「Xak」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

Xak」(2024/03/28 (木) 16:01:14) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*Xak 【さーく】 |ジャンル|ARPG| |対応機種|PC-8801mkIISR以降、PC-9801VM/UV以降、X68000、MSX2| |発売・開発元|マイクロキャビン| |発売日|1989年5月| |定価|8,800円| |配信|プロジェクトEGG&br()【PC-8801】2016年4月12日&br()【PC-9801】2008年2月19日&br()【X68000】2013年2月19日&br()【MSX2】2002年7月1日/上記共に500円(税別)| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 単刀直入に言ってしまえば、「マイクロキャビン製イース」。体当たり戦闘、お使いの繰り返しで進むストーリーなど、典型的なイースの類型ARPG。それゆえに、イース経験者には非常にプレイしやすい作りではあった。 ---- **ストーリー 人間とモンスターが共存するウェービス国。この国は250年前、巨大な力を持った怪物に襲われた。その怪物はバドゥー((次作で、大昔に起きた妖魔と神々の大戦である「封印戦争」で妖魔を率いた妖魔三将軍の1人「ゼム・バドゥー」という設定になった(PCE版は『サークI・II』であるためムービーではII準拠でゼム・バドゥーと言っている)。))と名乗り、ウェービス国を支配しようとしていた。しかし人々を救わんと、戦いの神デュエルが現れる。バドゥーはデュエルに敗れ、魂は永久氷壁へ、そして身体は王家の聖域へ封印された。&br; &br; そして現代、長らく永久氷壁に封印されていたバドゥーの魂を何者かが解放してしまった。魂のみでもバドゥーの力は猛威を奮い、モンスター達を凶暴化させた。国中は荒れ果て、国王は苦悶の表情を浮かべるしかなかった。やがて国王は、250年前に神としての寿命を手放し人間になって子を成したデュエルの子孫に助けを請う事を決意する。国王の意を受けた伝令妖精メッセンジャー・ピクシーは、デュエルの子孫が暮らす町へと飛び立った。&br; &br; ウェービス国の小さな町フェアレスで、デュエルの子孫である戦士ドルク・カートを訪ねたピクシーだったが、ドルクは半年前に行方不明になっており、弱冠16歳のその息子ラトク・カートが旅立つことになった。王家の聖域には多くのモンスターが集結しつつあり、身体の封印を解くのも時間の問題であった。完全に復活してかつてのように国中に破壊を振り撒く前に、ラトクは王家の聖域へと急ぎバドゥーを葬り去らねばならない。 ---- **特徴とシステム -トップビューのARPG。キャラクター頭身が上がった[[イース>イースI/II]]、[[ハイドライド]]と思えば、大体合っている。 -敵に体当たりしながら、攻撃するのもこれらと同じ。ただし、剣を装備するモードと通常モードがあり、これらを切り替えながらプレイする。前者は攻撃力が上がり後者は防御力があがる。この点はハイドライドに似ている。 -魔法はあるがアイテム扱い。使えば無くなる。システムとしてはない。 -パラメーターは基本的なものだけ。また毒など特殊な状態になるようなものもない。体力は何もしないでいると勝手に回復する。 -武装やアイテムの選択など全てビジュアル的。 -VRシステム((Visual Representationシステム。疑似立体表現システムで、多重スクロール、透過表示、高さを持ったマップ構造、高さを持った当たり判定、などが可能になる。))という表現方法を用いている。どういったものかというと、要はガラスや木陰など、向こうが透けて見えるというような表現ができるようになったというもの。頭身が上がったのもこのシステムのおかげ。一見なんでもないようだが、それまではプログラム上これが難しかった。当時のキャラクターに二頭身が多かったのもこのせい。ゲーム性にはあまり影響はない。 --本作発売時、やたらとこの表現方法を推していた。 --トップビューで奥行きや高さを積極的に表現している。 --なお続編では噴水に空の雲が映り込む等、さらにビジュアル表現が進化していく。ゲーム画面で、キャラクターが動き、時に細かいながらも手足の動きを入れ、演技をすることにもこだわっていく。