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*GRAVITY DAZE 重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動 //グラビティデイズ 【ぐらびてぃ でいず じゅうりょくてきめまい:じょうそうへのきかんにおいて、かのじょのないうちゅうにしょうじたせつどう】 |ジャンル|重力アクション・アドベンチャー|&amazon(B005MNNCMI)|CENTER:&amazon(B015DSR5SS)&amazon(B015DSRAVU)| |対応機種|プレイステーション・ヴィータ&br()プレイステーション4|~|~| |発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~|~| |開発元|SCEジャパンスタジオ&br()Bluepoint Games(PS4版)|~|~| |発売日|【PSV】2012年2月9日&br()【PS4】2015年12月10日|~|~| |定価|【PSV】パッケージ版:3,400円 DL版:2,800円&br()【PS4】パッケージ版:5,900円 DL版:4,900円(税別)|~|~| |プレイ人数|1人|~|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~|~| |廉価版|【PS4】Best Hits:2017年12月14日3,900円(税別)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |>|>|>|CENTER:''GRAVITY DAZEシリーズ''&br;''GRAVITY DAZE'' / [[GRAVITY DAZE 2>GRAVITY DAZE 2 重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択]]| |>|>|>|CENTER:''[[SIEワールドワイド・スタジオ作品]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''少女は、空に落ちる。''} }} ~ ---- **概要 重力をテーマにした3D箱庭アクションゲーム。キャッチコピーは「''少女は、空に落ちる''」。~ ディレクションは『[[SIREN]]』シリーズを手掛けた外山圭一郎氏。シナリオも同シリーズと同じく佐藤直子女史が外山氏と共に手掛けている。~ 主人公「キトゥン」を操り、オープンスペース(箱庭)のようなヘキサヴィルを自由に移動しながらミッションを攻略していくというアクションアドベンチャーである。 ---- **ストーリー >巨大な円柱を取り囲むように築かれた空中都市ヘキサヴィル。この街は「重力嵐」の脅威にさらされ壊滅の危機に瀕していた。~ 住む所を失いさまよう人々も目立ち始めたヘキサヴィルの一角で、後に周囲から「キトゥン」と呼ばれる事になる一人の少女が目を覚ます。~ 少女は嵐と共に現れた脅威「ネヴィ」と戦い街の人たちを守りながら、嵐に「奪われた街」を取り戻すために奔走する。~ (Wikipediaより) ---- **特徴 ***重力操作 -本作最大の特徴。Rボタンを押すと、いつでもキトゥンは無重力浮遊状態になってその場で空中に留まる。その状態でカメラの向きを変えてからもう一度Rボタンを押すと、「重力の働く方向」が現在のカメラの前方に変更され、その方向に向かって自由落下していく。これをゲーム中では『重力チェンジ』と呼称する。~ なおカメラの向き変更は、左右のアナログスティック入力またはVita本体のモーションセンサーでVita自体を動かすことで変えられる。 --壁面に向かって落下すれば「壁に立つ」、空に向かって落下すれば「''空に落ちる''」という、今までのアクションアドベンチャーでは存在しなかった自由な移動が可能。 ---なお、壁や天井に立っているときはキトゥンの髪や服が垂れている方向で鉛直方向(実際の地面の方向)を表している。 --Lボタンを押すと重力操作を解除し、本来の重力の方向に自由落下する。 --重力操作中は画面に表示されている「重力エナジー」というゲージを消費し続ける。重力エナジーが切れると重力操作が強制解除される。重力エナジーは重力操作を行っていなければ、一定時間経過で全回復する。 ---空中でエナジーが切れて重力操作を強制解除されても、大抵は落下している間にエナジーが回復し、エナジー回復後に再上昇すればより高い場所まで行けるので、あまり困らない。 --空中ならどこでも、どこまでも無限に移動できるシステムだが、行動可能な領域は制限されており、その領域を超えると強制的に特定地点までワープで戻される。そのため、空に向かってどこまでも落下できるというわけではない。 -その他にも、重力を操る特殊能力が使用できる。いずれも重力エナジーを消費して行う。 -『重力スライド』 --前面タッチスクリーンの両端をタッチし続けると、床がキトゥンにとって斜面として定義され、床に沿ったまま高速でスライド移動が可能。 --方向転換はVitaのモーションセンサーを用いてVita本体を曲がりたい方向にハンドルのように傾けて行う。また、重力スライド中に片方のタッチを離すとドリフト状態となり、より小さい半径で旋回できる。 --Vita本体を手前に素早く引き起こすように動かすと、重力スライド中にジャンプできる。 --緩やかに曲線を描く斜面で重力スライドを行うと、曲面に沿って重力の働く方向を変えながら、斜面を曲がるように滑ることができる。 -『重力グラブ、重力スロー』 --○ボタンを押すと、周りのオブジェクトや''人''を無重力状態にして持ち上げることができる。浮かせたものはキトゥンの周りに浮いたまましばらく追従する。グラブを発動しているだけならば、重力エナジーは消費しない。 --この状態でもう一度○ボタンを押すと、浮かせたオブジェクトを弾丸のように打ち出せる。敵に当てればダメージを与えられるので、遠距離攻撃としても活用できる。無論、周囲に投げるものがなければ使えない。 -『重力キック』 --無重力浮遊状態の時や、重力チェンジ落下中に□ボタンを押すと、前方に向かって高速落下し、重力加速度を利用して高威力のキックで突撃する技。戦闘の主力となるアクションである。加速していればいるほど威力が増す。 --重力キックを行う方向に敵がいる場合は、敵を自動的にロックオンして、多少追尾するような軌道になる。 ***世界観 -スチームパンク的な空中都市が舞台。ただし都市の中心にある巨大な柱をはじめ、世界の全容は不明な点が多い。 --街は全体的に複雑な構造で、高低差が激しく、広大。 --空模様は基本的に黄緑色だったりオレンジだったりと、やや現実離れしており、独特の雰囲気を作り上げている。 -異世界と奪われた区画 --ヘキサヴィルには「奪われた区画」という、かつて存在した地域がいくつかある。「異世界」という特殊な空間にいるボスを倒すことで、奪われた区画を取り戻すことができ、新たな地域に行けるようになる。 --異世界は「空中に浮かぶ遺跡群」や「溶岩の中の空洞」といった、非現実的で広大な空間になっている。 ***コミック風のイベント表現 -ストーリー進行上の、多くの重要なシーンでは、漫画を読み進めていくような形式でシナリオが展開していく。 --1コマずつ画面一杯に大きく表示され、○ボタンかタッチスクリーンのフリック操作でコマを進めていく。 --×ボタンで前のコマに戻ることもできる。うっかりメッセージを読み飛ばしてしまった場合や前のシーンを見直したい場合に便利。 -コマによっては、複数の絵を立体的に重ねて表示することで一枚絵のように見せているものもある。 -Vita本体を傾けると、コマ(というかページ全体)の向きも傾く。これにより、前述の「複数の絵を重ねて表示しているコマ」は、手前側に表示されている絵と奥側に表示されている絵の距離感がより分かりやすく、立体的に感じられたりする。 ***その他 -その他のアクション --□ボタンで通常攻撃のキックを行う。地上キックはボタン連打でコンボになり、後述のレベルを上げればコンボがより長く発展していく。 --前面タッチスクリーンをフリックすると回避移動ができる。空中回避も可能。 --△ボタンを押すと強力な必殺技を発動できる。左スティックとの組み合わせでいくつかの必殺技を使い分けられる。必殺技は一度発動すると、一定時間が経過するまで再発動はできない。 -収集・成長要素 --各能力ごとにレベルが存在し、任意の能力に「プレシャスジェム」というものを注ぎ込んでレベルアップすることで、能力を強化していく。 ---強化項目は、体力や回避アクションや通常攻撃コンボ数といった素の能力だけでなく、重力操作の落下速度やエナジー持続力や、各重力操作能力ごとの強化も行える。 ---各能力のレベルには上限が設定されている。ストーリーを進めたり街を復旧させることで「人々からの評判」が上がると、能力強化のレベル上限が解放されていく。 --ジェムはマップ上のあちこちに配置されており、これらをかき集めることが一つの収集要素になっている。 --後述のチャレンジミッションでもジェムを入手できる。 -街の復旧とチャレンジミッション --街の所々には壊れて動かない設備などが存在し、ジェムを一定量消費することで、これらを復旧させることができる。 --街を復旧させる度に、何らかのチャレンジミッションに挑戦できるようになる。また、先述の通りキトゥンの評判も上がる。 --チャレンジミッションは、ゲームクリアに必須ではないミニゲーム的なやり込み要素。本作の重力アクションの一つに焦点を絞ったミッションが用意されている。 ---制限時間内で敵(ネヴィ)を倒し続ける『フリーバトル』(敵を一定数倒すと制限時間延長)、チェックポイントを経由して目的の場所へ到達する時間を競う『タイムアタック』などオーソドックスなものから、重力グラブで人を目的地へ連れていくものや、技を重力スローに限定したフリーバトルなど多岐にわたる。 ---どのチャレンジミッションにもスコアの要素があり、指定されたスコアを達成することで大量のジェムがゲットできる。 ---ネットランキングにスコアを登録できるので、これで世界中のプレイヤーと競うことができる。 -時空の旅人 --サブイベント。マップの特定地点に所々存在する謎の人に話しかける度に、専用のストーリーが少しずつ進展していく。 --このサブイベントを進めていくと、本作の世界観の核心に迫るような設定が判明する。 --普通はまず立ち寄らないような場所にこっそり居ることが多く、時空の旅人を発見することが一種の探索要素になっている。 -着替え --ゲームの途中で、ストーリーの展開上新たなコスチュームに着替えて行動することになる。 --更にゲームを進めると、寝床である「土管の家」にてコスチュームを自由に選べるようになる。 --後述のDLCで新たなコスチュームを入手することもできる。 -ダウンロードコンテンツ --「新規コスチューム1つ、新規サイドミッション(サブイベント)前後編、新規チャレンジミッション2つ」がセットになったDLC「コンテンツパック」が、第一弾~第三弾の計3つ配信されている。 --DLCのサイドミッションを進めることでもキトゥンの評判が高まり、能力のレベル上限がアップする。 ---全能力を限界まで上げるにはDLCが必須。 ***参考動画 #region(4Gamerによる紹介動画) 4Gamerによる紹介動画~ #video(http://www.youtube.com/watch?v=k6sqxPAivu4) #endregion ---- **評価点 -重力操作による浮遊感や移動の爽快感。 --建物の壁や橋の裏等どこにでも立てるし、空に向かってでもどこへでも落ちていける。若干慣れが必要だが、その分自在に操れるようになったときの爽快感は格別。 --長距離の移動手段として非常に快適であり、広大なフィールドを行き来することを苦に感じさせない。 --移動はとにかく自由。画面に映っている場所ならどこにでも行けると言っても過言ではない((ただしあまり街から離れすぎると強制的に戻される。))。 --この自由度の高さから、街の中の色々な場所を探索してみたいという意欲を掻き立てる。 -街の作り込み。 --街自体が1つのダンジョンと言えるほどに広く構造も複雑なため、上記の重力アクションも相まって「ただ街を散策しているだけで数時間経っていた」と言うこともザラにある。中でも最後に訪れる街「ヴァン・ダ・センタリアレ」の広さと複雑さはハンパではなく、隅々まで回るには''リアル時間で半日かかる''とまで言われるほど。 ---街にはそれぞれ独自の特徴を持たせてあり、視覚的にも楽しませてくれる。また、全ての街がシームレスでつながっており、フィールドとしての広さは相当なもの。 --高低差も多く、そこを重力操作でかけ上ったり、逆に高所から落下するのも楽しめる作りになっている(高所から落下してもダメージは無い)。吹き抜けになっている場所もあり、徒歩で移動するのが面倒なら重力チェンジでショートカットもできるので、ストレスはほとんど無い。 --街を探索してのジェム集めは、普通なら作業になりやすいところだが、上述の移動の自由さや街自体の高低差の作りを楽しみながら集めていけるのでさほど苦にならない。 -グラフィック --Vita(初期型)の有機ELディスプレイの発色の良さから、街の独創的な雰囲気を美麗に表現している。 -BGM --田中公平氏によるBGMはどれもお洒落。作品および街の雰囲気にマッチしており評価は高い。 -キャラクターの魅力。 --主人公『キトゥン』は記憶喪失という設定((キトゥンという名前自体も本名ではなく、市民がつけた愛称である。『重力姫』、『グラビティ・キトゥン』とも言われる。))ながら、明るく元気に振る舞い、少しドジながらもヘキサヴィルの人たちのために奔走する姿は好感が持て感情移入しやすい。 --サブキャラもキトゥンと同じ力を持つ謎の女性『クロウ』、トラブルメーカーの警務官『シドー』、世界の創造主を自称する老人『ゲイト』など、個性的で濃いキャラが多く印象的。 **賛否両論点 -日本語音声ではない。 --本作のキャラクターはこの世界の言語を使う。そのため本作の独特な文化や風俗にマッチして没入感をもたらしてくれる。 --一方でアクションメインであるため、字幕だといちいち文字を追うことができない。 ---- **問題点 -ボリュームが少ない。 --特にストーリーミッションだけ追っていくと結構早く終わってしまう。ミッションの内容自体はバラエティに富んでいるとはいえ…。 --またシナリオは伏線もほとんど回収されない。さも「次回に続く」と言わんばかりの終わり方で、未解明の謎が残るのはやはりモヤモヤする。 ---のちに外山氏が語ったところによると、もともと一作完結として制作していたが、PS3からPSVitaにハードが変更になったことなどにより、ストーリーを途中で切ってリリースせざるを得なくなってしまったとのこと。内容的に見て、『2』の終章がその切られたストーリーと思われる。 --一応サイドストーリーがダウンロードコンテンツとして配信されるなど、多少のフォローはされている。 -ロードが長い。 --起動時やセーブデータロード時、チャレンジミッションに挑戦する時には20~30秒近く待たされる。 --またチャレンジミッションでは高得点を狙うためには何度もリトライする必要があるが、ミッション途中ではリトライできず、ミッション中断するか一度最後までやる必要がある。そしてどちらも長いロード時間を要するためストレスになってしまう。 -バトルが単調。 --バトルはだいたい前述の重力キック連打でなんとかなってしまう。 ---というよりも、まともに戦闘で使える攻撃手段が重力キックと必殺技のみと言っていい(グラブはオブジェクト数に制限あり)。戦闘では、相手の攻撃を重力操作などで回避しつつネヴィのコアを探して狙い撃つ(というか蹴る)形となる。 //この書き方だと「意欲作=単調」になるだろ。文章がおかしい。 //あと、「第一作」って続編ありきの書き方だからこれも不適切。 //↑『難点/ボリュームが少ない』の項にも「続編」って記述があったので加筆してみました。 -回避アクションの操作が前面タッチスクリーンのフリックなので、とっさに出しづらい。 --そのため尚更、距離をとっての重力キックや重力グラブ&スローという戦法に偏りやすい。 -空中での素早い方向転換や位置の微調整といった、素早く細かい操作が困難。 --ボタンをフルに使うためある意味仕方ないことかも知れないが、カメラ操作が完全にマニュアルで、敵のいる方向を正確に素早く向くことが難しい(重力キックは敵を多少追尾してくれるが)。 --もともと重力操作で視点が変わりやすいので、戦闘中に敵を見失うと被弾率が格段に上がってしまう。 --敵であるネヴィは、雑魚であっても弱点であるコア以外への攻撃は一切無効。コアは背中にくっついていたり全身にいくつもあったりするので、正確な狙い打ちが要求される場面も少なくない。にもかかわらず、細かい位置取りやカメラの調整がしにくいシステムになっている。 --空中に浮かぶ敵は、狙いを定めて重力キックをしても、素早い移動で回避されてしまうことがある。こうなると、180度方向転換して再び仕切り直さなければならないのだが、その操作がなかなか手間が掛かり、重力キックを回避されることがストレスになりやすい。 ---重力スローによる飛び道具や必殺技を利用すれば安定して倒すこともできるが、重力スローは飛ばすオブジェクトを探さなければならず、持ち上げる操作もそれはそれで手間が掛かる。必殺技はあまり頻繁に使用できるものではない。 --オプションでカメラ操作の速度を変更できるので、カメラ速度を最速に設定にすれば、これらの問題は多少は改善される。ただし慣れが必要な上、カメラの細かい調整は余計に難しくなる。 -重力スライド中の操作が困難。 --Vita本体をちょっとでも傾けすぎると大きく方向転換しすぎてしまい、かといってほんの少しだけ傾けようとすると全然方向転換してくれなかったりするので、上手く理想のラインでカーブすることが難しい。 --重力スライドの速度は「通常速」か「超低速」かの極端な2パターンしか変更できず、ちょうどいい速度で滑ったりカーブすることができない。 -比較的3D酔いし易い --評価点である「重力操作による浮遊感や移動の爽快感」の裏返しでもあるが、縦横無尽の世界観と前述のカメラ操作が相まり、人によっては(他の3Dスクロールゲームと比べ)3D酔いしてしまい易いゲーム仕様となっている。 -重力エナジー --要するにスタミナ制であり、自由自在に飛び回るということはできない。 ---- **総評 「重力」を使ったアクション性の高さと斬新かつ独特な操作感には、細かな欠点も霞んでしまうほどの気持ちよさがある。~ この気持ちよさは実際に触れてみなければわからない部分もあるので、新しくVitaを買う予定のある方はぜひ体験して頂きたい。~ Vitaでおすすめのゲームソフトといえば、必ずと言っていいほど名前が挙がるタイトルの一つである。 //ありそうでなかったコンセプトをVitaというハードの特性を生かし切って実現させた名作といえる。 //引力や重力を操るゲームは『ヨッシーの万有引力』『キャメルトライ』『FFCCクリスタルベアラー』等の前例があり、ありそうでなかった、とは言いにくいのでは? //古いのだと『ロックマン5』とかもそうだな……それはちと違うか。 //同じくFCで超マイナーだが『重力装甲メタルストーム』とか。 ---- **余談 -やたら長いサブタイトルは、スタンリー・キューブリック監督の映画『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』へのオマージュである。 -2012年の日本ゲーム大賞を受賞した。 -記事冒頭にあるように「グラビティ デイズ」が正しい読みだが、「DAZE」と言う単語があまり一般的で無い事もあり「グラビティだぜ!」と読まれる事が少なからずある。 -英語版のタイトル名は『GRAVITY RUSH』。 -2013年9月、TGS2013にて続編を示唆するメッセージトレーラーが公開された。 -2015年12月10日にPS4版が発売された。 --主な変更点としてはグラフィックの向上、ロード時間の短縮(長くても5秒ほど)、Vita版のDLC3種が最初から追加されている、問題点にも挙げられた回避アクションや重力スライドがVitaにはないL2ボタンやR2ボタンに割り当てられているため操作しやすくなっている、等。 --なおパッドボタン(Vitaで言うタッチスクリーン)でも回避や重力スライドが使用できるため、Vita版のプレイヤーでも操作に違和感が出にくいよう配慮されている。 --重力スライドについては方向転換が左スティック、ジャンプが×ボタンでも可能になったので細かい操作が効きやすくなった。 --この他、本作の設定資料やイベント用などの各種イラストが閲覧できるギャラリーモードが追加されている。 -2017年1月19日に、本作の続編であり完結編『[[GRAVITY DAZE 2 重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択]]』がPS4で発売された。
*GRAVITY DAZE 重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動 //グラビティデイズ 【ぐらびてぃ でいず じゅうりょくてきめまい:じょうそうへのきかんにおいて、かのじょのないうちゅうにしょうじたせつどう】 |ジャンル|重力アクション・アドベンチャー|&amazon(B005MNNCMI)|CENTER:&amazon(B015DSR5SS)&amazon(B015DSRAVU)| |対応機種|プレイステーション・ヴィータ&br()プレイステーション4|~|~| |発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~|~| |開発元|SCEジャパンスタジオ&br()Bluepoint Games(PS4版)|~|~| |発売日|【PSV】2012年2月9日&br()【PS4】2015年12月10日|~|~| |定価|【PSV】パッケージ版:3,400円 DL版:2,800円&br()【PS4】パッケージ版:5,900円 DL版:4,900円(税別)|~|~| |プレイ人数|1人|~|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~|~| |廉価版|【PS4】Best Hits:2017年12月14日3,900円(税別)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |>|>|>|CENTER:''GRAVITY DAZEシリーズ''&br;''GRAVITY DAZE'' / [[GRAVITY DAZE 2>GRAVITY DAZE 2 重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択]]| |>|>|>|CENTER:''[[SIEワールドワイド・スタジオ作品]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''少女は、空に落ちる。''} }} ~ ---- **概要 重力をテーマにした3D箱庭アクションゲーム。キャッチコピーは「''少女は、空に落ちる''」。~ ディレクションは『[[SIREN]]』シリーズを手掛けた外山圭一郎氏。シナリオも同シリーズと同じく佐藤直子氏が外山氏と共に手掛けている。~ 主人公「キトゥン」を操り、オープンスペース(箱庭)のようなヘキサヴィルを自由に移動しながらミッションを攻略していくというアクションアドベンチャーである。 ---- **ストーリー >巨大な円柱を取り囲むように築かれた空中都市ヘキサヴィル。この街は「重力嵐」の脅威にさらされ壊滅の危機に瀕していた。~ 住む所を失いさまよう人々も目立ち始めたヘキサヴィルの一角で、後に周囲から「キトゥン」と呼ばれる事になる一人の少女が目を覚ます。~ 少女は嵐と共に現れた脅威「ネヴィ」と戦い街の人たちを守りながら、嵐に「奪われた街」を取り戻すために奔走する。~ (Wikipediaより) ---- **特徴 ***重力操作 -本作最大の特徴。Rボタンを押すと、いつでもキトゥンは無重力浮遊状態になってその場で空中に留まる。その状態でカメラの向きを変えてからもう一度Rボタンを押すと、「重力の働く方向」が現在のカメラの前方に変更され、その方向に向かって自由落下していく。これをゲーム中では『重力チェンジ』と呼称する。~ なおカメラの向き変更は、左右のアナログスティック入力またはVita本体のモーションセンサーでVita自体を動かすことで変えられる。 --壁面に向かって落下すれば「壁に立つ」、空に向かって落下すれば「''空に落ちる''」という、今までのアクションアドベンチャーでは存在しなかった自由な移動が可能。 ---なお、壁や天井に立っているときはキトゥンの髪や服が垂れている方向で鉛直方向(実際の地面の方向)を表している。 --Lボタンを押すと重力操作を解除し、本来の重力の方向に自由落下する。 --重力操作中は画面に表示されている「重力エナジー」というゲージを消費し続ける。重力エナジーが切れると重力操作が強制解除される。重力エナジーは重力操作を行っていなければ、一定時間経過で全回復する。 ---空中でエナジーが切れて重力操作を強制解除されても、大抵は落下している間にエナジーが回復し、エナジー回復後に再上昇すればより高い場所まで行けるので、あまり困らない。 --空中ならどこでも、どこまでも無限に移動できるシステムだが、行動可能な領域は制限されており、その領域を超えると強制的に特定地点までワープで戻される。そのため、空に向かってどこまでも落下できるというわけではない。 -その他にも、重力を操る特殊能力が使用できる。いずれも重力エナジーを消費して行う。 -『重力スライド』 --前面タッチスクリーンの両端をタッチし続けると、床がキトゥンにとって斜面として定義され、床に沿ったまま高速でスライド移動が可能。 --方向転換はVitaのモーションセンサーを用いてVita本体を曲がりたい方向にハンドルのように傾けて行う。また、重力スライド中に片方のタッチを離すとドリフト状態となり、より小さい半径で旋回できる。 --Vita本体を手前に素早く引き起こすように動かすと、重力スライド中にジャンプできる。 --緩やかに曲線を描く斜面で重力スライドを行うと、曲面に沿って重力の働く方向を変えながら、斜面を曲がるように滑ることができる。 -『重力グラブ、重力スロー』 --○ボタンを押すと、周りのオブジェクトや''人''を無重力状態にして持ち上げることができる。浮かせたものはキトゥンの周りに浮いたまましばらく追従する。グラブを発動しているだけならば、重力エナジーは消費しない。 --この状態でもう一度○ボタンを押すと、浮かせたオブジェクトを弾丸のように打ち出せる。敵に当てればダメージを与えられるので、遠距離攻撃としても活用できる。無論、周囲に投げるものがなければ使えない。 -『重力キック』 --無重力浮遊状態の時や、重力チェンジ落下中に□ボタンを押すと、前方に向かって高速落下し、重力加速度を利用して高威力のキックで突撃する技。戦闘の主力となるアクションである。加速していればいるほど威力が増す。 --重力キックを行う方向に敵がいる場合は、敵を自動的にロックオンして、多少追尾するような軌道になる。 ***世界観 -スチームパンク的な空中都市が舞台。ただし都市の中心にある巨大な柱をはじめ、世界の全容は不明な点が多い。 --街は全体的に複雑な構造で、高低差が激しく、広大。 --空模様は基本的に黄緑色だったりオレンジだったりと、やや現実離れしており、独特の雰囲気を作り上げている。 -異世界と奪われた区画 --ヘキサヴィルには「奪われた区画」という、かつて存在した地域がいくつかある。「異世界」という特殊な空間にいるボスを倒すことで、奪われた区画を取り戻すことができ、新たな地域に行けるようになる。 --異世界は「空中に浮かぶ遺跡群」や「溶岩の中の空洞」といった、非現実的で広大な空間になっている。 ***コミック風のイベント表現 -ストーリー進行上の、多くの重要なシーンでは、漫画を読み進めていくような形式でシナリオが展開していく。 --1コマずつ画面一杯に大きく表示され、○ボタンかタッチスクリーンのフリック操作でコマを進めていく。 --×ボタンで前のコマに戻ることもできる。うっかりメッセージを読み飛ばしてしまった場合や前のシーンを見直したい場合に便利。 -コマによっては、複数の絵を立体的に重ねて表示することで一枚絵のように見せているものもある。 -Vita本体を傾けると、コマ(というかページ全体)の向きも傾く。これにより、前述の「複数の絵を重ねて表示しているコマ」は、手前側に表示されている絵と奥側に表示されている絵の距離感がより分かりやすく、立体的に感じられたりする。 ***その他 -その他のアクション --□ボタンで通常攻撃のキックを行う。地上キックはボタン連打でコンボになり、後述のレベルを上げればコンボがより長く発展していく。 --前面タッチスクリーンをフリックすると回避移動ができる。空中回避も可能。 --△ボタンを押すと強力な必殺技を発動できる。左スティックとの組み合わせでいくつかの必殺技を使い分けられる。必殺技は一度発動すると、一定時間が経過するまで再発動はできない。 -収集・成長要素 --各能力ごとにレベルが存在し、任意の能力に「プレシャスジェム」というものを注ぎ込んでレベルアップすることで、能力を強化していく。 ---強化項目は、体力や回避アクションや通常攻撃コンボ数といった素の能力だけでなく、重力操作の落下速度やエナジー持続力や、各重力操作能力ごとの強化も行える。 ---各能力のレベルには上限が設定されている。ストーリーを進めたり街を復旧させることで「人々からの評判」が上がると、能力強化のレベル上限が解放されていく。 --ジェムはマップ上のあちこちに配置されており、これらをかき集めることが一つの収集要素になっている。 --後述のチャレンジミッションでもジェムを入手できる。 -街の復旧とチャレンジミッション --街の所々には壊れて動かない設備などが存在し、ジェムを一定量消費することで、これらを復旧させることができる。 --街を復旧させる度に、何らかのチャレンジミッションに挑戦できるようになる。また、先述の通りキトゥンの評判も上がる。 --チャレンジミッションは、ゲームクリアに必須ではないミニゲーム的なやり込み要素。本作の重力アクションの一つに焦点を絞ったミッションが用意されている。 ---制限時間内で敵(ネヴィ)を倒し続ける『フリーバトル』(敵を一定数倒すと制限時間延長)、チェックポイントを経由して目的の場所へ到達する時間を競う『タイムアタック』などオーソドックスなものから、重力グラブで人を目的地へ連れていくものや、技を重力スローに限定したフリーバトルなど多岐にわたる。 ---どのチャレンジミッションにもスコアの要素があり、指定されたスコアを達成することで大量のジェムがゲットできる。 ---ネットランキングにスコアを登録できるので、これで世界中のプレイヤーと競うことができる。 -時空の旅人 --サブイベント。マップの特定地点に所々存在する謎の人に話しかける度に、専用のストーリーが少しずつ進展していく。 --このサブイベントを進めていくと、本作の世界観の核心に迫るような設定が判明する。 --普通はまず立ち寄らないような場所にこっそり居ることが多く、時空の旅人を発見することが一種の探索要素になっている。 -着替え --ゲームの途中で、ストーリーの展開上新たなコスチュームに着替えて行動することになる。 --更にゲームを進めると、寝床である「土管の家」にてコスチュームを自由に選べるようになる。 --後述のDLCで新たなコスチュームを入手することもできる。 -ダウンロードコンテンツ --「新規コスチューム1つ、新規サイドミッション(サブイベント)前後編、新規チャレンジミッション2つ」がセットになったDLC「コンテンツパック」が、第一弾~第三弾の計3つ配信されている。 --DLCのサイドミッションを進めることでもキトゥンの評判が高まり、能力のレベル上限がアップする。 ---全能力を限界まで上げるにはDLCが必須。 ***参考動画 #region(4Gamerによる紹介動画) 4Gamerによる紹介動画~ #video(http://www.youtube.com/watch?v=k6sqxPAivu4) #endregion ---- **評価点 -重力操作による浮遊感や移動の爽快感。 --建物の壁や橋の裏等どこにでも立てるし、空に向かってでもどこへでも落ちていける。若干慣れが必要だが、その分自在に操れるようになったときの爽快感は格別。 --長距離の移動手段として非常に快適であり、広大なフィールドを行き来することを苦に感じさせない。 --移動はとにかく自由。画面に映っている場所ならどこにでも行けると言っても過言ではない((ただしあまり街から離れすぎると強制的に戻される。))。 --この自由度の高さから、街の中の色々な場所を探索してみたいという意欲を掻き立てる。 -街の作り込み。 --街自体が1つのダンジョンと言えるほどに広く構造も複雑なため、上記の重力アクションも相まって「ただ街を散策しているだけで数時間経っていた」と言うこともザラにある。中でも最後に訪れる街「ヴァン・ダ・センタリアレ」の広さと複雑さはハンパではなく、隅々まで回るには''リアル時間で半日かかる''とまで言われるほど。 ---街にはそれぞれ独自の特徴を持たせてあり、視覚的にも楽しませてくれる。また、全ての街がシームレスでつながっており、フィールドとしての広さは相当なもの。 --高低差も多く、そこを重力操作でかけ上ったり、逆に高所から落下するのも楽しめる作りになっている(高所から落下してもダメージは無い)。吹き抜けになっている場所もあり、徒歩で移動するのが面倒なら重力チェンジでショートカットもできるので、ストレスはほとんど無い。 --街を探索してのジェム集めは、普通なら作業になりやすいところだが、上述の移動の自由さや街自体の高低差の作りを楽しみながら集めていけるのでさほど苦にならない。 -グラフィック --Vita(初期型)の有機ELディスプレイの発色の良さから、街の独創的な雰囲気を美麗に表現している。 -BGM --田中公平氏によるBGMはどれもお洒落。作品および街の雰囲気にマッチしており評価は高い。 -キャラクターの魅力。 --主人公『キトゥン』は記憶喪失という設定((キトゥンという名前自体も本名ではなく、市民がつけた愛称である。『重力姫』、『グラビティ・キトゥン』とも言われる。))ながら、明るく元気に振る舞い、少しドジながらもヘキサヴィルの人たちのために奔走する姿は好感が持て感情移入しやすい。 --サブキャラもキトゥンと同じ力を持つ謎の女性『クロウ』、トラブルメーカーの警務官『シドー』、世界の創造主を自称する老人『ゲイト』など、個性的で濃いキャラが多く印象的。 **賛否両論点 -日本語音声ではない。 --本作のキャラクターはこの世界の言語を使う。そのため本作の独特な文化や風俗にマッチして没入感をもたらしてくれる。 --一方でアクションメインであるため、字幕だといちいち文字を追うことができない。 ---- **問題点 -ボリュームが少ない。 --特にストーリーミッションだけ追っていくと結構早く終わってしまう。ミッションの内容自体はバラエティに富んでいるとはいえ…。 --またシナリオは伏線もほとんど回収されない。さも「次回に続く」と言わんばかりの終わり方で、未解明の謎が残るのはやはりモヤモヤする。 ---のちに外山氏が語ったところによると、もともと一作完結として制作していたが、PS3からPSVitaにハードが変更になったことなどにより、ストーリーを途中で切ってリリースせざるを得なくなってしまったとのこと。内容的に見て、『2』の終章がその切られたストーリーと思われる。 --一応サイドストーリーがダウンロードコンテンツとして配信されるなど、多少のフォローはされている。 -ロードが長い。 --起動時やセーブデータロード時、チャレンジミッションに挑戦する時には20~30秒近く待たされる。 --またチャレンジミッションでは高得点を狙うためには何度もリトライする必要があるが、ミッション途中ではリトライできず、ミッション中断するか一度最後までやる必要がある。そしてどちらも長いロード時間を要するためストレスになってしまう。 -バトルが単調。 --バトルはだいたい前述の重力キック連打でなんとかなってしまう。 ---というよりも、まともに戦闘で使える攻撃手段が重力キックと必殺技のみと言っていい(グラブはオブジェクト数に制限あり)。戦闘では、相手の攻撃を重力操作などで回避しつつネヴィのコアを探して狙い撃つ(というか蹴る)形となる。 //この書き方だと「意欲作=単調」になるだろ。文章がおかしい。 //あと、「第一作」って続編ありきの書き方だからこれも不適切。 //↑『難点/ボリュームが少ない』の項にも「続編」って記述があったので加筆してみました。 -回避アクションの操作が前面タッチスクリーンのフリックなので、とっさに出しづらい。 --そのため尚更、距離をとっての重力キックや重力グラブ&スローという戦法に偏りやすい。 -空中での素早い方向転換や位置の微調整といった、素早く細かい操作が困難。 --ボタンをフルに使うためある意味仕方ないことかも知れないが、カメラ操作が完全にマニュアルで、敵のいる方向を正確に素早く向くことが難しい(重力キックは敵を多少追尾してくれるが)。 --もともと重力操作で視点が変わりやすいので、戦闘中に敵を見失うと被弾率が格段に上がってしまう。 --敵であるネヴィは、雑魚であっても弱点であるコア以外への攻撃は一切無効。コアは背中にくっついていたり全身にいくつもあったりするので、正確な狙い打ちが要求される場面も少なくない。にもかかわらず、細かい位置取りやカメラの調整がしにくいシステムになっている。 --空中に浮かぶ敵は、狙いを定めて重力キックをしても、素早い移動で回避されてしまうことがある。こうなると、180度方向転換して再び仕切り直さなければならないのだが、その操作がなかなか手間が掛かり、重力キックを回避されることがストレスになりやすい。 ---重力スローによる飛び道具や必殺技を利用すれば安定して倒すこともできるが、重力スローは飛ばすオブジェクトを探さなければならず、持ち上げる操作もそれはそれで手間が掛かる。必殺技はあまり頻繁に使用できるものではない。 --オプションでカメラ操作の速度を変更できるので、カメラ速度を最速に設定にすれば、これらの問題は多少は改善される。ただし慣れが必要な上、カメラの細かい調整は余計に難しくなる。 -重力スライド中の操作が困難。 --Vita本体をちょっとでも傾けすぎると大きく方向転換しすぎてしまい、かといってほんの少しだけ傾けようとすると全然方向転換してくれなかったりするので、上手く理想のラインでカーブすることが難しい。 --重力スライドの速度は「通常速」か「超低速」かの極端な2パターンしか変更できず、ちょうどいい速度で滑ったりカーブすることができない。 -比較的3D酔いし易い --評価点である「重力操作による浮遊感や移動の爽快感」の裏返しでもあるが、縦横無尽の世界観と前述のカメラ操作が相まり、人によっては(他の3Dスクロールゲームと比べ)3D酔いしてしまい易いゲーム仕様となっている。 -重力エナジー --要するにスタミナ制であり、自由自在に飛び回るということはできない。 ---- **総評 「重力」を使ったアクション性の高さと斬新かつ独特な操作感には、細かな欠点も霞んでしまうほどの気持ちよさがある。~ この気持ちよさは実際に触れてみなければわからない部分もあるので、新しくVitaを買う予定のある方はぜひ体験して頂きたい。~ Vitaでおすすめのゲームソフトといえば、必ずと言っていいほど名前が挙がるタイトルの一つである。 //ありそうでなかったコンセプトをVitaというハードの特性を生かし切って実現させた名作といえる。 //引力や重力を操るゲームは『ヨッシーの万有引力』『キャメルトライ』『FFCCクリスタルベアラー』等の前例があり、ありそうでなかった、とは言いにくいのでは? //古いのだと『ロックマン5』とかもそうだな……それはちと違うか。 //同じくFCで超マイナーだが『重力装甲メタルストーム』とか。 ---- **余談 -やたら長いサブタイトルは、スタンリー・キューブリック監督の映画『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』へのオマージュである。 -2012年の日本ゲーム大賞を受賞した。 -記事冒頭にあるように「グラビティ デイズ」が正しい読みだが、「DAZE」と言う単語があまり一般的で無い事もあり「グラビティだぜ!」と読まれる事が少なからずある。 -英語版のタイトル名は『GRAVITY RUSH』。 -2013年9月、TGS2013にて続編を示唆するメッセージトレーラーが公開された。 -2015年12月10日にPS4版が発売された。 --主な変更点としてはグラフィックの向上、ロード時間の短縮(長くても5秒ほど)、Vita版のDLC3種が最初から追加されている、問題点にも挙げられた回避アクションや重力スライドがVitaにはないL2ボタンやR2ボタンに割り当てられているため操作しやすくなっている、等。 --なおパッドボタン(Vitaで言うタッチスクリーン)でも回避や重力スライドが使用できるため、Vita版のプレイヤーでも操作に違和感が出にくいよう配慮されている。 --重力スライドについては方向転換が左スティック、ジャンプが×ボタンでも可能になったので細かい操作が効きやすくなった。 --この他、本作の設定資料やイベント用などの各種イラストが閲覧できるギャラリーモードが追加されている。 -2017年1月19日に、本作の続編であり完結編『[[GRAVITY DAZE 2 重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択]]』がPS4で発売された。

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