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*サモンナイト クラフトソード物語 はじまりの石 【さもんないと くらふとそーどものがたり はじまりのいし】 |ジャンル|アクションRPG|&amazon(B000BVWYDO)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|フライト・プラン|~| |発売日|2005年12月8日|~| |定価|4,800円(税込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[サモンナイトシリーズリンク>サモンナイトシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -『[[サモンナイト]]』の外伝作品『クラフトソード物語』シリーズ三作目。通称『はじ石』。 --ナンバリングが外れている((『サモンナイト6』のサモナイトリーフの説明文における本作の略称は「CSS3」となっている。))ものの、システムなどは従来のシリーズ作品とほとんど変わらない。 -前作『[[サモンナイト クラフトソード物語2]]』(以下、特段の事情が無い限り『クラフト2』と表記)以上にやり込み要素が増加し、自由度もかなり大きくなった。 ---- **前作からの改善点 -武器強化システムの強化 --前作での「マテル」の仕様をベースにさらなるシステム強化がされている。~ 今までのに加え、TECを全て消費して強化したアイテムが外せる「強化解除」TECを消費して解体し武器の特殊効果をマテルに残せる「解体・改」~ そしてTECを消費し自由に武器の能力をあげられる「強刃」が追加された。今までのように最高ランクの武器にこだわる必要もなく、武器それぞれに個性が生まれた。 ---ほぼ全ての強化にTEC(武器熟練度)が必要になるが、前作までと比べると溜まり易いので気にならない程度である。 --鍛冶師ランクが武器個別になったが、EXPが目にわかるようになったのも大きい。 --特定の確率でできる「良い武器((武器作成すると、ある一定の確率でカットインが入り完成する。攻撃速度の上昇・TECが溜まり易いなど多様なメリットがある。成功時は作成時のアニメをスキップできなくなるので、出来たかは分かりやすい。))」は通常と比べ性能が格段と上がっている。 --新しい必殺技や特殊効果が登場した。特に必殺技はDURと引き替えに体力回復等のステータス変化を起こしたり、広範囲にエレメント攻撃を行ったり、相手を投げ飛ばしたり、画面の端から端まで無敵移動したりと一癖も二癖もある物が多い。 ---「投擲」「即死攻撃」など、一部消滅した特殊効果も存在する。 -新武器「ボウ」や武器性能の追加 --新しくボウ(弓)が武器として追加された。これにより遠距離攻撃が可能になった。 --同じ種類の武器でも何段階か武器の性能が割り当てされており、何に攻撃が適しているか、相手による武器補正等も発生するようになった。 ---例えば、前作までは通常攻撃で突き刺すだけであった槍が「槍」「重槍」と二種類の性能に分かれ、重槍では通常攻撃が振りかぶって刃先をぶつけるというものになっている。 -フィールド面での改善点 --今作ではフィールド上において剣で切れる範囲が増加し、草・樽・箱が自分の目の前周り5マス分壊せるようになった。 --前作では壁を壊すだけのドリルだったが、本作ではフィールド上の岩を壊す要素が追加されて需要が高くなった(岩からは鉱石などが良く出る)。 --ナックルは目の前の大岩を動かせること自体は変わっていないが「ボタンを押すと大岩を前にはじいて動かす」仕様から「ボタンを押している間は前に押し続ける」仕様に変更され、操作が大幅に楽になった。 --新しく登場した弓はフィールド上の的に矢を当てることにより、それぞれの的につき1回だけだがアイテムがもらえる。~ なお弓は他の武器よりも入手タイミングが遅くシリーズ恒例のギミックチャレンジの対象外の為か、「的を当て逃してしまってチャレンジ達成ならず」という心配は無い。 --斧と槍は前作と殆ど変わらない。 --フィールド内の全てのオブジェクトを破壊した状態で出口へ到達すると「やったー!」のボイスが再生されるようになり、ギミックチャレンジも達成しやすくなった。 -ミニゲームが追加・改良された --前作で登場したに釣りミニゲームがパワーアップ。 ---釣竿の選択が可能になった上、上位の釣り竿になる程引き上げる速度が上昇したりポイントの高い魚を釣れるようになった他、スタート時に時折指名される魚を釣る事によってボーナスを得る事が出来、ポイント稼ぎ効率も上昇。 ---最下位の釣り竿の「ボロの釣り竿」では獲得ポイント量こそ低いが、ゲージの溜まる速度が大幅に低下し、入門に適しやすい。 --加えて本作より「まき割りミニゲーム」が追加。 ---武器でまきを割ってお金と武器のTECを稼げるようになった。戦闘に飽きた場合はこれでTECを稼いでしまおう。 --他にも「くじ引き」も追加。 ---フィールドで拾える「くじ引き券」を消費して様々なアイテムを入手できる他、特定の条件を満たすと更に上位のアイテムも獲得出来る。 -ゲームオーバー時にリトライできるようになった --前作まではゲームオーバーになるとタイトルに戻されやり直しだったが、本作では2回までならやられた時の戦闘前の状態で、装備や回復を整えた状態で再度戦うことができるようになった。 --当然だが、場合によっては素直に武器を鍛え直した方が早いこともある。 -護衛獣が戦闘に直接参加出来るようになった --前作までは魔法によるフォローだけであったが、今作では直接戦闘に参加できるようになった。 --「パートナー出撃」を使うと護衛獣を戦闘に参加させ、自分で操作できる。但し制限時間があるのでその点だけは注意が必要。 ---パートナー出撃を装備した状態で主人公がやられると自動的に発動、出撃してくれる。しかし主人公のHPが0の状態で護衛獣のHPか制限時間が尽きるとその時点でゲームオーバーとなる為過信は禁物。あくまでも最後の悪あがき、つまり前作で言うところのモノシフトと見るべきか。 ---本作に登場するライバルキャラの一人もこのパートナー出撃を使ってくる。制限時間が存在しているのも主人公と同様。 --護衛獣ごとに異なった性能を持ち、戦闘後のボイスなどの演出もあるので飽きさせない。 --また、ゲーム中の一部のイベントでは護衛獣と直接戦う場面や、護衛獣単独で敵と戦う場面もあったりと、本作はこれまで以上に護衛獣にフォーカスが当たっている作品とも言えるだろう。 -「ポータルの欠片」による一時撤退が可能になった --使うと最後に訪れた町や村などに一時的に戻れ、装備を整えたりして再度ダンジョンなどに入ることができるようになった。((ただし、ダンジョンに戻らず別のエリアに行くとリセットされる。)) --もちろん、どこでもセーブ可能なアイテム「思い出日記」も健在である。ポータルの影響で影が薄くなった気がしないでもないが…。 -その他細かい変更点 --『クラフト2』で廃止された通信機能が復活した。 --ソフトリセットが実装され、武器作成を間違えた場合や良い武器の作成を狙う際に便利となった。 --前作にもあった巨大化バトルも健在で、今作ではストーリー上で発生する機会が多くなった。 --前作までに存在した「秘伝一覧」に加えて「特殊効果」と「必殺技」の一覧が追加され、やりこみ要素も増加した。 --NPCがアイテムや二本目の武器を使用してくるようになった。両方の武器を破壊させて勝利すれば、その分多くの鉱石が手に入る。~ NPCが使用武器を変更するとCPUのアルゴリズムも明確に変化するように。例えば敵が斧を装備している場合はガード中でもお構いなしに攻撃を繰り出してくるが、槍に変更した途端にガードしていると攻撃しなくなる代わりに通常状態への攻撃頻度が高くなる等。 ---- **評価点 -システム強化による武器の自由さ --今作では「解体・改」「強刃」「良い武器の作成」により武器に選択の自由が生まれ、どの武器でもまんべんなく使用することができるようになった。 --つまり最弱武器である「アマターシリーズ」でも、時間をかければ最強武器である「カースシリーズ」「アストラルシリーズ」を超える武器にすることが可能。 ---本作のシステムをベースにした『[[サモンナイト クラフトソード物語]]』(以下『クラフト1』と表記)や『クラフト2』のリメイクを求める声も多い。 --『クラフト2』にあった周回プレイも可能になっているため、何周もストーリーをプレイして強い武器を作ることができる。 ---武器の引き継ぎも問題なくできる。序盤から受け取ることも可能で、その人物の存在もわかりやすくなった。 ---更に今作では「強化解除」を利用してアイテムを引き継ぐことが可能。鉱石だけではなく装備品、果ては普通のアイテムまで強化に使用できるため一部の重要アイテム以外は個数や枠のある限り((武器に3つまでアイテム使用でき、引き継ぎできる武器は6つまでなので、最大18個までアイテムを引き継ぐことが可能。))引き継ぐことができるようになった。 -おまけモードの充実化 --『クラフト2』から実装しているおまけモードは今作でも健在。今作では主人公だけではなく、条件を揃える事で重要NPCを操作キャラとして使用することができる。 --使用できるキャラの数も多く、それぞれ武器や使用できるアイテムなども異なるので、同じ連戦バトルでも飽きさせない構成となっている。 ---しかし、タイムがモードごとに1つまでしか保存できないため、キャラ毎に分けられていないという難点がある。 --重要NPCキャラでしか挑戦できない、前作の「[[サモンナイト2]]戦闘」を発展させたモードで遊ぶ事もできる。何種類かのNPCから自由に選んで挑戦できるので、攻略・戦略の幅は大きい。 --条件を満たすと『クラフト1』『クラフト2』のサウンドテストも解禁される。解禁までの条件こそ達成しなければならないものの、本作のみでシリーズ全てのBGMを聞くことができるようになるのは非常に大きい。特に『クラフト1』は原作でサウンドテストが収録されていなかったので、需要が高かった。 ---但し『クラフト1』のサウンドテストで「敗北のレクイエム」が入っていないという残念な点はある。チェックミスだろうか? --同モードでは他にも本編で可能だった二つのミニゲームも自由にプレーする事が出来る。 -『クラフト1』からの復活点。 --『クラフト1』では武器を売却するだけだった「武器屋」が、業務内容を拡大して復活。