((キャラの動きのシステムは同社の『幻影都市』および『Xak III』でかなり進化して「操演システム」と名付けられている。)) -ストーリーはまさに王道。悪の魔王に立ち向かう、少年剣士の話である。 #region(主な登場人物) :ラトク・カート| --本作の主人公で、フェアレスの町に住んでいる青髪の少年。 --父の戦士ドルクは半年前に消息を絶って以来、目の見えない母親と暮らしているが、南の城からやってきたピクシーとの出会いから壮大な冒険が始まる。 --作中ではアドルと違ってセリフが多い。 --実はパソコン版は主人公の名前は任意に設定可能。ラトクはデフォルト名である。 :ピクシー| --ウェービス国王の勅命を受けフェアレスの町へ飛び立ち満身創痍でたどり着く。ラトクとは長い付き合いになる。 --MSX2版以前と以降でキャラ絵が全く違うのは度々ネタにされる。 :ラトクの母| --盲目だが、いつか治る日を夢見ている。 :町長| --眼鏡をなくして困っている。 :エリス| --近所のお姉ちゃん。町長の眼鏡を探すようにお願いする。 :フレイ| --序盤で森の中で倒れていた所をラトクに救われる。 #endregion ---- **評価点 ''ゲーム性'' -難易度は低く、非常に遊びやすい。まず、つまずく事なくプレイできた。だからと言ってすぐクリアできてしまう訳ではなく、ボリュームも十分。 -多彩なモンスター。 --プレイしやすいコンセプトなので、モンスター側の攻撃も限られる。特に飛び道具がないため、体当たりのみとなっている。これではどこに行っても似たような敵になりそうだが、動きと体格の差でうまく違いを出している。さらにゴーストなど装備に魔法を帯びさせないと攻撃できないモンスターもおり、この点もモンスターを多彩にしている。 --ボスも様々なものがおり、それぞれ特徴が出ている。ARPGらしいアクションが楽しめる。 -STG要素やパズル要素など一風変わった面もある。特にARPGの中で縦STGをやる事となるのは、当時のプレイヤーを驚かせた。 ''グラフィック・音楽などの素材も良い'' -グラフィックは当時としてはレベルが高い。 -独特なベースの効いたBGMもいい出来。 --メロディーラインは同じものの、各機種独自のアレンジがなされており、かなり印象が違う。 -スピード調整や画面サイズの調整など、当時のゲームにしては珍しくプレイ環境周りのオプションが充実している。 ---- **賛否両論点 -特に『イース』と類似している点があること。 --当時のゲーマー達で流行した有名な言葉に「サークはいーすね」というのがあった。これは「サークは良いですね」というのと「サークはイースそっくりね」という、ダブルミーニングの評価なのである。 -PC-88/98版はキャラ絵が濃い。 --マイクロキャビンも思うところあったか、MSX2版でアニメ調のキャラ絵に一新された。 ---- **問題点 -壁でキャラクターが見えなくなってしまう。 --ダンジョンなどでは壁が高いため、キャラクターが手前に来てしまうと、壁に完全に隠れる。もちろんモンスターも隠れてしまう。このため手前に来たときに、不意にダメージを受けるという事がある。 --但しCapsLockキーで透過を切り替えればちゃんと見えるため、さほど重大な問題でもない。 --当時、PCのARPGではCapsLockキー=VSYNC割込無効(現在で言う所のノーウェイトモード)、と言うお約束があったため気がつき難かった。 -ストーリーが少々雑。 --ライバルらしきキャラが途中から出てくるのだが、大したこともしない内に退場してしまう。またバドゥーが復活した理由が説明不足且つ唐突。ラストバトルでの告白なので、少々拍子抜けしてしまう。 --他にも雑な面がいくつかあるが、それほど凝った話でもないためあまり気にならなかったりする。 --イース同様、続編で決着が付くように設計されたストーリーなので、いたしかたない面もあるが。 -セーブ個所が一箇所しかない。このため、ある場所でセーブすると詰んでしまう可能性がある。 ---- **総評  ハイドライドから生まれイースで一つの完成を見た、PC用トップビューARPGのフォーマットを、そっくりそのまま受け継いでいる。~  プレイしやすいのはもちろんのこと、完成度も高くボリュームも十分。イースフォロワーなARPGで、イースと肩を並べる出来のソフトが他に無かったこともあり、当時のPCゲーマーから好評を博した。