定があるため、それを知ってプレイするとまた違った印象を受けるかもしれない。 &size(15){''悠木 陽菜(ゆうき はるな)''}~ かなでの妹。幼い時に孝平との関係も他の物事も色々あったので、彼女のルートではその辺が広くピックアップされる。~ 男子に好かれる性格をしているので、やたら告白されているらしい。~ 一部界隈では黒い部分を指摘されており、黒陽菜と呼ばれることも((『はにはに』のほなみんとは別の意味で。また、服装が関わっているわけではない))。ちなみに、終盤のお楽しみシーンはある意味「実用性が悪い」。 以下はサブキャラ &size(15){''千堂 伊織(せんどう いおり)''}~ 生徒会会長であり、学園の顔ともいえる存在。妹同様美形で金髪、更に女にモテる性格のため、アイドル並の扱い。~ 孝平にやたら興味があるらしく、風呂を共にすることもある。全裸立ち絵もある。~ 吸血鬼であるため、非常に長い年月を生きてきたらしい。~ 普段はよくでたらめなことを言って飄々としているが、頭脳明晰で身体能力も抜群。そして年を重ねているだけあってかなり食えない部分がある。~ ちなみに「伊織」という名前は[[某漫画>http://ja.wikipedia.org/wiki/I%22s]]のせいで誤解されがちだが、実際は男性名が起源。 &size(15){''東儀 征一郎(とうぎ せいいちろう)''}~ 白の兄で、東儀家本家の当主。寡黙且つ冷静なので冷淡だと思われていることも多いが、優秀((吸血鬼で遥かに年長者である伊織と対等の友人であり、少なくとも頭脳面では彼とはりあえるだけのスペックを持っている。身体能力も非常に優れている。))且つ良識的なので周囲からの評判は絶大。~ 内面は真面目だったり若さの割に達観している部分が基本で伊織につっこむ場面が多いが、それ以外では案外お茶目なところを見せることもある。~ 白に対しての過保護っぷりは(本人は認めていないものの)明らかに顕著で、知人からは『シスコン』扱いされている。 &size(15){''八幡平 司(はちまんだいら つかさ)''}~ 孝平のクラスメートで入寮時にすぐ打ち解けて仲良くなる。~ 見た目・行動・言動から周囲からかなりの不良だと思われているが、本人は意に介していない。~ 性格はややケチだが義理堅く人が良い。むしろ人並み以上に気配りが出来るので孝平とは貸し借りを作りつつもよく手助けしてくれる。~ 家計を助ける為に働く苦学生でもあり、バイトの為に原動機付き自転車を所持している。 #endregion **評価点 -設定・シナリオ --学園もの(非凌辱系)+吸血鬼という合わなそうな組み合わせだが、AUGUSTお得意の徹底された設定により違和感なく融合されている。 ---シナリオも山場では感動、衝撃、悲壮、愛情といった人間の感情を刺激する部分が惜しげもなく強調され、出し惜しみや消化不良な部分もほとんどない。 -個性的なキャラクターによるテキスト --伊織を筆頭にどれもこれも個性が強い。前作の指摘点であった「良識なキャラばかりでの暇な日常シーン」からの改善点とも見える。~ 今回はハメを外すシーンや(面白い意味で)殺伐としたシーンもあるため、中だるみはほとんど感じないだろう。 -CG --原画ははんこ絵と呼ばれることも多いが、評価する声も多いだけあって好き嫌いを別にすればほぼ問題が無い。むしろ上手な部類と言えるだろう。 --塗りは相当なもので、キャラも良いが背景も美麗と言えるクオリティになっている。 -かなり力の入っているBGM --オーガスト専属の音楽制作プロジェクトActive Planetsによる楽曲のクオリティは相変わらずで、サントラ(CD3枚組)も発売されている。 -好みにもよるだろうが、アダルトゲームとしての実用性も十分以上ある。 **賛否両論点 -吸血鬼要素が全面に出ている訳ではない --初見のインパクトとは裏腹に吸血鬼要素は強く押し出されていない。バリバリの吸血鬼要素や、吸血鬼らしいインモラルな作品を期待していたら肩透かしかもしれない。 ---しかし、物語には十分活用されており、そのことで登場人物達が葛藤するシーンや、逆に伊織などの個性も強くなっているため、重要設定としては十全に機能している。 -陽菜について --キャラ紹介でも記述したが、実は&bold(){黒い性格}なのでは、と憶測が飛び交っている。意識しなければ「嫉妬深い性格」だけで済むのだが…。 ---ただ、全く黒くないとは言い切れないが、善人であることも間違いではない。公式の人気投票で瑛里華を抑えて1位を獲得したのもその証左と言えるだろう。 -一部のお楽しみシーン --シナリオを楽しむゲームではあるが、&bold(){感動的なシーンの直後に発生するシーンがある}。そのため余韻を消化し切れないまま進めようとすると、なんとなく罪悪感に苛まれる可能性がある。 ---流れ自体にはおかしなところはないので((この件やキャラとは別に、そんな場所でするのかなどの倫理面でのつっこみどころはあるが、エロゲーなので…。))、ユーザーの感性によるところが大きい。 // 問題点とされていた部分はそんなに問題ではないと思われるので賛否両論点に移動しました。 **問題点 //問題点記載しました。問題点にするには若干無理がある記述もあるかもしれませんが(2/9) -瑛里華ルートについて --トゥルーで補完されるとはいえ、結末がかなりえげつない。その場しのぎの解決であって、根本的な問題が残ったままなのは消化不良極まりない。 -トゥルーエンドについて --本作の元凶ともいえる伽耶への処遇(伽耶が考えを改める、というだけ。罰も何もない)が余りに甘すぎる。 ---- **総評 前作同様「安心してお勧めできるゲーム」と言える作品。全体的に良評価な作品で、万人受けする作品なのは間違いない。~ そして万人受けする作品にありがちな、工夫や冒険している部分が無くてつまらないなんてこともなく、面白い設定の作品でもある。~ 関連作が何故か不遇なことになっているのが気になる点だが、作品自体には何も問題は無い。~ ただし、そのために『はにはに』以後のオーガスト主力作品では珍しく全年齢版がないため、その点のみ注意。 ---- **余談 -アニメ版 --『FORTUNE ARTERIAL -赤い約束-』として2010年に放映された。しかし、最終回のぶつ切りENDや、端々に見られる原作破壊脚本のせいで評価は芳しくない。 --作画は前作アニメ化の %%キャベツ%% 『[[夜明け前より瑠璃色な Crescent Love>夜明け前より瑠璃色な#id_219d1341]]』の不評を払拭するほどではあるのだが…。 -移植について --PSP版のFD(と思われる)、およびPS3への移植版が発表されたが、最終的にどちらも開発中止となった。 --特にPS3版に関しては、新ヒロイン「東儀観夜(とうぎ みや)」のビジュアルやイベントCGが公開されていただけに残念である。 -定額でエロゲー遊び放題の「GAMES 遊び放題 プラス」に登録されている。
*FORTUNE ARTERIAL 【ふぉーちゅんあてりある】 |ジャンル|オーガストが贈る学園恋愛ADV|#amazon(B000XIMYEY)|#amazon(B0013D1UFM)|#amazon(B005CMIBMK)| |対応機種|Windows 98~XP(初回版)、7(7対応版)|~|~|~| |メディア|DVD-ROM 1枚|~|~|~| |発売・開発元|AUGUST|~|~|~| |発売日|初回版:2008年1月25日&br;通常版:2008年2月29日&br;7対応版:2011年7月29日|~|~|~| |定価|8,800円(税別)|~|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~|~| |配信|FANZA:2015年3月6日/7,344円|~|~|~| |判定|なし|~|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 業界での地位を盤石のものにしたAUGUSTの5作目((初期3作のFDである『オーガストファンBOX』を含むと6作目。))。~ これまでと同様、徹底された世界観と設定でありながら、それでいて前々作・前作とはまるで雰囲気を激変させておりながらも完成度の高いものとなった作品。