マテルや砥石の購入・鉱石や爆弾の作成が出来る様になった。 ---武器屋の復活により釣りの景品からマテルが消滅し、強化解除の仕様と相まって釣りへの依存度も大幅に低下したとも言える。 --前作では1つのみだった拠点も『クラフト1』の様に複数の街を練り歩く方式に変更されたり、ボス戦も画面に収まりきれない程の超巨大ボスが復活したりと、物語のスケールも前作からアップ。 --更に、おまけモードの某項目にも『クラフト1』を彷彿とさせる仕様も見受けられている。 -各種演出面がパワーアップされた --キャラクターの一枚絵が多く表示されるようになり、演出面もより強化された。 --ボイスも戦闘中だけではなく、フィールド上でもアイテムをゲットした時や特定の場面で流れることもある。 --戦闘中のボイスも、各種必殺技や魔法やアイテムを使った際にもよく喋る様になった。 ---NPCやボスとの対決では、画面の左端から主人公が登場し喋ったり、NPCとの対決では相手とのやり取りも見られる。 ---各種NPCにはプレイヤーが敗北した際に相手が勝利台詞を喋るようになったり、戦闘シーン別に登場台詞が変わったりと、本作はGBAで発売されたゲームの中でも同年に発売された『[[ロックマン ゼロ4]]』と肩を並べる程のボイス量の多さを誇っている。 ---また、各護衛獣も全体攻撃魔法の演出も健在な他、使用魔法の種類に応じてボイスが存在していたり、進化状況に応じて声優の演技も異なる物が用意されている。 -戦闘面の強化 --全体的に早くなり、戦闘テンポがよりアップした。~ 自動操作に切り替えることもできるようになり、戦闘する手間が多少省けるようになった。 --パートナーの魔法を使ったあとに冷却時間ができた。その為魔法を連続で出して敵に圧勝したりする戦法は使うのが難しくなった。 ---恐らくその圧勝戦法とキルフィス(悪魔系パートナー)のリカバーヒール((補助装備していると、瀕死になると一定量HPを回復して復活する魔法。普通の回復としても使える。))等を考慮した調整になっていると思われる。 --麻痺・眠り・毒・サビという4つの状態異常が追加された。 ---効果はそれぞれ、「移動速度低下+連続攻撃不可」「一定時間行動不可」「HPが徐々に減少」「一定時間DURが徐々に減少」。特にサビは武器での闘いに比重が置かれているクラフトソード物語らしい状態異常として評価を受けている。 --戦闘中で使えるアイテムとして爆弾が追加された。 ---爆弾の種類は敵にダメージを与えるありふれた物から、上述の状態異常を引き起こす物まで存在。 ---また、爆弾は敵のガードを無視して大ダメージを与えられる事から、ガード間の駆け引きも上昇した。 --ボスによっては特定の行動(天井に張り付いたりする)など多彩なアクションもとるものもある。 --戦闘中に装備している武器のTECが見えるようになり、現在どのくらい溜まっているのかステータス画面から確認する必要が無くなった。 --エンディング後に一部NPCとの対人戦が自由にできるようになった。 ---どの相手もエンディング直後に挑むと相当に手強い。クリア後ダンジョンのボス以外に腕試しができるようになった点は高く評価されている。 ---- **問題点 -ストーリーが暗く、重い --前作までと比べると主人公が暴行されるなどの陰鬱な展開が多い。 --またストーリーの作りこみの甘さも目立つ。特にラスボスは意外な人物だがラスボスになる伏線が少なすぎて唐突な印象を受ける。 -一部ボス敵に関する問題点 --武器で攻撃するとダメージが1しか与えられないボス敵がいる。パートナーで魔法を使うなり出撃させるなりすればそれなりのダメージを与えられるのだが、非常にわかりにくい。 ---場合によってはパートナーでないと敵にまともなダメージを与えられない状況下に陥ることもある。しかもそのような敵が序盤の中ボス・エリアボスとして出てくる為注意が必要である。 ---お察しの通り、逆に魔法だとダメージが1しか入らないボス敵もいる。この手のボス敵と最初からパートナーが出撃した状態で戦うことになるイベントがあるが、わざとやられるか時間切れになれば武器攻撃を使える主人公と交代可能なので此方はあまり問題にはならないか。 --ラスボスもただ体力を削るのではなく「ある方法」を使って倒さないといけない為とても倒しづらい。 ---とはいえ、その「ある方法」のおかげでクラフトソード物語シリーズ中最も鍛冶職人であるという設定を活かしたラスボス戦になっているのだが、その方法に一端気づいてしまうと周回時に特定の方法での秒殺ができてしまう為か、ラスボス自体の登場が唐突という事も相まって、ある意味では「ラスボス(笑)」に成り下がってしまう。 -敵がお金を必ずドロップしなくなった --今作ではドロップアイテムの一環として特定の敵のみお金を落とすようになった。そのためアイテムを売る等の金策に走らないとお金が溜まりづらい。 ---特定のNPCに特定のアイテムをショップでの値段よりも高額で売れるという救済措置はあるものの、これでは限界があり作成した武器を売却しまくった方が効率が良いのは言うまでも無い。 -パートナーと別れるたびに装備している魔法が外れてしまう --今作ではパートナーと別れる機会が多く、別れると装備している魔法が外されてしまう。