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*ロックマン ロックマン 【ろっくまんろっくまん】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000E3YSD8)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|2006年3月2日|~| |定価|4,800円|~| |廉価版|BestPrice!:2008年10月30日/2,090円&br()バリューパック((『イレギュラーハンターX』とのセット。)):2009年9月17日/2,990円|~| |配信|2009年12月16日/1,500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|シリーズ1作目のリメイク&br()ロックマンメーカー&br()見た目とは裏腹に''高難易度''|~| |>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 シリーズ1作目『[[ロックマン]]』のリメイク作。~ グラフィックの全面3D化、キャラクターが2頭身かつコミカルポップなデザインと、見た目は大きく変貌。~ しかし稲船氏をして「ファンなら絶対持ってないとあかん」とまで言わしめた作品であり、売上げは今一つだったが、内容自体はプレイヤーから大絶賛を受けた。 **ストーリー > 西暦20XX年、ロボットと人類が共存する未来。~ ある日、ロボット工学の第一人者ライト博士の研究所を謎の科学者Dr.ワイリーが襲った。~ ワイリーは世界征服のため、ライト博士のつくったロボットたちを攫っていったのだ。~ 家庭用お手伝いロボットであったロックは、みんなを助け出すため戦闘用ロボットに改造してもらう事を望んだ。~ こうしてDr.ワイリーの野望を砕くため、ロックマンの戦いがはじまったのだった。 ---- **特徴 -キャラは2頭身で3D化。『[[ロックマンDASH>ロックマンDASH 鋼の冒険心]]』を髣髴とさせるかなりポップなデザイン。 -原作のステージ構成やサイズ比を再現した「OLD STYLE」と完全新規の「NEW STYLE」から選んで遊べる。 -「NEW STYLE」の特徴 --新ボスキャラクター「タイムマン」「オイルマン」を追加。弱点武器も変更(ガッツマン、アイスマン、ボンバーマン、エレキマン。「OLD STYLE」では原作どおりの弱点)。 --オープニングステージが追加。 --ステージ開始時に難易度を3段階から選択可能。 ---アクションゲームが苦手な人やロックマンシリーズ初心者にも遊びやすい「らくらく」から、往年のファンにも歯ごたえ充分な「そこそこ」「きつきつ」まで。 --ボスキャラクターをロックバスターだけで倒すと、「討伐」ではなく「救出」したという扱いになり、そのボスをプレイヤーキャラとして使用可能になる。 ---『ワイリーが連れ去らなかったのが「ロック」ではなかったら?』というパラレル展開で、各ボスが主人公の別モード扱い。 ---この際、タイトル名のうち後ろの方の『ロックマン』が選んだキャラクターの名前に変化する(例えばカットマンを選択した場合、『ロックマンカットマン』となる)。 ---ボス自身が所持している特殊武器を使用可能。またそれとは別に、ボスごとに独自の限定アクションが使用でき、それを利用しなければ入手できないアイテムもある。 ---ボス自身のステージを攻略する場合、ステージボスとしてニセロックマンが登場する。 --ボスと対峙した際に会話デモが挿入される。 ---キャラクター別に会話が用意されており、豊富な展開が楽しめる。 --特定の条件を満たすことで解禁される隠しキャラクターがいる。 ---もっとも手間のかかる隠しキャラ(チャレンジモード制覇で解禁)は無料DL配信がされている。 ---DL配信専用の「ロールちゃん」に至っては衣装別10キャラ以上(性能・会話デモ等の変化はなし)。 #region(「NEW STYLE」の追加ボスと特殊武器) |タイムマン|タイムスロー: 一定時間、自分以外の動きを遅くする。一部の敵にはダメージ| |オイルマン|オイルスライダー: 放物線状に油球を放つ(威力は極小)。床に落ちた油溜まりに乗ると突進して攻撃| #endregion -チャレンジモードの追加 --全100ステージ。ステージごとの課題をクリアしながらゴールを目指す。 --カプコンのアクションゲームに慣れた人でも全制覇は本当に難しい。 -コンストラクションモードの追加 --本編中で入手したアイテムを使って自由にステージを作成できる。 --作ったステージはネットワークを通じて配信可能。 --他の人が作ったステージをDLして挑戦することもできる。 --初期ライフや使用可能キャラクター、ステージボスなどかなり細かく作れる。 ---- **評価点 -豊富なボリューム --「OLD STYLE」10ステージ、「NEW STYLE」36ステージ(ステージ数12×3難易度)、チャレンジモード100ステージという、圧倒的なボリュームを誇る。 --そして極めつけは何といっても、''自分でロックマンのステージが作れるコンストラクションモード''。 ---自分で作ったステージは''ボリューム無限大''であるのは言うに及ばず、意外なところでは後述の鬼畜ギミックや8ボスの練習台としても使える。 --上述のコンストラクションモードにて作られた公式のエクストラステージを、Wi-Fiを通じて大量にダウンロードできる。 ---ロックマンで挑む各ボスの超高難易度「アルティメット」ステージ ---各ボス専用の「マニア」ステージ(それぞれ2個ずつ) ---それ以外にも有志の作った高い完成度のステージも自由にダウンロード可能。以下は「殿堂入り」ステージの一例。 ---『2』のクイックマンステージの再現、ロールちゃん専用ステージ、迷宮ステージ、全キャラがそれぞれ全く違う個別ルートで攻略できるステージ、''全自動''ロックマン ---ともすれば[[これ>スーパーマリオメーカー]]の先駆けとも言える。 -オリジナルでは意味のなかったスコアが、ステージと難易度ごとにクリアタイムと共に記録されるようになった。 --スコアはクリアタイムによって増減するが、ステージごとに設定されたタイムよりも遅いとスコアが減らされ、あまりに遅いとスコアは0になってしまう。 ---このため、ハイスコアを狙うには効率よく敵を倒すことが求められ、ちょっとしたやりこみ要素となっている。 -ボンバーマンの特殊武器「ハイパーボム」の性能改善 --オリジナルでは非常に使い勝手が悪く、弱点となるガッツマン以外には使う必要がないほどだった。 --本作では爆弾自体にも当たり判定がついた事でようやく普通に使える武器となった。 --性能面とは関係ないが、コンストラクションにはハイパーボムの爆発で切り替わるスイッチとそれに連動するブロックがあり、ステージ製作の幅を広げるのに一役買っている。 --一方、同じく使い道に乏しかった「スーパーアーム」にはこれといった性能改善はないものの、該当ブロックを「サンダービーム」で壊せなくなった事で差別化には成功している他、ガッツマン使用時に限りブロックを生成する事が可能になりこちらもアレンジが施されていると言えよう。 -オープニングで本家『1』のプレイ動画が流れる等、演出も凝っている。 --更にフルボイス。ワイリーステージのボスキャラ達にまで声が付けられている。 --ボイスが付いたことによって、各ボスの個性が一層はっきりすることになった。 //以下は一例。 //---舎弟のようで生意気なカットマン //---ナルシストなエレキマン //---''屈指の萌えキャラと化した''アイスマン(でも設定は男の子) //---「燃え」キャラのはずのファイアーマン……なのだが可愛らしいキャラに対しては「萌え」てしまうことも。また、性格が熱すぎるあまり人の話をあまり聞かない面も。 //--但し、ロックマンとロール、ライト博士、隠しキャラの一人は過去のシリーズとは別の声優がキャスティングされている。 //--''宿敵Dr.ワイリーの声優は『ロックマン8』や『ロックマンX4』と同じ青野武''。ファンならニヤリ。 //---なお青野武氏は2012年4月9日に多発性脳梗塞により逝去。氏がゲームでワイリーの声を当てたのはこれが最後の作品となった((事実上の最後となったのは2010年に発売された『ロックマン10・イメージサウンドトラック』のボーナストラックである。))。 **賛否両論点 -コミカルかつ現代風のポップなタッチに変化したキャラクターデザインは、元のシリーズのファンなどから賛否両論が巻き起こった。 //--これが売上げに響いた最大の原因と思われる。 //既に続編が出なくなって久しく、オワコン化していた無印ロックマンが今更売れると考える方がおかしい。 //↑そんなこと言い出したら、忘れたころに出る続編(ロックマン9)や、原作の制作会社が潰れてから出た続編(ぷよぷよフィーバーとか)はすべて「今更出すこと自体(=売れると思うほう)がおかしい」という言い方ができる。少なくとも、「今更出しても売れない」も「オワコン化してたから売れない」も説得力はない。理由としても弱い。~ //一般的に実際の売上げのファクターはゲームの完成度以外にもある。また、満場一致の問題点ならまだしも、賛否両論ならマイナスになったとも言い難い。そのため、低評価の原因ならまだしも、売上げに響いた最大の原因と想定するのは浅はか --もとより原作自体がコミカルで漫画的な温かみのあるデザインワークを特徴としていたが、旧作のタッチからがらりと変わっている。 -「OLD STYLE」を選択してもアレンジ版のグラフィック。 --ベタ移植でいいのでFC版をそのまま移植してほしかったプレイヤーは多いが、''既にベタ移植がPS版で出ていた''のであえて被らない様にした可能性が高い。 ---しかし、ボンバーマンステージのグラフィックは「NEW STYLE」のBGMに合わせたものになっており、原曲とは非常にミスマッチ。 --そしてワイリーステージのボス戦の一部が本家『1』とは仕様が異なっている。 ---特に顕著な例として挙げられているボスは「ワイリーマシン1号第二形態」。~ 同ボスは原作では弱点武器は特に存在しなかったものの、攻撃を当てた際の無敵時間が存在しなかったためか多段ヒットするローリングカッターやサンダービームで攻撃するのがセオリーであったが、本作のワイリーステージのボスの大半は後期シリーズ同様の無敵時間が存在している仕様のためか弱点が完全に「無し」になってしまい、ロックバスターで無駄に高い体力をチマチマ削る事でしか有効な攻略法が存在しない非常に面倒なボスと化してしまった。~ 初代ロックマンのラスボス第2形態はダメージ仕様と弱点武器の関係で実質的に消化試合的な存在だったものの、本作での無敵時間の追加によって一転しラスボスに相応しい実力になった…と言いたい所だが、ラスボス第2形態の行動が「左右に加えて上下にも移動する様になり、画面全体を浮遊移動する」というNEW STYLE準拠のワイリーカプセルじみたパターンに変更された。このためか攻撃を当てることさえも難しくなってしまい、結局面倒なボスということに変わりはない。 ---またコピーロボットも原作では素早い動きでプレイヤーを翻弄する強敵の一体であったが、本作の「OLD STYLE」版では''開幕から全く動かずにバスターをひたすら連射しているだけ''でハメが完成してしまい、結果シリーズ最弱ボスの一体に名乗れるレベルになってしまった。 --バスターや敵の通常弾が壁を貫通しない(NEW STYLEと同じ仕様)。 ---この仕様変更に伴い、攻略難度が大幅に易化しているシーンが存在する。~ ボンバーマンステージが顕著で、元々通常弾が多かった傾向があったのに対して、本作は地形が通常弾を防ぐ仕様のためか、ステージを代表する難所であった後半のマンブー+狭い足場のエリアが、ダメージ無敵時にトゲを無効化する後期シリーズと同様の仕様に変更された事も相まって空気化。只でさえも難易度が低かった同ステージの難易度が更に低くなる事に。 ---バスターの仕様変更に伴い、敵配置が変更されたシーンも存在する。~ エレキマンステージでは、原作では壁のあるエリアで上下に雑魚敵が沸くシーンが存在していたが、本作ではバスターの仕様変更に伴い雑魚敵が消滅し、単に通過するだけの不自然なエリアになってしまった。 --ハイパーボムの不可解な仕様 ---OLD STYLEでは接触ダメージが消滅し一見すると原作準拠の性能になったかに見えるが、ブロックに弾かれる能力はNEW STYLEと同じ。 ---ハイパーボムがこの仕様のため、ガッツマンを弱点武器で攻略する場合は持ち上げるブロックにハイパーボムが弾かれてしまうせいか原作以上に当てづらく、これによりガッツマン戦の難易度が上昇してしまった。 ---NEW STYLEでは、使い勝手が良くなった一方で、相性が悪いカットマンの他に、何故かタイムマン((本来彼と相性が悪いのはガッツマンであるはずだが、スーパーアームによるダメージが普通に通る。一方でタイムマンの攻撃で大ダメージも喰らってしまうため、設定ミスの可能性がある。))もこれに耐性を持っているため、やや割りを食っている。~ -ザコ敵を撃破するとリアクションの後爆発するようになった。 --このリアクションの時間が結構長く、撃破してから爆発消滅するまでにタイムラグが生じる。一応リアクション中に触れても大丈夫なのだが姿が残っているので倒せたのかどうなのかわかりにくく次に進みづらい。 -原点回帰したアクション性だが… --本家やXシリーズに存在したチャージーショットやスライディング、ダッシュといった要素は今作では(隠しキャラを除いて)ない。 ---操作そのものは単純化されたが、特殊武器以外の強化要素、E缶などの常時使用アイテムも無しと抜け道も極力排除され、純粋なプレイヤーの腕が試される硬派なプラットフォーマーゲームに仕上がった。 ---単純な原点回帰では無く、Xシリーズから逆輸入された機能「ステージのエスケープ」や、全てのアイコンが表示されて選択しやすいワンボタンによる武器選択も搭載、難易度選択によるハードルの低さ、操作性やプレイスピードも最適と呼べる物に仕上がっておりとっつきやすさと遊びやすさもしっかりと考慮されているように見える。 --ただし、以下により「難易度が上がりすぎている」部分も見られる。(以下は、''難易度「そこそこ」で見られる事象'') ---ボスに与えられるダメージが低下((8ボス相手だと、ロックバスターのダメージが2、弱点と耐性以外の武器が3、弱点武器が6となっている。))、一部ボスにあったダメージ時のノックバックは弱点武器のみ、8ボスが体力半分以下で必殺技使用など、''原作より大幅に強化''されている。それでいて、ワイリーステージのボスラッシュは原作と同条件(E缶無し・ボス討伐時のライフ回復無し)であるため、鬼畜ステージと化してしまった((何を思ったのか、「ボス討伐時のライフ回復無し」という仕様はニンテンドーDSで発売された次回作『ロックマンゼクス』にも引き継がれてしまった。とは言え、あちらでは回復アイテムを持ち込める分、本作よりはマシになっているのだが…))~ …にもかかわらず、チャレンジモード内の「ボスラッシュ」系の物ではボスを撃破するとライフ回復が出現する((正確には、ボスを撃破した後の通路にライフ回復アイテムが設置されているという物。ちなみに難易度によって種類が変動))という従来通りの仕様。通常モードでもこれを採用すれば良かったのでは? ---こちらを的確にミスさせようとする敵やギミックが配置されていることや、落下・点滅する足場など、足元が不安定な状態でのアクションを余儀なくされるエリアが多くなっている。 ---特にワイリーステージ4の移動リフトは''ジャンプのタイミングにコンマ1秒レベルの正確さを要求される(無論、失敗すれば即死)''。ギミック単体の難易度としては間違いなくロックマンシリーズ最難関((タイムスローの滞空時間引き伸ばしやオイルスライダーの空中ジャンプなど、楽に突破する方法がないわけではない。))。 ---それでいて、原作では使えた''マグネットビームが廃止''されているため、アスレチック面での救済要素は無し。 ---ビッグアイの移動速度鈍化((今作のビッグアイは待機時に目を閉じており、目を開けてジャンプ→待機を繰り返す。原作とは違って目を狙う必要がある。))、梯子移動のスピードアップ、中間ポイントの増加など、幾分か易しくなった部分もあるが、トータルで考えると難易度は「そこそこ」でもシリーズ最高難易度とされる原作を上回っており、難易度が「きつきつ」だと敵の移動スピードが上昇したり、8ボスは最初から必殺技使用&弱点武器のノックバック消滅など、敵が概ね強化される。 --''アレンジになった、絵がポップになったからといって舐めてかかると痛い目を見る''ことになり、初心者お断り感が否めない。 -難易度上昇による弊害 --上記の難易度上昇に伴う問題点として、コンストラクションモードで使うパーツが影響していることが挙げられる。 ---パーツの過半数は、難易度「そこそこ」をプレイしないと入手不可能 ---一部のパーツは、難易度「そこそこ」をクリアしないと入手不可能((つまり、上述のワイリーステージのボスラッシュや最難関の移動リフトをクリアする必要あり)) --つまり、コンストラクションモードのパーツをフルで揃えるには、''(鬼畜)難易度「そこそこ」のクリアを余儀なくされる''のである。 --一応、既存のパーツでもステージ製作は可能だが、難易度「そこそこ」で入手できるパーツより使用できるギミックや敵キャラの種類が明らかに劣っているため、不足している感は否めない。 **問題点 -処理落ちが激しく、画面内にキャラクターが多くなると異様に処理が遅くなる。 --コンストラクションモードでアイテム数が過密になると顕著。ただしプレイに支障が出る事はあまりない。 --PS Vitaでプレイした場合は殆ど処理落ちは発生しない。 -基本的にステージやボスの構成がロックマン優位なため、一部キャラでプレイすると難易度が飛躍的に高まる。 --特にガッツマンは1回攻撃するために「ブロックを生成→持ち上げ→投げる」と3拍子必要な上に、攻撃の範囲が目の前と下方向をカバーしていない。さらに床が狭かったり、一部を除く敵や弾に生成中のブロックが接触したりすると生成も満足にできない。地形や高低差などで敵に攻撃を当てる事が一切出来ず、ダメージ覚悟のごり押しプレイになりがち。 ---一度投げれば高い攻撃力に加え防御を貫通できる敵も多く、積み上げてバリアや足場に代用できるといった利点もある。 ---因みにガッツマンは唯一''自分の特殊能力で自殺出来るキャラ''でもある((ブロックを横に1マスずらして2段生成し、上のブロックの真下で下のブロックを引っこ抜く。))。中間地点を通ったもののHPが少ないのでリトライしたいが近くに敵や棘がない、という限定された状況下でしか役に立たないが。 --ボスをプレイアブルキャラとして使ったとき、そのキャラの弱点武器を使用するボスに対しては、一度の攻撃ではダメージが1しか与えられない。当然そのボスの攻撃を食らうと大ダメージを受けるので、自分の弱点ボスと戦うのは厳しい((本作の新ボス「タイムマン」は何故かハイパーボムに対して耐性を持っており、スーパーアームによるダメージは通常通りになっている。プレイヤータイムマン対ボスボンバーマン場合は被弾与えるダメージ共に3かつ、ボスタイムマンの弾をガッツマンが被弾すると6ダメージのため、スーパーアームとの耐性設定を取り違えた設定ミスの可能性が高い。))。 --難易度「そこそこ」以上のワイリーマシーン第2形態は、各ボスの攻撃をランダムで使用する代わりにそのボスの弱点が付加される設定となっており、弱点を突くことが前提の強さになっている(弱点を突かない限り回避不能な突進攻撃など)。