~ 略称は英語なので『FA』などが一般的。 **あらすじ 海上交通の要である「珠津島」(たまつしま)。そこには、桜の名所・珠津山や枯れない池と伝えられる千年泉がある。~ 支倉孝平は、父親の海外転勤を機に7年ぶりに珠津島へ戻り、6年制・全寮制の英国パブリックスクール風名門校「修智館学院」(しゅうちかんがくいん)へ転入する。~ 幼馴染みである悠木姉妹との再会、八幡平司という友人を得るなど、順調なスタートに見えた学院生活だったが、悪戯好きの生徒会長・千堂伊織の策略により、~ 妹で副会長である千堂瑛里華が入っている風呂場へ突入することに。一躍有名人となるものの、会長の策略と判明して騒ぎも集結。瑛里華とも仲直りを果たした。~ しかし伊織は孝平に、自らと瑛里華が吸血鬼であることを明かす。~ 伊織の吸血シーンを見て衝撃を受けた孝平は、瑛里華によって記憶を消してもらう選択を一度は取るものの、瑛里華の涙を見て記憶を残すことを選ぶとともに、スカウトされていた生徒会へ入ることを選んだ。~ 入会そうそう体育祭の実行委員長に選ばれた孝平は、持ち前の行動力とその性格で実行委員たちを始めとする周囲の信頼を得、体育祭を成功させる。~ そして孝平は、学院生活を通じて一人の女性と親しくなる。~ ***本作の吸血鬼の主な特徴 -特徴は吸血鬼のイメージそのものだが弱点はない。ただ、人の血液を摂取する必要があることが現代社会において致命的な弱点と言える。 --瑛里華は輸血用血液を裏から回してもらって隠蔽している。伊織も摂取しているが、年に数回は人から直接吸っている。 ---味覚に関しては人とほぼ同じ。食事を楽しむことと目立たないようにすることを兼ねて人と同じ食事も取っている。 --吸血された人間は血を抜かれること以外の体調の変化はない。 -身体能力は人の範疇を大きく超えている為、運動では常に手加減しないと目立つ。 -加齢は操作可能だが若返りは不可能。要するに不老で寿命は無い。 -不死ではないが、人並み外れた耐久力と再生能力を有していて病気にもならない -特殊な能力として瞳を通して永続する催眠(記憶の消去)をかけることが可能。術者が解除することは可能。 --自由自在に応用が効くわけではないが、消去期間だけは意のままにできる。記憶を消された直後は一日程意識不明になるが、脳に異常は出ないので病院の検査で不審に思われることもない。 --言及はしていないが、吸血鬼としての能力を発揮している時などは目が紅くなる。また、意識的に色を変えることも可能な模様。 **キャラクター紹介 #region(クリックで展開) &size(15){''支倉 孝平(はせくら こうへい)''}~ 主人公。人としては非常に高性能なスペックを誇り、その能力を買われてヒロインの兄である伊織に生徒会へ招待される。~ 焼きそばに深い愛情を持っているが、紅しょうがだけは断固として認めない意地がある。~ あくまで常識人枠なので、作中では割とツッコミに回っている。 &size(15){''千堂 瑛里華(せんどう えりか)''}~ 本作のメインヒロイン。生徒会副会長でありながらも、実務に関してはほとんどを担っている。~ 心優しく金髪ブロンドが映える美少女だが、その正体は吸血鬼(年齢は学年相応)。~ 吸血鬼のあり方には疑問を抱いており、本人は極普通の人間として、人間と共存することを願っている。~ その一方でかなり俺様思考且つお祭り好きなところがあり、自己主張が強かったり面白そうなことにはすぐ挑戦する。ここらは兄そっくりである。 &size(15){''東儀 白(とうぎ しろ)''}~ ロリっこで後輩。財務担当の征一郎の妹。人見知りするが純真無垢で、あまり他人を疑わない色々と初な性格。~ イメージ的に共通するせいか、兎を飼っている。千堂兄妹とはかなり付き合いが長い。~ 兄には忠実でブラコン。とは言え、愉快な千堂兄妹がよく近くに居るのと征一郎の印象が凄まじいため、そこまでは目立たない。~ 彼女は珠津島の名家であり、島民たちから慕われてもいる東儀家の象徴的存在(本家の長女)でもあり、自身のルートではそこに関連したものが多い。 &size(15){''紅瀬 桐葉(くぜ きりは)''}~ 黒髪ロングでナイスバディなクラスメイト。