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*テイルズ オブ ハーツ アニメムービーエディション/CG ムービーエディション 【ているず おぶ はーつ あにめむーびーえでぃしょん/しーじーむーびーえでぃしょん】 |ジャンル|一般|ロールプレイングゲーム|CENTER:&amazon(B001HBIPT4,image=https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/618QKeNy3fL._SL160_.jpg)アニメムービーエディション&br()&amazon(B001HBIPTE)CGムービーエディション| |~|公称|心と出会うRPG|~| |対応機種|>|ニンテンドーDS|~| |メディア|>|2GbitDSカード|~| |発売元|>|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|>|ナムコ・テイルズスタジオ|~| |発売日|>|2008年12月18日|~| |定価|>|6,650円|~| |プレイ人数|>|1人|~| |レーティング|>|CERO:B(12才以上対象)|~| |コンテンツアイコン|>|犯罪|~| |判定|アニメ|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |~|CG|BGCOLOR(lightgreen):''良作'' (管理人裁定による)|~| |ポイント|>|携帯機で本格的なテイルズを実現&br;ムービーCOLOR(red){''だけ''}異なるバージョン商法&br;違和感だらけのリアル調CGムービー&br;シリーズ最後の2Dテイルズ|~| |>|>|>|CENTER:''[[テイルズ オブ シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 テイルズ オブシリーズの1作。テイルズスタジオ初の携帯機オリジナルタイトルである。 キャラクターデザインはいのまたむつみ。OPテーマは『テイルズ オブ デスティニー』のDEENが再度担当した。 ---- **特徴 -PS2版『デスティニー』の戦闘システムを踏襲した上で、行動のためのパワーソースを「CC(チェインキャパ)」というポイント制から「EG(エモーショナルゲージ)」というゲージ制に変更。 --EGは青と赤の2色のゲージで表現され、青ゲージでは特に問題ないが、EGが最大値の半分を超えゲージが赤くなると受けるダメージが増え、EGが最大値の状態でガードをするとEGが半減した上で必ずガードブレイクしてしまう。 ---これにより、青ゲージのままでは技を長く連発できず、かといって赤ゲージでは敵の攻撃に注意しなければならないという駆け引きを生み出している。 --PS2版『デスティニー』では術技が便利すぎるために使用するメリットが全くなかった通常攻撃に、長押しで力を溜めて発動する「相手のガードを崩す『ガードブレイク』」や特定のアクセサリーを装備することで発動が可能な「敵のアイテムを盗む」「異常状態にさせる」など様々な効果を追加している。 ---ちなみに溜め攻撃自体は初のDS作品である『テンペスト』で既に登場しているが、戦闘システムの都合上一種類しか出せなかった『テンペスト』に対して、4方向全ての攻撃に対応している点が異なり、同作で消化不良気味だったシステムを上手く昇化出来ているとも言えるだろう。 --戦闘中のアクションも二段ジャンプ可能な「エアリアルジャンプ」高速で後退出来る「バックステップ」や、空中でもある程度行動可能な「エアステップ」等のスキルの搭載でよりスピーディかつ緻密な操作が可能となり、2Dの戦闘フィールドを縦横無尽に駆け回りながらの戦闘はDSテイルズとしてはかなり爽快感がある。 -「コネクトパネル」 --戦闘中、下画面に設定したキャラクターの技が並んでおり、それをタッチする事でCGを消費し、そのキャラクターに術技を使わせる事が出来る。プレイヤーキャラの5,6番目の術技や戦闘参加中の仲間の術技をセットする事でいわゆる「ショートカット」の操作を行う事が出来る他、戦闘に参加していないキャラを「援護攻撃」という形で参加させることが可能。条件をそろえればシリーズキャラやナムコキャラを呼び出すことも可能。 ---当初はセットできる術技は少ないが、使用していくにつれてどんどん増えてゆく。 --特定の援護攻撃と操作キャラクターの術技をタイミングよく合わせると「合技」という二心一体の技に昇華し、より強力な攻撃となる。一応これに近いシステムは過去作では『エターニア』の「協力技」が存在しているが、4種類のみだったあちらとは異なり21種類と大幅に増加している。 -武器「ソーマ」を進化させていくシステム「ソーマビルド」。 --敵を倒したりフィールドで手に入る「素材」を使用することで、能力を向上させる「パラメータスキル」・特殊アクションを発動する「アクションスキル」・特殊効果を付加する「サポートスキル」・術技を習得する「バトルスキル」を習得させることができる。 --「ソーマエボルブ」ではパラメータ・サポートスキル重視の「COLOR(red){''赤''}」と、パラメータ・バトルスキル重視の「COLOR(blue){''青''}」に加え、サポート・バトルスキル重視の「COLOR(green){''緑''}」の内1つを選んで形態を変化させていく。 --ソーマ以外の装備品はアクセサリしか存在せず、武器防具の買い替えや装備変更の面倒さを取っ払っている。 ---またこれらの育成システムがメインの為か、LVUPでのパラメーター上昇値はかなり低くなっている他、LVによって新しい術技やスキル等を習得する事も無い。 -キャラクター同士の結束を強め、様々な恩恵を与える「ソーマリンク」 --「ソーマを持つ者同士が結束を固めるとソーマ同士に特別な繋がりが生まれ、ソーマの威力が上がる」という設定で、ストーリー上中盤以降で大きく取り沙汰されるが、戦闘でも影響を及ぼすシステムとして扱われる。本編中のスキットでの選択肢や戦闘メンバーとして参加させる、合技を使うなどでキャラクター同士のソーマリンクの値が上昇していき、一定値以上になるとソーマビルドでは覚えられないサポートスキルやパラメータスキルを習得できる。 --要するに、『シンフォニア』の好感度や『イノセンス』の絆値の発展版とも言うべきシステムで、それらとは異なりスキル取得に関わるという関係で戦略に組み込みやすいのが特徴か。 -「治癒石」 --シリーズお馴染みの「料理」システムの本作版と言えるシステム。序盤で入手出来る治癒石に「発動条件」「HP回復量」「付加効果」を設定し、戦闘中に発動条件を満たした場合に味方のHPを回復したり、ステータスを上昇させたり敵のステータスを引き下げる事が出来る。あらかじめフィールドや町で使用し、全快した上で追加効果の恩恵を受けたまま戦闘する事も可能。 --最初は設定できる条件等は少ないが、各地にある「治癒石屋」にてそれらを購入する事でカスタマイズ項目を増やしていく事になる。 --治癒石には「ヒールエナジー」という値が設定されており、これが尽きると回復効果を発動できなくなってしまうが、フィールド上にある「治癒原石」や治癒石屋、スピルメイズでの宝箱等で容易に回復できるため、よほど無計画に使用しない限り枯渇するような事は少ない。 --戦闘中は最大5回まで治療石を発動させる事が可能で、初心者もガルドを貯めれば回復のゴリ押しで勝ち進める事が出来、敵の攻撃力やクリティカル率が尋常でない程に跳ね上がる高難易度でも欠かせない存在となる。 -「スピルリンク」 --ソーマの持つ機能の一つで、「悩みのある人間の心((作中では、「心」はほぼ「スピリア」と呼称されている))の中に入り込んで、その原因を探る」という設定で、「スピルメイズ」と呼ばれるダンジョンを進んでゆく。本編では勿論、サブイベントや話しかけたモブキャラに特定のアイコンが付く事があり、そのキャラクターに話しかけるとスピルリンクする事が出来る。 --スピルリンク出来るキャラクター、クリアしたキャラクターは別個の項目にまとめられ、一度クリアしたキャラクターのスピルメイズには記憶陣の上に限って何度でも挑戦できる。 ---スピルメイズはランダムダンジョンであり、「リンクカウンター」と呼ばれる所謂歩数制限がかかっている。徘徊するモンスターとの戦闘に勝利したり、所々にある赤色の宝箱から補給するなどしてリンクカウンターが尽きないようにしながら最奥地に進んでゆく。 ---…しかし、色々と調整不足な点が見られる。詳しくは後述。 ---- **評価点 -『イノセンス』の倍の容量となる2Gbitカートリッジを採用した事で、開発当初のコンセプト通り、据え置き機に迫るほどの大ボリュームとなった。 --『イノセンス』までには無かった作中ムービーやイベント&スキットでのボイスも据え置き機程ではないが実装されている。シナリオ自体のボリュームも大幅に増加し、此処については据え置きシリーズ作品に比肩する程。 --以前のDS作品『テンペスト』はディンプス、『イノセンス』はアルファ・システムによる外注作品で、本家テイルズスタジオ製作の本作には相当な期待があったのである。そして、本作の完成度は概ねその期待に応えたと言えよう。 -『眠り姫』の御伽噺をモチーフにしたストーリー --複雑でダーク寄りだった昨今の作風から一転して王道路線になっている。これといった斬新さやインパクトにこそ乏しいが、安定しながらも適度な起伏や見せ場も多く好評。 -キャラグラフィック面も『イノセンス』迄のポリゴンではなくドット絵に変化しているが、中々の造詣。 --DSはスペック上人物の精密なポリゴンを描ききるのは難しく、「テンペスト」「イノセンス」ではその造形の粗さも問題となっていたが、ドット絵になった事でキャラクターの造形はデフォルメこそ利いているが充分整ったものになった。 ---フィールドや町、ダンジョン等でのドット絵は小さめだが、戦闘中のドットは些細な表情の変化やリアクション、アクション時の躍動感等をしっかりと表現している。 -戦闘以外の上下画面を生かした演出・システム --前作までのムービーでは上画面のみを使用した物になっていたが、本作のオープニングでは上画面のみならず下画面にもムービーが表示される仕様になっていて、当時のニンテンドーDS作品では当たり前になりつつあった上下ぶち抜きの大迫力のシーンはともかく、上下画面それぞれ別の場面が映るシーンの存在もあってか演出面もグレードアップ。 --また、本作では街道やダンジョンでも下画面にマップが表示される様になった為、前2作と比較してダンジョン内での迷いやすさも大幅に軽減されていると言える。 -個性的なキャラクターたち。 --一見華麗なのに『[[エターニア>テイルズ オブ エターニア]]』のファラも顔負けな格闘少女っぷりを見せ、故郷では訛りがすごいコハク、普段は粗雑な態度で、作中で「シスコン」と称されるほどに妹想いだがいざという時には頼れる兄貴のヒスイなど、魅力のあるキャラクターは本作でも健在。中でも18歳で身長148cm、一人称は「ボク」で舌足らずで童顔な女性・ベリルの特異さが際立っている。 ---性格もまた、見た目に似つかない俗物ぶりでメンバーのムードメーカーとして存在を発揮する。 --主人公のシングはありがちな主人公の見本のような性格だが、逆にそれが「無個性が個性」というネタになっている。 ---だが決して没個性的な訳ではなく、シナリオの随所で幾度も身を挺してヒロインや仲間を救い、時に理屈でなく自分の身体を盾にして相手の荒んだ心に訴えかける等、正統派熱血主人公の鑑とも言える活躍を見せ、シリーズでもトップクラスに色恋沙汰に敏感な主人公でもある。そしてこれまでテイルズ主人公の初期技として登場してきた「魔神剣」「蒼破刃」をどちらも覚えない(「蒼破刃」は仲間との合技でなら使える)。 ---また、近年シリーズ作品でよく見られる拒絶や賛否両論を引き起こすような尖った性格付けや極端な描写が少ないのも評価点。それ故に、それらの作品から本作に入ったプレイヤーの中からは「''久々に安心してキャラ達を見れる''」等の意見も。パーティー全体の雰囲気も最初こそとある事件によって若干ギスギスしているが、それでもさほど刺々しいものではなく、全体で見れば安定した結束力と明るさを見せてくれる。 //他作品のことは細かく書く必要はない //別に細かくないしいいだろ --メインキャラ勢だけでなく、敵勢力やサブキャラクター達の性格や描写も作り込まれており、シナリオを盛り上げ、時に掘り下げてくれる等存在感が大きい。歴代シリーズにおける漆黒の翼に当たるカルセドニーら十三小隊もNPCキャラながらそれぞれ性格や描写が作りこまれており、序盤こそ立場上敵対しているが中盤の大きなイベントを境にシング達と共闘関係を築き上げ、かけがえの無い「仲間」としてストーリーに大きく関わることとなる。 ---特に隊長であるカルセドニーは、敵キャラで数少ない専用BGMと秘奥義とカットインが与えられており、PTメンバー以外で唯一スキットで参加し、ED中で他のPTメンバーと同じ一枚絵が表示される、終盤でも彼絡みのサブイベントが幾つか用意されている事などから、元々はパーティメンバーとして加入する事が想定されていたと思われる箇所がある。 ---- **賛否両論点 //-序盤のパーティの険悪な雰囲気には、賛否が多く集まっている。 //--序盤にシングがヒロインのコハクの感情の源となる「スピルーン」を砕いてしまった事でコハクが殆どの感情を失ってしまう。それを知った兄ヒスイはシングを激しく憎悪し、シングの必死の申し出でコハクのスピルーンの欠片探しの旅に同行を許しはするものの、事あるごとに(特にコハクが絡むと)シングを殴打したり露骨に邪険に扱ったりと暴力的なシーンが多い。((「妹の感情を砕かれた」という事でヒスイの怒りは尤もなのだが、シングの方も一心に罪を償おうとしており、そんな彼に対して過剰な暴力や暴言をかける場面も多いため、ヒスイの振る舞いに対して不快感を抱くユーザーも多い。)) //--後にこの出来事の真相が明かされ、シングに非が無い事が判明した事を境に両者の関係は大きく改善し、中盤以降はヒスイの兄貴分としての見せ場も多くなるのだが、ヒスイがシングに対する今までの仕打ちを顧みたり彼に謝罪したりといった場面が殆ど無いのも気にかかるところである。 //((ただし、シング側もただ一方的にされるがままな訳ではなく、コハクが絡まない事柄だと反論や反撃をしたりヒスイにケンカを売ったりヒスイを殴って無茶を咎めている等、作中の扱いから2人の間柄を「ケンカ友達」的に描こうとしている節がある。また、あるイベントで序盤のヒスイに対し「最初はムカついた」とそれとなく本音を暴露している。なお、冒頭でヒスイがシングに対して誤解していたことを謝罪する描写がある。(その後すぐに誤解してしまうが))) //--ただ、シングがコハクを救出した時は無茶をした彼を叱ると同時にきちんとお礼の言葉を述べたり、シングと言い争いをして、コハクを怯えさせてしまった事で彼女に謝罪したりする等、基本的に人としての良識を持ち合わせている((戦闘終了時に「芸術は棒発だ」と言い間違るジンクに対し、「爆発な」と訂正したり、『宮廷画家』で夢物語を語るベリルに対し「・・・・・・若いうちから楽な生活を見てっとロクな人間に育たねぇぞ?」と彼女を諭す描写がある。))ので、ヒスイの人間性そのものに問題がある訳ではないのは考慮してもらいたい。 //↑ヒスイの怒りは(実際は勘違いであったのは確かだが)もっとももので、さすがにこの展開が賛否というのはどうなのか。ただギスギスしているのが嫌いという個人的な好みにしか思えない。 -後半からストーリーに回りくどい箇所が出始め、主人公よりもあるNPCに焦点が傾く展開になりがち。 --無駄に広大なダンジョンが出てきたり、短いダンジョンでもちょっとしたイベントを律儀に解決する為何度も同じところを往復させられたり…と、明らかに水増し感が漂っている。 --複雑なダンジョンやイベントを経てようやく手に入れた手段等が悉く無駄に終わる展開もあり、ダンジョンの仕掛け等に苦労した身としてはやるせない気分になる場合も。ただその中でも見せ場と言えるイベントも多く、決して退屈なだけではない。 -グレードショップの仕様について --本作のグレードショップでは過去に購入経験のある項目やゲーム本編で取得済みの特定アイテムは購入額が0になる仕様になっていて、最終的に全ての要素をグレードを使わずに引き継ぐ事が可能。 --この事については、ライトプレイヤーからは「わざわざグレードを稼がずに楽に周回プレーが出来てうれしい」という意見が多いが、やり込み派からは「高次周ではグレードを稼げなくなり、コンボボーナス経験値やグレードを消費するミニゲーム等も存在しない事も相まって高難易度に挑戦する意味が無くなる」という意見が存在している事から賛否両論である。 -通信要素の削除 --前作、前々作ではワイヤレス通信を行う事で協力プレーを行う事が出来たが、本作ではその要素がバッサリと削除され一人用ゲームになってしまった。 ---- **問題点 -PS2版『デスティニー』と同じくボタン連打のみで簡単にコンボがつながってしまうため、戦闘は依然として作業的。下に記すような対策はされているが、多くが容易に解決出来てしまう。 --ハメ技のレシピ量はシリーズ随一。「星塵絶破」「翔星刃」「スラッシュからぁず」「マーメイドジュヌ」「真空裂斬」など、さほど工夫も無く技1つで手軽にコンボが成立する特技が多くのキャラに備わっている。 ---特に主人公のシングはコンボパーツに最適かつ強力な特技が目白押しで、初心者でも重い相手でない限り「翔星刃」を連発していれば大抵の敵大抵の敵を空中に押し上げた上で無双できる。星塵絶破もヒット数の関係でかなりのダメージが出るため、大きめの相手に対してはこれを連発するのが最適解となってしまう。 ---空中戦を重視しているシステムの為か、地上でハメ続けると敵に無敵判定が出てコンボを抜けられてしまう反面、空中ではそのような制約が一切無い為、余計に空中でのハメ戦法に拍車をかける結果となった。 ---その都合上、浮きやすい敵と浮かない敵とで体感的な強さの差が激しい。だがそれも中盤以降手に入る状態異常を与えるアクセサリー等である程度解決可能。(ある程度工夫は必要だが) ---取得グレードに関しても地上コンボではほとんど上がらないのに対して空中コンボだと飛躍的に上昇するため、意図的に空中コンボ優遇のバランスにしたのだと思われるが、そのせいでワンパターン化や敵の強さに関する歪みが出来てしまっている。 ---なお、今作はラスボスも隠しボスもよく浮く。よって空中コンボが決まりさえすればラスボスも隠しボスも簡単に倒せてしまう。~ もっとも、両者とも鋼体が強力かつ動きも俊敏で戦闘フィールドを縦横無尽に駆け回り、更に多くの攻撃に一瞬無敵判定が付くのでハメられる状態に持ち込むのは決して容易ではないのだが。 ---ただ中には''地上空中問わずハメている最中に問答無用で無敵判定が出て脱出、反撃する''というとんでもない仕様のボスも存在する。 ---逆に、このボス相手には秘奥義以外でコンボを繋ぐ事がほぼ不可能なためまとまったダメージが与えられず、今度は不毛な長期戦を強いられてしまう。 --作戦等でCPをその場に固定させる事が出来ない。仮に魔法使い系キャラを隊列の一番後ろに設定し、攻撃等をしないよう作戦で指示しても敵が迫ったりすると勝手にそこら中を動き始めてしまう。これによって従来の2Dテイルズ作品のように「後衛1~2人を動かさず魔法やアイテム使いして、残りの前衛だけで敵の足止めをする」という戦法が困難になってしまった。 ---キャラが勝手に動き回ることで勝手に敵陣のド真ん中に来てダメージを受け続け、彼等分の回復にまで常に気を配らなければならなくなる為、従来作品のような戦法をメインにしようとするなら結構なストレスになりかねない。 --ボス戦だとこちらの''秘奥義の威力が3割にまで減る''という仕様があり、ボス戦で秘奥義をダメージソースにしづらい。 -コンボボーナス経験値が存在しない。 --その戦闘中のヒット数に応じて経験値が一定数上乗せされるシステムで、シリーズではお馴染みの要素だった。これによって多段コンボを決めることでの実利が大きくなり、戦闘でのコンボを稼ぐ意欲を促していた。しかし本作にはそれが無く、称号の入手や取得グレードの増加以外でのコンボを決める旨みが減ってしまった。 --グレードや称号と違い、経験値は目に見えて分かる上攻略上大きく貢献しているので、このオミットは地味に響く。 -リメイク版『デスティニー』から変化の少なさ。 --各種システムや仕様の変化で差別化はされているが、それでも戦闘時の雑魚敵のモデルも相変わらず『D2』『リバース』からの流用が大半を占めていて新鮮味が無く、戦闘システムの特徴も相まって『リメイク版デスティニー』からあまり写り映えが無い。 ---おまけに『リメD』では新規グラフィックが用意されていた中ボス達にも「グラシャラボラス」や「ヴェパール」等、まんま過去作から持ってきた流用が目立つ始末である。 -全体的に一本道で、以前に通過した町や村に引き返したりするのが非常に手間。 --本作のフィールド移動は従来シリーズの中でも特殊で、他の街やダンジョンに行く為にはそれらを繋ぐ『街道』という別のフィールドを移動しなければならない。街1つ分の移動でもそれなりの距離があり、序盤の終わり以降シナリオの大半を占める中央大陸で多くの街を訪れる事となり、サブイベント等の関係で離れた街やダンジョンに行くとなると相当時間がかかってしまう。 --街道は様々な分岐があるが、シナリオ上行くことが決まってる場所以外には「この先は○○で危ない」「ここは違うだろう」等の理由で行くことが出来ず自由度が低い。中央大陸は様々な方角に道が分かれており、行く先々でこれらのメッセージが出て辟易する事も。 --街道の風景や構造も基本的に似たり寄ったりで、見栄えにも乏しく行き来にあたっての作業感が強い((雪国や砂漠等ではそれに準じた地形にはなるが、変わり映えが無い点は同じ。))。 ---もっとも、本作では街道のマップも下画面に表示される為か「前2作よりはマシ」なレベルになっているのが救い。 ---加えて、街道はダンジョン扱いになっているのか、従来のシリーズ作品のようにメニューを開いて自由にセーブをする事が行えず、フィールド画面なのにいちいち記憶陣を探す必要があり面倒。 ---一応現在居る大陸(中央大陸は段階ごとに)にある街やダンジョンを全て巡って「踏破」すると、ようやくフィールドマップ上を歩ける様になる。本作でのフィールドマップは従来作よりもサイズが小さく設定されていてモンスターとのエンカウントも無い為、移動の手間を大幅に短縮出来るようになり、またここでシリーズお馴染みの「フィールドマップ上での自由なセーブ」もようやく可能になる。 -「スピルメイズ」に難がありすぎる。 --ランダムダンジョンでリンクカウンターの消費ペースが早めなため、複雑な構造の場合、迷ってしまうとリンクカウンターがかなり簡単に尽きてしまう。 --一部の宝箱や、戦闘によってリンクカウンターを回復する事が出来る。というよりほぼ必須であるため、シンボルエンカウントにもかかわらず戦闘を事実上強制される。そして、戦闘をきちんとこなしていても、ダンジョンの構造と運によってはリンクカウンターが尽きる事も……。積極的に敵と戦ってリンクカウンターに余裕を持たせようにも、敵の配置がかなりまばらな為それもままならない。 ---宝箱による3段階の回復効果も低めで、一番大きい「大回復」でようやく多少余裕がもてる程度で、一番低い「小回復」に至っては連続して取らない限り焼け石に水程度しか回復しない。もう少し増やしても良かったのでは? ---また中盤以降のスピルメイズでは、「''リンクカウンターの消費が早まる''」というデメリット効果の宝箱も多く配置されるようになる。持続時間は10秒なのでその間立ち止まっていれば良いが、この効果の宝箱の割合が多めで、またリンクカウンターを回復させる効果の宝箱と外見が同じなので事前に察知する事も出来ない。連続してこの効果が出てきていちいち立ち止まらなければならない為ストレスになる。そのまま行動すると怒涛の如く勢いでリンクカウンターを消費する。 --ではストーリー攻略の為に最低限必要なもの以外は放置すれば良い…とも言いたいが、これをクリアする事でしか入手出来ないアイテムや称号等も多く存在し、コンプリートを狙うならば必然的にかなりの数のスピルメイズに挑戦しなければならない。 ---そもそもスピルメイズの中でだけ歩数制限がある事についての理由付けは、本編では全くされていない。 --リンクカウンターが尽きた場合は'その場でゲームオーバー''で、リスクが非常に重い。本編中でも事前にセーブしておくようアナウンスされてはいるが。 --そして、本作の隠しダンジョンはこのスピルメイズ形式となっている。さらにやり込み要素として、この隠しダンジョンの中にランダム(低出現率)で出現する生物を30匹(うち3匹はイベントで登場するため実質27匹)保護すると言うものがある。隠しダンジョンの強力な敵との作業戦闘を強制されながら、なかなか出現しない生物を延々探し出す作業はかなりの苦痛。しかもこのダンジョン、それなりの設定があり専用BGMも流れるのにマップは汎用のスピルメイズの流用というお粗末なものとなっている。 ---救済策として、一定の階層までたどり着くとそこから再開出来るようになる為、一度その層まで行ってしまえば徐々に探索も楽にはなってくる。 --とどめに、下画面のダンジョンマップも街道や通常ダンジョンとは異なり明確な分岐点等が記載されず大雑把で、フロア出口の方向確認くらいしか役に立たない。 ---一応メインシナリオで必ず入る事になるスピルメイズでは初期リンクカウンターが多く設定されているので、サブイベントや裏ダンジョンでのそれと違い『スピルメイズがクリア出来なくてシナリオが進まない』という事態にはさほどならないのが救い。 -BGMの音質が全体的に粗い。 --音割れが目立ち、それを抜きにしても他のDS作品の中では粗が目立つ部類。特に戦闘終了後のリザルト画面でのBGMは聞くに堪えない程。スピーカーの音質が改善されたDSiや3DS(LLは除く)、もしくはイヤホンで聴けばそれなりに聴けるようになる。 ---また曲自体のクオリティは悪くはなく、機械人戦の「誰がために戦うか」、カルセドニー戦の「飛翔!対空!!」、ラスボス戦のBGMは評価が高い。 -称号コンプリートが不可能 --というのも、称号の中には特定の街にいる住民と会話する事でプレイヤーキャラの戦歴に応じて入手出来る物が存在するのだが、称号獲得済みのキャラの記録が他のキャラに抜かれてしまった場合は称号が剥奪されてしまう事から、全キャラでの戦歴称号獲得は事実上不可能とされている。 ---この為か本作での称号コンプリートは通常称号+戦歴称号とややこしく、シリーズにおけるやり込みの醍醐味が潰されてしまっている。 -一部ミニゲームの規模の小ささ --本作にもシリーズお馴染みの闘技場やカジノがあるが、そのどちらも従来シリーズ作品と比べると規模の小ささが否めない。 --闘技場は個人戦しか出来ず、勝利ごとのキャラの掛け合いのバリエーションも基本使い回しで、優勝した際のやり取りも全員同じ会話…と、ボリュームに欠ける((一番上のランクで優勝すると受付嬢に惚れられるというイベントがあるが、会話が同じな為男女問わず全キャラが惚れられる形になってしまう。))。 ---一応『[[アビス>テイルズ オブ ジ アビス]]』のガイと対戦できるサプライズはあるが、戦闘中のボイスどころか会話も無く終始無言な為味気が薄い。 ---加えて、コネクトパネルで召喚可能な歴代キャラクターも、シナリオで戦闘可能なカルセドニーにしかボイスが無い。 --カジノもスロットしか出来ず、しかも大当たりを出してメダルを入手するより、純粋にガルドをはたいてメダルと換えた方がずっとコスパが良い。終盤のスピルメイズを巡っていると高価な素材が大量入手出来、それを換金すればさほど難しくない。 -カジノの景品交換システムがずさん --一度につき1つずつしか交換できない。複数手に入れる為にはいちいち話しかけてメニューから景品を選ぶ手間がかかる為非常に不便。また所持限界数以上の場合にその景品を入手すると「持ちきれませんでした」というメッセージと共に''景品が手に入らないばかりか、その分のメダルも返却されない''という重大な欠陥がある。 --恐らく普通の宝箱などでアイテムを入手した際の処理を使いまわしていると思われる。シリーズでは数少ないドーピング用の薬草を比較的安価に扱っている場所なだけに尚更惜しいところである。 -重大なバグの存在 --ひとつは、序盤の町のスピルメイズクリア後に使えるようになるアヒルボートの選択肢で「アヒルボートNO!」の選択肢を選んでから町から「フィールド」に出ると画面が孤島に切り替わり、そこから脱出できなくなる現象。 --もうひとつは、クリア後にラスボスをもう一度倒すと裏ダンジョンでイーロイを集めた数、および町の発展状況がリセットされてしまうというもの。 ---どちらもゲームの進行や攻略に大きな支障を与え(前者に至っては「ハマり」)、その条件も通常プレイで充分ありうる範疇のものであり、これらに泣かされたプレイヤーも居るだろう。 -本作のラスボス「クリード・グラファイト」について #region(''ネタバレ注意'') --クリードは、大まかに言うと「故郷を復活させるため」に動いており、それ以前から戦争続きの故郷の平和を祈っており、幼馴染の女性リチア・スポデューンと共に人々から争いの思念のみを抜く計画を実行するという、『[[ファンタジア>テイルズ オブ ファンタジア]]』のダオスを彷彿させるタイプのラスボスである。 --しかし、その手段は『本来は他人の心を侵食・破壊する戦略兵器を無理やり小出力かつ特定ノベクトルのみに作用するように制御しながら利用する』という非常にリスクの高いものであり、クリードの想い人でリチアの姉フローラ・スポデューンも危惧して異を唱えていた。その手段も多くの人間(女子供含む)を実験素材のように犠牲にした末生み出されたものである。案の定それは失敗に終わり、故郷が滅んだ上フローラも暴走した巨大装置に自らを封印する大惨事となり、故郷とフローラの復活を巡ってもう1人の計画推進者であるリチアと対立、精神体となった2人は人間の心に寄生しながら永きに渡って争っている。 ---その間、クリードは多くの人間の心に寄生して精神を崩壊させ((仮にクリードから解放されたとしても、残された邪悪な思念に屈すると廃人になってしまう。なお後のリメイク版『R』ではこの設定は用いられていない。))、シングやコハクの家族、エストレーガ帝国の先代皇帝、(間接的にだが)ベリルの祖父もこの争いによって悲惨な末路を迎えている。この事実に、お人好しな性格のシングでさえ怒りを露にリチアを非難し、一度は協力を拒んでいる。 --クリード本人も人間の事を見下しており、コハクを甚振りシングを瀕死に追い込み、人間が苦しみ死に行く様を笑って見物したり、彼を何より想っている部下インカローズにも随所で邪険にした扱いが散見され、彼女の死を受けても「あの役立たずめ」と忌々しげに一蹴するなど、「平和を望んでいた人物」と言うには納得しがたい悪辣ぶりが随所で目立つ。((過去作で言うなら『TOA』のヴァン・グランツや『TOB』のアルトリウス・コールブランドに匹敵する外道である。『TOP』のダオスも人間を見下した態度をとるのだが、あちらは魔科学でマナを大量消費し大樹ユグドラシルを枯れる寸前まで追いやった人間への怒りが根源だったのに対し、こちらは純粋に人間を下等生物のように見下している。)) --それでいて、最期は自身の内に秘めた欲求が満たされて救われた上でフローラと共に安らかに心中するという、被害にあったキャラや彼の所業を見せつけられてきたプレイヤーにとっても釈然としない最後を迎える。 --一方のリチアも同罪ではあるが、自身がクリードと進めた計画を心から悔いており、自身の行いをヒスイや一般庶民から非難され、一度は協力を拒まれ、幾度も人間に命を狙われ、故郷の崩壊する瞬間を精神が崩壊するまで繰り返し強制的に見せつけられるなどの仕打ちを受けており、それを巡る本人の心理描写もきちんとなされているため、批判は少ない。 //↑悪役が極悪人であるというだけのことをわざわざ赤字で強調までする必要はないと思われる。 #endregion ***CG版について -本作は、収録ムービー''だけ''が異なるという異例のバージョン分け商法が取られている。当然ながらDSの性能上、ムービー自体は動画再生によるプリレンダムービーを採用している。 -1つは従来通りのアニメーションムービーを収録したもの。もう1つはシリーズ初の3DCGキャラクターによるムービーを採用。CGムービーはリメイク版『デスティニ―』でCGムービーパートを担当した白組。 --が、このCGキャラがいのまたイラストとは大きくかけ離れたアレンジであり、シリーズファンから満場一致で「キモい」「''[[モッコス>ゼノサーガ エピソードII 善悪の彼岸]]の再来''」「コレジャナイ」の烙印を押されてしまった。 #region(アニメVer.とCGVer.OPの比較) &nicovideo2(https://www.nicovideo.jp/watch/sm5725304) #endregion() #region(登場キャラの簡易比較 ※画像サイズが大きいのでクリックしてご覧頂きたい) #image(TOHhikaku.jpg,title=もはや別人…。) #endregion -結論から言えば「公式 "実写版○○" ネタ」状態。「元々アニメ調のいのまたデザインを、CG化すること自体が無茶」との声は発売前からあったが、その不安が的中してしまった。そもそも、アニメ風のキャラクターデザインや漫画的表現がこのシリーズの特徴でもあり、それをわざわざ写実的なデザインにしようという発想自体が間違っている。 --上記の画像を見てもらえば一目でわかる通り、デフォルメを排した写実路線にした結果、とにかくリアルさが悪目立ちをしてしまっており、いわゆる「不気味の谷現象」が発生している。グラフィックの元絵とのギャップの凄まじさ故に相当叩かれてしまった。 --いのまたデザインの西洋ファンタジー風の凝った服を、世界観に合わないアジア系の薄い顔立ちのキャラ達が着ている為、ただの''コスプレ集団にしか見えない。'' ---一応、この中で唯一ヒスイは割と現実的な服装をしているため、違和感は少ない。プレイヤーからも「ヒスイはまだ見れる」と言われている((主人公のシングも現在から見れば『FFXV』っぽいデザインではある。))。 --「[[同じ路線で行くとマンネリ化が進むため、あえてユーザーの想像しなかったであろうCGでの表現に踏み込んだ>http://www.famitsu.com/interview/article/1216801_1493.html]]」という考えから開発されたのだが、マンネリ打破自体はよいものの試みの方向性を見誤ったと言わざるを得ない。 --なお、テイルズキャラがリアルな3DCG姿で登場したのは『ソウルキャリバーレジェンズ』でゲスト参戦した『シンフォニア』の[[ロイド>http://www.soularchive.jp/SCL/contents/character/lloyd.html]]が最初である。こちらはそれほどギャップは激しくない。 ---とは言え違和感自体はどうしても出てきてしまうため、否寄りの評価となっている。ネタ的に「8頭身ロイド」「きれいなロイド」等と揶揄されることはある。 -また、CG版の他の部分でのキャラグラフィックは、公式からもアナウンスされている通り、''アニメエディションと共通であり、ゲーム内容にも一切差は無い。'' --ゲーム中でのキャラの立ち絵やスキットでの顔グラフィック、秘奥義発動時のカットインも全てアニメムービーエディションと同じな為、CG部分とアニメ部分のちぐはぐな混在によって視覚的にも違和感が大きい。 ---- **総評 シナリオ、システム面共に若干の粗こそあるが総合的にはしっかり作り込まれており、携帯機のRPGとしては十分良作と呼べる作品である。~ 昨今のハイスペック据置機のシリーズ作と比べればボリューム面で物足りない部分もあるが、ハードの性能を考えればそれは仕方の無いものであり、実際に携帯機でこのボリュームを実現した事を評価する声は多い。~ まして極薄ボリュームとしてファンのDSテイルズへの期待を失墜させた『テンペスト』から、これほどボリューミーな長編RPGにまで昇華させたというのは非常に大きいだろう。 ---- **余談 //-CG版の売り上げ //--内容に差がある『[[ポケモン>ポケットモンスターシリーズ]]』や『[[ドラクエモンスターズ>ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド]]』とは異なり、CG不人気も相まって完全に誰得となった。エディション毎に違う特典を付けた商法も相まって早々にワゴン送りとなり、セールスもアニメムービー版の1/6程度という散々な結果になってしまった。 //--しかし、CGのクオリティ自体は最高峰で精巧で、白組の技術が窺い知れるであろう。元絵とのギャップは凄まじいが''見ないまま放っておくのも勿体無い''ものである。CG版は中古価格が大抵3桁になっている為、いけるクチならば十分満足できうるだろう。再三するがゲームとしての中身は同じなので、そういった点での心配もいらない。 //↑ソース不明なのでCO -いのまたテイルズの次回作『[[グレイセス>テイルズ オブ グレイセス]]』では『イノセンス』同様の3Dグラフィックとしての発売となった。 --そして同作が転機になったのかは定かでは無いが、以降の作品では3Dが基準になり、2Dテイルズは衰退への道を歩む事になってしまった。 -『[[テイルズ オブ バーサス]]』では、主人公シングとヒロインのコハクが出演している。また、『テイルズ オブ グレイセス』にはコハクが、『[[テイルズ オブ イノセンス R]]』にはコハクとヒスイが出演した。 -PSVで今作のリ・イマジネーションとして『[[テイルズ オブ ハーツ R]]』が発売。本作でNPCだったカルセドニー、新規キャラのガラドがパーティに追加されている。
