「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち (PS)」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

ドラゴンクエストIV 導かれし者たち (PS)」(2024/02/08 (木) 09:28:22) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

//&bold(){[[修正依頼]]が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。}~ //&bold(){依頼内容は}''「&color(red){外部サイトからの丸写しとなっているスマホ版の記述の修正}」です。'' //対応いただきありがとうございました。 ---- //''※プレイステーション版を移植したニンテンドーDS版もほぼ同様の内容のため、2機種併せてこの項目で解説。'' 本項目では『ドラゴンクエストIV』のリメイク作品であるプレイステーション版と、その移植であるニンテンドーDS版の紹介をしています。 ---- #contents() ---- *ドラゴンクエストIV 導かれし者たち 【どらごんくえすとふぉー みちびかれしものたち】 |ジャンル|RPG|&amazon(B00005RTU9)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|エニックス|~| |開発元|ハートビート、アルテピアッツァ|~| |発売日|2001年11月22日|~| |価格|7,140円|~| |廉価版|PS one Books&br;2005年3月3日/3,675円&br;アルティメットヒッツ&br;2006年7月20日/2,625円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンクエストシリーズ]]''| **概要 『[[DQIV>ドラゴンクエストIV 導かれし者たち]]』のリメイク作品。リメイクにあたり様々な点が変更・追加された。~ PS版は当時の最新作『[[VII>ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち]]』のゲームエンジンを流用して作られたが、同作に存在したフリーズなどの不具合はほとんど発生しない。~ また『VII』と違い、ムービーは一切使われていない。 ---- **変更・改善点 ***シナリオ・キャラクター -ストーリーに変更が加えられている。 --旅立ちの前の主人公の話である序章と、クリア後に真の黒幕と戦う第六章が追加された。および、それに伴う裏ダンジョンが追加された。 ---六章は本来の五章から分岐するifストーリー扱いのため、章タイトルは無く、セーブデータに「6章 Lv◯◯」と表示されるのみ。 --PS版のみ、第四章までの主人公達の前日談が追加されており、タイトル画面で操作を放置することで見ることができる。 -『VII』で初登場した仲間との会話機能が追加され、キャラ造形が掘り下げられた。 --パーティキャラの多さを生かし、キャラ同士を絡ませた会話などが用意されている。 ---またホイミンなどのNPCキャラとも会話可能。1章のフレアなど、戦闘に参加しないNPCキャラとも会話できる。 --トルネコの「みる」コマンドでのアイテムの説明がFC版の純粋なアイテム性能の説明にとどまらず、トルネコの感想を交えたユニークなものになった。 -『VII』に登場した移民の町が登場。システムは『VII』とほぼ同様だが、キャラクターの交換はできない。 --場所は二章で砂漠のバザーが開かれてた跡地で、町長はヒルタン老人から街づくりを教わることになったホフマンが務める。移民にはパノンなど一時的に仲間になったキャラや、ニセアリーナ一行に武術大会参加者などイベントで登場したキャラなどのその後がフォローされている。 //伏線というほどのものではない。世界観の味付けとしては脇役も大事。 --移民キャラの職業も増え、王様や姫など移民など有り得ない職の人から、魔物やエルフ、天空人までいる。 --セリフも個性的になり、「わしの壺を割って回る奴らは誰じゃ?」「ベンガルに見えるかもしれないけど着ぐるみで、呪われて外せないんだ」など、シュールながらも面白味に満ちたキャラが多い。 -キャラ設定 --『トルネコの大冒険』シリーズから逆輸入される形で、トルネコの息子に名前(ポポロ)が付いた。 ---それ以前にはゲーム以外の媒体でそれぞれ独自の名前がつけられており、『ゲームブック ドラゴンクエストIV』では「ニッフル」、『小説ドラゴンクエストIV』では「リトル」と呼ばれていた。 --ピサロに公式デザインが設定された。 ---銀髪・長髪・黒服・美形などのデザインの原型となったのは91年発売の『小説ドラゴンクエストIV』のピサロである。 //余談で紹介する時ならともかく、本文でわざわざゲーム外作品の著者やイラスト担当の名前を書く必要もないと思うので削除 //-盗賊の鍵の入手タイミングが固定に。(第5章) //--FC版では第2章終了時にブライに鍵を持たせることで、アリーナとクリフトを仲間にすることなく入手可能だった。((仲間が7人集まるまでキングレオ城にライアンが現れないので、シナリオはどちらにせよ進行不可能なのだが))しかし、リメイク版ではパデキアの洞窟の扉を開けるためにアリーナが持っていった、という設定((サントハイム城と同様、結局素手で強引に開けるので必要なかったのではないかという気はする))が加わったことでパデキアの洞窟クリア後でないと盗賊の鍵が入手できない。 //FCの時からブライに鍵持たせるとアリーナに渡るようになってるぞ ***戦闘 ''システム関連'' -AIシステムに「命令させろ」が導入。第5章においての各キャラへの命令が可能になった。 --このため戦闘の難易度が低下。AIの学習仕様が廃止され、一部の例外を除けばFC版より優秀になっている。 --しかし、祝福の杖などのごく一部を除き、道具を使用しなくなったなど、劣化した点も少なくない。 -FC版では高かったエンカウント率(それでも当時のゲームとしては低いぐらいだった)も大幅に低下した為、フィールド移動やダンジョン等の難易度は下がった。3D化の副作用でマップが極端に狭くなった影響もあり、次の町までモンスターと殆ど遭遇することなく通過できてしまう。 --しかし、裏を返せばその分低いレベルでボスに到達してしまうとも言える。ボスの強さが上方修正されていることもあり、キングレオ戦やラスボス戦を筆頭に一部ボス戦の難易度が(「命令させろ」追加にも関らず)FC版に比べて格段に上がっている。 --FC版では五章ラスボスに到達する頃にはレベルが40近くになり、勇者が最強攻撃呪文の「ギガデイン」と全員を完全回復させる「ベホマズン」を習得しているころ。しかしPS版での到達レベルは30強といったところで、ミネアがブレス攻撃のダメージを軽減する「フバーハ」を覚えているかどうかも微妙な状態。その為、そのまま戦うと戦闘難易度が俄然違ってくるので、結局はある程度のレベル上げが必要となる。 ''キャラクター面'' -ライアンの使い勝手の向上。 --原作では加入タイミングとレベルの低さが釣り合っていなかったが、1章終了時にもらえるボーナス経験値量がアップしたことでレベルが高くなり(およそ12→15)、少なくとも前衛として主人公やアリーナに比べて見劣りすることはなくなった。 --レベルアップも早くなり、まだまだ周囲に比べると低い加入時のレベルもすぐに追いつけるように。 --アリーナ側のHPが引き下げられたことも手伝ってだが、「攻撃力は言わずもがな、よくよく見るとHPもアリーナの方が高い」という惨状からは抜け出した。 //FC版でライアン加入時、ライアンの平均レベル12、HP90強、アリーナの平均レベル17、HP110強ぐらい。2倍近いは言いすぎ。あとライアンは素早さは無いも同然だからレベルが3前後引き上げられたぐらいじゃほとんど変わらない。 -逆にFC版でのスタメン常連であり最強キャラとも言われたアリーナは少しだけ弱体化。 --HPの成長率はやや下方修正され、FC版では同レベルの勇者より上だったのがPS版では勇者より下になり、守備面で打たれ弱くなった。 ---それ以外のステータスも全体的に下方修正されているが、それは他のキャラ(ミネア除く)も同様なのであまり目立たない。 --到達レベルが全般的に下がったことにより、軽装備を素のステータスでごまかすこともできなくなり、レベルにつれて上昇する改心率も実質的に低下。キラーピアス装備で会心の一撃を連発するスタイルもやり辛くなっている。 --ただし、今まで耐性面が貧弱だったという難点が、女性専用の強力な防具が追加されたことで解消されている((ただブレス耐性を持つ防具を入手するには、移民の街を特殊形態の一つに発展させる必要があるため手間はかかるが…。))。盾が装備できないのはFC版から変更されていない。 -FC版では補助系魔法使いというキャラ性がAIと噛み合っていなかったブライも、「命令させろ」の登場によって、補助呪文を有効活用できるように。 --使用率の低かったバイキルト・ピオリムが手動で使えるようになり、攻撃呪文で攻めていくマーニャに補助呪文で立ち回るブライと見事な色分けがなされた。 -FC版ではトルネコと並ぶ馬車要員(ベンチウォーマー)とされたミネアが全般的に格段に強化された。 --FC版では致命的なまでに上がらなかったHPも普通に上がるようになり、レベルアップ速度も向上した。 --毒消しの呪文「キアリー」を覚えるように。毒の息を吐くグリーンドラゴンが出現する世界樹の上でもパーティメンバーがクリフト一択ではなくなった。 --敵のブレス攻撃が激しくなったことにより、専売特許であるフバーハがより一層重要になった。 ---FC版でも効果的な呪文ではあったが、ベホマラーやザオリクでごり押しの効くクリフトの影に隠れがちだった。 --彼女のみが使える、戦闘中に占いをして出たカードで様々なことを起こす「銀のタロット」の効果が変更され、効果の大半が有用なものに変更された。また、FC版の5章では役に立たない作戦の「いろいろやろうぜ」にしないと使ってくれなかったため、「めいれいさせろ」が追加された本作では単純に使用しやすくもなっている。 ---おまけ程度だが、移動中にも1日1回だけタロット占いをしてくれる。 -使用呪文・特技の追加 --勇者の呪文からモシャスが削除され、ホイミ((FC版の勇者はホイミは使えなかったが、ベホイミ・ベホマ・ベホマズンは使うことが出来た。))と特技の「ギガソード」が追加された。 ---FC版とは違い今作では「めいれいさせろ」が加わったことによりモシャスの利用価値が下がったためと推測される。 ---ギガソードは単体に大ダメージを与える特技で、位置的には他作品の「ギガスラッシュ」や「アルテマソード」などと同じ。ただし、習得はレベル50なので本編ではお世話になりにくい。 --ブライはレミラーマに加えてミネアしか使えなかったラリホーも使えるようになり、2章が攻略しやすくなった。 --トルネコは商人や遊び人的ポジションということでか、「しのびあし」「タカのめ」「たからのにおい((『VI』以降の「とうぞくのはな」に該当する、宝の在り処を探すための特技。))」「くちぶえ」といった特技を使用可能になった。 ---4コマ漫画でネタにされたが、扉を開けられない盗賊に近い。 ''その他の点'' -モンスターの追加。 --FC版では特定ダンジョンを出たタイミングでしかエンカウントしなかった一部の海のモンスターが通常の海で出現するようになった。 --第6章で行ける裏ダンジョンも追加され、そこには主に『VII』から輸入されたモンスターが出現する。 ---さらにそこには隠しボスの「エッグラ」「チキーラ」が存在。タマゴかニワトリかどちらが先かを言い争う妙な2人組だが、倒すと特別な報酬がもらえる。 -細かな変更点 --『V』以降、「ブーメラン系は全体攻撃、ムチ系武器は1グループ攻撃」が定番となったため、それらの武器の名称は性能がそのままに名前が差し替えられた。 ---例として、ブーメラン→クロスボウ((これに合わせて2章の武術大会で戦う敵キャラのラゴスの武器もクロスボウに変更された。))、いばらのむち→せいなるナイフ、モーニングスター→ホーリーランスなど。 ---リメイク版『III』で武器の名称に合わせてグループ攻撃を導入したところ強すぎたという問題に対しての対策でもあると思われる。 --FC版ではボス含めどんな敵だろうと眠らせていた「まどろみの剣」の追加効果が、ちゃんとラリホー耐性に依存するようになった。 ---ただし、PS版ではNPCのパノンが装備しているまどろみの剣だけは相変わらずあらゆる敵を眠らせることができる。 --仲間になるNPCキャラの能力が一部変更されている。 ---FC版ではホイミンは戦闘中にしかホイミを使用できなかったが、移動中にも使用可能になった((ロレンスやルーシアも、移動中にホイミ系呪文を使用可能になっている。))。また消費MPも3から2に減少しているため、FC版ではホイミ10回分だったのが15回分使えるようになっている。 --「ときのすな」の効果が『VII』と同じ「戦闘開始時にまで時間が戻る、何度でも使える」というものに変更された。 ---FC版では「時間を1ターンだけ巻き戻す、一度使うと宿屋に泊まらないと再度使えない」仕様で、お世辞にも使い勝手がいいとはいえなかった。 --『V』以降と同様、メタル系の敵に聖水を使っても1ダメージしか与えられなくなった。 --FC版で出来た味方同士に攻撃するパーティアタックが削除された。 --呪文の消費MPが少なくなった。 --戦闘中の呪文等の効果が『VII』以降と同様に一定のターンで切れるようになった。 ***グラフィック・音楽 -『VII』のようにマップが3D化された。 --町・城・ダンジョン・塔などは平行投影で表され、L・Rボタンで360°回転することができる。これにより、死角に階段を隠すといった仕掛けも追加されている。 ---一方サブキャラグラフィックは2Dのままなので、特定の角度でグラフィックを切り替えるやり方で対応している。 --この変更でか、「世界樹の上」からはみ出して転落することがなくなった。グラフィックの強化の反面、移動できる範囲がわかりにくくなったことに対する配慮。 -マネマネがモシャスで味方に変身した場合、FC版では歩行グラフィックを引き伸ばした状態だったが、リメイクにあたって専用のグラフィックが追加された。キャラの個性が現れたイラストに近いグラフィックであるため、好評を博している。 -キャラクター設定画の刷新。 --ディテールが大きく変わったわけではないが、発売当時の鳥山明氏の絵柄に近いタッチで描き直された。 --また、女勇者はコスチュームが変更された。FC版ではワンピースのレオタード調だった服が、チューブトップ風のトップスとブルマのようなパンツになり、男勇者と同じスライムピアスをつけている。 --クリフトは、頼り無げであまり特徴の感じられない顔立ちだったFC版と比べ、精悍な表情の美男子になった。 -音楽のアレンジ --重厚感があり、非常に聴き応えの良いアレンジとなっている。 --ボス戦での専用曲、ピサロのテーマ曲など新規BGMも追加された。 ***その他 -『VII』で初登場したモンスター図鑑が追加。 --獲得経験値やゴールド、落とすアイテム、モンスター達のモーションが見られる。 --目次が付いているため目当てのモンスターを探しやすく、また抜けている箇所も分かりやすい。『VII』では1ページずつしかめくれず、抜けがわかりにくい仕様だった。 --全てのモンスターをコンプリートすれば、30万枚ものコインがもらえる。 -「小さなメダル」の景品システムが、『VII』に準じた累計型に変更された。またメダル王の城にルーラで移動できるようになった。 -戦歴の追加。戦闘数・勝利数・逃走数・一撃最大ダメージ・称号などが表示される。称号はプレイスタイルやクリア時の仲間ステータスなどを参照して手に入る。 --たとえば、1章でホイミンを仲間にしないでライアンのレベルを6~10にすると「ロンリー戦士」になったり、4章で姉妹が毛皮のコートを装備すると「ゴージャス姉妹」になったり、装備なしでラスボスを倒すとやりこみを評価するような「ロイヤルマッチョ」になったり。「しもやけ2号」「すととんプリンセス」など味わいあるネーミングのものもある。 --チートを使って短時間クリアすると「うらわざ改造王」や「改造コードの星」という不名誉な称号がもらえる…のだが、タイムアタックをやりこむとチートを使わなくてもこの称号が出せてしまう。 ---具体的には8時間以内に5章までクリアすると前者、3時間以内かつ勇者のレベルがLV31以上で後者の称号になる。本作の道筋を熟知していれば前者は不可能ではなく、この称号を正規で出現させることはタイムアタッカーの名誉とも言える。~ ただし、後者は理論上は不可能ではないものの、はぐれメタルを連続で倒し続ける等のよほどの強運が無いとまず無理なので正規プレイでの入手報告は無い模様。 --また上記の他にも、チート対策の不名誉な称号として「うらわざキング」「改造コードアイテム王」((細かい条件は異なるが、共通条件は「パーティー全員に賢者の石を持たせる」こと。もちろん賢者の石は一品物のため、通常プレイでは実現不可能。))なども存在する。 ---- **賛否両論点 ***第6章関連 #region(ネタバレ注意) -第6章において''FC版のラスボス・デスピサロの前身であるピサロが仲間になる''が、6章全体のストーリーとピサロのキャラクター性能の二点で批判がある。 -6章のストーリーの大筋は「ピサロが狂気に走る原因となったロザリーを勇者たちが蘇生させ、人の姿を取り戻したピサロは自分たちを陥れた真の黒幕を倒す」というもの。~ しかしピサロはロザリーの死の以前から、ピサロ本人や手下が魔族として導かれし者たちの大切な人や故郷を滅ぼす悪行を行っている。((時系列は「子供誘拐を部下に指示→武闘大会に参加し決勝まで進むがいなくなる→勇者の故郷を滅ぼす→エスターク復活のために活動→ロザリーが殺される→自暴自棄になって進化の秘法を自らに使用」である))~ 特に主人公からすれば故郷や育ての親や幼馴染のシンシアをも手にかけた怨敵であり、悪い意味で直接旅のきっかけにもなった存在である。そんな相手''『だけ』''をとことんまで救済する内容であるために批判や反発が多く、今でも賛否が大きく分かれている。 --この手の敵との共闘をする場合「発端が主人公(人間)側にあった」「部下が勝手に悪事を働いていた」「共通の新たな敵が強すぎお互いに争う場合ではない」「すべてのしがらみが過去の物になるほど時が流れた」などという説明がなされる場合が多いのだが、''ピサロはリメイク版でも全部該当しない''。 ---一応、黒幕は「ピサロを自滅させるために人間を唆してロザリーを襲わせる」といった悪事を働いてはいるが、あくまでピサロが人間殲滅に本格的に乗り出すきっかけを作ったにすぎず、元々ピサロは人間と敵対関係であったためフォローとしては弱い。~ またロザリーの復讐とエスタークを復活させて人間界の殲滅をはかった事も特に関係はない。 ---仲間との会話モードでも本人から謝罪の弁を聞けるわけではなく、寧ろ「過去の事を反省したりしない」と断言する会話まである。こういった部分も、批判を助長する一因となっていると考えられる。 --そんな第6章のラスボスとはピサロを連れていないと戦えない。しかも馬車を連れて行くことはできないため、大体の場合はベホマズンを使える勇者+ブレス対策にミネアと固定されやすい。 ---ただしピサロを仲間にする条件にはまた別の裏ボスのエッグラとチキーラを倒すことが含まれており、ストーリー的にも実質ラスボスと戦うためだけのゲストではある。ピサロの同行が必須になるのはこの最終決戦だけで、寄り道できる要素もこの段階では攻略済みの隠しダンジョンを周回し直すくらいしか残っていない。 --ピサロの加入によって、アリーナの故郷であるサントハイムの人々がなぜ消えてしまったかについて新たな謎が生じた。FC版ではEDで戻ってきていたが、第6章だとピサロが加入しようがサントハイムで彼と話そうが何も語らない。 --ボリューム面で見ても、第6章自体が「裏ダンジョン攻略→ピサロ加入→ラスボス撃破」と言ってしまえば大変短い上に、ほかの追加要素は移民の町くらい。これら2つ以外のシナリオやイベント絡みの追加はほとんどない。 --そのため、第6章を受け付けられない原作プレイヤーにとっては目新しくないうえに楽しみにくく、原作から不足気味だったストーリーのボリュームは膨らんでいない。 ---ただし、基本的にリメイクとはそういうものであり、[[こういったレアケース>テイルズ オブ デスティニー (PS2)]]を除けばリメイクでシナリオ・イベントが大幅に追加・変更された作品はほぼ存在しないため、第6章と移民の街でも十分と捉えることもできる。 -第6章の裏ラスボスは本来第5章ですでに一度勇者たちの手で倒されたはずの相手である。 --つまり倒された状態から復活している訳だが、その理由や経緯の説明が一切無い。この第6章ラスボス自体はすでに悪党(頭に小がつく類とはいえ)と判明しているのだが、勇者とピサロが和解した後であっても、ピサロがいないと「お前たちの敵はデスピサロであり、私ではない」といった趣旨の発言で門前払いされる。パーティにはこいつの言葉に従う必要が全くないのだが、ピサロ抜きでは戦うことすらできない。 ---故郷を滅ぼしたピサロを助けている主人公側に対してかなり皮肉の効いた発言を飛ばしているが、実際この発言の通り第6章ラスボスとの因縁はほぼピサロ個人に集中しており、主人公側が特別大した因縁や恨みを持っている相手ではない。それゆえピサロ単独の一騎打ちならともかく勇者一行がわざわざ協力してラスボス打倒を目指す理由が薄い点はどうしても否めない。人によっては「魔族の身内争いの尻拭いに付き合わされている」とも捉えられかねない。 ---ピサロを連れていくと「勇者とピサロを共倒れさせる計画がつぶれた」という意味の台詞と共にやっと戦いになる。こういう場合「ピサロがいないと絶対黒幕に勝てない(だから挑めない)」みたいな設定があったりするのが王道だが、その辺の説明や描写もない。 --また、この裏ラスボスは原作FC版では「ピサロ様」呼びで「強い忠誠心からあえて罠に嵌める」と言う行動を取るのだが((勿論ピサロの意向には反しており、FC版でもこの事実を知って許せないと感じたプレイヤーも多いだろう。))、リメイク版では本人不在の場所でピサロを呼び捨てで、「私利私欲のためピサロを嵌めて魔族の王から追い落とす」と言う小物な設定に改変されており、ドラマ性がなく盛り上がらないなど、上のピサロとの共闘問題以前にストーリーが雑過ぎると言う意見もある。 ---一応、これ以前にも久美沙織氏の小説版では似たような設定となっていた((補足しておくと、この小説版は他にもアリーナがボクっ娘であったりと、アレンジ要素が非常に強い。))。ただしこの小説版では彼に「ジャコーシュ」という個人名が設定され、ちゃんと彼がピサロを陥れるまでの心情や数々の暗躍が細かく描写されており(元々天空人でエスタークに加担して追放されるなどの経緯があった)、「(ピサロだけではなく、勇者にとっても)本当の敵」としての存在感や説得力がしっかりとあったため、名悪役として申し分ない存在になっていた。 ---それに対し本リメイクではろくに裏ラスボスのバックグラウンドも描かれず、名前すらもまるで種族名のような適当なもののままで、まるでぽっと出の小物が魔王の座を奪い取ろうとするだけに見えてしまうため、先に出た小説版と比較しても盛り上がりに欠けている。 //FC版のままでは第六章に繋がらない事を考えても、没シナリオとは考えにくい。 --「進化の秘法」を究めたと豪語している割にその姿は表ラスボスの色違い、それもどこかで見た様なカラーリングである((言ってしまえば『ドラゴンボール』のフリーザである。))。強いのは確かなのだが…。 -こうした変化に合わせて、5章ラスボス戦後に強制セーブがされるようになっているし、6章裏ラスボスは5章の時点から性格が原作から改変されているなど、本作の目玉的要素ゆえに当然だろうが、原作から評判が悪くなった6章が正史になっている感が否めない。 //--6章自体はあくまでも「5章から分岐したようなifストーリー」であり、裏ダンジョンと同じようにオマケとして追加された本筋とは別枠の存在ととらえられる。もし6章の展開に納得いかなくとも、5章クリアの時点でストーリーは完結するのだし、6章自体をプレイしないという選択肢もある。 --一応6章でもロザリーを蘇生させなければデスピサロと戦うことは出来て、倒せばそのまま5章のエンディングとなるのだが…。 -ピサロのキャラクター性能については、一言で言えば優遇が過ぎる。 --導かれし者は「万能型勇者(1人)」「前衛系(3人)」「僧侶系(2人)」「魔法系(2人)」に大別されているのだが、ピサロの性能はそれらの多くのいいとこどりをしたようなスペックになっており、多くのキャラクターの存在意義を喰ってしまっている。 --ステータスは勇者型の如く全体的に高く、呪文も高位の攻撃や完全蘇生、全体回復…と多くの分野のものを覚え、呪われた武具のデメリットを無効化する特性((ただし、防御力最高だが装備すると混乱状態になる「邪神の面」は装備出来ない。まぁ出来たらそれこそ戦闘バランスが崩壊するが。))を持ち、他の仲間が使えない『VI』『VII』にあるような特技(まじんぎり、しんくうはなど)までも数多く覚える。 --さらに裏ボスを倒すたびに貰える報酬はピサロ専用の最強クラスの装備品シリーズで、やり込みプレイヤーにとっては延々とピサロが無双していた印象ばかり強くなる。6章ラスボス戦で勝てないプレイヤーのための救済処置だったのだろうが…。 ---これにより、多くの武具が装備できる事で優れた前線の要として活躍したライアンや、バイキルトやマヒャドが利点だったブライはその特徴を奪われ彼の下位変換という立場となってしまった。 ---耐性を持つ敵が少ない強力なデイン系呪文やベホマズンを覚える主人公、高い会心の一撃発生率を誇るアリーナ、強力なスクルトやザオリクを習得するクリフト、フバーハを習得しタロットを扱えるミネアは何とか個性を保っている。 ---なお6章の大部分は裏ダンジョンの攻略であり、ピサロ加入はその後。よってライアンやブライもそれまでは重要な戦力となる。 --なおピサロ関連イベントの影響で、FC版や5章では最終メンバーだったNPCのドランが6章ではロザリー加入時に強制離脱となる。再加入も出来ない。 #endregion ***仲間キャラ・戦闘関連 -マーニャは、レベル45に達するとタガが外れたかのように各パラメータが爆発的に伸び始めるという謎の強化を施された。 --FC版でもその傾向はあったのだが、高レベルになるとHPがアリーナを大きく上回り、ライアンやトルネコに次ぐ高さになる。力もライアンやトルネコの次点になり、強力な呪文を振るいながら前衛でも戦えるスーパーキャラになってしまう。 --いまいち意図が見えない上にやり過ぎだとの意見も多い。裏ダンジョンの追加により、高レベルで冒険する必要性も生じているので、尚更である。 //--ただし、同じ魔法使い系統のブライに対する、数字に見えない大幅な上方修正((ボス戦で必須級であるバイキルト・ルカニ系を任意に使用できるようになった))に合わせるため、攻撃呪文に耐性のあるボス戦では何もできなくなってしまう欠点を補うためという見方もあり、妥当だという意見も多い。 //ルカニはマーニャも覚える。また、敵のメラ耐性が引き下げられているため、そもそも「攻撃呪文(というかメラ系)に耐性のあるボス」自体が少ない。ついでと言わんばかりに、メラ・ギラ・イオ耐性が下がったザコ敵も結構いる。ブライはバイキルトが任意に使えるようになったが、それだけではマーニャの上方修正とは割に合わず、元々の格差はさらに開いている。 ---- **問題点 ***仲間キャラ・戦闘関連 -かしこさの値で呪文習得タイミングが遅くなる --オリジナルから変わらず続いているこのシステムだが、リメイク版においてはボスが全体的に強化されており、レベルよりも補助呪文の存在が重要な立ち位置を占めているため、このランダム要素が足を引っ張りバランスが悪くなってしまっている。 --呪文の習得が遅れる事はあっても早まる事はないため、結果的に「レベルは十分なのに呪文が無いから育成が必要」というちぐはぐな展開になり、そのせいでさらにレベルが上がって楽に勝てるなんてこともありうる。特にレベルの低い各章~全員合流後辺りは顕著。 -新たに特技が追加されているものの、そもそも味方側の特技という概念自体が元のFC版には存在しなかった。 --特技を使えるのは味方だと勇者(ギガソードのみ)とトルネコ(移動中のだけ)とピサロ、敵は『VII』から輸入されたモンスターと裏ボスだけ。だいぶ浮いたことになってしまっている。 ---トルネコについては概ね歓迎されているが、前述したようにピサロは多数の攻撃・回復・補助呪文を使えるのに、その上『VI』以降に登場した戦闘用特技も使えてしまう。ほかに戦闘用特技を使えるのが勇者(それも1個だけ)ということを考えると、世界観的・戦闘面的に浮いてしまっている。 -裏ダンジョンにおける『VII』からのコピペ --PS版の裏ダンジョンのマップは先に発売されたPS版『VII』のダンジョンのいくつかからほぼそのまま流用してのつぎはぎであり、登場するモンスターも一部の特技の仕様以外はまるまる『VII』からの使い回しである。 ---『VII』出身のモンスターは本作オリジナルモンスターが使えなかった特技を当たり前のように使ってくるので、設定が合わず雰囲気も壊している。((マップに関しては仲間会話では見覚えのあるマップに言及したり、元々なかった地形に驚くといったものが見られる。)) ---ストーリー上、このダンジョンが『VII』からのマップやモンスターでなければならない意味や必然性は特にない(世界同士を繋げるような設定なども示されていない)ため、『VII』プレイ済のプレイヤーから見てもファンサービスとは言えず、扱いが雑に見えてしまう。 -クリフトは「どんな相手・どんな状況でも一定確率でザキ系呪文を唱える」「アリーナを優先して回復する」というAIが組み込まれた。 --FC版ではAIに学習機能があり、いろいろと問題があるとはいえ学習するとザキ系無効の敵には使わなくなるが、リメイクでは何度ザキ無効の敵と戦っても学習せずに使ってしまうようにプログラムされている。 ---もちろんボスにもザキを使うし、仲間が瀕死でもザキを優先することもある。挙句の果てには相手にマホカンタがかかっていてもザキを使って自滅するので、FC版よりも悪化している。 ---確かに「効かない相手にザキを連発するクリフト」と言うのはFC版の際によくネタにされたが、ネタを再現するためだけにゲームの利便性を落としてしまっては本末転倒も良い所である。 --ちなみに、ランダムザキの確率はなんと4分の1。高すぎる。 --アリーナ優先の回復も痛いところ。軽傷でも回復を優先、瀕死の仲間がいてもある程度HPの減ったアリーナを優先するため、アリーナと同時に利用しがたい。 ---この2点は「命令させろ」で回避可能だが、絶妙なタイミングでの回復呪文がAIの魅力であるだけに惜しい。 --これ以外にも本作ではAIが酷い事になっており、命令させろ以外殆ど使い道が無いレベルにまでなっている。 ---他に攻撃対象がいるにもかかわらずアストロン状態の敵を狙う、眠っている敵を優先して狙う等、明らかに無駄である行動を優先的に選ぶようになっている。 -PS版ではトルネコの特殊行動「敵の宝箱を奪う」が滅多に発動しなくなった。 --FC版では1/52の確率でこの行動をしていたのだが、PS版はなんと敵のアイテムドロップ率をそれにかけてしまった。つまり敵のアイテムドロップ率をさらに1/52したもの(52で割ったもの)という凄まじく低確率に。狙うだけ無駄だろう。 -出現しなくなるモンスターの救済措置の設定ミス --FC版では五章になると出現しなくなるモンスターが複数存在したが、PS版以降ではモンスター図鑑コンプリートのため、救済措置として「古井戸の底」でそういったモンスターと再び戦えるようになっている。~ しかし、4章に登場する2種類のザコ「いしにんぎょう」「つかいま」だけは古井戸の底にも出現せず、5章では完全に戦えなくなる。これはDS版でも変更無し。 --図鑑コンプリートの為の救済策にしては、なぜこの2種類だけが抜けているのかがわからない。「落とすアイテム」の欄も埋めたいなら4章のうちに20体以上倒しておこう。 -ダメージと同時に敵を毒状態にする武器「あくまのつめ」が追加されたが、毒は味方が移動中にダメージを受けるだけのものなので、敵を毒状態にしても何の意味も無い。 --『V』以降ではターン毎にダメージを与える「猛毒」を与える武器なのだが、『IV』には猛毒状態が存在しないため、ただの毒になってしまっている。他シリーズから武器を流用した際の設定の擦り合わせミスと思われる。 -PS版では「天空の鎧」のブレス耐性が消滅してしまった((その代わりなのか、FC版では耐性の無かった「天空の盾」にブレス耐性が付与されている。))ため、勇者が装備可能なブレス耐性鎧が殆ど無くなった。 --勇者が装備可能なブレス耐性鎧は僅か20軽減の「ドラゴンメイル」のみ。ただし女勇者はブレスダメージを2/3に軽減する「天使のレオタード」を装備できるため、リメイク版『[[III>スーパーファミコン ドラゴンクエストIII そして伝説へ…]]』のような女勇者の方が耐性面で圧倒的に有利という''女尊男卑''な状態になったと言える。 -モンスター関連の調整不足。 --一部モンスターは最大MPが原作より減少しており、覚えている呪文が使えず結果的に無駄行動をするものも。 ---特に「おにこぞう」はFC版だとマヌーサを使ってこちらの攻撃を当たらないようにしてくる強敵だったが、PS版以降では高確率で行動を無駄にするという間の抜けた敵になっている。その割にマヌーサ専用の詠唱アクションはきちんと用意されているため、設定ミスの可能性が高い(後の移植でも修正無し)。 //リメイクで消費MPが変更されたのはホイミ系だけで、それも消費MPは減っている。一方おにこぞうやひとつめピエロの最大MPは間違いなく減っている。「呪文の消費MPが増加したから」ではなく「モンスターのMPが減少したから」使えなくなったが正しい。 --他にも、固有の特殊行動について、所々に残念な点が見受けられる。 ---おおめだまやビッグスロースなどは「HPが減ると回復+行動パターンが変化」していたものが、回復が無くなった為に瞬殺されるようになり、変化する意味がなくなってしまった。 //全回復ではない。おおよそ最大HPの7割強 ---マンルースターやデーモンスピリットは複数匹いると力を合わせて特殊な行動をとっていたのが、単体だけで特殊な行動をとるようになり、本作独自の「力を合わせる」行動がなくなった(おそらくはアニメーションの関係)ので印象が薄くなっている。 ---合体するキングスライムや最初から混乱しているメダパニバッタなどはそのままである。 -NPCの設定が一部変更 --FC版ではパデキアの洞窟をクリアするまで同行していたホフマンが、本作では離脱タイミングが繰り上げられてミントスに辿り着いた時点で別れるようになった。 ---この時点では加入したばかりのトルネコがやや頼りなく、ブライも防御に不安があるため、会心の一撃が出やすく頼りになるホフマンが早期離脱してしまうのはやや惜しい。 --FC版ではバグ未使用でもドランと二択でずっと仲間に出来たルーシアが、天空城へ到着した際、強制的に別れてしまうようになった。 --その他、上記に挙げたように6章ではドランが強制離脱する。 ***その他の問題点 -カジノがやや調整不足。 --FC版と比較して能力値や戦闘パターンに修正が入ったモンスターは数多く存在するが、格闘場での倍率はFC版と同じ。そのため一部「倍率的には大穴なのに鉄板に近い確率で勝つモンスターがいる」組み合わせがかなり存在する。 --しかしそれでも外れることはあり得る上に、ほかの大半の組み合わせは予想不能の運任せ。上の鉄板カードは半ば救済処置ともなっており、これがなければ相当厳しいバランスになっていただろう。 -移民の町は、特定の移民を集めると特殊な町に発展するが、この移民の選定に首を傾げるものがある。 --農場である「グレイトファーム」を作る上で必要な移民に馬・牛・豚が含まれているのに鶏は含まれなかったり、城である「キングキャッスル」を作る上で兵士は必要だが戦士・メイド・貴婦人は不要だったり。 --特殊な町の条件に関係無い職業が幾つもある為、紛らわしいだけの死に設定となっている。 --また、ベホイミスライムのベホイミンなどある程度ゲームを進めないと登場しない移民もいるのだが、彼らが登場するタイミングはなぜか「マスタードラゴンと会話した後」。 ---彼らが登場しなくても、キングキャッスルなど強力な装備を入手できる町は作れる。逆にミステリータワーやグレイトファームの様な実用性に乏しい「趣味の町」は彼らがいないと作れないので、ゲームバランスを考慮しているわけではない模様。 ---マスタードラゴン会話後には、NPCとして加入していたパノンが移民として再登場するという心憎い演出もある。ちなみにパノンは何故か特殊種族扱いなので、ミステリータワーを作りたい場合活用できる。 --なお、移民の入れ替えをしようとする度にホフマンがいちいち長い台詞を言う為、確実にイラつかされる。 -称号は変化しても知らせてもらえない上、これまでの履歴を閲覧できないので、レアな称号を手に入れていたとしても気付きようが無い。 -会話システムのルーシアの発言に「天空の装備は天空人にしか装備できない」というものがあり、過去作との描写に違和感が生じてしまった。 --これまでの作品では天空装備は勇者しか装備できないとされていたが、この発言によってリバストが天空の鎧を装備していた事や、『VI』の主人公が天空の装備と思われる装備を装備できた事に対して矛盾しているのではないかという指摘がされる事になった。 ---ただしリバストについては、言及されていないだけで、実は天空人の血を引いていたという可能性もある。また『VI』の主人公については、彼のいた世界が天空世界ではないかと推測できる描写があり、天空人のルーツではないかと推測されることがある。他にも二人それぞれ特別な資質を持っていたような描写はあるので、完全に矛盾しているというわけでは無い。 -ブライのキャラ造形 --会話システムで公式に設定されたキャラの性格は、4コマ漫画などの影響もあってかFC時代からのイメージとは違うと言う意見もあったが、概ね個人の好き嫌いの範疇に収まっていた。しかし、ブライだけは「口を開けば毒舌の嵐、特に他国とサントハイムを比較して、他国を貶してサントハイムを持ち上げる」という毒舌家であり、それまでの「お転婆なアリーナに振り回される常識人の頑固爺、もしくは好々爺」というイメージとは真逆だったため特に批判が大きい。 --後発のDS版ではあまりに酷かった暴言のいくつかはマイルドな言い回しに変えられているため、スタッフも問題だと判断したのだろう。 -星降る腕輪を装備したまま、レベルアップや素早さの種で素早さが上がると、本来の素早さが上がらない事がある。 -「はぐれメタルの盾」と「はぐれメタルヘルム」の入手手段が逆転 --FC版では盾がエンドールのカジノのコイン5万枚、ヘルムがちいさなメダル20枚との交換であったが、PS版からはそれが実質逆転して、盾がちいさなメダル累計52枚達成、ヘルムが移民の町のグランドスラムのカジノのコイン10万枚と交換に変更された。 ---FC版ではコイン大量購入の裏技があるため盾の量産が容易で、ヘルムもメダル交換では1個のみだがメタルキングのドロップアイテムでもあるため複数入手が可能だったが、PS版では全体的に必要経費が重くなった上、メダル累計報酬となった盾が完全な一点物となってしまい、ヘルムもコインバグが封じられた上に上記のようにトルネコの盗みが大幅弱体化したため入手難易度がかなり上がってしまっている。 ---代わりに性能自体はどちらもFC版より向上しているのだが、特に盾についてはどうやっても1つしか入手できなくなってしまったため取り合い必至である。 -第4章終了時の演出が変更。 --仇を倒し切れず、陰鬱な雰囲気のまま定期船で国を脱出するシーンで、ゲーム中で初めて船に乗った時のBGMが流れる。このときは特別に低音イントロが使用され、出航と同時に本曲パートに切り替わり船が動き始めるという、第4章の締めくくりとしても、直後に始まる第5章の幕開けとしても秀逸な演出だった。 --リメイク版はなぜか第4章フィールド曲に変更されてしまい、出航時は''無音''。暗い気分を引きずったまま第5章に突入しなければならなくなった。 #co{ -第5章でキングレオを倒した後、ホイミンに話しかけないまま外に出ると居なくなってしまうようになった。 --FC版ではキングレオを倒した後も話しかけるまでは居続けたので、擬似的にだがライアンとホイミンを対面させることができた。しかしこの変更により、ライアンと対面させることが出来なくなってしまった((キングレオを3人パーティーで倒してもライアンは馬車に向かってしまう。))。 --もっともFC版での対面というのは、たとえライアンを先頭にして話しかけてすら「ライアン様にお礼を伝えてほしい」といった事を告げてホイミンが去って行くという、極めて不自然なシチュエーションだった。~ ライアンとの合流後にホイミンが消えてしまうようになったのも、この不自然な展開を回避するための処置ではあるのだろう。 --ちなみに、第1章でホイミンを仲間にしないでクリアしても第5章で登場するのはFC版と同様である。 } //流石にこれを問題点と言うのは重箱の隅すぎる -バロンの角笛 --デスキャッスルを抜けた後のデスマウンテンで、最終決戦に向けて切り離された馬車を呼び寄せるためにバロンの角笛を使用するのだが、実はPS版に限ってデスマウンテン側に出た後再度デスキャッスルに入ってリレミトを唱えると、バロンの角笛が無くても馬車を連れた状態でデスマウンテン側に出られるという裏技が存在する。 --通称「バロンリレミト」と呼ばれる技で、このためPS版に限ってはバロンの角笛を入手する必要性が薄れてしまっている。 ---- **総評 『VII』をベースにした本作は無難に纏まったリメイクとなった。~ 6章の内容とピサロの破格の扱いについてや、オリジナルから指摘されているボリューム不足、シナリオの消化不良や、明らかに不要であろうシステムの欠陥を改善していない部分などが大きな欠点として残ってしまっているが、そうした点を差し引いてみれば、グラフィック・インターフェース面の大幅向上、仲間に自由に命令できるようになったことなど、良くなった面もきちんと存在する。~ 上記にあげた欠点さえ気にならなければ懐かしの冒険を楽しむ事ができるだろう。~ //総評が欠点の指摘で終わってしまっては良作判定にそぐわないので修正。 ---- **その後 -『VI』以降、開発に関わってきたハートビートは翌2002年に解散した。そのため、本作はハートビートの遺作となった。 **余談 -第6章自体は、かつてのFC版にて容量の都合で削られてしまったシナリオであるという噂があるが、真相は不明。 --『IV』はもともとはGBCでリメイクされる予定があったらしく、GB版『III』のROMの中に『IV』のモンスターメダルのデータが存在する(『III』から『IV』にメダルを送れるという構想があった模様)。 ---その中に、FC版には登場しないモンスターのメダルが13種類(既存敵の色違いであろう敵+「クインメドーサ」なる敵)あるのだが、それらのモンスターは前述の海のモンスターと違い復活しておらず、その後のシリーズでも再利用されていない。([[参考>https://web.archive.org/web/20161016105625/http://www.hcn.zaq.ne.jp/caawq507/dq/dq4/img/medal.htm]]…No.179~191がそれに当たる)。 --これらについて考えると、GB版『IV』はFC版ともPS版とも違うストーリーがクリア後に展開される予定であったと思われる。 ---- *ドラゴンクエストIV 導かれし者たち (DS) 【どらごんくえすとふぉー みちびかれしものたち】 |ジャンル|RPG|&amazon(B000UTM356)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |メディア|1024MbitDSカード|~| |発売元|スクウェア・エニックス|~| |開発元|アルテピアッツァ|~| |発売日|2007年11月22日|~| |価格|5,490円|~| |廉価版|アルティメットヒッツ&br;2010年3月4日/2,940円|~| |セーブデータ|3個+中断データ1個&br()※中断データは再開しても消去されない|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **DS版の変更点・評価点 PS版をベースにして移植されているが、一部変更がある。~ 今回、追加・変更された要素は、DS版『V』『VI』でも採用されている。 -グラフィック・UI関連 --GB版ロト3部作で追加された「中断の書」が追加。GBC版『III』とは違い、中断の書と冒険の書を別々のデータで作れるようになっている。電池残量にさえ気をつければ、「第4の冒険の書」と見てしまって差し支えない。 --移動中は下の画面にプレイヤーが表示され、町やダンジョンでは上の画面にもフィールドが表示される。カメラの回転を利用すれば、PS版よりも広い視野を確保出来る。ワールドマップでは上の画面に地図が表示される。 --タッチパネルの使用を意識したらしきアイコン表示のウィンドウレイアウトが採用されている。ただしタッチ操作には未対応。 --フィールド画面は3Dではなく2Dとなっている。 --戦闘のテンポが良くなった。PS2版『V』のように、敵味方の行動演出が素早く、演出が完全に終わる前から次々と別のキャラの行動演出される。 --モンスターに待機モーションが追加された。 --PS版で追加された「大きなふくろ」は5章だけでなく、全章で使用可能になった。 ---ふくろのアイテム自体は各章でそれぞれ別だが、各章のキャラ達が仲間に加わった時点でふくろの中身が統合される。 ---2章でふくろに入れた分はブライだけでなくアリーナとクリフトも含め3人が加わった時点で統合される。 -ステータス関連 --PS版と比べ全体的に仲間の能力値が上がったり、使いやすく調整された。 ---クリフトはAIがマトモなものに、トルネコは盗みの発動率がFC版と同じになり、一部特殊行動が削除された。マーニャの高レベル時の能力値はそのまま。ピサロは特技の仕様に間違いがあるのか、やや強化されている。 --FC版とPS版では『III』や『V』などと同じくレベルアップ時の能力上昇値がランダム式なのだが、それらの仕組みは「そのレベルアップで用意されている上昇基準値から、±25%の幅で変化させた値にする。ただし小数点は切り捨てる((基準値が4以上でないと、絶対に基準値を上回る成長をしない))」となっている。本作では「基準値から+25%幅の成長をする。小数点は四捨五入する((基準値が3でも、基準値を上回る成長をする))」という仕組みになった。このシステムはDS版『V』でも採用されている。 --何に影響しているかわからなかった「たいりょく」のステータスが廃止され、かわりに「みのまもり」が導入された。 ---更に「うんのよさ」を成長させるアイテム「ラックのたね」も廃止され、「みのまもり」を上昇させる「まもりのたね」に差し替えられた。運の良さは攻撃回避率に関わっているらしいが、200ポイント伸ばしても1%未満の変化にしかならない死に能力なのでやむを得ないところではあるか。 ---「みのまもり」に機能を分化されたため、「すばやさ」が成長しても守備力は増えなくなっている。PS版までは「素早さの半分がキャラクターの素の守備力」だったが、DS版では「身の守りがそのままキャラクターの素の守備力」。ただし種で増強していない限り、「みのまもり」の数値はよくよく見ると「素早さのほぼ半分」に設定されている。そのため、キャラクター間の能力関係にはあまり影響していない。 --パノンのまどろみの剣の追加効果が、眠り耐性の影響を受ける仕様に修正された。耐性無視であらゆる敵を眠らせるという凶悪効果はなくなったため、パノンの有用度が大幅に下がっている。 ---なお武器のまどろみの剣の方は既にPS版で修正済であったため、抜け道を塞がれただけと見ることもできる。 -称号の調整。「ツンデレプリンセス」など、当時の流行語を用いた称号が一部追加されている一方で、「うらわざ改造王」などチート行為へのペナルティを思わせる系統の称号は廃止された。 -町やダンジョンで落ちているアイテムが常に光っている状態になっていて発見しやすくなった。 --だが、このシステムの採用によってレミラーマが持つ本来の役割が失われ壺・タル専用の呪文に変化してしまったのは否めない。 -移民の町はイベントが進むか、すれちがい通信を行うごとに特定の場所に現れる移民を集めるというだけになっている。煩わしさは解消されたが、物足りないという声も。さらに仲間会話が一切存在しない仕様となっている。 --PS版では第2章のニセ姫一行や武術大会の面々、パノンなども移民として再登場したが、DS版では彼らは移民としては登場しなくなった(唯一ベホイミンのみ続投)((その代わりなのか、ガライやドン・モハメといった歴代ドラクエの登場人物の名を持つ移民が数多く登場している。))。 --隠れたストーリーもあり、店の商品はPS版の移民の町のいいとこ取りになっている点は評価されている。 -第6章の裏ダンジョンはPS版のコピペがよほど不評だったのか、DS版の再リメイクでは裏ダンジョンの構造がオリジナルマップに作り直されている。一部に新規の仲間会話がある。 --しかし出現モンスターの方は『VII』コピペのまま変更無し。「じごくの番犬」のみ、名前がひらがなに変更され、一部の特技の仕様が変化した。 **DS版の問題点 -主人公達のオープニングエピソードが廃止された。PS版で各章の冒頭に挿入され、物語を補強していたのだが。 -アリーナの会心の一撃の発生確率が目に見えて分かるほど低くなった。そのためアリーナがさらに弱体化。 --検証によるとFC・PS版の確率(レベル/256)のさらに75%とのこと。具体的に言うとFC・PS版ではレベル64で発生率が1/4になったのが、DS版では発生率1/4にはレベル86くらいまでが必要となった。 --序盤は元々低かったため気にならないだろうが、高レベル域になると顕著な差が出る。従来と違い、レベルを上げても発生率があまり上昇してくれない。 --ただしFC・PS版ではレベル1時には1/256という低さだった発生率が、DS版ではどれだけ低レベルでも1/64の発生率が保障されるため、低レベル攻略で日の目を見るようになった((FC・PS版では不可能とされていたレベル1での武術大会突破が、相当な試行回数と共に達成されている。))。 ---またステータスが全面的にPS版より強化されており、成長上限もFC版と同様の255まで引き上げられている((アリーナに限らず、PS版ではレベル99になってもHP・MP以外のステータスは255まで上がらなくなっていた。))(これもアリーナに限った話ではないが)。 //--物理攻撃キャラとしてライアンとの性能差を埋める為の調整かとも思われるが、会心の一撃を連発するのがアリーナの魅力の一つでもあり、あまりにも安易な調整と言わざるを得ない。会心率はそのままでちからを下げたら少しはマシになったのかもしれない。 //アリーナ強すぎと言われてたのはFC版、せいぜいPS版まで←だからこそDSで調整したわけですが、75%で「安易」は言い過ぎだと思います。 -ホイミンの素早さが、「つよさ」の表示ではPS版と同じ56なのだが、戦闘時は何故かFC版と同じ18になってしまう。 --これはDS版の公式ガイドブックにも記載されており、仕様かバグかはわからないが、スクウェア・エニックス側もきっちり把握している公式設定ではある模様。さらにスマホ版でも修正されていない。 --このせいで1章のボス戦で敵に後行してピンチを招きやすくなってしまっている。しかも行動を決定するのがターン開始時となっているため、ターンの途中でライアンのHPが半分以下になっても、回復してくれるのが次のターン以降になる。PS版のホイミンが早すぎて1章の難易度が低下したため修正されたのかもしれないが、それならば何故「つよさ」の表示が56のままなのか理解に苦しむ。 ---NPCではホイミン以外でも、オーリンは素早さが8→18、ルーシアは素早さが76→80と「つよさ」の表示と戦闘時の素早さが変わってしまっている。ただこちらは僅かな上方修正であるため大した影響ではないが。 -「いしにんぎょう」「つかいま」は相変わらず、5章になると出現しなくなってしまう。 --この2種のモンスターは格闘場にも出場するが、格闘場でこれらのモンスターがやられても図鑑は埋まらないため、図鑑コンプリートのためにはやはり4章で戦っておく必要がある。 -5章以外にもふくろが追加されたことによって、容易に金を稼げる3章でアイテムを大量購入することで、5章に大量の金を持ち越すことが可能になってしまった。 --FC版やPS版でもトルネコの手持ちアイテム分は持ち越せたが、せいぜい手に入る金額は2~3万G程度。それが数十万G以上の金を持ち越すことが可能になったため、船を手に入れた時点でドラゴンキラーやドラゴンシールド、魔法の鍵を手に入れた時点ではぐれメタル鎧を装備可能キャラ全員に買い与えることが可能に。 --本作自体が金銭面であまり困らないようになっているが、それどころではない話なのでFC版のコイン838861枚並みのバランスブレイカーになっている。 //ただし、意図的に実行しなければまず起こりえないプレイングではある。 //意図的に行わなければ起こりえないが、それが「誰でも思いつく」レベルとなるとその言い訳は通用しないと思うぞ。FC版の時点でもトルネコのアイテムをすべて破邪の剣で埋めて~とか、他の章でも手持ちのお金はアイテムに変えておくとか誰でも思いつく、普通のプレイングの範疇だったわけだし -上述した以外にも色々な変更点があり、アリーナの会心発生率の低下などプレイヤー側に不利になる仕様も加わったものの、有利な仕様が多くなったためヌルゲー化していると批判されることがある。 --1~4章の「ふくろ」、元々寄り道前提の移民の町システムを利用しないといったことでPSと同程度の難易度でプレイできるが、能力値が目に見えて上がりやすいところだけは難易度低下に少なからず影響している。 ---例を挙げれば、1章でライアンの装備を整えれば順当に攻略できるレベルでもザコ敵から殆どダメージを受けなくなり、ボス戦でもせいぜい15~20程度のダメージに留まるため、ホイミンを仲間にしなくてもクリアは容易になっている。 -中断の書はGB版『III』と異なりフィールド上でしか使用できなくなった。街の中やダンジョンでは使用できず、中断しようとするとスリープモードの使用を勧めてくる。 --その内容も「しかしここでは中断の書が開けません。/今すぐ中断したい場合はこのままDSシリーズ本体を閉じスリープモードにしてください。/スリープモードからは本体を開くだけで再開できますが電池残量には気を付けましょう。」と後ろめたいメッセージが3ページ分。ダンジョンでは2ページ分と短縮されているが、長い。 --この仕様は以後アルテピアッツァが制作するDS・3DSのリメイク全シリーズで共通している。 ---DS版『V』と『VI』の間に発売された、レベルファイブ制作の『IX』ではGBC版同様「原則としてどこでも中断できるが、1回再開すると消滅する」仕様に戻っているので、アルテピアッツァ特有の仕様とみられる。 -移民の町のカジノにあるポーカーのダブルアップがエンドールのものと同じ形式になったため稼ぎにくくなった。 --「左端のカードより強いカードを伏せられた残りの4枚から選ぶ」という状況によっては「絶対に勝つことができないパターン」が存在していることが多い。 -フィールドBGMは演奏中に戦闘に入ると途切れた部分からではなく最初から再生されてしまう。ランダムエンカウント仕様と相まって、DS版から入ったユーザーはBGMの全貌を知らない人も多い。 -バグがやや多い。「イカダに乗った状況でスリープ状態から解除したら、その場から一歩も動けなくなった」という報告や、「敵味方通して最後に行動したキャラが時の砂を使っても、時の砂の効果が発動しない」、「マスタードラゴンが勇者に餞別として経験値を与えるイベントの際、ドランを勇者より前に配置していると勇者に経験値が入らず、代わりに勇者の後ろのキャラに経験値が入ってしまう((低レベル縛りプレイには利用されている。))」といった現象がある。 --PS版で使えたバロンリレミト等、修正されたバグ技も存在する。 ---- **総評(DS) ベタ移植と言われているが、基が良作であるので面白さも健在である。 細かい仕様変更はあれど、内容はあまり変わりないので、音楽の質や高い難易度を望むのならPS版、戦闘のテンポの良さや携帯機でどこでも遊べる点を重視するのならDS版と、好みで選ぼう。 ---- **余談(DS) -何故かSFC版『VI』に存在した、バグを利用したテクニック「凍れる時の秘法((由来は『ダイの大冒険』に登場した、掛けられた者の時間を停止させる術。掛けられた者はアストロンのような状態となる))」が本作でも使えるようになり、トルネコが色々と大変な事になった。 --「アストロンを唱えたターンに、敵の凍てつく波動で解除された時、敵の攻撃を無効化したにもかかわらず、まだ行動していないキャラが行動できる((本来、アストロンを唱えると、他メンバーの行動はすべてキャンセルされる))」というもので、その後の作品では基本的に修正され使用不可になっていた。 --ただし、本作のものは「道具を使わせていた場合、種類にかかわらず、道具欄の左上にあるアイテムを使用(=基本は装備した武器が入るため、道具を使わせるためには全裸状態にならなければならない)」「たまに失敗して行動がスキップされたりする」という追加のバグがあり、かなり使いにくいものとなっていた。 --しかし、この技でトルネコに世界樹の葉を使わせると、約1/5の確率で相手のHPを9割持っていく体当たりを使用する。『IV』の体当たりは本来モンスター専用の特技であり、「無属性、反動なし、現在HPの95%を削る」という強力な性能の技。使用できるのは凍てつく波動を使ってくる終盤の一部ボス戦に限られる。 ---これは、トルネコに本来使うことのできない特技を使わせることができるバグであるらしく、それ以外のアイテムを使用させてもモンスター専用の特技などを使用し、時によっては炎やガスを吐いてしまう。 ---- *ドラゴンクエストIV 導かれし者たち(スマートフォン版) 【どらごんくえすとふぉー みちびかれしものたち】 |ジャンル|RPG|~| |対応機種|iOS11.0以上&br()Android5.0以上|~| |発売元|スクウェア・エニックス|~| |開発元|アルテピアッツァ、キャトルコール|~| |発売日|2014年4月17日|~| |価格|1,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要(スマートフォン版) 2013年から展開されているドラゴンクエストのナンバリングタイトルのスマートフォン移植の第3弾。~ **変更点・評価点(スマートフォン版) -グラフィック等 --ハード性能の関係上、解像度が上がっておりグラフィックが綺麗になっている。 --音源が他のDQ作品でも使用されているシンセサイザー音源になった。 -移民の町(スマートフォン版) --すれ違い通信の廃止によりDS版の固定移民の勧誘のみで町が発展していくようになった。 --固定移民の出現タイミングもDS版より早くなっており、強力な装備の入手タイミングも少し早まった。 -『ドラゴンクエストポータルアプリ』で発行したアイテムコードを入力することで入手できる追加アイテムが存在する。 --これによりアリーナが装備可能な盾が追加された。 --現在はアイテムコードの発行が終了したため入手は不可能。 -その他 --中断の書がフィールドだけでなく、ダンジョン内でも使用可能になった。ただし街の中では使用できない。 --ルーラとリレミトの消費MPが1になった。 **問題点(スマートフォン版) -相変わらず戦闘後のフィールドBGMが最初からの再生になっている。 --同じ開発元のDS版『V』以降では途中から再生されるようになっていたのだが、本作はそのままとなっている。その後配信された『V』ではDS版と同じく途中再生となっている。律儀にDS版の再現をしたということだろうか。 -フィールド画面はスマホサイズに合わせられているが、戦闘画面はDS版と同じ比率となっている。 --大した事ではないかもしれないが気になる人は気になるだろう。 **総評(スマートフォン版) DS版のベタ移植であり、大きな変更点も大きく劣化した部分もないが元々完成度が高いため遊びやすさもそのまま。~ ゲーム機に拘る必要が無ければスマホ版を購入するのも一考の余地はあるだろう。 **余談(スマートフォン版) -海外のAppStoreにおいて『''DAR''GON QUEST IV』と誤植されていたことが話題になっていた。 ---- //タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください。) //ドラゴンクエストシリーズ,プレイステーション,PS,ニンテンドーDS,スクウェア・エニックス,リメイク作
