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*スーパーボンバーマン5 【すーぱーぼんばーまんふぁいぶ】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000068I2A)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|16MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|ハドソン|~| |発売日|1997年2月28日|~| |定価|6,980円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|スーパーボンバーマンシリーズの集大成&br()新システム多数だが欠点も目立つ&br()アレンジ曲多数で賛否有るが概ね好評|~| |>|>|CENTER:''[[ボンバーマンシリーズリンク>ボンバーマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 スーパーボンバーマンシリーズ5作目にして最終作。~ 前作までと比較するとゲーム進行に関する仕様が大きく刷新されており、最終作らしく意欲的なシステム多数搭載されている。 ---- **ストーリー >異次元の帝王と名乗る謎の男「テロリン」が現れ、宇宙一の警備の厳重さを誇る「ボンバー刑務所」を襲撃。~ 8人の「凶悪ボンバー」を脱獄させて部下とし、平和なボンバー星への侵略を始めた。~ ボンバーマンはボンバー星の平和を守るべく凶悪ボンバーの逮捕とテロリンの打倒を目指し、テロリンの作り上げた異次元世界「テロリンワールド」へと乗り込んでいく。 ---- **特徴・評価点 -ノーマルゲームの刷新。 --前作までは決まった順番にステージを順番に攻略して最後に待ち受けるボスを倒す形だったが、今作では大きく変更されている。 --ステージ群であるゾーン(ワールド)が5まで用意されているのは前作までと同じだが、そのゾーンの中のステージが大幅に増加している。前作までは1ワールドにつき8ステージほどなのでステージの合計は40程度だったのが、今作では総数100という大ボリュームとなっている。 --しかしこの100ステージを全てクリアしなければならない訳ではなく、ルート分岐が搭載されている。ステージの敵を全滅させるとゴールが複数出現し、どれに入るかで次のステージが変わる。 --エンディングもグッドとバッドの二種類に分かれている、どちらに進むかはルート次第。 ---グッドエンドのスタッフロールはプレイムービーの合間に白ボン達が''ボスを一体ずつ殴り飛ばしていく''アニメーションがあり、観ていて楽しい。 ---バッドエンドは音楽とスタッフロールが早くなったり遅くなったりと挙動がおかしく、それに伴って白ボンも目を回したりと、バッドとは言えこちらも面白い((バッドエンドの早くなったり遅くなったりする演出は、黒幕が健在である事を暗に示している演出とも取れる。))。 --今作では遂にセーブシステムが搭載。従来よりも長丁場なので有難い配慮である。一方でパスワードも健在(後述)。 --達成率を100%にすると、出現するアイテムが増加する裏モードに進めるため、最終的な達成率は200%にまでなる。 ---それまで出現していたアイテムに加え、序盤から貫通ボムやリモコンなどの便利なアイテムが加わる。 --ルート分岐の採用に伴い、ボスもゾーン1以外はゾーンごとに複数用意されている。 ---また、ゾーン1~3については、ハニーとコテツが中ボスとして登場する。前作でメインキャラ扱いだった二人が普通に襲いかかってきて倒される様はかなりシュール。 -今作のゾーン1~4は過去のスーパーボンバーマン1~4の雰囲気を再現したものとなっている。シリーズをプレイしてきた人には嬉しい演出。 --特に1に多かった、キンカルやヨロイスといった一部の妙に強い敵についても調整が入っている。 --また、過去作を再現しつつも、仕掛けがエリアの大半を占めるステージや通路のみで構成されたステージなど、これまでの作品に無かった大胆な構成のステージが多数存在する。