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*エクスケーブ 【えくすけーぶ】 |ジャンル|ダンジョン探索型アクション(公式サイトより抜粋)|&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/6d530dea0f3e7c93b34dc12bdbd54c87edebff0d501b77ff23e16c36933e2e1d.jpg?w=640&h=360&pr=2)| |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |メディア|ダウンロード専売|~| |発売・開発元|甲南電機製作所(MECHANIC ARMS)|~| |発売日|2013年11月27日|~| |定価|700円|~| |判定|なし|~| |ポイント|全体的にはシンプルなARPG&br;値段以上の価値はあるが、細かな問題点も散見される|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -DSiウェアおよびニンテンドー3DSダウンロード専用ソフトの開発販売をメインとするゲーム会社、「甲南電機製作所」作のニンテンドー3DSダウンロード専用ソフト。 --公式サイトの言葉を借りず語るなら、ジャンル的にはトップビューのアクションRPG(ARPG)である。 -王国での魔術実験の際、行方不明になった魔術師の捜索を行うために集められた冒険者。プレイヤーは冒険者の一部たる、「男の子」と「女の子」を操り、魔術実験が行われたダンジョンへと赴く。 --という概要ではあるが、飾り程度。プレイヤーキャラ2名以外の登場人物は極僅かなのに加え、キャラ二人にセリフがあるわけでもない。 --またプレイヤーキャラの命名は不可。正式名称が「男の子」ならびに「女の子」である。 **システム -プレイヤーは「男の子」か「女の子」のいずれかを選び、行方不明の魔術師を探すためにダンジョンへ潜る。 --ダンジョンを脱出するまでキャラクターの変更は不可。 -ダンジョン以外のフィールドもなく、拠点たる城下町も一枚絵とあまりに簡素。 -ダンジョンの入退場時にオートセーブ。中断セーブ自体はないが、一周自体は短いのでなくとも大丈夫。 --ただしセーブデータは1つ。ゲーム開始時に自動でセーブデータが読み込まれるため、ニューゲームをするにはセーブデータ自体を削除してから起動しなければならない。 -経験値システムはなく、装備品によってのみステータスが変動する。 --装備品の強弱が☆マークで記されるランク制度。ランクが高いほど強力かつ、ダンジョンの深くで入手できる。 --武器は「剣」を除き、男女で装備出来る品目に違いがある。 ---専用武器は4系統ずつ。また共通武器たる「剣」にも攻撃速度、攻撃範囲に違いがある。 --武器には攻撃属性が付与されていることがあり、敵の弱点と一致していると与ダメが増える。 --武器は一定回数の使用で破損状態になる。ただしロストはせず壊れた武器として手元に残る。 ---ダンジョン内にて修復する手段はなく、破損状態になった武器は一度ダンジョンから離脱するまで使えない状態となる。 --アクセサリーにおいて男女の違いはない。 -ダンジョンには一時的にステータスを成長させる、いわゆるドーピングアイテムが何種類かある。こちらも上昇幅の大きいものほどダンジョンの深い場所に落ちている。 -アイテム欄は男女で別枠。 **城下町 -「修理鑑定屋」は有料で壊れた武器を本の武器に修復する。また壊れていなくとも、耐久力の回復も可能。 -ダンジョンで手に入れた未鑑定品の鑑定もしてくれる。 --鑑定の魔法書があればダンジョン内でも鑑定してくれるが、貴重かつ高価のため持ち込むのがベター。 -320個まで収納可能なアイテム倉庫もあり、今は使わないという理由で放り込んでおくことも出来る。使用料は無料。 **ダンジョン -ダンジョンの階層別ボスから入手出来る鍵によって先に進むため、自由に攻略出来るわけではない。 -ダンジョン内部にある「金の扉」「銀の扉」は道具屋に販売している「金の鍵」「銀の鍵」にそれぞれ対応している。 --ダンジョン内で金銀の鍵を入手出来ることはまずないため、開けることによるメリットはあるが道具欄の圧迫、鍵そのものの値段から金銭的な負担が大きい。 -宝箱やモンスターを倒した際のドロップアイテムは、ごく一部を除いて''未鑑定品''。ただし未鑑定品でも使用自体は可能。 --金策方法はダンジョンで手に入れたドロップアイテムを売却することだが、未鑑定品の引取価格は一律で10G. -攻撃は''Aボタン''。装備した武器で攻撃。アイテムは''Bボタン''。どちらも事前にセットする。 --盾、魔法書は事前にセットしなければ使用不可。 --消耗品に関してはアイテム欄からスライドしキャラクターの口元に運ぶことで使用することも出来る。 --アイテムの入れ替えはタッチペン、ボタン操作いずれでも可能。 -ダンジョンからの脱出はXボタンを長押し。ただし3秒ほど押し続けておかねばならず、平行して他の動作が出来ないため、囲まれている状態で緊急脱出するのは難しい。 --ダンジョン内でやられると、未鑑定品と装備品からランダムで1つ没収される。装備品だけは倒れた地点で青い宝箱として回収が可能だが、あくまで最後に倒された没収品1つだけが残るため、改修前に複数回やられると、完全にロスト状態となる。 **評価点 //仮 -価格と比較するとボリュームが大きい。 --本作のクリア時間目安は25時間(公式サイトより)。700円という価格やARPGという比較的クリアに時間のかからないジャンルであることを考えれば、十分すぎるボリューム。 --本編クリア後にクリア後ダンジョンが解禁。 ---エントランスから向かえるメインのものが1つ、各ダンジョン内から向かえる5つのミニダンジョンの計6種類。 ---ミニダンジョンは狭く開けたフロアに大量の敵が敷き詰められているという構成のものばかりであるため、純粋にアクションの腕が試される。 --クリア後のダンジョンは、タイムアタックが可能となる。クリアタイムとランクが表示されるが、特典自体はなく趣味。 -武器やアイテムの種類も豊富。 --最大320個の保存が可能な倉庫があるため、コレクター魂がある人にも向いている。 --中には行方不明になった魔術師の日記のようなストーリーに関わるアイテムや謎の地図のかけらといったようなすべてが揃うまで効果が謎のアイテムも存在する。 -よく練られた戦闘バランス --ARPGながら、場面によっては詰将棋のような設計。一目見る限りでは難しいが、理不尽ではない。 --ダウンロード専用ソフトという低予算・短開発期間が想定されるゲーム故にギミックやモンスターの使い回しが多く、また後半になるに連れ難度を高くする方向で大味になるが、バランスが崩壊するほどではない。 --装備や所持品次第の面もあり、レベルを上げて物理で殴ればいいとはならないのもバランスの良さに繋がる。 **賛否両論点 //仮 -ストーリー・キャラクター性が極めて希薄 --本作のストーリーはプロローグとエピローグで本当に簡単に語られるのみであり、本作が低価格のダウンロード専用ソフトであることを加味しても非常に簡素である。 #region(一行で分かる本作のストーリー(ネタバレ)) -クリア前ダンジョンの一番奥に到着すると、行方不明であった魔術師が「ネクロノミコン」という危険な魔法書によって召喚されたドラゴンに殺されていたので、男の子と女の子は魔術師の遺言に従いクリア後ダンジョンへ向かいネクロノミコンを封印した。 --クリア前とクリア後のストーリーをまとめて説明しても、これだけで事足りる程度の簡素さである。もちろんネクロノミコンを封印した後の彼らがどういう道を進んだのかも語られることはない。 --ちなみに、上記のネクロノミコンはクリア後ダンジョンに向かうための必須アイテムではあるが、それ以外の効果はないため実質的には少ないアイテム枠を余計に圧迫するだけのお邪魔アイテムである。 #endregion --また、概要での記載内容のとおり男の子と女の子はプレイ中一切セリフを発せず、他の登場人物も登場しないため、男の子と女の子がそれぞれ具体的にどのような性格かを推測することは極めて困難である。 ---プロローグやエピローグでの行動から察すると、どちらも正義感の強い性格であるだろうことは分かるのだが……。 --設定を妄想で補えるようなプレイヤー層からはそこまで受けの悪い部分ではないが、ゲームにはそれなりのストーリーやキャラクター性がついていて当たり前と考えるプレイヤー層にはやや評価の芳しくない部分でもある。 ---本作がそういった妄想での補完を前面に押し出したゲームでないことも相まって、まさに賛否両論である。 //---一応、それ自体が本作の無骨さに不思議とマッチしており、また、DLソフトという一般ソフトに比べかなり予算や開発期間の制限された環境下であえてストーリーやその演出周りにかける予算や工数を削り //その分を他に注力したのではないかという擁護もできないことはない。 -実質的にリセットペナルティがない --画面暗転前にゲームを終了することでリセット前の状態に戻れる。邪道というか、ダンジョンの出入り時にセーブされるという仕様の穴。 **問題点 //仮 -持ち物制限のシビアさ --キャラクター別で16枠しかない上に、同種のアイテムでもスタックされない。 --長くダンジョンを潜る都合上、予備の武器も必要とするためただでさえカツカツにも拘らず、ドロップアイテム、宝箱、金銀の鍵と要素が多い。 --一度クリアしたフロアを飛ばして進めず、毎回一階層ずつ潜っていく必要があるため、毎回積載量が多い。 -高ランク武器の取得難易度が高い --店売り装備の最高ランクが6まで。7~9のランクを狙うにはダンジョンに潜るしか無い --到着してもレアアイテムをドロップする敵は一度倒すとダンジョンの出入りを行うまで復活しない上、ドロップ率自体も高くない。 ---ひいてはジェネレーターで何度も出現する敵はレアアイテムを持っていない。 --男女別のランク8武器が確実に入手出来る機会はあるが、ランダム。おまけにクリア後のダンジョンのため入手機会が遅い。 --アクセサリーの救済処置はない。何度も何度も潜る事。 -全体的に女の子のほうが有利な戦闘バランス --敵全般のステータスが高く、敵の攻撃を回避する重要性があるが、女の子の方が優れている。 --元より移動速度の速い女の子だが、移動力上昇のアクセサリーの補正も女の子の方が上。 --遠距離武器はすべて女の子専用。間合いを取って殴る安全策を取りやすい。よって遠距離武器の補正が出来るアクセサリーも女の子向け。 ---''弓''は素の攻撃力が高い、接近されても攻撃力が落ちない、''壊れない''と三拍子揃っている。ただし攻撃した際の隙が大きい。 -男の子の取り柄は体力と攻撃力の高さだが、敵の成長と、女の子の装備補正に負けないほどのアドバンテージがない。 --クリアできない難易度ではないが、クリアしやすさでは圧倒的に女の子。 ---これは敵にも言えることで、主人公のコピーが出るが、女の子の方が後の方に出現し、かつ強い。 -問題のある武器の強さ変動システム。 --同じ武器でも強さの数値がランダムで変化している。 ---ランクの高い武器を手に入れても、ランクの低い武器の強い数字を引いた武器の方が威力が上ということもあるから問題になる。 --数値のばらつきは最大で'200'ほど。最強の武器でも平均値が'1000'ぐらいのゲームにおいて、2割の変動幅は凶悪。 ---フォローするための永続強化魔法があるが、上昇値は''1''で焼け石に水。にも拘らず何故かレア、高価、おまけに使い切り。 --尤も、数値を上げたとしても、最終的には相手に対し弱点を取れるかどうかにかかってくるので、必ずしも武器の威力が高ければいいというものではない。 ---ただ同じ弱点を取れる武器でも威力が高ければ高いほどいいという図式は変わらない。 -ポーズ機能がない --メニュー画面とプレイ画面が統合されているため、メニューを開いても時間停止しない。一時中断もない。 ---解決策は''HOMEボタン''か''3DSの本体スリープ'' -魔法が全体的に使いにくい --アイテムの魔法書を仕様することで発動するが、''全種使い切り''。わざわざ16という数少ない枠を割いてまで持っていくよりは、装備の予備を持っていくほうがいい。 --回復魔法の有用性はあるが、回復アイテムに比べると割高。 --ベターな使い方はダンジョンで拾ったものをそのダンジョンで使う事だが、同じ魔法を何度拾っても未鑑定状態であり、一度脱出する必要があるので結局使いにくさは変わらない。 ---尤も、未鑑定品で同じ名称のアイテムは、いつ何時も同じアイテム。 --クリア後のダンジョンには有害な魔法もあるため、未鑑定品を使って識別するのもいいとはいえない。とかくリスク度が高いため使いにくい。 -凶悪な「麻痺」 --登場する状態異常は「毒」と「麻痺」の二種類のみでどちらも敵しか使えない。 --毒は時間経過で体力が減っていくが、減少ペースが速い。ただ逆に言えばそれだけ。 --麻痺は「治療薬の使用」または「フロアを移動」するまで、直接攻撃の不可、通常動作が著しく遅くなるバッドステータス。 ---おかげでフロアの移動もままならず敵に囲まれることになる。 --いずれも予防出来る装備、アイテムはない上、魔法書でも回復不可。2つとも治療薬を持っていなければほぼアウト。 -金策の難しさ -とかく物価高なのが以下の要素を問題点としている。 --敵からドロップする金銭は''100G''で固定。おまけにドロップアイテム扱い。宝箱に金銭が入っていることもない。よってドロップ品を持って脱出し売り払うのが基本筋。 -アイテムの売値は種類に関わらず総じて安い。買い取り価格はアイテムによってまちまちとはいえ。それでも16枠しかない中持って脱出した割には…という程度。 --金策用のアイテムとして「宝石」と「真偽のある骨董雨品」の二種がある。前者は物価に対して価格が低い、後者は10Gか高額かのギャンブル性が高い。両方共レアアイテムともあり金策用として使うのも難しい。 ---高額な宝石もあるが、クリア後の登場。 ---骨董品は入手した瞬間に当たり外れが確定。鑑定の際にリセットしても結果は変わらない。 --結果的にやや高めの装備品だけを拾って売るのが安定という本末転倒艦が強い。 -一部の敵の攻撃で処理落ちが発生する --フリーズする程ではないとはいえ、テンポを落とす。 -序盤の移動速度が遅すぎる --装備品でのみ能力値が上がるため、装備がない時点では遅いというのはゲームバランスとして妥当だが、とにかく序盤が遅すぎる。 --移動速度で優れるはずの女の子でも最序盤はもたもたとしている。にも拘らず序盤のアクセサリーは性能が低いので攻撃も避けにくいのと相まってプレイヤーを篩にかけてくる、改善するのはゲームが進んでからとなる。 --この仕様の都合で、後半の敵には移動速度を上昇させるアクセサリーがないと近づけない、避けられないともあり必須になってしまい、装備の選択幅が狭い。 ---- **総評 問題点は多々あるものの本作の面白さ自体を損ねる物ではなく、総合的に見ればARPGが好きであれば価格分以上は楽しめるであろう佳作と言える。~ ただ、ゲーム内容は基本的に最初から最後まで一貫して同じことの繰り返しであるため、そういった作業が好きでなければおすすめしにくい面はある。~ 前述のとおりストーリーはあってないようなものであり、ゲーム面で楽しむタイプのゲームなので、そういったゲームにある程度のストーリーを求める人間にもおすすめはしにくい。 ---- **余談 -意外と間違いやすいのだが、本作のタイトルは「エクスケー''ブ''(bu)」である。決して、「エクスケー''プ''(pu)」ではない。当然「エスケープ」でもない。 --横文字で記述すると「Excave」(Ex=凄い、[[cave=洞窟>スペランカー]])。これなら間違えようはないのだが。 --おそらく「探索」を意味する「Explore」と、洞窟の「Cave」を組み合わせたものと思われる。 -続編として『異界の魔導士編』『運命の夢幻塔編』も配信されている。
*エクスケーブ 【えくすけーぶ】 |ジャンル|ダンジョン探索型アクション(公式サイトより抜粋)|&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/6d530dea0f3e7c93b34dc12bdbd54c87edebff0d501b77ff23e16c36933e2e1d.jpg?w=736&h=414&pr=2,height=160)| |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |メディア|ダウンロード専売|~| |発売・開発元|甲南電機製作所(MECHANIC ARMS)|~| |発売日|2013年11月27日|~| |定価|700円|~| |判定|なし|~| |ポイント|全体的にはシンプルなARPG&br;値段以上の価値はあるが、細かな問題点も散見される|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -DSiウェアおよびニンテンドー3DSダウンロード専用ソフトの開発販売をメインとするゲーム会社、「甲南電機製作所」作のニンテンドー3DSダウンロード専用ソフト。 --公式サイトの言葉を借りず語るなら、ジャンル的にはトップビューのアクションRPG(ARPG)である。 -王国での魔術実験の際、行方不明になった魔術師の捜索を行うために集められた冒険者。プレイヤーは冒険者の一部たる、「男の子」と「女の子」を操り、魔術実験が行われたダンジョンへと赴く。 --という概要ではあるが、飾り程度。プレイヤーキャラ2名以外の登場人物は極僅かなのに加え、キャラ二人にセリフがあるわけでもない。 --またプレイヤーキャラの命名は不可。正式名称が「男の子」ならびに「女の子」である。 **システム -プレイヤーは「男の子」か「女の子」のいずれかを選び、行方不明の魔術師を探すためにダンジョンへ潜る。 --ダンジョンを脱出するまでキャラクターの変更は不可。 -ダンジョン以外のフィールドもなく、拠点たる城下町も一枚絵とあまりに簡素。 -ダンジョンの入退場時にオートセーブ。中断セーブ自体はないが、一周自体は短いのでなくとも大丈夫。 --ただしセーブデータは1つ。ゲーム開始時に自動でセーブデータが読み込まれるため、ニューゲームをするにはセーブデータ自体を削除してから起動しなければならない。 -経験値システムはなく、装備品によってのみステータスが変動する。 --装備品の強弱が☆マークで記されるランク制度。ランクが高いほど強力かつ、ダンジョンの深くで入手できる。 --武器は「剣」を除き、男女で装備出来る品目に違いがある。 ---専用武器は4系統ずつ。また共通武器たる「剣」にも攻撃速度、攻撃範囲に違いがある。 --武器には攻撃属性が付与されていることがあり、敵の弱点と一致していると与ダメが増える。 --武器は一定回数の使用で破損状態になる。ただしロストはせず壊れた武器として手元に残る。 ---ダンジョン内にて修復する手段はなく、破損状態になった武器は一度ダンジョンから離脱するまで使えない状態となる。 --アクセサリーにおいて男女の違いはない。 -ダンジョンには一時的にステータスを成長させる、いわゆるドーピングアイテムが何種類かある。こちらも上昇幅の大きいものほどダンジョンの深い場所に落ちている。 -アイテム欄は男女で別枠。 **城下町 -「修理鑑定屋」は有料で壊れた武器を本の武器に修復する。また壊れていなくとも、耐久力の回復も可能。 -ダンジョンで手に入れた未鑑定品の鑑定もしてくれる。 --鑑定の魔法書があればダンジョン内でも鑑定してくれるが、貴重かつ高価のため持ち込むのがベター。 -320個まで収納可能なアイテム倉庫もあり、今は使わないという理由で放り込んでおくことも出来る。使用料は無料。 **ダンジョン -ダンジョンの階層別ボスから入手出来る鍵によって先に進むため、自由に攻略出来るわけではない。 -ダンジョン内部にある「金の扉」「銀の扉」は道具屋に販売している「金の鍵」「銀の鍵」にそれぞれ対応している。 --ダンジョン内で金銀の鍵を入手出来ることはまずないため、開けることによるメリットはあるが道具欄の圧迫、鍵そのものの値段から金銭的な負担が大きい。 -宝箱やモンスターを倒した際のドロップアイテムは、ごく一部を除いて''未鑑定品''。ただし未鑑定品でも使用自体は可能。 --金策方法はダンジョンで手に入れたドロップアイテムを売却することだが、未鑑定品の引取価格は一律で10G. -攻撃は''Aボタン''。装備した武器で攻撃。アイテムは''Bボタン''。どちらも事前にセットする。 --盾、魔法書は事前にセットしなければ使用不可。 --消耗品に関してはアイテム欄からスライドしキャラクターの口元に運ぶことで使用することも出来る。 --アイテムの入れ替えはタッチペン、ボタン操作いずれでも可能。 -ダンジョンからの脱出はXボタンを長押し。ただし3秒ほど押し続けておかねばならず、平行して他の動作が出来ないため、囲まれている状態で緊急脱出するのは難しい。 --ダンジョン内でやられると、未鑑定品と装備品からランダムで1つ没収される。装備品だけは倒れた地点で青い宝箱として回収が可能だが、あくまで最後に倒された没収品1つだけが残るため、改修前に複数回やられると、完全にロスト状態となる。 **評価点 //仮 -価格と比較するとボリュームが大きい。 --本作のクリア時間目安は25時間(公式サイトより)。700円という価格やARPGという比較的クリアに時間のかからないジャンルであることを考えれば、十分すぎるボリューム。 --本編クリア後にクリア後ダンジョンが解禁。 ---エントランスから向かえるメインのものが1つ、各ダンジョン内から向かえる5つのミニダンジョンの計6種類。 ---ミニダンジョンは狭く開けたフロアに大量の敵が敷き詰められているという構成のものばかりであるため、純粋にアクションの腕が試される。 --クリア後のダンジョンは、タイムアタックが可能となる。クリアタイムとランクが表示されるが、特典自体はなく趣味。 -武器やアイテムの種類も豊富。 --最大320個の保存が可能な倉庫があるため、コレクター魂がある人にも向いている。 --中には行方不明になった魔術師の日記のようなストーリーに関わるアイテムや謎の地図のかけらといったようなすべてが揃うまで効果が謎のアイテムも存在する。 -よく練られた戦闘バランス --ARPGながら、場面によっては詰将棋のような設計。一目見る限りでは難しいが、理不尽ではない。 --ダウンロード専用ソフトという低予算・短開発期間が想定されるゲーム故にギミックやモンスターの使い回しが多く、また後半になるに連れ難度を高くする方向で大味になるが、バランスが崩壊するほどではない。 --装備や所持品次第の面もあり、レベルを上げて物理で殴ればいいとはならないのもバランスの良さに繋がる。 **賛否両論点 //仮 -ストーリー・キャラクター性が極めて希薄 --本作のストーリーはプロローグとエピローグで本当に簡単に語られるのみであり、本作が低価格のダウンロード専用ソフトであることを加味しても非常に簡素である。 #region(一行で分かる本作のストーリー(ネタバレ)) -クリア前ダンジョンの一番奥に到着すると、行方不明であった魔術師が「ネクロノミコン」という危険な魔法書によって召喚されたドラゴンに殺されていたので、男の子と女の子は魔術師の遺言に従いクリア後ダンジョンへ向かいネクロノミコンを封印した。 --クリア前とクリア後のストーリーをまとめて説明しても、これだけで事足りる程度の簡素さである。もちろんネクロノミコンを封印した後の彼らがどういう道を進んだのかも語られることはない。 --ちなみに、上記のネクロノミコンはクリア後ダンジョンに向かうための必須アイテムではあるが、それ以外の効果はないため実質的には少ないアイテム枠を余計に圧迫するだけのお邪魔アイテムである。 #endregion --また、概要での記載内容のとおり男の子と女の子はプレイ中一切セリフを発せず、他の登場人物も登場しないため、男の子と女の子がそれぞれ具体的にどのような性格かを推測することは極めて困難である。 ---プロローグやエピローグでの行動から察すると、どちらも正義感の強い性格であるだろうことは分かるのだが……。 --設定を妄想で補えるようなプレイヤー層からはそこまで受けの悪い部分ではないが、ゲームにはそれなりのストーリーやキャラクター性がついていて当たり前と考えるプレイヤー層にはやや評価の芳しくない部分でもある。 ---本作がそういった妄想での補完を前面に押し出したゲームでないことも相まって、まさに賛否両論である。 //---一応、それ自体が本作の無骨さに不思議とマッチしており、また、DLソフトという一般ソフトに比べかなり予算や開発期間の制限された環境下であえてストーリーやその演出周りにかける予算や工数を削り //その分を他に注力したのではないかという擁護もできないことはない。 -実質的にリセットペナルティがない --画面暗転前にゲームを終了することでリセット前の状態に戻れる。邪道というか、ダンジョンの出入り時にセーブされるという仕様の穴。 **問題点 //仮 -持ち物制限のシビアさ --キャラクター別で16枠しかない上に、同種のアイテムでもスタックされない。 --長くダンジョンを潜る都合上、予備の武器も必要とするためただでさえカツカツにも拘らず、ドロップアイテム、宝箱、金銀の鍵と要素が多い。 --一度クリアしたフロアを飛ばして進めず、毎回一階層ずつ潜っていく必要があるため、毎回積載量が多い。 -高ランク武器の取得難易度が高い --店売り装備の最高ランクが6まで。7~9のランクを狙うにはダンジョンに潜るしか無い --到着してもレアアイテムをドロップする敵は一度倒すとダンジョンの出入りを行うまで復活しない上、ドロップ率自体も高くない。 ---ひいてはジェネレーターで何度も出現する敵はレアアイテムを持っていない。 --男女別のランク8武器が確実に入手出来る機会はあるが、ランダム。おまけにクリア後のダンジョンのため入手機会が遅い。 --アクセサリーの救済処置はない。何度も何度も潜る事。 -全体的に女の子のほうが有利な戦闘バランス --敵全般のステータスが高く、敵の攻撃を回避する重要性があるが、女の子の方が優れている。 --元より移動速度の速い女の子だが、移動力上昇のアクセサリーの補正も女の子の方が上。 --遠距離武器はすべて女の子専用。間合いを取って殴る安全策を取りやすい。よって遠距離武器の補正が出来るアクセサリーも女の子向け。 ---''弓''は素の攻撃力が高い、接近されても攻撃力が落ちない、''壊れない''と三拍子揃っている。ただし攻撃した際の隙が大きい。 -男の子の取り柄は体力と攻撃力の高さだが、敵の成長と、女の子の装備補正に負けないほどのアドバンテージがない。 --クリアできない難易度ではないが、クリアしやすさでは圧倒的に女の子。 ---これは敵にも言えることで、主人公のコピーが出るが、女の子の方が後の方に出現し、かつ強い。 -問題のある武器の強さ変動システム。 --同じ武器でも強さの数値がランダムで変化している。 ---ランクの高い武器を手に入れても、ランクの低い武器の強い数字を引いた武器の方が威力が上ということもあるから問題になる。 --数値のばらつきは最大で'200'ほど。最強の武器でも平均値が'1000'ぐらいのゲームにおいて、2割の変動幅は凶悪。 ---フォローするための永続強化魔法があるが、上昇値は''1''で焼け石に水。にも拘らず何故かレア、高価、おまけに使い切り。 --尤も、数値を上げたとしても、最終的には相手に対し弱点を取れるかどうかにかかってくるので、必ずしも武器の威力が高ければいいというものではない。 ---ただ同じ弱点を取れる武器でも威力が高ければ高いほどいいという図式は変わらない。 -ポーズ機能がない --メニュー画面とプレイ画面が統合されているため、メニューを開いても時間停止しない。一時中断もない。 ---解決策は''HOMEボタン''か''3DSの本体スリープ'' -魔法が全体的に使いにくい --アイテムの魔法書を仕様することで発動するが、''全種使い切り''。わざわざ16という数少ない枠を割いてまで持っていくよりは、装備の予備を持っていくほうがいい。 --回復魔法の有用性はあるが、回復アイテムに比べると割高。 --ベターな使い方はダンジョンで拾ったものをそのダンジョンで使う事だが、同じ魔法を何度拾っても未鑑定状態であり、一度脱出する必要があるので結局使いにくさは変わらない。 ---尤も、未鑑定品で同じ名称のアイテムは、いつ何時も同じアイテム。 --クリア後のダンジョンには有害な魔法もあるため、未鑑定品を使って識別するのもいいとはいえない。とかくリスク度が高いため使いにくい。 -凶悪な「麻痺」 --登場する状態異常は「毒」と「麻痺」の二種類のみでどちらも敵しか使えない。 --毒は時間経過で体力が減っていくが、減少ペースが速い。ただ逆に言えばそれだけ。 --麻痺は「治療薬の使用」または「フロアを移動」するまで、直接攻撃の不可、通常動作が著しく遅くなるバッドステータス。 ---おかげでフロアの移動もままならず敵に囲まれることになる。 --いずれも予防出来る装備、アイテムはない上、魔法書でも回復不可。2つとも治療薬を持っていなければほぼアウト。 -金策の難しさ -とかく物価高なのが以下の要素を問題点としている。 --敵からドロップする金銭は''100G''で固定。おまけにドロップアイテム扱い。宝箱に金銭が入っていることもない。よってドロップ品を持って脱出し売り払うのが基本筋。 -アイテムの売値は種類に関わらず総じて安い。買い取り価格はアイテムによってまちまちとはいえ。それでも16枠しかない中持って脱出した割には…という程度。 --金策用のアイテムとして「宝石」と「真偽のある骨董雨品」の二種がある。前者は物価に対して価格が低い、後者は10Gか高額かのギャンブル性が高い。両方共レアアイテムともあり金策用として使うのも難しい。 ---高額な宝石もあるが、クリア後の登場。 ---骨董品は入手した瞬間に当たり外れが確定。鑑定の際にリセットしても結果は変わらない。 --結果的にやや高めの装備品だけを拾って売るのが安定という本末転倒艦が強い。 -一部の敵の攻撃で処理落ちが発生する --フリーズする程ではないとはいえ、テンポを落とす。 -序盤の移動速度が遅すぎる --装備品でのみ能力値が上がるため、装備がない時点では遅いというのはゲームバランスとして妥当だが、とにかく序盤が遅すぎる。 --移動速度で優れるはずの女の子でも最序盤はもたもたとしている。にも拘らず序盤のアクセサリーは性能が低いので攻撃も避けにくいのと相まってプレイヤーを篩にかけてくる、改善するのはゲームが進んでからとなる。 --この仕様の都合で、後半の敵には移動速度を上昇させるアクセサリーがないと近づけない、避けられないともあり必須になってしまい、装備の選択幅が狭い。 ---- **総評 問題点は多々あるものの本作の面白さ自体を損ねる物ではなく、総合的に見ればARPGが好きであれば価格分以上は楽しめるであろう佳作と言える。~ ただ、ゲーム内容は基本的に最初から最後まで一貫して同じことの繰り返しであるため、そういった作業が好きでなければおすすめしにくい面はある。~ 前述のとおりストーリーはあってないようなものであり、ゲーム面で楽しむタイプのゲームなので、そういったゲームにある程度のストーリーを求める人間にもおすすめはしにくい。 ---- **余談 -意外と間違いやすいのだが、本作のタイトルは「エクスケー''ブ''(bu)」である。決して、「エクスケー''プ''(pu)」ではない。当然「エスケープ」でもない。 --横文字で記述すると「Excave」(Ex=凄い、[[cave=洞窟>スペランカー]])。これなら間違えようはないのだが。 --おそらく「探索」を意味する「Explore」と、洞窟の「Cave」を組み合わせたものと思われる。 -続編として『異界の魔導士編』『運命の夢幻塔編』も配信されている。

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