*テイルズ オブ ハーツ アニメムービーエディション/CG ムービーエディション 【ているず おぶ はーつ あにめむーびーえでぃしょん/しーじーむーびーえでぃしょん】 |ジャンル|一般|ロールプレイングゲーム|CENTER:&amazon(B001HBIPT4,image=https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/618QKeNy3fL._SL160_.jpg)アニメムービーエディション&br()&amazon(B001HBIPTE)CGムービーエディション| |~|公称|心と出会うRPG|~| |対応機種|>|ニンテンドーDS|~| |メディア|>|2GbitDSカード|~| |発売元|>|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|>|ナムコ・テイルズスタジオ|~| |発売日|>|2008年12月18日|~| |定価|>|6,650円|~| |プレイ人数|>|1人|~| |レーティング|>|CERO:B(12才以上対象)|~| |コンテンツアイコン|>|犯罪|~| |判定|アニメ|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |~|CG|BGCOLOR(lightgreen):''良作'' (管理人裁定による)|~| |ポイント|>|携帯機で本格的なテイルズを実現&br;ムービーCOLOR(red){''だけ''}異なるバージョン商法&br;違和感だらけのリアル調CGムービー&br;シリーズ最後の2Dテイルズ|~| |>|>|>|CENTER:''[[テイルズ オブ シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 テイルズ オブシリーズの1作。テイルズスタジオ初の携帯機オリジナルタイトルである。 キャラクターデザインはいのまたむつみ。OPテーマは『テイルズ オブ デスティニー』のDEENが再度担当した。 ---- **特徴 -PS2版『デスティニー』の戦闘システムを踏襲した上で、行動のためのパワーソースを「CC(チェインキャパ)」というポイント制から「EG(エモーショナルゲージ)」というゲージ制に変更。 --EGは青と赤の2色のゲージで表現され、青ゲージでは特に問題ないが、EGが最大値の半分を超えゲージが赤くなると受けるダメージが増え、EGが最大値の状態でガードをするとEGが半減した上で必ずガードブレイクしてしまう。 ---これにより、青ゲージのままでは技を長く連発できず、かといって赤ゲージでは敵の攻撃に注意しなければならないという駆け引きを生み出している。 --PS2版『デスティニー』では術技が便利すぎるために使用するメリットが全くなかった通常攻撃に、長押しで力を溜めて発動する「相手のガードを崩す『ガードブレイク』」や特定のアクセサリーを装備することで発動が可能な「敵のアイテムを盗む」「異常状態にさせる」など様々な効果を追加している。 ---ちなみに溜め攻撃自体は初のDS作品である『テンペスト』で既に登場しているが、戦闘システムの都合上一種類しか出せなかった『テンペスト』に対して、4方向全ての攻撃に対応している点が異なり、同作で消化不良気味だったシステムを上手く昇化出来ているとも言えるだろう。 --戦闘中のアクションも二段ジャンプ可能な「エアリアルジャンプ」高速で後退出来る「バックステップ」や、空中でもある程度行動可能な「エアステップ」等のスキルの搭載でよりスピーディかつ緻密な操作が可能となり、2Dの戦闘フィールドを縦横無尽に駆け回りながらの戦闘はDSテイルズとしてはかなり爽快感がある。 -「コネクトパネル」 --戦闘中、下画面に設定したキャラクターの技が並んでおり、それをタッチする事でCGを消費し、そのキャラクターに術技を使わせる事が出来る。プレイヤーキャラの5,6番目の術技や戦闘参加中の仲間の術技をセットする事でいわゆる「ショートカット」の操作を行う事が出来る他、戦闘に参加していないキャラを「援護攻撃」という形で参加させることが可能。条件をそろえればシリーズキャラやナムコキャラを呼び出すことも可能。 ---当初はセットできる術技は少ないが、使用していくにつれてどんどん増えてゆく。 --特定の援護攻撃と操作キャラクターの術技をタイミングよく合わせると「合技」という二心一体の技に昇華し、より強力な攻撃となる。一応これに近いシステムは過去作では『エターニア』の「協力技」が存在しているが、4種類のみだったあちらとは異なり21種類と大幅に増加している。 -武器「ソーマ」を進化させていくシステム「ソーマビルド」。 --敵を倒したりフィールドで手に入る「素材」を使用することで、能力を向上させる「パラメータスキル」・特殊アクションを発動する「アクションスキル」・特殊効果を付加する「サポートスキル」・術技を習得する「バトルスキル」を習得させることができる。 --「ソーマエボルブ」ではパラメータ・サポートスキル重視の「COLOR(red){''赤''}」と、パラメータ・バトルスキル重視の「COLOR(blue){''青''}」に加え、サポート・バトルスキル重視の「COLOR(green){''緑''}」の内1つを選んで形態を変化させていく。 --ソーマ以外の装備品はアクセサリしか存在せず、武器防具の買い替えや装備変更の面倒さを取っ払っている。 ---またこれらの育成システムがメインの為か、LVUPでのパラメーター上昇値はかなり低くなっている他、LVによって新しい術技やスキル等を習得する事も無い。 -キャラクター同士の結束を強め、様々な恩恵を与える「ソーマリンク」 --「ソーマを持つ者同士が結束を固めるとソーマ同士に特別な繋がりが生まれ、ソーマの威力が上がる」という設定で、ストーリー上中盤以降で大きく取り沙汰されるが、戦闘でも影響を及ぼすシステムとして扱われる。本編中のスキットでの選択肢や戦闘メンバーとして参加させる、合技を使うなどでキャラクター同士のソーマリンクの値が上昇していき、一定値以上になるとソーマビルドでは覚えられないサポートスキルやパラメータスキルを習得できる。 --要するに、『シンフォニア』の好感度や『イノセンス』の絆値の発展版とも言うべきシステムで、それらとは異なりスキル取得に関わるという関係で戦略に組み込みやすいのが特徴か。 -「治癒石」 --シリーズお馴染みの「料理」システムの本作版と言えるシステム。序盤で入手出来る治癒石に「発動条件」「HP回復量」「付加効果」を設定し、戦闘中に発動条件を満たした場合に味方のHPを回復したり、ステータスを上昇させたり敵のステータスを引き下げる事が出来る。あらかじめフィールドや町で使用し、全快した上で追加効果の恩恵を受けたまま戦闘する事も可能。 --最初は設定できる条件等は少ないが、各地にある「治癒石屋」にてそれらを購入する事でカスタマイズ項目を増やしていく事になる。 --治癒石には「ヒールエナジー」という値が設定されており、これが尽きると回復効果を発動できなくなってしまうが、フィールド上にある「治癒原石」や治癒石屋、スピルメイズでの宝箱等で容易に回復できるため、よほど無計画に使用しない限り枯渇するような事は少ない。 --戦闘中は最大5回まで治療石を発動させる事が可能で、初心者もガルドを貯めれば回復のゴリ押しで勝ち進める事が出来、敵の攻撃力やクリティカル率が尋常でない程に跳ね上がる高難易度でも欠かせない存在となる。 -「スピルリンク」 --ソーマの持つ機能の一つで、「悩みのある人間の心((作中では、「心」はほぼ「スピリア」と呼称されている))の中に入り込んで、その原因を探る」という設定で、「スピルメイズ」と呼ばれるダンジョンを進んでゆく。本編では勿論、サブイベントや話しかけたモブキャラに特定のアイコンが付く事があり、そのキャラクターに話しかけるとスピルリンクする事が出来る。 --スピルリンク出来るキャラクター、クリアしたキャラクターは別個の項目にまとめられ、一度クリアしたキャラクターのスピルメイズには記憶陣の上に限って何度でも挑戦できる。 ---スピルメイズはランダムダンジョンであり、「リンクカウンター」と呼ばれる所謂歩数制限がかかっている。徘徊するモンスターとの戦闘に勝利したり、所々にある赤色の宝箱から補給するなどしてリンクカウンターが尽きないようにしながら最奥地に進んでゆく。 ---…しかし、色々と調整不足な点が見られる。詳しくは後述。 ---- **評価点 -『イノセンス』の倍の容量となる2Gbitカートリッジを採用した事で、開発当初のコンセプト通り、据え置き機に迫るほどの大ボリュームとなった。 --『イノセンス』までには無かった作中ムービーやイベント&スキットでのボイスも据え置き機程ではないが実装されている。シナリオ自体のボリュームも大幅に増加し、此処については据え置きシリーズ作品に比肩する程。 --以前のDS作品『テンペスト』はディンプス、『イノセンス』はアルファ・システムによる外注作品で、本家テイルズスタジオ製作の本作には相当な期待があったのである。そして、本作の完成度は概ねその期待に応えたと言えよう。 -『眠り姫』の御伽噺をモチーフにしたストーリー --複雑でダーク寄りだった昨今の作風から一転して王道路線になっている。これといった斬新さやインパクトにこそ乏しいが、安定しながらも適度な起伏や見せ場も多く好評。 -キャラグラフィック面も『イノセンス』迄のポリゴンではなくドット絵に変化しているが、中々の造詣。 --DSはスペック上人物の精密なポリゴンを描ききるのは難しく、「テンペスト」「イノセンス」ではその造形の粗さも問題となっていたが、ドット絵になった事でキャラクターの造形はデフォルメこそ利いているが充分整ったものになった。 ---フィールドや町、ダンジョン等でのドット絵は小さめだが、戦闘中のドットは些細な表情の変化やリアクション、アクション時の躍動感等をしっかりと表現している。 -戦闘以外の上下画面を生かした演出・システム --前作までのムービーでは上画面のみを使用した物になっていたが、本作のオープニングでは上画面のみならず下画面にもムービーが表示される仕様になっていて、当時のニンテンドーDS作品では当たり前になりつつあった上下ぶち抜きの大迫力のシーンはともかく、上下画面それぞれ別の場面が映るシーンの存在もあってか演出面もグレードアップ。 --また、本作では街道やダンジョンでも下画面にマップが表示される様になった為、前2作と比較してダンジョン内での迷いやすさも大幅に軽減されていると言える。 -個性的なキャラクターたち。 --一見華麗なのに『[[エターニア>テイルズ オブ エターニア]]』のファラも顔負けな格闘少女っぷりを見せ、故郷では訛りがすごいコハク、普段は粗雑な態度で、作中で「シスコン」と称されるほどに妹想いだがいざという時には頼れる兄貴のヒスイなど、魅力のあるキャラクターは本作でも健在。中でも18歳で身長148cm、一人称は「ボク」で舌足らずで童顔な女性・ベリルの特異さが際立っている。 ---性格もまた、見た目に似つかない俗物ぶりでメンバーのムードメーカーとして存在を発揮する。 --主人公のシングはありがちな主人公の見本のような性格だが、逆にそれが「無個性が個性」というネタになっている。 ---だが決して没個性的な訳ではなく、シナリオの随所で幾度も身を挺してヒロインや仲間を救い、時に理屈でなく自分の身体を盾にして相手の荒んだ心に訴えかける等、正統派熱血主人公の鑑とも言える活躍を見せ、シリーズでもトップクラスに色恋沙汰に敏感な主人公でもある。そしてこれまでテイルズ主人公の初期技として登場してきた「魔神剣」「蒼破刃」をどちらも覚えない(「蒼破刃」は仲間との合技でなら使える)。 ---また、近年シリーズ作品でよく見られる拒絶や賛否両論を引き起こすような尖った性格付けや極端な描写が少ないのも評価点。それ故に、それらの作品から本作に入ったプレイヤーの中からは「''久々に安心してキャラ達を見れる''」等の意見も。パーティー全体の雰囲気も最初こそとある事件によって若干ギスギスしているが、それでもさほど刺々しいものではなく、全体で見れば安定した結束力と明るさを見せてくれる。 //他作品のことは細かく書く必要はない //別に細かくないしいいだろ --メインキャラ勢だけでなく、敵勢力やサブキャラクター達の性格や描写も作り込まれており、シナリオを盛り上げ、時に掘り下げてくれる等存在感が大きい。歴代シリーズにおける漆黒の翼に当たるカルセドニーら十三小隊もNPCキャラながらそれぞれ性格や描写が作りこまれており、序盤こそ立場上敵対しているが中盤の大きなイベントを境にシング達と共闘関係を築き上げ、かけがえの無い「仲間」としてストーリーに大きく関わることとなる。 ---特に隊長であるカルセドニーは、敵キャラで数少ない専用BGMと秘奥義とカットインが与えられており、PTメンバー以外で唯一スキットで参加し、ED中で他のPTメンバーと同じ一枚絵が表示される、終盤でも彼絡みのサブイベントが幾つか用意されている事などから、元々はパーティメンバーとして加入する事が想定されていたと思われる箇所がある。 ---- **賛否両論点 //-序盤のパーティの険悪な雰囲気には、賛否が多く集まっている。 //--序盤にシングがヒロインのコハクの感情の源となる「スピルーン」を砕いてしまった事でコハクが殆どの感情を失ってしまう。それを知った兄ヒスイはシングを激しく憎悪し、シングの必死の申し出でコハクのスピルーンの欠片探しの旅に同行を許しはするものの、事あるごとに(特にコハクが絡むと)シングを殴打したり露骨に邪険に扱ったりと暴力的なシーンが多い。((「妹の感情を砕かれた」という事でヒスイの怒りは尤もなのだが、シングの方も一心に罪を償おうとしており、そんな彼に対して過剰な暴力や暴言をかける場面も多いため、ヒスイの振る舞いに対して不快感を抱くユーザーも多い。)) //--後にこの出来事の真相が明かされ、シングに非が無い事が判明した事を境に両者の関係は大きく改善し、中盤以降はヒスイの兄貴分としての見せ場も多くなるのだが、ヒスイがシングに対する今までの仕打ちを顧みたり彼に謝罪したりといった場面が殆ど無いのも気にかかるところである。 //((ただし、シング側もただ一方的にされるがままな訳ではなく、コハクが絡まない事柄だと反論や反撃をしたりヒスイにケンカを売ったりヒスイを殴って無茶を咎めている等、作中の扱いから2人の間柄を「ケンカ友達」的に描こうとしている節がある。また、あるイベントで序盤のヒスイに対し「最初はムカついた」とそれとなく本音を暴露している。なお、冒頭でヒスイがシングに対して誤解していたことを謝罪する描写がある。(その後すぐに誤解してしまうが))) //--ただ、シングがコハクを救出した時は無茶をした彼を叱ると同時にきちんとお礼の言葉を述べたり、シングと言い争いをして、コハクを怯えさせてしまった事で彼女に謝罪したりする等、基本的に人としての良識を持ち合わせている((戦闘終了時に「芸術は棒発だ」と言い間違るジンクに対し、「爆発な」と訂正したり、『宮廷画家』で夢物語を語るベリルに対し「・・・・・・若いうちから楽な生活を見てっとロクな人間に育たねぇぞ?」と彼女を諭す描写がある。))ので、ヒスイの人間性そのものに問題がある訳ではないのは考慮してもらいたい。 //↑ヒスイの怒りは(実際は勘違いであったのは確かだが)もっとももので、さすがにこの展開が賛否というのはどうなのか。ただギスギスしているのが嫌いという個人的な好みにしか思えない。 -後半からストーリーに回りくどい箇所が出始め、主人公よりもあるNPCに焦点が傾く展開になりがち。 --無駄に広大なダンジョンが出てきたり、短いダンジョンでもちょっとしたイベントを律儀に解決する為何度も同じところを往復させられたり…と、明らかに水増し感が漂っている。 --複雑なダンジョンやイベントを経てようやく手に入れた手段等が悉く無駄に終わる展開もあり、ダンジョンの仕掛け等に苦労した身としてはやるせない気分になる場合も。ただその中でも見せ場と言えるイベントも多く、決して退屈なだけではない。 -グレードショップの仕様について --本作のグレードショップでは過去に購入経験のある項目やゲーム本編で取得済みの特定アイテムは購入額が0になる仕様になっていて、最終的に全ての要素をグレードを使わずに引き継ぐ事が可能。 --この事については、ライトプレイヤーからは「わざわざグレードを稼がずに楽に周回プレーが出来てうれしい」という意見が多いが、やり込み派からは「高次周ではグレードを稼げなくなり、コンボボーナス経験値やグレードを消費するミニゲーム等も存在しない事も相まって高難易度に挑戦する意味が無くなる」という意見が存在している事から賛否両論である。 -通信要素の削除 --前作、前々作ではワイヤレス通信を行う事で協力プレーを行う事が出来たが、本作ではその要素がバッサリと削除され一人用ゲームになってしまった。 ---- **問題点 -PS2版『デスティニー』と同じくボタン連打のみで簡単にコンボがつながってしまうため、戦闘は依然として作業的。下に記すような対策はされているが、多くが容易に解決出来てしまう。 --ハメ技のレシピ量はシリーズ随一。「星塵絶破」「翔星刃」「スラッシュからぁず」「マーメイドジュヌ」「真空裂斬」など、さほど工夫も無く技1つで手軽にコンボが成立する特技が多くのキャラに備わっている。 ---特に主人公のシングはコンボパーツに最適かつ強力な特技が目白押しで、初心者でも重い相手でない限り「翔星刃」を連発していれば大抵の敵大抵の敵を空中に押し上げた上で無双できる。星塵絶破もヒット数の関係でかなりのダメージが出るため、大きめの相手に対してはこれを連発するのが最適解となってしまう。 ---空中戦を重視しているシステムの為か、地上でハメ続けると敵に無敵判定が出てコンボを抜けられてしまう反面、空中ではそのような制約が一切無い為、余計に空中でのハメ戦法に拍車をかける結果となった。 ---その都合上、浮きやすい敵と浮かない敵とで体感的な強さの差が激しい。だがそれも中盤以降手に入る状態異常を与えるアクセサリー等である程度解決可能。(ある程度工夫は必要だが) ---取得グレードに関しても地上コンボではほとんど上がらないのに対して空中コンボだと飛躍的に上昇するため、意図的に空中コンボ優遇のバランスにしたのだと思われるが、そのせいでワンパターン化や敵の強さに関する歪みが出来てしまっている。 ---なお、今作はラスボスも隠しボスもよく浮く。よって空中コンボが決まりさえすればラスボスも隠しボスも簡単に倒せてしまう。~ もっとも、両者とも鋼体が強力かつ動きも俊敏で戦闘フィールドを縦横無尽に駆け回り、更に多くの攻撃に一瞬無敵判定が付くのでハメられる状態に持ち込むのは決して容易ではないのだが。 ---ただ中には''地上空中問わずハメている最中に問答無用で無敵判定が出て脱出、反撃する''というとんでもない仕様のボスも存在する。 ---逆に、このボス相手には秘奥義以外でコンボを繋ぐ事がほぼ不可能なためまとまったダメージが与えられず、今度は不毛な長期戦を強いられてしまう。 --作戦等でCPをその場に固定させる事が出来ない。