ただ懐かしいというだけで終わらず、一つひとつの個性的なマップをしっかり攻略していく楽しみがある。 --これらの過去作ステージはBGMも同じく過去作をアレンジしたものが使用されている。いずれの曲も良アレンジであり、中々好評である。 --最終ゾーンはオリジナルだが、ギミックの異なるステージ郡が5種類も用意されており、バリエーションにも富んでいる。寧ろこの部分を素にしてゲーム一本が作れるのではないかと言うぐらいのボリュームである。 ---しかも5種類とも全く別のBGMが用意されている。 ---最終ゾーンは、グッドとバッドのルートで目に見えて難易度が違っている。トラップの種類や比率はもちろん、出てくる敵まで同じ風景でも割と異なっており、この難易度の違いを知らないと思わぬ苦戦をしたり、もしくは拍子抜けする。つまり、グッドエンドへの道はそれなりに苦戦するよう、ちゃっかり調整されている。 -ルーイが再登場。今作のルーイは外見が個性的になった。敵専用のルーイ「ワルーイ」も登場する。 --動かさずにいると個性あふれるアクションをしてくれる。ワルーイも例外ではない。 -バトルゲームでは「みそボンドッジ」「ランダムサドンデス」「コンフィグモード」とこちらも新システム多数。 --「みそボンドッジ」…ドッジボールの外野と同様、みそボン状態で中のプレイヤーを倒すとバトルに復帰できるようになった。 ---4までは前の爆弾の判定が完全に消えるまで次の爆弾は投げられなかったが、5では最速のタイミングで投げると自分が直前に投げた爆弾と誘爆させられるようになった。そのため、ステージ端でのみそボンの存在感は前2作とは比べ物にならず、脱落したプレイヤーも勝敗の行方を大きく左右できる。 ---みそボンから復帰した場合、能力値は初期状態になるので、バトル後半ではかなり苦しい状況になる。復帰したはいいが能力差で太刀打ちできず結局死ぬという悲しい結末を生むことも。 --ちなみにみそボンの爆弾は通常は最低火力だが、極々まれに最大火力になる。そのため離れていても油断は禁物。戦っているプレイヤーを一気に蹴散らし、投げた張本人が漁夫の利で勝利をもぎ取ることも。 --「ランダムサドンデス」プレッシャーブロックの落下パターンが増え、その中からランダムで選ばれる。 --「コンフィグモード」ポイントを振り分けてアイテムを装備させ自分好みのボンバーマンを作れる。 ---合計12pの中からボム・ファイアー・スピード等の基本的なアイテムは1つにつき1p、貫通ボム、ボムキック等の特殊なアイテムは性能に応じてコストがかかる。 ---強力なリモコンボムは9pと非常に高く、扱いの難しい地雷ボムは2pと安く設定されている等、概ねバランスは取れている。 --バトル時のBGMは『1』と『2』の「いつもの」ステージのアレンジ曲である。 -出現アイテムやハンディキャップを設定できる「マニアックモード」も前作から引き続き登場。新アイテムの追跡ボムや地雷を沢山出現させれば、相変わらずハチャメチャなバトルが楽しめる。 --前作と違い乗り物の卵は出現させられなくなった。また、基本的なルールが変化していることによる問題点もいくつか存在している。 -セーブ機能を利用したパスワードがある。 --ボンバーマン2から登場したフルパワー、3から登場したステージを変化させるバトルグループ等はパスワードを入力後はコマンドを入力することで直接発動させることが出来る。この為、前作、前々作のように一々入力する手間が大幅に減るようになった。 -2以降、専用のコントローラーでX連打を行うと追加ステージが出せる。従来の作品では起動のたびにX連打をする必要があったが、本作では一度ステージを出せば以降はX連打を行う必要がない。 --また、追加ステージも従来の2ステージから3ステージに増えているうえ、上記バトルグループのパスワード・コマンドで初めて内容を変化させられるようになった。 -爆風の音が、火力に合わせて変化するようになった。最初は地味な音だが、最大になれば迫力満点に((この要素はアイレム開発のアーケード版『ボンバーマン』『ボンバーマンワールド』に先取りされている。))。 -個性的な新ボンバーマンたち --本作のボンバーマンの敵として立ちはだかる「凶悪ボンバー」勢は、デザインや設定ともに過去作のワールドボンバーズやボンバー四天王にも引けを取らない個性的な面々が登場している。%%ただし、女性キャラは一人もいない。%% --ノーマルゲームではエリアの最後にボスとして登場し、「雑魚敵を復活させる」「マイナスアイテムをばら撒く」といった独自の能力でボンバーマンを苦しめる。 --バトルゲームでは特殊能力は使えずボンバーマンと全く同じ性能であるが、コンフィグモードでベースにできることもあり、彼らへの愛着を持つプレイヤーも多い。みそボン時の乗り物がそれぞれ専用のグラフィックになっている((例えば、ボンバーワンなら犬小屋、マッスルボンバーなら鉄アレイ型の乗り物といった具合である。))などの小ネタもある。 ---- **問題点 -ノーマルゲームは一度スタートしたらマップ画面に戻れないため、ステージ間の行き来が不便。 --ステージによっては一方通行ではなく、双方向でゲートがつながっていることがある。ゲートの見た目だけでは進むステージのことは分からないので、ステージの構成がつかみにくい。 ---一度入ったことのあるステージに繋がるワープは色が変化するという配慮はあるが。 --普通にクリアする分ならともかく、達成率100%を目指すとかなり面倒な仕様。ルートを把握できていない場合、未クリアのステージに入るためにクリア済みのステージをしらみ潰しに攻略する羽目になる。 //運が悪いと同じステージを行き来してしまうことになる。 //--ただ、一度入ったことのあるステージに繋がるワープは色が変化するため、そこまで運任せになることは無い。 -全体的に雑魚敵が移動速度が遅い。 --過去作から登場した雑魚敵は原作から移動速度が下がっている敵が全体的に目立ち脅威が下がっている。そのためボンバーマンをある程度強化するとやり応えが無くなってしまう。 --前述のあるゾーン1の敵は序盤ということもあって弱体化していても不思議ではないが、ゾーン4など後半にステージに登場する敵まで弱体化されている。裏モードでも敵の強さに変化はない。 -ゾーン1ボス「ボンバーワン」が最初のボスにしては強すぎる。 --全ボスの中でも移動スピードが最も速いのでアイテムを横取りされがち。また地雷ボムを4つまで仕掛けてくるが、地雷ボムは見えないため不意をつかれる事が多い。さらに倒してもゴールに入る前に地雷で死ぬとアウト。 --そんな強さなので、公式ガイドにも割と初心者向けとは思えない攻略法が書かれている。それは「地雷をわざと踏んで破壊」。確かにこれなら問題ないし、反撃できることもあるが、慣れていないと実行には移せない。また、十字路の真ん中の地雷を踏んだ場合、逃げる途中に隣へ1個ボムを置き、誘爆させて爆風を遅らせないと、自分のスピードによっては逃げ切れないことがある((これはムック「ボンバーマンマニアックス」でもかなりの高等テクニックとして紹介されている。))。 ---他の倒し方としては「ブロックとブロックの間で地雷を埋めている間に爆弾で挟む」等があるが、ボンバーマンにもある程度のスピードが必要とされる上、先にボムキックを取られているとこの戦法は使えない。 -「ナグルーイ」がノーマルでは役に立つ機会が少ない。 --ゾーン4までのボス戦(一部のボスには効果なし)でなら一応使えるが……。 //ノーマルでもこのルーイが出現する可能性があるのはバランス調整と考えられる。 //使い道がないことをバランス調整とか言われても…だいたいそれなら対戦専用にすれば済む話なのに //--「マルーイ」太った丸い体を利用して転がりダッシュする。…ボンバーマンが乗ってるのに転がる? //玉乗りの要領でしょ。 //--「ワルーイ」敵専用ルーイなのだが特殊能力は何もなく実質ただのバリア。悪のルーイというシリーズでも珍しい存在なのに…。 //さすがに難癖では。特殊能力をもたせないのはバランス調整ともとれる。 -大型ボスが少ない。 --本作のボス戦は凶悪ボンバーやハニー&コテツといった等身大の敵とのバトルが大半であり、シリーズの特色である大型ボスとの戦いを期待した人には寂しい仕様となっている。 --登場するのは真のラスボスのテロリンが駆る「ジリリンガー(第1形態)」と「ベルローラー(第2形態)」のみで、スパボン5部作の中で最も少ない。 -一部のキャラを除き、バトルゲームで選んだボスキャラをオリジナルカラーにすることができない。 --再現できるのはデイブボンバーとガリーボンバー、マッスルボンバー、鉄仮面ボンバー、のみ。他は近い色を選んでもオリジナルと微妙に、もしくは目に見えて違ったりする。 --一応、後述するコンフィグモードのバグパスワードでオリジナルカラーにする事は可能。 -コンフィグモードのパスワード((作ったキャラはセーブされるが同時にパスワードも表示される。キャラを消してもパスワードを入力すれば復活させられる。))にバグがある。 --普通に遊んでいれば特に問題は無いのだが、適当にパスワードを入れると本来作れない異様に強力なボンバーマンが作れてしまう事や、色が明らかにおかしいボンバーマンなども作れてしまう。画面がフリーズしてしまうこともある。 --パスワードによっては、本来ノーマルゲームで敵としてしか出てこない「子分ボンバー」を作れるので、あえてバグパスワードを入力して遊ぶプレイヤーもいる。 --最悪の場合、セーブデータが壊れたりコンフィグモードで遊ぶことそのものができなくなってしまうこともある。使用の際は自己責任で。 -CPUの思考について --CPUはプレイヤーが仕掛けた地雷ボムの位置をすべて把握しており、絶対に踏まない。「自らが置いた地雷ボムを自ら起爆させる」といった事すらしない為、ブロックやプレイヤーの配置が変わるパスワードを使用しない場合、コンフィグモードで地雷ボムを持ったキャラをCPUに使用させると地雷ボムを1個設置した後、周りのブロックが壊れるまで動かなくなる((踏む必要を迫られた場合(プレッシャーブロックを避ける等)は踏むことがある))。 ---この事から、対CPU戦では地雷ボムは使い物にならない。 ---地雷を踏もうとしない特性を利用してCPUの移動を抑制することはできる。本来の使い方とは全く異なる使用法になるが。 --ブロック通過を持たせると自滅することがある。爆風に巻き込まれたソフトブロックにはダメージ判定があるのだが、そのことを認識しないためである((作品によってダメージを受けるか受けないかが違う、という仕様のせいも考えられる。))。 -オプションモードのパスワードで間違ったパスワードを入力した時の効果音が''非常にうるさい''。何故こんな大袈裟な仕様にしたのか…。 -「マニアックモード」のバトルルール設定がやや残念。ドクロが1個しか設定できないことでハチャメチャなステージを作りにくい。また、時間が2分しかないため、HPを増やした耐久バトルがほとんど意味を成さない(前作であれば3分なので耐久戦には十分な時間であった)。 --また、ステージが「いつもの」で固定であるにもかかわらず、バトルの度にステージ選択画面を挟むのがテンポが悪い。些細な点であるが、前作ではルール設定を終えればすぐにバトルに移れただけに面倒に感じる点である。 -ラスボス第1、第2形態の作業感の強さ --上記の通り、ラスボスであるテロリンは大型メカに乗って現れるのだが、それの倒し方が敵が攻撃してきた際にだけ露出する弱点を攻撃するというもの。弱点が現れるまでの待ち時間が長い上に敵の耐久力も高く、倒すまでに時間がかかりやすい。 --どちらの形態も攻撃手段が少なく、安全地帯も非常にわかりやすいので慣れてしまえば負ける要素はまずない。ただ面倒なだけである。 --最終戦であるテロリン本体はかなりの強敵且つ、タイマーアイテムの奪い合いというカオスな要素も楽しめる良ボスである。 ---- **総評 不便な点やバグがあったりはするものの、ゲームそのものは最終作らしくかなり盛りだくさんとなっている。 正にSFC作品の集大成という作品に仕上がっている。 ---- **余談 最初から隠し要素が使える限定版のゴールドカートリッジも存在する。応募には本作に付いているハガキとコロコロの応募券が必要だった。
*スーパーボンバーマン5 【すーぱーぼんばーまんふぁいぶ】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000068I2A)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|16MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|ハドソン|~| |発売日|1997年2月28日|~| |定価|6,980円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|スーパーボンバーマンシリーズの集大成&br()新システム多数だが欠点も目立つ&br()アレンジ曲多数で賛否有るが概ね好評|~| |>|>|CENTER:''[[ボンバーマンシリーズリンク>ボンバーマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 スーパーボンバーマンシリーズ5作目にして最終作。~ 前作までと比較するとゲーム進行に関する仕様が大きく刷新されており、最終作らしく意欲的なシステム多数搭載されている。 ---- **ストーリー >異次元の帝王と名乗る謎の男「テロリン」が現れ、宇宙一の警備の厳重さを誇る「ボンバー刑務所」を襲撃。~ 8人の「凶悪ボンバー」を脱獄させて部下とし、平和なボンバー星への侵略を始めた。~ ボンバーマンはボンバー星の平和を守るべく凶悪ボンバーの逮捕とテロリンの打倒を目指し、テロリンの作り上げた異次元世界「テロリンワールド」へと乗り込んでいく。 ---- **特徴・評価点 -ノーマルゲームの刷新。 --前作までは決まった順番にステージを順番に攻略して最後に待ち受けるボスを倒す形だったが、今作では大きく変更されている。 --ステージ群であるゾーン(ワールド)が5まで用意されているのは前作までと同じだが、そのゾーンの中のステージが大幅に増加している。前作までは1ワールドにつき8ステージほどなのでステージの合計は40程度だったのが、今作では総数100という大ボリュームとなっている。 --しかしこの100ステージを全てクリアしなければならない訳ではなく、ルート分岐が搭載されている。ステージの敵を全滅させるとゴールが複数出現し、どれに入るかで次のステージが変わる。 --エンディングもグッドとバッドの二種類に分かれている、どちらに進むかはルート次第。 ---グッドエンドのスタッフロールはプレイムービーの合間に白ボン達が''ボスを一体ずつ殴り飛ばしていく''アニメーションがあり、観ていて楽しい。 ---バッドエンドは音楽とスタッフロールが早くなったり遅くなったりと挙動がおかしく、それに伴って白ボンも目を回したりと、バッドとは言えこちらも面白い((バッドエンドの早くなったり遅くなったりする演出は、黒幕が健在である事を暗に示している演出とも取れる。))。 --今作では遂にセーブシステムが搭載。従来よりも長丁場なので有難い配慮である。一方でパスワードも健在(後述)。 --達成率を100%にすると、出現するアイテムが増加する裏モードに進めるため、最終的な達成率は200%にまでなる。 ---それまで出現していたアイテムに加え、序盤から貫通ボムやリモコンなどの便利なアイテムが加わる。 --ルート分岐の採用に伴い、ボスもゾーン1以外はゾーンごとに複数用意されている。 ---また、ゾーン1~3については、ハニーとコテツが中ボスとして登場する。前作でメインキャラ扱いだった二人が普通に襲いかかってきて倒される様はかなりシュール。 -今作のゾーン1~4は過去のスーパーボンバーマン1~4の雰囲気を再現したものとなっている。シリーズをプレイしてきた人には嬉しい演出。 --特に1に多かった、キンカルやヨロイスといった一部の妙に強い敵についても調整が入っている。 --また、過去作を再現しつつも、仕掛けがエリアの大半を占めるステージや通路のみで構成されたステージなど、これまでの作品に無かった大胆な構成のステージが多数存在する。ただ懐かしいというだけで終わらず、一つひとつの個性的なマップをしっかり攻略していく楽しみがある。 --これらの過去作ステージはBGMも同じく過去作をアレンジしたものが使用されている。いずれの曲も良アレンジであり、中々好評である。 --最終ゾーンはオリジナルだが、ギミックの異なるステージ郡が5種類も用意されており、バリエーションにも富んでいる。寧ろこの部分を素にしてゲーム一本が作れるのではないかと言うぐらいのボリュームである。 ---しかも5種類とも全く別のBGMが用意されている。 ---最終ゾーンは、グッドとバッドのルートで目に見えて難易度が違っている。トラップの種類や比率はもちろん、出てくる敵まで同じ風景でも割と異なっており、この難易度の違いを知らないと思わぬ苦戦をしたり、もしくは拍子抜けする。つまり、グッドエンドへの道はそれなりに苦戦するよう、ちゃっかり調整されている。 -ルーイが再登場。今作のルーイは外見が個性的になった。敵専用のルーイ「ワルーイ」も登場する。 --動かさずにいると個性あふれるアクションをしてくれる。ワルーイも例外ではない。 -バトルゲームでは「みそボンドッジ」「ランダムサドンデス」「コンフィグモード」とこちらも新システム多数。 --「みそボンドッジ」…ドッジボールの外野と同様、みそボン状態で中のプレイヤーを倒すとバトルに復帰できるようになった。 ---4までは前の爆弾の判定が完全に消えるまで次の爆弾は投げられなかったが、5では最速のタイミングで投げると自分が直前に投げた爆弾と誘爆させられるようになった。そのため、ステージ端でのみそボンの存在感は前2作とは比べ物にならず、脱落したプレイヤーも勝敗の行方を大きく左右できる。 ---みそボンから復帰した場合、能力値は初期状態になるので、バトル後半ではかなり苦しい状況になる。復帰したはいいが能力差で太刀打ちできず結局死ぬという悲しい結末を生むことも。 --ちなみにみそボンの爆弾は通常は最低火力だが、極々まれに最大火力になる。そのため離れていても油断は禁物。戦っているプレイヤーを一気に蹴散らし、投げた張本人が漁夫の利で勝利をもぎ取ることも。 --「ランダムサドンデス」プレッシャーブロックの落下パターンが増え、その中からランダムで選ばれる。 --「コンフィグモード」ポイントを振り分けてアイテムを装備させ自分好みのボンバーマンを作れる。 ---合計12pの中からボム・ファイアー・スピード等の基本的なアイテムは1つにつき1p、貫通ボム、ボムキック等の特殊なアイテムは性能に応じてコストがかかる。 ---強力なリモコンボムは9pと非常に高く、扱いの難しい地雷ボムは2pと安く設定されている等、概ねバランスは取れている。 --バトル時のBGMは『1』と『2』の「いつもの」ステージのアレンジ曲である。 -出現アイテムやハンディキャップを設定できる「マニアックモード」も前作から引き続き登場。新アイテムの追跡ボムや地雷を沢山出現させれば、相変わらずハチャメチャなバトルが楽しめる。 --前作と違い乗り物の卵は出現させられなくなった。また、基本的なルールが変化していることによる問題点もいくつか存在している。 -セーブ機能を利用したパスワードがある。 --ボンバーマン2から登場したフルパワー、3から登場したステージを変化させるバトルグループ等はパスワードを入力後はコマンドを入力することで直接発動させることが出来る。この為、前作、前々作のように一々入力する手間が大幅に減るようになった。 -2以降、専用のコントローラーでX連打を行うと追加ステージが出せる。従来の作品では起動のたびにX連打をする必要があったが、本作では一度ステージを出せば以降はX連打を行う必要がない。 --また、追加ステージも従来の2ステージから3ステージに増えているうえ、上記バトルグループのパスワード・コマンドで初めて内容を変化させられるようになった。 -爆風の音が、火力に合わせて変化するようになった。最初は地味な音だが、最大になれば迫力満点に((この要素はアイレム開発のアーケード版『ボンバーマン』『ボンバーマンワールド』に先取りされている。))。 -個性的な新ボンバーマンたち --本作のボンバーマンの敵として立ちはだかる「凶悪ボンバー」勢は、デザインや設定ともに過去作のワールドボンバーズやボンバー四天王にも引けを取らない個性的な面々が登場している。%%ただし、女性キャラは一人もいない。%% --ノーマルゲームではエリアの最後にボスとして登場し、「雑魚敵を復活させる」「マイナスアイテムをばら撒く」といった独自の能力でボンバーマンを苦しめる。 --バトルゲームでは特殊能力は使えずボンバーマンと全く同じ性能であるが、コンフィグモードでベースにできることもあり、彼らへの愛着を持つプレイヤーも多い。みそボン時の乗り物がそれぞれ専用のグラフィックになっている((例えば、ボンバーワンなら犬小屋、マッスルボンバーなら鉄アレイ型の乗り物といった具合である。))などの小ネタもある。 ---- **問題点 -ノーマルゲームは一度スタートしたらマップ画面に戻れないため、ステージ間の行き来が不便。 --ステージによっては一方通行ではなく、双方向でゲートがつながっていることがある。ゲートの見た目だけでは進むステージのことは分からないので、ステージの構成がつかみにくい。 ---一度入ったことのあるステージに繋がるワープは色が変化するという配慮はあるが。 --普通にクリアする分ならともかく、達成率100%を目指すとかなり面倒な仕様。ルートを把握できていない場合、未クリアのステージに入るためにクリア済みのステージをしらみ潰しに攻略する羽目になる。 //運が悪いと同じステージを行き来してしまうことになる。 //--ただ、一度入ったことのあるステージに繋がるワープは色が変化するため、そこまで運任せになることは無い。 -全体的に雑魚敵が移動速度が遅い。 --過去作から登場した雑魚敵は原作から移動速度が下がっている敵が全体的に目立ち脅威が下がっている。そのためボンバーマンをある程度強化するとやり応えが無くなってしまう。 --前述のあるゾーン1の敵は序盤ということもあって弱体化していても不思議ではないが、ゾーン4など後半にステージに登場する敵まで弱体化されている。裏モードでも敵の強さに変化はない。 -ゾーン1ボス「ボンバーワン」が最初のボスにしては強すぎる。 --全ボスの中でも移動スピードが最も速いのでアイテムを横取りされがち。また地雷ボムを4つまで仕掛けてくるが、地雷ボムは見えないため不意をつかれる事が多い。さらに倒してもゴールに入る前に地雷で死ぬとアウト。 --そんな強さなので、公式ガイドにも割と初心者向けとは思えない攻略法が書かれている。それは「地雷をわざと踏んで破壊」。確かにこれなら問題ないし、反撃できることもあるが、慣れていないと実行には移せない。また、十字路の真ん中の地雷を踏んだ場合、逃げる途中に隣へ1個ボムを置き、誘爆させて爆風を遅らせないと、自分のスピードによっては逃げ切れないことがある((これはムック「ボンバーマンマニアックス」でもかなりの高等テクニックとして紹介されている。))。 ---他の倒し方としては「ブロックとブロックの間で地雷を埋めている間に爆弾で挟む」等があるが、ボンバーマンにもある程度のスピードが必要とされる上、先にボムキックを取られているとこの戦法は使えない。 -「ナグルーイ」がノーマルでは役に立つ機会が少ない。 --ゾーン4までのボス戦(一部のボスには効果なし)でなら一応使えるが……。 //ノーマルでもこのルーイが出現する可能性があるのはバランス調整と考えられる。 //使い道がないことをバランス調整とか言われても…だいたいそれなら対戦専用にすれば済む話なのに //--「マルーイ」太った丸い体を利用して転がりダッシュする。…ボンバーマンが乗ってるのに転がる? //玉乗りの要領でしょ。 //--「ワルーイ」敵専用ルーイなのだが特殊能力は何もなく実質ただのバリア。悪のルーイというシリーズでも珍しい存在なのに…。 //さすがに難癖では。特殊能力をもたせないのはバランス調整ともとれる。 -大型ボスが少ない。 --本作のボス戦は凶悪ボンバーやハニー&コテツといった等身大の敵とのバトルが大半であり、シリーズの特色である大型ボスとの戦いを期待した人には寂しい仕様となっている。 --登場するのは真のラスボスのテロリンが駆る「ジリリンガー(第1形態)」と「ベルローラー(第2形態)」のみで、スパボン5部作の中で最も少ない。 -一部のキャラを除き、バトルゲームで選んだボスキャラをオリジナルカラーにすることができない。 --再現できるのはデイブボンバーとガリーボンバー、マッスルボンバー、鉄仮面ボンバー、のみ。他は近い色を選んでもオリジナルと微妙に、もしくは目に見えて違ったりする。 --一応、後述するコンフィグモードのバグパスワードでオリジナルカラーにする事は可能。 -コンフィグモードのパスワード((作ったキャラはセーブされるが同時にパスワードも表示される。キャラを消してもパスワードを入力すれば復活させられる。))にバグがある。 --普通に遊んでいれば特に問題は無いのだが、適当にパスワードを入れると本来作れない異様に強力なボンバーマンが作れてしまう事や、色が明らかにおかしいボンバーマンなども作れてしまう。画面がフリーズしてしまうこともある。 --パスワードによっては、本来ノーマルゲームで敵としてしか出てこない「子分ボンバー」を作れるので、あえてバグパスワードを入力して遊ぶプレイヤーもいる。 --最悪の場合、セーブデータが壊れたりコンフィグモードで遊ぶことそのものができなくなってしまうこともある。使用の際は自己責任で。 -CPUの思考について --CPUはプレイヤーが仕掛けた地雷ボムの位置をすべて把握しており、絶対に踏まない。「自らが置いた地雷ボムを自ら起爆させる」といった事すらしない為、ブロックやプレイヤーの配置が変わるパスワードを使用しない場合、コンフィグモードで地雷ボムを持ったキャラをCPUに使用させると地雷ボムを1個設置した後、周りのブロックが壊れるまで動かなくなる((踏む必要を迫られた場合(プレッシャーブロックを避ける等)は踏むことがある))。 ---この事から、対CPU戦では地雷ボムは使い物にならない。 ---地雷を踏もうとしない特性を利用してCPUの移動を抑制することはできる。本来の使い方とは全く異なる使用法になるが。 --ブロック通過を持たせると自滅することがある。爆風に巻き込まれたソフトブロックにはダメージ判定があるのだが、そのことを認識しないためである((作品によってダメージを受けるか受けないかが違う、という仕様のせいも考えられる。))。 -オプションモードのパスワードで間違ったパスワードを入力した時の効果音が''非常にうるさい''。何故こんな大袈裟な仕様にしたのか…。 -「マニアックモード」のバトルルール設定がやや残念。ドクロが1個しか設定できないことでハチャメチャなステージを作りにくい。また、時間が2分しかないため、HPを増やした耐久バトルがほとんど意味を成さない(前作であれば3分なので耐久戦には十分な時間であった)。 --また、ステージが「いつもの」で固定であるにもかかわらず、バトルの度にステージ選択画面を挟むのがテンポが悪い。些細な点であるが、前作ではルール設定を終えればすぐにバトルに移れただけに面倒に感じる点である。 -ラスボス第1、第2形態の作業感の強さ --上記の通り、ラスボスであるテロリンは大型メカに乗って現れるのだが、それの倒し方が敵が攻撃してきた際にだけ露出する弱点を攻撃するというもの。弱点が現れるまでの待ち時間が長い上に敵の耐久力も高く、倒すまでに時間がかかりやすい。 --どちらの形態も攻撃手段が少なく、安全地帯も非常にわかりやすいので慣れてしまえば負ける要素はまずない。ただ面倒なだけである。 --最終戦であるテロリン本体はかなりの強敵且つ、タイマーアイテムの奪い合いというカオスな要素も楽しめる良ボスである。 ---- **総評 不便な点やバグがあったりはするものの、ゲームそのものは最終作らしくかなり盛りだくさんとなっている。 正にSFC作品の集大成という作品に仕上がっている。 ---- **余談 最初から隠し要素が使える限定版のゴールドカートリッジも存在する。応募には本作に付いているハガキとコロコロの応募券が必要だった。

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