「ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人」(2024/03/28 (木) 01:16:24) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人 【どらごんぼーるぜっと きょうしゅうさいやじん】 |ジャンル|RPG|&image2(kyou.jpg)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~| |発売日|1990年10月27日|~| |定価|7,800円|~| |判定|なし|~| |ポイント|進化したカードバトル&br()迫力ある戦闘アニメ&br()''DBZゲーム史上、餃子が最も輝くゲーム''&br''悟空の命を身代わりに復活するピッコロ''&br''自殺する悟空''|~| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere=true) ---- **概要 人気TVアニメ『ドラゴンボールZ』のゲーム化第1弾。~ サイヤ人ラディッツの襲来からベジータ打倒までを扱っている。 『ドラゴンボールZ』のタイトルを冠したのは初ではあるが『ドラゴンボール』のシリーズの1つに違いなく((実際原作では「Z」が付いたことなど一度もない。またアニメでは前作発売時点で既に『Z』に移行している。))実質『ドラゴンボール4』である。~ 前作にあたる『[[ドラゴンボール3 悟空伝]]』からちょうど1年後の発売となった。 **特徴 本作はDBZ初のゲーム化。~ 前作までと同様に移動・戦闘・アイテムと、あらゆる行動にカードが関わってくる。 -ストーリーは章立てで、最初は悟空とピッコロによるラディッツ打倒が目的。 --次は劇場版オリジナルの敵キャラ・ガーリックJr一味との戦いと、悟空のあの世での修行を4章ずつ交互にプレイする事になる。 ---ガーリックJr一味とはピッコロ・孫悟飯・クリリン・ヤムチャ・天津飯・餃子の6人で戦うため、劇場版とは違い悟空は関与する事ができない。 --最後は悟空の復活と、ベジータ・ナッパとの戦いを描く最終面に挑む事になる。 -このストーリーモードの他、対戦のみを行える「天下一武道会モード」がある。 --このモードには、ストーリーモードで育てたパーティキャラを、「パスワード」を用いて出場させる事ができる。 ---これにより「''初期レベルの悟空VS最強レベルの餃子''」といった対戦も行える。 ---また、特定の組み合わせにより出現させる事のできる隠しキャラもいる。ヒントはマジュニア編((お助けカード「チチ」を所持しかつ流派「神」の悟空、空白、ピッコロ、クリリンの順にエントリーすると、空白部分に本編にも登場しないとある隠しキャラが出現。流派は「亀」。父親が亀仙人の弟子だからだろうか?))。 //---ピッコロを同キャラ対決させると、戦闘中のメッセージのフォントがナメック語((原作の天下一武道会でピッコロが自身の分身である神様と戦ったときの会話に使われていた言語))を模したものに変わるという小ネタもある。 //下に書いてあります ---- **評価点 ''シナリオ面及び原作再現要素'' -ストーリーモードをコンティニューする際、「これまでのあらすじ」が表示される。 --ゲームオーバー時に表示されるテキストも章ごとに異なっている。 -「悟空を生き返らせるためにボールを奪い合う」という形で劇場版のガーリックJr編が違和感なく挿入されている。 --劇場版と異なり悟空が不在だが、ピッコロがサブリーダーとしてZ戦士を率いるという構図がムリなく挿入されており、そこからベジータ&ナッパとの決戦編に突入するため、ストーリーの盛り上がりはFCのDBゲーでもトップクラス。 -やられてしまうとイベント以外で生き返ることが出来ないため、戦闘に緊張感がある。 --序盤でやられるとゲームオーバーになるので、一人旅を強制されるようなことにはならない。 -さらわれた悟飯のいる位置をドラゴンレーダーで知る、蛇の道から落ちると到着が遅れる、悟飯の流派が「魔」、気円斬やヤジロベーで大猿のしっぽを切る→大猿解除、等、原作描写を細かく再現。 --BP(戦闘力)も原作の設定を忠実に再現しているため、ゲーム開始時の416の悟空と408のピッコロ((これは重い服やターバンを脱ぎ捨てた時の原作の戦闘力と同数値である。))では力を合わせた所で1500のラディッツにまるで歯が立たず、非常に苦戦する。 --ラディッツが倒せるぐらいにゲームが進むと、今度は戦闘力が上がったピッコロがサブリーダー的な頼もしさを発揮する((原作でも悟空到着までの間、似たような立場になっていた。))。 --劇場版同様、ガーリック三人衆のうちニッキーとジンジャーはピンチになると刀を取り出して攻撃してくる((サンショのみ刀を使う前に倒されたためか、ゲームでも使ってくる事はない。))。再戦時の「ショウガヤキーッ!」「ノドアメーッ!」「ウナジューッ!」の掛け声も健在((劇場版ではこれでパワーアップしたが、ゲームではバランス調整のためか能力は上がらない。))。 --あの世での修行から蘇った悟空も戦闘力が8000以上に跳ね上がる他、強力な新必殺技をひっさげて自然に原作と同様の立ち位置に落ち着く。 --普通にプレイすれば原作とほぼ同様の実力になるZ戦士だが、時間をかけて育てれば''ヤムチャや餃子でベジータをぶっ飛ばせる''ほどに成長させることもできる。 -アニメ版に出てきたオリジナルキャラやサブキャラがマップごとのイベントで登場する。思わぬ人物との再会も…。 --ザコキャラとして、アニメオリジナルのエピソードに登場した「過去の半人前サイヤ人」も出演しているなど芸が細かい。しかも大猿に変身する奴もいる。 ---アニメでは名前が無かったが本作では野菜のもじりで名前が付いている。中には「''ブロッコ''」というのも…。 ---なお本作中では彼らザコサイヤ人に関する設定は語られないため、サイヤ人は''割と普通に生き残ってる''ようにしか見えない。 ---原作の「絶滅寸前の種族」という設定はスルーされており、「少数民族」というセリフはカットされているし、ベジータのセリフも「この星が高値で売れなくなるぞ」が「この星は新しい惑星ベジータになるんだぞ」に差し替えられている。どうやら本作ではサイヤ人は移住目的で侵略に来たようだ。 --各マップにはお助けカードをくれるサブキャラがおり、向かわせるキャラによって違う反応が見られる。 ---最初のマップではブルマがいるが、ピッコロを向かわせても怖がられてしまって話が進まない。 ---プーアルと出会うイベントにヤムチャを向かわせると、もらえるお助けカードが豪華になる。 -またフリーザ編以降で「IF」の展開が想像できない事もあってか、ゲームならではの「IF」な展開もある。 --後述するラディッツ戦での生き残ったキャラや、蛇の道の通過や界王様の修行にどれだけ時間がかかったかによる悟空到着タイミング等プレイヤー自身が関与できる物や、ガーリックJr編のように悟空復活のためのドラゴンボール探しと連動させる形で劇場版のネタバレ防止も兼ねたオリジナル展開にする等。 ''戦闘システム'' -戦闘時のグラフィックは『[[ドラゴンボール3 悟空伝]]』より更にパワーアップ。当時としてはかなりレベルが高い。 --通常攻撃は怒涛の連撃・力を溜めての一撃・けん制からの攻撃…といったアニメーションがランダムで流れる。 --画面いっぱい使っての必殺技は迫力満点。戦闘アニメの迫力に関しては当時のRPGでもトップクラスだろう。 ---続編ではテンポを重視して演出が簡素化されたり技そのものが減っており、本作独自の評価点ともいえる。特に復活した悟空の必殺技の多さは驚愕モノであり、一つ一つにちゃんと専用の演出が存在するのも特筆すべき点である。 --地上戦は無く、すべて舞空術を使っての空中戦。 --界王星ではバブルス君やグレゴリー((アニメオリジナルキャラ))との修行のミニゲームも登場するが、このミニゲームのアニメーションはSFCソフトにも負けない滑らかさである。 --敵キャラにはHPが減った時のみ使用してくる必殺技も多数存在する。ガーリック三人衆の刀攻撃((サンショのみ刀を使わない代わりにエネルギー波が強い。これは劇場版同様。))、ガーリックJr.(変身後)の「ブラックホール波」、ベジータの「ギャリック砲」「巨大猿変身」など納得のチョイス。ベジータは悟飯が大猿になったときのみ「気円斬」で尻尾を切ろうとしてくる。通常ではなかなか見られないが、こういった点でもぬかりがない。 -登場するすべてのキャラの顔グラフィックは通常時とピンチ時の二種類が用意され、原作(アニメ)のタッチを忠実に再現している。 --当時のバンダイのキャラゲーはキャラの顔が似てない事が多かったが、本作に限ってはそういった点は一切なく、完璧ともいえるクオリティを保っている。 ---続編ではピンチ時の顔グラフィックがカットされたり、クオリティそのものが落ちてしまっているので本作ならではの特色ともいえる。 ---ガーリック三人衆の「サンショ」のみ、どういう訳か色違いの雑魚の「シナモン」と配色が逆転してしまっているため、若干雰囲気が削がれる点もあるが… ---カラーパターンの都合か一部画面ではピッコロの顔が肌色になってしまっている。 -修業や敵を倒した時に手に入るBP(バトルポイント)は経験値的な役割の他にも、現在の戦闘力となる。 --HP等はレベルが上がった時に上昇するが、同レベルでもBPが上がるごとに攻撃や防御に補正値がかかる。そのため他のRPGより経験値が重要になってくる。 ---一部を除き、ではあるがそのまんま「戦闘力(経験値)=強さ」なので、ファンとしてはうれしいところ。 --カードアイテム「スカウター」で原作通り相手の戦闘力が計れる。特に自軍を強化していなければ、たとえ知っていてもベジータの戦闘力に驚愕するだろう。 -BGMは当時としては種類が多く、高評価。特にラディッツとナッパ戦で流れるBGMは人気。 --戦闘時の曲数としてはシリーズ最多。しかもどれも高評価である。 ---- **賛否両論点 -悟空は、あの世での修行にどれくらいかかったかによって到着のタイミングが変わる。(栽培マン×6戦・ナッパ戦・ベジータ戦の3通り) --だからこそ修行ステージをどうするかの戦略もあるのだが、一番遅いベジータ戦で来られるとレベル上げのタイミングがなくなってしまう。 -それまでのFCソフトで普及していたバッテリーバックアップではなく、『[[SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語]]』と同様のフラッシュメモリバックアップが採用された事で、バッテリー切れでセーブデータが消える事が無くなり、半永久的にセーブデータを残す事が可能となった。 --反面、セーブデータに割り振れる容量が不足しており、セーブデータが1つしか作れない。((次回作以降は2箇所までセーブできるようになった。)) ---セーブデータの容量確保のためなのか、セーブ・リセットを行うと手持ちのバトルカードが初期化される。 -HPが0になると「死亡」となり、最終章直前の神龍イベントでしか復活はできない。また、特定のキャラ(最初のMAPでラディッツ戦以外でどちらか1人、ガーリックJr編でピッコロ)が死亡すると即座にゲームオーバーに。 --ドラゴンボールでの蘇生は一度のみ、しかも戦闘力に対する救済はないので死亡時期によっては完全に戦力外に。 ---但しその蘇生イベントでは、原作と違ってクリリンと餃子も復活できる。 --とはいえ、それ故に緊張感をもってボス戦に臨むことができる。 -お助けカードについて --本作では神経衰弱ゲームでお助けカードを入手できる施設があるが、カードの並びにはパターンがあるため配置を覚えてしまえばカード総取りも可能(総取りすると好きなカードを+1枚もらえる)。~ 現在は更に研究が進み、施設に入った際にどのパターンの配置になるのかも把握できるようになった(詳しくは攻略サイト参照)ため、ある程度自由にお助けカードのデッキを構成することができる。 ---お助けカードをフル活用すれば極低レベルでのボス撃破や復活した悟空をサイバイマン戦に到着させることも容易。 --ただしお助けカードは持てる数が少ない上、捨てる事もできず使わないと消費できない。故にボスを倒して貴重なカードを複数入手できるはずが、諦めねばならない事がザラ。 ---雑魚敵がそれなりの確率でカードを落とすため、強力なものを揃えるためにもドンドン使った方が効率がいい。終盤は戦闘力差の関係で殆どの雑魚からダメージを受ける事がなくなるため、ブルマや亀仙人等のHP回復カードが消化しにくくなるのもネック。 -キャラバランスについて --界王様のところで修業した悟空や原作同様に技が豊富で高威力の技を持っているピッコロ、天津飯が強キャラのはこのゲームを少し触っただけで実感できるだろうが以下の2キャラは初期BPも低く知識がなければ使いこなすのが困難だが、使いこなすとキャラの平均レベルを著しく下げられる特殊な仕様をもっている。上記お助けカードの仕様も相まって低レベル攻略のようなやりこみプレイも可能になる。 //悟空は初期必殺技が貧弱、ピッコロはHPが低い、天津飯は防御力が低いという弱点がしっかりとある。 --餃子の技で、敵の動きを2ターン止める「超能力」が非常に強い。 ---原作ではナッパに全く通用しなかったが、''本作ではナッパどころかベジータを含む全ての敵を金縛りにできる''。しかも1ターンごとに使えばかわされない限り完封すら可能。 ---また、必殺技の威力は星の数に依存するが、超能力はダメージを与えられないためかどんなカスカードでも''必中''という鬼仕様。 ---悟空、天津飯の使える「太陽拳」も同じであるが、超能力はこれに加えて''「敵の基礎防御力を2段階下げる(重ね掛け可)」''という仕様がある。この効果は重ね掛けするほど強力。 ---そのため本作はZ戦士最弱と名高い餃子が非常に役に立ってくれるゲームであり、チャオズが常時参戦可能になってからはお助けカードをある程度揃えてあれば単体ボスはほぼ無力化できることになる。 ---あえて欠点を上げると本作では行動順がランダムのため初ターンで後攻を引いてしまった場合は餃子自身のBPの低さから「超能力」をかける前に落とされる可能性もある。また相手が複数の場合も1体の動きを止めても他の敵に殴り倒されてしまうこともある。また「超能力」を「連発」するには「チチ」カードやBE回復カードによるサポートも必要になる。当然だが「超能力」には攻撃力がないため悟空、ピッコロ、天津飯等の技で畳みかけて倒してしまったほうが早い場合もあるだろう。 //''終盤の方が難易度が低い''。 //↑チャオズ常時参戦後はガーリック三人衆戦やサイバイマン6体戦があり、複数の相手を超能力で止めることはできない(むしろ超能力に頼り切ってきたプレイヤーほどきつい戦闘)。そのため一概に終盤で一括りにして難易度が低いとは言えない。 ---一応、最弱雑魚のカイワレマンの必殺技「シビレ液」も同等の防御力低下能力があるが、こちらは重複しない上カイワレマン自体が弱い事もあって序盤以外はさして脅威にならない。 --悟飯は初期BPは最も少ないがお助けカードの「つき」「シッポ」を使用することで大猿化することができる。 ---原作では大猿化すると戦闘力が10倍になるという設定だったが本作ではなぜか''BPが10000プラスされる''。 ---このBP10000を突破できるボスは本作ではラスボスのみ。ガーリックやナッパの倍以上の戦闘力である。このため大猿化できれば序盤~中盤戦のボス相手にはほぼ無双可能。 ---欠点はお助けカードを揃えるのが知識なしでは困難であることや、ラスボスのベジータが大猿解除効果を持つ「きえんざん」を持っていること。そして基礎攻撃力と防御力が通常時より著しく低下すること。 ---なおBP+10000の効果は固定のため、極限までレベル上げを行うと通常時より弱くなってしまうこともある。 ---ちなみに余談だが悟飯のレベルを最大まで上げたときの最大HPとBPは悟空よりも上になるという設定がある。 --対してクリリン、ヤムチャは取り立てて強力な技や特殊能力がないため不憫。もちろんBPを上げればその分強くなるため全く使えないというわけではないが…。 ---一応クリリンの「気円斬」には大猿解除効果、ヤムチャの「繰気弾」は必中効果があるが有効に働く場面は少なく威力も平凡。次回作以降で猛威を振るうクリリンの「拡散エネルギー波」も本作では単体攻撃。 //↑2人共かめはめ波はコスパ良いし、ヤムチャはレベルアップが早いという立派な取り柄がある //「弱キャラでも取り柄があるから、または強キャラでも弱点があるから"格差はない"」とはならないので記述を復元。ついでに突っ込んでおくとかめはめ波がコスパが良い言っておきながら初期悟空の必殺が貧弱とかピッコロのHPが低いとかの記述も意味不明。 -前述でもお察しの通り、今作は全体攻撃が誰一人不可能。 --そのため敵が6体出てくるパターンは最低でも2ターンは必要となっている。 --ただ、ナッパやベジータの爆発波やガーリックのブラックホール波も全体攻撃ではないため、一丸に問題点とは言えない。 ---- **問題点 ''戦闘面'' -後続のカードRPGのDBゲーほとんどにも言える事だが、博打性の高い戦闘システムが厄介。 --ボス敵がザコに比べて非常に強く、初期レベルのままでは二人がかりでも全く歯が立たない。必殺技など撃たれようものなら大ダメージ必至。死んでしまうとお助けカードでも復活できない。 --補充されるバトルカードの強弱は基本的に運次第。しかもこちらが引けるカードの種類は限られている((流派毎に数枚ずつしか設定されていないうえ、星も漢数字もZの組み合わせは絶対にプレーヤーには回ってこない。))。 --そのため修行や雑魚戦を重ねて地道にBPを上げ&お助けカードを補充し、ボス戦ではお助けカードに頼って短期決戦を狙うというプレイが効率的。 //-悟空だけ何故か袋叩きにされてしまう。 //--序盤にて起こる現象だが、ピッコロと共闘している際何故か敵は悟空&bold(){だけ}を集中攻撃する。そのためラディッツ戦以外でピッコロを回復する必要がほぼなく、悟空ばかりが回復アイテムや休憩所を使用する羽目となる。 //--もっとも、終盤では戦闘力による差でダメージをほぼ受けることは無くなるのが救いだが…。 //↑ラディッツはHPの低い方を狙ってくる仕様。終盤は影響ない。 -手持ちのカード分(5枚=5人)までは強制出撃となり、一切待機できない。 --同じ敵を攻撃する際に、先の攻撃で倒してしまうと後に攻撃するキャラは残った他の敵に攻撃せず、「○○のあいてはもういない」と表示され1ターン無駄に過ごすことに。中盤以降は5人で2人の敵を攻撃する戦闘が多々あるので少し面倒。 ---こういった仕様は当時のFCのRPGではよくあることであったが、本作では1戦にかかる時間の長さやバトルカードのランダム性等も相まって、より一層不便さに拍車がかかった。次作では自動で次の相手と戦ってくれるようになった。 --たとえ瀕死であろうとも、戦闘力が低く敵にダメージを与えられなくても、他にキャラがいなければ戦闘に参加しなければならない((例:死亡して戦線を離れていたためBP900しかないヤムチャであっても、他に代役がいなければBP18000のベジータとの戦いに参加しなければならない。))。 -当たり前だが、たとえ圧倒的な戦闘力差があったとしても前述の戦闘描写が行われるため、まったく旨味の無い終盤の最弱ザコ相手に、いちいち間合いを測ったり乱打戦に持ち込んだりする様にはややイラつく。 --上記の演出面についての点に加え、複数を攻撃する手段がないため、戦闘はザコであってもそれなりに長引く。原作で栽培マン数体を一挙に倒したクリリンの拡散エネルギー波も、本作では単体攻撃(次作で改善)。 -登場する雑魚の種類が少なすぎるため、すぐにレベルが上がらなくなる。修行でBPを稼ごうにも、運要素が絡むのでどのみち退屈な作業ゲーとなる。 --しかもザコはこちらが強くなると''出会った瞬間にトンズラしやすくなる''。序盤のオニオン、中盤のシナモン、終盤の栽培マンなどBPがオイシイ敵はこちらが強くなると出会い頭にほぼトンズラしてしまう((一応、こちらのHPで判別しているので、HPを瀕死近くにキープしておけばトンズラを避けられる。))。 --逆に逃げないのがBP最低のカイワレマンだったりするため、余計レベル上げに時間がかかる。 --全体的に経験値となる獲得BPが少ない。序盤では敵一体につき3~10ぽっちしかもらえず、100ほど上げるのにもかなり時間がかかってしまい、上述の戦闘アニメーションの長さと相まってテンポはかなり悪い。 -こっちは最大5人しか出せないのに敵が6体出てくることもザラにある。 --次回作でも同じだが、次回作では全体攻撃が導入されたためそこまで問題にはならない。 ---次々回作や超サイヤ伝説ではようやく最大戦闘可能人数より多い敵は現れなくなるよう改善される。 -各キャラにはBPは設定されているが、他のRPGでいうところの攻撃力・防御力など細かい数値が表示されるわけではない。 --しかもどのキャラにも能力補正値が存在するため、実はBPはあまり参考にはならない((例:原作通りにBP8000の悟空でナッパ(BP表示は4000)相手にタイマンすると、ナッパには強力な裏補正があるため純粋な殴り合いでは負ける。ちなみに悟空の攻撃力補正は16でナッパの攻撃力補正は65。余談だがこの65という数値は全キャラクター中ぶっちぎりの1位である(次点はベジータの25)。また、ナッパのBP4000は公式の数値ではあるが原作で言及された事はなく、原作ではBP3500のピッコロを圧倒し、BP8000の悟空と勝負らしい勝負を繰り広げたため、公式のナッパのBP4000は低すぎるとの指摘も多く、そのための処置とも考えられる。))。 //--一方でダメージ計算式も不安定であり、よほどのBP差がないと格下相手からのダメージを0に抑えられない。 //↑BP差が大差ないのに0にされるほうが問題だと思うが。 -初期レベルのZ戦士はかなり弱いため、まめな回復や強そうな敵からは逃げるように気をつけないとすぐ戦闘不能になってしまう。 --必要BEの問題から悟飯の魔閃光はともかく、ピッコロの魔貫光殺砲や天津飯の四身の拳・気功砲も初期レベルでは撃てない。 //四身の拳・気功砲はゲームオリじゃなくアニオリな。半人前サイヤ人の回なんかで使ってる --弱いうちは実戦ではなく修業でBPを上げるという方法もある。普通にやるとただの運ゲーなので失敗しやすいが、強めのカードを揃えてから修業すると大抵は成功するようになっている。 ---二人一緒に修業するのは効率が悪い。弱めのキャラ一人を修業させ、強めのキャラはいらないカードの消費でサポートするとよい。 -ガーリックJr一味と戦う前に悟空以外のメンバーを2人ずつ、3組に分割しどの方角に行かせるか選択するが、途中変更はできないので選択に失敗すると苦労する。 --初期BPが低い悟飯と餃子を組ませたりすると、最初の雑魚敵に勝てずレベルアップもままならないという、まるで前作の最序盤のような事態に陥る。 -お助けカードのウーロンが非常に使えない --ウーロンの効果はバトルカードを5枚差し替えるというものだが、前述の通り5人以上いる場合はどうあがいてもバトルカードが強制的に5枚差し替えられるため存在意義が薄い。 ---「どうしても「必」が欲しいがチチがない」といった時には役立つ事もあるが、やはり運頼みなため安定しない。 --また、マップ面でも使用可能だがこちらもセーブしてリセットするとウーロンと同等の効果を強制的に得られてしまうため使う意味が薄い。 -章ごとによる体力の全回復はラディッツ編終了後の1つしかない。 --つまり全回復はピッコロと悟空しかない。 --悟空に関しても死んだら全回復されていたのに生き返って合流しても''界王との修行で受けたダメージは全くそのまま''。死んだら全回復するのに生き返ってもダメージがそのままなのはどういうことなのか? ''移動画面関係'' -移動画面ではバトルカードの「星の数」だけマスを移動できるのだが、丁度の歩数しか移動できない。 --迂回や戻りで小さい数(奇数なら星が7でも1、3、5歩、同様に偶数はZ=8でも0、2、4、6歩)に調節は可能。 -ガーリックJr城以前の章では、2人1組で行動するのだが、2人を別々に移動させなければならない。 --周囲のマスにいない味方は戦闘に一緒に加わってはくれず、かつBPも上昇しないので、''1人で行動するメリットが皆無''。そのため、基本1歩か2歩ずつしか移動できない。 ---そのため最初のラディッツエリアで迂闊に1人だけで突出すると、悟空やピッコロでもザコサイヤ人にあっさりやられてゲームオーバーという事態も珍しくない。 --一人でザコ戦をこなせるほど強くなっているなら敢えて別行動させてステージの探索をスムーズに行う、といったことも可能だが、大抵はそこまでレベルが上がっているならステージの探索もとっくに終わっている頃だろう。 ---人数が増えて移動が大変すぎると判断したのか、ガーリックJr城以降では全員が1組で行動できるようになるが、それ以前はただ不便なだけである。 ''シナリオ面の問題点'' -孫親子とピッコロ以外の仲間達は、セリフが一切無い。 --実はこれは後の作品にも引き継がれるのだが、そちらではヤムチャ・天津飯・餃子は本来死んでいる原作を捻じ曲げての登場のため仕方ないかもしれないが本作の原作では普通に生存していたので本当に扱いが悪いだけ。 //((但し悟飯もガーリックJr編でピッコロと組まなかった場合、他の仲間と同じく一切喋らない。)) //↑冒頭で亀仙人と喋ってるだろ。ほかの4人はそれすら無い。 -ラディッツを倒した時、悟空が死んでいると原作通りの展開になるのだが、''ピッコロが死んでいると神様の手によって悟空は勝手に身代わりにされてしまう。'' --「なんとやられたはずのピッコロが生き返り、かわりに悟空が死んでいた!これはいったい…」といった驚愕のナレーションが流れ、''唐突に死んでいる悟空が表示される''という超展開が繰り広げられる。 ---神様曰く、ピッコロでは界王様の下へ行く事は許されず、かといって神様の力ではたどり着けないため、''悟空を身代わりにした''という事が語られる。 --ドラゴンボールを集めて死人を生き返らせる数々の原作要素にも影響を与えるレベルの話になるし、次回作にあたる話でナメック星に行く必要が一切なくなってしまう。((端的に言えば、ナメック星に向かった理由はナメック星のドラゴンボールでピッコロ(神)を蘇らせるため。)) --また、ガーリックJr.戦終了までにピッコロが死んでいるとドラゴンボールが使えなくなるために即ゲームオーバーになるのだが、他の誰かを身代わりにすればこの問題も解決してしまう。 ---そもそも原作どおりの設定であればピッコロが死んだ時点で神様も死んでしまうため、このような行為は本来不可能である。 ---ピッコロを残して悟空を修行へ向かわせる展開にする必要があるとはいえ、もう少しどうにかならなかったのか…。 --なお両方生存していた場合は神様が現れ、サイヤ人との対決に備えて悟空を界王様の下で修行させようとするのだが、「死ななければ界王様のところに行けない」と言われ、''悟空が自殺する''。 //((ちなみに、あとあと悟空の瞬間移動などにより、死ななくても生けることが判明する。)) //飛行機で行ったりする描写があるわけでないし、この時点じゃ他に方法なくないか? ---しかもこの時のイベントは別に画面上に死亡シーンが表示されるわけでもなく、”「しなねばならんのじゃ! しんだものしか カイオウさまのもとへ いけぬのだ!!」 そして ゴクウはみずからの いのちをたち かみさまとともに あのよへむかった・・・・” とたった数行のテキストのみであっさり済まされる。 ---流石に無理があると思ったのか、後の『[[ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説]]』ではラディッツ戦をイベントバトルにした上で悟空死亡ルート固定となっている。 ''バグ・誤字'' -レベルをMAXにした上で戦闘に勝利すると、BPがバグって''13万アップする''。 --更になぜか天下一武道会用のパスワードが無効になり、入力してもそのキャラを登場させられなくなる。 --弱キャラに愛を注いでレベルをあげても、このバグのせいで天下一に出場させることが出来ずに泣きを見る羽目になる。 -ピッコロ死亡時の神の台詞に「ゆるされ''なっかた''のだ」という誤字がある。 -界王拳などの特定の必殺技が発動すると戦闘BGMのフレーズの一部が抜け落ちてターンが終了するまで治ることがない。 //''その他の問題点'' //-戦闘BGMはサイヤ人系ザコ・ガーリックJr一味・界王・ラディッツとナッパ・ベジータの5種類があるのだが、ガーリックJr一味はザコでもボスでも同じ曲。 //--しかも戦闘BGMっぽくない、なんだか陽気な曲調。曲のクオリティ自体は高いのだが…。 //---原作映画自体がコメディ色の強い内容だったのでイメージ的には合っていると思われる。 ---- **総評 「ドラゴンボールのカードゲーム化」という意味では3作目となる本作だが、まだまだ荒削りである。~ しかし演出面の出来は確かであり、細部にまで原作愛も感じられ雰囲気は抜群。~ 少々難はあれど今なおファンは多い。~ 本作の問題点自体は、次作『[[激神フリーザ!!>ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!]]』でほぼ改善され、1つの完成を見せるものの、その次の『[[超サイヤ伝説>ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説]]』はバグだらけ、更に『[[烈戦人造人間>ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間]]』はゲームシステムこそ洗練されているものの、また別の大きな問題が…。~ そして、ドラゴンボールは「カードRPG」ではなく「格闘ゲーム」の時代へと移っていくのである。 ---- **移植 -''3DS『[[バンダイナムコゲームス PRESENTS Jレジェンド列伝]]』''(2013年) --収録ソフトの1本として移植。ヒント機能や中断セーブが追加されている。 -''3DS『ドラゴンボールフュージョンズ』''(2016年) --本体同梱版の特典として収録。上記『Jレジェンド列伝』から切り出したものであり、ほぼ同じ内容である。 **余談 -データ上では、「神」流派の悟空と、「界」流派の悟空は完全に別キャラとして扱われている。必殺技の違いが顕著だが、ステータスも「神」悟空は低ステータスになっているため、実は「神」悟空を必要以上にレベル上げするのはあまり意味のない行為だったりする。 -アイテムカードを奇数個所有している場合、アイテム欄の右下の空欄に実は中回復の「亀仙人カード」が配置されており、無限に回復を行える(%%通称無限老師%%)。 -エンディングでアイテムカードのキャラクター達がキャストとしてクレジットされているのだが、人物ではない「舞空術」や「尻尾」までクレジットされている。更に''スカウターは「SUKAUTA」となっている。英語で書け''。 -週刊少年ジャンプから出ていた本作の攻略本には、悟空がプレイヤーの質問に答えるという形式のQ&Aコーナーがあるのだが、なぜか悟空の口調が「○○するだよ!」となっている。''それは奥さんの喋り方じゃ…''((一応ブロリー映画『燃えつきろ!熱戦・烈戦・超激戦』で「仙豆食わなかったらオラおっちんでただぁ」と言うシーンはある。)) --更にオカマ口調のはずのニッキーに「俺様は人間に負けはせぬ!」というキャプションが付いているなど、執筆者は原作やアニメをあまりよく知らない模様。 -本ソフトに登場する「栽培マンの色違いザコ」は、『ファミコンジャンプII((キュウコンマン(とサイバイマン)が登場。こちらではキュウコンマンの方が強くなっている。))』とSFCの『超サイヤ伝説((カイワレマンとキュウコンマンに(もちろんサイバイマンも)加え、コピーマン、テンネンマン、ジンコウマンも登場))』を経て、『[[ドラゴンボール改 サイヤ人来襲]]』『ドラゴンボール ゼノバース』に出演した。 -本作には%%妙に細かい%%原作愛に溢れた仕様がいくつかある。 --栽培マンはHPが少なくなると原作同様自爆((本作では「すてみのこうげき」という名前))をやってくるが、''実はこの自爆はヤムチャにしかやらない。''原作準拠とはいえ、ヤムチャ哀れ…。 --天下一武道会でピッコロ対ピッコロの組み合わせにすると''ナレーションがナメック語になる''というマニアックな裏技がある。 --ラディッツの必殺技「強力エネルギー波」をピッコロが喰らうと''ピッコロの内部補正値が大幅に下がる''という仕様がある。恐らく原作でラディッツに片腕を吹き飛ばされた事の再現と思われるが、こちらもマニアックな小ネタである。 ---なお、この現象はピッコロでのみ発生する。悟空では補正値は下がらない。 -次作とパスワードに互換があり、本作の全員分のパスワードを用意する事で、本作のZ戦士のレベルを引き継いでプレイする事が出来る。 --本作のパスワードから引き継ぐのはキャラとレベルのみなので、BPなどの細かいパラメーターは引き継がれない。また、次作のキャラの最低レベル(11)を下回っていた場合は補正されるため、次作で快適なプレイをするには本作でそれなりの稼ぎをする必要がある。 --天下一武道会も同様であり、今作では強い「そんごくうう うううううう」(LV2、''BP34493のヤムチャ'')も次作では''最低レベルのヤムチャ''に変換され、ただの雑魚パスワードになってしまう。 -実は本作はファミコンのドラゴンボール作品では初作品の『[[ドラゴンボール 神龍の謎]]』に次ぐ売上本数を記録している。 --しかもドラゴンボールゲーのスタイル「カードシミュレーションバトルRPG」は2作目『[[ドラゴンボール 大魔王復活]]』で築かれたもの((『神龍の謎』はゲーム性そのものが全然別物のアクションゲーム。))なので、ある意味本作がシリーズで最も売れたと言っても過言ではない。 --また、この当時スーパーファミコン発売が迫っておりファミコンも最後の追い込み状態のような形で、ファミコンにおける年間発売タイトルは過去最多の157本((ただしディスクカードソフトを含む(カセット既存作移植を除く)と163本。ディスクカードを含んで計算すると1988年(190本)、1987年(186本)に次ぐ3番目となる。))が発売され、年始早々から大作『[[ドラゴンクエストIV 導かれし者たち]]』や、ついにドラクエシリーズを肩を並べる作品となった『[[ファイナルファンタジーIII]]』をはじめ名作ぞろいで、そのまま後半期の勢いに繋がりそれに乗れたことも大きかっただろう。 ---ただ、それでも90万本とミリオンにはあと一歩届かなかった。
*ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人 【どらごんぼーるぜっと きょうしゅうさいやじん】 |ジャンル|RPG|&image2(kyou.jpg)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~| |発売日|1990年10月27日|~| |定価|7,800円|~| |判定|なし|~| |ポイント|進化したカードバトル&br()迫力ある戦闘アニメ&br()''DBZゲーム史上、餃子が最も輝くゲーム''&br''悟空の命を身代わりに復活するピッコロ''&br''自殺する悟空''|~| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere=true) ---- **概要 人気TVアニメ『ドラゴンボールZ』のゲーム化第1弾。~ サイヤ人ラディッツの襲来からベジータ打倒までを扱っている。 『ドラゴンボールZ』のタイトルを冠したのは初ではあるが『ドラゴンボール』のシリーズの1つに違いなく((実際原作では「Z」が付いたことなど一度もない。またアニメでは前作発売時点で既に『Z』に移行している。))実質『ドラゴンボール4』である。~ 前作にあたる『[[ドラゴンボール3 悟空伝]]』からちょうど1年後の発売となった。 **特徴 本作はDBZ初のゲーム化。~ 前作までと同様に移動・戦闘・アイテムと、あらゆる行動にカードが関わってくる。 -ストーリーは章立てで、最初は悟空とピッコロによるラディッツ打倒が目的。 --次は劇場版オリジナルの敵キャラ・ガーリックJr一味との戦いと、悟空のあの世での修行を4章ずつ交互にプレイする事になる。 ---ガーリックJr一味とはピッコロ・孫悟飯・クリリン・ヤムチャ・天津飯・餃子の6人で戦うため、劇場版とは違い悟空は関与する事ができない。 --最後は悟空の復活と、ベジータ・ナッパとの戦いを描く最終面に挑む事になる。 -このストーリーモードの他、対戦のみを行える「天下一武道会モード」がある。 --このモードには、ストーリーモードで育てたパーティキャラを、「パスワード」を用いて出場させる事ができる。 ---これにより「''初期レベルの悟空VS最強レベルの餃子''」といった対戦も行える。 ---また、特定の組み合わせにより出現させる事のできる隠しキャラもいる。ヒントはマジュニア編((お助けカード「チチ」を所持しかつ流派「神」の悟空、空白、ピッコロ、クリリンの順にエントリーすると、空白部分に本編にも登場しないとある隠しキャラが出現。流派は「亀」。父親が亀仙人の弟子だからだろうか?))。 //---ピッコロを同キャラ対決させると、戦闘中のメッセージのフォントがナメック語((原作の天下一武道会でピッコロが自身の分身である神様と戦ったときの会話に使われていた言語))を模したものに変わるという小ネタもある。 //下に書いてあります ---- **評価点 ''シナリオ面及び原作再現要素'' -ストーリーモードをコンティニューする際、「これまでのあらすじ」が表示される。 --ゲームオーバー時に表示されるテキストも章ごとに異なっている。 -「悟空を生き返らせるためにボールを奪い合う」という形で劇場版のガーリックJr編が違和感なく挿入されている。 --劇場版と異なり悟空が不在だが、ピッコロがサブリーダーとしてZ戦士を率いるという構図がムリなく挿入されており、そこからベジータ&ナッパとの決戦編に突入するため、ストーリーの盛り上がりはFCのDBゲーでもトップクラス。 -やられてしまうとイベント以外で生き返ることが出来ないため、戦闘に緊張感がある。 --序盤でやられるとゲームオーバーになるので、一人旅を強制されるようなことにはならない。 -さらわれた悟飯のいる位置をドラゴンレーダーで知る、蛇の道から落ちると到着が遅れる、悟飯の流派が「魔」、気円斬やヤジロベーで大猿のしっぽを切る→大猿解除、等、原作描写を細かく再現。 --BP(戦闘力)も原作の設定を忠実に再現しているため、ゲーム開始時の416の悟空と408のピッコロ((これは重い服やターバンを脱ぎ捨てた時の原作の戦闘力と同数値である。))では力を合わせた所で1500のラディッツにまるで歯が立たず、非常に苦戦する。 --ラディッツが倒せるぐらいにゲームが進むと、今度は戦闘力が上がったピッコロがサブリーダー的な頼もしさを発揮する((原作でも悟空到着までの間、似たような立場になっていた。))。 --劇場版同様、ガーリック三人衆のうちニッキーとジンジャーはピンチになると刀を取り出して攻撃してくる((サンショのみ刀を使う前に倒されたためか、ゲームでも使ってくる事はない。))。再戦時の「ショウガヤキーッ!」「ノドアメーッ!」「ウナジューッ!」の掛け声も健在((劇場版ではこれでパワーアップしたが、ゲームではバランス調整のためか能力は上がらない。))。 --あの世での修行から蘇った悟空も戦闘力が8000以上に跳ね上がる他、強力な新必殺技をひっさげて自然に原作と同様の立ち位置に落ち着く。 --普通にプレイすれば原作とほぼ同様の実力になるZ戦士だが、時間をかけて育てれば''ヤムチャや餃子でベジータをぶっ飛ばせる''ほどに成長させることもできる。 -アニメ版に出てきたオリジナルキャラやサブキャラがマップごとのイベントで登場する。思わぬ人物との再会も…。 --ザコキャラとして、アニメオリジナルのエピソードに登場した「過去の半人前サイヤ人」も出演しているなど芸が細かい。しかも大猿に変身する奴もいる。 ---アニメでは名前が無かったが本作では野菜のもじりで名前が付いている。中には「''ブロッコ''」というのも…。 ---なお本作中では彼らザコサイヤ人に関する設定は語られないため、サイヤ人は''割と普通に生き残ってる''ようにしか見えない。 ---原作の「絶滅寸前の種族」という設定はスルーされており、「少数民族」というセリフはカットされているし、ベジータのセリフも「この星が高値で売れなくなるぞ」が「この星は新しい惑星ベジータになるんだぞ」に差し替えられている。どうやら本作ではサイヤ人は移住目的で侵略に来たようだ。 --各マップにはお助けカードをくれるサブキャラがおり、向かわせるキャラによって違う反応が見られる。 ---最初のマップではブルマがいるが、ピッコロを向かわせても怖がられてしまって話が進まない。 ---プーアルと出会うイベントにヤムチャを向かわせると、もらえるお助けカードが豪華になる。 -またフリーザ編以降で「IF」の展開が想像できない事もあってか、ゲームならではの「IF」な展開もある。 --後述するラディッツ戦での生き残ったキャラや、蛇の道の通過や界王様の修行にどれだけ時間がかかったかによる悟空到着タイミング等プレイヤー自身が関与できる物や、ガーリックJr編のように悟空復活のためのドラゴンボール探しと連動させる形で劇場版のネタバレ防止も兼ねたオリジナル展開にする等。 ''戦闘システム'' -戦闘時のグラフィックは『[[ドラゴンボール3 悟空伝]]』より更にパワーアップ。当時としてはかなりレベルが高い。 --通常攻撃は怒涛の連撃・力を溜めての一撃・けん制からの攻撃…といったアニメーションがランダムで流れる。 --画面いっぱい使っての必殺技は迫力満点。戦闘アニメの迫力に関しては当時のRPGでもトップクラスだろう。 ---続編ではテンポを重視して演出が簡素化されたり技そのものが減っており、本作独自の評価点ともいえる。特に復活した悟空の必殺技の多さは驚愕モノであり、一つ一つにちゃんと専用の演出が存在するのも特筆すべき点である。 --地上戦は無く、すべて舞空術を使っての空中戦。 --界王星ではバブルス君やグレゴリー((アニメオリジナルキャラ))との修行のミニゲームも登場するが、このミニゲームのアニメーションはSFCソフトにも負けない滑らかさである。 --敵キャラにはHPが減った時のみ使用してくる必殺技も多数存在する。ガーリック三人衆の刀攻撃((サンショのみ刀を使わない代わりにエネルギー波が強い。これは劇場版同様。))、ガーリックJr.(変身後)の「ブラックホール波」、ベジータの「ギャリック砲」「巨大猿変身」など納得のチョイス。ベジータは悟飯が大猿になったときのみ「気円斬」で尻尾を切ろうとしてくる。通常ではなかなか見られないが、こういった点でもぬかりがない。 -登場するすべてのキャラの顔グラフィックは通常時とピンチ時の二種類が用意され、原作(アニメ)のタッチを忠実に再現している。 --当時のバンダイのキャラゲーはキャラの顔が似てない事が多かったが、本作に限ってはそういった点は一切なく、完璧ともいえるクオリティを保っている。 ---続編ではピンチ時の顔グラフィックがカットされたり、クオリティそのものが落ちてしまっているので本作ならではの特色ともいえる。 ---ガーリック三人衆の「サンショ」のみ、どういう訳か色違いの雑魚の「シナモン」と配色が逆転してしまっているため、若干雰囲気が削がれる点もあるが… ---カラーパターンの都合か一部画面ではピッコロの顔が肌色になってしまっている。 -修業や敵を倒した時に手に入るBP(バトルポイント)は経験値的な役割の他にも、現在の戦闘力となる。 --HP等はレベルが上がった時に上昇するが、同レベルでもBPが上がるごとに攻撃や防御に補正値がかかる。そのため他のRPGより経験値が重要になってくる。 ---一部を除き、ではあるがそのまんま「戦闘力(経験値)=強さ」なので、ファンとしてはうれしいところ。 --カードアイテム「スカウター」で原作通り相手の戦闘力が計れる。特に自軍を強化していなければ、たとえ知っていてもベジータの戦闘力に驚愕するだろう。 -BGMは当時としては種類が多く、高評価。特にラディッツとナッパ戦で流れるBGMは人気。 --戦闘時の曲数としてはシリーズ最多。しかもどれも高評価である。 ---- **賛否両論点 -悟空は、あの世での修行にどれくらいかかったかによって到着のタイミングが変わる。(栽培マン×6戦・ナッパ戦・ベジータ戦の3通り) --だからこそ修行ステージをどうするかの戦略もあるのだが、一番遅いベジータ戦で来られるとレベル上げのタイミングがなくなってしまう。 -それまでのFCソフトで普及していたバッテリーバックアップではなく、『[[SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語]]』と同様のフラッシュメモリバックアップが採用された事で、バッテリー切れでセーブデータが消える事が無くなり、半永久的にセーブデータを残す事が可能となった。 --反面、セーブデータに割り振れる容量が不足しており、セーブデータが1つしか作れない。((次回作以降は2箇所までセーブできるようになった。)) ---セーブデータの容量確保のためなのか、セーブ・リセットを行うと手持ちのバトルカードが初期化される。 -HPが0になると「死亡」となり、最終章直前の神龍イベントでしか復活はできない。また、特定のキャラ(最初のMAPでラディッツ戦以外でどちらか1人、ガーリックJr編でピッコロ)が死亡すると即座にゲームオーバーに。 --ドラゴンボールでの蘇生は一度のみ、しかも戦闘力に対する救済はないので死亡時期によっては完全に戦力外に。 ---但しその蘇生イベントでは、原作と違ってクリリンと餃子も復活できる。 --とはいえ、それ故に緊張感をもってボス戦に臨むことができる。 -お助けカードについて --本作では神経衰弱ゲームでお助けカードを入手できる施設があるが、カードの並びにはパターンがあるため配置を覚えてしまえばカード総取りも可能(総取りすると好きなカードを+1枚もらえる)。~ 現在は更に研究が進み、施設に入った際にどのパターンの配置になるのかも把握できるようになった(詳しくは攻略サイト参照)ため、ある程度自由にお助けカードのデッキを構成することができる。 ---お助けカードをフル活用すれば極低レベルでのボス撃破や復活した悟空をサイバイマン戦に到着させることも容易。 --ただしお助けカードは持てる数が少ない上、捨てる事もできず使わないと消費できない。故にボスを倒して貴重なカードを複数入手できるはずが、諦めねばならない事がザラ。 ---雑魚敵がそれなりの確率でカードを落とすため、強力なものを揃えるためにもドンドン使った方が効率がいい。終盤は戦闘力差の関係で殆どの雑魚からダメージを受ける事がなくなるため、ブルマや亀仙人等のHP回復カードが消化しにくくなるのもネック。 -キャラバランスについて --界王様のところで修業した悟空や原作同様に技が豊富で高威力の技を持っているピッコロ、天津飯が強キャラのはこのゲームを少し触っただけで実感できるだろうが以下の2キャラは初期BPも低く知識がなければ使いこなすのが困難だが、使いこなすとキャラの平均レベルを著しく下げられる特殊な仕様をもっている。上記お助けカードの仕様も相まって低レベル攻略のようなやりこみプレイも可能になる。 //悟空は初期必殺技が貧弱、ピッコロはHPが低い、天津飯は防御力が低いという弱点がしっかりとある。 --餃子の技で、敵の動きを2ターン止める「超能力」が非常に強い。 ---原作ではナッパに全く通用しなかったが、''本作ではナッパどころかベジータを含む全ての敵を金縛りにできる''。しかも1ターンごとに使えばかわされない限り完封すら可能。 ---また、必殺技の威力は星の数に依存するが、超能力はダメージを与えられないためかどんなカスカードでも''必中''という鬼仕様。 ---悟空、天津飯の使える「太陽拳」も同じであるが、超能力はこれに加えて''「敵の基礎防御力を2段階下げる(重ね掛け可)」''という仕様がある。この効果は重ね掛けするほど強力。 ---そのため本作はZ戦士最弱と名高い餃子が非常に役に立ってくれるゲームであり、チャオズが常時参戦可能になってからはお助けカードをある程度揃えてあれば単体ボスはほぼ無力化できることになる。 ---あえて欠点を上げると本作では行動順がランダムのため初ターンで後攻を引いてしまった場合は餃子自身のBPの低さから「超能力」をかける前に落とされる可能性もある。また相手が複数の場合も1体の動きを止めても他の敵に殴り倒されてしまうこともある。また「超能力」を「連発」するには「チチ」カードやBE回復カードによるサポートも必要になる。当然だが「超能力」には攻撃力がないため悟空、ピッコロ、天津飯等の技で畳みかけて倒してしまったほうが早い場合もあるだろう。 //''終盤の方が難易度が低い''。 //↑チャオズ常時参戦後はガーリック三人衆戦やサイバイマン6体戦があり、複数の相手を超能力で止めることはできない(むしろ超能力に頼り切ってきたプレイヤーほどきつい戦闘)。そのため一概に終盤で一括りにして難易度が低いとは言えない。 ---一応、最弱雑魚のカイワレマンの必殺技「シビレ液」も同等の防御力低下能力があるが、こちらは重複しない上カイワレマン自体が弱い事もあって序盤以外はさして脅威にならない。 --悟飯は初期BPは最も少ないがお助けカードの「つき」「シッポ」を使用することで大猿化することができる。 ---原作では大猿化すると戦闘力が10倍になるという設定だったが本作ではなぜか''BPが10000プラスされる''。 ---このBP10000を突破できるボスは本作ではラスボスのみ。ガーリックやナッパの倍以上の戦闘力である。このため大猿化できれば序盤~中盤戦のボス相手にはほぼ無双可能。 ---欠点はお助けカードを揃えるのが知識なしでは困難であることや、ラスボスのベジータが大猿解除効果を持つ「きえんざん」を持っていること。そして基礎攻撃力と防御力が通常時より著しく低下すること。 ---なおBP+10000の効果は固定のため、極限までレベル上げを行うと通常時より弱くなってしまうこともある。 ---ちなみに余談だが悟飯のレベルを最大まで上げたときの最大HPとBPは悟空よりも上になるという設定がある。 --対してクリリン、ヤムチャは取り立てて強力な技や特殊能力がないため不憫。もちろんBPを上げればその分強くなるため全く使えないというわけではないが…。 ---一応クリリンの「気円斬」には大猿解除効果、ヤムチャの「繰気弾」は必中効果があるが有効に働く場面は少なく威力も平凡。次回作以降で猛威を振るうクリリンの「拡散エネルギー波」も本作では単体攻撃。 //↑2人共かめはめ波はコスパ良いし、ヤムチャはレベルアップが早いという立派な取り柄がある //「弱キャラでも取り柄があるから、または強キャラでも弱点があるから"格差はない"」とはならないので記述を復元。ついでに突っ込んでおくとかめはめ波がコスパが良い言っておきながら初期悟空の必殺が貧弱とかピッコロのHPが低いとかの記述も意味不明。 -前述でもお察しの通り、今作は全体攻撃が誰一人不可能。 --そのため敵が6体出てくるパターンは最低でも2ターンは必要となっている。 --ただ、ナッパやベジータの爆発波やガーリックのブラックホール波も全体攻撃ではないため、一丸に問題点とは言えない。 ---- **問題点 ''戦闘面'' -後続のカードRPGのDBゲーほとんどにも言える事だが、博打性の高い戦闘システムが厄介。 --ボス敵がザコに比べて非常に強く、初期レベルのままでは二人がかりでも全く歯が立たない。必殺技など撃たれようものなら大ダメージ必至。死んでしまうとお助けカードでも復活できない。 --補充されるバトルカードの強弱は基本的に運次第。しかもこちらが引けるカードの種類は限られている((流派毎に数枚ずつしか設定されていないうえ、星も漢数字もZの組み合わせは絶対にプレーヤーには回ってこない。))。 --そのため修行や雑魚戦を重ねて地道にBPを上げ&お助けカードを補充し、ボス戦ではお助けカードに頼って短期決戦を狙うというプレイが効率的。 //-悟空だけ何故か袋叩きにされてしまう。 //--序盤にて起こる現象だが、ピッコロと共闘している際何故か敵は悟空&bold(){だけ}を集中攻撃する。そのためラディッツ戦以外でピッコロを回復する必要がほぼなく、悟空ばかりが回復アイテムや休憩所を使用する羽目となる。 //--もっとも、終盤では戦闘力による差でダメージをほぼ受けることは無くなるのが救いだが…。 //↑ラディッツはHPの低い方を狙ってくる仕様。終盤は影響ない。 -手持ちのカード分(5枚=5人)までは強制出撃となり、一切待機できない。 --同じ敵を攻撃する際に、先の攻撃で倒してしまうと後に攻撃するキャラは残った他の敵に攻撃せず、「○○のあいてはもういない」と表示され1ターン無駄に過ごすことに。中盤以降は5人で2人の敵を攻撃する戦闘が多々あるので少し面倒。 ---こういった仕様は当時のFCのRPGではよくあることであったが、本作では1戦にかかる時間の長さやバトルカードのランダム性等も相まって、より一層不便さに拍車がかかった。次作では自動で次の相手と戦ってくれるようになった。 --たとえ瀕死であろうとも、戦闘力が低く敵にダメージを与えられなくても、他にキャラがいなければ戦闘に参加しなければならない((例:死亡して戦線を離れていたためBP900しかないヤムチャであっても、他に代役がいなければBP18000のベジータとの戦いに参加しなければならない。))。 -当たり前だが、たとえ圧倒的な戦闘力差があったとしても前述の戦闘描写が行われるため、まったく旨味の無い終盤の最弱ザコ相手に、いちいち間合いを測ったり乱打戦に持ち込んだりする様にはややイラつく。 --上記の演出面についての点に加え、複数を攻撃する手段がないため、戦闘はザコであってもそれなりに長引く。原作で栽培マン数体を一挙に倒したクリリンの拡散エネルギー波も、本作では単体攻撃(次作で改善)。 -登場する雑魚の種類が少なすぎるため、すぐにレベルが上がらなくなる。修行でBPを稼ごうにも、運要素が絡むのでどのみち退屈な作業ゲーとなる。 --しかもザコはこちらが強くなると''出会った瞬間にトンズラしやすくなる''。序盤のオニオン、中盤のシナモン、終盤の栽培マンなどBPがオイシイ敵はこちらが強くなると出会い頭にほぼトンズラしてしまう((一応、こちらのHPで判別しているので、HPを瀕死近くにキープしておけばトンズラを避けられる。))。 --逆に逃げないのがBP最低のカイワレマンだったりするため、余計レベル上げに時間がかかる。 --全体的に経験値となる獲得BPが少ない。序盤では敵一体につき3~10ぽっちしかもらえず、100ほど上げるのにもかなり時間がかかってしまい、上述の戦闘アニメーションの長さと相まってテンポはかなり悪い。 -こっちは最大5人しか出せないのに敵が6体出てくることもザラにある。 --次回作でも同じだが、次回作では全体攻撃が導入されたためそこまで問題にはならない。 ---次々回作や超サイヤ伝説ではようやく最大戦闘可能人数より多い敵は現れなくなるよう改善される。 -各キャラにはBPは設定されているが、他のRPGでいうところの攻撃力・防御力など細かい数値が表示されるわけではない。 --しかもどのキャラにも能力補正値が存在するため、実はBPはあまり参考にはならない((例:原作通りにBP8000の悟空でナッパ(BP表示は4000)相手にタイマンすると、ナッパには強力な裏補正があるため純粋な殴り合いでは負ける。ちなみに悟空の攻撃力補正は16でナッパの攻撃力補正は65。余談だがこの65という数値は全キャラクター中ぶっちぎりの1位である(次点はベジータの25)。また、ナッパのBP4000は公式の数値ではあるが原作で言及された事はなく、原作ではBP3500のピッコロを圧倒し、BP8000の悟空と勝負らしい勝負を繰り広げたため、公式のナッパのBP4000は低すぎるとの指摘も多く、そのための処置とも考えられる。))。 //--一方でダメージ計算式も不安定であり、よほどのBP差がないと格下相手からのダメージを0に抑えられない。 //↑BP差が大差ないのに0にされるほうが問題だと思うが。 -初期レベルのZ戦士はかなり弱いため、まめな回復や強そうな敵からは逃げるように気をつけないとすぐ戦闘不能になってしまう。 --必要BEの問題から悟飯の魔閃光はともかく、ピッコロの魔貫光殺砲や天津飯の四身の拳・気功砲も初期レベルでは撃てない。 //四身の拳・気功砲はゲームオリじゃなくアニオリな。半人前サイヤ人の回なんかで使ってる --弱いうちは実戦ではなく修業でBPを上げるという方法もある。普通にやるとただの運ゲーなので失敗しやすいが、強めのカードを揃えてから修業すると大抵は成功するようになっている。 ---二人一緒に修業するのは効率が悪い。弱めのキャラ一人を修業させ、強めのキャラはいらないカードの消費でサポートするとよい。 -ガーリックJr一味と戦う前に悟空以外のメンバーを2人ずつ、3組に分割しどの方角に行かせるか選択するが、途中変更はできないので選択に失敗すると苦労する。 --初期BPが低い悟飯と餃子を組ませたりすると、最初の雑魚敵に勝てずレベルアップもままならないという、まるで前作の最序盤のような事態に陥る。 -お助けカードのウーロンが非常に使えない --ウーロンの効果はバトルカードを5枚差し替えるというものだが、前述の通り5人以上いる場合はどうあがいてもバトルカードが強制的に5枚差し替えられるため存在意義が薄い。 ---「どうしても「必」が欲しいがチチがない」といった時には役立つ事もあるが、やはり運頼みなため安定しない。 --また、マップ面でも使用可能だがこちらもセーブしてリセットするとウーロンと同等の効果を強制的に得られてしまうため使う意味が薄い。 -章ごとによる体力の全回復はラディッツ編終了後の1つしかない。 --つまり全回復はピッコロと悟空しかない。 --悟空に関しても死んだら全回復されていたのに生き返って合流しても''界王との修行で受けたダメージは全くそのまま''。死んだら全回復するのに生き返ってもダメージがそのままなのはどういうことなのか? ''移動画面関係'' -移動画面ではバトルカードの「星の数」だけマスを移動できるのだが、丁度の歩数しか移動できない。 --迂回や戻りで小さい数(奇数なら星が7でも1、3、5歩、同様に偶数はZ=8でも0、2、4、6歩)に調節は可能。 -ガーリックJr城以前の章では、2人1組で行動するのだが、2人を別々に移動させなければならない。 --周囲のマスにいない味方は戦闘に一緒に加わってはくれず、かつBPも上昇しないので、''1人で行動するメリットが皆無''。そのため、基本1歩か2歩ずつしか移動できない。 ---そのため最初のラディッツエリアで迂闊に1人だけで突出すると、悟空やピッコロでもザコサイヤ人にあっさりやられてゲームオーバーという事態も珍しくない。 --一人でザコ戦をこなせるほど強くなっているなら敢えて別行動させてステージの探索をスムーズに行う、といったことも可能だが、大抵はそこまでレベルが上がっているならステージの探索もとっくに終わっている頃だろう。 ---人数が増えて移動が大変すぎると判断したのか、ガーリックJr城以降では全員が1組で行動できるようになるが、それ以前はただ不便なだけである。 ''シナリオ面の問題点'' -孫親子とピッコロ以外の仲間達は、セリフが一切無い。 --実はこれは後の作品にも引き継がれるのだが、そちらではヤムチャ・天津飯・餃子は本来死んでいる原作を捻じ曲げての登場のため仕方ないかもしれないが本作の原作では普通に生存していたので本当に扱いが悪いだけ。 //((但し悟飯もガーリックJr編でピッコロと組まなかった場合、他の仲間と同じく一切喋らない。)) //↑冒頭で亀仙人と喋ってるだろ。ほかの4人はそれすら無い。 -ラディッツを倒した時、悟空が死んでいると原作通りの展開になるのだが、''ピッコロが死んでいると神様の手によって悟空は勝手に身代わりにされてしまう。'' --「なんとやられたはずのピッコロが生き返り、かわりに悟空が死んでいた!これはいったい…」といった驚愕のナレーションが流れ、''唐突に死んでいる悟空が表示される''という超展開が繰り広げられる。 ---神様曰く、ピッコロでは界王様の下へ行く事は許されず、かといって神様の力ではたどり着けないため、''悟空を身代わりにした''という事が語られる。 --ドラゴンボールを集めて死人を生き返らせる数々の原作要素にも影響を与えるレベルの話になるし、次回作にあたる話でナメック星に行く必要が一切なくなってしまう。((端的に言えば、ナメック星に向かった理由はナメック星のドラゴンボールでピッコロ(神)を蘇らせるため。)) --また、ガーリックJr.戦終了までにピッコロが死んでいるとドラゴンボールが使えなくなるために即ゲームオーバーになるのだが、他の誰かを身代わりにすればこの問題も解決してしまう。 ---そもそも原作どおりの設定であればピッコロが死んだ時点で神様も死んでしまうため、このような行為は本来不可能である。 ---ピッコロを残して悟空を修行へ向かわせる展開にする必要があるとはいえ、もう少しどうにかならなかったのか…。 --なお両方生存していた場合は神様が現れ、サイヤ人との対決に備えて悟空を界王様の下で修行させようとするのだが、「死ななければ界王様のところに行けない」と言われ、''悟空が自殺する''。 //((ちなみに、あとあと悟空の瞬間移動などにより、死ななくても生けることが判明する。)) //飛行機で行ったりする描写があるわけでないし、この時点じゃ他に方法なくないか? ---しかもこの時のイベントは別に画面上に死亡シーンが表示されるわけでもなく、”「しなねばならんのじゃ! しんだものしか カイオウさまのもとへ いけぬのだ!!」 そして ゴクウはみずからの いのちをたち かみさまとともに あのよへむかった・・・・” とたった数行のテキストのみであっさり済まされる。 ---流石に無理があると思ったのか、後の『[[ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説]]』ではラディッツ戦をイベントバトルにした上で悟空死亡ルート固定となっている。 ''バグ・誤字'' -レベルをMAXにした上で戦闘に勝利すると、BPがバグって''13万アップする''。 --更になぜか天下一武道会用のパスワードが無効になり、入力してもそのキャラを登場させられなくなる。 --弱キャラに愛を注いでレベルをあげても、このバグのせいで天下一に出場させることが出来ずに泣きを見る羽目になる。 -ピッコロ死亡時の神の台詞に「ゆるされ''なっかた''のだ」という誤字がある。 -界王拳などの特定の必殺技が発動すると戦闘BGMのフレーズの一部が抜け落ちてターンが終了するまで治ることがない。 //''その他の問題点'' //-戦闘BGMはサイヤ人系ザコ・ガーリックJr一味・界王・ラディッツとナッパ・ベジータの5種類があるのだが、ガーリックJr一味はザコでもボスでも同じ曲。 //--しかも戦闘BGMっぽくない、なんだか陽気な曲調。曲のクオリティ自体は高いのだが…。 //---原作映画自体がコメディ色の強い内容だったのでイメージ的には合っていると思われる。 ---- **総評 「ドラゴンボールのカードゲーム化」という意味では3作目となる本作だが、まだまだ荒削りである。~ しかし演出面の出来は確かであり、細部にまで原作愛も感じられ雰囲気は抜群。~ 少々難はあれど今なおファンは多い。~ 本作の問題点自体は、次作『[[激神フリーザ!!>ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!]]』でほぼ改善され、1つの完成を見せるものの、その次の『[[超サイヤ伝説>ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説]]』はバグだらけ、更に『[[烈戦人造人間>ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間]]』はゲームシステムこそ洗練されているものの、また別の大きな問題が…。~ そして、ドラゴンボールは「カードRPG」ではなく「格闘ゲーム」の時代へと移っていくのである。 ---- **移植 -''3DS『[[バンダイナムコゲームス PRESENTS Jレジェンド列伝]]』''(2013年) --収録ソフトの1本として移植。ヒント機能や中断セーブが追加されている。 -''3DS『ドラゴンボールフュージョンズ』''(2016年) --本体同梱版の特典として収録。上記『Jレジェンド列伝』から切り出したものであり、ほぼ同じ内容である。 **余談 -データ上では、「神」流派の悟空と、「界」流派の悟空は完全に別キャラとして扱われている。必殺技の違いが顕著だが、ステータスも「神」悟空は低ステータスになっているため、実は「神」悟空を必要以上にレベル上げするのはあまり意味のない行為だったりする。 -アイテムカードを奇数個所有している場合、アイテム欄の右下の空欄に実は中回復の「亀仙人カード」が配置されており、無限に回復を行える(%%通称無限老師%%)。 -エンディングでアイテムカードのキャラクター達がキャストとしてクレジットされているのだが、人物ではない「舞空術」や「尻尾」までクレジットされている。更に''スカウターは「SUKAUTA」となっている。英語で書け''。 -週刊少年ジャンプから出ていた本作の攻略本には、悟空がプレイヤーの質問に答えるという形式のQ&Aコーナーがあるのだが、なぜか悟空の口調が「○○するだよ!」となっている。''それは奥さんの喋り方じゃ…''((一応ブロリー映画『燃えつきろ!熱戦・烈戦・超激戦』で「仙豆食わなかったらオラおっちんでただぁ」と言うシーンはある。)) --更にオカマ口調のはずのニッキーに「俺様は人間に負けはせぬ!」というキャプションが付いているなど、執筆者は原作やアニメをあまりよく知らない模様。 -本ソフトに登場する「栽培マンの色違いザコ」は、『ファミコンジャンプII((キュウコンマン(とサイバイマン)が登場。こちらではキュウコンマンの方が強くなっている。))』とSFCの『超サイヤ伝説((カイワレマンとキュウコンマンに(もちろんサイバイマンも)加え、コピーマン、テンネンマン、ジンコウマンも登場))』を経て、『[[ドラゴンボール改 サイヤ人来襲]]』『ドラゴンボール ゼノバース』に出演した。 -本作には%%妙に細かい%%原作愛に溢れた仕様がいくつかある。 --栽培マンはHPが少なくなると原作同様自爆((本作では「すてみのこうげき」という名前))をやってくるが、''実はこの自爆はヤムチャにしかやらない。''原作準拠とはいえ、ヤムチャ哀れ…。 --天下一武道会でピッコロ対ピッコロの組み合わせにすると''ナレーションがナメック語になる''というマニアックな裏技がある。 --ラディッツの必殺技「強力エネルギー波」をピッコロが喰らうと''ピッコロの内部補正値が大幅に下がる''という仕様がある。恐らく原作でラディッツに片腕を吹き飛ばされた事の再現と思われるが、こちらもマニアックな小ネタである。 ---なお、この現象はピッコロでのみ発生する。悟空では補正値は下がらない。 --ガーリック変身後の必殺技「ブラックホール波」は''悟飯に対してのみ特殊なダメージ計算がされ、ダメージが大幅に少なくなる。''これも劇場版最後で悟飯にデッドゾーンの力を跳ね返された事の再現と思われる。 -次作とパスワードに互換があり、本作の全員分のパスワードを用意する事で、本作のZ戦士のレベルを引き継いでプレイする事が出来る。 --本作のパスワードから引き継ぐのはキャラとレベルのみなので、BPなどの細かいパラメーターは引き継がれない。また、次作のキャラの最低レベル(11)を下回っていた場合は補正されるため、次作で快適なプレイをするには本作でそれなりの稼ぎをする必要がある。 --天下一武道会も同様であり、今作では強い「そんごくうう うううううう」(LV2、''BP34493のヤムチャ'')も次作では''最低レベルのヤムチャ''に変換され、ただの雑魚パスワードになってしまう。 -実は本作はファミコンのドラゴンボール作品では初作品の『[[ドラゴンボール 神龍の謎]]』に次ぐ売上本数を記録している。 --しかもドラゴンボールゲーのスタイル「カードシミュレーションバトルRPG」は2作目『[[ドラゴンボール 大魔王復活]]』で築かれたもの((『神龍の謎』はゲーム性そのものが全然別物のアクションゲーム。))なので、ある意味本作がシリーズで最も売れたと言っても過言ではない。 --また、この当時スーパーファミコン発売が迫っておりファミコンも最後の追い込み状態のような形で、ファミコンにおける年間発売タイトルは過去最多の157本((ただしディスクカードソフトを含む(カセット既存作移植を除く)と163本。ディスクカードを含んで計算すると1988年(190本)、1987年(186本)に次ぐ3番目となる。))が発売され、年始早々から大作『[[ドラゴンクエストIV 導かれし者たち]]』や、ついにドラクエシリーズを肩を並べる作品となった『[[ファイナルファンタジーIII]]』をはじめ名作ぞろいで、そのまま後半期の勢いに繋がりそれに乗れたことも大きかっただろう。 ---ただ、それでも90万本とミリオンにはあと一歩届かなかった。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: