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*ニュージーランドストーリー 【にゅーじーらんどすとーりー】 |ジャンル|アクション|&image(https://encrypted-tbn2.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcS4KMtUeRzLTa_KvkUa1epVe9AoKWu0b98WrCPufpCaEDvM7twy)| |対応機種|アーケード|~| |発売・開発元|タイトー|~| |稼動開始日|1988年9月|~| |配信|アーケードアーカイブス&br;【Switch】2023年1月26日/838円(税10%込)&br;【PS4】2023年1月26日/837円(税10%込)|~| |プレイ人数|1~2人 (交互プレイ)|~| |判定|なし|~| |ポイント|飛べない鳥が陸空海に挑む&br()可愛らしさとは裏腹に難易度はヘビー気味|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 1988年にタイトーがリリースしたシューティング要素の強い横アクションゲーム。制作は[[奇々怪界]]の企画・制作・キャラクターデザインを担当した藪崎久也氏。~ ニュージーランドの国鳥でもあるキウイの「ティキ」を操作し、仲間達とさらわれた恋人(鳥)「ピューピュー」を助ける為、彼女達をさらったヒョウアザラシのアジトへ向かうというストーリー。~ 1~2人交互プレイ可能、全5ラウンドの1周エンドで、各ラウンドは4ステージに分かれ(全20ステージ)、各ラウンドの4ステージの最後(ラウンド4は除く)にはボスが待ち構えている。 キャッチコピーは「かわいいけどスッゴイメイズ!」。 &br ***ルール -各ステージは4×4の画面の大きさを持ち(一部例外あり)、画面左下のミニマップ上にEXITで示されているところに囚われている仲間に触れればステージクリア。ボス戦のあるステージはボスを倒せばステージクリアとなる。 --ステージの特定場所を攻撃すると扉が現れ、それに入ると別ステージやそれらを経由して通常ルートでは行けない場所へ行けるといういわゆる「隠しルート」を通る事ができる。 -その場復活(5-3と5-4は戻り復活)の残機制で、残機0の状態でミスするとゲームオーバー。但し、下記の天国ステージの例外もある。ミス条件は以下の通り。 --敵や設置物の攻撃を受けたとき。 --トゲのある敵に触れたとき。((トゲのついていない敵は触れてもミスにならない。)) --床や壁などのトゲや溶岩に触れたとき。 --永久パターン防止キャラに触れたとき。 --水中で左下に表示される酸素ゲージが無くなったとき(無敵状態でもミスとなる)。 --イソギンチャクに捕まったとき。 -ラウンド3以降、1プレイにつき1回のみティキの残機が0の状態で敵の投擲物を受けてミスになると、三種類ある天国ステージのどれかにワープする。 --天国ステージではどこかに隠されている下界の脱出口を目指す事になる。見事脱出に成功するとミスした次のステージに行くことができる。((最終ステージの5-4の場合だけは5-4の最初に戻る。))しかし、出口ではなく女神がいる場所に触れると、正規と異なるバッドエンディングが始まりゲームオーバーになってしまう。((ただし通常のゲームオーバーと同じくコンティニューは可能。また、バッドエンディング中に英文ではあるが下界の脱出口の存在が明かされる。)) -敵を倒すとアイテムを落とす。一部のアイテムは画面内に置いてある。アイテムの効果は以下の通り。 --弓矢…初期装備。横方向に攻撃をすることができる。 --爆弾…ナナメ下に攻撃する。敵や壁、床に当たると大きな当たり判定を持つ爆風が発生する。 --レーザー…敵や壁を貫通するレーザーを横方向に発射する。 --杖…壁に当たると反射する炎を画面内に2発まで出すことができる。 ---爆弾、レーザー、杖はステージをクリアする、もしくはミスすると効果が無くなる。 --時計…しばらくの間、敵の動きを止める。 --ターボ…ティキの移動スピードを上げる。但し、極端に速くなるのでその分ミスのリスクも高い。マイナスアイテムと言ってもよい。 --ジョイスティック…下記の空中モードの項参照。 --フルーツ各種…得点アイテム。何種類かある。 --本…地震を起こして画面内の敵を全滅させる。 --鏡…そのステージのゴールまで一気にワープする。滅多に出ない。 --薬…一定時間無敵になる。滅多に出ない。 --「E/X/T/E/N/D」…ステージ内のあちこちに置かれている他、敵を倒すとごく稀に出現することもある。6種類全部集めるか、同じ文字のアイテムを10個取得すると1UPする。 &br ***操作形態 :通常モード(陸を歩いている状態)| -レバーの左右で移動、ジャンプボタンでジャンプ、ショットボタンで攻撃。 --ジャンプはボタンの押す長さによって飛ぶ距離が変わり、レバーにて若干の方向調整が可能。 ---自分の元の位置よりも下に落ちた状態でジャンプボタンを連打すると自力で飛ぶことができる。ただし連射装置がないと維持するのはほぼ不可能。 -全ての床はジャンプすることで下から上にすり抜けることができる。 -風船に乗っている敵を倒して風船に乗るか、風船を敵から奪い取れば空中モードに移行する。 :空中モード(風船に乗っている状態)| -レバーの左右で移動、ジャンプボタンを押しっぱなしにすると風船が上昇し、離すと下降する。攻撃は通常モードとほぼ同じようにできる。地上や水面に接している状態でレバーを下に入れると風船から下りる。 --アイテムの「ジョイスティック」を取った状態で空中モードになると、レバーの上下左右だけで風船を操作できるようになる。ただし、一度風船から降りるとジョイスティックの効果は消滅してしまう。 -風船には直接乗り込むもの、上に乗るもの、下からぶら下がるものなど種類は様々。中にはトゲに触れても割れないものや強力なレーザー攻撃を浴びせられるものもある。風船が床をすり抜けたりすることはできないので、下から上へ床をすり抜けようと思ったら一度風船から下りなければならない。 -ティキがダメージを受けるとミスだが、風船がダメージを受けても風船が割れるだけで直ちにミスにはならない。 :水中モード(水中に潜っている状態)| -レバーにてティキを8方向に移動出来る。その代わりジャンプと攻撃は一切できない。 -水中にいる間は酸素ゲージが表示され、これがなくなるとミスとなってしまう。酸素を補給するには水のない場所に触れなければならない。 --水面でショットボタンを押す事により、ティキが口から水を出す。この水で敵を倒すこともできる。尚、酸素ゲージの回復量も通常より多くなるので有効活用するのも手である。 ---- **評価点 -タイトルが示す通り、ニュージーランドが舞台であり、同国のシンボル鳥であるキウイが主役という、何ともいえない可愛らしさと独特さを兼ね備えた設定がなんか微笑ましい。 --キウイであるティキはれっきとした鳥だが、羽根が退化して自力で飛ぶことができず、乗り物に頼って行動している様が何ともシュールである。 --ステージ名もオークランドやロトルアなどニュージーランドの地名にちなんでおり、背景や敵キャラもニュージーランドの雰囲気によく合っている。 **問題点 -その可愛らしい外観とは裏腹に難易度は結構高い。その理由はいくつか考えられる。 --3つの移動モードの操作がやや特殊で、特に飛行モードの操作にはある程度の慣れが必要になる。 --トラップのトゲが通常の壁と同化して区別がつきにくいことがある。 --敵の多くは特定の地点を通過したときに現れるが、目の前にトゲのついた敵が出ると対処できないままやられてしまうことがあり、ある意味初見殺しの要素を持っている。 --後半は1ステージが長めで、入り組んだ迷路のような構造になっているステージもある。不用意にジャンプすると床をすり抜けてしまい、かなりの後戻りになってしまうこともある。 ---中にはゴール下の箇所でわざとミスして、その際の飛び上がりでゴールに触れる事によってショートカットできるステージも((ショートカットによるクリアに成功した場合、残機が減ることなく次のステージへ進む。))