//&bold(){[[修正依頼]]が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。}~ //&bold(){依頼内容は}''「&color(red){外部サイトからの丸写しとなっているスマホ版の記述の修正}」です。'' //対応いただきありがとうございました。 ---- //''※プレイステーション版を移植したニンテンドーDS版もほぼ同様の内容のため、2機種併せてこの項目で解説。'' 本項目では『ドラゴンクエストIV』のリメイク作品であるプレイステーション版と、その移植であるニンテンドーDS版の紹介をしています。 ---- #contents() ---- *ドラゴンクエストIV 導かれし者たち 【どらごんくえすとふぉー みちびかれしものたち】 |ジャンル|RPG|&amazon(B00005RTU9)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|エニックス|~| |開発元|ハートビート、アルテピアッツァ|~| |発売日|2001年11月22日|~| |価格|7,140円|~| |廉価版|PS one Books&br;2005年3月3日/3,675円&br;アルティメットヒッツ&br;2006年7月20日/2,625円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンクエストシリーズ]]''| **概要 『[[DQIV>ドラゴンクエストIV 導かれし者たち]]』のリメイク作品。リメイクにあたり様々な点が変更・追加された。~ PS版は当時の最新作『[[VII>ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち]]』のゲームエンジンを流用して作られたが、同作に存在したフリーズなどの不具合はほとんど発生しない。~ また『VII』と違い、ムービーは一切使われていない。 ---- **変更・改善点 ***シナリオ・キャラクター -ストーリーに変更が加えられている。 --旅立ちの前の主人公の話である序章と、クリア後に真の黒幕と戦う第六章が追加された。および、それに伴う裏ダンジョンが追加された。 ---六章は本来の五章から分岐するifストーリー扱いのため、章タイトルは無く、セーブデータに「6章 Lv◯◯」と表示されるのみ。 --PS版のみ、第四章までの主人公達の前日談が追加されており、タイトル画面で操作を放置することで見ることができる。 -『VII』で初登場した仲間との会話機能が追加され、キャラ造形が掘り下げられた。 --パーティキャラの多さを生かし、キャラ同士を絡ませた会話などが用意されている。 ---またホイミンなどのNPCキャラとも会話可能。1章のフレアなど、戦闘に参加しないNPCキャラとも会話できる。 --トルネコの「みる」コマンドでのアイテムの説明がFC版の純粋なアイテム性能の説明にとどまらず、トルネコの感想を交えたユニークなものになった。 -『VII』に登場した移民の町が登場。システムは『VII』とほぼ同様だが、キャラクターの交換はできない。 --場所は二章で砂漠のバザーが開かれてた跡地で、町長はヒルタン老人から街づくりを教わることになったホフマンが務める。移民にはパノンなど一時的に仲間になったキャラや、ニセアリーナ一行に武術大会参加者などイベントで登場したキャラなどのその後がフォローされている。 //伏線というほどのものではない。世界観の味付けとしては脇役も大事。 --移民キャラの職業も増え、王様や姫など移民など有り得ない職の人から、魔物やエルフ、天空人までいる。 --セリフも個性的になり、「わしの壺を割って回る奴らは誰じゃ?」「ベンガルに見えるかもしれないけど着ぐるみで、呪われて外せないんだ」など、シュールながらも面白味に満ちたキャラが多い。 -キャラ設定 --『トルネコの大冒険』シリーズから逆輸入される形で、トルネコの息子に名前(ポポロ)が付いた。 ---それ以前にはゲーム以外の媒体でそれぞれ独自の名前がつけられており、『ゲームブック ドラゴンクエストIV』では「ニッフル」、『小説ドラゴンクエストIV』では「リトル」と呼ばれていた。 --ピサロに公式デザインが設定された。 ---銀髪・長髪・黒服・美形などのデザインの原型となったのは91年発売の『小説ドラゴンクエストIV』のピサロである。 //余談で紹介する時ならともかく、本文でわざわざゲーム外作品の著者やイラスト担当の名前を書く必要もないと思うので削除 //-盗賊の鍵の入手タイミングが固定に。(第5章) //--FC版では第2章終了時にブライに鍵を持たせることで、アリーナとクリフトを仲間にすることなく入手可能だった。((仲間が7人集まるまでキングレオ城にライアンが現れないので、シナリオはどちらにせよ進行不可能なのだが))しかし、リメイク版ではパデキアの洞窟の扉を開けるためにアリーナが持っていった、という設定((サントハイム城と同様、結局素手で強引に開けるので必要なかったのではないかという気はする))が加わったことでパデキアの洞窟クリア後でないと盗賊の鍵が入手できない。 //FCの時からブライに鍵持たせるとアリーナに渡るようになってるぞ ***戦闘 ''システム関連'' -AIシステムに「命令させろ」が導入。第5章においての各キャラへの命令が可能になった。 --このため戦闘の難易度が低下。AIの学習仕様が廃止され、一部の例外を除けばFC版より優秀になっている。 --しかし、祝福の杖などのごく一部を除き、道具を使用しなくなったなど、劣化した点も少なくない。 -FC版では高かったエンカウント率(それでも当時のゲームとしては低いぐらいだった)も大幅に低下した為、フィールド移動やダンジョン等の難易度は下がった。3D化の副作用でマップが極端に狭くなった影響もあり、次の町までモンスターと殆ど遭遇することなく通過できてしまう。 --しかし、裏を返せばその分低いレベルでボスに到達してしまうとも言える。ボスの強さが上方修正されていることもあり、キングレオ戦やラスボス戦を筆頭に一部ボス戦の難易度が(「命令させろ」追加にも関らず)FC版に比べて格段に上がっている。 --FC版では五章ラスボスに到達する頃にはレベルが40近くになり、勇者が最強攻撃呪文の「ギガデイン」と全員を完全回復させる「ベホマズン」を習得しているころ。しかしPS版での到達レベルは30強といったところで、ミネアがブレス攻撃のダメージを軽減する「フバーハ」を覚えているかどうかも微妙な状態。その為、そのまま戦うと戦闘難易度が俄然違ってくるので、結局はある程度のレベル上げが必要となる。 ''キャラクター面'' -ライアンの使い勝手の向上。 --原作では加入タイミングとレベルの低さが釣り合っていなかったが、1章終了時にもらえるボーナス経験値量がアップしたことでレベルが高くなり(およそ12→15)、少なくとも前衛として主人公やアリーナに比べて見劣りすることはなくなった。 --レベルアップも早くなり、まだまだ周囲に比べると低い加入時のレベルもすぐに追いつけるように。 --アリーナ側のHPが引き下げられたことも手伝ってだが、「攻撃力は言わずもがな、よくよく見るとHPもアリーナの方が高い」という惨状からは抜け出した。 //FC版でライアン加入時、ライアンの平均レベル12、HP90強、アリーナの平均レベル17、HP110強ぐらい。2倍近いは言いすぎ。あとライアンは素早さは無いも同然だからレベルが3前後引き上げられたぐらいじゃほとんど変わらない。 -逆にFC版でのスタメン常連であり最強キャラとも言われたアリーナは少しだけ弱体化。 --HPの成長率はやや下方修正され、FC版では同レベルの勇者より上だったのがPS版では勇者より下になり、守備面で打たれ弱くなった。 ---それ以外のステータスも全体的に下方修正されているが、それは他のキャラ(ミネア除く)も同様なのであまり目立たない。 --到達レベルが全般的に下がったことにより、軽装備を素のステータスでごまかすこともできなくなり、レベルにつれて上昇する改心率も実質的に低下。キラーピアス装備で会心の一撃を連発するスタイルもやり辛くなっている。 --ただし、今まで耐性面が貧弱だったという難点が、女性専用の強力な防具が追加されたことで解消されている((ただブレス耐性を持つ防具を入手するには、移民の街を特殊形態の一つに発展させる必要があるため手間はかかるが…。))。盾が装備できないのはFC版から変更されていない。 -FC版では補助系魔法使いというキャラ性がAIと噛み合っていなかったブライも、「命令させろ」の登場によって、補助呪文を有効活用できるように。 --使用率の低かったバイキルト・ピオリムが手動で使えるようになり、攻撃呪文で攻めていくマーニャに補助呪文で立ち回るブライと見事な色分けがなされた。 -FC版ではトルネコと並ぶ馬車要員(ベンチウォーマー)とされたミネアが全般的に格段に強化された。 --FC版では致命的なまでに上がらなかったHPも普通に上がるようになり、レベルアップ速度も向上した。 --毒消しの呪文「キアリー」を覚えるように。毒の息を吐くグリーンドラゴンが出現する世界樹の上でもパーティメンバーがクリフト一択ではなくなった。 --敵のブレス攻撃が激しくなったことにより、専売特許であるフバーハがより一層重要になった。 ---FC版でも効果的な呪文ではあったが、ベホマラーやザオリクでごり押しの効くクリフトの影に隠れがちだった。 --彼女のみが使える、戦闘中に占いをして出たカードで様々なことを起こす「銀のタロット」の効果が変更され、効果の大半が有用なものに変更された。また、FC版の5章では役に立たない作戦の「いろいろやろうぜ」にしないと使ってくれなかったため、「めいれいさせろ」が追加された本作では単純に使用しやすくもなっている。 ---おまけ程度だが、移動中にも1日1回だけタロット占いをしてくれる。 -使用呪文・特技の追加 --勇者の呪文からモシャスが削除され、ホイミ((FC版の勇者はホイミは使えなかったが、ベホイミ・ベホマ・ベホマズンは使うことが出来た。))と特技の「ギガソード」が追加された。 ---FC版とは違い今作では「めいれいさせろ」が加わったことによりモシャスの利用価値が下がったためと推測される。 ---ギガソードは単体に大ダメージを与える特技で、位置的には他作品の「ギガスラッシュ」や「アルテマソード」などと同じ。ただし、習得はレベル50なので本編ではお世話になりにくい。 --ブライはレミラーマに加えてミネアしか使えなかったラリホーも使えるようになり、2章が攻略しやすくなった。 --トルネコは商人や遊び人的ポジションということでか、「しのびあし」「タカのめ」「たからのにおい((『VI』以降の「とうぞくのはな」に該当する、宝の在り処を探すための特技。))」「くちぶえ」といった特技を使用可能になった。 ---4コマ漫画でネタにされたが、扉を開けられない盗賊に近い。 ''その他の点'' -モンスターの追加。 --FC版では特定ダンジョンを出たタイミングでしかエンカウントしなかった一部の海のモンスターが通常の海で出現するようになった。 --第6章で行ける裏ダンジョンも追加され、そこには主に『VII』から輸入されたモンスターが出現する。 ---さらにそこには隠しボスの「エッグラ」「チキーラ」が存在。タマゴかニワトリかどちらが先かを言い争う妙な2人組だが、倒すと特別な報酬がもらえる。 -細かな変更点 --『V』以降、「ブーメラン系は全体攻撃、ムチ系武器は1グループ攻撃」が定番となったため、それらの武器の名称は性能がそのままに名前が差し替えられた。 ---例として、ブーメラン→クロスボウ((これに合わせて2章の武術大会で戦う敵キャラのラゴスの武器もクロスボウに変更された。))、いばらのむち→せいなるナイフ、モーニングスター→ホーリーランスなど。 ---リメイク版『III』で武器の名称に合わせてグループ攻撃を導入したところ強すぎたという問題に対しての対策でもあると思われる。 --FC版ではボス含めどんな敵だろうと眠らせていた「まどろみの剣」の追加効果が、ちゃんとラリホー耐性に依存するようになった。 ---ただし、PS版ではNPCのパノンが装備しているまどろみの剣だけは相変わらずあらゆる敵を眠らせることができる。 --仲間になるNPCキャラの能力が一部変更されている。 ---FC版ではホイミンは戦闘中にしかホイミを使用できなかったが、移動中にも使用可能になった((ロレンスやルーシアも、移動中にホイミ系呪文を使用可能になっている。))。また消費MPも3から2に減少しているため、FC版ではホイミ10回分だったのが15回分使えるようになっている。 --「ときのすな」の効果が『VII』と同じ「戦闘開始時にまで時間が戻る、何度でも使える」というものに変更された。 ---FC版では「時間を1ターンだけ巻き戻す、一度使うと宿屋に泊まらないと再度使えない」仕様で、お世辞にも使い勝手がいいとはいえなかった。 --『V』以降と同様、メタル系の敵に聖水を使っても1ダメージしか与えられなくなった。 --FC版で出来た味方同士に攻撃するパーティアタックが削除された。 --呪文の消費MPが少なくなった。 --戦闘中の呪文等の効果が『VII』以降と同様に一定のターンで切れるようになった。 ***グラフィック・音楽 -『VII』のようにマップが3D化された。 --町・城・ダンジョン・塔などは平行投影で表され、L・Rボタンで360°回転することができる。これにより、死角に階段を隠すといった仕掛けも追加されている。 ---一方サブキャラグラフィックは2Dのままなので、特定の角度でグラフィックを切り替えるやり方で対応している。 --この変更でか、「世界樹の上」からはみ出して転落することがなくなった。グラフィックの強化の反面、移動できる範囲がわかりにくくなったことに対する配慮。 -マネマネがモシャスで味方に変身した場合、FC版では歩行グラフィックを引き伸ばした状態だったが、リメイクにあたって専用のグラフィックが追加された。キャラの個性が現れたイラストに近いグラフィックであるため、好評を博している。 -キャラクター設定画の刷新。 --ディテールが大きく変わったわけではないが、発売当時の鳥山明氏の絵柄に近いタッチで描き直された。 --また、女勇者はコスチュームが変更された。FC版ではワンピースのレオタード調だった服が、チューブトップ風のトップスとブルマのようなパンツになり、男勇者と同じスライムピアスをつけている。 --クリフトは、頼り無げであまり特徴の感じられない顔立ちだったFC版と比べ、精悍な表情の美男子になった。 -音楽のアレンジ --重厚感があり、非常に聴き応えの良いアレンジとなっている。 --ボス戦での専用曲、ピサロのテーマ曲など新規BGMも追加された。 ***その他 -『VII』で初登場したモンスター図鑑が追加。 --獲得経験値やゴールド、落とすアイテム、モンスター達のモーションが見られる。 --目次が付いているため目当てのモンスターを探しやすく、また抜けている箇所も分かりやすい。『VII』では1ページずつしかめくれず、抜けがわかりにくい仕様だった。 --全てのモンスターをコンプリートすれば、30万枚ものコインがもらえる。 -「小さなメダル」の景品システムが、『VII』に準じた累計型に変更された。またメダル王の城にルーラで移動できるようになった。 -戦歴の追加。戦闘数・勝利数・逃走数・一撃最大ダメージ・称号などが表示される。称号はプレイスタイルやクリア時の仲間ステータスなどを参照して手に入る。 --たとえば、1章でホイミンを仲間にしないでライアンのレベルを6~10にすると「ロンリー戦士」になったり、4章で姉妹が毛皮のコートを装備すると「ゴージャス姉妹」になったり、装備なしでラスボスを倒すとやりこみを評価するような「ロイヤルマッチョ」になったり。「しもやけ2号」「すととんプリンセス」など味わいあるネーミングのものもある。 --チートを使って短時間クリアすると「うらわざ改造王」や「改造コードの星」という不名誉な称号がもらえる…のだが、タイムアタックをやりこむとチートを使わなくてもこの称号が出せてしまう。 ---具体的には8時間以内に5章までクリアすると前者、3時間以内かつ勇者のレベルがLV31以上で後者の称号になる。本作の道筋を熟知していれば前者は不可能ではなく、この称号を正規で出現させることはタイムアタッカーの名誉とも言える。~ ただし、後者は理論上は不可能ではないものの、はぐれメタルを連続で倒し続ける等のよほどの強運が無いとまず無理なので正規プレイでの入手報告は無い模様。 --また上記の他にも、チート対策の不名誉な称号として「うらわざキング」「改造コードアイテム王」((細かい条件は異なるが、共通条件は「パーティー全員に賢者の石を持たせる」こと。もちろん賢者の石は一品物のため、通常プレイでは実現不可能。))なども存在する。 ---- **賛否両論点 ***第6章関連 #region(ネタバレ注意) -第6章において''FC版のラスボス・デスピサロの前身であるピサロが仲間になる''が、6章全体のストーリーとピサロのキャラクター性能の二点で批判がある。 -6章のストーリーの大筋は「ピサロが狂気に走る原因となったロザリーを勇者たちが蘇生させ、人の姿を取り戻したピサロは自分たちを陥れた真の黒幕を倒す」というもの。~ しかしピサロはロザリーの死の以前から、ピサロ本人や手下が魔族として導かれし者たちの大切な人や故郷を滅ぼす悪行を行っている。((時系列は「子供誘拐を部下に指示→武闘大会に参加し決勝まで進むがいなくなる→勇者の故郷を滅ぼす→エスターク復活のために活動→ロザリーが殺される→自暴自棄になって進化の秘法を自らに使用」である))~ 特に主人公からすれば故郷や育ての親や幼馴染のシンシアをも手にかけた怨敵であり、悪い意味で直接旅のきっかけにもなった存在である。そんな相手''『だけ』''をとことんまで救済する内容であるために批判や反発が多く、今でも賛否が大きく分かれている。 --この手の敵との共闘をする場合「発端が主人公(人間)側にあった」「部下が勝手に悪事を働いていた」「共通の新たな敵が強すぎお互いに争う場合ではない」「すべてのしがらみが過去の物になるほど時が流れた」などという説明がなされる場合が多いのだが、''ピサロはリメイク版でも全部該当しない''。 ---一応、黒幕は「ピサロを自滅させるために人間を唆してロザリーを襲わせる」といった悪事を働いてはいるが、あくまでピサロが人間殲滅に本格的に乗り出すきっかけを作ったにすぎず、元々ピサロは人間と敵対関係であったためフォローとしては弱い。~ またロザリーの復讐とエスタークを復活させて人間界の殲滅をはかった事も特に関係はない。 ---仲間との会話モードでも本人から謝罪の弁を聞けるわけではなく、寧ろ「過去の事を反省したりしない」と断言する会話まである。こういった部分も、批判を助長する一因となっていると考えられる。 --そんな第6章のラスボスとはピサロを連れていないと戦えない。しかも馬車を連れて行くことはできないため、大体の場合はベホマズンを使える勇者+ブレス対策にミネアと固定されやすい。 ---ただしピサロを仲間にする条件にはまた別の裏ボスのエッグラとチキーラを倒すことが含まれており、ストーリー的にも実質ラスボスと戦うためだけのゲストではある。ピサロの同行が必須になるのはこの最終決戦だけで、寄り道できる要素もこの段階では攻略済みの隠しダンジョンを周回し直すくらいしか残っていない。 --ピサロの加入によって、アリーナの故郷であるサントハイムの人々がなぜ消えてしまったかについて新たな謎が生じた。FC版ではEDで戻ってきていたが、第6章だとピサロが加入しようがサントハイムで彼と話そうが何も語らない。 --ボリューム面で見ても、第6章自体が「裏ダンジョン攻略→ピサロ加入→ラスボス撃破」と言ってしまえば大変短い上に、ほかの追加要素は移民の町くらい。これら2つ以外のシナリオやイベント絡みの追加はほとんどない。 --そのため、第6章を受け付けられない原作プレイヤーにとっては目新しくないうえに楽しみにくく、原作から不足気味だったストーリーのボリュームは膨らんでいない。 ---ただし、基本的にリメイクとはそういうものであり、[[こういったレアケース>テイルズ オブ デスティニー (PS2)]]を除けばリメイクでシナリオ・イベントが大幅に追加・変更された作品はほぼ存在しないため、第6章と移民の街でも十分と捉えることもできる。 -第6章の裏ラスボスは本来第5章ですでに一度勇者たちの手で倒されたはずの相手である。 --つまり倒された状態から復活している訳だが、その理由や経緯の説明が一切無い。この第6章ラスボス自体はすでに悪党(頭に小がつく類とはいえ)と判明しているのだが、勇者とピサロが和解した後であっても、ピサロがいないと「お前たちの敵はデスピサロであり、私ではない」といった趣旨の発言で門前払いされる。パーティにはこいつの言葉に従う必要が全くないのだが、ピサロ抜きでは戦うことすらできない。 ---故郷を滅ぼしたピサロを助けている主人公側に対してかなり皮肉の効いた発言を飛ばしているが、実際この発言の通り第6章ラスボスとの因縁はほぼピサロ個人に集中しており、主人公側が特別大した因縁や恨みを持っている相手ではない。それゆえピサロ単独の一騎打ちならともかく勇者一行がわざわざ協力してラスボス打倒を目指す理由が薄い点はどうしても否めない。人によっては「魔族の身内争いの尻拭いに付き合わされている」とも捉えられかねない。 ---ピサロを連れていくと「勇者とピサロを共倒れさせる計画がつぶれた」という意味の台詞と共にやっと戦いになる。こういう場合「ピサロがいないと絶対黒幕に勝てない(だから挑めない)」みたいな設定があったりするのが王道だが、その辺の説明や描写もない。 --また、この裏ラスボスは原作FC版では「ピサロ様」呼びで「強い忠誠心からあえて罠に嵌める」と言う行動を取るのだが((勿論ピサロの意向には反しており、FC版でもこの事実を知って許せないと感じたプレイヤーも多いだろう。))、リメイク版では本人不在の場所でピサロを呼び捨てで、「私利私欲のためピサロを嵌めて魔族の王から追い落とす」と言う小物な設定に改変されており、ドラマ性がなく盛り上がらないなど、上のピサロとの共闘問題以前にストーリーが雑過ぎると言う意見もある。 ---一応、これ以前にも久美沙織氏の小説版では似たような設定となっていた((補足しておくと、この小説版は他にもアリーナがボクっ娘であったりと、アレンジ要素が非常に強い。))。ただしこの小説版では彼に「ジャコーシュ」という個人名が設定され、ちゃんと彼がピサロを陥れるまでの心情や数々の暗躍が細かく描写されており(元々天空人でエスタークに加担して追放されるなどの経緯があった)、「(ピサロだけではなく、勇者にとっても)本当の敵」としての存在感や説得力がしっかりとあったため、名悪役として申し分ない存在になっていた。 ---それに対し本リメイクではろくに裏ラスボスのバックグラウンドも描かれず、名前すらもまるで種族名のような適当なもののままで、まるでぽっと出の小物が魔王の座を奪い取ろうとするだけに見えてしまうため、先に出た小説版と比較しても盛り上がりに欠けている。 //FC版のままでは第六章に繋がらない事を考えても、没シナリオとは考えにくい。 --「進化の秘法」を究めたと豪語している割にその姿は表ラスボスの色違い、それもどこかで見た様なカラーリングである((言ってしまえば『ドラゴンボール』のフリーザである。))。強いのは確かなのだが…。 -こうした変化に合わせて、5章ラスボス戦後に強制セーブがされるようになっているし、6章裏ラスボスは5章の時点から性格が原作から改変されているなど、本作の目玉的要素ゆえに当然だろうが、原作から評判が悪くなった6章が正史になっている感が否めない。 //--6章自体はあくまでも「5章から分岐したようなifストーリー」であり、裏ダンジョンと同じようにオマケとして追加された本筋とは別枠の存在ととらえられる。もし6章の展開に納得いかなくとも、5章クリアの時点でストーリーは完結するのだし、6章自体をプレイしないという選択肢もある。 --一応6章でもロザリーを蘇生させなければデスピサロと戦うことは出来て、倒せばそのまま5章のエンディングとなるのだが…。 -ピサロのキャラクター性能については、一言で言えば優遇が過ぎる。 --導かれし者は「万能型勇者(1人)」「前衛系(3人)」「僧侶系(2人)」「魔法系(2人)」に大別されているのだが、ピサロの性能はそれらの多くのいいとこどりをしたようなスペックになっており、多くのキャラクターの存在意義を喰ってしまっている。 --ステータスは勇者型の如く全体的に高く、呪文も高位の攻撃や完全蘇生、全体回復…と多くの分野のものを覚え、呪われた武具のデメリットを無効化する特性((ただし、防御力最高だが装備すると混乱状態になる「邪神の面」は装備出来ない。まぁ出来たらそれこそ戦闘バランスが崩壊するが。))を持ち、他の仲間が使えない『VI』『VII』にあるような特技(まじんぎり、しんくうはなど)までも数多く覚える。 --さらに裏ボスを倒すたびに貰える報酬はピサロ専用の最強クラスの装備品シリーズで、やり込みプレイヤーにとっては延々とピサロが無双していた印象ばかり強くなる。6章ラスボス戦で勝てないプレイヤーのための救済処置だったのだろうが…。 ---これにより、多くの武具が装備できる事で優れた前線の要として活躍したライアンや、バイキルトやマヒャドが利点だったブライはその特徴を奪われ彼の下位変換という立場となってしまった。 ---耐性を持つ敵が少ない強力なデイン系呪文やベホマズンを覚える主人公、高い会心の一撃発生率を誇るアリーナ、強力なスクルトやザオリクを習得するクリフト、フバーハを習得しタロットを扱えるミネアは何とか個性を保っている。 ---なお6章の大部分は裏ダンジョンの攻略であり、ピサロ加入はその後。よってライアンやブライもそれまでは重要な戦力となる。 --なおピサロ関連イベントの影響で、FC版や5章では最終メンバーだったNPCのドランが6章ではロザリー加入時に強制離脱となる。再加入も出来ない。 #endregion ***仲間キャラ・戦闘関連 -マーニャは、レベル45に達するとタガが外れたかのように各パラメータが爆発的に伸び始めるという謎の強化を施された。 --FC版でもその傾向はあったのだが、高レベルになるとHPがアリーナを大きく上回り、ライアンやトルネコに次ぐ高さになる。力もライアンやトルネコの次点になり、強力な呪文を振るいながら前衛でも戦えるスーパーキャラになってしまう。 --いまいち意図が見えない上にやり過ぎだとの意見も多い。裏ダンジョンの追加により、高レベルで冒険する必要性も生じているので、尚更である。 //--ただし、同じ魔法使い系統のブライに対する、数字に見えない大幅な上方修正((ボス戦で必須級であるバイキルト・ルカニ系を任意に使用できるようになった))に合わせるため、攻撃呪文に耐性のあるボス戦では何もできなくなってしまう欠点を補うためという見方もあり、妥当だという意見も多い。 //ルカニはマーニャも覚える。また、敵のメラ耐性が引き下げられているため、そもそも「攻撃呪文(というかメラ系)に耐性のあるボス」自体が少ない。ついでと言わんばかりに、メラ・ギラ・イオ耐性が下がったザコ敵も結構いる。ブライはバイキルトが任意に使えるようになったが、それだけではマーニャの上方修正とは割に合わず、元々の格差はさらに開いている。 ---- **問題点 ***仲間キャラ・戦闘関連 -かしこさの値で呪文習得タイミングが遅くなる --オリジナルから変わらず続いているこのシステムだが、リメイク版においてはボスが全体的に強化されており、レベルよりも補助呪文の存在が重要な立ち位置を占めているため、このランダム要素が足を引っ張りバランスが悪くなってしまっている。 --呪文の習得が遅れる事はあっても早まる事はないため、結果的に「レベルは十分なのに呪文が無いから育成が必要」というちぐはぐな展開になり、そのせいでさらにレベルが上がって楽に勝てるなんてこともありうる。特にレベルの低い各章~全員合流後辺りは顕著。 -新たに特技が追加されているものの、そもそも味方側の特技という概念自体が元のFC版には存在しなかった。 --特技を使えるのは味方だと勇者(ギガソードのみ)とトルネコ(移動中のだけ)とピサロ、敵は『VII』から輸入されたモンスターと裏ボスだけ。だいぶ浮いたことになってしまっている。 ---トルネコについては概ね歓迎されているが、前述したようにピサロは多数の攻撃・回復・補助呪文を使えるのに、その上『VI』以降に登場した戦闘用特技も使えてしまう。ほかに戦闘用特技を使えるのが勇者(それも1個だけ)ということを考えると、世界観的・戦闘面的に浮いてしまっている。 -裏ダンジョンにおける『VII』からのコピペ --PS版の裏ダンジョンのマップは先に発売されたPS版『VII』のダンジョンのいくつかからほぼそのまま流用してのつぎはぎであり、登場するモンスターも一部の特技の仕様以外はまるまる『VII』からの使い回しである。 ---『VII』出身のモンスターは本作オリジナルモンスターが使えなかった特技を当たり前のように使ってくるので、設定が合わず雰囲気も壊している。((マップに関しては仲間会話では見覚えのあるマップに言及したり、元々なかった地形に驚くといったものが見られる。)) ---ストーリー上、このダンジョンが『VII』からのマップやモンスターでなければならない意味や必然性は特にない(世界同士を繋げるような設定なども示されていない)ため、『VII』プレイ済のプレイヤーから見てもファンサービスとは言えず、扱いが雑に見えてしまう。 -クリフトは「どんな相手・どんな状況でも一定確率でザキ系呪文を唱える」「アリーナを優先して回復する」というAIが組み込まれた。 --FC版ではAIに学習機能があり、いろいろと問題があるとはいえ学習するとザキ系無効の敵には使わなくなるが、リメイクでは何度ザキ無効の敵と戦っても学習せずに使ってしまうようにプログラムされている。 ---もちろんボスにもザキを使うし、仲間が瀕死でもザキを優先することもある。挙句の果てには相手にマホカンタがかかっていてもザキを使って自滅するので、FC版よりも悪化している。 ---確かに「効かない相手にザキを連発するクリフト」と言うのはFC版の際によくネタにされたが、ネタを再現するためだけにゲームの利便性を落としてしまっては本末転倒も良い所である。 --ちなみに、ランダムザキの確率はなんと4分の1。高すぎる。 --アリーナ優先の回復も痛いところ。軽傷でも回復を優先、瀕死の仲間がいてもある程度HPの減ったアリーナを優先するため、アリーナと同時に利用しがたい。 ---この2点は「命令させろ」で回避可能だが、絶妙なタイミングでの回復呪文がAIの魅力であるだけに惜しい。 --これ以外にも本作ではAIが酷い事になっており、命令させろ以外殆ど使い道が無いレベルにまでなっている。 ---他に攻撃対象がいるにもかかわらずアストロン状態の敵を狙う、眠っている敵を優先して狙う等、明らかに無駄である行動を優先的に選ぶようになっている。 -PS版ではトルネコの特殊行動「敵の宝箱を奪う」が滅多に発動しなくなった。 --FC版では1/52の確率でこの行動をしていたのだが、PS版はなんと敵のアイテムドロップ率をそれにかけてしまった。つまり敵のアイテムドロップ率をさらに1/52したもの(52で割ったもの)という凄まじく低確率に。狙うだけ無駄だろう。 -出現しなくなるモンスターの救済措置の設定ミス --FC版では五章になると出現しなくなるモンスターが複数存在したが、PS版以降ではモンスター図鑑コンプリートのため、救済措置として「古井戸の底」でそういったモンスターと再び戦えるようになっている。~ しかし、4章に登場する2種類のザコ「いしにんぎょう」「つかいま」だけは古井戸の底にも出現せず、5章では完全に戦えなくなる。これはDS版でも変更無し。 --図鑑コンプリートの為の救済策にしては、なぜこの2種類だけが抜けているのかがわからない。「落とすアイテム」の欄も埋めたいなら4章のうちに20体以上倒しておこう。 -ダメージと同時に敵を毒状態にする武器「あくまのつめ」が追加されたが、毒は味方が移動中にダメージを受けるだけのものなので、敵を毒状態にしても何の意味も無い。 --『V』以降ではターン毎にダメージを与える「猛毒」を与える武器なのだが、『IV』には猛毒状態が存在しないため、ただの毒になってしまっている。他シリーズから武器を流用した際の設定の擦り合わせミスと思われる。 -PS版では「天空の鎧」のブレス耐性が消滅してしまった((その代わりなのか、FC版では耐性の無かった「天空の盾」にブレス耐性が付与されている。))ため、勇者が装備可能なブレス耐性鎧が殆ど無くなった。 --勇者が装備可能なブレス耐性鎧は僅か20軽減の「ドラゴンメイル」のみ。ただし女勇者はブレスダメージを2/3に軽減する「天使のレオタード」を装備できるため、リメイク版『[[III>スーパーファミコン ドラゴンクエストIII そして伝説へ…]]』のような女勇者の方が耐性面で圧倒的に有利という''女尊男卑''な状態になったと言える。 -モンスター関連の調整不足。 --一部モンスターは最大MPが原作より減少しており、覚えている呪文が使えず結果的に無駄行動をするものも。 ---特に「おにこぞう」はFC版だとマヌーサを使ってこちらの攻撃を当たらないようにしてくる強敵だったが、PS版以降では高確率で行動を無駄にするという間の抜けた敵になっている。その割にマヌーサ専用の詠唱アクションはきちんと用意されているため、設定ミスの可能性が高い(後の移植でも修正無し)。 //リメイクで消費MPが変更されたのはホイミ系だけで、それも消費MPは減っている。一方おにこぞうやひとつめピエロの最大MPは間違いなく減っている。「呪文の消費MPが増加したから」ではなく「モンスターのMPが減少したから」使えなくなったが正しい。 --他にも、固有の特殊行動について、所々に残念な点が見受けられる。 ---おおめだまやビッグスロースなどは「HPが減ると回復+行動パターンが変化」していたものが、回復が無くなった為に瞬殺されるようになり、変化する意味がなくなってしまった。 //全回復ではない。おおよそ最大HPの7割強 ---マンルースターやデーモンスピリットは複数匹いると力を合わせて特殊な行動をとっていたのが、単体だけで特殊な行動をとるようになり、本作独自の「力を合わせる」行動がなくなった(おそらくはアニメーションの関係)ので印象が薄くなっている。 ---合体するキングスライムや最初から混乱しているメダパニバッタなどはそのままである。 -NPCの設定が一部変更 --FC版ではパデキアの洞窟をクリアするまで同行していたホフマンが、本作では離脱タイミングが繰り上げられてミントスに辿り着いた時点で別れるようになった。 ---この時点では加入したばかりのトルネコがやや頼りなく、ブライも防御に不安があるため、会心の一撃が出やすく頼りになるホフマンが早期離脱してしまうのはやや惜しい。 --FC版ではバグ未使用でもドランと二択でずっと仲間に出来たルーシアが、天空城へ到着した際、強制的に別れてしまうようになった。 --その他、上記に挙げたように6章ではドランが強制離脱する。 ***その他の問題点 -カジノがやや調整不足。 --FC版と比較して能力値や戦闘パターンに修正が入ったモンスターは数多く存在するが、格闘場での倍率はFC版と同じ。そのため一部「倍率的には大穴なのに鉄板に近い確率で勝つモンスターがいる」組み合わせがかなり存在する。 --しかしそれでも外れることはあり得る上に、ほかの大半の組み合わせは予想不能の運任せ。上の鉄板カードは半ば救済処置ともなっており、これがなければ相当厳しいバランスになっていただろう。 -移民の町は、特定の移民を集めると特殊な町に発展するが、この移民の選定に首を傾げるものがある。 --農場である「グレイトファーム」を作る上で必要な移民に馬・牛・豚が含まれているのに鶏は含まれなかったり、城である「キングキャッスル」を作る上で兵士は必要だが戦士・メイド・貴婦人は不要だったり。 --特殊な町の条件に関係無い職業が幾つもある為、紛らわしいだけの死に設定となっている。 --また、ベホイミスライムのベホイミンなどある程度ゲームを進めないと登場しない移民もいるのだが、彼らが登場するタイミングはなぜか「マスタードラゴンと会話した後」。 ---彼らが登場しなくても、キングキャッスルなど強力な装備を入手できる町は作れる。逆にミステリータワーやグレイトファームの様な実用性に乏しい「趣味の町」は彼らがいないと作れないので、ゲームバランスを考慮しているわけではない模様。 ---マスタードラゴン会話後には、NPCとして加入していたパノンが移民として再登場するという心憎い演出もある。ちなみにパノンは何故か特殊種族扱いなので、ミステリータワーを作りたい場合活用できる。 --なお、移民の入れ替えをしようとする度にホフマンがいちいち長い台詞を言う為、確実にイラつかされる。 -称号は変化しても知らせてもらえない上、これまでの履歴を閲覧できないので、レアな称号を手に入れていたとしても気付きようが無い。 -会話システムのルーシアの発言に「天空の装備は天空人にしか装備できない」というものがあり、過去作との描写に違和感が生じてしまった。 --これまでの作品では天空装備は勇者しか装備できないとされていたが、この発言によってリバストが天空の鎧を装備していた事や、『VI』の主人公が天空の装備と思われる装備を装備できた事に対して矛盾しているのではないかという指摘がされる事になった。 ---ただしリバストについては、言及されていないだけで、実は天空人の血を引いていたという可能性もある。また『VI』の主人公については、彼のいた世界が天空世界ではないかと推測できる描写があり、天空人のルーツではないかと推測されることがある。他にも二人それぞれ特別な資質を持っていたような描写はあるので、完全に矛盾しているというわけでは無い。 -ブライのキャラ造形 --会話システムで公式に設定されたキャラの性格は、4コマ漫画などの影響もあってかFC時代からのイメージとは違うと言う意見もあったが、概ね個人の好き嫌いの範疇に収まっていた。しかし、ブライだけは「口を開けば毒舌の嵐、特に他国とサントハイムを比較して、他国を貶してサントハイムを持ち上げる」という毒舌家であり、それまでの「お転婆なアリーナに振り回される常識人の頑固爺、もしくは好々爺」というイメージとは真逆だったため特に批判が大きい。 --後発のDS版ではあまりに酷かった暴言のいくつかはマイルドな言い回しに変えられているため、スタッフも問題だと判断したのだろう。 -星降る腕輪を装備したまま、レベルアップや素早さの種で素早さが上がると、本来の素早さが上がらない事がある。 -「はぐれメタルの盾」と「はぐれメタルヘルム」の入手手段が逆転 --FC版では盾がエンドールのカジノのコイン5万枚、ヘルムがちいさなメダル20枚との交換であったが、PS版からはそれが実質逆転して、盾がちいさなメダル累計52枚達成、ヘルムが移民の町のグランドスラムのカジノのコイン10万枚と交換に変更された。 ---FC版ではコイン大量購入の裏技があるため盾の量産が容易で、ヘルムもメダル交換では1個のみだがメタルキングのドロップアイテムでもあるため複数入手が可能だったが、PS版では全体的に必要経費が重くなった上、メダル累計報酬となった盾が完全な一点物となってしまい、ヘルムもコインバグが封じられた上に上記のようにトルネコの盗みが大幅弱体化したため入手難易度がかなり上がってしまっている。 ---代わりに性能自体はどちらもFC版より向上しているのだが、特に盾についてはどうやっても1つしか入手できなくなってしまったため取り合い必至である。 -第4章終了時の演出が変更。 --仇を倒し切れず、陰鬱な雰囲気のまま定期船で国を脱出するシーンで、ゲーム中で初めて船に乗った時のBGMが流れる。このときは特別に低音イントロが使用され、出航と同時に本曲パートに切り替わり船が動き始めるという、第4章の締めくくりとしても、直後に始まる第5章の幕開けとしても秀逸な演出だった。 --リメイク版はなぜか第4章フィールド曲に変更されてしまい、出航時は''無音''。暗い気分を引きずったまま第5章に突入しなければならなくなった。 #co{ -第5章でキングレオを倒した後、ホイミンに話しかけないまま外に出ると居なくなってしまうようになった。 --FC版ではキングレオを倒した後も話しかけるまでは居続けたので、擬似的にだがライアンとホイミンを対面させることができた。しかしこの変更により、ライアンと対面させることができなくなってしまった((キングレオを3人パーティーで倒してもライアンは馬車に向かってしまう。))。 --もっともFC版での対面というのは、たとえライアンを先頭にして話しかけてすら「ライアン様にお礼を伝えてほしい」といった事を告げてホイミンが去って行くという、極めて不自然なシチュエーションだった。~ ライアンとの合流後にホイミンが消えてしまうようになったのも、この不自然な展開を回避するための処置ではあるのだろう。 --ちなみに、第1章でホイミンを仲間にしないでクリアしても第5章で登場するのはFC版と同様である。 } //流石にこれを問題点と言うのは重箱の隅すぎる -バロンの角笛 --デスキャッスルを抜けた後のデスマウンテンで、最終決戦に向けて切り離された馬車を呼び寄せるためにバロンの角笛を使用するのだが、実はPS版に限ってデスマウンテン側に出た後再度デスキャッスルに入ってリレミトを唱えると、バロンの角笛が無くても馬車を連れた状態でデスマウンテン側に出られるという裏技が存在する。 --通称「バロンリレミト」と呼ばれる技で、このためPS版に限ってはバロンの角笛を入手する必要性が薄れてしまっている。 ---- **総評 『VII』をベースにした本作は無難に纏まったリメイクとなった。~ 6章の内容とピサロの破格の扱いについてや、オリジナルから指摘されているボリューム不足、シナリオの消化不良や、明らかに不要であろうシステムの欠陥を改善していない部分などが大きな欠点として残ってしまっているが、そうした点を差し引いてみれば、グラフィック・インターフェース面の大幅向上、仲間に自由に命令できるようになったことなど、良くなった面もきちんと存在する。~ 上記にあげた欠点さえ気にならなければ懐かしの冒険を楽しむ事ができるだろう。~ //総評が欠点の指摘で終わってしまっては良作判定にそぐわないので修正。 ---- **その後 -『VI』以降、開発に関わってきたハートビートは翌2002年に解散した。そのため、本作はハートビートの遺作となった。 **余談 -第6章自体は、かつてのFC版にて容量の都合で削られてしまったシナリオであるという噂があるが、真相は不明。 --『IV』はもともとはGBCでリメイクされる予定があったらしく、GB版『III』のROMの中に『IV』のモンスターメダルのデータが存在する(『III』から『IV』にメダルを送れるという構想があった模様)。 ---その中に、FC版には登場しないモンスターのメダルが13種類(既存敵の色違いであろう敵+「クインメドーサ」なる敵)あるのだが、それらのモンスターは前述の海のモンスターと違い復活しておらず、その後のシリーズでも再利用されていない。([[参考>https://web.archive.org/web/20161016105625/http://www.hcn.zaq.ne.jp/caawq507/dq/dq4/img/medal.htm]]…No.179~191がそれに当たる)。 --これらについて考えると、GB版『IV』はFC版ともPS版とも違うストーリーがクリア後に展開される予定であったと思われる。 ---- *ドラゴンクエストIV 導かれし者たち (DS) 【どらごんくえすとふぉー みちびかれしものたち】 |ジャンル|RPG|&amazon(B000UTM356)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |メディア|1024MbitDSカード|~| |発売元|スクウェア・エニックス|~| |開発元|アルテピアッツァ|~| |発売日|2007年11月22日|~| |価格|5,490円|~| |廉価版|アルティメットヒッツ&br;2010年3月4日/2,940円|~| |セーブデータ|3個+中断データ1個&br()※中断データは再開しても消去されない|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **DS版の変更点・評価点 PS版をベースにして移植されているが、一部変更がある。~ 今回、追加・変更された要素は、DS版『V』『VI』でも採用されている。 -グラフィック・UI関連 --GB版ロト3部作で追加された「中断の書」が追加。GBC版『III』とは違い、中断の書と冒険の書を別々のデータで作れるようになっている。電池残量にさえ気をつければ、「第4の冒険の書」と見てしまって差し支えない。 --移動中は下の画面にプレイヤーが表示され、町やダンジョンでは上の画面にもフィールドが表示される。カメラの回転を利用すれば、PS版よりも広い視野を確保出来る。ワールドマップでは上の画面に地図が表示される。 --タッチパネルの使用を意識したらしきアイコン表示のウィンドウレイアウトが採用されている。ただしタッチ操作には未対応。 --フィールド画面は3Dではなく2Dとなっている。 --戦闘のテンポが良くなった。PS2版『V』のように、敵味方の行動演出が素早く、演出が完全に終わる前から次々と別のキャラの行動演出される。 --モンスターに待機モーションが追加された。 --PS版で追加された「大きなふくろ」は5章だけでなく、全章で使用可能になった。 ---ふくろのアイテム自体は各章でそれぞれ別だが、各章のキャラ達が仲間に加わった時点でふくろの中身が統合される。 ---2章でふくろに入れた分はブライだけでなくアリーナとクリフトも含め3人が加わった時点で統合される。 -ステータス関連 --PS版と比べ全体的に仲間の能力値が上がったり、使いやすく調整された。 ---クリフトはAIがマトモなものに、トルネコは盗みの発動率がFC版と同じになり、一部特殊行動が削除された。マーニャの高レベル時の能力値はそのまま。ピサロは特技の仕様に間違いがあるのか、やや強化されている。 --FC版とPS版では『III』や『V』などと同じくレベルアップ時の能力上昇値がランダム式なのだが、それらの仕組みは「そのレベルアップで用意されている上昇基準値から、±25%の幅で変化させた値にする。ただし小数点は切り捨てる((基準値が4以上でないと、絶対に基準値を上回る成長をしない))」となっている。本作では「基準値から+25%幅の成長をする。小数点は四捨五入する((基準値が3でも、基準値を上回る成長をする))」という仕組みになった。このシステムはDS版『V』でも採用されている。 --何に影響しているかわからなかった「たいりょく」のステータスが廃止され、かわりに「みのまもり」が導入された。 ---更に「うんのよさ」を成長させるアイテム「ラックのたね」も廃止され、「みのまもり」を上昇させる「まもりのたね」に差し替えられた。運の良さは攻撃回避率に関わっているらしいが、200ポイント伸ばしても1%未満の変化にしかならない死に能力なのでやむを得ないところではあるか。 ---「みのまもり」に機能を分化されたため、「すばやさ」が成長しても守備力は増えなくなっている。PS版までは「素早さの半分がキャラクターの素の守備力」だったが、DS版では「身の守りがそのままキャラクターの素の守備力」。ただし種で増強していない限り、「みのまもり」の数値はよくよく見ると「素早さのほぼ半分」に設定されている。そのため、キャラクター間の能力関係にはあまり影響していない。 --パノンのまどろみの剣の追加効果が、眠り耐性の影響を受ける仕様に修正された。耐性無視であらゆる敵を眠らせるという凶悪効果はなくなったため、パノンの有用度が大幅に下がっている。 ---なお武器のまどろみの剣の方は既にPS版で修正済であったため、抜け道を塞がれただけと見ることもできる。 -称号の調整。「ツンデレプリンセス」など、当時の流行語を用いた称号が一部追加されている一方で、「うらわざ改造王」などチート行為へのペナルティを思わせる系統の称号は廃止された。 -町やダンジョンで落ちているアイテムが常に光っている状態になっていて発見しやすくなった。 --だが、このシステムの採用によってレミラーマが持つ本来の役割が失われ壺・タル専用の呪文に変化してしまったのは否めない。 -移民の町はイベントが進むか、すれちがい通信を行うごとに特定の場所に現れる移民を集めるというだけになっている。煩わしさは解消されたが、物足りないという声も。さらに仲間会話が一切存在しない仕様となっている。 --PS版では第2章のニセ姫一行や武術大会の面々、パノンなども移民として再登場したが、DS版では彼らは移民としては登場しなくなった(唯一ベホイミンのみ続投)((その代わりなのか、ガライやドン・モハメといった歴代ドラクエの登場人物の名を持つ移民が数多く登場している。))。 --隠れたストーリーもあり、店の商品はPS版の移民の町のいいとこ取りになっている点は評価されている。 -第6章の裏ダンジョンはPS版のコピペがよほど不評だったのか、DS版の再リメイクでは裏ダンジョンの構造がオリジナルマップに作り直されている。一部に新規の仲間会話がある。 --しかし出現モンスターの方は『VII』コピペのまま変更無し。「じごくの番犬」のみ、名前がひらがなに変更され、一部の特技の仕様が変化した。 **DS版の問題点 -主人公達のオープニングエピソードが廃止された。PS版で各章の冒頭に挿入され、物語を補強していたのだが。 -アリーナの会心の一撃の発生確率が目に見えて分かるほど低くなった。そのためアリーナがさらに弱体化。 --検証によるとFC・PS版の確率(レベル/256)のさらに75%とのこと。具体的に言うとFC・PS版ではレベル64で発生率が1/4になったのが、DS版では発生率1/4にはレベル86くらいまでが必要となった。 --序盤は元々低かったため気にならないだろうが、高レベル域になると顕著な差が出る。従来と違い、レベルを上げても発生率があまり上昇してくれない。 --ただしFC・PS版ではレベル1時には1/256という低さだった発生率が、DS版ではどれだけ低レベルでも1/64の発生率が保障されるため、低レベル攻略で日の目を見るようになった((FC・PS版では不可能とされていたレベル1での武術大会突破が、相当な試行回数と共に達成されている。))。 ---またステータスが全面的にPS版より強化されており、成長上限もFC版と同様の255まで引き上げられている((アリーナに限らず、PS版ではレベル99になってもHP・MP以外のステータスは255まで上がらなくなっていた。))(これもアリーナに限った話ではないが)。 //--物理攻撃キャラとしてライアンとの性能差を埋める為の調整かとも思われるが、会心の一撃を連発するのがアリーナの魅力の一つでもあり、あまりにも安易な調整と言わざるを得ない。会心率はそのままでちからを下げたら少しはマシになったのかもしれない。 //アリーナ強すぎと言われてたのはFC版、せいぜいPS版まで←だからこそDSで調整したわけですが、75%で「安易」は言い過ぎだと思います。 -ホイミンの素早さが、「つよさ」の表示ではPS版と同じ56なのだが、戦闘時は何故かFC版と同じ18になってしまう。 --これはDS版の公式ガイドブックにも記載されており、仕様かバグかはわからないが、スクウェア・エニックス側もきっちり把握している公式設定ではある模様。さらにスマホ版でも修正されていない。 --このせいで1章のボス戦で敵に後行してピンチを招きやすくなってしまっている。しかも行動を決定するのがターン開始時となっているため、ターンの途中でライアンのHPが半分以下になっても、回復してくれるのが次のターン以降になる。PS版のホイミンが早すぎて1章の難易度が低下したため修正されたのかもしれないが、それならば何故「つよさ」の表示が56のままなのか理解に苦しむ。 ---NPCではホイミン以外でも、オーリンは素早さが8→18、ルーシアは素早さが76→80と「つよさ」の表示と戦闘時の素早さが変わってしまっている。ただこちらは僅かな上方修正であるため大した影響ではないが。 -「いしにんぎょう」「つかいま」は相変わらず、5章になると出現しなくなってしまう。 --この2種のモンスターは格闘場にも出場するが、格闘場でこれらのモンスターがやられても図鑑は埋まらないため、図鑑コンプリートのためにはやはり4章で戦っておく必要がある。 -5章以外にもふくろが追加されたことによって、容易に金を稼げる3章でアイテムを大量購入することで、5章に大量の金を持ち越すことが可能になってしまった。 --FC版やPS版でもトルネコの手持ちアイテム分は持ち越せたが、せいぜい手に入る金額は2~3万G程度。それが数十万G以上の金を持ち越すことが可能になったため、船を手に入れた時点でドラゴンキラーやドラゴンシールド、魔法の鍵を手に入れた時点ではぐれメタル鎧を装備可能キャラ全員に買い与えることが可能に。 --本作自体が金銭面であまり困らないようになっているが、それどころではない話なのでFC版のコイン838861枚並みのバランスブレイカーになっている。 //ただし、意図的に実行しなければまず起こりえないプレイングではある。 //意図的に行わなければ起こりえないが、それが「誰でも思いつく」レベルとなるとその言い訳は通用しないと思うぞ。FC版の時点でもトルネコのアイテムをすべて破邪の剣で埋めて~とか、他の章でも手持ちのお金はアイテムに変えておくとか誰でも思いつく、普通のプレイングの範疇だったわけだし -上述した以外にも色々な変更点があり、アリーナの会心発生率の低下などプレイヤー側に不利になる仕様も加わったものの、有利な仕様が多くなったためヌルゲー化していると批判されることがある。 --1~4章の「ふくろ」、元々寄り道前提の移民の町システムを利用しないといったことでPSと同程度の難易度でプレイできるが、能力値が目に見えて上がりやすいところだけは難易度低下に少なからず影響している。 ---例を挙げれば、1章でライアンの装備を整えれば順当に攻略できるレベルでもザコ敵から殆どダメージを受けなくなり、ボス戦でもせいぜい15~20程度のダメージに留まるため、ホイミンを仲間にしなくてもクリアは容易になっている。 -中断の書はGB版『III』と異なりフィールド上でしか使用できなくなった。街の中やダンジョンでは使用できず、中断しようとするとスリープモードの使用を勧めてくる。 --その内容も「しかしここでは中断の書が開けません。/今すぐ中断したい場合はこのままDSシリーズ本体を閉じスリープモードにしてください。/スリープモードからは本体を開くだけで再開できますが電池残量には気を付けましょう。」と後ろめたいメッセージが3ページ分。ダンジョンでは2ページ分と短縮されているが、長い。 --この仕様は以後アルテピアッツァが制作するDS・3DSのリメイク全シリーズで共通している。 ---DS版『V』と『VI』の間に発売された、レベルファイブ制作の『IX』ではGBC版同様「原則としてどこでも中断できるが、1回再開すると消滅する」仕様に戻っているので、アルテピアッツァ特有の仕様とみられる。 -移民の町のカジノにあるポーカーのダブルアップがエンドールのものと同じ形式になったため稼ぎにくくなった。 --「左端のカードより強いカードを伏せられた残りの4枚から選ぶ」という状況によっては「絶対に勝つことができないパターン」が存在していることが多い。 -フィールドBGMは演奏中に戦闘に入ると途切れた部分からではなく最初から再生されてしまう。ランダムエンカウント仕様と相まって、DS版から入ったユーザーはBGMの全貌を知らない人も多い。 -バグがやや多い。「イカダに乗った状況でスリープ状態から解除したら、その場から一歩も動けなくなった」という報告や、「敵味方通して最後に行動したキャラが時の砂を使っても、時の砂の効果が発動しない」、「マスタードラゴンが勇者に餞別として経験値を与えるイベントの際、ドランを勇者より前に配置していると勇者に経験値が入らず、代わりに勇者の後ろのキャラに経験値が入ってしまう((低レベル縛りプレイには利用されている。))」といった現象がある。 --PS版で使えたバロンリレミト等、修正されたバグ技も存在する。 ---- **総評(DS) ベタ移植と言われているが、基が良作であるので面白さも健在である。 細かい仕様変更はあれど、内容はあまり変わりないので、音楽の質や高い難易度を望むのならPS版、戦闘のテンポの良さや携帯機でどこでも遊べる点を重視するのならDS版と、好みで選ぼう。 ---- **余談(DS) -何故かSFC版『VI』に存在した、バグを利用したテクニック「凍れる時の秘法((由来は『ダイの大冒険』に登場した、掛けられた者の時間を停止させる術。掛けられた者はアストロンのような状態となる))」が本作でも使えるようになり、トルネコが色々と大変な事になった。 --「アストロンを唱えたターンに、敵の凍てつく波動で解除された時、敵の攻撃を無効化したにもかかわらず、まだ行動していないキャラが行動できる((本来、アストロンを唱えると、他メンバーの行動はすべてキャンセルされる))」というもので、その後の作品では基本的に修正され使用不可になっていた。 --ただし、本作のものは「道具を使わせていた場合、種類にかかわらず、道具欄の左上にあるアイテムを使用(=基本は装備した武器が入るため、道具を使わせるためには全裸状態にならなければならない)」「たまに失敗して行動がスキップされたりする」という追加のバグがあり、かなり使いにくいものとなっていた。 --しかし、この技でトルネコに世界樹の葉を使わせると、約1/5の確率で相手のHPを9割持っていく体当たりを使用する。『IV』の体当たりは本来モンスター専用の特技であり、「無属性、反動なし、現在HPの95%を削る」という強力な性能の技。使用できるのは凍てつく波動を使ってくる終盤の一部ボス戦に限られる。 ---これは、トルネコに本来使うことのできない特技を使わせることができるバグであるらしく、それ以外のアイテムを使用させてもモンスター専用の特技などを使用し、時によっては炎やガスを吐いてしまう。 ---- *ドラゴンクエストIV 導かれし者たち(スマートフォン版) 【どらごんくえすとふぉー みちびかれしものたち】 |ジャンル|RPG|~| |対応機種|iOS11.0以上&br()Android5.0以上|~| |発売元|スクウェア・エニックス|~| |開発元|アルテピアッツァ、キャトルコール|~| |発売日|2014年4月17日|~| |価格|1,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要(スマートフォン版) 2013年から展開されているドラゴンクエストのナンバリングタイトルのスマートフォン移植の第3弾。~ **変更点・評価点(スマートフォン版) -グラフィック等 --ハード性能の関係上、解像度が上がっておりグラフィックが綺麗になっている。 --音源が他のDQ作品でも使用されているシンセサイザー音源になった。 -移民の町(スマートフォン版) --すれちがい通信の廃止によりDS版の固定移民の勧誘のみで町が発展していくようになった。 --固定移民の出現タイミングもDS版より早くなっており、強力な装備の入手タイミングも少し早まった。 -『ドラゴンクエストポータルアプリ』で発行したアイテムコードを入力することで入手できる追加アイテムが存在する。 --これによりアリーナが装備可能な盾が追加された。 --現在はアイテムコードの発行が終了したため入手は不可能。 -その他 --中断の書がフィールドだけでなく、ダンジョン内でも使用可能になった。ただし街の中では使用できない。 --ルーラとリレミトの消費MPが1になった。 **問題点(スマートフォン版) -相変わらず戦闘後のフィールドBGMが最初からの再生になっている。 --同じ開発元のDS版『V』以降では途中から再生されるようになっていたのだが、本作はそのままとなっている。その後配信された『V』ではDS版と同じく途中再生となっている。律儀にDS版の再現をしたということだろうか。 -フィールド画面はスマホサイズに合わせられているが、戦闘画面はDS版と同じ比率となっている。 --大した事ではないかもしれないが気になる人は気になるだろう。 **総評(スマートフォン版) DS版のベタ移植であり、大きな変更点も大きく劣化した部分もないが元々完成度が高いため遊びやすさもそのまま。~ ゲーム機に拘る必要が無ければスマホ版を購入するのも一考の余地はあるだろう。 **余談(スマートフォン版) -海外のAppStoreにおいて『''DAR''GON QUEST IV』と誤植されていたことが話題になっていた。 ---- //タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください。) //ドラゴンクエストシリーズ,プレイステーション,PS,ニンテンドーDS,スクウェア・エニックス,リメイク作

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: