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*エルテイルモンスターズ 【えるているもんすたーず】 |ジャンル|RPG|&amazon(B0000645MU)| |対応機種|ニンテンドウ64|~| |発売元|イマジニア|~| |開発元|イマジニアインタラクティブ|~| |発売日|1999年7月9日|~| |定価|7,140円|~| |備考|セーブにはコントローラーパックが必要|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要・特徴 この項目は一部ウィキペディアより抜粋 フィールドが3Dポリゴンで表現されたロールプレイングゲーム。&br 「火」「風」「水」「地」の4つの精霊に対応した呪文があり、Cボタンユニットにそれぞれが対応する。&br 組み合わせによって発生する呪文が変化し、レベルをあげていくことでより強力な呪文が使えるようになる という独特なシステムを採用している。 >冒険の舞台は、精霊の力があらゆる場所に息づく島「セルトランド」。 ~ ある夜精霊院の奥深くに秘められた、人智を超えた知識が記されているという「エーテルの書」が盗まれ ~ それを追いかけた主人公の父「バート=マカロック」は行方不明になってしまう。 ~ プレイヤーは主人公である精霊使い「ジャンジャック」となり、父バートとエーテルの書を求め旅に出る。 ~ そして、物語は次第にセルトランド島全体を巻き込む大事件へと発展していく。 &bold(){システム} 主人公にはキャラクターレベルの概念が存在せず、代わりに下記の概念が存在し、特定の条件を満たすことで能力値が上昇していく。また、装備の概念もない。&br HPはダメージを受けた時、または敵にダメージを与えた時に&br MPは呪文が成功した時に&br Defはダメージを受けた時に&br Agiは移動している時に&br 精霊レベルは戦闘経験値を一定量ためた時かフィールド上で精霊との契約をした時に&br それぞれ上昇していく。&br&b 戦闘は前述した呪文の他に、杖による直接攻撃も存在する。&br また、タイミングよくボタンを押すことにより、2度攻撃することも可能である。 戦闘は通常フィールドからそのまま移行する。ランダムエンカウント方式で、比較的エンカウント率は高い。&br 主人公の周りに表示された円の中を自由に移動し、敵に近づき行動をするという独特の方式をとる。&br 移動できる円の広さは、Agiの値によって変化する。&br 敵の前から攻撃をするより、後ろからの方が与えられるダメージは多い。&br また、主人公以外に操作できるキャラクターは存在せず、終止ジャンジャックのみを操作していくことになる。しかし、敵は集団で襲ってくることが多い。 装備がないためアイテムの売買という概念がなくお金の概念もシステム上はない。&br 「アイテム屋」は存在するものの、セルトランド島で立ち寄ったことのある街に移動出来る「旅人の○いつばさ」というアイテムがもらえるだけである(○にはそれぞれの色が入る)&br 回復アイテムなどは宝箱や敵、街の人からもらうといった手段からのみ入手することが出来る。 &br&br **評価点 -独特ながらよくできたシステム --難しいコマンドを覚える必要がなく、今の状況にあった魔法を直感で選んで使っていく。 --範囲魔法を使う位置や角度を上手く調整してなるべく多くの敵に当たるようにするなど頭を使う部分もある。 --魔法も攻撃一辺倒でなく、自身の強化や敵への妨害など魔法の種類が多いので、その敵に有効な魔法を探して行くのが面白い。 --火・水・風・土と、それぞれの種類ごとに特徴が全く違うので、メインとする属性を変えるだけでもプレイの感覚がかなり変わってくる。&brもちろん全ての属性をバランスよく育てるのも(中盤は厳しくなるだろうが)一興である。 -世界観 --中世的でファンタジーな雰囲気がシステムとよくマッチしている。 --平原に始まり森、城、土の洞窟や水晶の洞窟、砂漠、坑道、火山など地形が多彩で飽きさせない --フィールドが非常に広いので、あちこち走り回って探索を楽しむこともできる(探すのは砂漠の消えた街と精霊玉と隠し通路くらいだが)。 -グラフィック --ダンジョンやマップなどのグラフィックはN64のソフトの中でもかなり美麗な部類に入る、ポリゴンらしさを強調しない、どこか温かみのあるグラフィックになっている。 --フィールドは起伏が多い地形になっており、走り回っているだけでも今まさに冒険している感をそれなりに味わう事ができる。 --徐々に夕焼け色に染まっていく平原や海原などの風景が非常に美しい。また中盤の難関ダンジョンである((と言うより、このゲームのダンジョンは基本的に難関ぞろい。))ブルーケイブの洞窟とその先にあるクリスタルバレーは特に美麗。   -BGM及びSE --数は決して多くはないが、クオリティが高いものが多い。 --ブルーケイブの洞窟で流れる荘厳で起伏の激しいメロディは、洞窟内の美しくも不気味な様相とマッチして、非常に幻想的な雰囲気を醸し出している。 --最後のフィールドであるヴェラグーンムーアで流れるBGMは、物々しい雰囲気の中に哀愁が入り混じった曲で、どこか冒険のクライマックスを予感させる曲になっている。 --最も特筆するべきはラスボス戦のBGM。長い旅路の最後に相応しく勇ましい曲になっており、ラストダンジョンの異様な雰囲気とのギャップにより更に映えている。&del(){これでラスボスが相応に強ければよかったのだが} --SEもクオリティの高いものが多い(やはり数は多くないが)。 //---波の音など聴いていて心地が良い。上記の美しいグラフィックと相まって旅の足と止めてしばらく海を眺めてしまうプレイヤーもいたとか。 **問題点 -ダンジョンで迷いやすい --恐らくこれが最大の問題点、フィールド上では地図を見ることができるのでそうそう道に迷うことはないが、ダンジョンでは地図を見ることができない。 --序盤に多い森系のダンジョンではまだ地形が分かりやすいので良いのだが、中盤~終盤に多い洞窟系のダンジョンではただひたすら狭い通路をつき進む所が少なくない((特に終盤のダンジョンの1つ、ボイルドホールで顕著。))。前を向いても後ろを向いても同じような通路が続くだけなのでどちらに進むのが正解なのか非常に分かりづらい。一応画面上にコンパスが表示されているが、通路が曲がりくねっているので迷う時は迷う。 ---これに拍車をかけているのがエンカウント率の高さ。戦闘の度に足を止めてその場で動き回って戦うので非常に忘れてしまいやすい。 --一応敵を全滅させると、勝利ポーズ後に自動で元々進んでいた方に向いてくれる。だが後述する難易度の高さの所為で逃げざるを得ない場面も少なくなく、逃げた場合は進んでいた方向には向いてくれないので何とか自分で覚えておく必要がある。 --道に迷って彷徨うのも冒険の醍醐味、と言われれば間違ってはいないのだが。 -ストーリーが淡泊 --ジャンジャック以外の主要な登場人物(と思われる人物)でさえ、1~2度会って会話をしてそのまま、というのが多い。 ---旅の目的の1つである父親でさえエンディングを除けば登場するのは1回のみ。しかも''スルーすることが可能''。 ---ついでにその父親と一緒に登場するリオンというサポートキャラも、ハリエルの町で会っていなければここが初対面となるのだが、向こうは当然のようにこっちを知っているなど、少々おかしなことになっている。 --ラスボスについても伏線が少ない((しかも最も重要な伏線の1つが、よりによって寄り道要素である筈の消えた街にある))ため、ぽっと出感が拭い切れない。 --会話も淡々とメッセージが表示させるだけなのでストーリーはあってないようなものか。 -エンカウント率が高い --上記で少しふれたがこのゲームはエンカウント率が高い、と言うよりどうしても実際より高く感じてしまう。 --と言うのも、敵を倒した場合は実はそこまで高いわけでもないのだが、戦闘から逃げた場合はエンカウント率が高くなる仕様になっている。 --だがこのゲームは最序盤以外は全体的に敵が強く、中盤以降はどうしても逃げざるを得ない場面が多くなってしまう。しかし逃げるとエンカウント率が上がると言う悪循環になっている。 ---酷い時では逃げてから数歩と歩かない内に敵と遭遇することも。 --またフィールド上では正規の道からそれるとエンカウント率が高くなる ---しかし精霊玉を探すというシステムの都合上、ひと通り探索を終えるまでは道をそれるのが当たり前なため、こちらもエンカウント率を高く感じさせる原因になっている。 -一部の魔法のバランスが悪い --ゲームが破たんしているレベルではないが、使える魔法と使えない魔法の格差が所々に見える --強い魔法筆頭は土系魔法の「ロックコンボ」。バランスブレイカーすれすれの威力でとにかく一撃が重い。 ---周囲に無数の岩をランダムに落とすと言う物なので小さい相手にはむしろ使いづらく、中サイズの相手にも安定はしない。だが今作のラスボスは異様にでかいのでこの魔法を使うか否かで難易度が大きく変わってしまう。 --逆に殆ど実用性のない魔法もある。土系魔法の「ロックシャワー」など、エレメントを3つ使う割には威力・範囲・エフェクト共に非常に残念。 ---むしろ「ロックコンボ」が強すぎて他の(特に土系の)攻撃魔法が相対的に弱く見えてしまう感じが強いのも否めない。 --補助系魔法にも、打撃で与えたダメージを吸収する「ヴァンパイアタッチ」や文字通り魔法を無効化する「マジックバリア」など少々やり過ぎな魔法が散見される。 --使わなければいいと言えばそれまででもある。 ちなみに、どういう訳か土系魔法は他の属性に比べて当たり外れが激しい傾向にある。 -その他の問題点 --前述の通り地形のグラフィックはN64にしてはクオリティが高いが、逆に一部の(特にモブ)キャラクターや魔物はポリゴンのごつごつした感じが非常に目立ってしまっている --ラスボスと2つ手前で戦うボスの「ギルティ」が残念なほど弱い((間で戦うギース王が物凄く強いのも前後の2人の体感の弱さに拍車をかけている))、ラスボスは上記の「ロックコンボ」を始め一部の魔法を縛ればそれなりに手ごたえがあるが、「ギルティ」については「ギース王」の前座であることを踏まえても擁護不能な弱さ。 ---ちなみに最初のボス「ソルバリン」は程よい強さで、所々に「ゼルス」や「シルフ」と言った難関ボスが出て来るなど、全体で見るとバランスは悪くない。(それだけ2人の残念さが際立っているとも) **総評 N64では珍しい純粋なRPGでありながら、かなり変わったシステムを持ったRPGとなっている。&br 細かい粗は多いが全体としては上手くまとまっており、BGMを初めクオリティの高い要素も多い。&br また謎の中毒性を持っている、隠れた良作といえるゲームなので、普通のRPGに飽きた人は手にとってみてはどうだろうか。 **余談 -その後GBCにて『ジャックの大冒険 ~大魔王の逆襲~』が発売された。 --おおまかなストーリーは同じものの、N64より細かく描かれていたり導入部が少し違うものになっている。 --戦闘や成長システムなども少しアレンジされている。 -他に海外GBCで同作品のキャラが使用された『Quest: Fantasy Challenge』(EU圏ではHoly Magic Century)という作品も発売されている。 --こちらはキャラクターや一部BGMが同じだがゲームシステムはまんま『[[Mr.Do!]]』のそれであった。 -エンディングに少しばかり続編を予感させる部分があるのだが、残念ながら続編は発売されていない。
「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。~ 依頼内容はWikipediaの丸写しとなっている概要・特徴の項目を本Wiki独自の言葉に修正することです。 ---- *エルテイルモンスターズ 【えるているもんすたーず】 |ジャンル|RPG|&amazon(B0000645MU)| |対応機種|ニンテンドウ64|~| |発売元|イマジニア|~| |開発元|イマジニアインタラクティブ|~| |発売日|1999年7月9日|~| |定価|7,140円|~| |備考|セーブにはコントローラーパックが必要|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要・特徴 この項目は一部ウィキペディアの[[エルテイルモンスターズ 2022-02-21T11:45:53(UTC)>https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA&oldid=88167060]]より抜粋 フィールドが3Dポリゴンで表現されたロールプレイングゲーム。&br 「火」「風」「水」「地」の4つの精霊に対応した呪文があり、Cボタンユニットにそれぞれが対応する。&br 組み合わせによって発生する呪文が変化し、レベルをあげていくことでより強力な呪文が使えるようになる という独特なシステムを採用している。 >冒険の舞台は、精霊の力があらゆる場所に息づく島「セルトランド」。 ~ ある夜精霊院の奥深くに秘められた、人智を超えた知識が記されているという「エーテルの書」が盗まれ ~ それを追いかけた主人公の父「バート=マカロック」は行方不明になってしまう。 ~ プレイヤーは主人公である精霊使い「ジャンジャック」となり、父バートとエーテルの書を求め旅に出る。 ~ そして、物語は次第にセルトランド島全体を巻き込む大事件へと発展していく。 &bold(){システム} 主人公にはキャラクターレベルの概念が存在せず、代わりに下記の概念が存在し、特定の条件を満たすことで能力値が上昇していく。また、装備の概念もない。&br HPはダメージを受けた時、または敵にダメージを与えた時に&br MPは呪文が成功した時に&br Defはダメージを受けた時に&br Agiは移動している時に&br 精霊レベルは戦闘経験値を一定量ためた時かフィールド上で精霊との契約をした時に&br それぞれ上昇していく。&br&b 戦闘は前述した呪文の他に、杖による直接攻撃も存在する。&br また、タイミングよくボタンを押すことにより、2度攻撃することも可能である。 戦闘は通常フィールドからそのまま移行する。ランダムエンカウント方式で、比較的エンカウント率は高い。&br 主人公の周りに表示された円の中を自由に移動し、敵に近づき行動をするという独特の方式をとる。&br 移動できる円の広さは、Agiの値によって変化する。&br 敵の前から攻撃をするより、後ろからの方が与えられるダメージは多い。&br また、主人公以外に操作できるキャラクターは存在せず、終止ジャンジャックのみを操作していくことになる。しかし、敵は集団で襲ってくることが多い。 装備がないためアイテムの売買という概念がなくお金の概念もシステム上はない。&br 「アイテム屋」は存在するものの、セルトランド島で立ち寄ったことのある街に移動出来る「旅人の○いつばさ」というアイテムがもらえるだけである(○にはそれぞれの色が入る)&br 回復アイテムなどは宝箱や敵、街の人からもらうといった手段からのみ入手することが出来る。 &br&br **評価点 -独特ながらよくできたシステム --難しいコマンドを覚える必要がなく、今の状況にあった魔法を直感で選んで使っていく。 --範囲魔法を使う位置や角度を上手く調整してなるべく多くの敵に当たるようにするなど頭を使う部分もある。 --魔法も攻撃一辺倒でなく、自身の強化や敵への妨害など魔法の種類が多いので、その敵に有効な魔法を探して行くのが面白い。 --火・水・風・土と、それぞれの種類ごとに特徴が全く違うので、メインとする属性を変えるだけでもプレイの感覚がかなり変わってくる。&brもちろん全ての属性をバランスよく育てるのも(中盤は厳しくなるだろうが)一興である。 -世界観 --中世的でファンタジーな雰囲気がシステムとよくマッチしている。 --平原に始まり森、城、土の洞窟や水晶の洞窟、砂漠、坑道、火山など地形が多彩で飽きさせない --フィールドが非常に広いので、あちこち走り回って探索を楽しむこともできる(探すのは砂漠の消えた街と精霊玉と隠し通路くらいだが)。 -グラフィック --ダンジョンやマップなどのグラフィックはN64のソフトの中でもかなり美麗な部類に入る、ポリゴンらしさを強調しない、どこか温かみのあるグラフィックになっている。 --フィールドは起伏が多い地形になっており、走り回っているだけでも今まさに冒険している感をそれなりに味わう事ができる。 --徐々に夕焼け色に染まっていく平原や海原などの風景が非常に美しい。また中盤の難関ダンジョンである((と言うより、このゲームのダンジョンは基本的に難関ぞろい。))ブルーケイブの洞窟とその先にあるクリスタルバレーは特に美麗。   -BGM及びSE --数は決して多くはないが、クオリティが高いものが多い。 --ブルーケイブの洞窟で流れる荘厳で起伏の激しいメロディは、洞窟内の美しくも不気味な様相とマッチして、非常に幻想的な雰囲気を醸し出している。 --最後のフィールドであるヴェラグーンムーアで流れるBGMは、物々しい雰囲気の中に哀愁が入り混じった曲で、どこか冒険のクライマックスを予感させる曲になっている。 --最も特筆するべきはラスボス戦のBGM。長い旅路の最後に相応しく勇ましい曲になっており、ラストダンジョンの異様な雰囲気とのギャップにより更に映えている。&del(){これでラスボスが相応に強ければよかったのだが} --SEもクオリティの高いものが多い(やはり数は多くないが)。 //---波の音など聴いていて心地が良い。上記の美しいグラフィックと相まって旅の足と止めてしばらく海を眺めてしまうプレイヤーもいたとか。 **問題点 -ダンジョンで迷いやすい --恐らくこれが最大の問題点、フィールド上では地図を見ることができるのでそうそう道に迷うことはないが、ダンジョンでは地図を見ることができない。 --序盤に多い森系のダンジョンではまだ地形が分かりやすいので良いのだが、中盤~終盤に多い洞窟系のダンジョンではただひたすら狭い通路をつき進む所が少なくない((特に終盤のダンジョンの1つ、ボイルドホールで顕著。))。前を向いても後ろを向いても同じような通路が続くだけなのでどちらに進むのが正解なのか非常に分かりづらい。一応画面上にコンパスが表示されているが、通路が曲がりくねっているので迷う時は迷う。 ---これに拍車をかけているのがエンカウント率の高さ。戦闘の度に足を止めてその場で動き回って戦うので非常に忘れてしまいやすい。 --一応敵を全滅させると、勝利ポーズ後に自動で元々進んでいた方に向いてくれる。だが後述する難易度の高さの所為で逃げざるを得ない場面も少なくなく、逃げた場合は進んでいた方向には向いてくれないので何とか自分で覚えておく必要がある。 --道に迷って彷徨うのも冒険の醍醐味、と言われれば間違ってはいないのだが。 -ストーリーが淡泊 --ジャンジャック以外の主要な登場人物(と思われる人物)でさえ、1~2度会って会話をしてそのまま、というのが多い。 ---旅の目的の1つである父親でさえエンディングを除けば登場するのは1回のみ。しかも''スルーすることが可能''。 ---ついでにその父親と一緒に登場するリオンというサポートキャラも、ハリエルの町で会っていなければここが初対面となるのだが、向こうは当然のようにこっちを知っているなど、少々おかしなことになっている。 --ラスボスについても伏線が少ない((しかも最も重要な伏線の1つが、よりによって寄り道要素である筈の消えた街にある))ため、ぽっと出感が拭い切れない。 --会話も淡々とメッセージが表示させるだけなのでストーリーはあってないようなものか。 -エンカウント率が高い --上記で少しふれたがこのゲームはエンカウント率が高い、と言うよりどうしても実際より高く感じてしまう。 --と言うのも、敵を倒した場合は実はそこまで高いわけでもないのだが、戦闘から逃げた場合はエンカウント率が高くなる仕様になっている。 --だがこのゲームは最序盤以外は全体的に敵が強く、中盤以降はどうしても逃げざるを得ない場面が多くなってしまう。しかし逃げるとエンカウント率が上がると言う悪循環になっている。 ---酷い時では逃げてから数歩と歩かない内に敵と遭遇することも。 --またフィールド上では正規の道からそれるとエンカウント率が高くなる ---しかし精霊玉を探すというシステムの都合上、ひと通り探索を終えるまでは道をそれるのが当たり前なため、こちらもエンカウント率を高く感じさせる原因になっている。 -一部の魔法のバランスが悪い --ゲームが破たんしているレベルではないが、使える魔法と使えない魔法の格差が所々に見える --強い魔法筆頭は土系魔法の「ロックコンボ」。バランスブレイカーすれすれの威力でとにかく一撃が重い。 ---周囲に無数の岩をランダムに落とすと言う物なので小さい相手にはむしろ使いづらく、中サイズの相手にも安定はしない。だが今作のラスボスは異様にでかいのでこの魔法を使うか否かで難易度が大きく変わってしまう。 --逆に殆ど実用性のない魔法もある。土系魔法の「ロックシャワー」など、エレメントを3つ使う割には威力・範囲・エフェクト共に非常に残念。 ---むしろ「ロックコンボ」が強すぎて他の(特に土系の)攻撃魔法が相対的に弱く見えてしまう感じが強いのも否めない。 --補助系魔法にも、打撃で与えたダメージを吸収する「ヴァンパイアタッチ」や文字通り魔法を無効化する「マジックバリア」など少々やり過ぎな魔法が散見される。 --使わなければいいと言えばそれまででもある。 ちなみに、どういう訳か土系魔法は他の属性に比べて当たり外れが激しい傾向にある。 -その他の問題点 --前述の通り地形のグラフィックはN64にしてはクオリティが高いが、逆に一部の(特にモブ)キャラクターや魔物はポリゴンのごつごつした感じが非常に目立ってしまっている --ラスボスと2つ手前で戦うボスの「ギルティ」が残念なほど弱い((間で戦うギース王が物凄く強いのも前後の2人の体感の弱さに拍車をかけている))、ラスボスは上記の「ロックコンボ」を始め一部の魔法を縛ればそれなりに手ごたえがあるが、「ギルティ」については「ギース王」の前座であることを踏まえても擁護不能な弱さ。 ---ちなみに最初のボス「ソルバリン」は程よい強さで、所々に「ゼルス」や「シルフ」と言った難関ボスが出て来るなど、全体で見るとバランスは悪くない。(それだけ2人の残念さが際立っているとも) **総評 N64では珍しい純粋なRPGでありながら、かなり変わったシステムを持ったRPGとなっている。&br 細かい粗は多いが全体としては上手くまとまっており、BGMを初めクオリティの高い要素も多い。&br また謎の中毒性を持っている、隠れた良作といえるゲームなので、普通のRPGに飽きた人は手にとってみてはどうだろうか。 **余談 -その後GBCにて『ジャックの大冒険 ~大魔王の逆襲~』が発売された。 --おおまかなストーリーは同じものの、N64より細かく描かれていたり導入部が少し違うものになっている。 --戦闘や成長システムなども少しアレンジされている。 -他に海外GBCで同作品のキャラが使用された『Quest: Fantasy Challenge』(EU圏ではHoly Magic Century)という作品も発売されている。 --こちらはキャラクターや一部BGMが同じだがゲームシステムはまんま『[[Mr.Do!]]』のそれであった。 -エンディングに少しばかり続編を予感させる部分があるのだが、残念ながら続編は発売されていない。

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