ミステリアスな孤高の人といった印象が強く、他者を寄せ付けない凛々しさがある。~ まともに授業を受けず、遅刻と早退も多い問題児だが、テストは赤点ギリギリ回避で調整・数学のみ毎回学年一位と器用なことをしている。そして超がつくほどの辛党。~ こういったキャラなので、彼女のルートはあまり生徒会の活動とは絡まず、独特のテイストになっている。 &size(15){''悠木 かなで(ゆうき-)''}~ 達哉の幼馴染の一人。下の陽菜の姉なのだが、妹よりかなり小さい上に言動的にも幼く見える。ただし、姉らしい面も持ち合わせている。~ 相当なお調子者で、本作のギャグキャラといえる存在。妙なアダ名をつけたりと、妹なしでは暴走しがち。~ 寮長をやっているため、そっち方面での活躍なども多い。~ 妹の方に重い設定があるため、それを知ってプレイするとまた違った印象を受けるかもしれない。 &size(15){''悠木 陽菜(ゆうき はるな)''}~ かなでの妹。幼い時に孝平との関係も他の物事も色々あったので、彼女のルートではその辺が広くピックアップされる。~ 男子に好かれる性格をしているので、やたら告白されているらしい。~ 一部界隈では黒い部分を指摘されており、黒陽菜と呼ばれることも((『はにはに』のほなみんとは別の意味で。また、服装が関わっているわけではない))。ちなみに、終盤のお楽しみシーンはある意味「実用性が悪い」。 以下はサブキャラ &size(15){''千堂 伊織(せんどう いおり)''}~ 生徒会会長であり、学園の顔ともいえる存在。妹同様美形で金髪、更に女にモテる性格のため、アイドル並の扱い。~ 孝平にやたら興味があるらしく、風呂を共にすることもある。全裸立ち絵もある。~ 吸血鬼であるため、非常に長い年月を生きてきたらしい。~ 普段はよくでたらめなことを言って飄々としているが、頭脳明晰で身体能力も抜群。そして年を重ねているだけあってかなり食えない部分がある。~ ちなみに「伊織」という名前は[[某漫画>http://ja.wikipedia.org/wiki/I%22s]]のせいで誤解されがちだが、実際は男性名が起源。 &size(15){''東儀 征一郎(とうぎ せいいちろう)''}~ 白の兄で、東儀家本家の当主。寡黙且つ冷静なので冷淡だと思われていることも多いが、優秀((吸血鬼で遥かに年長者である伊織と対等の友人であり、少なくとも頭脳面では彼とはりあえるだけのスペックを持っている。身体能力も非常に優れている。))且つ良識的なので周囲からの評判は絶大。~ 内面は真面目だったり若さの割に達観している部分が基本で伊織につっこむ場面が多いが、それ以外では案外お茶目なところを見せることもある。~ 白に対しての過保護っぷりは(本人は認めていないものの)明らかに顕著で、知人からは『シスコン』扱いされている。 &size(15){''八幡平 司(はちまんだいら つかさ)''}~ 孝平のクラスメートで入寮時にすぐ打ち解けて仲良くなる。~ 見た目・行動・言動から周囲からかなりの不良だと思われているが、本人は意に介していない。~ 性格はややケチだが義理堅く人が良い。むしろ人並み以上に気配りが出来るので孝平とは貸し借りを作りつつもよく手助けしてくれる。~ 家計を助ける為に働く苦学生でもあり、バイトの為に原動機付き自転車を所持している。 #endregion **評価点 -設定・シナリオ --学園もの(非凌辱系)+吸血鬼という合わなそうな組み合わせだが、AUGUSTお得意の徹底された設定により違和感なく融合されている。 ---シナリオも山場では感動、衝撃、悲壮、愛情といった人間の感情を刺激する部分が惜しげもなく強調され、出し惜しみや消化不良な部分もほとんどない。 -個性的なキャラクターによるテキスト --伊織を筆頭にどれもこれも個性が強い。前作の指摘点であった「良識なキャラばかりでの暇な日常シーン」からの改善点とも見える。~ 今回はハメを外すシーンや(面白い意味で)殺伐としたシーンもあるため、中だるみはほとんど感じないだろう。 -CG --原画ははんこ絵と呼ばれることも多いが、評価する声も多いだけあって好き嫌いを別にすればほぼ問題が無い。