それに気づかないで雑魚やボスとの戦闘に突入し、回復手段が無くなって追い詰められ…というミスが数多く報告された。 ---これも、ゲームオーバーのリトライ機能で一応のフォローがなされてはいる。 -一部のアイテムが一周につき数個しか手に入らない --これが原因で、必殺技・特殊効果一覧は一周するだけでは埋まらない仕様((一部のアイテムには一周につき取れる数が1~2個しかなく、さらに3つ強化に使用しないと使えない必殺技・特殊効果が存在する。))になっている。 ---必殺技・特殊効果一覧はおまけモードの等の隠し要素全解禁には一切関係しないのが救いか。…勿論、コンプしないと気が済まないやり込み派にとっては決して見逃すことができない問題点ではある。~ ちなみに一覧の対象となる能力は特定武器の作成時に付加させる事が出来る物は対象外で、「強化」で武器に付加した物しかリストに掲載されない。 --なお、前作にあった「特定の期間を逃すと入手できなくなる武器素材アイテム」がなくなった代わりに武器素材アイテムのうちいくつかが敵からのレアドロップや武器破壊中心に設定されている為、1周目で秘伝をコンプリートする場合は前作以上に中々骨が折れる。 -回復陣の仕様変更 --回復陣というのはダンジョンなどに置かれている青い三角をしたものである。~ これに乗ってボタンを押すと何度も完全回復できるというものだったが、今作では一度使ってしまうとダンジョンから出るまで使えなくなってしまう。 ---これにより前作までにあった回復陣を使った経験値稼ぎは難しくなってしまったが、これはポータルとの兼ね合いで仕様が変更された可能性がある。 -武器説明文 --本作における秘伝の説明文の多くは使用鉱石別に変更された為、武器毎に個性的な説明文が存在していた前作までと比較して若干味気ない。 ---- **総評 前作までと比べると、ストーリーにおいて所々詰めの甘い部分が見られるものの、~ 前作までを超える多彩なやり込み要素や、前作からの改善点をしっかりと抑え強化された鍛冶システムは、諸々の欠点を補うには十分な出来栄えである。~ 「クラフトソード物語シリーズの総まとめ」としては成功した作品と言えるだろう。 ---- **余談 -前作までと違い、ナンバリングシリーズからのゲストキャラクターは存在しない。 --シリーズ屈指の人気キャラである「アティ」が登場する『[[サモンナイト3]]』からのゲスト参戦が発売前から予想されていたが、実現はしなかった。 ---『3』キャラの任天堂ハードへの登場は約10年後の『[[PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』まで待たせる事になった。 --またゲストキャラ不在によって、本作の出来事がリィンバウムの歴史(小説『サモンナイトU:X』の狂界戦争開始直前まで)の中でいつ起きたかが不明となっている。 ---[[『U:X』のWEB限定エピソード>https://note.com/jump_j_books/n/n852acf051c56]]でも、『クラフト1』『クラフト2』『エクステーゼ』のキャラは出ているが、本作のキャラは一切登場しない。 --シリーズの監修を務めている都月景氏は本作に殆ど関わっていない((本作に限らず、『エクステーゼ』以外の外伝には基本的に関わりが薄い模様。))。本作でのゲストキャラ不在・上記エピソードでの本作キャラ不在もそれが原因と思われる。 -『クラフト2』にあった画面モードの変更は健在。 --ゲームボーイプレイヤー推奨画面モード・ゲームボーイアドバンスSP推奨画面モードもそのまま残っている。 -特定の隠しコマンドを入力すると、おまけモードと通信対戦で4名の隠しキャラが解禁される。 --うち3名は前作『クラフト2』からのゲストキャラクターだが、いずれも巨大戦専用キャラの為、残念ながら前作のおまけモードへのフォローにはなっていない。 --残る1名は紛う事なき本作の登場人物だが、正直言って戦闘要員としての印象は非常に薄い((本編中のとあるイベント内で、それらしい描写は一応存在してはいる。しかしそのイベント自体が他複数イベントとの択一で発生させる方式となっている為、果たしてプレイヤーの内何人が描写を見たのだろうか…?))為初見では驚くこと請け合いである。 ---しかもこのコマンドを入力していると、本編クリア後に…? --ちなみにコマンドで解禁できる某キャラクターは過去にジャンプフェスタ2006でデータ配布という形でも解禁する事が出来たが、配信後にコマンドで簡単に解禁できると聞いてショックを受けたプレイヤーも少なくは無いだろう。 -タイトルの「はじまりの石」が何を示すのかは明言されていない。%%(現時点で)シリーズ最終作なのに「はじまり」とはこれ如何に。%% --シナリオで重要アイテムとなるゴヴァンの魔石か、主人公が今回の騒動に関わるきっかけとなる護衛獣の召喚石のいずれかだろう。ネタ的な意味で最初の鍛冶に使う鉄鉱石を挙げるプレイヤーもいる。
*サモンナイト クラフトソード物語 はじまりの石 【さもんないと くらふとそーどものがたり はじまりのいし】 |ジャンル|アクションRPG|&amazon(B000BVWYDO,image=https://m.media-amazon.com/images/I/617ESZ2AQ7L.jpg,width=150)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|フライト・プラン|~| |発売日|2005年12月8日|~| |定価|4,800円(税込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[サモンナイトシリーズリンク>サモンナイトシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -『[[サモンナイト]]』の外伝作品『クラフトソード物語』シリーズ三作目。通称『はじ石』。 --ナンバリングが外れている((『サモンナイト6』のサモナイトリーフの説明文における本作の略称は「CSS3」となっている。))ものの、システムなどは従来のシリーズ作品とほとんど変わらない。 -前作『[[サモンナイト クラフトソード物語2]]』(以下、特段の事情が無い限り『クラフト2』と表記)以上にやり込み要素が増加し、自由度もかなり大きくなった。 ---- **前作からの改善点 -武器強化システムの強化 --前作での「マテル」の仕様をベースにさらなるシステム強化がされている。~ 今までのに加え、TECを全て消費して強化したアイテムが外せる「強化解除」TECを消費して解体し武器の特殊効果をマテルに残せる「解体・改」~ そしてTECを消費し自由に武器の能力をあげられる「強刃」が追加された。今までのように最高ランクの武器にこだわる必要もなく、武器それぞれに個性が生まれた。 ---ほぼ全ての強化にTEC(武器熟練度)が必要になるが、前作までと比べると溜まり易いので気にならない程度である。 --鍛冶師ランクが武器個別になったが、EXPが目にわかるようになったのも大きい。 --特定の確率でできる「良い武器((武器作成すると、ある一定の確率でカットインが入り完成する。攻撃速度の上昇・TECが溜まり易いなど多様なメリットがある。成功時は作成時のアニメをスキップできなくなるので、出来たかは分かりやすい。))」は通常と比べ性能が格段と上がっている。 --新しい必殺技や特殊効果が登場した。特に必殺技はDURと引き替えに体力回復等のステータス変化を起こしたり、広範囲にエレメント攻撃を行ったり、相手を投げ飛ばしたり、画面の端から端まで無敵移動したりと一癖も二癖もある物が多い。 ---「投擲」「即死攻撃」など、一部消滅した特殊効果も存在する。 -新武器「ボウ」や武器性能の追加 --新しくボウ(弓)が武器として追加された。これにより遠距離攻撃が可能になった。 --同じ種類の武器でも何段階か武器の性能が割り当てされており、何に攻撃が適しているか、相手による武器補正等も発生するようになった。 ---例えば、前作までは通常攻撃で突き刺すだけであった槍が「槍」「重槍」と二種類の性能に分かれ、重槍では通常攻撃が振りかぶって刃先をぶつけるというものになっている。 -フィールド面での改善点 --今作ではフィールド上において剣で切れる範囲が増加し、草・樽・箱が自分の目の前周り5マス分壊せるようになった。 --前作では壁を壊すだけのドリルだったが、本作ではフィールド上の岩を壊す要素が追加されて需要が高くなった(岩からは鉱石などが良く出る)。 --ナックルは目の前の大岩を動かせること自体は変わっていないが「ボタンを押すと大岩を前にはじいて動かす」仕様から「ボタンを押している間は前に押し続ける」仕様に変更され、操作が大幅に楽になった。 --新しく登場した弓はフィールド上の的に矢を当てることにより、それぞれの的につき1回だけだがアイテムがもらえる。~ なお弓は他の武器よりも入手タイミングが遅くシリーズ恒例のギミックチャレンジの対象外の為か、「的を当て逃してしまってチャレンジ達成ならず」という心配は無い。 --斧と槍は前作と殆ど変わらない。 --フィールド内の全てのオブジェクトを破壊した状態で出口へ到達すると「やったー!」のボイスが再生されるようになり、ギミックチャレンジも達成しやすくなった。 -ミニゲームが追加・改良された --前作で登場したに釣りミニゲームがパワーアップ。 ---釣竿の選択が可能になった上、上位の釣り竿になる程引き上げる速度が上昇したりポイントの高い魚を釣れるようになった他、スタート時に時折指名される魚を釣る事によってボーナスを得る事が出来、ポイント稼ぎ効率も上昇。 ---最下位の釣り竿の「ボロの釣り竿」では獲得ポイント量こそ低いが、ゲージの溜まる速度が大幅に低下し、入門に適しやすい。 --加えて本作より「まき割りミニゲーム」が追加。 ---武器でまきを割ってお金と武器のTECを稼げるようになった。戦闘に飽きた場合はこれでTECを稼いでしまおう。 --他にも「くじ引き」も追加。 ---フィールドで拾える「くじ引き券」を消費して様々なアイテムを入手できる他、特定の条件を満たすと更に上位のアイテムも獲得出来る。 -ゲームオーバー時にリトライできるようになった --前作まではゲームオーバーになるとタイトルに戻されやり直しだったが、本作では2回までならやられた時の戦闘前の状態で、装備や回復を整えた状態で再度戦うことができるようになった。 --当然だが、場合によっては素直に武器を鍛え直した方が早いこともある。 -護衛獣が戦闘に直接参加出来るようになった --前作までは魔法によるフォローだけであったが、今作では直接戦闘に参加できるようになった。 --「パートナー出撃」を使うと護衛獣を戦闘に参加させ、自分で操作できる。但し制限時間があるのでその点だけは注意が必要。 ---パートナー出撃を装備した状態で主人公がやられると自動的に発動、出撃してくれる。しかし主人公のHPが0の状態で護衛獣のHPか制限時間が尽きるとその時点でゲームオーバーとなる為過信は禁物。あくまでも最後の悪あがき、つまり前作で言うところのモノシフトと見るべきか。 ---本作に登場するライバルキャラの一人もこのパートナー出撃を使ってくる。制限時間が存在しているのも主人公と同様。 --護衛獣ごとに異なった性能を持ち、戦闘後のボイスなどの演出もあるので飽きさせない。 --また、ゲーム中の一部のイベントでは護衛獣と直接戦う場面や、護衛獣単独で敵と戦う場面もあったりと、本作はこれまで以上に護衛獣にフォーカスが当たっている作品とも言えるだろう。 -「ポータルの欠片」による一時撤退が可能になった --使うと最後に訪れた町や村などに一時的に戻れ、装備を整えたりして再度ダンジョンなどに入ることができるようになった。((ただし、ダンジョンに戻らず別のエリアに行くとリセットされる。)) --もちろん、どこでもセーブ可能なアイテム「思い出日記」も健在である。ポータルの影響で影が薄くなった気がしないでもないが…。 -その他細かい変更点 --『クラフト2』で廃止された通信機能が復活した。 --ソフトリセットが実装され、武器作成を間違えた場合や良い武器の作成を狙う際に便利となった。 --前作にもあった巨大化バトルも健在で、今作ではストーリー上で発生する機会が多くなった。 --前作までに存在した「秘伝一覧」に加えて「特殊効果」と「必殺技」の一覧が追加され、やりこみ要素も増加した。 --NPCがアイテムや二本目の武器を使用してくるようになった。両方の武器を破壊させて勝利すれば、その分多くの鉱石が手に入る。~ NPCが使用武器を変更するとCPUのアルゴリズムも明確に変化するように。例えば敵が斧を装備している場合はガード中でもお構いなしに攻撃を繰り出してくるが、槍に変更した途端にガードしていると攻撃しなくなる代わりに通常状態への攻撃頻度が高くなる等。 ---- **評価点 -システム強化による武器の自由さ --今作では「解体・改」「強刃」「良い武器の作成」により武器に選択の自由が生まれ、どの武器でもまんべんなく使用することができるようになった。 --つまり最弱武器である「アマターシリーズ」でも、時間をかければ最強武器である「カースシリーズ」「アストラルシリーズ」を超える武器にすることが可能。 ---本作のシステムをベースにした『[[サモンナイト クラフトソード物語]]』(以下『クラフト1』と表記)や『クラフト2』のリメイクを求める声も多い。 --『クラフト2』にあった周回プレイも可能になっているため、何周もストーリーをプレイして強い武器を作ることができる。 ---武器の引き継ぎも問題なくできる。序盤から受け取ることも可能で、その人物の存在もわかりやすくなった。 ---更に今作では「強化解除」を利用してアイテムを引き継ぐことが可能。鉱石だけではなく装備品、果ては普通のアイテムまで強化に使用できるため一部の重要アイテム以外は個数や枠のある限り((武器に3つまでアイテム使用でき、引き継ぎできる武器は6つまでなので、最大18個までアイテムを引き継ぐことが可能。))引き継ぐことができるようになった。 -おまけモードの充実化 --『クラフト2』から実装しているおまけモードは今作でも健在。今作では主人公だけではなく、条件を揃える事で重要NPCを操作キャラとして使用することができる。 --使用できるキャラの数も多く、それぞれ武器や使用できるアイテムなども異なるので、同じ連戦バトルでも飽きさせない構成となっている。 ---しかし、タイムがモードごとに1つまでしか保存できないため、キャラ毎に分けられていないという難点がある。 --重要NPCキャラでしか挑戦できない、前作の「[[サモンナイト2]]戦闘」を発展させたモードで遊ぶ事もできる。何種類かのNPCから自由に選んで挑戦できるので、攻略・戦略の幅は大きい。 --条件を満たすと『クラフト1』『クラフト2』のサウンドテストも解禁される。解禁までの条件こそ達成しなければならないものの、本作のみでシリーズ全てのBGMを聞くことができるようになるのは非常に大きい。特に『クラフト1』は原作でサウンドテストが収録されていなかったので、需要が高かった。 ---但し『クラフト1』のサウンドテストで「敗北のレクイエム」が入っていないという残念な点はある。チェックミスだろうか? --同モードでは他にも本編で可能だった二つのミニゲームも自由にプレーする事が出来る。 -『クラフト1』からの復活点。 --『クラフト1』では武器を売却するだけだった「武器屋」が、業務内容を拡大して復活。マテルや砥石の購入・鉱石や爆弾の作成が出来る様になった。 ---武器屋の復活により釣りの景品からマテルが消滅し、強化解除の仕様と相まって釣りへの依存度も大幅に低下したとも言える。 --前作では1つのみだった拠点も『クラフト1』の様に複数の街を練り歩く方式に変更されたり、ボス戦も画面に収まりきれない程の超巨大ボスが復活したりと、物語のスケールも前作からアップ。 --更に、おまけモードの某項目にも『クラフト1』を彷彿とさせる仕様も見受けられている。 -各種演出面がパワーアップされた --キャラクターの一枚絵が多く表示されるようになり、演出面もより強化された。 --ボイスも戦闘中だけではなく、フィールド上でもアイテムをゲットした時や特定の場面で流れることもある。 --戦闘中のボイスも、各種必殺技や魔法やアイテムを使った際にもよく喋る様になった。 ---NPCやボスとの対決では、画面の左端から主人公が登場し喋ったり、NPCとの対決では相手とのやり取りも見られる。 ---各種NPCにはプレイヤーが敗北した際に相手が勝利台詞を喋るようになったり、戦闘シーン別に登場台詞が変わったりと、本作はGBAで発売されたゲームの中でも同年に発売された『[[ロックマン ゼロ4]]』と肩を並べる程のボイス量の多さを誇っている。 ---また、各護衛獣も全体攻撃魔法の演出も健在な他、使用魔法の種類に応じてボイスが存在していたり、進化状況に応じて声優の演技も異なる物が用意されている。 -戦闘面の強化 --全体的に早くなり、戦闘テンポがよりアップした。~ 自動操作に切り替えることもできるようになり、戦闘する手間が多少省けるようになった。 --パートナーの魔法を使ったあとに冷却時間ができた。その為魔法を連続で出して敵に圧勝したりする戦法は使うのが難しくなった。 ---恐らくその圧勝戦法とキルフィス(悪魔系パートナー)のリカバーヒール((補助装備していると、瀕死になると一定量HPを回復して復活する魔法。普通の回復としても使える。))等を考慮した調整になっていると思われる。 --麻痺・眠り・毒・サビという4つの状態異常が追加された。 ---効果はそれぞれ、「移動速度低下+連続攻撃不可」「一定時間行動不可」「HPが徐々に減少」「一定時間DURが徐々に減少」。特にサビは武器での闘いに比重が置かれているクラフトソード物語らしい状態異常として評価を受けている。 --戦闘中で使えるアイテムとして爆弾が追加された。 ---爆弾の種類は敵にダメージを与えるありふれた物から、上述の状態異常を引き起こす物まで存在。 ---また、爆弾は敵のガードを無視して大ダメージを与えられる事から、ガード間の駆け引きも上昇した。 --ボスによっては特定の行動(天井に張り付いたりする)など多彩なアクションもとるものもある。 --戦闘中に装備している武器のTECが見えるようになり、現在どのくらい溜まっているのかステータス画面から確認する必要が無くなった。 --エンディング後に一部NPCとの対人戦が自由にできるようになった。 ---どの相手もエンディング直後に挑むと相当に手強い。クリア後ダンジョンのボス以外に腕試しができるようになった点は高く評価されている。 ---- **問題点 -ストーリーが暗く、重い --前作までと比べると主人公が暴行されるなどの陰鬱な展開が多い。 --またストーリーの作りこみの甘さも目立つ。特にラスボスは意外な人物だがラスボスになる伏線が少なすぎて唐突な印象を受ける。 -一部ボス敵に関する問題点 --武器で攻撃するとダメージが1しか与えられないボス敵がいる。パートナーで魔法を使うなり出撃させるなりすればそれなりのダメージを与えられるのだが、非常にわかりにくい。 ---場合によってはパートナーでないと敵にまともなダメージを与えられない状況下に陥ることもある。しかもそのような敵が序盤の中ボス・エリアボスとして出てくる為注意が必要である。 ---お察しの通り、逆に魔法だとダメージが1しか入らないボス敵もいる。この手のボス敵と最初からパートナーが出撃した状態で戦うことになるイベントがあるが、わざとやられるか時間切れになれば武器攻撃を使える主人公と交代可能なので此方はあまり問題にはならないか。 --ラスボスもただ体力を削るのではなく「ある方法」を使って倒さないといけない為とても倒しづらい。 ---とはいえ、その「ある方法」のおかげでクラフトソード物語シリーズ中最も鍛冶職人であるという設定を活かしたラスボス戦になっているのだが、その方法に一端気づいてしまうと周回時に特定の方法での秒殺ができてしまう為か、ラスボス自体の登場が唐突という事も相まって、ある意味では「ラスボス(笑)」に成り下がってしまう。 -敵がお金を必ずドロップしなくなった --今作ではドロップアイテムの一環として特定の敵のみお金を落とすようになった。そのためアイテムを売る等の金策に走らないとお金が溜まりづらい。 ---特定のNPCに特定のアイテムをショップでの値段よりも高額で売れるという救済措置はあるものの、これでは限界があり作成した武器を売却しまくった方が効率が良いのは言うまでも無い。 -パートナーと別れるたびに装備している魔法が外れてしまう --今作ではパートナーと別れる機会が多く、別れると装備している魔法が外されてしまう。それに気づかないで雑魚やボスとの戦闘に突入し、回復手段が無くなって追い詰められ…というミスが数多く報告された。 ---これも、ゲームオーバーのリトライ機能で一応のフォローがなされてはいる。 -一部のアイテムが一周につき数個しか手に入らない --これが原因で、必殺技・特殊効果一覧は一周するだけでは埋まらない仕様((一部のアイテムには一周につき取れる数が1~2個しかなく、さらに3つ強化に使用しないと使えない必殺技・特殊効果が存在する。))になっている。 ---必殺技・特殊効果一覧はおまけモードの等の隠し要素全解禁には一切関係しないのが救いか。…勿論、コンプしないと気が済まないやり込み派にとっては決して見逃すことができない問題点ではある。~ ちなみに一覧の対象となる能力は特定武器の作成時に付加させる事が出来る物は対象外で、「強化」で武器に付加した物しかリストに掲載されない。 --なお、前作にあった「特定の期間を逃すと入手できなくなる武器素材アイテム」がなくなった代わりに武器素材アイテムのうちいくつかが敵からのレアドロップや武器破壊中心に設定されている為、1周目で秘伝をコンプリートする場合は前作以上に中々骨が折れる。 -回復陣の仕様変更 --回復陣というのはダンジョンなどに置かれている青い三角をしたものである。~ これに乗ってボタンを押すと何度も完全回復できるというものだったが、今作では一度使ってしまうとダンジョンから出るまで使えなくなってしまう。 ---これにより前作までにあった回復陣を使った経験値稼ぎは難しくなってしまったが、これはポータルとの兼ね合いで仕様が変更された可能性がある。 -武器説明文 --本作における秘伝の説明文の多くは使用鉱石別に変更された為、武器毎に個性的な説明文が存在していた前作までと比較して若干味気ない。 ---- **総評 前作までと比べると、ストーリーにおいて所々詰めの甘い部分が見られるものの、~ 前作までを超える多彩なやり込み要素や、前作からの改善点をしっかりと抑え強化された鍛冶システムは、諸々の欠点を補うには十分な出来栄えである。~ 「クラフトソード物語シリーズの総まとめ」としては成功した作品と言えるだろう。 ---- **余談 -本作でも百合要素は存在するのだが、『クラフト1』と比べればだいぶ控えめ。 --序盤で親方が何者かに襲われた件について主人公がヒロインを問い詰めようとするのだが、ふとした弾みで主人公がヒロインの上に覆い被さってしまい、''女主人公だとこの時にヒロインとキスしてしまう''。事故ということもあって険悪な雰囲気になるが。 ---男主人公の場合は「覆い被さった際にヒロインの胸を掴んでしまう」というラッキースケベな展開になる。 -前作までと違い、ナンバリングシリーズからのゲストキャラクターは存在しない。 --シリーズ屈指の人気キャラである「アティ」が登場する『[[サモンナイト3]]』からのゲスト参戦が発売前から予想されていたが、実現はしなかった。 ---『3』キャラの任天堂ハードへの登場は約10年後の『[[PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』まで待たせる事になった。 --またゲストキャラ不在によって、本作の出来事がリィンバウムの歴史(小説『サモンナイトU:X』の狂界戦争開始直前まで)の中でいつ起きたかが不明となっている。 ---[[『U:X』のWEB限定エピソード>https://note.com/jump_j_books/n/n852acf051c56]]でも、『クラフト1』『クラフト2』『エクステーゼ』のキャラは出ているが、本作のキャラは一切登場しない。 --シリーズの監修を務めている都月景氏は本作に殆ど関わっていない((本作に限らず、『エクステーゼ』以外の外伝には基本的に関わりが薄い模様。))。本作でのゲストキャラ不在・上記エピソードでの本作キャラ不在もそれが原因と思われる。 -『クラフト2』にあった画面モードの変更は健在。 --ゲームボーイプレイヤー推奨画面モード・ゲームボーイアドバンスSP推奨画面モードもそのまま残っている。 -特定の隠しコマンドを入力すると、おまけモードと通信対戦で4名の隠しキャラが解禁される。 --うち3名は前作『クラフト2』からのゲストキャラクターだが、いずれも巨大戦専用キャラの為、残念ながら前作のおまけモードへのフォローにはなっていない。 --残る1名は紛う事なき本作の登場人物だが、正直言って戦闘要員としての印象は非常に薄い((本編中のとあるイベント内で、それらしい描写は一応存在してはいる。しかしそのイベント自体が他複数イベントとの択一で発生させる方式となっている為、果たしてプレイヤーの内何人が描写を見たのだろうか…?))為初見では驚くこと請け合いである。 ---しかもこのコマンドを入力していると、本編クリア後に…? --ちなみにコマンドで解禁できる某キャラクターは過去にジャンプフェスタ2006でデータ配布という形でも解禁する事が出来たが、配信後にコマンドで簡単に解禁できると聞いてショックを受けたプレイヤーも少なくは無いだろう。 -タイトルの「はじまりの石」が何を示すのかは明言されていない。%%(現時点で)シリーズ最終作なのに「はじまり」とはこれ如何に。%% --シナリオで重要アイテムとなるゴヴァンの魔石か、主人公が今回の騒動に関わるきっかけとなる護衛獣の召喚石のいずれかだろう。ネタ的な意味で最初の鍛冶に使う鉄鉱石を挙げるプレイヤーもいる。

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