仮に魔法使い系キャラを隊列の一番後ろに設定し、攻撃等をしないよう作戦で指示しても敵が迫ったりすると勝手にそこら中を動き始めてしまう。これによって従来の2Dテイルズ作品のように「後衛1~2人を動かさず魔法やアイテム使いして、残りの前衛だけで敵の足止めをする」という戦法が困難になってしまった。 ---キャラが勝手に動き回ることで勝手に敵陣のド真ん中に来てダメージを受け続け、彼等分の回復にまで常に気を配らなければならなくなる為、従来作品のような戦法をメインにしようとするなら結構なストレスになりかねない。 --ボス戦だとこちらの''秘奥義の威力が3割にまで減る''という仕様があり、ボス戦で秘奥義をダメージソースにしづらい。 -コンボボーナス経験値が存在しない。 --その戦闘中のヒット数に応じて経験値が一定数上乗せされるシステムで、シリーズではお馴染みの要素だった。これによって多段コンボを決めることでの実利が大きくなり、戦闘でのコンボを稼ぐ意欲を促していた。しかし本作にはそれが無く、称号の入手や取得グレードの増加以外でのコンボを決める旨みが減ってしまった。 --グレードや称号と違い、経験値は目に見えて分かる上攻略上大きく貢献しているので、このオミットは地味に響く。 -リメイク版『デスティニー』から変化の少なさ。 --各種システムや仕様の変化で差別化はされているが、それでも戦闘時の雑魚敵のモデルも相変わらず『D2』『リバース』からの流用が大半を占めていて新鮮味が無く、戦闘システムの特徴も相まって『リメイク版デスティニー』からあまり写り映えが無い。 ---おまけに『リメD』では新規グラフィックが用意されていた中ボス達にも「グラシャラボラス」や「ヴェパール」等、まんま過去作から持ってきた流用が目立つ始末である。 -全体的に一本道で、以前に通過した町や村に引き返したりするのが非常に手間。 --本作のフィールド移動は従来シリーズの中でも特殊で、他の街やダンジョンに行く為にはそれらを繋ぐ『街道』という別のフィールドを移動しなければならない。街1つ分の移動でもそれなりの距離があり、序盤の終わり以降シナリオの大半を占める中央大陸で多くの街を訪れる事となり、サブイベント等の関係で離れた街やダンジョンに行くとなると相当時間がかかってしまう。 --街道は様々な分岐があるが、シナリオ上行くことが決まってる場所以外には「この先は○○で危ない」「ここは違うだろう」等の理由で行くことが出来ず自由度が低い。中央大陸は様々な方角に道が分かれており、行く先々でこれらのメッセージが出て辟易する事も。 --街道の風景や構造も基本的に似たり寄ったりで、見栄えにも乏しく行き来にあたっての作業感が強い((雪国や砂漠等ではそれに準じた地形にはなるが、変わり映えが無い点は同じ。))。 ---もっとも、本作では街道のマップも下画面に表示される為か「前2作よりはマシ」なレベルになっているのが救い。 ---加えて、街道はダンジョン扱いになっているのか、従来のシリーズ作品のようにメニューを開いて自由にセーブをする事が行えず、フィールド画面なのにいちいち記憶陣を探す必要があり面倒。 ---一応現在居る大陸(中央大陸は段階ごとに)にある街やダンジョンを全て巡って「踏破」すると、ようやくフィールドマップ上を歩ける様になる。本作でのフィールドマップは従来作よりもサイズが小さく設定されていてモンスターとのエンカウントも無い為、移動の手間を大幅に短縮出来るようになり、またここでシリーズお馴染みの「フィールドマップ上での自由なセーブ」もようやく可能になる。 -「スピルメイズ」に難がありすぎる。 --ランダムダンジョンでリンクカウンターの消費ペースが早めなため、複雑な構造の場合、迷ってしまうとリンクカウンターがかなり簡単に尽きてしまう。 --一部の宝箱や、戦闘によってリンクカウンターを回復する事が出来る。というよりほぼ必須であるため、シンボルエンカウントにもかかわらず戦闘を事実上強制される。そして、戦闘をきちんとこなしていても、ダンジョンの構造と運によってはリンクカウンターが尽きる事も……。積極的に敵と戦ってリンクカウンターに余裕を持たせようにも、敵の配置がかなりまばらな為それもままならない。 ---宝箱による3段階の回復効果も低めで、一番大きい「大回復」でようやく多少余裕がもてる程度で、一番低い「小回復」に至っては連続して取らない限り焼け石に水程度しか回復しない。もう少し増やしても良かったのでは? ---また中盤以降のスピルメイズでは、「''リンクカウンターの消費が早まる''」というデメリット効果の宝箱も多く配置されるようになる。持続時間は10秒なのでその間立ち止まっていれば良いが、この効果の宝箱の割合が多めで、またリンクカウンターを回復させる効果の宝箱と外見が同じなので事前に察知する事も出来ない。連続してこの効果が出てきていちいち立ち止まらなければならない為ストレスになる。そのまま行動すると怒涛の如く勢いでリンクカウンターを消費する。 --ではストーリー攻略の為に最低限必要なもの以外は放置すれば良い…とも言いたいが、これをクリアする事でしか入手出来ないアイテムや称号等も多く存在し、コンプリートを狙うならば必然的にかなりの数のスピルメイズに挑戦しなければならない。 ---そもそもスピルメイズの中でだけ歩数制限がある事についての理由付けは、本編では全くされていない。 --リンクカウンターが尽きた場合は'その場でゲームオーバー''で、リスクが非常に重い。本編中でも事前にセーブしておくようアナウンスされてはいるが。 --そして、本作の隠しダンジョンはこのスピルメイズ形式となっている。さらにやり込み要素として、この隠しダンジョンの中にランダム(低出現率)で出現する生物を30匹(うち3匹はイベントで登場するため実質27匹)保護すると言うものがある。隠しダンジョンの強力な敵との作業戦闘を強制されながら、なかなか出現しない生物を延々探し出す作業はかなりの苦痛。しかもこのダンジョン、それなりの設定があり専用BGMも流れるのにマップは汎用のスピルメイズの流用というお粗末なものとなっている。 ---救済策として、一定の階層までたどり着くとそこから再開出来るようになる為、一度その層まで行ってしまえば徐々に探索も楽にはなってくる。 --とどめに、下画面のダンジョンマップも街道や通常ダンジョンとは異なり明確な分岐点等が記載されず大雑把で、フロア出口の方向確認くらいしか役に立たない。 ---一応メインシナリオで必ず入る事になるスピルメイズでは初期リンクカウンターが多く設定されているので、サブイベントや裏ダンジョンでのそれと違い『スピルメイズがクリア出来なくてシナリオが進まない』という事態にはさほどならないのが救い。 -BGMの音質が全体的に粗い。 --音割れが目立ち、それを抜きにしても他のDS作品の中では粗が目立つ部類。特に戦闘終了後のリザルト画面でのBGMは聞くに堪えない程。スピーカーの音質が改善されたDSiや3DS(LLは除く)、もしくはイヤホンで聴けばそれなりに聴けるようになる。 ---また曲自体のクオリティは悪くはなく、機械人戦の「誰がために戦うか」、カルセドニー戦の「飛翔!対空!!」、ラスボス戦のBGMは評価が高い。 -称号コンプリートが不可能 --というのも、称号の中には特定の街にいる住民と会話する事でプレイヤーキャラの戦歴に応じて入手出来る物が存在するのだが、称号獲得済みのキャラの記録が他のキャラに抜かれてしまった場合は称号が剥奪されてしまう事から、全キャラでの戦歴称号獲得は事実上不可能とされている。 ---この為か本作での称号コンプリートは通常称号+戦歴称号とややこしく、シリーズにおけるやり込みの醍醐味が潰されてしまっている。 -一部ミニゲームの規模の小ささ --本作にもシリーズお馴染みの闘技場やカジノがあるが、そのどちらも従来シリーズ作品と比べると規模の小ささが否めない。 --闘技場は個人戦しか出来ず、勝利ごとのキャラの掛け合いのバリエーションも基本使い回しで、優勝した際のやり取りも全員同じ会話…と、ボリュームに欠ける((一番上のランクで優勝すると受付嬢に惚れられるというイベントがあるが、会話が同じな為男女問わず全キャラが惚れられる形になってしまう。))。 ---一応『[[アビス>テイルズ オブ ジ アビス]]』のガイと対戦できるサプライズはあるが、戦闘中のボイスどころか会話も無く終始無言な為味気が薄い。 ---加えて、コネクトパネルで召喚可能な歴代キャラクターも、シナリオで戦闘可能なカルセドニーにしかボイスが無い。 --カジノもスロットしか出来ず、しかも大当たりを出してメダルを入手するより、純粋にガルドをはたいてメダルと換えた方がずっとコスパが良い。終盤のスピルメイズを巡っていると高価な素材が大量入手出来、それを換金すればさほど難しくない。 -カジノの景品交換システムがずさん --一度につき1つずつしか交換できない。複数手に入れる為にはいちいち話しかけてメニューから景品を選ぶ手間がかかる為非常に不便。また所持限界数以上の場合にその景品を入手すると「持ちきれませんでした」というメッセージと共に''景品が手に入らないばかりか、その分のメダルも返却されない''という重大な欠陥がある。 --恐らく普通の宝箱などでアイテムを入手した際の処理を使いまわしていると思われる。シリーズでは数少ないドーピング用の薬草を比較的安価に扱っている場所なだけに尚更惜しいところである。 -重大なバグの存在 --ひとつは、序盤の町のスピルメイズクリア後に使えるようになるアヒルボートの選択肢で「アヒルボートNO!」の選択肢を選んでから町から「フィールド」に出ると画面が孤島に切り替わり、そこから脱出できなくなる現象。 --もうひとつは、クリア後にラスボスをもう一度倒すと裏ダンジョンでイーロイを集めた数、および町の発展状況がリセットされてしまうというもの。 ---どちらもゲームの進行や攻略に大きな支障を与え(前者に至っては「ハマり」)、その条件も通常プレイで充分ありうる範疇のものであり、これらに泣かされたプレイヤーも居るだろう。 -本作のラスボス「クリード・グラファイト」について #region(''ネタバレ注意'') --クリードは、大まかに言うと「故郷を復活させるため」に動いており、それ以前から戦争続きの故郷の平和を祈っており、幼馴染の女性リチア・スポデューンと共に人々から争いの思念のみを抜く計画を実行するという、『[[ファンタジア>テイルズ オブ ファンタジア]]』のダオスを彷彿させるタイプのラスボスである。 --しかし、その手段は『本来は他人の心を侵食・破壊する戦略兵器を無理やり小出力かつ特定ノベクトルのみに作用するように制御しながら利用する』という非常にリスクの高いものであり、クリードの想い人でリチアの姉フローラ・スポデューンも危惧して異を唱えていた。その手段も多くの人間(女子供含む)を実験素材のように犠牲にした末生み出されたものである。案の定それは失敗に終わり、故郷が滅んだ上フローラも暴走した巨大装置に自らを封印する大惨事となり、故郷とフローラの復活を巡ってもう1人の計画推進者であるリチアと対立、精神体となった2人は人間の心に寄生しながら永きに渡って争っている。 ---その間、クリードは多くの人間の心に寄生して精神を崩壊させ((仮にクリードから解放されたとしても、残された邪悪な思念に屈すると廃人になってしまう。なお後のリメイク版『R』ではこの設定は用いられていない。))、シングやコハクの家族、エストレーガ帝国の先代皇帝、(間接的にだが)ベリルの祖父もこの争いによって悲惨な末路を迎えている。この事実に、お人好しな性格のシングでさえ怒りを露にリチアを非難し、一度は協力を拒んでいる。 --クリード本人も人間の事を見下しており、コハクを甚振りシングを瀕死に追い込み、人間が苦しみ死に行く様を笑って見物したり、彼を何より想っている部下インカローズにも随所で邪険にした扱いが散見され、彼女の死を受けても「あの役立たずめ」と忌々しげに一蹴するなど、「平和を望んでいた人物」と言うには納得しがたい悪辣ぶりが随所で目立つ。((過去作で言うなら『TOA』のヴァン・グランツや『TOB』のアルトリウス・コールブランドに匹敵する外道である。『TOP』のダオスも人間を見下した態度をとるのだが、あちらは魔科学でマナを大量消費し大樹ユグドラシルを枯れる寸前まで追いやった人間への怒りが根源だったのに対し、こちらは純粋に人間を下等生物のように見下している。)) --それでいて、最期は自身の内に秘めた欲求が満たされて救われた上でフローラと共に安らかに心中するという、被害にあったキャラや彼の所業を見せつけられてきたプレイヤーにとっても釈然としない最後を迎える。 --一方のリチアも同罪ではあるが、自身がクリードと進めた計画を心から悔いており、自身の行いをヒスイや一般庶民から非難され、一度は協力を拒まれ、幾度も人間に命を狙われ、故郷の崩壊する瞬間を精神が崩壊するまで繰り返し強制的に見せつけられるなどの仕打ちを受けており、それを巡る本人の心理描写もきちんとなされているため、批判は少ない。 //↑悪役が極悪人であるというだけのことをわざわざ赤字で強調までする必要はないと思われる。 #endregion ***CG版について -本作は、収録ムービー''だけ''が異なるという異例のバージョン分け商法が取られている。当然ながらDSの性能上、ムービー自体は動画再生によるプリレンダムービーを採用している。 -1つは従来通りのアニメーションムービーを収録したもの。もう1つはシリーズ初の3DCGキャラクターによるムービーを採用。CGムービーはリメイク版『デスティニ―』でCGムービーパートを担当した白組。 --が、このCGキャラがいのまたイラストとは大きくかけ離れたアレンジであり、シリーズファンから満場一致で「キモい」「''[[モッコス>ゼノサーガ エピソードII 善悪の彼岸]]の再来''」「コレジャナイ」の烙印を押されてしまった。 #region(アニメVer.とCGVer.OPの比較) &nicovideo2(https://www.nicovideo.jp/watch/sm5725304) #endregion() #region(登場キャラの簡易比較 ※画像サイズが大きいのでクリックしてご覧頂きたい) #image(TOHhikaku.jpg,title=もはや別人…。) #endregion -結論から言えば「公式 "実写版○○" ネタ」状態。「元々アニメ調のいのまたデザインを、CG化すること自体が無茶」との声は発売前からあったが、その不安が的中してしまった。そもそも、アニメ風のキャラクターデザインや漫画的表現がこのシリーズの特徴でもあり、それをわざわざ写実的なデザインにしようという発想自体が間違っている。 --上記の画像を見てもらえば一目でわかる通り、デフォルメを排した写実路線にした結果、とにかくリアルさが悪目立ちをしてしまっており、いわゆる「不気味の谷現象」が発生している。グラフィックの元絵とのギャップの凄まじさ故に相当叩かれてしまった。 --いのまたデザインの西洋ファンタジー風の凝った服を、世界観に合わないアジア系の薄い顔立ちのキャラ達が着ている為、ただの''コスプレ集団にしか見えない。'' ---一応、この中で唯一ヒスイは割と現実的な服装をしているため、違和感は少ない。プレイヤーからも「ヒスイはまだ見れる」と言われている((主人公のシングも現在から見れば『FFXV』っぽいデザインではある。))。 --「[[同じ路線で行くとマンネリ化が進むため、あえてユーザーの想像しなかったであろうCGでの表現に踏み込んだ>http://www.famitsu.com/interview/article/1216801_1493.html]]」という考えから開発されたのだが、マンネリ打破自体はよいものの試みの方向性を見誤ったと言わざるを得ない。 --なお、テイルズキャラがリアルな3DCG姿で登場したのは『ソウルキャリバーレジェンズ』でゲスト参戦した『シンフォニア』の[[ロイド>http://www.soularchive.jp/SCL/contents/character/lloyd.html]]が最初である。こちらはそれほどギャップは激しくない。 ---とは言え違和感自体はどうしても出てきてしまうため、否寄りの評価となっている。ネタ的に「8頭身ロイド」「きれいなロイド」等と揶揄されることはある。 -また、CG版の他の部分でのキャラグラフィックは、公式からもアナウンスされている通り、''アニメエディションと共通であり、ゲーム内容にも一切差は無い。'' --ゲーム中でのキャラの立ち絵やスキットでの顔グラフィック、秘奥義発動時のカットインも全てアニメムービーエディションと同じな為、CG部分とアニメ部分のちぐはぐな混在によって視覚的にも違和感が大きい。 ---- **総評 シナリオ、システム面共に若干の粗こそあるが総合的にはしっかり作り込まれており、携帯機のRPGとしては十分良作と呼べる作品である。~ 昨今のハイスペック据置機のシリーズ作と比べればボリューム面で物足りない部分もあるが、ハードの性能を考えればそれは仕方の無いものであり、実際に携帯機でこのボリュームを実現した事を評価する声は多い。~ まして極薄ボリュームとしてファンのDSテイルズへの期待を失墜させた『テンペスト』から、これほどボリューミーな長編RPGにまで昇華させたというのは非常に大きいだろう。 ---- **余談 //-CG版の売り上げ //--内容に差がある『[[ポケモン>ポケットモンスターシリーズ]]』や『[[ドラクエモンスターズ>ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド]]』とは異なり、CG不人気も相まって完全に誰得となった。エディション毎に違う特典を付けた商法も相まって早々にワゴン送りとなり、セールスもアニメムービー版の1/6程度という散々な結果になってしまった。 //--しかし、CGのクオリティ自体は最高峰で精巧で、白組の技術が窺い知れるであろう。元絵とのギャップは凄まじいが''見ないまま放っておくのも勿体無い''ものである。CG版は中古価格が大抵3桁になっている為、いけるクチならば十分満足できうるだろう。再三するがゲームとしての中身は同じなので、そういった点での心配もいらない。 //↑ソース不明なのでCO -いのまたテイルズの次回作『[[グレイセス>テイルズ オブ グレイセス]]』では『イノセンス』同様の3Dグラフィックとしての発売となった。 --そして同作が転機になったのかは定かでは無いが、以降の作品では3Dが基準になり、2Dテイルズは衰退への道を歩む事になってしまった。 -『[[テイルズ オブ バーサス]]』では、主人公シングとヒロインのコハクが出演している。また、『テイルズ オブ グレイセス』にはコハクが、『[[テイルズ オブ イノセンス R]]』にはコハクとヒスイが出演した。 -PSVで今作のリ・イマジネーションとして『[[テイルズ オブ ハーツ R]]』が発売。本作でNPCだったカルセドニー、新規キャラのガラドがパーティに追加されている。

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