むしろ上手な部類と言えるだろう。 --塗りは相当なもので、キャラも良いが背景も美麗と言えるクオリティになっている。 -かなり力の入っているBGM --オーガスト専属の音楽制作プロジェクトActive Planetsによる楽曲のクオリティは相変わらずで、サントラ(CD3枚組)も発売されている。 -好みにもよるだろうが、アダルトゲームとしての実用性も十分以上ある。 **賛否両論点 -吸血鬼要素が全面に出ている訳ではない --初見のインパクトとは裏腹に吸血鬼要素は強く押し出されていない。バリバリの吸血鬼要素や、吸血鬼らしいインモラルな作品を期待していたら肩透かしかもしれない。 ---しかし、物語には十分活用されており、そのことで登場人物達が葛藤するシーンや、逆に伊織などの個性も強くなっているため、重要設定としては十全に機能している。 -陽菜について --キャラ紹介でも記述したが、実は&bold(){黒い性格}なのでは、と憶測が飛び交っている。意識しなければ「嫉妬深い性格」だけで済むのだが…。 ---ただ、全く黒くないとは言い切れないが、善人であることも間違いではない。公式の人気投票で瑛里華を抑えて1位を獲得したのもその証左と言えるだろう。 -一部のお楽しみシーン --シナリオを楽しむゲームではあるが、&bold(){感動的なシーンの直後に発生するシーンがある}。そのため余韻を消化し切れないまま進めようとすると、なんとなく罪悪感に苛まれる可能性がある。 ---流れ自体にはおかしなところはないので((この件やキャラとは別に、そんな場所でするのかなどの倫理面でのつっこみどころはあるが、エロゲーなので…。))、ユーザーの感性によるところが大きい。 // 問題点とされていた部分はそんなに問題ではないと思われるので賛否両論点に移動しました。 **問題点 //問題点記載しました。問題点にするには若干無理がある記述もあるかもしれませんが(2/9) -瑛里華ルートについて --トゥルーで補完されるとはいえ、結末がかなりえげつない。その場しのぎの解決であって、根本的な問題が残ったままなのは消化不良極まりない。 -トゥルーエンドについて --本作の元凶ともいえる伽耶への処遇(伽耶が考えを改める、というだけ。罰も何もない)が余りに甘すぎる。 ---- **総評 前作同様「安心してお勧めできるゲーム」と言える作品。全体的に良評価な作品で、万人受けする作品なのは間違いない。~ そして万人受けする作品にありがちな、工夫や冒険している部分が無くてつまらないなんてこともなく、面白い設定の作品でもある。~ 関連作が何故か不遇なことになっているのが気になる点だが、作品自体には何も問題は無い。~ ただし、そのために『はにはに』以後のオーガスト主力作品では珍しく全年齢版がないため、その点のみ注意。 ---- **余談 -アニメ版 --『FORTUNE ARTERIAL -赤い約束-』として2010年に放映された。しかし、最終回のぶつ切りENDや、端々に見られる原作破壊脚本のせいで評価は芳しくない。 --作画は前作アニメ化の %%キャベツ%% 『[[夜明け前より瑠璃色な Crescent Love>夜明け前より瑠璃色な#id_219d1341]]』の不評を払拭するほどではあるのだが…。 -移植について --PSP版のFD(と思われる)、およびPS3への移植版が発表されたが、最終的にどちらも開発中止となった。 --特にPS3版に関しては、新ヒロイン「東儀観夜(とうぎ みや)」のビジュアルやイベントCGが公開されていただけに残念である。 -定額でエロゲー遊び放題の「GAMES 遊び放題 プラス」に登録されている。 -AUGUSTが開発に関わっているオンラインゲーム『あいりすミスティリア! ~少女のつむぐ夢の秘跡~』と本作のコラボイベント『吸血姫の架け橋 学園の絆は時空を越えて』が2021年に開催された。 --ちなみに、あいミスの世界にも吸血鬼(ヴァンピール)が存在しているが、イベント内では両者の交流も描かれている。

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