~  続編や外伝も製作された本作は、マイクロキャビンの看板ソフトへと育っていくことになる。 ---- **移植 -1992年に『XakII』と合わせた『Xak I・II』としてPCE CD-ROM2に移植された。キャラクターデザインは漫画家の麻宮騎亜が担当。 -1993年2月にサンソフトによるSFC移植版が発売。 --ボス戦を含め攻撃ボタンを押すことで剣を振って戦うようになり、斜め移動も採用するなど一部の要素に手が加えられた。 -PCE版・SFC版ともに出来の悪い移植で、芳しい評価は得られなかった。 ---- **余談 -マニュアルイラストは幡池裕行(漫画家の伊東岳彦)。パッケージイラストは別で、画家やアニメの美術スタッフとして活動していた田中資幸という人。 -3年後が舞台になっている続編『XakII』のマニュアルでは年表設定が記載されていたが、XakI本編は「聖歴753年(3年前)」、昔のバドゥー来襲は「聖歴553年(253年前)」、という聖歴の年数差が何年前という記載とは異なるおかしな数字になっている。 --本作のストーリーではバトゥーの来襲は本編の250年前。3年後設定の『II』からなら253年前が正しい。 --しかし『XakIII』の年表では「聖歴753年」「聖歴553年」という数字のほうが残ったため、バドゥー来襲は250年前ではなく『I』本編の200年前(『II』の聖歴756年からは203年前)だったことになった。 -MSX2版のBGMは「FM-PACはチープな音しか鳴らない」というそれまでの常識を打ち崩した珠玉の出来であった。その秘策は「最初にPSG3音で極限まで作り込んで、それにFM-PACの音を丁寧に重ねて音を膨らませる」という手間のかけ方の賜物であった。 --ただしサウンドドライバの負荷が高くなりゲームが重くなるという問題も生じた。 -MSX2版でキャラ絵が松永仁志によるアニメ調の物に差し替えられ、ここから「フレイとピクシーとエリスでラトクを争奪し合う」というハーレム路線が生まれた。
*Xak 【さーく】 |ジャンル|ARPG| |対応機種|PC-8801mkIISR以降&br()PC-9801VM/UV以降&br()X68000、MSX2&br()Nintendo Switch| |発売・開発元|マイクロキャビン| |発売日|1989年5月| |定価|8,800円| |配信|プロジェクトEGG&br()【PC-8801】2016年4月12日&br()【PC-9801】2008年2月19日&br()【X68000】2013年2月19日&br()【MSX2】2002年7月1日/上記共に500円(税別)&br()【Switch】2024年3月28日/880円(税10%込)| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''| |備考|Switch版のタイトルは『EGGコンソール サーク PC-8801mkIISR』| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 単刀直入に言ってしまえば、「マイクロキャビン製イース」。体当たり戦闘、お使いの繰り返しで進むストーリーなど、典型的な『イース』の類型ARPG。それゆえに、『イース』経験者には非常にプレイしやすい作りではあった。 ---- **ストーリー 人間とモンスターが共存するウェービス国。この国は250年前、巨大な力を持った怪物に襲われた。その怪物はバドゥー((次作で、大昔に起きた妖魔と神々の大戦である「封印戦争」で妖魔を率いた妖魔三将軍の1人「ゼム・バドゥー」という設定になった(PCE版は『サークI・II』であるためムービーではII準拠でゼム・バドゥーと言っている)。))と名乗り、ウェービス国を支配しようとしていた。しかし人々を救わんと、戦いの神デュエルが現れる。バドゥーはデュエルに敗れ、魂は永久氷壁へ、そして身体は王家の聖域へ封印された。&br; &br; そして現代、長らく永久氷壁に封印されていたバドゥーの魂を何者かが解放してしまった。魂のみでもバドゥーの力は猛威を奮い、モンスター達を凶暴化させた。国中は荒れ果て、国王は苦悶の表情を浮かべるしかなかった。やがて国王は、250年前に神としての寿命を手放し人間になって子を成したデュエルの子孫に助けを請う事を決意する。国王の意を受けた伝令妖精メッセンジャー・ピクシーは、デュエルの子孫が暮らす町へと飛び立った。