。 ---最後のステージ、5-4では下にトゲがびっしり敷き詰められている地帯を、非常に小さくて滑りやすい足場を頼りに進んでいくことになる。 --難易度は高いものの、決してクリア困難なバランスではないので、練習を積めば1クレジットでのクリアも可能。 -ラウンド2ステージ1の隠し扉から、ラウンド1ステージ4に戻り再び先に進む事を繰り返すと永久パターンになる不具合がある。 --またその合間にT以外の「EXTEND」も拾える事から、残機の無限増殖も可能となってしまう。 --この永久パターンができないように対策されたバージョンも存在する。 ---- **総評 当時のタイトーの十八番であるファンシー系アクションの一種としてそこそこ人気を得るも、やはり『[[バブルボブル]]』などの人気作の影に埋もれて、ややマイナー寄りの存在となっている感は否めない。&br() とはいえ、「かわいいけどスッゴイメイズ」というキャッチコピーの通り、かわいさの中に歯ごたえのあるアクションが詰まっているので、アクションに自信のある人は是非とも挑戦してみてほしい。 &br **家庭用移植 家庭用移植には実は結構恵まれている。しかしやはりというか、あまり万人向けのハードでのリリースではないので、この辺もマイナーさに拍車をかけているかもしれない。 -X68000版(1989年発売、シャープ、開発:SPS) --移植度自体はそこそこの良さだが、フロッピー読み出し中に謎のセーラー服少女(ゲーム内はおろか、タイトーのゲーム全般でもこんなキャラはいない)の絵が表示される演出がある。しかも作画的にアレで、X68000ファンからはよくネタにされている。見た目やサウンド面の移植は完璧だが、敵のアルゴリズムに異なる箇所が多々あり、ゲームバランスはかなり異なるという、開発メーカーSPSの典型的なパターンのひとつとなっている。 -FM TOWNS版(1989年発売、ビング) --移植度はかなり高く、2005年のタイトーメモリーズ以前では唯一無二の出来。サウンドの再現度が少し甘いのが惜しいところ。また、高価なパソコン用であったが故に影が薄いのが実情とされる。 -PCエンジン Huカード版(1990年2月23日発売、タイトー) --「EXTEND」アイテム・天国ステージ・一部敵やステージが削除されるなどやや劣化色があるものの、ゲーム自体は良好な移植。PCE版が2008年10月14日からWiiの[[バーチャルコンソール>http://vc-pce.com/jpn/j/title/newzealandstory.html]]にて配信されている、要600Wiiポイント。現在は配信終了。 -メガドライブ版(1990年3月3日発売、タイトー) --すべてのステージがオリジナル(アーケードのロケテスト版)に差し替えられ、移植というよりはリメイクの趣旨が強い。 -『タイトーメモリーズ下巻』(2005年8月25日発売、プレイステーション2) -『タイトーメモリーズポケット』(2007年5月31日発売、プレイステーション・ポータブル) --共にアーケード版のほぼ完全移植となっている。 -[[ニンテンドーDS版>ニュージーランドストーリーDS]](2007年5月31日発売、サイバーフロント) --詳細については当該記事参照。 --『ニュージーランドストーリーDS』としてリリースされたリメイク移植。残機+ライフ制になり、ティキが遂に二段ジャンプやボタン連打にて自力で空を飛べるようになった(でもすぐに疲れて落ちる)。外観が今風にアレンジされ、難易度の高い裏ステージや、タッチペンを使用したミニゲーム集、原作にはなかった新アイテムなどが追加され、かなり今風のゲームとしての一面を見せている。~ ただ、基本的に原作に忠実であるため、「このご時世にしては古臭い内容」「値段の割にボリューム不足」といった批判もある他、追加要素であるミニゲーム集やVSモードに関しても「誰得」「蛇足以外の何者でもない」等という批判がある。 -イーグレットツー ミニ版(2022年3月2日発売、タイトー、開発:瑞起) --タイトーのアーケードゲームを多数収録したミニハード。アーケード版の完全移植。 -アーケードアーカイブス版(2023年1月26日配信、ハムスター) --アーケードアーカイブスの1作品としてプレイステーション4とNintendo Switchにて配信。アーケード版の完全移植。 -『タイトーマイルストーン2』(2023年8月31日発売、Nintendo Switch) --上記アーケードアーカイブス版を収録。 &br **余談 -本作のキウイはどれも黄色いヒヨコのような可愛らしい外見になっているが、実在する鳥のキウイは本作のものとはとても似つかない灰色っぽい鳥である(キウイフルーツのような色)。 --もっとも、「ゲームであるから全く別のものにデフォルメされている」といってしまえばそれまでだが。 -元々は1980年に同社が発売した『[[クレイジーバルーン]]』のリメイクとして開発していたが、開発が頓挫し、お蔵入りになった。ただ、プログラム的にはよくできていたので、それを勝手に改造したものが本作の素案となった。((PSP『タイトーメモリーズポケット』付属の小冊子より。)) --飛べない鳥という設定ありきで、鳥の種類はキウイに決まった。 --ゲームタイトルは1985年に同社がリリースした『フェアリーランドストーリー』をもじったものだが、直接的な関係はない。 -タイトーオールスターのパズルゲーム『[[ぽっぷんぽっぷ]]』にも本作の主人公のティキと恋人のピューピューがプレイアブルで登場している。 -タイトル画面でショットボタンを3回押すと「デフォルメされた熊と谷の小さい絵」が出てくる。これは本作の開発を手掛けたタイトーの開発拠点の1つであるタイトー熊谷研究所を示すという一発ネタ。 -本作では、何故かストーリーがエンディングで流れる。 -海外版は国内版よりも難易度が高く調整されているほか、同じく海外向けに『[[歌舞伎Z]]』で使われた基板に移植したバージョンも存在し、そちらは更に高難易度となっている。 ----
*ニュージーランドストーリー 【にゅーじーらんどすとーりー】 |ジャンル|アクション|&image(https://encrypted-tbn2.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcS4KMtUeRzLTa_KvkUa1epVe9AoKWu0b98WrCPufpCaEDvM7twy)| |対応機種|アーケード|~| |発売・開発元|タイトー|~| |稼動開始日|1988年9月|~| |配信|アーケードアーカイブス&br;【Switch】2023年1月26日/838円(税10%込)&br;【PS4】2023年1月26日/837円(税10%込)|~| |プレイ人数|1~2人 (交互プレイ)|~| |判定|なし|~| |ポイント|飛べない鳥が陸空海に挑む&br()可愛らしさとは裏腹に難易度はヘビー気味|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 1988年にタイトーがリリースしたシューティング要素の強い横アクションゲーム。制作は[[奇々怪界]]の企画・制作・キャラクターデザインを担当した藪崎久也氏。~ ニュージーランドの国鳥でもあるキウイの「ティキ」を操作し、仲間達とさらわれた恋人(鳥)「ピューピュー」を助ける為、彼女達をさらったヒョウアザラシのアジトへ向かうというストーリー。~ 1~2人交互プレイ可能、全5ラウンドの1周エンドで、各ラウンドは4ステージに分かれ(全20ステージ)、各ラウンドの4ステージの最後(ラウンド4は除く)にはボスが待ち構えている。 キャッチコピーは「かわいいけどスッゴイメイズ!」。 &br ***ルール -各ステージは4×4の画面の大きさを持ち(一部例外あり)、画面左下のミニマップ上にEXITで示されているところに囚われている仲間に触れればステージクリア。ボス戦のあるステージはボスを倒せばステージクリアとなる。 --ステージの特定場所を攻撃すると扉が現れ、それに入ると別ステージやそれらを経由して通常ルートでは行けない場所へ行けるといういわゆる「隠しルート」を通る事ができる。 -その場復活(5-3と5-4は戻り復活)の残機制で、残機0の状態でミスするとゲームオーバー。但し、下記の天国ステージの例外もある。ミス条件は以下の通り。 --敵や設置物の攻撃を受けたとき。 --トゲのある敵に触れたとき。((トゲのついていない敵は触れてもミスにならない。)) --床や壁などのトゲや溶岩に触れたとき。 --永久パターン防止キャラに触れたとき。 --水中で左下に表示される酸素ゲージが無くなったとき(無敵状態でもミスとなる)。 --イソギンチャクに捕まったとき。 -ラウンド3以降、1プレイにつき1回のみティキの残機が0の状態で敵の投擲物を受けてミスになると、三種類ある天国ステージのどれかにワープする。 --天国ステージではどこかに隠されている下界の脱出口を目指す事になる。見事脱出に成功するとミスした次のステージに行くことができる。((最終ステージの5-4の場合だけは5-4の最初に戻る。))しかし、出口ではなく女神がいる場所に触れると、正規と異なるバッドエンディングが始まりゲームオーバーになってしまう。((ただし通常のゲームオーバーと同じくコンティニューは可能。また、バッドエンディング中に英文ではあるが下界の脱出口の存在が明かされる。)) -敵を倒すとアイテムを落とす。一部のアイテムは画面内に置いてある。アイテムの効果は以下の通り。 --弓矢…初期装備。横方向に攻撃をすることができる。 --爆弾…ナナメ下に攻撃する。敵や壁、床に当たると大きな当たり判定を持つ爆風が発生する。 --レーザー…敵や壁を貫通するレーザーを横方向に発射する。 --杖…壁に当たると反射する炎を画面内に2発まで出すことができる。 ---爆弾、レーザー、杖はステージをクリアする、もしくはミスすると効果が無くなる。 --時計…しばらくの間、敵の動きを止める。 --ターボ…ティキの移動スピードを上げる。但し、極端に速くなるのでその分ミスのリスクも高い。マイナスアイテムと言ってもよい。 --ジョイスティック…下記の空中モードの項参照。 --フルーツ各種…得点アイテム。何種類かある。 --本…地震を起こして画面内の敵を全滅させる。 --鏡…そのステージのゴールまで一気にワープする。滅多に出ない。 --薬…一定時間無敵になる。滅多に出ない。 --「E/X/T/E/N/D」…ステージ内のあちこちに置かれている他、敵を倒すとごく稀に出現することもある。6種類全部集めるか、同じ文字のアイテムを10個取得すると1UPする。 &br ***操作形態 :通常モード(陸を歩いている状態)| -レバーの左右で移動、ジャンプボタンでジャンプ、ショットボタンで攻撃。 --ジャンプはボタンの押す長さによって飛ぶ距離が変わり、レバーにて若干の方向調整が可能。 ---自分の元の位置よりも下に落ちた状態でジャンプボタンを連打すると自力で飛ぶことができる。ただし連射装置がないと維持するのはほぼ不可能。 -全ての床はジャンプすることで下から上にすり抜けることができる。 -風船に乗っている敵を倒して風船に乗るか、風船を敵から奪い取れば空中モードに移行する。 :空中モード(風船に乗っている状態)| -レバーの左右で移動、ジャンプボタンを押しっぱなしにすると風船が上昇し、離すと下降する。攻撃は通常モードとほぼ同じようにできる。地上や水面に接している状態でレバーを下に入れると風船から下りる。 --アイテムの「ジョイスティック」を取った状態で空中モードになると、レバーの上下左右だけで風船を操作できるようになる。ただし、一度風船から降りるとジョイスティックの効果は消滅してしまう。 -風船には直接乗り込むもの、上に乗るもの、下からぶら下がるものなど種類は様々。中にはトゲに触れても割れないものや強力なレーザー攻撃を浴びせられるものもある。風船が床をすり抜けたりすることはできないので、下から上へ床をすり抜けようと思ったら一度風船から下りなければならない。 -ティキがダメージを受けるとミスだが、風船がダメージを受けても風船が割れるだけで直ちにミスにはならない。 :水中モード(水中に潜っている状態)| -レバーにてティキを8方向に移動出来る。その代わりジャンプと攻撃は一切できない。 -水中にいる間は酸素ゲージが表示され、これがなくなるとミスとなってしまう。酸素を補給するには水のない場所に触れなければならない。 --水面でショットボタンを押す事により、ティキが口から水を出す。この水で敵を倒すこともできる。尚、酸素ゲージの回復量も通常より多くなるので有効活用するのも手である。 ---- **評価点 -タイトルが示す通り、ニュージーランドが舞台であり、同国のシンボル鳥であるキウイが主役という、何ともいえない可愛らしさと独特さを兼ね備えた設定がなんか微笑ましい。 --キウイであるティキはれっきとした鳥だが、羽根が退化して自力で飛ぶことができず、乗り物に頼って行動している様が何ともシュールである。 --ステージ名もオークランドやロトルアなどニュージーランドの地名にちなんでおり、背景や敵キャラもニュージーランドの雰囲気によく合っている。 **問題点 -その可愛らしい外観とは裏腹に難易度は結構高い。その理由はいくつか考えられる。 --3つの移動モードの操作がやや特殊で、特に飛行モードの操作にはある程度の慣れが必要になる。 --トラップのトゲが通常の壁と同化して区別がつきにくいことがある。 --敵の多くは特定の地点を通過したときに現れるが、目の前にトゲのついた敵が出ると対処できないままやられてしまうことがあり、ある意味初見殺しの要素を持っている。 --後半は1ステージが長めで、入り組んだ迷路のような構造になっているステージもある。不用意にジャンプすると床をすり抜けてしまい、かなりの後戻りになってしまうこともある。 ---中にはゴール下の箇所でわざとミスして、その際の飛び上がりでゴールに触れる事によってショートカットできるステージも((ショートカットによるクリアに成功した場合、残機が減ることなく次のステージへ進む。))。 ---最後のステージ、5-4では下にトゲがびっしり敷き詰められている地帯を、非常に小さくて滑りやすい足場を頼りに進んでいくことになる。 --難易度は高いものの、決してクリア困難なバランスではないので、練習を積めば1クレジットでのクリアも可能。 -ラウンド2ステージ1の隠し扉から、ラウンド1ステージ4に戻り再び先に進む事を繰り返すと永久パターンになる不具合がある。 --またその合間にT以外の「EXTEND」も拾える事から、残機の無限増殖も可能となってしまう。 --この永久パターンができないように対策されたバージョンも存在する。 ---- **総評 当時のタイトーの十八番であるファンシー系アクションの一種としてそこそこ人気を得るも、やはり『[[バブルボブル]]』などの人気作の影に埋もれて、ややマイナー寄りの存在となっている感は否めない。&br() とはいえ、「かわいいけどスッゴイメイズ」というキャッチコピーの通り、かわいさの中に歯ごたえのあるアクションが詰まっているので、アクションに自信のある人は是非とも挑戦してみてほしい。 &br **家庭用移植 家庭用移植には実は結構恵まれている。しかしやはりというか、あまり万人向けのハードでのリリースではないので、この辺もマイナーさに拍車をかけているかもしれない。 -X68000版(1989年発売、シャープ、開発:SPS) --移植度自体はそこそこの良さだが、フロッピー読み出し中に謎のセーラー服少女(ゲーム内はおろか、タイトーのゲーム全般でもこんなキャラはいない)の絵が表示される演出がある。しかも作画的にアレで、X68000ファンからはよくネタにされている。見た目やサウンド面の移植は完璧だが、敵のアルゴリズムに異なる箇所が多々あり、ゲームバランスはかなり異なるという、開発メーカーSPSの典型的なパターンのひとつとなっている。 -FM TOWNS版(1989年発売、ビング) --移植度はかなり高く、2005年のタイトーメモリーズ以前では唯一無二の出来。サウンドの再現度が少し甘いのが惜しいところ。また、高価なパソコン用であったが故に影が薄いのが実情とされる。 -PCエンジン Huカード版(1990年2月23日発売、タイトー) --「EXTEND」アイテム・天国ステージ・一部敵やステージが削除されるなどやや劣化色があるものの、ゲーム自体は良好な移植。PCE版が2008年10月14日からWiiの[[バーチャルコンソール>http://vc-pce.com/jpn/j/title/newzealandstory.html]]にて配信されている、要600Wiiポイント。現在は配信終了。 -メガドライブ版(1990年3月3日発売、タイトー) --すべてのステージがオリジナル(アーケードのロケテスト版)に差し替えられ、移植というよりはリメイクの趣旨が強い。 -『タイトーメモリーズ下巻』(2005年8月25日発売、プレイステーション2) -『タイトーメモリーズポケット』(2007年5月31日発売、プレイステーション・ポータブル) --共にアーケード版のほぼ完全移植となっている。 -[[ニンテンドーDS版>ニュージーランドストーリーDS]](2007年5月31日発売、サイバーフロント) --詳細については当該記事参照。 --『ニュージーランドストーリーDS』としてリリースされたリメイク移植。残機+ライフ制になり、ティキが遂に二段ジャンプやボタン連打にて自力で空を飛べるようになった(でもすぐに疲れて落ちる)。外観が今風にアレンジされ、難易度の高い裏ステージや、タッチペンを使用したミニゲーム集、原作にはなかった新アイテムなどが追加され、かなり今風のゲームとしての一面を見せている。~ ただ、基本的に原作に忠実であるため、「このご時世にしては古臭い内容」「値段の割にボリューム不足」といった批判もある他、追加要素であるミニゲーム集やVSモードに関しても「誰得」「蛇足以外の何者でもない」等という批判がある。 -イーグレットツー ミニ版(2022年3月2日発売、タイトー、開発:瑞起) --タイトーのアーケードゲームを多数収録したミニハード。アーケード版の完全移植。 -アーケードアーカイブス版(2023年1月26日配信、ハムスター) --アーケードアーカイブスの1作品としてプレイステーション4とNintendo Switchにて配信。アーケード版の完全移植。 -『タイトーマイルストーン2』(2023年8月31日発売、Nintendo Switch) --収録ソフトのひとつ。 &br **余談 -本作のキウイはどれも黄色いヒヨコのような可愛らしい外見になっているが、実在する鳥のキウイは本作のものとはとても似つかない灰色っぽい鳥である(キウイフルーツのような色)。 --もっとも、「ゲームであるから全く別のものにデフォルメされている」といってしまえばそれまでだが。 -元々は1980年に同社が発売した『[[クレイジーバルーン]]』のリメイクとして開発していたが、開発が頓挫し、お蔵入りになった。ただ、プログラム的にはよくできていたので、それを勝手に改造したものが本作の素案となった。((PSP『タイトーメモリーズポケット』付属の小冊子より。)) --飛べない鳥という設定ありきで、鳥の種類はキウイに決まった。 --ゲームタイトルは1985年に同社がリリースした『フェアリーランドストーリー』をもじったものだが、直接的な関係はない。 -タイトーオールスターのパズルゲーム『[[ぽっぷんぽっぷ]]』にも本作の主人公のティキと恋人のピューピューがプレイアブルで登場している。 -タイトル画面でショットボタンを3回押すと「デフォルメされた熊と谷の小さい絵」が出てくる。これは本作の開発を手掛けたタイトーの開発拠点の1つであるタイトー熊谷研究所を示すという一発ネタ。 -本作では、何故かストーリーがエンディングで流れる。 -海外版は国内版よりも難易度が高く調整されているほか、同じく海外向けに『[[歌舞伎Z]]』で使われた基板に移植したバージョンも存在し、そちらは更に高難易度となっている。 ----

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