当然一種類しか攻撃方法を持たないボスキャラでは不利(ただしボス使用時は突進は使用してこない)。 ---関連して、難易度「そこそこ」時はワイリーマシーン第二形態がオイルマンをコピーした攻撃が異様に避けにくい。短い間隔でフロア全体が油まみれになる程のおびただしい数の油滴を撃ってくる上、設置型のトラップとしてしばらく地面に残り、ダメージもそこそこ。この攻撃の頻度次第で難易度がかなり変わってしまう。 --逆に通常武器が強力なファイヤーマンやエレキマン、アイススラッシャーで敵をいくらでも足止め出来るアイスマンは、ロックマンより有利にプレイ出来る場面が多い。 -総じて上級者向けとされるボスキャラ同士の格差もそれなりに大きく、特に新キャラ「オイルマン」は輪をかけて圧倒的に弱い。 --オイルを1発放つ通常攻撃は、飛距離も無く放物線を描くために敵に当てることが難しい上に威力も低い(ざっとロックバスター1発の半分しかない)。かつ床にオイルが着弾すると、床のオイルが消えるまで通常攻撃を撃つことができない。 ---この威力の低さが原因でボス戦は長丁場になったり、作業感で中弛みしやすくなる。最初から最後まで同じ事の繰り返しになるイエローデビル戦は特にこの酷さが顕著となる。 --床に付着したオイルに敵が接触すると小ダメージ。自分が乗るとオイルをサーフボードのように変形させて前方に突進するが、無敵にはならない((耐久力が低い敵なら貫通出来る))ので、自分がダメージを受けないように敵にダメージを与えるのは慣れないと難しい。 //↑オイルスライダーの突進は↑+ジャンプで解除出来るため、文章を一部削除・改編。 --特にオイルスライダーが弱点となっているエレキマンに同武器で大ダメージを与えるには、サーフィン状態で当てないとならず、慣れないと弱点武器なのに苦戦する。 ---唯一の評価点は、オイルマンの特殊技「オイルスライダー」がロックマン使用時のタイムアタックに非常に有用なことくらいか。しかし肝心のオイルマン本人は完全にネタキャラのロールちゃんよりも使いにくい。 //---ロールちゃん(ホウキやモップなどの近距離攻撃しか攻撃手段が無い)も相当弱いが、こちらはあくまでオマケ・上級者向けと考えられるため特に問題は無い。逆に''オイルマンより使いやすい''というよく分からない問題点がある。 //↑そもそもロックマン以外はオマケ・上級者向け //↑ロックですが、ロックキックは高い攻撃力に加え判定がかき消されてしまう事もなく、普通に使いやすいので後半を消してみました。 //-ボスラッシュ時にボスを倒しても回復アイテムが出ない。 //--一応本家『1』の再現とも言えるが、今回は8体のボスを一度に相手にしなければならないため、よほどボス戦に慣れていないとどこかでエネルギー切れを起こしやすい。 //--何を思ったのか、この仕様はニンテンドーDSで発売された次回作「[[ロックマンゼクス]]」にも引き継がれてしまった。とは言え、あちらでは回復アイテムを持ち込める分、本作よりはマシになっているのだが… //ボスラッシュの問題は難易度上昇として、賛否両論点として統合 **残念な点(軽度の問題点) -コンストラクションのテストプレイを終了するボタンがスタートボタンになっている。 --このため、テストプレイ時はLとRでないと特殊武器の切り替えが出来ず、さらにポーズも出来ないなど、地味に不便。セレクトボタンではダメだったのか…。 -コンストラクションにおいては、以下の制約がある --ボスラッシュステージは制作不可能。 --ステージBGMは背景パーツに依存するため、指定不可能。 --1画面に配置できるギミックや敵キャラの数には制約がある(敵キャラは平均2~3体までしか設置不可)。 --ステージボスには、ワイリーステージのボスは指定不可能。 --ステージボスの部屋は弄れない((ただし、ハシゴを利用した壁抜けバグが存在し、これを地形の配置と組み合わせるとボス部屋の地面をすり抜けることが可能。これを利用して擬似的にボス部屋を弄ったステージを作ることが出来る))。 ---- **総評 シリーズ元祖である初代ロックマンは質は高いながらも粗削りな部分が多かったが、それを補う形でリニューアルし、新要素も加えた本作の存在意義は大きい。~ プレイした人からは概ね好評だが、(特にシリーズ経験者から)見た目で敬遠される不遇な作品といったところ。~ 発売された時期もPSPが普及し切っていない頃と非常に悪く、前作に当たる『[[イレギュラーハンターX]]』と同じ憂き目に遭う結果となってしまった。また当時はロックマンシリーズがほぼ終息状態で、突発的に出された初代のリメイクと言うのも更なる追い討ちとなったと思われる。~ その点だけが悔やまれるものの、遊びきれないほどのボリュームを備え、原点回帰しつつ遊び易く配慮されているので長く楽しめる。 コンストラクションで作成されたステージも大量に配信されているので、ぜひ遊びつくしてみていただきたい。 ---- **余談 -『[[イレギュラーハンターX]]』とセットのバリューパックが存在するが、何故か単品のものと完全に同じ内容ではなく、セーブデータに互換性がない。 -「ロックが改造を自ら志願する」という設定は『4』での設定変更に基づくもので、オリジナル版『1』のバックストーリーではライト博士が本人の意思とは関係なくロックを改造している。 -稲船氏によると本作を皮切りに『2』『3』とリメイクをしたかったらしいが、本作の売上が良くなく実現しなかったとらしい。 -今作の登場に影響されたのかどうかは不明であるが、後に発売された『[[ロックマンゼクス アドベント]]』にファミコン時代を彷彿とさせるミニゲーム『ロックマンα(アンティーク)』が収録された。 --そして『[[2>ロックマン2 Dr.ワイリーの謎]]』をベースとして遊びやすさを改善し、原点回帰とシンプルかつシビアなゲーム性で名作となった『[[ロックマン9>ロックマン9 野望の復活!!]]』と『[[ロックマン10>ロックマン10 宇宙からの脅威!!]]』が後に発売された。~ そういった意味では、今作はロックマンシリーズのターニングポイントとなった作品なのかもしれない。 -本作は海外でも発売されているが、オイルマンの体色が緑色に変更されている。 --彼のデザインと体色の組み合わせが問題(所謂ステレオタイプ)になるためと思われる。 -また、PSPのサポートが終了してからも「コンストラクションモード」のサーバを継続稼働させていた珍しいタイトルだったが、&bold(){2022年11月30日}にサービスが終了した。&s(){あのマリオメーカーより長寿だったのである。} --余談だが、2017年に新コースを投稿しているユーザーが存在していた。
*ロックマン ロックマン 【ろっくまんろっくまん】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000E3YSD8)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|2006年3月2日|~| |定価|4,800円|~| |廉価版|BestPrice!:2008年10月30日/2,090円&br()バリューパック((『イレギュラーハンターX』とのセット。)):2009年9月17日/2,990円|~| |配信|2009年12月16日/1,500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|シリーズ1作目のリメイク&br()ロックマンメーカー&br()見た目とは裏腹に''高難易度''|~| |>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 シリーズ1作目『[[ロックマン]]』のリメイク作。~ グラフィックの全面3D化、キャラクターが2頭身かつコミカルポップなデザインと、見た目は大きく変貌。~ しかし稲船氏をして「ファンなら絶対持ってないとあかん」とまで言わしめた作品であり、売上げは今一つだったが、内容自体はプレイヤーから大絶賛を受けた。 **ストーリー > 西暦20XX年、ロボットと人類が共存する未来。~ ある日、ロボット工学の第一人者ライト博士の研究所を謎の科学者Dr.ワイリーが襲った。~ ワイリーは世界征服のため、ライト博士のつくったロボットたちを攫っていったのだ。~ 家庭用お手伝いロボットであったロックは、みんなを助け出すため戦闘用ロボットに改造してもらう事を望んだ。~ こうしてDr.ワイリーの野望を砕くため、ロックマンの戦いがはじまったのだった。 ---- **特徴 -キャラは2頭身で3D化。『[[ロックマンDASH>ロックマンDASH 鋼の冒険心]]』を髣髴とさせるかなりポップなデザイン。 -原作のステージ構成やサイズ比を再現した「OLD STYLE」と完全新規の「NEW STYLE」から選んで遊べる。 -「NEW STYLE」の特徴 --新ボスキャラクター「タイムマン」「オイルマン」を追加。弱点武器も変更(ガッツマン、アイスマン、ボンバーマン、エレキマン。「OLD STYLE」では原作どおりの弱点)。 --オープニングステージが追加。 --ステージ開始時に難易度を3段階から選択可能。 ---アクションゲームが苦手な人やロックマンシリーズ初心者にも遊びやすい「らくらく」から、往年のファンにも歯ごたえ充分な「そこそこ」「きつきつ」まで。 --ボスキャラクターをロックバスターだけで倒すと、「討伐」ではなく「救出」したという扱いになり、そのボスをプレイヤーキャラとして使用可能になる。 ---『ワイリーが連れ去らなかったのが「ロック」ではなかったら?』というパラレル展開で、各ボスが主人公の別モード扱い。 ---この際、タイトル名のうち後ろの方の『ロックマン』が選んだキャラクターの名前に変化する(例えばカットマンを選択した場合、『ロックマンカットマン』となる)。 ---ボス自身が所持している特殊武器を使用可能。またそれとは別に、ボスごとに独自の限定アクションが使用でき、それを利用しなければ入手できないアイテムもある。 ---ボス自身のステージを攻略する場合、ステージボスとしてニセロックマンが登場する。 --ボスと対峙した際に会話デモが挿入される。 ---キャラクター別に会話が用意されており、豊富な展開が楽しめる。 --特定の条件を満たすことで解禁される隠しキャラクターがいる。 ---もっとも手間のかかる隠しキャラ(チャレンジモード制覇で解禁)は無料DL配信がされている。 ---DL配信専用の「ロールちゃん」に至っては衣装別10キャラ以上(性能・会話デモ等の変化はなし)。 #region(「NEW STYLE」の追加ボスと特殊武器) |タイムマン|タイムスロー: 一定時間、自分以外の動きを遅くする。一部の敵にはダメージ| |オイルマン|オイルスライダー: 放物線状に油球を放つ(威力は極小)。床に落ちた油溜まりに乗ると突進して攻撃| #endregion -チャレンジモードの追加 --全100ステージ。ステージごとの課題をクリアしながらゴールを目指す。 --カプコンのアクションゲームに慣れた人でも全制覇は本当に難しい。 -コンストラクションモードの追加 --本編中で入手したアイテムを使って自由にステージを作成できる。 --作ったステージはネットワークを通じて配信可能。 --他の人が作ったステージをDLして挑戦することもできる。 --初期ライフや使用可能キャラクター、ステージボスなどかなり細かく作れる。 ---- **評価点 -豊富なボリューム --「OLD STYLE」10ステージ、「NEW STYLE」36ステージ(ステージ数12×3難易度)、チャレンジモード100ステージという、圧倒的なボリュームを誇る。 --そして極めつけは何といっても、''自分でロックマンのステージが作れるコンストラクションモード''。 ---自分で作ったステージは''ボリューム無限大''であるのは言うに及ばず、意外なところでは後述の鬼畜ギミックや8ボスの練習台としても使える。 --上述のコンストラクションモードにて作られた公式のエクストラステージを、Wi-Fiを通じて大量にダウンロードできる。 ---ロックマンで挑む各ボスの超高難易度「アルティメット」ステージ ---各ボス専用の「マニア」ステージ(それぞれ2個ずつ) ---それ以外にも有志の作った高い完成度のステージも自由にダウンロード可能。以下は「殿堂入り」ステージの一例。 ---『2』のクイックマンステージの再現、ロールちゃん専用ステージ、迷宮ステージ、全キャラがそれぞれ全く違う個別ルートで攻略できるステージ、''全自動''ロックマン ---ともすれば[[これ>スーパーマリオメーカー]]の先駆けとも言える。 -オリジナルでは意味のなかったスコアが、ステージと難易度ごとにクリアタイムと共に記録されるようになった。 --スコアはクリアタイムによって増減するが、ステージごとに設定されたタイムよりも遅いとスコアが減らされ、あまりに遅いとスコアは0になってしまう。 ---このため、ハイスコアを狙うには効率よく敵を倒すことが求められ、ちょっとしたやりこみ要素となっている。 -ボンバーマンの特殊武器「ハイパーボム」の性能改善 --オリジナルでは非常に使い勝手が悪く、弱点となるガッツマン以外には使う必要がないほどだった。 --本作では爆弾自体にも当たり判定がついた事でようやく普通に使える武器となった。 --性能面とは関係ないが、コンストラクションにはハイパーボムの爆発で切り替わるスイッチとそれに連動するブロックがあり、ステージ製作の幅を広げるのに一役買っている。 --一方、同じく使い道に乏しかった「スーパーアーム」にはこれといった性能改善はないものの、該当ブロックを「サンダービーム」で壊せなくなった事で差別化には成功している他、ガッツマン使用時に限りブロックを生成する事が可能になりこちらもアレンジが施されていると言えよう。 -オープニングで本家『1』のプレイ動画が流れる等、演出も凝っている。 --更にフルボイス。ワイリーステージのボスキャラ達にまで声が付けられている。 --ボイスが付いたことによって、各ボスの個性が一層はっきりすることになった。 //以下は一例。 //---舎弟のようで生意気なカットマン //---ナルシストなエレキマン //---''屈指の萌えキャラと化した''アイスマン(でも設定は男の子) //---「燃え」キャラのはずのファイアーマン……なのだが可愛らしいキャラに対しては「萌え」てしまうことも。また、性格が熱すぎるあまり人の話をあまり聞かない面も。 //--但し、ロックマンとロール、ライト博士、隠しキャラの一人は過去のシリーズとは別の声優がキャスティングされている。 //--''宿敵Dr.ワイリーの声優は『ロックマン8』や『ロックマンX4』と同じ青野武''。ファンならニヤリ。 //---なお青野武氏は2012年4月9日に多発性脳梗塞により逝去。氏がゲームでワイリーの声を当てたのはこれが最後の作品となった((事実上の最後となったのは2010年に発売された『ロックマン10・イメージサウンドトラック』のボーナストラックである。))。 **賛否両論点 -コミカルかつ現代風のポップなタッチに変化したキャラクターデザインは、元のシリーズのファンなどから賛否両論が巻き起こった。 //--これが売上げに響いた最大の原因と思われる。 //既に続編が出なくなって久しく、オワコン化していた無印ロックマンが今更売れると考える方がおかしい。 //↑そんなこと言い出したら、忘れたころに出る続編(ロックマン9)や、原作の制作会社が潰れてから出た続編(ぷよぷよフィーバーとか)はすべて「今更出すこと自体(=売れると思うほう)がおかしい」という言い方ができる。少なくとも、「今更出しても売れない」も「オワコン化してたから売れない」も説得力はない。理由としても弱い。~ //一般的に実際の売上げのファクターはゲームの完成度以外にもある。また、満場一致の問題点ならまだしも、賛否両論ならマイナスになったとも言い難い。そのため、低評価の原因ならまだしも、売上げに響いた最大の原因と想定するのは浅はか --もとより原作自体がコミカルで漫画的な温かみのあるデザインワークを特徴としていたが、旧作のタッチからがらりと変わっている。 -「OLD STYLE」を選択してもアレンジ版のグラフィック。 --ベタ移植でいいのでFC版をそのまま移植してほしかったプレイヤーは多いが、''既にベタ移植がPS版で出ていた''のであえて被らない様にした可能性が高い。 ---しかし、ボンバーマンステージのグラフィックは「NEW STYLE」のBGMに合わせたものになっており、原曲とは非常にミスマッチ。 --そしてワイリーステージのボス戦の一部が本家『1』とは仕様が異なっている。 ---特に顕著な例として挙げられているボスは「ワイリーマシン1号第二形態」。~ 同ボスは原作では弱点武器は特に存在しなかったものの、攻撃を当てた際の無敵時間が存在しなかったためか多段ヒットするローリングカッターやサンダービームで攻撃するのがセオリーであったが、本作のワイリーステージのボスの大半は後期シリーズ同様の無敵時間が存在している仕様のためか弱点が完全に「無し」になってしまい、ロックバスターで無駄に高い体力をチマチマ削る事でしか有効な攻略法が存在しない非常に面倒なボスと化してしまった。~ 初代ロックマンのラスボス第2形態はダメージ仕様と弱点武器の関係で実質的に消化試合的な存在だったものの、本作での無敵時間の追加によって一転しラスボスに相応しい実力になった…と言いたい所だが、ラスボス第2形態の行動が「左右に加えて上下にも移動する様になり、画面全体を浮遊移動する」というNEW STYLE準拠のワイリーカプセルじみたパターンに変更された。このためか攻撃を当てることさえも難しくなってしまい、結局面倒なボスということに変わりはない。 ---またコピーロボットも原作では素早い動きでプレイヤーを翻弄する強敵の一体であったが、本作の「OLD STYLE」版では''開幕から全く動かずにバスターをひたすら連射しているだけ''でハメが完成してしまい、結果シリーズ最弱ボスの一体に名乗れるレベルになってしまった。 --バスターや敵の通常弾が壁を貫通しない(NEW STYLEと同じ仕様)。 ---この仕様変更に伴い、攻略難度が大幅に易化しているシーンが存在する。~ ボンバーマンステージが顕著で、元々通常弾が多かった傾向があったのに対して、本作は地形が通常弾を防ぐ仕様のためか、ステージを代表する難所であった後半のマンブー+狭い足場のエリアが、ダメージ無敵時にトゲを無効化する後期シリーズと同様の仕様に変更された事も相まって空気化。只でさえも難易度が低かった同ステージの難易度が更に低くなる事に。 ---バスターの仕様変更に伴い、敵配置が変更されたシーンも存在する。~ エレキマンステージでは、原作では壁のあるエリアで上下に雑魚敵が沸くシーンが存在していたが、本作ではバスターの仕様変更に伴い雑魚敵が消滅し、単に通過するだけの不自然なエリアになってしまった。 --ハイパーボムの不可解な仕様 ---OLD STYLEでは接触ダメージが消滅し一見すると原作準拠の性能になったかに見えるが、ブロックに弾かれる能力はNEW STYLEと同じ。 ---ハイパーボムがこの仕様のため、ガッツマンを弱点武器で攻略する場合は持ち上げるブロックにハイパーボムが弾かれてしまうせいか原作以上に当てづらく、これによりガッツマン戦の難易度が上昇してしまった。 ---NEW STYLEでは、使い勝手が良くなった一方で、相性が悪いカットマンの他に、何故かタイムマン((本来彼と相性が悪いのはガッツマンであるはずだが、スーパーアームによるダメージが普通に通る。一方でタイムマンの攻撃で大ダメージも喰らってしまうため、設定ミスの可能性がある。))もこれに耐性を持っているため、やや割りを食っている。~ -ザコ敵を撃破するとリアクションの後爆発するようになった。 --このリアクションの時間が結構長く、撃破してから爆発消滅するまでにタイムラグが生じる。一応リアクション中に触れても大丈夫なのだが姿が残っているので倒せたのかどうなのかわかりにくく次に進みづらい。 -原点回帰したアクション性だが… --本家やXシリーズに存在したチャージーショットやスライディング、ダッシュといった要素は今作では(隠しキャラを除いて)ない。 ---操作そのものは単純化されたが、特殊武器以外の強化要素、E缶などの常時使用アイテムも無しと抜け道も極力排除され、純粋なプレイヤーの腕が試される硬派なプラットフォーマーゲームに仕上がった。 ---単純な原点回帰では無く、Xシリーズから逆輸入された機能「ステージのエスケープ」や、全てのアイコンが表示されて選択しやすいワンボタンによる武器選択も搭載、難易度選択によるハードルの低さ、操作性やプレイスピードも最適と呼べる物に仕上がっておりとっつきやすさと遊びやすさもしっかりと考慮されているように見える。 --ただし、以下により「難易度が上がりすぎている」部分も見られる。(以下は、''難易度「そこそこ」で見られる事象'') ---ボスに与えられるダメージが低下((8ボス相手だと、ロックバスターのダメージが2、弱点と耐性以外の武器が3、弱点武器が6となっている。))、一部ボスにあったダメージ時のノックバックは弱点武器のみ、8ボスが体力半分以下で必殺技使用など、''原作より大幅に強化''されている。それでいて、ワイリーステージのボスラッシュは原作と同条件(E缶無し・ボス討伐時のライフ回復無し)であるため、鬼畜ステージと化してしまった((何を思ったのか、「ボス討伐時のライフ回復無し」という仕様はニンテンドーDSで発売された次回作『ロックマンゼクス』にも引き継がれてしまった。とは言え、あちらでは回復アイテムを持ち込める分、本作よりはマシになっているのだが…))~ …にもかかわらず、チャレンジモード内の「ボスラッシュ」系の物ではボスを撃破するとライフ回復が出現する((正確には、ボスを撃破した後の通路にライフ回復アイテムが設置されているという物。ちなみに難易度によって種類が変動))という従来通りの仕様。通常モードでもこれを採用すれば良かったのでは? ---こちらを的確にミスさせようとする敵やギミックが配置されていることや、落下・点滅する足場など、足元が不安定な状態でのアクションを余儀なくされるエリアが多くなっている。 ---特にワイリーステージ4の移動リフトは''ジャンプのタイミングにコンマ1秒レベルの正確さを要求される(無論、失敗すれば即死)''。ギミック単体の難易度としては間違いなくロックマンシリーズ最難関((タイムスローの滞空時間引き伸ばしやオイルスライダーの空中ジャンプなど、楽に突破する方法がないわけではない。))。 ---それでいて、原作では使えた''マグネットビームが廃止''されているため、アスレチック面での救済要素は無し。 ---ビッグアイの移動速度鈍化((今作のビッグアイは待機時に目を閉じており、目を開けてジャンプ→待機を繰り返す。原作とは違って目を狙う必要がある。))、梯子移動のスピードアップ、中間ポイントの増加など、幾分か易しくなった部分もあるが、トータルで考えると難易度は「そこそこ」でもシリーズ最高難易度とされる原作を上回っており、難易度が「きつきつ」だと敵の移動スピードが上昇したり、8ボスは最初から必殺技使用&弱点武器のノックバック消滅など、敵が概ね強化される。 --''アレンジになった、絵がポップになったからといって舐めてかかると痛い目を見る''ことになり、初心者お断り感が否めない。 -難易度上昇による弊害 --上記の難易度上昇に伴う問題点として、コンストラクションモードで使うパーツが影響していることが挙げられる。 ---パーツの過半数は、難易度「そこそこ」をプレイしないと入手不可能 ---一部のパーツは、難易度「そこそこ」をクリアしないと入手不可能((つまり、上述のワイリーステージのボスラッシュや最難関の移動リフトをクリアする必要あり)) --つまり、コンストラクションモードのパーツをフルで揃えるには、''(鬼畜)難易度「そこそこ」のクリアを余儀なくされる''のである。 --一応、既存のパーツでもステージ製作は可能だが、難易度「そこそこ」で入手できるパーツより使用できるギミックや敵キャラの種類が明らかに劣っているため、不足している感は否めない。 **問題点 -処理落ちが激しく、画面内にキャラクターが多くなると異様に処理が遅くなる。 --コンストラクションモードでアイテム数が過密になると顕著。ただしプレイに支障が出る事はあまりない。 --PS Vitaでプレイした場合は殆ど処理落ちは発生しない。 -基本的にステージやボスの構成がロックマン優位なため、一部キャラでプレイすると難易度が飛躍的に高まる。 --特にガッツマンは1回攻撃するために「ブロックを生成→持ち上げ→投げる」と3拍子必要な上に、攻撃の範囲が目の前と下方向をカバーしていない。さらに床が狭かったり、一部を除く敵や弾に生成中のブロックが接触したりすると生成も満足にできない。地形や高低差などで敵に攻撃を当てる事が一切出来ず、ダメージ覚悟のごり押しプレイになりがち。 ---一度投げれば高い攻撃力に加え防御を貫通できる敵も多く、積み上げてバリアや足場に代用できるといった利点もある。 ---因みにガッツマンは唯一''自分の特殊能力で自殺出来るキャラ''でもある((ブロックを横に1マスずらして2段生成し、上のブロックの真下で下のブロックを引っこ抜く。))。中間地点を通ったもののHPが少ないのでリトライしたいが近くに敵や棘がない、という限定された状況下でしか役に立たないが。 --ボスをプレイアブルキャラとして使ったとき、そのキャラの弱点武器を使用するボスに対しては、一度の攻撃ではダメージが1しか与えられない。当然そのボスの攻撃を食らうと大ダメージを受けるので、自分の弱点ボスと戦うのは厳しい((本作の新ボス「タイムマン」は何故かハイパーボムに対して耐性を持っており、スーパーアームによるダメージは通常通りになっている。プレイヤータイムマン対ボスボンバーマン場合は被弾与えるダメージ共に3かつ、ボスタイムマンの弾をガッツマンが被弾すると6ダメージのため、スーパーアームとの耐性設定を取り違えた設定ミスの可能性が高い。))。 --難易度「そこそこ」以上のワイリーマシーン第2形態は、各ボスの攻撃をランダムで使用する代わりにそのボスの弱点が付加される設定となっており、弱点を突くことが前提の強さになっている(弱点を突かない限り回避不能な突進攻撃など)。当然一種類しか攻撃方法を持たないボスキャラでは不利(ただしボス使用時は突進は使用してこない)。 ---関連して、難易度「そこそこ」時はワイリーマシーン第二形態がオイルマンをコピーした攻撃が異様に避けにくい。短い間隔でフロア全体が油まみれになる程のおびただしい数の油滴を撃ってくる上、設置型のトラップとしてしばらく地面に残り、ダメージもそこそこ。この攻撃の頻度次第で難易度がかなり変わってしまう。 --逆に通常武器が強力なファイヤーマンやエレキマン、アイススラッシャーで敵をいくらでも足止め出来るアイスマンは、ロックマンより有利にプレイ出来る場面が多い。 -総じて上級者向けとされるボスキャラ同士の格差もそれなりに大きく、特に新キャラ「オイルマン」は輪をかけて圧倒的に弱い。 --オイルを1発放つ通常攻撃は、飛距離も無く放物線を描くために敵に当てることが難しい上に威力も低い(ざっとロックバスター1発の半分しかない)。かつ床にオイルが着弾すると、床のオイルが消えるまで通常攻撃を撃つことができない。 ---この威力の低さが原因でボス戦は長丁場になったり、作業感で中弛みしやすくなる。最初から最後まで同じ事の繰り返しになるイエローデビル戦は特にこの酷さが顕著となる。 --床に付着したオイルに敵が接触すると小ダメージ。自分が乗るとオイルをサーフボードのように変形させて前方に突進するが、無敵にはならない((耐久力が低い敵なら貫通出来る))ので、自分がダメージを受けないように敵にダメージを与えるのは慣れないと難しい。 //↑オイルスライダーの突進は↑+ジャンプで解除出来るため、文章を一部削除・改編。 --特にオイルスライダーが弱点となっているエレキマンに同武器で大ダメージを与えるには、サーフィン状態で当てないとならず、慣れないと弱点武器なのに苦戦する。 ---唯一の評価点は、オイルマンの特殊技「オイルスライダー」がロックマン使用時のタイムアタックに非常に有用なことくらいか。しかし肝心のオイルマン本人は完全にネタキャラのロールちゃんよりも使いにくい。 //---ロールちゃん(ホウキやモップなどの近距離攻撃しか攻撃手段が無い)も相当弱いが、こちらはあくまでオマケ・上級者向けと考えられるため特に問題は無い。逆に''オイルマンより使いやすい''というよく分からない問題点がある。 //↑そもそもロックマン以外はオマケ・上級者向け //↑ロックですが、ロックキックは高い攻撃力に加え判定がかき消されてしまう事もなく、普通に使いやすいので後半を消してみました。 //-ボスラッシュ時にボスを倒しても回復アイテムが出ない。 //--一応本家『1』の再現とも言えるが、今回は8体のボスを一度に相手にしなければならないため、よほどボス戦に慣れていないとどこかでエネルギー切れを起こしやすい。 //--何を思ったのか、この仕様はニンテンドーDSで発売された次回作「[[ロックマンゼクス]]」にも引き継がれてしまった。とは言え、あちらでは回復アイテムを持ち込める分、本作よりはマシになっているのだが… //ボスラッシュの問題は難易度上昇として、賛否両論点として統合 **残念な点(軽度の問題点) -コンストラクションのテストプレイを終了するボタンがスタートボタンになっている。 --このため、テストプレイ時はLとRでないと特殊武器の切り替えが出来ず、さらにポーズも出来ないなど、地味に不便。セレクトボタンではダメだったのか…。 -コンストラクションにおいては、以下の制約がある --ボスラッシュステージは制作不可能。 --ステージBGMは背景パーツに依存するため、指定不可能。 --1画面に配置できるギミックや敵キャラの数には制約がある(敵キャラは平均2~3体までしか設置不可)。 --ステージボスには、ワイリーステージのボスは指定不可能。 --ステージボスの部屋は弄れない((ただし、ハシゴを利用した壁抜けバグが存在し、これを地形の配置と組み合わせるとボス部屋の地面をすり抜けることが可能。これを利用して擬似的にボス部屋を弄ったステージを作ることが出来る))。 ---- **総評 シリーズ元祖である初代ロックマンは質は高いながらも粗削りな部分が多かったが、それを補う形でリニューアルし、新要素も加えた本作の存在意義は大きい。~ プレイした人からは概ね好評だが、(特にシリーズ経験者から)見た目で敬遠される不遇な作品といったところ。~ 発売された時期もPSPが普及し切っていない頃と非常に悪く、前作に当たる『[[イレギュラーハンターX]]』と同じ憂き目に遭う結果となってしまった。また当時はロックマンシリーズがほぼ終息状態で、突発的に出された初代のリメイクと言うのも更なる追い討ちとなったと思われる。~ その点だけが悔やまれるものの、遊びきれないほどのボリュームを備え、原点回帰しつつ遊び易く配慮されているので長く楽しめる。 コンストラクションで作成されたステージも大量に配信されているので、ぜひ遊びつくしてみていただきたい。 ---- **余談 -『[[イレギュラーハンターX]]』とセットのバリューパックが存在するが、何故か単品のものと完全に同じ内容ではなく、セーブデータに互換性がない。 -「ロックが改造を自ら志願する」という設定は『4』での設定変更に基づくもので、オリジナル版『1』のバックストーリーではライト博士が本人の意思とは関係なくロックを改造している。 -稲船氏によると本作を皮切りに『2』『3』とリメイクをしたかったらしいが、本作の売上が良くなく実現しなかったとらしい。 -今作の登場に影響されたのかどうかは不明であるが、後に発売された『[[ロックマンゼクス アドベント]]』にファミコン時代を彷彿とさせるミニゲーム『ロックマンα(アンティーク)』が収録された。 --そして『[[2>ロックマン2 Dr.ワイリーの謎]]』をベースとして遊びやすさを改善し、原点回帰とシンプルかつシビアなゲーム性で名作となった『[[ロックマン9>ロックマン9 野望の復活!!]]』と『[[ロックマン10>ロックマン10 宇宙からの脅威!!]]』が後に発売された。~ そういった意味では、今作はロックマンシリーズのターニングポイントとなった作品なのかもしれない。 -本作は海外でも発売されているが、オイルマンの体色が緑色に変更されている。 --彼のデザインと体色の組み合わせが問題(所謂ステレオタイプ)になるためと思われる。 -また、PSPのサポートが終了してからも「コンストラクションモード」のサーバを継続稼働させていた珍しいタイトルだったが、&bold(){2022年11月30日}にサービスが終了した。&s(){あのマリオメーカーより長寿だったのである。} --余談だが、2017年に新コースを投稿しているユーザーが存在していた。

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