&br; &br; ウェービス国の小さな町フェアレスで、デュエルの子孫である戦士ドルク・カートを訪ねたピクシーだったが、ドルクは半年前に行方不明になっており、弱冠16歳のその息子ラトク・カートが旅立つことになった。王家の聖域には多くのモンスターが集結しつつあり、身体の封印を解くのも時間の問題であった。完全に復活してかつてのように国中に破壊を振り撒く前に、ラトクは王家の聖域へと急ぎバドゥーを葬り去らねばならない。 ---- **特徴とシステム -トップビューのARPG。キャラクター頭身が上がった『[[イース>イースI/II]]』、『[[ハイドライド]]』と思えば、大体合っている。 -敵に体当たりしながら、攻撃するのもこれらと同じ。ただし、剣を装備するモードと通常モードがあり、これらを切り替えながらプレイする。前者は攻撃力が上がり後者は防御力があがる。この点はハイドライドに似ている。 -魔法はあるがアイテム扱い。使えば無くなる。システムとしてはない。 -パラメーターは基本的なものだけ。また毒など特殊な状態になるようなものもない。体力は何もしないでいると勝手に回復する。 -武装やアイテムの選択など全てビジュアル的。 -VRシステム((Visual Representationシステム。疑似立体表現システムで、多重スクロール、透過表示、高さを持ったマップ構造、高さを持った当たり判定、などが可能になる。))という表現方法を用いている。どういったものかというと、要はガラスや木陰など、向こうが透けて見えるというような表現ができるようになったというもの。頭身が上がったのもこのシステムのおかげ。一見なんでもないようだが、それまではプログラム上これが難しかった。当時のキャラクターに二頭身が多かったのもこのせい。ゲーム性にはあまり影響はない。 --本作発売時、やたらとこの表現方法を推していた。 --トップビューで奥行きや高さを積極的に表現している。 --なお続編では噴水に空の雲が映り込む等、さらにビジュアル表現が進化していく。ゲーム画面で、キャラクターが動き、時に細かいながらも手足の動きを入れ、演技をすることにもこだわっていく。((キャラの動きのシステムは同社の『幻影都市』および『Xak III』でかなり進化して「操演システム」と名付けられている。)) -ストーリーはまさに王道。悪の魔王に立ち向かう、少年剣士の話である。 #region(主な登場人物) :ラトク・カート| --本作の主人公で、フェアレスの町に住んでいる青髪の少年。 --父の戦士ドルクは半年前に消息を絶って以来、目の見えない母親と暮らしているが、南の城からやってきたピクシーとの出会いから壮大な冒険が始まる。 --作中ではアドルと違ってセリフが多い。 --実はパソコン版は主人公の名前は任意に設定可能。ラトクはデフォルト名である。 :ピクシー| --ウェービス国王の勅命を受けフェアレスの町へ飛び立ち満身創痍でたどり着く。ラトクとは長い付き合いになる。 --MSX2版以前と以降でキャラ絵が全く違うのは度々ネタにされる。 :ラトクの母| --盲目だが、いつか治る日を夢見ている。 :町長| --眼鏡をなくして困っている。 :エリス| --近所のお姉ちゃん。町長の眼鏡を探すようにお願いする。 :フレイ| --序盤で森の中で倒れていた所をラトクに救われる。 #endregion ---- **評価点 ''ゲーム性'' -難易度は低く、非常に遊びやすい。まず、つまずく事なくプレイできた。だからと言ってすぐクリアできてしまう訳ではなく、ボリュームも十分。 -多彩なモンスター。 --プレイしやすいコンセプトなので、モンスター側の攻撃も限られる。特に飛び道具がないため、体当たりのみとなっている。これではどこに行っても似たような敵になりそうだが、動きと体格の差でうまく違いを出している。さらにゴーストなど装備に魔法を帯びさせないと攻撃できないモンスターもおり、この点もモンスターを多彩にしている。 --ボスも様々なものがおり、それぞれ特徴が出ている。ARPGらしいアクションが楽しめる。 -STG要素やパズル要素など一風変わった面もある。特にARPGの中で縦STGをやる事となるのは、当時のプレイヤーを驚かせた。 ''グラフィック・音楽などの素材も良い'' -グラフィックは当時としてはレベルが高い。 -独特なベースの効いたBGMもいい出来。 --メロディーラインは同じものの、各機種独自のアレンジがなされており、かなり印象が違う。 -スピード調整や画面サイズの調整など、当時のゲームにしては珍しくプレイ環境周りのオプションが充実している。 ---- **賛否両論点 -特に『イース』と類似している点があること。 --当時のゲーマー達で流行した有名な言葉に「サークはいーすね」というのがあった。これは「サークは良いですね」というのと「サークはイースそっくりね」という、ダブルミーニングの評価なのである。 -PC-88/98版はキャラ絵が濃い。 --マイクロキャビンも思うところあったか、MSX2版でアニメ調のキャラ絵に一新された。 ---- **問題点 -壁でキャラクターが見えなくなってしまう。 --ダンジョンなどでは壁が高いため、キャラクターが手前に来てしまうと、壁に完全に隠れる。もちろんモンスターも隠れてしまう。このため手前に来たときに、不意にダメージを受けるという事がある。 --但しCapsLockキーで透過を切り替えればちゃんと見えるため、さほど重大な問題でもない。 --当時、PCのARPGではCapsLockキー=VSYNC割込無効(現在で言う所のノーウェイトモード)、と言うお約束があったため気がつき難かった。 -ストーリーが少々雑。 --ライバルらしきキャラが途中から出てくるのだが、大したこともしない内に退場してしまう。またバドゥーが復活した理由が説明不足且つ唐突。ラストバトルでの告白なので、少々拍子抜けしてしまう。 --他にも雑な面がいくつかあるが、それほど凝った話でもないためあまり気にならなかったりする。 --イース同様、続編で決着が付くように設計されたストーリーなので、いたしかたない面もあるが。 -セーブ個所が一箇所しかない。このため、ある場所でセーブすると詰んでしまう可能性がある。 ---- **総評  ハイドライドから生まれ『イース』で一つの完成を見た、PC用トップビューARPGのフォーマットを、そっくりそのまま受け継いでいる。~  プレイしやすいのはもちろんのこと、完成度も高くボリュームも十分。『イース』フォロワーなARPGで、『イース』と肩を並べる出来のソフトが他に無かったこともあり、当時のPCゲーマーから好評を博した。~  続編や外伝も製作された本作は、マイクロキャビンの看板ソフトへと育っていくことになる。 ---- **移植 -1992年に『XakII』と合わせた『Xak I・II』としてPCE CD-ROM2に移植された。キャラクターデザインは漫画家の麻宮騎亜が担当。 -1993年2月にサンソフトによるSFC移植版が発売。 --ボス戦を含め攻撃ボタンを押すことで剣を振って戦うようになり、斜め移動も採用するなど一部の要素に手が加えられた。 -PCE版・SFC版ともに出来の悪い移植で、芳しい評価は得られなかった。 -プロジェクトEGGにて各種パソコン版が配信されているほか、2024年3月28日よりNintendo Switchにて『EGGコンソール サーク PC-8801mkIISR』の名称で PC-8801mkIISR版が配信。 ---- **余談 -マニュアルイラストは幡池裕行(漫画家の伊東岳彦)。パッケージイラストは別で、画家やアニメの美術スタッフとして活動していた田中資幸という人。 -3年後が舞台になっている続編『XakII』のマニュアルでは年表設定が記載されていたが、XakI本編は「聖歴753年(3年前)」、昔のバドゥー来襲は「聖歴553年(253年前)」、という聖歴の年数差が何年前という記載とは異なるおかしな数字になっている。 --本作のストーリーではバトゥーの来襲は本編の250年前。3年後設定の『II』からなら253年前が正しい。 --しかし『XakIII』の年表では「聖歴753年」「聖歴553年」という数字のほうが残ったため、バドゥー来襲は250年前ではなく『I』本編の200年前(『II』の聖歴756年からは203年前)だったことになった。 -MSX2版のBGMは「FM-PACはチープな音しか鳴らない」というそれまでの常識を打ち崩した珠玉の出来であった。その秘策は「最初にPSG3音で極限まで作り込んで、それにFM-PACの音を丁寧に重ねて音を膨らませる」という手間のかけ方の賜物であった。 --ただしサウンドドライバの負荷が高くなりゲームが重くなるという問題も生じた。 -MSX2版でキャラ絵が松永仁志によるアニメ調の物に差し替えられ、ここから「フレイとピクシーとエリスでラトクを争奪し合う」というハーレム路線が生まれた。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: