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*バーガーバーガー 【ばーがーばーがー】 |ジャンル|経営SLG|&amazon(B00005OUQT)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|ギャップス|~| |開発元|メディアミューズ&br()リズミックス|~| |発売日|1997年11月27日|~| |定価|5,800円|~| |廉価版|PlayStation the Best:1998年11月5日/2,800円&br()サイクロンズベスト:2001年7月26日/2,000円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -本作はハンバーガーショップを経営するSLGであり、商品であるハンバーガーを実際にデザインできるのが最大のポイントである。 --プレイヤーは12区からなるマップでハンバーガーチェーンを経営し、ライバル店と争いつつ、100店舗の出店を目指す。 -ゲームデザインを手がけたのは、モノポリーの世界チャンピオンに輝いたこともある百田郁夫氏。 --ちなみに、百田氏はモノポリーをきっかけに糸井重里氏と知り合い、『[[MOTHER2>MOTHER2 ギーグの逆襲]]』の制作にマネジメントとして関わっている。 -また、料理監修とキャラクターデザインには料理研究家・イラストレーターのケンタロウ氏が関わっている。そのためか、本作に登場する社員キャラクターには「ケンタロウ」というキャラが存在する。 ---- **特徴 -ゲームを開始する際に、チェーンの名前やロゴ、店舗のデザインやユニフォームのカラー、最初の社員(社長室長)などを決めることができる。 --店舗のデザインは5種類あり、それぞれ独特な雰囲気がある。1種類を除いて、とてもハンバーガーショップには見えない。 ---残り4種のうち1つはまだファーストフード店で通るレベルなのだが、それ以外はどう見ても''おもちゃ屋か丸型宇宙船にしか見えない''。 --他の社員は、ゲーム中に定期的に行われる社員面接で雇っていく。 ---ゲーム内に総勢24人と少なめであるが、普通の会社員からすし職人、''宇宙人''から''うさぎ''など、とても個性的である。ゲイのおじさん((際どい言葉で誘ってくるけど、お誘いの内容は至って健全なボディビルディング。なので一安心。))もいます。 ---そんな社員ではあるが、それぞれ能力があり、また後述するようにハンバーガーの食材にも影響するため、極めて重要。 ---クセの強い面子ばかりだが、室長として雇うと一転、打って変わったように室長に相応しい礼節ある態度でプレイヤーを補佐してくれる。だらけっ放しのうさぎや、言語が理解不能な宇宙人でも、室長にすれば頼れるNo.2に大変身。 -ゲームの基本画面はマップ画面(斜め上からの俯瞰視点)。グラフィックは全体的にポップ調である。 --マップ上では常に時が流れていて、年月が経つと田舎町にも建物が増え、発展していく。 ---特定の建物は建設日時が決まっており、建設に立ち会うことでイベントが発生する。 --マップ画面時のBGMをはじめ、6~9月のロック調のBGMは評価が高い。 -ゲームの所々にパロディがあり、例えばライバルチェーン名は『○クド○ルド』『○スバーガー』『○ァーストキッ○ン』などから採られている。ゲーム中の会話文には下ネタも完備。 **システム -経営面に関しては、「ノウハウ」というものが存在し、経営黒字の一部を投資することで獲得できる。 --ノウハウに投資することで、「社員の能力を上げる」「バーガーの食材・段数を増やす」「食材のコストを減らす」などの効果があり、良いハンバーガーを作るためにはとても重要な物。 ---ノウハウの中には本社ビル建設やいかにもな事業拡大内容の他、「''政治家とのコネクション''」という強力だがちょっと待てと言いたくなりそうな物もある。リアルと言えばリアルだが。また、商品を多少値上げしたぐらいでは売り上げに響かないほど凄いコーラという、''なんかヤバそうな成分してそうな''物もあったり…。 -店舗を出店する際は、それ専用に土地があるのだが、ただ出店すればいいというモノではない。 --駅の近くなど人気がある場所に出店するのがベストだが、そこには当然ライバルチェーンも出店してくる。同じ地区に出店すれば、お客を奪い合い、売り上げが下がるため、あまり経営赤字が出るようであれば閉店させる必要がある。 --逆にそれを利用して、ライバルチェーンを撤退させる事も可能で、ノウハウを利用すれば、ライバル店の買収もできる。もちろん、ライバルチェーンが強大だとこちらが買収される。 ---ただしこちらが買収できるようにならなければ(コネクション確立)敵店舗は買収してこないのでその点はご安心を。 ---- **評価点 -アナログな要素である「''味''」をコンピュータゲームに落とし込んだ事 --本作最大の評価点であり、いかにもまずそうなハンバーガーは実際にひどい評価を受ける。余りにひどい代物だと、室長直々に発売停止するように進言してくる。 -とにかく食材が豊富。 --パティだけでも40g、60g、ポークと3種類あり((この時代はポークバーガーはまだメジャーではなかった))、高級食材のフォアグラや松茸、さらには''チンジャオロース''や''餃子''に''北京ダック''という、今いち使い道に困るモノまである。 --売り上げさえ度外視するなら、厚切りのサーロインステーキを4つ重ねた顎が外れそうなハンバーガーや、''タバスコを山ほどふりかけた''超激辛バーガーなどの珍妙なハンバーガーを作ることも出来る。 --食材を挟むバンズだってよりどりみどりで、ライスバンズやベーグルもある。 ---- **賛否両論点 -自作のハンバーガーを生かすために経営をするのは、それなりに難易度が高い。 --難易度はEASYからHARDの3段階あるが、EASYだろうが、テキトーなハンバーガーでテキトーに経営していれば数年ほどで倒産してしまう。 ---経営状態を良好に維持するためには、良い評価のうまそうなバーガーを作らなければならない。また、経営が良好だとしても調子に乗って社員を雇いすぎると、経費が上がり、すぐに赤字となる。 ---慣れないうちは、実在のハンバーガーを参考にすると失敗が少ない。 --最初のうちは何回か失敗をしても、慣れればEASYモードは楽にクリアすることは可能。 ---プロデューサーの百田氏も「出だしはライトにしてありますが、しばらくプレイし失敗をしてから、マニュアルや攻略のヒントを探すのがちょうど良い」という旨のことを語っている。 --しかし、HARDモードにすると、難易度は相当なものになる。 ---具体的には、プレイヤーとは比べ物にならないペースでライバルチェーンがどんどん出店し、どんどん買収をしてくる。油断すればあっというまに倒産してしまったり、先にライバルが100店舗達成して、ゲームオーバーになってしまう。 ---それでも慣れれば自社シェア独占や肉類使用禁止でクリアといったやり込みも可能となっており、中々のバランスに仕上がっている。 -新バーガー発売数日後に行われる調査報告にて、「見栄えが良い」「ローカロリー」などグッド評価になる要素は売上影響が小さい。 --ハンバーガーの評価は主に食材自体の評価と食材同士の相性で決まる。実際、問題点で後述するキャビアを挟んだだけのバーガーは見栄え最悪であるにもかかわらず超高評価である。ただ、見た目の色を重視すると葉物野菜の緑、トマトやベーコンの赤、チーズや卵の黄で3つ決まってしまうので、見栄えを気にしなくてよいのはハンバーガーを作る幅が広がるという点でメリットになる。 ----- **問題点 -運が悪いと作りたいハンバーガーが作れない --かなりの数の食材が、「特定の社員が社員旅行で見つけてくる」というシステム((それ以外では「食品会社の社員が3ヶ月ごとに1つ食材を売り込んでくる」「特定のノウハウに投資する」という方法がある))であるため。このような食材の中にはフィッシュバーガーに必須のタルタルソースまで含まれている。 -評価が低い食材が多い --食材は野菜を中心に非常に多くの種類があるが、大半は普通にハンバーグやチーズを使うよりも評価が下がってしまう。そのため種類は多くても通常プレイで使用する食材はごく一部の無難なものに限られてしまい、その他はおふざけや縛りプレイでなければ使う機会がない。 -出店エリアが狭い --出店時に同じ区の同じ地域に自他問わずハンバーガー店が2つ以上あると自店舗の売上高が激減する。地域の区分数は100未満のため、序盤は競合しない地域を狙って出店することができるが、次第に出店できる場所が減っていくため終盤は自店舗の売上を落として近所に新規出店する必要がある。 -チート扱いされるほどのスペックを持つ食材としてキャビアが存在する。 --とにかく''バンズにはさむだけで飛ぶように売れる''。 --入手するために必要な社員自体も、チート級の性能。最初に選ぶ社員の役職「社長室長」に必要な開発力と、退職のしにくさに影響するガッツの両方が高いという、まさに最初に採用してくれと言わんばかりの人材である。 --初心者救済要素と取れなくもない。実際、慣れるとキャビア封印プレイをするプレイヤーは多い。 ---ちなみに、キャビア以外の世界三大珍味(トリュフ、フォアグラ)も食材として扱えるが、キャビアの様な吸引力はない。%%あったらあったでさらにゲームバランスが崩れること必至だが%% -ゲーム後半は、店舗出店を繰り返す作業ゲーになりやすい。 --ライバルチェーンがほぼ倒産し、シェア独占状態となってしまうため。 ---なお、ライバルチェーンを全て倒産させた場合、しばらくは独占が続くのだがそのうちライバル店は桁違いの莫大な資金を持って戻ってくる。 --建設イベントや社員面接も数が減ってくる。一応、ライバルチェーンから社員の強奪はできるのだが、条件がシビア過ぎる。 -「社員はライバル店舗と共有」という仕様から、食材コンプは極めて困難。 --不可能でこそないが、かなり特殊な手法とシビアなイベント吟味と多大な運を要求されるため、通常プレイをしていて偶然食材が全て揃うなどということは絶対に無い。 -メニューをこまめに刷新しないと売り上げが落ちてくる。リアルではあるのだが、これも作業感が強い。 -サイドメニューが自作できない。 --仕方ない部分ではあるが、これも作りたかったというプレイヤーは多い。 -破産の際のBGMが暗く、なおかつSEが無駄に爆音。 --自転車操業状態だとスキップ中に支出が収入を上回り破産する可能性があるため心臓に悪い。ライバルに関しても撤退ラッシュで虫の息になったら音量ダウン推奨。 -経営SLGとしてゲームバランスや根底のシステムが崩壊している部分がある。~ 簡単に言うと「客の数はほぼ一定で、(購入ボーダー価格内なら)メニューの何れかの商品を必ず買う」ことから、突き詰めると「客の購入ボーダー価格ぎりぎりまで商品の価格を上げ、ハンバーガー単品・セットを各1種類だけ販売(単品は超過価格で可)」するのが良いことになってしまう。 #region(詳細) --本作において1店舗に1か月辺りに来る客の数はなんと''ほぼ固定。'' ---出店した地区にもよるが概ね3300人で、そこから最大でプラス300人程度の数で推移することが多い。 ---3000人程度は毎月必ず固定客がいるという状態である。逆に言うと「他店からのシェアを奪って客数を増やす」「他店からの客が流れてくる」といったことはできないし起こりえない。 ---そしてこの固定客達は、後述する「適正価格」の範囲内、かつ星1以下の商品であれば必ず店のメニューの何かしらを購入してくれる。 --作成したハンバーガーには具材に応じてメニューに表示する際の目安の設定金額を教えてくれる「適正価格」が表示される。一見すると親切なシステムだが、実際にはこの適正価格はかなり安く設定されている。 ---表示された適正価格を鵜呑みにして販売するとほとんど利益を出せず、食材によっては赤字もざらにある。実際は表示される適正価格の2倍程度が妥当なラインな場合が多い。 ---価格が高くなりすぎると販売個数が逆に落ちそうに感じるが、''実は購入する客側にも、一定以下までなら購入するがそれ以上の高額商品には手を出さないボーダーラインが存在しており、その範囲内の金額であれば売り上げが落ちたりすることもなく問題なく売れてしまう。'' ---逆に言うと、このボーダーを超えた金額になると、たとえ僅か10円高くなっただけで月の売り上げが0個になった、などという極端な現象すら発生してしまう。 --以上で説明した「客の数は変わらない」「メニューの何かを必ず買う」「適正価格」の3点は本作を攻略、特にHARDにおいては理解しておかなくてはならない要素である。 ---来店した客はメニューにある商品のいずれかを購入する。基本的に評価の高いハンバーガーが多く買われるが、それ以外のハンバーガーやサイドメニューにも客はどうしても流れてしまう。 ---そして上記の適正価格の要素を考慮すると、手っ取り早く利益を上げようと思うと「適正価格ギリギリまで値段を上げたハンバーガーだけを買わせる」ということになる。ということは''メニューに載せるのは適正価格ハンバーガーを1個だけ、それ以外のサイドメニューの一切は削除''するのが最も簡単かつ効率的に稼ぐ方法、ということになってしまう。 ---さらに稼ごうと思うならより利益率の高いセットメニューを、例によって適正価格まで値段をつり上げ、それだけを客が買うように仕向けることが必要となる。しかし本作はハンバーガー単品は必ず1個以上メニューに載せなければならない仕様の為、前述のサイドメニューと同様の方法は使用できない。 ---ではどうするべきかというと、''メニューは単品バーガーとセット1種類ずつのみ、単品バーガーを誰も手の出さないような価格設定まで吊り上げ、客が全員セットに流れるように仕向ける''というのが効率的にry ---ハンバーガーやセットが1種類のメニューしかない店など客の評価も良さそうには思えないが、本作にはメニューの数によって評価が変化する要素はない。 ---このように経営SLGとしては穴だらけとしか言いようのないシステムの出来となっており、突き詰めると経営と言うよりは詐欺めいてすらいる。上記の効率的な稼ぎの方法はあくまでもRTAのような効率のみを最重視した際の手段であるし、そもそも適正価格のボーダーを調べる必要があるのだが、これらの点を理解できていなければどんなに真面目に経営しても生き残るのが難しいのである。 ---「サイドやハンバーガにこだわって様々なメニューを並べても客が買う個数は毎月同じ。売り上げが分散して評価の割に儲けない。」「ライバル店がいるがそれらと競合することなく、自分の店にくる客だけ淡々と相手していればいい」という現象も起こってしまい、本来のゲームの方向性すら否定しかねない要素となっているのが悲しいところである。%%バーガーバーガーというよりガーバーガーバーである。%% #endregion ---- **総評 ''味''という、ゲーム化しにくい要素に挑んだ意欲作。調整は完璧とは言いがたかったが高いレベルでまとまっており、今なお本作を愛するファンは多い。 ---- **その後の展開 -続編として『2』も出ている。 --シナリオモードの追加やPocketStationなどに対応しているが、内容はマイナーチェンジに近い。 -この他に、ボードゲームと化したGB版と、規模縮小版のGBC版が存在する。 -ギャップスが倒産してしまい版権の行方が不明のため、続編やゲームアーカイブスでの配信が絶望的である。 --フォーウィンズから2000円の廉価版が発売したり、『2』がハムスターから『MajorWave』シリーズとして再発するなど、他社からの廉価版が出た事はある。 ---- **余談 -テレビCMでは、「レタス、トマト、スライスチーズの上にタコ足とタラコと納豆をのせ、練り辛子とケチャップをしこたまかけてバンズで押し潰した」という無茶苦茶なバーガーを実演で作ってみせ、視聴者をビックリさせた。もちろん、そんなのはゲーム内で作ってもまず売れない。 ※参考資料『バーガーバーガー公式クッキングガイド』(アスペクト)
「[[判定不一致修正依頼]]」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。~ 依頼内容は「評価点の補強」です。 ---- *バーガーバーガー 【ばーがーばーがー】 |ジャンル|経営SLG|&amazon(B00005OUQT)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|ギャップス|~| |開発元|メディアミューズ&br()リズミックス|~| |発売日|1997年11月27日|~| |定価|5,800円|~| |廉価版|PlayStation the Best:1998年11月5日/2,800円&br()サイクロンズベスト:2001年7月26日/2,000円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -本作はハンバーガーショップを経営するSLGであり、商品であるハンバーガーを実際にデザインできるのが最大のポイントである。 --プレイヤーは12区からなるマップでハンバーガーチェーンを経営し、ライバル店と争いつつ、100店舗の出店を目指す。 -ゲームデザインを手がけたのは、モノポリーの世界チャンピオンに輝いたこともある百田郁夫氏。 --ちなみに、百田氏はモノポリーをきっかけに糸井重里氏と知り合い、『[[MOTHER2>MOTHER2 ギーグの逆襲]]』の制作にマネジメントとして関わっている。 -また、料理監修とキャラクターデザインには料理研究家・イラストレーターのケンタロウ氏が関わっている。そのためか、本作に登場する社員キャラクターには「ケンタロウ」というキャラが存在する。 ---- **特徴 -ゲームを開始する際に、チェーンの名前やロゴ、店舗のデザインやユニフォームのカラー、最初の社員(社長室長)などを決めることができる。 --店舗のデザインは5種類あり、それぞれ独特な雰囲気がある。1種類を除いて、とてもハンバーガーショップには見えない。 ---残り4種のうち1つはまだファーストフード店で通るレベルなのだが、それ以外はどう見ても''おもちゃ屋か丸型宇宙船にしか見えない''。 --他の社員は、ゲーム中に定期的に行われる社員面接で雇っていく。 ---ゲーム内に総勢24人と少なめであるが、普通の会社員からすし職人、''宇宙人''から''うさぎ''など、とても個性的である。ゲイのおじさん((際どい言葉で誘ってくるけど、お誘いの内容は至って健全なボディビルディング。なので一安心。))もいます。 ---そんな社員ではあるが、それぞれ能力があり、また後述するようにハンバーガーの食材にも影響するため、極めて重要。 ---クセの強い面子ばかりだが、室長として雇うと一転、打って変わったように室長に相応しい礼節ある態度でプレイヤーを補佐してくれる。だらけっ放しのうさぎや、言語が理解不能な宇宙人でも、室長にすれば頼れるNo.2に大変身。 -ゲームの基本画面はマップ画面(斜め上からの俯瞰視点)。グラフィックは全体的にポップ調である。 --マップ上では常に時が流れていて、年月が経つと田舎町にも建物が増え、発展していく。 ---特定の建物は建設日時が決まっており、建設に立ち会うことでイベントが発生する。 --マップ画面時のBGMをはじめ、6~9月のロック調のBGMは評価が高い。 -ゲームの所々にパロディがあり、例えばライバルチェーン名は『○クド○ルド』『○スバーガー』『○ァーストキッ○ン』などから採られている。ゲーム中の会話文には下ネタも完備。 **システム -経営面に関しては、「ノウハウ」というものが存在し、経営黒字の一部を投資することで獲得できる。 --ノウハウに投資することで、「社員の能力を上げる」「バーガーの食材・段数を増やす」「食材のコストを減らす」などの効果があり、良いハンバーガーを作るためにはとても重要な物。 ---ノウハウの中には本社ビル建設やいかにもな事業拡大内容の他、「''政治家とのコネクション''」という強力だがちょっと待てと言いたくなりそうな物もある。リアルと言えばリアルだが。また、商品を多少値上げしたぐらいでは売り上げに響かないほど凄いコーラという、''なんかヤバそうな成分してそうな''物もあったり…。 -店舗を出店する際は、それ専用に土地があるのだが、ただ出店すればいいというモノではない。 --駅の近くなど人気がある場所に出店するのがベストだが、そこには当然ライバルチェーンも出店してくる。同じ地区に出店すれば、お客を奪い合い、売り上げが下がるため、あまり経営赤字が出るようであれば閉店させる必要がある。 --逆にそれを利用して、ライバルチェーンを撤退させる事も可能で、ノウハウを利用すれば、ライバル店の買収もできる。もちろん、ライバルチェーンが強大だとこちらが買収される。 ---ただしこちらが買収できるようにならなければ(コネクション確立)敵店舗は買収してこないのでその点はご安心を。 ---- **評価点 -アナログな要素である「''味''」をコンピュータゲームに落とし込んだ事 --本作最大の評価点であり、いかにもまずそうなハンバーガーは実際にひどい評価を受ける。余りにひどい代物だと、室長直々に発売停止するように進言してくる。 -とにかく食材が豊富。 --パティだけでも40g、60g、ポークと3種類あり((この時代はポークバーガーはまだメジャーではなかった))、高級食材のフォアグラや松茸、さらには''チンジャオロース''や''餃子''に''北京ダック''という、今いち使い道に困るモノまである。 --売り上げさえ度外視するなら、厚切りのサーロインステーキを4つ重ねた顎が外れそうなハンバーガーや、''タバスコを山ほどふりかけた''超激辛バーガーなどの珍妙なハンバーガーを作ることも出来る。 --食材を挟むバンズだってよりどりみどりで、ライスバンズやベーグルもある。 ---- **賛否両論点 -自作のハンバーガーを生かすために経営をするのは、それなりに難易度が高い。 --難易度はEASYからHARDの3段階あるが、EASYだろうが、テキトーなハンバーガーでテキトーに経営していれば数年ほどで倒産してしまう。 ---経営状態を良好に維持するためには、良い評価のうまそうなバーガーを作らなければならない。また、経営が良好だとしても調子に乗って社員を雇いすぎると、経費が上がり、すぐに赤字となる。 ---慣れないうちは、実在のハンバーガーを参考にすると失敗が少ない。 --最初のうちは何回か失敗をしても、慣れればEASYモードは楽にクリアすることは可能。 ---プロデューサーの百田氏も「出だしはライトにしてありますが、しばらくプレイし失敗をしてから、マニュアルや攻略のヒントを探すのがちょうど良い」という旨のことを語っている。 --しかし、HARDモードにすると、難易度は相当なものになる。 ---具体的には、プレイヤーとは比べ物にならないペースでライバルチェーンがどんどん出店し、どんどん買収をしてくる。油断すればあっというまに倒産してしまったり、先にライバルが100店舗達成して、ゲームオーバーになってしまう。 ---それでも慣れれば自社シェア独占や肉類使用禁止でクリアといったやり込みも可能となっており、中々のバランスに仕上がっている。 -新バーガー発売数日後に行われる調査報告にて、「見栄えが良い」「ローカロリー」などグッド評価になる要素は売上影響が小さい。 --ハンバーガーの評価は主に食材自体の評価と食材同士の相性で決まる。実際、問題点で後述するキャビアを挟んだだけのバーガーは見栄え最悪であるにもかかわらず超高評価である。ただ、見た目の色を重視すると葉物野菜の緑、トマトやベーコンの赤、チーズや卵の黄で3つ決まってしまうので、見栄えを気にしなくてよいのはハンバーガーを作る幅が広がるという点でメリットになる。 ----- **問題点 -運が悪いと作りたいハンバーガーが作れない --かなりの数の食材が、「特定の社員が社員旅行で見つけてくる」というシステム((それ以外では「食品会社の社員が3ヶ月ごとに1つ食材を売り込んでくる」「特定のノウハウに投資する」という方法がある))であるため。このような食材の中にはフィッシュバーガーに必須のタルタルソースまで含まれている。 -評価が低い食材が多い --食材は野菜を中心に非常に多くの種類があるが、大半は普通にハンバーグやチーズを使うよりも評価が下がってしまう。そのため種類は多くても通常プレイで使用する食材はごく一部の無難なものに限られてしまい、その他はおふざけや縛りプレイでなければ使う機会がない。 -出店エリアが狭い --出店時に同じ区の同じ地域に自他問わずハンバーガー店が2つ以上あると自店舗の売上高が激減する。地域の区分数は100未満のため、序盤は競合しない地域を狙って出店することができるが、次第に出店できる場所が減っていくため終盤は自店舗の売上を落として近所に新規出店する必要がある。 -チート扱いされるほどのスペックを持つ食材としてキャビアが存在する。 --とにかく''バンズにはさむだけで飛ぶように売れる''。 --入手するために必要な社員自体も、チート級の性能。最初に選ぶ社員の役職「社長室長」に必要な開発力と、退職のしにくさに影響するガッツの両方が高いという、まさに最初に採用してくれと言わんばかりの人材である。 --初心者救済要素と取れなくもない。実際、慣れるとキャビア封印プレイをするプレイヤーは多い。 ---ちなみに、キャビア以外の世界三大珍味(トリュフ、フォアグラ)も食材として扱えるが、キャビアの様な吸引力はない。%%あったらあったでさらにゲームバランスが崩れること必至だが%% -ゲーム後半は、店舗出店を繰り返す作業ゲーになりやすい。 --ライバルチェーンがほぼ倒産し、シェア独占状態となってしまうため。 ---なお、ライバルチェーンを全て倒産させた場合、しばらくは独占が続くのだがそのうちライバル店は桁違いの莫大な資金を持って戻ってくる。 --建設イベントや社員面接も数が減ってくる。一応、ライバルチェーンから社員の強奪はできるのだが、条件がシビア過ぎる。 -「社員はライバル店舗と共有」という仕様から、食材コンプは極めて困難。 --不可能でこそないが、かなり特殊な手法とシビアなイベント吟味と多大な運を要求されるため、通常プレイをしていて偶然食材が全て揃うなどということは絶対に無い。 -メニューをこまめに刷新しないと売り上げが落ちてくる。リアルではあるのだが、これも作業感が強い。 -サイドメニューが自作できない。 --仕方ない部分ではあるが、これも作りたかったというプレイヤーは多い。 -破産の際のBGMが暗く、なおかつSEが無駄に爆音。 --自転車操業状態だとスキップ中に支出が収入を上回り破産する可能性があるため心臓に悪い。ライバルに関しても撤退ラッシュで虫の息になったら音量ダウン推奨。 -経営SLGとしてゲームバランスや根底のシステムが崩壊している部分がある。~ 簡単に言うと「客の数はほぼ一定で、(購入ボーダー価格内なら)メニューの何れかの商品を必ず買う」ことから、突き詰めると「客の購入ボーダー価格ぎりぎりまで商品の価格を上げ、ハンバーガー単品・セットを各1種類だけ販売(単品は超過価格で可)」するのが良いことになってしまう。 #region(詳細) --本作において1店舗に1か月辺りに来る客の数はなんと''ほぼ固定。'' ---出店した地区にもよるが概ね3300人で、そこから最大でプラス300人程度の数で推移することが多い。 ---3000人程度は毎月必ず固定客がいるという状態である。逆に言うと「他店からのシェアを奪って客数を増やす」「他店からの客が流れてくる」といったことはできないし起こりえない。 ---そしてこの固定客達は、後述する「適正価格」の範囲内、かつ星1以下の商品であれば必ず店のメニューの何かしらを購入してくれる。 --作成したハンバーガーには具材に応じてメニューに表示する際の目安の設定金額を教えてくれる「適正価格」が表示される。一見すると親切なシステムだが、実際にはこの適正価格はかなり安く設定されている。 ---表示された適正価格を鵜呑みにして販売するとほとんど利益を出せず、食材によっては赤字もざらにある。実際は表示される適正価格の2倍程度が妥当なラインな場合が多い。 ---価格が高くなりすぎると販売個数が逆に落ちそうに感じるが、''実は購入する客側にも、一定以下までなら購入するがそれ以上の高額商品には手を出さないボーダーラインが存在しており、その範囲内の金額であれば売り上げが落ちたりすることもなく問題なく売れてしまう。'' ---逆に言うと、このボーダーを超えた金額になると、たとえ僅か10円高くなっただけで月の売り上げが0個になった、などという極端な現象すら発生してしまう。 --以上で説明した「客の数は変わらない」「メニューの何かを必ず買う」「適正価格」の3点は本作を攻略、特にHARDにおいては理解しておかなくてはならない要素である。 ---来店した客はメニューにある商品のいずれかを購入する。基本的に評価の高いハンバーガーが多く買われるが、それ以外のハンバーガーやサイドメニューにも客はどうしても流れてしまう。 ---そして上記の適正価格の要素を考慮すると、手っ取り早く利益を上げようと思うと「適正価格ギリギリまで値段を上げたハンバーガーだけを買わせる」ということになる。ということは''メニューに載せるのは適正価格ハンバーガーを1個だけ、それ以外のサイドメニューの一切は削除''するのが最も簡単かつ効率的に稼ぐ方法、ということになってしまう。 ---さらに稼ごうと思うならより利益率の高いセットメニューを、例によって適正価格まで値段をつり上げ、それだけを客が買うように仕向けることが必要となる。しかし本作はハンバーガー単品は必ず1個以上メニューに載せなければならない仕様の為、前述のサイドメニューと同様の方法は使用できない。 ---ではどうするべきかというと、''メニューは単品バーガーとセット1種類ずつのみ、単品バーガーを誰も手の出さないような価格設定まで吊り上げ、客が全員セットに流れるように仕向ける''というのが効率的にry ---ハンバーガーやセットが1種類のメニューしかない店など客の評価も良さそうには思えないが、本作にはメニューの数によって評価が変化する要素はない。 ---このように経営SLGとしては穴だらけとしか言いようのないシステムの出来となっており、突き詰めると経営と言うよりは詐欺めいてすらいる。上記の効率的な稼ぎの方法はあくまでもRTAのような効率のみを最重視した際の手段であるし、そもそも適正価格のボーダーを調べる必要があるのだが、これらの点を理解できていなければどんなに真面目に経営しても生き残るのが難しいのである。 ---「サイドやハンバーガにこだわって様々なメニューを並べても客が買う個数は毎月同じ。売り上げが分散して評価の割に儲けない。」「ライバル店がいるがそれらと競合することなく、自分の店にくる客だけ淡々と相手していればいい」という現象も起こってしまい、本来のゲームの方向性すら否定しかねない要素となっているのが悲しいところである。%%バーガーバーガーというよりガーバーガーバーである。%% #endregion ---- **総評 ''味''という、ゲーム化しにくい要素に挑んだ意欲作。調整は完璧とは言いがたかったが高いレベルでまとまっており、今なお本作を愛するファンは多い。 ---- **その後の展開 -続編として『2』も出ている。 --シナリオモードの追加やPocketStationなどに対応しているが、内容はマイナーチェンジに近い。 -この他に、ボードゲームと化したGB版と、規模縮小版のGBC版が存在する。 -ギャップスが倒産してしまい版権の行方が不明のため、続編やゲームアーカイブスでの配信が絶望的である。 --フォーウィンズから2000円の廉価版が発売したり、『2』がハムスターから『MajorWave』シリーズとして再発するなど、他社からの廉価版が出た事はある。 ---- **余談 -テレビCMでは、「レタス、トマト、スライスチーズの上にタコ足とタラコと納豆をのせ、練り辛子とケチャップをしこたまかけてバンズで押し潰した」という無茶苦茶なバーガーを実演で作ってみせ、視聴者をビックリさせた。もちろん、そんなのはゲーム内で作ってもまず売れない。 ※参考資料『バーガーバーガー公式クッキングガイド』(アスペクト)

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